JP6435656B2 - 表面加工装置、表面加工設備および表面加工方法 - Google Patents

表面加工装置、表面加工設備および表面加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウエットブラストにより処理対象物の表面を加工する技術に関する。
ウエットブラストによる表面処理技術は、液体中に砥粒を分散させたスラリーと高圧ガスとをブラストノズル内で混合し、高圧ガスにより加速したスラリーを加工対象物の表面に噴射し、加工対象物の表面を砕きながら加工を行うものである(特許文献1、2)。
一般に、ウエットブラストによる表面加工装置は、スラリー貯溜部内のスラリーをポンプによりブラストノズルに供給されて加工対象物に噴射され、加工対象物に噴射されたスラリーが再びスラリー貯溜部に回収される。
ウエットブラストによる表面加工装置により、加工対象物を数値制御にて表面加工する場合、予め加工対象物の表面を測定し、目標値となる除去量を求め、ブラストノズルと加工対象物とを所定の速度で相対移動させる。その際、スラリーの濃度が変化すると、加工対象物の表面を目標値で加工できなくなる。加工対象物の表面に砥粒が沈降すると、回収されたスラリー中の砥粒の濃度が低下することになる。特に、加工対象物のサイズが大型化すると、加工対象物の表面積が広くなり、砥粒の沈降量が大きくなり、スラリー中の砥粒の濃度低下が大きくなる。
また、ウエットブラストによる表面処理において、角張った砥粒が加工対象物の表面に突き刺さり、突き刺さった砥粒の欠けらが残る場合がある。加工対象物の表面に残った砥粒の欠けらが残存していると、当該加工対象物に対して次に行う、表面加工処理に影響を与える場合がある。
特許第4969839号公報 特開2005−262432号公報
本発明の目的は、循環使用されるスラリー中の砥粒の濃度変化を抑制することができる表面加工装置および表面加工方法を提供しようとするものである。
本発明の他の目的は、加工対象物の表面に残った砥粒の欠けらを除去できる表面加工設備および表面加工方法を提供しようとするものである。
本発明の目的を実現する表面加工装置の構成は、ウエットブラストにより加工対象物の表面を加工する表面加工装置に関する。
この表面加工装置は、液体中に砥粒を分散させたスラリーを高圧ガスと混合させて加工対象物の表面に対して噴射するノズル部と、前記ノズル部を主走査方向に移動させるノズル移動部と、前記加工対象物を前記主走査方向と直交する副走査方向にステップ搬送する加工対象物搬送部と、前記ノズル部から噴射されたスラリーを回収して前記ノズル部に循環供給するスラリー循環供給部と、前記ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射されたスラリーの流出方向を規制して前記スラリー循環供給部に排出させるノズルカバー部と、を有する。前記ノズルカバー部は、前記ノズル部を主走査方向に移動可能に収容し、前記主走査方向に沿って延び、前記加工対象物との間に隙間を有する枠体と、前記枠体側に設けられ、前記隙間に配置されて前記枠体内のスラリーの漏出を防止するシール部材と、を有する。
本発明の目的を実現する表面加工方法は、ノズル部を主走査方向に移動させながら、前記ノズル部で高圧ガスと混合したスラリーを副走査方向にステップ搬送する加工対象物の表面に噴射して加工するウエットブラストによる表面加工方法に関する。
この表面加工方法は、前記ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射されたスラリーの流出方向を規制して所定方向に排出し、排出されたスラリーを回収して前記ノズル部に供給する。また、予め測定した前記加工対象物の表面形状の測定データを基にして、目的とする表面形状と一致するように、前記ノズル部と前記加工対象物の主走査方向における相対移動速度を決めて平坦化加工を行う。
本発明の目的を実現する表面加工設備の構成は、加工対象物の表面に対してノズル部を主走査方向に移動させながら前記ノズル部からスラリーを噴射して加工するウエットブラストによる表面加工装置を前記加工対象物の副走査方向に沿って複数配置した表面加工設備に関する。
この表面加工設備は、前記加工対象物を副走査方向にステップ搬送する加工対象物搬送部と、前記加工対象物の搬送方向に沿って複数配置され、上記した表面加工装置の構成から前記加工対象物搬送部を除いた表面加工装置と、を有し、前記複数の表面加工装置は、前記加工対象物の搬送方向の上流側から下流側に向けて第1表面加工装置と第2表面加工装置が順に配置されていて、前記第1表面加工装置の前記スラリー循環供給部のスラリー中の第1砥粒の粒径を粗くし、前記第2表面加工装置の前記スラリー循環供給部のスラリー中の第2砥粒の粒径を前記第1砥粒の粒径よりも細かくした。
本発明の目的を実現する他の表面加工方法は、主走査方向に移動する第1ノズル部からステップ搬送される加工対象物に向けて噴射された第1スラリーの流出方向を規制して所定方向に排出し、排出された第1スラリーを回収して前記第1ノズル部に供給する第1工程と、前記第1工程で表面処理された前記加工対象物の処理領域に対し、主走査方向に移動する第2ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射された第2スラリーの流出方向を規制して所定方向に排出し、排出された第2スラリーを回収して前記第2ノズル部に供給する第2工程と、を有し、前記第1スラリー中の第1砥粒を粗い粒径とし、前記第2スラリー中の第2砥粒を前記第1砥粒よりも細かい粒径としたことを特徴とする。
請求項1〜16に係る発明によれば、表面処理作業の開始から終了までスラリー中の砥粒の濃度変化を抑制して略一定に維持することができるので、加工対象物の実際の表面除去量を目的の除去量と一致させることができ、高精度の表面加工処理が行える。
請求項17〜26に係る発明によれば、最初の表面加工処理において加工対象物の表面に残ったスラリー中の砥粒の残渣は、次の表面加工処理において細かい砥粒により再度表面加工されるので除去される。このため、高平坦化加工と残渣除去が同時に行える。また、洗浄も同時に行うことができ、処理能力が向上し、さらに後工程への異物の持ち込みも低減できる。
本発明の第1実施形態による表面加工装置を示し、(a)は装置全体の概略構成を示す斜視図、(b)はノズルとカバー間の距離を示す図。 図1に示す表面加工装置の概略正面図。 スラリー濃度と加工速度との関係を示す図 スラリー濃度の経時変化を示す図。 本発明の第2実施形態による表面加工設備の全体構成の概略を示す上面図。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
第1実施形態
図1〜図4は本発明の第1実施形態を示し、図1は表面加工装置を示し、(a)は装置全体の概略構成を示す斜視図、(b)はノズルとカバー間の距離を示す図、図2は図1に示す表面加工装置の概略正面図である。図3はスラリー濃度と加工速度との関係を示す図、図4はスラリー濃度の経時変化を示す図である。
図1および図2において、水平平面内において互いに直交する方向をX軸方向、Y軸方向とする。ウエットブラストの表面加工装置1は、加工対象物(以下ワークと称す)2が載置される移動テーブル3を有するワーク搬送部4と、ウエットブラスト用のノズル部5と、ノズル部5をX軸方向に沿った主走査方向に移動させる不図示のノズル移動部と、ノズルカバー部6と、スラリーをノズル部5に循環供給するスラリー循環供給部8と、不図示の高圧エアー源からノズル部5に高圧エアーを供給する高圧エアー供給部9と、を有する。
ワーク搬送部4は、不図示のテーブル駆動部により例えば回転駆動されるネジ軸4aに螺合するナット部(不図示)が固定されている移動テーブル3を副走査方向であるY軸方向に沿ってステップ走査させる。前記テーブル駆動部は、不図示の数値制御(NC)を行うコントローラにより駆動制御される。移動テーブル3には、ワーク2として例えば石英ガラス製のガラス基板が水平に載置される。このガラス基板は、例えば合成石英ガラスの直方体形状のインゴットからワイヤーソーにより所定幅で切出された物等を例示できる。ガラス基板は、例えば液晶パネルの基板の作成などに用いられる露光装置のフォトマスクとして使用される。
一般にワイヤーソーにより切り出されたガラス基板は平坦度が悪く、砥石を用いた平面研削等による表面加工が行われる。この加工方法では、被加工物を平面研削盤のテーブルに固定した状態で平坦化加工するため、加工終了後、表面の平坦度は、裏面の平坦度に倣い、裏面の平坦度が出ていないと平坦度は改善されないという問題がある。
本実施形態は、このようなガラス基板において、大サイズのガラス基板、例えば1辺が300mm角以上のサイズのものについて有効に表面加工を行える。
ノズル部5は、スラリーと高圧エアーとを混合し、ノズル端に形成されたY軸方向に延びるスリット状のノズル開口からスラリーをワーク2の表面に向け噴射する。高速で噴射されたスラリー中の砥粒がワーク2の表面を砕き加工が行われる。また、ノズル部5のノズル端は、X軸方向に沿った長さがY軸方向に沿った長さよりも短く形成された矩形状に形成される。
したがって、ノズル部5がX軸方向に沿った主走査方向に移動する際、ノズル部5は、Y軸方向に沿った前記ノズル開口長でスラリーをワーク2の表面に噴射する。
ノズル部5は、スラリー循環供給部8のスラリー供給管8aの管端が接続される不図示のスラリー供給口と、高圧エアー供給部9の高圧エアー管9aの管端が接続される不図示のエアー供給口を有し、不図示の混合室で高圧エアーとスラリーが混合し前記スリット状のノズル開口からスラリーを噴射する。
前記ノズル移動部は、ノズル部5を吊り下げ保持し、前記コントローラにより駆動制御され、数値制御による表面加工の場合には演算された主走査速度によりノズル部5を主走査方向に移動させる。また、数値制御によらない表面加工の場合には、前記ノズル移動部は所定の主走査速度でノズル部5を主走査方向に移動させる。
ノズルカバー部6は、ノズル部5のY軸方向における両端に対し所定距離隔てて対向配置した一対の仕切り板61、62と、一対の仕切り板61、62のX軸方向に沿った両端に対向配置され、Y軸方向に沿って延びる一対の短手方向側板63、64とにより形成された矩形形状の枠体65を有する。ノズル部5は、枠体65内に収容され、主走査方向(X軸方向)への移動を許容する。
枠体65は、一対の仕切り板61、62が、移動テーブル3のX軸方向両端よりも外方まで延び、移動テーブル3よりも延出している部分が後述するスラリー受け部81にそれぞれ接続される。スラリー受け部81は、装置全体の不図示の基台に固定されているので、枠体65は固定されている。
枠体65の仕切り板61、62は、移動テーブル3に載置されるワーク2の表面との間に隙間を有し、この隙間にスラリーの漏出を防止するシール部材66を仕切り板61、62の下端部に取り付けている。すなわち、枠体65の底面開口側に取り付けたシール部材66の先端はワーク2の表面に接触し、移動テーブル3の移動に伴って、ワーク2はシール部材66と摺接しながら移動する。シール部材66としては、スポンジ、ゴム板等の弾性部材が例示される。
すなわち、ノズル部5のノズル端からワーク2に噴射されたスラリーは、枠体65とシール部材66により流出方向が規制され、枠体65内から外部には漏出せず、スラリー受け部81に向けて排出される。枠体65内にノズル部5から噴射されたスラリーは、枠体65内に滞溜することなくスラリー受け部81に排出されるため、スラリー内の砥粒がワーク2の表面に沈降することが防止される。仮に、枠体65がないと、ノズル部5から噴射されたスラリーは、ワーク2の全面に拡がってスラリー受け部81に導かれる。この場合、ワーク2であるガラス基板が大型化し、表面積が大きくなると、噴射されたスラリーがガラス基板の端面に達するまでの流速(流量)が低下し、途中で沈降した砥粒がスラリー受け部81まで流し落とされずに残る場合がある。
このように、砥粒がガラス基板上に残ると、スラリー受け部81から回収されたスラリーの砥粒の濃度が低下することになる。スラリー中の砥粒の濃度と加工速度の関係は、図3に示すように、濃度が高くなると、加工速度も増加する。
図3は、加工条件として、砥粒がWA#800、ノズル部5のスリット状開口に形成された矩形状のノズルの長手方向の長さをノズル幅、短手方向の長さをノズル隙間とし、ノズル幅を25mm、ノズル隙間を2mm、ギャップ20mm、エアー圧が0.25MPaとした。
これに対し、ノズル部5によるスラリーの噴射は枠体65内のみで行うようにしているので、枠体65内でのスラリーの流速(流量)が変わらずに、スラリーが高速でスラリー受け部81に向けて排出され、砥粒がワーク2の表面に残ることがない。
一方、枠体65内においてノズル部5からワーク2に噴射され、舞い上がったスラリーが枠体65の上部開口から外部に飛散するのを防止することが望ましい。本実施形態において、スラリーの飛散防止対策として、例えばシャッター構造あるいは蛇腹構造等の可動式の天井部67を設け、ノズル部5が主走査方向に移動する障害となることなく枠体65の上部開口を常時ふさぐことができるようにしている。図1,2に示す天井部67は、複数の天板67aを重ねると共に、重なり合う天井板67a同士がX軸方向に沿って移動可能とする。
本実施形態において、図1(b)に示すように、一対の仕切り板61、62と、ノズル部5のノズル端(ノズル開口の両端)との間の距離wを5mm〜20mmとしている。距離wが5mmよりも短いとノズル部5によるスラリーの噴射に影響を与え、除去量の変化を招き、距離wが20mmよりも長いと、スラリー中の砥粒の沈降を生じる箇所ができる。
スラリー循環供給部8は、枠体65の両端部で、枠体65の下端に接続されるX軸方向に沿って対向配置した一対のスラリー受け部81と、一対のスラリー受け部81で回収したスラリーをスラリータンク82に導く回収配管8bと、スラリータンク82内のスラリーをスラリー配管8cに送液する送液ポンプ83を有し、スラリー配管8cの先端は、ノズル部5のスラリー供給口に接続されるスラリー供給管8aに接続される。なお、スラリー供給管8aは、ノズル部5の主走査方向への移動に追従できるようにするため、可撓性を有するビニール管等が用いられる。同様の理由で、高圧エアー供給部9の高圧エアー管9aも可撓性を有するビニール管等が用いられる。
本実施形態のスラリー循環供給部8は、ノズルカバー部6の枠体65内に噴射されたスラリーを余すことなくスラリー受け部81で回収するので、スラリー中の砥粒濃度変化が少ない。このため、ノズル部5に再送するスラリー濃度は常時一定に維持でき、ワーク2に対する表面加工への影響が少ない。
図4はスラリー濃度の経時変化(表面加工中での加工時間)を示す。ノズルカバー部6がない場合を丸印、ノズルカバー部6がある場合を菱形で示す。加工条件は、砥粒;WA#800,スラリー濃度;20wt%、ノズル;25mm幅、隙間;2mm、ノズル端とワーク表面とのギャップ:20mm、エアー圧;0.25MPa、スラリー流量;1.7L/min、ノズル走査方法;ピッチ2mmのラスタースキャン、ノズル走査速度;1000mm/min、ワーク;350mm×350mmの石英ガラス。濃度の測定方法は、加工途中と終了時にスラリーをスラリータンクから抜き取り、濃度測定を行った。
加工開始時点を基準としてスラリーの濃度を計測すると、ノズルカバー部6がない場合には加工時間が経過するにつれてスラリー濃度に大きな変化が生じる。これに対し、ノズルカバー部6が設けられていると、スラリー濃度に変化が殆ど生じない。
したがって、本実施形態ではスラリー濃度の濃度変化を回避することができるので、加工速度変化がなく、高精度加工が実現できる。
本実施形態において、砥粒としては、アルミナ、セリア、ジルコニア系のセラミックスが例示できるが、特にこれら限定されるものではない。
砥粒サイズは、#600〜6000を例示でき、砥粒サイズが#600より小さい場合には砥粒の割れが生じやすく、加工速度の低下を招きやすい。#6000より大きい場合には加工速度が遅くなり、加工処理能力に影響する。
エアー圧力は、スラリー濃度、砥粒種によって変わるが、加工安定性を考慮すると、0.15〜0.3MPaが望ましい。
また、ノズル部5のノズル端とワーク2の表面との距離(ギャップ)は、5〜50mmが望ましい。5mmより小さいと砥粒の跳ね返りによりノズル部5のノズル先端(ノズル端面)の摩耗が生じやすい。50mmよりも大きいと、加工速度が遅くなる。
スラリー濃度(スラリー中の砥粒の濃度)は、加工効率を考慮すると、15〜30wt%が望ましい。
第2実施形態
図5は、本発明の第2実施形態による表面加工設備の全体構成の概略を示す上面図である。
本実施形態の表面加工設備10は、図1に示す表面加工装置を、ワーク2の搬送方向に沿って3台独立に配置した構成としている。
ワーク搬送部4によるワーク2の搬送方向の上流側から下流側に順に、第1表面加工装置11、第2表面加工装置12、第3表面加工装置13を配置している。第1表面加工装置11、第2表面加工装置12、第3表面加工装置13は、第1実施形態で説明したコントローラにより制御される。また、第1表面加工装置11、第2表面加工装置12、第3表面加工装置13は、個々に独立したスラリー循環供給部8を有する。
第1表面加工装置11のスラリー循環供給部8には、砥粒としてWA#600〜1500のサイズの大きめの砥粒を用いている。そして、前記コントローラにより数値制御(NC)加工を行い、ワーク2としての石英のガラス基板の平坦化加工である第1工程を行う。この第1工程では、ワーク2であるガラス基板の表面に刺さった砥粒の欠けらが残っていることがある。
第2表面加工装置12のスラリー循環供給部8には、砥粒としてWA#2000〜6000のサイズの小さめの砥粒を用いている。そして、前記コントローラによりノズル部5を等速で主走査方向に移動させ、ワーク2における前記第1工程の済んだ領域を加工し、第1工程においてワーク2であるガラス基板の表面に残った砥粒の欠けらを除去する第2工程を行う。第2工程での砥粒径が小さいので、殆ど砥粒の突き刺さりが生じないばかりか、第1工程で残った砥粒の残渣を除去することができる。
第3表面加工装置13のスラリー循環供給部8には砥粒を加えず、水のみを再循環し、第2工程の終了した領域を水で洗浄する洗浄走査の第3工程を行う。この第3工程で、ワーク2であるガラス基板の表面を洗浄することができる。
前記コントローラは、ワーク搬送部4をステップ駆動し、ワーク2が載置された移動テーブル3をY軸方向に所定距離移動させる。また、前記コントローラは、第1表面加工装置11と、第2表面加工装置12と、第3表面加工装置13の各ノズル部5が主走査方向の移動端に揃ったタイミングで、ワーク搬送部4を駆動し、ワーク2をY軸方向に所定距離だけステップ走査(移動)させる。
先ず、ワーク2は、第1表面加工装置11により数値制御により平坦化加工が行われ、ラスタースキャン方式で表面加工が行われる(第1工程)。次に、ワーク2が第2表面加工装置12の配置位置に達すると、第2表面加工装置12は第1工程において平坦化加工が終了した加工面に対し、第1工程よりも砥粒径の小さい砥粒を有するスラリーにより等速走査にて表面加工を行い(第2工程)、第1工程で生じる残渣の除去が行われる。この第2工程中において、ワーク2には上記した第1工程による平坦化加工が実行される。
続いて、第2工程による表面加工が終了した加工面が第3表面加工装置13の配置位置に達すると、水の高圧噴射による洗浄工程が実行される(第3工程)。この第3工程の実行中において、ワーク2に対し、上記した第1工程と第2工程が実行される。
以上のように、上記した第1、第2実施形態によれば、スラリーの濃度変化なしでの表面加工を実現することができるため、再現性良く除去量を調整することができる。すなわち、計算に用いた除去量と実際の加工時の除去量とが一致し、また修正加工による高平坦化が可能となる。
装置が安価で、コンパクト化が可能となる。
特に、第2実施形態によれば、高平坦化加工と残渣除去、洗浄が同時に実施でき、処理能力が向上し、例えば砥石を用いた機械加工等の後工程への異物の持ち込みも低減できる。
なお、上記した各実施形態において、ワーク2は水平状態に移動テーブル3に載置されて所定方向にステップ走査させているが、移動テーブルを垂直方向に立てた状態としてワーク2を移動させるようにしても良い。
1 表面加工装置
2 ワーク
3 移動テーブル
4 ワーク搬送部
5 ノズル部
6 ワークカバー部
61、62 仕切り板 63、64 短手方向側板
65 枠体 66シール部材
8 スラリー循環供給部
9 高圧エアー供給部

Claims (26)

  1. ウエットブラストにより加工対象物の表面を加工する表面加工装置であって、
    液体中に砥粒を分散させたスラリーを高圧ガスと混合させて加工対象物の表面に対して噴射するノズル部と、
    前記ノズル部を主走査方向に移動させるノズル移動部と、
    前記加工対象物を前記主走査方向と直交する副走査方向にステップ搬送する加工対象物搬送部と、
    前記ノズル部から噴射されたスラリーを回収して前記ノズル部に循環供給するスラリー循環供給部と、
    前記ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射されたスラリーの流出方向を規制して前記スラリー循環供給部に排出させるノズルカバー部と、
    を有し、
    前記ノズルカバー部は、前記ノズル部を主走査方向に移動可能に収容し、前記主走査方向に沿って延び、前記加工対象物との間に隙間を有する枠体と、前記枠体側に設けられ、前記隙間に配置されて前記枠体内のスラリーの漏出を防止するシール部材と、を有する表面加工装置。
  2. 前記ノズルカバーは、前記ノズル部の主走査方向への移動を許容しつつ前記枠体の天面開口を塞ぐ天井部を有することを特徴とする請求項に記載の表面加工装置。
  3. 前記ノズルカバー部は、前記枠体を構成する副走査方向に沿って対向する一対の仕切り板の下端側に前記シール部材を取り付けたことを特徴とする請求項またはに記載の表面加工装置。
  4. 前記ノズルカバー部は、前記ノズル部と前記副走査方向における前記スラリーの流出を規制する位置との距離を5mm〜20mmの範囲としたことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の表面加工装置。
  5. 前記ノズル部のノズル端と前記加工対象物の表面とのギャップを5mm〜50mmの範囲としたことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の表面加工装置。
  6. 前記スラリーは、砥粒の濃度が15〜30wt%であることを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の表面加工装置。
  7. ノズル部を主走査方向に移動させながら、前記ノズル部で高圧ガスと混合したスラリーを副走査方向にステップ搬送する加工対象物の表面に噴射して加工するウエットブラストによる表面加工方法であって、
    前記ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射されたスラリーの流出方向を規制して所定方向に排出し、排出されたスラリーを回収して前記ノズル部に供給し、
    予め測定した前記加工対象物の表面形状の測定データを基にして、目的とする表面形状と一致するように、前記ノズル部と前記加工対象物の主走査方向における相対移動速度を決めて平坦化加工を行う表面加工方法。
  8. 前記スラリーの流出方向の規制は、前記ノズル部に対し、前記副走査方向の前後方向であることを特徴とする請求項に記載の表面加工方法。
  9. 前記ノズル部と前記副走査方向における前記スラリーの流出を規制する位置との距離を5mm〜20mmの範囲としたことを特徴とする請求項またはに記載の表面加工方法。
  10. 前記ノズル部から噴射されて舞い上がったスラリーの飛散を防止しつつ前記ノズル部を主走査方向へ移動させることを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の表面加工方法。
  11. 前記ノズル部のノズル端と前記加工対象物の表面とのギャップを5mm〜50mmの範囲としたことを特徴とする請求項から10のいずれか1つに記載の表面加工方法。
  12. 前記スラリーは、砥粒の濃度が15〜30wt%であることを特徴とする請求項から11のいずれか1つに記載の表面加工方法。
  13. 前記加工対象物は、平板形状の合成石英ガラスであることを特徴とする請求項から12のいずれか1つに記載の表面加工方法。
  14. 前記合成石英ガラスは、フォトマスク用のガラス基板であることを特徴とする請求項13に記載の表面加工方法。
  15. 前記フォトマスク用のガラス基板は、1辺が300mm角以上であることを特徴とする請求項14に記載の表面加工方法。
  16. 前記ノズル部は、噴射ノズルがスリット状の開口に形成されていることを特徴とする請求項から15のいずれか1つに記載の表面加工方法。
  17. 加工対象物の表面に対してノズル部を主走査方向に移動させながら前記ノズル部からスラリーを噴射して加工するウエットブラストによる表面加工装置を前記加工対象物の副走査方向に沿って複数配置した表面加工設備であって、
    前記加工対象物を副走査方向にステップ搬送する加工対象物搬送部と、
    前記加工対象物の搬送方向に沿って複数配置され、請求項1から7のいずれか1つに記載され、請求項1の記載から前記加工対象物搬送部を除いた構成の表面加工装置と、
    を有し、
    前記複数の表面加工装置は、前記加工対象物の搬送方向の上流側から下流側に向けて第1表面加工装置と第2表面加工装置が順に配置されていて、前記第1表面加工装置の前記スラリー循環供給部のスラリー中の第1砥粒の粒径を粗くし、前記第2表面加工装置の前記スラリー循環供給部のスラリー中の第2砥粒の粒径を前記第1砥粒の粒径よりも細かくしたことを特徴とする表面加工設備。
  18. 前記第2表面加工装置よりも前記加工対象物の搬送方向下流側に、液体を噴射して前記加工対象物の加工面を洗浄する洗浄装置を配置したことを特徴とする請求項17に記載の表面加工設備。
  19. 前記洗浄装置は、ノズル部から前記加工面に噴射された液体を回収して前記ノズル部に循環供給することを特徴とする請求項18に記載の表面加工設備。
  20. 前記第1砥粒の粒径は、#600〜#1500とし、前記第2砥粒の粒径は#2000〜6000であることを特徴とする請求項17から19のいずれか1つに記載の表面加工設備。
  21. 主走査方向に移動する第1ノズル部からステップ搬送される加工対象物に向けて噴射された第1スラリーの流出方向を規制して所定方向に排出し、排出された第1スラリーを回収して前記第1ノズル部に供給する第1工程と、
    前記第1工程で表面処理された前記加工対象物の処理領域に対し、主走査方向に移動する第2ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射された第2スラリーの流出方向を規制して所定方向に排出し、排出された第2スラリーを回収して前記第2ノズル部に供給する第2工程と、
    を有し、
    前記第1スラリー中の第1砥粒を粗い粒径とし、前記第2スラリー中の第2砥粒を前記第1砥粒よりも細かい粒径としたことを特徴とする表面加工方法。
  22. 前記第2工程の終了した前記加工対象物の処理領域に対し、液体を噴射して洗浄を行う洗浄工程をさらに設けたことを特徴とする請求項21に記載の表面加工方法。
  23. 前記洗浄工程は、主走査方向に移動する第3ノズル部から前記加工対象物に向けて噴射された液体の流出方向を規制して所定方向に排出し、排出された液体を回収して前記第3ノズル部に供給することを特徴とする請求項22に記載の表面加工方法。
  24. 前記第1工程は、予め測定した前記加工対象物の表面形状の測定データを基にして、目的とする表面形状と一致するように、前記第1ノズル部と前記加工対象物の主走査方向における相対移動速度を決めて平坦化加工を行うことを特徴とする請求項21から23のいずれか1つに記載の表面加工方法。
  25. 前記第1ノズル部および前記第2ノズル部は、噴射ノズルがスリット状の開口に形成されていることを特徴とする請求項21から24のいずれか1つに記載の表面加工方法。
  26. 前記第3ノズル部は、噴射ノズルがスリット状の開口に形成されていることを特徴とする請求項23に記載の表面加工方法。
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