以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に部材の位置関係を表現することがある。また、以下に述べる「配管」は、流体が流通可能な管路を意味し、装置や部品間をつなぐ部材のほか、装置内の流通路も含む。
図1は、検出ユニットを中心に給湯システムの概略構成を表す図である。図2は、検出ユニットの主要部を示す図である。図2(A)は図1のA−A矢視断面図であり、図2(B)は図2(A)のB−B矢視断面図であり、図2(C)は図2(A)のC方向矢視図である。なお、図1に示される検出ユニットの断面図は、図2(A)のD−D矢視断面図に対応する。
図1に示すように、本実施形態の給湯システムは、適温に調整した湯水を浴槽13へ落とし込む落とし込み給湯路と、浴槽13に溜められた湯水を追い焚きするための追い焚き循環路とを備える。浴槽13と熱交換器70とをつなぐ循環通路82が、追い焚き循環路を構成する。追い焚きの際には、循環通路82に配置されたポンプ84が駆動される。それにより、浴槽13から送り出された湯水と熱交換器70との間で熱交換が行われる。
一方、落とし込み給湯路を介した湯水は、給湯配管32を介して浴槽13に供給される。給湯配管32は、浴槽13へ直接つながる接続通路80と、追い焚き循環回路を形成する循環通路82とに分岐する。その分岐点Pには検出ユニット68が設けられている。検出ユニット68は、詳しくは後述するように、フローセンサ付きの分岐配管である。
浴槽13の湯張りを行うときには、適温にされた湯水が分岐点Pにて分岐し、図中実線矢印にて示すように、一方で接続通路80を介して浴槽13へ供給され、他方で循環通路82を介して浴槽13へ供給される。なお、湯張り時にはポンプ84が停止され、熱交換器70は熱源として機能しない。湯張り中の湯水の供給量は、検出ユニット68の検出値に基づいて算出される。所定流量の湯水の供給が完了すると、湯張りは停止される。
一方、追い焚き時には、ポンプ84が駆動される。また、熱交換器が熱源として機能する。その結果、図中点線矢印にて示すように、浴槽13内の湯水が熱交換器70へ向けて送り出され、追い焚き循環回路を循環する。浴槽13から排出された冷めた湯水は、熱交換器70にて熱交換されて昇温し、再び浴槽13へと戻される。この追い焚きにより、浴槽13内の湯水が適温に温められる。
本実施形態では、湯張りを行う際に、検出ユニット68により検出される湯水の流量の積算値が演算され、その積算値が設定された湯量に達したときに給湯が停止される。それにより、湯張りが完了する。また、追い焚きを行う際にも、その追い焚き循環回路における湯水の循環有無が検出ユニット68により検出される。すなわち、検出ユニット68が、湯張りの際の出湯量を検出するためのフローセンサとして機能するとともに、追い焚きの際の湯水の循環有無を検出するためのフロースイッチとしても機能する。検出ユニット68が後者のフロースイッチとして機能するとき、その循環継続時間により追い焚き終了時間の目安を求めることもできる。この検出ユニット68の構成および動作の詳細については後述する。
検出ユニット68は、分岐配管90とセンサ部92とを備える。分岐配管90はT字形のボディ93を有する管継手であり、導入管部94と導入出管部96と導出管部98とを接続し、三方向に開口する。導入管部94には湯水を導入する導入ポートが設けられ、導入出管部96には湯水を導入又は導出する導入出ポートが設けられ、導出管部98には湯水を導出する導出ポートが設けられている。導入管部94と導出管部98とは同軸状に接続されて直管部95を構成し、それらに直交するように導入出管部96が接続されている。導入出管部96と導出管部98とはそれらの接続点111にて直角に曲がる曲がり管部97を構成する。
導入管部94は第1開口端106を有し、導入出管部96は第2開口端108を有し、導出管部98は第3開口端110を有する。第1開口端106は湯水を導入する導入ポートとして機能し、第2開口端108は湯水を導入又は導出する導入出ポートとして機能し、第3開口端110は湯水を導出する導出ポートとして機能する。これらの開口端はそれぞれ他の配管に分岐配管90を接続するための接続口である。ボディ93内には、第1開口端106と第3開口端110とをつなぐ第1流路105と、第1流路105から分岐して第2開口端108とつながる分岐流路107と、第2開口端108と第3開口端110とをつなぐ第2流路109とが形成される。第1流路105と第2流路109は、互いの中間部(第1流路105における分岐流路107への分岐点)にて接続されている。この接続点111は、上述した分岐点Pと一致する。
第1開口端106は、給湯配管32の端部に接続される。給湯配管32は、適温に調整された湯水を浴槽13へ落とし込む給湯回路を、浴槽13に溜められた湯水を追い焚きするための循環回路に接続する配管である。第2開口端108は、追い焚き循環回路の循環通路82に接続される。第3開口端110は、追い焚き循環回路の接続通路80に接続される。このようにして、分岐配管90は、循環回路(接続通路80および循環通路82)と給湯配管32との接続部を形成する。第2開口端108と第3開口端110とをつなぐ管路は、追い焚きのための循環回路の一部となっている。
湯張り時(給湯時)には、図中実線矢印にて示すように、給湯配管32から第1開口端106を介して導入された湯水が、接続点111にて分岐するように流れる。すなわち、その湯水は、一方で接続点111をそのまま直進して第3開口端110を介して接続通路80へ導かれ、他方で接続点111にて90度進行方向を変え、第2開口端108を介して循環通路82へ導かれる。一方、追い焚き時には、図中点線矢印にて示すように、循環通路82から第2開口端108を介して導入された湯水が、接続点111にて90度進行方向を変え、第3開口端110を介して接続通路80へ導かれる。この追い焚き時には、第1開口端106を介した湯水の流通は遮断される。このため、第2開口端108から導入された湯水が第1開口端106側に導かれることはない。つまり、湯水が第1流路105を逆流することはない。
センサ部92は、羽根車(回転体)の回転に基づいて検出信号を出力する回転式のフローセンサからなる。センサ部92は、センサ本体112と検出部114とを備える。センサ本体112は、有底円筒状のボディ116と、ボディ116の軸線に沿って延在する回転軸118と、回転軸118に固定された羽根車120(「回転体」として機能する)を含む。ボディ116の上流側開口端部には、整流器121が嵌着されている。
羽根車120は、回転軸118を中心に放射状に延設された4枚の羽根122を有する。羽根122は平羽根からなり、回転軸118の外周面に90度ごとに設けられている。本実施形態では、これらの羽根122を磁性粉が混合された樹脂材のモールド成形により得ており、隣接する羽根122が異なる磁極を示すように構成されている。すなわち、隣接する平羽根にN極とS極とを交互に着磁させている。変形例においては、永久磁石等を羽根122の表面や内部に固定してもよい。
検出部114は磁気センサからなり、例えばリードスイッチやホール素子等磁界の変化を検出するセンサ素子を用いることができる。なお、検出部114は羽根車120の回転状態を検出できればよく、その種類は適宜選択できる。検出部114は、羽根車120の側方の配管壁内に埋設されているが、配管外面に配置してもよい。
回転軸118は、例えば金属や樹脂で形成することができるが、回転軸118を支持する軸受との摺動性を確保するために、フッ素樹脂やポリアセタール樹脂等のような潤滑性のよい樹脂材で形成することが望ましい。回転軸118は、ボディ116の底部中央に設けられた第1軸受124と、整流器121の中央に設けられた第2軸受126とにより回転自在に二点支持されている。
すなわち、ボディ116の底部には、内方に向けてやや突出する円ボス状の第1軸受124が設けられている。ボディ116の底部における第1軸受124の周囲には、内外を連通する複数の連通孔128が設けられている。一方、整流器121は、リング状の本体の中央部に軸部を有し、その軸部の回転軸118との対向面に設けられた嵌合溝により第2軸受126が構成されている。回転軸118の上流側端部が第2軸受126に摺動可能に挿通されている。一方、回転軸118の下流側端部が第1軸受124に摺動可能に挿通されている。第1軸受124および第2軸受126は、「軸受部」として機能し、いずれも第1流路105における接続点111の上流側に位置する。
整流器121は、湯水が第1流路を流れるときに羽根車120の上流側近傍にて渦流を生成する。すなわち、上述のように羽根車120の羽根122が回転軸118に対して平行な平羽根からなる場合、羽根122を回転させるための湯水の流れは、渦巻き状の軸流であることが必要となる。このため、整流器121には、羽根車120の上流側に渦流を形成するための複数枚の整流羽根132が配設されている。この整流羽根132は、軸線周りに捩じられたスクリュー状に形成されている。本実施形態では、7枚の整流羽根132が等間隔で配置されている(図1には一枚のみ表示)。
複数枚の整流羽根132は、外縁部分で環状に連結されて整流リングを形成している。給湯配管32から第1開口端106を介して流れ込む湯水は、整流羽根132を通過することにより、その整流羽根132の捩れに応じた渦流となり、羽根車120に導かれる。その結果、羽根車120は、渦流の軸流速度、つまり湯水の流速に応じた回転速度で回転することになる。そして、羽根車120の回転速度に応じた磁界の変化を検出部114にて検出することにより、第1開口端106から流入する湯水の流量を算出することができる。図示しない演算部は、この流量を積算することにより、浴槽13への注湯量を算出することができる。この演算部は、給湯システムの制御部の一部を構成するが、制御部とは別に構成されてもよい。例えば、検出部114と一体または検出部114に隣接して配置してもよい。
図示を省略するが、ボディ116の円筒側面の一部は平坦部(Dカット形状)とされている。また、センサ本体112を受け入れるボディ93の内壁も同様に平坦部とされている。センサ本体112をボディ93内に組み付ける際には、これらの平坦部同士の係合により、センサ本体112の軸線周りの回転方向の位置決めを正確に行うことができる。回転軸118の軸線は、第1流路105の軸線に一致する。センサ本体112のボディ93に対する軸流方向の位置決め(圧入量)は、ボディ93の内壁面に形成された段部134にボディ116の底部(第1軸受124側の端部)を当接させることで行える。
また、検出ユニット68は、第1流路105に沿って軸線方向に延在し、接続点111の位置でボディ93と二重管構造を形成する円筒部136を有する。円筒部136は、ボディ93と一体に設けられ、接続点111の上流側から接続点111の中央に向けて延在する。なお、本実施形態では、円筒部136の先端開口部を接続点111の中央に位置させているが、その中央よりも下流側に位置させてもよい。このように円筒部136を配置したことにより、ボディ93の内周面と円筒部136の外周面との間に環状通路138が形成される。
図2(A)に示すように、第2流路109における接続点111の上流側には、接続点111にて渦流を発生させるための渦流誘発構造が設けられている。すなわち、図2(C)にも示すように、第2流路109の軸線L2を、第1流路105の中心軸(軸線L1)に対して偏心した位置(離間した位置)に設定することにより渦流誘発構造が実現されている。図2(B)にも示すように、第2流路109の断面は半円状(Dカット形状)とされ、第2流路109の軸線に対して非対称とされている。すなわち、第2流路109には、軸線L2に対して平行な平面部140(平坦部)が設けられている。
このように第2流路109にて接続点111へ向かう流体を第1流路105の軸線に対して片側に偏った位置に導くことにより、第1流路105における接続点111の位置に渦流を発生させることができる。すなわち、図2(A)に示すように、追い焚き時に第2開口端108を介して湯水が導入されると(図中点線矢印参照)、その湯水は接続点111に導かれる。この湯水は、図中二点鎖線にて示すように、第2開口端108側からみて奥方の管壁面の片側半部に突き当たり、第1流路105の内周面に沿って旋回しつつ下流側に導かれるようになる。この湯水の旋回流が渦流を生成する。
すなわち、この渦流誘発構造は、接続点111へ導出する湯水の流れを第1流路105の軸線に対して偏った位置に導くことにより、接続点111において第1流路105の軸線周りに旋回する渦流を発生させるものである。この渦流は、第1流路105の軸線を中心としたものとなり、第1流路105における接続点111の上流側にも渦を誘発する。その際、環状通路138が、第2流路109の上流側から接続点111に流入する流体の一部を、第1流路105の軸線L1の周りに旋回させるように導く。その結果、接続点111における渦流の生成が促進される。
図1に戻り、上述した渦流誘発構造により発生させた渦流は、羽根車120を回転させることができ、その回転が検出部114により検出される。すなわち、羽根車120は、第2流路109を流れる湯水によっても、その流速に応じた回転速度で回転することになる。そして、羽根車120の回転速度に応じた磁界の変化を検出部114で検出することにより、図示しない演算部は、第2流路109を流れる湯水の流量を算出することができる。なお、本実施形態では、湯張り時と追い焚き時とで羽根車120の回転方向が逆方向となるように、第1流路105の軸線L1と第2流路109の上流側の軸線L2との位置関係が定められている。なお、軸線L2を軸線L1に対して図2(A)に示す側とは反対側に設けることで、逆回転の渦を発生させることもできる。湯張り時と追い焚き時とで羽根車120の回転方向を同方向とする場合には、そのように構成すればよい。
なお、本実施形態では、演算部は、第2流路109を流れる湯水によって羽根車120が回転している場合は、湯水が流動しているか否かのみを検出する。つまり、本実施形態では基本的に、羽根車120をフロースイッチとして利用する。変形例においては、羽根車120を湯水の流量を算出するためのフローセンサとして用いてもよい。
ところで、追い焚き時に循環する湯水には、浴槽13の利用者の入浴によって毛髪や湯垢等の異物が混入している場合がある。特に羽根車120の回転により摺動する部分、つまり回転軸118と各軸受124,126との間に異物が絡み付くと、それらの回転不良を引き起こす要因となる。またそのような場合、絡み付いた異物をメンテナンス等により除去する必要があり、ランニングコストが嵩む。
そこで、本実施形態ではこのような事態を回避又は少なくとも抑制するために、図示のように、接続点111に近い側の第1軸受124を、第1流路105におけるその接続点111よりも上流側(円筒部136の先端開口部よりも上流側)に配置している。このような構成により、仮に追い焚き循環回路を流れる湯水に汚物が混入していたとしても、その異物が第1軸受124および第2軸受126に導かれないようにしている。上述のように、追い焚き時においては第1開口端106を介した湯水の流通が遮断されている。一方、第1流路105における接続点111よりも上流側領域には渦が誘発されるが、湯水が淀んだまま旋回して壁のように機能する。このため、追い焚き循環回路を流れる湯水は、センサ本体112が配置された領域には導かれず、第2開口端108から第3開口端110に向けて流れるようになる。すなわち、検出ユニット68が異物の影響を受け難くすることができる。
なお、仮に追い焚きにより循環した異物が第2流路109に残留したとしても、次に湯張りが行われたときに第1開口端106から導入された湯水により洗い流されるため、その残留した異物が軸受124,126に悪影響を及ぼす可能性は低い。
以上のような構成において、検出部114は、羽根車120の回転に応じた検出信号を出力する。図示しない制御部は、湯張り時に検出部114の検出値をサンプリングし、それを積算することにより給湯配管32を流れる湯水の流量を算出する。そして、その算出値が設定された湯量に到達すると、給湯を停止する。
一方、追い焚き時にはポンプ84が駆動されるため、浴槽13から湯水が導出され、追い焚き循環回路を流れるようになる。その結果、羽根車120の回転方向は湯張り時とは逆方向となる。制御部は、その検出部114の検出値に基づいて浴槽13の湯水の循環有無を判定する。
本実施形態では、ポンプ84が駆動されており、かつ検出部114により検出される羽根車120の回転数が所定回転数以上となっている場合に、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環している(追い焚き中である、あるいは追い焚き機能が正常に動作している)と判定する。ポンプ84が駆動されているにもかかわらず、羽根車120の回転数が所定回転数以上とならない場合には、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環していない(追い焚き中ではない、あるいは追い焚き機能が正常に動作していない)と判定する。
すなわち、検出ユニット68は、湯張りの際の出湯量を検出するためのフローセンサとして機能するとともに、追い焚きの際の湯水の循環有無を検出するためのフロースイッチとしても機能する。制御部は、検出される湯水の流れが注湯であるか循環であるかを識別することも可能である。検出ユニット68がフロースイッチとして機能するとき、その循環継続時間により追い焚き終了時間の目安を求めることもできる。なお、変形例においては、追い焚き時においても検出部114の検出値を積算して湯水の流量を算出するようにしてもよい。すなわち、検出ユニット68を、湯張り時および追い焚き時のいずれにおいてもフローセンサとして機能させてもよい。
次に、本実施形態の渦流誘発構造による効果について説明する。
発明者は、上記渦流誘発構造を採用するにあたり、第2流路109における接続点111の上流側に軸線L2に平行な平面部140を設けたことによる効果を検証した。図3は、検出ユニットを追い焚き時にフロースイッチとして機能させた場合の検出精度を表す図である。図3(A)は本実施形態の実験結果を示す。図3(B)は、比較例として、第2流路109における接続点111よりも上流側の通路断面を円形状とした場合の実験結果を示す。各図の横軸は第2流路109を流れる流量(L/min)を示し、縦軸はセンサ部92により検出される回転数(pps:単位時間(s)あたりに検出される回転パルス数)を示す。図中の実線は検出ユニットの上流側に熱交換器70を設置した場合を示し(図2参照)、一点鎖線は検出ユニットの上流側に熱交換器70を設置しなかった場合を示す。
図3(A)に示すように、第2流路109における接続点111の上流側に平面部140を設けた場合、熱交換器70の有無にかかわらず、流量に対して十分な回転数が得られる。また、熱交換器70の有無にかかわらず、流量と回転数との間に概ね一定の関係が得られる。これに対し、図3(B)に示すように、第2流路109に平面部140を設けなかった場合、熱交換器70の有無によって流量と回転数との関係が比較的大きく相異する。熱交換器70が有る場合には、特に流量が少ない場合に十分な回転数が得られない。すなわち、第2流路109の上流側に熱交換器70が設けられた場合に、同じ湯水の流量に対して羽根車120が回転し難くなっている。これは、特に低流量の場合に湯水の流れを検出することが困難となり、フロースイッチとして機能し難しくなることを意味する。発明者の検証により、これは熱交換器70から導出される湯水が乱流又はそれに近い状態になる等、通常の流れと異なることが原因していると考えられる。
言い換えれば、本実施形態によれば、第2流路109に軸線L2に平行な平面部140を設けたことで、その流れを通常の状態に近づけることができ、安定した検出結果が得られるようになったと考えられる。なお、図示を省略するが、平面部を第1流路105の軸線L1に対して垂直となるように形成した場合には、図3(A)に示したほどの良好な結果は得られなかった。このため、本実施形態のように、平面部140を第1流路105の軸線L1に対しても平行となるように形成するのが効果的であることが分かった。
以上に説明したように、本実施形態によれば、追い焚き循環回路と給湯配管32との接続部に分岐配管90が設けられ、その分岐配管90に検出ユニット68が設けられるところ、その羽根車の回転軸を支持する軸受124,126が、第1流路105における接続点111よりも上流側に設けられる。このため、仮に循環回路を流れる汚水に異物が含まれていたとしても、その湯水が接続点111を超えて第1流路105の上流側へ侵入するのは難しく、循環回路に沿って第2流路109の下流側へ導かれるようになる。このため、接続点111よりも第1流路105の上流側に位置する軸受124,126に異物が侵入する可能性は低い。すなわち、異物の影響を受け難い検出ユニットを有する給湯システムを提供することができる。
また、浴槽13への注湯量計測のためのフローセンサと循環運転検知のためのフロースイッチの2つの機能を1つのフローセンサにより実現することができる。しかも、上述した渦流誘発構造により渦流を発生させる構造であるため、フローセンサとフロースイッチの各機能に対して個別の羽根車(回転体)等の部品を設ける必要もない。また、別途整流器等を設ける必要もない。これにより、部品点数の削減や配管接続の簡素化が実現でき、給湯システム全体の価格低減につなげることができる。
さらに、第2流路109における接続点111の上流側に、第2流路109の軸線L2および第1流路105の軸線L1の双方に平行な平面部140を設けたことにより、センサ部92による非常に安定した検出結果が得られることが分かった。このことは、検出ユニット68をフロースイッチはもとより、フローセンサとして使用しても信頼性の高い検出精度が得られることを意味する。
(変形例)
図4〜図6は、変形例に係る検出ユニットの主要部を示す図である。図4は第1変形例を示し、図5は第2変形例を示し、図6は第3変形例を示す。各図(A)は図2(A)に対応し、各図(B)は図2(B)に対応する。図6(C)は、図6(A)のE−E矢視断面図である。図7は、変形例による効果を示す図である。図7(A)は第1変形例の効果を示し、図7(B)は第2変形例の効果を示し、図7(C)は第3変形例の効果を示す。
上記実施形態では、図2に示したように、平面部140を軸線L2に対して軸線L1の側に設ける例を示したが、それ以外の位置に設けてもよい。図4に示す第1変形例では、平面部140を軸線L2に対して軸線L1とは反対側に設けている。このような構成によれば、図7(A)に示すように、熱交換器70の有無にかかわらず、流量に対して十分な回転数が得られ、また流量と回転数との間にほぼ一定の関係が得られた。
また、図5に示す第2変形例では、平面部140を軸線L2に対して軸線L1の側と、軸線L1とは反対側の双方に設けている。このような構成によっても、図7(B)に示すように、熱交換器70の有無にかかわらず、流量に対して十分な回転数が得られ、また流量と回転数との間にほぼ一定の関係が得られた。
さらに、図6に示す第3変形例では、第2流路109における接続点111よりも上流側に内側面から径方向に突出するリブ150を設けている。そして、そのリブ150の両側面に平面部140を形成している。このような構成によっても、図7(C)に示すように、熱交換器70の有無にかかわらず、流量に対して十分な回転数が得られ、また流量と回転数との間に概ね一定の関係が得られた。
なお、図6(C)に示すように、リブ150は、第2流路109における第1流路105の上流側寄りの内側面から軸線L1と平行に突出し、第2流路109の上流側に向けてその突出高さを小さくする(下流側に向けて板幅を大きくする)テーパ形状を有する。リブ150は、第2流路109の片側内側面(リブ150の基端側の側面)から径方向に片持ち状に突設され、その先端と対向する第2流路109の反対側内側面との間に隙間を形成する。このような構成により、仮に第2開口端108から毛髪等の異物が流入したとしても、これをテーパ面にそって第1流路105の下流側寄りに導き、リブ150そのものや円筒部136に絡み難くしている(二点鎖線矢印参照)。そして、その異物を上記隙間を介して第2流路109の下流側に導けるようにしている。なお、変形例においては、リブ150として、第2流路109の上流側に向けてその径方向への突出高さを小さくするR形状その他の形状部分(傾斜形状部分)を有するものを採用してもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では、第2流路109における接続点111よりも上流側通路の全長にわたって平面部140を設ける構成としたが、軸線方向に部分的に設けてもよい。また、上記実施形態では、平面部140を第1流路105の軸線L1と平行となるように形成したが、軸線L1と平行でない平面を有するように形成してもよい。
上記実施形態では、図1に示したように、接続点111の位置に円筒部136を設けて二重管構造とする例を示した。変形例においては、このような二重管構造としない構成としてもよい。その場合も、第1流路105における接続点111よりも上流側に軸受124,126を配置するものとする。
上記実施形態では羽根車120として平羽根を採用したが、例えばスクリュー状に捻られた羽根(「ねじり羽根」ともいう)としてもよい。それにより、センサ本体112の整流器121を単なる軸受部材に置き換えることができ、部品コストを削減することができる。このような構成でも回転軸118が2点支持される形となるため、羽根車120の安定した回転を維持し易くなる。
上記実施形態では述べなかったが、検出ユニットにおけるセンサ部92の上流側に逆止弁を配置してもよい。すなわち、ボディにおける検出部の上流側に逆止弁を設けてもよい。
上記実施形態では、回転体を4枚の羽根を有する羽根車として構成する例を示したが、羽根の枚数は4枚に限られず、適宜設定することができる。また、回転体として平板や整流形状(整流羽根のような形状)のものを採用することもできる。
上記実施形態では、上記検出ユニットを3つの開口端を備える三つ叉の分岐配管に設ける例を示したが、4つの開口端を備える分岐配管など、種々の配管に設けてもよいことは言うまでもない。4つの開口端を備える分岐配管とする場合、例えば、第1開口端と第2開口端とをつなぐ第1流路と、第3開口端と第4開口端とをつなぐ第2流路とを形成し、両流路が互いの中間部にて接続される構成としてもよい。その場合、第1開口端につながる第1流路の上流側流路と、第4開口端につながる第2流路の下流側流路とが接続点を介して直線状に接続されるようにしてもよい。そして、共通の回転軸に羽根車(回転体)を設け、その羽根車を第1流路の上流側流路に配置してもよい。そのような構成において、第2流路における上流側から接続点へ向かう流体を、第1流路の上流側流路の軸線に対して片側に偏った位置に導くことにより、第1流路における接続点への開口部よりも上流側にその軸線周りに旋回する渦流を発生させる渦流誘発構造を設けてもよい。また、第2流路における接続点よりも上流側の少なくとも一部に、第2流路の軸線に対して平行な平面部を設けてもよい。
上記実施形態では、ポンプ84の駆動と検出ユニットによる回転検出により、追い焚き循環回路を湯水が正常に循環しているか否かを判定する例を示した。変形例においては、検出ユニットの検出情報に基づいて羽根車の回転方向を判定し、湯水の循環有無を検出できるようにしてもよい。すなわち、羽根車の回転方向に応じて磁気センサが出力する検出信号のパルス波形が異なるように羽根を着磁させてもよい。例えば、隣接するN極とS極の幅に変化をもたせる、あるいは羽根車の平羽根を奇数本とするなどにより、羽根車が正回転しているときと逆回転しているときを判別可能としてもよい。
これにより、磁気センサの検出値が湯張り時とは逆、つまり羽根車の回転方向が湯張り時とは逆方向であることを示す値となっている場合に、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環している(追い焚き中である、あるいは追い焚き機能が正常に動作している)と判定するようにしてもよい。また、磁気センサの検出値が湯張り時と同じ、つまり羽根車の回転方向が湯張り時とは同方向であることを示す値となっている場合には、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環していない(追い焚き中ではない、あるいは追い焚き機能が正常に動作していない)と判定するようにしてもよい。このように、羽根車の回転方向を判定可能とすれば、例えば追い焚き循環回路を流れる湯水の流量を検出することも可能となる。すなわち、2つのフローセンサの機能を兼ね備えた検出ユニットを構成することができる。
上記実施形態では、接続点111に近い側の第1軸受124を接続点111よりも上流側に配置する例を示した。変形例においては、第1軸受124を円筒部136の内方にて接続点111に位置するように配置してもよい。また、円筒部136を軸線方向に大きく形成し、その内方に羽根車120を配置する構成としてもよい。
上記実施形態では、円筒部136の先端開口部(接続点111への開口部)を第1流路105における接続点111の中央に位置させたが、接続点111の中央よりも下流側に位置させてもよい。あるいは逆に、接続点111の上流側に位置させてもよい。ただし、異物の侵入防止の観点からは、接続点111の中央又はその下流側に位置させるのが好ましい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。