JP2003161749A - アンテナの放射パターン測定装置 - Google Patents

アンテナの放射パターン測定装置

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JP2003161749A
JP2003161749A JP2001363094A JP2001363094A JP2003161749A JP 2003161749 A JP2003161749 A JP 2003161749A JP 2001363094 A JP2001363094 A JP 2001363094A JP 2001363094 A JP2001363094 A JP 2001363094A JP 2003161749 A JP2003161749 A JP 2003161749A
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antenna
radiation pattern
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Atsushi Nakazawa
淳 中沢
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、アンテナの放射パターン測定装
置において、アンテナ測定場等の周囲環境に起因する反
射波の影響を、受信アンテナの機械的な回転によらずに
除去する。 【解決手段】 複数のアンテナ素子を有する受信アンテ
ナの透過位相を変更する移相器と、移相器出力を合成し
受信機に出力する合成器と、地面反射波除去可能な放射
パターンを形成する位相設定値を算出し移相器に設定す
る移相器制御器とを備え、アンテナ高さ制御器からの高
さ情報に基づき受信アンテナの放射パターンを変更し
て、地面反射波を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアンテナの放射パ
ターン測定装置に関し、例えば通信やレーダ用アンテナ
の放射パターン測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アンテナの放射パターン測定装置
として、図5に示すものがある。図において、1は供試
アンテナであり、2はこの供試アンテナ1に接続された
送信機である。3は受信アンテナであり、4はこの受信
アンテナ3に接続された受信機である。5は受信装置で
あり、受信アンテナ3と受信機4で構成される。6は供
試アンテナ1に対する受信装置5の向きを変更する回転
台である。7は回転台6を制御するアンテナ向き制御器
である。8は回転台6及びアンテナ向き制御器7を支持
する台座である。9は台座8を支持するタワーである。
10はアンテナ向き制御器7及びタワー9に接続された
アンテナ高さ制御器である。
【0003】次に動作について説明する。送信機2から
送信された電波は供試アンテナ1から空間に放射され
る。この空間に放射された電波は、受信アンテナ3で受
信され、受信機4で受信信号が取り出される。図5に示
すように、受信アンテナ3で受信される電波は、直接波
Dと反射波WRの2種類がある。P1aは、受信アンテ
ナ3の放射パターンであり、アンテナの指向性を示す。
直接波WDの到来方向では、P1aは拡がっているた
め、電波の受信レベルが高い。N1aは、受信アンテナ
の放射パターンP1aのうち落ち込んでいるナル(NU
LL)点を示す。反射波WRの到来方向は、ナル点N1
aに相当するため、電波の受信レベルが低い。よって、
受信器4では反射波を除去できる。
【0004】受信機4は直接波WDの受信強度に応じた
出力を発生する。この受信機4は、アンテナ高さ制御器
10によって受信アンテナ3の高さを変化させることに
より、供試アンテナ1の各方向における受信強度を測定
し、供試アンテナ1の放射パターンを測定する。この放
射パターンの測定において、反射波WRは障害となるの
で、アンテナ高さ制御器10からの高さ情報に応じて、
常にナル点N1aが反射波WRの方向を向くように、回
転台6により受信アンテナ3の向きを制御し、反射波W
Rの影響をなくするようにしている。
【0005】具体的には、例えば図5に示す状態から、
図6に示すように、受信装置5の高さを低くした場合、
反射波WRの地面入射角度はθR1からθR2に変更にな
る。その場合、ナル点N1aの角度が地面入射角度θR2
に同一になるように受信装置5の向きを変更する必要が
ある。アンテナ高さ制御器10は、タワー9及びアンテ
ナ向き制御器7にアンテナ高さ情報を与える。タワー9
は台座8の高さを制御する。アンテナ向き制御器7は、
アンテナ高さ情報に基づき、受信装置5において、地面
反射波WRを除去可能な向きを算出し、回転台6を制御
し、受信装置5の向きを変更する。これにより、ナル点
N1aの方向は、反射波WRの到来方向となり、受信機
4では反射波を除去できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置では以上の
ように構成されているので、受信装置の高さにより受信
装置の向きの変更が必要であった。しかし、受信装置の
重量が非常に重い場合、受信装置の回転が困難になると
いう問題点がある。また、受信装置の寸法が巨大である
場合、台座上に受信装置回転用スペースを広くとる必要
があるという問題点がある。
【0007】他に、アンテナの放射パターンの周波数特
性の問題がある。送信機2の送信周波数が変化すると波
長が変化し、アンテナ寸法と波長の比が変化し、アンテ
ナの電磁界分布が異なるため、アンテナの放射パターン
は変化する。また、図7は、図5の構成で周波数を変化
させた場合を示す。周波数の変化により、放射パターン
は、図5のP1aから図7のP1bに変化し、ナル点
は、図5のN1aから図7のN1bに変化する。これに
より、図7のナル点N1b方向と、反射波WRの到来方
向の不一致が生じてしまう。そのため、周波数変更時に
は、図5に示す受信装置5の向きを、図7のように変更
する必要がある。これにより、周波数を変えて連続測定
する場合、受信装置5の回転時間が経過するため、測定
時間が長いという問題点があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、受信装置の回転が困難な場合
や、台座上に受信装置回転用スペースをとれない場合に
おいても、地面反射波の影響を容易に除去できるアンテ
ナの放射パターン測定装置を提案するものである。
【0009】更に、この発明は、多周波数での連続測定
時間を短縮化したい場合においても、地面反射波の影響
を容易に除去できるアンテナの放射パターン測定装置を
提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明によるアンテナ
の放射パターン測定装置は、タワーに対して高さを制御
することができるように取り付けられた台座、複数のア
ンテナ素子から構成され供試アンテナからの送信電波を
受信するように前記台座上に設置された受信アンテナ、
前記各アンテナ素子に接続されそれぞれの透過位相を制
御する複数の移相器、この複数の移相器に接続されそれ
ぞれの移相器の出力を合成する合成器、および前記合成
器の出力を受け前記供試アンテナの送信電波の強度に応
じた出力を発生する受信機を備え、前記台座の高さを変
化して、前記供試アンテナの放射パターンを測定するア
ンテナの放射パターン測定装置であって、前記供試アン
テナからの送信電波の中、前記受信アンテナへ直接到達
する直接波に対する受信強度に比べ、地面で反射して前
記受信アンテナに到達する地面反射波に対する受信強度
が抑圧された放射パターンを形成する位相値を算出して
前記各移相器に設定する移相器制御器を設けたことを特
徴とする。
【0011】また、この発明によるアンテナの放射パタ
ーン測定装置は、前記受信アンテナの高さ情報を出力す
るアンテナ高さ制御器を備え、前記移相器制御器が、前
記アンテナ高さ制御器からの高さ情報に応じて前記位相
値を順次算出し、前記各移相器に設定することを特徴と
する。
【0012】また、この発明によるアンテナの放射パタ
ーン測定装置は、前記供試アンテナからの送信電波の周
波数情報を出力する周波数制御器を備え、この周波数制
御器が前記供試アンテナの送信電波の周波数情報を前記
移相器制御器に与えるようにしたものである。
【0013】また、この発明によるアンテナの放射パタ
ーン測定装置は、タワーに対して高さを制御することが
できるように取り付けられた台座、この台座上に供試ア
ンテナからの送信電波を受信するように設置された第1
受信アンテナ、複数のアンテナ素子から構成され前記供
試アンテナからの送信電波を受信するように前記台座上
に設置された第2受信アンテナ、この第2受信アンテナ
の各アンテナ素子に接続されそれぞれの透過位相を制御
する複数の移相器、この複数の各移相器に対して位相値
を設定する移相器制御器、前記複数の移相器に接続され
それぞれの移相器の出力を合成する合成器、および前記
第1受信アンテナの出力と前記合成器の出力とを受け前
記供試アンテナの送信電波の強度に応じた出力を発生す
る受信機を備え、前記台座の高さを変化して、前記供試
アンテナの放射パターンを測定するアンテナの放射パタ
ーン測定装置であって、前記第1受信アンテナは前記供
試アンテナからの直接波と地面反射波とをカバーする広
いビーム幅の放射パターンを有し、前記第2受信アンテ
ナは前記地面反射波の方向に狭いビーム幅の放射パター
ンを有し、前記地面反射波に対して、前記第1、第2受
信アンテナの放射パターンが重なって受信強度を抑圧す
ることを特徴とする。
【0014】また、この発明によるアンテナの放射パタ
ーン測定装置は、前記各受信アンテナの高さ情報を出力
するアンテナ高さ制御器を備え、前記移相器制御器が、
前記アンテナ高さ制御器からの高さ情報に応じて前記各
移相器の位相を制御することを特徴とする。
【0015】また、この発明によるアンテナの放射パタ
ーン測定装置は、前記合成器と受信機との間にはアッテ
ネータが設けられ、また前記台座の高さ情報に基づき減
衰値を算出して前記アッテネータにこの減衰値を設定す
るアッテネータ制御器が設けられたものである。
【0016】さらに、この発明によるアンテナの放射パ
ターン測定装置は、前記供試アンテナからの送信電波の
周波数情報を出力する周波数制御器を備え、この周波数
制御器が前記供試アンテナからの送信電波の周波数情報
を前記移相器制御器およびアッテネータ制御器に与える
ようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明に
よるアンテナの放射パターン測定装置の実施の形態1を
示す。このアンテナの放射パターン測定装置は、供試ア
ンテナ1の放射パターンを測定するものである。供試ア
ンテナ1は、ポール20上に所定の高さで設置されてい
る。供試アンテナ1は、送信機2に接続され、送信機2
から給電を受ける。
【0018】受信装置5は、台座8上に設置される。台
座8はタワー9に対し、高さを変化できるように取り付
けられている。台座8の高さは、アンテナ高さ制御器1
0によって変化される。
【0019】受信装置5は、受信アンテナ3a、移相器
11、合成器12、受信機4および移相器制御器13を
有する。受信アンテナ3aは複数のアンテナ素子を用い
てアレイアンテナとして構成される。具体的には、複数
個(N個)のアンテナ素子3a1、3a2、・・・、3
aNから構成される。各アンテナ素子3a1、3a2、
・・・、3aNはそれぞれの開口面を供試アンテナ1に
向けて、垂直方向に互いに所定の間隔をおいて設置され
る。
【0020】移相器11は、複数個(N個)の移相器1
1、112、・・・、11Nから構成される。これらの
移相器111、112、・・・、11Nは、各アンテナ素
子3a1、3a2、・・・、3aNに接続され、それぞ
れの透過位相を制御する。各移相器111、112、・・
・、11Nの出力端は合成器12に接続され、合成器1
2は各移相器3a1、3a2、・・・、3aNを透過し
た受信信号を合成する。この合成器12の出力端は受信
機4に接続される。
【0021】移相器制御器13は、各移相器111、1
2、・・・、11Nのそれぞれに接続される複数個(N
個)の出力端子を有し、各移相器に透過位相を設定す
る。この移相器制御器13は、アンテナ高さ制御器10
から、アンテナの高さ情報Shを受け、この高さ情報S
hに応じた位相設定値を各移相器111、112、・・
・、11Nに与える。
【0022】次に動作について説明する。送信機2から
送信された電波は供試アンテナ1から空間に放射され
る。この空間に放射された電波は、受信アンテナ3aで
受信され、受信機4で受信信号が取り出される。図1に
示すように、受信アンテナ3aで受信される電波は、直
接波WDと地面反射波WRの2種類がある。直接波WD
供試アンテナ1から直接受信アンテナ3aに到達する電
波であり、地面反射波WRは供試アンテナ1から地面で
反射された後に受信アンテナ3aに到達する電波であ
る。P2は、受信アンテナ3aの放射パターンであり、
アンテナの指向性を示す。この受信アンテナ3aは、地
面反射波WRを除去するために、下部にナル(NUL
L)部分Naを有し、このナル部分Naが地面反射波W
Rの方向を向くような放射パターンP2を持っている。
直接波WDの到来方向では、放射パターンP2は拡がっ
ているため、電波の受信レベルが高い。地面反射波WR
の到来方向では、受信アンテナの放射パターンP2が落
ち込んでいるため、電波の受信レベルが低い。すなわ
ち、直接波WDに比べて、地面反射波WRに対する受信強
度が抑圧されるので、受信装置5では反射波を除去でき
る。
【0023】次に、この放射パターンP2の形成法につ
き説明する。移相器制御器13には高さ制御器10から
アンテナ高さ情報Shが入力され、ナル部分Naを有す
る放射パターンP2を形成するための位相設定値を算出
し、移相器11に位相設定値を与える。これにより、受
信アンテナ3a1、3a2、…、3aNで受信した各受信
信号は、移相器111、112、…、11Nで位相設定さ
れる各透過位相値が足し合わされ、合成器12で1つに
合成され、受信機4に入力される。受信機4で受信した
信号は、放射パターンP2のアンテナで受信した信号と
等価になり、地面反射波を除去できる。
【0024】供試アンテナ1の放射パターンは、アンテ
ナ高さ制御器10によって台座8の高さを順次変更し、
供試アンテナ1の各方向における受信強度を受信機4に
より順次測定することによって行われる。このアンテナ
高さ制御器10により受信装置5の高さを変更した場
合、地面反射波WRの地面入射角度θRが変更になる。こ
の入射角度θRが変更されても、常にナル部分Naが反
射波WRの方向を向き、地面反射波WRの到来方向で、受
信アンテナの放射パターンP2が落ち込むように、放射
パターンP2が変更される。これは以下の動作にて実施
される。
【0025】アンテナ高さ制御器10は、タワー9及び
移相器制御器13にアンテナ高さ情報Shを与える。タ
ワー9は高さ情報Shに基づいて台座8の高さを制御す
る。移相器制御器13は高さ情報Shに基づき、その高
さにおいて、ナル部分Naが地面反射波WRの方向にあ
って、受信装置5において地面反射波WRを除去可能な
位相設定値を算出し、移相器11を制御し、放射パター
ンP2を変更する。これにより、受信アンテナ3aの高
さが変わり、地面入射角度θRが変わっても、常に地面
反射波WRの到来方向で、受信用アンテナの放射パター
ンP2が落ち込み、受信装置5では反射波を除去でき
る。
【0026】地面入射角度θRは、供試アンテナ1の高
さをH1、受信アンテナ3aの高さ、すなわち各アンテ
ナ素子3a1、3a2、・・・、3aNの高さの平均値
をH2、供試アンテナ1と受信アンテナ3aとの水平距
離をLとすれば、次式で表される。 θR=tan-1{(H1+H2)/L} 高さH2は高さ情報Shであるので、移相器制御器13
は、高さ情報Shと高さH1(固定値)、水平距離L
(固定値)からこの入射角度θRを求め、この入射角度
の方向にナル部分Naを持つような放射パターンP2を
与えるための位相設定値を算出する。この位相設定値の
算出については、例えば、特開昭57−38003号公
報を参照されたい。
【0027】実施の形態1によれば、複数のアンテナ素
子3a1、3a2、・・・、3aNからなる受信アンテ
ナ3aを使用し、この各アンテナ素子に接続された複数
の移相器111、112、・・・、11Nの透過位相を移
相器制御器13によって制御することにより、受信アン
テナ3aの高さが変化しても、常に直接波WDに比べて
地面反射波WRに対する受信強度を抑圧するようにした
ので、受信装置5の向きを機械的に変更する必要がな
く、これにより、受信装置の回転が困難な場合や、台座
上に受信装置回転用スペースをとれない場合でも地面反
射波を除去できる。
【0028】実施の形態2.図2はこの発明によるアン
テナの放射パターン測定装置の実施の形態2を示す。こ
のアンテナの放射パターン測定装置では、実施の形態1
の受信装置5に代わって、受信装置5Aが使用される。
受信装置以外の構成は実施の形態1と同じである。
【0029】この受信装置5Aは、受信アンテナ3b、
受信アンテナ3a、位相器11、合成器12、受信機
4、移相器制御器13、アッテネータ14、アッテネー
タ制御器15を有する。受信アンテナ3bは実施の形態
2により追加されたアンテナであり、第1受信アンテナ
を構成する。この第1受信アンテナ3bは、供試アンテ
ナ1からの直接波WDと地面反射波WRとをともにカバー
する広いビーム幅の放射パターンP3aを有する。受信
アンテナ3a、移相器11、合成器12、移相器制御器
13は実施の形態1と同じに構成される。受信アンテナ
3aは、この実施の形態2の第2受信アンテナを構成
し、地面反射波WRの方向に向いた狭いビーム幅の放射
パターンP3bを有する。放射パターンP3bは、地面
反射波WRの到来方向において、放射パターンP3aと
重なる。
【0030】第1受信アンテナ3bは、第2受信アンテ
ナ3aとは別に、例えば第2受信アンテナ3aの上部に
その開口面を供試アンテナ1に向けて設けられている。
この第1受信アンテナ3bは直接受信機4に接続されて
いる。アッテネータ14は合成器12と受信機4との間
に接続されている。アッテネータ制御器15は、アンテ
ナ高さ制御器10から受信装置5Aの高さ情報Shを受
け、この高さ情報Shに基づいてアッテネータ14の減
衰値を制御する。
【0031】まず、原理につき説明する。地面反射を除
去するためには、放射パターンP3cのような、地面反
射波WRの到来方向で電波の受信レベルが小さい放射パ
ターンが必要となる。ここで、反射波WRの到来方向
で、放射パターンP3a、P3bの振幅を同一、位相を
逆相として合成すると、放射パターンP3cが形成でき
る。
【0032】次に動作について説明する。第1受信アン
テナ3bはビーム幅の広い放射パターンP3aを有し、
一方第2受信アンテナ3aは狭いビーム幅の放射パター
ンP3bを有する。この狭いビーム幅の放射パターンP
3bは、アンテナ素子3a1、3a2、…、3aN、移相
器111、112、…、11N及び合成器12を用いて実
現される。そのために、移相器制御器13には、まず、
アンテナ高さ制御器10からアンテナ高さ情報Shが入
力され、反射波WRの到来方向に第2受信アンテナ3a
のメインビームが向くような位相設定値を算出する。そ
の後、移相器制御器13は、反射波WRの到来方向で放
射パターンP3a、P3bの位相が逆相となるような位
相設定値を上記位相設定値に足し合わせ、足し合わせた
位相設定値を移相器11に設定する。また、アッテネー
タ制御器15には、アンテナ高さ制御器10からアンテ
ナ高さ情報Shが入力され、反射波WRの到来方向で放
射パターンP3a、P3bの振幅が同一となるような減
衰量を算出し、アッテネータ14に設定する。以上の動
作により、受信装置5A全体の放射パターンはP3cと
なり、地面反射波を除去できる。
【0033】実施の形態2によれば、直接波WDと地面
反射波WRとをカバーする広いビーム幅の放射パターン
P3aに対し、地面反射波WRの方向に向いた狭いビー
ム幅の放射パターンを重ね、それらによって反射波の方
向で直接波に比べて受信強度が抑圧された合成放射パタ
ーンを得るようにしたので、受信装置5Aの向きを機械
的に変更する必要がなく、これにより、受信装置の回転
が困難な場合や、台座上に受信装置回転用スペースをと
れない場合でも地面反射波を除去できる。
【0034】実施の形態3.図3はこの発明によるアン
テナの放射パターン測定装置の実施の形態3を示す。こ
の実施の形態3は、実施の形態1に対して、周波数制御
器16を付加したもので、その他の構成は実施の形態1
と同じである。
【0035】周波数制御器16は、送信機2に対して送
信周波数を変化させる周波数情報Sfを与えるものであ
る。この周波数制御器16は、送信周波数を変化させた
場合における供試アンテナ1の放射パターンを測定する
のに用いられ、送信周波数を変えて放射パターンを連続
的に測定する場合に用いられる。周波数制御器16の周
波数情報Sfは移相器制御器13にも与えられる。
【0036】送信機2は周波数制御器16の周波数情報
Sfに応じた周波数の送信信号を供試アンテナ1に供給
し、この周波数の送信電波が供試アンテナ1から放射さ
れる。また、移相器制御器13は、変化される送信信号
の各周波数において、放射パターンP4のナル部分Na
が地面反射波WRの到来方向に向き、この地面反射波WR
の到来方向で受信レベルが抑圧されて低くなるような放
射パターンP4を受信アンテナ3aで形成するための位
相設定値を算出し、移相器11に設定するので、地面反
射波を除去できる。
【0037】この実施の形態3では、供試アンテナ1か
らの送信電波の周波数が変化されるものにおいて、受信
装置5の回転が困難な場合や、台座8上に受信装置回転
用スペースをとれない場合、更に、多周波数での連続測
定時間を短縮化したい場合においても、地面反射波を容
易に除去できる。
【0038】実施の形態4.図4はこの発明によるアン
テナの放射パターン測定装置の実施の形態4を示す。こ
の実施の形態4は、実施の形態2に対して、周波数制御
器16を付加したもので、その他の構成は実施の形態2
と同じである。
【0039】周波数制御器16は、送信機2に対して送
信周波数を変化させる周波数情報Sfを与えるものであ
る。この周波数制御器16は、送信周波数を変化させた
場合における供試アンテナ1の放射パターンを測定する
のに用いられ、送信周波数を変えて放射パターンを連続
的に測定する場合に用いられる。周波数制御器16の周
波数情報Sfは移相器制御器13およびアッテネータ制
御器15に与えられる。
【0040】送信機2は周波数制御器16の周波数情報
Sfに応じた周波数の送信信号を供試アンテナ1に供給
し、この周波数の送信電波が供試アンテナ1から放出さ
れる。移相器制御器13は、周波数制御器16からの周
波数情報Sfとアンテナ高さ制御器10からの高さ情報
Shに基づいて、移相器11の設定位相値を制御する。
この移相器制御器13は、送信される周波数の変化に応
じ、その各周波数において地面反射波WRの到来方向で
受信レベルが抑圧されて低くなるような放射パターンP
5cを受信アンテナ3aで形成するための位相設定値を
算出し、移相器11に設定する。また、アッテネータ制
御器15は送信される周波数の変化に応じ、その各周波
数において地面反射波WRの到来方向で受信レベルが抑
圧されて低くなるような放射パターンP5cを形成する
ための減衰量を算出し、アッテネータ14に設定する。
この受信アンテナ3aからの放射パターンP5cは、受
信アンテナ3bからの広いビーム幅の放射パターンP5
aと、地面反射波WRの到来方向で重ねられ、この地面
反射波WRの到来方向で抑圧された受信強度を持つ放射
パターンP5cが得られる。この放射パターンP5cに
よって、地面反射波WRの影響が除去される。
【0041】この実施の形態4では、供試アンテナ1か
らの送信電波の周波数が変化されるものにおいて、受信
装置の回転が困難な場合や、台座上に受信装置回転用ス
ペースをとれない場合、更に、多周波数での連続測定時
間を短縮化したい場合においても、地面反射波を容易に
除去できる。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明のアンテナの放射
パターン測定装置は、移相器制御器によって供試アンテ
ナからの送信電波の中、直接波に比べて地面反射波に対
する受信強度が抑圧された放射パターンを形成するよう
にしたので、受信アンテナの向きを機械的に変更する必
要がなく、受信アンテナの回転が困難な場合や、台座上
にその回転のためのスペースが確保できない場合にも、
容易に、地面反射波の影響を除去して、放射パターンの
測定を行うことができる。
【0043】また、直接波と地面反射波とをカバーする
広いビーム幅の放射パターンを持った第1受信アンテナ
と、地面反射波の方向に狭いビーム幅の放射パターンを
持った第2受信アンテナを用い、地面反射波に対して、
第1、第2受信アンテナの放射パターンが重なり、受信
強度を抑圧するものでも、受信アンテナの向きを機械的
に変更する必要がなく、受信アンテナの回転が困難な場
合や、台座上にその回転のためのスペースが確保できな
い場合にも、容易に、地面反射波の影響を除去して、放
射パターンの測定を行うことができる。
【0044】また、アンテナ高さ制御器を設け、移相器
制御器がこのアンテナ高さ制御器からの高さ情報に応じ
て必要位相値を算出するものでは、高さ情報の変化に応
じて容易に必要位相値の算出を自動的に行うことがで
き、高さ情報に応じて減衰値を算出してアッテネータに
この減衰値を設定するアッテネータ制御器を設けるもの
では、高さ情報に応じて自動的に減衰値を変更できる。
また供試アンテナの送信周波数情報を出力する周波数制
御器を設け、この周波数制御器が周波数情報を移相器制
御器、アッテネータ制御器に与えるものでは、周波数の
変化に応じて、自動的に必要位相値、減衰値を変更し
て、地面反射波の影響を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるアンテナの放
射パターン測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2によるアンテナの放
射パターン測定装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態3によるアンテナの放
射パターン測定装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態4によるアンテナの放
射パターン測定装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 従来のアンテナの放射パターン測定装置の構
成を示すブロック図である。
【図6】 図5でアンテナ高さを変更した場合の構成を
示すブロック図である。
【図7】 図5で周波数を変更した場合の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 供試アンテナ 2 送信機 3、3a、3b 受信アンテナ 4 受信機 5、5A 受信装置 6 回転台 7 アンテナ向き制御器 8 台座 9 タワー 10 アンテナ高さ制御器 11 移相器 12 合成器 13 移相器制御器 14 アッテネータ 15 アッテネータ制御器 16 周波数制御器 20 ポール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タワーに対して高さを制御することがで
    きるように取り付けられた台座、複数のアンテナ素子か
    ら構成され供試アンテナからの送信電波を受信するよう
    に前記台座上に設置された受信アンテナ、前記各アンテ
    ナ素子に接続されそれぞれの透過位相を制御する複数の
    移相器、この複数の移相器に接続されそれぞれの移相器
    の出力を合成する合成器、および前記合成器の出力を受
    け前記供試アンテナの送信電波の強度に応じた出力を発
    生する受信機を備え、前記台座の高さを変化して、前記
    供試アンテナの放射パターンを測定するアンテナの放射
    パターン測定装置であって、前記供試アンテナからの送
    信電波の中、前記受信アンテナへ直接到達する直接波に
    対する受信強度に比べ、地面で反射して前記受信アンテ
    ナに到達する地面反射波に対する受信強度が抑圧された
    放射パターンを形成する位相値を算出して前記各移相器
    に設定する移相器制御器を設けたことを特徴とするアン
    テナの放射パターン測定装置。
  2. 【請求項2】 前記受信アンテナの高さ情報を出力する
    アンテナ高さ制御器を備え、前記移相器制御器が、前記
    アンテナ高さ制御器からの高さ情報に応じて前記位相値
    を順次算出し、前記各移相器に設定することを特徴とす
    る請求項1記載のアンテナの放射パターン測定装置。
  3. 【請求項3】 前記供試アンテナからの送信電波の周波
    数情報を出力する周波数制御器を備え、この周波数制御
    器が前記供試アンテナの送信電波の周波数情報を前記移
    相器制御器に与えるようにした請求項1または2記載の
    アンテナの放射パターン測定装置。
  4. 【請求項4】 タワーに対して高さを制御することがで
    きるように取り付けられた台座、この台座上に供試アン
    テナからの送信電波を受信するように設置された第1受
    信アンテナ、複数のアンテナ素子から構成され前記供試
    アンテナからの送信電波を受信するように前記台座上に
    設置された第2受信アンテナ、この第2受信アンテナの
    各アンテナ素子に接続されそれぞれの透過位相を制御す
    る複数の移相器、この複数の各移相器に対して位相値を
    設定する移相器制御器、前記複数の移相器に接続されそ
    れぞれの移相器の出力を合成する合成器、および前記第
    1受信アンテナの出力と前記合成器の出力とを受け前記
    供試アンテナの送信電波の強度に応じた出力を発生する
    受信機を備え、前記台座の高さを変化して、前記供試ア
    ンテナの放射パターンを測定するアンテナの放射パター
    ン測定装置であって、前記第1受信アンテナは前記供試
    アンテナからの直接波と地面反射波とをカバーする広い
    ビーム幅の放射パターンを有し、前記第2受信アンテナ
    は前記地面反射波の方向に狭いビーム幅の放射パターン
    を有し、前記地面反射波に対して、前記第1、第2受信
    アンテナの放射パターンが重なって受信強度を抑圧する
    ことを特徴とするアンテナの放射パターン測定装置。
  5. 【請求項5】 前記各受信アンテナの高さ情報を出力す
    るアンテナ高さ制御器を備え、前記移相器制御器が、前
    記アンテナ高さ制御器からの高さ情報に応じて前記各移
    相器の位相を制御することを特徴とする請求項4記載の
    アンテナの放射パターン測定装置。
  6. 【請求項6】 前記合成器と受信機との間にはアッテネ
    ータが設けられ、また前記台座の高さ情報に基づき減衰
    値を算出して前記アッテネータにこの減衰値を設定する
    アッテネータ制御器が設けられている請求項5記載のア
    ンテナの放射パターン測定装置。
  7. 【請求項7】 前記供試アンテナからの送信電波の周波
    数情報を出力する周波数制御器を備え、この周波数制御
    器が前記供試アンテナからの送信電波の周波数情報を前
    記移相器制御器およびアッテネータ制御器に与えるよう
    にした請求項6記載のアンテナの放射パターン測定装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100981256B1 (ko) 2008-05-23 2010-09-10 한국전자통신연구원 안테나 방사 성능 측정 시스템 및 방법
JP2010256154A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Mitsubishi Electric Corp アンテナ測定装置
CN111751823A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 安波福技术有限公司 具有用于减少发射器-接收器耦合的天线罩盖板配置的对象检测传感器
RU2789466C1 (ru) * 2022-03-29 2023-02-03 Публичное акционерное общество "Радиофизика" Способ измерения характеристик диаграммы направленности цифровой фазированной антенной решетки

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