JP6435567B2 - 棒状化粧料の製造装置および製造方法 - Google Patents

棒状化粧料の製造装置および製造方法 Download PDF

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本発明は、棒状化粧料の製造装置および製造方法に関する。
口紅やグロス、リップクリームといった各種の棒状化粧料には、先端を傾斜面にした円柱形状のもの以外に、例えば、先端の傾斜面や側面を多面形状にしたものが考案されている(例えば、特許文献1−2を参照)。
棒状化粧料の先端の傾斜面や側面を多面形状にしたり、先端の傾斜面あるいは外周側面に刻印を形成したりする場合、弾性変形可能な成形用の型であるオジーブを用いた成形法が用いられることがある(例えば、特許文献3−4を参照)。
特開2007−252787号公報 特開2008−278976号公報 実公昭61−29379号公報 特開2002−336040号公報
オジーブは弾性変形可能であるため、通常の金型では離型不可能な形状の成形物であっても成形可能である。しかし、オジーブは弾性変形可能な型であるが故に成形物を精密に成形することが困難であり、例えば、微細な凹凸形状を施そうとすると角の部分が丸みを帯びたりすることがある。また、オジーブは繰り返して使用可能な回数に制限があるため、大量生産の過程においてはオジーブの頻繁な交換を行う必要がある。
そこで、棒状化粧料の成形に際し、弾性変形不能な金型を用いることが望まれる。金型で成形した棒状化粧料であれば、例えば、微細な凹凸形状を施しても角の部分が丸みを帯びることも無く、審美性の高い棒状化粧料を成形可能である。ところが、成形された棒状化粧料は柔らかく、表面に傷等がつきやすい。そこで、容器への装填は、金型から直接行うことが望まれる。例えば、金型の中に空気圧を加えて棒状化粧料を金型から押し出せば、棒状化粧料に触れることなく容器へ装填可能である。しかし、例えば、金型に設けた凹凸等により、棒状化粧料の表面に立体的形状を設ける場合、当該立体的形状が金型の凹凸に嵌合した状態となるため、そのままでは棒状化粧料を金型から押し出すことができない。そこで、分離可能な金型を使い、立体的形状部分の成形を担う金型を分離した後、他方の金型に残留する棒状化粧料を容器に装填することが望まれる。しかし、金型を分離した場合、空気圧を加えて棒状化粧料を押し出すことは困難である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、金型の中に成形された棒状化粧料に触れず、且つ空気圧による押し出しを行うことなく、成形された棒状化粧料を容器に装填可能な棒状化粧料の製造装置および製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、金型の型枠内に成形されている棒状化粧料の根本部分が容器の開口部を向いた状態で容器内の気体を吸引し、棒状化粧料を容器内に移動することにした。
詳細には、棒状化粧料を容器に装填する棒状化粧料の製造装置であって、前記棒状化粧料を成形した金型に隣接し、且つ、前記金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料の根本部分が前記容器の開口部を向いた状態で、前記容器を保持する保持手段と、前記棒状化粧料の根本部分が前記開口部を向いた状態で前記保持手段に保持された前記容器内の気体を吸引し、前記金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料を前記容器内に移動する吸引手段と、を備える。
上記棒状化粧料の製造装置であれば、容器内の気体を吸引することにより、棒状化粧料を容器内に移動しているため、金型の中に成形された棒状化粧料に触れず、且つ空気圧による押し出しを行うことなく、成形された棒状化粧料を容器に装填可能である。従って、例えば、棒状化粧料の表面に立体的形状を形成するべく、金型に凹凸等を設けたことにより、分離可能な金型を不可避的に使い、立体的形状部分の成形を担う金型を分離した後、他方の金型に残留する棒状化粧料を容器に装填せざるを得ない場合であっても、当該棒状化粧料に触れることなく、当該棒状化粧料を容器に装填することが可能である。
なお、前記金型は、前記棒状化粧料の長手方向と平行な境界面に沿って複数に分割可能であり、前記保持手段は、複数に分割された前記金型のうち前記棒状化粧料が残留する何れかの金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料の根本部分が前記容器の開口部を向いた状態で、前記容器を保持するものであってもよい。
このような金型を用いれば、境界面が棒状化粧料の長手方向に平行であるが故に、棒状化粧料を容器内へ装填する際、棒状化粧料が根元部分から容器へスムーズに移動する。
また、複数に分割された前記金型のうち前記棒状化粧料が残留しない何れかの金型の型枠は、前記棒状化粧料の表面に立体的形状を形成する凹部及び凸部の少なくとも何れかを有するものであってもよい。このような金型を用いれば、例えば、金型に凹凸等を設け、棒状化粧料の表面に立体的形状を形成する場合に、金型の分離が容易である。
また、前記保持手段は、前記容器内の気体を吸引する吸引口と、前記開口部と反対側にある前記容器の端部との間に所定の隙間が空いた状態で前記容器を保持するものであってもよい。このような保持手段を用いれば、吸引口を多数設け、各吸引口に口紅容器を各々配置して吸引を行う場合に、各吸引口間の吸引力のばらつきが緩和され、各吸引口に配置された各口紅容器内へ紅芯を適切に移動させることが可能である。
なお、本発明は、方法の側面から捉えることも可能である。例えば、棒状化粧料を容器に装填する棒状化粧料の製造方法であって、前記棒状化粧料を成形した金型に隣接し、且つ、前記金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料の根本部分が前記容器の開口部を向いた状態で、前記容器を保持するステップと、前記棒状化粧料の根本部分が前記開口部を向いた状態で前記保持手段に保持された前記容器内の気体を吸引し、前記金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料を前記容器内に移動するステップと、を実行するものであってもよい。
上記棒状化粧料の製造装置および製造方法であれば、金型の中に成形された棒状化粧料に触れず、且つ空気圧による押し出しを行うことなく、成形された棒状化粧料を容器に装填可能である。
実施形態に係る棒状化粧料の製造装置を示した図の一例である。 口紅容器が配置された状態の保持器を示した図の一例である。 吸引器の内部に形成されている通気経路を示した図の一例である。 棒状化粧料の製造方法を示した第一の図の一例である。 棒状化粧料の製造方法を示した第二の図の一例である。 棒状化粧料の製造方法を示した第三の図の一例である。 実施形態に係る製造装置に適用可能な金型の変形例を示した図の一例である。 第一の金型部を上から見た図の一例である。 変形例に係る金型を用いた棒状化粧料の製造方法を示した第一の図の一例である。 変形例に係る金型を用いた棒状化粧料の製造方法を示した第二の図の一例である。 変形例に係る金型を用いた棒状化粧料の製造方法を示した第三の図の一例である。 変形例に係る保持器を示した図の一例である。 吸引器の吸引口と口紅容器とを離間させた場合の空気の経路を示した図の一例である。
以下、本願発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本願発明の一態様を示すものであり、本願発明の技術的範囲を以下の実施形態に限定するものではない。
<実施形態>
図1は、実施形態に係る棒状化粧料の製造装置(以下、単に「製造装置」という)を示した図の一例である。製造装置10は、棒状化粧料を装填する容器を保持する保持器20(本発明でいう保持手段の一例である)と、保持器20に保持される容器内の気体を吸引する吸引器30(本発明でいう吸引手段の一例である)とを備える。
図2は、棒状化粧料の一種である口紅の紅芯を装填する口紅容器が配置された状態の保持器20を示した図の一例である。図2に例示する口紅容器1は、円筒状になっており、外周面が複数段に形成されている。すなわち、口紅容器1は、口紅の紅芯が内部を摺動する内側筒体2と、紅芯を繰り上げ或いは繰り下げるための内部機構を収容する外側筒体3と、外側筒体3と内側筒体2との間に配置され、内側筒体2を覆うキャップが係合する係合体4とを備えており、内側筒体2や外側筒体3、係合体4の径が互いに相違することにより、外周面が複数段に形成されている。
再び図1に戻って説明する。保持器20は、棒状化粧料を成形する金型に隣接し、且つ、当該金型の型枠内に成形される紅芯の根本部分が口紅容器1の開口部5を向いた状態で、口紅容器1を保持するものであり、口紅容器1を挟持する第一の保持部21および第二の保持部24を備える。図1に例示する第一の保持部21は、口紅容器1の外周側面を下側から支持する第一の支持面22および第二の支持面23を有する。第一の保持部21は、第一の支持面22および第二の支持面23が、口紅容器1の外周側面に沿うようにそれぞれ形成され且つ口紅容器1の長手方向に沿って並ぶように配置されることにより、第一の保持部21に載置される口紅容器1を安定した姿勢で支持可能である。なお、第二の保持部24についても、形状が第一の保持部21と上下対称になっており、第一の保持部21と同様の構成を有している。
吸引器30は、口紅容器1の開口部5が、金型に成形されている紅芯の根本部分を向いた状態で保持器20に保持された状態の口紅容器1内の気体を吸引し、金型の型枠内に成形されている紅芯を口紅容器1内に移動するものであり、口紅容器1の底部が当接する当
接面31に形成された吸引口32と、吸引口32に連通する吸引チューブ接続口33とを備える。
図3は、吸引器30の内部に形成されている通気経路を示した図の一例である。保持器20に装着される口紅容器1の底部には、口紅容器1の内部に連通する孔7が設けられていることを前提としており、吸引口32は、口紅容器1の底部に設けられている孔7を経由し、口紅容器1の内部の空気を吸引する。吸引チューブ接続口33には、図示しない真空ポンプ等の吸引手段がチューブを介して接続される。なお、本実施形態に係る製造装置10が空気雰囲気中に配置されている場合、吸引器30が吸引する口紅容器1内の気体は空気であるが、製造装置10がその他の種類のガス雰囲気中に配置されている場合、吸引器30が吸引する口紅容器1内の気体は当該ガスとなる。
図4〜図6は、上記製造装置10を用いた棒状化粧料の製造方法を示した図の一例である。上記製造装置10を用いて口紅を製造する場合、内部に紅芯6を成形した金型40を用意すると共に、第一の保持部21に口紅容器1をセットする(図4(A)参照)。次に、第一の保持部21に第二の保持部24を載せて固定し、口紅容器1を保持した状態にする(図4(B)参照)。
次に、金型40を、保持器20に保持されている口紅容器1に隣接し、且つ、金型40の型枠内に成形されている紅芯6の根本部分が口紅容器1の開口部5を向いた状態となるように配置する。また、吸引器30を、保持器20に保持された口紅容器1の底部が当接面31に当接し、且つ、当接面31に形成された吸引口32が、口紅容器1の底部に形成された口紅容器1の内部に連通する孔に重なる状態となるように配置する(図4(C)参照)。
これにより、図5(A)に示すように、金型40の型枠内に成形されている紅芯6の根本部分が口紅容器1の開口部5を向いた状態となる。次に、図示しない真空ポンプ等の吸引手段を作動させて口紅容器1内の気体を吸引する。口紅容器1内の真空度の上昇によって増大する、口紅容器1の内部と外部との差圧により紅芯6に作用する吸引力が、紅芯6と金型40との間に作用する粘着力を上回ると、やがて金型40の型枠内に成形されている紅芯6が口紅容器1内に移動する(図5(B))。紅芯6が口紅容器1内に嵌ると、紅芯6の移動が止まる。
紅芯6が口紅容器1内に嵌った後、金型40を保持器20から引き離す(図6(A))。この時、吸引器30による吸引状態は維持してもよいし、吸引を停止した状態にしてもよい。次に、吸引器30を保持器20から引き離すと共に、第二の保持部24を第一の保持部21から外す(図6(B))。次に、第一の保持部21にセットされている口紅容器1を取出し、外側筒体3と内側筒体2とを互いに相反する方向に回し、口紅容器1内への紅芯6の装填を完了する(図6(C))。なお、口紅容器1に紅芯6を装填する前に、紅芯6の表面に各種の表面加工を施してもよい。紅芯6を収容した口紅容器1に、例えば、キャップやラベル等を取り付けることにより、口紅が完成する。
<金型の変形例>
なお、上記実施形態に係る製造装置10は、図4〜図6に示したような金型40に限定されるものではない。図7は、上記実施形態に係る製造装置10に適用可能な金型の変形例を示した図の一例である。
本変形例に係る金型140は、図7に示すように、紅芯の長手方向に延在する面に沿って2つに分離可能な金型であり、第一の金型部141と第二の金型部142とを有する。図7に例示する第一の金型部141は、紅芯の外周側面の片側を形成する第一の型枠14
3を有する。第一の型枠143は、上記実施形態において示した金型40と同様、紅芯の根元部分が開放されており、第一の金型部141と第二の金型部142とが組み合わさった状態においても、金型140内に成形されている紅芯の根元部分を、保持器20に保持されている口紅容器1の開口部5に隣接配置することが可能なようになっている。なお、第二の金型部142についても、形状が第一の金型部141と上下対称になっており、第一の金型部141と同様の構成を有している。
図8は、第一の金型部141を上から見た図の一例である。第一の金型部141に設けられている第一の型枠143内には、図8に示すように、紅芯の表面に文字や図形等の立体的形状を形成するための凹状あるいは凸状の刻印145(本発明でいう凹部あるいは凸部の一例である)が設けられている。第一の型枠143内に刻印145が設けられていることにより、金型140内に形成される紅芯の表面には、刻印145によって形成される立体的形状が施されることになる。なお、刻印145は、金型140から省略されていてもよい。
図9〜図11は、上記実施形態に係る製造装置10と本変形例に係る金型140とを用いた棒状化粧料の製造方法を示した図の一例である。上記製造装置10と本変形例に係る金型140とを用いて口紅を製造する場合、内部に紅芯を成形した金型140を用意すると共に、第一の保持部21に口紅容器1をセットする(図9(A)参照)。次に、第一の保持部21に第二の保持部24を載せて固定し、口紅容器1を保持した状態にする(図9(B)参照)。
次に、金型140を、保持器20に保持されている口紅容器1に隣接し、且つ、金型40の型枠内に成形されている紅芯の根本部分が口紅容器1の開口部5を向いた状態となるように配置する。また、吸引器30を、保持器20に保持された口紅容器1の底部が当接面31に当接し、且つ、当接面31に形成された吸引口32が、口紅容器1の底部に形成された口紅容器1の内部に連通する孔に重なる状態となるように配置する(図9(C)参照)。
次に、金型140を構成する2つの部材のうち刻印が形成されている方の部材を取り外す。すなわち、例えば、図8に示したように、第一の金型部141の第一の型枠143に刻印145が形成されている場合、第一の金型部141を取り外す。これにより、図10(A)に示すように、第二の金型部142に残留する紅芯106の根本部分が口紅容器1の開口部5を向き、且つ、印影107が露出した状態となる。なお、紅芯106が第一の金型部141ではなく、第二の金型部142に残留させる方法として、例えば、第一の金型部141に離型材を予め塗布したり、或いは、型枠の形状に工夫を凝らしたりしてもよい。
次に、図示しない真空ポンプ等の吸引手段を作動させて口紅容器1内の気体を吸引する。口紅容器1内の真空度の上昇によって増大する、口紅容器1の内部と外部との差圧により紅芯106に作用する吸引力が、紅芯106と第二の金型部142との間に作用する粘着力を上回ると、やがて第二の金型部142の第二の型枠144内に成形されている紅芯106が口紅容器1内に移動する(図10(B))。紅芯106が口紅容器1内に嵌ると、紅芯106の移動が止まる。
紅芯106が口紅容器1内に嵌った後、第二の金型部142を保持器20から引き離す(図10(C))。この時、吸引器30による吸引状態は維持してもよいし、吸引を停止した状態にしてもよい。次に、吸引器30を保持器20から引き離すと共に、第二の保持部24を第一の保持部21から外す(図11(A))。次に、第一の保持部21にセットされている口紅容器1を取出し、外側筒体3と内側筒体2とを互いに相反する方向に回し
、口紅容器1内への紅芯106の装填を完了する(図11(B))。
本変形例に係る金型140のように、第一の金型部141と第二の金型部142とに分離可能な金型であれば、紅芯106の表面に印影107を形成することが可能である。また、上記実施形態に係る製造装置10であれば、金型の内部に成形された成形物を加圧して押し出すのではなく、容器の側から吸引して金型から引き抜いているため、例えば本変形例に係る金型140のように、刻印を有しているが故に離型の前に金型を複数に分離する必要のあるような金型であっても、成形物を容器内に装填可能である。
<製造装置の変形例>
なお、本実施形態に示す保持器20は、円筒状の口紅容器1を保持することを前提にしていたが、本実施形態に係る製造装置10に適用可能な保持器は、このようなものに限定されるものではない。図12は、変形例に係る保持器を示した図の一例である。変形例に係る保持器120が保持する口紅容器101は、図12に示すように、外側筒体103の外周面が真円ではなく丸みを帯びた方形になっている。従って、外側筒体103を支持する第一の支持面122についても、外側筒体103の外周面に沿うように、丸みを帯びた方形に形成されている。このように、外側筒体103の外周面が真円ではなく丸みを帯びた方形になっている口紅容器101であっても、本変形例に係る保持器120のように、容器を支持する支持面の形状を適宜変更した保持器を用意することにより、あらゆる形状の容器であっても成形物を金型から吸引して容器内へ装填可能である。
また、本実施形態に示す製造装置10は、2つの口紅を同時に製造する構成となっているが、本発明の実施形態はこのような態様に限定されるものでなく、例えば、1つまたは3つ以上の口紅を同時に製造する構成となっていてもよい。
また、本実施形態に示す製造装置10は、口紅を製造することを前提としていたが、本発明の実施形態はこのような態様に限定されるものでなく、例えば、グロスやリップクリームといった各種の棒状化粧料の製造に際しても適用可能である。
また、本実施形態に示す製造装置10は、吸引器30の吸引口32と口紅容器1との間に所定の隙間が空いた状態で吸引を行ってもよい。図13は、吸引器30の吸引口32と口紅容器1とを離間させた場合の空気の経路を示した図の一例である。図13に示すように、吸引器30の吸引口32と口紅容器1との間にクリアランスを設けると、例えば、吸引口32を多数設け、各吸引口32に口紅容器1を各々配置して吸引を行う場合に、各吸引口32間の吸引力のばらつきが緩和され、各吸引口32に配置された各口紅容器1内へ紅芯6を適切に移動させることが可能である。吸引器30の吸引口32と口紅容器1との間の隙間の大きさは、真空ポンプの吸引力や吸引口32の大きさ、口紅容器1の大きさ、紅芯6の大きさや粘度等にもよるが、例えば、0.2〜0.8mm程度の範囲内であれば10本分の口紅容器1を一度にセット可能な吸引器30であっても、各口紅容器1内に紅芯6を適正に吸引できることが確認された。
10・・製造装置:20,120・・保持器:21・・第一の保持部:22,122・・第一の支持面:23・・第二の支持面:24・・第二の保持部:30・・吸引器:31・・当接面:32・・吸引口:33・・吸引チューブ接続口:1,101・・口紅容器:2・・内側筒体:3,103・・外側筒体:4・・係合体:5・・開口部:6,106・・紅芯:7・・孔:107・・印影:40,140・・金型:141・・第一の金型部:142・・第二の金型部:143・・第一の型枠:144・・第二の型枠:145・・刻印

Claims (4)

  1. 棒状化粧料を容器に装填する棒状化粧料の製造装置であって、
    前記棒状化粧料を成形し、前記棒状化粧料の長手方向と平行な境界面に沿って複数に分割可能な金型と、
    前記棒状化粧料を成形した前記金型に隣接し、且つ、前記金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料の根本部分が前記容器の開口部を向いた状態で、前記容器を保持する保持手段と、
    複数に分割された前記金型のうち何れかの金型であって、前記複数に分割された金型のうち前記棒状化粧料の表面に立体的形状を形成する凹部及び凸部の少なくとも何れかを型枠に有している所定の金型を、前記複数に分割された金型のうち前記所定の金型以外の他の金型から、該他の金型に前記棒状化粧料を残留させた状態で取り外す取り外し手段と、
    前記棒状化粧料の根本部分が前記開口部を向いた状態で前記保持手段に保持された前記容器内の気体を吸引し、前記棒状化粧料が残留している前記他の金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料を前記容器内に移動する吸引手段と、を備える、
    棒状化粧料の製造装置。
  2. 前記保持手段は、前記容器内の気体を吸引する吸引口と、前記開口部と反対側にある前記容器の端部との間に所定の隙間が空いた状態で前記容器を保持する、
    請求項1に記載の棒状化粧料の製造装置。
  3. 棒状化粧料を容器に装填する棒状化粧料の製造方法であって、
    前記棒状化粧料を成形した金型に隣接し、且つ、前記金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料の根本部分が前記容器の開口部を向いた状態で、前記容器を保持するステップと、
    前記棒状化粧料の長手方向と平行な境界面に沿って複数に分割された前記金型のうち何れかの金型であって、前記複数に分割された金型のうち前記棒状化粧料の表面に立体的形状を形成する凹部及び凸部の少なくとも何れかを型枠に有している所定の金型を、前記複数に分割された金型のうち前記所定の金型以外の他の金型から、該他の金型に前記棒状化粧料を残留させた状態で取り外すステップと、
    前記棒状化粧料の根本部分が前記開口部を向いた状態で保持された前記容器内の気体を
    吸引し、前記棒状化粧料が残留している前記他の金型の型枠内に成形されている前記棒状化粧料を前記容器内に移動するステップと、を実行する、
    棒状化粧料の製造方法。
  4. 前記容器を保持するステップでは、前記容器内の気体を吸引する吸引口と、前記開口部と反対側にある前記容器の端部との間に所定の隙間が空いた状態で前記容器を保持する、
    請求項3に記載の棒状化粧料の製造方法。
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