JP6432024B2 - コンニャクおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に記載のコンニャクゼリーにおいては、テクスチャー(舌触り、歯ごたえ、喉越しなど)が均一なため、コンニャク独特の風味・食感が感じられず、消費者の満足感が低いという問題点があった。
本発明のコンニャクは、噛んだときに容易に崩れるように工夫された嚥下補助食品に適したコンニャク(以下、「柔らかコンニャク」ともいう。)である。この柔らかコンニャクは、通常のコンニャクを細かくしたものである粒状コンニャクが、結合コンニャクによって結合されたもので、粒状コンニャクは、母材としての結合コンニャク中に分散している。
本発明のコンニャクの製造方法は、図1に示すように、粒状コンニャクを得る工程(S1〜S8)と、混合コンニャク糊を得る工程(S9〜S12)と、混合コンニャク糊を凝固させる工程(S13〜S15)と、を有する。
粒状コンニャクを得る工程(S1〜S8)は、基本コンニャクを得た後、基本コンニャクを粉砕することにより粒状コンニャクを得る工程である。
混合コンニャク糊を得る工程(S9〜S12)は、粒状コンニャクとコンニャク糊を混合し、練り合わせる工程である。コンニャク糊は、コンニャク粉とデンプン等を所定量計量し(S9)、水に混ぜて、撹拌することにより得られる(S10)。コンニャク糊に、ひじき粉など他の副原料やトレハロースなどの各種添加物をさらに添加してもよい。冷凍耐性が高い柔らかコンニャクにしたい場合には、ここで、セルロースを0.3〜1質量%、β−1,3−グルカンを1〜2質量%添加するとよい。コンニャク糊は、後述する混合コンニャク糊を凝固させる工程において凝固させたときには、分散している粒状コンニャクを結合するための結合コンニャクとなる。そして、粒状コンニャクとコンニャク糊を所定の質量比で混合し、練り合わせ(S11)、90〜120分間放置する(S12)ことで混合コンニャク糊を得る。
混合コンニャク糊を凝固させる工程(S13〜S15)は、混合コンニャク糊に凝固剤を練り込み、柔らかコンニャクを凝固させる工程である。この工程は、混合コンニャク糊に水酸化カルシウム水溶液などの凝固剤を練り込み(S13)、型(成形枠など)に流し込み(S14)、80〜90℃で90〜120分間加熱する(S15)工程である。混合コンニャク糊が凝固することにより出来上がった柔らかコンニャクは、冷却後、包装袋に入れ加熱殺菌を行う(S16)。
[評価方法]
各実施例と比較例について、物性試験と、外観評価・料理特性・試食評価・冷凍耐性の試験によって評価を行った。
物性試験は、消費者庁の「えん下困難者用食品の表示許可基準」の試験方法に基づき、硬さ、凝集性、付着性について測定して、柔らかコンニャクが嚥下補助食品の移行食として適しているかどうかを評価した。
<粒状コンニャクの作成>
20〜30℃の水10kgに、コンニャク粉256gと、ひじき粉26gを混ぜて、粘りがでるまで撹拌した。これを、約90分間放置した。そして、凝固剤として水酸化カルシウム水溶液(石灰22〜23gに水50ミリリットルを加えた溶液)を全体の
10質量%練り込み、型に流し込み、80〜90℃で約50分間加熱した。これにより、基本コンニャクを得た。そして、出来上がった基本コンニャクを70〜90℃のお湯に約20分湯煎することにより、アク抜き処理を行った。
2分30秒間撹拌して粉砕した。粒状コンニャクの最大粒径を測定したところ、0.38mmであった。
次に、コンニャク粉18gとひじき粉1gとデンプン22gとトレハロース15gを計量し、40〜50℃の水1100gに混ぜ、良く撹拌してコンニャク糊を得た。そして、粒状コンニャクとコンニャク糊を質量比約1:1で混合し、よく撹拌することにより混合コンニャク糊を得た。この後、得られた混合コンニャク糊を約120分放置した。
実施例1に対し、基本コンニャクを粉砕する際のミキサーでの撹拌時間を短くして、
1分50秒間撹拌することにより、最大粒径0.66mmの粒状コンニャクを得た。この粒状コンニャクを使用し、実施例1と同様の方法にて実施例2の柔らかコンニャクを得た。
実施例1に対し、基本コンニャクを粉砕する際のミキサーでの撹拌時間をさらに短くして、1分間撹拌することにより、最大粒径0.83mmの粒状コンニャクを得た。この粒状コンニャクを使用し、実施例1と同様の方法にて実施例3の柔らかコンニャクを得た。
実施例1に対し、基本コンニャクを粉砕する際のミキサーでの撹拌時間をさらに短くして、40秒間撹拌することにより、最大粒径5.3mmの粒状コンニャクを得た。この粒状コンニャクを使用し、実施例1と同様の方法にて比較例1の柔らかコンニャクを得た。
図4に示すように、実施例1の柔らかコンニャクについて物性試験を行った結果、硬さは、20℃(室温)のとき1.91×104(N/m2)であり、45℃のとき2.45×104(N/m2)であった。凝集性は、20℃(室温)のとき0.4であり、45℃のとき0.3であった。付着性は、20℃(室温)のとき98.6(J/m3)であり、45℃のとき119.1(J/m3)であった。
一方、比較例1は、嚥下食の対象区分のL4(移行食)に適合していなかった。
外観評価では、一般的に市販されているコンニャクと区別がつかなかった。柔らかコンニャク全体として一体感があり、外観上では粒状コンニャクと結合コンニャクから出来ていることはわからなかった。料理特性は、料理中に煮崩れしたり、割れたりせず、一般的なコンニャクと同様に料理ができるものであった。試食評価は、噛んだときに容易に崩れる崩れ感があり、コンニャクの味・風味・食感が十分にあり、コンニャクを食べている満足感を得られた。食べたときに、粒状コンニャクの粒が残ってしまうようなこともなく、一体感・まとまり感があった。なお、硬さが15000N/m2未満であると、料理中に煮崩れてしまうことに加えて、コンニャク食品としては柔らかすぎて食べごたえがなく、コンニャクを食べているという満足感が得られない。冷凍耐性の評価は、解凍後の柔らかコンニャクを試食したところ、食感が硬くなっており、弾力が感じられず、コンニャクを食べている満足感が得られなかった。
外観評価では、実施例1〜3の柔らかコンニャクに比べてやや一体感に欠けていた。料理特性は良好であった。試食評価は、実施例1〜3の柔らかコンニャクに比べてやや硬く感じられ、崩れ感と満足感がやや悪いという結果であった。冷凍耐性の評価は、解凍後の柔らかコンニャクを試食したところ、食感が硬くなっており、弾力が感じられず、コンニャクを食べている満足感が得られなかった。
実施例4の柔らかコンニャクは、結合コンニャクのコンニャク糊に添加した添加物が実施例1と異なる。実施例4のコンニャク糊は、コンニャク粉18gとひじき粉2gとデンプン36gとセルロース4.4gとβ−1,3−グルカン18gを計量し、40〜50℃の水1050gに混ぜることで得た。このコンニャク糊を結合コンニャクとして使用し、実施例1と同様の方法にて実施例4の柔らかコンニャクを得た。
実施例5の柔らかコンニャクは、結合コンニャクのコンニャク糊に添加した添加物が実施例1と異なる。実施例5のコンニャク糊は、コンニャク粉9gとひじき粉1gとデンプン18gとトレハロース16gとセルロース4gとβ−1,3−グルカン18gを計量し、40〜50℃の水1009gに混ぜることで得た。このコンニャク糊を結合コンニャクとして使用し、実施例1と同様の方法にて実施例5の柔らかコンニャクを得た。
S9〜S12 混合コンニャク糊を得る工程
S13〜S15 混合コンニャク糊を凝固させる工程
Claims (7)
- 最大粒径が0.3〜0.9mmの粒状コンニャクと、
前記粒状コンニャクを結合する結合コンニャクと、を含んでなり、
前記結合コンニャク中に、コンニャク粉と、デンプンと、を含み、
硬さが15000〜40000N/m2であることを特徴とするコンニャク。 - 前記結合コンニャク中に、0.5〜5質量%のコンニャク粉と、1〜5質量%のデンプンと、1〜2質量%のトレハロースと、が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のコンニャク。
- 前記結合コンニャク中に、0.5〜5質量%のコンニャク粉と、1〜5質量%のデンプンと、0.3〜1質量%のセルロースと、1〜2質量%のβ−1,3−グルカンと、が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のコンニャク。
- 前記コンニャクは、硬さが19000〜32000N/m2であり、
前記粒状コンニャクは、最大粒径が0.3〜0.7mmであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載のコンニャク。 - 基本コンニャクを最大粒径が0.3〜0.9mmとなるように粉砕して粒状コンニャクを得る工程と、
少なくとも、水と、0.5〜5質量%のコンニャク粉と、1〜5質量%のデンプンと、1〜2質量%のトレハロースと、を含むコンニャク糊と、前記粒状コンニャクとを混ぜて混合コンニャク糊を得る工程と、
前記混合コンニャク糊を凝固剤により凝固させる工程と、を有することを特徴とするコンニャクの製造方法。 - 基本コンニャクを最大粒径が0.3〜0.9mmとなるように粉砕して粒状コンニャクを得る工程と、
少なくとも、水と、0.5〜5質量%のコンニャク粉と、1〜5質量%のデンプンと、0.3〜1質量%のセルロースと、1〜2質量%のβ−1,3−グルカンと、を含むコンニャク糊と、前記粒状コンニャクとを混ぜて混合コンニャク糊を得る工程と、
前記混合コンニャク糊を凝固剤により凝固させる工程と、を有することを特徴とするコンニャクの製造方法。 - 前記粒状コンニャクを得る工程は、基本コンニャクを最大粒径が0.3〜0.7mmとなるように粉砕することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のコンニャクの製造方法。
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