JP6436380B2 - 画像形成動作調整用画像データ、画像形成装置および画像形成動作調整方法 - Google Patents

画像形成動作調整用画像データ、画像形成装置および画像形成動作調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成動作調整用画像データ、画像形成装置および画像形成動作調整方法に関するものである。
従来から、書き込み装置により潜像担持体上に潜像を書き込み、この潜像を現像装置により可視像にし、この可視像を用紙に転写した後、定着装置にて用紙上の可視像を用紙に定着する複写機などの画像形成装置が知られている。
特許文献1には、用紙に形成した画像形成動作調整用の画像から用紙に対する画像ずれなどを検知して、書き込み装置の書き込みタイミングなどの画像形成動作の調整を行う画像形成装置が記載されている。具体的には、まず、画像形成装置の記憶手段に記憶されている画像形成動作調整用画像データを読み出して、この画像データに基づいて、用紙に画像形成動作調整用の画像を形成する。この画像データは、用紙の四角に該当する箇所に形成される評価マークを有しており、画像データに基づいて用紙の端などに、画像形成動作調整用画像としての評価マークが形成される。これら評価マークが形成された用紙を、スキャナで読み取り、読み取ったデータに基づいて、用紙の紙端からその紙端に最も近い評価マークまでの距離などを算出する。そして、算出した距離に基づいて、用紙に対する画像の位置ずれ量などを把握し、書き込み装置の書き込みタイミングなどの画像形成動作の調整を行い、用紙に形成される画像を補正する。
また、特許文献2には、次のようにして、用紙に形成された評価マークを読み取る画像形成位置補正方法が記載されている。すなわち、まず、評価マークが形成された用紙の長手方向一端側の二角が、スキャナのコンタクトガラス端部から離間するように、コンタクトガラス上にセットする。次に、コンタクトガラス上にセットした用紙の短手方向よりも長く、この用紙の評価マークが形成された面に対して濃度差を有する補助部材を用意する。この補助部材を、コンタクトガラス上にセットされた用紙の上記二角からはみ出すようにあてがいスキャンするのである。このようにして、読み取ることで、上記二角からはみ出した補助部材と、少なくとも用紙の上記二角と、この二角に形成された評価マークとが読み取られる。
特許文献2においては、補助部材と、用紙との画像濃度差により、読み取り画像データから、用紙の上記二角を精度よく検知することができる。これにより、特許文献2においても、読み取ったデータに基づいて、用紙の紙端からその紙端に最も近い評価マークまでの距離が算出され、算出した距離に基づいて、画像形成手段を制御して画像形成位置が補正される。
上記特許文献1では、予め装置の記憶手段に記憶された用紙サイズ情報から、用紙のサイズを特定し、スキャナの規定のセット位置に用紙をセットした際の紙端の位置を、特定した用紙サイズから推定している。そして、推定した紙端の位置と読み取った評価マークとから、紙端と評価マークとの距離を算出している。従って、評価マークが形成された用紙をスキャナにセットする際に、規定のセット位置からずれて用紙がセットされた場合、そのずれ量も、画像のずれとして検知してしまう。その結果、画像形成動作調整後の画像の形成位置が、調整前よりも悪くなってしまうという不具合が生じる。
一方、特許文献2では、スキャナで、用紙の角と、この角に形成された評価マークとを読み取ることができる。これにより、規定のセット位置からずれて用紙がセットされた場合でも、紙端から評価マークまでの距離を精度よく検知することができ、精度よく画像ずれを検知できる。その結果、画像形成動作調整後の画像の形成位置が、調整前よりも悪くなってしまうという不具合が生じることがないというメリットがある。
ところが、特許文献2では、評価マークが形成された用紙の短手方向よりも長く、この用紙よりも濃度の高い補助部材を準備する必要がある。このような補助部材を準備するにあたり、補助部材となりうる部材が、都合よく周囲にない場合の方が多い。従って、補助部材となりうる部材をあちこち探したり、補助部材となりうる用紙を画像形成装置で出力したりするなど、補助部材を準備するのに手間が生じるという不具合がある。また、サービスマンが、画像調整動作の調整を行う場合は、上記補助部材をユーザーのところまで持ち運ぶ手間が生じる。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、特許文献2に記載の方法でのメリットは確保しつつ、画像調整作業における手間を削減できることを特徴とする画像形成動作調整用画像データ、画像形成装置および画像形成動作調整方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、画像形成装置の記憶手段に記憶され、該画像形成装置の画像形成動作の調整を行う際に、記憶手段から読み出され、用紙に形成される画像形成動作調整用画像データにおいて、用紙の角の近傍に形成され、用紙の端との位置関係が予め決められている評価マークと、用紙の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、用紙の評価マークが形成された面と反対側の面側へ折り返してこの反対側の面を、画像読取手段により読み取ったときの読み取りデータから、折り返した部分の用紙の端が検知できるようにするための紙端検知マークとを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、特許文献2に記載の方法のメリットを確保しつつ、画像形成動作の調整作業を、手間なく行うことができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 画像形成装置の制御系の構成例を示すブロック図。 従来の調整用画像の読み取りの一例を示す図。 本実施形態の調整用画像を示す図。 本実施形態の画像補正の制御フロー図。 調整用画像が形成された用紙の1角の拡大図。 図6の破線の領域における1次元信号を示す図。 画像スキュー量の算出について説明する図。 スキュー補正板による用紙スキュー補正について説明する図。 画像位置ずれの算出について説明する図。 書き込み装置の要部構成図。 書き込み制御の補正について説明する図。 調整用画像の変形例について説明する図。 変形例1の調整用画像を示す図。 表裏識別マークをつけた変形例1の調整用画像を示す図。 変形例1の画像補正の制御フロー図。 用紙幅方向の変倍量の算出について説明する図。 変形例2の調整用画像を示す図。 画像ひずみの一例を示す図。 変形例2の画像補正の制御フロー図。 図19に示した画像ひずみのときの用紙端からの枠線および評価マークの距離について説明する図。 画像の副走査方向のゆがみを補正するゆがみ補正機構の概略構成図。 強制的に湾曲せしめられている状態の反射ミラーを示す模式図。 押込装置によって強制的な湾曲方向とは逆方向に僅かに押し込んだとき反射ミラーを示す図。 押込装置によって更に押し込んだときの反射ミラーを示す図。 感光体と、その表面上における主走査線とを示す斜視図。 変形例3における用紙サイズを検出する構成の説明図。 用紙の長辺の端面と、短辺の端面とを同時に読み取る場合の説明図。 変形例3で検出する各値を示す説明図。 変形例4の調整用画像を示す図。 四角を折った状態の用紙と、折る前の四角との位置関係を示す説明図。 変形例5の調整用画像を示す図。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置400は、載置された原稿を自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)500と、原稿を読み取るスキャナ(画像読取装置)300、トナー画像を形成するプリンタ部100が配置されている。
プリンタ部100は、書き込み装置102、像形成部125、転写・定着ユニット130とを含んで構成される。書き込み装置102は、半導体レーザ素子、ポリゴンミラーなどの光学要素を含み、像形成部125は、感光体ドラム、帯電装置、現像装置などを含む。また、転写・定着ユニット130は、定着ユニット、搬送ベルト、中間転写ベルトなどを含む。
書き込み装置102は、図示しないレーザ出力ユニットを含み、レーザ出力ユニットから射出された光ビームは、図示しないシリンドリカルレンズにより集光され、ポリゴンミラー104により、反射ミラー106へと偏向される。光ビームLは、図示した実施形態ではシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色に対応した数発生されていて、各々結像レンズを経て、感光体ドラム115K〜Mを像状露光し、静電潜像を形成する。
形成された静電潜像は、各色の感光体ドラム115が回動するにつれて現像ユニット120へと搬送される。静電潜像は、現像剤により現像され、感光体ドラム115上に現像剤像が形成され、担持される。現像剤像は、感光体ドラム115の回動につれて、転写・定着ユニット130へと搬送される。転写・定着ユニット130は、給紙カセット108、109、110と、給紙ユニット111、112、113と、縦搬送ユニット114と、搬送ベルト116と、定着ユニット117とを含み構成される。各給紙カセット108〜110に積載された上質紙やプラスチックシートなどの用紙は、それぞれ各給紙ユニット111〜113により給紙され、縦搬送ユニット114により感光体ドラム115に当接する位置まで搬送される。
各色の感光体ドラム115上の現像剤像は、転写バイアス電位の下で搬送ベルト116に静電吸着された用紙に転写される。転写後、画像が形成された用紙は、定着ユニット117に供給される。定着ユニット117は、シリコーンゴム、フッソゴムなどを含む定着ローラなどの定着部材を含んで構成されていて、用紙と多色現像剤像とを加圧加熱し、形成された画像を用紙上に定着させる。この定着時の加熱処理は、用紙に微小な縮みを生じさせる可能性を含んでいる。
定着後の用紙は、排紙ユニット118により、排紙トレイ119上に排紙される。また両面印刷を行う場合には、用紙は、分離爪121を上側にセットすることにより、排紙トレイ119上に導かれずに、両面印刷用給紙ユニット122に、搬送されることとなる。その後、両面印刷用給紙ユニット122に搬送された用紙は、裏面に画像を転写するために再給紙される。画像が両面に形成され定着された用紙は、分離爪121を下側にセットすることにより、排紙トレイ119上に排紙されることとなる。
また、スキャナ300の上部に配置された自動原稿搬送装置500は、原稿テーブル501、原稿分離給送ローラ502、原稿搬送ベルト503、原稿排紙トレイ504を具備している。
原稿テーブル501に原稿がセットされて読み取り開始指示を受けると、自動原稿搬送装置500では、原稿テーブル501上の原稿が原稿分離給送ローラ502により1枚ずつ送り出される。そして、その原稿は原稿搬送ベルト503によりコンタクトガラス309上に案内され、一時停止する。
そして、コンタクトガラス309上に一時停止した原稿は、スキャナ300によりその画像情報が読み取られる。その後、原稿搬送ベルト503が原稿の搬送を再開し、その原稿は原稿排紙トレイ504に排出される。
自動原稿搬送装置500によりコンタクトガラス309上に原稿が搬送されるか、ユーザーによりコンタクトガラス309上に原稿が載置されて、図示しない操作パネルにコピー開始操作がなされると、第一走行体303上の光源301が点灯する。また、これとともに、第一走行体303及び第二走行体306を、不図示のガイドレールに沿って移動させる。
そして、コンタクトガラス309上の原稿に光源301からの光が照射され、その反射光が、第一走行体303上のミラー302、第二走行体306上のミラー304,305、レンズ307に案内されて、CCD308で受光される。これにより、CCD308は原稿の画像情報を読み取り、その画像情報は図示しないA/D変換回路によってアナログデータからデジタルデータに変換される。この画像情報は、図示しない情報出力部からプリンタ部100の制御部へ送られる。
一方、プリンタ部100は、スキャナ300で読み取った画像情報に基づいた静電潜像が書き込み装置102により形成される。
図2は、画像形成装置400の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置400は、制御手段15を備えている。制御手段15には、スキャナ300、記憶装置12、画像メモリ13、プリンタ部100、操作パネル48を構成する操作手段14及び表示手段18などが接続されている。操作手段14は、画像形成モード又は補正モードを設定するように操作される。また、操作手段14は画像形成条件を設定する際にも使用される。表示手段18は、操作手段14により選択操作される画像形成条件等を表示するようになされる。
制御手段15はROM(Read Only Memory)24、中央処理ユニット(以下CPUという)25及びRAM(Random Access Memory)26を有している。 ROM24には当該複写機全体を制御するためのシステムプログラムデータが格納される。 RAM26はワークメモリとして使用される。例えば、調整用画像を読み取った読み取りデータや制御コマンド等を一時記憶するようになされる。この例でCPU25は電源がオンされると、ROM24からシステムプログラムデータを読み出してシステムを起動し、操作手段14からの操作データに基づいて当該複写機全体を制御するようになされる。
また、記憶装置12には制御手段15が接続されている。記憶装置12には、EEPROM等の不揮発性メモリが使用され、補正モードを実行するためのプログラムが格納される。このプログラムは、CPU25で読み取られ、実行される。また、記憶装置12には、画像形成動作調整用画像データが記憶されており、後述するように、用紙に調整用画像を形成する際に、CPU25により読み取られる。
本実施形態では、プリンタ部100の画像形成可能な最大用紙サイズが、スキャナ300のスキャン可能な最大スキャンサイズよりも大きい構成となっている。具体的には、スキャナ300の最大スキャンサイズがA3であり、プリンタ部100の最大画像形成サイズが、A3ノビ(A3ワイド)である。
次に、本実施形態の特徴点である画像形成動作の調整を行う補正モードについて説明する。
画像形成装置400では、用紙がスキューして搬送されて、画像が用紙に対して傾斜して形成されてしまう場合がある。また、用紙がスキューして搬送される場合に限らず、用紙の搬送タイミングや幅方向の位置が所定の位置とはずれた状態で搬送されることで、画像が用紙に対して所望の位置からずれた位置に形成されてしまう場合がある。そのため、画像形成装置のセッティング時にサービスマンが操作パネル48を操作して補正モードを選択し、用紙を作像部へ搬送する動作を含む一連の画像形成動作の少なくともひとつを調整する。補正モードがサービスマンにより設定された場合は、記憶装置12から画像形成動作調整用画像データを読み出し、用紙に画像形成動作調整用画像データに基づいた調整用画像を形成する。調整用画像は、図3に示すように、用紙Pの四角に形成される十字の評価マーク1を有している。画像形成装置は、用紙Pに調整用画像を形成したら、操作パネル48の表示手段18に、出力した用紙Pをスキャナ300にセットするよう指示する旨の表示をする。サービスマンは、表示手段18の表示内容に従って、調整用画像が形成された用紙Pの読み込み作業を行う。画像形成装置400は、スキャナ300で調整用画像が読み込まれたら、読み込みデータに基づいて用紙Pの角と評価マーク1との位置関係を測定し、理想の位置からのずれなどを算出する。そして、画像形成装置400は、算出したずれ量に基づいて、後述するスキュー補正などの画像調整動作を実行する。
また、用紙Pに対する画像の傾斜(以下、画像スキューという)を感度よく把握するには、プリンタ部100の最大用紙サイズに調整用画像を形成するのが好ましい。これは、用紙Pの一端から他端までの距離が長いほど、一端側の評価マークに対する他端側の評価マークのずれ量が大きくなるためである。しかし、プリンタ部100の最大用紙サイズに調整用画像を形成した場合、次のような問題が生じる。すなわち、この用紙Pをスキャナ300のコンタクトガラス309に通常と同様にセット(用紙Pの幅方向(横方向)を主走査方向に合わせてセット)すると、コンタクトガラス309から用紙Pの一部がはみ出してしまう。その結果、用紙幅方向両端のうち、一端側の用紙Pの角と、評価マーク1が検知できず、画像スキューを検知できない。
用紙幅方向両端の評価マーク1を検知するには、図3に示すように、通常の用紙Pのセット方向に対して用紙を90[°]回転させた状態でセット(用紙Pの幅方向を副走査方向に合わせてセット)する必要がある。
また、スキャナの読み込みデータから用紙幅方向両側の角を検知するには、その上から、用紙Pの幅方向の長さよりも長く、用紙Pよりも濃度の高い補助部材1001を重ねた状態で読み取る必要がある。このように、画像スキューを感度よく把握するためには、最大用紙サイズと、補助部材1001とを用意する必要がある。
ユーザーによっては、プリンタ部100の最大用紙サイズの用紙を使用しない場合があり、また、ユーザーの周囲に補助部材となりうる部材がない場合もある。この場合、ユーザーは、画像形成調整動作を行うにあたり、最大用紙サイズの用紙や補助部材を購入して準備する必要がある。また、サービスマンがユーザー先に訪問して、画像形成調整動作を行う場合は、最大用紙サイズの用紙と、補助部材とを持ち運ぶ必要がある。このため、画像形成動作調整作業が煩雑になるという不具合ある。
通常、スキャナ300のコンタクトガラス309と対向する対向部材(原稿押さえ板)は、用紙と同じ白色である。従って、調整用画像が形成された用紙サイズが、スキャナ300の最大スキャンサイズ以下のときでも、補助部材を用いないと、用紙角を読み込みデータから検知できない。このため、従来では、用紙をスキャナの規定のセット位置にセットして、評価マークを読み込み、用紙サイズ情報から、上記規定の位置に用紙をセットしたときの紙端の位置を推測する。そして、推測した紙端位置と読み取った評価マークの位置とから紙端と評価マークの位置を算出していた。しかし、この場合、評価マークが形成された用紙が、規定のセット位置からずれてセットされた場合、そのずれ量も画像ズレとして検知されてしまい、画像形成動作を調整しても、良好に画像位置が補正されていない場合がある。
また、補正モードにおいて、画像スキューに加えて、画像の縦倍率誤差を検知し、補正する場合においては、用紙長さ方向(縦方向)両端の評価マークを検知する必要がある。評価マークを形成した用紙が、スキャナの最大スキャンサイズよりも大きい用紙の場合は、図3に示すようにして、まず、用紙の長さ方向一端側の評価マークと紙の角とを読み込む。次に、用紙を180[°]回転させて、用紙長さ方向他端側の評価マークと紙の角とを読み込む。このように、用紙の四角と、四角に形成された評価マークとを把握するとなると、2回の読み込み作業が必要となり、調整作業が煩雑となる。
そこで、本実施形態では、画像形成動作調整作業の手間を削減し、また、画像形成動作調整作業を簡素化することができるように、用紙に形成する調整用画像を工夫した。以下に、具体的説明する。
図4は、本実形態の調整用画像を示す図である。(a)は、用紙Pのおもて面に形成される調整用画像を示す図であり、(b)は、用紙Pの裏面に形成される調整用画像であり、(c)は、スキャナで用紙を読み込むときの状態を示す図である。
図4(a)に示すように、用紙Pのおもて面の四角付近には、評価マーク1が形成されている。また、用紙Pのおもて面には、4箇所、折り線3が形成されている。また、図4(b)に示すように、用紙Pの裏面には、4箇所、用紙角における長さ方向の紙端と、幅方向の紙端を検知するための紙端検知マーク2が形成されている。この紙端検知マーク2は、折り線3に沿って、用紙Pの評価マーク1が形成された箇所を含む領域が、スキャナ300のスキャン範囲に入るように裏面側へ折り返したとき、用紙Pの紙端が紙端検知マーク2上にくるような箇所に形成されている。また、用紙Pの評価マーク1が形成された箇所を含む領域を裏面側へ折り返したとき、紙端からはみ出すように、紙端検知マーク2が形成されている。紙端検知マーク2のパターンや濃度は、用紙の幅方向の端と、長さ方向の端とが検知できる形状であればよく、ベタ画像でも網点画像でもよい。しかし、用紙とのコントラストが高いほうが用紙の端を正確に検知できるため、ある程度の濃度を必要とする。なお、上記折り線3は、サービスマンまたはユーザーが作業しやすいように形成したものであり、調整用画像に折り線3は、なくてもかまわない。
図4(c)に示す一点鎖線は、スキャナ300のコンタクトガラス309(スキャナの読み取り範囲)を示している。図4(c)に示すように、用紙Pの四角を折り線3に沿って裏面側折り返すことで、用紙の角と、評価マークとを、折り返す前よりも用紙の内側に位置させることができる。これにより、折り返した用紙をスキャナ300にセットしたとき、用紙Pが、スキャナ300の最大読取サイズよりも大きくても、用紙の四角の紙端と、評価マーク1とを、スキャナ300の読み取り範囲に入れることができる。しかも、用紙の四角を折り返したときに、紙端検知マーク2の一部が、折り返した用紙端からはみ出しており、用紙の端との間でコントラストを生じさせることができる。これにより、一回のスキャン動作で用紙の四角に形成された評価マーク1と、用紙の四角の紙端とを読み取ることができる。また、先の図3に示すように補助部材1001などを用意せずとも、スキャンデータから用紙の角の紙端を精度よく把握することができる。これにより、画像形成動作調整作業を簡素化することができる。
また、読み込みデータから、紙端と、評価マークとを検知できるので、紙端から評価マークまでの距離を実測でき、精度よく紙端から評価マークまでの距離を把握することができる。
図5は、画像形成動作調整の制御フロー図である。
まず、制御手段15は、動作モードをチェックする(S1)。通常(デフォルト)は、画像形成モードに設定されており、制御手段15は、画像形成モードが設定されているとき(S2のNo)は、通常の画像形成処理を行う(S10)。一方、サービスマンまたはユーザーが、操作パネル48を操作して補正モードを設定した場合(S2のYES)は、制御手段15は、画像形成動作調整を実行する。なお、補正モードの設定は、表示手段18の図示しないメニュー画面等で選択して設定される。
補正モードが設定された場合、制御手段15は、操作パネル48を制御して表示手段18に、調整用画像を形成する用紙の用紙サイズや用いる給紙トレイなどを入力させる画面を表示する。サービスマンやユーザーが、操作パネル48の操作手段14を操作して、用紙サイズ(例えば、A3サイズ)や調整用画像を形成する用紙がセットされた給紙トレイを入力する。制御手段15は、操作手段から、用紙サイズ情報や給紙トレイ情報を受信したら、用紙サイズ情報や給紙トレイ情報をRAM26等に格納する。そして、用紙サイズ情報や給紙トレイ情報に基づいて、調整用画像を出力する(S3)。また、あらかじめ所定のサイズの用紙でしか調整用画像が出力できないようにしたり、あらかじめ決められた給紙トレイからしか給紙できないようにしてもよい。例えば、プリンタ部の最大画像形成サイズの用紙(例えば、A3ノビ)を指定したり、手差しトレイを指定したりする。この場合は、表示手段18に、規定の給紙トレイに規定サイズの用紙をセットする旨を表示する。そして、ユーザーやサービスマンが予め決められたサイズの用紙を、予め決められた給紙トレイにセットしたら、操作手段14の不図示のスタートボタンを押すことで、調整用画像が出力される。
調整用画像の出力は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、制御手段15は、画像形成動作調整用画像データを記憶装置12から読み出し、画像形成動作調整用画像データと、RAM26に記憶している用紙サイズ情報とを、画像処理手段21へ送信する。画像処理手段21は、画像形成動作調整用画像データと、用紙サイズ情報とに基づいて、書き込み装置102の露光ON/OFF制御のための出力データを生成する。そして、この生成した出力データに基づいて、書き込み装置102が制御され、先の図4に示した調整用画像の潜像が感光体ドラムに形成されて、用紙に先の図4に示した調整用画像が形成される。
調整用画像出力動作が終了したら、制御手段15は、操作パネル48の表示手段18に、折り線3に沿って用紙の四角を折って、スキャナ300にセットする旨を表示する(S4)。ユーザーまたはサービスマンは、操作パネル48の表示手段18の指示に従って、調整用画像が形成された用紙Pの四角を折り返す。そして、四角を折り返した用紙Pをスキャナ300にセットし、操作パネル48の表示手段18を操作して、この四角を折り曲げた調整用画像をスキャンする(S5)。
制御手段15は、スキャナ300によるスキャンが実行されたら、読取データに基づいて、長さ方向(副走査方向)と幅方向(主走査方向)の紙端と評価マークとを検出(S6)し、評価マークの位置(座標)を算出する(S7)。このとき、読取データから四角の紙端や、評価マークが検知できなかった場合は、ユーザーやサービスマンが、折り処理を行わずに、スキャナ300に用紙をセットして、スキャンした可能性がある。従って、警告音や操作パネル48の表示手段18に折り線3に沿って用紙の四角を折って、スキャンする旨を表示し、ユーザーやサービスマンに再度、スキャン動作を行うよう報知する。
ここで、読取データに基づく紙端と評価マーク1の検出と、評価マークの位置(座標)の算出とについて、図6、図7を用いて説明する。
図6は、調整用画像が形成された用紙の1角の拡大図であり、図7は、図6の破線の領域における1次元信号を示す図である。
読取データには、用紙の四角に形成された十字の評価マーク1と、主走査方向の紙端と、副走査方向の紙端と、紙端外側の黒色部分の紙端検知マーク2とが読み取られる。
次に、読取データの図6のXの領域と、Yの領域に対して紙のエッジ方向に平均化する。平均化によって、図7に示すような1次元信号がそれぞれ得られる。
この1次元信号に対して、所定のスレッシュレベルを設定し、スレッシュレベルと信号との交点を、紙端P1、評価マーク1の直線のエッジ位置P2、P3として検出する。図6のX領域を解析することにより、幅方向の紙端、評価マーク1が検出される。図6のY領域を解析することにより、長さ方向の紙端、評価マーク1が検出される。
紙端P1から十字線の中点までの距離は、|P1−(P3+P2)/2|により算出される。上記領域Xと領域Yとから、用紙の角を基準(領域XにおけるP1の座標を0、領域YにおけるP1の座標を0)としたときの評価マークの十字線の交点座標(x1、y1)が算出される。
このようにして、用紙の四角の評価マークについて、それぞれ座標が算出されたら、評価マークの座標に基づいて、画像形成動作の調整を行う。本実施形態においては、画像形成動作の調整として、画像スキュー補正、画像位置補正などを実施する。
まず、画像スキュー補正について、説明する。
図8は、画像スキュー量の算出について説明する図である。
画像スキュー量は、四角の評価マークの座標のうち、用紙先端側の幅方向一端の評価マークの座標と、他端の評価マークの座標から算出する。
用紙幅方向一端側の左上評価マーク1Lの用紙角(この評価マークに最も近い用紙角)を基準とした座標x1は、図8に示す距離aLであり、座標y1は、図8に示す距離bLである。用紙幅方向他端側の右上評価マーク1Rの用紙角(この評価マークに最も近い用紙角)を基準とした座標x1は、図8に示す距離aRであり、座標y1は、図8に示す距離bRである。また、スキュー角をθ、評価マーク間の距離をhとすると、画像スキューは、以下のようにあらわすことができる。
画像スキュー=sinθ=(bR−bL)/h
なお、評価マーク間の距離hは、用紙の幅をWとすると、
h={(W−aR−aL)+(bR−bL)1/2
であらわすことができる。
評価マークの座標に基づいて算出したスキュー量に基づいて、スキュー補正が実行される。画像スキューの補正は、レジストローラ対近傍に設けられたスキュー補正板の用紙搬送方向に対する角度を変更することでなされる。
ここで、スキュー補正板による用紙スキュー補正について説明する。
図9は、スキュー補正板81による紙スキュー補正について説明する図である。
通常、図9(a)に示すように、レジストローラ対80の一方の上ローラ80aは、他方の下ローラ80bから離間している。給紙カセットから搬送されてきた用紙Pは、図9(b)に示すように、先端がスキュー補正板81に突き当たって停止する。これにより、用紙Pのスキューが補正される。次に、図9(c)に示すように、レジストローラ対80の一方の上ローラ80aを下降させ、用紙Pをレジストローラ対80で挟みこむ。次に、図9(d)に示すように、スキュー補正板81を退避させた後、レジストローラ対80により用紙Pを像形成部125へ搬送する。これにより、スキュー補正された用紙がまっすぐに像形成部125へ搬送される。
画像スキューは、スキュー補正板81の用紙搬送方向に対する角度を変更することで、補正することができる。記憶装置12には、スキュー量とスキュー補正板81の調整量とを関連づけたテーブルが記憶されており、制御手段15は、スキュー量が算出されたら、記憶装置12から上記テーブルを読み出す。次に、制御手段15は、スキュー量とテーブルとから、スキュー補正板81の調整量を決定し、決定したスキュー補正板81の調整量を、操作パネル48の表示手段18に表示する。サービスマンやユーザーは、表示手段18に表示されたスキュー補正板81の調整量に基づいて、スキュー補正板81の幅方向一端を動かして、スキュー補正板81の用紙搬送方向に対する角度を変更する。これにより、用紙Pが、像形成部125へまっすぐ搬送されるようになり、用紙に対して、画像が傾くことなく、形成される。なお、スキュー補正板81の用紙搬送方向に対する角度を調整する調整機構を設けて、調整量に基づいてスキュー補正板81の用紙搬送方向に対する角度が自動で調整されるように構成してもよい。
次に、画像位置の補正について説明する。
画像位置のずれは、まず、図10に示すように、理想位置からのずれを算出する。紙角を基準とした理想位置の座標(x=AL,y=BL)は、記憶装置12にあらかじめ記憶されている。制御手段15は、記憶装置12から理想位置の座標(x=AL,y=BL)を読み出し、理想位置からのずれを算出する。理想位置(x、y)とのズレは、(x−x=AL−aL,y−y=BL−bL)として算出される。
画像位置補正に用いる評価マークは、四角の評価マークのうち、いずれかひとつでよいが、書き込み装置102の書き込み開始位置に該当する評価マークを用いるのが好ましい。本実施形態では、用紙先端側で、用紙左側の評価マークが、書き込み開始位置に該当する評価マークである。
画像位置の補正は、算出したずれ量に基づいて、書き込み装置102の書き込み制御を補正することで行われる。具体的には、画像データを感光体上の所望の位置に静電潜像として書き込むための、各種タイミング信号と主走査カウンタ・副走査カウンタによるカウント値との組み合わせを調整することにより、画像位置ずれを補正する。
ここで、書き込み装置102の書き込み制御について説明する。
図11は、書き込み装置102の要部構成図である。
図11に示すように、書き込み装置102内には、主走査方向の書き出しタイミングを決定するための同期センサ105が設けられている。ポリゴンミラー104によって走査された光ビームは、まず、同期センサ105に入射する。同期センサ105が光ビームを検知すると、主走査方向同期信号が出力される。そして、主走査方向の同期が取れてレーザ出力ユニット103から画像データに基づくレーザ光が出力される。
副走査方向の書き出しタイミングを決定するための副走査方向同期信号は、先の図9に示したレジストローラ対80の付近に用紙検知センサを設け、用紙検知センサが、用紙の先端を検知したら、副走査方向同期信号が出力される。そして、副走査方向の同期が取れてレーザ出力ユニット103から画像データに基づくレーザ光が出力される。
図12に書き込み制御の補正について示す。
通常の書き込み開始設定では、副走査同期検知信号から2カウント目、主走査同期検知信号から2カウント目が書き込み開始位置だったとする。調整用画像の読取データから、理想位置に対して、副走査方向に1走査線分ずれ、主走査方向に1ドット分ずれていたことが検出されたとする。この場合は、副走査同期検知信号から3カウント目、主走査同期検知信号から3カウント目から書き込みが開始されるように補正するのである。これにより、画像位置ずれが補正され、理想位置に画像が形成される。
また、紙端検知マーク2は、用紙の幅方向の紙端(主走査方向の紙端)と、長さ方向の紙端(副走査方向の紙端)とを検知できればどのような形状でもよい。例えば、図13(a)に示すように、用紙長さ方向の紙端から一部がはみ出す長さ方向紙端検知マーク2aと、幅方向の紙端から一部がはみ出す幅方向紙端検知マーク2bとを設けた構成もよい。また、図13(b)に示すように、紙角から一部がはみ出すような長さ方向紙端検知マーク2aでもよい。また、図13(c)に示すように、評価マークが形成されたおもて面の紙端に紙端検知マーク2を形成してもよい。
また、おもて面の色と裏面の色とが異なる調整用の用紙を用意し、この調整用の用紙の四角に評価マークを形成してもよい。この場合も、評価マークが形成された箇所を含むように、用紙の四角を裏面側へ折り返すと、折り返した用紙の角と裏面とでコントラストを生じさせることができる。よって、四角を裏面側に折り返した用紙の裏面をスキャナで読み取った読み取りデータから、用紙の端と、評価マークとを検知できることができる。
この場合、特別な調整用の用紙を用意する必要がある。しかし、評価マークを形成するためのプリンタ部の最大用紙サイズの用紙と、補助部材とを用意する必要がある特許文献2に記載の構成に比べて、調整作業を行う際の手間が削減できる。
次に、本実施形態の変形例について、説明する。
[変形例1]
自動両面印刷においては、定着加熱による微小な紙縮みにより、用紙おもて面に形成された画像も、転写時に比べて微小に縮む。その結果、裏面に形成される画像が、画像データ上、おもて面に形成される画像と同じ倍率であったとしても、用紙のおもて面に形成された画像に対して裏面に形成される画像が大きくなる。すなわち、用紙のおもて面に形成された画像と裏面に形成された画像とで倍率誤差が発生するのである。変形例1では、補正モードにおいて、上述のような表裏の倍率誤差を補正するようにしたものである。
図14は、変形例1の調整用画像を示す図である。(a)は、用紙Pのおもて面および裏面に形成される調整用画像を示す図であり、(b)は、スキャナ300で用紙Pを読み込むときの状態を示す図である。
図14に示すように、変形例1の調整用画像は、用紙の両面に評価マーク、紙端検知マーク2、折り線3が形成される。用紙のおもて面に形成された評価マークの紙角に対する位置をスキャナで検出するときは、折り線3に沿って用紙の四角を裏面側へ折り返えす。これにより、用紙裏面に形成された紙端検知マーク2の一部が用紙の端からはみ出し、用紙端と、用紙のおもて面に形成された評価マークとを精度よく検知できる。用紙の裏面に形成された評価マークの紙角に対する位置をスキャナで検出するときは、折り線3に沿って用紙の四角をおもて面側へ折り返えす。これにより、用紙おもて面に形成された紙端検知マーク2の一部が用紙の端からはみ出し、用紙端と、用紙の裏面に形成された評価マークとを精度よく検知できる。
この変形例1においては、2回のスキャンでおもて面、裏面の四角の評価マークを検知できる。一方、先の図3に示した場合は、4回スキャンを行う必要がある。
また、画像形成動作調整用画像データに、スキャンするときにどちらがおもて面か判別するための表裏識別マーク画像を有していてもよい。この場合は、図15に示すように、評価マーク1と、紙端検知マーク2とともに、表裏識別マーク4a,4bが用紙のおもて面と裏面にそれぞれ形成される。図15に示す例では、おもて面に形成されるおもて面識別マーク4aを三角形状にし、裏面に形成する裏面識別マーク4bを丸形状にし、識別マークの形状を変更することにより、おもて面か裏面かを識別できるようにしている。また、おもて面、裏面のいずれか一方のみに表裏識別マークを形成して、おもて面か裏面かを識別できるようにしてもよい。
図16は、変形例1の画像形成動作調整の制御フロー図である。
実施形態と同様にして、サービスマンまたはユーザーが、操作パネル48の操作手段14を操作して、補正モードに設定(S12のYES)し、用紙サイズ情報や給紙トレイ情報が入力されたら、先の図14に示した調整用画像が出力される(S13)。
調整用画像出力動作が終了したら、制御手段15は、操作パネル48の表示手段18に、折り線3に沿って用紙の四角を折って、スキャナ300にセットする旨を表示する(S14)。ユーザーまたはサービスマンは、操作パネル48の表示手段18の指示に従って、評価マーク1が形成された箇所を含む用紙の四角を裏面側へ折り返して、スキャナ300にセットし、この四角を折り曲げた用紙の裏面をスキャンする(S15)。
スキャン動作が終了したら、制御手段15は、操作パネル48の表示手段18に、折り線3に沿って用紙の四角を反対に折って、用紙を裏返してスキャナ300にセットする旨を表示する(S16)。ユーザーまたはサービスマンは、操作パネル48の表示手段18の指示に従って、評価マークが形成された用紙の四角を反対に折り返し、用紙を裏返しスキャナ300にセットし、この四角を折り曲げた用紙のおもて面をスキャンする(S17)。
制御手段15は、スキャナ300によるスキャンが2回実行されたら、1回目の読取データ、2回目の読取データそれぞれに基づいて、長さ方向と幅方向の紙端と評価マークと検出する。そして、おもて面の評価マークの位置(座標)と、裏面の評価マークの位置とをそれぞれ算出する(S18)。なお、長さ方向と幅方向の紙端や評価マークの検出や、評価マークの紙角を基準とした位置(座標)の算出は、実施形態と同様である。
次に、制御手段15は、評価マークの座標に基づいて、画像形成動作の調整を行う。この変形例1においては、画像形成動作の調整として、裏面の画像の倍率補正を行う。また、これに加えて、おもて面または裏面の評価マークの座標を用いて、実施形態と同様に、画像スキュー補正、画像位置補正なども実施してもよい。
画像の倍率補正は、まず、おもて面の評価マークの位置と、裏面の評価マーク位置とから、おもて面に形成される画像に対する裏面に形成される画像の変倍量を算出する。
変倍量は、おもて面と裏面の評価マークのずれから算出できる。
図17は、用紙幅方向の変倍量の算出について説明する図である。なお、図17は、用紙の先端側を示している。
算出した表面の用紙先端側の用紙左角に形成された評価マークの用紙左角を基準とした座標は、(表x1=表aL,表y1=表bL)である。表面の用紙先端側の用紙右角に形成された評価マークの用紙右角を基準とした座標は、(表x1=表aR,表y1=表bR)である。また、算出した裏面の用紙先端側の用紙左角に形成された評価マークの用紙左角を基準とした座標は、(裏x1=裏aL,裏y1=裏bL)である。裏面の用紙先端側の用紙右角に形成された評価マークの用紙右角を基準とした座標は、(裏x1=裏aR,裏y1=裏bR)である。用紙のおもて面に画像を形成した後、定着で用紙が縮むため、おもて面画像のほうが小さくなる。したがって、用紙幅方向(主走査方向)の表裏変倍量(縮み量)は、以下の式で表すことができる。
幅方向表裏変倍量=(裏aL+裏aR)/(表aL+表aR)
同様にして、用紙長さ方向(副走査方向)の表裏変倍量(縮み量)は、以下の式で表すことができる。
長さ方向表裏変倍量=(裏bL+裏bR)/(表bL+表bR)
制御手段15は、幅方向表裏変倍量と、長さ方向表裏変倍量とを算出したら、その算出結果を、操作パネル48の表示手段18に表示する。サービスマンやユーザーは、表示された結果に基づいて、操作手段14を操作し、裏面の縦倍率、横倍率の入力を行う。例えば、おもて面に対して裏面を0.98倍という風に入力するのである。なお、このような倍率入力を行わずに、装置内で自動的に変倍量補正を行ってもよい。
次に、変倍量に補正について説明する。
変倍量の補正は、裏面に画像を形成する際の書き込み開始位置を補正するともに、裏面に形成する画像データに対して、所定のアルゴリズムに基づいて、ドットなどを間引く処理を行うことで補正する。具体的には、(裏aL−表aL)に基づいて、主走査同期検知信号からの書き込み開始タイミングが補正され、(裏bL−表bL)に基づいて、副走査同期検知信号からの書き込み開始タイミングが補正される。また、ユーザーやサービスマンにより入力された横倍率に基づいて、裏面画像データから主走査方向における間引くドット数が求められ、所定のアルゴリズムに基づいて、求められたドット数、裏面画像データからドットが間引かれる。これにより、裏面画像の横倍率が微小縮小される。また、入力された縦倍率に基づいて、裏面画像データから間引く主走査線方向の画像数を求めるのである。例えば、求められた像数が、2走査分に相当する場合は、裏面画像データから2走査分の主走査方向の画像を間引くのである。これにより、裏面画像の縦倍率が微小縮小される。
なお、裏面画像の書き込み開始タイミングは、おもて面に形成された評価マークの位置と理想位置とに基づいて、書き込み開始タイミングが補正された場合は、その補正量を考慮して、補正する。また、上述では、裏面画像を微小縮小することで、おもて裏の倍率誤差を補正しているが、おもて面画像を微小拡大して、表裏の倍率誤差を補正してもよい。
また、おもて面画像、裏面画像それぞれについて、理想位置に対する倍率誤差を算出し、おもて面画像、裏面画像それぞれが、理想位置に対して、倍率誤差が補正されるようにしてもよい。この場合は、理想位置の座標(x=A,y=B)とすると、
幅方向変倍量=((A−aL)+(A−aR))/h
長さ方向変倍量=((B−bL)+(B−bL’))/l
となる。
なお、上記h、lは、理想位置間の距離であり、用紙の幅をWとすると、h=W−2Aであり、用紙長さLとすると、l=L−2Bである。
[変形例2]
次に、変形例2について、説明する。
図18は、変形例2の調整用画像を示す図である。(a)は、用紙Pのおもて面に形成される調整用画像を示す図であり、(b)は、用紙Pの裏面に形成される調整用画像を示す図であり、(c)は、スキャナ300で用紙Pを読み込むときの状態を示す図である。
変形例2の調整用画像は、図18(a)に示すように、用紙のおもて面に、用紙の四角に形成された十字形状の評価マークに加えて、枠線画像5が形成される。また、図18(b)に示すように、用紙の裏面には、紙端検知マーク2に加えて、用紙の縁を検知するための縁検知用マーク6が形成されている。
調整用画像が形成された用紙をスキャナにセットする際は、まず、上述と同様に用紙の四角を折り線3に沿って裏面側へ折り返す。次に、枠線画像5が裏面から見えるように用紙の全ての縁を、裏面側へ折り返す。これにより、スキャナにセットされる用紙の四角は、図18(c)に示す状態となる。
この変形例2では、用紙の縁を、裏面側へ折り返したとき、縁検知用マーク6の一部が、折り返した用紙の縁からはみ出しており、用紙の縁との間でコントラストを生じさせることができる。これにより、スキャナ300で読み取った読取データから、枠線画像5と用紙縁との位置関係を把握することができる。枠線画像5と用紙縁との位置関係を把握することで、図19に示すような画像1100のゆがみを検知することができる。
図20は、変形例2の画像形成動作調整の制御フロー図である。
実施形態と同様にして、サービスマンまたはユーザーが、操作パネル48の操作手段14を操作して、補正モードに設定(S32のYES)し、用紙サイズ情報や給紙トレイ情報が入力されたら、先の図18に示した調整用画像が出力される(S33)。
調整用画像出力動作が終了したら、制御手段15は、操作パネル48の表示手段18に、折り線3に沿って用紙の四角を折った後、全ての用紙縁を折り返してスキャナ300にセットする旨を表示する(S34)。ユーザーまたはサービスマンは、操作パネル48の表示手段18の指示に従って、調整用画像が形成された用紙を折って、スキャナ300にセットし、調整用画像をスキャンする(S35)。
制御手段15は、スキャナ300によるスキャンが実行されたら、長さ方向と幅方向の紙端、評価マーク1、枠線画像5および用紙の縁を検出(S36)し、用紙角を基準とした評価マーク1の位置(座標)を算出する(S37)。また、用紙の縁を基準とした枠線画像5の位置を算出する(S39)。
次に、制御手段15は、画像補正動作を実行する(S39)。変形例2においては、評価マークの座標に基づいて、画像位置ずれ補正、画像スキュー補正を行う。また、枠線位置に基づいて、画像ゆがみ補正を行う。画像位置ずれ補正や画像スキュー補正は、実施形態と同様である。
画像ゆがみ補正は、以下のように行う。
例えば、先の図19に示すような画像ひずみがあった場合、図21に示す、用紙左端から図中上側左角基準マークまでの距離K1、用紙左端から図中下側左角基準マークまでの距離K3よりも、用紙左端から枠線の上下方向中央部までの距離K2の方が長くなる。また、用紙右端から図中上側右角基準マークまでの距離K4、用紙右端から図中下側右角基準マークまでの距離K6よりも、用紙右端から枠線の上下方向中央部までの距離K5の方が短くなる。このような関係から、制御手段15は、先の図19に示すように副走査方向に画像が湾曲するような画像ひずみが生じていることを把握することができる。画像スキューがある場合は、K2、K3、K5、K6の算出に際して、画像スキュー量を差し引く。これにより、四角に評価マークを形成しただけではわからない主走査方向の画像のゆがみを算出できる。また、実際の画像のゆがみは、先の図19に示すように中央部が最も凹んだような形状とはならず、例えば、最も凹んだ箇所が、用紙の上側にあったり、また、波打つようなゆがみであったりする場合もある。枠線とすることで用紙の各位置における用紙端からの枠線までの距離を把握することができ、どのような画像ゆがみでも精度よく検知することができる。
主走査方向の画像ゆがみは、副走査方向各位置(用紙長さ方向各位置)における枠線と用紙端との距離に基づいて、副走査方向各位置での主走査方向の書き出し開始タイミングを調整することにより主走査方向の画像ゆがみが補正される。
用紙上端から図中上側左角基準マークまでの距離K7、用紙上端から図中上側右角基準マークまでの距離K9よりも、用紙上端から枠線の幅方向中央部までの距離K8の方が長くなる。また、用紙下端から図中下側左角基準マークまでの距離K10、用紙下端から図中下側右角基準マークまでの距離K12よりも、用紙下端から枠線の幅方向中央部までの距離K11の方が短くなる。このような関係から、制御手段15は、先の図19に示すように副走査方向に画像が湾曲するような画像ひずみが生じていることを把握することができる。画像スキューがある場合は、K8、K9、K11、K12の算出に際して、画像スキュー量を差し引く。これにより、四角に評価マークを形成しただけではわからない画像の副走査方向のゆがみを算出できる。
画像の副走査方向のゆがみ(湾曲)は、書き込み装置102のレンズやミラーなどの光学素子の加工誤差などによる微妙な歪みにより、書き込み装置からの感光体に走査されるレーザー光の走査線が湾曲することで発生する。
図22は、画像の副走査方向のゆがみを補正するゆがみ補正機構の概略構成図である。
図22に示すように、書き込み装置102の反射ミラー106は、その裏面(非鏡面)側に配設されたホルダー52によって保持されている。
ホルダー52の長手方向の両端部には、それぞれ反射ミラー106に向けて突出する支持手段たる支持突起52aが設けられており、支持突起52aが反射ミラー106の裏面に当接している。ホルダー52の端部の支持突起52aよりも長手方向の中央側には、第1の強制湾曲手段たる板バネ部材54が取り付けられている。それぞれの板バネ部材54は、反射ミラー106を鏡面側から裏面側に向けて(図中矢印Aの方向に向けて)押圧している。これにより、反射ミラー106は、長手方向の中央部を鏡面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲する。つまり、反射ミラー106を、板バネ部材54によって強制的に湾曲させた状態でホルダー52に保持される。ホルダー52の背面側には、ホルダー52を介して、反射ミラー106の長手方向の中央部をホルダー52の強制湾曲方向とは逆方向(図中矢印Bの方向)に押し込む第2の強制湾曲手段たる押込装置64が配設されている。
図23は、板バネ部材54によって強制的に湾曲せしめられている状態の反射ミラー106を示す模式図である。図示しない押込装置(図22の64)が反射ミラー106を押し込んでいない状態では、反射ミラー106が図中矢印Rで示すように、鏡面側から裏面側に向けて強制的に湾曲せしめられている。この状態から、反射ミラー106を押込装置64によって図中矢印B方向に僅かに押し込むと、反射ミラー106が、板バネ部材54による強制湾曲方向と逆方向に強制湾曲せしめられ、図24に示すように反射ミラー106の湾曲量が減少する。反射ミラー106を押込装置64によって更に押し込むと、図25に示すように反射ミラー106が初期の状態とは逆方向に湾曲する。このように、反射ミラー106を裏面側、鏡面側の何れの方向にも強制湾曲できるようにすることで、図26で実線で示す主走査線Lb、1点鎖線で示す主走査線Lcの何れの湾曲も補正することができる。
枠線と用紙端とから、算出した副走査方向のひずみ量に基づいて、押込装置64を制御することにより、主走査線を図26の破線で示す真直ぐな主走査線Laに補正することができる。これにより、副走査方向の画像ひずみが補正される。
上述した実施形態や変形例では、補助部材なしで、紙端と評価マークとを読み取ることができるが、用紙Pのサイズを検出することができないため、用紙Pが規定サイズであることを前提としている。このため、用紙Pのサイズが製品ロットごとに多少異なったりすると、用紙Pにおける所望の位置に画像を形成することができない。よって、画像形成装置400において、用紙Pのサイズを検出可能であることが望ましい。以下、変形例3、変形例4及び変形例5において、画像形成装置400で用紙Pのサイズを検出する構成について説明する。
〔変形例3〕
図27は、変形例3における用紙Pのサイズを検出する構成の説明図である。図27(a)は、用紙Pの端面をスキャナ300で読み取る状態の説明図であり、図27(b)は、図27(a)に示す状態で読み取った用紙Pの端面の画像(以下、「端面画像Ip」と呼ぶ))の説明図である。
例えば、図4に示す調整用画像を作像し、用紙Pの評価マーク1が形成された箇所を含む領域を裏面側へ折り返す前に、図27(a)に示すように、用紙Pを半分に折り曲げる。スキャナ300のコンタクトガラス309が露出するように、スキャナ300の天板を構成する自動原稿搬送装置500を持ち上げ、半分に折り曲げた用紙Pをコンタクトガラス309の上面に立てるように配置する。このとき、用紙Pの画像が形成された面がコンタクトガラス309の上面に対して垂直となるように配置する。そして、自動原稿搬送装置500を持ち上げたままの状態で、スキャン動作を実行する。
このスキャン動作で読み取った画像を出力すると、図27(b)のように、用紙Pがコンタクトガラス309の上面に接触している部分のみ白く、それ以外は作像時に感光体ドラム115の表面が露光されて黒くなる。
図27(b)に示す端面画像Ipの「A」及び「B」の長さを測定することで調整用画像が作像された用紙Pの一辺の長さを測定ことができる。さらに、用紙Pを90[°]回転させた方向で半分に折り曲げ、コンタクトガラス309の上面に先ほどとは90[°]回転させた状態で立てた状態に配置する。そして、先ほどと同様に、自動原稿搬送装置500を持ち上げたままの状態で、スキャン動作を実行し、用紙Pの別の辺の長さを測定する。
スキャン動作で得た端面画像Ipはコピーとして出力し、出力した画像から用紙Pの辺の長さを求めても良いし、コピー出力をせずスキャンされた画像から計算で用紙Pの辺の長さを求めてもよい。計算で用紙Pの辺の長さを求める方法としては、画像を二値化し、一方方向からの画素輝度が変わるエッジを見つけていきそのエッジのピクセル数をカウントするなどの方法がある。
図28は、用紙Pの長辺の端面と、短辺の端面とを同時に読み取る場合の説明図である。変形例3で端面を読み込む構成としては、図28に示すように、調整用画像を二枚出力し、それぞれの用紙Pを90[°]回転した方向で半分に折り曲げ、二枚同時にコンタクトガラス309の上面に垂直に立てて配置する。そして、この状態でスキャン動作を実行して用紙Pの二辺を同時に測定しても良い。
図28中の短辺検出用紙P11は、用紙Pの短辺を検出するための短辺端面画像Ip1を読み込むためのものであり、長辺検出用紙P12は、用紙Pの長辺を検出するための長辺端面画像Ip2を読み込むためのものである。図28(b)に示す短辺端面画像Ip1の「A」及び「B」の長さを測定することで調整用画像が作像された用紙Pの短辺の長さを測定ことができる。また、図28(b)に示す長辺端面画像Ip2の「C」及び「D」の長さを測定することで調整用画像が作像された用紙Pの長辺の長さを測定ことができる。
次に、上述した実施形態と同様に、用紙Pの四角の評価マーク1が形成された箇所を含む領域を裏面側へ折り返し、折り返した用紙Pをスキャナ300にセットしてスキャン動作を実行する。
これにより、用紙Pの四角の座標と評価マーク1の座標とが明らかになり、用紙Pの四角と評価マーク1との位置関係が算出される。
理想的な用紙Pの四角と評価マーク1との位置関係は、記憶装置12にあらかじめ記憶されていて、理想位置からのずれを算出する。
図29は、変形例3で検出する各値を示す説明図である。図29(a)は、図27や図28を用いて説明した方法で、検出することができる用紙Pの長辺の長さ(「用紙長さ」ともいう)Lと短辺の長さ(「用紙幅」ともいう)Wとを示している。また、図29(b)は、用紙Pの四角の評価マーク1が形成された箇所を含む領域を裏面側へ折り返してスキャン動作を実行することによって検出することができる四角の評価マーク1の用紙Pの縁からの距離を示している。この距離を、aL、bL、aL’、bL’、aR、bR、aR’、bR’とする。
画像の評価マーク1同士の距離「l」及び「h」は、出力する用紙Pが規定サイズであることを前提に決められているため、紙サイズがロットごとに多少異なったりするとこの値すべてを理想値と一致させるには、画像を変倍する必要がある。
変形例3においても、用紙Pの四角のうちの左上は、図10のように示すことができる。紙角を基準とした左上評価マーク1Lの座標を「x=aL,y=bL」とする。また、紙角を基準とした各評価マーク1の理想の位置(x,y)を(AL,BL)、(AL’,BL’)、(AR,BR)、(AR’,BR’)とする。
このとき、左上評価マーク1Lを理想の位置(AL,BL)とするには、書き込み開始位置を「AL−aL」だけ右側に、「BL−bL」だけ下側にずらすと正しい書き込み開始位置となる。
画像位置補正に用いる評価マークは、四角の評価マークのうち、いずれかひとつでよいが、書き込み装置102の書き込み開始位置に該当する評価マーク1を用いるのが好ましい。本実施形態では、用紙先端側で、用紙左側の評価マークが、書き込み開始位置に該当する評価マークである。
画像位置の補正は、算出したずれ量に基づいて、書き込み装置102の書き込み制御を補正することで行われる。具体的には、画像データを感光体上の所望の位置に静電潜像として書き込むための、各種タイミング信号と主走査カウンタ・副走査カウンタによるカウント値との組み合わせを調整することにより、画像位置ずれを補正して、書き込み開始位置を決定する。
図11を用いて上述したように、書き込み装置102内には、主走査方向の書き出しタイミングを決定するための同期センサ105が設けられている。主走査方向の基準位置(書き出しタイミング)決定のための同期信号を検出するには、同期検知板の受光素子(同期センサ105)にポリゴンミラー104の面ごとにレーザービームを入射させる。この信号(主走査同期検知信号)は、感光体ドラム115上の走査ラインとLD光学系のレイアウトとの対応を表す信号である。
副走査方向の基準位置(書き出しタイミング)決定のための同期信号は、図9に示すスキュー補正板81またはレジストローラ対80の付近に用紙検知センサを設け、用紙検知センサが、用紙Pの先端を検知したら、副走査方向同期信号が出力される。
調整用画像の読取データから、理想位置に対する位置ずれを検出して、この位置ずれを補正するように、主走査方向、副走査方向にそれぞれカウントをずらすことで、書き込み開始位置を設定する。
具体的な書き込み開始位置の設定方法としては、上述した実施形態で図12を用いて説明した方法と同様の方法を用いることができる。
図29(a)に示すように、用紙Pの長辺の長さ(用紙長さ)を「L」とすると、スキューがなかった場合は長辺方向(長さ方向)の評価マーク1間の距離「l」は、「l=L−(bL+bL’)」となる。同様に、用紙Pの短辺の長さ(用紙幅)を「W」とすると、スキューがなかった場合は短辺方向(幅方向)の評価マーク1間の距離「h」は、「h=W−(aL+aR)」となる。
理想的な画像位置での長辺方向(長さ方向)の評価マーク1間の距離を「l」、短辺方向(幅方向)の評価マーク1間の距離を「h」とすると、以下の(1)式及び(2)式で示す変倍率に設定する必要がある。
長辺側の変倍率=l/l={L−(bL+bL’)}/l ・・・・(1)
短辺側の変倍率=h/h={W−(aL+aR)}/h ・・・・(2)
上述したように、書き込み開始位置を補正するとともに、画像を長辺側及び短辺側それぞれで変倍すれば用紙Pに対して理想的な位置に画像が形成されることとなる。
上述した変形例3では、用紙Pのサイズを検出する構成と、図4に示す調整用画像を用いる実施形態とを組み合わせて用紙Pに対して理想的な位置に画像を形成する構成について説明した。しかし、用紙Pのサイズを検出する構成は、図14に示す調整用画像を用いる変形例1や、図28に示す調整用画像を用いる変形例2の構成とも組み合わせることが可能である。
図14に示す変形例1と組み合わせる場合は、用紙Pのおもて裏それぞれ書込み開始位置の補正量と変倍量を算出する。そして、おもて裏それぞれの画像を理想位置に配置することによって、おもて面と裏面との画像の位置も合う状態となる。
〔変形例4〕
図30は、変形例4の調整用画像を示す図である。図30(a)は、用紙Pのおもて面に形成される調整用画像を示す図であり、図30(b)は、用紙Pの裏面に形成される調整用画像であり、図30(c)は、スキャナで用紙Pを読み込むときの状態を示す図である。
変形例3では、用紙Pの短面を画像として読み取ることで用紙Pのサイズを検出する構成であったが、変形例4は、調整用画像を用いて用紙Pのサイズを検出する構成である。
図30(a)に示すように、用紙Pのおもて面の四角付近には、評価マーク1と折り線3とが形成されている。さらに、変形例4では、四角の折り線の一部と重なるようにサイズ検知用マーク7が形成されている。変形例4は、調整用画像がサイズ検知用マーク7を備える点以外は上述した実施形態と同様の構成である。
実施形態と同様に、図30(a)に示す調整用画像を出力し、調整用画像が形成されて排紙された用紙Pの四角を図30(a)中の点線(折り線3)で折り曲げ、図30(c)の状態とする。なお、図30(a)中の折り線3は、サービスマンまたはユーザーが作業しやすいように形成したものであり、調整画像に折り線3は、なくてもかまわない。
この補正画像が形成され四角を折り曲げた用紙Pをスキャナ300にセットし、この四角を折り曲げた調整用画像をスキャンする。これにより、紙の四角の座標と評価マーク1の座標とが明らかになり、用紙Pの四角と評価マーク1との位置関係が算出される。
理想的な用紙Pの四角と評価マーク1との位置関係は、記憶装置12にあらかじめ記憶されていて、理想位置からのずれを算出する。
次に、変形例4では、スキャン画像から用紙Pの四角の座標(x,y)を求める。図31は、四角を折った状態の用紙Pと、折る前の四角との位置関係を示す説明図であり、図31(a)は、四角のうちの一つの角の拡大説明図であり、図31(b)は、用紙P全体の説明図である。
図31(a)に示すように、用紙Pの四角を折り曲げることで新たに発生した辺jの一部分には、辺jのエッジの位置がわかるようにサイズ検知用マーク7が形成されている。このエッジから得られる直線3’に対して、角の座標(x,y)から垂線を引き、(x,y)に対して線対称な位置(X,Y)を求める。用紙Pの折り曲げた四角についてそれぞれ求めた(X1,Y1)〜(X4,Y4)が用紙Pの四角の座標となる。これら座標から用紙Pのサイズを示す長辺の長さ(用紙長さL)及び短辺の長さ(用紙幅W)を求めることができる。
ここで求めた用紙長さLと用紙幅Wとを用いて、上述した変形例3と同様に、長辺方向と短辺方向との変倍率を求め、用紙Pの理想位置に画像を形成する。
[変形例5]
図32は、変形例5の調整用画像を示す図である。図32(a)は、用紙Pのおもて面および裏面に形成される調整用画像を示す図であり、図32(b)は、スキャナ300で用紙Pを読み込むときの状態を示す図である。変形例5は、調整用画像がサイズ検知用マーク7を備える点以外は上述した変形例1と同様の構成である。
変形例1と同様に、図32に示すような調整用画像を両面出力する。そして、変形例1と同様にして、両面画像の書き出し開始位置を補正する量を求める。
さらに、変形例4と同様に、サイズ検知用マーク7を用いて用紙Pの長辺の長さ(用紙長さL)及び短辺の長さ(用紙幅W)を求める。ここで求めた用紙長さLと用紙幅Wとを用いて、上述した変形例3と同様に、長辺方向と短辺方向との変倍率を求め、用紙Pの理想位置に画像を形成する。変形例5では、おもて裏それぞれの画像を理想位置に配置することによって、おもて面と裏面との画像の位置も合う状態となる。
図32に示す変形例5の調整用画像に、図15に示すような表裏識別マークを形成する構成としてもよい。用紙Pの表裏面を認識できる画像が形成されていることにより表裏位置あわせの画像調整用のデータを簡易に検出することが可能となる。
上述した変形例3〜5では、評価マーク1と角との相対的な位置関係のみではなく、用紙Pのサイズも分かるため、用紙P上における画像形成位置の絶対位置を合わせることはできる。
上述した画像形成装置400は、スキャナ300等の画像読取手段を備える画像形成装置で、補正モードを選択して補正値を算出し補正するものである。
本発明に係る画像形成動作調整用画像データに基づいた調整用画像を形成する画像形成装置としては、画像読取手段や補正モードを備える構成に限るものではない。
画像読取手段や補正モードを備えない画像形成装置では、サービスマンによる調整モードのときに、調整用画像を出力する。詳しくは、補正値を求めるプログラムをインストールし、画像形成動作調整用画像データを有するパーソナルコンピュータ等から画像形成動作調整用画像データに基づいた調整用画像の画像情報が入力される。画像情報が入力された画像形成装置は、画像情報に基づいて調整用画像を出力する。サービスマンは、出力された調整用画像をハンディタイプのスキャナ等、調整用画像を出力する画像形成装置とは別体の画像読取手段を用いて調整用画像を読み取り、補正値を算出する。算出した補正値をサービスマンが画像形成装置に手動で入力して補正を行う。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
画像形成装置400の記憶装置12などの記憶手段に記憶され、画像形成装置の画像形成動作の調整(作像部へ用紙を搬送する搬送動作を含む一連の画像形成動作のうちの少なくともひとつを調整)を行う際に、記憶手段から読み出され、用紙に形成される画像形成動作調整用画像データにおいて、用紙の角の近傍に形成される評価マーク1と、用紙の評価マーク1が形成された箇所を含むように上記用紙の角を、用紙の評価マークが形成された面と反対側の面側へ折り返してこの反対側の面を、スキャナ300などの画像読取手段により読み取ったときの読み取りデータから、上記折り返した部分の用紙の端が検知できるようにするための紙端検知マーク2とを有する。
(態様1)によれば、画像形成装置で評価マークを用紙に形成する際に、用紙の評価マークが形成された箇所を含むように用紙の角を、用紙の評価マークが形成された面と反対側の面側へ折り返して、この反対側の面を、画像読取手段により読み取ったときの読み取りデータから、上記折り返した部分の用紙の端が検知できる紙端検知マークも、用紙に形成される。
従って、(態様1)では、評価マークと紙端を、画像読取手段で読み込むにあたり行う作業としては、用紙の評価マークが形成された箇所を含むように用紙の角を折り曲げて、画像読取手段にセットするだけでよい。従って、評価マークと紙端を、画像読取手段で読み込むにあたり、補助部材となりうる部材を探したり画像形成装置で出力したりして、補助部材を準備し、用紙を画像読取手段にセットした後、用紙の角からはみ出すように補助部材をあてがうという作業が必要な特許文献2に比べて、画像調整作業における手間を削減できる。また、サービスマンが、画像形成動作の調整を行う場合は、いちいち、補助部材を持ち運ぶ手間を削減できる。
また、(態様1)においても、画像読取手段で、紙端と評価マークとを読み取ることができるので、紙端と評価マークとの距離を精度よく算出することができる。これにより、上述した特許文献2に記載の方法におけるメリットを確保できる。
(態様2)
(態様1)において、上記折り返した部分の紙端と、上記反対側の面との間で明暗の差がつくように、紙端検知マークを構成した。
かかる構成とすることで、実施形態で説明したように、紙端検知マークと、紙端との明暗の差によって、紙端を精度よく検知できる。
(態様3)
(態様1)または(態様2)において、上記評価マーク1が、用紙の四角に形成され、かつ、上記紙端検知マーク2が、上記スキャナ300などの画像読取手段の画像読み取り範囲に上記評価マークと紙角とが位置するように、用紙角を折り返したとき、上記反対側の面の、上記折り返し部分の紙端が位置する箇所に形成されるように構成した。
(態様3)によれば、実施形態で説明したように、画像形成動作調整用画像が形成された用紙が、スキャナ300より大きな用紙であっても、1回のスキャンで、用紙の四角と、用紙の四角の評価マーク1とを検出することができる。これにより、特許文献2に記載の方法のように、2回のスキャン動作で用紙の四角と、評価マーク1とを検出する場合に比べて、画像形成動作調整作業を簡素化することができる。
(態様4)
(態様3)において、用紙P等の用紙の評価マーク1等の評価マークを形成する面に、用紙の大きさを検出するためのサイズ検出マーク7等の用紙サイズ検出マークが形成されるように構成した。
かかる構成を備えることで、変形例4及び5で説明したように、用紙のサイズを求めることができ、求めた用紙のサイズに基づいて変倍率を求めることで、用紙の理想位置に画像を形成することができる。また、画像形成動作調整用画像データに基づいて用紙のサイズを求めることができるため、変形例3のように、用紙のサイズを求めるために、用紙の端面を画像として読み取る工程が不要であり、作業工程の数を増やすことなく用紙のサイズを検出できる。
なお、表裏の両面に評価マークを形成する場合は、用紙サイズ検出マークはおもて面だけでも用紙のサイズを検出することができる。しかし、定着よって裏面作像時の方がおもて面作像時よりも用紙が小さくなることを考慮する場合は、用紙サイズ検出マークを両面に形成することが望ましい。
(態様5)
(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、用紙のおもて面と裏面にそれぞれ上記評価マークと紙端検知マークとが形成されるように構成した。
かかる構成を備えることで、変形例1で説明したように、用紙おもて面に形成される画像に対する裏面に形成される画像の倍率誤差を検出することができる。
また、(態様4)の構成を備える(態様5)では、変形例5で説明したように、おもて裏それぞれの画像を理想位置に配置することができ、おもて面と裏面との画像の位置も合う状態とすることができる。この態様では、用紙の一部を折り返した状態で画像読取手段によって読み取ることにより、端面を読み取る構成よりも画像調整時の読み取り作業工数を低減させ、用紙の理想位置に画像を形成することを可能とする。
(態様6)
(態様5)において、用紙のおもて面か裏面かを識別するための表裏識別マーク4を備えた。
かかる構成を備えることで、用紙のおもて面と裏面とにそれぞれ上記評価マークと紙端検知マークとが形成される場合でも、用紙のおもて面か裏面から識別することができる。
また、(態様4)の構成を備える(態様6)では、用紙の表裏面を認識できる画像が形成されていることにより表裏位置あわせの画像調整用のデータを簡易に検出することが可能となる。
(態様7)
(態様1)乃至(態様6)いずれかにおいて、枠線画像5と、用紙Pの枠線画像5が形成された面と反対側の面の、用紙の枠線画像5が形成された箇所を含む領域を折り返した際に用紙の縁が位置する箇所に形成される用紙の縁を検知するための縁検知用マーク6とを有する。
かかる構成を備えることで、変形例2で説明したように、画像のひずみを検出することができる。
(態様8)
用紙に画像を形成するプリンタ部100などの画像形成手段と、用紙Pの画像を読み取るスキャナ300などの画像読取手段と、評価マークを有する画像形成動作調整用画像データを記憶した記憶装置12などの記憶手段と、上記記憶手段に記憶された画像形成動作調整用画像データを読み出して、上記画像形成手段により用紙に画像形成動作調整用画像を形成し、用紙に形成された上記画像形成動作調整用画像を上記画像読取手段により読み取り、読み取りデータに基づいて、画像形成動作を調整する制御手段15などの調整手段とを備えた画像形成装置400において、上記調整手段は、用紙の評価マーク1が形成された箇所を含むように上記用紙の角を、用紙の評価マーク1が形成された面と反対側の面側へ折り返した用紙の、評価マーク1が形成された面と反対側の面を上記画像読取手段で読み取り、該画像読取手段で読み取った読み取りデータから上記用紙の紙端と、上記評価マークとを検出して、紙端と評価マークまでの距離を算出し、上記用紙の紙端から上記評価マークまでの距離に基づいて画像形成動作を調整する。
(態様8)によれば、評価マークを形成する用紙として、例えば、用紙のおもて面と裏面との色が異なるような用紙を用意すればよい。従って、評価マークを形成する用紙と、補助部材とを用意する必要がある特許文献2に記載の画像形成装置に比べて、画像形成動作調整作業の手間の削減を図ることができる。
また、(態様8)によれば、読み取りデータから、紙端と評価マークと検出するので、紙端と評価マークとの距離を精度よく算出することができる。これにより、精度よく画像形成動作を調整することができる。
また、(態様4)の構成を備える(態様8)によれば、端面を読み取る構成よりも画像調整時の読み取り作業工数を低減させつつ、用紙の理想位置に画像を形成することが可能なる。
(態様9)
(態様8)において、上記画像形成動作調整用画像データとして(態様1)乃至(態様7)いずれかの画像形成動作調整用画像データを用いた。
(態様9)によれば、マークと、紙端検知用のマークとが形成された用紙を出力することができる。これにより、用紙のおもて面と裏面との色が異なるような用紙を用意する必要がなくなり、画像形成動作調整作業の手間をより削減することができる。
(態様10)
(態様8)または(態様9)において、上記調整手段は、上記用紙の端から上記評価マークまでの距離に基づいて、理想の画像形成位置に対する画像の位置ずれを把握し、画像形成位置が理想の画像形成位置となるよう画像形成動作を調整する。
かかる構成を備えることで、理想位置に画像を形成することができる。
(態様11)
(態様8)乃至(態様10)において、用紙の長手方向一端の両角に、評価マーク1が形成されるよう上記画像形成動作調整用画像データが構成されており、制御手段15などの調整手段は、短手方向一端側の評価マークの用紙長手方向一端からの距離と、短手方向他端側の評価マークの用紙長手方向一端からの距離とから、用紙に対する画像のスキュー量を把握し、画像スキューが補正されるように画像形成動作を調整する。
かかる構成を備えることで、画像スキューのない画像を用紙に形成することができる。
(態様12)
(態様8)乃至(態様11)において、上記画像形成動作調整用画像データが、(態様5)または(態様6)の画像形成動作調整用画像データであり、制御手段15などの調整手段は、用紙のおもて面の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、裏面へ折り返した用紙の裏面を上記画像読取手段で読み取ったおもて側読み取りデータと、用紙の裏面の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、おもて面へ折り返した用紙のおもて面を上記画像読取手段で読み取った裏側読み取りデータとに基づいて、おもて面に形成される画像に対する裏面に形成される画像の位置ずれ量を把握し、おもて面に形成される画像の位置と裏面に形成される画像の位置とが一致するように、画像形成動作を調整する。
かかる構成を備えることで、変形例1で説明したように、用紙おもて面の画像の位置と、用紙裏面の画像の位置とを合わせることができ、用紙おもて面の画像の位置と、用紙裏面の画像の位置とが合った画像を出力することができる。
また、(態様4)の構成を備えた(態様12)では、おもて面または裏面または両面に形成した用紙サイズ検出マークに基づいて画像の変倍率を設定することにより、調整用画像の読み取り作業工数を低減させ、用紙の理想位置に画像を形成することを可能となる。
(態様13)
(態様8)乃至(態様12)において、上記画像形成動作調整用画像データが、(態様7)の画像形成動作調整用画像データであり、制御手段15などの調整手段は、用紙の枠線が形成された箇所を含むように用紙の縁を枠線が形成された面と反対側の面側へ折り返してこの反対側の面を、画像読取手段により読み取り、該画像読取手段で読み取った読み取りデータから、上記用紙の縁から上記枠線までの距離を算出し、上記用紙の縁から上記枠線までの距離に基づいて、画像のひずみを把握し、画像ひずみが補正されるように画像形成動作を調整する。
かかる構成を備えることで、変形例2で説明したように、上記用紙の縁から上記枠線までの距離を把握することで、画像のひずみを補正でき、画像ひずみのない良好な画像を出力することができる。
(態様14)
(態様8)乃至(態様13)のいずれかにおいて、スキャナ300などの画像読取手段が画像を読み取るコンタクトガラス309の上面等の面に対して用紙P等の用紙の画像が形成されるおもて面または裏面等の面が垂直になるように用紙を配置し、画像読取手段で用紙の端面を画像として読み取り、この読み取り結果に基づいて用紙の大きさを算出する。
かかる構成を備えることで、変形例3で説明したように、用紙の端面を読み取ることで用紙のサイズを算出することができる。さらに、用紙のサイズを算出することで、用紙の所望の位置に画像形成できるように画像調整を行うことができ、調整用画像の読み取り作業工数を低減させるとともに、用紙の理想位置に画像を形成することを可能とする。
(態様15)
(態様14)において、用紙P等の用紙の長辺の端面と、用紙の短辺の端面とを同時に読み取る。
かかる構成を備えることで、変形例3で説明したように、用紙の長辺と短辺との長さを同時に算出することができ、用紙の端面を読み取り作業工数を低減させつつ、用紙の理想位置に画像を形成することを可能となる。
(態様16)
画像形成装置400の画像形成動作を調整する画像形成動作調整方法において、画像形成装置400を用いて、評価マーク1を用紙の角に形成する工程と、用紙の評価マーク1が形成された箇所を含むように用紙の角を、評価マーク1が形成された面と反対側の面側へ折り返す工程と、該折り返した用紙の評価マーク1が形成された面と反対側の面をスキャナ300などの画像読取手段で読み取る工程と、画像読取手段で読み取った読取データに基づいて、用紙の端と、評価マーク1とを検知し、用紙の紙端から評価マーク1までの距離を算出する工程と、上記用紙の端から評価マークまでの距離に基づいて、画像形成装置400の画像形成動作を調整する工程とを有する。
(態様16)によれば、評価マークを形成する用紙として、例えば、用紙のおもて面と裏面との色が異なるような用紙を用意すればよい。従って、評価マークを形成する用紙と、補助部材とを用意する必要がある特許文献2に記載の画像形成装置に比べて、画像形成動作調整作業の手間の削減を図ることができる。
また、(態様16)によれば、読み取りデータから、紙端と評価マークと検出するので、紙端と評価マークとの距離を精度よく算出することができる。これにより、精度よく画像形成動作を調整することができる。
1:評価マーク
1L:左上評価マーク
1R:右上評価マーク
2:紙端検知マーク
2a:長さ方向紙端検知マーク
2b:幅方向紙端検知マーク
3:折り線
4:表裏識別マーク
4a:おもて面識別マーク
4b:裏面識別マーク
5:枠線画像
6:縁検知用マーク
7:サイズ検知用マーク
12:記憶装置
13:画像メモリ
14:操作手段
15:制御手段
18:表示手段
21:画像処理手段
48:操作パネル
52:ホルダー
52a:支持突起
54:板バネ部材
64:押込装置
80:レジストローラ対
80a:上ローラ
80b:下ローラ
81:スキュー補正板
100:プリンタ部
102:書き込み装置
103:レーザ出力ユニット
104:ポリゴンミラー
105:同期センサ
106:反射ミラー
108:給紙カセット
111:給紙ユニット
114:縦搬送ユニット
115:感光体ドラム
116:搬送ベルト
117:定着ユニット
118:排紙ユニット
119:排紙トレイ
120:現像ユニット
121:分離爪
122:両面印刷用給紙ユニット
125:像形成部
130:転写・定着ユニット
300:スキャナ
301 光源
303:第一走行体
306:第二走行体
307:レンズ
309:コンタクトガラス
400:画像形成装置
500:自動原稿搬送装置
501:原稿テーブル
502:原稿分離給送ローラ
503:原稿搬送ベルト
504:原稿排紙トレイ
1001:補助部材
Ip:端面画像
Ip1:短辺端面画像
Ip2:長辺端面画像
j:辺
L:光ビーム
P:用紙
P1:紙端
P11:短辺検出用紙
P12:長辺検出用紙
P2:エッジ位置
W:用紙幅
特開平8−115011号公報 特許第4438943号公報

Claims (16)

  1. 画像形成装置の記憶手段に記憶され、該画像形成装置の画像形成動作の調整を行う際に、記憶手段から読み出され、用紙に形成される画像形成動作調整用画像データにおいて、
    用紙の角の近傍に形成され、用紙の端との位置関係が予め決められている評価マークと、
    用紙の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、用紙の評価マークが形成された面と反対側の面側へ折り返してこの反対側の面を、画像読取手段により読み取ったときの読み取りデータから、折り返した部分の用紙の端が検知できるようにするための紙端検知マークとを有することを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  2. 請求項1の画像形成動作調整用画像データにおいて、
    上記折り返した部分の紙端と、上記反対側の面との間で明暗の差がつくように、紙端検知マークを構成したことを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成動作調整用画像データにおいて、
    上記評価マークが、用紙の四角に形成され、かつ、上記紙端検知マークが、上記画像読取手段の画像読み取り範囲に上記評価マークと紙角とが位置するように、用紙角を折り返したとき、上記反対側の面の上記折り返した部分の紙端が位置する箇所に形成されるように構成したことを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  4. 請求項3に記載の画像形成動作調整用画像データにおいて、
    上記用紙の上記評価マークを形成する面に、該用紙の大きさを検出するための用紙サイズ検出マークが形成されるように構成したことを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の画像形成動作調整用画像データにおいて、
    用紙のおもて面と裏面にそれぞれ上記評価マークと上記紙端検知マークとが形成されるように構成したことを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  6. 請求項5に記載の画像形成動作調整用画像データにおいて、
    用紙のおもて面か裏面かを識別するための表裏識別マークを備えたことを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の画像形成動作調整用画像データにおいて、
    枠線と、
    用紙の枠線が形成された箇所を含むように用紙の縁を枠線が形成された面と反対側の面側へ折り返してこの反対側の面を、画像読取手段により読み取ったときの読み取りデータから、上記折り返した部分の紙の縁が検知できるようにするための縁検知用マークとを備えたことを特徴とする画像形成動作調整用画像データ。
  8. 用紙に画像を形成する画像形成手段と、
    用紙の画像を読み取る画像読取手段と、
    評価マークを有する画像形成動作調整用画像データを記憶した記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶された画像形成動作調整用画像データを読み出して、上記画像形成手段により用紙に画像形成動作調整用画像を形成し、用紙に形成された上記画像形成動作調整用画像を上記画像読取手段により読み取り、読み取りデータに基づいて、画像形成動作を調整する調整手段とを備えた画像形成装置において、
    上記調整手段は、用紙の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、用紙の評価マークが形成された面と反対側の面側へ折り返した用紙の評価マークが形成された面と反対側の面を上記画像読取手段で読み取り、該画像読取手段で読み取った読み取りデータから上記用紙の紙端と、上記評価マークとを検出して、紙端と評価マークまでの距離を算出し、上記用紙の紙端から上記評価マークまでの距離に基づいて画像形成動作を調整することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置として、
    上記画像形成動作調整用画像データとして請求項1乃至7いずれかに記載の画像形成動作調整用画像データを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8または9に記載の画像形成装置において、
    上記調整手段は、上記用紙の端から上記評価マークまでの距離に基づいて、理想の画像形成位置に対する画像の位置ずれを把握し、画像形成位置が理想の画像形成位置となるよう画像形成動作を調整することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項8乃至10いずれかにに記載の画像形成装置において、
    用紙の長手方向一端の両角に、評価マークが形成されるよう上記画像形成動作調整用画像データが構成されており、
    上記調整手段は、短手方向一端側の評価マークの用紙長手方向一端からの距離と、短手方向他端側の評価マークの用紙長手方向一端からの距離とから、用紙に対する画像のスキュー量を把握し、画像スキューが補正されるように画像形成動作を調整することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項8乃至11いずれかに記載の画像形成装置において、
    上記画像形成動作調整用画像データが、請求項5または6に記載の画像形成動作調整用画像データであり、
    上記調整手段は、用紙のおもて面の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、裏面へ折り返した用紙の裏面を上記画像読取手段で読み取ったおもて側読み取りデータと、用紙の裏面の評価マークが形成された箇所を含むように上記用紙の角を、おもて面へ折り返した用紙のおもて面を上記画像読取手段で読み取った裏側読み取りデータとに基づいて、おもて面に形成される画像に対する裏面に形成される画像の位置ずれ量を把握し、おもて面に形成される画像の位置と裏面に形成される画像の位置とが一致するように、画像形成動作を調整することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項8乃至12いずれかに記載の画像形成装置において、
    上記画像形成動作調整用画像データが、請求項7に記載の画像形成動作調整用画像データであり、
    上記調整手段は、用紙の枠線が形成された箇所を含むように用紙の縁を枠線が形成された面と反対側の面側へ折り返してこの反対側の面を、画像読取手段により読み取り、該画像読取手段で読み取った読み取りデータから、上記用紙の縁から上記枠線までの距離を算出し、上記用紙の縁から上記枠線までの距離に基づいて、画像のひずみを把握し、画像ひずみが補正されるように画像形成動作を調整することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項8乃至13いずれかに記載の画像形成装置において、
    上記画像読取手段が画像を読み取る面に対して上記用紙の画像が形成される面が垂直になるように該用紙を配置し、該画像読取手段で該用紙の端面を画像として読み取り、この読み取り結果に基づいて該用紙の大きさを算出することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14の画像形成装置において、
    上記画像形成手段により二枚の用紙にそれぞれ画像形成動作調整用画像を形成し、
    画像形成動作調整用画像が形成された二枚の用紙を、上記画像読取手段が画像を読み取る面に対して上記用紙の画像が形成される面が垂直になるように同時に配置し、
    二枚の用紙のうち一方の用紙の長辺の端面と、他方の用紙の短辺の端面とを同時に読み取ることを特徴とする画像形成装置。
  16. 画像形成装置の画像形成動作を調整する画像形成動作調整方法において、
    画像形成装置を用いて、評価マークを用紙の角に形成する工程と、
    用紙の評価マークが形成された箇所を含むように用紙の角を、評価マークが形成された面と反対側の面側へ折り返す工程と、
    該折り返した用紙の評価マークが形成された面と反対側の面を画像読取手段で読み取る工程と、
    上記画像読取手段で読み取った読取データに基づいて、用紙の端と、評価マークとを検知し、用紙の紙端から評価マークまでの距離を算出する工程と、
    上記用紙の端から評価マークまでの距離に基づいて、画像形成装置の画像形成動作を調整する工程とを有することを特徴とする画像形成動作調整方法。
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