JP6434949B2 - アンテナ測定システム及びアンテナ測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ測定システム及びアンテナ測定方法に関し、特に、RF回路と一体化したアンテナの特性を近傍界測定法を用いて測定するアンテナ測定システム及びアンテナ測定方法に関する。
アクティブアンテナは、アンテナアレーの各素子に無線信号のRF回路を一体化したものであり、出力する電磁波の放射方向及びビーム形状を制御できる特徴を持つ。特に、移動体通信の基地局においてアクティブアンテナを使用する場合には、カバーエリアを自在に制御できるという利点がある。
このアクティブアンテナとして使用されるアンテナのような、強い指向性を持つアンテナの特性の測定法として、電磁界理論によってアンテナの近傍電磁界から遠方界指向性を算出する近傍界測定法(NFM:Near Field Measurement)が知られている。
近傍界測定法は、アンテナ近傍で電磁界を測定するため、空間による電磁波の損失が小さく、指向性の測定だけでなくアンテナの近傍界分布よりアンテナの診断を行うこともできる利点がある。
一般的に、図15に示すように、アンテナ開口面から放射される電磁界の領域のうち、アンテナ開口に近接する領域は、放射に寄与しない電磁界成分が主となるリアクティブ近傍界領域(極近傍)であり、アンテナ開口からの距離によって指向性の変化がない領域は放射遠方界領域(遠方界)と呼ばれる。一般にアンテナの指向性と表現されるのは、この放射遠方界領域で測定された指向性である。
遠方界は、アンテナの最大径D(開口寸法)に対し、下記の式(1)を満たす距離R以上離れた位置として規定される。ここで、λは自由空間波長である。また、自由空間で受信アンテナが受信可能な最大電力Waは、送信アンテナの利得をGt、受信アンテナの利得をGr、送信電力をWtとすると、下記の式(2)のように表される。
R>2D/λ ...(1)
Wa=(λ/4πR)・Gt・Gr・Wt ...(2)
このため、利得の高い開口面の大きなアンテナでは距離Rが大きくなり、空間での減衰が大きくなる。さらに、ミリ波帯では自由空間波長λが小さくなるため、より減衰量が増加し、低レベルのサイドローブの測定が困難となる問題がある。
リアクティブ近傍界領域と放射遠方界領域の間の領域である放射近傍界領域(近傍界)は、距離に応じて指向性が変化する領域である。前記したNFMは、この放射近傍界領域で電磁界を測定し、計算により遠方界での指向性を求めるものである。
具体的には、所定の信号が供給されたアンテナの近傍をプローブアンテナで走査し、そのプローブアンテナで受信した信号から、走査位置ごとに振幅と位相の分布を求め、この分布から無限遠での指向性をデータ処理により得ることができる。アンテナ近傍での測定のため、空間での減衰量が小さく、遠方界の測定に比べ高精度な測定が可能である。
NFMは、被測定アンテナの近傍を走査する範囲によって複数の種類に分かれるが、利得の高いアンテナに対して有利で、データ処理が容易な平面NFMが広く用いられている。
図16は、平面NFMを用いて被測定アンテナ100の指向性を求める測定装置10の構成を示している。この測定装置10は、被測定アンテナ100をその放射面が所定方向に向いた状態で支持するアンテナ支持部51と、被測定アンテナ100から出力された電磁波を受けるためのプローブアンテナ52と、プローブアンテナ52を被測定アンテナ100の放射面に対向する近傍の測定平面内でX,Y方向に移動させるプローブ走査機構53と、を有している。
また、測定装置10は、被測定アンテナ100に測定用の信号を与える信号発生器54、プローブアンテナ52の受信信号から振幅、位相の情報を検出する振幅位相検出器55、プローブ走査機構53を制御して、測定平面P内でプローブアンテナ52の位置を所定ピッチで走査させつつ振幅位相検出器55の出力を受け、測定平面P内における振幅位相の分布から、被測定アンテナ100の遠方界指向性を求める測定制御部56と、得られた被測定アンテナ100の指向性を表示させる表示部57と、を有している。なお、信号発生器54と振幅位相検出器55としては、それらの機能を有するネットワークアナライザを用いることができ、測定制御部56としては、パーソナルコンピュータを用いることができる。
ここで、NFMの場合、プローブアンテナ52は被測定アンテナ100から測定信号の3波長程度離れた近傍の測定平面P内を走査して、その電界の振幅と位相が検出されることになる。
この測定平面Pにおける振幅と位相の分布が、被測定アンテナ100の指向性とプローブアンテナ52の指向性から定義される関数のフーリエ変換の形となっており、測定制御部56において、逆フーリエ変換によりその関数を求めた後、プローブアンテナ52の指向性を取り除く演算処理(プローブ補正)を行うことで、被測定アンテナ100の指向性を求めることができる。測定制御部56では、データ処理を高速フーリエ変換(FFT)によって行うことができるため、高速に被測定アンテナ100の遠方界の指向性を算出することができる。
上記したように、測定平面Pにおける振幅と位相の分布が、被測定アンテナの指向性とプローブアンテナの指向性から定義される関数のフーリエ変換の形となっていて、逆フーリエ変換によりその関数を求めた後、プローブアンテナ52の指向性を取り除く演算処理(プローブ補正)を行うことで、被測定アンテナ100の指向性を求めることができる点については、非特許文献1に開示されているように一般的に知られている。
このようにしてアンテナの指向性を求めるNFMは、遠方界測定(FFM:Far Field Measurement)に対して、次のような利点がある。
NFMは近距離での測定であるため、電波暗室を使用しなくても測定が可能であり、大規模な装置が必要でない。また、ミリ波帯では装置がコンパクトになるため、居室に設置した簡易電波暗箱での測定が可能であり、電波暗室での測定で課題となる測定系の構築に費やす時間を大幅に短縮することができる。さらに、自由空間損失の小さい領域での測定のため、精度の良い測定結果を得ることができる。
さらに、NFMでは、アンテナの近傍の振幅・位相分布が得られるため、設計通りの指向性が得られなかった場合に、その原因を診断することが可能である。これは、アクティブアンテナのようなフェーズドアレーアンテナにとって大きな利点となる。
オーム社 平成20年7月25日発行 アンテナ工学ハンドブック(第2版)電子情報通信学会編 p730〜p733
しかしながら、NFMで近傍界の位相分布を得る従来の測定装置では、被測定アンテナに無線信号を供給して、被測定アンテナからその無線信号の電磁波を放射させるともに、この無線信号を振幅位相検出器に基準信号として与える必要がある。一方、多くのアクティブアンテナはRF回路とアンテナが一体となっているため、アンテナに信号を入出力するための端子がなく、アクティブアンテナのRF回路から振幅位相検出器へ基準信号の供給を行うことができないという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、RF回路と一体化した被測定アンテナから送信された無線信号の電磁波に対して、被測定アンテナからの基準信号の供給なしで、近傍界において位相と振幅を測定することができるアンテナ測定システム及びアンテナ測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るアンテナ測定システムは、RF機能を一体化してなる被測定アンテナから送信される無線信号の振幅及び位相を近傍界で測定するアンテナ測定システムであって、前記被測定アンテナの近傍界領域の所定の測定平面内に配置された複数の測定位置において、前記無線信号を受信する複数のプローブアンテナと、前記複数のプローブアンテナの相対位置を維持しながら、前記複数の測定位置に各前記プローブアンテナを移動させるプローブ走査機構と、前記プローブ走査機構により各前記プローブアンテナが前記測定位置に移動されるごとに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差を測定するとともに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号の振幅を測定する振幅位相差測定部と、前記振幅位相差測定部により測定された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出する位相算出部と、を備える構成である。
この構成により、RF回路と一体化した被測定アンテナから送信された無線信号に対して、被測定アンテナからの基準信号の供給なしで、近傍界において位相と振幅を測定することができる。また、この構成により、振幅位相差測定部により既に振幅及び位相差の測定が行われた測定位置のうちの少なくとも1つと、未だ振幅及び位相差の測定が行われていない測定位置とを含むように複数のプローブアンテナが走査されることにより、振幅及び位相差の測定が行われた全ての測定位置における位相を算出することができる。
また、本発明に係るアンテナ測定システムは、前記振幅位相差測定部により測定された振幅の情報、及び、前記位相算出部により算出された位相の情報を用いて、遠方界の電界強度分布を算出する遠方界指向性算出部を更に備える構成であってもよい。
この構成により、RF回路と一体化した被測定アンテナから送信された無線信号に対して近傍界測定法を用いた測定を行い、遠方界の電界強度分布を算出することができる。
また、本発明に係るアンテナ測定システムにおいては、前記複数のプローブアンテナは、前記プローブ走査機構により同時に4つ以上の測定位置に配置され、当該4つ以上の測定位置のうち隣接するいずれか2つの前記測定位置を結ぶ直線に対して線対称になるように配置される構成であってもよい。
上記のような複数のプローブアンテナが対称に配置された構成により、位相算出部の処理において、隣接するプローブアンテナ間の相互結合による影響を相殺して位相を算出することができる。
また、本発明に係るアンテナ測定システムにおいては、前記複数のプローブアンテナは、中心プローブアンテナと、前記中心プローブアンテナを中心として前記測定平面の水平方向に対称に配置される左プローブアンテナ及び右プローブアンテナと、前記中心プローブアンテナを中心として前記測定平面の垂直方向に対称に配置される上プローブアンテナ及び下プローブアンテナと、を含み、前記位相算出部は、隣接する2つの測定位置において前記振幅位相差測定部により測定された複数の位相差を平均化する位相差平均化部を有し、前記位相差平均化部により平均化された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出する構成であってもよい。
この構成により、隣接する2つの測定位置において、中心プローブアンテナと左プローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差と、中心プローブアンテナと右プローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差を平均化することにより、中心プローブアンテナと左プローブアンテナの位相差の測定誤差と中心プローブアンテナと右プローブアンテナの位相差の測定誤差が逆極性であるため誤差を相殺して位相を算出できるため、より精度良く位相分布を得ることができる。また、上プローブアンテナと下プローブアンテナについても同様の位相平均化を実施することにより、精度良く位相分布を得ることができる。
また、本発明に係るアンテナ測定システムにおいては、前記複数のプローブアンテナのうちの少なくとも1つは、所定周波数範囲の電磁波を伝搬させる導波路を有し、当該導波路の断面形状が両側部の高さに対して中央部の高さが小となるダブルリッジ導波管であってもよい。
上記のようにダブルリッジ導波管を用いることにより、標準の方形導波管の導波路の断面形状より小さい断面形状で同等の周波数範囲の電磁波を伝搬できるため、無線信号の1/2波長(0.5λ)以下の間隔で複数のプローブアンテナを隣接配置することが容易になる。
また、本発明に係るアンテナ測定システムにおいては、前記複数のプローブアンテナのうちの隣接する少なくとも2つは前記ダブルリッジ導波管であり、隣接する2つの前記ダブルリッジ導波管を仕切る壁部に、前記ダブルリッジ導波管の開口面側から前記導波路の長手方向に沿って所定長さのスリットが設けられた構成であってもよい。
この構成により、隣接する2つのダブルリッジ導波管を仕切る壁部にスリットが設けられることにより、隣接する2つのダブルリッジ導波管の間のアイソレーションが改善、すなわち結合が低減される。また、各ダブルリッジ導波管開口での反射が低減され、受信感度が向上する。
また、本発明に係るアンテナ測定システムにおいては、前記複数のプローブアンテナの開口形状は同一である構成であってもよい。
この構成により、各プローブアンテナの受信感度が同等となり、振幅の平均化が容易になる。
また、本発明に係るアンテナ測定システムは、前記被測定アンテナを支持するアンテナ支持部を更に備え、前記アンテナ支持部は、前記被測定アンテナの電磁波放射面が前記測定平面に正対する向きを基準方向とし、前記電磁波放射面の向きを前記基準方向から変更できるように構成されている。
この構成により、被測定アンテナが基準方向を向いているときのビーム方向が測定平面の中央から離れている場合であっても、被測定アンテナを回転させることにより、最小限度の大きさの測定平面で指向性を求めることができる。
また、本発明に係るアンテナ測定方法は、上記のいずれかのアンテナ測定システムを用いるアンテナ測定方法であって、前記複数のプローブアンテナの相対位置を維持しながら、複数の測定位置に各前記プローブアンテナを移動させるプローブ走査ステップと、各前記プローブアンテナが前記測定位置に走査されるごとに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差を測定するとともに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号の振幅を測定する振幅位相差測定ステップと、前記振幅位相差測定ステップで測定された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出する位相算出ステップと、を含む構成である。
この構成により、RF回路と一体化した被測定アンテナから送信された無線信号に対して、被測定アンテナからの基準信号の供給なしで、近傍界において位相と振幅を測定することができる。また、この構成により、振幅位相差測定部により既に振幅及び位相差の測定が行われた測定位置のうちの少なくとも1つと、未だ振幅及び位相差の測定が行われていない測定位置とを含むように複数のプローブアンテナが走査されることにより、振幅及び位相差の測定が行われた全ての測定位置における位相を算出することができる。
本発明は、RF回路と一体化した被測定アンテナから送信された無線信号の電磁波に対して、被測定アンテナからの基準信号の供給なしで、近傍界において位相と振幅を測定することができるアンテナ測定システム及びアンテナ測定方法を提供するものである。
第1の実施形態に係るアンテナ測定システムの構成図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムが備えるプローブアンテナの構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムが備える複数のプローブアンテナの配置と測定位置を示す模式図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムの位相算出部による処理を説明するための模式図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムが備える複数のプローブアンテナの他の配置例を示す模式図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムが備える複数のプローブアンテナの更に他の配置例を示す模式図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムの他の構成図である。 図7の構成における複数のプローブアンテナの配置と測定位置を示す模式図である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムによるホーンアンテナの近傍界の位相分布のシミュレーション結果を示すグラフ(その1)である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムによるホーンアンテナの近傍界の位相分布のシミュレーション結果を示すグラフ(その2)である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムによるホーンアンテナの反射特性及びアイソレーションのシミュレーション結果を示すグラフ(その1)である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムによるホーンアンテナの反射特性及びアイソレーションのシミュレーション結果を示すグラフ(その2)である。 第1の実施形態に係るアンテナ測定システムを用いたアンテナ測定方法の処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るアンテナ測定システムの構成図である。 アンテナの測定領域の説明図である。 従来のアンテナ測定システムの構成図である。
以下、本発明に係るアンテナ測定システム及びアンテナ測定方法の実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ測定システム1は、被測定アンテナ100から送信される無線信号の振幅及び位相を近傍界で測定し、遠方界での電界強度分布を算出するものである。
被測定アンテナ100は、例えば、複数のアンテナ素子にRF機能(RF回路)を一体化してなるアクティブアンテナである。アンテナ測定システム1による電界強度分布の測定時に被測定アンテナ100から送信させる無線信号としては、無変調波信号やマルチキャリア信号(例えばOFDM信号)などを用いることができる。
アンテナ測定システム1は、アンテナ支持部11と、複数のプローブアンテナ12と、プローブ走査機構13と、走査制御部14と、振幅位相差測定部16と、記憶部17と、位相算出部18と、遠方界指向性算出部20と、表示部21と、制御部22と、を備える。図1では一例として、複数のプローブアンテナ12の個数が3つの場合が示されている。
アンテナ支持部11は、被測定アンテナ100をその電磁波放射面100aが所定方向に向いた状態で支持するようになっている。
各プローブアンテナ12a〜12cは、被測定アンテナ100の近傍界領域の所定の測定平面P内に配置された複数の測定位置において、被測定アンテナ100から出力された無線信号の電磁波を受信するようになっている。複数のプローブアンテナ12は、全て同じものであってもよいし、互いに異なるものであってもよい。なお、プローブアンテナ12の開口形状を全て同一にした場合、各プローブアンテナの受信感度が同等となり、後述する振幅平均化部19において振幅の平均化が容易になるという利点がある。
例えば、複数のプローブアンテナ12のうちの少なくとも1つは、マイクロ波又はミリ波帯の所定周波数範囲の電磁波を伝搬させる導波路を有し、先端が開放された導波管であってもよい。このような導波管としては、導波路の断面形状が長方形の方形導波管や、導波路の断面形状が両側部の高さに対して中央部の高さが小となるダブルリッジ導波管を用いることができる。
図2(a)は、プローブアンテナ12として用いられる方形導波管の導波路30の長手方向に垂直な断面を示す図である。方形導波管の外形a×bは、内径w0×h0より大きく、かつ構造物としての強度が得られる範囲で任意である。
図2(b)は、プローブアンテナ12として用いられるダブルリッジ導波管の導波路31の長手方向に垂直な断面を示す図である。ダブルリッジ導波管においては、上下の内壁中央から互いに近づく方向に突出する2つの突出部32a、32bが長手方向に連続して形成されている。すなわち、導波路31の中央部31aの高さh1が、その両側部31b,31cの高さh2に対して小に設定されている。
このダブルリッジ導波管の場合、中央部31aの幅w1及び高さh1、並びに、両側部31b,31cの幅w2及び高さh2を調整することで、標準の方形導波管の導波路の断面形状より小さい断面形状で、同等の周波数範囲の電磁波を伝搬できるという利点がある。また、ダブルリッジ導波管の幅と高さを同じ形状にすると、開口が広くなり受信感度が上がるという利点がある。
図3は、測定平面P内における測定位置(図中の●印)と複数のプローブアンテナ12の配置とを示す模式図である。図3に示すように、測定位置は、測定平面PをX方向にΔx、Y方向にΔyで格子状に分割した場合の格子点として表すことができる。図3では一例として、Δx=d、Δy=dの場合が示されている。ここでは、間隔d及びdは無線信号の波長λの1/2以下の値であるとしている。なお、d=dとすることもできる。
図3等に示すように、複数のプローブアンテナ12は、プローブ走査機構13により同時に3つ以上の測定位置に配置され、例えば1つのプローブアンテナ12aから間隔d及びdを隔ててX方向とY方向に残りの2つのプローブアンテナ12b,12cが配置される。
プローブ走査機構13は、複数のプローブアンテナ12を被測定アンテナ100の電磁波放射面100aに対向する近傍の測定平面P内でX,Y方向に移動させる。このとき、プローブ走査機構13は、複数のプローブアンテナ12の相対位置を維持しながら、測定平面P内の複数の測定位置に各プローブアンテナ12を移動させるようになっている。
走査制御部14は、プローブ走査機構13に対して、測定平面P内の全ての測定位置(格子点)に複数のプローブアンテナ12を所定順に移動させる制御を行うようになっている。例えば、これらの測定位置は、測定平面Pにおいて正方格子の各格子点に対応する位置に配置されている。また、走査制御部14は、各プローブアンテナ12が存在する測定位置の座標情報を遠方界指向性算出部20に送出するようになっている。
振幅位相差測定部16は、プローブ走査機構13により各プローブアンテナ12が測定位置に走査されるごとに、複数のプローブアンテナ12で受信された無線信号(以下、「受信信号」ともいう)間の位相差を測定するようになっている。なお、振幅位相差測定部16の入力が2つのみである場合、振幅位相差測定部16は、後述する切替スイッチ15により選択された複数のプローブアンテナ12のうちの隣接する2つにより受信された無線信号間の位相差を測定する。また、振幅位相差測定部16は、複数のプローブアンテナ12により受信された無線信号の振幅を測定するようになっている。これにより、測定平面P内における振幅と位相差の分布が得られる。なお、振幅位相差測定部16は、ベクトルネットワークアナライザ、スペクトラムアナライザ、オシロスコープなどにより構成される。
記憶部17は、振幅位相差測定部16により測定された位相差及び振幅の値を測定位置に対応付けて記憶するようになっている。
以下、振幅位相差測定部16の処理の具体例について説明する。図3(a)に示すように、初期状態では、プローブアンテナ12aは座標(0,0)、プローブアンテナ12bは座標(1,0)、プローブアンテナ12cは座標(0,1)の位置にそれぞれ存在するものとする。
まず、振幅位相差測定部16は、プローブアンテナ12aからの受信信号と、プローブアンテナ12bからの受信信号との位相差ΔPh(0,0)(1,0)を測定する。また、振幅位相差測定部16は、プローブアンテナ12aからの受信信号と、プローブアンテナ12cからの受信信号との位相差ΔPh(0,0)(0,1)を測定する。さらに、振幅位相差測定部16は、プローブアンテナ12aからの受信信号の振幅A(0,0)と、プローブアンテナ12bからの受信信号の振幅A(1,0)と、プローブアンテナ12cからの受信信号の振幅A(0,1)を測定する。
次に、プローブ走査機構13により、既に位相差及び振幅が測定された測定位置のうちの少なくとも1つと、未だ位相差及び振幅が測定されていない測定位置と、を含むように複数のプローブアンテナが走査される。例えば、図3(b)に示すように、プローブアンテナ12aが座標(1,0)、プローブアンテナ12bが座標(2,0)、プローブアンテナ12cが座標(1,1)の位置にそれぞれ移動される。座標(1,0)については既に位相差が測定されている。
次に、振幅位相差測定部16は、プローブアンテナ12aからの受信信号と、プローブアンテナ12bからの受信信号との位相差ΔPh(1,0)(2,0)を測定する。また、振幅位相差測定部16は、プローブアンテナ12aからの受信信号と、プローブアンテナ12cからの受信信号との位相差ΔPh(1,0)(1,1)を測定する。さらに、振幅位相差測定部16は、プローブアンテナ12aからの受信信号の振幅A(1,0)と、プローブアンテナ12bからの受信信号の振幅A(2,0)と、プローブアンテナ12cからの受信信号の振幅A(1,1)を測定する。
以下、X方向又はY方向へ複数のプローブアンテナ12を走査しながら同様の処理を繰り返す。このようにして、所定の測定平面P内において間隔d及びdで2次元走査することにより、各測定位置における振幅と、隣接する測定位置間での位相差を全て測定することができる。なお、全ての測定位置について位相差の測定が行われるのであれば、プローブ走査機構13による走査の順番は任意である。
位相算出部18は、振幅位相差測定部16により各測定位置において測定された位相差から、各測定位置における無線信号の位相Phを算出する。さらに、位相算出部18は、算出した各測定位置における位相を位相情報として遠方界指向性算出部20に出力するようになっている。
例えば、図4の例においては、座標(0,0)の位相Ph(0,0)を任意の定数とした場合に、座標(1,1)における位相Ph(1,1)は下記の式(3)又は式(4)により求められる。
Ph(1,1)=Ph(0,0)+ΔPh(0,0)(1,0)+ΔPh(1,0)(1,1) ...(3)
Ph(1,1)=Ph(0,0)+ΔPh(0,0)(0,1)+ΔPh(0,1)(1,1) ...(4)
このように、n,mをそれぞれ自然数とした場合に、座標(n,m)における位相Ph(n,m)は、例えば始点を(0,0)、終点を(n,m)とする任意の経路上の測定位置で得られた位相差を累積加算することにより算出できる。あるいは、複数の経路で得られた位相の平均を取って、位相Ph(n,m)としてもよい。
遠方界指向性算出部20は、走査制御部14から出力された各プローブアンテナ12の座標情報と、振幅位相差測定部16により測定された振幅情報と、位相算出部18により算出された位相情報とを用いて、遠方界の電界強度分布を算出するようになっている。ここでは、公知の近傍界/遠方界変換法の数値計算を行うことにより遠方界の電界強度分布を推定して、被測定アンテナ100の遠方界での指向性を求めることができる。
表示部21は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、制御部22からの制御信号に応じて各種表示内容を表示するようになっている。この表示内容には、近傍界における被測定アンテナ100の位相及び振幅の測定結果や、遠方界における被測定アンテナ100の指向性の算出結果などが含まれる。
制御部22は、例えばCPUや、記憶部17を構成するROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、アンテナ測定システム1を構成する上記各部の動作を制御する。さらに、制御部22は、所定のプログラムを実行することにより、振幅位相差測定部16、位相算出部18、及び遠方界指向性算出部20をソフトウェア的に構成するようになっている。
なお、複数のプローブアンテナ12は、それらの開口部の中心位置の全てが測定平面P内において一直線上に並ばないように配置される。これにより、既に位相差及び振幅が測定された測定位置のうちの少なくとも1つと、未だ位相差及び振幅が測定されていない測定位置と、を含むように複数のプローブアンテナを走査することが可能になる。
具体的には、図3に示した配置以外に、図5(a)〜(d)に示すような配置を用いることができる。特に、図5(b)〜(d)は、プローブアンテナ12が配置された4つ以上の測定位置のうち、隣接するいずれか2つの測定位置を結ぶ直線に対して線対称になるように複数のプローブアンテナ12が配置された状態を示している。なお、図中の破線は対称軸を示している。このような構成により、位相算出部18(あるいは、後述する振幅平均化部19)の処理において、隣接するプローブアンテナ12間の相互結合による影響を相殺する効果などが期待できる。
なお、本実施形態のアンテナ測定システム1によって、被測定アンテナ100からの基準信号なしで近傍界の位相分布を得るためには、無線信号の1/2波長(0.5λ)以下の間隔d及びdの格子点間の位相差を測定する必要がある。ただし、プローブアンテナの形状によっては、1/2波長以下の間隔でプローブアンテナを隣接配置することが難しい場合がある。例えば、プローブアンテナ12が図2(a)に示すような標準導波管の場合、幅aは通常0.5λよりも大きいため、幅方向に複数のプローブアンテナ12を隣接配置することはできない。そのような場合には、例えば、図6(a),(b)に示すように、各プローブアンテナ12の開口部の中心位置に測定位置が含まれるように、複数のプローブアンテナ12を隣接配置から適宜ずらして配置すればよい。
既に述べたように、振幅位相差測定部16を構成する測定器の入力ポートが2つのみである場合、アンテナ測定システム1は、図7に示すように切替スイッチ15を備えていてもよい。切替スイッチ15は、複数のプローブアンテナ12のうち、隣接する2つのプローブアンテナ12からの受信信号を選択的に振幅位相差測定部16に入力するようになっている。また、切替スイッチ15は、2つのプローブアンテナ12の組み合わせを順次切り替え可能となっている。例えば、複数のプローブアンテナ12が図3に示した構成である場合には、プローブアンテナ12a及び12bからの受信信号と、プローブアンテナ12a及び12cからの受信信号とが、順次切り替えられて振幅位相差測定部16に入力されてもよい。さらに、プローブアンテナ12b及び12cからの受信信号が振幅位相差測定部16に入力されてもよい。
図7及び図8に示す例では、複数のプローブアンテナ12は、中心プローブアンテナp1と、中心プローブアンテナp1を中心として測定平面Pの水平方向(X方向)に対称に配置される左プローブアンテナp2及び右プローブアンテナp3と、中心プローブアンテナp1を中心として測定平面Pの垂直方向(Y方向)に対称に配置される上プローブアンテナp4及び下プローブアンテナp5と、を含む。
すなわち、中心プローブアンテナp1及び左プローブアンテナp2からの受信信号と、中心プローブアンテナp1及び右プローブアンテナp3からの受信信号と、中心プローブアンテナp1及び上プローブアンテナp4からの受信信号と、中心プローブアンテナp1及び下プローブアンテナp5からの受信信号とが、振幅位相差測定部16に入力されることになる。これらの受信信号は、切替スイッチ15を使用することにより順次切り替えられて振幅位相差測定部16に入力されてもよい。
また、図7に示すように、位相算出部18は、隣接する2つの測定位置において振幅位相差測定部16により測定された複数の位相差を平均化する位相差平均化部23を有していてもよい。この場合、位相算出部18は、位相差平均化部23により平均化された位相差から、各測定位置における無線信号の位相を算出することになる。
また、図7に示すように、アンテナ測定システム1は、振幅位相差測定部16により各測定位置において測定された複数の振幅を平均化した値を、遠方界指向性算出部20に振幅情報として出力する振幅平均化部19を備えていてもよい。振幅平均化部19は、制御部22が所定のプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に構成される。アンテナ測定システム1は、この振幅平均化部19を備えることにより、更に精度良く振幅の値を算出することができる。
以下、位相差平均化部23の処理の具体例について説明する。例えば図8(a)に示すように、プローブ走査機構13により、中心プローブアンテナp1が座標(1,1)に配置されるように複数のプローブアンテナ12が移動される。この状態で振幅位相差測定部16により、座標(1,1)と座標(1,2)に関して、中心プローブアンテナp1からの受信信号と、下プローブアンテナp5からの受信信号との位相差ΔPhが測定される。
次に、例えば図8(b)に示すように、プローブ走査機構13により、複数のプローブアンテナ12がY方向にΔyだけ移動される。上述のように、座標(1,1)と座標(1,2)については既に位相差が測定されている。この状態で振幅位相差測定部16により、座標(1,1)と座標(1,2)に関して、プローブアンテナp4からの受信信号と、プローブアンテナp1からの受信信号との位相差ΔPhが測定される。
位相差平均化部23は、下記の式(5)に示すように、ΔPhとΔPhの平均を取った値を位相差ΔPh(1,1)(1,2)として算出する。
ΔPh(1,1)(1,2)=(ΔPh+ΔPh)/2 ...(5)
同様に、位相差平均化部23は、左プローブアンテナp2と右プローブアンテナp3についても、X方向に隣接する2つの測定位置において振幅位相差測定部16により測定された2つの位相差を平均化するようになっている。
図9及び図10は、ホーンアンテナを被測定アンテナ100とした場合のY方向の近傍界の位相分布のシミュレーション結果を示すグラフである。
図9(b)中の◇印は、複数のプローブアンテナ12が図9(a)に示すように3つのプローブアンテナp'1,p'2,p'3からなる場合に、プローブアンテナp'1及びp'3により得られる近傍界の位相分布を示している。また、図9(b)中の一点鎖線は、ホーンアンテナの近傍界の位相分布を示している。
図10中の◇印は、複数のプローブアンテナ12が図10(a)に示すように5つのプローブアンテナp1〜p5からなる場合に得られる近傍界の位相分布を示している。ここでは、プローブアンテナp1及びp4により得られた位相差と、プローブアンテナp1及びp5により得られた位相差とが位相差平均化部23により平均化され、平均化された位相差に基づいた位相分布が得られている。また、図10(b)中の一点鎖線は、ホーンアンテナの近傍界の位相分布を示している。
図9の結果によれば、プローブアンテナ12の個数が3つの場合の位相分布は、ホーンアンテナの高さ方向の中心位置(y=0mm)に関して非対称となっており、本来のホーンアンテナの対称な位相分布からの誤差が見られる。一方、図10の結果によれば、プローブアンテナ12の個数が5つの場合の位相分布では、その誤差が大幅に低減されて、非対称性が改善されていることが分かる。
図11及び図12は、被測定アンテナ100がホーンアンテナであり、複数のプローブアンテナ12が3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3からなる構成について、反射特性及びアイソレーションに関するシミュレーションを行った結果を示すグラフである。
図11(a)に示すように、複数のプローブアンテナ12は、別個のダブルリッジ導波管p'1〜p'3の外壁同士を密着させることにより構成されている。あるいは、3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3は一体形成されたものであってもよい。
図11(b)は、図11(a)に示した3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3により得られる反射特性のシミュレーション結果を示すグラフである。ここで、S11はダブルリッジ導波管p'1の反射特性、S22はダブルリッジ導波管p'2の反射特性、S33はダブルリッジ導波管p'3の反射特性を示している。
図11(c)は、図11(a)に示した3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3により得られるアイソレーションのシミュレーション結果を示すグラフである。ここで、S21はプローブアンテナp'1及びp'2間のアイソレーション、S31はダブルリッジ導波管p'1及びp'3間のアイソレーション、S32はダブルリッジ導波管p'2及びp'3間のアイソレーションを示している。
図12(a)は、複数のプローブアンテナ12が、3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3の一体形成により構成された例を示している。
図12(b)に示すように、隣接する2つのダブルリッジ導波管p'1及びp'2を仕切る壁部12wには、ダブルリッジ導波管p'1〜p'3の開口面12p側から導波路31(図2参照)の長手方向(Z方向)に沿って所定長さlpのスリット12sが設けられている。同様に、隣接する2つのダブルリッジ導波管p'1及びp'3を仕切る壁部12wにもスリット12sが設けられている。スリット12sの形状は、図12に示すような方形状であってもよく、図9に示すようなくさび状であってもよい。
図12(c)は、図12(a)に示した3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3により得られる反射特性のシミュレーション結果を示すグラフである。また、図12(d)は、図12(a)に示した3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3により得られるアイソレーションのシミュレーション結果を示すグラフである。
すなわち、スリット12sのない図11の構成と比較して、スリット12sのある図12の構成では、約28GHz以上の高周波領域における反射特性が改善されており、3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3の受信感度が良くなっていることが分かる。また、スリット12sのある図12の構成では、約25GHz以上の高周波領域において、3つのダブルリッジ導波管p'1〜p'3間のアイソレーションも改善されていることが分かる。さらに、スリット12sの長さlpを最適化すれば、より高いアイソレーション改善効果を得ることが可能である。
以下、本実施形態のアンテナ測定システム1を用いたアンテナ測定方法について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、被測定アンテナ100が無線信号を発生させる(ステップS1)。
次に、走査制御部14は、プローブ走査機構13によって複数のプローブアンテナ12を、それらの相対位置を維持しながら測定平面P内の測定位置に移動させる(プローブ走査ステップS2)。
次に、複数のプローブアンテナ12は、ステップS2で移動された測定位置において、被測定アンテナ100から出力された無線信号を近傍界領域で受信する(ステップS3)。
次に、振幅位相差測定部16は、複数のプローブアンテナ12のうちの隣接する2つにより受信された無線信号間の位相差を測定する。また、振幅位相差測定部16は、複数のプローブアンテナ12により受信された無線信号の振幅を測定する(振幅位相差測定ステップS4)。
次に、記憶部17は、ステップS4で測定された位相差及び振幅を、それらが測定された測定位置に対応付けて記憶する(ステップS5)。
次に、制御部22は、測定平面P内の全ての測定位置に対して、位相差及び振幅の値が得られたか否かを判断する(ステップS6)。否定判断の場合にはステップS2に戻る。肯定判断の場合には位相算出ステップS7に進む。
ステップS7において位相算出部18は、ステップS4で測定された位相差から、各測定位置における無線信号の位相を算出する。さらに、位相算出部18は、算出した各測定位置における位相を位相情報として遠方界指向性算出部20に出力する。
なお、アンテナ測定システム1が位相差平均化部23を備える場合には、ステップS7において位相算出部18は、ステップS4で測定された隣接する2つの測定位置における複数の位相差を位相差平均化部23により平均化する。さらに、位相算出部18は、平均化された位相差から各測定位置における無線信号の位相を算出して、算出した位相を遠方界指向性算出部20に位相情報として出力する。なお、ステップS7において、この位相差平均化部23による平均化処理は省略可能である。
次に、アンテナ測定システム1が振幅平均化部19を備える場合には、振幅平均化部19は、ステップS4で各測定位置において測定された複数の振幅を平均化した値を、遠方界指向性算出部20に振幅情報として出力する(ステップS8)。なお、このステップS8における平均化処理は省略可能である。
次に、遠方界指向性算出部20は、全ての測定位置に関する、座標情報、位相情報、及び振幅情報を用いて、遠方界の電界強度分布を算出する(ステップS9)。
以上説明したように、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、RF回路と一体化した被測定アンテナ100から送信された無線信号に対して、被測定アンテナ100からの基準信号の供給なしで、近傍界において位相と振幅を測定することができる。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、振幅位相差測定部16により既に振幅及び位相差の測定が行われた測定位置のうちの少なくとも1つと、未だ振幅及び位相差の測定が行われていない測定位置とを含むように複数のプローブアンテナ12が走査されることにより、振幅及び位相差の測定が行われた全ての測定位置における位相を算出することができる。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、RF回路と一体化した被測定アンテナ100から送信された無線信号に対して近傍界測定法を用いた測定を行い、遠方界の電界強度分布を算出することができる。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、複数のプローブアンテナ12が対称に配置された構成により、位相算出部18や振幅平均化部19の処理において、隣接するプローブアンテナ12間の相互結合による影響を相殺して位相を算出することができる。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、隣接する2つの測定位置において、中心プローブアンテナp1と左プローブアンテナp2により受信された無線信号間の位相差と、中心プローブアンテナp1と右プローブアンテナp3により受信された無線信号間の位相差を平均化することにより、中心プローブアンテナと左プローブアンテナの位相差の測定誤差と中心プローブアンテナと右プローブアンテナの位相差の測定誤差が逆極性であるため誤差を相殺して位相を算出できるため、より精度良く位相分布を得ることができる。また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、上プローブアンテナp4と下プローブアンテナp5についても同様の位相平均化を実施することにより、精度良く位相分布を得ることができる。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1は、ダブルリッジ導波管を用いることにより、標準の方形導波管の導波路30の断面形状より小さい断面形状で同等の周波数範囲の電磁波を伝搬できるため、無線信号の1/2波長(0.5λ)以下の間隔で複数のプローブアンテナ12を隣接配置することが容易になる。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1においては、隣接する2つのダブルリッジ導波管を仕切る壁部12wにスリット12sが設けられることにより、隣接する2つのダブルリッジ導波管の間のアイソレーションが改善、すなわち結合が低減される。また、各ダブルリッジ導波管開口での反射が低減され、受信感度が向上する。
また、本実施形態に係るアンテナ測定システム1による電界強度分布の測定時に、被測定アンテナ100から送信させる無線信号として無変調波信号やマルチキャリア信号(例えばOFDM信号)などを用いることができる。この場合、振幅位相差測定部16にスペクトラムアナライザを用いることにより、広帯域の無線信号の位相及び振幅を短時間で測定することができ、広帯域の電界強度分布を高速に算出することができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るアンテナ測定システム2について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態に係るアンテナ測定システム1の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
本実施形態のアンテナ測定システム2は、第1の実施形態におけるアンテナ支持部11と走査制御部14に代えて、図14に示す構成のアンテナ支持部40と、走査制御部41とを備える。
アンテナ支持部40は、被測定アンテナ100を、その電磁波放射面100a(アンテナとしての開口面)が測定平面Pに正対する向きを基準方向とし、その電磁波放射面100aが、基準方向から測定平面Pに対して傾きのある状態に変更できるように支持する。なお、ここで、基準方向とは、被測定アンテナ100の電磁波放射面100aが測定平面Pと平行に対向し、かつ測定平面Pの原点位置でX軸及びY軸に直交するZ軸が電磁波放射面100aの中心位置Cを通過する状態とする。
アンテナ支持部40は、例えば図14に示しているように、測定平面PのY軸に平行で被測定アンテナ100の電磁波放射面100aの中心位置Cを通過するY'軸を中心に回転する方位角変更機構部40aと、方位角変更機構部40a上に固定され、方位角変更機構部40aの回転軸上に被測定アンテナ100を支持し、かつ、測定平面PのX軸に平行で被測定アンテナ100の電磁波放射面100aの中心位置Cを通過するX'軸を中心に被測定アンテナ100を回転させる仰角変更機構部40bと、を有している。
方位角変更機構部40aによる被測定アンテナ100の方位角の0°(基準角)はZ軸に平行な方向であり、この方向を基準としてY'軸を中心に任意の角度αに方位角を変更できる。同様に、仰角変更機構部40bによる被測定アンテナ100の仰角の0°(基準角)もZ軸に平行な方向であり、この方向を基準としてX'軸を中心に任意の角度βに仰角を変更できる。
走査制御部41は、第1の実施形態と同様にプローブ走査機構13を制御するとともに、アンテナ支持部40の方位角変更機構部40a及び仰角変更機構部40bを制御するようになっている。
以上説明したように、本実施形態に係るアンテナ測定システム2は、被測定アンテナ100が基準方向を向いているときのビーム方向が測定平面Pの中央から離れている場合であっても、被測定アンテナ100を回転させることにより、最小限度の大きさの測定平面Pで指向性を求めることができる。
1,2 アンテナ測定システム
11,40 アンテナ支持部
12,12a,12b,12c,p'1〜p'3 プローブアンテナ
p1 中心プローブアンテナ
p2 左プローブアンテナ
p3 右プローブアンテナ
p4 上プローブアンテナ
p5 下プローブアンテナ
12p 開口面
12s スリット
12w 壁部
13 プローブ走査機構
14,41 走査制御部
15 切替スイッチ
16 振幅位相差測定部
17 記憶部
18 位相算出部
19 振幅平均化部
20 遠方界指向性算出部
21 表示部
22 制御部
23 位相差平均化部
30,31 導波路
31a 中央部
31b,31c 両側部
40a 方位角変更機構部
40b 仰角変更機構部
100 被測定アンテナ
100a 電磁波放射面

Claims (7)

  1. RF機能を一体化してなる被測定アンテナ(100)から送信される無線信号の振幅及び位相を近傍界で測定するアンテナ測定システム(1)であって、
    前記被測定アンテナの近傍界領域の所定の測定平面内に配置された複数の測定位置において、前記無線信号を受信する複数のプローブアンテナ(12)と、
    前記複数のプローブアンテナの相対位置を維持しながら、前記複数の測定位置に各前記プローブアンテナを移動させるプローブ走査機構(13)と、
    前記プローブ走査機構により各前記プローブアンテナが前記測定位置に移動されるごとに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差を測定するとともに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号の振幅を測定する振幅位相差測定部(16)と、
    前記振幅位相差測定部により測定された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出する位相算出部(18)と、を備え
    前記複数のプローブアンテナは、中心プローブアンテナ(p1)と、前記中心プローブアンテナを中心として前記測定平面の水平方向に対称に配置される左プローブアンテナ(p2)及び右プローブアンテナ(p3)と、前記中心プローブアンテナを中心として前記測定平面の垂直方向に対称に配置される上プローブアンテナ(p4)及び下プローブアンテナ(p5)と、を含み、
    前記位相算出部は、隣接する2つの測定位置において前記振幅位相差測定部により測定された複数の位相差を平均化する位相差平均化部(23)を有し、前記位相差平均化部により平均化された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出することを特徴とするアンテナ測定システム。
  2. RF機能を一体化してなる被測定アンテナ(100)から送信される無線信号の振幅及び位相を近傍界で測定するアンテナ測定システム(1)であって、
    前記被測定アンテナの近傍界領域の所定の測定平面内に配置された複数の測定位置において、前記無線信号を受信する複数のプローブアンテナ(12)と、
    前記複数のプローブアンテナの相対位置を維持しながら、前記複数の測定位置に各前記プローブアンテナを移動させるプローブ走査機構(13)と、
    前記プローブ走査機構により各前記プローブアンテナが前記測定位置に移動されるごとに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差を測定するとともに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号の振幅を測定する振幅位相差測定部(16)と、
    前記振幅位相差測定部により測定された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出する位相算出部(18)と、を備え、
    前記複数のプローブアンテナのうちの隣接する少なくとも2つは、所定周波数範囲の電磁波を伝搬させる導波路(31)を有し、当該導波路の断面形状が両側部(31b,31c)の高さに対して中央部(31a)の高さが小となるダブルリッジ導波管であり、
    隣接する2つの前記ダブルリッジ導波管を仕切る壁部(12w)に、前記ダブルリッジ導波管の開口面(12p)側から前記導波路の長手方向に沿って所定長さのスリット(12s)が設けられたことを特徴とするアンテナ測定システム。
  3. 前記複数のプローブアンテナは、前記プローブ走査機構により同時に4つ以上の測定位置に配置され、当該4つ以上の測定位置のうち隣接するいずれか2つの前記測定位置を結ぶ直線に対して線対称になるように配置されることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ測定システム。
  4. 前記振幅位相差測定部により測定された振幅の情報、及び、前記位相算出部により算出された位相の情報を用いて、遠方界の電界強度分布を算出する遠方界指向性算出部(20)を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ測定システム。
  5. 前記複数のプローブアンテナの開口形状は同一であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ測定システム。
  6. 前記被測定アンテナを支持するアンテナ支持部(40)を更に備え、
    前記アンテナ支持部は、前記被測定アンテナの電磁波放射面(100a)が前記測定平面に正対する向きを基準方向とし、前記電磁波放射面の向きを前記基準方向から変更できるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ測定システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアンテナ測定システムを用いるアンテナ測定方法であって、
    前記複数のプローブアンテナの相対位置を維持しながら、複数の測定位置に各前記プローブアンテナを移動させるプローブ走査ステップ(S2)と、
    各前記プローブアンテナが前記測定位置に走査されるごとに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号間の位相差を測定するとともに、前記複数のプローブアンテナにより受信された無線信号の振幅を測定する振幅位相差測定ステップ(S4)と、
    前記振幅位相差測定ステップで測定された位相差から、各前記測定位置における前記無線信号の位相を算出する位相算出ステップ(S7)と、を含むことを特徴とするアンテナ測定方法。
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