JP6434326B2 - 貯湯式給湯機の組み立て方法及び貯湯式給湯機 - Google Patents

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Description

この発明は、給湯用の湯水を貯湯する缶体の外周部に断熱材を設ける貯湯式給湯機の組み立て方法及びこの方法で組み立てた貯湯式給湯機に関するものである。
従来よりこの種の貯湯式給湯機においては、特許文献1に記載のように、缶体の外周部に、前記缶体の放熱による温度低下を防ぐための断熱材(発泡成形断熱材及び真空断熱材)を設けたものがあった。
特許4924054号公報
ところでこの従来のものでは、缶体の外周部に対してその周方向の一部に発泡成形断熱材を設け、その設置箇所以外に真空断熱材を巻回し、温度検出具を発泡成形断熱材に設けている。ここで、発泡成形断熱材よりも真空断熱材の方が保温性能が高いことから、例えば缶体の外周部のほぼ全周にわたって真空断熱材を巻回する構成も考えられる。この場合、例えば、横断面がそれぞれ略円弧状の(言い替えれば部分円筒面をそれぞれ有する)複数の真空断熱材を缶体の外周部を覆うように配置することとなる。
ここで、一般に知られている真空断熱材は、もともと平板状形状の断熱材片母材を適宜の方法で横断面略円弧状に曲げることで製作される場合が多い。このようにして製作されたものを前記真空断熱材片として用いる場合、前記曲げた状態で前記缶体の外周部を覆うように真空断熱材片を配置したとしても、材質上、その後にもとの平板状の形状に戻ろうとする復元力が作用する場合がある。このような復元力が作用すると、真空断熱材片と缶体の外周部との間に隙間が空く傾向となり、前記真空断熱材片を前記缶体に密着させるのが困難となるという問題があった。
上記問題を解決するために、本発明の請求項1では、略円筒形の缶体と、平板状形状の断熱材母材を横断面略円弧状に曲げて構成され、前記缶体の径方向外周部の少なくとも一部を覆う真空断熱材片と、前記横断面略円弧状の前記真空断熱材片の径方向外周部を覆う横断面略円弧状の円筒面を、内周側に備えた発泡断熱材片とを有する貯湯式給湯機の組み立て方法において、前記円筒面の軸心が略水平方向となるように前記発泡断熱材片を載置する第1手順と、前記第1手順で載置された前記発泡断熱材片の前記円筒面上に、互いの前記横断面略円弧状の形状が沿うように、前記真空断熱材片を固定することなく載置する第2手順と、前記第2手順で前記円筒面上に固定することなく載置された前記真空断熱材片の上に、前記略円筒形の軸心が略水平方向となるようにしつつ、前記缶体を載置する第3手順とを有するものである。
また、請求項2では、前記第3手順で載置された前記缶体の上部に、前記第2手順で載置した真空断熱材片とは別の真空断熱材片を載置することにより、前記缶体の径方向外周部の略全周を覆う第4手順と、前記第4手順で載置された前記別に真空断熱材の上部に、前記第1手順で載置した発泡断熱材片とは別の発泡断熱材片を載置することにより、前記第2手順で載置した真空断熱材片と前記第4手順で載置した前記別の真空断熱材片との径方向外周部の略全周を覆う第5手順とを有するものである。
また、上記問題を解決するために、本発明の請求項3では、加熱手段で加熱された湯水を内部に貯湯する、略円筒形の缶体と、平板状形状の断熱材母材を横断面略円弧状に曲げて構成され、前記缶体の径方向外周部の少なくとも一部を覆う少なくとも1つの真空断熱材片と、前記横断面略円弧状の前記真空断熱材片の径方向外周部を覆う横断面略円弧状の円筒面を、内周側に備えた少なくとも1つの発泡断熱材片とを有する貯湯式給湯機において、前記円筒面の軸心が略水平方向となるように前記発泡断熱材片を載置した後、前記載置された前記発泡断熱材片の前記円筒面上に、互いの前記横断面略円弧状の形状が沿うように、前記真空断熱材片を固定することなく載置し、さらに、前記円筒面上に固定することなく載置された前記真空断熱材片の上に、前記略円筒形の軸心が略水平方向となるようにしつつ、前記缶体を載置することにより組み立てられるものである。
また、請求項4では、前記真空断熱材片の周方向端部を、固定テープにより前記缶体に固定したものである。
また、上記問題を解決するために、本発明の請求項5では、前記発泡断熱材片の前記円筒面は、その径方向内周側に配置される前記真空断熱材片を位置決めする位置決め凹部を備えるものである。
また、請求項6では、前記位置決め凹部は、前記円筒面の軸心方向の両端のうち少なくとも一方に、前記位置決め時に前記真空断熱材片の端部を突き当てる突き当て壁部を備えるものである。
また、請求項7では、前記位置決め凹部の径方向における深さは、前記真空断熱材片の厚さよりも大きいものである。
この発明の請求項1によれば、内部に湯水を貯湯するのに用いられる略円筒形の缶体の径方向外周部に、保温用の真空断熱材片が少なくとも1つ設けられる。その真空断熱材片のさらに径方向外周部には、発泡断熱材片が少なくとも1つ設けられる。そして、前記の缶体を横置きとする姿勢で、各パーツを順次組み立てていく。すなわち、まず、前記発泡断熱材片を所定の箇所(例えば適宜の組み立て作業場・作業台等)に略水平方向に載置し(第1手順)、その後その載置された発泡断熱材片の内周側の円筒面上に、前記真空断熱材片を載置する(第2手順)。このときは、円筒面の略円弧状の横断面形状と、真空断熱材片の略円弧状の横断面形状とが沿うように、重ねられる。その後さらに、円筒面上に載置された前記真空断熱材片の上に、略水平方向に前記缶体を載置する(第3手順)。このように、発泡断熱材片→真空断熱材片→缶体、の順序でそれぞれを横置きにした姿勢で(下から上に)重ねることにより、真空断熱材片は、缶体と発泡断熱材片との間で上下から挟まれる。これにより、真空断熱材片が前記平板状の形状へ復元しようとするのを缶体の自重により押さえ込みつつ、さらに前記発泡断熱材片の円筒面に沿って真空断熱材片の形状を倣わせることができる。これらの結果、真空断熱材片と缶体の外周部との間に隙間が生じるのを防止して密着させることができる。そして、その際、前記のように缶体の自重を利用することにより、組み立て作業者の熟練度や力量に関係なく安定した組み立て作業(真空断熱材片の取り付け作業)を行うことができるので、組み立て作業性を向上することができる。さらに、缶体に密着させるために真空断熱材片を手作業で過度に押しつけたりするおそれがなくなり、真空断熱材片の損傷を防止して健全性や耐久性を確保できる。また、組み立て工程全体を簡素化できるので、製造コストを低減できる効果もある。
また、請求項2によれば、前記のようにして、発泡断熱材片→真空断熱材片→缶体の順序で重ねた後に、さらに、缶体→別の真空断熱材片→別の発泡断熱材片の順序で下から上に重ねることにより、缶体の周方向略全周を真空断熱材と発泡断熱材とで覆うことができる。
また、請求項3及び請求項4によれば、前記の請求項1と同様、まず発泡断熱材片を略水平方向に載置した後、その発泡断熱材片の円筒面上に前記真空断熱材片を載置し、さらに略水平方向に缶体を載置する。このように、発泡断熱材片→真空断熱材片→缶体の順序で重ねることにより、真空断熱材片の前記復元を缶体の自重により押さえつつ、前記発泡断熱材片の円筒面に沿って真空断熱材片の形状を倣わせることができる。この結果、真空断熱材片と缶体の外周部との間に隙間が生じるのを防止して密着させることができるので、前記の請求項1と同様、組み立て作業者の熟練度や力量に関係なく安定した組み立て作業を行え、組み立て作業性を向上することができる。
また、請求項5によれば、2つの断熱材片どうしの安定的な位置決めのために、発泡断熱材片の内周側(言い替えれば真空断熱材片側)に設けた円筒面が位置決め凹部を備えており、この位置決め凹部によって真空断熱材片の位置決めが行われる。これにより、例えば発泡断熱材片→真空断熱材片→缶体の順で組み付けて貯湯式給湯機を組み立てていく場合であっても、缶体→真空断熱材片→発泡断熱材片の順で組み付けて貯湯式給湯機を組み立てていく場合であっても、前記の発泡断熱材片と真空断熱材片との間の相対位置を安定的に位置決めすることができる。この結果、組み立て途中においてそれら相対位置を維持するための特別な配慮が不要となるので、組み立て作業性を向上することができる。
また、請求項6によれば、発泡断熱材片と真空断熱材片との組み立て時において、真空断熱材片の端部を発泡断熱材片の位置決め凹部の突き当て壁部に突き当てることで、正確な位置決めを行うことができる。
また、請求項7によれば、真空断熱材片の厚さ寸法に多少のばらつきがあったとしても、真空断熱材片の全体を発泡断熱材片の位置決め凹部に確実に埋没するように収納することができる。
本発明の一実施形態の貯湯式給湯機の全体概略構成図 断熱材に覆われた缶体の外観を表す斜視図 缶体及びその周囲構造の詳細を表す分解斜視図 真空断熱材片の製造時のロール加工設備を表す説明図 缶体の径方向外側への真空断熱材片及び発泡断熱材片の取り付け状態を表す、図2中の矢印V方向からの矢視図に相当する模式側面図 図5中のVI−VI断面による模式横断面図 横置き姿勢における、本発明の一実施形態の貯湯式給湯機の組み立て方法の流れを説明する説明図 図7(b)に示す真空断熱材片の載置手順における、側部発泡断熱材片に対する位置決め手法の詳細を説明する斜視図 図7(b)に示す真空断熱材片の載置手順における側部発泡断熱材片の全体外観を表す、図7(b)中の矢印IX方向からの矢視図
次に、本発明の一実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。
本実施形態の貯湯式給湯機を備えた貯湯式給湯装置の全体概略構成を図1に示す。図1において、この貯湯式給湯装置100は、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯に湯水を沸き上げて貯湯しこの貯湯した湯水を給湯に用いるもので、湯水を貯湯する缶体2(貯湯タンク)を備えた貯湯タンクユニット1と、缶体2内の湯水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニット3と、台所や洗面所等にそれぞれ設けられた給湯栓4と、例えば給湯栓4の近傍に設けられた給湯リモコン5と、浴槽6と、を有する。
前記貯湯タンクユニット1は、筐体となる外装ケース(図示省略)の内部に設置される前記缶体2と、缶体2の上部に接続された出湯管12と、缶体2の下部に接続された給水管13と、出湯管12からの高温水と給水管13から分岐されたバイパス管14からの低温水とを混合するミキシング弁15と、ミキシング弁15の下流に接続された給湯管16と、給湯管16から分岐され浴槽6に接続された湯張り管20と、湯張り管20の開閉を行う湯張り弁21と、出湯管12から分岐するよう接続されて缶体2の過圧を逃す過圧逃し弁23と、給湯管16に設けられた給湯温度センサ17と、給湯管16に設けられた給湯流量センサ18と、給水管13に設けられた給水圧を減圧する減圧弁24と、給水管13に設けられた給水温度センサ19と、湯張り管20を流れる流量を積算する湯張り流量センサ22と、マイクロコンピュータを備えてこの貯湯タンクユニット1の各種機器の制御を行う給湯制御部25とを有する。
前記缶体2には、上下方向に沿って複数個のサーミスタ29が配置されている。これらのサーミスタ29が検出する温度情報によって、缶体2内にどれだけの熱量が残っているかが検知され、さらに缶体2内の上下方向の温度分布が検知される。
前記缶体2と前記ヒートポンプユニット3とは、湯水を循環させるヒーポン往き管26及びヒーポン戻り管27からなる加熱循環回路28により接続されている。前記ヒートポンプユニット3は、ヒートポンプ回路34と、ヒーポン循環ポンプ36と、それらの駆動を制御するヒーポン制御部39とを備えている。前記ヒートポンプ回路34は、二酸化炭素冷媒を圧縮する圧縮機30と、凝縮器としての冷媒−水熱交換器31と、電子膨張弁32と、強制空冷式の蒸発器33とで構成されている。前記加熱循環回路28の冷媒−水熱交換器31入口側には、冷媒−水熱交換器31に流入する湯水の温度を検出する熱交入口温度センサ37が設けられ、加熱循環回路28の冷媒−水熱交換器31出口側には、冷媒−水熱交換器31から流出する湯水の温度を検出する熱交出口温度センサ38が設けられている。
前記給湯リモコン5には、給湯設定温度を設定する給湯温度設定スイッチ40と、ふろ設定温度を設定するふろ温度設定スイッチ42と、前記ふろ設定温度の湯を湯張り量設定スイッチ41で設定された湯張り量だけ浴槽6へ湯張りして所定時間保温させるふろ自動スイッチ43と、適宜の表示を行う表示部45と、マイクロコンピュータを備え前記給湯制御部25と通信を行うリモコン制御部(図示せず)と、を備えている。
次に、図2及び図3を用いて、前記缶体2及びその周囲構造の詳細について説明する。なお、図示の煩雑を避けるために、缶体2に接続される各種配管、前記サーミスタ29、及び前記外装ケース等は省略している。これら図2及び図3において、缶体2は全体が略円筒形に形成された金属製の中空缶であり、その周囲に、缶体2の径方向外周部をほぼ全周に渡って覆う2つの真空断熱材片52a,52bと、この真空断熱材片52a,52bを含めた缶体2全体を覆う4つの発泡断熱材片53,54,55,56と、発泡断熱材片53〜56で覆われた缶体2を上部に載置するベース部57と、が設けられている。
真空断熱材片52a,52bは、例えばアルミフィルムの袋体の内部にグラスウールを芯材として充填させた上でほぼ真空状態とした構造体であり、平板状形状の断熱材母材をロール加工(詳細は後述)されることによって全体が略半円筒形(横断面略円弧状)に形成されている。図示する例では、2つの真空断熱材片52a,52bが、缶体2の径方向外側表面に対して、それぞれ対向する略180°の範囲(合わせて略360°全周の範囲)を覆っている。各真空断熱材片52a,52bの上端部、下端部、及び周方向両端部は、例えばポリプロピレンフィルムの粘着テープからなる固定テープによって缶体2に固定されている(図示省略)。
前記真空断熱材片52a,52bの製作方法の一例を、図4を用いて説明する。前記したように、真空断熱材片52a,52bは、平板状形状の断熱材母材をロール加工することにより製作される。すなわち、図4に示すように、このロール加工を行うための加工設備には、2つの下ローラ61,62の間の上方に1つの上ローラ63が配置されている。平板形状(図示省略)の前記断熱材母材52′を、上ローラ63と各下ローラ61,62の間の2箇所の隙間に挿通させる。その後、上ローラ63を下方に移動させて断熱材母材52′を押圧しつつ(白抜き矢印参照)、各ローラ61,62,63を回転させて真空断熱材片52を搬送する(矢印参照)ことにより、断熱材母材52′を湾曲させ、全体が横断面略円弧状に曲がった前記真空断熱材片52a,52bを得ることができる。
図2及び図3に戻り、発泡断熱材片53〜56は、機械的な剛性を有する材料(例えば耐熱性発泡ポリスチレン)からなる成形品であり、前記缶体2の上面を覆うよう略半球形に形成された上部発泡断熱材片53と、前記缶体2の下面を覆うよう略半球形に形成された下部発泡断熱材片54と、前記缶体2の径方向外側表面に対してそれぞれ対向する180°の範囲で覆うよう略半円筒形に形成された2つの側部発泡断熱材片55,56と、を有する。なお、図中では、前記下部発泡断熱材片54は前記ベース部57と一体に設けられているものである。また、前記2つの側部発泡断熱材片55,56の内周側に備えられた、横断面略円弧状の円筒面55A,56Aの内径は、缶体2の外周表面を覆った前記真空断熱材片52の外径と略同じとなるように設定されており、発泡断熱材片55,56は、2つの前記真空断熱材片52の径方向外周部をほぼ全周にわたって覆う。
以上の基本構成において、前記側部発泡断熱材片55,56と前記真空断熱材片52a,52bの重なり合い態様を、図5、図6、及び前記図3により説明する。図5、図6、及び図3において、前記したように、横断面円形の前記缶体2の径方向外周部に前記真空断熱材片52a,52bが設けられ、それら真空断熱材片52a,52bのさらに径方向外周部に、前記側部発泡断熱材片55,56が設けられている。
このとき、図6に示すように、缶体2の軸心と、真空断熱材片52a,52bの軸心と、側部発泡断熱材片55,56の前記円筒面55A,56Aの軸心とが、すべて共通の軸心Kとなるように、前記缶体2、前記真空断熱材片52a,52b、前記側部発泡断熱材片55,56が配置されている。
ここで前記のような前記缶体2、前記真空断熱材片52a,52b、前記側部発泡断熱材片55,56の配置を実現するために組み立て作業を行う際、本実施形態では、前記軸心Kが横になるようにして(いわゆる横置きになるようにしつつ)組み立て作業を行う。以下、その詳細を図7により説明する。
すなわち、まず、図7(a)に示すように、前記側部発泡断熱材片55のうち前記円筒面55Aよりも径方向外周側に備えられている略矩形形状の3個のリブ部55B(図2も参照)を用いて、前記円筒面55Aの軸心(すなわち前記軸心K)が略水平方向となるようにしつつ、前記側部発泡断熱材片55を、所定の箇所(例えば適宜の作業場や作業台等)に載置する(第1手順)。
その後、図7(b)に示すように、前記のようにして載置された前記側部発泡断熱材片55の前記円筒面55A上に、互いの横断面略円弧状の形状が沿うように、前記真空断熱材片52bを載置する(破線矢印参照:第2手順)。
なお、この載置の際、側部発泡断熱材片55に対する真空断熱材片52bの軸方向への位置決め(言い換えれば側部発泡断熱材片55及び真空断熱材片52b同士の相対的な位置決め)が行われる。この位置決めの手法について、図8及び図9により説明する。図8及び図9に示すように、前記側部発泡断熱材片55の前記円筒面55Aは軸方向中間部に凹部55A2(位置決め凹部)を備え、その軸方向(言い換えれば前記軸心Kの方向:図9参照)両側に段差部55A1,55A3をそれぞれ備えている。前記凹部55A2は、前記のようにして円筒面55Aの径方向内周側に配置される前記真空断熱材片52bを位置決めしつつ収納するためのものであり、前記段差部55A1,55A3よりも凹んだ形状となって(言い換えれば、凹部55A2の内径が段差部55A1,55A3の内径よりも大きくなって)いる。
また、前記凹部55A2は、前記軸方向に沿った両端のうち少なくとも一方(この例では両方)に壁部(突き当て壁部)55a,55bを備えており、前記の位置決め時において、それら壁部55a,55bに対し前記真空断熱材片52bの前記軸方向の両端部が突き当てられる(図8中の一点鎖線参照)。これにより、壁部55a,55bが真空断熱材片52bに対するガイド機能を果たしつつ、前記凹部55A2内に真空断熱材片52bが位置決めされつつ収納されるものである。なお、このときの収納状態を良好にするために、前記凹部55A2の径方向における深さd(図8中右側の拡大図参照)は、前記真空断熱材片52bの厚さt(図8中左側の拡大図参照)よりも大きくなっている。
図7(b)に戻り、前記のようにして真空断熱材片52bの側部発泡断熱材片55への収納が終了したら、図7(c)に示すように、前記のようにして前記円筒面55A上に載置された前記真空断熱材片52bの上に、軸心が略水平方向となるようにしつつ(言い換えれば軸心を前記軸心Kと一致させつつ)、前記缶体2を載置する(破線矢印参照:第3手順)。このように、前記側部発泡断熱材片55→真空断熱材片52b→缶体2、の順序でそれぞれを横置きにした姿勢で(下から上に)重ねることにより、真空断熱材片52bは、缶体2と側部発泡断熱材片55との間で上下から挟まれる。これにより、前記のように真空断熱材片52bが前記平板状の形状へ復元しようとしても、それを缶体2の自重により押さえ込みつつ、さらに前記側部発泡断熱材片55の円筒面55Aに沿って真空断熱材片52bの形状を倣わせることができる。
その後、図7(d)に示すように、前記のようにして載置された前記缶体2の上部に、真空断熱材片52aを載置する(破線矢印参照)ことにより、前記缶体2の径方向外周部の略全周を覆う(第4手順)。
その後、前記のようにして載置された前記真空断熱材52aの上部に、前記側部発泡断熱材片56を載置する(破線矢印参照)ことにより、前記真空断熱材片52a,52bの径方向外周部の略全周を覆う(第5手順)。
以上説明したように、本実施形態によれば、真空断熱材片52bを缶体2の自重により押さえ込みつつ、前記真空断熱材片52bの形状を前記側部発泡断熱材片55の円筒面55Aに沿って倣わせることができる。これらの結果、真空断熱材片52bと缶体2の外周部との間に隙間が生じるのを防止して密着させることができる。そして、その際、前記のように缶体2の自重を利用することにより、組み立て作業者の熟練度や力量に関係なく安定した組み立て作業(真空断熱材片52bの取り付け作業)を行うことができるので、組み立て作業性を向上することができる。そしてこれらすべての手順を、前記の横置き姿勢のままで行うことにより、縦置きのままで実行する場合よりも比較的小さな力で(例えば非力な作業者であっても)容易に行うことができる。さらに、缶体2に密着させるために真空断熱材片52bを手作業で過度に押しつけたりするおそれがなくなるので、真空断熱材片52bの損傷を防止して健全性や耐久性を確保できる。また、組み立て工程全体を簡素化できるので、製造コストも低減できるものである。
また、本実施形態では特に、前記のようにして側部発泡断熱材片55→真空断熱材片52b→缶体2の順序で重ねた後に、さらに、缶体2→真空断熱材片52a→発泡断熱材片56の順序で下から上に重ねることにより、缶体2の周方向略全周を真空断熱材と発泡断熱材とで覆うことができるものである。
また、本実施形態では特に、側部発泡断熱材片55及び真空断熱材片52bどうしの安定的な位置決めのために、側部発泡断熱材片55の内周側(言い替えれば真空断熱材片52b側)に設けた円筒面55Aが凹部55A2を備えており、この凹部55A2によって真空断熱材片52bの位置決めが行われる。これにより、前記のように側部発泡断熱材片55→真空断熱材片52b→缶体2の順で組み付けていくとき、前記側部発泡断熱材片55と真空断熱材片52bとの間の相対位置を安定的に位置決めすることができる(なお、逆に、缶体2→真空断熱材片52b→側部発泡断熱材片55の順で組み付ける場合であっても、同様の安定的な位置決め効果を得ることはできるものである)。この結果、組み立て途中においてそれら断熱材片55,52bどうしの相対位置を維持するための特別な配慮が不要となるので、組み立て作業性を向上できるものである。
また、本実施形態では特に、前記側部発泡断熱材片55と前記真空断熱材片52bとの組み立て時において、真空断熱材片52bの端部を前記側部発泡断熱材片55の凹部55A2の壁部55a,55bに突き当てる。これにより、前記位置決めを正確に行うことができるものである。
また、本実施形態では特に、前記側部発泡断熱材片55と前記真空断熱材片52bとの組み立て時において、真空断熱材片52bの全体を前記側部発泡断熱材片55の凹部55A2に収納する。これにより、確実に正確な前記位置決めを行うことができるものである。
また、本実施形態では特に、前記凹部52A2の径方向における深さdが、前記真空断熱材片52bの厚さtよりも大きくなっている。これにより、製造公差等により真空断熱材片52bの厚さ寸法に多少のばらつきがあったとしても、凹部52A2に対向している真空断熱材片52bの領域の全体を前記位置決め凹部A2に確実に埋没するように収納できるものである。
なお、側部発泡断熱材片は、前記のように2つの側部発泡断熱材片55,56により構成される場合に限られず、3つ以上の断熱材片に分割されていてもよいし、例えば周方向1カ所のみが欠損した横断面略Ω形状の1つの断熱材片により構成してもよい。同様に、真空断熱材片についても、前記のように2つの真空断熱材片52a,52bにより構成される場合に限られず、3つ以上の断熱材片に分割されていてもよいし、例えば周方向1カ所のみが欠損した横断面略Ω形状の1つの断熱材片により構成してもよい。
また、上記実施形態では、加熱手段をヒートポンプユニット3で構成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、太陽熱、ガス、液体燃料による給湯機や、電熱ヒータによる電気温水器や、コージェネレーションシステムの廃熱回収装置等を前記加熱手段として用いても良い。
1 貯湯タンクユニット(貯湯式給湯機)
2 缶体
3 ヒートポンプユニット(加熱手段)
52a,52b 真空断熱材片
55 側部発泡断熱材片(発泡断熱材片)
55A 円筒面
55A2 凹部(位置決め凹部)
55a,55b 壁部(突き当て壁部)
56 側部発泡断熱材片(発泡断熱材片)
100 貯湯式給湯装置
K 軸心

Claims (7)

  1. 略円筒形の缶体と、
    平板状形状の断熱材母材を横断面略円弧状に曲げて構成され、前記缶体の径方向外周部の少なくとも一部を覆う真空断熱材片と、
    前記横断面略円弧状の前記真空断熱材片の径方向外周部を覆う横断面略円弧状の円筒面を、内周側に備えた発泡断熱材片と
    を有する貯湯式給湯機の組み立て方法において、
    前記円筒面の軸心が略水平方向となるように前記発泡断熱材片を載置する第1手順と、
    前記第1手順で載置された前記発泡断熱材片の前記円筒面上に、互いの前記横断面略円弧状の形状が沿うように、前記真空断熱材片を固定することなく載置する第2手順と、
    前記第2手順で前記円筒面上に固定することなく載置された前記真空断熱材片の上に、前記略円筒形の軸心が略水平方向となるようにしつつ、前記缶体を載置する第3手順と
    を有することを特徴とする貯湯式給湯機の組み立て方法。
  2. 前記第3手順で載置された前記缶体の上部に、前記第2手順で載置した真空断熱材片とは別の真空断熱材片を載置することにより、前記缶体の径方向外周部の略全周を覆う第4手順と、
    前記第4手順で載置された前記別の真空断熱材の上部に、前記第1手順で載置した発泡断熱材片とは別の発泡断熱材片を載置することにより、前記第2手順で載置した真空断熱材片と前記第4手順で載置した前記別の真空断熱材片との径方向外周部の略全周を覆う第5手順と
    を有することを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯機の組み立て方法。
  3. 加熱手段で加熱された湯水を内部に貯湯する、略円筒形の缶体と、
    平板状形状の断熱材母材を横断面略円弧状に曲げて構成され、前記缶体の径方向外周部の少なくとも一部を覆う少なくとも1つの真空断熱材片と、
    前記横断面略円弧状の前記真空断熱材片の径方向外周部を覆う横断面略円弧状の円筒面を、内周側に備えた少なくとも1つの発泡断熱材片と
    を有する貯湯式給湯機において、
    前記円筒面の軸心が略水平方向となるように前記発泡断熱材片を載置した後、
    前記載置された前記発泡断熱材片の前記円筒面上に、互いの前記横断面略円弧状の形状が沿うように、前記真空断熱材片を固定することなく載置し、
    さらに、前記円筒面上に固定することなく載置された前記真空断熱材片の上に、前記略円筒形の軸心が略水平方向となるようにしつつ、前記缶体を載置する
    ことにより組み立てられたことを特徴とする貯湯式給湯機。
  4. 前記真空断熱材片の周方向端部を、固定テープにより前記缶体に固定した
    ことを特徴とする請求項3記載の貯湯式給湯機。
  5. 記発泡断熱材片の前記円筒面は、
    その径方向内周側に配置される前記真空断熱材片を位置決めする位置決め凹部を備えることを特徴とする請求項3または請求項4記載の貯湯式給湯機。
  6. 前記位置決め凹部は、
    前記円筒面の軸心方向の両端のうち少なくとも一方に、前記位置決め時に前記真空断熱材片の端部を突き当てる突き当て壁部を備える
    ことを特徴とする請求項5記載の貯湯式給湯機。
  7. 前記位置決め凹部の径方向における深さは、前記真空断熱材片の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項5または請求項6記載の貯湯式給湯機。
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