[第1実施形態]
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1実施形態について図1〜図10を参照して説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有するゲーム実行手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う結果導出ゲームとしての図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)を含み、該変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の右下には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果、小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、特別図柄表示装置12において、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄を1回として実行される。
本実施形態において特別図柄表示装置12には、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果又は小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。特図は、大当りを認識し得る図柄となる大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる小当り図柄(小当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となるはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。つまり、変動ゲームでは、図柄が確定停止表示されることによって当り抽選(大当り抽選及び小当り抽選)の抽選結果が導出される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に複数種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、特別図柄表示装置12に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から当り(大当り及び小当り)又ははずれを認識し得る。
そして、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄表示装置12に大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による大当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである。
また、特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾図によるはずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである。
また、特別図柄表示装置12に小当り図柄(小当り表示結果)が確定停止表示される場合、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される。また、特別図柄表示装置12に大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合でも、演出表示装置11に確変示唆図柄(確変示唆表示結果)が確定停止表示される場合もある。なお、この確変示唆図柄は、大当りの当選確率を低確率状態から高確率状態へ変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される可能性を示唆する図柄である。本実施形態において、飾図による確変示唆図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせの中でも、所定の図柄組み合わせが該当する。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
特別図柄表示装置12の右には、複数個(本実施形態では2個)の特図保留発光部を有する特別図柄保留表示装置13が配設されている。特別図柄保留表示装置13は、機内部で記憶した変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「保留記憶数」と示す。保留記憶数は、遊技盤10に配設した始動手段としての第1始動入賞口14又は第2始動入賞口15に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1始動入賞口14又は第2始動入賞口15へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。
また、特別図柄保留表示装置13の右には、複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を有する普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下、普通図柄を「普図」と示し、普通図柄ゲームを「普図ゲーム」と示す。また、この普図ゲームにおいても変動ゲームと同じように、遊技盤10に配設した作動ゲート19に遊技球が通過(入球)することで普図用の始動保留球(普図始動保留球)が記憶される。この普図始動保留球の記憶数(普図保留記憶数)は、作動ゲート19への遊技球の通過により、所定の上限数(本実施形態では「4」)を上限として「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。また、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
演出表示装置11の下方には、遊技球の第1入賞口14a(入球口、第1入球口)を有する第1始動入賞口14が配設されている。第1始動入賞口14の奥方には入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図3に示す)が配設されている。第1始動入賞口14は、入賞した遊技球を第1始動口スイッチSW1で検知することにより、変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、符号Yに示すように遊技球が遊技盤10の右側から転動したときには、符号Xに示すように遊技盤10の左側から転動したときよりも、第1始動入賞口14に入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。つまり、第1始動入賞口14は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xに設けられている。
また、演出表示装置11の右下には、遊技球の第2入賞口15a(入球口、第2入球口)を有する第2始動入賞口15が配設されている。第2始動入賞口15は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根16を備えている。第2始動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により第2入賞口15aが開放されることで遊技球の入賞が許容される。つまり、第2始動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により開状態(第1状態)とされたときには、閉状態(第2状態)とされたときよりも第2入賞口15aに遊技球が入賞(入球)し易くなる。そして、第2始動入賞口15の奥方には入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図3に示す)が配設されている。第2始動入賞口15は、入賞した遊技球を第2始動口スイッチSW2で検知することにより、変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2始動入賞口15に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。つまり、第2始動入賞口15は、遊技盤10の左側を主とする第1流路Xとは異なり、遊技盤10の右側を主とする第2流路Yに設けられている。
また、第2始動入賞口15の上には、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW4(図3に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW4で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口15の開閉羽根16を開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。即ち、普通当り抽選に当選すると、開閉羽根16の開放によって第2始動入賞口15に遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、第2始動入賞口15の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。特別入賞口としての大入賞口18は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、変動ゲームにおける大当り遊技中に大入賞口扉17が奥行き方向に移動する開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。なお、本実施形態において、遊技球が遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、大入賞口18に入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
この大当り遊技は、大当り抽選で大当りに当選し、特別図柄表示装置12において変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、原則として、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口18が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口18の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口18に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。ラウンド遊技では、原則として、ラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、原則として、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技の終了後に、遊技者に有利な確変状態が付与される場合がある。確変状態は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として付与される。この確変状態では、大当り遊技終了後に、大当りの当選確率が低確率状態から高確率状態に変動する。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、確変大当りとなった場合、大当り遊技終了後、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、次回の大当り遊技が付与されるまでの間、(「次回まで」と示す)付与される。このように、確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利であり、遊技者は、確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。その一方で、非確変大当りとなった場合、大当り遊技終了後、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、確変状態が付与されないようになっている。
また、大当り遊技の終了後には、変動短縮状態(以下、「変短状態」と示す)が付与される場合がある。この変短状態では、変短状態が付与されていない非変短状態と比較して、変動ゲームの変動時間が短縮される場合があり(短縮され得る)、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合がある。また、変短状態では、開閉羽根16を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、非変短状態と比較して短縮される。また、変短状態では、普図ゲームの普通当りの当選確率が低確率状態から高確率状態に変動する。また、変短状態では、普通当り抽選に当選した際、非変短状態とは異なる動作パターンで開閉羽根16が開閉動作するようになっている。なお、本実施形態において、非変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が短開放する一方で、変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が長開放する。つまり、開閉羽根16は、変短状態では、非変短状態と比較して、1回の普通当りに対応する合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。このため、変短状態は、開閉羽根16が開放状態に動作し易い入球率向上状態であり、変動ゲームが実行され易くなる傾向がある。
また、変短状態が付与される場合には、大当りの種類に応じて、次回の大当り遊技が付与されるまで(「次回まで」と示す)、又は予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数として、変短状態が付与されるようになっている。
なお、普通当りとなった場合に開閉羽根16が開放されるが、閉鎖する前であっても、入賞上限個数の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。また、変短状態は、大当りの種類、当選時における遊技状態に応じて、予め定めた回数の変動ゲームが行われるまでの間、又は次回の大当り遊技が付与されるまでの間、付与される場合がある。
また、このように変短状態が付与されている場合には、開閉羽根16が開動作し易くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞し難いが、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利な遊技状態である。その一方で、変短状態が付与されていない場合には、開閉羽根16が開動作し難くなる。このため、第1始動入賞口14に遊技球が入賞するように、遊技球が遊技盤10の左側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「左打ち」)ほうが遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、大当り遊技中は、大入賞口18に入賞し易くするために、遊技球が遊技盤10の右側から転動するように遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」)ほうが遊技者にとって有利である。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機での仕様は以下の通りである。飾図としては[1]〜[7]の7種類の数字が採用されている。また、大当り図柄としては[111][222][333][444][555][666][777]が、確変示唆図柄としては、[123][234][345][456][567][671][712]がそれぞれ採用されている。また、大当りの当選確率としては、低確率状態で165/65536、高確率状態で1650/65536がそれぞれ規定されている。また、小当りの当選確率としては、280/65536が規定されている。普通当りの当選確率としては、低確率状態で16384/65536、高確率状態で65535/65536がそれぞれ規定されている。また、遊技球の賞球数としては、第1始動入賞口14及び第2始動入賞口15に対して3個が、大入賞口18に対して15個がそれぞれ規定されている。また、開閉羽根16の短開放としては、開閉羽根16が1回開放し、開放してから200ms経過するまで開放状態を維持する態様が、開閉羽根16の長開放としては、開閉羽根16が1回開放し、開放してから5496ms経過するまで開放状態を維持する態様が、それぞれ規定されている。また、開閉羽根16の閉鎖条件である入賞上限個数としては、10球が規定されている。また、各ラウンド遊技では、大入賞口18の開放回数として「1回」が、入賞上限個数として「8球」が、それぞれ設定されている。また、変短状態が付与される予め定められた予め定めた回数としては、50回が相当する。また、特別図柄表示装置12には、111種類の特図があり、100種類の大当り図柄と、10種類の小当り図柄と、1種類のはずれ図柄とに分類される。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する大当り遊技及び小当り遊技について図2を参照して以下に説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、図2に示す5種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに対応する大当り遊技が付与されるようになっている。そして、5種類の大当りのうち、何れの大当りが付与されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)に応じて決定されるようになっている。本実施形態において特別図柄表示装置12に確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、図2に示すように、大当りの種類毎に分類される。
そして、特別図柄表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Aには50種類の大当り図柄が振分けられている。また、図柄Bには9種類の大当り図柄が、図柄Cには11種類の大当り図柄が、図柄Dには10種類の大当り図柄が、図柄Eには20種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。また、図柄Fには、10種類の小当り図柄が振分けられている。
図柄Aに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定された大当り遊技であり、以下、「8R大当り遊技」と示す。また、8R大当り遊技が付与される大当りは、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるため、「8R確変大当り」と示す。
図柄Bに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定された大当り遊技である。また、5〜8回目のラウンド遊技における大入賞口18の最大開放時間が8R大当り遊技と同じであるが、1〜4回目のラウンド遊技における大入賞口18の最大開放時間が8R大当り遊技よりも短く、ほとんど出玉が得られない。このため、実質的に出玉を得られる規定ラウンド数が「4回」となるので、この大当り遊技は、「第1の4R大当り遊技」と示す。また、第1の4R大当り遊技が付与されるときに当選する大当りは、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるため、「第1の4R確変大当り」と示す。
その一方で、図柄Cに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「8回」に設定された大当り遊技である。また、1〜4回目のラウンド遊技における大入賞口18の最大開放時間が8R大当り遊技と同じであるが、5〜8回目のラウンド遊技における大入賞口18の最大開放時間が8R大当り遊技よりも短く、ほとんど出玉が得られない。このため、実質的に出玉を得られる規定ラウンド数が「4回」となるので、この大当り遊技は、「第2の4R大当り遊技」と示す。また、第1の4R大当り遊技と第2の4R大当り遊技との両方を「4R大当り遊技」と示す場合もある。また、第2の4R大当り遊技が付与されるときに当選する大当りは、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるため、「第2の4R確変大当り」と示す。また、第1の4R確変大当りと第2の4R確変大当りとの両方を「4R確変大当り」と示す場合もある。
また、図柄D,Eに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であるが、8R大当り遊技よりもラウンド遊技における大入賞口18の最大開放時間が短く、ほとんど出玉が得られないため、以下、「短縮大当り遊技」と示す。また、図柄Dに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに当選する大当りは、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるため、「短縮確変大当り」と示す。その一方で、図柄Eに分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに当選する大当りは、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されないため、「短縮非確変大当り」と示す。また、短縮確変大当りと短縮非確変大当りとの両方を「短縮大当り」と示す場合もある。
8R大当り遊技及び第2の4R大当り遊技では、オープニング時間として、大当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、「10(秒)」が設定されている。その一方で、第1の4R大当り遊技及び短縮大当り遊技では、オープニング時間として、大当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、「0.004(秒)」が設定されている。
また、8R大当り遊技では、各ラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2(秒)」がそれぞれ設定されている。短縮大当り遊技では、各ラウンド遊技の最大時間として「0.004(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間として「1.5(秒)」がそれぞれ設定されている。また、第1の4R大当り遊技では、1〜4回目のラウンド遊技の最大時間として「0.004(秒)」が、それらのラウンド間のインターバル時間として「1.5(秒)」が、5〜8回目のラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が、それらのラウンド間のインターバル時間として「2(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、第2の4R大当り遊技では、1〜4回目のラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が、それらのラウンド間のインターバル時間として「2(秒)」が、5〜8回目のラウンド遊技の最大時間として「0.004(秒)」が、それらのラウンド間のインターバル時間として「1.5(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、本実施形態において、大入賞口18が25秒を上限として開放され、2秒閉鎖される開放態様を長開放態様と示し、大入賞口18が0.004秒を上限として開放され、1.5秒閉鎖される開放態様を短開放態様とそれぞれ示す場合がある。また、これら大入賞口18の開放態様としては、大入賞口18が開放される時間と、その後において大入賞口18が閉鎖するインターバル時間とが含まれている。
また、8R大当り遊技及び第1の4R大当り遊技では、エンディング時間として、大当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、「15(秒)」が設定されている。その一方で、第2の4R大当り遊技及び短縮大当り遊技では、エンディング時間として、大当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、「0.004(秒)」が設定されている。
また、図2には図示しないが、これらの大当り遊技では、各ラウンド遊技における大入賞口18の開放回数として「1回」が設定されている。また、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「8球」が設定されている。
また、8R確変大当り、4R確変大当り、又は短縮確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、次回まで確変状態が付与されるようになっている。その一方で、短縮非確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態を問わず、確変状態が付与されないようになっている。
また、大当り遊技の終了後には、変短状態が付与される場合がある。特に、変短状態が付与される場合には、大当りの種類と、大当り抽選の当選時における遊技状態(確変状態、変短状態であるか否か)とに応じて、次回まで又は予め定められた回数の変動ゲームが終了するまでを上限回数として、変短状態が付与されるようになっている。なお、以下、大当り遊技の終了後に変短状態を継続する上限回数を「変短回数」と示す場合があり、変短状態が付与されない場合は、変短状態を継続する上限回数が「0回」となる(図2でも「0回」と示す)。
具体的には、8R確変大当り、又は4R確変大当りに当選した場合、大当りに当選したときの遊技状態に拘わらず、大当り遊技の終了後に、次回まで変短状態が付与されるようになっている。その一方で、非変短状態で短縮確変大当り、又は短縮非確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後に、変短状態が付与されないようになっている。また、変短状態で短縮確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後に、次回まで変短状態が付与されるようになっている。その一方で、変短状態で短縮非確変大当りに当選した場合、大当り遊技の終了後に、予め定められた「50回」の変動ゲームが終了するまでを上限として、変短状態が付与される。
また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、オープニング時間として「0.004(秒)」が、エンディング時間として「0.004(秒)」がそれぞれ設定されている。また、入賞上限個数(カウント数)として「8球」が、大入賞口18の開放回数として「4回」が、1回の開放時間として「0.004(秒)」が、それら開放の後にはインターバル時間として「1.5(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、小当り遊技では、オープニング時間、大入賞口18の開放時間、開放回数、インターバル時間、エンディング時間が、短縮大当り遊技と同じとなる。このため、オープニング時間、大入賞口18の開放時間、開放回数、インターバル時間、エンディング時間からは、短縮大当り遊技が付与されているか、小当り遊技が付与されているかが特定困難である。また、短縮大当り遊技及び小当り遊技では、第1の4R大当り遊技が開始されてから5回目のラウンド遊技が開始される直前まで、オープニング時間、大入賞口18の開放時間、開放回数、インターバル時間が同じであり、これらからは、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されているかが特定困難である。
また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時における遊技状態が継続されるようになっている。すなわち、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば確変状態を継続させる一方、確変状態が付与されていなければ非確変状態を継続させる。また、小当り遊技の終了後には、小当り抽選の当選時に変短状態が付与されていれば変短状態を継続させる一方、変短状態が付与されていなければ非変短状態を継続させる。
なお、本実施形態において、大当り遊技の開始後又は終了前において、大入賞口18が短開放態様で開閉制御される大当り遊技が特定の大当り遊技に相当する。また、本実施形態において、大入賞口18の開閉制御は、ラウンド遊技時間とインターバル時間とを含む制御である。具体的には、4R大当り遊技、短縮大当り遊技が特定の大当り遊技に相当する。特に、第1の4R大当り遊技では、その大当り遊技の開始後に短開放態様での大入賞口18の開閉制御が連続して行われ、その後に、長開放態様で大入賞口18の開閉制御が連続して行われる特定の大当り遊技である。また、第2の4R大当り遊技では、長開放態様で大入賞口18の開閉制御が連続して行われ、その後に、大当り遊技の終了前まで短開放態様での大入賞口18の開閉制御が連続して行われる特定の大当り遊技である。また、短縮大当り遊技は、長開放態様で大入賞口18の開閉制御が行われることなく、大当り遊技の開始後から終了前まで短開放態様での大入賞口18の開閉制御が連続して行われる特定の大当り遊技である。
このように、本実施形態において、大入賞口18の1回の開放時間には、長開放態様と短開放態様とが含まれている。大入賞口18の1回の開放時間は、長開放態様となる場合、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される所定間隔(例えば、約0.6秒)よりも長い時間に設定されており、大入賞口18に遊技球を入球させるのに十分な時間である。このような大入賞口18の開放態様が利益獲得可能態様に相当する。その一方で、大入賞口18の1回の開放時間は、短開放態様となる場合、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される所定間隔よりも短い時間に設定されており、大入賞口18に遊技球を入球させるのに十分な時間ではない。このような大入賞口18の開放態様が利益獲得困難態様に相当する。
次に、パチンコ遊技機の制御構成について図3を参照して説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が配設されている。演出制御手段(ゲーム制御手段及び当り遊技演出制御手段)としての演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
ここで、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について図3を参照して以下に説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12、特別図柄保留表示装置13、普通図柄表示装置20、普通電動役物ソレノイドSOL1、及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分乱数、及びリーチ判定用乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、大当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数が記憶されている。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、及びリーチ判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチ(リーチ状態)を形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数(リーチ実行決定用乱数)の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、確変示唆変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類できる。大当り変動は、8R大当り遊技、第2の4R大当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。確変示唆変動は、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技又は小当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的に大当り図柄又は小当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り遊技及び小当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、大当り遊技及び小当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、変動ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。
なお、本実施形態では、当選時の遊技状態が同じであることを条件として、8R大当り遊技、又は第2の4R大当り遊技の付与が決定された場合に同じ大当り変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、8R大当り遊技、及び第2の4R大当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。また、同じように、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、又は小当り遊技の付与が決定された場合に同じ確変示唆変動用の変動パターンを決定する。よって、変動ゲームの演出内容から、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
次に、演出制御基板31について図3を参照して以下に説明する。
演出制御基板31には、演出制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。このように、演出制御基板31は、当り抽選の抽選結果に基づいて、飾図や背景画像の表示等の各種の演出(ゲーム用演出)を伴わせて変動ゲームを行わせるように制御することとなる。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが開閉制御手段として機能する。
まず、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1又は第2始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第1始動入賞口14又は第2始動入賞口15に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を「1」加算する。保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の保留記憶数を表示するように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する保留判定処理を実行する。保留記憶数が「1」以上の場合、保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の保留記憶数を表示するように特別図柄保留表示装置13の表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、大当り判定処理を実行する。
大当り判定処理において、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの大当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変動ゲームの大当りの当選確率を、非確変状態では低確率状態で、確変状態では高確率状態で大当り判定を行うこととなる。
この大当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定し、大当りとなる変動ゲームを実行させるための大当り時変動処理を実行する。大当り時変動処理において主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として大当り図柄を決定し、大当り図柄に対応する大当りの種類を決定することとなる。続いて、主制御用CPU30aは、決定した大当り図柄から大当り遊技の種類を特定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、その大当り遊技の種類に対応する変動パターンを決定する。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類が8R大当り遊技、又は第2の4R大当り遊技であると特定した場合、大当り変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その一方で、主制御用CPU30aは、第1の4R大当り遊技、又は短縮大当り遊技であると特定した場合、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と小当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの小当り判定をする。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変動ゲームの小当り確率を、確変状態であるか否かに拘わらず、所定の確率で小当り判定を行う。
この小当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定し、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、小当りとなる変動ゲームを実行させるための小当り時変動処理を実行する。小当り時変動処理において主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図として小当り図柄を決定し、小当り図柄に対応する小当りの種類を決定することとなる。続いて、主制御用CPU30aは、確変示唆変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記小当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値が大当り又は小当りとなる値ではないことからはずれを特定する。このため、主制御用CPU30aは、保留記憶数に対応付けられたリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、両値が一致するか否かのリーチ判定を行う。なお、リーチ判定値としては、主に、確変状態や変短状態が付与されているか否か、減算後の保留記憶数等によって異なる値が定められており、リーチ演出を実行させるか否かを決定する確率が異なる場合がある。
このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選したことから、はずれリーチ変動となる変動ゲームを実行させるためのリーチ時変動処理を実行する。リーチ時変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定するとともに、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれリーチ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定に当選しなかったことから、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるためのはずれ時変動処理を実行する。はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、確変フラグ及び作動フラグから値を読み出し、該値に基づいて、はずれ変動用の変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
このように、主制御用CPU30aは、大当り遊技を決定した場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づいて特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31の演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、大当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、大当りに当選した場合、大入賞口18を開放させるときに、開放信号を出力し、大入賞口18を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、小当り遊技を決定した場合、大当り遊技を決定した場合におけるオープニングコマンド、ラウンドコマンド、エンディングコマンドと同じようにコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、小当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、小当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、小当りに当選した場合、大入賞口18を開放させるときに、開放信号を出力し、大入賞口18を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。これによって、主制御用CPU30aは、当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームでの導出結果の導出後、大入賞口18を開閉させる開閉制御を行うこととなる。
また、主制御用CPU30aは、確変フラグ、作動フラグ、又は作動回数の制御により、確変状態、変短状態に関する遊技状態の制御を行うこととなる。
具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に拘わらず、大当り遊技の開始時に、確変フラグ、作動フラグ、及び作動回数をクリアする(「0」を設定する)。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、確変状態を付与する場合には、確変フラグに「1」を設定する一方、確変状態を付与しない場合には、確変フラグに「0」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、変短状態を付与する場合には、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する一方、変短状態を付与しない場合には、作動フラグに「0」を設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに対応する変短指定コマンドを演出制御基板31に出力する。変短指定コマンドは、変短状態が付与されているか否かを示すコマンドである。
また、主制御用CPU30aは、予め定めた回数(本実施形態では50回)を上限回数として変短状態が付与される場合には、その回数を示す値を作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。また、主制御用CPU30aは、変動ゲーム毎に(変動ゲームの終了時に)作動回数を「1」減算し、値が「0」となると、作動フラグをクリアし(「0」を設定する)、変短終了コマンドを演出制御基板31に出力する。この変短終了コマンドは、変短状態が終了した旨を示すコマンドである。また、主制御用CPU30aは、次回の大当り遊技が生起するまでの間、変短状態が付与される場合には、その旨を示すデータを主制御用RAM30cに設定する。
次に、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について以下に説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU30aは、以下のような処理を所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に実行する。主制御用CPU30aは、まず、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数の数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行い、判定結果に対応する普図を、普通図柄表示装置20にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。そして、主制御用CPU30aは、普図の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置20の表示内容を制御するなど、普図ゲームに関する各種処理を実行する。
そして、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに変短状態が付与されているか否かによって異なる開放態様にて、開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。
なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、変短状態が付与されているか否かに応じた普図ゲームの変動パターンを選択し、決定する。これにより、主制御用CPU30aは、変短状態では、非変短状態よりも普図ゲームの変動時間を短くさせるよう制御するとともに、1回の普通当りに対応する合計開放時間を長く開放させるよう制御する。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために演出制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、演出制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾図を変動表示させて変動ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び当該特図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。
より詳しくは、演出制御用CPU31aは、8R大当り遊技、又は第2の4R大当り遊技が付与される大当り図柄の場合、飾図を大当り図柄の中から決定する。また、演出制御用CPU31aは、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、又は小当り遊技が付与される場合、飾図を確変示唆図柄の中から決定する。このように、本実施形態では、8R大当り遊技、第2の4R大当り遊技が決定された場合、大当り図柄から何れかが決定されるため、図柄の種類が同じとなる。このため、飾図から、8R大当り遊技、及び第2の4R大当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。また、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、又は小当り遊技が決定された場合、確変示唆図柄から何れかが決定されるため、図柄の種類が同じとなる。このため、飾図から、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたかを特定することができないようになっている。
また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動用の変動パターンが指定された場合、リーチ状態を形成するはずれ図柄の中から飾図を決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ変動用の変動パターンが指定された場合、飾図をはずれ図柄の中から決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。この制御により、演出表示装置11では変動ゲームが行われる。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、原則として、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、原則として、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、原則として、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変短指定コマンド、変短終了コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する値を演出制御用RAM31cに設定する。特に、演出制御用CPU31aは、大当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドを入力すると、特図の種類から大当り遊技の種類が特定可能である。また、演出制御用CPU31aは、その大当り遊技の種類と、当選時(現在)の遊技状態とに基づいて、確変状態、変短状態が付与されるか否か、変短回数が特定可能である。そして、演出制御用CPU31aは、変短状態が付与された場合には、演出制御用RAM31cに割り当てられた作動回数に特定した変短回数を設定する。この作動回数は、変短状態が付与された回数を計数するためのカウンタである。そして、演出制御用CPU31aは、作動回数が「0」となるまで、変動ゲームが実行される毎に作動回数を「1」減算する。
また、本実施形態では、各大当り遊技及び小当り遊技の終了後を主な条件として、演出モードが移行可能である。演出モードとは、確変状態が付与されていることを示唆する確変期待度(確変状態が付与されている可能性)を示すものである。この確変期待度とは、確変状態である場合の出現率と非確変状態である場合の出現率を合算した全体出現率に対し、確変状態である場合の出現率の割合を示すものである。また、演出モードは、変動ゲームにおける演出表示装置11の背景画像の種類に対応し、その背景画像により遊技者によって容易に認識し得る。つまり、実行される演出の演出態様によって確変期待度を示す演出モードが特定可能となる。また、演出モードは、連続する複数回の変動ゲームに跨り実行可能である。
ここで、このような演出モードについて図4を参照して以下に説明する。図4に示すように、本実施形態には確変期待度が異なる複数種類の演出モードがある。複数の演出モードには、通常演出モードMA、通常時確変秘匿演出モードMB、確変秘匿演出モードMC、確変確定演出モードMDの4種類が含まれている。なお、以下、各演出モードについて、各符号MA〜MDを用いて単に「演出モード」と示す。
演出モードMA,MBは、変短状態が付与されていないときの演出モードであり、演出モードMC,MDは、変短状態が付与されているときの演出モードである。
また、演出モードMA〜MCは、確変状態が付与されている場合と付与されていない場合とで滞在可能であり、確変状態が付与されている可能性がある演出モードである。また、演出モードMDは、確変状態が付与されている場合に限り滞在可能であり、確変状態が付与されていることが確定している演出モードである。
また、演出モードMA〜MCにおいては、確変状態であるか否かに拘わらず、演出モード毎に同じ種類の背景画像が表示され、原則として、その背景画像からは、確変状態であるか否かが遊技者によって認識し難い。なお、本実施形態において、演出モードMCでは連続して滞在する滞在回数によって確変状態が付与されていることが確定することとなる。また、各演出モードMA〜MDにおいて、背景画像が少なくとも異なり、異なる演出態様であると遊技者によって特定可能である。
また、これら複数の演出モードMA〜MCには、確変状態が付与されている可能性を示唆する確変期待度を示す機能がある。変短状態が付与されていない非変短状態においては、演出モードMA(低)、演出モードMB(中)の順で確変期待度が高くなるように設定されている。その一方で、変短状態が付与されている場合においては、演出モードMC(高)、演出モードMD(最高)の順で確変期待度が高くなるように設定されている。このように、演出モードには、確変期待度が異なる複数種類の演出モードMA〜MDが含まれている。
次に、遊技の進行に伴う各種演出モードの移行遷移について図5を参照して以下に説明する。また、図5では、複数の演出モードを分類するために破線を用いて示している。
図5に示すように、変短状態が付与されているときには、演出モードMC,MDのうち何れかに滞在する。その一方で、変短状態が付与されていないときには、演出モードMA,MBのうち何れかに滞在する。そして、各種大当り又は小当りに当選した場合には、その遊技の終了後、最初の変動ゲームの開始とともに演出モードが移行される。
8R確変大当り又は4R確変大当りに当選した場合には、演出モードMA〜MDのうち何れかに滞在していたとしても演出モードMDに移行するようになっている。
次に、演出モードMC,MDのうち何れかに滞在中で、短縮大当りに当選した場合には、演出モードMCに移行するようになっている。なお、演出モードMC,MDのうち何れかに滞在中で、小当り(図柄F)に当選した場合には、以前から滞在している演出モードを維持するようになっている。
また、演出モードMCにおいて、大当り遊技の終了後、予め定められた回数(50回)の変動ゲームが終了することにより、変短状態の付与が終了する場合には、その変動ゲームの開始時に、演出モードMAに移行するようになっている。なお、大当り遊技の終了後、51回目の変動ゲームであっても演出モードMCの滞在が継続した場合には、確変状態であることが確定することとなる。
次に、演出モードMA,MBのうち何れかに滞在中で、短縮大当り又は小当りに当選した場合には、演出モードMBに移行するようになっている。
また、演出モードMBにおいて、当り遊技の終了後、予め定められた回数(40回)の変動ゲームが終了することを契機として、その次の変動ゲームの開始時に、演出モードMAに移行する場合がある。
また、本実施形態では、大当り遊技や小当り遊技における当り遊技用演出として、原則として、オープニング演出、各ラウンド演出、エンディング演出が実行される。その一方で、当り遊技が開始された後に短開放態様で大入賞口18の開閉制御が行われる場合や、大当り遊技や小当り遊技が終了される前に短開放態様で大入賞口18の開閉制御が行われる場合には、オープニング演出、各ラウンド演出、エンディング演出が実行されず、変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なような特殊演出が実行される。このような特殊演出について図6を参照して以下に説明する。なお、図6においては、当り抽選の当選時における遊技状態が変短状態であるか非変短状態であるかで同じような演出態様となるため、非変短状態である場合を一例とする。
図6(a)に示すように、8R大当り遊技が付与される場合を一例とする。当り抽選に当選した変動ゲームが符号T01のタイミングで終了すると、8R大当り遊技が開始される。8R大当り遊技では、オープニング時間(図中では「OP」と示す)が経過した後、符号T02のタイミングから符号T03のタイミングまでで、1〜8回目のラウンド遊技時間(図中では「R」と示す)において、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技が行われる。そして、符号T03のタイミングで、8回目のラウンド遊技におけるインターバル時間が終了し、エンディング時間(図中では「ED」と示す)が開始する。続いて、エンディング時間が経過すると、符号T04のタイミングで、8R大当り遊技が終了し、次回の変動ゲームが開始可能となり、変動ゲームの開始を契機として演出モードMDに対応する背景画像や飾図が表示される。
この場合、原則通り、オープニング時間では、大当り遊技の開始を示すオープニング演出が、ラウンド遊技時間では、ラウンド遊技の実行を示す各ラウンド演出が、エンディング時間では、大当り遊技の終了を示すエンディング演出がそれぞれ実行される。なお、8R大当り遊技の開始前の変動ゲームで滞在している演出モードに拘わらず、このような当り遊技用演出が実行される。
次に、図6(b)に示すように、第1の4R大当り遊技が付与される場合を一例とする。当り抽選に当選した変動ゲームが符号T11のタイミングで終了すると、第1の4R大当り遊技が開始される。第1の4R大当り遊技では、オープニング時間が経過した後、符号T12のタイミングから符号T13のタイミングまでで、1〜4回目のラウンド遊技時間において、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技が行われる。そして、符号T13のタイミングから符号T14のタイミングまでで、5〜8回目のラウンド遊技時間(図中では「R」と示す)において、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技が行われる。そして、符号T14のタイミングで、8回目のラウンド遊技におけるインターバル時間が終了し、エンディング時間が開始される。続いて、エンディング時間が経過すると、符号T15のタイミングで、第1の4R大当り遊技が終了し、次回の変動ゲームが開始可能となり、変動ゲームの開始を契機として演出モードMDに対応する背景画像や飾図が表示される。
この場合、原則通り、5〜8回目のラウンド遊技時間では各ラウンド演出が、エンディング時間ではエンディング演出がそれぞれ実行される。その一方で、例外的に、オープニング時間でもオープニング演出が実行されることなく、1〜4回目のラウンド遊技時間では各ラウンド演出が実行されず、第1の4R大当り遊技の開始直前における変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なような特殊演出が実行される。この特殊演出では、第1の4R大当り遊技の終了直前における変動ゲームで滞在する演出モードMA,MBの何れかに対応し、変動ゲーム中と同じように飾図や背景画像が表示される。また、特殊演出を実行させる時間を短縮し、演出の連続性を持たせるためにも、オープニング時間が通常よりも短い時間として規定されている。なお、第1の4R大当り遊技の終了直後の変動ゲームで滞在する演出モードに拘わらず、このような当り遊技用演出が実行される。
次に、図6(c)に示すように、第2の4R大当り遊技が付与される場合を一例とする。当り抽選に当選した変動ゲームが符号T21のタイミングで終了すると、第2の4R大当り遊技が開始される。第2の4R大当り遊技では、オープニング時間が経過した後、符号T22のタイミングから符号T23のタイミングまでで、1〜4回目のラウンド遊技時間において、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技が行われる。そして、符号T23のタイミングから符号T24のタイミングまでで、5〜8回目のラウンド遊技時間において、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技が行われる。そして、符号T24のタイミングで、8回目のラウンド遊技におけるインターバル時間が終了し、エンディング時間が開始される。続いて、エンディング時間が経過すると、符号T25のタイミングで、第2の4R大当り遊技が終了し、次回の変動ゲームが開始可能となり、変動ゲームの開始を契機として演出モードMDに対応する背景画像や飾図が表示される。
この場合、原則通り、オープニング時間ではオープニング演出が、1〜4回目のラウンド遊技時間では各ラウンド演出がそれぞれ実行される。その一方で、例外的に、5〜8回目のラウンド遊技時間では各ラウンド演出が実行されることなく、エンディング時間でもエンディング演出が実行されず、第2の4R大当り遊技の終了直後における変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なような特殊演出が実行される。この特殊演出では、第2の4R大当り遊技の終了直後における変動ゲームで滞在する演出モードMDに対応し、変動ゲーム中と同じように飾図や背景画像が表示される。また、特殊演出を実行させる時間を短縮し、演出の連続性を持たせるためにも、エンディング時間が通常よりも短い時間として規定されている。なお、第2の4R大当り遊技の開始直前の変動ゲームで滞在していた演出モードに拘わらず、このような当り遊技用演出が実行される。
最後に、図6(d)に示すように、短縮大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合を一例とする。当り抽選に当選した変動ゲームが符号T31のタイミングで終了すると、短縮大当り遊技又は小当り遊技が開始される。短縮大当り遊技又は小当り遊技では、オープニング時間が経過した後、符号T32のタイミングから符号T33のタイミングまでで、1〜4回目のラウンド遊技時間において、短開放態様で大入賞口18が開閉制御され、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されない。そして、符号T33のタイミングで、4回目のラウンド遊技におけるインターバル時間が終了し、エンディング時間が開始される。続いて、エンディング時間が経過すると、符号T34のタイミングで、短縮大当り遊技又は小当り遊技が終了し、次回の変動ゲームが開始可能となり、変動ゲームの開始を契機として演出モードMBに対応する背景画像や飾図が表示される。
この場合、例外的に、オープニング時間でもオープニング演出が、1〜4回目のラウンド遊技時間では各ラウンド演出が、エンディング時間でもエンディング演出がそれぞれ実行されず、短縮大当り遊技又は小当り遊技の開始直前における変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なような特殊演出が実行される。この特殊演出では、短縮大当り遊技又は小当り遊技の終了直後における変動ゲームで滞在する演出モードMA,MBの何れかに対応し、変動ゲーム中と同じように飾図や背景画像が表示される。また、特殊演出を実行させる時間を短縮し、演出の連続性を持たせるためにも、オープニング時間、エンディング時間が通常よりも短い時間として規定されている。なお、短縮大当り遊技又は小当り遊技の終了直後の変動ゲームで滞在する演出モードに拘わらず、このような当り遊技用演出が実行される。
ここで、演出表示装置11の画像表示部GHに表示される画像の具体的な一例について図7〜図10を参照して以下に説明する。
まず、図7(a)に示すように、画像表示部GHにおいて、飾図が確定停止表示されており、図7(b)に示すように、飾図が変動表示される。そして、図7(c)に示すように、飾図がはずれ図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。このとき、演出モードMAを示す背景画像HGAが表示されており、演出モードMAに対応する四角形状の飾図Z1〜Z3が変動表示されている。
次に、図7(d)に示すように、飾図が変動表示され、図7(e)に示すように、飾図が確変示唆図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。このとき、演出モードMAを示す背景画像HGAが表示されており、演出モードMAに対応する四角形状の飾図Z1〜Z3が変動表示されている。
そして、飾図が確定停止表示された後、所定時間に亘り、演出モードMAを示す背景画像HGAの表示、演出モードMAに対応する四角形状の飾図Z1〜Z3の表示が維持される。なお、このような表示が維持されている間、短縮大当り遊技又は小当り遊技が行われており、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される。
このように、短縮大当り遊技又は小当り遊技においては、短開放態様で大入賞口18が開閉制御され、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されることがない。このため、短縮大当り遊技又は小当り遊技となる直前に実行された変動ゲームにおいて滞在していた演出モードMAに対応して背景画像や飾図が表示される。これによって、その変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なように背景画像や飾図が表示され、短縮大当り遊技又は小当り遊技となったことや、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されることを特定し難くすることができる。
続いて、図7(f)に示すように、演出モードMAから演出モードMBに移行したことが報知される。また、演出モードMBを示す背景画像HGBが表示され、演出モードMBに対応する円形状の飾図Z1〜Z3が表示され、図7(g)に示すように、飾図が変動表示される。そして、図7(h)に示すように、左列、右列の飾図が同じ図柄となり、リーチ状態が形成され、図8(a)に示すように、飾図が大当り図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。このとき、演出モードMBを示す背景画像HGBが表示されており、演出モードMBに対応する円形状の飾図Z1〜Z3が変動表示されている。
そして、図8(b)に示すように、大当り遊技が開始されることが報知され、1回目のラウンド遊技が開始される。続いて、2、3回目のラウンド遊技が行われ、図8(c)に示すように、4回目のラウンド遊技が行われる。そして、その後、図8(d)に示すように、5回目のラウンド遊技が継続して行われる。続いて、6、7回目のラウンド遊技が行われ、図8(e)に示すように、8回目のラウンド遊技が継続して行われ、図8(f)に示すように、大当り遊技が終了し、演出モードMDに移行することが報知される。このように、8R大当り遊技が行われ、長開放態様で大入賞口18が開閉制御される。また、8R大当り遊技中では、演出モードに対応する背景画像が表示されず、大当り遊技中における背景画像が表示され、確定停止表示された飾図としては、画像表示部GHの右上に縮小して表示される。
そして、8R大当り遊技が終了した後には、図8(g)に示すように、演出モードMDを示す背景画像HGDが表示され、演出モードMDに対応する六角形状の飾図Z1〜Z3が表示され、図8(h)に示すように、飾図が変動表示される。
このように、8R大当り遊技においては、長開放態様で大入賞口18が開閉制御され、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されることがない。このため、8R大当り遊技となると、大当り遊技中であること(大当り遊技の開始及び終了)が積極的に報知され、直前や直後に実行される変動ゲーム中と見た目上に同一と認識し難くなるように画像が表示され、8R大当り遊技となったことや、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されることを特定し易くすることができる。
第1の4R大当り遊技が付与される場合を一例とすると、図9(a)に示すように、飾図が確定停止表示されており、図9(b)に示すように、飾図が変動表示される。そして、図9(c)に示すように、飾図が確変示唆図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。このとき、演出モードMAを示す背景画像HGAが表示されており、演出モードMAに対応する四角形状の飾図Z1〜Z3が変動表示されている。
そして、飾図が確定停止表示された後、所定時間に亘り、演出モードMAを示す背景画像HGAの表示、演出モードMAに対応する四角形状の飾図Z1〜Z3の表示が維持される。なお、このような表示が維持されている間、第1の4R大当り遊技の1〜4回目のラウンド遊技が行われており、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される。
続いて、図9(d)に示すように、大当り遊技が開始されることが報知され、5回目のラウンド遊技が開始される。なお、この場合、大当り遊技となる直前の変動ゲームで飾図が確変示唆図柄として確定停止表示されていたが、大当り遊技の開始を契機として飾図が大当り図柄に変更される。続いて、6、7回目のラウンド遊技が行われ、図9(e)に示すように、8回目のラウンド遊技が行われる。なお、本実施形態において、5〜8回目のラウンド遊技では、ラウンド数を示す画像が画像表示部GHの端部に大きく表示され、1〜4回目のラウンド遊技では、ラウンド数を示す画像が画像表示部GHの端部に小さく表示される。そして、図9(f)に示すように、大当り遊技が終了し、演出モードMDに移行することが報知される。このように、第1の4R大当り遊技が行われ、5〜8回目のラウンド遊技では、長開放態様で大入賞口18が開閉制御される。
そして、第1の4R大当り遊技が終了した後には、図9(g)に示すように、演出モードMDを示す背景画像HGDが表示され、演出モードMDに対応する六角形状の飾図Z1〜Z3が表示され、図9(h)に示すように、飾図が変動表示される。
このように、第1の4R大当り遊技が行われ、1〜4回目のラウンド遊技時間においては、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される。このため、第1の4R大当り遊技となる直前に実行された変動ゲームにおいて滞在していた演出モードMAに対応して背景画像や飾図が表示される。これによって、その変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なように背景画像や飾図が表示され、第1の4R大当り遊技となったことや、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されることを特定し難くすることができる。
そして、5〜8回目のラウンド遊技時間においては、長開放態様で大入賞口18が開閉制御される。このため、第1の4R大当り遊技における5回目のラウンド遊技となると、大当り遊技中であること(大当り遊技の開始及び終了)が積極的に報知され、直前や直後に実行される変動ゲーム中と見た目上に同一と認識し難くなるように画像が表示される。これによって、第1の4R大当り遊技となったことや、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されることを特定し易くすることができる。
また、第2の4R大当り遊技が付与される場合を一例とすると、図10(a)に示すように、飾図が確定停止表示されており、図10(b)に示すように、飾図が変動表示される。そして、図10(c)に示すように、飾図が大当り図柄として確定停止表示される場合があり、変動ゲームが終了する。このとき、演出モードMAを示す背景画像HGAが表示されており、演出モードMAに対応する四角形状の飾図Z1〜Z3が変動表示されている。
そして、飾図が確定停止表示された後、図10(d)に示すように、大当り遊技が開始されることが報知され、1回目のラウンド遊技が開始される。続いて、2、3回目のラウンド遊技が行われ、図10(e)に示すように、4回目のラウンド遊技が行われ、図10(f)に示すように、大当り遊技が終了し、演出モードMDに移行することが報知される。なお、この場合、大当りが終了することが報知されたが、実際には、4回目のラウンド遊技が終了しただけであり、5〜8回目のラウンド遊技が終了しておらず、大当り遊技自体は終了していない。また、第2の4R大当り遊技では、1〜4回目のラウンド遊技時間においては、長開放態様で大入賞口18が開閉制御される。
そして、図10(g)に示すように、演出モードMDを示す背景画像HGDが表示され、演出モードMDに対応する六角形状の飾図Z1〜Z3が表示され、所定時間に亘り、これら背景画像及び飾図の表示が維持される。なお、この場合、このような表示が維持されている間、第2の4R大当り遊技が行われており、5〜8回目のラウンド遊技において、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される。なお、本実施形態において、1〜4回目のラウンド遊技では、ラウンド数を示す画像が画像表示部GHの端部に大きく表示され、5〜8回目のラウンド遊技では、ラウンド数を示す画像が画像表示部GHの端部に小さく表示される。そして、第2の4R大当り遊技が終了した後には、図10(h)に示すように、飾図が変動表示される。
このように、第2の4R大当り遊技における1〜4回目のラウンド遊技となると、大当り遊技中であること(大当り遊技の開始及び終了)が積極的に報知され、直前や直後に実行される変動ゲーム中と見た目上に同一と認識し難くなるように画像が表示される。これによって、第2の4R大当り遊技となったことや、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されることを特定し易くすることができる。
また、第2の4R大当り遊技が行われ、5〜8回目のラウンド遊技時間においては、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される。このため、第2の4R大当り遊技となる直後に実行される変動ゲームにおいて滞在していた演出モードMDに対応して背景画像や飾図が表示される。これによって、その変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なように背景画像や飾図が表示され、第2の4R大当り遊技となったことや、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されることを特定し難くすることができる。
ここで、演出制御用CPU31aによって実行される当り時制御処理について以下に説明する。この当り時制御処理は、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の開始時において、その当り遊技での当り遊技用演出の実行に関する制御や、その当り遊技の終了後における演出モードに関する制御を行うための処理である。演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからのオープニングコマンドの入力により、当り時制御処理を実行するようになっている。
最初に、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグから値を読み出し、当り遊技となる直前の変動ゲームにおいて滞在する演出モードを特定する。この演出モードフラグは、滞在する演出モードを示すフラグである。
また、演出制御用CPU31aは、当り抽選に当選した変動ゲームにおける特図指定コマンドに基づいて、大当りの種類又は小当りの当選を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、作動回数から値を読み出し、その作動回数の値が「0」であるか否かによって、当り抽選の当選時の遊技状態として変短状態であったか否かを判定する。判定結果に基づいて、演出制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に移行させる演出モードを特定する。
具体的には、当り抽選の当選時における遊技状態に拘わらず、8R確変大当り又は4R確変大当りに当選した場合には、演出制御用CPU31aは、当り遊技の終了後に移行させる演出モードとして演出モードMDを特定する。また、変短状態で短縮大当りに当選した場合には、演出制御用CPU31aは、当り遊技の終了後に移行させる演出モードとして演出モードMCを特定する。また、変短状態で小当りに当選した場合には、演出制御用CPU31aは、当り遊技の終了後に移行させる演出モードとして、演出モードを変更させない。また、非変短状態で短縮大当り又は小当りに当選した場合には、演出制御用CPU31aは、当り遊技の終了後に移行させる演出モードとして演出モードMBを特定する。
そして、演出制御用CPU31aは、特定された当り遊技の種類によって、当り遊技用演出を決定し、演出制御用RAM31cに設定する。具体的に、演出制御用CPU31aは、8R大当り遊技が付与されると特定された場合、オープニング時間にオープニング演出を、各ラウンド遊技時間にラウンド演出を、エンディング時間にエンディング演出をそれぞれ実行させると決定する。
また、演出制御用CPU31aは、第1の4R大当り遊技が付与されると特定された場合、オープニング時間が開始されてから4回目のラウンド遊技におけるインターバル時間が終了するまで、直前の変動ゲームにおいて滞在していた演出モードに対応する当り遊技用演出を実行させると決定する。そして、演出制御用CPU31aは、第1の4R大当り遊技が付与されると特定された場合、5〜8回目のラウンド遊技時間にラウンド演出を、エンディング時間にエンディング演出をそれぞれ実行させると決定する。
また、演出制御用CPU31aは、短縮大当り遊技又は小当り遊技が付与されると特定された場合、オープニング時間が開始されてからエンディング時間が終了するまで、直前の変動ゲームにおいて滞在していた演出モードに対応する当り遊技用演出を実行させると決定する。
また、演出制御用CPU31aは、第2の4R大当り遊技が付与されると特定された場合、オープニング時間にオープニング演出を、1〜4回目のラウンド遊技時間にラウンド演出をそれぞれ実行させると決定する。そして、演出制御用CPU31aは、第2の4R大当り遊技が付与されると特定された場合、5回目のラウンド遊技時間が開始されてからエンディング時間が終了するまで、直後の変動ゲームにおいて滞在する演出モードに対応する当り遊技用演出を実行させると決定する。
このように制御することによって、演出制御用CPU31aは、第1の4R大当り遊技、短縮大当り遊技、及び小当り遊技において、直前の変動ゲームが終了してから短開放態様で大入賞口18の開閉制御を行うまでの間、飾図や背景画像等を変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なように表示させる制御を行うこととなる。また、演出制御用CPU31aは、第2の4R大当り遊技において、短開放態様で大入賞口18の開閉制御を行い始めてから、直後の変動ゲームが開始されるまでの間、飾図や背景画像等を変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なように表示させる制御を行うこととなる。
その一方で、演出制御用CPU31aは、8R大当り遊技、及び4R大当り遊技においては、長開放態様での開閉制御を行う場合には、大当り遊技中であることを積極的に報知する内容で当り遊技用演出を行うこととなる。言い換えると、演出制御用CPU31aは、4R大当り遊技においては、短開放態様で大入賞口18を開閉制御するラウンド遊技時間(インターバル時間を含む)と、長開放態様で大入賞口18を開閉制御するラウンド遊技時間(インターバル時間を含む)とで異なる内容の当り遊技用演出を行わせることとなる。
続いて、演出制御用CPU31aは、当り遊技の終了後に移行させる演出モードを示すデータを、演出制御用RAM31cに割り当てられた演出モードフラグに設定する。そして、演出制御用CPU31aは、非変短状態で短縮大当り又は小当りに当選した場合には、演出モードMBの上限滞在回数を示す値を演出制御用RAM31cに割り当てられた滞在カウンタに設定する。この滞在カウンタは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後に実行される変動ゲームの回数を計数するためのカウンタである。
このように制御することによって、演出制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了後において移行する演出モードを指定するとともに、その上限滞在回数を指定する。
その後、当り時制御処理とは別の処理において、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド、エンディングコマンド、変動パターン指定コマンドの入力により、演出制御用RAM31cから当り遊技用演出の種類を読み出し、当り遊技用演出を実行させることとなる。なお、ここでいうオープニングコマンドとは、当り時制御処理の実行契機となるコマンドと同じコマンドとなる。また、演出制御用CPU31aは、当り遊技の開始直前又は終了直後における変動ゲーム中と見た目上に同一と認識可能なような当り遊技用演出が実行される場合には、各種のコマンドが入力されても、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を実行させない制御を行うこととなる。
また、当り時制御処理とは別の処理において、演出制御用CPU31aは、大当り遊技又は小当り遊技の終了直後における変動ゲームの開始時に、演出制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、演出モードを特定し、その演出モードに対応する飾図、背景画像等、各種画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。
また、本実施形態において、当り時制御処理とは別の処理において、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドが入力された場合、演出モードフラグに基づいて演出モードMBに滞在していると判定したときには、滞在カウンタを「1」減算する。そして、演出制御用CPU31aは、滞在カウンタが「0」となったときには、演出モードMAを示すデータを演出モードフラグに設定する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドが入力された場合、変短状態から非変短状態になるときには、演出モードMAを示す値を演出制御用RAM31cにおける演出モードフラグに設定することとなる。
そして、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cにおける演出モードフラグから値を読み出し、演出モードを特定し、その演出モードに対応する飾図、背景画像等、各種画像を表示させるように演出表示装置11を制御する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)当り遊技中とその当り遊技の非実行中との移行に際し、短開放態様で大入賞口18の開閉制御を行う間には、当り遊技中とその当り遊技の非実行中とで見た目上に同一と認識可能な状況を創出することができる。したがって、当り遊技中でも特に4R大当り遊技、短縮大当り遊技、小当り遊技における大入賞口18の短開放態様での開閉制御に遊技者を気付かせ難くすることで、遊技への意欲の低下を抑制することができる。
(2)変動ゲームから当り遊技へと繋がる際、短開放態様で大入賞口18の開閉制御を行う場合、このような状況を遊技者に気付かせ難くすることができる。このため、大入賞口18の短開放態様によるゲーム性を付与するに際し、遊技者の遊技への意欲の低下を招くことなく実現することができる。
(3)当り遊技から変動ゲームへと繋がる際、短開放態様で大入賞口18の開閉制御を行う場合、このような状況を遊技者に気付かせ難くすることができる。このため、大入賞口18の短開放態様によるゲーム性を付与するに際し、遊技者の遊技への意欲の低下を招くことなく実現することができる。
(4)長開放態様での大入賞口18の開閉制御が連続して伴われる状況では、利益を獲得し得ることで遊技者の遊技への意欲の向上が予想される一方、短開放態様での大入賞口18の開閉制御が連続して伴われる状況では、利益の獲得が困難であることから、遊技者の遊技への意欲の低下が予想される。このため、遊技者の遊技への意欲の低下が予想される状況を遊技者に気付き難くすることで、遊技者の遊技への意欲の向上が予想される状況への影響を最小限に止めることができる。
(5)長開放態様での大入賞口18の開閉制御を伴う場合には、短開放態様での大入賞口18の開閉制御を伴う場合と異なる内容の当り遊技用演出を行わせることで、それぞれの開閉制御の特徴を活かしたゲーム性を実現することができる。
(6)また、長開放態様での大入賞口18の開閉制御を伴う場合には、当り遊技中であることが積極的に報知されることで、遊技者の遊技への意欲の向上の効果を効果的に発揮することができる。
(7)短開放態様での大入賞口18の開閉制御を伴う状況は、長開放態様での大入賞口18の開閉制御を伴う状況に比べて、遊技者にとってまさに不利な状況ということができる。そして、このような状況を遊技者に気付かせ難くすることで、遊技者の遊技への意欲の低下を効果的に抑制することができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、大入賞口18の開閉制御としては、ラウンド遊技時間とインターバル時間とが含まれたが、これに限らず、例えば、インターバル時間が含まれないようにしてもよい。
・上記実施形態において、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能な当り遊技用演出が、オープニング時間やエンディング時間において実行される場合があるが、これに限らず、例えば、オープニング時間やエンディング時間において実行されないように制御してもよい。つまり、長開放態様での大入賞口18の開閉制御を含まずに、短開放態様での大入賞口18の開閉制御を含み、短開放態様での大入賞口18の開閉制御を伴うことを条件とする期間で、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能な当り遊技用演出が実行されればよい。
・上記実施形態において、当り遊技の開始直後における大入賞口18の開閉制御が短開放態様である場合には、長開放態様である場合よりもオープニング時間を短くしたが、これに限らない。例えば、長開放態様と短開放態様とでオープニング時間を同じとしてもよく、短開放態様である場合には、長開放態様である場合よりもオープニング時間を長くしてもよい。また、例えば、オープニング時間が設定されていなくてもよい。
・上記実施形態において、当り遊技の終了直前における大入賞口18の開閉制御が短開放態様である場合には、長開放態様である場合よりもエンディング時間を短くしたが、これに限らない。例えば、長開放態様と短開放態様とでエンディング時間を同じとしてもよく、短開放態様である場合には、長開放態様である場合よりもエンディング時間を長くしてもよい。また、例えば、エンディング時間が設定されていなくてもよい。
・上記実施形態において、変短状態であるか非変短状態であるかで同じように、大入賞口18の開閉制御、当り遊技用演出に関する制御を行ったが、これに限らず、例えば、変短状態であるか非変短状態であるかで異なるように、大入賞口18の開閉制御、当り遊技用演出に関する制御を行ってもよい。つまり、本発明は、変短状態であるときに限り適用されても、非変短状態であるときに限り適用されても、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、例えば、4R大当り遊技のように、大入賞口18の開閉制御が短開放態様と長開放態様との両方を含む当り遊技に限り、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能な当り遊技用演出が実行されてもよい。また、例えば、短縮大当り遊技や小当り遊技のように、大入賞口18の開閉制御が短開放態様のみを含む当り遊技に限り、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能な当り遊技用演出が実行されてもよい。また、例えば、8R大当り遊技のように、大入賞口18の開閉制御が長開放態様のみを含む当り遊技に限り、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能な当り遊技用演出が実行されてもよい。
・上記実施形態において、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技では、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技よりも小さいサイズでラウンド数を示す画像や飾図を画像表示部GHに表示したが、これに限らない。例えば、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技では、長開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技と同じサイズでラウンド数を示す画像や飾図を画像表示部GHに表示してもよい。また、例えば、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されるラウンド遊技では、ラウンド数を示す画像や飾図を画像表示部GHに表示しなくてもよい。また、例えば、短開放態様で大入賞口18が開閉制御されたラウンド遊技を1回のラウンド数として計数しなくてもよい。具体的には、第1の4R大当り遊技において、1〜4回目のラウンド遊技では短開放態様で、5〜8回目のラウンド遊技では長開放態様で大入賞口18が開閉制御されるが、5〜8回目のラウンド遊技で1〜4回目のラウンド遊技であるようにラウンド数を示す画像を画像表示部GHに表示させてもよい。また、上記実施形態において、演出モードが移行する場合に、移行先の演出モードを示す報知を行ったが、これに限らず、例えば、変短状態において小当りに当選したときのように、当り遊技の前後で同じ演出モードに滞在する場合に、移行先の演出モードを示す報知を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態において、大入賞口18の複数種類の開放態様として短開放態様と長開放態様とが採用されたが、これに限らず、例えば、一種類の開放態様が採用されてもよい。また、例えば、一種類の開放態様が長開放態様であっても短開放態様であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、短開放態様での大入賞口18の1回の開放時間が、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される所定間隔よりも長い時間に設定されていてもよい。また、例えば、長開放態様での大入賞口18の1回の開放時間が、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される所定間隔以下の時間に設定されていてもよい。
・上記実施形態において、1回のラウンド遊技において大入賞口18を1回開放させるが、これに限らず、例えば、1回のラウンド遊技において大入賞口18を複数回開放させてもよい。また、例えば、4R大当り遊技において、1回のラウンド遊技に短開放態様と長開放態様とが含まれるようにしてもよい。具体的には、第1の4R大当り遊技において、1〜5回目のラウンド遊技を1回のラウンド遊技として規定してもよい。また、第2の4R大当り遊技において、4〜8回目のラウンド遊技を1回のラウンド遊技として規定してもよい。
・上記実施形態において、当りの種類、当り遊技種類としては、これに限らず、例えば、当りの種類、当り遊技の種類が更に多くてもよく、必要最小限の当りの種類、当り遊技の種類であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、当り遊技となる直前及び直後の何れか一方の変動ゲームにおいて滞在する演出モードに対応する当り遊技用演出が実行されてもよい。
・上記実施形態において、確変期待度を示す演出モードの制御を行ったが、これに限らず、例えば、確変期待度を示さずに演出態様が異なる演出モードの制御を行ってもよい。
・上記実施形態において、変動ゲーム中における演出態様と、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される場合における演出態様とを同一の演出態様としたが、これに限らず、例えば、同一の演出態様ではなく、遊技者にとって同じような(同等の)演出態様であればよい。つまり、短開放態様で大入賞口18が開閉制御される場合における当り遊技用演出の演出態様は、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能であればよい。
・上記実施形態において、背景画像と飾図とを用いて、ゲーム用演出と見た目上に同一と認識可能な当り遊技用演出が実行されたが、これに限らず、例えば、背景画像と飾図との何れか一方を用いてもよく、例えば、キャラクタ画像などの他の画像を用いてもよい。
・上記実施形態において、画像を表示させることによって、演出を実行させたが、これに限らず、例えば、音声、ランプ等の発光、変位可能な可動体、振動、送風等であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。つまり、画像の表示態様に限らず、各種の演出の演出態様を異ならせればよい。
・上記実施形態において、特図を用いた変動ゲームと当り遊技とに本発明を採用したが、これに限らず、例えば、普図と用いた普図ゲームと普通当り遊技とに本発明を採用してもよく、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、ゲーム実行手段として演出表示装置11が、ゲーム制御手段として演出制御基板31がそれぞれ機能したが、これに限らず、例えば、ゲーム実行手段として特別図柄表示装置12が、ゲーム制御手段として主制御基板30がそれぞれ機能してもよい。
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、大当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドに基づいて、大当りの種類が特定可能であるが、これに限らず、例えば、特図を指定する特図指定コマンドでなくても、付与される大当りを指定するコマンドであればよい。
・上記実施形態において、主制御基板30、演出制御基板31など、各種の基板から構成されたが、これに限らない。例えば、各種の基板を、それぞれ複数の基板から構成してもよい。また、例えば、主制御基板30と演出制御基板31とを一つの基板として構成してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記特定の当り遊技にて前記利益獲得可能態様での前記開閉制御を伴う場合の当り遊技用演出は、前記当り遊技中であることを積極的に報知する内容で構成されている遊技機。
(ロ)前記利益獲得困難態様に基づく前記特別入賞口の1回の開放時間は、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される所定間隔以下の時間に設定されている一方、前記利益獲得可能態様に基づく前記特別入賞口の1回の開放時間は、遊技球が連続発射される際に遊技球が発射される所定間隔よりも長い時間に設定されている遊技機。