JP6438102B2 - 接続体、及び接続体の製造方法 - Google Patents
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Description
度のバラツキが推測されている。異方性導電接続では、多数の電極を一括に且つ均一に接続させるため、相対的に熱伝導性の大きい電極上と、相対的に熱伝導性の低い電極間の部位で、反応率に差が生じるものと思われる。
式中、R1は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基からなる群より選択される基であり、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のヒドロキシア
ルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される基である。
また、本発明に係るアクリル系接着フィルムは、前記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、反応開始剤とを含有することを特徴とする。
1.アクリル系接着剤の反応率測定方法
2.アクリル系接着剤
3.実施例
本実施の形態に係るアクリル系接着剤の反応率測定方法は、下記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物を内標準物質として用い、アクリル系接着剤を含む試料溶液を液体クロマトグラフィーにて分離し、紫外検出器により未反応のラジカル重合性化合物を検出する。
式中、R1は、水素原子(−H)、炭素数1〜3のアルキル基(−CnH2n+1:n=1〜3)、炭素数1〜3のアルコキシ基(−OCnH2n+1:n=1〜3)からなる群より選択される基であり、R2は、ヒドロキシル基(−OH)、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基(−CnH2nOH:n=1〜3)、炭素数1〜3のヒドロキシアルコキシ基(−OCnH2nOH:n=1〜3)からなる群より選択される基である。
CH3、R2=OH)などが挙げられる。(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物は、紫外線吸収能が高いため、紫外検出器に高い感度を示し、微量のサンプルでも精度良く反応率を測定することができる。
本実施の形態に係るアクリル系接着剤は、下記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、反応開始剤とを含有する。
ド、シリルパーオキサイド等から1種または2種以上を用いることができる。また、光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾインエチルエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル、ベンジル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のベンジルケタール、ベンゾフェノン、アセトフェノン等のケトン類およびその誘導体、チオキサントン類、ビスイミダゾール類等から1種または2種以上を用いることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、内標準物質としてビスフェノールエタノールフルオレン(BPEF)を用い、HPLC(High performance liquid chromatography)にてアクリル系の異方性導電接着剤の反応率を測定し、標準偏差について評価した。また、比較例として、DSC(Differential scanning calorimetry)、FT
−IR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)にて測定した反応率の標準偏差に
ついても評価した。また、本技術を使用して、実装体の配線上、配線間の反応率を測定し、接続信頼性の評価を行った。さらに、BPEFの添加量について検討を行った。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記配合の異方性導電接着剤を使用した。配合は、フェノキシ樹脂(商品名:YP50、新日鉄住金化学(株))40質量部、ポリウレタン(商品名:N−5196、日本ポリウレタン工業(株))40質量部、リン酸エステル(商品名:PM−2、日本化薬(株))2質量部、シランカップリング剤(商品名:A−187、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ(株))2質量部、2官能アクリレート(商品名:DCP、新中村化学工業(株))3質量部、アクリル酸エステル(商品名:SG−P3、(長瀬ケムテックス(株))5質量部、ジアシルパーオキサイド(商品名:パーロイルL、日本油脂(株))5質量部、及び平均粒子径(D50)10μmの導電性粒子(積水化学(株))3質量部の合計100質量部とした。この配合にBPEFを所定量添加した組成物をPET(Polyethylene Terephthalate)に塗布し、60℃の熱風で4分間乾燥させることにより、厚み16μmのフィルム状の異方性導電接着剤を得た。
評価基材として、FPC(200μmP、L/S=1/1、PI/Cu=25/12μm、Auメッキ)、及びガラス基板(ITOベタガラス、10Ω/□、0.7mmt)を用いて実装体を作製した。ガラス基板上に異方性導電フィルムを貼り付け、45℃、1MPa、2secの条件で加熱加圧した後、PETを剥離し、仮圧着を行った。異方性導電フィルム上にFPCを配置し、所定温度、2MPa、5secの条件で加熱加圧し、実装体を得た。
前述のように0.5wt%のBPEFを配合した異方性導電フィルムを用いて実装体を作製した後、HPLC、DSC、及びFT−IRを用いて、異方性導電フィルムの反応率の測定を行った。実装体からFPCを引き剥がし、2.0mm×0.2mmの配線上、及び2.0mm×0.2mmの配線間から測定用サンプルのサンプリングを行った。
HPLC分析装置として、Waters社製UPLC(UV検出器接続)を用いた。測定用サンプル0.005mgをアセトニトリルに溶解し、これを分離カラム(10cm、40℃)に注入し、クロマトグラムを得た。分析条件は以下の通りとした。
抽出:アセトニトリル 30μL
グラジェント条件:A60%、B40%(1分間保持)→5分後にA1%、B99%(6分間保持)、A=H2O、B=ACN
流量:0.4mL/min
注入量:5μL
解析波長:210−400nm
示差熱分析装置(DSC6200、セイコーインスツルメント(株))を用いて、測定用サンプル5.0mgを、30℃から250℃まで10℃/minで昇温させ、DSCチャートを得た。
%、2回目83.2%、及び3回目75.7%であり、標準偏差は、5.7064であった。また、圧着温度が140℃の場合の反応率の測定結果は、1回目82.6%、2回目78.9%、及び3回目88.1%であり、標準偏差は、4.6293であった。圧着温度が150℃の場合の反応率の測定結果は、1回目94.2%、2回目86.8%、及び3回目90.2%であり、標準偏差は、3.7041であった。
フーリエ変換赤外分光光度計(FT/IR−4100、日本分光社製)を用いて、測定用サンプル0.02mgを、透過法にて測定した。
前述のように0.5wt%のBPEFを配合した異方性導電フィルムを用いて実装体を作製した後、HPLCを用いて、異方性導電フィルムの反応率の測定を行った。実装体からFPCを引き剥がし、2.0mm×0.2mmの配線上の測定用サンプル、2.0mm×0.2mmの配線間測の定用サンプル、及び配線上と配線間の測定用サンプルのサンプリングを行った。
HPLC分析装置として、Waters社製UPLC(UV検出器接続)を用いた。測定用サンプル0.005mgをアセトニトリルに溶解し、これを分離カラム(10cm、40℃)に注入し、クロマトグラムを得た。分析条件は以下の通りとした。
抽出:アセトニトリル 30μL
グラジェント条件:A60%、B40%(1分間保持)→5分後にA1%、B99%(6分間保持)、A=H2O、B=ACN
流量:0.4mL/min
注入量:5μL
解析波長:210−400nm
次に、異方性導電フィルムに配合されるBPEFの添加量の影響について検討した。異方性導電フィルム、及び実装体は、前述と同様のものを使用し、異方性導電フィルムへのBPEFの添加量を変え、実装体の異方性導電フィルム部分の外観、ピール強度、押し込み性、及び測定のし易さについて評価した。
10N/25mm以上の場合を「◎」、90°ピール強度が8N/25mm以上10N/25mm未満の場合を「○」、90°ピール強度が6N/25mm以上8N/25mm未満の場合を「△」、90°ピール強度が6N/25mm未満の場合を「×」とした。また、押し込み性の評価は、実装体の導通抵抗が1Ω以下であるものを「◎」、1Ω以上2Ω未満であるものを「○」、2Ω以上5Ω未満であるものを「△」、5Ω以上であるものを「×」とした。導通抵抗は、デジタルマルチメータ(デジタルマルチメータ7561、横河電機社製)を用いて4端子法にて測定した。また、測定のし易さの評価は、目視によりクラムトグラムのピークが見易い場合を「◎」、ピークが普通に見える場合を「○」、ピークが見え難い場合を「△」、見えない場合を「×」とした。
Claims (19)
- 第1の電極を有する第1の電子部品と、第2の電極を有する第2の電子部品と、前記第1の電極と前記第2の電極とを接続させる接着剤とを備え、
前記接着剤が、下記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、反応開始剤とを含有するアクリル系接着剤の硬化物である接続体。
式中、R1は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基からなる群より選択される基であり、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される基である。 - 前記フルオレン骨格を有する化合物が、ビスフェノキシエタノールフルオレン(BPEF)、ビスフェノールフルオレン(BPFL)、ビスクレゾールフルオレン(BCF)からなる群より選択される1種以上である請求項1記載の接続体。
- 前記フルオレン骨格を有する化合物の配合量が、0.01wt%以上5.0wt%以下である請求項1又は2記載の接続体。
- 前記アクリル系接着剤が、フィルム状である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接続体。
- 前記アクリル系接着剤が、導電性粒子をさらに含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の接続体。
- 請求項5記載の接続体であって、前記アクリル系接着剤を用いて接続された異方性導電接続体。
- 下記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、反応開始剤とを含有するアクリル系接着剤を介して第1の電極を有する第1の電子部品と第2の電極を有する第2の電子部品とを配置する配置工程と、
前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを圧着させ、前記アクリル系接着剤を硬化させ、前記第1の電極と前記第2の電極とを接続させる圧着工程と
を有する接続体の接続方法。
式中、R1は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基からなる群より選択される基であり、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される基である。 - 前記アクリル系接着剤が、フィルム状である請求項7記載の接続方法。
- 前記アクリル系接着剤が、導電性粒子をさらに含有する請求項7又は8記載の接続方法。
- 請求項9記載の接続方法であって、異方性導電接続する接続方法。
- 下記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、反応開始剤とを含有するアクリル系接着剤を介して第1の電極を有する第1の電子部品と第2の電極を有する第2の電子部品とを配置する配置工程と、
前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを圧着させ、前記アクリル系接着剤を硬化させ、前記第1の電極と前記第2の電極とを接続させる圧着工程と
を有する接続体の製造方法。
式中、R1は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基からなる群より選択される基であり、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される基である。 - 前記フルオレン骨格を有する化合物を内標準物質として用い、前記圧着工程後のアクリル系接着剤を含む試料溶液を液体クロマトグラフィーにて分離し、紫外検出器により未反応のラジカル重合性化合物を検出する請求項11記載の接続体の製造方法。
- 前記アクリル系接着剤が、フィルム状である請求項11又は12記載の接続体の製造方法。
- 前記アクリル系接着剤が、導電性粒子をさらに含有する請求項11乃至13のいずれか1項に記載の接続体の製造方法。
- 請求項14記載の接続体の接続方法であって、異方性導電接続する異方性導電接続体の製造方法。
- 下記(1)式に示すフルオレン骨格を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、反応開始剤とを含有するアクリル系接着フィルム。
式中、R1は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基からなる群より選択される基であり、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される基である。 - 前記フルオレン骨格を有する化合物が、ビスフェノキシエタノールフルオレン(BPEF)、ビスフェノールフルオレン(BPFL)、ビスクレゾールフルオレン(BCF)からなる群より選択される1種以上である請求項16記載のアクリル系接着フィルム。
- 前記フルオレン骨格を有する化合物の配合量が、0.01wt%以上5.0wt%以下である請求項16又は17記載のアクリル系接着フィルム。
- 請求項16乃至18のいずれか1項に記載のアクリル系接着フィルムであって、導電性粒子を含有する異方性導電接着フィルム。
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