以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本実施形態に係る画像形成システムの構成を模式的に示す構成図である。画像形成システムは、画像形成装置2と、画像読取装置3とで構成される。画像形成装置2の上流側には、給紙装置1が設けられている。画像読取装置3の下流側には、排紙装置4が設けられている。
画像形成装置2は、例えば電子写真方式で画像を形成するものであり、複数の感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kを1本の中間転写ベルト15に対面させて縦方向に配列することによりフルカラーの画像を形成する、いわゆる、タンデム型カラー画像形成装置である。画像形成装置2は、原稿読取装置SCと、4組の画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、定着装置30とを主体に構成されている。
原稿読取装置SCは、走査露光装置の光学系により原稿の画像を走査露光し、その反射光をラインイメージセンサーにより読み取り、これにより、画像信号を得る。画像信号は、A/D変換、シェーディング補正、及び圧縮等の処理が施された後、画像の読取値として入力される。なお、入力される画像データとしては、原稿読取装置SCで読み取ったものに限らず、例えば、画像形成装置2に接続されたパーソナルコンピューター、他の画像形成装置から受信したもの、又は半導体メモリといった可搬性の記録媒体から読み込んだものであってもよい。
4組の画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、イエロー(Y)の画像を形成する画像形成部10Y、マゼンダ(M)の画像を形成する画像形成部10M、シアン(C)の画像を形成する画像形成部10C、及びブラック(K)の画像を形成する画像形成部10Kで構成されている。個々の画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、感光体ドラム11Y,11M,11C,11K、その周辺に配置された帯電部、光書込部、現像装置、及びドラムクリーナーで構成されている。
感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kは、帯電部によりその表面が一様に帯電させられており、光書込部による走査露光により、潜像が形成される。現像装置は、トナーで現像することにより感光体ドラム11Y,11M,11C,11K上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラム11Y,11M,11C,11K上には、イエロー、マゼンダ、シアン、及びブラックのいずれかに対応する所定色の画像(トナー画像)が形成される。感光体ドラム11Y,11M,11C,11K上に形成された画像は、1次転写ローラーにより、回転する中間転写ベルト15上の所定位置へと逐次転写される。
中間転写ベルト15上に転写された画像は、2次転写ローラー16により、後述する用紙搬送部20により所定のタイミングで搬送される用紙Pに対して転写される。2次転写ローラー16は、中間転写ベルト15と圧接して配置されることにより転写ニップを形成している。
用紙搬送部20は、給紙ユニット21から給紙された用紙Pを搬送経路に従い搬送する。給紙ユニット21において、用紙Pは用紙トレイに積載されており、当該用紙トレイに積載された用紙Pは、用紙給紙部22により取り込まれ、搬送経路へと送り出される。搬送経路には、用紙Pを搬送する複数の用紙搬送手段が設けられている。個々の搬送手段は、互いに圧接された一対のローラーによって構成されており、駆動手段である電動モーターを通じて少なくとも一方のローラーが回転駆動する。なお、搬送手段は、一対のローラーで構成する以外にも、ベルト同士の組み合わせ、ベルト及びローラーの組み合わせといったように、一対の回転部材からなる構成を広く採用することができる。
定着装置30は、画像が転写された用紙Pに定着処理を施す装置である。定着装置30は、例えば、互いに圧接されて定着ニップを形成する一対の定着ローラーと、当該定着ローラーの一方又は双方を加熱するヒーターとで構成されている。定着装置30は、一対の定着ローラーによる加圧と当該定着ローラーの有する熱との作用を通じて、転写された画像を用紙Pに定着させる。定着装置30により定着処理が施された用紙Pは、排紙ローラー23により機外へと排出される。
用紙Pの裏面にも画像形成を行う場合、用紙Pの表面に対する画像形成を終えた用紙Pは、切換ゲート24により、再給紙搬送経路に搬送される。再給紙搬送経路では、搬送された用紙Pの後端が反転ローラーにより挟持された後、逆送することによって用紙Pの表裏が反転させられる。表裏が反転された用紙Pは、複数の搬送ローラーによって搬送され、他方の面に対する画像形成に供するために、転写位置よりも上流側の搬送経路に合流させられる。
操作パネル45は、不図示のディスプレイ上に表示される情報に従い情報の入力を行うことが可能なタッチパネル方式の入力部である。ユーザーは、操作パネル45に対する操作を介して、用紙Pに関する情報、具体的には、画像の濃度又は倍率、給紙元となる用紙トレイなどを設定することができる。また、操作パネル45は、制御されることにより、当該操作パネル45を介してユーザーに種々の情報を表示する表示部としても機能する。
画像読取装置3は、画像形成装置2の下流に配置されている。画像読取装置3は、用紙搬送部50が設けられている。また、画像読取装置3は、スキャナー60a、スキャナー60b、及び分光測色計70等が上流側から下流側に設けられている。用紙搬送部50は、画像形成装置2から給紙された用紙Pを搬送して機外へ排出するための搬送経路を有している。スキャナー60aと対向する位置には、バッキング80aが設けられている。スキャナー60bと対向する位置には、バッキング80bが設けられている。分光測色計70と対向する位置には、バッキング80cが設けられている。なお、バッキング80a〜80cのいずれかを特に限定しない場合、バッキング80と称する。
スキャナー60aの上流側には、上流側搬送ローラー91aが設けられている。スキャナー60aの下流側には、下流側搬送ローラー92aが設けられている。スキャナー60bの上流側には、上流側搬送ローラー91bが設けられている。スキャナー60bの下流側には、下流側搬送ローラー92bが設けられている。分光測色計70の上流側には、上流側搬送ローラー91cが設けられている。分光測色計70の下流側には、下流側搬送ローラー92cが設けられている。
なお、上流側搬送ローラー91a〜91cのいずれかを特に限定しない場合、上流側搬送ローラー91と称する。また、下流側搬送ローラー92a〜92cのいずれかを特に限定しない場合、下流側搬送ローラー92と称する。
画像読取装置3は、例えば、画像形成装置2から供給される用紙Pを受け取ると、用紙Pに形成された画像を検出する。スキャナー60a,60bは、搬送経路を搬送される用紙Pと向き合うようにそれぞれ配設されており、用紙Pに形成された画像を読み取る。
具体的には、スキャナー60aは、用紙Pの裏面を読み取るものであり、例えば用紙Pに印字された画像の表裏のずれのチェック、想定外の画像の有無等のチェックに利用される。スキャナー60bは、用紙Pの表面を読み取るものであり、用紙Pに印字された画像、具体的にはパッチ201等の読取動作に利用される。なお、スキャナー60a及びスキャナー60bを総称する場合、スキャナー60と称する。
次に、画像形成装置2及び画像読取装置3について、図2を用いて機能構成を含めて説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成システムの機能構成の一例を示す図である。画像形成システムの機能構成は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いて実現させることができる。
まず、スキャナー60及び分光測色計70について説明する。スキャナー60は、分光測色計70の上流側に設けられ、読取位置を通過する用紙Pに光を照射する光源101と、1画素ごとに光電変換する複数の撮像素子を用紙幅方向に一次元状に並べて配置したラインイメージセンサーとを主体に構成されている。スキャナー60の読取範囲は、画像形成装置2から供給され得る用紙Pの最大幅をカバーするように設定されている。スキャナー60は、読取位置を通過する用紙Pの搬送動作に合わせて、用紙幅方向に延在する1ライン分の画像の読み取り動作を繰り返し行うことで、用紙Pに形成された画像を2次元画像として読み取る。読み取られた画像は、画像の読取値として生成される。
つまり、スキャナー60は、用紙Pの幅方向に沿って、用紙Pを読み取るラインイメージセンサーを有し、用紙Pの横幅分を1ラインとして用紙Pの搬送方向に読み取ることにより、用紙P全面の画像を取得することができるものである。また、分光測色計70及びスキャナー60を総称して読取装置55とすると、画像読取装置3は、読取装置55により用紙Pが読み取られ、その結果が画像形成装置2にフィードバックされるものである。
つまり、画像読取装置3は、分光測色計70の読取結果に基づいて、スキャナー60の読取結果が関連付けされるものであり、画像形成装置2は、画像読取装置3による用紙Pの読取結果に基づいて、用紙Pに形成する画像の色のカラープロファイルを作成するものである。
ここで、撮像素子は、具体的にはCCD(Charge Coupled Device)である。CCDは、読取位置において用紙P上の画像の読み取りを行う光学式センサーであり、一列に配置されることにより、用紙Pの幅方向における全幅に範囲を読み取り可能なカラーラインセンサーとして機能するものである。
具体的には、実際に読み取り動作を行う際には、撮像素子の他に、不図示の光学系と、読取位置を照らすLED(Light Emitting Diode)の光源101とが連携して動作する。光学系は、読取位置の画像をCCDに導くためのものであり、複数のミラーと、複数のレンズとを備えるものである。なお、上記のラインイメージセンサーは、CCDラインセンサー103で実現し得るものである。
分光測色計70は、搬送経路を搬送される用紙Pと向き合うように配設され、スキャナー60よりも下流側に配置されている。分光測色計70は、後述するパッチ201等を測色するものである。
具体的には、分光測色計70は、パッチ201等に向けて光源105から可視光源を照射し、分光撮像部107が、可視光源の反射光の分光スペクトルを取得し、所定の表色系への演算を実行する。これにより、パッチ201等の色味が導き出されるものである。
分光測色計70の測色範囲、すなわち視野角は、スキャナー60の読取範囲よりも狭く、用紙幅方向に沿ったパッチ201の幅よりも狭く設定されている。具体的には、パッチ201の反射光を取得するレンズ部は、例えば約4mm程度である。この場合、用紙幅方向に対しては、1個の分光測色計70には4mm+αのパッチ300のサイズが必要となる。
このように、分光測色計70は、一定の視野角の範囲に限定して測色を行うものであるため、スキャナー60よりも高い精度で色情報を再現することができる。このため、用紙Pが搬送経路を1回通過しただけでは、1つのパッチ201の列についてしか測色が実施されないこととなる。
なお、図1に示すように、画像形成装置2は、画像読取装置3の上流側に設けられた構成となっている。画像読取装置3は、インライン方式及びオフライン方式のいずれかの方式で動作が実行されるものである。
インライン方式とは、画像形成装置2から排出される画像形成された用紙Pを画像読取装置3に直接給紙するように構成されたものである。一方、オフライン方式とは、画像形成装置2から排出される画像形成された用紙Pを画像読取装置3に直接給紙するように構成されたものではなく、画像形成装置2と画像読取装置3とがそれぞれ独立して構成された方式のことである。ここでは、インライン方式を前提として以後の説明をするが、オフライン方式であってもよい。
次に、画像読取装置3の機能構成として構成される切替制御部111及び計時部113を含めて説明する。なお、以下で説明する読取装置55は分光測色計70を想定しているが、読取装置55はスキャナー60であってもよい。
上記で説明したバッキング80は、読取装置55に対向して配置され、読取装置55に対向する対向面が形成されたものである。切替制御部111は、バッキング80に形成された対向面の色を切り替える制御を行うものである。計時部113は、最後端のパッチ201_n等を読取完了後、予め設定された時間を計時し、計時結果を切替制御部111に送信するものである。
具体的には、切替制御部111は、読取装置55が用紙Pを読み取る契機に基づいて、バッキング80に形成された読取装置55との対向面の色を黒及び白のいずれかに切り替えるものである。切替制御部111は、読取装置55が用紙Pの先端部及び後端部のいずれかを読み取る場合、バッキング80に形成された対向面の色を黒に切り替えるものである。
より具体的には、切替制御部111は、読取装置55による先頭のパッチ201の読取動作、つまり、読取装置55によるパッチ201_1の読取動作が開始されるまでにはバッキング80に形成された対向面の色を黒から白に切り替えるものである。切替制御部111は、読取装置55による用紙Pの後端部の読取動作が開始されるまでにはバッキング80に形成された対向面の色を白から黒に切り替えるものである。なお、切替制御部111は、読取装置55がパッチ201を読み取る場合、バッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えるものである。
次に、用紙Pに形成されるパッチ201の形成範囲について説明する。パッチ201の形成範囲は、用紙Pの弛みを許容範囲内に抑えるニップの位置と、切替制御部111がバッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えるまでの切替時間と、用紙Pが搬送される搬送速度と、に基づいて決定されるものである。また、パッチ201の形成範囲は、バッキング80に形成された対向面の色が白である間に、用紙Pの搬送速度に応じて用紙Pが搬送される搬送距離以内に、決定されるものである。
用紙Pの弛みを許容範囲内に抑えるニップは、読取装置55の上流側にある上流側搬送ローラー91と、読取装置55の下流側にある下流側搬送ローラー92と、のそれぞれに形成されるものである。このようなニップのうち、上流側搬送ローラー91で形成される上流側ニップと、下流側搬送ローラー92で形成される下流側ニップとのニップ間距離以内に、パッチ201の形成範囲が決定されるものである。なお、パッチ201の形状及び大きさは、読取装置55の読取範囲と、用紙Pの搬送速度とに基づいて決定されるものである。
次に、画像形成装置2の機能構成として構成される取得部121及び画像処理部123を含めて説明する。まず、パッチ201を用紙Pに形成する機能について説明する。
画像形成装置2は、パッチ201を形成する際、バッキング80に形成された対向面の色が白である間に、用紙Pの搬送速度に応じて用紙Pが搬送される搬送距離以内に、パッチ201の形成範囲を構成できるように、バッキング80に形成される対向面の色と、用紙Pの搬送距離とを考慮する。
取得部121は、用紙Pの弛みを許容範囲内に抑えるニップの位置と、バッキング80に形成された対向面の色が白に切り替わるまでの切替時間と、用紙Pが搬送される搬送速度と、を取得するものである。
画像処理部123は、取得部121で取得された、ニップの位置、切替時間、搬送速度に基づいて、用紙Pに形成するパッチ201の形成範囲を決定し、決定結果に基づいて、画像形成部10Y,10M,10C,10Kを制御するものである。
具体的には、画像処理部123は、スキャナー60の読取結果と、分光測色計70の測色結果とに基づいて、画像形成部10Y,10M,10C,10Kに形成させる画像を最適化するものである。画像の最適化処理としては、具体的には、用紙Pに印字する画像の表裏位置調整、濃度調整、及び色味調整等が含まれる。
なお、画像処理部123は、例えば、色調整モードの指令が到来した場合、パッチ201を形成するものである、色調整モードは、パッチ201の色を測定することにより、色の絶対値を保証させるものである。また、色調整モードは、色調整モードの指令に、画像位置指令が含まれている場合、画像位置を調整するための画像位置調整用マークを形成し、画像位置調整を行わせる動作も実施させることとなる。
次に、用紙Pに形成されたパッチ201について図3,4を用いて説明する。図3は、隣接するパッチ201の明度差が小さい場合の明度L*と測定位置との対応関係を示す図である。図4は、隣接するパッチ201の明度差が大きい場合の明度L*と測定位置との対応関係を示す図である。図3,4において、実線の丸は、切り出しOK領域であり、破線の丸は、パッチ201を跨いでいる領域であり、切り出しNG領域である。
インラインにおいて、用紙Pの搬送を止めずにパッチ201を読み取る場合、つまり、インラインでパッチ201の流し読みを行う場合、通常、搬送される用紙P上のパッチ201の測定タイミングを定めてからパッチ201の色の測定が開始される。そのために、パッチ201を測定するためのタイミング検出に何らかの契機が必要となる。このような契機の決定には、用紙Pの先端を検出する反射型センサーを用いたり、トリガパッチを測定する専用のセンサーを用いているのが一般的である。
このような構成の場合、専用のセンサーを設けるため、部品点数が増加し、コストも増加する。さらに、取り付け精度によって、センサーの位置が変わるため、センサーの検出精度が低下し、パッチ201を跨いでしまう恐れがある。
センサーの検出精度の低下を補うためには、パッチ201を副走査方向に大きくする方法がある。この場合、1枚の用紙Pに配置できるパッチ数が少なくなり、測定に必要な用紙枚数が増加し、ユーザーに負担が増加する。例えば、調整内容によってはパッチ数は多いときには1000パッチ以上となる。
具体的には、図3に示すように、パッチ201に合わせずに、全域測定し、必要な部分だけ切り出すような制御の場合、隣接するパッチ201の明度差が小さく、切り出しOK領域の判定が難しい。よって、図4に示すように、明度差が小さい色は隣接しないようにパッチ201を配置することにより、隣接するパッチ201の明度差が大きく、切り出しOK領域を明確にする必要があるため、パッチ201の配置に制約が生じることとなる。図4に示すパッチ201の配置構成は、制御方法が複雑となるため開発工数が大きくなり現実的ではない。
そこで、バッキング80に用紙Pが搬送されたときの色の変化によって用紙Pの先端を検出する方法がある。この場合、分光測色計70が用紙Pの先端を検出するセンサーを兼ねるため、測定位置の誤差が小さくなり、測定精度が向上する。図5は、用紙Pの端部を読み取る場合、バッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色を示す図である。また、図6は、用紙Pに形成されたパッチ201を読み取る場合、バッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色を示す図である。図5に示すように、バッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色は、用紙Pの紙白との差を大きくするために、濃厚色、例えば黒としている。この場合、分光測色計70の用紙Pの端部を検出するには、例えば、分光反射率のうち明度L*をバッキング80に形成された対向面と比較し、差を算出すればよい。
しかし、分光測色計70が色の絶対値を測定するには、バッキング80に形成された対向面の色は、測定に影響のない白とする必要がある。また、JapanColor、FORGA、又はG7等のような色の認証機関で認証をとるためには、バッキング80に形成された対向面の色は白が必須となっている。そこで、図6に示すように、バッキング80に形成された対向面の色を白とし、色を測定すればよい。
しかし、図6のように、バッキング80に形成された対向面の色が白の場合、用紙Pの先端の紙白との明度差が小さくなるため、用紙Pの先端の検出の際には検出誤差が大きくなってしまう。そこで、用紙Pの先端を読み取るときには、紙白と判別しやすい色、例えば黒を、バッキング80に形成された対向面の色とし、用紙Pの先端を読み取った信号によって、バッキング80に形成された対向面の色を白に切り替える制御にすればよい。
また、パッチ201を連続して測定する場合、用紙Pの後端を検出したら次の用紙Pの先端が測定位置に到達するまでの間、バッキング80に形成された対向面の色を、黒に保持する制御にすればよい。このようにすれば、用紙Pの先端及び用紙Pの後端は、バッキング80に形成された対向面の色との明度差を大きくすることができる。これにより、用紙Pの端部を精度よく検出することができる。また、用紙Pに形成された画像の色を測定するときにはバッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えれば、色の絶対値を正確に測定することができ、色認証もとることができる。
図7は、バッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色の切り替えタイミングを概略的に説明する図である。用紙Pの先端及び用紙Pの後端は、定着装置30の熱及び圧力により、用紙Pがカールしやすいため、パッチ201を配置しないこととする。そこで、パッチ201を配置しないことによりできた余白を利用し、バッキング80に形成された対向面の色を切り替える。また、バッキング80に形成された対向面の色の切り替え速度は、常に一定とする。
図8は、バッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色の切り替えタイミングと、ニップの位置との関係を概略的に説明する図である。図9は、バッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色の切り替えタイミングと、ニップの位置との関係を段階的に説明する図である。
図8,9に示すように、X1の区間において、バッキング80に形成された対向面の色と、用紙Pの先端側の紙白の色との濃度差により、用紙Pの先端が検出される。次に、X2の区間において、バッキング80が回転させられることにより、バッキング80に形成された対向面の色が黒から白に切り替えられる。次に、X3の区間において、用紙Pの先端が下流側搬送ローラー92にニップされる。つまり、X3の区間に用紙Pが搬送される距離は、用紙Pの先端から下流側搬送ローラー92に形成されるニップの位置までの距離となる。
次に、X4の区間において、用紙Pが搬送されている間、バッキング80に形成された対向面の色は白であり、用紙Pは下流側搬送ローラー92と上流側搬送ローラー91とのそれぞれにニップされていることとなる。次に、X5の区間において、バッキング80に形成された対向面の色は、バッキング80が回転させられることにより、白から黒に切り替えられる。後端のパッチ201_nの位置は、パッチ201を書き込むときにはわかっているため、X5の区間を超えた時点で、バッキング80に形成された対向面の色が黒に切り替わるように制御する。次に、X6の区間において、バッキング80に形成された対向面の色が黒のとき、用紙Pの後端が検出される。
このように、パッチ201の形成範囲は、第1に、用紙Pの先端が下流側搬送ローラー92にニップされ、バッキング80に形成された対向面の色を白に切り替え完了していることが条件となる。また、パッチ201の形成範囲は、第2に、用紙Pの後端が上流側搬送ローラー91にニップされていることが条件となる。このように、ニップを抜けた位置にはパッチ201が形成されないようにし、ニップ間にパッチ201が形成されるようにすることにより、用紙Pの高さ変動が小さい領域において、パッチ201を読み取ることができる。つまり、パッチ201の形成範囲は、上流側ニップと、下流側ニップとのニップ間距離以内に制約されることとなる。
図10は、用紙Pに画像位置調整用マークが付記された場合のバッキング80に形成された分光測色計70との対向面の色の切り替えタイミングを概略的に説明する図である。図10に示すように、画像位置調整用マークは、用紙Pに形成される画像の位置を調整する基準となるものである。画像位置調整用マークは、用紙Pの先端部と、パッチ201のうち先頭のパッチ201であるパッチ201_1との間の余白に、又は用紙Pの後端部と、パッチ201のうち後端のパッチ201であるパッチ201_nとの間の余白に、形成されるものである。
画像位置調整用マークを読み取る場合には、画像位置調整用マークを読み取り後、バッキング80に形成された対向面の色が白に切り替え完了され、用紙Pの先端が下流側搬送ローラー92にニップされていることが条件となる。なお、画像位置調整用マークは、色の場合よりも高さ方向に読み取り精度の許容幅が大きいため、用紙Pの先端が下流側搬送ローラー92にニップされている必要はない。
次に、色調整処理と、色及び画像位置調整処理とについて説明する。図11は、色調整処理の動作例を説明するフローチャートである。図12は、色及び画像位置調整処理の動作例を説明するフローチャートである。
ステップS11において、色調整モードであるか否かが判定される。色調整モードである場合(ステップS11YES)、ステップS12に進み、画像位置調整用マークがあるか否かが判定され、画像位置調整用マークがある場合(ステップS12YES)、ステップS13に進み、色調整処理が実行され、画像位置調整用マークがない場合(ステップS12NO)、ステップS27に進み、色及び画像位置調整処理が実行される。一方、色調整モードでない場合(ステップS11NO)、色調整モードの指令が到来するのを待つ。
(色調整処理)
(画像形成装置2)
ステップS13において、給紙設定に基づいて用紙Pの搬送速度が確定される。ステップS14において、パッチ201の形成範囲が求められる。ステップS15において、パッチ201の形成範囲に基づいてパッチ201を形成する位置が確定される。ステップS16において、パッチ201をプリントする動作が開始される。
(画像読取装置3)
ステップS17において、バッキング80の対向面の色が白から黒に切り替えられる。ステップS18において、用紙Pの先端部が検出される。ステップS19において、バッキング80の対向面の色が黒から白に切り替えられる。ステップS20において、パッチ201が読み取られ、ステップS21において、最後端のパッチ201_nの読み取りが完了したか否かが判定され、最後端のパッチ201_nの読み取りが完了した場合(ステップS21YES)、ステップS22に進み、最後端のパッチ201_nの読み取りが完了しない場合(ステップS21NO)、ステップS20に戻り、パッチ201が読み取られる。ステップS22において、パッチ201の読取結果が画像処理部123に送信される。ステップS23において、予め設定された時間が経過したか否かが判定され、予め設定された時間が経過した場合(ステップS23YES)、ステップS24に進む。ステップS24において、バッキング80の対向面の色が白から黒に切り替えられる。
ステップS25において、パッチ201がプリントされた用紙Pが搬送されるか否かが判定され、パッチ201がプリントされた用紙Pが搬送されない場合(ステップS25NO)、ステップS26に進み、パッチ201がプリントされた用紙Pが搬送される場合(ステップS25YES)、ステップS18に戻り、用紙Pの先端部を検出する動作が再度実行される。なお、ステップS26において、通常プリント処理とは、パッチ201及び画像位置調整用マーク以外の画像が用紙Pにプリントされる処理である。
(色及び画像位置調整処理)
(画像形成装置2)
ステップS41において、給紙設定に基づいて用紙Pの搬送速度が確定される。ステップS42において、画像位置調整用マークの形成範囲が求められる。ステップS43において、パッチ201の形成範囲が求められる。ステップS44において、パッチ201の形成範囲及び画像位置調整用マークの形成範囲に基づいてパッチ201及び画像位置調整用マークを形成する位置が確定される。ステップS45において、パッチ201及び画像位置調整用マークをプリントする動作が開始される。
(画像読取装置3)
ステップS46において、バッキング80の対向面の色が白から黒に切り替えられる。ステップS47において、用紙Pの先端部が検出される。ステップS48において、先端側の画像位置調整用マークが読み取られる。ステップS49において、バッキング80の対向面の色が黒から白に切り替えられる。ステップS50において、パッチ201が読み取られ、ステップS51において、最後端のパッチ201_nの読み取りが完了したか否かが判定され、最後端のパッチ201_nの読み取りが完了した場合(ステップS51YES)、ステップS52に進み、最後端のパッチ201_nの読み取りが完了しない場合(ステップS51NO),ステップS50に戻り、パッチ201が読み取られる。ステップS52において、予め設定された時間が経過したか否かが判定され、予め設定された時間が経過した場合(ステップS52YES)、ステップS53に進む。
ステップS53において、バッキング80の対向面の色が白から黒に切り替えられる。ステップS54において、後端側の画像位置調整用マークが読み取られる。ステップS55において、パッチ201及び画像位置調整用マークの読取結果が画像処理部123に送信される。ステップS56において、パッチ201がプリントされた用紙Pが搬送されるか否かが判定され、パッチ201がプリントされた用紙Pが搬送されない場合(ステップS56NO)、図11のステップS26の通常プリント処理に移行し、パッチ201がプリントされた用紙Pが搬送される場合(ステップS56YES)、ステップS47に戻り、用紙Pの先端部を検出する動作が再度実行される。
色及び画像位置調整処理が終了後、図11のステップS26に戻り、通常プリント処理が実行される。
以上の説明から、画像読取装置3は、用紙Pの弛みを許容範囲内に抑えるニップの位置に基づいて、用紙Pに形成されるパッチ201の形成範囲が決定されるものである。よって、用紙Pと、ニップとの位置関係により、パッチ201の形成範囲においては、用紙Pの弛みが許容範囲内に抑えられている。つまり、用紙Pの高さ変動が小さい領域に、パッチ201が形成されることとなる。したがって、用紙Pの高さ変動が小さい領域でパッチ201の色が測定されるため、用紙Pの高さが変わることに伴い反射する光量が大きく変わることにより、測色される色の濃度が大きく変わる事態を回避できる。この結果、色の読み取り精度を高精度で確保することができる測定環境下となっている。
また、バッキング80に形成された読取装置55との対向面の色は、黒及び白のいずれかに切り替えられるものである。そこで、色を測定する場合にバッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えれば、色の絶対値を正確に測定することができる。そこで、用紙Pに形成されるパッチ201の形成範囲が、バッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えるまでの切替時間と、用紙Pが搬送される搬送速度と、に基づいて決定されれば、パッチ201が測色される際、バッキング80に形成された対向面の色を白とすることができる。したがって、色の絶対値を正確に測定することができる。
換言すれば、色の読み取り精度を高精度で確保することができる測定環境下において、色の絶対値を正確に測定することができる。したがって、精度の高い画像補正を行うことができる。
また、ニップは、読取装置55の上流側にある上流側搬送ローラー91と、読取装置55の下流側にある下流側搬送ローラー92と、のそれぞれに形成されるため、読取装置55と用紙Pとの間の距離と、用紙Pとバッキング80との間の距離とを、それぞれ一定に保つことができる。よって、用紙Pが読取装置55を通過する際、用紙Pがばたつく状態となることがない。したがって、用紙Pの高さ変動を抑制することができる。これにより、読取装置55は、用紙Pの高さ変動が小さい領域で用紙Pを読み取ることができる。
また、ニップのうち、上流側搬送ローラー91で形成される上流側ニップと、下流側搬送ローラー92で形成される下流側ニップとのニップ間距離以内に、パッチ201の形成範囲が決定されるため、用紙Pがばたつかない位置に、パッチ201が形成されることとなる。これにより、読取装置55は、用紙Pの高さ変動が小さい領域でパッチ201を読み取ることができる。
また、読取装置55の読取範囲と、用紙Pの搬送速度とに基づいて、パッチ201の形状及び大きさが決定されるため、用紙Pの印刷可能範囲を有効活用することができる。これにより、用紙Pの使用枚数を低減させることができる。
また、読取装置55が用紙Pの先端部及び後端部のいずれかを読み取る場合、バッキング80に形成された対向面の色を黒に切り替えるものであるため、用紙Pの先端部及び後端部のそれぞれの色の濃度と、バッキング80に形成された対向面の色の濃度との濃度差を大きくさせることができる。よって、用紙Pの端部を精度よく検出することができる。したがって、用紙Pを読み取る契機を正確に定めることができるため、測色タイミングを正確に定めることができる。これにより、読取装置44は、パッチ201を正しい位置で測色することができる。
また、画像位置調整用マークは、用紙Pの先端部と、パッチ201のうち先頭のパッチ201_1との間の余白に、又は用紙Pの後端部と、パッチ201のうち後端のパッチ201_nとの間の余白に、形成されるものであり、読取装置55による先頭のパッチ201_1の読取動作が開始されるまでにはバッキング80に形成された対向面の色は黒から白に切り替えられるものであり、読取装置55による用紙Pの後端部の読取動作が開始されるまでにはバッキング80に形成された対向面の色は白から黒に切り替えられるものである。よって、バッキング80に形成された対向面の色を適切なタイミングで切り替えることができる。これにより、画像位置調整用マークと、パッチ201とを正確に読み取らせることができる。
また、読取装置55がパッチ201を読み取る場合、バッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えるものであるため、読取装置55が、バッキング80に形成された対向面の色が白の状態で、パッチ201を読み取ることになる。これにより、色の絶対値を正確に測定することができる。
また、バッキング80に形成された対向面の色が白である間に、用紙Pの搬送速度に応じて用紙Pが搬送される搬送距離以内に、パッチ201の形成範囲が決定される。よって、パッチ201の形成範囲は、必要最小限の範囲で決定されることとなる。したがって、用紙Pを無駄に使用することがなくなる。これにより、用紙Pのコスト及びパッチ201の測色時間を低減させることができる。
読取装置55は、分光測色計70又はスキャナー60であり、スキャナー60は、分光測色計70の上流側に設けられ、用紙Pの幅方向に沿って、用紙Pを読み取るものであり、分光測色計70の読取結果に基づいて、スキャナー60の読取結果が補正されるため、用紙Pの全幅の画像を補正することができる。これにより、用紙Pに形成される画像の色の調整作業に要する時間を短縮させることができる。
画像読取装置3の上流側には画像形成装置2が設けられ、画像形成装置2は、用紙Pの弛みを許容範囲内に抑えるニップの位置と、バッキング80に形成された対向面の色を白に切り替えるまでの切替時間と、用紙Pが搬送される搬送速度と、に基づいて、パッチ201の形成範囲を決定する。よって、画像形成装置2は、画像読取装置3に、色の読み取り精度を高精度で確保させることができる測定環境下において、色の絶対値を正確に測定させることができる。これにより、精度の高い画像補正を行うことが可能となる。
画像形成装置2は、画像読取装置3による用紙Pの読取結果に基づいて、用紙Pに形成する画像の色のカラープロファイルを作成するため、早い段階で画像の色を調整することができる。したがって、用紙Pに形成する画像の色の調整作業を効率化させることができる。
上記で説明した画像読取装置3と、上記で説明した画像形成装置2とを備える画像形成システムにより、精度の高い画像補正を行うことができる。これにより、オフセット印刷に劣らない画像を用紙Pに形成することができる。
このようにして、本実施形態に係る画像読取装置3によれば、用紙Pを読み取る読取装置55と、読取装置55に対向して配置され、該読取装置55に対向する対向面が形成されたバッキング80と、読取装置55が用紙Pを読み取る契機に基づいて、バッキング80に形成された読取装置55との対向面の色を黒及び白のいずれかに切り替える切替制御部111と、を備え、用紙Pに形成されるパッチ201の形成範囲は、用紙Pの弛みを許容範囲内に抑えるニップの位置と、切替制御部111が対向面の色を白に切り替えるまでの切替時間と、用紙Pが搬送される搬送速度と、に基づいて決定されることを特徴とするものである。これにより、精度の高い画像補正を行うことができる。
また、ニップは、読取装置55の上流側にある上流側搬送ローラー91と、読取装置55の下流側にある下流側搬送ローラー92と、のそれぞれに形成されるものである。これにより、読取装置55は、用紙Pの高さ変動が小さい領域で用紙Pを読み取ることができる。
また、ニップのうち、上流側搬送ローラー91で形成される上流側ニップと、下流側搬送ローラー92で形成される下流側ニップとのニップ間距離以内に、パッチ201の形成範囲が決定されるものである。これにより、読取装置55は、用紙Pの高さ変動が小さい領域でパッチ201を読み取ることができる。
また、読取装置55の読取範囲と、搬送速度とに基づいて、パッチ201の形状及び大きさが決定されるものである。これにより、用紙Pの使用枚数を低減させることができる。
また、切替制御部111は、読取装置55が用紙Pの先端部及び後端部のいずれかを読み取る場合、対向面の色を黒に切り替えるものである。これにより、読取装置44は、パッチ201を正しい位置で測色することができる。
また、用紙Pに形成される画像の位置を調整する基準となる画像位置調整用マークが形成され、画像位置調整用マークは、用紙Pの先端部と、パッチ201のうち先頭のパッチ201_1との間の余白に、又は用紙Pの後端部と、パッチ201のうち後端のパッチ201_nとの間の余白に、形成されるものであり、切替制御部111は、読取装置55による先頭のパッチ201_1の読取動作が開始されるまでには対向面の色を黒から白に切り替えるものであり、読取装置55による用紙Pの後端部の読取動作が開始されるまでには対向面の色を白から黒に切り替えるものである。これにより、画像位置調整用マークと、パッチ201とを正確に読み取らせることができる。
また、切替制御部111は、読取装置55がパッチ201を読み取る場合、対向面の色を白に切り替えるものである。これにより、色の絶対値を正確に測定することができる。
また、対向面の色が白である間に、搬送速度に応じて用紙Pが搬送される搬送距離以内に、パッチ201の形成範囲が決定されるものである。これにより、調整に使用する枚数を少なくしコスト低減及びパッチ201の測色時間を低減させることができる。
また、読取装置55は、分光測色計70又はスキャナー60であり、該スキャナー60は、分光測色計70の上流側に設けられ、用紙Pの幅方向に沿って、該用紙Pを読み取るCCDラインセンサー103を有し、分光測色計70の読取結果に基づいて、スキャナー60の読取結果が補正されるものである。これにより、用紙Pに形成される画像の色の調整作業に要する時間を短縮させることができる。
また、画像読取装置3の上流側に設けられる画像形成装置2であって、ニップの位置と、切替時間と、搬送速度と、を取得する取得部121と、取得部121で取得された、ニップの位置と、切替時間と、搬送速度と、に基づいて、用紙Pに形成するパッチ201の形成範囲を決定する画像処理部123と、を備えるものである。これにより、精度の高い画像補正を行うことが可能となる。
また、画像処理部123は、画像読取装置3による用紙Pの読取結果に基づいて、用紙Pに形成する画像の色のカラープロファイルを作成するものである。これにより、用紙Pに形成する画像の色の調整作業を効率化させることができる。
また、画像形成システムは、画像読取装置3と、画像形成装置2と、を備える。これにより、オフセット印刷に劣らない画像を用紙Pに形成することができる。
以上、本発明に係る画像処理装置を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、スキャナー60が2台設けられる一例について説明したが、これに限らず、スキャナー60が1台だけ設けられるものであってもよい。この場合、用紙Pを反転させる搬送経路を設けることにより、1台のスキャナー60で用紙Pの表裏が読み取られればよい。また、スキャナー60が3台以上設けられるものであってもよい。
加えて、本実施形態において、バッキング80に形成された読取装置55との対向面の色を黒及び白のいずれかに切り替える一例について説明したが、これに限らず、高濃度の色及び低濃度の色のいずれかに切り替える構成であってもよい。
また、バッキング80を回転させることにより、バッキング80に形成された読取装置55との対向面の色を切り替える一例について説明したが、これに限らず、バッキング80を平面板とし、平面板上に黒と白とを形成した場合であってもよい。なお、バッキング80が平面板の場合には、平面板を平行に移動させることにより、バッキング80に形成された対向面の色を黒及び白のいずれかに切り替えればよい。
また、撮像素子がCCDである一例について説明したが、これに限らず、撮像素子はCMOSであってもよい。