JP6438798B2 - Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法 - Google Patents

Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6438798B2
JP6438798B2 JP2015034340A JP2015034340A JP6438798B2 JP 6438798 B2 JP6438798 B2 JP 6438798B2 JP 2015034340 A JP2015034340 A JP 2015034340A JP 2015034340 A JP2015034340 A JP 2015034340A JP 6438798 B2 JP6438798 B2 JP 6438798B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latp
crystal particles
latp crystal
glass
ltp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015034340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016155707A (ja
Inventor
達也 手塚
達也 手塚
大 安齋
大 安齋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd filed Critical Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2015034340A priority Critical patent/JP6438798B2/ja
Publication of JP2016155707A publication Critical patent/JP2016155707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6438798B2 publication Critical patent/JP6438798B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、不純物の混入が抑制され、結晶性が高く、分散性に優れたLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法に関する。
ナシコン型結晶構造を有するリチウム系複合酸化物結晶は、化学的に安定で、室温で高いリチウムイオン伝導性を示すことから、リチウムイオン電池の固体電解質材料として期待されている。固体電解質材料には、電池の高性能化を実現するため、不純物の低減、高結晶化、微粒子化が望まれている。
ここで、ナシコン型結晶構造を有し、一般式(I)
Li1+xAlxTi2-x(PO43(0≦x≦1.0)−−−(I)
で表されるリチウム系複合酸化物(以下LTPまたはLATP)結晶は、固体電解質材料に求められる化学的安定性と高いリチウムイオン伝導性を有し、また、希少な元素を含有せず、比較的製造が容易である。そのため、LTPまたはLATP結晶は、リチウム系複合酸化物結晶の中でも、上述の固体電解質材料として期待が大きい。そのため、LTPまたはLATP結晶の不純物低減、高結晶化、微粒子化は特に強く望まれている。
現在、一般にLTPまたはLATP結晶の製造方法としては、固相法、ゾルゲル法、ガラス化法が用いられているが、どの方法においても微粒子化のためには粉砕を行う必要がある。粉砕を行うと、不純物の混入や結晶構造に歪みが生じるなど、リチウムイオン伝導性低下の原因となる問題が発生する恐れがある。また、粒度分布をシャープにするには高度な粉砕技術が必要となるため、粉砕を行わずに微粒子化する技術が求められている。
そこで、LTPまたはLATP結晶の原料となる複数の酸化物をCa3(PO42と共に熔解してガラス化し、そのガラスを熱処理及び酸処理することでLTPまたはLATP結晶多孔質体を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特許第2656415号公報
しかし、特許文献1に記載の製造方法により製造されたLTPまたはLATP結晶多孔質体は不純物としてCaを多く含有し、また結晶性が低く、さらに、分散性の優れた結晶粒子を得るためには、粉砕を行う必要がある。
本発明は、かかる観点に鑑みてなされたもので、不純物の混入が低減され、結晶性が高く、分散性に優れたLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法を提供することにある。
本願発明者は、前記の課題を鋭意検討した結果、モル比で、Li2O:1+x、Al23:x、TiO2:4−2x(0≦x≦1)、P25:3+y、ZnO:y超3y未満(1≦y≦4)、からなるガラスを作製し、次いでそのガラスを熱処理し結晶化させ、さらに酸処理によってLTPまたはLATP結晶以外の物質を選択的に溶出させることにより、粉砕を行う必要がなく、不純物の混入が抑制され、結晶性が高く、分散性に優れたLTPまたはLATP結晶粒子が得られることを見出し、本願発明を完成させた。
すなわち、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。
1.モル比で、
Li2O:1+x(0≦x≦1)
Al23:x
TiO2:4−2x
25:3+y(1≦y≦4)
ZnO:yを超え、かつ3y未満
からなるガラスを作製し、
次いで該ガラスを熱処理し結晶化させ、
酸処理によってLTPまたはLATP結晶以外の物質を選択的に溶出させる
ことを特徴とするLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法。
2.前記ガラスの材料におけるZnOがモル比でyを超え、かつ2y以下である、1に記載の製造方法。
本発明によれば、不純物の混入が低減され、結晶性が高く、分散性に優れたLTPまたはLATP結晶粒子の製造が可能である。
実施例1のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折パターンを示した図である。 実施例2のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折パターンを示した図である。 実施例3のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折パターンを示した図である。 比較例1のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折パターンを示した図である。 比較例2のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折パターンを示した図である。 比較例3のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折パターンを示した図である。 実施例1のLATP結晶粒子のX線回折パターンを示した図である。 実施例2のLATP結晶粒子のX線回折パターンを示した図である。 実施例3のLATP結晶粒子のX線回折パターンを示した図である。 比較例1のLATP結晶粒子のX線回折パターンを示した図である。 比較例2のLATP結晶粒子のX線回折パターンを示した図である。 比較例3のLATP結晶粒子のX線回折パターンを示した図である。 実施例1のLATP結晶粒子の反射電子像を示した図である。 実施例2のLATP結晶粒子の反射電子像を示した図である。 実施例3のLATP結晶粒子の反射電子像を示した図である。 比較例1のLATP結晶粒子の反射電子像を示した図である。 比較例2のLATP結晶粒子の反射電子像を示した図である。 比較例3のLATP結晶粒子の反射電子像を示した図である。 実施例1のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを示した図である。 実施例2のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを示した図である。 実施例3のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを示した図である。 比較例1のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを示した図である。 比較例2のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを示した図である。 比較例3のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを示した図である。
以下、本発明の実施の形態に係るLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法を具体的に説明する。
本実施形態のLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法においては、ガラス化したときにLi2O、Al23、TiO2、P25、ZnOとなる各成分の原料としてそれぞれに相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩およびリン酸塩などが原料として用いられる。
<Li2O>
Li2Oは、LTPまたはLATP結晶を構成する成分であり、ガラス化したときのモル比が1+xである。xは、後述する、Al23およびTiO2との関係で、0以上1以下である。xが1を超えるとき、LATP結晶構造が崩れ得る。なお、xは0.8以下であることがさらに好ましい。また、xは0.6以下であることがいっそう好ましい。Li2Oの成分の原料としては、例えばLiPO3などのリン酸塩、およびLi2CO3などの炭酸塩などが用いられる。
<Al23
Al23は、LATP結晶を構成する成分であり、ガラス化したときのモル比がxである。Al23の成分の原料としては、例えば、Al(PO33などのリン酸塩、およびAl(OH)3などの水酸化物が用いられる。
<TiO2
TiO2は、LTPまたはLATP結晶を構成する成分であり、ガラス化したときのモル比が4−2xである。TiO2の成分の原料としては、例えば、TiP27などのリン酸塩、TiO2などの酸化物が用いられる。
<P25
25は、LTPまたはLATP結晶を構成する成分であり、また、ガラス化後の熱処理時に析出させるピロリン酸亜鉛を構成する成分であって、ガラス化したときのモル比が3+yである。yは、Li2O、Al23およびTiO2との関係で、1以上4以下である。yが1未満ではガラス化が困難である。yが4を超えるとき、ガラスが安定になり、ガラス化後の熱処理による結晶の析出が困難となる。なお、yは1.5以上かつ3.5以下であることがさらに好ましい。また、yは2以上かつ3以下であることがいっそう好ましい。P25の成分の原料としては、例えば、上述のリン酸塩、H3PO4などの酸、およびP25などの酸化物が用いられる。
<ZnO>
ZnOは、ガラス化後の熱処理時に析出させるピロリン酸亜鉛を構成する成分であって、ガラス化したときのモル比がyを超え、かつ3y未満である。ZnOがy以下では、LTPまたはLATP結晶以外に、酸では溶出しないピロリン酸チタン結晶がガラス化後の熱処理時に析出し得る。また、ZnOが3y以上では、酸で溶出し得るリン酸亜鉛結晶およびピロリン酸亜鉛結晶がガラス化後の熱処理時に析出するが、一部のZnがLTPまたはLATP結晶内に取込まれ、不純物として残存する可能性がある。なお、ZnOのモル比はyを超え、かつ2y以下であることがさらに好ましい。ZnOのモル比を2y以下にすることにより、結晶化ガラスの時点でピロリン酸亜鉛結晶以外の副相が低減され、LTPまたはLATP結晶粒子の不純物残留の可能性が低減する。ZnOの成分の原料としては、例えば、Zn(PO32などのリン酸塩、ZnOなどの酸化物が用いられる。
<ガラスの作製>
各成分の原料としてそれぞれに相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩およびリン酸塩などを所定の割合で秤量し、十分混合したものをガラス原料として用いる。次いで、この混合原料を、ガラス原料等と反応性のない、例えば白金坩堝に投入して、電気炉にて1200〜1500℃に加熱して熔融しながら適時撹拌した後、電気炉で清澄、均質化してから、十分に水を貯めた水槽内に融液を流し込み水砕急冷することにより、ガラスが作製される。
<熱処理>
次いで、得られたガラスを、400〜600℃及び700〜900℃で各10〜30時間の2段階熱処理をする。この熱処理により、内部にLTPまたはLATP結晶粒子及び溶出相として主にピロリン酸亜鉛結晶が析出した結晶化ガラスが得られる。
<酸処理>
さらに、得られた結晶化ガラスを、30〜90℃の1〜5N硝酸または1〜5N塩酸に3〜24時間浸漬する。浸漬時には、スターラー等で撹拌することが好ましい。酸処理により、LTPまたはLATP結晶以外の主にピロリン酸亜鉛結晶からなる溶出相が溶出される。酸処理後、濾紙等を用い、LTPまたはLATP結晶と酸溶液を分離することで、直径0.1〜10μmのLTPまたはLATP結晶粒子が得られる。
以上のような構成の本実施形態のLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法によれば、ガラス化時に溶出相として主にピロリン酸亜鉛結晶を析出させているので、溶出相の酸に対する溶解性が従来よりも高く、酸処理における溶出成分の残存を低減させることができる。したがって、不純物の混入が低減され、それにより結晶性が高く、分散性に優れたLTPまたはLATP結晶粒子の製造が可能となる。
また、本実施形態のLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法によれば、ガラスの材料におけるZnOがモル比でyを超え、かつ2y以下である時、LTPまたはLATP結晶粒子の不純物残留の可能性がさらに低減する。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明のLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiO2、ZnOを用いて、モル比で、Li2O:1.2、Al23:0.2、TiO2:3.6、P25:6、ZnO:6からなるガラスを作製した。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.2、y=3、ZnOを2yとしたモル比のガラスを作製した。次いで、当該ガラスを520℃で20時間、850℃で20時間熱処理し、結晶化ガラスを得た。結晶化ガラスを、60℃の5N硝酸に12時間浸漬した後、濾過により粒子を回収し、実施例1のLATP結晶粒子を得た。
<実施例2>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiO2、ZnOを用いて、モル比で、Li2O:1.3、Al23:0.3、TiO2:3.4、P25:5、ZnO:4からなるガラスを作製した。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.3、y=2、ZnOを2yとしたモル比のガラスを作製した。次いで、当該ガラスを480℃で20時間、820℃で20時間熱処理し、結晶化ガラスを得た。結晶化ガラスを、60℃の3N塩酸に12時間浸漬した後、濾過により粒子を回収し、実施例2のLATP結晶粒子を得た。
<実施例3>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiO2、ZnOを用いて、モル比で、Li2O:1.4、Al23:0.4、TiO2:3.2、P25:6、ZnO:7からなるガラスを作製した。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.4、y=3、ZnOを2.3yとしたモル比のガラスを作製した。次いで、当該ガラスを470℃で20時間、790℃で20時間熱処理し、結晶化ガラスを得た。結晶化ガラスを、60℃3Nの塩酸に12時間浸漬した後、濾過により粒子を回収し、実施例3のLATP結晶粒子を得た。
<比較例1>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Ca(PO32、TiO2、CaCO3を用いて、モル比で、Li2O:1.3、Al23:0.3、TiO2:3.4、P25:5.2、CaO:6.6からなるガラスを作製した。次いで、当該ガラスを580℃で20時間、700℃で12時間熱処理し、結晶化ガラスを得た。結晶化ガラスを、60℃の5N硝酸に12時間浸漬した後、濾過により多孔質体を得た。得られた多孔質体をボールミルで12時間粉砕し、比較例1のLATP結晶粒子を得た。
<比較例2>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiO2、ZnOを用いて、モル比で、Li2O:1.4、Al23:0.4、TiO2:3.2、P25:6、ZnO:9からなるガラスを作製した。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.4、y=3、ZnOを3yとしたモル比のガラスを作製した。次いで、当該ガラスを460℃で20時間、810℃で20時間熱処理し、結晶化ガラスを得た。結晶化ガラスを、60℃の5N硝酸に12時間浸漬した後、濾過により粒子を回収し、比較例2のLATP結晶粒子を得た。
<比較例3>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiP27、TiO2を用いて、モル比で、Li2O:1.4、Al23:0.4、TiO2:3.2、P25:6、ZnO:3からなるガラスを作製した。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.4、y=3、ZnOをyとしたモル比のガラスを作製した。次いで、当該ガラスを440℃で20時間、790℃で20時間熱処理し、結晶化ガラスを得た。結晶化ガラスを、60℃の5N硝酸に12時間浸漬した後、濾過により粒子を回収し、比較例3のLATP結晶粒子を得た。
<比較例4>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiO2、ZnOを用いて、モル比で、Li2O:1.2、Al23:0.2、TiO2:3.6、P25:8、ZnO:12からなるガラスを作製した。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.2、y=5、ZnOを2.4yとしたモル比のガラスを作製した。当該ガラスは、融点以下で熱処理を行っても結晶は析出しなかった。
<比較例5>
原料として、LiPO3、Al(PO33、Zn(PO32、TiP27、TiO2を用いて、モル比で、Li2O:1.1、Al23:0.1、TiO2:3.8、P25:3.5、ZnO:1からなる熔融物を調製したが、該熔融物は水砕急冷を行ってもガラス化しなかった。すなわち、上述の実施形態におけるx=0.1、y=0.5、ZnOを2yとしたモル比では、ガラスを作製できなかった。
<結晶化ガラスのX線回折スペクトル>
実施例1から3および比較例1から3のLATP結晶粒子の作製の過程における結晶化ガラスのX線回折スペクトルを、X線回折装置UltimaIV(リガク製)で調べた。実施例1から3および比較例1から3におけるX線回折スペクトルを、それぞれ図1から3および4から6に示した。図1、2に示すように、実施例1、2においては、LATP結晶とピロリン酸亜鉛結晶が析出していることが分かった。図3に示すように、実施例3においては、LATP結晶とピロリン酸亜鉛結晶及び一部副相が析出していることが分かった。図4に示すように、比較例1においては、LATP結晶とリン酸カルシウム結晶及び副相が析出していることが分かった。図5に示すように、比較例2においては、LATP結晶とリン酸亜鉛結晶及び副相が析出していることが分かった。図6に示すように、比較例3においては、LATP結晶とピロリン酸チタン結晶及び副相が析出していることが分かった。
<LATP結晶粒子のX線回折スペクトル>
実施例1から3および比較例1から3のLATP結晶粒子のX線回折スペクトルを、X線回折装置UltimaIV(リガク製)で調べた。実施例1から3および比較例1から3におけるX線回折スペクトルを、それぞれ図7から9および10から12に示した。図7から9に示すように、実施例1から3におけるLATP結晶粒子は、LATP結晶の単一相であることが分かった。図10、11に示すように、比較例1、2におけるLATP結晶粒子には副相のピークが見られ、LATP結晶の単一相ではないことが分かった。図12に示すように、比較例3におけるLATP結晶粒子にはピロリン酸チタン及び副相のピークが見られ、LATP結晶の単一相ではないことが分かった。
<LATP結晶粒子の反射電子像>
実施例1から3および比較例1から3のLATP結晶粒子の反射電子像を、走査型電子顕微鏡S−3400N(日立製)で調べた。実施例1から3および比較例1から3における反射電子像を、それぞれ図13から15および16から18に示した。図13から15に示すように、実施例1から3におけるLATP結晶粒子は、四角柱に似た結晶性の高い形状を有し、凝集は観察されなかった。図16に示すように、比較例1におけるLATP結晶粒子は、角のはっきりしない結晶性の低い形状を有し、一部凝集が観察された。図17に示すように、比較例2におけるLATP結晶粒子では、角のはっきりしない結晶性の低い形状が観察された。図18に示すように、比較例3におけるLATP結晶粒子では、一部に結晶性の高い形状が観察されたが、全体的に角のはっきりしない結晶性の低い形状が観察された。
<LATP結晶粒子のEDSスペクトル>
実施例1から3および比較例1から3のLATP結晶粒子のEDSスペクトルを、エネルギー分散型X線分析装置INCA Energy(オックスフォード・インストゥルメンツ製)で調べた。実施例1から3および比較例1から3におけるEDSスペクトルを、それぞれ図19から21および22から24に示した。図19から21に示すように、実施例1から3のLATP結晶粒子では、LATP結晶を構成する元素以外の元素は検出されなかった。図22に示すように、比較例1のLATP結晶粒子では、LATP結晶を構成する元素以外にCaが検出された。図23、24に示すように、比較例2、3のLATP結晶粒子では、LATP結晶を構成する元素以外にZnが検出された。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。

Claims (2)

  1. モル比で、
    Li2O:1+x(0≦x≦1)
    Al23:x
    TiO2:4−2x
    25:3+y(1≦y≦4)
    ZnO:yを超え、かつ3y未満
    からなるガラスを作製し、
    次いで該ガラスを熱処理し結晶化させ、
    酸処理によってLTPまたはLATP結晶以外の物質を選択的に溶出させる
    ことを特徴とするLTPまたはLATP結晶粒子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記ガラスの材料におけるZnOがモル比でyを超え、かつ2y以下である
    ことを特徴とする製造方法。
JP2015034340A 2015-02-24 2015-02-24 Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法 Active JP6438798B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015034340A JP6438798B2 (ja) 2015-02-24 2015-02-24 Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015034340A JP6438798B2 (ja) 2015-02-24 2015-02-24 Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016155707A JP2016155707A (ja) 2016-09-01
JP6438798B2 true JP6438798B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=56825046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015034340A Active JP6438798B2 (ja) 2015-02-24 2015-02-24 Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6438798B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6992966B2 (ja) * 2017-08-24 2022-01-13 株式会社住田光学ガラス リチウムリン系複合酸化物の前駆体ガラス及びその製造方法、リチウムリン系複合酸化物の前駆体結晶化ガラスの製造方法、並びに、リチウムリン系複合酸化物粉末及びその製造方法
DE102018102387B3 (de) * 2018-02-02 2019-06-27 Schott Ag Glaskeramik mit ionenleitender Restglasphase und Verfahren zu ihrer Herstellung
JP7130461B2 (ja) * 2018-06-21 2022-09-05 太平洋セメント株式会社 固体電解質用latp結晶粒子及びその製造方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2656415B2 (ja) * 1991-11-22 1997-09-24 科学技術振興事業団 リチウム系結晶化ガラス
JPH06183780A (ja) * 1992-03-16 1994-07-05 Hideo Hosono 多孔質ガラスセラミックスおよびその製造方法
JP4921428B2 (ja) * 2008-06-30 2012-04-25 株式会社オハラ リチウムイオン伝導性固体電解質グリーンシートの製造方法
JP5882592B2 (ja) * 2010-04-21 2016-03-09 株式会社オハラ ガラスセラミックス、その製造方法
JP2013199386A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Nippon Electric Glass Co Ltd リチウムイオン伝導体前駆体ガラスおよびリチウムイオン伝導体
JP2013237578A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Nippon Electric Glass Co Ltd リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの製造方法
JP6391926B2 (ja) * 2012-10-10 2018-09-19 株式会社オハラ 結晶化ガラス及びその製造方法
JP6366300B2 (ja) * 2014-03-04 2018-08-01 Dowaホールディングス株式会社 全固体リチウムイオン二次電池およびその製造法
JP6385452B2 (ja) * 2014-10-20 2018-09-05 アルプス電気株式会社 固体電解質粉末の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016155707A (ja) 2016-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6565950B2 (ja) ガーネット型酸化物固体電解質の製造方法
EP3097060B1 (de) Ionenleitende glaskeramik mit granatartiger kristallstruktur
JP2004300027A (ja) チタン酸バリウムおよびその製造方法
JP6438798B2 (ja) Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法
US11345597B2 (en) Precursor glass of lithium phosphorus complex oxide and method of producing same, method of producing precursor crystallized glass of lithium phosphorus complex oxide, and lithium phosphorus complex oxide powder and method of producing same
WO2017195232A1 (ja) Ltpまたはlatp結晶粒子の製造方法
DE102014116378B4 (de) Verfahren zum Herstellen eines glaskeramischen Ionenleiters
EP3905409A1 (de) Aluminium-dotierter lithiumionenleiter auf basis einer granatstruktur
JP2005289668A (ja) 正方晶系チタン酸バリウム微粒子粉末及びその製造法
JP2017033801A (ja) ガーネット型酸化物固体電解質の製造方法
TWI606019B (zh) Crystal particle production method
JP4638766B2 (ja) 蓚酸バリウムチタニルの製造方法及びチタン酸バリウムの製造方法
JPH05221795A (ja) AxMyTi2−yO4で示される斜方晶系の層状構造板状結晶の製造法
JP5531595B2 (ja) ニオブ酸化合物微粒子の製造方法
JP5834612B2 (ja) 酸化ニッケル粉末及びその製造方法
JP2006348026A (ja) 蓚酸バリウムチタニルの製造方法及びチタン酸バリウムの製造方法
JP2017186191A (ja) 酸化ニッケル粉末及びその製造方法
JP2014218390A (ja) 四三酸化マンガンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6438798

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250