JP6435039B2 - 着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、インクジェット用インク組成物および印刷用インク組成物 - Google Patents
着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、インクジェット用インク組成物および印刷用インク組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6435039B2 JP6435039B2 JP2017504922A JP2017504922A JP6435039B2 JP 6435039 B2 JP6435039 B2 JP 6435039B2 JP 2017504922 A JP2017504922 A JP 2017504922A JP 2017504922 A JP2017504922 A JP 2017504922A JP 6435039 B2 JP6435039 B2 JP 6435039B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- pigment
- resin
- coloring composition
- composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/02—Printing inks
- C09D11/03—Printing inks characterised by features other than the chemical nature of the binder
- C09D11/037—Printing inks characterised by features other than the chemical nature of the binder characterised by the pigment
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/02—Printing inks
- C09D11/10—Printing inks based on artificial resins
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/322—Pigment inks
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/324—Inkjet printing inks characterised by colouring agents containing carbon black
- C09D11/326—Inkjet printing inks characterised by colouring agents containing carbon black characterised by the pigment dispersant
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/20—Filters
Description
しかしながら、前者の方法の場合、顔料分散液の組み合わせによっては、顔料分散液を混合すると凝集が生じたり、粘度が上昇することがあり、分散安定性が不十分な場合があった。
また、後者の方法の場合、顔料の表面状態によって分散条件の最適範囲が異なるため、顔料ごとの分散均衡のズレにより、分散安定性が不十分な場合や、製造適正範囲が狭いなどの問題があった。
<1> 有機顔料の表面の少なくとも一部に金属酸化物を有する顔料体と、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂とを含有する着色組成物。
<2> 金属酸化物が、Si、Al、ZrおよびInから選ばれる1種以上の元素の酸化物である、<1>に記載の着色組成物。
<3> 金属酸化物が、Siの酸化物である、<1>に記載の着色組成物。
<4> 樹脂が、グラフト共重合体を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<5> 顔料体は、有機顔料100質量部に対して、金属酸化物を1〜25質量部有する、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<6> 顔料体を2種以上含み、2種以上の顔料体は、互いに異なる有機顔料を含む、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<7> 顔料体を2種以上含み、各顔料体が有する金属酸化物は、共通する金属原子を含有する、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<8> 樹脂は、酸性樹脂を2種以上含むか、あるいは、塩基性樹脂を2種以上含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<9> 樹脂は、溶解度パラメータの差が6(J/cm3)0.5以下である樹脂を2種以上含む、<1>〜<8>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<10> 更に、重合性化合物を含有する、<1>〜<9>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<11> 更に、光重合開始剤を含有する、<10>に記載の着色組成物。
<12> 更に溶剤を含む、<1>〜<11>のいずれか1つに記載の着色組成物。
<13> 酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂の存在下で、有機顔料の表面の少なくとも一部が金属酸化物で被覆された顔料体の2種以上を分散する工程を含む、着色組成物の製造方法。
<14> <1>〜<12>のいずれか1つに記載の着色組成物を用いたカラーフィルタ。
<15> <1>〜<12>のいずれか1つに記載の着色組成物を用いたインクジェット用インク組成物。
<16> <1>〜<12>のいずれか1つに記載の着色組成物を用いた印刷用インク組成物。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書において「露光」とは、特に断らない限り、光を用いた露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線を用いた描画も露光に含める。また、露光に用いられる光としては、一般的に、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等の活性光線または放射線が挙げられる。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、全固形分とは、着色組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アリル」は、アリルおよびメタリルの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルの双方、または、いずれかを表す。
本明細書において、重合性化合物とは、重合性官能基を有する化合物のことをいう。重合性官能基とは、重合反応に関与する基を言う。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけを含む語ではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成される操作を意味する語であれば、本用語に含まれる。
本明細書において、重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算値として定義される。
本発明に用いられる有機顔料は、溶剤に溶解しにくい不溶性の色素化合物を意味する。典型的には、組成物中に粒子として分散された状態で存在する色素化合物を意味する。ここで、溶剤とは、任意の溶剤が挙げられ、例えば後述する溶剤の欄で例示する溶剤が挙げられる。本発明に用いられる有機顔料は、例えば、25℃のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ−ト100gに対する溶解量、および、25℃の水100gに対する溶解量が、いずれも0.1g以下であることが好ましい。
本発明の着色組成物は、有機顔料の表面の少なくとも一部に金属酸化物を有する顔料体と、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂とを含む。
本発明の着色組成物は、上記構成とすることにより、分散安定性の良好な着色組成物とすることができる。
また、有機顔料は、紫外線照射により有機顔料の劣化(一重項酸素または三重項酸素に起因する酸化)が進行しやすい傾向にあるが、この顔料体は、有機顔料の表面の少なくとも一部に金属酸化物を有するので、耐光性に優れる。
また、この顔料体は、有機顔料の表面の少なくとも一部に、金属酸化物を有するので、有機顔料の種類によらず、有機顔料の表面状態をほぼ同じ状態にすることができる。このため、顔料体の分散に用いる樹脂などや、顔料体の分散条件などを、有機顔料の種類ごとに変更しなくても、分散安定性に優れた着色組成物とすることができる。更には、複数の顔料体を、同時に分散させても、顔料体毎の分散進行の差が生じにくく、分散安定性に優れた着色組成物とすることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の着色組成物は、有機顔料の表面の少なくとも一部に金属酸化物を有する顔料体を含む。
顔料体が有する有機顔料としては、従来公知の種々の有機顔料を挙げることができる。例えば、以下のものを挙げることができる。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
カラーインデックス(C.I.)ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214等、
C.I.ピグメントオレンジ 2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,55,59,60,61,62,64,71,73等、
C.I.ピグメントレッド 1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:2,81:3,83,88,90,105,112,119,122,123,144,146,149,150,155,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,220,224,226,242,246,254,255,264,270,272,279、
C.I.ピグメントグリーン 7,10,36,37,58,59、
C.I.ピグメントバイオレット 1,19,23,27,32,37,42
C.I.ピグメントブルー 1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,22,60,64,66,79,80、
C.I.ピグメントブラック 1。
また、有機顔料としては、特開2013−040240号公報の段落番号0027〜0118に記載されたアゾ顔料を用いることもできる。
また、青色顔料として、リン原子を有するアルミニウムフタロシアニン化合物を用いることもできる。具体例としては、特開2012−247591号公報の段落0022〜0030、特開2011−157478号公報の段落0047に記載の化合物などが挙げられる。
本発明において、金属酸化物は、Si、Al、ZrおよびInから選ばれる1種以上の元素を含む酸化物が好ましく、Si、AlおよびZrから選ばれる1種以上の元素を含む酸化物が好ましく、Siの酸化物を含むことがより好ましく、Siの酸化物が特に好ましい。この態様によれば、分散安定性をより向上できる。更には、有機顔料の耐光性をより向上することができる。Siの酸化物としては、SiO2が挙げられる。
金属酸化物の被覆率は、50〜100%が好ましく、80〜100%がより好ましい。被覆率が上記範囲であれば、優れた分散安定性が得られる。なお、金属酸化物の被覆率は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察の方法で測定した値である。
顔料体を2種以上含む場合、2種以上の顔料体は、互いに異なる有機顔料を含むことが好ましい。また、各顔料体が有する金属酸化物は、共通する金属原子を含むことが好ましく、共通する金属原子を、金属酸化物に含まれる全金属原子の5質量%以上含有することがより好ましく、8〜100質量%含有することが特に好ましい。金属酸化物の組成は、X線光電子分光(ESCA)で測定することができる。
また、各顔料体は、ともにSiの酸化物を含むことも好ましい。
また、本発明の着色組成物を用いてカラーフィルタ形成する場合、顔料体の平均粒子径は、30〜80nmが好ましく、40〜60nmがより好ましい。
また、本発明の着色組成物を、インクジェット用インク組成物または印刷用インク組成物に用いる場合は、顔料体の平均粒子径は、80〜500nmが好ましく、100〜200nmがより好ましい。
顔料体の平均粒子径が上記範囲であれば、発色性が良好で、さらには、基材とのなじみも良好である。
なお、本発明において、顔料体の平均粒子径は、一粒の顔料体の粒径の平均値を意味する。平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、顔料体の粒子サイズを100個計測し、平均値を算出することによって求めることができる。
触媒の使用量は、特に限定されないが、金属アルコキシド100質量部に対して、0.1〜2.0質量部が好ましい。触媒は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、反応温度は、100〜300℃が好ましく、150〜250℃がより好ましい。
反応時間は、1〜20時間が好ましく、2〜5時間がより好ましい。
上記反応は、金属アルコキシドの加水分解により生成したアルコールを除去しながら行うことが好ましい。
本発明の着色組成物は、上述した顔料体以外の着色剤(以下、「他の着色剤」ともいう)を含んでいてもよい。他の着色剤は、顔料、染料いずれも好ましく用いることができ、染料がより好ましい。
また、他の着色剤として、色素多量体を用いてもよい。色素多量体は、溶剤に溶解して用いられる染料であることが好ましいが、粒子を形成していてもよい。色素多量体が粒子である場合は、色素多量体を溶剤などに分散して用いられる。粒子状態の色素多量体は、例えば乳化重合によって得ることができる。例えば、特開2015−214682号公報に記載されている化合物および製造方法が具体例として挙げられる。また、色素多量体は、特開2011−213925号公報、特開2013−041097号公報、特開2015−028144号公報、特開2015−030742号公報等に記載されている化合物を用いることもできる。
また、本発明の着色組成物は、他の着色剤を実質的に含有しないこともできる。他の着色剤を実質的に含有しないとは、例えば、他の着色剤の含有量が、顔料体100質量部に対して、0.1質量部以下とすることもでき、0.05質量部以下とすることもでき、含有しないこともできる。
本発明の着色組成物は、樹脂を含む。そして、本発明では、樹脂として、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂(以下、樹脂Aともいう)を含む樹脂を用いる。樹脂Aが有する酸基としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性ヒドロキシル基などが挙げられる。樹脂Aが有する塩基性基としては、アミノ基などが挙げられる。本発明の着色組成物が、上記樹脂Aを含むことで、上述した顔料体の分散安定性を良好にすることができる。
また、本発明では、樹脂として、酸基および塩基性基を有さない樹脂(他の樹脂)をさらに用いることもできる。
なお、主に顔料などの着色剤を分散させるために用いられる樹脂を分散剤ともいう。ただし、樹脂のこのような用途は一例であって、このような用途以外を目的で樹脂を使用することもできる。
また、本発明の着色組成物は、樹脂の全質量に対して、樹脂Aを50〜100質量%含有することが好ましく、60〜100質量%がより好ましい。
また、上記樹脂Aは、塩基性樹脂を2種以上含んでいてもよい。この場合は、塩基性樹脂を実質的に含まないことが好ましい。なお、樹脂Aが酸性樹脂を実質的に含まないとは、例えば、樹脂Aの全質量に対する酸性樹脂の割合が1質量%未満であることが好ましく、0.5質量%未満がより好ましく、含有しないことが一層好ましい。
また、塩基性樹脂とは、塩基性基の量が酸基の量よりも多い樹脂を表す。塩基性樹脂は、酸基の量と塩基性基の量の合計量を100モル%としたときに、塩基性基の量が50モル%以上を占める樹脂が好ましい。なお、実質的に塩基性基のみからなる樹脂とは、例えば、塩基性基の量が上記割合で95モル%以上を占める樹脂が好ましく、塩基性基の量が99モル%以上を占める樹脂がより好ましく、酸基を含まない樹脂が一層好ましい。塩基性基は、アミノ基が好ましい。
なお、本発明において、酸価とは、固形分1gあたりの酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を表したものである。また、塩基価とは、固形分1gあたりの塩基性成分と当量の水酸化カリウム(KOH)のmg数を表したものである。
グラフト共重合体のグラフト鎖としては、グラフト鎖と溶剤との相互作用性を向上させ、それにより分散性を高めるために、ポリ(メタ)アクリル構造、ポリエステル構造、又はポリエーテル構造を有するグラフト鎖であることが好ましく、ポリエステル構造又はポリエーテル構造を有するグラフト鎖であることがより好ましい。
オリゴイミン系グラフト共重合体としては、pKa14以下の官能基を有する部分構造を有する基Xを有する繰り返し単位と、原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yを含む側鎖とを有し、かつ主鎖及び側鎖の少なくとも一方に塩基性窒素原子を有する樹脂が好ましい。
ここで、塩基性窒素原子とは、塩基性を呈する窒素原子であれば特に制限はない。オリゴイミン系グラフト共重合体は、塩基強度pKb14以下の窒素原子を有する構造を含有することが好ましく、pKb10以下の窒素原子を有する構造を含有することがより好ましい。
本発明において塩基強度pKbとは、水温25℃でのpKbをいい、塩基の強さを定量的に表すための指標のひとつであり、塩基性度定数と同義である。塩基強度pKbと、後述の酸強度pKaとは、pKb=14−pKaの関係にある。
一般式(I−2)で表される繰り返し単位は、オリゴイミン系グラフト共重合体に含まれる全繰り返し単位中、10〜90モル%含有されることが好ましく、30〜70モル%含有されることが最も好ましい。
分散安定性及び親疎水性のバランスの観点からは、一般式(I−1)で表される繰り返し単位及び一般式(I−2)で表される繰り返し単位の含有比〔(I−1):(I−2)〕は、モル比で10:1〜1:100の範囲であることが好ましく、1:1〜1:10の範囲であることがより好ましい。
一般式(II−2)で表される繰り返し単位は、オリゴイミン系グラフト共重合体に含まれる全繰り返し単位中、10〜90モル%含有されることが好ましく、30〜70モル%含有されることが最も好ましい。
分散安定性及び親疎水性のバランスの観点からは、一般式(II−1)で表される繰り返し単位及び一般式(II−2)で表される繰り返し単位の含有比〔(II−1):(II−2)〕は、モル比で10:1〜1:100の範囲であることが好ましく、1:1〜1:10の範囲であることがより好ましい。
所望により併用される一般式(II−3)で表される繰り返し単位は、オリゴイミン系グラフト共重合体の全繰り返し単位中、0.5〜20モル%含有されることが好ましく、1〜10モル%含有されることが最も好ましい。
基Xは、pKaが14以下の官能基を有する。基Xが有するpKaが14以下の官能基のpKaは、水温25℃での値である。ここでいう「pKa」とは、化学便覧(II)(改訂4版、1993年、日本化学会編、丸善株式会社)に記載されている定義のものである。
「pKa14以下の官能基」は、物性がこの条件を満たすものであれば、その構造などは特に限定されず、公知の官能基でpKaが上記範囲を満たすものが挙げられるが、特にpKaが12以下である官能基が好ましく、pKaが11以下である官能基が最も好ましい。基Xとして具体的には、例えば、カルボン酸基(pKa:3〜5程度)、スルホン酸基(pKa:−3〜−2程度)、−COCH2CO−(pKa:8〜10程度)、−COCH2CN(pKa:8〜11程度)、−CONHCO−、フェノール性水酸基、−RFCH2OH又は−(RF)2CHOH(RFはペルフルオロアルキル基を表す。pKa:9〜11程度)、スルホンアミド基(pKa:9〜11程度)等が挙げられ、特にカルボン酸基(pKa:3〜5程度)、スルホン酸基(pKa:−3〜−2程度)、−COCH2CO−(pKa:8〜10程度)が好ましい。
基Xとしては、特に、下記一般式(V−1)、一般式(V−2)又は一般式(V−3)で表される構造を有するものが好ましい。
原子数40〜10,000のオリゴマー鎖又はポリマー鎖Yとしては、オリゴイミン系グラフト共重合体の主鎖部と連結できるポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリル酸エステル等の公知のポリマー鎖が挙げられる。Yにおける、オリゴイミン系グラフト共重合体との結合部位は、Yの末端であることが好ましい。
Yは、上述した繰り返し単位(i)の塩基性窒素原子と結合していることが好ましい。繰り返し単位(i)の塩基性窒素原子とYとの結合様式は、共有結合、イオン結合、又は、共有結合及びイオン結合の混合である。繰り返し単位(i)の塩基性窒素原子とYとの結合様式の比率は、共有結合:イオン結合=100:0〜0:100であることが好ましく、95:5〜5:95がより好ましく、90:10〜10:90が最も好ましい。Yは、繰り返し単位(i)の塩基性窒素原子とアミド結合、又はカルボン酸塩としてイオン結合していることが好ましい。
Yの数平均分子量はGPC法を用いるポリスチレン換算値により測定することができる。Yの数平均分子量は、特に1,000〜50,000が好ましく、1,000〜30,000が分散性、分散安定性および現像性の観点から最も好ましい。
Yは側鎖構造であることが好ましい。Yは、主鎖連鎖に対し、樹脂1分子中に、2つ以上連結していることが好ましく、5つ以上連結していることが最も好ましい。
Yの詳細については、特開2013−064979号公報の段落番号0086〜0098の記載を参酌でき、本明細書にはこれらの内容が組み込まれることとする。
上述したオリゴイミン系グラフト共重合体の具体例は、例えば、特開2013−064979号公報の段落番号0099〜0109、0119〜0124に記載された樹脂が挙げられ、本明細書にはこれらの内容が組み込まれる。
R1、R2、R4、及びR5としては、水素原子が好ましく、R3及びR6としては、水素原子又はメチル基が、顔料表面への吸着効率の点からも最も好ましい。
アルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。
ヘテロ原子を含む部分構造におけるヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が挙げられ、中でも、酸素原子、窒素原子が好ましい。
2価の有機連結基としては、上記のアルキレン基の末端に、−C(=O)−、−OC(=O)−、−NHC(=O)−から選ばれるヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造を有し、ヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造を介して、隣接した酸素原子と連結したものが、顔料への吸着性の点から好ましい。ここで、隣接した酸素原子とは、一般式(A1)におけるL1、及び一般式(A2)におけるL2に対し、側鎖末端側で結合する酸素原子を意味する。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する単量体と無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物のような環状無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなども利用できる。また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水物含有モノマーを用いてもよい。なかでも、未露光部の現像除去性の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する単量体と無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物のような環状無水物との付加反応物が好ましい。
スルホン酸基を有するビニルモノマーとしては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。
リン酸基を有するビニルモノマーとしては、リン酸モノ(2−アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2−アクリロイルオキシエチルエステル)などが挙げられる。
また、酸基を有する繰り返し単位としては、特開2008−165059号公報の段落番号0067〜0069の記載を参酌でき、この内容は本明細書に含まれることとする。
なお、本発明では、SP値は、Hoy法で求められる値を用いる。Hoy法の文献としては、H.L.Hoy:J.Paint Tech.,42(540),76−118(1970)や、SP値 基礎・応用と計算方法(山本、情報機構、2005)が好適に挙げられる。
本発明において、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂(樹脂A)は、分散剤として用いられることが好ましい。すなわち、本発明の着色組成物は、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂の存在下で、有機顔料の表面の少なくとも一部に金属酸化物を有する顔料体を分散させる工程を経て製造されることが好ましい。
分散剤としては、例えば、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体などが挙げられ、グラフト共重合体が好ましい。グラフト共重合体としては、上述したものが挙げられる。
分散剤は、酸性分散剤(酸性樹脂)、塩基性分散剤(塩基性樹脂)が挙げられる。
本発明の着色組成物は、顔料体を2種以上含む組成物であって、2種以上の顔料体は、ともに酸性分散剤のみで分散されるか、あるいは、ともに塩基性分散剤のみで分散されていることが好ましい。
分散剤を2種以上併用する場合、分散剤同士のSP値の差は、6(J/cm3)0.5以下が好ましく、0〜4(J/cm3)0.5がさらに好ましい。SP値の差が上記範囲であれば、顔料体の分散安定性を向上できる。
分散剤を2種以上併用する場合、分散剤は、実質的に酸性樹脂のみまたは塩基性樹脂のみで構成されていることが好ましい。なお、分散剤が実質的に酸性樹脂のみで構成されているとは、例えば、分散剤の全質量に対する酸性樹脂の割合が99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上がより好ましく、酸性樹脂のみで構成されていることが一層好ましい。また、分散剤が実質的に塩基性樹脂のみで構成されているとは、例えば、分散剤の全質量に対する塩基性樹脂の割合が99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上がより好ましく、塩基性樹脂のみで構成されていることが一層好ましい。
なお、上記分散剤で説明した樹脂は、分散剤以外の用途で使用することもできる。例えば、バインダーとして用いることもできる。
本発明において、樹脂は、分子中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有する樹脂(アルカリ可溶性樹脂ともいう)を用いることができる。なお、アルカリ可溶性樹脂は、分散剤やバインダーとして用いることもできる。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であってもよく、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。
アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性ヒドロキシル基などが挙げられるが、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂は、予めイソシアネート基とヒドロキシル基を反応させ、未反応のイソシアネート基を1つ残し、かつ(メタ)アクリロイル基等の重合性基を含む化合物と、カルボキシル基を含むアクリル樹脂とを反応させて得られるウレタン変性したアルカリ可溶性樹脂;カルボキシル基を含むアクリル樹脂と、分子内にエポキシ基及び重合性二重結合を有する化合物との反応によって得られるアルカリ可溶性樹脂;酸ペンダント型エポキシアクリレート樹脂;ヒドロキシル基を含むアクリル樹脂と重合性二重結合を有する2塩基酸無水物を反応させて得られるアルカリ可溶性樹脂;ヒドロキシル基を含むアクリル樹脂と、イソシアネート及び重合性基を有する化合物を反応させて得られるアルカリ可溶性樹脂;特開2002−229207号公報及び特開2003−335814号公報に記載されるα位又はβ位にハロゲン原子或いはスルホネート基などの脱離基を有するエステル基を側鎖に有する樹脂を塩基性処理を行うことで得られるアルカリ可溶性樹脂などが好ましい。
重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、ダイヤナ−ルNRシリーズ(三菱レイヨン(株)製)、Photomer6173(COOH含有 polyurethane acrylic oligomer.Diamond Shamrock Co.,Ltd.製)、ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(例えば、ACA230AA)、プラクセル CF200シリーズ(いずれも(株)ダイセル製)、Ebecryl3800(ダイセルユーシービー(株)製)、アクリキュア−RD−F8((株)日本触媒製)などが挙げられる。
一般式(ED2)中、Rは、水素原子または炭素数1〜30の有機基を表す。一般式(ED2)の具体例としては、特開2010−168539号公報の記載を参酌できる。
式(X)において、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数2〜10のアルキレン基を表し、R3は、水素原子またはベンゼン環を含んでもよい炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは1〜15の整数を表す。
さらに、特開2012−32767号公報に記載の段落番号0029〜0063に記載の共重合体(B)および実施例で用いられているアルカリ可溶性樹脂、特開2012−208474号公報の段落番号0088〜0098に記載のバインダー樹脂および実施例で用いられているバインダー樹脂、特開2012−137531号公報の段落番号0022〜0032に記載のバインダー樹脂および実施例で用いられているバインダー樹脂、特開2013−024934号公報の段落番号0132〜0143に記載のバインダー樹脂および実施例で用いられているバインダー樹脂、特開2011−242752号公報の段落番号0092〜0098および実施例で用いられているバインダー樹脂、特開2012−032770号公報の段落番号0030〜0072の記載のバインダー樹脂を用いることもできる。これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の着色組成物は、溶剤を含有することが好ましい。
溶剤は、着色組成物の塗布性を満足すれば基本的には特に制限はない。溶剤は用途に応じて適宜選択できる。
水は、脱イオンされた水であるイオン交換水、蒸留水などを使用することが好ましい。また、使用される材料により中性、アルカリ性、酸性で使用することもできる。
有機溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸シクロヘキシル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチルおよび2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等が挙げられる。エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等が挙げられる。ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等が挙げられる。芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
また、溶剤として、金属含有量が少ない有機溶剤を用いることが好ましく、例えば有機溶剤の金属含有量は、10ppb以下であることが好ましい。必要に応じて有機溶剤の金属含有量がpptレベルのものを用いてもよく、そのような高純度溶剤は例えば東洋合成社が提供している(化学工業日報、2015年11月13日)。
また、着色組成物に含まれる樹脂のSP値と、溶剤のSP値の差は、6(J/cm3)0.5以下が好ましく、0〜5(J/cm3)0.5がより好ましい。
本発明の着色組成物は、溶剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の着色組成物は、重合性化合物を含有することが好ましい。重合性化合物としては、公知の化合物を用いることができる。例えば、エチレン性不飽和結合を有する基、環状エーテル(エポキシ、オキセタン)基、メチロール基等を有する化合物が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。本発明において、重合性化合物は、光重合性化合物であることが好ましい。
重合性化合物の分子量は、100〜3000が好ましく、250〜1500がより好ましい。
重合性化合物は、3〜15官能の(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、3〜6官能の(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。
モノマー、プレポリマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、そのアミド類、並びにこれらの多量体が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、および不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの多量体である。また、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との反応物も好適である。ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との反応物も好適である。また、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号〔0095〕〜〔0108〕に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
以下に好ましい重合性化合物の態様を示す。
カプロラクトン構造を有する化合物としては、分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸及びε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記一般式(Z−1)で表されるカプロラクトン構造を有する化合物が好ましい。
一般式(Z−4)中、(メタ)アクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。
一般式(Z−5)中、(メタ)アクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
一般式(Z−5)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)中の−((CH2)yCH2O)−又は−((CH2)yCH(CH3)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」とも称する。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ(株)製)、UA−7200(新中村化学工業(株)製)、DPHA−40H(日本化薬(株)製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社化学(株)製)などが挙げられる。
本発明の着色組成物は、重合性化合物の反応を促進させることなどを目的として、分子内に2個以上のメルカプト基を有する多官能チオール化合物を含んでいてもよい。多官能チオール化合物は、2級のアルカンチオール類であることが好ましく、特に下記一般式(T1)で表される構造を有する化合物であることが好ましい。
一般式(T1)
(一般式(T1)中、nは2〜4の整数を表し、Lは2〜4価の連結基を表す。)
本発明の着色組成物は、光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する開始剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、光重合開始剤は、約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50のモル吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
光重合開始剤の具体例としては、例えば、特開2013−29760号公報の段落0265〜0268を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF(株)製)を用いることができる。
アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379EG(商品名:いずれもBASF(株)製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤は、365nm又は405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179号公報に記載の化合物も用いることができる。
アシルホスフィン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−819、IRGACURE−TPO(商品名:いずれもBASF(株)製)を用いることができる。
オキシム化合物の具体例としては、特開2001−233842号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報記載の化合物、特開2006−342166号公報記載の化合物を用いることができる。
本発明において、好適に用いることのできるオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイルオキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
また、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物等も挙げられる。
市販品ではIRGACURE−OXE01(BASF(株)製)、IRGACURE−OXE02(BASF(株)製)も好適に用いられる。また、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)、アデカアークルズNCI−831およびアデカアークルズNCI−930((株)ADEKA製)も用いることができる。
好ましくは、例えば、特開2013−29760号公報の段落0274〜0275を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
具体的には、オキシム化合物としては、下記式(OX−1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシム化合物は、オキシムのN−O結合が(E)体のオキシム化合物であってもよく、オキシムのN−O結合が(Z)体のオキシム化合物であってもよく、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
式(OX−1)中、Rで表される一価の置換基としては、一価の非金属原子団であることが好ましい。
一価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
式(OX−1)中、Bで表される一価の置換基としては、アリール基、複素環基、アリールカルボニル基、又は、複素環カルボニル基が好ましい。これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。
式(OX−1)中、Aで表される二価の有機基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基が好ましい。これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。
式(1)及び式(2)で表される化合物の具体例としては、例えば、特開2014−137466号公報の段落番号0076〜0079に記載された化合物が挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれることとする。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いて測定することができるが、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Cary−5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
本発明に用いられる光重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の着色組成物は、顔料誘導体を含有することが好ましい。顔料誘導体は、有機顔料の一部分を、酸性基、塩基性基又はフタルイミドメチル基で置換した構造を有する化合物が好ましい。顔料誘導体としては、分散性及び分散安定性の観点から、酸性基又は塩基性基を有する顔料誘導体が好ましい。特に好ましくは、塩基性基を有する顔料誘導体である。
また、顔料誘導体が有する酸性基としては、スルホン酸基、カルボン酸基及びその塩が好ましく、カルボン酸基及びスルホン酸基がさらに好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。顔料誘導体が有する塩基性基としては、アミノ基が好ましく、特に三級アミノ基が好ましい。
本発明の着色組成物においては、着色組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
本発明の着色組成物が重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量は、着色組成物の全固形分に対して、約0.01〜5質量%が好ましい。
本発明の着色組成物は、重合禁止剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の着色組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
フッ素系界面活性剤としてブロックポリマーを用いることもでき、具体例としては、例えば特開2011−89090号公報に記載された化合物が挙げられる。
上記の化合物の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜50,000であり、例えば、14,000である。上記の化合物中、各繰り返し単位の割合を示す%は質量%基準である。
フッ素系界面活性剤は、エチレン性不飽和基を側鎖に有する含フッ素重合体をフッ素系界面活性剤として用いることもできる。具体例としては、特開2010−164965号公報0050〜0090段落および0289〜0295段落に記載された化合物、例えばDIC(株)製のメガファックRS−101、RS−102、RS−718K等が挙げられる。
本発明の着色組成物は、界面活性剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の着色組成物には、必要に応じて、各種添加剤を配合することができる。各種添加剤は、用途により適宜選択することができる。
例えば、カラーフィルタ形成用の着色組成物の場合には、その他添加剤として、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することができる。これらの添加剤としては、特開2004−295116号公報の段落0155〜0156に記載のものを挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
また、本発明の着色組成物を、インクジェット用インク組成物や印刷用インク組成物として用いる場合、更に、その他添加剤として、滑剤、充填剤、消泡剤、ゲル化剤、増粘剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を配合することができる。これらの添加剤としては、特開2014−24980号の段落番号0163〜0170に記載のものを挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の着色組成物は、前述の成分を混合して製造することができる。
着色組成物の製造に際しては、各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解・分散した後に逐次配合してもよい。
本発明の着色組成物の製造方法は、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂(樹脂A)の存在下で、顔料体を分散する工程(分散工程)を含むことが好ましい。
上記分散工程は、必要に応じて、溶剤及び/又は顔料誘導体を更に加えて行ってもよい。
分散工程は、ビーズミル等の分散装置を用いて行うことができる。
本発明の着色組成物に用いられる顔料体は、有機顔料の表面の少なくとも一部に、金属酸化物を有するので、有機顔料の種類によらず、有機顔料の表面状態をほぼ同じ状態にすることができる。このため、複数の顔料体を、同時に分散しても、顔料体毎の分散進行の差が生じにくく、分散安定性に優れた着色組成物とすることができる。
また、顔料体ごとに上記分散工程を行い、各顔料体を分散させた組成物(分散液)を混合して製造することもできる。
また、分散工程で溶剤を使用する場合、溶剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。2種以上用いる場合は、溶剤同士のSP値の差は、6(J/cm3)0.5以下が好ましく、0〜5(J/cm3)0.5がより好ましい。SP値の差が上記範囲であれば、顔料体の分散安定性を向上できる。
また、樹脂Aと溶剤のSP値の差は、6(J/cm3)0.5以下が好ましく、0〜5(J/cm3)0.5がより好ましい。
フィルタの孔径は、0.01〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01〜3.0μm程度、さらに好ましくは0.05〜0.5μm程度である。この範囲とすることにより、後工程において均一及び平滑な着色組成物の調製を阻害する、微細な異物を確実に除去することが可能となる。
また、上述した範囲内で異なる孔径の第1のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、分散液のみで行い、他の成分を混合した後で、第2のフィルタリングを行ってもよい。
本発明の着色組成物を、カラーフィルタ形成用として用いる場合は、重合性化合物および光重合開始剤をさらに含むことが好ましい。
表面張力は、20〜60mN/mが好ましい。より好ましくは、20〜45mN/mであり、更に好ましくは、25〜35mN/mである。上記表面張力は、ウイルヘルミー型表面張力計を用いて、23℃、相対湿度55%の環境下で測定した値である。
粘度は、1.2〜8.0mPa・sが好ましく、より好ましくは1.5〜6.0mPa・sであり、更に好ましくは1.8〜4.5mPa・sである。なお、上記粘度の測定は、23℃での値である。
固形分濃度は、5〜60質量%が好ましく、より好ましくは10〜30質量%であり、更に好ましくは15〜25質量%である。
次に、本発明のカラーフィルタ、パターン形成方法およびカラーフィルタについて、その製造方法を通じて詳述する。また、パターン形成方法を用いたカラーフィルタの製造方法についても説明する。
パターン形成方法は、本発明の着色組成物を用いて支持体上に着色組成物層を形成し、不要部分を除去して、着色パターンを形成することが好ましい。
パターン形成方法は、カラーフィルタの着色パターンの形成に好適に適用することができる。
パターン形成方法は、いわゆるフォトリソグラフィ法でパターン形成を行ってもよいし、ドライエッチング法でパターン形成を行ってもよい。
すなわち、本発明のカラーフィルタの製造方法の第一の好ましい態様は、本発明の着色組成物を用いて支持体上に着色組成物層を形成する工程と、着色組成物層をパターン状に露光する工程と、未露光部を現像除去して着色パターンを形成する工程と、を含む。必要に応じて、着色組成物層をベークする工程(プリベーク工程)、および、現像された着色パターンをベークする工程(ポストベーク工程)を設けてもよい。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法の第二の好ましい態様は、本発明の着色組成物を用いて支持体上に着色組成物層を形成し、硬化して着色層を形成する工程と、着色層上にフォトレジスト層を形成する工程と、露光および現像することによりフォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程と、レジストパターンをエッチングマスクとして着色層をドライエッチングして着色パターンを形成する工程とを含む。
本発明のカラーフィルタは、上記製造方法により好適に得ることができる。以下これらの詳細を述べる。
着色組成物層を形成する工程では、本発明の着色組成物を用いて支持体上に着色組成物層を形成する。
本発明における着色パターンは、固体撮像素子用基板の固体撮像素子形成面側(おもて面)に形成してもよいし、固体撮像素子非形成面側(裏面)に形成してもよい。
支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
次に、支持体上に形成した着色組成物層を、パターン状に露光する(露光工程)。例えば、支持体上に形成した着色組成物層に対し、ステッパー等の露光装置を用いて、所定のマスクパターンを有するマスクを介して露光することで、パターン状に露光することができる。これにより、露光部分を硬化することができる。
露光に際して用いることができる放射線(光)としては、g線、i線等の紫外線が好ましく(特に好ましくはi線)用いられる。照射量(露光量)は、例えば、30〜1500mJ/cm2が好ましく、50〜1000mJ/cm2がより好ましく、80〜500mJ/cm2が最も好ましい。
次に、未露光部を現像除去して着色パターンを形成する(パターン形成工程)。未露光部の現像除去は、現像液を用いて行うことができる。これにより、露光工程における未露光部の着色組成物層が現像液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。
現像液としては、下地の固体撮像素子や回路などにダメージを起こさない、有機アルカリ現像液が望ましい。
現像液の温度は、例えば、20〜30℃が好ましい。現像時間は、20〜180秒間が好ましい。また、残渣除去性を向上するため、現像液を60秒ごとに振り切り、さらに新たに現像液を供給する工程を数回繰り返してもよい。
また、現像液には無機アルカリを用いてもよい。無機アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウムなどが好ましい。
また、現像液には、界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤の例としては、上述した着色組成物で説明した界面活性剤が挙げられ、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後純水で洗浄(リンス)する。
ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、加熱温度は、例えば100〜240℃が好ましく、200〜240℃がより好ましい。ポストベーク後の膜のヤング率は0.5〜20GPaが好ましく、2.5〜15GPaがより好ましい。
ポストベーク処理は、現像後の膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
本発明のカラーフィルタは、例えば、CCDまたはCMOSを構成する各画素の受光部と、集光するためのマイクロレンズと、の間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
また、着色パターン(着色画素)のサイズ(パターン幅)としては、2.5μm以下が好ましく、2.0μm以下がより好ましく、1.7μm以下が特に好ましい。下限は、例えば0.1μm以上とすることができ、0.2μm以上とすることもできる。
固体撮像素子は、上述した本発明のカラーフィルタを備える。固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタを備え、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
さらに、デバイス保護膜上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
また、カラーフィルタは、隔壁により例えば格子状に仕切られた空間に、各色の画素を形成する硬化膜が埋め込まれた構造を有していてもよい。この場合の隔壁は各色の画素に対して低屈折率であることが好ましい。このような構造を有する撮像装置の例としては、特開2012−227478号公報、特開2014−179577号公報に記載の装置が挙げられる。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置などの画像表示装置に用いることができる。特に液晶表示装置の用途に好適である。本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置は、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れた高画質画像を表示することができる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color−filter On Array)方式にも供することが可能である。COA方式の液晶表示装置にあっては、カラーフィルタ層に対する要求特性は、前述のような通常の要求特性に加えて、層間絶縁膜に対する要求特性、すなわち低誘電率および剥離液耐性が必要とされることがある。本発明のカラーフィルタは、耐光性などに優れるので、解像度が高く長期耐久性に優れたCOA方式の液晶表示装置を提供することができる。なお、低誘電率の要求特性を満足するためには、カラーフィルタ層の上に樹脂被膜を設けてもよい。
これらの画像表示方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページなどに記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(2005)(A.Konno et.al)や、月刊ディスプレイ 2005年12月号の18〜24ページ(島 康裕)、同25〜30ページ(八木隆明)などに記載されている。
重量平均分子量は、以下の方法で測定した。
カラムの種類:TOSOH TSKgel Super HZM−Hと、TOSOH TSKgel Super HZ4000と、TOSOH TSKgel Super HZ2000とを連結したカラム展開溶媒:テトラヒドロフランカラム温度:40℃流量(サンプル注入量):1.0μL(サンプル濃度:0.1質量%)
装置名:東ソー製 HLC−8220GPC検出器:RI(屈折率)検出器検量線ベース樹脂:ポリスチレン
E型粘度計「TV−20形粘度計・コーンプレートタイプ TVE−20L」(東機産業製)を用いて、サンプル温度を23℃に調整してサンプルの粘度を測定した。
表1に示す有機顔料100質量部、エチルシリケート10質量部、メタノール90質量部の混合物を、0℃で10時間撹拌した後、20℃で20時間撹拌した。固形分を濾取し、25℃で24時間、100℃で10時間、200℃で1時間乾燥した後粉砕し、有機顔料がSiO2で被覆された顔料体を得た。
表中の記号は以下を表す。
PR254 : C.I.ピグメントレッド254
PR177 : C.I.ピグメントレッド177
PY150 : C.I.ピグメントイエロー150
PY139 : C.I.ピグメントイエロー139
PY185 : C.I.ピグメントイエロー185
PG36 : C.I.ピグメントグリーン36
PG7 : C.I.ピグメントグリーン7
PG58 : C.I.ピグメントグリーン58PB15:6 : C.I.ピグメントブルー15:6
PV23 : C.I.ピグメントバイオレット23
下記成分からなる混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、1〜10時間、混合して、表2〜表4に記載するSiO2で被覆された顔料を用いた顔料分散液、および表5に記載するSiO2で被覆されていない顔料を用いた顔料分散液を調製した。なお、粘度はビーズミルでの混合開始から1時間ごとに測定した。表中の数値は質量部を表す。また、P1〜P10および樹脂1、2、4及び5の数値は、固形分換算での値である。
P1〜P10:上記顔料体P1〜P10樹脂1:下記構造(グラフト共重合体、重量平均分子量22900、SP値23.8(J/cm3)0.5、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート20質量%溶液)
樹脂2:下記構造(グラフト共重合体、重量平均分子量10400、SP値18.6(J/cm3)0.5)
樹脂4:BYKChemie(株)製 DISPERBYK−2164(主骨格がポリウレタンで、側鎖にポリエステルあるいはポリエーテル鎖をもつ樹脂、SP値19.9(J/cm3)0.5)
樹脂5:下記構造(ポリカプロラクトン系樹脂、重量分子量20900、SP値19.6(J/cm3)0.5)
PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(SP値=17.9(J/cm3)0.5)
表2〜5に記載の組成からなる混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミルで、1〜10時間混合した。なお、粘度はビーズミルでの混合開始から一定の間隔で測定した。
上記混合液の分散進行時の粘度の最小値からのΔ粘度値が10%以下の範囲を、分散適点時間とし、以下の基準で分散適点時間を評価した。
Δ粘度値(%)=(混合液の粘度の測定値/混合液の分散進行時の粘度の最小値)×100
4:3時間以上
3:1時間以上3時間未満
2:20分以上1時間未満
1:20分未満
表2〜5に記載の組成からなる混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、分散進行時の粘度が最小値となる時間で分散を行って顔料体分散液または顔料分散液を製造した。得られた顔料体分散液または顔料分散液を、23℃、湿度45%の条件で、1ヶ月保管した。その後、この顔料分散液の粘度変化率を測定し、以下の基準で分散安定性を評価した。
粘度変化率=(1ヶ月保管後の粘度/製造直後の粘度)×100
4:粘度変化率が5%以下
3:粘度変化率が5%を超え10%以下
2:粘度変化率が10%を超え15%以下
1:粘度変化率が15%を超える
表2〜5に記載の組成からなる混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、分散進行時の粘度が最小値となる時間で分散を行って顔料分散液を製造した。
得られた顔料分散液を、ガラス基板(1737ガラス基板、厚さ0.7mm、コーニング(株)製)に、スピンコーター(ミカサ(株)製)を用いて、乾燥膜厚が0.6μmとなるように塗布し、ホットプレートを用いて、100℃で2分間プリベークを行った後、200℃で5分間加熱して膜を製造した(加熱処理前の膜)。
得られた膜を、ホットプレートを用いて、260℃で10分間加熱処理を行った(加熱処理後の膜)。加熱処理前後の膜の分光特性を、分光計としてMCPD3000(大塚電子製)を用いて測定し、以下の基準で耐熱性を評価した。
なお、最大分光特性変化率は、ある波長領域における分光特性変化率のうち最大のものをいう。
分光特性変化率=(|(加熱処理後の膜の透過率−加熱処理前の膜の透過率)|/加熱処理前の膜の透過率)×100
4:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率0.5%以下
3:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率0.5%を超え0.8%以下
2:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率0.8%を超え1.5%以下
1:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率1.5%を超える
表2〜5に記載の組成からなる混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、分散進行時の粘度が最小値となる時間で分散を行って顔料分散液を製造した。
得られた顔料分散液を、ガラス基板(1737ガラス基板、厚さ0.7mm、コーニング(株)製)に、スピンコーター(ミカサ(株)製)を用いて、乾燥膜厚が0.6μmとなるように塗布し、ホットプレートを用いて、100℃で2分間プリベークを行った後、200℃で5分間加熱して膜を製造した(光照射処理前の膜)。
得られた膜を、キセノンランプにて紫外線カットフィルタを通して1万ルクスの光を100時間照射した(光照射処理後の膜)。光照射処理前後の分光特性を、分光計としてMCPD3000(大塚電子製)を用いて測定し、以下の基準で耐光性を評価した。
なお、最大分光特性変化率は、ある波長領域における分光特性変化率のうち最大のものをいう。
分光特性変化率=(|(光照射処理後の膜の透過率−光照射処理前の膜の透過率)|/光照射処理前の膜の透過率)×100
4:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率が0.5%以下
3:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率が0.5%を超え0.8%以下
2:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率が0.8%を超え1.5%以下
1:400〜700nm波長領域で、最大分光特性変化率が1.5%を超える
一方、比較例は、顔料の種類により分散安定性が異なり、比較例R1−1、R1−2、R1−4では分散安定性に優れるものの、比較例R1−3、比較例R1−5、比較例R1−6では分散安定性が悪く、分散開始1時間でゲル状となり、耐熱性および耐光性は、評価できなかった。
また、比較例R1−1、R1−2、R1−4は、耐熱性および耐光性の少なくとも一方が劣っていた。
下記表に記載の組成からなる混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミルで、3時間混合して、各顔料分散液を製造した。表中の数値は質量部を表す。また、P1〜P10および樹脂1〜3の数値は、固形分換算での値である。
P1〜P10:上記顔料体P1〜P10樹脂1、2:上述した樹脂1、2樹脂3:下記構造(グラフト共重合体、重量平均分子量11400、SP値19.6(J/cm3)0.5、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート20%溶液)
PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(SP値=17.9(J/cm3)0.5)
シクロヘキサノン(SP値=20.9(J/cm3)0.5)
EEP:3−エトキシプロピオン酸エチル(SP値=18.2(J/cm3)0.5)
得られた混合液について、試験例1と同様にして分散安定性の評価を行った。
(着色組成物A1の調製)
以下に示す成分を、スターラを使用して、毎分200rpmで30分撹拌し、着色組成物A1(顔料体濃度が着色組成物の全固形分中38.58質量%)を調製した。この着色組成物A1は、異物などが発生していない良好なものであった。
実施例1−1で製造した顔料分散液(固形分濃度25.0質量%、顔料体濃度12.5質量%):64.9g
光重合開始剤(BASF製 イルガキュア OXE01):0.49g
重合性化合物1(日本化薬(株)製 KAYARAD DPHA):1.74g
重合性化合物2(日本化薬(株)製 KAYARAD RP1040):0.68g
アルカリ可溶性樹脂((株)ダイセル製 サイクロマーP 固形分濃度50質量%):3.42g
界面活性剤(ノニオン系界面活性剤 パイオニンD−6315(竹本油脂(株))):0.18g
溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)):28.6g
着色組成物A1の調製において、実施例1−1で製造した顔料分散液の代わりに、実施例1−2〜1−10で製造した顔料分散液を用いた以外は、着色組成物A1の調製方法と同様の方法で、着色組成物A2〜A10を調製した。これらの着色組成物は、異物などが発生していない良好なものであった。
シリコン基板に下地剤(CT−4000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製))を塗布し、220℃で5分間加熱して、厚さ0.1μmの透明下地層を形成した。
透明下地層上に、上記調製した着色組成物A1〜A10を用いて、着色組成物層を形成し、100℃で120秒間プリベークを行い、厚さ0.6μmの着色組成物層を形成した。着色組成物層に対し、i線ステッパー露光装置(FPA3000i5+、キャノン(株)製)にて、Islandパターンマスクを通して、350mJ/cm2の露光量を照射した。その後、シリコン基板に現像液CD−2060(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)をストレートノズルで吐出し、60秒間のパドル現像を行った。ついで、リンス、スピン乾燥および200℃、5分間のポストベーク処理を行い、1.4μmパターン四方のIslandパターンを形成した。
作製したパターンについてパターンプロファイル、現像残渣等の確認を行った。何れの着色組成物を用いた場合であっても、パターンがシャープに形成できており、カラーフィルタとして良好な性能を有していた。なお、パターン観察は、測長走査型電子顕微鏡S9260((株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて20000倍の倍率で行った。
以下の成分からなる混合物を、ミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて2,500回転/分にて10分間撹拌した。その後、ビーズミル分散機DISPERMAT LS(VMA社製)に入れ、直径0.65mmのYTZボール((株)ニッカトー製)を用い、2,500回転/分で6時間分散を行った。このようにしてイエローミルベースYM1を調製した。
顔料体P4 29.7部
ソルスパース 22000(日本ルーブリゾール(株)製) 1.6部
DISPERBYK−168(固形分30%、BYKChemie(株)製) 28.0部
SR339A(重合性化合物、2−フェノキシエチルアクリレート、サートマー(株)製) 39.7部
p−メトキシフェノール(重合禁止剤) 1.0部
イエローミルベースYM1 8部
IRGACURE−184(光重合開始剤、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF(株)製) 3部
IRGACURE−TPO(光重合開始剤、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、BASF(株)製) 9.5部
CD420(3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレート、サートマー(株)製) 37.5部
NVC(重合性化合物、N−ビニルカプロラクタム、BASF(株)製)13.8部
SR395(重合性化合物、イソデシルアクリレート、サートマー(株)製)24.6部
FIRSTCURE ITX(増感色素、イソプロピルチオキサントン、ChemFirst Inc.製)3.2部
p−メトキシフェノール(重合禁止剤) 0.4部
Claims (14)
- 有機顔料の表面の少なくとも一部に金属酸化物を有する顔料体と、酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂とを含有する着色組成物であって、
前記着色組成物は前記顔料体を2種以上含み、
前記2種以上の顔料体は互いに異なる有機顔料を含むものであって、かつ、各顔料体の前記有機顔料の表面に有する前記金属酸化物はともにSiの酸化物を含有する、
着色組成物。 - 前記金属酸化物が、Siの酸化物である、請求項1に記載の着色組成物。
- 前記樹脂が、グラフト共重合体を含む、請求項1または2に記載の着色組成物。
- 前記顔料体は、前記有機顔料100質量部に対して、前記金属酸化物を1〜25質量部有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 前記樹脂は、酸性樹脂を2種以上含むか、あるいは、塩基性樹脂を2種以上含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 前記樹脂は、溶解度パラメータの差が6(J/cm3)0.5以下である樹脂を2種以上含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 更に、重合性化合物を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 更に、光重合開始剤を含有する、請求項7に記載の着色組成物。
- 更に溶剤を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の着色組成物。
- カラーフィルタ用の着色組成物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 酸基および塩基性基から選ばれる少なくとも一種を有する樹脂の存在下で、有機顔料の表面の少なくとも一部が金属酸化物で被覆された顔料体の2種以上を分散する工程を含む、着色組成物の製造方法であって、
前記2種以上の顔料体は互いに異なる有機顔料を含むものであって、かつ、各顔料体の前記有機顔料の表面に有する前記金属酸化物はともにSiの酸化物を含有する、
着色組成物の製造方法。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の着色組成物を用いたカラーフィルタ。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色組成物を用いたインクジェット用インク組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色組成物を用いた印刷用インク組成物。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015047130 | 2015-03-10 | ||
JP2015047130 | 2015-03-10 | ||
JP2016019131 | 2016-02-03 | ||
JP2016019131 | 2016-02-03 | ||
PCT/JP2016/053538 WO2016143437A1 (ja) | 2015-03-10 | 2016-02-05 | 着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、インクジェット用インク組成物および印刷用インク組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2016143437A1 JPWO2016143437A1 (ja) | 2018-01-18 |
JP6435039B2 true JP6435039B2 (ja) | 2018-12-05 |
Family
ID=56879390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017504922A Active JP6435039B2 (ja) | 2015-03-10 | 2016-02-05 | 着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、インクジェット用インク組成物および印刷用インク組成物 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6435039B2 (ja) |
TW (1) | TWI672341B (ja) |
WO (1) | WO2016143437A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018066717A1 (ja) * | 2016-10-07 | 2018-04-12 | エム・テクニック株式会社 | 有機顔料組成物の製造方法、塗膜の製造方法及び塗膜の輝度の評価方法 |
KR102241229B1 (ko) | 2017-03-24 | 2021-04-16 | 후지필름 가부시키가이샤 | 감광성 착색 조성물, 경화막, 컬러 필터, 고체 촬상 소자 및 화상 표시 장치 |
CN112384577B (zh) * | 2018-09-07 | 2022-08-19 | 富士胶片株式会社 | 非渗透性基材印刷用油墨组合物及图像记录方法 |
JP2021120443A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-19 | キヤノン株式会社 | 被覆顔料粒子、被覆顔料粒子の製造方法、及びインク |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4880472A (en) * | 1987-06-16 | 1989-11-14 | Ciba-Geigy Corporation | Organic pigments coated with metal oxides |
JPS63113080A (ja) * | 1986-06-20 | 1988-05-18 | Mitsubishi Metal Corp | 被覆顔料の製造方法 |
JPH06104784B2 (ja) * | 1986-11-11 | 1994-12-21 | 三菱マテリアル株式会社 | 被覆有機顔料およびその製造方法 |
US4808230A (en) * | 1987-06-16 | 1989-02-28 | Ciba-Geigy Corporation | Organic pigments coated with metal oxides fixed with ethyl cellulose |
DE19735487A1 (de) * | 1997-08-16 | 1999-02-18 | Basf Ag | Pigmentzubereitungen in Granulatform auf Basis von mit Harzgemischen belegten organischen Pigmenten |
JPH11310714A (ja) * | 1998-04-28 | 1999-11-09 | Hitachi Chem Co Ltd | 赤色樹脂組成物、感光性赤色樹脂組成物、赤色画像形成用感光液、着色画像の製造法及びカラーフィルターの製造法 |
JP2003286416A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Toyota Motor Corp | 有機着色剤及びガラス用着色皮膜 |
JP2006083303A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Fuji Xerox Co Ltd | インクジェット用インクセット、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 |
JP5342819B2 (ja) * | 2008-07-09 | 2013-11-13 | キヤノンファインテック株式会社 | 顔料分散液、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 |
JP2010084066A (ja) * | 2008-10-01 | 2010-04-15 | Canon Inc | インクジェット記録用インク |
JP5850740B2 (ja) * | 2011-12-27 | 2016-02-03 | 日揮触媒化成株式会社 | 金属酸化物粒子の製造方法 |
-
2016
- 2016-02-05 JP JP2017504922A patent/JP6435039B2/ja active Active
- 2016-02-05 WO PCT/JP2016/053538 patent/WO2016143437A1/ja active Application Filing
- 2016-02-18 TW TW105104674A patent/TWI672341B/zh active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2016143437A1 (ja) | 2016-09-15 |
JPWO2016143437A1 (ja) | 2018-01-18 |
TWI672341B (zh) | 2019-09-21 |
TW201634596A (zh) | 2016-10-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7232881B2 (ja) | 着色感光性組成物、硬化膜、パターン形成方法、遮光膜付き赤外光カットフィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ | |
TWI712655B (zh) | 著色組成物、彩色濾光片、圖案形成方法、彩色濾光片的製造方法、固體攝像元件以及圖像顯示裝置 | |
JP6122454B2 (ja) | カラーフィルタ用赤色着色組成物、着色膜、カラーフィルタ、固体撮像素子 | |
KR101733965B1 (ko) | 착색 감방사선성 조성물, 착색 경화막, 컬러 필터, 착색 패턴 형성 방법, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자 및 액정 표시 장치 | |
JP6170515B2 (ja) | カラーフィルタ用緑色着色組成物、着色膜、カラーフィルタ、固体撮像素子 | |
KR101796949B1 (ko) | 적색 감광성 수지 조성물, 경화막, 컬러 필터, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자 및 화상 표시 장치 | |
KR20160102276A (ko) | 착색 조성물, 및 이것을 이용한 경화막, 컬러 필터, 패턴 형성 방법, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자, 화상 표시 장치와 염료 다량체 | |
JP6411548B2 (ja) | 着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置 | |
TWI636099B (zh) | 著色硬化性組成物、著色硬化性組成物的製造方法、硬化膜、彩色濾光片、彩色濾光片的製造方法、固體攝像元件及圖像顯示裝置 | |
JP7126537B2 (ja) | 着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、パターン形成方法、固体撮像素子、および、画像表示装置 | |
JP6348990B2 (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置 | |
JP2015106027A (ja) | 着色感光性樹脂組成物、硬化膜、パターン、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子および画像表示装置 | |
WO2016072259A1 (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置 | |
JP6435039B2 (ja) | 着色組成物、着色組成物の製造方法、カラーフィルタ、インクジェット用インク組成物および印刷用インク組成物 | |
JP6574849B2 (ja) | 着色組成物、カラーフィルタ、パターン形成方法、固体撮像素子、および、画像表示装置 | |
JP5932745B2 (ja) | 顔料、それを用いた顔料分散物、着色組成物、およびカラーフィルタ | |
KR102241230B1 (ko) | 착색 조성물 및 막의 제조 방법 | |
WO2017130883A1 (ja) | 着色組成物、カラーフィルタ、パターン形成方法、固体撮像素子および画像表示装置 | |
TW201529756A (zh) | 著色組成物、圖案形成方法、彩色濾光片的製造方法、彩色濾光片、固體攝像元件、圖像顯示裝置及著色組成物的製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170904 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180605 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180718 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181109 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6435039 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |