JP6435346B2 - 熱交換器用フィンの製造装置 - Google Patents
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Description
かかる熱交換器用フィンは、図8に示すような熱交換器用フィンの製造装置1によって製造することができる(特許文献1参照)。
熱交換器用フィンの製造装置1には、アルミニウム等の金属製の薄板10がコイル状に巻かれたアンコイラー12が設けられている。アンコイラー12からピンチロール14を経て引き出された薄板10は、オイル付与装置16に挿入され、薄板10の表面に加工用オイルを付着させた後、プレス装置18内に設けられた金型装置20に供給される。
しかしながら現在、多穴の扁平チューブを用いた熱交換器が流通している。この扁平チューブを用いた熱交換器用フィンを図9Aおよび図9Bに示す。
チューブ挿入部34は、熱交換器用フィン30の幅方向の一方側からのみ形成されている。したがって、チューブ挿入部34とチューブ挿入部34との間の複数の板状部36は、長手方向に沿って伸びる連結部38によって連結されている。なお、切り起し部37は、熱交換器用フィン30を積層させる際において、上下の熱交換器用フィン30,30に隙間を形成するためのものである。
このため、列間スリット装置とカットオフ装置との間では、カットオフ装置による1回の送り長さよりも長い長さを一時的に溜めるため、製品幅の金属帯状体を下方にたるませておくことがある。
このような高価な制御部を採用せずに製品幅の金属帯状体の絡みを防止すべく、製品幅の金属帯状体どうしを離反させようとすると、熱交換器用フィンの製造装置が大型になってしまい、工場の単位面積当たりにおける熱交換器用フィンの製造量が低下してしまい、熱交換器用フィンの製造コストの低減が阻害されるといった課題もある。
すなわち、本発明は、複数の透孔又は複数の切り欠き部を有する金属帯状体を形成する金型装置と、該金属帯状体を列方向に切断し、当該列方向に複数本整列してなる製品幅の金属帯状体を形成する列間スリット装置と、前記列間スリット装置によって形成された製品幅の金属帯状体を下流側に送る第1送り装置と、を備えたプレス装置を具備する熱交換器用フィンの製造装置であって、前記列間スリット装置によって形成された複数本の製品幅の金属帯状体のそれぞれを所定長さに切断する切断装置と、前記列間スリット装置によって形成された複数本の製品幅の金属帯状体のそれぞれを前記切断装置へ送り込む第2送り装置と、を有するカットオフ装置を具備し、前記列間スリット装置から出た複数本の製品幅の金属帯状体は、下方にたるませた状態を経てから前記カットオフ装置に進入するように設けられ、前記列間スリット装置の送り出し位置と、前記カットオフ装置への進入位置との間には、隣接する製品幅の金属帯状体のたるみ開始位置又はたるみ終了位置を異ならせるために、それぞれの製品幅の金属帯状体の下面を支持し、製品幅の金属帯状体の送り方向における突出長さが隣接する製品幅の金属帯状体の間で異なる複数の受け部を具備することを特徴とする。
本実施形態にかかる熱交換器用フィンの製造装置の全体構成を図1に示す。
アルミニウム等の未加工の金属製の薄板41は、アンコイラー40にコイル状に巻回されている。アンコイラー40から引き出された薄板41は、ループコントローラ42内に挿入され、間欠送りされる薄板41のばたつきがループコントローラ42によって抑えられる。
NCフィーダ44の下流側には、金型装置46が内部に配置されたプレス装置47が設けられている。本実施形態の金型装置46は、上型ダイセット46Aと下型ダイセット46Bとを有し、上型ダイセット46Aまたは下型ダイセット46Bの一方が他方に対して接離動可能に設けられている。プレス装置47において、薄板41が金型装置46によって所定の形状の金属帯状体48に形成される。
図2に示す金属帯状体48は、搬送方向(図2内の横方向の矢印)に直交する幅方向(図2内の縦方向の矢印)に4列の製品群が並んで形成されている。金属帯状体48を個片化して得られる各々の製品については、図9Aおよび図9Bを参照して説明するが、扁平チューブ32が挿入されるチューブ挿入部34が複数箇所に形成されており、チューブ挿入部34とチューブ挿入部34との間は、ルーバー35が形成された板状部36が形成されている。また、ルーバー35の幅方向の両端部側には、板状部36の一部が切り起こされて形成された切り起し部37が形成されている。1つのルーバー35に対する2つの切り起し部37,37のうち、一方側の切り起し部37は、板状部36の先端部側に形成されている。
上記の1つのルーバー35に対する2つの切り起し部37,37のうち、他方側の切り起し部37は、この連結部38上に形成されている。
このように、4つの製品を相対するように配置することによって、金型装置46および金属帯状体48の左右の荷重バランスが良くなる。
プレス装置47内の金型装置46で形成された金属帯状体48は、プレス装置47の下流側に設けられている第1送り装置50によって間欠的に搬送方向に送られる。第1送り装置50の送りタイミングは、NCフィーダ44と連動して動作するように設けられており、安定した間欠送りを可能とする。
上刃53及び下刃54は、金属帯状体48の搬送方向に長尺に形成されており、間欠送りされる金属帯状体48を、噛み合わせた上刃53と下刃54とで切断し、搬送方向に長い製品の中間体である製品幅の金属帯状体49に形成する。
なお、カットオフ装置60に送り込まれる前に、複数本(本実施形態では4本)の製品幅の金属帯状体49は、隣り合う製品幅の金属帯状体49どうしの間を所定間隔(後述するスタック装置の構造にもよるが、5〜10mm程度)あけるように配置される。また、カットオフ装置60に送り込まれる前には、複数本の製品幅の金属帯状体49は、カットオフ装置60による1回の送り長さよりも長い長さを一時的に溜めるため、下方にたるませるようにしている(図1中のA部分および図3参照)。
第2送り装置62は、水平方向に移動可能な搬送ユニット64が、所定距離移動することにより製品幅の金属帯状体49をプレス装置47側から牽引し、カットオフ装置60の下流側に押し出す。搬送ユニット64の上面には、製品幅の金属帯状体49の数だけ水平方向に並んだ複数列の送りピン65が列状に上方に突出して配置されている。送りピン65が各製品幅の金属帯状体49に形成されたチューブ挿入部34内に下方から進入し、送りピン65が牽引することでそれぞれの製品幅の金属帯状体49を移送位置まで移動させることができる。
切断装置66は、それぞれの製品幅の金属帯状体49を所定長さに切断することにより、最終的な熱交換器用フィン30を作成するものである。切断装置66は、各製品幅の金属帯状体49の上面側に配置された上刃68と、各製品幅の金属帯状体49の下面側に配置された下刃69とを有する。
上刃68と下刃69とが型閉じすることによって、各製品幅の金属帯状体49が搬送方向において所定長さ寸法に切断され、熱交換器用フィン30が製造される。
熱交換器用フィンのスタックの一例について説明する。カットオフ装置60により所定寸法に切断された熱交換器用フィン30は、保持状態を継続する保持装置70に保持される。保持装置70の下方には、カットオフ装置60により所定長さに切断された熱交換器用フィン30を積層させるためのスタック装置80が設けられている。
スタック装置80は、保持装置70により保持されている熱交換器用フィン30のチューブ挿入部34に下方から挿通可能に立設された複数本のスタックピン81と、スタックピン81の下端に設けられた台座82を有している。台座82には台座82を上下方向(高さ方向)に移動させるための上下動装置83が設けられている。上下動装置83としてはモータ駆動装置が好適に用いられる。スタック装置80は以上に説明した構成に限定されるものではなく、他の構成例としてはマガジン状のスタック装置80を採用することもできる。
図5は第2実施形態にかかる熱交換器用フィンの製造措置の要部側面図である。図6は、図5に示す受け部56の拡大説明図である。本実施形態においては、図5に示すように列間スリット装置52の搬送方向における下流端位置に受け部56を配設し、カットオフ装置60の進入位置(搬送方向における上流端位置)に第2の受け部61が配設されている点が特徴的である。
第2の受け部61は、カットオフ装置60の進入位置に対する取り付け角度が調整可能であるため、製品幅の金属帯状体49のカットオフ装置60への取り込み角度(製品幅の金属帯状体48の下方へのたるみ状態からの復元位置)を適宜調整することができる。図5に示すようにカットオフ装置60への製品幅の金属帯状体49の取り込み角度を変更することでも、列方向に隣接する製品幅の金属帯状体49どうしを離反させることができ、製品幅の金属帯状体49の下方へのたるみ部分における列方向に隣接する製品幅の金属帯状体49どうしの絡みをより確実に防止することができる。
具体的には、受け部56を列間スリット装置52における製品幅の金属帯状体49の搬送方向における下流端位置からカットオフ装置60に向って徐々に高さ位置を増やす方向に延設することもできる。この形態によれば、受け部56が配設されていない第1列目と第3列目の製品幅の金属帯状体49に対する第2列目と第4列目の製品幅の金属帯状体49の離間距離をさらに増加させることができる点で好都合である。
要は、列間スリット装置52から送り出された製品幅の金属帯状体49が列間スリット装置52とカットオフ装置60との間で、下方にたるんだ状態を経た後にカットオフ装置60に進入する際において、互いに隣接する製品幅の金属帯状体49どうしのたるみ形状を異ならせることができればよいのである。
さらには、以上に説明したすべての構成を適宜組み合わせた熱交換器用フィンの製造装置100を採用することもできる。
Claims (3)
- 複数の透孔又は複数の切り欠き部を有する金属帯状体を形成する金型装置と、該金属帯状体を列方向に切断し、当該列方向に複数本整列してなる製品幅の金属帯状体を形成する列間スリット装置と、前記列間スリット装置によって形成された製品幅の金属帯状体を下流側に送る第1送り装置と、を備えたプレス装置を具備する熱交換器用フィンの製造装置であって、
前記列間スリット装置によって形成された複数本の製品幅の金属帯状体のそれぞれを所定長さに切断する切断装置と、
前記列間スリット装置によって形成された複数本の製品幅の金属帯状体のそれぞれを前記切断装置へ送り込む第2送り装置と、を有するカットオフ装置を具備し、
前記列間スリット装置から出た複数本の製品幅の金属帯状体は、下方にたるませた状態を経てから前記カットオフ装置に進入するように設けられ、
前記列間スリット装置の送り出し位置と、前記カットオフ装置への進入位置との間には、隣接する製品幅の金属帯状体のたるみ開始位置又はたるみ終了位置を異ならせるために、それぞれの製品幅の金属帯状体の下面を支持し、製品幅の金属帯状体の送り方向における突出長さが隣接する製品幅の金属帯状体の間で異なる複数の受け部を具備することを特徴とする熱交換器用フィンの製造装置。 - 前記受け部は、前記列間スリット装置の送り出し位置、および、前記カットオフ装置への進入位置のうちの少なくとも一方に配設されていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器用フィンの製造装置。
- 前記受け部は、前記列間スリット装置から送り出された製品幅の金属帯状体の下方へのたるみ開始位置、および、前記カットオフ装置に進入する製品幅の金属帯状体の下方へのたるみからの復元位置のうちの少なくとも一方が調整可能に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器用フィンの製造装置。
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