JP6432137B2 - 電子機器 - Google Patents
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Description
すなわち、電源装置に用いられているアルミ電解コンデンサは温度上昇により寿命が短くなるが、従来の構成では、相対的に高温となる上記の発熱部品から低温の外部までの間に温度勾配が存在し、発熱部品と共に電源装置内部に含まれるアルミ電解コンデンサは依然として高温にさらされることとなる。
これにより、アルミ電解コンデンサの熱を効率良く外部へ放出することが出来、アルミ電解コンデンサの温度の上昇を低減することが可能となる。
第2の発明の電子機器は、第1の発明の電子機器であって、アルミ電解コンデンサは、筒形状部分を含み、筒形状部分の側面に接触して伝熱部材が設けられている。尚、筒形状には、円筒形状を含む。
第3の発明の電子機器は、第2の発明の電子機器であって、アルミ電解コンデンサが取り付けられ、筐体内に配置された基板を更に備えている。アルミ電解コンデンサは、筒形状部分が基板に沿うように配置されている。
すなわち、基板に垂直な方向の厚みを抑えた電子機器を実現できる。
第4の発明の電子機器は、第3の発明の電子機器であって、筐体は、基板のアルミ電解コンデンサが配置されている表面に対向する第1対向面を有し、伝熱部材は、第1対向面とアルミ電解コンデンサの側面との間に配置されている。
第5の発明の電子機器は、第3の発明の電子機器であって、基板は、アルミ電解コンデンサが取り付けられている表面と、その反対側の裏面と、表面と裏面を貫通する貫通部とを有している、筐体は、基板の裏面と対向する第2対向面を有している。アルミ電解コンデンサは、筒形状部分の少なくとも一部が貫通部を介して裏面から突出するように配置されている。伝熱部材は、アルミ電解コンデンサの裏面から突出した側面の部分と第2対向面との間に配置されている。
第6の発明の電子機器は、第1の発明の電子機器であって、筐体内に配置された基板を更に備えている。基板は、アルミ電解コンデンサが取り付けられている表面と、その反対側の裏面を有している。筐体は、基板の裏面と対向する第2対向面を有している。アルミ電解コンデンサのリード線は、裏面から突出している。伝熱部材は、裏面と第2対向面との間に配置され、第2対向面およびリード線に接触する。リード線に接触することには、リード線にはんだが付着している場合やはんだが全体を覆っている場合を含む
これにより、基板の裏面側に配置されている筐体の第2対向面からアルミ電解コンデンサの熱を外部へと放熱することが出来る。
これにより、アルミ電解コンデンサの熱は、伝熱部材から金属製又は樹脂製の筐体に伝達され、筐体の面方向に広がり、外部へと放熱される。尚、金属製の場合の方が、熱伝導率が一般的に高いため、樹脂製よりも面方向に広がりやすい。
これにより、アルミ電解コンデンサの熱は、伝熱部材、及び樹脂製の本体部を介して金属板へと伝達され、金属板の面方向に広がり、外部へと放出される。
これにより、第1面と第2面のうち一方の面の内側に載置した発熱部品上に伝熱部材を配置し、第1面と第2面のうちの他方の面を伝熱部材上に被せるように配置して電子機器を製造することが出来るため、発熱部品と筐体の間に伝熱部材を配置し易くなる。
これにより、アルミ電解コンデンサの熱は、伝熱部材から金属板に伝達され、筐体の面方向に広がり、外部へと放熱される。
シート状部材には、紙や樹脂シートなどを含む。絶縁性を有していてもよい。固体であって、筐体の内面と接触させながら筐体内に収納しても破れない程度の強度を有することが好ましい。
また、シート状部材を伝熱部材上に配置することによって、伝熱部材をアルミ電解コンデンサに配置した状態で筐体内に挿入しやすくなる。
第12の発明の電子機器は、第11の発明の電子機器であって、筐体は、箱状部材と、蓋状部材とを有する。箱状部材は、互いに対向する第1面及び第2面を有するとともに、第1面及び第2面とは異なる位置に外部に向かって開口した開口面を有する。蓋状部材は、開口面を塞ぐように配置されている。シート状部材は、第1面及び第2面の少なくとも一方に配置される。
(実施形態1)
<1.電源装置100の構成>
図1は、本実施形態1に係る電源装置100の正面側の斜視図である。図2は、図1の電源装置100の背面側の斜視図である。図3は、図1の電源装置100の分解図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態1の電源装置100は、ケース1と、ケース1に収納された電源回路ユニット3と、電源回路ユニット3のアルミ電解コンデンサ35に配置された放熱ゲルシート4(後述する図5、図7参照)及びスライドシート5(後述する図5、図7参照)とを備えている。尚、図1には、本実施形態1の電源装置100を取り付ける支持レール9が点線で示されている。
(1−1.ケース1)
ケース1は、図3に示すように、ケース本体10と、ケース前部11と、ケース本体10の両側面の外側に配置された放熱板2a、2bとを有している。
図4(a)、図4(b)、図4(c)、図4(d)及び図4(e)は、それぞれケース本体10の正面図、右側面図、左側面図、上面図、及び底面図である。
(1−1−1−1.右側面12)
図4(b)に示すように、右側面12にはケース前部11の爪部11a、11b(後述する)が嵌合する嵌合孔12a、12bが形成されている。この嵌合孔12a、12bは、右側面12の前端12f側の上下2箇所に形成されている。
図4(c)に示すように、左側面13にはケース前部11の爪部11c、11d(後述する)が嵌合する嵌合孔13a、13bが形成されている。この嵌合孔13a、13bは、左側面13の前端13f側の上下2箇所に形成されている。
(1−1−1−3.上面14)
図4(d)に示すように、上面14にはケース前部11の爪部11e(後述する)が嵌合する嵌合孔14aが形成されている。この嵌合孔14aは、上面14の前端14f側に形成されている。また、上面14には、図1、図3及び図4(d)に示すように、電源回路ユニット3で発生した熱を外部に放出するための通気孔141が形成されている。通気孔141は、略六角形の通気孔141aと、線状の通気孔141bを有している。上面14の右側面12側の端を右端14cとし、上面14の左側面13側の端を左端14dとし、上面14の背面16側の端を後端14eとすると、通気孔141bは、右端14c寄りと左端14d寄りの位置に、右端14cと左端14dに沿って2つずつ設けられている。また、通気孔141aは、右端14cと左端14dに沿って形成された通気孔141bの間に、前後方向(前端14fから後端14e)に複数個がハニカム構造を形成するように設けられている。
図4(e)に示すように、底面15にはケース前部11の爪部11f(後述する)が嵌合する嵌合孔15aが形成されている。この嵌合孔15aは、底面15の前端15f側に形成されている。また、底面15には、図1、図3及び図4(e)に示すように、電源回路ユニット3で発生した熱を外部に放出するための通気孔151が形成されている。通気孔151は、略六角形の通気孔151aと、線状の通気孔151bを有している。底面15の右側面12側の端を右端15cとし、底面15の左側面13側の端を左端15dとし、底面15の背面16側の端を後端15eとすると、通気孔151bは、右端15c寄りと左端15d寄りの位置に、右端15cと左端15dに沿って2つずつ設けられている。また、通気孔151aは、右端15cと左端15dに沿って形成された通気孔151bの間に、前後方向(前端15fから後端15e)に複数個がハニカム構造を形成するように設けられている。
背面16には、図2に示すように支持レール9に取り付けるための取付け部160が設けられている。この取付け部160は、上下方向における略中央部分に左右方向に向かって凹状に形成されている。詳しく説明すると、背面16には、上下方向において上端側の面16aと、略中央の面16bと、下端側の面16cとを有している。面16bは、面16aの下端と、面16cの上端よりも前方側に位置している。面16aの下端には、下方に向かって突出するように形成された係止部16dが形成されている。また、面16aと面16bの段差部分には、上方に向かって窪むように形成された凹部16eが形成されている。
支持レール9の上端部分9a(図1参照)が凹部16eに嵌められ、下端部分9b(図1参照)が係止部16fの傾斜面16gを乗り越えて嵌められることによって、上端部分9aが係止部16dによって係止され、下端部分9bが係止部16fによって係止される。これによって、電源装置100が支持レール9によって支持される。尚、支持レール9は、左右長く形成されており、図1における左右方向が支持レール9の長手方向の一例となる。
ケース前部11は、図3に示すように、ケース本体10の開口17を塞ぐような蓋状に形成されており、ケース本体10と嵌合する。ケース前部11は、図1〜図3に示すように、前面110、右面112、左面113、上面114、及び下面115を有している。ケース本体10にケース前部11を嵌合した状態では、ケース前部11の右面112、左面113、上面114、及び下面115が、それぞれケース本体10の右側面12、左側面13、上面14と、及び底面15と端面同士で隣接することになる。
また、図3に示すように、ケース前部11の内側の上端近傍には、電源回路ユニット3の第1の配線接続部39aが配置される。この第1の配線接続部39aのネジ390を締める又は緩めるための貫通孔11oが、ケース前部11の前面110に設けられている。更に、配線を差し込むための貫通孔11pが上面114に設けられている。
(1−1−3.放熱板2a、2b)
本実施形態のケース1の放熱板2a、2bは、アルミニウムによって形成された板状の部材である。放熱板2a、2bは、ケース本体10の右側面12の外表面12s(図4(b)参照、後述する図7参照)及び左側面13の外表面13s(図4(c)参照、後述する図7参照)のそれぞれに接着剤によって貼り付けられており、右側面12側の放熱板を2a、左側面13側の放熱板を2bとする。
放熱板2bは、ケース本体10の左側面13の全体を覆うように左側面13と略同じ外形に形成されている。
また、放熱板2aには、右側面12に形成された嵌合孔12a、12bを塞がないように切り欠き21、22が形成されており、放熱板2bにも、左側面13に形成された嵌合孔13a、13bを塞がないように切り欠き21、22が形成されている。
(1−2.電源回路ユニット3)
図5は、本実施形態1の電源装置100の電源回路ユニット3の斜視図である。図6は、本実施形態1の電源装置100の内部構成を示す側面図である。図6では、内部の構成を点線で示している。図7は、図6のAA間の矢示断面図である。尚、図7では、アルミ電解コンデンサ35の前方側の電子部品が省略されている。
(1−2−1.第1基板31a)
第1基板31aは、ケース本体10の右側面12に平行な方向に沿って、右側面12の内側全体を覆うように配置されている。第1基板31aは、図7に示すように、上面14と底面15のそれぞれの内側の右側面12近傍に形成された溝状の支持部14m、15mにスライドして挿入され、支持されている。尚、本明細書における「平行」の記載は厳密な意味を示すものではない。
ブリッジダイオード36は、ヒートシンク33bの下側に配置されている。このブリッジダイオード36は、板状であり、その表面36a(図6参照)がケース本体10の上面14及び底面15に対して垂直な方向に沿って配置されている。
尚、トランス34、スイッチング素子32、整流ダイオード30、及びコイル38等はアルミ電解コンデンサ35、37よりも発熱量がおおく、又、アルミ電解コンデンサの耐熱温度は、一般的に100〜105度であり、トランス34等の耐熱温度110〜130度と比較して低くなっている。
第2基板31bは、3つのアルミ電解コンデンサ37及びコイル38よりもケース前部11側(図5には図示していないが図6には図示)に配置されており、図3に示すようにケース本体10の開口17をほぼ塞ぐように配置される。また、第2基板31bは、第1基板31aの前側に第1基板31aに対して垂直且つ、ケース本体10の上面14及び底面15に対して垂直な方向に沿って配置されている。
(1−3.放熱ゲルシート4)
本実施形態1の放熱ゲルシート4は、絶縁性、伝熱性、弾力性及び粘着性を有している。
(1−4−1.スライドシート5の構成と配置)
図5〜図7に示すスライドシート5は、樹脂等によって形成されている。
スライドシート5は、放熱ゲルシート4の第2面4bと左側面13の内表面13iの間に、放熱ゲルシート4と左側面13と直接接触して配置されている(図7及び図5の矢印Y2参照)。すなわち、スライドシート5は左側面13を介して放熱板2bに接触しているともいえ、スライドシート5は、左側面13を挟んで放熱板2bと対向して配置されているともいえる。
図8は、本実施形態1の電源装置100の製造方法を説明するための分解図である。
はじめに、電源回路ユニット3のアルミ電解コンデンサ35の側面35aに放熱ゲルシート4がそれぞれ配置される(図5の矢印Y1参照)。
次に、放熱ゲルシート4にスライドシート5が配置される(図5の矢印Y2参照)。ここで、放熱ゲルシート4は粘着性を有しているため、スライドシート5を放熱ゲルシート4に押し付けることにより、スライドシート5は放熱ゲルシート4に密着し離れ難い状態となる。
次に、各爪部11a、11b、11c、11d、11eが、それぞれ嵌合孔12a、12b、13a、13b、14a、15aに嵌ることによってケース本体10とケース前部11が連結される。尚、爪部11cを例に挙げて詳細に説明すると、ケース本体10に対してケース前部11を矢印E方向から取り付ける際には、前端13fに対して傾斜面111cが当接し、互いにスライドするとともに突出部11gが内側へと撓み、爪部11cがケース本体10の内側に入り込み、爪部11cは嵌合孔13aに嵌る。他の爪部も同様である。
尚、上述したように放熱ゲルシート4は粘着性を有しているため、スライドシート5を配置せず放熱ゲルシート4のみを配置して電源回路ユニット3をケース本体10内に挿入しようとすると、放熱ゲルシート4がケース本体10の内面と密着し、スライドさせることが困難である。
<2.主な特徴>
以上のように、本実施形態の電源装置(電子機器の一例)は、ケース1(筐体の一例)と、アルミ電解コンデンサ35と、トランス34(発熱部品の一例)と、放熱ゲルシート4(伝熱部材の一例)とを備えている。トランス34は、アルミ電解コンデンサ35よりも発熱量が大きい。ケース1は、アルミ電解コンデンサ35及びトランス34が内部に配置されている。放熱ゲルシート4は、ケース1とアルミ電解コンデンサ35の間に配置され、アルミ電解コンデンサ35がトランス34から受けた熱をケース1へと伝達する。
尚、上記実施形態1では、右側面12にも放熱板2aが配置されていたが、配置されていなくてもよい。
(実施形態2)
次に、本発明に係る実施形態2の電源装置200について説明する。本実施形態2の電源装置200は、実施形態1の電源装置100と基本的な構成は同じであるが、アルミ電解コンデンサ35の熱が放熱板2aから放熱される点が実施形態1とは異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。尚、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付している。
図9は、本実施形態2の電源装置200の電源回路ユニット3´を示す斜視図である。図10は、本実施形態2の電源装置200の側面図であり、図11は、図9のBB間の矢示断面図である。図12は、図11のDD間の部分断面図である。尚、本実施形態2の電源装置200の外観は実施形態1と同様であるため外観図は省略する。
詳細には、アルミ電解コンデンサ35の側面35aのうち第1基板31a´の裏面31ab´から突出している部分と接触して、放熱ゲルシート4が配置されている。放熱ゲルシート4は、図12に示すように、第1面4aにおいて、側面35aと接触し、第1面4aと対向する第2面4bにおいて、スライドシート5を介して右側面12の内表面12iと接触している。スライドシート5は、放熱ゲルシート4と右側面12の間に、それぞれに接触して配置されている。ここで、放熱ゲルシート4は弾性を有しているため、側面35aの形状に合わせて変形し、第1基板31a´の裏面31ab´にも当接することになる。また、スライドシート5は、実施形態1と同様に、放熱ゲルシート4を電源回路ユニット3に配置した状態でケース本体10に挿入させるために用いられる。
(実施形態3)
次に、本発明にかかる実施形態3の電源装置300について説明する。
<1.構成>
図13は、アルミ電解コンデンサ37の熱を放熱する構成を備えた電源装置300を示す左側面図である。図13は、図14のFF間の矢示断面図である。
アルミ電解コンデンサ37は、リード線37dが設けられた端面37bを有しており、その端面37bが第1基板31aの表面31asに対向して配置されている。そして、リード線37dは、第1基板31aの裏面31bsから突出している。3つのアルミ電解コンデンサ37のリード線37dに、放熱ゲルシート4が接触して配置されている。すなわち、放熱ゲルシート4は、その第1面4aにおいて、第1基板31aの裏面31ab及びリード線37dと接触し、第2面4bにおいてスライドシート5と接触している。
<2.変形例>
尚、電源装置300においても、実施形態1と同様に、放熱板2bからアルミ電解コンデンサ35の放熱を行なっても良いし、実施形態2と同様に第1基板31aに貫通部を形成して放熱板2aからアルミ電解コンデンサ35の放熱を行っても良い。
(実施形態4)
次に、本発明に係る実施形態4の電源装置400について説明する。本実施形態4の電源装置400は、実施形態1の電源装置100と比較して、スライドシート5が設けられておらず、ケース本体が2つの部材が接合されて形成されている点が異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。尚、他の実施形態と同様の構成については同一の符号が付されている。
図15は、本実施形態4の電源装置400の斜視図であり、図16は、図15の電源装置400の内部構成を示す左側面図である。図17は、図16のGG間の矢示断面図である。図18は、電源装置400の分解図である。
この電源装置400は、実施形態1の電源装置100からスライドシート5を取り除いた点が異なる。
そのため、電源装置400では、図15及び図18に示すように、そのケース401のケース本体410は、2つの第1部材410a及び第2部材410bが接合されて形成されている。第2部材410bは、右側面12を含んでいる。また、第1部材410aは、左側面13を含んでいる。いいかえると、図15に示すケース本体410は、実施形態1のケース本体10(図4参照)を2つに分割したものともいえる。
図17に示すように、放熱ゲルシート4をアルミ電解コンデンサ35上に配置した状態で電源回路ユニット3を、第2部材410b内に収納した後に、接着剤などによって第1部材410aを第2部材410bに接合することによって、放熱ゲルシート4を貼り付けた状態で電源回路ユニット3をケース本体410に収納し易くなる。
<2.変形例>
上記実施形態4の電源装置400は、実施形態1の電源装置100からスライドシート5を除いた構成であるが、実施形態2及び3においても、スライドシート5が設けられていなくてもよい。
図19は、実施形態2の電源装置200からスライドシート5を除いた構成の電源装置の部分断面図である。図19は、図12と同じ位置の断面図である。図19に示す電源装置では、放熱ゲルシート4は、第1面4aにおいて、アルミ電解コンデンサ35の側面35aと接触し、第1面4aと対向する第2面4bにおいて、右側面12の内表面12iと接触している。
(B)
図20は、実施形態3の電源装置300からスライドシート5を除いた構成の電源装置の部分断面図である。図20は、図14と同じ位置の断面図である。図20に示す電源装置では、放熱ゲルシート4は、第1面4aにおいて、第1基板31aの裏面31ab及びリード線37dと接触し、第2面4bにおいて、右側面12の内表面12iと接触している。
(C)
尚、上記実施形態2では、電源回路ユニット3をケース本体410に収納するために、ケース本体410を2つの部材(第1部材410aと第2部材410b)に分割していたが、実施形態1のように箱形状のケース本体10が用いられてもよい。ただし、この場合、放熱ゲルシート4の粘着性によって電源回路ユニット3、3´をケース本体10に挿入し難くなるため、製造の際に若干手間がかかることなる。また、このように箱形状のケース本体10を用いる場合、放熱ゲルシート4としては粘着性が弱いものを用いるほうが好ましい。
次に、本発明に係る実施形態5の電源装置500について説明する。本実施形態5の電源装置500は、実施形態1の電源装置100と基本的な構成は同じであるが、放熱ゲルシート4が放熱板2bに直接接触している点が実施形態1と異なる。そのため、本相違点を中心に説明する。
図21は、本実施形態5の電源装置500の斜視図であり、放熱板2bを取外した状態を示している。図21の電源装置500は、電源装置100と比較して、スライドシート5が設けられていない点と、ケース501の左側面513に開口部13hが形成されている点が異なる。
図21〜図23に示すように、電源装置500のケース501では、ケース本体510の左側面513に、アルミ電解コンデンサ35に対向する開口部13hが形成されている。この開口部13hは、左側面513の外表面13sと内表面13iを貫通している。
尚、電源装置500を組み立てる際には、放熱ゲルシート4を配置しない状態で、まず電源回路ユニット3がケース本体510に挿入される。その後、図23に示すように開口部13hを介して、放熱ゲルシート4が、アルミ電解コンデンサ35に配置される(矢印T1参照)。その後、ケース前部11がケース本体510に取り付けられ、放熱板2a、2bが右側面12及び左側面513に両面テープによって貼り付けられる。
上記実施形態5の電源装置500は、実施形態1の電源装置100の左側面13に開口部を形成し放熱ゲルシート4と放熱板2bを直接接触させた構成であるが、実施形態2の電源装置200及び実施形態3の電源装置300においても、同様に右側面12に開口部を形成し放熱ゲルシート4と放熱板2aを直接接触させてもよい。
図24は、実施形態2の電源装置200の変形例を示す電源装置の部分断面図であり、図12と同様の位置の断面図である。図24に示す電源装置では、右側面12に、その外表面12sと内表面12iを貫通する開口部12hが形成されており、開口部12hを介して放熱ゲルシート4と放熱板2aが直接接触されている。放熱ゲルシート4は、その第1面4aにおいて、アルミ電解コンデンサ35の側面35aと接触し、第1面4aと対向する第2面4bにおいて、右側面12の内表面12iと接触している。
(B)
図25は、実施形態3の電源装置300の変形例を示す電源装置の部分断面図であり、図14と同様の位置の断面図である。図25に示す電源装置では、右側面12に、その外表面12sと内表面12iを貫通する開口部12kが形成されており、開口部12kを介して放熱ゲルシート4と放熱板2aが直接接触されている。放熱ゲルシート4は、その第1面4aにおいて、アルミ電解コンデンサ37のリード線37d及び裏面31abと接触し、第1面4aと対向する第2面4bにおいて、右側面12の内表面12iと接触している。
(実施形態6)
次に、本発明にかかる実施形態6の電源装置600について説明する。本実施形態6の電源装置600は、実施形態1の電源装置100と基本的な構成は同じであるが、放熱板2a、2bが設けられていない点が実施形態1と異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。尚、他の実施形態と同様の構成については同一の符号が付されている。
図26は、本実施形態6の電源装置600の斜視図である。本実施形態6の電源装置600は、放熱板2a、2bが設けられていないケース601を備えている。ケース601は、放熱板2a、2bが設けられていない点以外は実施形態1のケース1と同様の構成であり、ケース本体10とケース前部11とを有している。
<2.変形例>
(A)
上記実施形態6では、ケース601は樹脂によって形成されているが、金属によって形成されていてもよい。金属製のケースを用いた場合、樹脂よりも熱伝導率が高いため、その面方向に熱が伝達されやすく放熱効率が向上する。
上記実施形態6の電源装置600は、実施形態1の電源装置100から放熱板2a、2bを取り除いた構成であるが、実施形態2の電源装置200、実施形態3の電源装置300及び実施形態4の電源装置400においても、同様に放熱板2a,2bが設けられていなくてもよい。例えば、実施形態2、3の場合、アルミ電解コンデンサ35、37の熱が右側面12の外表面12sから外部に放出されることになる。
(A)
上記実施形態1〜3では、例えば、図8に示すように、放熱ゲルシート4を少なくとも覆う大きさのスライドシート5が用いられていたが、放熱ゲルシート4だけでなく他の電源回路ユニット3の部分も覆うようなスライドシートが用いられても良い。図28(a)はそのようなスライドシート700を示す斜視図である。図28(b)は、電源回路ユニット3を模式的に示した斜視図である。図28(c)は、スライドシート700によって電源回路ユニット3を覆った状態を示す図である。
上記実施形態1〜6では、アルミ電解コンデンサ35、37に熱を与える発熱部品の一例としてトランス34が挙げられたが、これらに限られるものではない、例えば、スイッチング素子32、整流ダイオード30、コイル38等であってもよい。
(C)
上記実施形態1〜5では、放熱板2a、2bは、アルミニウムによって形成されていたが、他の金属であってもよいし、金属に限らなくてもよい。要するに、ケース本体10、410、510)を形成する樹脂よりも熱伝導率の高い放熱板が用いられれば良い。
上記実施形態1〜5では、放熱板2a、2bは、右側面12及び左側面13に接着によって取り付けられていたが、嵌合や締結によって取り付けられていても良い。
(E)
上記実施形態1〜6では、電子機器の一例としての電源装置について説明したが、電源装置に限られるものではなく、アルミ電解コンデンサを有している電子機器に対して上記説明した構造を適用することが出来る。
2a 放熱板(金属板の一例)
2b 放熱板(金属板の一例)
3 電源回路ユニット
4 放熱ゲルシート(伝熱部材の一例)
4a 第1面
4b 第2面
5 スライドシート(シート状部材の一例)
9 支持レール
9a 上端部分
9b 下端部分
10 ケース本体(本体部の一例、箱状部材の一例)
11 ケース前部(蓋状部材の一例)
11a、11b、11c、11d、11e、11f 爪部
11g、11i 突出部
11j 右側面側の縁
11k 左側面側の縁
11m 上面側の縁
11n 底面側の縁
11o、11p、11q、11r 貫通孔
12 右側面(第2対向面の一例、第2面の一例)
12a、12b 嵌合孔
12f 前端
12h 開口部(貫通孔の一例)
12i 内表面
12k 開口部(貫通孔の一例)
12s 外表面
13 左側面(第1対向面の一例、第1面の一例)
13a、13b 嵌合孔
13f 前端
13h 開口部
13i 内表面
13s 外表面(外面の一例)
14 上面
14a 嵌合孔
14c 右端
14d 左端
14e 後端
14f 前端
14m 支持部
15 底面
15a 嵌合孔
15c 右端
15d 左端
15e 後端
15f 前端
15m 支持部
16 背面
16a 上端側の面
16b 略中央の面
16c 下端側の面
16d 係止部
16e 凹部
16f 係止部
16g 傾斜面
17 開口(開口面の一例)
21、22 切り欠き
30 整流ダイオード
31a、31a´ 第1基板(基板の一例)
31ab、31ab´ 裏面
31ap´ 貫通部(貫通部の一例)
31as、31as´ 表面
31b 第2基板
32 スイッチング素子
33a、33b ヒートシンク
33as、33bs 表面
34 トランス(発熱部品の一例)
34a 表面
35 アルミ電解コンデンサ
35a 側面
35b、35c 端面
35d リード線
36 ブリッジダイオード
36a 表面
37 アルミ電解コンデンサ
37a 側面
37b、37c 端面
37d リード線
38 コイル
39a 第1の配線接続部
39b 第2の配線接続部
100 電源装置
110 前面
111c、111e 傾斜面
112 右面
113 左面
114 上面
115 下面
141、141a、141b 通気孔
151、151a、151b 通気孔
160 取付け部
200 電源装置
300 電源装置
390 ネジ
391 配線挿入部
400 電源装置
401 ケース
410 ケース本体
410a 第1部材
410b 第2部材
500 電源装置
501 ケース
510 ケース本体
513 左側面
600 電源装置
601 ケース
Claims (5)
- アルミ電解コンデンサと、
前記アルミ電解コンデンサよりも発熱量が大きい発熱部品と、
前記アルミ電解コンデンサ及び前記発熱部品が内部に配置された筐体と、
前記筐体と前記アルミ電解コンデンサの間に配置され、前記アルミ電解コンデンサと直接接触し、前記筐体と直接又は間接的に接触する伝熱部材と、
前記アルミ電解コンデンサが取り付けられ、前記筐体内に配置された基板と、
を備え、
前記アルミ電解コンデンサは、筒形状部分を含み、
前記筐体は、前記基板の前記アルミ電解コンデンサが配置されている表面に対向する第1対向面と、前記基板の裏面と対向する第2対向面と、を有し、
前記基板は、前記アルミ電解コンデンサが取り付けられている表面と、その反対側の裏面と、前記表面と前記裏面を貫通する貫通部とを有し、
前記アルミ電解コンデンサは、前記筒形状部分の少なくとも一部が前記貫通部を介して前記裏面から突出するように配置されており、
前記伝熱部材は、前記アルミ電解コンデンサの前記裏面から突出した側面の部分と前記第2対向面との間に配置されており、
前記発熱部品は、前記基板の前記表面側に配置されており、
前記伝熱部材と前記筐体の間には、それぞれに接触してシート状部材が配置されており、
前記シート状部材は、前記筐体の内面に対する摺動性が、前記伝熱部材よりも高い、
電子機器。 - 前記アルミ電解コンデンサは、前記筒形状部分が前記基板に沿うように配置されている、
請求項1に記載の電子機器。 - 前記筐体は、樹脂又は金属によって形成されている、
請求項1に記載の電子機器。 - 前記筐体は、樹脂で形成された箱形状の本体部と、前記本体部の外面に接触して配置された金属板と、を有し、
前記伝熱部材は、前記アルミ電解コンデンサと前記本体部に接触して配置されており、
前記金属板は、前記本体部を挟んで、少なくとも、前記伝熱部材と前記アルミ電解コンデンサの接触面を覆う形状である、
請求項1に記載の電子機器。 - 前記筐体は、前記第1対向面及び前記第2対向面とは異なる位置に外部に向かって開口した開口面を有する箱状部材と、前記開口面を塞ぐように配置された蓋状部材とを有し、
前記シート状部材は、前記第1対向面及び前記第2対向面の少なくとも一方に配置される、
請求項1に記載の電子機器。
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