JP2014016215A - 軸流式流量センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】通路抵抗が増加することを抑制可能な軸流式流量センサーを提供する。
【解決手段】本体ケース20の通路内に設けた羽根車10を流体の流れによって回転させる。羽根車の羽根部が立設された羽根基部12の中心軸上に貫通通路10cを設けておき、本体ケースの通路の中央付近を流れる流体は貫通通路を通過させ、貫通通路を通過しない外側の流体によって羽根車を回転させる。中央付近を流れる流体は、流速が大きいために大きな通路抵抗を発生させるが、羽根車の回転にはあまり寄与していない。従って、中央付近を流れる流体は羽根車の貫通通路を通過させるようにすることで、羽根車を回転させるトルクをほとんど損なうことなく、軸流式流量センサーの通路抵抗を大幅に低減することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、通路内に設けた羽根車が流体の流れによって回転する時の回転速度を検出することによって、流体の流量を検出する軸流式流量センサーに関する。
通路内を流れる流体(水など)の流量を検出するセンサーとしては、種々の方式のセンサーが知られており、その一つとして軸流式流量センサーが存在する。この軸流式流量センサーは、通路内に設けた羽根車に対して回転軸の方向から流体を流すことによって羽根車を回転させ、その時の羽根車の回転速度に基づいて流量を検出する。軸流式流量センサーは構造が簡単であるため、信頼性が高く、安価に製造することができ、更には、流量に比例した出力を得ることができるという優れた特性を有している。
これらの優れた特性を活かしたまま更なる改良を図るべく、様々な軸流式流量センサーが提案されている。例えば、羽根車を上流側と下流側とに分割して、低流量時には上流側の羽根車を回転させ、高流量時には上流側の羽根車と下流側の羽根車とを一体に回転させることで、低流量時でも流量を検出可能で、且つ、高流量時でも羽根車の回転速度が高くなり過ぎないようにした流量センサーや(特許文献1)、羽根車に向かって流体が流入する部分の形状を工夫することで、流量の検出精度を向上させた流量センサー(特許文献2)などが提案されている。
特開2010−096512号公報 特開2010−190623号公報
しかし、提案されている何れの軸流式流量センサーにおいても、通路内に羽根車を設ける必要があるため、軸流式流量センサーを搭載すると通路抵抗が増加してしまうという問題があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題に対応してなされたものであり、通路抵抗が増加することを抑制可能な軸流式流量センサーの提供を目的とする。
上述した課題を解決するために本発明の軸流式流量センサーは次の構成を採用した。すなわち、
流体が流れる通路が内部に形成された本体ケースと、該通路内に設けられ、前記流体の流れによって該流れの方向を回転軸として回転する羽根車と、該羽根車の回転速度を検出する検出手段とを備える軸流式流量センサーにおいて、
前記羽根車は、
前記通路の断面よりも小径の円管形状に形成された羽根基部と、
前記羽根基部から半径方向の外側あるいは内側の少なくとも一方に向けて、放射状に立設された複数枚の羽根部と
を備え、
前記羽根基部の中心軸上には、前記流体を通過させる貫通通路が設けられている
ことを特徴とする。
かかる本発明の軸流式流量センサーにおいては、本体ケースの通路内を流体が流れると、通路内に設けられた羽根車を回転させる。ここで、羽根車には、羽根部が立設された羽根基部の中心軸上に貫通通路が設けられているので、本体ケースの通路の中央付近を流れる流体は貫通通路を通過してしまい、中央付近よりも外側を流れる流体が、羽根車を回転させる。詳細な理由については後述するが、通路の中央付近を流れる流体は、流速が大きいために大きな通路抵抗を発生させるにも拘わらず、羽根車の回転にはあまり寄与していない。これに対して、中央付近よりも外側を流れる流体は、中央付近よりも流速が小さいので羽根部を押す力は小さいが、羽根車の回転軸から遠い箇所を押すので大きな回転トルクを発生させる。その一方で、流速が小さいので大きな通路抵抗を発生させることがない。従って、羽根車の回転にはほとんど寄与しないのに、大きな通路抵抗を発生させる中央付近の流体は、羽根車の貫通通路を通過させるようにすることで、軸流式流量センサーの通路抵抗を大幅に低減することが可能となる。その一方で、通路の中央付近の流れは羽根車の回転にはほとんど寄与していないので、この流れが羽根車の貫通通路を通過するようにしても、羽根車が回転し難くなることはほとんどない。
また、上述した本発明の軸流式流量センサーにおいては、羽根基部または羽根部の半径方向外側に、本体ケースの通路の内周壁面に摺接する凸部を設けることとしてもよい。
こうすれば、本体ケースの通路の内周壁面と羽根車との接触面積が小さくなるので、本体ケースの通路内で羽根車が回転した時の摩擦抵抗を減少させることができる。その結果、羽根車を回転させるために必要な回転トルクが小さくなるので、低流量でも羽根車が回転するようになって流量を検出することが可能となる。
また、上述した本発明の軸流式流量センサーにおいては、羽根車の上流側に遷移部材を設けて、羽根車に流入する液体の流れを層流状態から乱流状態に遷移させてもよい。
遷移部材は、たとえ針金のように細い部材であっても、下流側の流れを層流状態から乱流状態に遷移させることが知られている。また、層流状態から乱流状態に変化すると、流量が同じであっても、通路の壁面付近での流速が大きくなることが知られている。従って、羽根車の上流側に遷移部材を設ければ、本発明の軸流式流量センサーが羽根車の回転に利用する流れ(通路の中央付近よりも外側の流れ)の流速が大きくすることができるので、より低流量から羽根車が回転するようになって流量を検出することが可能となる。
また、上述した本発明の軸流式流量センサーにおいては、羽根車の上流側に導流部材を設けて、羽根車の貫通通路に向かって流れる液体の一部を貫通通路の外側に導くようにしてもよい。
こうすれば、羽根車の貫通通路を通過するので羽根車の回転に利用できない流体の一部を、貫通通路の外側に導いて羽根車の回転に利用することができるようになる。その結果、より低流量から羽根車が回転するようになって、より低流量の流量を検出することが可能となる。
本実施例の軸流式流量センサー1の構造を示す分解組立図である。 本実施例の軸流式流量センサー1が通路抵抗を大幅に低減させることが可能でありながら、低流量でも流量を検出可能な理由を示す説明図である。 本実施例の軸流式流量センサー1を通過する流体の流量と羽根車10の回転速度との関係を示した説明図である。 第1変形例の軸流式流量センサー2についての説明図である。 第2変形例の軸流式流量センサー3についての説明図である。 第3変形例の軸流式流量センサー4についての説明図である。 第4変形例の軸流式流量センサー5についての説明図である。 第5変形例の軸流式流量センサー6についての説明図である。
図1は、本実施例の軸流式流量センサー1の構造を示す分解組立図である。本実施例の軸流式流量センサー1は、水などの流体が流れる円形断面の通路20cが内部に形成された本体ケース20と、通路20c内に収容される羽根車10と、本体ケース20の外側面に設けられた磁気センサー30などを備えている。
このうちの羽根車10は、円管形状に形成された羽根基部12と、羽根基部12の外周側面から放射状に立設された複数枚の羽根部14とを備えており、羽根車10全体は、磁性を帯びた樹脂材料で形成されている。また、複数枚の羽根部14は、互いの間隔を保ったまま、羽根基部12の一端側から他端側に向かって延設されており、更に、羽根基部12の中心軸回りに螺旋状に形成されている。更に、羽根基部12の中心軸上には中央通路10cが貫通している。尚、本実施例では、中央通路10cが本発明における「貫通通路」に対応する。また、円管形状の羽根基部12の周側面は、必ずしも図1に例示したように、板状の部材を丸めて形成したような周側面である必要はない。複数枚の羽根部14を放射状に立設することができるのであれば、たとえば格子状にあるいはランダムに複数の穴が空いた板状の部材を丸めて形成したような周側面であっても構わない。
本体ケース20は、上流側から下流側に通路20cが貫通しており、この通路20cの内径は、内部に収容された羽根車10が回転可能なように、羽根車10の羽根部14の先端部分の外径よりも僅かに(直径で1mm程度)大きく設定されている。また、通路20cの下流側の開口付近には、羽根車10の羽根部14の先端部分の外径よりも僅かに小さく縮径された縮径部22が形成されている。このため、本体ケース20の通路20cに羽根車10を収容すると、羽根部14の下端面の先端側が、通路20cから縮径部22が縮径された部分の端面に当接する。従って、本体ケース20に羽根車10を収容した状態で、上流側から水などの流体を通路20cに流すと、一部の流体は、円管形状に形成された羽根基部12の中央通路10cを通過し、残りの流体は羽根基部12の外側を通過して羽根車10を回転させる。
また、複数枚の羽根部14は、先端部分がN極あるいはS極の何れかに交互に着磁されている。このため、羽根車10が回転すると、磁気センサー30で検出される磁極が切り換わることとなり、単位時間あたりに磁極が切り換わる回数から羽根車10の回転速度を検出することができる。そして、羽根車10の回転速度は、通路20cに流入する流体の流量に比例するから、羽根車10の回転速度を検出することによって、流体の流量を検出することが可能となる。
尚、本実施例では、磁気センサー30を用いて羽根車10の回転速度を検出するものとしているが、羽根車10の回転速度を検出可能であれば、磁気センサー30の代わりに他のセンサーを用いても良い。例えば、磁気センサー30の代わりにフォトカプラーを使用して、光学的な手法によって羽根車10の回転速度を検出することも可能である。また、本実施例の磁気センサー30は、本発明における「検出手段」に対応する。
上述した本実施例の軸流式流量センサー1では、羽根車10の羽根基部12に中央通路10cが設けられているので、通路20cの中で流速が最も大きくなる中央付近の流れは、羽根車10の中央通路10cを通過してしまう。このため、軸流式流量センサー1の抵抗を大幅に低減させることができる。その一方で、通路20cの中央付近の流れは、元々、羽根車10の回転にはほとんど寄与していなかったので、この流れが中央通路10cを通過するようにしても、羽根車10を回転させる力(回転トルク)が大きく減少することはない。その結果、低流量でも羽根車10が回転し難くなることはない。以下では、この理由について説明する。
図2は、本実施例の軸流式流量センサー1が通路抵抗を大幅に低減させることが可能でありながら、低流量でも流量を検出可能な理由を示す説明図である。尚、理解を容易とするために、先ず始めに一般的な軸流式流量センサー9の場合について説明し、その説明を踏まえて本実施例の軸流式流量センサー1について説明する。
図2(a)には、一般的な軸流式流量センサー9が流体の流れによって回転する様子が概念的に示されている。一般的な軸流式流量センサー9も、大まかには、本体ケース20の通路20c内に羽根車90が収容された構造となっている。尚、図面が煩雑となることを避けるために、磁気センサー30は図示が省略されている。一般的な軸流式流量センサー9の羽根車90は、円柱形状に形成された軸部材92の外周側面から、複数枚の羽根部94が放射状に立設された形状となっている。また、軸部材92の上端および下端は、図示しない軸受部によって軸支されている。このため、本体ケース20の通路20cに流体が流れると、流体に押されて羽根車90が回転する。
ここで、通路20c内での流速分布は、図2(a)中で、本体ケース20の上方に破線で示した分布となっている。すなわち、通路20cの中心位置が最も速く、外側になるほど流速が低くなり、通路20cの内壁に接する部分では流速が0となる。図中では、通路20cの中央の位置Cと、中央からrbだけ外側の位置Bと、中央からraだけ外側の位置Aの3箇所での流速が、それぞれ斜線を付した矢印によって示されている。
図示されるように、位置Cでの流速は最も大きいが、この位置には羽根部94は設けられていない。従って、位置Cを流れる流体は、羽根車90の回転トルクを発生させることはない。その一方で、流速が大きい分だけ強い力で羽根車90(あるいは軸受部)を押すことになるので大きな通路抵抗を発生させる。また、位置Bを流れる流体については、比較的流速が大きいので、強い力で羽根部94を押すこととなって、羽根車90の回転トルクを発生させる。しかし、流体が羽根部94を押す位置は羽根車90の回転軸からrbしか離れていないので、強い力で羽根部94を押しても小さな回転トルクしか得られない。それでいながら、羽根部94を押す力が強い分だけ大きな通路抵抗を発生させる。これに対して、位置Aを流れる流体については、位置Bや位置Cを流れる流体に比べて流速が低いので羽根部94を押す力は小さいが、羽根部94を押す位置は、羽根車90の回転軸から離れた位置(距離raの位置)となる。このため、流速が低いわりには大きな回転トルクを発生させる。その一方で、羽根部94を押す力が小さいので、大きな通路抵抗を発生させることはない。
このように、通路20cの中央付近(例えば図2の位置Bや位置C)を流れる流体は、流速が大きいために大きな通路抵抗を発生させるが、羽根車90の回転トルクに対する寄与はそれほど大きなものではない。すなわち、発生させる通路抵抗に対して小さな回転トルクしか得られない「効率の悪い流れ」と言うことができる。これに対して、中央付近よりも外側(例えば図2の位置A)の流れは、流速が低いために大きな通路抵抗を発生させることがなく、それでいながら通路抵抗のわりに大きな回転トルクを発生させることが可能な「効率の良い流れ」と言うことができる。従って、図2(a)に示す一般的な軸流式流量センサー9は、通路20cの中央付近の効率の悪い流れも羽根車90の回転に利用しようとする結果、実際には回転トルクはほとんど増加させることができずに、大きな通路抵抗を発生させていることになる。
図2(b)には、本実施例の軸流式流量センサー1が回転する様子が示されている。前述したように本実施例の軸流式流量センサー1には、羽根基部12に中央通路10cが設けられている。このため、通路20cの中央付近の流れ(効率の悪い流れ)は中央通路10cを通過してしまい、大きな通路抵抗を発生させることがない。これに対して、通路20cの中央付近よりも外側の流れ(効率の良い流れ)は、羽根車10の回転軸から遠い位置で羽根部14を押すので大きな回転トルクを発生させる。このため、本実施例の軸流式流量センサー1は、低流量でも羽根車10を回転させて流量を検出可能であり、それと同時に、通路抵抗を大幅に低減させることが可能となる。
また、本実施例の軸流式流量センサー1は、通路20cの中央付近の流れを羽根車10の回転に利用しないようにしたことで、単に流量センサーの通路抵抗を低減可能なだけでなく、検出可能な流量範囲を広げることができ、更に、耐久性も高めることが可能である。これは次の理由による。
図3は、本実施例の軸流式流量センサー1を通過する流体の流量と、羽根車10の回転速度との関係を示した説明図である。参考として、一般的な軸流式流量センサー9についての流量と回転速度との関係も破線で示されている。図示されているように、実線で示した本実施例の軸流式流量センサー1も、破線で示した一般的な軸流式流量センサー9も、流量に対して比例した回転速度を得ることができる。
しかし、本実施例の軸流式流量センサー1は、一般的な軸流式流量センサー9に比べて、流量に対して得られる回転速度が低くなる。これは、図2を用いて前述したように、一般的な軸流式流量センサー9では通路20cの中央付近の流れの速い流体も羽根車90を回転させるので回転速度が高くなるのに対して、本実施例の軸流式流量センサー1では、中央付近の流体は羽根車10の中央通路10cを通過してしまうので、羽根車10の回転速度が高くならないためである。
その一方で、本実施例の軸流式流量センサー1では、通路20cの中央付近よりも外側の流れを利用して効率よく回転トルクを発生させることができるので、低流量であっても羽根車10の回転を開始させることができる。このため、羽根車10が回転可能な下限流量は、(その流量での回転速度は低くなるものの)一般的な軸流式流量センサー9とほとんど同じ流量となる。
そして、流量が増加すると、一般的な軸流式流量センサー9よりも回転速度がゆっくりと増加していく。このため、一般的な軸流式流量センサー9が上限回転速度に達する流量Q1においても、本実施例の軸流式流量センサー1は上限回転速度に対して余裕があり、より高い流量Q2まで検出することができる。その結果、本実施例の軸流式流量センサー1では、一般的な軸流式流量センサー9に比べて、より広い流量範囲を検出することができる。また、同じ流量範囲で用いるのであれば羽根車10の回転速度を低く抑えることができるので、一般的な軸流式流量センサー9よりも耐久性を向上させることが可能となる。
尚、本実施例の軸流式流量センサー1は、通路20cの中央付近の流れを羽根車10の回転に利用しないので、一般的な軸流式流量センサー9と比べると、低流量時の羽根車10の回転トルクは、僅かではあるが小さくなる。このため、図3に示したように、通路20cの内径が同じであれば、検出可能な下限流量は、本実施例の軸流式流量センサー1の方が僅かに高くなる。しかし、本実施例の軸流式流量センサー1では通路抵抗が大幅にされているので、僅かに通路20cの内径を小さくして通路20c内の流速を大きくしてやれば、検出可能な下限流量は一般的な軸流式流量センサー9と同等としながら、通路抵抗は大幅に低減させることが可能となる。
上述した本実施例の軸流式流量センサー1には、種々の変形例が存在する。以下では、本実施例の軸流式流量センサー1との相違点に焦点をあてながら、これら変形例について簡単に説明する。
図4は、第1変形例の軸流式流量センサー2の大まかな構造を示した説明図である。第1変形例の軸流式流量センサー2は、上述した実施例の軸流式流量センサー1よりも羽根車10の外径が少し小さく形成されており、羽根部14の外周先端の複数箇所には小さな凸部16が設けられている。そして、第1変形例の羽根車10を本体ケース20に収容すると、羽根部14の先端の凸部16を通路20cの内周壁面に摺接させながら回転可能となっている。
このため第1変形例の軸流式流量センサー2では、通路20cの内周壁面との羽根車10と接触面積が小さくなるので、通路20c内で羽根車10が回転する際の摩擦抵抗を減らすことができる。加えて、羽根車10の羽根部14の先端と、通路20cの内周壁面との間には、凸部16の高さに相当する隙間が生じており、この隙間の存在も、羽根車10が回転する際の摩擦抵抗を減らす作用がある。すなわち、通路20cの内周壁面に接する付近では、流体はほとんど流れない(図2参照)。従って、羽根車10が回転する時に羽根部14の先端がこの部分を通過すると、静止した流体を掻き混ぜるような状態となって羽根車10の回転を妨げるので、一種の摩擦抵抗を発生させる。これに対して、羽根部14の先端と、通路20cの内周壁面との間に隙間が形成されていれば、こうした摩擦抵抗の発生を回避することができる。以上のような2つの理由から、第1変形例の軸流式流量センサー2では、小さな回転トルクで羽根車10を回転させることができるので、より低流量から流量を検出可能となる。
また、上述した実施例あるいは変形例では、軸流式流量センサー1,2に流入した流体がそのまま羽根車10を回転させるものとして説明した。しかし、羽根車10の上流側に、ほとんど通路抵抗を発生させないような小さな部材を設けることで、羽根車10に流入する流れの状態を、より好ましい状態とすることもできる。
図5(a)は、第2変形例の軸流式流量センサー3の大まかな構造を示した説明図である。第2変形例の軸流式流量センサー3は、前述した実施例の軸流式流量センサー1に対して、羽根車10の上流側に、通路20cを横切るような状態で、細い針金状の遷移部材18が設けられている点が異なっている。尚、図5では、2本の遷移部材18が設けられているが、何れか一方のみでもよく、逆に、より多くの遷移部材18を設けても良い。また、遷移部材18の形状は、できるだけ通路抵抗を発生させない形状であれば、どのような形状であっても構わない。
このような遷移部材18は、以下のようなメカニズムによって、遷移部材18よりも下流の流れの状態を層流状態から乱流状態に遷移させることが知られている。先ず、層流状態の流れの中に遷移部材18が置かれていると、遷移部材18の直ぐ下流側の流れに小さな乱れが発生する。発生した乱れは小さいが、その影響で両側に存在する層流状態の流れが乱されて乱流状態となり、更にその影響で、その外側に隣接する層流状態の流れが乱流状態となる。このようにして、たちまち乱流状態の領域が広がる結果、遷移部材18の下流は全領域が乱流状態となる。そして、層流状態から乱流状態に切り換わると、流速分布は次のように変化することが知られている。
図5(b)には、層流状態での流速分布と、乱流状態での流速分布とを、流量が同じ条件で比較した結果が示されている。図中に破線で示した層流状態の速度分布と、実線で示した乱流状態の速度分布とを比較すれば明らかなように、中央が最も流速が大きく、外側に行くほど流速が小さくなり、壁面では流速が0になる点では共通する。また、層流状態の流速分布は、中央の位置から外側に向かって2次曲線(すなわち放物線状)の流速分布となる。これに対して、乱流状態では、壁面付近での流速が層流状態の場合よりも急に増加する。更に、流量が同じ条件で比較すると、中央の位置での流速は層流状態の時よりも小さくなる。従って、通路20cの流れの状態が層流状態から乱流状態に変化すると、羽根車10の回転に寄与しない流れ(中央通路10cを通過する流れ)は減少し、羽根車10を回転させる流れ(中央通路10cの外側を通過する流れ)が増加することになる。
第2変形例の軸流式流量センサー3は、羽根車10の上流側に遷移部材18が設けられているので、羽根車10には常に乱流状態の流れが流入する。このため、上述した理由から、より低流量でも羽根車10を回転させることが可能となる。その一方で、遷移部材18はほとんど通路抵抗を発生させないので、軸流式流量センサー3の通路抵抗は低いままに抑制することができる。
図6は、第3変形例の軸流式流量センサー4の大まかな構造を示した説明図である。第3変形例の軸流式流量センサー4では、上述した第2変形例の軸流式流量センサー3に対して、更に、通路20cの中央の流れを外側に導く導流部材19が設けられている。図示されるように導流部材19は、略円錐形状に形成されており、円錐形状の先端を上流側に向けた状態で通路20cの中央位置に設けられている。
このため、通路20cの中央付近の流れが、導流部材19の円錐部分によって外側に導かれ、羽根車10の羽根部14を押して回転トルクを発生させる。その結果、流れの状態が乱流状態となることと相まって、更に低流量から羽根車10を回転させることが可能となる。その一方で、導流部材19を設けたことによる通路抵抗の増加は僅かなものに過ぎないので、軸流式流量センサー4の通路抵抗を低く抑えることができる。
また、上述した実施例および変形例においては、円管形状に形成された羽根基部12の外周側面から、半径方向外側に向けて羽根部14が立設されているものとして説明した。しかし、羽根部14は必ずしも半径方向外側に向けて立設する必要はない。
図7は、第4変形例の軸流式流量センサー5の大まかな構造を示した説明図である。第4変形例の軸流式流量センサー5においても、本体ケース20の通路20c内に羽根車50が収容されているが、第4変形例の羽根車50は、通路20cの内径よりも少しだけ小さな外径を有する円管形状の羽根基部52と、羽根基部52の内周面から半径方向内側に立設された複数枚の羽根部54とを備えている。これら羽根部54の半径方向への長さは、羽根基部52の内側の半径よりも短く設定されており、このため羽根部54の中心部分には、羽根部54が届かない中央通路50cが形成されている。
このような第4変形例の軸流式流量センサー5においても、通路20cの中央付近の流れ(効率の悪い流れ)は羽根車50の中央通路50cを通過し、それより外側の流れ(効率の良い流れ)を用いて羽根車50を回転させることができる。このため、低流量でも流量を検出可能でありながら、通路抵抗を大幅に低減させることが可能となる。
尚、第4変形例の羽根車50は、羽根基部52の外周側面が通路20cの内周壁面と摺接する。従って、この羽根基部52の外周側面の複数箇所に、小さな凸部16(図4参照)を設けることとしてもよい。あるいは、羽根基部52の外周側面に帯状の凸部を設けるようにしてもよい。こうすれば、羽根車50と通路20cとの接触面積が減少するので摩擦抵抗を減少させることができる。また、第4変形例の軸流式流量センサー5においても、羽根車50の上流側に遷移部材18(図5参照)や、導流部材19(図6参照)を設ければ、より低流量から流量を検出可能となる。
また、上述した実施例および変形例では、羽根車10,50の羽根部14,54が螺旋状に形成されており、流体は通路20c内を真っ直ぐに羽根車10,50に流れるものとして説明した。しかし、通路20c内で流体が旋回しながら流れるようにしてもよい。
図8は、通路20c内で流体を旋回させる第5変形例の軸流式流量センサー6の大まかな構造を示した説明図である。第5変形例の軸流式流量センサー6の羽根車60は、円管形状の羽根基部62の外周側面から半径方向外側に向けて立設された複数枚の羽根部64を備えている。これらの羽根部64は、羽根基部62の一端側から他端側に向かって真っ直ぐに延設されており、羽根基部62が捻られていないが、その代わりに羽根車60の上流側に、旋回流を形成する旋回流形成部66が設けられている。
このような第5変形例の軸流式流量センサー6においても、通路20cの中央付近の流れ(効率の悪い流れ)は、羽根基部62の中央に設けられた中央通路60cを通過するので大きな流路抵抗を発生させることが無く、中央通路60cの外側の流れ(効率の良い流れ)を用いて羽根車60を回転させることができる。このため、低流量でも流量を検出可能でありながら、通路抵抗を大幅に低減させることが可能となる。
以上、本実施例および変形例の軸流式流量センサー1〜6について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
1〜6…軸流式流量センサー、 10…羽根車、 10c…中央通路、
12…羽根基部、 14…羽根部、 16…凸部、
18…遷移部材、 19…導流部材、 20…本体ケース、
20c…通路、 22…縮径部、 30…磁気センサー、
50…羽根車、 50c…中央通路、 52…羽根基部、
54…羽根部、 60…羽根車、 60c…中央通路、
62…羽根基部、 64…羽根部、 66…旋回流形成部

Claims (4)

  1. 流体が流れる通路が内部に形成された本体ケースと、該通路内に設けられ、前記流体の流れによって該流れの方向を回転軸として回転する羽根車と、該羽根車の回転速度を検出する検出手段とを備える軸流式流量センサーにおいて、
    前記羽根車は、
    前記通路の断面よりも小径の円管形状に形成された羽根基部と、
    前記羽根基部から半径方向の外側あるいは内側の少なくとも一方に向けて、放射状に立設された複数枚の羽根部と
    を備え、
    前記羽根基部の中心軸上には、前記流体を通過させる貫通通路が設けられている
    ことを特徴とする軸流式流量センサー。
  2. 請求項1に記載の軸流式流量センサーにおいて、
    前記羽根基部または前記羽根部の半径方向外側には、前記本体ケースの通路の内周壁面に摺接する凸部が設けられている
    ことを特徴とする軸流式流量センサー。
  3. 請求項1または請求項2に記載の軸流式流量センサーにおいて、
    前記羽根車の上流側には、該羽根車に流入する前記液体の流れを層流状態から乱流状態に遷移させる遷移部材が設けられている
    ことを特徴とする軸流式流量センサー。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の軸流式流量センサーにおいて、
    前記羽根車の上流側には、該羽根車の前記貫通通路に向かって流れる前記液体の一部を、該貫通通路の外側に導く導流部材が設けられている
    ことを特徴とする軸流式流量センサー。
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