JP6430177B2 - バフ処理モジュール、及び、処理装置 - Google Patents

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本発明は、バフ処理モジュール、及び、処理装置に関するものである。
近年、処理対象物(例えば半導体ウェハなどの基板、又は基板の表面に形成された各種の膜)に対して各種処理を行うために処理装置が用いられている。処理装置の一例としては、処理対象物の研磨処理等を行うためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が挙げられる。
CMP装置は、処理対象物の研磨処理を行うための研磨ユニット、処理対象物の洗浄処理及び乾燥処理を行うための洗浄ユニット、及び、研磨ユニットへ処理対象物を受け渡すとともに洗浄ユニットによって洗浄処理及び乾燥処理された処理対象物を受け取るロード/アンロードユニット、などを備える。また、CMP装置は、研磨ユニット、洗浄ユニット、及びロード/アンロードユニット内で処理対象物の搬送を行う搬送機構を備えている。CMP装置は、搬送機構によって処理対象物を搬送しながら研磨、洗浄、及び乾燥の各種処理を順次行う。
また、CMP装置は、処理対象物に対してバフ処理を行うためのバフ処理ユニットを備える場合がある。バフ処理ユニットは、処理対象物を設置するバフテーブルと、処理対象物よりも小径のバフパッドが取り付けられたバフヘッドと、を備え、バフパッドを処理対象物に接触させて相対運動させることによって処理対象物に対してバフ処理を行う。ここで、バフ処理状態の均一化を図るためにはバフパッドの処理対象物への接触状態の制御が必要となる。
この点、従来技術では、弾性部材を用いてパッドを処理対象物に押圧する技術が開示されている。すなわち、従来技術では、パッドを弾性部材に取り付けて、弾性部材の端部を保持し、弾性部材のパッドが取り付けられていない側に空間を形成する。そして、従来技術は、空間に流体を注入して弾性部材を処理対象物側へ撓ませることによって、パッドを処理対象物に押圧していた。
特開2001−237206号公報
しかしながら、従来技術では、パッドの処理対象物への接触状態の精密な制御には課題がある。
すなわち、従来技術は、弾性部材に隣接する空間に流体を注入して弾性部材を処理対象物側へ撓ませることによって、パッドを処理対象物に押圧する。ここで、従来技術は、弾性部材の撓んだ部分(空間の膨らんだ部分)の側面の支持がなく、したがって、空間に流体を注入してパッドを処理対象物に押圧しながらパッドを回転させたり揺動させたりした際に、パッドの位置が処理対象物の面方向に沿って位置ずれするおそれがある。パッドの位置がずれると、位置ずれによりパッドによれやねじれが生じ、パッドの破損や接触状態の不均一化、パッドと処理対象物との接触位置のずれが生じ、その結果、パッドと処理対象物との接触によって行われる処理の精度が悪くなるおそれがある。
そこで、本願発明は、バフ処理におけるバフパッドの処理対象物への接触状態の精密な制御が可能なバフヘッドを提供し、処理対象物に対するバフ処理の均一性を向上させることを課題とする。
本願発明のバフ処理モジュールの一形態は、上記課題に鑑みなされたもので、処理対象物を保持するバフテーブルと、前記処理対象物に接触して相対運動することによって前記処理対象物に対してバフ処理を行うためのバフパッドが取り付けられるバフヘッドと、を備え、前記バフヘッドは、前記バフパッドが取り付けられる弾性部材と、前記弾性部材へ流体を供給することによって前記バフパッドの前記処理対象物への接触力を調整可能な押圧機構と、前記弾性部材の側面の全体を取り囲むガイド部材と、を備える、ことを特徴とする。
また、バフ処理モジュールの一形態において、前記ガイド部材は、前記弾性部材へ流体を供給した状態において前記弾性部材の側面の全体を取り囲む、ことができる。
また、バフ処理モジュールの一形態において、前記弾性部材は、前記流体の供給量に応じて容積が変わる袋体を含み、前記袋体は、前記流体が相互に連通しない複数の空間を含み、前記押圧機構は、前記複数の空間へ前記流体を独立して供給可能であってもよい。
また、バフ処理モジュールの一形態において、前記複数の空間は、同心円状に配置されていてもよい。
また、バフ処理モジュールの一形態において、前記弾性部材の前記処理対象物と接触する側の面に取り付けられるサポート部材、をさらに備え、前記バフパッドは、前記サポート部材を介して前記弾性部材に取り付けられてもよい。
また、バフ処理モジュールの一形態において、前記バフパッドは、前記処理対象物よりも小径であり、前記バフテーブルを回転させることができる駆動機構と、前記バフヘッドを保持し、前記バフヘッドを回転させるとともに前記処理対象物の板面に沿って揺動させることができるバフアームと、をさらに備える、ことができる。
また、本願発明の処理装置の一形態は、前記処理対象物に対して研磨処理を行う研磨モジュールと、前記処理対象物に対してバフ処理を行う上記のいずれかのバフ処理モジュールと、前記処理対象物に対して洗浄処理を行う洗浄モジュールと、前記処理対象物に対して乾燥処理を行う乾燥モジュールと、を備える。
かかる本願発明によれば、パッドを処理対象物に接触させて行う処理の精度を向上させることができる。
図1は、本実施形態の処理装置の全体構成を示す平面図である。 図2は、研磨ユニットを模式的に示す斜視図である。 図3Aは、洗浄ユニットの平面図であり、図3Bは、洗浄ユニットの側面図である。 図4は、上側バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。 図5は、第1実施形態のバフヘッドの構成を示す図である。 図6は、第2実施形態のバフヘッドの他の実施形態の構成を示す図である。 図7は、第3実施形態のバフヘッドの他の実施形態の構成を示す図である。
以下、本願発明の一実施形態に係る処理装置、及び、処理方法、が図面に基づいて説明される。
<処理装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、処理対象物に対して各種処理を行う処理装置(CMP装置)1000は、略矩形状のハウジング1を備える。ハウジング1の内部は、隔壁1a,1bによって、ロード/アンロードユニット2と、研磨ユニット3と、洗浄ユニット4と、に区画される。ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3、及び洗浄ユニット4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、洗浄ユニット4は、処理装置に電源を供給する電源供給部と、処理動作を制御する制御装置5と、を備える。
<ロード/アンロードユニット>
ロード/アンロードユニット2は、多数の処理対象物(例えば、ウェハ(基板))をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備える。これらのフロントロード部20は、ハウジング1に隣接して配置され、処理装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列される。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができるようになっている。ここで、SMIF及びFOUPは、内部にウェハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
また、ロード/アンロードユニット2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設される。走行機構21上には、ウェハカセットの配列方向に沿って移動可能な2台の搬送ロボット(ローダー、搬送機構)22が設置される。搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによって、フロントロード部20に搭載されたウェハカセットにアクセスできるようになっている。各搬送ロボット22は、上下に2つのハンドを備えている。上側のハンドは、処理されたウェハをウェハカセットに戻すときに使用される。下側のハンドは、処理前のウェハをウェハカセットから取り出すときに使用される。このように、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。さらに、搬送ロボット22の下側のハンドは、ウェハを反転させることができるように構成されている。
ロード/アンロードユニット2は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロードユニット2の内部は、処理装置外部、研磨ユニット3、及び、洗浄ユニット4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。研磨ユニット3は、研磨液としてスラリを用いるため最もダーティな領域である。したがって、研磨ユニット3の内部には負圧が形成され、その圧力は洗浄ユニット4の内部圧力よりも低く維持される。ロード/アンロードユニット2には、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、又は、ケミカルフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられている。フィルタファンユニットからは、パーティクル、有毒蒸気、又は有毒ガスが除去されたクリーンエアが常時吹き出している。
<研磨ユニット>
研磨ユニット3は、ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域である。研磨ユニット3は、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び、第4研磨ユニット3Dを備えている。第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨
ユニット3C、及び第4研磨ユニット3Dは、図1に示すように、処理装置の長手方向に沿って配列される。
図1に示すように、第1研磨ユニット3Aは、研磨面を有する研磨パッド(研磨具)10が取り付けられた研磨テーブル30Aと、ウェハを保持して研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するためのトップリング31Aと、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うためのドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体又は液体(例えば純水)を噴射して研磨面上のスラリや研磨生成物、及びドレッシングによる研磨パッド残渣を除去するアトマイザ34Aと、を備えている。
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bと、を備えている。第3研磨ユニット3Cは、研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cと、を備えている。第4研磨ユニット3Dは、研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dと、を備えている。
第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び第4研磨ユニット3Dは、互いに同一の構成を有しているので、以下、第1研磨ユニット3Aについてのみ説明する。
図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36に支持される。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付される。研磨パッド10の上面は、ウェハWを研磨する研磨面を形成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31A及び研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成される。ウェハWは、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給された状態で、研磨対象であるウェハWがトップリング31Aにより研磨パッド10の研磨面に押圧されて研磨される。
<搬送機構>
次に、ウェハを搬送するための搬送機構について説明する。図1に示すように、第1研磨ユニット3A及び第2研磨ユニット3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。第1リニアトランスポータ6は、研磨ユニット3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間でウェハを搬送する機構である。
また、第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置される。第2リニアトランスポータ7は、研磨ユニット3C,3Dが配列する方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間でウェハを搬送する機構である。
ウェハは、第1リニアトランスポータ6によって研磨ユニット3A,3Bに搬送される。第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、トップリングヘッドのスイング動作により研磨位置と第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、トップリング31Aへのウェハの受け渡しは第2搬送位置TP2で行われる。同様に、第2研磨ユニット3B
のトップリング31Bは研磨位置と第3搬送位置TP3との間を移動し、トップリング31Bへのウェハの受け渡しは第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨ユニット3Cのトップリング31Cは研磨位置と第6搬送位置TP6との間を移動し、トップリング31Cへのウェハの受け渡しは第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨ユニット3Dのトップリング31Dは研磨位置と第7搬送位置TP7との間を移動し、トップリング31Dへのウェハの受け渡しは第7搬送位置TP7で行われる。
第1搬送位置TP1には、搬送ロボット22からウェハを受け取るためのリフタ11が配置されている。ウェハは、リフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。リフタ11と搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ(図示せず)が隔壁1aに設けられており、ウェハの搬送時にはシャッタが開かれて搬送ロボット22からリフタ11にウェハが渡されるようになっている。また、第1リニアトランスポータ6と、第2リニアトランスポータ7と、洗浄ユニット4と、の間にはスイングトランスポータ12が配置されている。スイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4と第5搬送位置TP5との間を移動可能なハンドを有している。第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7へのウェハの受け渡しは、スイングトランスポータ12によって行われる。ウェハは、第2リニアトランスポータ7によって第3研磨ユニット3C及び/又は第4研磨ユニット3Dに搬送される。また、研磨ユニット3で研磨されたウェハはスイングトランスポータ12を経由して洗浄ユニット4に搬送される。
<洗浄ユニット>
図3(a)は洗浄ユニット4を示す平面図であり、図3(b)は洗浄ユニット4を示す側面図である。図3(a)及び図3(b)に示すように、洗浄ユニット4は、ここではロール洗浄室190と、第1搬送室191と、ペン洗浄室192と、第2搬送室193と、乾燥室194と、バフ処理室300と、第3搬送室195と、に区画されている。なお、研磨ユニット3、ロール洗浄室190、ペン洗浄室192、乾燥室194、及びバフ処理室300の各室間の圧力バランスは、乾燥室194>ロール洗浄室190及びペン洗浄室192>バフ処理室300≧研磨ユニット3とすることができる。研磨ユニットでは研磨液を使用しており、バフ処理室についてもバフ処理液として研磨液を使用することがある。よって、上記のような圧力バランスにすることで、特に研磨液中の砥粒と言ったパーティクル成分の洗浄及び乾燥室への流入を防止することが可能であり、よって洗浄及び乾燥室の清浄度維持が可能となる。
ロール洗浄室190内には、縦方向に沿って配列された上側ロール洗浄モジュール201A及び下側ロール洗浄モジュール201Bが配置されている。上側ロール洗浄モジュール201Aは、下側ロール洗浄モジュール201Bの上方に配置されている。上側ロール洗浄モジュール201A及び下側ロール洗浄モジュール201Bは、洗浄液をウェハの表裏面に供給しながら、回転する2つのロールスポンジをウェハの表裏面にそれぞれ押し付けることによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ロール洗浄モジュール201Aと下側ロール洗浄モジュール201Bとの間には、ウェハの仮置き台204が設けられている。
ペン洗浄室192内には、縦方向に沿って配列された上側ペン洗浄モジュール202A及び下側ペン洗浄モジュール202Bが配置されている。上側ペン洗浄モジュール202Aは、下側ペン洗浄モジュール202Bの上方に配置されている。上側ペン洗浄モジュール202A及び下側ペン洗浄モジュール202Bは、洗浄液をウェハの表面に供給しながら、回転するペンシルスポンジをウェハの表面に押し付けてウェハの径方向に揺動することによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ペン洗浄モジュール202Aと下側ペン洗浄モジュール202Bとの間には、ウェハの仮置き台203が設けられている。
乾燥室194内には、縦方向に沿って配列された上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bが配置されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bは、互いに隔離されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bの上部には、清浄な空気を乾燥モジュール205A,205B内にそれぞれ供給するフィルタファンユニット207A,207Bが設けられている。
上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び下側乾燥モジュール205Bは、図示しないフレームにボルトなどを介して固定される。
第1搬送室191には、上下動可能な第1搬送ロボット(搬送機構)209が配置される。第2搬送室193には、上下動可能な第2搬送ロボット210が配置される。第3搬送室195には、上下動可能な第3搬送ロボット(搬送機構)213が配置される。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、及び、第3搬送ロボット213は、縦方向に延びる支持軸211,212,214にそれぞれ移動自在に支持されている。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、及び、第3搬送ロボット213は、内部にモータなどの駆動機構を有しており、支持軸211,212,214に沿って上下に移動自在となっている。第1搬送ロボット209は、搬送ロボット22と同様に、上下二段のハンドを有している。第1搬送ロボット209は、図3(a)の点線で示すように、その下側のハンドが上述した仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。第1搬送ロボット209の下側のハンドが仮置き台180にアクセスするときには、隔壁1bに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
第1搬送ロボット209は、仮置き台180、上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、仮置き台203、上側ペン洗浄モジュール202A、及び、下側ペン洗浄モジュール202B、の間でウェハWを搬送するように動作する。洗浄前のウェハ(スラリが付着しているウェハ)を搬送するときは、第1搬送ロボット209は、下側のハンドを用い、洗浄後のウェハを搬送するときは上側のハンドを用いる。
第2搬送ロボット210は、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び、下側乾燥モジュール205B、の間でウェハWを搬送するように動作する。第2搬送ロボット210は、洗浄されたウェハのみを搬送するので、1つのハンドのみを備えている。図1に示す搬送ロボット22は、上側のハンドを用いて上側乾燥モジュール205A又は下側乾燥モジュール205Bからウェハを取り出し、そのウェハをウェハカセットに戻す。搬送ロボット22の上側ハンドが乾燥モジュール205A,205Bにアクセスするときには、隔壁1aに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
バフ処理室300には、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bが備えられる。第3搬送ロボット213は、上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300B、の間でウェハWを搬送するように動作する。
なお、本実施形態では、洗浄ユニット4内において、バフ処理室300、ロール洗浄室190、及び、ペン洗浄室192、を、ロード/アンロードユニット2から遠い方から順番に並べて配置する例を示したが、これには限られない。バフ処理室300、ロール洗浄室190、及び、ペン洗浄室192の配置態様は、ウェハの品質及びスループットなどに
応じて適宜選択し得る。また、本実施形態では、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bを備える例を示すが、これに限らず一方のバフ処理モジュールのみを備えていてもよい。また、本実施形態では、バフ処理室300の他に、ウェハWを洗浄するモジュールとしてロール洗浄モジュール、及び、ペン洗浄モジュールを挙げて説明したが、これに限らず、2流体ジェット洗浄(2FJ洗浄)又はメガソニック洗浄を行うこともできる。2流体ジェット洗浄は、高速気体に乗せた微小液滴(ミスト)を2流体ノズルからウェハWに向けて噴出させて衝突させ、微小液滴のウェハW表面への衝突で発生した衝撃波を利用してウェハW表面のパーティクル等を除去(洗浄)するものである。メガソニック洗浄は、洗浄液に超音波を加え、洗浄液分子の振動加速度による作用力をパーティクル等の付着粒子に作用させて除去するものである。以下、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bについて説明する。上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bは、同様の構成であるため、上側バフ処理モジュール300Aのみ説明する。
<バフ処理モジュール>
図4は、上側バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。図4に示すように、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWが設置されるバフテーブル400と、ウェハWに接触して相対運動することによってウェハWに対してバフ処理を行うためのバフパッドバフパッド502が取り付けられたバフヘッド500と、バフヘッド500を保持するバフアーム600と、バフ処理液を供給するための液供給系統700と、バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行うためのコンディショニング部800と、を備える。図4に示すように、バフパッド502は、ウェハWよりも小径である。例えばウェハWがΦ300mmである場合、バフパッド502は好ましくはΦ100mm以下、より好ましくはΦ60〜100mmであることが望ましい。これはバフパッドの径が大きいほどウェハとの面積比が小さくなるため、ウェハのバフ処理速度は増加する。一方で、ウェハ処理速度の面内均一性については、逆にバフパッドの径が小さくなるほど、面内均一性が向上する。これは、単位処理面積が小さくなるためであり、図4に示すような、バフパッド502をバフアーム600によりウェハWの面内で揺動等の相対運動をさせることでウェハ全面処理を行う方式において有利となる。なお、バフ処理液は、DIW(純水)、洗浄薬液、及び、スラリのような研磨液、の少なくとも1つを含む。バフ処理の方式としては主に2種類あり、1つは処理対象であるウェハ上に残留するスラリや研磨生成物の残渣といった汚染物をバフパッドとの接触時に除去する方式、もう1つは上記汚染物が付着した処理対象を研磨等により一定量除去する方式である。前者においては、バフ処理液は洗浄薬液やDIW、後者においては研磨液が好ましい。但し、後者においては、上記処理での除去量は例えば10nm未満、好ましくは5nm以下であることが、CMP後の被処理面の状態(平坦性や残膜量)の維持にとっては望ましく、この場合、通常のCMPほどの除去速度が必要ない場合がある。そのような場合、適宜研磨液に対して希釈等の処理を行うことで処理速度の調整を行っても良い。また、バフパッド502は、例えば発泡ポリウレタン系のハードパッド、スウェード系のソフトパッド、又は、スポンジなどで形成される。バフパッドの種類は処理対象物の材質や除去すべき汚染物の状態に対して適宜選択すれば良い。例えば汚染物が処理対象物表面に埋まっている場合は、より汚染物に物理力を作用させやすいハードパッド、すなわち硬度や剛性の高いパッドをバフパッドとして使用しても良い。一方で処理対象物が例えばLow−k膜等の機械的強度の小さな材料である場合、被処理面のダメージ低減のために、ソフトパッドを使用しても良い。また、バフ処理液がスラリのような研磨液の場合、処理対象物の除去速度や汚染物の除去効率、ダメージ発生の有無は単にバフパッドの硬度や剛性だけでは決まらないため、適宜選択しても良い。また、これらのバフパッドの表面には、例えば同心円状溝やXY溝、渦巻き溝、放射状溝といった溝形状が施されていても良い。更に、バフパッドを貫通する穴を少なくとも1つ以上バフパッド内に設け、本穴を通してバフ処理液を供給しても良い。また、バフパッドを例えばPVAスポンジのような、バフ処理液が浸透可能なスポンジ状の材料を使用し
ても良い。これらにより、バフパッド面内でのバフ処理液の流れ分布の均一化やバフ処理で除去された汚染物の速やかな排出が可能となる。
バフテーブル400は、ウェハWを吸着する機構を有し、ウェハWを保持する。また、バフテーブル400は、駆動機構410によって回転軸A周りに回転できるようになっている。また、バフテーブル400は、駆動機構410によって、ウェハWに角度回転運動、又は、スクロール運動をさせるようになっていてもよい。バフパッド502は、バフヘッド500のウェハWに対向する面に取り付けられる。バフヘッド500は、図示していない駆動機構によって回転軸B周りに回転できるようになっている。また、バフヘッド500は、図示していない駆動機構によってバフパッド502をウェハWの処理面に押圧できるようになっている。バフアーム600は、バフヘッド500を矢印Cに示すようにウェハWの半径もしくは直径の範囲内で移動可能である。また、バフアーム600は、バフパッド502がコンディショニング部800に対向する位置までバフヘッド500を揺動できるようになっている。
コンディショニング部800は、バフパッド502の表面をコンディショニングするための部材である。コンディショニング部800は、ドレステーブル810と、ドレステーブル810に設置されたドレッサ820と、を備える。ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によって回転軸D周りに回転できるようになっている。また、ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によってドレッサ820にスクロール運動をさせるようになっていてもよい。ドレッサ820は、表面にダイヤモンドの粒子が電着固定された、又は、ダイヤモンド砥粒がバフパッドとの接触面の全面もしくは一部に配置された、ダイヤドレッサ、樹脂製のブラシ毛がバフパッドとの接触面の全面もしくは一部に配置されたブラシドレッサ、又はこれらの組み合わせで形成される。
上側バフ処理モジュール300Aは、バフパッド502のコンディショニングを行う際には、バフパッド502がドレッサ820に対向する位置になるまでバフアーム600を旋回させる。上側バフ処理モジュール300Aは、ドレステーブル810を回転軸D周りに回転させるとともにバフヘッド500を回転させ、バフパッド502をドレッサ820に押し付けることによって、バフパッド502のコンディショニングを行う。なお、コンディショニング条件は、コンディショニング荷重を80N以下とすることが好ましい。また、コンディショニング荷重は、パッド502の寿命の観点を考慮すると、40N以下であることがより好ましい。また、パッド502及びドレッサ820の回転数は、500rpm以下での使用が望ましい。
なお、本実施形態は、ウェハWの処理面及びドレッサ820のドレス面が水平方向に沿って設置される例を示すが、これに限定されない。例えば、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWの処理面及びドレッサ820のドレス面が鉛直方向に沿って設置されるように、バフテーブル400及びドレステーブル810を配置することができる。この場合、バフアーム600及びバフヘッド500は、鉛直方向に配置されたウェハWの処理面に対してバフパッド502を接触させてバフ処理を行い、鉛直方向に配置されたドレッサ820のドレス面に対してバフパッド502を接触させてコンディショニング処理を行うことができるように配置される。また、バフテーブル400もしくはドレステーブル810のいずれか一方が鉛直方向に配置され、バフアーム600に配置されたバフパッド502が各テーブル面に対して垂直になるようバフアーム600の全部もしくは一部が回転しても良い。
液供給系統700は、ウェハWの処理面に純水(DIW)を供給するための純水ノズル710を備える。純水ノズル710は、純水配管712を介して純水供給源714に接続される。純水配管712には、純水配管712を開閉することができる開閉弁716が設
けられる。制御装置5は、開閉弁716の開閉を制御することにより、任意のタイミングでウェハWの処理面に純水を供給することができる。
また、液供給系統700は、ウェハWの処理面に薬液(Chemi)を供給するための薬液ノズル720を備える。薬液ノズル720は、薬液配管722を介して薬液供給源724に接続される。薬液配管722には、薬液配管722を開閉することができる開閉弁726が設けられる。制御装置5は、開閉弁726の開閉を制御することにより、任意のタイミングでウェハWの処理面に薬液を供給することができる。
上側バフ処理モジュール300Aは、バフアーム600、バフヘッド500、及び、バフパッド502を介して、ウェハWの処理面に、純水、薬液、又はスラリ等の研磨液を選択的に供給できるようになっている。
すなわち、純水配管712における純水供給源714と開閉弁716との間からは分岐純水配管712aが分岐する。また、薬液配管722における薬液供給源724と開閉弁726との間からは分岐薬液配管722aが分岐する。分岐純水配管712a、分岐薬液配管722a、及び、研磨液供給源734に接続された研磨液配管732、は、液供給配管740に合流する。分岐純水配管712aには、分岐純水配管712aを開閉することができる開閉弁718が設けられる。分岐薬液配管722aには、分岐薬液配管722aを開閉することができる開閉弁728が設けられる。研磨液配管732には、研磨液配管732を開閉することができる開閉弁736が設けられる。
液供給配管740の第1端部は、分岐純水配管712a、分岐薬液配管722a、及び、研磨液配管732、の3系統の配管に接続される。液供給配管740は、バフアーム600の内部、バフヘッド500の中央、及び、バフパッド502の中央を通って延伸する。液供給配管740の第2端部は、ウェハWの処理面に向けて開口する。制御装置5は、開閉弁718、開閉弁728、及び、開閉弁736、の開閉を制御することにより、任意のタイミングで、ウェハWの処理面に純水、薬液、スラリ等の研磨液のいずれか1つ、又はこれらの任意の組み合わせの混合液を供給することができる。
上側バフ処理モジュール300Aは、液供給配管740を介してウェハWに処理液を供給するとともにバフテーブル400を回転軸A周りに回転させ、バフパッド502をウェハWの処理面に押圧し、バフヘッド500を回転軸B周りに回転させながら矢印C方向に揺動することによって、ウェハWにバフ処理を行うことができる。なお、バフ処理における条件であるが、基本的には本処理はメカニカル作用によるディフェクト除去であるものの、一方でウェハWへのダメージの低減を考慮して、圧力は3psi以下、好ましくは2psi以下が望ましい。また、ウェハW及びヘッド500の回転数は、バフ処理液の面内分布を考慮して1000rpm以下であることが望ましい。また、バフヘッド500の移動速度は、300mm/sec以下である。しかしながら、ウェハW及びヘッド500の回転数及びバフヘッド500の移動距離により、最適な移動速度の分布は異なるため、ウェハW面内でバフヘッド500の移動速度は可変であることが望ましい。この場合の移動速度の変化方式としては、例えばウェハW面内での移動距離を複数の区間に分割し、それぞれの区間に対して移動速度を設定できる方式が望ましい。また、バフ処理液流量としては、ウェハW及びヘッド500が高速回転時も十分な処理液のウェハ面内分布を保つためには大流量が良い。しかしその一方で、処理液流量増加は処理コストの増加を招くため、流量としては1000ml/min以下、好ましくは500ml/min以下であることが望ましい。
ここで、バフ処理とは、バフ研磨処理とバフ洗浄処理の少なくとも一方を含むものである。
バフ研磨処理とは、ウェハWに対してバフパッド502を接触させながら、ウェハWとバフパッド502を相対運動させ、ウェハWとバフパッド502との間にスラリ等の研磨液を介在させることによりウェハWの処理面を研磨除去する処理である。バフ研磨処理は、ロール洗浄室190においてロールスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、及び、ペン洗浄室192においてペンスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、よりも強い物理的作用力をウェハWに対して加えることができる処理である。バフ研磨処理によって、汚染物が付着した表層部の除去、研磨ユニット3における主研磨で除去できなかった箇所の追加除去、又は主研磨後のモフォロジー改善、を実現することができる。
バフ洗浄処理とは、ウェハWに対してバフパッド502を接触させながら、ウェハWとバフパッド502を相対運動させ、ウェハWとバフパッド502との間に洗浄処理液(薬液、又は、薬液と純水)を介在させることによりウェハW表面の汚染物を除去したり、処理面を改質したりする処理である。バフ洗浄処理は、ロール洗浄室190においてロールスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、及び、ペン洗浄室192においてペンスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、よりも強い物理的作用力をウェハWに対して加えることができる処理である。
<バフヘッドの第1実施形態>
次に、バフヘッド500の詳細について説明する。図5は、第1実施形態のバフヘッド500の構成を示す図である。図5は、バフヘッド500の縦断面を模式的に示している。図5に示すように、バフヘッド500は、ベース部材510、弾性部材520、押圧機構530、及び、ガイド部材540、を備える。
弾性部材520は、ベース部材510のウェハW側の面に取り付けられる。また、弾性部材520のウェハW側の面には、バフパッド502が取り付けられる。押圧機構530は、弾性部材520と連通しており、弾性部材520へ流体(例えば、空気、Nなど)を供給することによってバフパッド502のウェハWへの接触力を調整可能な部材である。弾性部材520は、例えば、エアバッグのように、押圧機構530による流体の供給量に応じて容積が変わる袋体を含んでいる。
ガイド部材540は、弾性部材520の側面522の全体を取り囲むリング状の部材である。具体的には、ガイド部材540は、弾性部材520へ流体を供給した状態で弾性部材520の側面522の全体を取り囲むリング状の部材である。さらに具体的には、ガイド部材540は、弾性部材520へ流体を供給してバフパッド502をウェハWに押圧した状態で弾性部材520の側面522の全体を取り囲むリング状の部材である。なお、ガイド部材540は、リング状の形状には限られない。ガイド部材540は、例えば、弾性部材520へ流体を供給した状態で弾性部材520の側面522の全体を適当な間隔を空けて取り囲む複数の部材で形成されていてもよい。
本実施形態では、図5に示すように、バフヘッド500には、ベース部材510、弾性部材520、及び、バフパッド502の中央を貫通するバフ処理液流路550が形成されている。バフ処理液流路550は、上述の液供給配管740に連通する。バフ処理液流路550を設けることによって、バフヘッド500を介してウェハWの処理面にバフ処理に用いる各種の処理液を供給することができる。しかし、処理液の供給は、バフヘッド500の内部からに限らず、バフヘッド500の外部から行うこともできる。この場合、ベース部材510、弾性部材520、及び、バフパッド502には、バフ処理液流路550が形成されていなくてもよい。なお、弾性部材520の側面522とは、弾性部材520の面のうち、ベース部材510に取り付けられている面、バフ処理液流路550に対向する面、及び、バフパッド502が取り付けられている面、を除いた面のことである。
本実施形態のように、ガイド部材540を設けることによって、パッドを処理対象物に接触させて行う処理の精度を向上させることができる。すなわち、弾性部材520に流体を注入してバフパッド502をウェハWに押圧しながらバフパッド502を回転させたり揺動させたりした際に、バフパッド502の位置がウェハWの面方向に沿って位置ずれするおそれがある。この場合、バフパッド502のよれやねじれによるバフパッド502の破損やバフパッド502のウェハWとの接触状態の不均一化が生じてしまい、結果として、バフ処理におけるバフパッド面内ひいてはウェハW面内におけるバフ処理状態の不均一性(例えばバフ洗浄ではディフェクトの除去性能の不均一性、バフ研磨では処理対象物の除去量の面内分布の不均一性)に繋がる。
これに対して、本実施形態では、ガイド部材540を設けており、ガイド部材540が弾性部材520の側面522全体を支持するので、弾性部材520を加圧してバフ処理を行う際のバフパッド502の横ずれを防止することができる。バフパッド502の横ずれを防止することができるので、バフヘッド500は、バフパッド502とウェハWとを所望の位置で接触させることが可能であり、また上記のバフパッドのよれやねじれによる破損や、接触状態の不均一化を回避することが可能である。その結果、ウェハW面内でのバフ処理状態の均一性が向上する。
本実施形態のようにバフパッド502を保持するバフヘッドの機構としては、バフパッド502がウェハWの処理面、又は、ドレッサ820のドレス面に追従するようにジンバル機構を設けることも考えられる。しかしながら、本実施形態では、弾性部材520を加圧によってバフパッド502をウェハWに押圧する構造を採用しているので、ジンバル機能を設けなくてもよく、バフヘッド500の構造を簡素化することができる。
なお、一例として、ガイド部材540の内径は、弾性部材520の外径に対して+3mm以内とすることができる。これにより、弾性部材520が加圧された際の横方向膨張によるガイド部材540への擦れ及び擦れによる弾性部材520の上下動阻害を防止することができる。また、ガイド部材540のウェハWとの対向面542は、ウェハWの処理面とは非接触になるようにすることができる。例えば、ガイド部材540は、バフ処理を行っている際にガイド部材540の対向面542とウェハWとの間の距離が1〜3mm(バフパッド502の厚み以下)となるように、ベース部材510に取り付けられる。また、ガイド部材540は、薬液を用いたバフケミカル処理による腐食を抑制するため、及び、ウェハWと仮に接触した場合でもウェハWにダメージを与え難くするために、例えば樹脂材料(PPSやPEEK、フッ素系樹脂等)で形成することができる。
<バフヘッドの第2実施形態>
次に、バフヘッド500の他の実施形態について説明する。図6は、第2実施形態のバフヘッド500の他の実施形態の構成を示す図である。図6は、バフヘッド500の縦断面を模式的に示している。図6のバフヘッド500は、図5に示したバフヘッド500と比べて、サポート部材(例えば、サポート板560)を追加した点が異なる。その他の構成は図5に示したバフヘッド500と同様であるので、説明を省略する。
図6に示すように、弾性部材520のウェハW側の面には、サポート板560が取り付けられ、サポート板560のウェハW側の面にはバフパッド502が取り付けられる。言い換えると、バフパッド502は、サポート板560を介して弾性部材520のウェハW側の面に取り付けられる。この場合の弾性部材520とサポート板560との固定、及び、サポート板560とバフパッド502との固定については、粘着剤による固定の他にも、弾性部材520やバフパッド502の外周部に例えばリング状の固定部位を予め形成しておき、本部位を固定する方法も挙げられる。本方法では、本部位をリング状の押え板や
サポート板560側に設けた収納部にスライドさせることで、固定が可能となる。
この実施形態では、サポート板560の中央には、バフ処理液流路550を形成するための穴が形成される。また、この実施形態においても、ガイド部材540は、弾性部材520へ流体を供給した状態で弾性部材520の側面522の全体を取り囲むリング状の部材である。具体的には、ガイド部材540は、弾性部材520へ流体を供給してバフパッド502をウェハWに押圧した状態で弾性部材520の側面522の全体を取り囲むリング状の部材である。
本実施形態によれば、図5のバフヘッド500と同様の効果を奏するとともに、サポート板560を設けることによって、弾性部材520とバフパッド502との密着性を向上することができる。これによって、バフパッド502を回転させたり揺動させたりした際のねじれによってバフパッド502と弾性部材520との間で剥がれが生じるのを抑制することができる。サポート板560の厚みは、弾性部材520を加圧した時のメンブレン膨張が阻害されるのを防止するために、例えば、1mm程度とすることができる。また、サポート板560は、SUS等の金属製で形成してもよいし、薬液を用いたバフケミカル処理によって腐食が生じる可能性がある場合は樹脂材料(PPSやPEEK、フッ素系樹脂等)で形成してもよい。また、サポート板560は、弾性部材520及びバフパッド502に対して粘着剤で固定する場合はこれら部材との粘着性があることが好ましい。なお、本実施形態では、サポート部材の一例としてサポート板560を示したが、サポート部材の形状は板状には限定されない。
<バフヘッドの第3実施形態>
次に、バフヘッド500の他の実施形態について説明する。図7は、第3実施形態のバフヘッド500の他の実施形態の構成を示す図である。図7Aは、バフヘッド500の縦断面を模式的に示しており、図7Bは、弾性部材520を模式的に示す平面図である。本実施形態は、図6のバフヘッド500と比べて弾性部材520の袋体の内部が複数の空間に分割されている点が異なる。その他の構成は図6に示したバフヘッド500と同様であるので、説明を省略する。
図7に示すように、弾性部材520の袋体は、流体が相互に連通しない複数の空間524,526を含む。具体的には、弾性部材520の袋体は、例えば同心円状に配置された、バフ処理液流路550に近い側の内周空間524と、内周空間524の外側に位置する外周空間526と、を備える。この場合、押圧機構530は、複数の空間524,526へ流体を独立して供給可能になっている。押圧機構530は、例えば、内周空間524と外周空間526の流体の供給量を独立して制御することによって、バフパッド502の外周側の押圧力と内周側の押圧力を個別に制御することができる。その結果、本実施形態のバフヘッド500によれば、バフパッド502面内におけるウェハWへの押圧分布を制御することができるので、ウェハWの処理面におけるバフ処理の均一化を実現することができる。
なお、図7の例では、弾性部材520の袋体が2つの空間524,526に仕切られている例を示したが、空間の数はこれには限られない。例えば、弾性部材520の袋体は、同心円状に配置された3以上の複数の空間に仕切られていてもよい。また、図7の例では、弾性部材520の袋体が同心円状の内周空間524と外周空間526とに仕切られる例を示したが、空間の仕切り方はこれには限られない。
3 研磨ユニット
4 洗浄ユニット
5 制御装置
10 研磨パッド
190 ロール洗浄室
192 ペン洗浄室
201A 上側ロール洗浄モジュール
201B 下側ロール洗浄モジュール
202A 上側ペン洗浄モジュール
202B 下側ペン洗浄モジュール
300 バフ処理室
300A 上側バフ処理モジュール
300B 下側バフ処理モジュール
400 バフテーブル
410 駆動機構
500 バフヘッド
502 バフパッド
510 ベース部材
520 弾性部材
522 側面
524 内周空間
526 外周空間
530 押圧機構
540 ガイド部材
542 対向面
550 バフ処理液流路
560 サポート板
600 バフアーム
W ウェハ

Claims (12)

  1. 処理対象物を保持するバフテーブルと、
    前記処理対象物に接触して相対運動することによって前記処理対象物に対してバフ処理を行うためのバフパッドが取り付けられるバフヘッドと、を備え、
    前記バフヘッドは、
    前記バフパッドが取り付けられる弾性部材と、前記弾性部材へ流体を供給することによって前記バフパッドの前記処理対象物への接触力を調整可能な押圧機構と、前記弾性部材の側面の全体を取り囲むガイド部材と、を備え、
    前記弾性部材は、前記流体の供給量に応じて容積が変わる袋体を含み、
    前記袋体は、前記流体が相互に連通しない複数の空間を含み、
    前記押圧機構は、前記複数の空間へ前記流体を独立して供給可能である、
    ことを特徴とするバフ処理モジュール。
  2. 請求項1のバフ処理モジュールにおいて、
    前記ガイド部材は、前記弾性部材へ流体を供給した状態において前記弾性部材の側面の全体を取り囲む、
    バフ処理モジュール。
  3. 請求項1又は2のバフ処理モジュールにおいて、
    前記複数の空間は、同心円状に配置されている、
    バフ処理モジュール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項のバフ処理モジュールにおいて、
    前記弾性部材の前記処理対象物と接触する側の面に取り付けられるサポート部材、をさらに備え、
    前記バフパッドは、前記サポート部材を介して前記弾性部材に取り付けられる、
    バフ処理モジュール。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項のバフ処理モジュールにおいて、
    前記バフパッドは、前記処理対象物よりも小径であり、
    前記バフテーブルを回転させることができる駆動機構と、
    前記バフヘッドを保持し、前記バフヘッドを回転させるとともに前記処理対象物の板面に沿って揺動させることができるバフアームと、をさらに備える、
    バフ処理モジュール。
  6. 前記処理対象物に対して研磨処理を行う研磨モジュールと、
    前記処理対象物に対してバフ処理を行う請求項1〜5のいずれか1項のバフ処理モジュールと、
    前記処理対象物に対して洗浄処理を行う洗浄モジュールと、
    前記処理対象物に対して乾燥処理を行う乾燥モジュールと、
    を備える、処理装置。
  7. 処理対象物を保持するバフテーブルと、
    前記処理対象物に接触して相対運動することによって前記処理対象物に対してバフ処理を行うためのバフパッドが取り付けられるバフヘッドと、を備え、
    前記バフヘッドは、
    前記バフパッドが取り付けられる弾性部材と、前記弾性部材へ流体を供給することによって前記バフパッドの前記処理対象物への接触力を調整可能な押圧機構と、前記弾性部材の側面の全体を取り囲むガイド部材と、
    前記弾性部材および前記バフパッドを貫通する、前記処理対象物に処理液を供給するためのバフ処理液流路と、
    を備え、
    前記弾性部材は、前記流体の供給量に応じて容積が変わる袋体を含み、
    前記袋体は、前記流体が相互に連通しない複数の空間を含み、
    前記押圧機構は、前記複数の空間へ前記流体を独立して供給可能である、
    ことを特徴とするバフ処理モジュール。
  8. 請求項7のバフ処理モジュールにおいて、
    前記ガイド部材は、前記弾性部材へ流体を供給した状態において前記弾性部材の側面の全体を取り囲む、
    バフ処理モジュール。
  9. 請求項のバフ処理モジュールにおいて、
    前記複数の空間は、同心円状に配置されている、
    バフ処理モジュール。
  10. 請求項7〜のいずれか1項のバフ処理モジュールにおいて、
    前記弾性部材の前記処理対象物と接触する側の面に取り付けられるサポート部材、をさらに備え、
    前記バフパッドは、前記サポート部材を介して前記弾性部材に取り付けられる、
    バフ処理モジュール。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項のバフ処理モジュールにおいて、
    前記バフパッドは、前記処理対象物よりも小径であり、
    前記バフテーブルを回転させることができる駆動機構と、
    前記バフヘッドを保持し、前記バフヘッドを回転させるとともに前記処理対象物の板面に沿って揺動させることができるバフアームと、をさらに備える、
    バフ処理モジュール。
  12. 前記処理対象物に対して研磨処理を行う研磨モジュールと、
    前記処理対象物に対してバフ処理を行う請求項7〜11のいずれか1項のバフ処理モジュールと、
    前記処理対象物に対して洗浄処理を行う洗浄モジュールと、
    前記処理対象物に対して乾燥処理を行う乾燥モジュールと、
    を備える、処理装置。
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