JP6433723B2 - 中継コネクタ用防水カバー - Google Patents

中継コネクタ用防水カバー Download PDF

Info

Publication number
JP6433723B2
JP6433723B2 JP2014171220A JP2014171220A JP6433723B2 JP 6433723 B2 JP6433723 B2 JP 6433723B2 JP 2014171220 A JP2014171220 A JP 2014171220A JP 2014171220 A JP2014171220 A JP 2014171220A JP 6433723 B2 JP6433723 B2 JP 6433723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waterproof cover
seal
seal portion
cover body
cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014171220A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016046183A (ja
Inventor
孝 白柳
孝 白柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OHM Electric Co Ltd
Original Assignee
OHM Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OHM Electric Co Ltd filed Critical OHM Electric Co Ltd
Priority to JP2014171220A priority Critical patent/JP6433723B2/ja
Publication of JP2016046183A publication Critical patent/JP2016046183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6433723B2 publication Critical patent/JP6433723B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)

Description

本発明は、ケーブルどうしを接続する中継コネクタの防水および防塵を図るための中継コネクタ用防水カバーに関するものである。
屋外や切削加工工場内の油環境、食品製造工場内の多湿環境などで電力ケーブルあるいはセンサー用ケーブルなどを中継するにあたっては、中継接続部に、高い防水性能・防塵性能・防油性能などが必要である。中継接続部は、中継コネクタによって構成されている。
中継コネクタを要防塵・要防水環境で使用する従来の方法として、以下の方法が挙げられる。
(1)防水性能を有したコネクタを使用する。
(2)防水性能を有していないコネクタを筒体からなるカバー本体の中に挿入するとともに、カバー本体の両端部に螺着させた締付キャップでケーブルをクランプする。このクランプ部は、ケーブルが通されたゴムブッシュを弾性変形させて防塵、防水効果を得る構造である。
(3)特許文献1に記載されている防塵・防滴用カバーで覆う。このカバーは、中継コネクタを一方から覆う半部と、他方から覆う半部とを有している。これらの半部は、一側部において互いに接続され、他側部において係止構造によって着脱可能に結合される。
特開2012−28072号公報
上述した方法(1)を実施する場合に用いる防水性能を有したコネクタは、高価であり、種類も限定され使用極数の自由度も少ない。
方法(2)の場合は、コネクタ接続前にコネクタおよびケーブルをカバー本体と締付キャップに通しておかなければならならず、作業性が悪い。また、この場合、ケーブルクランプ構造を構成する部品(締付キャップ、ゴムブッシュ)は、コネクタを通過させる必要があるため、クランプするケーブルの外径に対応して大きくなる。
方法(3)の場合は、ケーブルクランプ構造を有していないから、ケーブルが強く引かれるとコネクタおよび端子部に引っ張り応力が生じ、接触不良を起こすおそれがある。また、コネクタを一対のカバー半部で挟む単純な構造であるため、保護等級IP67のような高度な防水・防塵性能を実現することは困難である。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、コネクタ接続後の施工を可能にし、かつ施工後にケーブルが強固に保持されるとともに高い防水・防塵性能が得られる中継コネクタ用防水カバーを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る中継コネクタ用防水カバーは、ケーブルどうしが中継コネクタによって接続されてなるケーブル中継部を収容する筒状の防水カバー本体と、前記防水カバー本体の中に設けられ、防水カバー本体の内と外との間をシールするシール部材と、前記防水カバー本体の両端部に螺着された締付キャップとを備え、前記防水カバー本体は、ケーブルの長手方向とは直交する方向を挟持方向としてケーブル中継部を挟む第1および第2の半部を有し、前記第1の半部の両端と、前記第2の半部の両端とには、外周に雄ねじが形成された円筒を径方向に2分割した形状の雄ねじ部がそれぞれ設けられ、前記シール部材は、前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な筒状に形成されて前記防水カバー本体の両端部内にそれぞれ嵌合した第1のシール部と、前記防水カバー本体の一端部に位置する第1のシール部から他端部に位置する第1のシール部まで前記半部の合わせ面に沿って延びる第2のシール部とを有しているとともに、前記第1の半部側に位置する第1のシール部材半部と、前記第2の半部側に位置する第2のシール部材半部とに2分割され、前記第1のシール部は、前記挟持方向に2分割形成された一対の半円筒状の第1のシール部本体を組み合わせることにより円筒状に形成されているとともに、前記雄ねじ部内に嵌合し、前記第2のシール部は、前記挟持方向に2分割形成されて前記第1および第2のシール部材半部にそれぞれ設けられた第2のシール部本体を組み合わせることにより形成され、前記第2のシール部本体は、前記第1および第2のシール部材半部の一側部と他側部とにおいてそれぞれ前記ケーブル中継部に向けて開放するコ字状に形成されているとともに、前記第1の半部と前記第2の半部との合わせ面に形成された凹溝に嵌合し、前記第1のシール部本体と第2のシール部本体とは一体成形により一体に形成され、前記第1および第2のシール部材半部の一側部に位置する前記第2のシール部本体には突条が形成され、前記第1および第2のシール部材半部の他側部に位置する前記第2のシール部本体には前記突条が押し付けられる合わせ面が形成され、前記締付キャップは、前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な構造のものであり、前記締付キャップが前記防水カバー本体の両端部の前記雄ねじ部に螺着されて前記第1の半部と前記第2の半部とが互いに結合されることにより、前記第1のシール部が前記防水カバー本体の両端部と前記ケーブルとの間をシールするとともに、前記突条が圧縮されて前記第2のシール部が前記防水カバー本体の両端部間において前記第1の半部と前記第2の半部との間をシールするものである。
また、本発明に係る中継コネクタ用防水カバーは、ケーブルどうしが中継コネクタによって接続されてなるケーブル中継部を収容する筒状の防水カバー本体と、前記防水カバー本体の中に設けられ、防水カバー本体の内と外との間をシールするシール部材と、前記防水カバー本体の両端部に螺着された締付キャップとを備え、前記防水カバー本体は、ケーブルの長手方向とは直交する方向を挟持方向としてケーブル中継部を挟む第1および第2の半部を有し、前記第1の半部の両端と、前記第2の半部の両端とには、外周に雄ねじが形成された円筒を径方向に2分割した形状の雄ねじ部がそれぞれ設けられ、前記シール部材は、前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な筒状に形成されて前記防水カバー本体の両端部内にそれぞれ嵌合した第1のシール部と、前記防水カバー本体の一端部に位置する第1のシール部から他端部に位置する第1のシール部まで前記半部の合わせ面に沿って延びる第2のシール部とを有し、前記第1のシール部は、前記第2のシール部とは別体に形成されているとともに、前記ケーブルが通されるスリットを有する円筒体によって形成されて前記雄ねじ部内に嵌合し、前記第2のシール部は、前記挟持方向に2分割形成されて前記第1および第2の半部にそれぞれ装着された第2のシール部本体および連結片によって形成され、前記第2のシール部本体は、前記第2のシール部の一側部と他側部とにおいてそれぞれ前記ケーブル中継部に向けて開放するコ字状に形成されているとともに、前記第1および第2の半部の一側部の合わせ面と他側部の合わせ面とにそれぞれ形成された凹溝に嵌合し、前記連結片は、前記第1のシール部に沿って延びて前記第2のシール部本体の両端部どうしを互いに連結し、前記第1および第2の半部の一側部に位置する前記第2のシール部本体には突条が形成され、前記第1および第2の半部の他側部に位置する前記第2のシール部本体には前記突条が押し付けられる合わせ面が形成され、前記締付キャップは、前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な構造のものであり、前記締付キャップが前記防水カバー本体の両端部の前記雄ねじ部に螺着されて前記第1の半部と前記第2の半部とが互いに結合されることにより、前記第1のシール部が前記防水カバー本体の両端部と前記ケーブルとの間をシールするとともに、前記連結片に押し付けられてこれら両者の間をシールし、かつ前記突条が圧縮されて前記第2のシール部が前記防水カバー本体の両端部間において前記第1の半部と前記第2の半部との間をシールするものである。
本発明は、前記発明において、前記防水カバー本体の第1の半部および第2の半部は、これらの半部どうしを互いに結合された状態に保持する結合機能を有し、前記結合機能は、前記第1の半部と前記第2の半部とのうち一方の半部の合わせ面に形成された突起と、他方の半部の合わせ面に形成され、前記突起が嵌合する凹部とによって実現されていることを特徴とする。
本発明は、前記発明において、前記防水カバー本体の第1の半部および第2の半部は、これらの半部どうしを互いに結合された状態に保持する結合機能を有し、
前記結合機能は、
前記第1の半部と前記第2の半部とのうち一方の半部に前記ケーブルの長手方向を軸線方向として回動自在に支持され、回動端部に爪が設けられた可動式の掛止片と、
他方の半部に形成され、前記掛止片の爪が掛止される突条とによって実現されていることを特徴とする。
本発明に係る防水カバー本体と、シール部材と、締付キャップとは、それぞれケーブルの長手方向とは直交する方向からケーブル中継部に対して着脱させることができるものである。このため、この中継コネクタ用防水カバーは、ケーブルに接続されている中継コネクタであっても使用できるものとなる。
また、締付キャップを防水カバー本体の両端部に螺着させることによって、シール部材の第1のシール部を介して防水カバー本体でケーブルをクランプすることができる。このため、ケーブルが防水カバー本体に強固に保持される。
さらに、締付キャップを防水カバー本体の両端部に螺着させることによって、シール部材の第1のシール部と第2のシール部とが防水カバー本体の半部どうしによって挟まれてシール機能が実現される。
したがって、本発明によれば、コネクタ接続後の施工を可能にし、かつ施工後にケーブルが強固に保持されるとともに高い防水・防塵性能が得られる中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
本発明に係る中継コネクタ用防水カバーの断面図である。 本発明に係る中継コネクタ用防水カバーの分解斜視図である。 防水カバー本体およびシール部材の半部を示す斜視図である。 シール部材の変形例を示す斜視図である。 防水カバー本体の半部の変形例を示す斜視図である。 防水カバー本体の半部の変形例を示す斜視図で、図6(A)は結合前の状態を示し、図6(B)は結合後の状態を示す。 締付キャップを示す図で、図7(A)は、斜め前側から見た分解斜視図、図7(B)は、斜め後ろ側から見た分解斜視図、図7(C)は、組立状態を示す斜視図である。 組立手順を示す斜視図で、図8(A)は防水カバー本体の第1の半部に第2の半部を対向させた状態を示し、図8(B)は外側キャップ本体の中に内側キャップ本体を嵌合させる過程を示し、図8(C)は完成状態を示す斜視図である。 防水カバー本体の他の実施の形態を示す斜視図で、図9(A)は分解斜視図、図9(B)は組立状態を示す斜視図である。 防水カバー本体の他の実施の形態を示す斜視図で、図10(A)は開いた状態を示し、図10(B)は組み合わせた状態を示す。 緊縛用リングを用いる防水カバー本体の他の実施の形態を示す斜視図である。 緊縛用リングの斜視図である。 環状突起を有するシール部材を使用した中継コネクタ用防水カバーの一部を示す斜視図である。 環状突起を有するシール部材の平面図である。 環状突起を有するシール部材を使用した中継コネクタ用防水カバーの断面図である。図15(A)は、締付キャップを締め付けていない状態を示し、図15(B)は、締付キャップを締め付けた状態を示す。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る中継コネクタ用防水カバーの一実施の形態を図1〜図8によって詳細に説明する。
図1に示す中継コネクタ用防水カバー1は、ケーブル中継部2の防水、防塵を図るためのものである。ここでいうケーブル中継部2とは、図1中に左側に位置する第1のケーブル3と、右側に位置する第2のケーブル4とが中継コネクタ5によって接続されている部分である。
この中継コネクタ用防水カバー1は、中継コネクタ5および第1、第2のケーブル3,4の先端部を収容する筒状の防水カバー本体6と、この防水カバー本体6の中に設けられたシール部材7と、防水カバー本体6の両端部に螺着された締付キャップ8などによって構成されている。
防水カバー本体6は、図2に示すように、第1、第2のケーブル3,4の長手方向とは直交する方向を挟持方向としてケーブル中継部2を挟む2つの半部(第1の半部11と第2の半部12)を有している。この実施の形態による第1の半部11と第2の半部12は、第1、第2のケーブル3,4の長手方向とは直交する方向に分割可能に形成されている。以下においては、第1、第2のケーブル3,4の長手方向とは直交する方向を単に分割方向という。
第1の半部11に第2の半部12が組み合わせられることによって、ケーブル中継部2を挿通可能な筒状のカバー本体6が形成される。この実施の形態によるカバー本体6の形状は、円筒状である。第1の半部11と第2の半部12は、それぞれプラスチック材料または金属によって所定の形状に成形されている。
第1の半部11と第2の半部12は、それぞれ3つの機能部を有している。
第1の機能部は、第1の半部11と第2の半部12の長手方向の中央部に中継コネクタ5を収容するスペースを形成するための半円筒部13である。この半円筒部13は、円筒を径方向に2分割したような形状に形成されている。第1の半部11の半円筒部13と第2の半部12の半円筒部13とにおける互いに対向する合わせ面14には、後述するシール部材7の第2のシール部15が挿入される凹溝16が形成されている。この凹溝16は、半円筒部13の一端から他端まで延びている。
半円筒部13の外周面における長手方向の両端部分には、工具(図示せず)を係合させるための係合面17が形成されている。
第2の機能部は、半円筒部13の両端から突出する雄ねじ部18である。この雄ねじ部18は、外周部に雄ねじ18aが形成された円筒を径方向に2分割したような形状に形成されている。すなわち、雄ねじ部18は、雄ねじ18aと、内周面18bと、合わせ面18cとを有する半円筒状に形成されている。雄ねじ部18の合わせ面18cは、半円筒部13の合わせ面14と同一平面上に位置している。
第1の半部11に設けられている雄ねじ部18の合わせ面18cには、図3に示すように、第1の半部11の雄ねじ18aと第2の半部12の雄ねじ18aとを正確に合わせるために突条19が形成されている。この突条19は、雄ねじ部18の軸線方向(第1、第2のケーブル3,4の長手方向)に延びている。この突条19は、第2の半部12の雄ねじ部18の合わせ面18cに形成された凹溝20に嵌合する。
第3の機能部は、雄ねじ部18から防水カバー本体6の先端側に突出する複数の押圧片21によって構成されている。
これらの押圧片21は、後述する締付キャップ8と協働して後述するシール部材7の第1のシール部22を径方向の内側と防水カバー本体6の他端側へ押すためのものである。この実施の形態による押圧片21は、雄ねじ部18の先端部分に一体成形によって一体に形成されている。
これらの押圧片21は、それぞれ細い帯板状に形成されており、図1に示すように、雄ねじ部18から後述する第1のシール部22と締付キャップ8との間に位置するように防水カバー本体6の長手方向に突出している。また、これらの複数の押圧片21は、雄ねじ部18の周方向に所定の間隔をおいて並べられている。各押圧片21の先端部は、基部と較べて厚みが厚くなるように形成されている。
シール部材7は、防水カバー本体6の内と外との間をシールするためのもので、ゴムまたはエラストマーによって所定の形状に形成されている。
この実施の形態によるシール部材7は、図2に示すように、第1の半部11側に位置する第1のシール部材半部23と、第2の半部12側に位置する第2のシール部材半部24とに2分割されている。
この実施の形態においては、1種類のシール部材半部を2個製造し、一方を第1のシール部材半部23として第1の半部11に装着して使用し、他方を第2のシール部材半部24として第2の半部12に装着して使用している。
第1のシール部材半部23と第2のシール部材半部24とを組み合わせてなるシール部材7は、防水カバー本体6の長手方向の両端部に嵌合される第1のシール部22と、これらの第1のシール部22どうしの間に位置する第2のシール部15とによって構成されている。
第1のシール部22は、一対の半円筒状の第1のシール部本体25,25を組み合わせることにより円筒状に形成されている。この円筒状の第1のシール部22の内径は、第1、第2のケーブル3,4が嵌合する径である。また、この第1のシール部22の外径は、雄ねじ部18の内周面18bに嵌合する径である。すなわち、第1のシール部22は、第1、第2のケーブル3,4を上述した分割方向に出し入れ可能な筒状に形成されて防水カバー本体6の両端部(雄ねじ部18)内にそれぞれ嵌合するものである。
第2のシール部15は、第1のシール部材半部23に設けられている2本の第2のシール部本体26,27と、第2のシール部材半部24に設けられている2本の第2のシール部本体28,29とによって構成されている。第1のシール部材半部23と第2のシール部材半部24とを組み合わせてシール部材7が形成される状態においては、第1のシール部材半部23の一側部に位置する第2のシール部本体26が第2のシール部材半部24の一側部に位置する第2のシール部本体28に重ねられる。また、第1のシール部材半部23の他側部に位置する第2のシール部本体27が第2のシール部材半部24の他側部に位置する第2のシール部本体29に重ねられる。
すなわち、第2のシール部は、上述した分割方向に2分割形成された第2のシール部本体26〜29を組み合わせることにより形成されている。
第1のシール部材半部23の2本の第2のシール部本体26,27は、第1のシール部材半部23の両端に位置する第1のシール部本体25,25と一体成形により一体に形成されている。
第2のシール部材半部24の2本の第2のシール部本体28,29は、第2のシール部材半部24の両端に位置する第1のシール部本体25,25と一体成形により一体に形成されている。
これらの第2のシール部本体26〜29は、図3に示すように、上述した半部11,12の凹溝16に嵌合する形状に形成されている。すなわち、第2のシール部15は、防水カバー本体6の一端部に位置する第1のシール部22から他端部に位置する第1のシール部22まで半部11,12の合わせ面14に沿って延びている。4本の第2のシール部本体26〜29のうち、第1のシール部材半部23の一側部に位置する第2のシール部本体26と、第2のシール部材半部24の一側部に位置する第2のシール部本体29とには、他方のシール部材半部に向けて突出する突条30が形成されている。
このため、第1のシール部材半部23と第2のシール部材半部24とが互いに組み合わせられることによって、第2のシール部本体26,29と対向する第2のシール部本体27,28の平坦な合わせ面27a,28aに突条30が相対的に高い面圧で押し付けられる。この突条30は、長手方向の一方に位置する第1のシール部本体25から、他方に位置する第1のシール部本体25まで延びている。
なお、第1のシール部22は、図4に示すように、1つの円筒体によって形成することができる。この第1のシール部22は、第2のシール部15とは別体に形成されている。
図4に示す第1のシール部22は、二つの第1のシール部本体25に分割されてはおらず、1個の円筒体によって構成されている。この第1のシール部22を形成する材料は、第1のシール部22と第2のシール部15とが一体に形成されているシール部材7と同じものを用いることができる。
また、この第1のシール部22は、第1、第2のケーブル3,4を長手方向とは直交する方向に出し入れできるように、第1、第2のケーブル3,4を通すためのスリット31が形成されている。
この第1のシール部22に対して第1、第2のケーブル3,4を出し入れするためには、スリット31の幅が拡がる方向に第1のシール部22を弾性変形させ、スリット31内に第1、第2のケーブル3,4を通して行うことができる。
円筒体からなる第1のシール部22は、第1、第2のケーブル3,4の外径に適合するものが使用される。第1、第2のケーブル3,4の外径が図1に示す第1、第2のケーブル3,4の外径より大きい場合は、図4中に二点鎖線で示すように内径が相対的に大きく形成された第1のシール部22が用いられる。
円筒体からなる第1のシール部22を使用する場合の第2のシール部本体26〜29は、図4に示すように、第1のシール部22に沿って延びる連結片32が一体に形成されている。詳述すると、第1の半部11に装着される第2のシール部本体26,27の両端部は、連結片32によって互いに連結されている。第2の半部12に装着される第2のシール部本体28,29の両端部は、連結片32によって互いに連結されている。連結片32は、第1のシール部22の軸方向の一端面に接触するように、雄ねじ部18の内周面18a,18bに沿って延びている。
円筒体からなる第1のシール部22は、二つの半部11,12のうちいずれか一方の半部に第2のシール部本体26〜29とともに装着される。防水カバー本体6を形成するためには、この一方の半部に、予め第2のシール部本体と連結片32とが装着された他方の半部を重ねて行われる。このとき、第1のシール部22は、他方の半部の雄ねじ部18内に嵌合させられる。
一方の半部と他方の半部は、長手方向の両端部に位置する雄ねじ部18に後述する締付キャップ8がねじ込まれることにより、互いに離れることができないように結合される。締付キャップ8を雄ねじ部18にねじ込むときには、一方の半部から他方の半部が外れることがない状態に保つ必要がある。
一方の半部と他方の半部とを結合した状態に保つためには、例えば図5または図6(A),(B)に示す構成を採ることが考えられる。
図5に示す防水カバー本体6の一方の半部(図5において下側に位置する第1の半部11)の合わせ面14には、分割方向に突出する複数の突起41が形成されている。他方の半部の合わせ面14には、突起41が嵌合する凹部42が形成されている。突起41は、凹部42に嵌合した状態から容易に外れることができないように、凹部42との嵌合部分に予め定めた大きさの摩擦抵抗が生じる形状に形成されている。
図6(A)に示す第1の半部11には、可動式の掛止片43が設けられている。この掛止片43は、第1、第2のケーブル3,4の長手方向に細長い形状に形成されており、第1の半部11にケーブルの長手方向を軸線方向として回動自在に支持されている。この掛止片43は、その回動端部が第1の半部11から離れる解放位置{図6(A)参照}と、回動端部が第1の半部11に近接する掛止位置{図6(B)参照}との間で回動できる。この掛止片43の回動端部には、爪44が設けられている。この爪44は、掛止片43の長手方向の一端部から他端部まで延びている。
第2の半部12には、上述した掛止片43が掛止位置に位置する状態で爪44が掛止される突条45が形成されている。
防水カバー本体6の一対の第1の半部11と第2の半部12は、図5または図6(A),(B)に示す構成を採ることにより、これらの半部どうしを互いに結合された状態に保持する結合機能をもつことになる。
締付キャップ8は、図7(A)〜(B)に示すように、二つの部材を組み合わせて形成されている。二つの部材とは、図7(A)において左側に位置する外側キャップ本体51と、この外側キャップ本体51の内部に嵌合する内側キャップ本体52である。
外側キャップ本体51と内側キャップ本体52は、切り欠き53,54を有する断面C字状に形成されている。切り欠き53,54の開口幅は、第1、第2のケーブル3,4を挿通可能な幅である。この実施の形態による外側キャップ本体51と内側キャップ本体52は、それぞれプラスチック材料または金属によって形成されている。
外側キャップ本体51の内周部は、内側キャップ本体52の外周部が嵌合できるように形成されている。この内周部には、図7(B)に示すように、第1、第2のケーブル3,4の長手方向に延びる複数の凹溝55が周方向に所定間隔をおいて並ぶ状態で形成されている。また、外側キャップ本体51には、内側キャップ本体52の切り欠き54に嵌合する第1の凸部56が形成されている。
第1の凸部56は、外側キャップ本体51の切り欠き53とは締付キャップ8の軸心を挟んで反対側に配置されている。すなわち、外側キャップ本体51の切り欠き53と、内側キャップ本体52の切り欠き54とは、締付キャップ8の回転方向において互いに異なる位置に位置付けられている。
第1の凸部56には、図7(C)に示すように、後述する内側キャップ本体52の雌ねじ部57に接続される雌ねじ部58が形成されている。この実施の形態においては、外側キャップ本体51の切り欠き53の両側にも雌ねじ部58が形成されている。
内側キャップ本体52の外周部には、外側キャップ本体51の凹溝55に嵌合する複数の突条61が設けられている。また、内側キャップ本体52の外周部には、外側キャップ本体51の切り欠き53に嵌合する第2の凸部62が形成されている。すなわち、内側キャップ本体52は、外側キャップ本体51の内部に外側キャップ本体51に対して回転することがないように嵌合される。第2の凸部62の両側には、開口63が形成されている。この開口63には、外側キャップ本体51の切り欠き53の両側に位置する雌ねじ部58が挿入される。
内側キャップ本体52の内周部には、防水カバー本体6の雄ねじ部18に螺合する雌ねじ部57が形成されている。この実施の形態による締付キャップ8の雌ねじ部57は、この雌ねじ部57と、第1の凸部56の雌ねじ部58および切り欠き53の両側に位置する雌ねじ部58とによって構成されている。
外側キャップ本体51に内側キャップ本体52を組み付けてなる締付キャップ8の内周部であって、防水カバー本体6とは反対側に位置する先端部分には、図1に示すように、テーパ面64が形成されている。このテーパ面64は、締付キャップ8の先端から後端(防水カバー本体6の半円筒部13に近接する方向の一端)に向かうにしたがって次第に内径が大きくなるように形成されている。また、このテーパ面64は、複数の押圧片21の先端部に径方向の外側から接触するように形成されている。すなわち、締付キャップ8が防水カバー本体6の雄ねじ部18に締め込まれることによって、テーパ面64が押圧片21を径方向の中央に向けて押圧する。
次に、この実施の形態による中継コネクタ用防水カバー1を中継コネクタ5に装着する手順を図8(A)〜(C)によって説明する。ここでは防水カバー本体6として図6(A),(B)に示した掛止片43を有するものを用い、シール部材7として円柱体からなる第1のシール部22を有するものを用いて説明する。
先ず、図8(A)に示すように、防水カバー本体6の第1の半部11にシール部材7の第2のシール部本体26,27と連結片32とを装着し、この第1の半部11内にケーブル中継部2を挿入する。次に、第1のケーブル3と第2のケーブル4とを円筒体からなる第1のシール部22に嵌め込み、この第1のシール部22を第1の半部11の雄ねじ部18内に嵌合させる。
そして、第2の半部12を第1の半部11に被せ、掛止片43を掛止位置に回して第1の半部11に第2の半部12を結合させる。
しかる後、図8(B)に示すように、締付キャップ8の外側キャップ本体51と内側キャップ本体52とにそれぞれ第1のケーブル3または第2のケーブル4を通す。そして、外側キャップ本体51の中に内側キャップ本体52を嵌合させて締付キャップ8を作り、図8(C)に示すように、この締付キャップ8を防水カバー本体6の雄ねじ部18に螺着させる。締付キャップ8は、防水カバー本体6の両端部にそれぞれ螺着される。
このように締付キャップ8を防水カバー本体6に螺着させると、防水カバー本体6の複数の押圧片21が締付キャップ8のテーパ面64に接触する。この状態で締付キャップ8を雄ねじ部18に締め込むことによって、押圧片21が第1のシール部22を押し、第1のシール部22が第1のケーブル3または第2のケーブル4に密着する。
このように第1のシール部22が第1のケーブル3または第2のケーブル4に密着することにより、第1、第2のケーブル3,4が防水カバー本体6に固定され、第1、第2のケーブル3,4が防水カバー本体6を貫通する部分がシールされる。また、押圧片21は、第1のシール部22を防水カバー本体6の他端側へも押す。このため、第1のシール部22が連結片32に押し付けられ、これら両者の間がシールされる。すなわち、押圧片21とテーパ面64は、締付キャップ8が雄ねじ部18にねじ込まれることにより第1のシール部22を径が小さくなる方向に押すとともに防水カバー本体6の他端側に向けて押すクランプ機構を構成している。
また、締付キャップ8が防水カバー本体6に螺着されることにより、防水カバーの第1の半部11と第2の半部12とが第2のシール部本体26,29の突条30を圧縮させ、この圧縮分だけ互いに接近する。このため、第1の半部11の半円筒部13と第2の半部12の半円筒部13との間がシールされる。
すなわち、締付キャップ8が防水カバー本体6の両端部に螺着されて一対の半部11,12どうしが互いに結合されることにより、第1のシール部22が防水カバー本体6の両端部とケーブルとの間をシールするとともに、第2のシール部15が防水カバー本体6の両端部間において半部11,12どうしの間をシールする。
この中継コネクタ用防水カバー1は、これら複数のシール部分によってケーブル中継部2の防水と防塵とを図るものである。
この実施の形態によれば、保護等級がIP67となるような防水/防塵性能を有する中継コネクタ用防水カバーを提供できる。
この実施の形態による防水カバー本体6と、シール部材7と、締付キャップ8とは、それぞれ第1、第2のケーブル3,4の長手方向とは直交する方向からケーブル中継部2に対して着脱させることができるものである。このため、この中継コネクタ用防水カバー1は、第1、第2のケーブル3,4に接続されている中継コネクタ5であっても使用できるものとなる。
また、締付キャップ8を防水カバー本体6の両端部に螺着させることによって、シール部材7の第1のシール部22を介して防水カバー本体6で第1、第2のケーブル3,4をクランプすることができる。このため、第1、第2のケーブル3,4が防水カバー本体6に強固に保持される。
さらに、締付キャップ8を防水カバー本体6の両端部に螺着させることによって、シール部材7の第1のシール部22と第2のシール部15とが防水カバー本体6の第1の半部11と第2の半部12とによって挟まれてシール機能が実現される。
したがって、この実施の形態によれば、コネクタ接続後の施工を可能にし、かつ施工後にケーブルが強固に保持されるとともに高い防水・防塵性能が得られる中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
この実施の形態において、第1のシール部本体25と第2のシール部本体26〜29とが一体に形成される構成を採る場合は、第1のシール部材半部23と第2のシール部材半部24を防水カバー本体6の半部に組付ける作業を容易に行うことができる。したがって、この形態を採ることにより、組立を容易に行うことが可能な中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
シール部材7の第1のシール部22を図4に示すように円筒体によって形成する場合は、第1のシール部22を第1、第2のケーブル3,4の太さに適合するものと交換することができる。第1のシール部22の形状は単純な形状であるために、製造コストを低く抑えながら多くの種類のものを形成することができる。
このため、この実施の形態によれば、安価でありながら使用可能なケーブルの種類が多い中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
この実施の形態による防水カバー本体6の一対の第1の半部11と第2の半部12は、これらの半部どうしを互いに結合された状態に保持する結合機能を有している。
このため、両半部が中継コネクタ5を挟んだ状態で結合機能によって互いに結合され、防水カバー本体6が一つの組立体として形成される。すなわち、この防水カバー本体6の両端部に締付キャップ8をねじ込むときに、一方の半部が他方の半部から離れることはない。したがって、締付キャップ8を簡単に防水カバー本体6にねじ込むことができるから、組立が容易な中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
この実施の形態による防水カバー本体6の両端部には、締付キャップ8が螺着する雄ねじ部18と、この雄ねじ部18から防水カバー本体6の先端側に突出して第1のシール部22と締付キャップ8との間に位置する複数の押圧片21とが設けられている。締付キャップ8の内周面には、押圧片21の先端部に接触するテーパ面64が形成されている。押圧片21とテーパ面64は、締付キャップ8が雄ねじ部18にねじ込まれることにより第1のシール部22を径が小さくなる方向に押すとともに防水カバー本体6の他端側に向けて押すクランプ機構を構成している。
このため、締付キャップ8を防水カバー本体6の雄ねじ部18にねじ込むことによって、押圧片21が締付キャップ8に押されて第1のシール部22を径方向の内側と、防水カバー本体6の他端側とに向けて押圧する。すなわち、防水カバー本体6の押圧片21が第1のシール部22を押圧することにより防水、防塵効果と、ケーブルを保持する効果とが得られる。したがって、第1のシール部22を押圧するにあたって専用の部材が不要であるから、部品数が少なく、分解、組立が容易な中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
この実施の形態による締付キャップ8は、外側キャップ本体51と内側キャップ本体52とによって形成されている。外側キャップ本体51は、第1、第2のケーブル3,4を挿通可能な切り欠き53を有する断面C字状に形成されている。内側キャップ本体52は、第1、第2のケーブル3,4を挿通可能な切り欠き54を有する断面C字状に形成されかつ外側キャップ本体51の内部に外側キャップ本体51に対して回転することがないように嵌合されている。
外側キャップ本体51の切り欠き53と、内側キャップ本体52の切り欠き54とは、締付キャップ8の回転方向において互いに異なる位置に位置付けられている。
このため、締付キャップ8の外側キャップ本体51と内側キャップ本体52とがそれぞれケーブルを出し入れ可能に形成されているにもかかわらず、締付キャップ8を防水カバー本体6の両端部に強固にねじ込むことが可能になる。
したがって、防水カバー本体6が二つに分割されているにもかかわらず、中継コネクタ5の防水、防塵効果が高く、しかも、ケーブルを保持する力が大きい中継コネクタ用防水カバーを提供することができる。
上述した実施の形態で示すシール部材7は、防水カバー本体6の第1の半部11と第2半部12とに装着して使用するものである。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。防水カバー本体6の第1の半部11および第2の半部12とシール部材7とは、二色成形やインサート成形などにより一体に形成することができる。
(第2の実施の形態)
防水カバー本体は図9に示すように形成することができる。図9において、図1〜図8によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図9に示す防水カバー本体6の第1の半部11は、第2の半部12に向けて開口する箱状に形成されている。第2の半部12は、第1の半部11に向けて開口する箱状に形成されている。これらの第1の半部11と第2の半部12を構成する箱の形状は、第1、第2のケーブル3,4の長手方向とは垂直な方向から見て長方形である。
防水カバー本体6をこのように角筒状に形成したとしても、上述した実施の形態を採る場合と同等の効果が得られる。
(第3の実施の形態)
防水カバー本体は図10に示すように形成することができる。図10において、図1〜図8によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図10に示す防水カバー本体6は、第1の半部11の一側部と第2の半部12の一側部とを接続するヒンジ71を有している。この実施の形態による第1および第2の半部11,12とヒンジ71は、プラスチック材料によって形成されている。この実施の形態によるヒンジ71は、第1の半部11と第2の半部12とに一体成形により一体に形成されている。
第1の半部11と第2の半部12は、ヒンジ71を中心にして開閉可能であり、図10(A)に示す開いた形態と、図10(B)に示す閉じた形態とを採ることができる。この実施の形態による第1の半部11と第2の半部12は、図10(B)に示すように閉じた形態を採ることによって、ケーブル(図示せず)の長手方向とは直交する方向を挟持方向としてケーブル中継部(図示せず)を挟むことができる。
第1の半部11におけるヒンジ71とは反対側の側部には、上述した閉じた形態を維持するために係止片72が設けられている。この係止片72は、穴73を有し、この穴73に第2の半部12の突起74が係入された状態で第1の半部11と第2の半部12とを閉じた状態に保持する。
防水カバー本体6をこのようにヒンジ71を使用する開閉式に形成したとしても、上述した実施の形態を採る場合と同等の効果が得られる。
(第4の実施の形態)
シール部材を締め付けるクランプ機構は、図11および図12に示すように構成することができる。図11および図12において、図1〜図8によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図11に示す防水カバー本体6の第1の半部11と第2の半部12は、第1の実施の形態で示した複数の押圧片21は設けられていない。このため、図11に示すように、シール部材7の第1のシール部22が第1および第2の半部11,12の雄ねじ部18より長手方向に突出している。すなわち、第1のシール部22には、雄ねじ部18より防水カバー本体6の外側に突出する筒状部75が形成されている。
この筒状部75には、緊縛用リング76が嵌合される。この緊縛用リング76は、締付キャップ8のテーパ面64(図1参照)と協働してクランプ構造を構成するものである。この実施の形態によるテーパ面64は、緊縛用リング76の外周部に接触するように締付キャップ8の内周部に形成されている。
緊縛用リング76は、可撓性を有するプラスチック材料によって所定の形状に形成されている。
この緊縛用リング76は、周方向に並ぶ複数の押圧部77と、これらの複数の押圧部77からなる環体を周方向の1箇所で分断する分断部78とを有している。複数の押圧部77は、分断部78を除く範囲で互いに結合されている。
押圧部77は、ケーブル3,4の長手方向に延びるとともに周方向の一方に向けて傾斜する第1の押圧片79と、ケーブル3,4の長手方向に延びるとともに周方向の他方に向けて傾斜する第2の押圧片80とからなるV字状に形成されている。押圧部77における防水カバー本体6とは反対側の端部には、締付キャップ8のテーパ面64に接触する傾斜面76aが形成されている。
このように構成された緊縛用リング76がシール部材7の筒状部75に嵌合された状態で締付キャップ8が雄ねじ部16にねじ込まれることによって、緊縛用リング76の径が小さくなり、シール部材7の第1のシール部22がケーブル3,4に押し付けられて密着するとともに防水カバー本体6の他端側に向けて押される。すなわち押圧部77とテーパ面64は、締付キャップ8が雄ねじ部18にねじ込まれることにより第1のシール部22を径が小さくなる方向に押すとともに防水カバー本体6の他端側に向けて押すクランプ機構を構成している。
したがって、この実施の形態によれば、締付キャップ8に加えた力を緊縛用リング76によって効率よくシール部材7に伝えることができるから、締付キャップ8を締め込む力が小さくてよいにもかかわらず高いシール性が得られる。
(第5の実施の形態)
シール部材を締め付けるクランプ機構は、図13〜図15に示すように構成することができる。図13〜図15において、図1〜図8によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図13に示す防水カバー本体6の第1の半部11と第2の半部12は、第1の実施の形態で示した複数の押圧片21は設けられていない。
この実施の形態によるシール部材7の第1のシール部22は、防水カバー本体6の雄ねじ部18より防水カバー本体6の外側に突出する筒状部22aを有している。この筒状部22aには、ケーブル3,4の長手方向に並ぶ二つの環状突起81,82が一体に形成されている。これらの環状突起81,82は、筒状部22aの外周部に周方向へ途切れることなく一連に延びるように形成されている。これらの環状突起81,82は、締付キャップ8のテーパ面64(図15参照)と協働してクランプ構造を構成するものである。テーパ面64は、二つの環状突起81,82のうちシール部材7の先端側に位置する第1の環状突起81の外周部に接触するように、締付キャップ8の内周部に形成されている。
二つの環状突起81,82のうち、他方の第2の環状突起82は、防水カバー本体6の雄ねじ部18の先端面と対向するように形成されている。
この実施の形態によれば、締付キャップ8が雄ねじ部18にねじ込まれることによって、二つの環状突起81,82がテーパ面64と雄ねじ部16との間に挟まれるとともに、第1の環状突起81が径方向の内側に向けて押圧される。この結果、図15(B)に示すように、二つの環状突起81,82の間に位置する小径部83が径方向の内側に弾性変形する。このように小径部83が弾性変形することにより、ケーブル3,4を防水カバー本体6に固定することができ、しかも、防水カバー本体6のケーブル貫通部をシールすることができる。すなわち、環状突起81,82とテーパ面64は、締付キャップ8が雄ねじ部18にねじ込まれることにより第1のシール部22を径が小さくなる方向に押すとともに防水カバー本体6の他端側に向けて押すクランプ機構を構成している。
この実施の形態による中継コネクタ用防水カバーは、専らシール部材7の筒状部22aを押圧するための部材(第1の実施の形態で示した押圧片21や第4の実施の形態で示した緊縛用リング76)を使用する場合と較べて、構造が簡単になる。また、この実施の形態によれば、環状突起81の周方向の全域が締付キャップ8のテーパ面64によって直接押圧され、シール部材7の筒状部22aとケーブル3,4との接触部の面圧が周方向の全域にわたって略均等になるから、シールをより確実に行うことができるという利点もある。
この実施の形態によるシール部材7は、第1の環状突起81と第2の環状突起82とを備えている。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはなく、シール部材7に第1の環状突起81のみを設けて構成することができる。
1…中継コネクタ用防水カバー、2…ケーブル中継部、3…第1のケーブル、4…第2のケーブル、5…中継コネクタ、6…防水カバー本体、7…シール部材、8…締付キャップ、11…第1の半部、12…第2の半部、15…第2のシール部、18…雄ねじ部、21…押圧片、22…第1のシール部、22a…筒状部、25…第1のシール部本体、26〜29…第2のシール部本体、31…スリット、41…突起、42…凹部、43…掛止片、45…突条、51…外側キャップ本体、52…内側キャップ本体、53,54…切り欠き、64…テーパ面、71…ヒンジ、75…筒状部、76…緊縛用リング、77…押圧部、81…第1の環状突起、82…第2の環状突起。

Claims (4)

  1. ケーブルどうしが中継コネクタによって接続されてなるケーブル中継部を収容する筒状の防水カバー本体と、
    前記防水カバー本体の中に設けられ、防水カバー本体の内と外との間をシールするシール部材と、
    前記防水カバー本体の両端部に螺着された締付キャップとを備え、
    前記防水カバー本体は、ケーブルの長手方向とは直交する方向を挟持方向としてケーブル中継部を挟む第1および第2の半部を有し、
    前記第1の半部の両端と、前記第2の半部の両端とには、外周に雄ねじが形成された円筒を径方向に2分割した形状の雄ねじ部がそれぞれ設けられ、
    前記シール部材は、
    前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な筒状に形成されて前記防水カバー本体の両端部内にそれぞれ嵌合した第1のシール部と、前記防水カバー本体の一端部に位置する第1のシール部から他端部に位置する第1のシール部まで前記半部の合わせ面に沿って延びる第2のシール部とを有しているとともに、前記第1の半部側に位置する第1のシール部材半部と、前記第2の半部側に位置する第2のシール部材半部とに2分割され、
    前記第1のシール部は、前記挟持方向に2分割形成された一対の半円筒状の第1のシール部本体を組み合わせることにより円筒状に形成されているとともに、前記雄ねじ部内に嵌合し、
    前記第2のシール部は、前記挟持方向に2分割形成されて前記第1および第2のシール部材半部にそれぞれ設けられた第2のシール部本体を組み合わせることにより形成され、
    前記第2のシール部本体は、前記第1および第2のシール部材半部の一側部と他側部とにおいてそれぞれ前記ケーブル中継部に向けて開放するコ字状に形成されているとともに、前記第1の半部と前記第2の半部との合わせ面に形成された凹溝に嵌合し、
    前記第1のシール部本体と第2のシール部本体とは一体成形により一体に形成され、
    前記第1および第2のシール部材半部の一側部に位置する前記第2のシール部本体には突条が形成され、前記第1および第2のシール部材半部の他側部に位置する前記第2のシール部本体には前記突条が押し付けられる合わせ面が形成され、
    前記締付キャップは、前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な構造のものであり、
    前記締付キャップが前記防水カバー本体の両端部の前記雄ねじ部に螺着されて前記第1の半部と前記第2の半部とが互いに結合されることにより、前記第1のシール部が前記防水カバー本体の両端部と前記ケーブルとの間をシールするとともに、前記突条が圧縮されて前記第2のシール部が前記防水カバー本体の両端部間において前記第1の半部と前記第2の半部との間をシールすることを特徴とする中継コネクタ用防水カバー。
  2. ケーブルどうしが中継コネクタによって接続されてなるケーブル中継部を収容する筒状の防水カバー本体と、
    前記防水カバー本体の中に設けられ、防水カバー本体の内と外との間をシールするシール部材と、
    前記防水カバー本体の両端部に螺着された締付キャップとを備え、
    前記防水カバー本体は、ケーブルの長手方向とは直交する方向を挟持方向としてケーブル中継部を挟む第1および第2の半部を有し、
    前記第1の半部の両端と、前記第2の半部の両端とには、外周に雄ねじが形成された円筒を径方向に2分割した形状の雄ねじ部がそれぞれ設けられ、
    前記シール部材は、
    前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な筒状に形成されて前記防水カバー本体の両端部内にそれぞれ嵌合した第1のシール部と、前記防水カバー本体の一端部に位置する第1のシール部から他端部に位置する第1のシール部まで前記半部の合わせ面に沿って延びる第2のシール部とを有し、
    前記第1のシール部は、前記第2のシール部とは別体に形成されているとともに、前記ケーブルが通されるスリットを有する円筒体によって形成されて前記雄ねじ部内に嵌合し、
    前記第2のシール部は、前記挟持方向に2分割形成されて前記第1および第2の半部にそれぞれ装着された第2のシール部本体および連結片によって形成され、
    前記第2のシール部本体は、前記第2のシール部の一側部と他側部とにおいてそれぞれ前記ケーブル中継部に向けて開放するコ字状に形成されているとともに、前記第1および第2の半部の一側部の合わせ面と他側部の合わせ面とにそれぞれ形成された凹溝に嵌合し、
    前記連結片は、前記第1のシール部に沿って延びて前記第2のシール部本体の両端部どうしを互いに連結し、
    前記第1および第2の半部の一側部に位置する前記第2のシール部本体には突条が形成され、前記第1および第2の半部の他側部に位置する前記第2のシール部本体には前記突条が押し付けられる合わせ面が形成され、
    前記締付キャップは、前記ケーブルを前記挟持方向に出し入れ可能な構造のものであり、
    前記締付キャップが前記防水カバー本体の両端部の前記雄ねじ部に螺着されて前記第1の半部と前記第2の半部とが互いに結合されることにより、前記第1のシール部が前記防水カバー本体の両端部と前記ケーブルとの間をシールするとともに、前記連結片に押し付けられてこれら両者の間をシールし、かつ前記突条が圧縮されて前記第2のシール部が前記防水カバー本体の両端部間において前記第1の半部と前記第2の半部との間をシールすることを特徴とする中継コネクタ用防水カバー。
  3. 請求項1または請求項2に記載の中継コネクタ用防水カバーにおいて、前記防水カバー本体の第1の半部および第2の半部は、これらの半部どうしを互いに結合された状態に保持する結合機能を有し
    前記結合機能は、
    前記第1の半部と前記第2の半部とのうち一方の半部の合わせ面に形成された突起と、
    他方の半部の合わせ面に形成され、前記突起が嵌合する凹部とによって実現されていることを特徴とする中継コネクタ用防水カバー。
  4. 請求項1または請求項2に記載の中継コネクタ用防水カバーにおいて、前記防水カバー本体の第1の半部および第2の半部は、これらの半部どうしを互いに結合された状態に保持する結合機能を有し、
    前記結合機能は、
    前記第1の半部と前記第2の半部とのうち一方の半部に前記ケーブルの長手方向を軸線方向として回動自在に支持され、回動端部に爪が設けられた可動式の掛止片と、
    他方の半部に形成され、前記掛止片の爪が掛止される突条とによって実現されていることを特徴とする中継コネクタ用防水カバー。
JP2014171220A 2014-08-26 2014-08-26 中継コネクタ用防水カバー Active JP6433723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014171220A JP6433723B2 (ja) 2014-08-26 2014-08-26 中継コネクタ用防水カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014171220A JP6433723B2 (ja) 2014-08-26 2014-08-26 中継コネクタ用防水カバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016046183A JP2016046183A (ja) 2016-04-04
JP6433723B2 true JP6433723B2 (ja) 2018-12-05

Family

ID=55636543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014171220A Active JP6433723B2 (ja) 2014-08-26 2014-08-26 中継コネクタ用防水カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6433723B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015112519A1 (de) * 2015-07-30 2017-02-02 Norma Germany Gmbh Windschutzhülle und eine Steckverbindungsvorrichtung mit einer solchen
KR200492566Y1 (ko) * 2018-06-25 2020-11-06 현대엔지니어링 주식회사 전선 안전 거치대

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5425661Y2 (ja) * 1974-08-20 1979-08-27
JPH07263072A (ja) * 1994-03-18 1995-10-13 Nichifu Co Ltd 導体性線状体のコネクター
JP2000348812A (ja) * 1999-06-02 2000-12-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd コネクタの保護ケース
JP2001210426A (ja) * 2000-01-26 2001-08-03 American Denki Co Ltd 防水形配線器具
JP4210169B2 (ja) * 2003-07-25 2009-01-14 藤倉ゴム工業株式会社 ケーブル接続部用の防水器具
US7214735B2 (en) * 2004-02-02 2007-05-08 3M Innovative Properties Company Microsphere-filled sealant materials
JP5092062B1 (ja) * 2012-04-26 2012-12-05 オーム電機株式会社 ケーブルクランプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016046183A (ja) 2016-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013161532A1 (ja) ケーブルクランプ
EP3410543B1 (en) Splice connector assemblies
CN106256050B (zh) 电缆出口
JP5417954B2 (ja) 防水コネクタ
JP4775907B2 (ja) 防水型コネクタ及び中継コネクタ
JP6615124B2 (ja) 電気装置
US20130029541A1 (en) Electric connector with a cable clamping portion
JP2017050912A (ja) 中継ボックス
JP6133436B2 (ja) 自動車充電コネクタ
JP6309298B2 (ja) グロメットインナー及びワイヤーハーネス
JP6433723B2 (ja) 中継コネクタ用防水カバー
WO2017179376A1 (ja) コネクタ
WO2017094857A1 (ja) 弾性シール部材及びコネクタ
JP5910832B2 (ja) ケーブル保持装置
KR101428771B1 (ko) 케이블 그랜드
US20090291580A1 (en) Seal member for coaxial cable connector and terminal
KR101695827B1 (ko) 커넥터 연결부 방수장치
KR102343021B1 (ko) 전기 장치
MXPA03011938A (es) Manguito de proteccion de ampalme.
JP4473367B2 (ja) 防水型同軸コネクタ
JP6298673B2 (ja) コネクタの防水構造
JP2006004720A (ja) 防水フラットケーブル
JPH1050392A (ja) ケースのシール構造
WO2023223910A1 (ja) コネクタ
JP2011250497A (ja) 電気機器収納用箱の電線挿通構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6433723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250