JP6431305B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
特許文献3及び特許文献4では、すすぎ時に、高いストップフィーリングが得られるが、濯ぎ後、タオルドライした後の皮膚感触には、場合によってはべたつきとして感じられることがあり、さらなる改善が求められている。
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
で表される構成単位、
(B)HLB11以上の非イオン界面活性剤 1質量%以上30質量%以下、
(C)水
を含有する洗浄剤組成物に関する。
a1は、前記一般式(1)で表される構成単位であって、一般式(1’)で表されるモノマーに由来するものである。
R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、t−ブチル基が好ましく、水溶性、安全性の点からR1及びR2がメチル基である場合がより好ましい。
これらのうち、使用時の水への溶解性と感触の点から、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドが好ましく、更には、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドが好ましく、N,N−ジメチルアクリルアミドがより好ましい。
R4は、洗浄時の泡量と濯ぎ時の肌感触の点から、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましい。
これらのうち、使用時の水への溶解性を下げ、べたつかずさらっとした感触の点から、ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ブチルアクリレートが好ましく、乾燥後の肌に粉っぽさがなく、なめらかでうるおいのある肌感が得られる点から、ラウリルメタクリレートがより好ましい。
構成単位a1とa2以外の構成単位を形成するモノマーとして具体的には、(メタ)アクリル酸、N−ビニルピロリドン、ジアセトンアクリルアミド、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸(ポリ)エチレングリコールエステル、スチレン、炭素数2〜10のアルケン等が挙げられる。なお、これらに限定されるものではない。
成分(A)は、非イオン性ポリマーであることが、すすぎ時の感触を付与する観点から好ましい。
また、成分(A)のポリマーにおいて、構成単位a1とa2とは、ランダム共重合していても、ブロック共重合していてもよく、ランダム共重合体であることが好ましい。
重合により得られたポリマーは、開始剤の追添加や再沈殿、膜精製等の既知の方法により、未反応モノマーの除去等の精製を行うことができる。また、重合後のポリマーを含む溶液は、精製を行わずそのまま洗浄剤組成物に配合しても良いし、重合に用いた溶媒を別の溶媒に置換してから配合しても良い。溶媒置換は、減圧下で加熱することによって留去した後に、別の溶媒を添加することで、容易に行うことができる。
成分(A)の重量平均分子量は、後述する方法で測定される。
ここで、HLBとは、親水性−親油性のバランス(Hydrophilic-Lypophilic Balance)を示す指標であり、本発明においては小田・寺村らによる次式を用いて算出した値を用いている。
これらのうち、起泡性、感触、安定性の観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシドが好ましい。
アニオン界面活性剤としては、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、アルケニルスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪酸アシルアミノ酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸とタウリンが結合したアルキロイルタウリン塩などが挙げられる。
b1:一般式(3)
b2:一般式(4)
b3:一般式(5)
b2で表される具体的なアニオン界面活性剤としては、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するα‐オレフィンスルホン酸塩(AOS)等の炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するアルケニルスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸エステルスルホン酸塩などが挙げられる。
b3で表される具体的なアニオン界面活性剤としては、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸アシルアミノ酸塩などが挙げられる。
なお、前記一般式(3)、(4)、(5)中、R6、R7、R8はいずれもベンゼン環を含まないものである。
かかるポリオールとしては、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであれば良く、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール 、ソルビトール等が挙げられる。これらのうち、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトールが好ましい。
成分(F)の水溶性多価金属塩としては、アルミニウムや、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属と、ハロゲン、硫酸、スルホン酸、亜硫酸、リン酸等の無機酸との無機塩、又は、乳酸、酢酸、リンゴ酸等の有機酸との有機塩が挙げられる。例えば、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等から選ばれる1種又は2種以上の水溶性アルミニウム塩、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等から選ばれる1種又は2種以上のアルカリ土類金属塩などが挙げられる。
これらのうち、成分(A)及び(B)と組み合わせて洗浄する際、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さにより優れる点から、水溶性アルミニウム塩が好ましく、硫酸アルミニウムカリウムがより好ましい。
また、本発明において、さらに、すすぎ終わり時の残留感のなさに優れる観点から、成分(A)及び成分(F)の質量割合(A)/(F)は、0.5〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1.2〜9が更に好ましい。
また、本発明の成分(A)、(B)及び(C)を含有する組成物は、皮膚洗浄剤として使用することができる。
本発明の洗浄剤組成物の使用方法は、例えば、洗浄剤組成物を手に取り、場合によっては、タオルや洗浄用スポンジに取り、水で希釈し泡立てて、体によく伸ばし、良くこすって、水で洗い流すものである。
洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸、酒石酸、グリコール酸、アスコルビン酸等の有機酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物;アンモニア又はアンモニア水;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸などのpH調整剤を用いて調整することができる。
成分(B)及び成分(C)を混合し、60℃以上、好ましくは70℃以上に加熱する。さらに、必要に応じて、成分(D)、成分(E)を加え、均一にする。pH調整剤として、水酸化ナトリウム等の塩基成分又はリンゴ酸等の酸成分を適量添加して、20倍希釈液のpHが目的とする領域となるように調整する。この溶液に、成分(A)及びその他のポリマー、その他の成分を加えて、更に撹拌し、均一にする。30℃まで冷却して、洗浄剤組成物を得ることができる。
本発明の洗浄剤組成物は、皮膚洗浄剤として好適である。皮膚洗浄剤として使用する場合には、当該組成物を身体皮膚部に適用して洗浄した後、すすぐことにより皮膚を洗浄することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
で表される構成単位、
(B)HLB11以上の非イオン界面活性剤 1質量%以上30質量%以下、
(C)水
を含有する洗浄剤組成物。
<3>成分(A)において、a1とa2の質量割合a1/a2が、好ましくは、5/95〜95/5であって、20/80〜80/20がより好ましく、40/60〜80/20が更に好ましい前記<1>又は<2>記載の洗浄剤組成物。
<4>成分(A)において、a1が、好ましくは、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド及びN−t−ブチルアクリルアミドから選ばれるモノマーに由来するものであって、N,N−ジメチルアクリルアミドに由来するものがより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<6>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.4質量%以上がより好ましく、1.5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<8>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に1.5質量%以上であって、3質量%以上がより好ましく、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<10>成分(C)の水の含有量が、好ましくは、全組成中に35質量%以上であって、50質量%以上がより好ましく、99質量%以下が好ましく、98質量%以下がより好ましく、96質量%以下が更に好ましく、94質量%以下がより更に好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<12>成分(D)のアニオン界面活性剤が、好ましくは、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、アルケニルスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪酸アシルアミノ酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸とタウリンが結合したアルキロイルタウリン塩である前記<11>記載の洗浄剤組成物。
<13>成分(D)のアニオン界面活性剤が、好ましくは、d1、d2及びd3から選ばれるものである前記<11>記載の洗浄剤組成物。
b1:一般式(3)
b2:一般式(4)
b3:一般式(5)
d2で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を有するアルケニルスルホン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸エステルスルホン酸塩、
d3で表される、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜22の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上である前記<11>〜<13>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<17>成分(E)のポリオールが、好ましくは、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールであって、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトールがより好ましい前記<16>記載の洗浄剤組成物。
<18>成分(E)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上が更に好ましく、35質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい前記<16>又は<17>記載の洗浄剤組成物。
<20>成分(F)水溶性多価金属塩が、好ましくは、アルミニウムや、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属と、ハロゲン、硫酸、スルホン酸、亜硫酸、リン酸等の無機酸との無機塩、又は、乳酸、酢酸、リンゴ酸等の有機酸との有機塩であって、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等から選ばれる1種又は2種以上の水溶性アルミニウム塩、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等から選ばれる1種又は2種以上のアルカリ土類金属塩がより好ましく、水溶性多価金属塩が更に好ましく、水溶性アルミニウム塩がより更に好ましい前記<19>記載の洗浄剤組成物。
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
で表される構成単位、
(B)HLB11以上の非イオン界面活性剤 1質量%以上30質量%以下、
(C)水
を含有する組成物の皮膚洗浄剤としての使用。
<22>前記<1>〜<20>のいずれか1記載の皮膚洗浄剤を身体皮膚部に適用して洗浄した後、すすぐ皮膚洗浄方法。
(1)重量平均分子量:
成分(A)のポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定により求めた。重量平均分子量は、ポリスチレン換算の値として求めた。GPC測定の条件は以下のとおりである。
(GPC測定条件)
カラム:KF-806L(昭和電工社製)を2本直列に連結して使用した。
溶離液:ラウリルアミン(1mmol/L)/CHCl3
流速:1.0mL/min.
測定温度:40℃
検出器:RI HLC-8320 GPC ECOSEC
検量線;ポリスチレン(絶対分子量;923,000、96,400、30,000、10,200、870)を用いて作成した。
重合後のモノマー転化率は、液体クロマトグラフィ(LC)測定によって求めた。重合前後の測定によって得られたモノマーのピーク面積比からモノマーの転化率を算出した。
(成分a1の測定条件)
カラム:L-column ODS(CERI製)
測定温度:40℃
溶離液:水/メタノール=90/10vol%
流速:1mL/min.
検出器:UV HITACHI L-7400
検出波長:220nm
(成分a2の測定条件)
カラム:L-column ODS(CERI製)
測定温度:40℃
溶離液:水/アセトニトリル=10/90vol%
流速:1mL/min.
検出器:UV
検出波長:210nm
組成比は、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)測定により求めた。1H−NMR測定の条件は以下の通りである。測定により得られた成分a1と成分a2のピーク面積比から、成分a1と成分a2のモル比を算出し、その値から、構成単位の質量a1と質量a2を求め、a1/a2の値を算出した。
測定溶媒:重クロロホルム
測定温度:25℃
装置:Varian社製 NMR 300MHz
積算回数:32回
内部標準:なし
合成例1(共重合体1)
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、ジメチルアクリルアミド(DMAA、興人社製)36.0g、メチルメタクリレート(MMA、和光純薬工業社製)24.0g、及びエタノール84.8gを入れて均一に混合し、窒素雰囲気下で30分間攪拌した。この溶液を約78℃まで昇温した後、そこに開始剤として、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(V−601、和光純薬工業社製)0.27gをエタノール5.0gに溶解した溶液を添加した。その後、78℃で2時間保持して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体1を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体1の重量平均分子量は8.3万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
MMAをn−ブチルアクリレート(BA、和光純薬工業社製)とした以外は合成例1と同様にして、共重合体2を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体2の重量平均分子量は、4.7万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
DMAAの仕込み量を36.0gにし、MMAをn‐ブチルメタクリレート(n‐BMA、和光純薬工業社製)にし、仕込み量を24.0gとした以外は合成例1と同様にして、共重合体3を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体3の重量平均分子量は、8.9万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
MMAをt‐ブチルメタクリレート(t‐BMA、和光純薬工業社製)とした以外は合成例1と同様にして、共重合体4を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体4の重量平均分子量は、6.3万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
DMAAの仕込み量を48.0gにし、MMAをラウリルメタクリレート(LMA、和光純薬工業社製)にし、仕込み量を12.0gとした以外は合成例1と同様にして、共重合体5を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体5の重量平均分子量は、7.0万であり、a1/a2は、80/20であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
DMAAの仕込み量を36.0gにし、LMAの仕込み量を24.0gとした以外は合成例5と同様にして、共重合体6を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体6の重量平均分子量は、7.3万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
DMAAの仕込み量を24.0gにし、LMAの仕込み量を36.0gとした以外は合成例5と同様にして、共重合体7を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体7の重量平均分子量は、7.5万であり、a1/a2は、40/60であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル(KHネオケム社製)91.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 16.0g、LMA 64.0g、及びV−601 1.2gを酢酸エチル9.1gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。酢酸エチルが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を4時間滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに3時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体8を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体8の重量平均分子量は、5.4万であり、a1/a2は、20/80であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
MMAをステアリルメタクリレート(SMA、新中村化学社製)とした以外は合成例1と同様にして共重合体9を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体9の重量平均分子量は、7.4万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、水にはほとんど溶解しなかった。
DMAAをヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA、興人社製)とした以外は合成例5と同様にして、共重合体10を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体10の重量平均分子量は、7.0万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
DMAAをt‐ブチルアクリルアミド(t‐BuAA、MRCユニテック社製)とした以外は合成例5と同様にして、共重合体11を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。共重合体11の重量平均分子量は、8.1万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、イソプロパノール(IPA、三井化学社製)147.3gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、ジメチルアクリルアミド(DMAA、興人社製)72.0g、ラウリルメタクリレート(LMA、和光純薬工業社製)48.0g、及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(V−601、和光純薬工業社製)0.4gをイソプロパノール5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。イソプロパノールが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を2時間滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体12を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体12の重量平均分子量は1.6万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、イソプロパノール(IPA、三井化学社製)75.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 90.0g、LMA 60.0g、及びV−601 0.3gをイソプロパノール5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。その後は、滴下時間を1時間にした以外は共重合体12と同様にして合成を行い、共重合体13を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体13の重量平均分子量は4.5万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、イソプロパノール(IPA、三井化学社製)75.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 90.0g、LMA 60.0g、及びV−601 0.1gをイソプロパノール5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。その後は、滴下時間を1時間にした以外は共重合体12と同様にして合成を行い、共重合体14を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体14の重量平均分子量は5.5万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル(KHネオケム社製)180.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 48.0g、LMA 32.0g、及びV−601 1.1gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して、室温下で混合した。酢酸エチルが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を2時間滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体15を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体15の重量平均分子量は10万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル 159.5gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 78.0g、LMA52.0g、及びV−601 1.0gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して、室温下で混合した。酢酸エチルが78℃まで昇温した後に、このメスシリンダーの溶液を4時間で滴下し、全量をセパラブルフラスコ内に添加して重合を行い、さらに4時間保持することにより熟成した。この反応溶液を冷却した後、ヘキサンで再沈殿させることにより、共重合体16を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体16の重量平均分子量は18万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル 181.4gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 48.0g、LMA 32.0g、及びV−601 0.3gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して、室温下で混合した。その後は、共重合体14と同様にして合成を行い、共重合体17を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体17の重量平均分子量は32万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、酢酸エチル 142.3gを入れ、攪拌しながら約78℃まで昇温した。一方で、300mLのメスシリンダーに、DMAA 72.0g、LMA 48.0g、及びV−601 0.4gを酢酸エチル5.0gに溶解した溶液を添加して室温下で混合した。その後は、共重合体14と同様にして合成を行い、共重合体18を得た。重合終了後のモノマー転化率はそれぞれ100%であった。得られた共重合体18の重量平均分子量は48万であり、a1/a2は、60/40であった。なお、25℃の水にはほとんど溶解しなかった。
表2〜表3に示す組成の洗浄剤組成物を製造した。得られた洗浄剤組成物について、泡立ちの早さ、洗浄時の泡量、洗浄時の泡持ち、すすぎ終わり時の残留感のなさ、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さ、乾燥後の肌感(残留感のない自然な素肌感、粉っぽさがないなめらかでうるおいのある肌感)を評価した。結果を表2〜表3に併せて示す。
成分(B)及び成分(C)を混合し、70℃以上に加熱する。場合によっては、成分(D)、成分(E)を加え、均一にする。pH調整剤として、水酸化ナトリウム又はリンゴ酸を適量添加して、20倍希釈液のpHが規定する領域となるように調整する。この溶液に、成分(A)及びその他のポリマー、その他の成分を加えて、更に撹拌し、均一する。30℃まで冷却して、洗浄剤組成物を得た。
(1)泡立ちの早さ:
泡立てネット[白元社製]を水(約5g)で湿らせた後、洗浄剤1gを泡立てネット上に載せた。泡立てネットを両手のひらで包み込み、20回円を描くように両手のひらをこすり合わせて泡立てた。この際,泡立ちの早さ評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;泡立ち(性)が非常に早いと感じた。
4;泡立ち(性)が早いと感じた。
3;泡立ち(性)が普通(通常レベル)と感じた。
2;泡立ち(性)がやや遅いと感じた。
1;泡立ち(性)が遅いと感じた。
泡立てネット[白元社製]を水(約5g)で湿らせた後、洗浄剤1gを泡立てネット上に載せた。泡立てネットを両手のひらで包み込み、20回円を描くように両手のひらをこすり合わせて泡立てた。この際の泡量を評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;非常に泡量が多いと感じた。
4;泡量が多いと感じた。
3;泡量が普通(通常レベル)と感じた。
2;泡量がやや少ないと感じた。
1;泡量が少ないと感じた。
泡立てネット[白元社製]を水(約5g)で湿らせた後、洗浄剤1gを泡立てネット上に載せた。泡立てネットを両手のひらで包み込み、50回円を描くように両手のひらをこすり合わせて泡立てた。泡をプラスチック基板に置き,10分静置後の泡量の外観変化から泡持ちを評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
3;泡持ちがよいと感じた。
2;泡持ちが普通(通常レベル)と感じた。
1;泡持ちが悪いと感じた。
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、20秒間両手で軽く泡立てて、片腕全体(肘から手首先)に泡を広げ、水道水ですすいだ。その際に、両前腕を摺り合わせながらすすぎを行い、すすぎ終わり時の肌と肌が擦れて止まる感じの強さから、すすぎ性能を評価した。各評価は、以下の基準で行い、結果は、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;ストップフィーリングをしっかり感じる。
4;ストップフィーリングを感じる。
3;ストップフィーリングをわずかに感じる。
2;ストップフィーリングをほとんど感じない。
1;ストップフィーリングが全くない。
各洗浄剤組成物1gを手に取り、30℃の水道水で約5倍に希釈し、20秒間両手で軽く泡立てて、片腕全体(肘から手首先)に泡を広げ、水道水ですすいだ。その際に、両前腕を摺り合わせながらすすぎを行い、すすぎ終わり時の残留感のなさを評価した。各評価は、以下の基準で行い、結果は、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;残留感を全く感じない。
4;残留感をほとんど感じない。
3;残留感をやや感じる。
2;残留感を感じる。
1;残留感を強く感じる。
専門パネラー10名が、各洗浄剤組成物を用いて全身を洗浄した。タオルドライ後5分経過後の肌について、残留感のない自然な素肌感であると答えた人の人数を示した。
専門パネラー10名が、各洗浄剤組成物を用いて全身を洗浄した。タオルドライ後5分経過後の肌について、粉っぽさがなく、なめらかでうるおいのある肌感であると答えた人の人数を示した。
実施例1〜26と同様にして、表4〜表6に示す組成の洗浄剤組成物を製造した。得られた洗浄剤組成物について、泡立ちの早さ、洗浄時の泡量、洗浄時の泡持ち、すすぎ終わり時の残留感のなさ、すすぎ終わり時のストップフィーリングの強さ、乾燥後の肌感(残留感のない自然な素肌感、粉っぽさがないなめらかでうるおいのある肌感)を評価した。結果を表4〜表6に併せて示す。
Claims (12)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
で表される構成単位、
(B)HLB11以上の非イオン界面活性剤 1質量%以上30質量%以下、
(C)水
を含有し、成分(A)及び成分(B)の質量割合(A)/(B)が、0.007以上2以下である皮膚洗浄剤組成物。 - 成分(A)の重量平均分子量が1万〜50万である請求項1記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)の重量平均分子量が5万〜10万である請求項1又は2記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、a1とa2の質量割合a1/a2が、5/95〜95/5である請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、a1とa2の質量割合a1/a2が、20/80〜80/20である請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、a1が、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド及びN−t−ブチルアクリルアミドから選ばれるモノマーに由来するものである請求項1〜5のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)において、a2が、一般式(2)中、R4が、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である請求項1〜6のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(B)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びアルキルポリグルコシドから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜7のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)及び成分(B)の質量割合(A)/(B)が、0.04以上1以下である請求項1〜8のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 成分(A)及び成分(B)の質量割合(A)/(B)が、0.08以上0.3以下である請求項1〜8のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- さらに、(E)ポリオールを0.1〜35質量%含有する請求項1〜10のいずれか1項記載の皮膚洗浄剤組成物。
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)a1及びa2を構成単位として85〜100質量%含むポリマー 0.02質量%以上10質量%以下、
a1:一般式(1)
で表される構成単位、
a2:一般式(2)
で表される構成単位、
(B)HLB11以上の非イオン界面活性剤 1質量%以上30質量%以下、
(C)水
を含有し、成分(A)及び成分(B)の質量割合(A)/(B)が、0.007以上2以下である組成物の皮膚洗浄剤としての使用。
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