JP6438530B2 - 圧電体材料用フィラー、複合圧電体材料及び複合圧電体素子 - Google Patents

圧電体材料用フィラー、複合圧電体材料及び複合圧電体素子 Download PDF

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Description

本発明は、圧電体材料用フィラー、それを用いる複合圧電体材料、及びそれを用いる複合圧電体素子に関するものである。
圧電素子、センサ等に用いられる圧電セラミックスとしては、従来より、良好な圧電特性を示すチタン酸ジルコン酸鉛が多く利用されていた。しかし、近年、環境汚染に対する関心の高まりから、鉛を用いない非鉛材料の開発が求められている。そして、非鉛材料の中でも、比較的圧電特性に優れるニオブ酸系の圧電セラミックスの研究が進められている。
ニオブ酸系の圧電セラミックスとしては、Li、Na、Kといったアルカリ金属のニオブ酸系のセラミックが挙げられる。例えば、特許文献1には、AMO(Aはアルカリ金属、MはNb、Oは酸素)で表されるアルカリニオブ酸系圧電セラミックスが、また、特許文献2には、(1−n)KNa1−xNbO・nMH(MHは金属酸化物又は金属炭酸塩であり、Mは価数の異なる金属元素、HはO又はCOラジカル、0.2≦x≦0.95、0≦n≦0.30)で表されるニオブ酸カリウムナトリウム系無鉛圧電セラミックスが、また、特許文献3には、KNbOセラミックスの圧電セラミックスが開示されている。
上述したような圧電セラミックスは、成形性には難がある。それに対して、成形性に優れる圧電材料としては、高分子マトリックス中に圧電体粒子を分散させた複合圧電体材料が挙げられ、高分子マトリックスからなる複合圧電体材料は、成形性の良さから、従来の圧電セラミックスには用いられなかったような利用の仕方が期待される。
ところが、このような複合圧電体材料については、例えば、特許文献4や特許文献5には、高分子マトリックスに圧電体粒子を分散させた複合圧電体材料が開示されているものの、あまり研究が行われていないのが現状である。そのため、優れた圧電特性を有する高分子マトリックスからなる複合圧電体材料の開発が望まれる。
特開2011−236091号公報 特開2007−22854号公報 特開2010−241658号公報 特開2012−142546号公報 特開2015−50432号公報
ニオブ酸系の圧電セラミックスとしては上述したように、Li、Na、Kといったアルカリ金属のニオブ酸系のセラミックが挙げられるが、優れた圧電特性を得るためにアルカリ金属の組成比を調整する試みがなされているものの、未だ充分なものを得ることはできていない。また、同じく、高分子マトリックスに圧電体粒子を分散させた複合圧電体材料についても、圧電体粒子として使用されるニオブ酸系のアルカリ金属化合物において、優れた圧電特性を示すアルカリ金属の組成比の最適化については議論の最中にある。
従って、本発明の目的は、ニオブ酸系のアルカリ金属化合物のアルカリ金属の組成比を調整することで、優れた圧電特性を有する圧電体材料用フィラーを提供すること及び該圧電体材料用フィラーを用いた複合圧電体材料を提供することにある。
すなわち、本発明(1)は、下記一般式(1):
ANbO 3 (1)
(Aは、ナトリウム及びカリウムが必須であり、リチウムを含んでいてもよい。)
で表されるニオブ酸アルカリ化合物であり、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物粒子であることを特徴とする圧電体材料用フィラーを提供するものである。
また、本発明(2)は、高分子マトリックスと、該高分子マトリックス中に分散されている圧電体材料用フィラーと、からなる複合圧電体材料であって、
該圧電体材料用フィラーが、下記一般式(1):
ANbO 3 (1)
(Aは、ナトリウム及びカリウムが必須であり、リチウムを含んでいてもよい。)
で表されるニオブ酸アルカリ化合物であり、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物粒子であること、
を特徴とする複合圧電体材料を提供するものである。
本発明によれば、優れた圧電特性を有する圧電体材料用フィラーを提供すること及び該圧電体材料用フィラーと高分子マトリックスからなる複合圧電体材料を提供することができる。
実施例1で得られたニオブ酸カリウムナトリウムのXRDチャートである。 実施例1で得られたニオブ酸カリウムナトリウムのSEM写真である。
本発明の圧電体材料用フィラーは、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物粒子であることを特徴とする圧電体材料用フィラーである。
本発明の圧電体材料用フィラーは、高分子マトリックス中に分散配合することにより、高分子マトリックスとフィラーとからなる複合圧電体材料を製造するために用いたり、圧電セラミックス製造の原料に用いられる圧電体材料用のフィラーである。
本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子において、原子換算で、ナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))は、0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490である。ナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が上記範囲にあることにより、圧電特性が高くなる。
本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子において、原子換算で、ニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)は、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003である。
本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子は、アルカリ化合物としてナトリウム及びカリウムを含有することが必須であり、焼結性の向上、圧電特性変動の制御といった目的で、本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子は、リチウムを含有してもよい。このニオブ酸アルカリ化合物粒子のリチウムの組成比において、前記目的を達成しつつ圧電特性を損なわない観点から、アルカリ金属元素のモル数の合計に対するリチウムのモル数の比(Li/(Li+Na+K))が、原子換算で、0以上0.10未満、好ましくは0以上0.09未満である。
本発明の圧電体材料用フィラーを構成するニオブ酸アルカリ化合物は、ペロブスカイト型のニオブ酸アルカリ化合物であり、下記一般式(1):
ANbO (1)
で表されるニオブ酸アルカリ化合物である。
一般式(1)で表されるニオブ酸アルカリ化合物では、Aは、ナトリウム及びカリウムが必須であり、リチウムを含んでいてもよく、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))は、0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490であり、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)は、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003である。
本発明の圧電体材料用フィラーは、粒状のニオブ酸アルカリ化合物である。本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜15μm、特に好ましくは0.2〜12μmである。なお、本発明において平均粒径は、マイクロトラック・ベル社製のMT3300EXIIを用いて、レーザー光散乱法により測定される体積頻度粒度分布測定により求められる積算50%(D50)の粒径である。
本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子のBET比表面積は、好ましくは0.1〜15m/g、特に好ましくは0.2〜10m/gである。
本発明の圧電体材料用フィラーは、以下に示す本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物の製造方法により、好適に製造される。
本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物の製造方法は、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物の製造方法であり、
アルカリ化合物と、ニオブ化合物と、を乾式で混合して、原子換算で、Nbのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の比((Li+Na+K)/Nb)が0.900〜1.000となる量であり、且つ、Na及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))が、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物のNa及びKの合計モル数に対するKのモル数の比との差で±0.015以内となる量で、乾式混合して、第一焼成原料を調製する第一工程と、
該第一焼成原料を、500〜750℃で焼成して、第一焼成物を得る第二工程と、
該第一焼成物に、アルカリ化合物を乾式で混合して、原子換算で、Nbのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005となる量であり、且つ、Na及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))が、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))との差で±0.010以内となる量で
、乾式混合して、第二焼成原料を調製する第三工程と、
該第二焼成原料を、500〜1000℃で焼成して、該ニオブ酸アルカリ化合物を得る第四工程と、
を有するニオブ酸アルカリ化合物の製造方法である。
第一工程は、アルカリ化合物と、ニオブ化合物と、を、乾式で混合して、第一焼成原料を調製する工程である。第一工程に係るアルカリ化合物は、ナトリウム化合物とカリウム化合物の両方を含有することが必須であり、必要に応じて、リチウム化合物を含有していてもよい。
第一工程に係るナトリウム化合物は、ナトリウム原子を有する化合物であり、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、蓚酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム等が挙げられる。ナトリウム化合物は、1種であっても2種以上の組み合わせであってもよい。ナトリウム化合物としては、ハンドリング性及び反応性が良好な点で、炭酸ナトリウム(NaCO)が好ましい。また、ナトリウム化合物の純度は、高い程好ましい。
第一工程に係るナトリウム化合物の平均粒径(D50)は、特に制限されないが、好ましくは1000μm以下、特に好ましくは10〜100μmである。ナトリウム化合物の平均粒径(D50)が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。また、第一工程に係るナトリウム化合物のBET比表面積は、特に制限されないが、好ましくは0.01〜5m/g、特に好ましくは0.1〜3m/gである。ナトリウム化合物のBET比表面積が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。
第一工程に係るカリウム化合物は、カリウム原子を有する化合物であり、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、蓚酸カリウム、酒石酸カリウム等が挙げられる。カリウム化合物は、1種であっても2種以上の組み合わせであってもよい。カリウム化合物としては、配合から焼成におけるハンドリング性及び反応性が良好な点で、炭酸カリウム(KCO)が好ましい。また、カリウム化合物の純度は、高い程好ましい。
第一工程に係るカリウム化合物の平均粒径(D50)は、特に制限されないが、好ましくは1000μm以下、特に好ましくは10〜100μmである。カリウム化合物の平均粒径(D50)が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。また、第一工程に係るカリウム化合物のBET比表面積は、特に制限されないが、好ましくは0.01〜5m/g、特に好ましくは0.1〜3m/gである。カリウム化合物のBET比表面積が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。
第一工程に係るリチウム化合物は、リチウム原子を有する化合物であり、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、蓚酸リチウム、酒石酸リチウム等が挙げられる。リチウム化合物は、1種であっても2種以上の組み合わせであってもよい。リチウム化合物としては、ハンドリング性及び反応性が良好な点で、炭酸リチウム(LiCO)が好ましい。また、リチウム化合物の純度は、高い程好ましい。
第一工程に係るリチウム化合物の平均粒径(D50)は、特に制限されないが、好ましくは1000μm以下、特に好ましくは10〜100μmである。リチウム化合物の平均粒径(D50)が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。また、第一工程に係
るリチウム化合物のBET比表面積は、特に制限されないが、好ましくは0.01〜5m/g、特に好ましくは0.1〜3m/gである。リチウム化合物のBET比表面積が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。
第一工程に係るニオブ化合物は、ニオブ原子を有する化合物であり、五酸化ニオブ、水酸化ニオブ、蓚酸ニオブアンモニウム等が挙げられる。ニオブ化合物は、1種であっても2種以上の組み合わせであってもよい。ニオブ化合物としては、ハンドリング性の容易さと精密組成制御が良好な点で、五酸化ニオブ(Nb)が好ましい。また、ニオブ化合物の純度は、高い程好ましい。
第一工程に係るニオブ化合物の平均粒径(D50)は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜15μm、特に好ましくは0.2〜12μmである。ニオブ化合物の平均粒径(D50)が上記範囲にあることにより、他の原料との混合性が増し、組成調整が容易となり、後述する焼成において効果的に反応させることができる。また、第一工程に係るニオブ化合物のBET比表面積は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜15m/g、特に好ましくは0.2〜10m/gである。ニオブ化合物のBET比表面積が上記範囲にあることにより、乾式法においても分散性に優れ、結晶性の良好なニオブ酸アルカリ化合物の製造が可能となる。なお、本発明において平均粒径は、マイクロトラック・ベル社製のMT3300EXIIを用いて、レーザー光散乱法により測定される体積頻度粒度分布測定により求められる積算50%(D50)の粒径である。
そして、第一工程では、アルカリ化合物と、ニオブ化合物と、を、原子換算で、Nbのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.900〜1.000、好ましくは0.920〜0.995となる量であり、且つ、Na及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))が、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))との差で±0.015以内となる量で、乾式混合して、第一焼成原料を得る。つまり、第一工程では、第一焼成原料中のアルカリ金属元素の量を、Nbと等モルとするか、あるいは、Nbと等モルより少し少なくする。また、第一工程では、第一焼成原料中のNaとKの量の比を、製造目的とするニオブ酸アルカリ化合物中のNaとKのモル比と同等にする。なお、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物とは、本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物の製造方法を行うことによって得ようとするニオブ酸アルカリ化合物のことである。なお、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物がリチウムを含有するニオブ酸アルカリ化合物である場合、第一工程では、原子換算で、Nbのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.900〜1.000、好ましくは0.920〜0.995となるのであれば、アルカリ化合物として、リチウム化合物を、第一焼成原料に混合してもよいし、あるいは、リチウム化合物を、第一焼成原料に混合しなくてもよい。そして、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物がリチウムを含有するニオブ酸アルカリ化合物である場合において、第一工程で、アルカリ化合物として、リチウム化合物を、第一焼成原料に混合したときは、第三工程では、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物と比較して、リチウム原子が不足しているのであれば、第二焼成原料に、不足分のリチウム原子に相当する量のリチウム化合物を混合する。一方、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物がリチウムを含有するニオブ酸アルカリ化合物である場合において、第一工程で、アルカリ化合物として、リチウム化合物を、第一焼成原料に混合しなかったときは、第三工程では、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物中のリチウム原子の含有量となるように、第二焼成原料に、リチウム化合物を混合する。
本発明において、第一焼成原料中のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比
(K/(Na+K))が、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))との差で±0.015以内であるとは、第一焼成原料中の原子換算でのNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))をYとし、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))をZとした場合、「Y−Z」の値が±0.015以内であることを指す。例えば、Na及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))が0.45のニオブ酸アルカリ化合物を製造しようとするときには、第一焼成原料中のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))を、原子換算のモル比で、0.435〜0.465にする。また、後述する第二焼成原料中のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))についても同様である。
第一工程においては、アルカリ化合物と、ニオブ化合物と、を乾式で混合する。乾式混合する方法としては、特に制限されず、ブレンダー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサー、フードミキサー、スーパーミキサー、ナウターミキサー、ジュリアミキサー等を用いる混合方法が挙げられる。
第二工程は、第一工程を行い得られる第一焼成原料を焼成して、第一焼成物を得る工程である。
第二工程において、第一焼成原料を焼成するときの焼成温度は、500〜750℃、好ましくは550〜700℃である。また、第二工程において、第一焼成原料を焼成するときの焼成時間は、適宜選択されるが、好ましくは3〜20時間、特に好ましくは5〜15時間であり、また、焼成雰囲気は、酸素ガス、空気等の酸化性雰囲気である。
第二工程を行い第一焼成物を得た後、必要に応じて、得られた第一焼成物を粉砕してもよい。第一焼成物の粉砕には、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル、アルティマイザー、アトマイザー、ナノマイザー、パルヴェライザー、ピンミル等の粉砕手段を用いることができる。
第三工程は、第二工程を行い得られる第一焼成物に、アルカリ化合物を乾式で混合して、第二焼成原料を調製する工程である。
第三工程に係るアルカリ化合物は、第一工程に係るアルカリ化合物と同様である。第三工程で用いるナトリウム化合物は、第一工程で用いたナトリウム化合物と同一であってもよいし、第一工程で用いたナトリウム化合物と異なるナトリウム化合物であってもよい。また、第三工程で用いるカリウム化合物は、第一工程で用いたカリウム化合物と同一であってもよいし、第一工程で用いたカリウム化合物と異なるカリウム化合物であってもよい。また、第三工程で用いるリチウム化合物は、第一工程で用いたリチウム化合物と同一であってもよいし、第一工程で用いたリチウム化合物と異なるリチウム化合物であってもよい。
そして、第三工程では、第一焼成物を組成分析して、第一焼成物のNb、Li、Na及びKのモル%を把握してから、得られた組成分析結果に基づいて、第一焼成物に、アルカリ化合物を混合して、原子換算で、Nbのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003であり、且つ、Na及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))が、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物のNa及びKのモル数の合計に対するKのモル数の比(K/(Na+K))との差で±0.010以内である第二焼成原料を得る。つまり、第三工程では、第二焼成原料中のアルカリ金属元素の量を、Nb
に対するモル比で、1.000±0.005と、Nbとほぼ等モルにする。また、第三工程では、第二焼成原料中のNaとKの量の比を、製造目的とするニオブ酸アルカリ化合物中のNaとKのモル比と同等にする。なお、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物がリチウムを含有するニオブ酸アルカリ化合物である場合において、第一工程で、アルカリ化合物として、リチウム化合物を、第一焼成原料に混合したときは、第三工程では、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物と比較して、リチウム原子が不足しているのであれば、第二焼成原料に、不足分のリチウム原子に相当する量のリチウム化合物を混合する。一方、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物がリチウムを含有するニオブ酸アルカリ化合物である場合において、第一工程で、アルカリ化合物として、リチウム化合物を、第一焼成原料に混合しなかったときは、第三工程では、製造目的物であるニオブ酸アルカリ化合物中のリチウム原子の含有量となるように、第二焼成原料に、リチウム化合物を混合する。
第三工程においては、ナトリウム化合物と、カリウム化合物と、第一焼成物と、また所望によりリチウム化合物と、を乾式で混合する。乾式混合する方法としては、特に制限されず、ブレンダー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサー、フードミキサー、スーパーミキサー、ナウターミキサー、ジュリアミキサー等を用いる混合方法が挙げられる。
第四工程は、第三工程を行い得られる第二焼成原料を焼成して、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が、0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003であるニオブ酸アルカリ化合物を得る工程である。
第四工程を行い得られるニオブ酸アルカリ化合物のアルカリ金属元素のモル数の合計に対するリチウムのモル数の比(Li/(Li+Na+K))は、原子換算で、好ましくは0以上0.10未満である。なお、モル比(Li/(Li+Na+K))が0の場合、つまり、アルカリ化合物として、ナトリウム化合物及びカリウム化合物を用いた場合は、得られるニオブ酸アルカリ化合物は、ニオブ酸カリウムナトリウムであり、また、モル比(Li/(Li+Na+K))が0より大きい場合、つまり、アルカリ化合物として、リチウム化合物、ナトリウム化合物及びカリウム化合物を併用した場合は、得られるニオブ酸アルカリ化合物は、ニオブ酸リチウムナトリウムカリウムである。
第四工程において、第二焼成原料を焼成するときの焼成温度は、500〜1000℃、好ましくは550〜900℃である。また、第四工程において、第二焼成原料を焼成するときの焼成時間は、適宜選択されるが、好ましくは3〜20時間、特に好ましくは5〜15時間であり、また、焼成雰囲気は、酸素ガス、空気等の酸化性雰囲気である。
第四工程を行い焼成物を得た後、必要に応じて、得られた焼成物を粉砕してもよい。焼成物の粉砕には、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル、アルティマイザー、アトマイザー、ナノマイザー、パルヴェライザー、ピンミル等の粉砕手段を用いることができる。
第四工程を行い得られたニオブ酸アルカリ化合物は、結晶性を高める目的で、好ましくは500〜1000℃、特に好ましくは700〜900℃でさらに焼成を行ってもよい。また、このときの焼成温度は、適宜選択されるが、好ましくは3〜20時間、特に好ましくは5〜15時間である。焼成雰囲気は、酸素ガス、空気等の酸化性雰囲気である。
焼成を経て得られたニオブ酸アルカリ化合物は、必要に応じて、得られたニオブ酸アルカリ化合物を粉砕してもよい。ニオブ酸アルカリ化合物の粉砕には、ジェットミル、ボー
ルミル、ビーズミル、アルティマイザー、アトマイザー、ナノマイザー、パルヴェライザー、ピンミル等の粉砕手段を用いることができる。
このようにして、本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物の製造方法により、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が、0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003であるニオブ酸アルカリ化合物粒子を得ることができる。
このようにして、本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物粒子の製造方法を行うことにより、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が、0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003であるニオブ酸アルカリ化合物粒子、すなわち、本発明の圧電体材料用フィラーを得る。
得られた本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物粒子に対し、その特性を損なわない範囲で、耐水性、安定性、分散性等の種々の特性を向上させるために、表面処理を行ってもよい。表面処理には、シラン系、チタネート系、アルミネート系、ジルコネート系のカップリング剤や、脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、硬化油等の表面処理剤を使用することができる。
表面処理をする方法としては、特に制限されず、公知の方法を用いて表面処理を実施することができる。例えば、表面処理方法としては、水、有機溶媒に、本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物粒子と表面処理剤を分散し、ろ過、乾燥させて表面処理する湿式法が挙げられる。また、表面処理方法としては、ヘンシェルミキサー、ボールミル、ジェットミル等の混合、粉砕手段により、本発明に係るニオブ酸アルカリ化合物粒子を処理する工程中、表面処理剤を噴霧あるいは滴下等により添加した後、乾燥、加熱等を行うことにより表面処理する乾式法が挙げられる。
本発明の圧電体材料用フィラーは、後述する本発明の複合圧電体材料の他、セラミックス原料を焼結させることにより製造される圧電セラミックスの製造原料、静電誘導型変換素子としての使用が提案されるエレクトレット材料のフィラーとしても好適に用いられる。
本発明の複合圧電体材料は、高分子マトリックスと、該高分子マトリックス中に分散されている圧電体材料用フィラーと、からなる複合圧電体材料であって、
該圧電体材料用フィラーが、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物粒子であること、
を特徴とする複合圧電体材料である。
本発明の複合圧電体材料は、フィラーが分散配合される母材となる高分子マトリックスと、高分子マトリックス中に分散されている圧電体材料用フィラーとからなる。
本発明の複合圧電体材料に係る高分子マトリックスは、合成樹脂又はゴムである。合成樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型等エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等のフェノール樹脂、ポリイミド樹脂(PI)、メラミン樹脂、シアネート樹脂類、ビスマレイミド類、ビスマレイミド類とジアミンとの付加重合物、多官能性シアン酸エステル樹脂、二重結合付加ポリフェニレンオキサイド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルベンジルエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フマレート樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノボラック等のフェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂(TPI)、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、シリコン樹脂、ABS樹脂、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂等が挙げられる。ゴムとしては、天然ゴムや、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム等の合成ゴムが挙げられる。
本発明の複合圧電体材料に係る圧電体材料用フィラーは、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が、0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が、0.995〜1.005、好ましくは0.997〜1.003であるニオブ酸アルカリ化合物粒子である。つまり、本発明の複合圧電体材料に係る圧電体材料用フィラーは、本発明の圧電体材料用フィラーである。よって、本発明の複合圧電体材料に係る圧電体材料用フィラーについては、本発明の圧電体材料用フィラーと同様である。
本発明の複合圧電体材料に係る圧電体材料用フィラーは、アルカリ化合物としてナトリウム及びカリウムを含有することが必須であり、圧電特性変動の制御の観点から、本発明の複合圧電体材料に係る複合圧電体材料用フィラーは、リチウムを含有していてもよい。この複合圧電体材料用フィラーのリチウムの組成比は、前記目的を達成する観点から、アルカリ金属元素のモル数の合計に対するリチウムのモル数の比(Li/(Li+Na+K))が、原子換算で、0以上0.10未満、好ましくは0以上0.09未満である。
本発明の複合圧電体材料中、ニオブ酸アルカリ化合物粒子の含有量、すなわち、本発明の圧電体材料用フィラーの含有量は、複合圧電体材料全体に対し、20〜80体積%、好ましくは40〜60体積%である。
本発明の複合圧電体材料は、本発明の圧電体材料用フィラーの他に、ニッケル粒子、カーボンブラック粒子、樹脂粒子表面をニッケルや金でめっき被覆した粒子など電気伝導性の材料を、複合圧電体として十分な絶縁性が維持される範囲において含有してもよい。さらには、主要な電気特性に影響を与えない範囲で、硬化剤、ガラス粉末、カップリング剤、高分子添加剤、反応性希釈剤、重合禁止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、無機系充填剤、防カビ剤、調湿剤、染料溶解剤、緩衝剤、キレート剤、難燃剤、シランカップリング剤等を含有させてもよい。更に必要に応じて一般的な溶剤等を、プロセス適性の調整に用いてよい。溶剤の一例としては、トルエン、エタノール等のアルコール系、メチルエチルケトン等のケトン系、シクロヘキサン等のシクロアルカン系等が挙げられる。
本発明の複合圧電体材料の形態は、特に制限されず、シート状、フィルム状、板状、多孔状、膜状、繊維状、内部電極構造をもつ積層状等種々の形態が挙げられ、複合圧電体材料の使用方法に合わせて、適宜選択される。
本発明の複合圧電体材料を製造する方法は、特に制限されない。例えば、シート状の本
発明の複合圧電体材料を製造する場合、先ず、熱硬化性樹脂に、本発明の圧電体材料用フィラー及び硬化促進剤を混合し、混練分散して、樹脂ペーストを得、次いで、得られた樹脂ペーストを基材上に印刷法等でシート状に成形し、次いで、基材ごと、シート状に成形された樹脂ペーストを加熱して、熱硬化させて、シート状の本発明の複合圧電体材料を製造する方法が挙げられる。また、熱可塑性樹脂に、本発明の圧電体材料用フィラーを混合し、加熱溶融させて混合分散させた後、成形型を用いて射出成形して、所望形状の本発明の複合圧電体材料を製造する方法が挙げられる。また、ゴム基材に、本発明の圧電体材料用フィラー及び加硫促進剤を混合し、混練分散して、ゴム原料混合物を得、次いで、得られたゴム原料混合物を基材上にシート状に成形し、次いで、基材ごと、シート状に成形されたゴム原料混合物を加熱して、加硫させて、シート状の本発明の複合圧電体材料を製造する方法が挙げられる。以上のような手法を用いて得られたシート状複合材料に対し、印刷法や蒸着法等の既存の適切な技術を用いて電極形成を行い、更にコロナ放電システムなどを用いて適切な分極を実施することにより、極めて簡便に複合圧電体素子を得ることができる。
本発明の複合圧電体素子は、使用形態に合わせた形状に成形された本発明の複合圧電体材料、すなわち、本発明の圧電体材料用フィラーと高分子マトリックスとを含有する複合圧電体材料に対し、適切な方法で、電極形成及び分極が実施されたものである。つまり、本発明の複合圧電素子は、適切な分極方法により、分極操作が施された本発明の複合圧電体材料を有する複合圧電体素子である。
本発明の複合圧電体素子は、圧力センサー、圧力分布センサー、ジャイロセンサー、ショックセンサ―、着座センサー、ウェアラブルセンサー等の各種センサー、精密電子機器、自動車、建築物等に用いる制振材、人の歩行や自動車の走行などで生ずる環境振動を利用した発電素子、ライター、ガス器具などの点火装置、ラジオ、テレビなどの受信機に使用される発振回路、走査型プローブ顕微鏡や超音波モーターの駆動装置、インクジョットプリンターの液的吐出ヘッド等に使用される各種アクチュエーター、組織再生に関わる医用材料等に好適に用いることができる。
従来のニオブ酸のアルカリ化合物の製造においては、アルカリ化合物とニオブ化合物とを混合して、焼成する際に、アルカリ化合物が潮解して均一な混合が困難になるため、焼成により得られる複合金属酸化物中のアルカリ金属のモル比が、所望のモル比からずれてしまい、精密なアルカリ金属のモル比の調整が難しかった。
そのため、従来のニオブ酸アルカリ化合物の圧電セラミックスや圧電体粒子の用途研究においては、アルカリ金属としては、カリウムが100モル%のニオブ酸カリウム、ナトリウムが100モル%のニオブ酸ナトリウム、リチウムが100モル%のニオブ酸リチウムを、所望の圧電特性が得られるように、それぞれの化合物の配合比率を調整して混合したり、概ねナトリウムとカリウムのモル比が50モル%:50モル%のニオブ酸カリウムナトリウムを用いたり、さらに該ニオブ酸カリウムナトリウムとニオブ酸リチウムを併用することによって、優れた圧電特性を得るための試みがなされていたが、充分なものを得ることができていなかった。
それに対して、本発明の圧電体材料用フィラーに係るニオブ酸アルカリ化合物粒子の製造方法は、先ず、第一工程及び第二工程で、NaとKのモル比を所望のモル比とし、且つ、Nbのモル数に対するLi、Na及びKの合計モル数の比を、0.900〜1.000と、Li、Na及びKの合計量を、Nbと当量または、少しNbより少なくして、焼成して焼成物を得た後、第三工程及び第四工程で、Li、Na、K及びNbのモル比を調整して、焼成物を得るので、ニオブ酸アルカリ化合物の精密な組成調整が可能である。
このことにより、本発明では、従来は研究できなかった精密な組成の違いによる圧電特性への影響を把握できるようになった。そして、本発明者らは、ニオブ酸アルカリ化合物中のNa及びKの合計モル数に対するKモル数の比が0.460〜0.495、好ましくは0.465〜0.495、特に好ましくは0.470〜0.490のときに、圧電体材料用のフィラーとして、優れた圧電特性を示すことを見出した。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<ニオブ酸カリウムナトリウムの製造>
各元素の目標組成を、ナトリウムは26.25モル%、カリウムは23.75モル%、ニオブは50.00モル%、ニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は1.000、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.475とし、五酸化ニオブ(Nb、九江有色金属製)4485g、炭酸ナトリウム(NaCO、トクヤマ社製)937g、及び炭酸カリウム(食添用微粉KCO、日本曹達社製)1108gを、2000rpm、2.5分の条件でヘンシェルミキサー(日本コークス工業社製、FM-20B)を用いて乾式混合して第一焼成原料を得た。
得られた第一焼成原料を、昇降式電気炉(モトヤマ社製、SLV−6060L-SP)
により650℃で7時間焼成した。室温まで冷却後、ジェットミル(セイシン企業社製、STJ−200)にて処理速度6kg/h、導入圧0.6MPa、粉砕圧0.5MPaの条件で粉砕し第一粉砕物を得た。
第一粉砕物の組成を蛍光X線により分析したところ、ナトリウムは26.47モル%、カリウムは23.28モル%、ニオブは50.25モル%となり、ニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は0.990、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.468であった。
ニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)を1.000、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))を0.475に微調整するために、第一粉砕物5500gに炭酸カリウム29gを加え、2000rpm、3分間の条件でヘンシェルミキサーを用いて乾式混合を行い、第二焼成原料を得た。
得られた第二焼成原料を、昇降式電気炉により650℃で7時間焼成した。室温まで冷却後、ジェットミルにて処理速度10kg/h、導入圧0.6MPa、粉砕圧0.5MPaの条件で粉砕し第二粉砕物を得た。
第二粉砕物の組成を蛍光X線により分析したところ、ナトリウムは26.36モル%、カリウムは23.68モル%、ニオブは49.96モル%となり、ニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は1.002、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.473であった。
さらに結晶化を高める目的で、この第二粉砕物を、昇降式電気炉により900℃で15時間焼成し、室温まで冷却後、ジェットミルにて処理速度5kg/h、導入圧0.30MPa、粉砕圧0.15MPaの条件で粉砕してニオブ酸カリウムナトリウム粒子を得た。
<分析>
得られたニオブ酸カリウムナトリウムの組成分析を、リガク社製、ZSX100eにより蛍光X線分析を行ったところ、ニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は1.001、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.473であった。
また、得られたニオブ酸カリウムナトリウムについて、リガク社製、UltimaIVでX線回折分析(XRD)を行い、日立ハイテクノロージーズ社製、S−4800で走査型電子顕微鏡観察(SEM)を行った。その結果を図1及び図2示す。
図1のXRDチャートからは、得られたニオブ酸カリウムナトリウムが単相であることが確認された。
また、得られたニオブ酸カリウムナトリウムについて、マイクロトラック・ベル社製 MT−3300EXIIで粒度分布測定を行った。その結果、平均粒径D50は0.68μmであった。
また、得られたニオブ酸カリウムナトリウムについて、マウンテック社製、Macsorb HM model-1208でBET比表面積を測定した。その結果、BET比表
面積は4.61m/gであった。
<複合圧電体材料及び複合圧電体素子の作製>
実施例1で得られたニオブ酸カリウムナトリウム粒子を、40体積%の割合でエポキシ樹脂と混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。なお、ここで使用したエポキシ樹脂は、99質量%の熱硬化性エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名:JER(登録商標)828EL、分子量約370、比重1.17、25℃での公称粘度120〜150P)と、1質量%のイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業株式会社製、商品名:2E4MZ)とからなるものである。得られたエポキシ樹脂組成物を140℃、5時間で硬化させて厚み0.6mmの板状の複合圧電体材料を作製した。次いで、得られた複合圧電体材料の両面に、蒸着法にて厚さ30nmの白金膜を電極として形成した後、コロナ放電システム(エレメント社製、ELC−01N)を用いて、−8.0kVを30分間印加して厚み方向に分極された複合圧電体素子を得た。
実施例1で得られた複合圧電体素子について、圧電定数(d33)、比誘電率、誘電損失を、以下の測定方法により測定した。その結果、圧電定数(d33)は0.55pC/N、比誘電率は23.1、誘電損失は0.006であった。また圧電定数(d33)および比誘電率から求めた圧電定数(g33)は2.7×10−3V・m/Nであった。
(測定方法)
<圧電定数(d33)>
ピエゾメーターシステム(Piezo Test Ltd.製、PM200のフォースヘッドに複合圧電体素子を厚み方向に挟んで、スタティックフォースを5Nに調整した。振動周波数110Hz、フォース0.25Nにてd33計測を行った。
<比誘電率及び誘電損失>
インピーダンスアナライザー(ソーラートロン社製1255B)、インターフェース(ソーラートロン社製1296)にて、周波数100Hz、印加電圧1Vにおける比誘電率及び誘電損失の測定を行った。
(実施例2)
各元素の目標組成を、ナトリウムは26.25モル%、カリウムは23.75モル%とすることに代えて、ナトリウムは25.5モル%、カリウムは24.5モル%とすること以外は、実施例1と同様に行った。
その結果、得られたニオブ酸カリウムナトリウム中のニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は1.000、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.489であった。その他の諸物性は表1に示す。また、XRDチャートからは単相であることが確認された。
得られたニオブ酸カリウムナトリウムから、実施例1と同様の方法で複合圧電体素子を得た後、電気特性を測定したところ、圧電定数(d33)は0.56pC/N、比誘電率は22.4、誘電損失は0.007であった。また圧電定数(d33)および比誘電率から求めた圧電定数(g33)は2.8×10−3V・m/Nであった。
(比較例1)
各元素の目標組成を、ナトリウムは26.25モル%、カリウムは23.75モル%、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.475とすることに代えて、ナトリウムは25.00モル%、カリウムは25.00モル%、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.500とすること以外は、実施例1と同様に行った。
その結果、得られたニオブ酸カリウムナトリウム中のニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は0.999、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.498であった。その他の諸物性は表1に示す。また、XRDチャートからは単相であることが確認された。
得られたニオブ酸カリウムナトリウムから、実施例1と同様の方法で複合圧電体素子を得た後、電気特性を測定したところ、圧電定数(d33)は0.26pC/N、比誘電率は22.0、誘電損失は0.007であった。また圧電定数(d33)および比誘電率から求めた圧電定数(g33)は1.3×10−3V・m/Nであった。
(比較例2)
各元素の目標組成を、ナトリウムは26.25モル%、カリウムは23.75モル%、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.475とすることに代えて、ナトリウムは27.50モル%、カリウムは22.50モル%、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.450とすること以外は、実施例1と同様に行った。
その結果、得られたニオブ酸カリウムナトリウム中のニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は0.999、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.448であった。その他の諸物性は表1に示す。また、XRDチャートからは単相であることが確認された。
得られたニオブ酸カリウムナトリウムから、実施例1と同様の方法で複合圧電体素子を得た後、電気特性を測定したところ、圧電定数(d33)は0.30pC/N、比誘電率は22.3、誘電損失は0.007であった。また圧電定数(d33)および比誘電率から求めた圧電定数(g33)は1.5×10−3V・m/Nであった。
(比較例3)
各元素の目標組成を、ナトリウムは26.25モル%、カリウムは23.75モル%、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.475とすることに代えて、ナトリウムは28.75モル%、カリウムは21.25モル%、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.425とすること以外は、実施例1と同様に行った。
その結果、得られたニオブ酸カリウムナトリウム中のニオブに対するアルカリ金属の比((Na+K)/Nb)は1.001、総アルカリ金属に対するカリウムの比(K/(Na+K))は0.424であった。その他の諸物性は表1に示す。また、XRDチャートからは単相であることが確認された。
得られたニオブ酸カリウムナトリウムから、実施例1と同様の方法で複合圧電体素子を得た後、電気特性を測定したところ、圧電定数(d33)は0.12pC/N、比誘電率は22.8、誘電損失は0.007であった。また圧電定数(d33)および比誘電率から求めた圧電定数(g33)は0.6×10−3V・m/Nであった。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1):
    ANbO 3 (1)
    (Aは、ナトリウム及びカリウムが必須であり、リチウムを含んでいてもよい。)
    で表されるニオブ酸アルカリ化合物であり、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物粒子であることを特徴とする圧電体材料用フィラー。
  2. 前記ニオブ酸アルカリ化合物粒子の平均粒径が0.1〜15μmであることを特徴とする請求項1記載の圧電体材料用フィラー。
  3. 前記ニオブ酸アルカリ化合物粒子のアルカリ金属元素のモル数の合計に対するリチウムのモル数の比(Li/(Li+Na+K))が、原子換算で、0以上0.10未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電体材料用フィラー。
  4. 請求項1〜3いずれか1項記載の圧電体材料用フィラーと高分子マトリックスとを含有することを特徴とする複合圧電体材料。
  5. 分極が施された請求項4に記載の複合圧電体材料を有することを特徴とする複合圧電体素子。
  6. 高分子マトリックスと、該高分子マトリックス中に分散されている圧電体材料用フィラーと、からなる複合圧電体材料であって、
    該圧電体材料用フィラーが、下記一般式(1):
    ANbO 3 (1)
    (Aは、ナトリウム及びカリウムが必須であり、リチウムを含んでいてもよい。)
    で表されるニオブ酸アルカリ化合物であり、原子換算でナトリウム及びカリウムのモル数の合計に対するカリウムのモル数の比(K/(Na+K))が0.460〜0.495であり、且つ、原子換算でニオブのモル数に対するアルカリ金属元素のモル数の合計の比((Li+Na+K)/Nb)が0.995〜1.005であるニオブ酸アルカリ化合物粒子であること、
    を特徴とする複合圧電体材料。
  7. 前記複合圧電体材料用フィラーの含有量が、複合圧電体材料全体に対し、20〜80体積%であることを特徴とする請求項6記載の複合圧電体材料。
  8. 前記ニオブ酸アルカリ化合物粒子のアルカリ金属元素のモル数の合計に対するリチウムのモル数の比(Li/(Li+Na+K))が、原子換算で、0以上0.10未満であることを特徴とする請求項6又は7に記載の複合圧電体材料。
  9. 分極操作が施された請求項6〜8いずれか1項記載の複合圧電体材料を有することを特徴とする複合圧電体素子。
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