JP6552105B2 - ドレッシング装置及びドレッシング方法 - Google Patents

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本発明は、ダイシング装置に関し、特に半導体装置や電子部品が形成されたウェーハ等のワークに溝加工や切断加工を行うダイシング装置に関する。
半導体装置や電子部品等が形成されたウェーハ等のワークに溝加工や切断加工を行うダイシング装置は、ワークテーブルに載置されたワークを、高速で回転するダイシングブレードで研削水や洗浄水をかけながら加工する。ダイシングブレードは、例えば、細かなダイヤモンド砥粒をNiで電着したものが用いられる。
このようなダイシング装置では、ダイシングブレードの使用が繰り返されると、研削屑が砥粒間に堆積して目詰まりが生じたり、砥粒の先端が摩耗したりしてダイシングブレードの切れ味が低下してしまう。このようにダイシングブレードの切れ味が低下した場合は、ドレスプレートやドレッシングプレート等と称されるドレス部材にダイシングブレードで溝を切り込むことで目詰まりを解消したり、先端が摩耗した砥粒を脱落させて新たな切刃を創出するドレッシング(又はドレス)という作業が行われる。
ドレッシング作業は、通常はオペレータがワークを載置するワークテーブルにドレス部材を載置し、このドレス部材をワークと同じように溝加工することによって行われている。
これに対して、特許文献1では、通常、ワークを載置するワークテーブルにドレス部材を載置する作業をオペレータが行うところを、搬送装置でドレス部材をワークテーブルに自動搬送するようにしたダイシング装置が提案されている。このダイシング装置では、ワークの代わりにドレス部材をダイシングテープに貼付してフレームにマウントし、ワークを搬送する搬送装置を利用してドレス部材を搬送するようになっている。しかしながら、ワークの代わりにドレス部材をワークテーブル上に載置しなければならず、ワークの加工途中でドレッシングを行う場合、一旦加工を中断してワークに代えてドレス部材を載置し直す必要がある。このため、再度ワークをワークテーブル上に載置させて加工を再開させる前に、切断する位置を確認する作業(アライメント)が必要となってしまい、生産性の低下を招くことになる。
一方、加工中のワークをワークテーブルから取り外すことなく、ダイシングブレードのドレッシング作業を行えるようにしたダイシング装置が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。
特許文献2には、ダイシングテープ上のワークに隣接する位置にドレス部材が貼付され、ダイシングブレードをワークの加工に引き続いて、又はワークの加工に先行してドレス部材を切り込ませるダイシング方法が記載されている。
特許文献3には、ダイシングテープに介してワークが貼付されるフレーム自体又はフレームの切欠部を利用したダイシングテープ上にドレス部材が配設されたダイシング用フレームユニットが記載されている。
特許文献4には、第1及び第2のダイシングブレード(切削ブレード)を備えた切削装置において、各ダイシングブレードに対応したドレス部材が吸着保持されるドレス部材専用テーブルをワークテーブルに隣接する位置に設けた切削装置が記載されている。この切
削装置によれば、第1及び第2のダイシングブレードの種類が異なる場合でも、ドレス部材を交換することなく、各ダイシングブレードに適したドレス部材でドレッシングを行うことが可能となる。
特開平11−204462号公報 特開2004−288961号公報 特開2008−300555号公報 特開2011−16175号公報
しかしながら、特許文献2及び3に記載の技術では、ダイシングテープ又はフレーム上に配設可能なドレス部材の配設スペースに限りがあり、ドレッシング性能に直接影響するドレス部材の幅寸法(研削送り方向の寸法)を大きくすることは基本的に困難であり、ドレッシング性能を高めるには限界がある。このため、ドレス部材の交換頻度が高くなり、ドレス部材の交換作業を手動で行うオペレータの作業負担が増大し、生産能力の低下を余儀なくされるという問題がある。
また、特許文献4に記載の技術についても同様に、ドレス部材の交換作業はオペレータが手動にて行われなければならず、ドレス部材の交換が必要となる度に装置を停止しなければならず、その結果として生産能力の低下を招いてしまうことになる。
かかる問題に対して、ドレス部材を自動交換できるようにすることが考えられる。しかしながら、ドレス部材を自動交換するために新たな駆動機構等を追加しようとした場合、装置の大型化や複雑化を招くことになってしまので好ましくない。特に近年では、装置のダウンサイジング化が求められており、簡易な構成で精度良くドレス部材を自動交換できるようにすることが要望されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、加工中のワークをワークテーブルから取り外すことなく、ダイシングブレードのドレッシング作業を行うことができ、しかも、装置の大型化を招くことなく、簡易な構成でドレス部材を精度良く自動交換できるようにしたダイシング装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係るダイシング装置は、ワークを載置したワークテーブルと、該ワークを切断するブレードと、前記ワークテーブルを前記ブレードに対して相対的に移動させるワークテーブル送り機構と、前記ブレードを回転可能に取り付けたスピンドルと、該スピンドルを移動可能に支持するスピンドル移動機構と、を備えたダイシング装置において、前記ワークテーブルに隣接して配置され、前記ワークテーブルと一体的に移動可能に構成され、前記ブレードをドレッシングするドレス部材を交換自在に保持可能なドレス部材保持部と、前記スピンドル移動機構によって前記スピンドルと一体的に移動可能に構成された搬送アームを有し、該搬送アームによって前記ドレス部材保持部に保持されたドレス部材を新しいものに自動交換するドレス部材搬送機構と、を備えている。
本発明によれば、ドレス部材保持部がワークテーブルに隣接して配置され、ワークテーブルと一体的に移動可能に構成されるので、ドレス部材機構を加工中のワークをワークテーブルから取り外すことなく、ダイシングブレードのドレッシング作業を行うことが可能となる。また、ドレス部材を新しいものに交換する際、スピンドル移動機構を利用してドレス部材の搬送を行うようにしたので、装置の大型化を招くことなく、簡易な構成でドレス部材を精度良く自動交換することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るダイシング装置の主要部を示した斜視図 ダイシング装置10の装置レイアウトの一例を示した外観斜視図 図2に示した装置レイアウトを示した平面図 撮像手段をドレスプレートの状態を観察する手段として用いた場合のダイシング加工の流れの一例を示したフローチャート図 第2の実施形態に係るダイシング装置の構成例を示した側面図 第3の実施形態に係るダイシング装置のドレスプレート搬送アームの構成例を示した概略構成図 図6に示したドレスプレート搬送アームによってドレスプレートが反転される様子を示した説明図
以下、添付図面に従って本発明に係るダイシング装置の好ましい実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るダイシング装置の主要部を示した斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係るダイシング装置10は、主として、ワークWを載置したワークテーブル12と、互いに対向配置され、ワークWを切断するブレード14、14と、ワークテーブル12上のワークWをブレード14、14に対して相対的に移動させるワークテーブル送り機構16と、ブレード14、14を回転可能に取り付けたスピンドル18、18と、スピンドル18、18を移動可能に支持するスピンドル移動機構20と、ブレード14、14をドレッシングするドレスプレート38、38と、ドレスプレート38を新しいものに交換する際にドレスプレート38の搬送を行うドレスプレート搬送機構42と、ダイシング装置10の各部の動作を制御するコントローラ32と、を備えて構成される。
ワークテーブル送り機構16には、ワークテーブル12の下方にてX軸方向に延在するように形成されたX軸ガイドレール(不図示)が設けられている。X軸ガイドレールは、Xテーブル(不図示)をX軸方向に沿って案内するガイド部材であり、ボールネジやリニアモータ等からなる駆動機構によってXテーブルがX軸方向に駆動されるようになっている。Xテーブルにはθテーブル(不図示)が載置され、θテーブルにはワークテーブル12が取り付けられている。したがって、ワークテーブル送り機構16の駆動機構によってXテーブルをX軸ガイドレールに沿って移動させることにより、Xテーブルにθテーブルを介して支持されるワークテーブル12がX軸方向に沿って研削送りされる。また、ワークテーブル12は、θテーブルによってθ方向(Z軸方向を中心とする回転方向)に回転可能となっている。
ワークテーブル12の上面はワークWを吸着保持するために多孔質部材で形成されており、不図示の吸引手段によってワークテーブル12の上面にワークWが吸着保持される。
加工にあたってワークWに供給された切削水や洗浄水を受けるオイルパン22は、ワークテーブル12の外周を囲むようにして設けられている。オイルパン22の開口部上方には、θテーブルの周りに配設されるテーブルカバー24を挟んで蛇腹カバー26、26が設けられている。蛇腹カバー26、26は、ワークテーブル12の移動に合わせて伸縮するように構成されており、ワークテーブル12の下方に配置されるワークテーブル送り機構16への切削水や洗浄水の浸入を防いでいる。
スピンドル移動機構20は、門型形状のガイドベース(Yベース)45と、ガイドベース45の側面に設けられたY軸ガイドレール29、29と、Y軸ガイドレール29、29によってY軸方向に沿って案内されるYテーブル28、28とを備え、不図示のステッピングモータとボールスクリューからなる駆動機構によってYテーブル28、28がY軸方向に駆動されるようになっている。さらに、各Yテーブル28、28には、不図示のガイド機構及び駆動機構によってZ軸方向に駆動されるZテーブル30が設けられている。そして、Zテーブル30には、先端にブレード14が取り付けられた高周波モータ内蔵型のスピンドル18が固定されている。これにより、ブレード14はY方向にインデックス送りされるとともに、Z軸方向に切り込み送りされる。
Zテーブル30には、ワークWの上面を観察する撮像手段34が取り付けられている。撮像手段34には図示しないCCDカメラが組み込まれており、CCDカメラで撮像したワークWの画像をコントローラ32内に設けられた画像処理装置でパターンマッチング処理をして、ワークWのアライメントが行われるようになっている。また、撮像手段34は、ドレスプレート38をドレス台36に保持固定する際のアライメントや、ドレスプレート38の状態を観察するための手段として機能する。
コントローラ32は、ダイシング装置10の各部の動作を制御するものであり、CPU、メモリ、入出力回路部、各種制御回路部などから構成される。
ここで、本実施形態に係るダイシング装置10の装置レイアウトの一例を図2及び図3に示す。図2は、ダイシング装置10の装置レイアウトの一例を示した外観斜視図であり、図3は、図2に示した装置レイアウトの平面図である。なお、図2及び図3では、図面の複雑化を避けるため、一部構成要素の図示を省略している。また、ダイシング装置10の装置レイアウトは、図2及び図3に示した例に限定されるものではない。
図2に示すように、ダイシング装置10の本体部となる筐体52は直方体状に形成されており、その一部が切り欠けられた部分がワーク交換やメンテナンス作業が実施するための作業エリアとなっている。この筐体52の側面には、各種操作を行うための操作部72やモニタ74等が設けられている。
図3に示すように、筐体52の平面視形状は方形に形成されている(以下、「方形筐体52」という。)。この方形筐体52は、図3において右前側隅部の直角二等辺三角形部分が切り欠けられ、ダイシング装置10の前面に対して45度の角度をなす斜辺縁部52aが形成されている。方形筐体52の斜辺縁部52aには、開閉カバー付きの開口部54が設けられている。この開口部54から方形筐体52上にてワーク交換及びメンテナンス作業を実施できるように構成されている。
方形筐体52上では、ワークテーブル送り機構16が方形筐体52の右前側隅部と左後側隅部とを結ぶ第1対角線上に設置されるとともに、スピンドル移動機構20が方形筐体52の左前側隅部と右後側隅部とを結ぶ第2対角線上に設置される。すなわち、ワークテーブル送り機構16とスピンドル移動機構20は互いに直交するように配置されている。そして、方形筐体52の略中央部、即ち、方形筐体52におけるワークテーブル送り機構16とスピンドル移動機構20とが直交する部分がワーク加工部56となっている。
本実施形態では、上記のようなワークテーブル送り機構16とスピンドル移動機構20とが直交する構成としたことにより、これらの重心位置がダイシング装置10の中央位置と略一致するようになり、ダイシング装置10全体のバランスを安定化させることが可能となる。これにより、ワークWを加工する際に、ダイシング装置10の重心にアンバランスに起因する振動の発生を抑えることが可能となり、ダイシング装置10における加工精度が安定的に維持される。
また、本実施形態のワーク加工部56においては、ブレード14、14を保持するスピンドル18、18の移動距離を対角線の長さに応じて長くすることができるため、大口径のワークWであってもこれを効率良く切断することができる。
また、スピンドル移動機構20を構成するガイドベース45は、ダイシング装置10の方形筐体52の支柱と共用するように構成されている。そのため、剛性の高いスピンドル移動機構20用の門型の支柱を特別に設けなくとも、ダイシング装置10内にスピンドル移動機構20を効率良く配置でき、高剛性かつ高精度のダイシング装置10を構成することができる。
ダイシング装置10の右前側部分には、ワーク交換部58が設けられている。ワーク交換部58は、方形筐体52の右前側斜辺縁部52aに設けた開口部54に近接して配置されている。このワーク交換部58において、ワークテーブル12に載置されたワークWを容易に交換することができる。
方形筐体52における左後側隅部には、排水口60と排気口64とを有する排出機構66がオイルパン22の一端に連設されている。排水口60は、高速回転するブレード14、14でワークWを切断する際に、ブレード14、14の回転方向に沿って切削水や洗浄水が飛散する方向の延長線上に配置されている。また、排気口64は、排水口60と対応する略真上部に形成されている。
次に、本実施形態に係るダイシング装置10の特徴的な構成について説明する。
図1及び図3に示すように、本実施形態のダイシング装置10は、加工中のワークWをワークテーブル12から取り外すことなく、ブレード14、14のドレッシング作業を行うことができるようにするために、オイルパン22によって囲まれる位置においてワークテーブル12に隣接する位置、好ましくはワークテーブル12よりもX軸方向下流側(排出機構66が形成される側)でワークテーブル12に隣接する位置にドレスプレート38、38を保持固定するドレス台36、36が配置される。ドレスプレート38、38は、長方形の板状(プレート状)に形成されたドレス部材である。
ドレス台36、36はテーブルカバー24上に設置されており、ワークテーブル12と一体的にX軸方向に移動可能に構成されている。なお、ドレスプレート38、38の上面とワークテーブル12の上面は、Z軸方向の高さ位置が略同じ位置(好ましくは同一位置)となるように配置される。
ドレス台36にドレスプレート38を保持固定する形態については特に限定されるものではないが、例えば、ワークテーブル12と同様に、ドレス台36の上面を多孔質部材で形成してドレスプレート38を吸着させて固定する態様や、金属等からなる枠体にドレスプレート38を嵌め込むことによって固定する態様などがある。ドレスプレート38を吸着させて固定する態様の場合、ワークテーブル12と吸引手段を兼用することが可能となるので、装置スペースの有効活用やコストアップの増加を防ぐことが可能となる。また、ドレス台36に対するドレスプレート38の着脱操作が容易となる。一方、金属等からなる枠体を用いる態様の場合、ドレス台36にドレスプレート38を嵌め込む際のアライメント精度が求められるものの、比較的簡易な構成でドレス台36の周辺部にドレスプレート38を保持固定することが可能となる。また、枠体を金属で構成しておくことによって、この枠体を不図示のアース手段によって接地しておくことで、ドレスプレート38の帯電を防ぐことが可能となる。これによって、ドレスプレート38によってドレッシング作業が行われたブレード14を介してワークWが帯電してしまうのを未然に防ぐことが可能となる。
本実施形態では、好ましい態様として、ドレス台36、36に保持固定されたドレスプレート38、38は、オイルパン22によって囲まれる位置においてワークテーブル12よりもX軸方向下流側(排出機構66が形成される側)の隣接位置に配置されているが、ドレス台36、36が配置される位置については図1に示した構成に限定されず、少なくともオイルパン22によって囲まれる位置においてワークテーブル12の隣接位置に配置されていればよい。例えば、図示は省略するが、オイルパン22によって囲まれる位置においてワークテーブル12よりもX軸方向上流側に配置された構成とすることも可能である。ただし、図1及び図3に示した構成によれば、ドレッシング作業の際に生じた切削水や洗浄水の廃液やミストをワーク交換部58側に飛散させることがなく、排出機構66側に飛散させることが可能となるので、ワーク交換部58及びその周辺部をクリーンなエリアとしておくことができる。
オイルパン22の外側には、新品(未使用)及び使用済みのドレスプレート38を収容しておくためのドレスプレートストック部40が並設されている。ドレスプレートストック部40は、新品のドレスプレート38が収容される第1の収容部40aと、使用済みのドレスプレート38が収容される第2の収容部40bとを備えており、各収容部40a、40bには数十枚程度(例えば40〜50枚)のドレスプレート38を収容可能なスペースが設けられている。ドレスプレートストック部40は、方形筐体52の側面に設けられる開閉扉76(図2参照)を介して装置外部に取り出し可能に構成されている。これにより、オペレータがドレスプレートストック部40を取り出して、新品のドレスプレート38を第1の収容部40aに補充(追加)したり、使用済みのドレスプレート38を第2の収容部40bから回収することが可能となっている。
ドレスプレート搬送機構42は、ドレス台36とドレスプレートストック部40との間でドレスプレート38を搬送するドレスプレート搬送アーム44を備えている。ドレスプレート搬送アーム44の先端には、ドレスプレート38を吸着保持するための吸着パッド46が設けられている。ドレスプレート搬送アーム44は下向きL字状に形成されており、その基端側はZテーブル30に固定されている。これにより、ドレスプレート搬送アーム44は、スピンドル移動機構20によってスピンドル18と一体となってY軸方向及びZ軸方向に移動できるようになっている。このようにスピンドル移動機構20を利用してドレスプレート搬送アーム44を移動させることによって、スピンドル移動機構20とは別に専用の機構を設ける場合と比べて、装置の大型化を招くことなく、簡易な構成でドレスプレート38を搬送することが可能となる。また、スピンドル移動機構20は、ブレード14の位置合わせを行うために高精度な位置制御が可能に構成されていることから、ドレスプレート38の位置合わせも高精度に行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、ドレスプレート搬送アーム44が1つだけ設けられた構成を示したが、これに限らず、各Zテーブル30、30にそれぞれドレスプレート搬送アーム44が設けられていてもよい。また、ドレスプレートストック部40についても同様であり、オイルパン22の両外側にそれぞれドレスプレートストック部40が並設されていてもよい。
次に、上記のように構成されるダイシング装置10を用いたダイシング加工方法について説明する。
まず、ワークテーブル12の上面にワークWを載置する。本実施形態では、ダイシング装置10の小型化を図る観点から、ワークWの載置作業はオペレータが手動にて行うようになっているが、ワークテーブル12を自動搬送するためのワーク搬送機構を設け、所定位置に格納されたワークWをワークテーブル12上に自動搬送するように構成されてもよい。
次いで、ワークテーブル送り機構16によってダイシング装置10の略中央部に位置するワーク加工部56にワークテーブル12が移動される。そして、ワークテーブル12上に載置されたワークWは撮像手段34により撮像され、ワークW上の所望の加工位置(ストリートと称する)とブレード14の加工位置を合わせるアライメント動作が行われる。
アライメント動作が完了すると、スピンドル18、18が起動してブレード14、14が回転するとともに、スピンドル18、18の先端に設けた各種ノズル(不図示)より潤滑、冷却、洗浄等を目的とする切削水や洗浄水が供給される。
なお、図3に示すように、ワーク加工部56の上流側(ワーク交換部58側)近傍には、ワークWにカーテン状の洗浄水を噴射するウォータカーテン形成用ノズル78や、カーテン状のエアを噴射してミストをワーク交換部58側に対して遮蔽するエアーカーテン形成用ノズル80がX軸方向に直交するY軸方向に平行して設けられている。したがって、ワークWの加工時やブレード14のドレッシングの際に供給される切削水や洗浄水によって発生する水滴やミストが発生するが、ワーク加工部56以外に水滴やミストが届かないようになっている。なお、図1では、ウォータカーテン形成用ノズルとエアーカーテン形成用ノズルの図示は省略されている。
この状態でワークテーブル12がX方向に研削送りされるとともに、スピンドル18、18がZ方向に切り込み送りされてワークWがストリートに沿ってダイシング加工される。1ライン加工する毎にスピンドル18、18はY方向にインデックス送りされ、一方向の加工が終了するとワークテーブル12が90度回転してワークWは格子状にダイシング加工されていく。
加工にあたってワークWに供給された切削水や洗浄水の廃液は、オイルパン22により受けられた後、オイルパン22の下流側に流れて、排水口60より排水管を通過して外部に排出される。また、加工時に、切削水や洗浄水と共にミストがブレード14、14の回転方向に沿って飛散し、飛散したミストは、上昇しつつワーク加工部56から方形筐体52の左後側隅部に向かって流れる。方形筐体52の左後側隅部に流れたミストは、排水口60の上方に設けた排気口64より排気管を通過して装置外部に排出される。
このようにして加工対象となっているワークWのダイシング加工が全て完了すると、ワークWは多数のチップに切断分割される。この後、ワークWを載置したワークテーブル12はワークテーブル送り機構16によりオイルパン22の上流側に設置されるワーク交換部58に搬送され、次に加工すべきワークWと交換される。この後、上述した加工手順に従って、新たな加工対象となるワークWのダイシング加工が実施される。
本実施形態では、ワークWのダイシング加工が行われている間、各ブレード14、14をそれぞれ対応するドレスプレート38、38の位置まで移動させて数ライン〜数十ライン切り込むことでドレッシング作業が定期的に行われる。その際、上述したようにオイルパン22によって囲まれる位置においてワークテーブル12の隣接位置にドレスプレート38、38が配置されているので、加工中のワークWをワークテーブル12から取り外すことなく、ドレッシング作業が行われる。このドレッシング作業は、1ライン加工する毎に行われてもよいし、複数ライン加工する毎に行われてもよい。ドレッシング作業を行う頻度については、ワークWの材質や加工精度に応じて適宜決定される。そして、ドレッシング作業が完了したら、ワークWの加工が再開される。このようにドレッシング作業を行う際、加工中のワークWをワークテーブル12から取り外すことがないので、ワークWのアライメントを再度実施することが不要であり、生産性の低下を防ぐことが可能となる。
また、本実施形態では、撮像手段34は、ドレス台36に保持固定されたドレスプレート38の状態を観察する手段として用いられる。図4は、撮像手段34をドレスプレート38の状態を観察する手段として用いた場合のダイシング加工の流れの一例を示したフローチャート図である。
まず、ドレス台36上にドレスプレート38が設置されると(ステップS10)、撮像手段34の焦点がドレスプレート38の上面に合うようにフォーカス調整が行われ、ドレスプレート38の上面(基準面)の位置が認識される(ステップS12)。
次に、ブレード14のドレッシング作業が行われる(ステップS14)。このとき、上述したように、ブレード14をドレスプレート38に数ライン〜数十ライン切り込むことによりドレッシング作業が行われる。
次に、撮像手段34にてドレスプレート38上に形成されたカーフ(切削溝)が観察される(ステップS16)。このとき、コントローラ38は、撮像手段34によって観察された結果を取得し、ドレスプレート38上に形成されたカーフの幅等からブレード14が所定の切削能力(切れ味)を有しているか否かの判断を行い、ブレード14が所定の切削能力を得られるまでドレッシング作業を継続し、所定の切削能力が得られた場合にはワークWのダイシング加工が実施される(ステップS18)。
次に、ワークWのダイシング加工が終了したか否かが判断される(ステップS20)。この判断は、ワークWに1ライン又は複数ライン加工する毎に行われる。ワークWのダイシング加工が終了したと判断された場合には、所定の事後処理が行われた後、作業終了となる。
一方、ワークWのダイシング加工が終了していないと判断された場合、ドレスプレート38の交換が必要か否かが判断される(ステップS22)。ここでは、ドレスプレート38の加工面(上面)内における加工できる部分の有無によって判断が行われる。ドレスプレート38の交換が不要な場合、ステップS14で加工した最終ラインを確認し、その位置から1ピッチずらした位置をドレッシング開始位置に変更する(ステップS24)。一方、ドレスプレート38の交換が必要な場合、すなわち、ドレスプレート38の加工面内に加工できる部分がない場合には、ドレスプレート搬送アーム44によってドレスプレート38の交換作業が行われる(ステップS26)。
ドレスプレート38の交換作業では、交換対象のドレスプレート38がドレスプレートストック部40の第2の収容部40bに搬送されるとともに、第1の収容部40aに収容されている新品のドレスプレート38が所定のドレス台36に搬送される。このようにドレスプレート38の交換が必要と判断された場合には新しいドレスプレート38に自動的に交換されるので、オペレータの作業負担が減るとともに、ドレッシング作業を常に良好な状態で行うことが可能となる。その結果、ブレード14、14の切断性能を常に維持することが可能となり、高精度なダイシング加工を行うことが可能となる。
なお、後述する第3の実施形態のように、ドレスプレート搬送アーム44がプレート反転機構を備えている場合には、ドレスプレート38の交換作業に代えてドレスプレート38の反転作業を行うことも可能となる。
このようにしてドレッシング開始位置の変更、又は、ドレスプレート38の交換作業が行われた後、ステップS14に戻り、上述した各処理が再び繰り返される。
以上説明したように、本実施形態のダイシング装置10によれば、ドレスプレート38を保持固定するドレス台36がワークテーブル12に隣接して配置され、好ましくはワークテーブル12よりも排出機構66が形成される側に配置され、ワークテーブル送り機構16によってワークテーブル12と一体的に移動可能に構成されるので、加工中のワークWをワークテーブル12から取り外すことなく、ブレード14のドレッシング作業を行うことが可能となる。
また、ドレスプレート搬送機構42を構成するドレスプレート搬送アーム44は、スピンドル18の支持部材であるZテーブル30に連結されている。このため、スピンドル移動機構20を利用してドレスプレート搬送アーム44を移動させることが可能となる。したがって、ダイシング装置10の大型化を招くことなく、簡易な構成でドレスプレート38を精度良く自動交換することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と共通する部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的部分を中心に説明する。
第1の実施形態のダイシング装置10では、ワークWの交換が行われるワーク交換部58はクリーンな環境エリアであることが望ましいが、ワークテーブル12にドレス台36が隣接して配置されるため、ドレッシング作業の際に発生するコンタミ(ドレッシング屑等)がワーク交換部58に持ち込まれやすくなる。これによって、ワークWの交換が行われる際にワークテーブル12の表面に付着しやすくなり、ワークWとワークテーブル12との間にコンタミが介在することでアライメント精度や加工精度を低下させる要因となる。また、ドレスプレート38の表面にドレッシング作業の際に発生するコンタミが滞留していると、ドレスプレート38の目詰まりが生じ、その後にドレッシング作業が行われる際に期待されたほどのドレッシング性能が得られない問題を起こすこともある。そこで、第2の実施形態では、ドレッシング作業の際に発生するコンタミによって引き起こされる問題を解決することを目的としている。
図5は、第2の実施形態に係るダイシング装置の構成例を示した側面図である。図5中図1〜図3と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5に示すように、第2の実施形態に係るダイシング装置10Bでは、ドレス台36はL字状の連結部材82の先端部に設けられており、連結部材82の基端部はXテーブル25の上面端部に固定されている。これにより、Xテーブル25の移動に伴ってワークテーブル12及びドレス台36が一体となってX軸方向に移動可能に構成されている。
また、撮像手段34のワーク交換部58側に隣接する位置には遮蔽板84が設けられており、遮蔽板84を境界ラインとしてワーク交換部58側をクリーンエリアとし、その反対側を加工エリア(ダーティエリア)としている。加工エリアには、スピンドル移動機構20、ブレード14、排出機構66、切削水や洗浄水を供給する各種ノズル(不図示)等が設けられる。なお、符号88は、ダイシング装置10Bの外装カバーである。
ワークテーブル12とドレス台36の配置構成としては、遮蔽板84を挟んでクリーンエリアにワークテーブル12が配置されるとともにドレス台36が加工エリアに配置された状態において、ドレッシング作業に必要なストロークをL1、ワークテーブル12の後端部12aと遮蔽板84との間の水平距離(X軸方向の距離)をL2としたとき、L1≦L2を満たすように構成されている。このような配置構成によれば、ドレッシング作業に必要なストロークL1だけドレス台36を移動させても、ワークテーブル12は、遮蔽板84を超えて加工エリアに移動することなく、遮蔽板84で加工エリアとは仕切られたクリーンエリアに常に存在することになる。このため、ドレッシング作業の際に発生するコンタミを含有するミストがクリーンエリアへ舞い戻る現象が効果的に抑制される。また、ドレッシング作業によりコンタミが付着したドレスプレートがクリーンエリアに露出することも防止される。その結果、ドレッシング作業によって発生するコンタミがワークWの表面に付着することを防止することが可能となる。
また、遮蔽板84の下方には所定広さの間口112が形成されており、クリーンエリアと加工エリアは間口112を介して連通した構成となっている。この間口112は、少なくともワークテーブル12が通過可能な広さを有し、間口112の広さはなるべく狭く構成されることが好ましい。このように間口112の広さを狭く構成しておくことにより、ブレード14付近では、クリーンエリアから加工エリアに向けて大きい風圧(風速)を確保できる。
さらに加工エリアにおいては、ブレード14の回転方向に沿って切削水や洗浄水が飛散する方向には、装置内の壁が徐々に狭くなっており、その先には排気口64が設けられるので、ブレード14付近のあらゆる位置から排気口64に向けて、大きな風圧で空気が吸われるようになっている。
かかる構成により、ドレス台36に保持固定されたドレスプレート38は、ドレッシング作業の待機中(例えば、ワークWをダイシング加工している場合など)はもちろんのこと、ブレード14のドレッシング作業が行われるときにおいても、ブレード14付近の風速の高い領域に配置されることになる。また、ドレスプレート38の交換作業においても、ドレスプレート搬送機構42によって搬送されているドレスプレート38は風圧の高い領域を通過しながら移動することになる。
これにより、ドレッシング作業の際に発生するコンタミがドレスプレート38の表面に一時的に滞留したとしても、上記の如くクリーンエリアから加工エリアに向かう風圧によってドレスプレート38の表面に滞留したコンタミは排気口64側に吹き飛ばされるので、ドレスプレート38の表面にコンタミが残らないようにすることが可能となり、ドレスプレート38の表面は自動的に目直しされるようになる。
したがって、ドレスプレート38の表面をクリーンな状態に常に保つことができ、ブレード14をドレスプレート38に当接してドレッシングするときのドレッシング性能も向上することになる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と共通する部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的部分を中心に説明する。
図6は、第3の実施形態に係るダイシング装置のドレスプレート搬送アームの構成例を示した概略構成図である。図6中、図1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6に示すように、第3の実施形態としてのドレスプレート搬送アーム44Bには、吸着パッド46の上下方向の位置を調整する吸着パッド位置調整機構100と、ドレスプレート38の表裏面を反転させるドレスプレート反転機構102と備えて構成される。
吸着パッド位置調整機構100は、アーム本体部(アームベースブロック)104から下方に向かって伸縮自在に構成された伸縮部材106を備え、伸縮部材106の先端には吸着パッド46が固定されている。なお、伸縮部材106を伸縮させるための機構としては、例えば従来周知のシリンダ機構が用いられる。不図示の駆動装置によって伸縮部材106を伸縮させることによって吸着パッド46が上下に移動される。これにより、吸着パッド46の上下方向の位置を所望の位置に調整することができる。
ドレスプレート反転機構102は、伸縮部材106の両側に配置された、アーム本体部104の先端面(下端面)から下方に向かって延びるように形成された1対のクランプアーム108、108を備える。クランプアーム108、108はY軸方向に微小距離移動可能に構成されており、クランプアーム108、108の間隔(Y軸方向の距離)を拡縮自在となっている。また、クランプアーム108、108の先端部の内側には、ドレスプレート38の両端を狭持可能なように開閉自在に構成されるとともに、Y軸方向周りに回転可能に構成されたクランパ110、110が互いに対向するように設けられている。クランパ110、110の開閉動作及び回転動作は、不図示の駆動装置によって駆動される。クランパ110、110にドレスプレート38を狭持させた状態でクランパ110、110を180度回転させることにより、ドレスプレート38を反転させることができる。
図7は、図6に示したドレスプレート搬送アーム44Bによってドレスプレート38が反転される様子を示した説明図である。以下、図7に従って、ドレスプレート38の反転方法について説明する。
まず、図7(a)に示すように、ドレスプレート搬送アーム44を所定位置(すなわち、ドレスプレート38が配置される位置の上方)に移動させた後、吸着パッド46を下方に移動させ、ドレス台36上のドレスプレート38を吸着パッド46に吸着保持させる。その後、図7(b)に示すように、吸着パッド46を上方に移動させることによって、クランプアーム108、108の先端部、すなわち、クランパ110、110が形成される位置まで吸着パッド46によって吸着保持されたドレスプレート38を移動させる。
次に、図7(c)に示すように、クランプアーム108、108の間隔を縮小する方向に移動させる動作とクランパ110、110の閉動作により、ドレスプレート38の両端を狭持させる。
次に、図7(d)に示すように、吸着パッド46によるドレスプレート38の吸着保持を解除し、吸着パッド46を上方に移動させて、吸着パッド46を所定の退避位置まで退避させた後、クランパ110、110をY軸方向周りに180度回転させる。これにより、図7(e)に示すように、ドレスプレート38の表裏面が反転する。なお、退避位置は、ドレスプレート38を回転させる際に吸着パッド46がドレスプレート38と干渉しない位置とする。
次に、図7(f)に示すように、吸着パッド46を下方に移動させて、クランパ94、94に狭持されているドレスプレート38を吸着パッド46に吸着保持させる。その後、クランプアーム108、108の間隔を拡大する方向に移動させる動作とクランパ110、110の開動作により、ドレスプレート38の両端が狭持された状態を解除する。
次に、図7(g)に示すように、ドレスプレート38が吸着保持された状態で吸着パッド46を下方に移動させ、ドレス台36上にドレスプレート38を載置する。
そして最後に、図7(h)に示すように、吸着パッド46によるドレスプレート38の吸着保持を解除し、吸着パッド46を上方に移動させて所定位置に退避させる。このようにして、ドレスプレート38の反転が完了する。
本実施形態によれば、ドレスプレート搬送アーム44Bは吸着パッド位置調整機構100を備えるので、ドレス台36に保持固定されるドレスプレート38の高さ位置や、ドレスプレートストック部40に収容されるドレスプレート38の高さ位置(収容枚数)に応じて、吸着パッド46の高さ位置を微調整することが可能となる。これによって、より高精度なドレスプレート38の吸着搬送が可能となる。
さらに、ドレスプレート搬送アーム44Bはドレスプレート反転機構102を備えているので、ドレスプレート38の片面だけ利用してドレッシング作業が行われる場合に比べて、ドレスプレートストック部40に収容しておかなければならない新品(予備)のドレスプレート38の数を削減することができる。このため、ドレスプレートストック部40の省スペース化が可能となり、装置の小型化を図ることができる。
以上、本発明のダイシング装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):ワークを載置したワークテーブルと、該ワークを切断するブレードと、前記ワークテーブルを前記ブレードに対して相対的に移動させるワークテーブル送り機構と、前記ブレードを回転可能に取り付けたスピンドルと、該スピンドルを移動可能に支持するスピンドル移動機構と、を備えたダイシング装置において、前記ワークテーブルに隣接して配置され、前記ワークテーブルと一体的に移動可能に構成され、前記ブレードをドレッシングするドレス部材を交換自在に保持可能なドレス部材保持部と、前記スピンドル移動機構によって前記スピンドルと一体的に移動可能に構成された搬送アームを有し、該搬送アームによって前記ドレス部材保持部に保持されたドレス部材を新しいものに自動交換するドレス部材搬送機構と、を備えたダイシング装置。
(発明2):前記搬送アームは、前記スピンドルと共通の支持部材により支持されている発明1に記載のダイシング装置。
(発明3):前記支持部材は、前記スピンドル移動機構によって前記ワークテーブル送り機構による前記ワークテーブルの相対的移動方向に対して直交する方向に移動可能に構成されている発明2に記載のダイシング装置。
(発明4):前記ワークテーブル送り機構の一端部にはワーク交換部が設けられるとともに他端部には前記ワークの加工時に前記ブレードの回転方向に沿って飛散する廃液又はミストを装置外部に排出するための排出機構を備え、前記ドレス部材保持部は、前記ワークテーブルよりも前記排出機構側に設けられている発明1〜3のいずれか1つに記載のダイシング装置。
(発明5):前記ブレードと前記ワーク交換部との間には、前記ドレッシングが行われる際に発生するコンタミの飛散を防ぐ遮蔽板が設けられ、前記ドレッシングが行われるときには、前記ワーク交換部側から前記ワークテーブル、前記遮蔽板、前記ドレス部材保持部の順序で配置され、前記ドレッシングに必要な前記ドレス部材保持部の移動量をL1、前記ワークテーブルと前記遮蔽板との距離をL2としたとき、次式L1≦L2を満たすように構成されている発明4に記載のダイシング装置。
(発明6):前記ワークの加工時に生じる廃液を受けるオイルパンが前記ワークテーブルの外周を囲むように設けられ、前記ドレス部材保持部は、前記オイルパンによって囲まれる位置に設けられている発明1〜5のいずれか1つに記載のダイシング装置。
(発明7):前記オイルパンの外側には、新品又は使用済みのドレス部材が収容されるドレス部材収容部が設けられ、前記搬送アームは、前記ドレス部材保持部と前記ドレス部材収容部との間でドレス部材の搬送を行う発明6に記載のダイシング装置。
(発明8):前記搬送アームの先端部には、前記ドレス部材を吸着保持するための吸着パッドが設けられている発明1〜7に記載のダイシング装置。
(発明9):前記搬送アームには、前記吸着パッドの高さ位置を変更可能な吸着パッド位置調整機構が設けられている発明8に記載のダイシング装置。
(発明10):前記搬送アームには、前記ドレス部材の表裏面を反転させるドレス部材反転機構が設けられている発明9に記載のダイシング装置。
(発明11):前記ワークテーブル送り機構と前記スピンドル移動機構は、平面視方形に形成された方形筐体の対角線に沿って互いに直交するように配置され、前記方形筐体の略中央部にワーク加工部が配設されている発明1〜10のいずれか1つに記載のダイシング装置。
10…ダイシング装置、12…ワークテーブル、14…ブレード、16…ワークテーブル送り機構、18…スピンドル、20…スピンドル移動機構、22…オイルパン、24…テーブルカバー、26…蛇腹カバー、28…Yテーブル、30…Zテーブル、32…コントローラ、34…撮像手段、36…ドレス台、38…ドレスプレート、40…ドレスプレートストック部、42…ドレスプレート搬送機構、44…ドレスプレート搬送アーム、46…吸着パッド、52…方形筐体、54…開口部、56…ワーク切断加工部、58…ワーク交換部、60…排水口、64…排気口、66…排出機構、84…遮蔽板、100…吸着パッド位置調整機構、102…ドレスプレート反転機構、104…アーム本体部、106…伸縮部材、108…クランプアーム、110…クランパ

Claims (6)

  1. ワークを切断するブレードのドレッシング装置であって、
    前記ブレードをドレッシングするドレス部材と、
    前記ドレッシングにより切り込み溝が形成された前記ドレス部材の表面を観察する観察手段と、
    前記観察手段の観察結果から前記ドレス部材の交換が必要か否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記ドレス部材の交換が必要と判断された場合には、前記ブレードを移動させるブレード移動機構を利用して前記ドレス部材を新しいものに交換する交換手段と、
    を備えたドレッシング装置。
  2. 前記ドレス部材を保持するドレス台を備え、
    前記ドレス台は、前記ワークを保持するワークテーブルに隣接して配置され、前記ワークテーブルと一体的に移動可能に構成される、
    請求項1に記載のドレッシング装置。
  3. 前記ドレス台は、前記ドレス部材を吸着する吸着手段を有する、
    請求項2に記載のドレッシング装置。
  4. 前記ドレス台は、前記ドレス部材が嵌め込まれる枠体を有する、
    請求項2に記載のドレッシング装置。
  5. 前記枠体は金属で構成され、
    前記枠体は接地されている、
    請求項4に記載のドレッシング装置。
  6. ワークを切断するブレードのドレッシング方法であって、
    前記ブレードでドレス部材に切り込み溝を形成することで前記ブレードのドレッシングを行うドレッシングステップと、
    前記ドレッシングにより前記切り込み溝が形成された前記ドレス部材の表面を観察する観察ステップと、
    前記観察ステップの観察結果から前記ドレス部材の交換が必要か否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにより前記ドレス部材の交換が必要と判断された場合には、前記ブレードを移動させるブレード移動機構を利用して前記ドレス部材を新しいものに交換する交換ステップと、
    を備えたドレッシング方法。
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