JP6430345B2 - 半導体電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、複数の半導体スイッチの個体のばらつきにより発生する、半導体スイッチのターンオフの遅れにより生ずる破壊から、半導体スイッチを保護する機能を備えた半導体電力変換装置に関する。
従来より、並列接続された複数の半導体スイッチを備える半導体電力変換装置において、半導体スイッチのターンオン時に半導体スイッチを保護する回路を有する構成が知られている(例えば、特許文献1)。並列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のエミッタ補助端子に、同じ巻数の2つの巻線を有する変成器が電気的に接続されている。並列接続されたIGBTの特性の違いにより、ターンオン時にエミッタ補助端子に電流が流れることを、2つの巻線のインピーダンスにより抑制する。
また、並列接続された複数の半導体スイッチを備える半導体電力変換装置において、半導体スイッチの短絡故障に伴う半導体スイッチの破損を防止する回路を有する構成が知られている(例えば、特許文献2)。半導体スイッチを同時にターンオン又はターンオフさせるための駆動回路と、半導体スイッチのゲート(制御信号入力端子)及びエミッタ(電流出力端子)と、の間の信号線には、スイッチ間電流抑制部としての、コモンモード抑制素子がそれぞれ設けられている。コモンモード抑制素子は、対向するコイル同士がいわゆる順巻きで構成されたコモンモードコイル等により構成されている。
下アームの半導体スイッチが短絡故障した状態で上アームの半導体スイッチがオンの状態とされると、上下アームが短絡する。この際、コモンモード抑制素子の作用により、エミッタ間電流の通流が抑制され、電圧の偏りが抑えられる。
特許第3456836号公報 特開2015−029397号公報
上記従来技術では、エミッタの主電路のインダクタンスによるエミッタ電位上昇で、エミッタ補助線に流れ込む電流は、インダクタンスを入れることで抑制されるものの、複数のスイッチング素子における電流のばらつきは発生する。また、損失を低減しようとして、エミッタ主電路のインダクタンスを低下させると、複数のスイッチング素子の電流のばらつきが増加する。
また、並列接続された複数の半導体スイッチを備える半導体電力変換装置においては、半導体スイッチのターンオフ時に、半導体スイッチの個体のばらつきにより、半導体スイッチがオフの状態になるタイミングの遅れが発生する。これにより、電流の偏りが発生し、オフの状態になるタイミングが遅れた半導体スイッチに、既にオフの状態になった半導体スイッチにおいて流れなくなった電流が流れ、半導体スイッチが破壊される。
本発明は、複数の半導体スイッチのターンオフ時に、半導体スイッチにおいてオフの状態になるタイミングの遅れが発生した際に、タイミングの遅れが発生した半導体スイッチを早くオフの状態として、半導体スイッチが破壊されることを回避することを可能とする半導体電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、直流電源の正負極間に接続されたアームを構成する、互いに並列接続された複数の半導体スイッチ(例えば、後述の半導体スイッチ30)と、各前記アームの複数の前記半導体スイッチを同時にオンの状態又はオフの状態とする駆動回路(例えば、後述のゲート駆動回路10)と、を備え、前記駆動回路は、前記半導体スイッチの短絡を検出すると共に短絡した前記半導体スイッチをオフの状態とする手段を有し、前記駆動回路と、前記半導体スイッチの制御信号入力端子及び電流出力端子と、の間の信号線(例えば、後述のエミッタ補助線311、321、331、312、322、323及び信号線313、323、333、314、324、334)には、スイッチ間電流抑制部(例えば、後述のスイッチ間電流抑制部20)が電気的に接続されて設けられ、前記スイッチ間電流抑制部は、対向する互いに逆巻きのコイルを有し、複数の前記半導体スイッチの前記電流出力端子間に流れるスイッチ間電流を用いて、前記駆動回路により前記半導体スイッチをオフの状態とすることを促進させることを特徴とする半導体電力変換装置(例えば、後述の半導体電力変換装置1)を提供する。
本発明によれば、複数の半導体スイッチの個体のばらつきにより、いずれかの半導体スイッチにおいてオフの状態になるタイミングの遅れが発生した場合に、遅れが発生した半導体スイッチの制御信号入力端子に帰還をかけることができ、遅れが発生した半導体スイッチを、早くオフの状態とすることができる。このため、既にオフの状態になった半導体スイッチにおいて流れなくなった電流が、遅れが発生した半導体スイッチに偏って大電流が流れて、半導体スイッチが破壊されることを回避することが可能となる。また、ターンオフ時の電流偏差による電圧で、制御信号入力端子へ印加している電圧を絞る方向にスイッチ間電流抑制部の出力が働くため、電流偏差の発生を極めて小さく抑えることができる。
そして、前記対向する互いに逆巻きのコイルうちの一方のコイルは、前記駆動回路と前記半導体スイッチの前記電流出力端子との間の信号線(例えば、後述のエミッタ補助線311、321、331、312、322、323)に電気的に接続され、前記対向する互いに逆巻きのコイルうちの他方のコイルは、前記駆動回路と前記半導体スイッチの前記制御信号入力端子との間の信号線(例えば、後述の信号線313、323、333、314、324、334)に電気的に接続され、前記他方のコイルの巻数は、前記一方のコイルの巻数と同等、もしくは、前記一方のコイルの巻数よりも大きく設定されている。
このため、一方のコイルの巻数と他方のコイルの巻数との巻き数比に応じた電圧を他方のコイルに発生させることができる。即ち、電流出力端子の主電路のインダクタンスを減らして、電流出力端子に電気的に接続されているスイッチ間電流抑制部の電位が減少した場合であっても、制御信号入力端子側の電圧が大きくなるように一方のコイル、他方のコイルの巻き数比が調整されているため、制御信号入力端子側の信号線に加わる帰還電圧を増大させることができる。
本発明によれば、複数の半導体スイッチのターンオフ時に、半導体スイッチにおいてオフの状態になるタイミングの遅れが発生した際に、タイミングの遅れが発生した半導体スイッチを早くオフの状態として、半導体スイッチが破壊されることを回避することを可能とする半導体電力変換装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1における第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のターンオフ時の電流の流れを示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1の第2半導体スイッチ32のエミッタ補助線321における電流値を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値を示すグラフである。 従来の半導体電力変換装置の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を示すグラフである。 従来の半導体電力変換装置の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のエミッタ補助線311、321における電流値を示すグラフである。 従来の半導体電力変換装置の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値を示すグラフである。
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1を示す回路図である。
図1に示すように、半導体電力変換装置1は、ゲート駆動回路10と、スイッチ間電流抑制部20と、3つの半導体スイッチ30と、を有している。ゲート駆動回路10は、制御部(図示せず)を有している。制御部による制御により、半導体スイッチ30のゲート端子に供給するゲート駆動電圧をエミッタ端子の電位に対して変化させることにより、3つの半導体スイッチ30におけるオフの状態とオンの状態とを、同時に切換可能である。制御部による制御により、ゲート駆動回路10は、半導体スイッチ30の短絡を検出して半導体スイッチ30をオフの状態とすることが可能である。
3つの半導体スイッチ30は、第1半導体スイッチ31と、第2半導体スイッチ32と、第3半導体スイッチ33と、を有しており、これらは、それぞれIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)により構成されている。3つの半導体スイッチ30は、半導体電力変換装置1においてアームを構成し、直流電源(図示せず)の正極Pと交流出力端子Uとの間において、互いに電気的に並列接続されている。具体的には、半導体スイッチ30の各コレクタ端子は、信号線を介してそれぞれ直流電源(図示せず)の正極Pに電気的に接続されている。半導体スイッチ30の各エミッタ端子は、信号線を介してそれぞれ交流出力端子Uに電気的に接続されている。また、半導体スイッチ30の各エミッタ端子は、信号線により構成されるエミッタ補助線311、321、331、312、322、323を介してゲート駆動回路10に電気的に接続されている。半導体スイッチ30の各ゲート端子は、信号線313、323、333、314、324、334を介してそれぞれゲート駆動回路10に電気的に接続されている。
各半導体スイッチ31〜33とゲート駆動回路10との間には、スイッチ間電流抑制部20としてのトランス(変成器)が設けられている。即ち、第1半導体スイッチ31とゲート駆動回路10との間には、第1トランス21が設けられ、第2半導体スイッチ32とゲート駆動回路10との間には、第2トランス22が設けられ、第3半導体スイッチ33とゲート駆動回路10との間には、第3トランス23が設けられている。スイッチ間電流抑制部20は、ゲート駆動回路10により第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33をオフの状態とする制御の際に、3つの半導体スイッチ30の電流出力端子としてのエミッタ端子からエミッタ補助線311、321、331に流れるスイッチ間電流を利用して、オフの状態になるタイミングの遅れが発生した第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のうちのいずれかについて、ゲート駆動回路10により半導体スイッチ30をオフさせる動作を促進させる。
具体的には、第1トランス21〜第3トランス23を構成するトランスは、一次側巻線(図1、図2中に示すI)及び二次側巻線(図1、図2中に示すII)の2つの巻線を有するコイルを備えている。一次側巻線の巻数と二次側巻線とは、互いに逆巻きの状態、即ち、一次側巻線の巻回方向に対して二次側巻線の巻回方向は、逆方向に巻かれた状態とされている。例えば、一次側巻線の軸心と二次側巻線の軸心とを平行の位置関係として配置させて、軸心方向における一端側から一次側巻線の軸心及び二次側巻線を見た場合に、一次側巻線が右巻で巻かれ、且つ、二次側巻線が左巻で巻かれているか、又は、一次側巻線が左巻で巻かれ、且つ二次側巻線が右巻で巻かれている。
また、二次側巻線の巻数は、一次側巻線の巻数と同等、もしくは、一次側巻線の巻数よりも大きく設定されている。一次側巻線と二次側巻線とは、互いに対向してトランス(トランス21〜23)を構成している。トランス21、22、23の一次側巻線の一端部は、信号線により構成されるエミッタ補助線311、321、331を介して、各半導体スイッチ31〜33のエミッタ端子に電気的に接続されている。トランスの一次側巻線の他端部は、信号線により構成されるエミッタ補助線312、322、332を介して、ゲート駆動回路10に電気的に接続されている。トランスの二次側巻線の一端部は、信号線314、324、334を介してゲート駆動回路10に電気的に接続されている。トランスの二次側巻線の他端部は、信号線313、323、333を介して各半導体スイッチ31〜33のゲート端子に電気的に接続されている。
以下に、半導体スイッチ30をオフの状態とする際の半導体電力変換装置1における作用について、図2〜図3Cに基づき説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1における第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のターンオフ時の電流の流れを示す回路図である。図3Aは、本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を示すグラフである。図3Bは、本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1の第2半導体スイッチ32のエミッタ補助線321における電流値を示すグラフである。図3Cは、本発明の一実施形態に係る半導体電力変換装置1の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値を示すグラフである。
先ず、図3Aに示すように、時間T1において、ゲート駆動回路10(図2参照)の制御部による制御により、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のそれぞれのゲート端子に、エミッタ端子に対して正の電圧の供給が開始され、全てオフの状態であった3つの半導体スイッチ30がオンの状態に遷移させられる。これにより、図3Cに示すように、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のコレクタ端子における電流値が上昇する。
なお、図3Aにおいては、説明の便宜上、第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のみについてのゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を図示している。図3Aにおいては、第1半導体スイッチ31のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を一点鎖線で図示し、第2半導体スイッチ32のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を実線で図示している。同様に、図3Cにおいては、説明の便宜上、第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のみについてのコレクタ端子における電流値を図示している。図3Cにおいては、第1半導体スイッチ31のコレクタ端子における電流値を一点鎖線で図示し、第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値を実線で図示している。
次に、時間T2において、ゲート駆動回路10の制御部による制御により、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のそれぞれのゲート端子に供給されていた正の電圧の供給が停止され、全てオンの状態であった3つの半導体スイッチ30がオフ状態へと遷移させられる。このとき、3つの半導体スイッチ30の個体のばらつきにより、いずれかの半導体スイッチ30において、オフの状態になるタイミングの遅れが発生する。ここでは、第2半導体スイッチ32のみ、オフの状態になるタイミングの遅れが発生している。
これにより、第2半導体スイッチ32よりも早くオフの状態となった第1半導体スイッチ31及び第3半導体スイッチ33に流れていた電流が、図2において矢印Aで示すように、第2半導体スイッチ32に流れ、第2半導体スイッチ32のエミッタ端子の電位が上昇する。これにより図2において矢印Bで示すように、第2半導体スイッチ32とゲート駆動回路10との間に設けられている第2トランス22の一次側巻線に、第2半導体スイッチ32のエミッタ端子において上昇した電位が印可される。
すると、第2トランス22の二次側巻線に、第2トランス22における相互誘導により電圧が誘起される。このとき、第2トランス22の二次側巻線は、第2トランス22の一次側巻線に対して逆方向に巻かれているため、第2トランス22の二次側巻線に誘起する電圧は、第2半導体スイッチ32のゲート端子からゲート駆動回路10への電流の流れを促進させる。即ち、第2半導体スイッチ32をオフの状態へ早める方向に帰還電流が流れる。同様に、第1半導体スイッチ31及び第3半導体スイッチ33がオフ状態へ早く遷移するため電流が早めに絞られると、トランス21,および23は、ゲート端子からゲート駆動回路への電流の流れを阻止する方向に働き、素子のばらつきによるターンオフ電流のばらつきを抑えるように動作する。図3Bに示すように、時間T2においてエミッタ補助線321に大きな電流が流れることが回避される。そして、第2半導体スイッチ32に大電流が流れることにより第2半導体スイッチ32が破損することが抑えられる。また、図3Cに示すように、時間T2の直後における、第1半導体スイッチ31、第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流の偏りは抑えられ、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のコレクタ端子において、ほぼ均等に電流が流れている。
上記構成による半導体電力変換装置1に対する比較例として、スイッチ間電流抑制部20が設けられておらず、これ以外の構成は、上記構成による半導体電力変換装置1と同一の半導体電力変換装置(以下「従来の半導体電力変換装置」という)を用いた場合における、各部の電圧、電流の変化は、図4A〜図4Cに示すとおりである。
図4Aは、従来の半導体電力変換装置の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を示すグラフである。図4Bは、従来の半導体電力変換装置の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のエミッタ補助線311、321における電流値を示すグラフである。図4Cは、従来の半導体電力変換装置の第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値を示すグラフである。
先ず、図4Aに示すように、時間T1において、ゲート駆動回路10の制御部による制御により、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のそれぞれのゲート端子にエミッタ端子に対して正の電圧の供給が開始され、全てオフの状態であった3つの半導体スイッチ30がオンの状態に遷移させられる。これにより、図4Cに示すように、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のコレクタ端子における電流値が上昇する。
なお、図4Aにおいては、説明の便宜上、第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のみについてのゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を図示している。図4Aにおいては、第1半導体スイッチ31のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を一点鎖線で図示し、第2半導体スイッチ32のゲート端子とエミッタ端子との間の電圧値を実線で図示している。同様に、図4Bにおいては、説明の便宜上、第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のみについてのエミッタ補助線311、321における電流値を図示している。図4Bにおいては、第1半導体スイッチ31のエミッタ補助線311、321における電流値を一点鎖線で図示し、第2半導体スイッチ32のエミッタ補助線311、321における電流値を実線で図示している。同様に、図4Cにおいては、説明の便宜上、第1半導体スイッチ31及び第2半導体スイッチ32のみについてのコレクタ端子における電流値を図示している。図4Cにおいては、第1半導体スイッチ31のコレクタ端子における電流値を一点鎖線で図示し、第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値を実線で図示している。
次に、時間T2において、ゲート駆動回路10の制御部による制御により、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33のそれぞれのゲート端子に対して供給されていた正の電圧の供給が停止され、全てオンの状態であった3つの半導体スイッチ30がオフの状態に遷移させられる。このとき、前述と同様に、3つの半導体スイッチ30の個体のばらつきにより、第2半導体スイッチ32のみ、オフの状態になるタイミングの遅れが発生している。
これにより、第2半導体スイッチ32よりも早くオフの状態となった第1半導体スイッチ31及び第3半導体スイッチ33に流れていた電流が、第2半導体スイッチ32に流れ、図4Bに示すように、時間T2直後における第2半導体スイッチ32のエミッタ端子の電位が上昇し、エミッタ補助線321における電流値が上昇する。そしてこの際、第2半導体スイッチ32は、未だオフの状態となっていないため、引き続き、第1半導体スイッチ31及び第3半導体スイッチ33に流れていた電流が流れ続け、図4Cに示すように、第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流値が上昇する。また、図4Cに示すように、第1半導体スイッチ31、第2半導体スイッチ32のコレクタ端子における電流は、均等ではなく偏りが生じている。上述のように、第2半導体スイッチ32に高い電流値の電流が流れるため、第2半導体スイッチ32は破壊される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、半導体電力変換装置1は、直流電源の正負極間に接続されたアームを構成する、互いに並列接続された複数の半導体スイッチ30と、各アームの複数の半導体スイッチ30を同時にオンの状態又はオフの状態とする駆動回路としてのゲート駆動回路10と、を備える。ゲート駆動回路10は、半導体スイッチ30の短絡を検出すると共に短絡した半導体スイッチ30をオフの状態とする手段を有する。ゲート駆動回路10と、半導体スイッチ30の制御信号入力端子としてのゲート端子、及び、電流出力端子としてのエミッタ端子と、の間のエミッタ補助線311、321、331、312、322、323及び信号線313、323、333、314、324、334には、スイッチ間電流抑制部20が電気的に接続されて設けられている。スイッチ間電流抑制部20は、対向する互いに逆巻きのコイルを有し、複数の半導体スイッチ30の電流出力端子間に流れるスイッチ間電流を用いて、ゲート駆動回路10により半導体スイッチ30をオフの状態とすることを促進させる。
これにより、複数の半導体スイッチ30(第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33)の個体のばらつきにより、いずれかの半導体スイッチ30においてオフの状態になるタイミングの遅れが発生した場合に、遅れが発生した半導体スイッチ30のゲート端子電圧に帰還をかけることができ、遅れが発生した半導体スイッチ30を、早くオフの状態とすることができる。このため、既にオフの状態になった半導体スイッチ30において流れなくなった電流が、遅れが発生した半導体スイッチ30に偏って、当該遅れが発生した半導体スイッチ30に大電流が流れて、半導体スイッチ30が破壊されることを回避することが可能となる。また、ターンオフ時に僅かに発生する電流偏差による電圧で、ゲート電圧を絞る方向にトランスの出力が働くため、電流偏差の発生を極めて小さく抑えることができる。
そして、対向する互いに逆巻きのコイルうちの一方のコイルとしての一次側巻線は、ゲート駆動回路10と半導体スイッチ30の電流出力端子としてのエミッタ端子との間の信号線としてのエミッタ補助線311、321、331、312、322、332に電気的に接続されている。対向する互いに逆巻きのコイルうちの他方のコイルとしての二次側巻線は、ゲート駆動回路10と半導体スイッチ30の制御信号入力端子との間の信号線313、323、333、314、324、334に電気的に接続されている。二次側巻線の巻数は、一次側巻線の巻数と同等、もしくは、一次側巻線の巻数よりも大きく設定されている。
これにより、一次側巻線の巻数と二次側巻線の巻数との巻き数比に応じた電圧を二次側巻線に発生させることができる。即ち、エミッタ主電路のインダクタンスを減らして、トランスのエミッタ電位が減少した場合であっても、ゲート側の電圧が大きくなるようにトランスの巻き数比が調整されることにより、ゲート側の信号線314、324、334に加わる帰還電圧を増大させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、半導体電力変換装置を構成する各部材(部品)や、各部材の数は、本実施形態における半導体電力変換装置1を構成する各部材(部品)の数に限定されない。例えば、本実施形態では、第1半導体スイッチ31〜第3半導体スイッチ33の3つの半導体スイッチ30を有していたが、これに限定されない。例えば、半導体電力変換装置は、2つ又は4つ以上の数の半導体スイッチを有していてもよい。この場合には、半導体スイッチの数と同数のトランスを、各半導体スイッチに対して一体一対応で電気的に接続すればよい。
1…半導体電力変換装置
10…ゲート駆動回路(駆動回路)
20…スイッチ間電流抑制部
30…半導体スイッチ
31…第1半導体スイッチ
32…第2半導体スイッチ
33…第3半導体スイッチ
311、321、331、312、322、323…エミッタ補助線(信号線)
313、323、333、314、324、334…信号線

Claims (2)

  1. 直流電源の正負極間に接続されたアームを構成する、互いに並列接続された複数の半導体スイッチと、
    各前記アームの複数の前記半導体スイッチを同時にオンの状態又はオフの状態とする駆動回路と、を備え、
    前記駆動回路は、前記半導体スイッチの短絡を検出すると共に短絡した前記半導体スイッチをオフの状態とする手段を有し、
    前記駆動回路と、前記半導体スイッチの制御信号入力端子及び電流出力端子と、の間の信号線には、スイッチ間電流抑制部が電気的に接続されて設けられ、
    前記スイッチ間電流抑制部は、対向する互いに逆巻きのコイルを有し、複数の前記半導体スイッチの前記電流出力端子間に流れるスイッチ間電流を用いて、前記駆動回路により前記半導体スイッチをオフの状態とすることを促進させることを特徴とする半導体電力変換装置。
  2. 前記対向する互いに逆巻きのコイルうちの一方のコイルは、前記駆動回路と前記半導体スイッチの前記電流出力端子との間の信号線に電気的に接続され、
    前記対向する互いに逆巻きのコイルうちの他方のコイルは、前記駆動回路と前記半導体スイッチの前記制御信号入力端子との間の信号線に電気的に接続され、
    前記他方のコイルの巻数は、前記一方のコイルの巻数と同等、もしくは、前記一方のコイルの巻数よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体電力変換装置。
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