[第1実施形態]
以下、図1〜図8を参照して本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する報知手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の右下には、14セグメント型の第1特別図柄表示装置12aが、第1特別図柄表示装置12aの右には、14セグメント型の第2特別図柄表示装置12bが、それぞれ配設されている。表示手段としての第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、当り(大当り又は小当り)か否かの内部抽選(当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、各表示装置12a,12bにおいて、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄が1回として実行される。以下、第1特別図柄表示装置12aで行われる変動ゲームを「第1変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示すことがあり、第2特別図柄表示装置12bで行われる変動ゲームを「第2変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示すことがある。
本実施形態において各表示装置12a,12bには、複数種類の特図の中から、当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。特図は、大当りを認識し得る図柄となる大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる小当り図柄(小当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となるはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与され、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に複数種類の数字等が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、各表示装置12a,12bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から当り又ははずれを認識し得る。
そして、演出表示装置11には、各表示装置12a,12bの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による大当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである。
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bにはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである。
また、第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bに小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による小当り図柄としては、1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
第2特別図柄表示装置12bの右には、複数個(本実施形態では2個)の第1特図保留発光部を有する第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」と示す。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した第1始動入賞口14に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第1変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(第1上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
第1特別図柄保留表示装置13aの右には、複数個(本実施形態では2個)の第2特図保留発光部を有する第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」と示す。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した第2始動入賞口15に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第2変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第2始動入賞口15へ遊技球が入賞すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(第2上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
また、第2特別図柄保留表示装置13bの右には、複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を有する普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下、普通図柄を「普図」と示し、普通図柄変動ゲームを「普図ゲーム」と示す。また、この普図ゲームにおいても変動ゲームと同じように、遊技盤10に配設した作動ゲート19に遊技球が通過(入球)することで普図用の始動保留球(普図始動保留球)が記憶される。この普図始動保留球の記憶数(普図保留記憶数)は、作動ゲート19への遊技球の通過により、所定の上限数(本実施形態では「4」)を上限として「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。
また、本実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとが同時に実行されないように構成されており、変動ゲーム(第1変動ゲーム又は第2変動ゲーム)が終了した場合に第1保留記憶数と第2保留記憶数とが共に「1」以上であるときには、第2保留記憶数に基づく第2変動ゲームが優先して実行される。また、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
演出表示装置11の下方には、遊技球の第1入賞口14aを有する第1始動入賞口14が配設されている。第1始動入賞口14の奥方には入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW2(図5に示す)が配設されている。第1始動入賞口14は、入賞した遊技球を第1始動口スイッチSW2で検知することにより、第1変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Yに示すように遊技球が遊技盤10の右側から転動したときには、符号Xに示すように遊技盤10の左側から転動したときよりも、第1始動入賞口14に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。つまり、第1始動入賞口14は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xに設けられている。
また、演出表示装置11の右には、遊技球の第2入賞口15a(入球口)を有する第2始動入賞口15が配設されている。可変始動手段としての第2始動入賞口15は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイドSOL1(図5に示す)の作動により開閉動作を行う開閉羽根16を備えている。第2始動入賞口15は、開閉手段としての開閉羽根16の開動作により第2入賞口15aが開放されることで遊技球の入賞が許容される。つまり、第2始動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により開状態(第1状態)とされたときには、閉状態(第2状態)とされたときよりも第2入賞口15aに遊技球が入賞(入球)し易くなる。そして、第2始動入賞口15の奥方には入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW3(図5に示す)が配設されている。第2始動入賞口15は、入賞した遊技球を第2始動口スイッチSW3で検知することにより、第2変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Xに示すように遊技球が遊技盤10の左側から転動したときには、符号Yに示すように遊技盤10の右側から転動したときよりも、第2始動入賞口15に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。つまり、第2始動入賞口15は、遊技盤10の右側を主とする第2流路Yに設けられている。
演出表示装置11の右には、第2始動入賞口15の上方に、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW1(図5に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW1で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、普通電動役物としての第2始動入賞口15の開閉羽根16を開放状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。即ち、普通当り抽選に当選すると、開閉羽根16の開放によって第2始動入賞口15に遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、演出表示装置11の右下には、遊技球が入賞可能な特殊入賞口22(特殊入球口)を有する第2大入賞口装置21が配設されており、第2大入賞口ソレノイドSOL3(図5に示す)の作動により両側方において開閉動作を行う第2大入賞口羽根23を備えている。この第2大入賞口装置21には、特殊入賞口22から入賞した遊技球が転動可能な入賞空間24が形成されており、入賞空間24の下方には、入賞空間24から遊技球を排出するための排出口25が形成されている。排出口25の奥方には、入賞した遊技球を検知する第2カウントスイッチSW5(図5に示す)が配設されている。特殊入球手段としての第2大入賞口装置21は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第2大入賞口装置21は、変動ゲームにおける小当り遊技中に特殊開閉手段としての第2大入賞口羽根23の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、小当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。
この小当り遊技は、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで小当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後に開始される。
小当り遊技が開始すると、第2大入賞口装置21の開閉が所定回数(本実施形態では1回又は2回)行われ、第2大入賞口装置21に規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(本実施形態では5.4s)が経過するまでの間、開閉され、小当り遊技は終了される。
なお、本実施形態では、遊技盤10において、上から順に、作動ゲート19、第2始動入賞口15、第2大入賞口装置21が配設されており、遊技球の流路の関係上、上から順に遊技球が入賞し易くなっている。
また、図2に示すように、第2大入賞口装置21において、排出口25(図1参照)の奥方には、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が排出口25を介して1球ずつ通過可能な排出流路46が形成されている。この排出流路46は、排出口25から下方に対して所定角度で傾斜するように形成されている。また、この排出流路46には、1球の遊技球が通過可能な特殊通過領域47と一般通過領域48とが分岐流路として並列に形成されている。特殊通過領域47には、通過した遊技球を検知する特殊通過スイッチSW6(図5に示す)が配設されている。また、特殊通過領域47には、特殊通過振分ソレノイドSOL4(図5に示す)の作動により特殊通過領域47の開閉動作を行う特殊振分手段としての特殊振分シャッタ49が配設されている。この特殊振分シャッタ49は、第2大入賞口装置21が開放された場合には、図2(a)に示すように、遊技球が通過可能なように特殊通過領域47を開放させる特殊位置に配設されることがある。その一方で、それ以外のときには、図2(b)に示すように、遊技球が通過不可能なように特殊通過領域47を閉鎖させ、遊技球が一般通過領域48に導かれる一般位置に配設される。また、小当り遊技中に第2大入賞口装置21が開放状態となり、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過すると、小当り遊技の終了後に変動ゲームにおける大当り遊技が付与される。つまり、特殊振分シャッタ49は、第2大入賞口装置21の特殊入賞口22から入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過するか否かを振り分けることとなる。
また、図1に示すように、第1始動入賞口14の下には、遊技球が入賞可能な特別入賞口18a(特別入球口)を有する第1大入賞口装置18が配設されており、第1大入賞口ソレノイドSOL2(図5に示す)の作動により開閉動作を行う第1大入賞口扉17を備えている。第1大入賞口装置18の奥方には、入賞した遊技球を検知する第1カウントスイッチSW4(図5に示す)が配設されている。特別入球手段としての第1大入賞口装置18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第1大入賞口装置18は、変動ゲームにおける大当り遊技中に特別開閉手段としての第1大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。
この大当り遊技は、当り抽選の結果に基づいて大当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後に開始される。また、この大当り遊技は、当り抽選に基づいて小当りに当選し、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過すると、小当り遊技の終了後に開始される。
大当り遊技が開始すると、第1大入賞口装置18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(上限ラウンド数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、第1大入賞口装置18の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に第1大入賞口装置18に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、大当り遊技の終了後には、変動短縮状態(以下、「変短状態」と示す)が付与される場合がある。この変短状態では、変短状態が付与されていない非変短状態と比較して、変動ゲームの変動時間が短縮される場合があり、特に、開閉羽根16を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、非変短状態と比較して短縮される。また、変短状態では、普通当り抽選に当選した際、非変短状態とは異なる動作パターンで開閉羽根16が開閉動作するようになっている。また、変短状態では、はずれ表示結果が確定停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。なお、本実施形態において、非変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が短開放態様で開放する一方で、変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が長開放態様で開放する。つまり、開閉羽根16は、変短状態では、非変短状態と比較して、1回の普通当りに対応する合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。このため、変短状態は、開閉羽根16が開放状態に動作し易い入球率向上状態であり、変動ゲームが実行され易くなる傾向がある。
また、変短状態は、当り(小当り又は大当り)の種類により、大当り遊技の終了後、予め定めた回数(本実施形態では、20回、40回又は60回)の変動ゲームを上限として付与される。なお、普通当りとなった場合に開閉羽根16が開放されるが、閉鎖する前であっても、入賞上限個数の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機での仕様は以下の通りである。飾図としては[1]〜[8]の8種類の数字と、三角印、星印、二重丸印を含む特殊図柄とが採用されており、大当り図柄としては[111][222][333][444][555][666][777][888]が採用されている。また、当りの当選確率としては、32770/65536が、普通当りの当選確率としては、65535/65536がそれぞれ規定されている。また、遊技球の賞球数としては、第1始動入賞口14及び第2始動入賞口15に対して3個が、第1大入賞口装置18及び第2大入賞口装置21に対して15個がそれぞれ規定されている。また、開閉羽根16の短開放態様としては、開閉羽根16が1回開放し、開放してから40ms経過するまで開放状態を維持する態様が規定されている。また、開閉羽根16の長開放態様としては、開閉羽根16が3回開放し、開放してから1600ms経過するまで開放状態を維持する態様が規定されている。また、開閉羽根16の閉鎖条件である入賞上限個数としては、「10球」が規定されている。また、各ラウンド遊技では、第1大入賞口装置18又は第2大入賞口装置21の開放回数として「1回」が、入賞上限個数として「8球」が、それぞれ設定されている。また、各表示装置12a,12bには、102種類の特図があり、1種類の大当り図柄と、100種類の小当り図柄と、1種類のはずれ図柄とに分類される。
次に、図3に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する当り遊技について以下に説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、当り抽選により当りに当選した場合に、1種類の大当り及び5種類の小当りの中から1つの当りが決定され、その決定された当りに対応する当り遊技が付与されるようになっている。本実施形態において各表示装置12a,12bに確定停止表示される101種類の特図の当り図柄は、当りの種類毎に分類される。なお、図中においては、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される図柄を「特図1」、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される図柄を「特図2」と示す。
そして、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される当り図柄のうち、図柄ZAには1種類の大当り図柄が、図柄ZBには100種類の小当り図柄が、それぞれ振分けられている。その一方で、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される当り図柄のうち、図柄Zaには1種類の当り図柄が、図柄Zcには1種類の小当り図柄が、図柄Zdには2種類の小当り図柄が、図柄Zeには7種類の小当り図柄が、図柄Zfには90種類の小当り図柄が、それぞれ振分けられている。このように、各表示装置12a,12bに確定停止表示される特図の種類から当りの種類が特定可能となる。
なお、本実施形態において、図柄Zc〜Zfに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「特定小当り」と示し、図柄ZBに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときの小当りを「非特定小当り」と示す。また、図柄Zcに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「第1特定小当り」と示し、図柄Zdに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「第2特定小当り」と示す。また、図柄Zeに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「第3特定小当り」と示し、図柄Zfに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「第4特定小当り」と示す。
図柄ZAに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zaに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときには、大当り遊技が生起される。この場合における大当り遊技では、第1大入賞口装置18を開放させるラウンド遊技が規定されており、ラウンド遊技の規定ラウンド数が「16回」に設定されている。
また、図柄ZBに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zc〜Zfに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときには、小当り遊技が生起され、小当り遊技においては第2大入賞口装置21が所定時間開放される。そして、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過したときには、小当り遊技の終了後に、大当り遊技が生起される。この場合における大当り遊技では、第1大入賞口装置18を開放させるラウンド遊技が規定されており、ラウンド遊技の規定ラウンド数が「15回」に設定されている。このため、小当り遊技を1ラウンドとして、小当り遊技と大当り遊技とを連続させた当り遊技は、ラウンド遊技の規定ラウンド数が実質的に「16回」に設定されているといえる。
各ラウンド遊技の最大時間として各大当り遊技で「25(秒)」が、各ラウンド遊技における第1大入賞口装置18の開放回数として「1回」が、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「8球」が、それぞれ設定されている。また、各大当り遊技で、オープニング時間として「10(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2(秒)」が、エンディング時間として「15(秒)」が、それぞれ設定されている。
また、本実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した場合には、当選した小当りの種類に対応した開放態様で第2大入賞口装置21が開放される。
具体的に、非特定小当りに当選したときには、小当り遊技において短開放態様で第2大入賞口装置21が開放状態となる。この短開放態様は、長開放態様よりも、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞し難く、第2大入賞口装置21に遊技球がほとんど入賞しない開放態様である。
また、第1〜第3特定小当りに当選したときには、小当り遊技において第2長開放態様で第2大入賞口装置21が開放状態となる一方で、第4特定小当りに当選したときには、小当り遊技において第1長開放態様で第2大入賞口装置21が開放状態となる。この第1長開放態様は、短開放態様よりも第2大入賞口装置21に遊技球が入賞し易いが、第2長開放態様よりも第2大入賞口装置21の特殊通過領域47を遊技球が通過し難い開放態様である。その一方で、第2長開放態様は、短開放態様よりも第2大入賞口装置21に遊技球が入賞し易いが、第1長開放態様よりも第2大入賞口装置21の特殊通過領域47を遊技球が通過し易い開放態様である。
このように、各特別図柄表示装置12a,12bに確定停止表示される小当り図柄の種類に対応する開放態様で第2大入賞口装置21が開放状態となる。特に、第1変動ゲームにおいて小当りに当選した場合には、第2大入賞口装置21が短開放態様で開放状態となるため、第2大入賞口装置21にほとんど遊技球が入賞しない。その一方で、第2変動ゲームにおいて小当りに当選した場合には、第2大入賞口装置21が第1長開放態様又は第2長開放態様で開放状態となるため、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞するものの、第2大入賞口装置21が、9/10の確率で第1長開放態様となり、1/10の確率で第2長開放態様となる。
また、本実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した場合において、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過したときには、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されるが、その大当り遊技の終了後における遊技状態については、小当り図柄として決定された特図に応じて決定される。また、本実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した場合において、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過しなかったときには、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されず、小当り遊技の終了後における遊技状態も変化しない。
具体的に、図柄ZAに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zaに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、「60回」の変動ゲームを上限として変短状態が付与されるようになっている。また、第1特定小当りに当選したときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技も、大当り遊技の終了後に、「60回」の変動ゲームを上限として変短状態が付与されるようになっている。また、第2特定小当りに当選したときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技も、大当り遊技の終了後に、「40回」の変動ゲームを上限として変短状態が付与されるようになっている。また、非特定小当り、第3、第4特定小当りに当選したときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、「20回」の変動ゲームを上限として変短状態が付与されるようになっている。なお、非特定小当りに当選したときには、第2大入賞口装置21自体に遊技球がほとんど入賞しないようになっており、第4特定小当りに当選したときには、特殊通過領域47に遊技球がほとんど通過しないようになっている。このため、非特定小当り、第4特定小当りに当選した場合には、実質的に、大当り遊技が実行されることなく、変短状態が付与されないようになっている。
ここで、図4を参照して第2大入賞口装置21における第2大入賞口羽根23及び特殊振分シャッタ49の制御について以下に説明する。
第2大入賞口羽根23は、小当りの種類に応じた開放態様(開放パターン)で開放状態と閉鎖状態を取り得る動作を行う。具体的に、非特定小当りに当選したときには、短開放態様の開放パターンP10で第2大入賞口羽根23が動作する。また、第4特定小当りに当選したときには、第1長開放態様の開放パターンP11で第2大入賞口羽根23が動作し、第1〜第3特定小当りに当選したときには、第2長開放態様の開放パターンP12で第2大入賞口羽根23が動作する。
その一方で、特殊振分シャッタ49の動作態様としては、各特別図柄表示装置12a,12bに確定停止表示される小当り図柄に拘わらず同じように1種類の動作態様(動作パターン)で、特殊位置と一般位置とを取り得るように動作する。つまり、小当り遊技においては、そのときの遊技状態や当選した小当りの種類に拘わらず、1種類の動作パターン(振分パターン)に従って特殊振分シャッタ49が作動する。なお、本実施形態において、複数種類の第2大入賞口羽根23の開放パターンと1種類の特殊振分シャッタ49の動作態様とは、同じ時間を上限として制御される。また、本実施形態において、第2大入賞口装置21に上限個数の遊技球が入賞すると、開閉制御の途中であってもその開閉制御が終了することとなる。
具体的に、小当りの種類に拘わらず、特殊振分シャッタ49は、小当り遊技が開始する符号T11に示すタイミングで、一般位置から特殊位置に動作する。そして、特殊振分シャッタ49は、符号T11に示すタイミングから時間Thが経過した符号T12に示すタイミングで特殊位置から一般位置に動作し、符号T12に示すタイミングから時間Tiが経過した符号T14に示すタイミングで、一般位置から特殊位置に動作する。続いて、特殊振分シャッタ49は、符号T14に示すタイミングから時間Tjが経過した符号T16に示すタイミングで、特殊位置から一般位置に動作し、符号T16に示すタイミングから小当り遊技が終了する符号T17に示すタイミングまで一般位置が維持される。
その一方で、非特定小当りに当選したときには、第2大入賞口羽根23は、短開放態様の開放パターンP10で動作する。この場合、第2大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、第2大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングから時間Thが経過した符号T12に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T17に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように第2大入賞口羽根23が短開放態様で動作すると、符号T11に示すタイミングから符号T12に示すタイミングまでは、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Thとして40msが規定されているため、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞困難である。
また、第4特定小当りに当選したときには、第2大入賞口羽根23は、第1長開放態様の開放パターンP11で動作する。この場合、第2大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、第2大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングから時間Tkが経過した符号T13に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T13に示すタイミングから符号T17に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように第2大入賞口羽根23が第1長開放態様で動作すると、符号T11に示すタイミングから符号T13に示すタイミングまでは、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Tkとして1700msが規定されているため、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞可能である。また、本実施形態における時間Thとして40msが規定されている。このため、第2大入賞口羽根23が開放状態となっている符号T11に示すタイミングから符号T13に示すタイミングまでの期間(第1特殊期間)は、特殊振分シャッタ49が主に一般位置に配置されるので、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が一般通過領域48に通過する可能性が高い。
また、符号T13に示すタイミングで第2大入賞口羽根23が閉鎖状態となってから、符号T14に示すタイミングで特殊振分シャッタ49が特殊位置に動作するまでの時間Tlとして1000msが規定されている。このように、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われる符号T14に示すタイミングの前に、予め定められた時間Tlだけ第2大入賞口装置21の第2大入賞口羽根23が閉鎖状態となる。このため、T13に示すタイミングの直前に第2大入賞口装置21に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が一般通過領域48を通過するまでに十分な時間があるので、第2大入賞口装置21内で所定時間残存した遊技球が特殊通過領域47を通過することを抑制している。なお、他の開放パターンP10,P12でも同じように、符号T13に示すタイミングから符号T14に示すタイミングまでは、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞しないように第2大入賞口羽根23が閉鎖状態となっている。
また、第1〜第3特定小当りに当選したときには、第2大入賞口羽根23は、第2長開放態様の開放パターンP12で動作する。この場合、第2大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、第2大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングから時間Thが経過した符号T12に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作する。続いて、第2大入賞口羽根23は、符号T12に示すタイミングから時間Tiが経過した符号T14に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作し、符号T14に示すタイミングから時間Tmが経過した符号T15に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T17に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように第2大入賞口羽根23が第2長開放態様で動作すると、主に符号T14に示すタイミングから符号T15に示すタイミングで第2大入賞口装置21に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Tmとして1700msが規定されているため、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞可能である。また、第2大入賞口羽根23が開放状態となっている可能性がある符号T14に示すタイミングから符号T15に示すタイミングまでの期間(第2特殊期間)は、特殊振分シャッタ49が特殊位置となっている。このため、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過する可能性が高い。
このように、第4特定小当りに当選したときには、第1特殊期間で第2大入賞口羽根23が開放状態に制御される。これによって、遊技球が一般通過領域48に誘導され、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されないこととなる。その一方で、第1〜第3特定小当りに当選したときには、第2特殊期間で第2大入賞口羽根23が開放状態に制御される。これによって、遊技球が特殊通過領域47に誘導され、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されることとなる。
なお、本実施形態において、第2大入賞口装置21が第2長開放態様で開放状態となる状態を、特殊通過領域47を遊技球が通過し易い第1特殊状態と示し、第2大入賞口装置21が第1長開放態様で開放状態となる状態を、第1特殊状態と比べて特殊通過領域47を遊技球が通過し難い第2特殊状態と示す。
また、符号T15に示すタイミングで第2大入賞口羽根23が閉鎖状態となってから、符号T16に示すタイミングで特殊振分シャッタ49が一般位置に動作するまでの時間Tnとして1000msが規定されている。このように、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われる符号T16に示すタイミングの前に、予め定められた時間Tnだけ第2大入賞口装置21の第2大入賞口羽根23が閉鎖状態となる。このため、T15に示すタイミングの直前に第2大入賞口装置21に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が特殊通過領域47を通過するまでに十分な時間があるので、第2大入賞口装置21内で所定時間残存した遊技球が一般通過領域48を通過することを抑制している。
また、非変短状態では、開閉羽根16が短開放態様で開放状態となるため、第2始動入賞口15に遊技球が入賞し難く、第1始動入賞口14に遊技球を入賞させ、第1変動ゲームを主に実行させるように遊技が進行される。この場合、小当りのうち非特定小当りに当選することとなり、第2大入賞口羽根23が短開放態様で開放状態となり、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞され難く、大当り遊技が生起され難く制御される。したがって、非変短状態では、32770/65536の確率で当りに当選するものの、1/101の確率でしか大当り図柄が決定されないので、実質的に約1/202の確率で大当りとなる。
その一方で、変短状態では、開閉羽根16が長開放態様で開放状態となるため、第2始動入賞口15に遊技球が入賞し易く、第2始動入賞口15に遊技球を入賞させ、第2変動ゲームを主に実行させるように遊技が進行される。この場合、当選した小当りの種類によって、第2大入賞口羽根23が開放状態に制御される期間が異なる。具体的に、約1/10の確率で第1〜第3特定小当りに当選した場合には、第2大入賞口羽根23が第2特殊期間で開放状態に制御され、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与される。その一方で、約9/10の確率で第4特定小当りに当選した場合には、第2大入賞口羽根23が第1特殊期間で開放状態に制御され、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞されても、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されない。したがって、変短状態では、32770/65536の確率で当りに当選するものの、1/101の確率でしか大当り図柄が決定されないが、約1/10の確率で第2大入賞口羽根23が第2長開放態様で開放状態となるため、実質的に約1/20の確率で大当りとなる。
また、大当り遊技の終了後において変短状態が付与される上限回数としては、約1/10の確率で「60回」が、約2/10の確率で「40回」が、約7/10の確率で「20回」がそれぞれ決定されることとなる。なお、本実施形態において大当りとなると、変短状態の上限回数が「20回」である場合には、大当りに連続して当選する確率(連荘率)が約64%となり、変短状態の上限回数が「40回」である場合には、連荘率が約87%となり、変短状態の上限回数が「60回」である場合には、連荘率が約95%となる。また、変短状態の上限回数の決定確率を考慮すると、連荘率が平均約72%となる。
次に、図5を参照してパチンコ遊技機の制御構成について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が配設されている。報知制御手段としての演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW6が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置12a、第2特別図柄表示装置12b、第1特別図柄保留表示装置13a、第2特別図柄保留表示装置13b、及び普通図柄表示装置20が接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通電動役物ソレノイドSOL1、第1大入賞口ソレノイドSOL2、第2大入賞口ソレノイドSOL3、及び特殊通過振分ソレノイドSOL4が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、及び特図振分乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、当り抽選(当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(当り判定値など)が記憶されている。当り判定値は、当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、変動ゲームに関する複数種類の変動パターンが記憶されている。これらの変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、当り変動用変動パターン、はずれリーチ変動用変動パターン、及びはずれ変動用変動パターンに分類できる。当り変動は、当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。また、変動パターンは、第1変動ゲームにおける変動パターンと、第2変動ゲームにおける変動パターンとが特定可能なように規定されている。
また、主制御用ROM30bには、普図ゲームに関する複数種類の普図変動パターンが記憶されている。これらの普図変動パターンは、普図ゲームが開始してから普図ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、普図ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の普図変動パターンは、普通当り変動用普図変動パターン、及びはずれ変動用普図変動パターンに分類できる。普通当り変動は、普通当りに当選した場合に行われる変動であり、はずれ変動は、普通当りに当選しなかった場合に行われる変動である。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが当り判定手段、大当り判定手段、小当り判定手段、当り種類決定手段、遊技状態制御手段、普通当り判定手段、開閉制御手段、特殊開閉制御手段として機能する。
まず、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について以下に説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数や普図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普図ゲームに関する普通図柄開始処理について以下に説明する。
主制御用CPU30aは、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行う。つまり、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過し、普図保留記憶数が「4」未満であるというように普通始動条件の成立により、普図ゲームが普通当りとなるか否かを判定することとなる。
普通当り判定の結果が肯定である場合、主制御用CPU30aは、普通当りとなる普図ゲームであることを示す普通当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。
そして、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されているか否かによって異なる開放態様にて、開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。具体的に、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されていない場合には、短開放態様で開閉羽根16を開放させるように普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する(本実施形態では40ms開放)。その一方で、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されている場合には、長開放態様で開閉羽根16を開放させるように普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する(本実施形態では1600ms3回開放)。このように、変短状態が付与されていない場合には、第2始動入賞口15が開放されるものの、開閉羽根16が開放される時間が極めて短く設定されているため、第2始動入賞口15に遊技球がほとんど入賞しない。その一方で、変短状態が付与されている場合には、第2始動入賞口15が開放され、開閉羽根16が開放される時間が第2始動入賞口15に遊技球が入賞可能な時間として設定されているため、第2始動入賞口15に遊技球が入賞し易い。
また、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かに応じた普図ゲームの変動パターンを選択し、決定する。これにより、主制御用CPU30aは、変短状態では、非変短状態よりも普図ゲームの変動時間を短くさせるよう制御するとともに、1回の普通当りに対応する合計開放時間を長く開放させるよう制御する。
次に、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第1始動入賞口14に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第1保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を「1」加算する。第1保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、上記判定が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW3から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第2始動入賞口15に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第2保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を「1」加算する。第2保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第2保留判定処理を実行する。第2保留記憶数が「1」以上の場合、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第2当り判定処理を実行する。
その一方で、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が「0」である場合、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第1保留判定処理を実行する。第1保留記憶数が「1」以上の場合、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第1当り判定処理を実行する。
このように、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の両方が「1」以上である場合、第2当り判定処理を優先して行うことによって、第2変動ゲームを優先的に実行させることとなる。
第1当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの当り判定をする。
この当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、当りとなる変動ゲームを実行させるための第1当り時変動処理を実行する。第1当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として当り図柄(大当り図柄又は小当り図柄)を決定する。特に、本実施形態において、主制御用CPU30aは、特図振分乱数の値に基づいて、特図を決定することによって、大当りとなるか、小当りとなるか、小当りの種類など、当りの種類を決定することとなる。そして、主制御用CPU30aは、大当りとなる場合には、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグを主制御用RAM30cに設定し、小当りとなる場合には、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、当り変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。なお、リーチ判定値としては、主に、変短状態が付与されているか否か、減算後の保留記憶数等によって異なる値が定められており、リーチ演出を実行させるか否かを決定する確率が異なる場合がある。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第1リーチ時変動処理を実行する。第1リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、作動フラグに基づいて、はずれリーチ変動用変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第1はずれ時変動処理を実行する。第1はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、はずれ変動用変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、第2当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの当り判定をする。
この当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、当りとなる変動ゲームを実行させるための第2当り時変動処理を実行する。第2当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として当り図柄(大当り図柄又は小当り図柄)を決定する。特に、本実施形態において、主制御用CPU30aは、特図振分乱数の値に基づいて、特図を決定することによって、大当りとなるか、小当りとなるか、小当りの種類など、当りの種類を決定することとなる。そして、主制御用CPU30aは、大当りとなる場合には、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグを主制御用RAM30cに設定し、小当りとなる場合には、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、当り変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるための第2リーチ時変動処理を実行する。第2リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、作動フラグに基づいて、はずれリーチ変動用変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第2はずれ時変動処理を実行する。第2はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、はずれ変動用変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
主制御用CPU30aは、大当りに当選した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づいて特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31の演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。なお、ここでいう大当りの種類としては、当り判定の結果に基づいて大当りに当選した場合と、当り判定の結果に基づいて小当りに当選し、特殊通過領域47を通過した場合とに分類される。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグをクリアし、大当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、大当りに当選した場合、第2大入賞口装置21を開放させるときに、開放信号を出力し、第2大入賞口装置21を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、小当り遊技を決定した場合、大当り遊技を決定した場合におけるオープニングコマンド、ラウンドコマンド、エンディングコマンドと同じようにコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、小当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、小当り遊技を終了させる。
また、主制御用CPU30aは、小当りに当選した場合、第2大入賞口装置21を開放させるときに、開放信号を出力し、第2大入賞口装置21を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。特に、主制御用CPU30aは、非変短状態で非特定小当りに当選したときには、短開放態様で第2大入賞口装置21を開閉制御させることとなる。その一方で、主制御用CPU30aは、変短状態で第4特定小当りに当選したときには、第1長開放態様で第2大入賞口装置21を開閉制御させ、変短状態で第1〜第3特定小当りに当選したときには、第2長開放態様で第2大入賞口装置21を開閉制御させることとなる。
また、小当り遊技中において、主制御用CPU30aは、特殊通過スイッチSW6からの通過信号に基づいて遊技球が特殊通過領域47を通過したと判定した場合、大当りフラグに「1」を設定するとともに、特殊通過領域47を通過したことを指定する特殊通過コマンドを演出制御基板31に出力する。そして、主制御用CPU30aは、小当り遊技の終了後、大当り抽選に当選したことに伴う大当り遊技と同じように大当り遊技を行うこととなる。なお、本実施形態において、特殊通過領域47を遊技球が通過した場合に付与される変動ゲームの大当りの種類としては、各始動入賞口14,15に遊技球が入賞したときに抽出された特図振分乱数に基づいて決定され、言い換えると、小当り図柄に基づいて決定される。その一方で、主制御用CPU30aは、特殊通過スイッチSW6からの通過信号に基づいて遊技球が特殊通過領域47を通過した判定していない場合、小当り遊技の終了後、大当り遊技を開始させることなく、遊技状態を維持して次の変動ゲームを行うこととなる。
また、主制御用CPU30aは、作動フラグの制御により、変短状態に関する遊技状態の制御を行うこととなる。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に拘わらず、大当り遊技の開始時に、作動フラグをクリアする(「0」を設定する)。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、当選した当りの種類に基づいて、変短状態を付与する上限回数を決定する。そして、主制御用CPU30aは、変短状態を付与する場合には、変短状態を付与することを示す値を作動フラグに設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに対応する変短指定コマンドを演出制御基板31に出力する。変短指定コマンドは、変短状態が付与されているか否かを示すコマンドである。特に、主制御用CPU30aは、小当り遊技中に特殊通過領域47を遊技球が通過したことにより大当り遊技が付与された場合には、当選した小当りの種類に基づいて、変短状態の上限回数を決定する。このように、主制御用CPU30aは、当りの種類に基づいて、当り遊技の終了後に変短状態を付与可能に制御するとともに、変短状態が付与される場合に、変短状態が付与される変動ゲームの上限回数を決定することとなる。
また、主制御用CPU30aは、予め定めた回数(本実施形態では、20回、40回又は60回)を上限回数として変短状態が付与される場合には、その回数を示す値を作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)作動回数を「1」減算し、値が「0」となると、作動フラグをクリアし、変短終了コマンドを演出制御基板31に出力する。この変短終了コマンドは、変短状態が終了した旨を示すコマンドである。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために演出制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、演出制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。
具体的に、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。
より詳しくは、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を大当り図柄の中から決定し、小当り遊技が付与される小当り図柄の場合、飾図を小当り図柄の中から決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれリーチ変動となる変動パターン指定コマンドを入力した場合、リーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定し、はずれ変動となる変動パターン指定コマンドを入力した場合、リーチ状態を形成しないはずれ図柄の中から飾図を決定する。
なお、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、非特定小当りに当選した場合には、小当り図柄としてリーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定する一方で、特定小当りに当選した場合には、小当り図柄として、リーチ状態を形成するとともに、中列の飾図として特殊図柄(三角印、星印、二重丸印のうち何れか)を決定する。特に、演出制御用CPU31aは、特定小当りに当選した場合には、当選した小当りの種類(第1〜第4特定小当り)によって異なる確率で特殊図柄を決定する。
具体的に、演出制御用CPU31aは、第4特定小当りに当選した場合には、第1〜第3特定小当りに当選した場合よりも高い確率で三角印を特殊図柄として決定する。その一方で、演出制御用CPU31aは、第1〜第3特定小当りに当選した場合には、第4特定小当りに当選した場合よりも高い確率で星印、二重丸印を特殊図柄として決定する。また、演出制御用CPU31aは、第1特定小当りに当選した場合には、第2、第3特定小当りに当選した場合よりも高い確率で二重丸印を特殊図柄として決定する一方で、第2、第3特定小当りに当選した場合には、第1特定小当りに当選した場合よりも高い確率で星印を特殊図柄として決定する。また、演出制御用CPU31aは、第2特定小当りに当選した場合には、第3特定小当りに当選した場合よりも高い確率で二重丸印を特殊図柄として決定する一方で、第3特定小当りに当選した場合には、第2特定小当りに当選した場合よりも高い確率で星印を特殊図柄として決定する。このように、小当りに当選した場合において中列の図柄として特殊図柄が確定停止表示された場合には、その特殊図柄の種類によって当選した小当りの種類を示唆することとなる。
そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾図を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。続いて、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
特に、特定小当りに当選した場合、演出制御用CPU31aは、小当り遊技中においてエンディングコマンドを入力すると、その小当り遊技中に特殊通過コマンドを入力したか否かを判定する。そして、演出制御用CPU31aは、特殊通過コマンドを入力したと判定した場合には、飾図として確定停止表示されていた小当り図柄を大当り図柄に変更させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。その一方で、演出制御用CPU31aは、特殊通過コマンドを入力しなかったと判定した場合には、飾図として確定停止表示されていた小当り図柄を、はずれリーチ変動と同じはずれ図柄に変更させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。このように、飾図として大当り図柄が表示されることによって、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されることが特定可能な演出が実行され、飾図としてはずれ図柄が表示されることによって、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されないことが特定可能な演出が実行されることとなる。
また、演出制御用CPU31aは、変短指定コマンド、変短終了コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する値を演出制御用RAM31cに設定する。特に、演出制御用CPU31aは、当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドを入力すると、特図の種類から当りの種類が特定可能である。また、演出制御用CPU31aは、その当りの種類に基づいて、変短状態が付与されるか否か、変短状態の上限回数が特定可能である。そして、演出制御用CPU31aは、変短状態が付与された場合には、演出制御用RAM31cに割り当てられた作動回数に特定した変短状態の上限回数を設定する。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。そして、演出制御用CPU31aは、作動回数が「0」となるまで、変動ゲームが実行される毎に作動回数を「1」減算する。
特に、演出制御用CPU31aは、特図指定コマンドに基づいて第1〜第3特定小当りに当選したか否かを判定するとともに、特殊通過コマンドに基づいて、特殊通過領域47を遊技球が通過したか否かを判定する。そして、演出制御用CPU31aは、小当りに当選した後に、特殊通過領域47への遊技球の通過による大当り遊技が付与されたと判定された場合には、当選した小当りの種類によって、大当り遊技の終了後に付与される変短状態の上限回数を特定することとなる。
また、本実施形態において、特殊通過領域47への遊技球の通過による大当り遊技が終了した後には、変短状態が付与されることとなるが、その変短状態が継続可能な変動ゲームの回数(継続可能回数)を報知することによって、最終的に変短状態が付与される変動ゲームの上限回数を報知する変短回数報知演出が実行される。特に、この変短回数報知演出は、継続可能回数を1回報知することによって変短状態の上限回数を報知する場合と、継続可能回数を複数段階に分けて報知することによって最終的に変短状態の上限回数を報知する場合(所謂「上乗せ報知」)とがある。
図6に示すように、変短状態の上限回数(図中においては「変短回数」と示す)と、継続可能回数とが演出制御用ROM31bに対応付けられて記憶されている。変短状態の上限回数が「60回」である場合には、継続可能回数を1回で報知することによって上限回数を報知する演出パターンEP64と、継続可能回数を複数段階に分けて報知することで上限回数を報知する演出パターンEP61〜EP63とが規定されている。また、演出パターンEP61では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「20回」が、21回目の変動ゲームで「20回」が、41回目の変動ゲームで「20回」がそれぞれ継続可能回数として報知されるように規定されている。また、演出パターンEP62では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「20回」が、21回目の変動ゲームで「40回」がそれぞれ継続可能回数として報知されるように規定されている。また、演出パターンEP63では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「40回」が、41回目の変動ゲームで「20回」がそれぞれ継続可能回数として報知されるように規定されている。また、演出パターンEP64では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「60回」が継続可能回数として報知されるように規定されている。
また、変短状態の上限回数が「40回」である場合には、1回で上限回数を報知する演出パターンEP42と、複数回に分けて継続可能回数を報知することで上限回数を報知する演出パターンEP41とが規定されている。また、演出パターンEP41では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「20回」が、21回目の変動ゲームで「20回」がそれぞれ継続可能回数として報知されるように規定されている。また、演出パターンEP42では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「40回」が継続可能回数として報知されるように規定されている。
また、変短状態の上限回数が「20回」である場合には、1回で上限回数を報知する演出パターンEP21が規定されている。この演出パターンEP21では、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「20回」が継続可能回数として報知されるように規定されている。
このように報知が行われる場合、例えば、大当り遊技の終了後、1回目の変動ゲームで「20回」の変動ゲームまでは変短状態が継続可能であると報知されても、変短状態の上限回数が「20回」、「40回」、及び「60回」の何れであるかが変短回数報知演出からは特定困難となる。また、例えば、大当り遊技の終了後、21回目の変動ゲームで「20回」の変動ゲームまでは変短状態が継続可能であると報知されると、変短状態が継続されたことに加えて、変短状態の上限回数が「40回」、及び「60回」の何れであるかが変短回数報知演出からは特定困難となる。
ここで、演出表示装置11の画像表示部GHに表示される画像の具体的な一例について図7及び図8を参照して以下に説明する。
まず、図7(a)に示すように、画像表示部GHには、飾図が確定停止表示されている。そして、変動ゲームの始動条件が成立した場合には、図7(b)に示すように、飾図の変動表示が行われる。そして、図7(c)に示すように、左列の飾図と右列の飾図とが一致するように一旦停止表示され、リーチ状態となり、図7(d)に示すように、中列の飾図として三角印の特殊図柄が停止表示され、小当り図柄が確定停止表示される。この場合において、第2大入賞口装置21が開放状態となるが、特殊通過領域47を遊技球が通過しなかった場合には、図7(e)に示すように、小当り図柄がはずれ図柄に変更される。その一方で、図7(f)に示すように、中列の飾図として二重丸印の特殊図柄が停止表示され、小当り図柄が確定停止表示される場合もある。そして、第2大入賞口装置21が開放状態となるが、特殊通過領域47を遊技球が通過した場合には、図7(g)に示すように、小当り図柄が大当り図柄に変更され、小当り遊技が終了した後に、図7(h)に示すように、大当り遊技が開始される。
続いて、図8(a)に示すように、大当り遊技が終了した場合には、次回の変動ゲームから変短状態が付与される。そして、その変動ゲームの開始を契機として、図8(b)に示すように、「+ST20回」、「残りST20回」という画像が表示されることによって、少なくとも20回の変動ゲームが実行されるまで変短状態の継続可能であることが確定する変短回数報知演出が実行される。また、変動ゲームの開始毎に「残りSTXX回」という画像が「1」減算された画像に変更される。
続いて、大当り遊技の終了後、20回の変動ゲームが終了した場合には、図8(c)に示すように、「残りST0回」という画像が表示される。そして、次回(大当り遊技の終了後、21回目)の変動ゲームの開始を契機として、図8(d)に示すように、「+ST20回」、「残りST20回」という継続可能回数を示す画像が表示される場合があり、それ以降、少なくとも20回の変動ゲームが実行されるまで変短状態の継続可能であることが確定する変短回数報知演出が実行される。
続いて、大当り遊技の終了後、40回の変動ゲームが終了した場合には、図8(e)に示すように、「残りST0回」という画像が表示される。そして、次回(大当り遊技の終了後、41回目)の変動ゲームの開始を契機として、図8(f)に示すように、「+ST20回」、「残りST20回」という画像が表示される場合があり、それ以降、少なくとも20回の変動ゲームが実行されるまで変短状態の継続可能であることが確定する変短回数報知演出が実行される。
続いて、大当り遊技の終了後、60回の変動ゲームが終了した場合には、図8(g)に示すように、「残りST0回」という画像が表示され、次回(大当り遊技の終了後、61回目)の変動ゲームの開始を契機として、図8(h)に示すように、「変短終了」という画像が表示され、変短状態が終了したことを示す変短終了報知演出が実行される。このような変短終了報知演出は、実際の変短状態の上限回数によって、大当り遊技の終了後、20回及び40回の変動ゲームが終了した場合にも実行される場合がある。
演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力したときには、特図指定コマンド、特殊通過コマンドに基づいて第1〜第3特定小当りに当選した後に特殊通過領域47への遊技球の通過による大当り遊技が付与されたか否かを判定する。この判定結果が肯定である場合、演出制御用CPU31aは、当選した小当りの種類に基づいて、変短状態の上限回数を特定し、演出制御用RAM31cに記憶する。そして、演出制御用CPU31aは、変短状態の上限回数に基づいて、演出パターンを決定する。具体的に、演出制御用CPU31aは、第1特定小当りに当選した後に、大当り遊技が付与された場合には、変短状態の上限回数を「60回」と特定し、演出パターンEP61〜EP64から何れかを決定し、演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、第2特定小当りに当選した後に、大当り遊技が付与された場合には、変短状態の上限回数を「40回」と特定し、演出パターンEP41,EP42から何れかを決定し、演出制御用RAM31cに記憶する。最後に、演出制御用CPU31aは、第3特定小当りに当選した後に、大当り遊技が付与された場合には、変短状態の上限回数を「20回」と特定し、演出パターンEP21を決定し、演出制御用RAM31cに記憶する。なお、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、小当りに当選することなく、大当りに当選した場合には、演出パターンEP64を決定し、非特定小当り又は第4特定小当りに当選した後に、小当り遊技中に特殊通過領域47を遊技球が通過した場合には、演出パターンEP21を決定し、演出制御用RAM31cに記憶する。
この処理とは別に、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、作動回数に基づいて、変短状態の付与が継続されており、大当り遊技の終了後、予め定められた特定回数の変動ゲームであるか否かを判定する。なお、本実施形態では、特定回数としては、決定された演出パターンに対応する回数であり、1回目、21回目、41回目が該当する。具体的な一例としては、演出パターンEP61の場合には、「20回」を3回報知するパターンであり、特定回数としては1回目、21回目、41回目が該当する。また、演出パターンEP63の場合には、「40回」、「20回」の順に報知するパターンであり、1回目、41回目が該当する。演出制御用CPU31aは、特定回数の変動ゲームであると判定された場合には、変短状態の上限回数を示唆する画像を表示させるように演出表示装置11の制御を行うことによって、変短回数報知演出を実行させる制御を行う。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、作動回数と、決定された演出パターンとに基づいて、変短回数報知演出において報知される残りゲーム回数をカウントダウンするように演出表示装置11の制御を行う。
このように、演出制御用CPU31aは、変短状態の上限回数が決定された場合には、変短回数の上限回数を報知する変短回数報知演出の演出パターン(演出内容)を決定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定の演出パターン(演出パターンEP41,EP61〜EP63)を決定した場合には、変短状態の上限回数を越えない第1回数を報知させた後に、第1回数に加算すると上限回数となる第2回数を報知させる制御を行うこととなる。つまり、演出制御用CPU31aは、複数段階に分けて変短状態の上限回数を報知させる制御を行うこととなる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)特図を用いた変動ゲームと、普図を用いた普図ゲームとが実行可能である。また、変動ゲームにおいて小当り表示結果が表示されたことを条件として第2大入賞口装置21の特殊入賞口22が開放状態を取り得るように第2大入賞口羽根23が動作し、特殊入賞口22に入球した遊技球が特殊通過領域47を通過した場合に、大当り遊技が生起される。特に、特図を特定することで小当りの種類が特定可能であり、小当りの種類を特定することで、特殊通過領域47を遊技球が通過し易い第1特殊状態となるか、特殊通過領域47を遊技球が通過し難い第2特殊状態となるかが予測可能となる。このため、特図から特殊通過領域47への遊技球の通過度合いが予測可能となり、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)特に、中列の飾図として確定停止表示される特殊図柄の種類を特定することで小当りの種類が特定可能であり、小当りの種類を特定することで、特殊通過領域47を遊技球が通過し易い第1特殊状態となるか、特殊通過領域47を遊技球が通過し難い第2特殊状態となるかが予測可能となる。このため、単に特殊通過領域47に遊技球が通過するか否かといったことのみならず、特殊図柄の種類から特殊通過領域47への遊技球の通過度合いが予測可能となる。したがって、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(3)また、当りの種類に対応する特図から特殊通過領域47への遊技球の通過度合いが決定されるため、その通過度合いを安定して制御することができ、設計者の意図した確率に近づけることができる。
(4)また、第1特殊状態では特殊通過領域47を遊技球が通過可能な第1特殊期間に、第2特殊状態では特殊通過領域47を遊技球が通過困難な第2特殊期間に、それぞれ第2大入賞口羽根23(第2大入賞口装置21)が開放状態に制御される。このように、特殊振分シャッタ49の振分パターンが1種類であっても、第2大入賞口羽根23の開放態様により、第1特殊状態と第2特殊状態とで第2大入賞口装置21を切り替えることができる。
(5)特殊振分シャッタ49による振分の切り替え前に、予め定められた時間だけ第2大入賞口羽根23を閉鎖状態に制御する。このため、特殊振分シャッタ49による振分の切り替え前に、第2大入賞口装置21に遊技球が入賞せずに、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が残存することにより遊技球が予期せずに特殊通過領域47を通過することを抑制することができ、特殊通過領域47への遊技球の通過度合いに関する制御を正確に行う可能性を高めることができる。
(6)小当りの種類に基づいて、変短状態を付与する上限回数が決定されるので、小当りの種類によって、特殊通過領域47への遊技球の通過度合いを示す状態以外にも、変短状態に関する特典量に対する期待感を高揚させることができる。したがって、遊技の進行に多様性を持たせることによって、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(7)決定された変短状態の上限回数を1回で直接的に報知するだけではなく、第1回数、第2回数というように複数段階に分けて報知を行う。これによって、変短状態の上限回数を特定し難くすることができるとともに、変短状態が段階的に増加するように報知することができ、演出効果を向上させることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、当り遊技の終了後に必ず変短状態を付与したが、これに限らず、例えば、当選した当りの種類によって変短状態を付与しない場合があってもよい。
・上記実施形態において、変短状態の上限回数を示す又は示唆する変短回数報知演出を、変動ゲームの開始を契機として実行させたが、これに限らず、例えば、変動ゲームの途中や最後に実行させてもよい。また、例えば、大当り遊技中に変短回数報知演出を実行させてもよい。
・上記実施形態において、報知したゲーム回数が「0」となった後に、ゲーム回数を加算するように変短回数報知演出を実行させたが、これに限らず、例えば、報知したゲーム回数が「0」となる前に、ゲーム回数を加算するように変短回数報知演出を実行させてもよい。具体的には、大当り遊技の終了後を基準として、1回目の変動ゲームで「20回」が、11回目の変動ゲームで「20回」が、31回目の変動ゲームで「20回」がそれぞれ継続可能回数として報知されるように規定されていてもよい。この場合、11回目の変動ゲームで「20回」が継続可能回数として報知されることによって、10回目の変動ゲームの終了後に変短状態が継続可能な「10回」に、「20回」を加算して、合計「30回」の変動ゲームで変短状態が継続可能であることが報知される。同じように31回目の変動ゲームで「20回」が継続可能回数として報知されることによって、30回目の変動ゲームの終了後に変短状態が継続可能な「10回」に、「20回」を加算して、合計「30回」の変動ゲームで変短状態が継続可能であることが報知される。また、予め規定された変動ゲームにおいて、予め定められた継続可能回数を報知する変短回数報知演出を実行させたが、これに限らず、例えば、抽選により変短回数報知演出を実行させる変動ゲームが決定され、抽選により報知する継続可能回数を決定するように変短回数報知演出を実行させてもよい。また、例えば、変動ゲーム毎に、変短回数報知演出を実行させるか否かの抽選や継続可能回数を決定する抽選を行うように構成してもよい。
・上記実施形態において、複数段階に分けて変短回数の上限回数を報知する場合、2段階又は3段階に分けて報知したが、これに限らず、例えば、4段階以上に分けて報知してもよい。また、複数段階に分けて変短回数の上限回数を報知したが、これに限らず、例えば、複数段階に分けずに、1回で変短回数の上限回数を報知するように構成してもよい。
・上記実施形態において、小当りの種類に基づいて、当り遊技の終了後に変短状態の上限回数を異ならせたが、これに限らず、例えば、小当りの種類に基づいて、当り遊技の終了後に変短状態の上限回数を同じとしてもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームにおける特図に対応する飾図が演出表示装置11に表示されたが、これに限らず、例えば、普図ゲームにおける普図に対応する飾図が演出表示装置11に表示されるように構成してもよく、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、飾図から当選した小当りの種類を予測可能としたが、これに限らず、例えば、飾図ではなく、キャラクタ画像や背景画像等の他の演出画像から、当選した小当りの種類を予測可能としてもよい。また、例えば、飾図や他の演出画像から、当選した小当りの種類を予測できないようにしてもよい。また、演出表示装置11により画像を表示させること以外でも、例えば、スピーカからの音声、ランプ等の発光、振動部の振動、可動体の変位、送風装置からの送風などであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、例えば、当り抽選の結果や当り種類が確定するように演出を実行させてもよい。また、当り抽選の結果や当り種類を特定、予測できるような演出を行わなくてもよい。
・上記実施形態において、非変短状態においては、第2大入賞口羽根23を短開放態様で開放状態となり、変短状態においては、第2大入賞口羽根23を長開放態様で開放状態となったが、これに限らず、例えば、非変短状態において、当選した小当りの種類によって第2大入賞口羽根23を長開放態様で開放させる場合があってもよい。また、例えば、変短状態において、当選した小当りの種類によって第2大入賞口羽根23を短開放態様で開放させる場合があってもよい。
・上記実施形態において、小当りに当選した後に特殊通過領域47を遊技球が通過した場合、ラウンド遊技の規定ラウンド数が実質的に「16回」に設定されるが、これに限らず、例えば、当選した小当りの種類によっては、規定ラウンド数を異ならせてもよく、更には、全てのラウンド遊技において実質的に出玉が得られないように設定してもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームにおいて、当り抽選の結果により当りに当選した場合に、特図の種類により、当りの種類(大当り及び小当り)を決定したが、これに限らない。例えば、大当り抽選と、小当り抽選とを別々に行うように制御してもよく、その実行順序も問わず、大当り抽選に当選しなかった場合に、小当り抽選を行っても、小当り抽選に当選しなかった場合に、大当り抽選を行ってもよい。具体的な一例としては、第1変動ゲーム及び第2変動ゲームにおける大当り抽選の当選確率が327/65536(約1/200)、第2変動ゲームにおける小当り抽選の当選確率が32760/65536(約1/2)、第1変動ゲームおける小当り抽選の当選確率が1/65536と規定されていてもよい。また、例えば、第1変動ゲームおける小当り抽選の当選確率が0/65536と規定されていてもよい。そして、小当りに当選した場合、約1/10の確率で第1〜第3特定小当りの何れかに当選し、約9/10で第4特定小当りに当選するように構成してもよい。このように規定し、制御することによって、上記実施形態と同じように、第2変動ゲームにおいて、約1/20の確率で、第2大入賞口装置21が第2長開放態様で動作するように構成してもよい。
・上記実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した後に、特殊通過領域47を遊技球が通過した場合に、大当り遊技が生起される一方で、当り抽選の結果に基づいて大当りに当選した場合に、特殊通過領域47を遊技球が通過したか否かに拘わらず、大当り遊技が生起されたが、これに限らない。例えば、当り抽選の結果に基づいて大当りに当選しないように構成してもよい。また、例えば、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選しないように構成してもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームにおいて小当りに当選した場合に、第2大入賞口装置21を開放状態に動作させる小当り遊技を行い、第2大入賞口装置21に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過したときに、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されたが、これ限らない。例えば、変動ゲームにおいて大当りに当選した場合に、大当り遊技が生起され、1ラウンド目のラウンド遊技において、第2大入賞口装置21を開放状態に動作させ、特殊通過領域47を遊技球が通過したときに、大当り遊技が継続され、2ラウンド目のラウンド遊技において、第1大入賞口装置18を開放状態に動作させるように制御してもよい。つまり、変動ゲームにおいて大当り表示結果が表示された場合に、第2大入賞口羽根23(第2大入賞口装置21)が開放状態となる大当り遊技が生起され、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技が継続されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、変短状態が付与されているか否かに対応して、開閉羽根16を開閉動作させる開放パターンが決定されたが、これに限らない。例えば、普通当りの種類に対応して、開閉羽根16を開閉動作させる開放パターンが決定されてもよい。
・上記実施形態において、1つの動作パターンで特殊振分シャッタ49を動作させたが、これに限らず、例えば、複数の動作パターンで特殊振分シャッタ49を動作させてもよい。また、例えば、1つの動作パターンで第2大入賞口羽根23を動作させるとともに、複数の動作パターンで特殊振分シャッタ49を動作させることで、特殊振分シャッタ49の開放態様で、特殊通過領域47への遊技球の通過度合いを制御可能としてもよい。
・上記実施形態において、第2始動入賞口15において、開閉羽根16が閉鎖状態となると、遊技球が入賞不可能となったが、これに限らず、例えば、開放状態よりも入賞し難くければ、遊技球が入賞可能であってもよい。
・上記実施形態において、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われる前に、予め定められた時間だけ第2大入賞口羽根23を閉鎖状態としたが、これに限らず、例えば、予め定められた時間が設定されず、第2大入賞口羽根23が開放状態から閉鎖状態となった直後に、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われてもよい。
・上記実施形態において、特殊振分シャッタ49が特殊位置になると、必ず特殊通過領域47に遊技球が誘導され、特殊振分シャッタ49が一般位置になると、必ず一般通過領域48に遊技球が誘導されたが、これに限らない。例えば、特殊振分シャッタ49が特殊位置になると、特殊通過領域47よりも可能性が低いが、一般通過領域48に遊技球が誘導されるように構成してもよい。また、例えば、特殊振分シャッタ49が一般位置になると、一般通過領域48よりも可能性が低いが、特殊通過領域47に遊技球が誘導されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、例えば、作動ゲート19、第2始動入賞口15、第2大入賞口装置21が遊技盤10の右側にそれぞれ配設されたが、これに限らず、例えば、遊技盤10の左側にそれぞれ配設されてもよい。また、例えば、第1大入賞口装置18が遊技盤10の右側にそれぞれ配設されてもよい。また、上記実施形態において、上方から順番に、作動ゲート19、第2始動入賞口15、第2大入賞口装置21が配設されたが、これに限らず、例えば、第2始動入賞口15が上方に配設されていても問題ない。
・上記実施形態において、普通図柄表示装置20に普通当り図柄が表示された場合に、第2入賞口15aが開放状態となったが、必ずしも普通当り図柄が表示されることが条件ではなく、普通当り抽選で当選し、普通当り遊技が付与されることで有利な状態となり得る場合に第2入賞口15aが開放状態となるようにすればよい。
・上記実施形態において、特図及び普図の表示態様は問わない。例えば、上記実施形態において、特図としては14セグメント型の表示装置を用いたが、これに限らず、数字を表示するものでなくても、複数のドットを表示する表示装置や、単に複数のLED等を点灯及び消灯を行う表示装置であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、第1大入賞口装置18に入賞した遊技球が通過可能な特定通過領域と一般通過領域とを形成し、ラウンド制御が終了するまでに特定通過領域を遊技球が通過しなかった場合に、それ以降のラウンド制御が実行されないで大当り遊技が終了するように制御してもよい(所謂、「パンク」)。また、例えば、特定ラウンドのラウンド制御に限り、特定通過領域を遊技球が通過しなかった場合に、それ以降のラウンド制御が実行されないで大当り遊技が終了するように制御してもよい。
・上記実施形態において、第1大入賞口装置18と第2大入賞口装置21とを別体として構成したが、これに限らず、例えば、1つの大入賞口で構成してもよい。
・上記実施形態において、第2変動ゲームを第1変動ゲームよりも優先的に実行させるように制御したが、これに限らず、例えば、第1変動ゲームと第2変動ゲームとを入賞順序に従って実行させるように制御してもよい。また、例えば、第1変動ゲームと第2変動ゲームとを同時に実行させてもよい。また、2種類の変動ゲームではなく、例えば、1種類又は3種類以上の変動ゲームを実行させてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記当り判定手段は、前記図柄変動ゲームが小当りとなるか否かを判定する小当り判定手段を有し、前記図柄変動ゲームにおいて小当り表示結果が表示された場合に前記特殊開閉手段が開放状態を取り得るように動作する小当り遊技が生起され、前記特殊通過領域を遊技球が通過した場合に大当り遊技が生起されることを特徴とする。
(ロ)前記当り判定手段は、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段を有し、前記図柄変動ゲームにおいて大当り表示結果が表示された場合に、前記特殊通過領域を遊技球が通過したか否かに拘わらず、大当り遊技が生起されることを特徴とする。
(ハ)前記当り判定手段は、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段を有し、前記図柄変動ゲームにおいて大当り表示結果が表示された場合に、前記特殊開閉手段が開放する大当り遊技が生起し、前記特殊通過領域を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技が継続されることを特徴とする。
(ニ)遊技球が入球可能な特別入球口、及び前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた当り表示結果が表示された場合に該特別入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する特別開閉手段を有する特別入球手段を備え、前記特別開閉手段は、前記特殊通過領域を遊技球が通過したことを条件として開放状態を取り得るように動作することを特徴とする。