JP6430702B2 - レーザ測長器の反射鏡の支持構造 - Google Patents

レーザ測長器の反射鏡の支持構造 Download PDF

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Description

本発明は、測定対象物に取り付けられた反射鏡に向けて出射されたレーザ光と、反射鏡で反射された反射光から測定対象物の位置や移動量を測長するレーザ測長器(以下、「測長器」ともいう。)の反射鏡の支持構造に関する。
材料の加工を行う半導体製造装置や試料の検査を行う検査装置などでは、加工や検査の対象である材料や試料を保持して任意の位置に移動させるステージが装備されている。このステージは、一般的に、その最上部に材料や試料を保持する静電チャックなどの保持手段を具備したテーブルが設けられ、このテーブル上にはテーブルの位置を測長するレーザ測長器の反射鏡が設置されており、測長器で検出した測長値による、ステージ駆動源に対するフィードバック制御により、テーブルで保持した材料や試料を所望の移動量や移動速度で高精度に制御して変位させるように構成されている。
このようなステージ最上部に設けられたテーブルに対する反射鏡の保持は、例えば図8に示されるように、ステージ100の最上部に設けられたテーブル101自体に反射鏡102用の座面や位置決めのための構造を形成し、反射鏡102をテーブル101に直接固定し保持する形態が一般的であった。同図中、符番103は反射鏡102に向けてレーザ光を出射し、反射鏡102の反射光を受光する測長器である(例えば特許文献1参照)。
また、反射鏡の姿勢(アライメント)調整は、ネジや固定ピン、板バネなどの鋼製の調整部品を反射鏡に直に接触させ、これら調整部品の反射鏡に対する接触圧やねじ込み深さなどを適宜に変えることより行っていた。
特開平5−315221号公報
前記半導体製造装置や検査装置の内、電子ビームやイオンビームなどの荷電粒子線を利用して加工や検査を行う電子線応用装置における、材料などを保持したテーブルの測長は、加工材料などの微細化に伴って数nm以下(10−9m以下)レベルまで要求されている。従って、テーブルを測長する基準となる反射鏡は、テーブル上に正確な姿勢精度で取り付けられている必要がある。そのためには、正確な姿勢精度を得るための調整がなされていることが必要であり、調整後の経時変化による調整位置からの変位が生じないことが望まれる。
然し乍ら、前述のようにステージのテーブルの上面に反射鏡を直接固定し保持させた場合には以下のような問題がある。
反射鏡は、一般に溶融石英などの低熱膨張材料の表面にアルミニウムを蒸着して鏡面を形成し、平面度、直線度及び直角度とも極めて高精度に仕上げられるが、この製作精度は表面に何も取り付けられていない所謂フリーの状態で確保されるものであり、これをステージのテーブルに直に固定して保持した場合、取り付け剛性確保のために反射鏡をテーブルに強く押し付けたりテーブルに固く締結したりして固定すると、反射鏡の保持箇所に押圧力や締結力が集中してかかり、鏡面が反ったり捻れたりするなどの局所的な変形を反射鏡に生じさせて製作精度の劣化を来たすことがある。
また、反射鏡の姿勢の調整も、テーブルに反射鏡を保持させた箇所の位置を微妙に調整した後、調整ボルトを強く押し付けるなどして保持箇所の保持力を強くして行うため、調整時には反射鏡の姿勢が正確に調整されていたとしても、調整後の固定操作により保持箇所に外力が集中し、反射鏡の姿勢がずれたり反射鏡が変形したりすることがある。
さらに、ステージのテーブルに反射鏡を直に固定し保持させる形態では、テーブルと反射鏡の接触部分において、ステージ上でテーブルが移動した際のテーブル自体の変形や経時変化によるテーブル表面の劣化などの影響を反射鏡が直接受けてしまい、結果的に反射鏡自身の変形や取り付け位置部位の変位を生じてしまい、正確な姿勢精度や鏡面形状を維持できないことがある。
反射鏡が変形し、或いは正確な姿勢に保持されていないと正確な測長結果が得られず、テーブル上に保持された材料などをステージ上の目的の位置に正確且つ精密に移動させることができなくなる。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、テーブルなどに反射鏡を固定し保持する際の反射鏡の局所的な変形の発生を防止して、反射鏡を当初の製作精度を維持して安定的に保持することができるようにし、測長器の測長値検出精度を高めることを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、ステージ上をスライド移動自在に設置された測定対象物に取り付けられた反射鏡に向けてレーザ光を出射して測定対象物の位置を測長するレーザ測長器の反射鏡の支持構造において、
反射鏡が載る座面を備えた凹部を有する反射鏡ホルダーを備え、
この反射鏡ホルダーの前記座面に反射鏡が載せられて当該反射鏡の下面部及び、正面部又は背面部の少なくとも何れか一方が前記凹部で支持されているとともに、
一側に弾性体が備えられた押さえ板が、前記座面に載せられた反射鏡の正面部又は背面部に前記弾性体が面するように配置され、この弾性体が反射鏡ホルダーの外面に留め付けられる留めネジで反射鏡表面に押し付けられ、かつ当該押し付けられた面の反対面の方へ向けて弾圧付勢された状態で反射鏡が前記反対面を前記凹部の内面に接触させて反射鏡ホルダーに保持され、
前記反射鏡ホルダーに保持された反射鏡の測定対象物に対する反射鏡の保持姿勢が調整された後に当該反射鏡ホルダーが測定対象物の取り付け部に固定され、
レーザ測長器から前記反射鏡の正面部に向けてレーザ光が出射されるようにした構成を有することを特徴とする。
これによれば、テーブルなどの測定対象物に反射鏡を直接に固定し保持せずに、測定対象物に固定した反射鏡ホルダーに反射鏡を保持させてあるので、ステージ上でテーブルを移動させるような測定対象物を変位させた際に生じる当該測定対象物自体の変形や経時変化の影響を反射鏡が直接受けるようなことはなく、また、押さえ板に備えられた弾性体を反射鏡の表面に押圧させ、反射鏡を弾性体が押し付けられた面の反対面の方へ向けて弾圧付勢することで、反射鏡が反射鏡ホルダーに保持されるように設けてあるので、反射鏡にかかる外力が局所的に集中することが回避され、従来の如き調整ボルトなどのメタル部品で反射鏡を保持させる場合と比較して反射鏡を局所的に変形させる影響が最小化され、反射鏡の鏡面精度を当初の製作精度に維持することができる。
また、従来のメタル部品に伴う、金属材料特有の振動周波数特性や非振動減衰性(反射鏡保持部の固有振動数の帯域が狭く、且つ、減衰し難い)が弾性体を介して反射鏡を保持することにより改善され、結果的に、制御対象であるステージの制御性が向上するとともに、反射鏡保持部の長期間での経時変化を生じさせてしまう極微小な振動も低減され、初期の保持状態を長期間、例えば一般的な装置の設計寿命期間に相当する10年程度の期間に亘って維持することが可能となる。
さらに、弾性体を使用することにより、メタル部品に無い、接触面での適度な押圧力と、それに伴う適度な摩擦力が得られ、押圧方向だけでなく任意の方向での適度な保持力を得ることができる。
前記構成のレーザ測長器の反射鏡の支持構造において、反射鏡の保持姿勢を変える姿勢調整手段を反射鏡ホルダーが具備していることが好ましい。
これによれば、反射鏡の取り付けは、先ず反射鏡を反射鏡ホルダーに保持させ、次いで反射鏡ホルダーの測定対象物に対する反射鏡の保持姿勢を姿勢調整手段で調整した後、反射鏡ホルダーを測定対象物に固定する手順で行われる。反射鏡の保持姿勢を調整した後、反射鏡ホルダーを測定対象物に固定することで、姿勢調整によって反射鏡が変形することはなく、調整を容易に行えるとともに、調整後の反射鏡の保持力(保持剛性)も確保することができる。反射鏡の姿勢は、反射鏡ホルダーの測定対象物に対する取り付け位置を姿勢調整手段で適宜に変えることで調整されるので、測定対象物自体の変形や経時変化による影響によって反射鏡の姿勢が変わることはなく、調整後の姿勢に維持される。
前記構成のレーザ測長器の反射鏡の支持構造において、押さえ板に取り付けられて反射鏡の表面を弾圧付勢する弾性体は、Oリング状、つまり円環形状のものを用い、押さえ板には凹溝などの弾性体を保持する部位が設けられた構成を有することが好ましい。
弾性体としてOリングを用いれば容易且つ廉価に弾圧付勢手段を構成することができる。Oリングの好適な材質としては、ニトリルゴムの他に耐食性及び耐熱性が良好なフッ素ゴムなどを挙げることができる。同様な材質のゴム材や、耐食性と耐熱性が良好な合成樹脂材により弾性体を形成してもよい。
押さえ板に設ける弾性体を保持する部位の形状は、一般的な所謂Oリング溝が考えられる。ここで、一般的なOリング溝寸法は、任意の気体・液体・流体をシールすること想定しており、Oリングのシール(押圧)面での圧縮率(所謂、つぶし率等)は8〜30%程度に設定されるが、反射鏡の保持を目的とした本発明では、適度の押圧力と摩擦力及び振動特性を得るため10〜20%程度であることが好ましい。
また、押さえ板に、弾性体と反射鏡との間の空間の排気をするための孔部を設ければ、反射鏡を真空容器などの真空環境下に設置する際に、弾性体の内側空間の空気が押さえ板の孔部を通して排出されるので、真空性能を阻害する空気溜まりを無くすことができてより好ましい。
また、前記構成のレーザ測長器の反射鏡の支持構造において、反射鏡を反射鏡ホルダーで保持する形態として、反射鏡の正面部又は背面部を押さえ板の弾性体で、当該弾性体が押し付けられた面とは反対側の面に向けて弾圧付勢するだけでなく、反射鏡の両側面部のうちの少なくとも一側の側面部に、反射鏡を弾圧付勢する手段を反射鏡ホルダーに設けて、弾性体を介して他側の側面部に向けて弾圧付勢すれば、反射鏡の保持剛性を高めることができる。反射鏡の両側面部に弾圧付勢する手段を設け、両側面部において互いに弾性体を介して他側の側面部に向けて弾圧付勢するように設けてもよい。
さらに、反射鏡の保持剛性を高めるため、反射鏡の上面部に、弾性体を介して下方へ反射鏡を弾圧付勢する手段を反射鏡ホルダーに設けてもよい。
本発明によれば、反射鏡を、反射鏡ホルダーを介して測定対象物に保持されるように構成してあるので、測定対象物自体の変形や経時変化の影響を反射鏡が直接受けることはなく、また、押さえ板に備えられた弾性体を介して反射鏡の表面を押圧して反射鏡を保持しているので、接触面での適度な押圧力とそれに伴う適度な摩擦力が得られ、押圧方向だけでなく任意の方向での適度な保持力が得られるとともに、反射鏡に局所的な変形を生じさせずに、反射鏡を当初の製作精度を維持して安定的に保持することができ、これにより測長器の測長値検出精度を高めることが可能となる。
真空容器内のステージ測長系に本発明を適用した場合の真空容器内の構成を示した図である。 本発明の一実施形態における反射鏡を保持したテーブルの外観図である。 図2のテーブル及び反射鏡の要部断面図である。 図2に示された押さえ板の正面図(A)と縦断面図(B)である。 図2における反射鏡保持部位を拡大して示した図である。 図2に示された姿勢調整手段の要部を破断した平面図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明における反射鏡の支持構造の他の形態を示した図である。 テーブルに反射鏡を取り付けた従来構成を示した図である。
本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を電子線応用装置の真空容器内に設置されるステージ測長系に適用した場合の真空容器内の構成を示しており、図中、符号1は真空容器、2はステージ、3はステージの最上部に設置されたテーブル、4はテーブル3の一のコーナー部を挟んでテーブル3に保持された反射鏡、5は取付台6上に設置されたレーザ測長器、7は光軸調整器、8はピックアップである。
同図において、テーブル3はその上面に載せた材料や試料などを静電チャックなどの保持手段で保持し、図示されないステージ駆動源によりステージ2上をスライド移動自在に設置されており、光軸調整器7を介して測長器5からテーブル3に保持された反射鏡4の正面部4aに向けてレーザ光を出射し、反射鏡4の正面部4aで反射された反射光を測長器5で受光し、さらにピックアップ8に入力して前記出射光と反射光からテーブル3の位置や移動量を検出し、検出した測長値による前記ステージ駆動源に対するフィードバック制御によって、テーブル3を所望の移動量や移動速度で高精度に制御して、その上面で保持した材料や試料を所望の位置に変位させることができるように構成してある。
図2は反射鏡4を保持したテーブル3の外観を示しており、同図に示されるように、平面視略正方形を呈するテーブル3の一のコーナー部を挟んで隣り合う二側辺に反射鏡ホルダー9が取り付けられ、反射鏡4は、反射鏡ホルダー9の外側部に設けられた凹部9b内に収容され、且つその表面がOリング11を備えた複数の押さえ板10により弾圧付勢されて、反射鏡ホルダー9上に保持されている。
詳しくは、反射鏡4は、低熱膨張材料の表面にアルミニウムを蒸着して鏡面を形成し、平面度、直線度及び直角度とも高精度に仕上げて、断面略正方形を呈する角柱形に形成してある。
反射鏡ホルダー9は、図2及び図3に示されるように、その内側にテーブル3の上面に固定される取付け部9a、外側に反射鏡4が載る座面を備えた凹部9bをそれぞれ有してテーブル3に対して着脱自在に形成されており、凹部9b内の座面に載せた反射鏡4を、凹部9bの表面で当該反射鏡4の背面部4bと下面部4cを支持して、凹部9bの座面上に保持することができるように設けてある。また、反射鏡ホルダー9の取付け部9aの側部両端部分には、後述する如く、凹部9bの座面上に保持された反射鏡4のテーブル3に対する保持姿勢(保持角度)を調整する姿勢調整手段12をそれぞれ設けてある。
押さえ板10は、薄肉の帯状鋼板からなり、図4に示されるように、その上半部の面内に形成されたリング形の凹溝10a内に、弾性体であるOリング11が装着されて保持され、その下半部の面内に留めネジ13が挿通する孔部10bが形成されているとともに、Oリング11が備えられた上半部の面内であって凹溝10aの中央に、Oリング11の中央開口に通ずる排気用の孔部10cを設けて形成してある。
図3及び図5に示されるように、押さえ板10は、反射鏡ホルダー9の凹部9bの座面に載せた反射鏡4の正面部4aにOリング11が面するように配置した状態で、孔部10bに挿通した留めネジ13を反射鏡ホルダー9の凹部9b下側の外面に留め付けて取り付けられ、押さえ板10の固定に伴って反射鏡4の正面部4a表面にOリング11が押し付けられ、押さえ板10とともに反射鏡4が後方へ弾圧付勢されることで、反射鏡4が凹部9b内に保持されるようになっている。また、反射鏡4をその正面部4aにOリング11を押し付けて弾圧付勢した状態で、押さえ板10の下半部内面は反射鏡ホルダー9の凹部9b下側の外側端面にメタルタッチにより接合するようになっている。
本形態では、図2に示されるように、凹部9bの座面に載せた反射鏡4を、反射鏡ホルダー9の凹部9b下側の外面に所定の間隔を開けて取り付けられた三つの押さえ板10により、その正面部4aにOリング11を押し付けて反射鏡4の後面部4b側へ弾圧付勢し、また、反射鏡4の長手両端部の両側面も反射鏡ホルダー9の両側端部にそれぞれ取り付けられた押さえ板10により、その側面部にOリング11を押し付けて対向する他側の側面に向けてそれぞれ弾圧付勢して、反射鏡ホルダー9に保持し取り付けてある。
また、反射鏡ホルダー9に設けた姿勢調整手段12は、図6に示されるように、テーブル3の上面に留めネジ13,13を留め付けて一体に固着される姿勢調整体12aの側部から、ロックナット14,14をそれぞれ挟んで引きボルト15と押しボルト16を反射鏡ホルダー9の側面に螺合し又は押し付けて構成され、反射鏡4を保持した反射鏡ホルダー9への引きボルト15と押しボルト16の螺合深さや押し付け量を適宜に調整することにより、反射鏡ホルダー9のテーブル3との取り付け位置、つまりテーブル3の側辺に対する反射鏡ホルダー9の接続位置(接続角度)を変位させることで、テーブル3に対する反射鏡4の保持姿勢が調整されるようになっている。
これらの部材からなる本形態の反射鏡の支持構造は、以下の手順により反射鏡4をテーブル3に保持することができる。
先ず、テーブル3に反射鏡ホルダー9を仮固定しておき、この反射鏡ホルダー9の凹部9bに反射鏡4を載せて支持させる。
次いで、押さえ板10を反射鏡4の正面部4aにOリング11が面するように配置して反射鏡ホルダー9の凹部9b下側の外面にネジ留めして取り付け、反射鏡4の正面部4aにOリング11を押し付けて反射鏡4を後方へ弾圧付勢し、また、反射鏡4の長手両端部の両側面も反射鏡ホルダー9の両側端部にそれぞれ取り付けられた押さえ板10で、その側面部にOリング11を弾圧接させて対向する他側の側面に向けてそれぞれ付勢して、反射鏡4を凹部9b内の座面上に保持させる。
そして、反射鏡ホルダー9のテーブル3に対する反射鏡4の保持姿勢を姿勢調整手段12で調整した後、反射鏡ホルダー9の取付け部9aの通孔に挿通した固定ボルト17をテーブル3の上面に形成された穴部にネジ入れて、反射鏡ホルダー9をテーブル3に本固定することで反射鏡4のテーブル3への取り付けが完了する。
本形態の反射鏡の支持構造によれば、反射鏡4をテーブル3に直接に固定せずに、反射鏡ホルダー9を介してテーブル3に取り付けてあるので、ステージ2上でテーブル3を移動させた際に生じるテーブル3自体の変形や経時変化の影響を反射鏡4が直接受けるようなことはなく、また、押さえ板10に備えられたOリング11を反射鏡4の表面に押圧させて反射鏡4が反射鏡ホルダー9に保持されるように設けてあるので、反射鏡4を局所的に変形させる影響が最小化され、反射鏡4の鏡面精度を当初の製作精度に維持することが可能である。
また、反射鏡4の保持姿勢を姿勢調整手段12で調整した後に、反射鏡ホルダー9をテーブル3に固定することで、姿勢調整によって反射鏡4が変形することはなく、調整後の反射鏡4の保持力を確保して、反射鏡4を調整後の姿勢に維持することが可能である。
なお、図示した形態では、反射鏡4が収容される反射鏡ホルダー9の凹部9bを、反射鏡ホルダー9の外側部分を長手方向に沿って段状に凹ませた形状に設けたが、反射鏡ホルダー9の上面を反射鏡4が収容される深さに凹状に凹ませた形状に設けてもよく、また、図7(A)に示されるように、凹部9b内に反射鏡4とOリング11を備えた押さえ板10を配置して反射鏡4の正面部4aにOリング11を押し付けて背面部4b側へ押圧し、或いは同図(B)に示されるように、反射鏡4の背面部4bにOリング11を押し付けて正面部4aで側へ押圧して凹部9b上に反射鏡4が保持されるように設けてもよい。
また、反射鏡4の正面部4aと両側面部を押さえ板10のOリング11が弾圧接するように設けたが、反射鏡4の上面部にOリング11が接合するように押さえ板10を取り付け、このOリング11で反射鏡4を下方へ弾圧付勢するように設けてよい。Oリング11に代えて、他の弾性体を用いてもよい。さらに、真空容器1内に反射鏡4を配置する形態を示したが、本発明は、大気下に設置される他の装置にレーザ測長器5と反射鏡4を設置する形態にも適用可能である。
図示した反射鏡4は反射鏡ホルダー9、押さえ板10、姿勢調整手段12の形態は一例であり、本発明はこれに限定されず、他の適宜な形態で構成することが可能である。
1 真空容器、2 ステージ、3 テーブル、4 反射鏡、5 測長計、6 取付台、7 光軸調整器、8 ピックアップ、9 反射鏡ホルダー、9a 取付け部、9b 凹部、10 押さえ板、11 Oリング、12 姿勢調整手段、13 留めネジ、14 ロックナット、15 引きボルト、16 押しボルト、17 固定ボルト

Claims (6)

  1. ステージ上をスライド移動自在に設置された測定対象物に取り付けられた反射鏡に向けてレーザ光を出射して測定対象物の位置を測長するレーザ測長器の反射鏡の支持構造において、
    反射鏡が載る座面を備えた凹部を有する反射鏡ホルダーを備え、
    この反射鏡ホルダーの前記座面に反射鏡が載せられて当該反射鏡の下面部及び、正面部又は背面部の少なくとも何れか一方が前記凹部で支持されているとともに、
    一側に弾性体が備えられた押さえ板が、前記座面に載せられた反射鏡の正面部又は背面部に前記弾性体が面するように配置され、この弾性体が反射鏡ホルダーの外面に留め付けられる留めネジで反射鏡表面に押し付けられ、かつ当該押し付けられた面の反対面の方へ向けて弾圧付勢された状態で反射鏡が前記反対面を前記凹部の内面に接触させて反射鏡ホルダーに保持され、
    前記反射鏡ホルダーに保持された反射鏡の測定対象物に対する反射鏡の保持姿勢が調整された後に当該反射鏡ホルダーが測定対象物の取り付け部に固定され、
    レーザ測長器から前記反射鏡の正面部に向けてレーザ光が出射されるようにした構成を有することを特徴とするレーザ測長器の反射鏡の支持構造。
  2. 反射鏡の保持姿勢を変える姿勢調整手段を反射鏡ホルダーが具備した構成を有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ測長器の反射鏡の支持構造。
  3. 弾性体はOリング形状であり、この弾性体を保持する凹溝が押さえ板に設けられた構成を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ測長器の反射鏡の支持構造。
  4. 押さえ板に弾性体と反射鏡との間の空間を排気するための孔部が形成された構成を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のレーザ測長器の反射鏡の支持構造。
  5. 反射鏡の両側面部のうちの少なくとも一側の側面部を、弾性体を介して他側の側面部に向けて反射鏡を弾圧付勢する手段を反射鏡ホルダーが具備した構成を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のレーザ測長器の反射鏡の支持構造。
  6. 反射鏡の上面部を、弾性体を介して下方へ反射鏡を弾圧付勢する手段を反射鏡ホルダーが具備した構成を有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のレーザ測長器の反射鏡の支持構造。
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