JP6433934B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明の実施形態は、半導体装置の製造方法に関する。
ダイオードなどの半導体装置では、耐圧を向上させるために、半導体領域の周りに絶縁部が設けられる場合がある。このような半導体装置について、より一層の耐圧の向上が求められている。
特開2013−80893号公報
本発明が解決しようとする課題は、耐圧を向上できる半導体装置の製造方法を提供することである。
実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第1導電形の第1半導体層に、それぞれが前記第1半導体層の一部を囲む複数の環状の第1開口を、互いに離間させて形成する工程と、前記第1開口の内部に第1絶縁層を形成する工程と、前記第1絶縁層同士の間に位置する前記第1半導体層の他の一部を除去することで、それぞれが前記第1半導体層の前記一部を囲む複数の環状の第2開口を、互いに離間させて形成する工程と、前記第2開口の内部に第2絶縁層を形成する工程と、を備える。
第1実施形態に係る半導体装置の平面図である。 図1のA−A’断面図である。 図2の絶縁部10近傍を拡大した部分拡大断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程平面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置の一部を拡大した部分拡大断面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置の一部を拡大した部分拡大断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置の一部を拡大した部分拡大断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置の平面図である。 図16のA−A’断面図である。 第4実施形態に係る半導体装置の断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の平面図である。 図19のA−A’断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程平面図である。 第5実施形態に係る半導体装置の製造工程を表す工程断面図である。 第5実施形態の第1変形例に係る半導体装置の平面図である。 図25のA−A’断面図である。 第5実施形態の第1変形例に係る半導体装置の製造工程を表す工程平面図である。 第5実施形態の第1変形例に係る半導体装置の製造工程を表す工程平面図である。 第5実施形態の第2変形例に係る半導体装置の断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
各実施形態の説明には、XYZ直交座標系を用いる。n形半導体領域2からp形半導体領域3に向かう方向をZ方向(第1方向)とする。また、Z方向に対して垂直であり、相互に直交する2方向をX方向およびY方向とする。
以下の説明において、n、n及びp、pの表記は、各導電形における不純物濃度の相対的な高低を表す。すなわち、「+」が付されている表記は、「+」および「−」のいずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に高く、「−」が付されている表記は、いずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に低いことを示す。
以下で説明する各実施形態について、各半導体領域のp形とn形を反転させて各実施形態を実施してもよい。
(第1実施形態)
図1および図2を用いて、第1実施形態に係る半導体装置の一例について説明する。
図1は、第1実施形態に係る半導体装置100の平面図である。
図2は、図1のA−A’断面図である。
なお、図1では、空隙Vが破線で表されている。
半導体装置100は、例えば、ダイオードである。
図1および図2に表すように、半導体装置100は、n形(第1導電形)カソード領域1(第1半導体領域)、n形半導体領域2(第2半導体領域)、p形(第2導電形)半導体領域3(第3半導体領域)、p形アノード領域4(第4半導体領域)、絶縁部10、絶縁部20、カソード電極30、およびアノード電極31を有する。
図1に表すように、半導体装置100の上面には、アノード電極31が設けられている。アノード電極31の周りには、絶縁部20が設けられている。絶縁部20の周りには、絶縁部10が設けられている。
図2に表すように、半導体装置100の下面には、カソード電極30が設けられている。
形カソード領域1は、カソード電極30の上に設けられ、カソード電極30と電気的に接続されている。
形半導体領域2は、n形カソード領域1の一部の上に設けられている。
p形半導体領域3は、n形半導体領域2の上に設けられている。
形アノード領域4は、p形半導体領域3の上に選択的に設けられている。
アノード電極31は、p形アノード領域4の上に位置し、p形アノード領域4と電気的に接続されている。アノード電極31とp形半導体領域3との間には、絶縁部20が設けられている。
なお、アノード電極31の構造は図1および図2に表す例に限られない。例えば、アノード電極31は、絶縁層20を介してp形半導体領域3の全面上に設けられていても良いし、p形半導体領域3の全面上に加えて絶縁部10の少なくとも一部の上に設けられていても良い。
絶縁部10は、n形カソード領域1の他の一部の上に設けられている。また、絶縁部10は、X−Y面に沿ってn形半導体領域2およびp形半導体領域3の周りに設けられており、n形半導体領域2およびp形半導体領域3に接している。
図2に表す例では、Z方向において、n形カソード領域1と絶縁部10との間にn形半導体領域2の一部が設けられているが、絶縁部10がn形カソード領域1と接するように設けられていてもよい。
絶縁部10は、第1絶縁部分11と第2絶縁部分12を有する。第1絶縁部分11および第2絶縁部分12は、共通の第1絶縁材料を含んでおり、第2絶縁部分12における第1絶縁材料の密度は、第1絶縁部分11における第1絶縁材料の密度よりも高い。
図2に表すように、絶縁部10は複数の第1絶縁部分11を有する。図1および図2に表すように、それぞれの第1絶縁部分11は環状に設けられており、X−Y面に沿ってn形半導体領域2およびp形半導体領域3の周りに設けられている。また、それぞれの第1絶縁部分11は空隙Vを有し、それぞれの空隙VはX−Y面に沿ってn形半導体領域2を囲んでいる。図1および図2に表す例では、空隙Vは、X方向およびY方向においてn形半導体領域2のみと並んでいるが、さらにp形半導体領域3と並んでいてもよい。
第1絶縁部分11と、第2絶縁部分12の一部と、はZ方向に対して垂直な第2方向(半導体装置100の中心から外周に向かう方向)において、交互に設けられている。
なお、複数の第1絶縁部分11は、一体に設けられていても良い。例えば、第2絶縁部分12の上に、複数の第1絶縁部分11および複数の空隙Vを有する1つの絶縁層が設けられていてもよい。
次に、図3を用いて、絶縁部10およびその近傍の構造についてより具体的に説明する。
図3は、図2の絶縁部10近傍を拡大した部分拡大断面図である。
それぞれの第1絶縁部分11は、第1絶縁領域11aおよび第2絶縁領域11bを有する。
第2絶縁領域11bは、13族元素および15族元素からなる第1群より選択される少なくとも1つの第1元素を含む。例えば、第2絶縁領域11bは、ボロンおよびリンの少なくともいずれかを含む。
これに対して、第1絶縁領域11aは、この第1元素を含んでいない。あるいは、第1絶縁領域11aが第1元素を含んでいた場合であっても、第1絶縁領域11aにおける第1元素の濃度は、第2絶縁領域11bにおける第1元素の濃度よりも低い。
空隙Vは、Z方向において、第1絶縁領域11aと第2絶縁領域11bとの間に位置している。
第2絶縁部分12は、複数の第3絶縁領域12cおよび複数の第4絶縁領域12dを有する。
第3絶縁領域12cは、第2方向において、第1絶縁部分11同士の間に位置する。第4絶縁領域12dは、Z方向において、n形カソード領域1と第1絶縁部分11との間に位置する。すなわち、第3絶縁領域12cは第1絶縁部分11の側方に位置し、第4絶縁領域12dは第1絶縁部分11の下方に位置している。
形半導体領域2は、絶縁部10に向けて突出した突出部Pを有する。突出部Pは、第2方向において複数設けられている。それぞれの突出部Pは、Z方向において第3絶縁領域12cと並び、第2方向において第4絶縁領域12d同士の間に位置している。
ここで、各構成要素の材料の一例を説明する。
形半導体領域1、n形半導体領域2、p形半導体領域3、p形アノード領域4は、シリコン、炭化シリコン、窒化ガリウム、またはガリウムヒ素を含む。
半導体材料に添加されるn形不純物としては、ヒ素、リン、またはアンチモンを用いることができる。p形不純物としては、ボロンを用いることができる。
絶縁部10に含まれる第1絶縁材料としては、酸化シリコンを用いることができる。
カソード電極30およびアノード電極31は、アルミニウムなどの金属材料を含む。
次に、第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法の一例について説明する。
図4、図6〜図12は、第1実施形態に係る半導体装置100の製造工程を表す工程断面図である。
図5は、第1実施形態に係る半導体装置100の製造工程を表す工程平面図である。
図4は、図5のA−A’断面図に相当する。また、図6〜図12は、図5のA−A’線が付された位置における製造工程を表している。
まず、n形半導体層1aと、n形半導体層1aの上に設けられたn形半導体層2a(第1半導体層)と、を用意する。n形半導体層1aおよびn形半導体層2aは、例えば、単結晶シリコンを含む。次に、n形半導体層2aの表面にp形不純物をイオン注入し、p形半導体領域3を形成する。続いて、熱酸化を行うことで、p形半導体領域3の表面に絶縁層IL1を形成する。続いて、フォトリソグラフィおよびRIE(Reactive Ion Etching)法により、この絶縁層IL1をパターニングする。なお、p形半導体領域3は、n形半導体層2aの表面に絶縁層を形成した後に、形成してもよい。または、p形半導体領域3は、後述する絶縁部10を形成した後に、形成してもよい。
続いて、パターニングされた絶縁層IL1をマスクとして用いて、RIE法により、図4に表すように、複数の第1開口OP1を形成する。第1開口OP1は、p形半導体領域3を貫通し、n形半導体層2aに達している。第1開口OP1は、さらにn形半導体層2aを貫通し、n形半導体層1aに達していてもよい。第1開口OP1は、互いに離間して形成される。また、それぞれの第1開口OP1は、図5に表すように、n形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の一部を囲むように、環状に形成される。
次に、熱酸化を行うことで、第1開口OP1の内壁に沿って絶縁層IL2(第1絶縁層)を形成する。続いて、絶縁層IL2の上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、酸化シリコンを含む絶縁層IL3を形成する。このとき、絶縁層IL2は、第1開口OP1が埋め込まれないように、第1開口OP1の内壁に沿って形成される。絶縁層IL3は、例えば、n形不純物(15族元素)およびp形不純物(13族元素)を添加せずに形成する。
次に、CVD法を用いて、絶縁層IL3の上に、BPSG(Boro-Phospho-Silicate-Glass)を含む絶縁層を形成する。続いて、BPSGを含む絶縁層をリフローさせることで、絶縁層IL4(第3絶縁層)を形成する。このとき、絶縁層IL4は、第1開口OP1を埋め込まず、第1開口OP1を覆うように形成される。この結果、図6に表すように、絶縁層IL3と絶縁層IL4との間に、空隙V1が形成される。
次に、絶縁層IL4の上面をCMP法により研磨する。この工程により、絶縁層IL3の一部および絶縁層IL4の一部が除去される。ただし、研磨する絶縁層の厚みは任意である。絶縁層IL4の一部のみが除去されるように研磨してもよいし、絶縁層IL3の一部および絶縁層IL4の一部に加えて絶縁層IL1の一部が除去されるように研磨してもよい。
次に、図7に表すように、フォトリソグラフィおよびRIE法を用いて、絶縁層IL1の一部を除去する。絶縁層IL1は、絶縁層IL2同士の間に位置するp形半導体領域3が露出するように、パターニングされる。p形半導体領域3の当該表面の上に、絶縁層IL1に加えて絶縁層IL3および絶縁層IL4が設けられている場合は、これらの絶縁層もパターニングする。
次に、パターニングされた絶縁層IL1をマスクとして用いて、RIE法により、絶縁層IL2同士の間に位置するp形半導体領域3の一部およびn形半導体層2aの一部を除去する。この工程により、複数の第2開口OP2が、互いに離間して、絶縁層IL2に沿って形成される。それぞれの第2開口OPは、n形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の一部を囲むように、環状に形成される。続いて、熱酸化を行うことで、図8に表すように、第2開口OP2の底部に沿って絶縁層IL5(第2絶縁層)が形成される。
なお、第2開口OP2の幅は、第1開口OP1の幅と等しくても良いし、異なっていてもよい。
次に、第2開口OP2の内部に、絶縁層IL2およびIL5に沿って、CVD法により酸化シリコンを含む絶縁層IL6を形成する。絶縁層IL6は、例えば、n形不純物およびp形不純物を添加せずに形成する。続いて、CVD法を用いて、絶縁層IL6の上に、BPSGを含む絶縁層を形成する。続いて、この絶縁層をリフローさせることで、絶縁層IL7(第4絶縁層)を形成する。このとき、絶縁層IL7は、第2開口OP2を埋め込まず、第2開口OP2を覆うように形成される。この結果、図9に表すように、絶縁層IL6と絶縁層IL7との間に、空隙V2が形成される。
次に、絶縁層IL7の上面をCMP法により研磨する。研磨する絶縁層の厚みは任意である。この工程により、例えば、絶縁層IL6の一部および絶縁層IL7の一部が除去される。このときの様子を図10に表す。図10に表すように、絶縁層IL2〜IL7により、図1〜図3に表す絶縁部10が構成される。
次に、絶縁層IL1の一部を除去する。この工程により、絶縁部10に囲まれたp形半導体領域3の一部が露出するとともに、絶縁部10の周りに位置するp形半導体領域3が露出する。
次に、絶縁部10に囲まれたp形半導体領域3の一部にp形不純物をイオン注入し、p形アノード領域4を形成する。このとき、絶縁部10の周りに位置するp形半導体領域3にp形不純物がイオン注入されてもよい。当該領域は、後述するp形半導体領域3の一部およびn形半導体層2aの一部を除去する工程において、除去されるためである。
続いて、p形アノード領域4の上に金属層を形成し、この金属層をパターニングすることで、図11に表すように、アノード電極31が形成される。
次に、環状の絶縁部10の周りに位置するp形半導体領域3およびn形半導体層2aを、フォトリソグラフィおよびRIE法を用いて除去する。続いて、n形半導体層1aが所定の厚みになるまで、n形半導体層1aの裏面を研磨する。研磨されたn形半導体層1aの裏面に金属層を形成することで、図12に表すように、カソード電極30が形成される。最後に、図12の破線で表された位置でn形半導体層1aをダイシングすることで、図1〜図3に表される半導体装置100が得られる。
上述した製造方法において、単結晶シリコンを含む半導体層を酸化することで形成された絶縁層における酸化シリコンの密度は、CVD法により形成された絶縁層における酸化シリコンの密度よりも高い。このため、絶縁層IL2における酸化シリコンの密度は、絶縁層IL3における酸化シリコンの密度よりも高く、絶縁層IL4における酸化シリコンの密度よりも高い。同様に、絶縁層IL5における酸化シリコンの密度は、絶縁層IL6における酸化シリコンの密度よりも高く、絶縁層IL7における酸化シリコンの密度よりも高い。図10において、絶縁層IL3、IL4、IL6、およびIL7は、第1絶縁部分11に相当し、絶縁層IL2およびIL5は、第2絶縁部分12に相当する。
また、絶縁層IL3およびIL6は、13族元素および15族元素が添加されずに形成されているのに対して、絶縁層IL4およびIL7は、BPSGを含む絶縁層をリフローさせることで形成される。このため、絶縁層IL4における13族元素および15族元素の濃度は、絶縁層IL3におけるこれらの元素の濃度よりも高い。また、絶縁層IL7における13族元素および15族元素の濃度は、絶縁層IL6におけるこれらの元素の濃度よりも高い。図10において、絶縁層IL3およびIL6は、第1絶縁領域11aに相当し、絶縁層IL4およびIL7は、第2絶縁領域11bに相当する。
ここで、本実施形態に係る半導体装置の作用および効果について説明する。
本実施形態に係る半導体装置では、n形半導体領域2およびp形半導体領域3の周りに、これらの半導体領域に接する絶縁部10が設けられるとともに、絶縁部10が複数の空隙Vを有する。
形半導体領域2およびp形半導体領域3の周りに、これらの半導体領域に接する絶縁部10を設けた場合、pn接合面はX−Y面に沿って広がり、絶縁部10で途切れる。このため、n形半導体領域2とp形半導体領域3との間のpn接合面が屈曲することによる電界集中を抑制することができる。
さらに、絶縁部10が、n形半導体領域2を囲む複数の空隙Vを有することで、絶縁部10において、pn接合面の端部近傍における等電位線の屈曲を緩和させることができる。このため、pn接合面の端部における電界集中をより一層抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法による効果について説明する。
絶縁部10の外側に外部電荷が存在すると、半導体装置の耐圧が変動する場合がある。外部電荷による耐圧の変動を十分に抑制するためには、絶縁部10の、第2方向における厚みが、厚いことが望まれる。このような絶縁部10を形成する方法として、幅の広い環状の開口を形成し、この開口の内部に絶縁層を埋め込むことで、絶縁部10を形成することが考えられる。しかし、幅の広い開口の内部に絶縁層を埋め込むことは困難であり、また、埋め込みが完了するまでに長い処理時間を要する。
これに対して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、複数の環状の第1開口OP1を形成し、第1開口OP1内部に絶縁部を形成した後、第1開口OP1同士の間に複数の環状の第2開口OP2を形成し、第2開口OP2内部に絶縁部を形成する。このような方法を採用することで、絶縁部10を形成するための開口の幅を狭くすることが可能となり、それぞれの開口の内部への絶縁部の形成が容易となる。一方で、絶縁部10の第2方向における厚みは、第1開口OP1の数および第2開口OP2の数を増やすことで、厚くすることができる。このため、本実施形態によれば、開口内部への絶縁部の形成を容易とするとともに、絶縁部10を容易に厚くすることが可能となる。
なお、図4〜図12に表す製造方法では、第1開口OP1の内部および第2開口OP2の内部に複数の絶縁層を形成した。この例に限らず、それぞれの開口の内部に単一の絶縁層を形成して絶縁部10を作製した場合でも、本実施形態に係る製造方法の効果を得ることが可能である。
また、図4〜図12に表す製造方法では、絶縁層IL4を形成することで、第1開口OP1の内部に空隙V1を形成し、絶縁層IL7を形成することで、第2開口OP2の内部に空隙V2を形成した。しかし、本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、この例に限定されず、それぞれの開口の内部を埋め込むように各絶縁層を形成してもよい。このような製造方法においても、単一の幅が広い開口を形成して当該開口を絶縁層で埋め込むことで絶縁部10を作製する場合に比べて、絶縁部10の作製を容易に行うことが可能となる。
(第1変形例)
絶縁部10は、図13に表す構造を有していてもよい。
図13は、第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置110の一部を拡大した部分拡大断面図である。
図13に表される絶縁部10において、複数の第1絶縁部分11のうち一部の第1絶縁部分11の深さと、他の一部の第1絶縁部分11の深さと、が異なる。すなわち、一部の第1絶縁部分11とカソード電極30との間のZ方向における距離と、他の一部の第1絶縁部分11とカソード電極30との間のZ方向における距離と、が異なる。また、一部の第1絶縁部分11が有する空隙V1の下端の位置と、他の一部の第1絶縁部分11が有する空隙V2の下端の位置と、が異なる。
当該一部の第1絶縁部分11と、当該他の一部の第1絶縁部分11と、が第2方向において交互に設けられている。
このような構造は、第2開口OP2を形成する際のエッチング量やエッチングレートなどの条件を、第1開口OP1を形成する際の条件と異ならせることで形成される。あるいは、第1開口OP1および第2開口OP2を形成する際のエッチング量やエッチングレートなどのばらつきにより生じうる。
(第2変形例)
または、絶縁部10は、図14に表す構造を有していてもよい。
図14は、第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置120の一部を拡大した部分拡大断面図である。
図14に表される絶縁部10は、複数の第1空隙V1と、複数の第2空隙V2と、を有する。第1空隙V1の上端は第2空隙V2の上端よりも深くに位置する。第1空隙V1の下端の位置と、第2空隙V2の下端の位置と、は同じであってもよいし、異なっていてもよい。空隙V1およびV2は、第2方向において交互に設けられている。なお、絶縁部10の最外周および最内周には、第1空隙V1および第2空隙V2のどちらが位置していてもよい。
このような絶縁部10は、以下の方法により作製される。
まず、図4〜図6に表す工程を行った後、絶縁層IL4の一部のみ、または絶縁層IL3の一部および絶縁層IL4のみが除去されるように研磨する。その後、図7〜図9に表す工程を行い、絶縁層IL5〜IL7を形成する。
このような方法によれば、絶縁層IL7を形成する際の絶縁層IL6の上面の位置が、絶縁層IL4を形成する際の絶縁層IL1の上面の位置よりも高くなる。この結果、絶縁層IL7で第2開口OP2を覆った際に形成される空隙の上端の位置が、先に形成された空隙の上端の位置よりも高くなる。
上述した第1変形例および第2変形例においても、第1実施形態で述べた効果を得ることが可能である。
また、絶縁部10の構造を、第1変形例および第2変形例を組み合わせた構造とすることも可能である。
(第2実施形態)
図15を用いて、第2実施形態に係る半導体装置200について説明する。
図15は、第2実施形態に係る半導体装置200の一部を拡大した部分拡大断面図である。
半導体装置200は、半導体装置100との比較において、絶縁部10の構造に差異を有する。本実施形態において、絶縁部10は、第1絶縁部分11および第2絶縁部分12に加え、第3絶縁部分13を有する。第3絶縁部分13は第2方向において複数設けられている。それぞれの第3絶縁部分13は、第2絶縁部分12と、それぞれの第1絶縁部分11と、の間に設けられている。
第3絶縁部分13は、窒化物を含む。例えば、第1絶縁部分11および第2絶縁部分12は、半導体材料の酸化物を含み、第3絶縁部分13は、当該半導体材料の窒化物を含む。
第3絶縁部分13は窒化物を含むため、酸化物を含む第1絶縁部分11および第2絶縁部分12に比べて、パッシベーション性が高い。
絶縁部10が第3絶縁部分13を有することで、絶縁部10の外周から内周に向けて水分などの不純物が進入することを抑制できる。さらに、半導体装置200では、第3絶縁部分13が、第2方向において複数設けられているため、パッシベーション性をより一層向上させることが可能となる。
なお、図15に表すように、第2絶縁部分12と、全ての第1絶縁部分11と、の間に第3絶縁部分13が設けられていなくてもよい。すなわち、第3絶縁部分13は、第2絶縁部分12と、少なくとも2つの第1絶縁部分11と、の間に設けられていればよい。
このような絶縁部10は、例えば、図6に表す工程において、絶縁層IL2を形成した後、絶縁層IL3を形成する前に、窒化物を含む絶縁層を形成することで、作製される。もしくは、絶縁層IL3を形成した後、絶縁層IL4を形成する前に、窒化物を含む絶縁層を形成してもよい。
あるいは、絶縁部10は、図9に表す工程において、絶縁層IL5を形成した後、絶縁層IL6を形成する前に、窒化物を含む絶縁層を形成することで作製される。もしくは、絶縁層IL6を形成した後、絶縁層IL7を形成する前に、窒化物を含む絶縁層を形成してもよい。
または、図6に表す工程と図9に表す工程の両方において窒化物を含む絶縁層を形成してもよい。
(第3実施形態)
図16および図17を用いて第3実施形態に係る半導体装置300について説明する。
図16は、第3実施形態に係る半導体装置300の平面図である。
図17は、図16のA−A’断面図である。
半導体装置300は、半導体装置100との比較において、絶縁部10の構造に差異を有する。半導体装置100では、第1絶縁部分11は、第2方向において複数設けられていた。これに対して、本実施形態では、複数の第1絶縁部分11が、n形半導体領域2およびp形半導体領域3の周りに、周方向に並んでいる。また、それぞれの第1絶縁部分11が有する空隙も同様に、周方向において複数並んでいる。
このような半導体装置300は、例えば以下の方法により製造される。
まず、n形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の一部周りに、周方向に並べられた複数の第1開口OP1を形成する。続いて、図6に表す工程と同様に、第1開口OP1の内部に絶縁部を形成する。続いて、この絶縁部同士の間に第2開口OP2を形成する。第2開口OP2も同様に、n形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の一部周りに、周方向に並べられる。続いて、図8および図9と同様に、第2開口OP2の内部に絶縁部を形成する。その後は、図10〜図12と同様に、他の構成要素を形成することで、半導体装置300が得られる。
本実施形態に係る半導体装置では、複数の空隙Vがn形半導体領域2を囲んでいるため、第1実施形態と同様に、pn接合面の端部における電界集中を抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、第1開口OP1および第2開口OP2のそれぞれの第2方向における長さを長くすることで、絶縁部10の第2方向における厚みを厚くすることができる。このため、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、第1実施形態と同様に、開口内部への絶縁部の形成を容易とするとともに、絶縁部10の第2方向における厚みを容易に厚くすることが可能となる。
(第4実施形態)
図18を用いて第4実施形態に係る半導体装置400について説明する。
図18は、第4実施形態に係る半導体装置400の断面図である。
半導体装置400は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
半導体装置400では、n形半導体領域1はドレイン領域として機能し、p形半導体領域3はベース領域として機能する。また、電極30は、ドレイン電極として機能し、電極31は、ソース電極として機能する。
図18に表すように、半導体装置400は、n形ドレイン領域1(第1半導体領域)、n形半導体領域2(第2半導体領域)、p形ベース領域3(第3半導体領域)、n形ソース領域5(第5半導体領域)、ゲート電極6、ゲート絶縁層7、絶縁部10、ドレイン電極30、およびソース電極31を有する。
形ソース領域5は、p形ベース領域3の上に選択的に設けられている。
ゲート電極6と、n形半導体領域2、p形ベース領域3、およびn形ソース領域5のそれぞれと、の間には、ゲート絶縁層7が設けられている。
ソース電極31は、p形ベース領域3およびn形ソース領域5と電気的に接続されている。
ソース電極31とゲート電極6との間には、ゲート絶縁層7が設けられ、これらの電極は電気的に分離されている。
本実施形態に係る半導体装置では、絶縁部10がn形半導体領域2およびp形ベース領域3に接し、n形半導体領域2を囲む複数の空隙Vを有する。このため、第1実施形態と同様に、pn接合面の端部における電界集中を抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
また、第4実施形態に係る発明をIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)に適用することも可能である。この場合、n形ドレイン領域1とドレイン電極30との間にp形半導体領域が設けられる。
なお、第4実施形態において、第1変形例または第2変形例に係る絶縁部10の構造を採用することも可能である。あるいは、第2実施形態または第3実施形態に係る絶縁部10の構造を採用することも可能である。
(第5実施形態)
図19および図20を用いて第5実施形態に係る半導体装置500について説明する。
図19は、第5実施形態に係る半導体装置500の平面図である。
図20は、図19のA−A’断面図である。
なお、図19では、絶縁層20、アノード電極31、および導電層32が省略されている。
半導体装置500は、例えば、絶縁部10、絶縁層20、およびアノード電極31の構造について、半導体装置100と差異を有する。
加えて、半導体装置500は、導電層32をさらに有していてもよい。
図19および図20に表すように、絶縁部10は、空隙V1、空隙V2、および絶縁層15を有する。空隙V1は、絶縁層15によって囲まれた空間である。空隙V2は、絶縁層15同士の間に形成されている。
空隙V1と空隙V2は、環状に設けられ、それぞれがn形半導体領域2の一部およびp形半導体領域3を囲んでいる。空隙V1と空隙V2とは、Z方向に対して垂直な第2方向(半導体装置500の中心から外周に向かう方向)において、交互に設けられている。また、空隙V2の幅(第2方向における寸法)は、空隙V1の幅よりも広い。
図19および図20に表すように、絶縁部10の周りには、n形半導体領域2の他の一部(半導体部)が設けられていてもよい。
また、絶縁部10は、n形半導体領域2の一部およびp形半導体領域3に加え、さらにn形半導体領域1の一部を囲んでいてもよい。
絶縁部10の上には、絶縁層20が設けられ、空隙V1およびV2は、絶縁層20によって覆われている。また、絶縁層20の一部は、絶縁層10の周りに設けられたn形半導体領域2の上に設けられている。
アノード電極31の一部は、絶縁層20の上に設けられ、絶縁部10の上に位置している。
導電層32は、絶縁層20およびアノード電極31の周りに設けられ、アノード電極31と、絶縁部10の周りのn形半導体領域2と、を接続している。
導電層32は、例えば、高抵抗の窒化シリコンや多結晶シリコンなどの半絶縁材料を含む。導電層32における電気抵抗率は、n形半導体領域2における電気抵抗率よりも高く、絶縁層20における電気抵抗率よりも低い。導電層32における電気抵抗率は、例えば、1×10Ωcm以上1×1012Ωcm以下である。
ここで、図21〜図24を用いて、第5実施形態に係る半導体装置500の製造方法の一例について説明する。
図21、図22、および図24は、第5実施形態に係る半導体装置500の製造工程を表す工程断面図である。
図23は、第5実施形態に係る半導体装置500の製造工程を表す工程平面図である。
なお、図23では、絶縁層IL1およびIL3が省略され、絶縁層IL2の外縁が破線で表されている。
まず、図4に表す工程と同様に、パターニングされた絶縁層IL1をマスクとして、n形半導体層2aに、トレンチ状の複数の開口OP1(第1開口)を形成する。開口OP1は、それぞれが環状に形成される。次に、熱酸化を行うことで、図21に表すように、開口OP1の内壁に沿って絶縁層IL2(第1絶縁層)を形成する。
次に、絶縁層IL2の上に絶縁層IL3(第2絶縁層)を形成し、開口OP1を塞ぐ。このとき、開口OP1は、絶縁層IL3によって埋め込まれても良いし、絶縁層IL2とIL3との間に空隙V1が形成されてもよい。
次に、絶縁層IL1の一部および絶縁層IL3の一部を除去し、図22および図23に表すように、絶縁層IL1およびIL3にトレンチ状の開口OP2(第2開口)を形成する。
なお、図22は、絶縁層IL3によって開口OP1が埋め込まれた場合の様子を表している。
開口OP2は、図23に表すように、絶縁層IL2同士の間の領域に複数形成される。複数の開口OP2は、n形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の一部を囲むように、周方向に配列される。このとき、図22に表すように、絶縁層IL2同士の間のp形半導体領域3の一部が、開口OP2を通して露出される。また、絶縁層IL1およびIL3は、開口OP2の幅が、隣り合う絶縁層IL2同士の間のp形半導体領域3の幅よりも狭くなるように、パターニングされる。
一例として、開口OP2は、X−Y平面における短辺が3μm以下の矩形状に形成される。なお、複数の開口OP2の配列は、図23に表す例に限られない。例えば、絶縁層IL2同士の間の領域において、開口OP2が、第2方向に複数形成されていてもよい。
次に、開口OP2を通して、絶縁層IL2同士の間に位置するn形半導体層2aの一部を除去する。このとき、等方性エッチングを行うことで、幅の狭い開口OP2を通して、隣り合う絶縁層IL2同士の間のn形半導体層2aを除去することができる。また、絶縁層IL2をマスクとして用いて等方性エッチングを行うことで、側方へのエッチングの進行を抑え、かつ絶縁層IL2の側面における残渣の発生を抑制することができる。この工程により、図24に表すように、絶縁層IL2同士の間に開口OP3(第3開口)が形成される。
次に、絶縁層IL3の上に絶縁層IL4(第3絶縁層)を形成する。このとき、絶縁層IL4によって開口OP2を塞ぐことで空隙V2が形成される。
その後、図10〜図12に表す工程と同様に、p形アノード領域4、アノード電極31、およびカソード電極30を順次形成し、n形半導体層1aをダイシングすることで、図19および図20に表される半導体装置500が得られる。
本実施形態に係る半導体装置500では、絶縁部10が複数の空隙V1および複数の空隙V2を有するため、半導体装置100と同様に、pn接合面の端部における電界集中を抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることが可能である。
また、空隙V1および空隙V2における比誘電率は、酸化シリコンや窒化シリコンなどの絶縁材料の比誘電率よりも低い。このため、絶縁部10が複数の空隙V1および複数の空隙V2を有することで、半導体装置の耐圧を維持しつつ、絶縁部10における厚みを薄くし、半導体装置を小型化することが可能である。
なお、図19および図20では、絶縁部10が、絶縁層15によって囲まれた空隙V1を有する場合を表しているが、絶縁層15によって囲まれた空間が絶縁材料によって埋め込まれていてもよい。この場合でも、絶縁部10が、より幅の広い空隙V2を複数有するため、半導体装置の耐圧を向上させることが可能である。
また、本実施形態に係る半導体装置500では、アノード電極31の一部が、絶縁部10の上に位置している。このような構造を採用することで、pn接合面の端部における電界集中をより一層抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る半導体装置500では、アノード電極31と、絶縁部10の周りのn形半導体領域2と、に電気的に接続された導電層32が設けられている。半導体装置500に逆電圧が印加された状態では、絶縁部10の周りのn形半導体領域2の電位は、カソード電極30の電位と略等しくなる。このため、半導体装置500に逆電圧が印加され、n形半導体領域2に電流が流れていない場合でも、導電層32には微小な電流が流れ、導電層32において電位分布が形成される。
このとき、n形半導体領域2とp形半導体領域3のpn接合面の周りの電位は、導電層32における電位分布に応じて分布する。このため、導電層32を設けることで、pn接合面の端部における電界集中をさらに抑制することが可能となる。
なお、n形半導体領域2の外縁の破砕層などを通してp形半導体領域がカソード電位と略等しくなるのであれば、n形半導体領域2の上にp形半導体領域が設けられ、当該p形半導体領域とアノード電極31とが導電層32によって接続されていてもよい。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、複数の開口OP4を、周方向に並べて形成し、開口OP4を通してn形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の一部を除去している。
このような方法によれば、開口OP4を絶縁層IL4によって容易に塞ぐことができ、幅の広い空隙V2を容易に形成することが可能となる。
なお、図22および図23に表す工程において、開口OP4を周方向に連続して形成すると、開口OP5を形成した際に、第2方向に並べられた複数の絶縁層IL2のうち、端以外に位置する絶縁層IL2が、絶縁層IL1およびIL3によって支持されなくなり、絶縁層IL2が倒壊する可能性がある。
この点について、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、開口OP4を周方向に離間させて形成しているため、開口OP5を形成した際の絶縁層IL2の倒壊を抑制することが可能である。
(第1変形例)
図25は、第5実施形態の第1変形例に係る半導体装置510の平面図である。
図26は、図25のA−A’断面図である。
なお、図25では、絶縁層20、アノード電極31、および導電層32が省略されている。
半導体装置510は、絶縁部10の構造について、半導体装置500と差異を有する。
図25および図26に表すように、空隙V1は、n形半導体領域2の一部およびp形半導体領域3の周りに環状に形成されている。また、複数の空隙V2が、空隙V1に囲まれて形成されている。複数の空隙V2は、n形半導体領域2の一部およびp形半導体領域3の周りに、周方向に並んでいる。
ここで、図27および図28を用いて、第5実施形態の第1変形例に係る半導体装置510の製造方法の一例について説明する。
図27および図28は、第5実施形態の第1変形例に係る半導体装置510の製造工程を表す工程平面図である。
なお、図27では、絶縁層IL1が省略されている。
また、図28では、絶縁層IL1およびIL3が省略され、絶縁層IL2の外縁が破線で表されている。
まず、図4に表す工程と同様に、パターニングされた絶縁層IL1をマスクとして、n形半導体層2aに、トレンチ状の開口OP1(第1開口)を形成する。このとき、図27に表すように、n形半導体領域2の一部が、開口OP1によって、周方向に複数に分断される。
次に、熱酸化を行うことで、図27に表すように、開口OP1の側壁に沿って絶縁層IL2(第1絶縁層)を形成する。続いて、絶縁層IL2の上に絶縁層IL3(第2絶縁層)を形成する。このとき、開口OP1は、絶縁層IL3によって埋め込まれても良いし、絶縁層IL2とIL3との間に空隙V1が形成されてもよい。
次に、図22に表す工程と同様に、絶縁層IL1の一部および絶縁層IL3の一部を除去し、絶縁層IL1および絶縁層IL3に複数の開口OP2(第2開口)を形成する。このとき、複数の開口OP2は、図28に表すように、n形半導体層2aの一部およびp形半導体領域3の周りに、周方向に配列される。また、少なくとも一つの開口OP2が、絶縁層IL2に囲まれた領域に形成される。
次に、図24に表す工程と同様に、開口OP2を通して、絶縁層IL2同士の間に位置するn形半導体層2aの一部を除去し、開口OP3を形成する。続いて、絶縁層IL4によって開口OP2を塞ぐことで空隙V2が形成される。
その後、図10〜図12に表す工程と同様に、p形アノード領域4、アノード電極31、およびカソード電極30を順次形成し、n形半導体層1aをダイシングすることで、図25および図26に表される半導体装置510が得られる。
(第2変形例)
図29は、第5実施形態の第2変形例に係る半導体装置520の断面図である。
半導体装置520は、絶縁層16を有する点で、半導体装置500と異なる。
図24に表すように、絶縁層16は、空隙V2の底部に設けられている。すなわち、空隙V2は、絶縁層15、16、および20によって囲まれた空間である。
絶縁層16を設けることで、外部キャリヤによる半導体装置の耐圧の変動をより一層抑制することが可能となる。
なお、半導体装置510に対して同様に、空隙V2の底部に絶縁層16を設けることも可能である。
ここでは、図19〜図29を参照して、第5実施形態に係る半導体装置がダイオードである場合について説明したが、本実施形態に係る半導体装置は、ダイオードに限らず、MOSFETやIGBTであってもよい。また、本実施形態に係る装置の製造方法は、MOSFETやIGBTなどの製造方法に用いることも可能である。
本実施形態に係る半導体装置がMOSFETである場合、半導体装置500に対して、例えば、半導体装置400と同様に、p形アノード領域4が省略され、n形ソース領域5、ゲート電極6、およびゲート絶縁層7が設けられる。
以上で説明した各実施形態における、各半導体領域の間の不純物濃度の相対的な高低については、例えば、SCM(走査型静電容量顕微鏡)を用いて確認することが可能である。なお、各半導体領域におけるキャリア濃度は、各半導体領域において活性化している不純物濃度と等しいものとみなすことができる。従って、各半導体領域の間のキャリア濃度の相対的な高低についても、SCMを用いて確認することができる。
また、各半導体領域における不純物濃度については、例えば、SIMS(二次イオン質量分析法)により測定することが可能である。
絶縁部10について、第1絶縁部分11における絶縁材料の密度と、第2絶縁部分12における絶縁材料の密度と、の違いは、例えば、TEM(透過型電子顕微鏡)などを用いて確認することができる。
あるいは、絶縁部10の断面をエッチングすることでも確認できる。例えば、希フッ酸やバッファードフッ酸に対しては、第1絶縁部分11に対するエッチングレートが第2絶縁部分12に対するエッチングレートよりも大きい。このため、これらの薬液を用いて絶縁部10の断面をエッチングした場合、第2絶縁部分12の位置が第1絶縁部分11の位置よりも高くなり、絶縁部10における第1絶縁部分11および第2絶縁部分12の有無および互いの位置関係を確認することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態に含まれる、例えば、n形半導体領域1、n形半導体領域2、p形半導体領域3、p形半導体領域4、n形ソース領域5、ゲート電極6、ゲート絶縁層7、絶縁部20、電極30、電極31、導電層32などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の技術から適宜選択することが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
100、110、120、200、300、400…半導体装置 1…n形半導体領域 2…n形半導体領域 3…p形半導体領域 4…p形半導体領域 10…絶縁部 30、31…電極

Claims (8)

  1. 第1導電形の第1半導体層に、それぞれが前記第1半導体層の一部を囲む複数の環状の第1開口を、互いに離間させて形成する工程と、
    前記第1開口の内部に第1絶縁層を形成する工程と、
    前記第1絶縁層同士の間に位置する前記第1半導体層の他の一部を除去することで、それぞれが前記第1半導体層の前記一部を囲む複数の環状の第2開口を、互いに離間させて形成する工程と、
    前記第2開口の内部に第2絶縁層を形成する工程と、
    を備えた半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1絶縁層を形成する工程において、前記第1絶縁層を前記第1開口の内壁に沿って形成し、
    前記第2絶縁層を形成する工程において、前記第2絶縁層を前記第2開口の内壁に沿って形成し、
    前記第2開口を形成する前に、前記第1絶縁層の上に第3絶縁層を形成する工程と、
    前記第2絶縁層の上に第4絶縁層を形成する工程と、
    をさらに備えた請求項記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第3絶縁層を形成する工程において、前記第1開口を覆う前記第3絶縁層を形成することで、前記第1絶縁層と前記第3絶縁層との間に空隙を形成する請求項記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第4絶縁層を形成する工程において、前記第2開口を覆う前記第4絶縁層を形成することで、前記第2絶縁層と前記第4絶縁層との間に空隙を形成する請求項記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1半導体層の前記一部の表面に第2導電形の第3半導体領域を形成する工程と、
    前記第3半導体領域の上に、前記第3半導体領域における第2導電形の不純物濃度よりも高い第2導電形の不純物濃度を有する、第2導電形の第4半導体領域を形成する工程と、
    前記第4半導体領域の上に、前記第4半導体領域と電気的に接続された電極を形成する工程と、
    をさらに備えた請求項のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 第1導電形の第1半導体層に、それぞれが前記第1半導体層の一部を囲む複数の環状の第1開口を、互いに離間させて形成する工程と、
    前記第1開口の内部に第1絶縁層を形成する工程と、
    前記第1絶縁層の上に第2絶縁層を形成する工程と、
    前記第1絶縁層同士の間に位置する前記第1半導体層の他の一部が露出するように、前記第2絶縁層に第2開口を形成する工程と、
    前記第1半導体層の前記他の一部を除去することで、前記第1半導体層の前記一部を囲む環状の第3開口を形成する工程と、
    前記第3開口を覆う第3絶縁層を形成し、空隙を形成する工程と、
    を備えた半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2絶縁層を形成する工程において、前記第2絶縁層によって前記第1開口を塞ぐことで、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間に空隙を形成する請求項記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2開口を形成する工程において、前記第2開口は、前記第1半導体層の前記一部の周りに、周方向に並べて複数形成される請求項またはに記載の半導体装置の製造方法。
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