JP2021109281A - バフ処理モジュール、及び、基板処理装置 - Google Patents

バフ処理モジュール、及び、基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に対するバフ処理の均一性を向上させる。【解決手段】バフ処理モジュールは、基板を支持するための支持面を有するバフテーブルと、前記基板に接触して相対運動することによって前記基板をバフ処理するためのバフパッドを取り付け可能なバフヘッドと、を備える。そして、前記バフテーブルは、内部に圧力室を有し、前記支持面を通じて前記基板の板面に圧力を作用させるための袋体と、前記圧力室内に流体を供給可能な流体供給機構と、前記袋体が所定の変形量を超えて変形することを制限する変形制限機構と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、バフ処理モジュール、及び、基板処理装置に関する。
近年、半導体ウェハなどの基板に対して各種処理を行うために基板処理装置が用いられている。基板処理装置の一例としては、基板の研磨処理を行うためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が挙げられる。
CMP装置は、基板の研磨処理を行うための研磨ユニット、基板の洗浄処理及び乾燥処理を行うための洗浄ユニット、及び、研磨ユニットへ基板を受け渡すとともに洗浄ユニットによって洗浄処理及び乾燥処理された基板を受け取るロード/アンロードユニット、などを備える。また、CMP装置は、研磨ユニット、洗浄ユニット、及びロード/アンロードユニット内で基板の搬送を行う搬送機構を備えている。CMP装置は、搬送機構によって基板を搬送しながら研磨、洗浄、及び乾燥の各種処理を順次行う。
また、基板処理装置は、基板に対してバフ処理を行うためのバフ処理ユニットを備える場合がある。このバフ処理ユニットは、基板を設置するバフテーブルと、基板よりも小径のバフパッドが取り付けられるバフヘッドと、を備え、バフパッドを基板に接触させて相対運動させることによって基板に対してバフ処理を行う(例えば特許文献1参照)。
また、バフ処理ユニットとしては、バフヘッドにおけるバフパッドが取り付けられる部材を弾性部材により構成し、弾性部材へ流体を供給することによってバフパッドの基板への接触力を調整可能なものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2016−81960号公報 特開2016−43473号公報
バフ処理ユニットでは、バフ処理状態の均一化を図るために、バフパッドと基板との接触状態の均一性が求められる。ここで、上記した特許文献1に記載の装置では、一定の押し付け力でバフパッドを基板に押し付ける。この場合、基板の縁部からバフパッドを一部飛び出させて基板の縁部をバフ処理する際に、基板とバフパッドとの接触面積が小さくなるため、基板とバフパッドとの接触圧力が大きくなってしまう。また、上記した特許文献2に記載の装置では、基板の縁部からバフパッドを一部飛び出させて基板の縁部をバフ処理する際に、弾性部材の変形に伴うバフパッドの変形、または弾性部材内の流体圧力の変動が生じるおそれがある。さらに、特許文献2に記載の装置では、弾性部材および流体供給機構がバフヘッドに設けられている。しかし、バフヘッドは、上下移動機構、アーム揺動機構、ヘッド回転機構、バフ処理用の薬液供給機構など、多くの機構を備えるため、弾性部材および流体供給機構を組み込むとバフヘッドの機構が複雑となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、基板に対するバフ処理の均一性を向上させることを目的の1つとする。
本発明の一実施形態によれば、バフ処理モジュールが提案され、前記バフ処理モジュールは、基板を支持するための支持面を有するバフテーブルと、前記基板に接触して相対運動することによって前記基板をバフ処理するためのバフパッドを取り付け可能なバフヘッドと、を備える。そして、前記バフテーブルは、内部に圧力室を有し、前記支持面を通じて前記基板の板面に圧力を作用させるための袋体と、前記圧力室内に流体を供給可能な流体供給機構と、前記袋体が所定の変形量を超えて変形することを制限する変形制限機構と、を有する。
図1は、本実施形態の基板処理装置の全体構成を示す平面図である。 図2は、研磨ユニットを模式的に示す斜視図である。 図3Aは、洗浄ユニットの平面図であり、図3Bは、洗浄ユニットの側面図である。 図4は、上側バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。 図5は、第1実施形態のバフテーブルの構成を示す図である。 図6は、第2実施形態のバフテーブルの構成を示す図であり、圧力室への流体供給流路を示す図である。 図7は、第2実施形態のバフテーブルの構成を示す図であり、吸着孔への負圧の導入流路を示す図である。 図8は、圧力室への流体の供給口と、支持面の吸着孔との一例を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る基板処理装置、及び、基板処理方法が、図面に基づいて説明される。なお、以下では、処理対象である基板として、丸形のウェハを用いて説明を行うが、基板は角形などであってもよい。また、添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
<基板処理装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、基板に対して各種処理を行う基板処理装置(CMP装置)1000は、略矩形状のハウジング1を備える。ハウジング1の内部は、隔壁1a,1bによって、ロード/アンロードユニット2と、研磨ユニット(研磨モジュール)3と、洗浄ユニット(洗浄モジュールおよび乾燥モジュール)4と、に区画される。ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3、及び洗浄ユニット4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、洗浄ユニット4は、処理装置に電源を供給する電源供給部と、処理動作を制御する制御装置5と、を備える。
<ロード/アンロードユニット>
ロード/アンロードユニット2は、多数の基板(ウェハ)をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備える。これらのフロントロード部20は、ハウジング1に隣接して配置され、処理装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列される。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができるようになっている。ここで、SMIF及びFOUPは、内部にウェハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
また、ロード/アンロードユニット2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設される。走行機構21上には、ウェハカセットの配列方向に沿って移動可能な2台の搬送ロボット(ローダー、搬送機構)22が設置される。搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによって、フロントロード部20に搭載されたウェハカセットにアクセスできるようになっている。各搬送ロボット22は、上下に2つのハンドを備えている。上側のハンドは、処理されたウェハをウェハカセットに戻すときに使用される。下側のハンドは、処理前のウェハをウェハカセットから取り出すときに使用される。このように、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。さらに、搬送ロボット22の下側のハンドは、ウェハを反転させることができるように構成されている。
ロード/アンロードユニット2は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロードユニット2の内部は、処理装置外部、研磨ユニット3、及び、洗浄ユニット4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。研磨ユニット3は、研磨液としてスラリを用いるため最もダーティな領域である。したがって、研磨ユニット3の内部には負圧が形成され、その圧力は洗浄ユニット4の内部圧力よりも低く維持される。ロード/アンロードユニット2には、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、又は、ケミカルフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられている。フィルタファンユニットからは、パーティクル、有毒蒸気、又は有毒ガスが除去されたクリーンエアが常時吹き出している。
<研磨ユニット>
研磨ユニット3は、ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域である。研磨ユニット3は、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び、第4研磨ユニット3Dを備えている。第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び第4研磨ユニット3Dは、図1に示すように、処理装置の長手方向に沿って配列される。
図1に示すように、第1研磨ユニット3Aは、研磨面を有する研磨パッド(研磨具)10が取り付けられた研磨テーブル30Aと、ウェハを保持して研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するためのトップリング31Aと、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うためのドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体又は液体(例えば純水)を噴射して研磨面上のスラリや研磨生成物、及びドレッシングによる研磨パッド残渣を除去するアトマイザ34Aと、を備えている。
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bと、を備えている。第3研磨ユニット3Cは、研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cと、を備えている。第4研磨ユニット3Dは、研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dと、を備えている。
第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び第4研磨ユニット3Dは、互いに同一の構成を有しているので、以下、第1研磨ユニット3Aについてのみ説明する。
図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36に支持される。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10
が貼付される。研磨パッド10の上面は、ウェハWを研磨する研磨面を形成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31A及び研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成される。ウェハWは、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給された状態で、研磨対象であるウェハWがトップリング31Aにより研磨パッド10の研磨面に押圧されて研磨される。
<搬送機構>
次に、ウェハを搬送するための搬送機構について説明する。図1に示すように、第1研磨ユニット3A及び第2研磨ユニット3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。第1リニアトランスポータ6は、研磨ユニット3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間でウェハを搬送する機構である。
また、第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置される。第2リニアトランスポータ7は、研磨ユニット3C,3Dが配列する方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間でウェハを搬送する機構である。
ウェハは、第1リニアトランスポータ6によって研磨ユニット3A,3Bに搬送される。第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、トップリングヘッドのスイング動作により研磨位置と第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、トップリング31Aへのウェハの受け渡しは第2搬送位置TP2で行われる。同様に、第2研磨ユニット3Bのトップリング31Bは研磨位置と第3搬送位置TP3との間を移動し、トップリング31Bへのウェハの受け渡しは第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨ユニット3Cのトップリング31Cは研磨位置と第6搬送位置TP6との間を移動し、トップリング31Cへのウェハの受け渡しは第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨ユニット3Dのトップリング31Dは研磨位置と第7搬送位置TP7との間を移動し、トップリング31Dへのウェハの受け渡しは第7搬送位置TP7で行われる。
第1搬送位置TP1には、搬送ロボット22からウェハを受け取るためのリフタ11が配置されている。ウェハは、リフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。リフタ11と搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ(図示せず)が隔壁1aに設けられており、ウェハの搬送時にはシャッタが開かれて搬送ロボット22からリフタ11にウェハが渡されるようになっている。また、第1リニアトランスポータ6と、第2リニアトランスポータ7と、洗浄ユニット4と、の間にはスイングトランスポータ12が配置されている。スイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4と第5搬送位置TP5との間を移動可能なハンドを有している。第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7へのウェハの受け渡しは、スイングトランスポータ12によって行われる。ウェハは、第2リニアトランスポータ7によって第3研磨ユニット3C及び/又は第4研磨ユニット3Dに搬送される。また、研磨ユニット3で研磨されたウェハはスイングトランスポータ12を経由して洗浄ユニット4に搬送される。
<洗浄ユニット>
図3(A)は洗浄ユニット4を示す平面図であり、図3(B)は洗浄ユニット4を示す側面図である。図3(A)及び図3(B)に示すように、洗浄ユニット4は、ここではロール洗浄室190と、第1搬送室191と、ペン洗浄室192と、第2搬送室193と、乾燥室194と、バフ処理室300と、第3搬送室195と、に区画されている。なお、
研磨ユニット3、ロール洗浄室190、ペン洗浄室192、乾燥室194、及びバフ処理室300の各室間の圧力バランスは、乾燥室194>ロール洗浄室190及びペン洗浄室192>バフ処理室300≧研磨ユニット3とすることができる。研磨ユニットでは研磨液を使用しており、バフ処理室についてもバフ処理液として研磨液を使用することがある。よって、上記のような圧力バランスにすることで、特に研磨液中の砥粒と言ったパーティクル成分の洗浄及び乾燥室への流入を防止することが可能であり、よって洗浄及び乾燥室の清浄度維持が可能となる。
ロール洗浄室190内には、縦方向に沿って配列された上側ロール洗浄モジュール201A及び下側ロール洗浄モジュール201Bが配置されている。上側ロール洗浄モジュール201Aは、下側ロール洗浄モジュール201Bの上方に配置されている。上側ロール洗浄モジュール201A及び下側ロール洗浄モジュール201Bは、洗浄液をウェハの表裏面に供給しながら、回転する2つのロールスポンジをウェハの表裏面にそれぞれ押し付けることによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ロール洗浄モジュール201Aと下側ロール洗浄モジュール201Bとの間には、ウェハの仮置き台204が設けられている。
ペン洗浄室192内には、縦方向に沿って配列された上側ペン洗浄モジュール202A及び下側ペン洗浄モジュール202Bが配置されている。上側ペン洗浄モジュール202Aは、下側ペン洗浄モジュール202Bの上方に配置されている。上側ペン洗浄モジュール202A及び下側ペン洗浄モジュール202Bは、洗浄液をウェハの表面に供給しながら、回転するペンシルスポンジをウェハの表面に押し付けてウェハの径方向に揺動することによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ペン洗浄モジュール202Aと下側ペン洗浄モジュール202Bとの間には、ウェハの仮置き台203が設けられている。
乾燥室194内には、縦方向に沿って配列された上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bが配置されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bは、互いに隔離されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bの上部には、清浄な空気を乾燥モジュール205A,205B内にそれぞれ供給するフィルタファンユニット207A,207Bが設けられている。
上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び下側乾燥モジュール205Bは、図示しないフレームにボルトなどを介して固定される。
第1搬送室191には、上下動可能な第1搬送ロボット(搬送機構)209が配置される。第2搬送室193には、上下動可能な第2搬送ロボット210が配置される。第3搬送室195には、上下動可能な第3搬送ロボット(搬送機構)213が配置される。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、及び、第3搬送ロボット213は、縦方向に延びる支持軸211,212,214にそれぞれ移動自在に支持されている。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、及び、第3搬送ロボット213は、内部にモータなどの駆動機構を有しており、支持軸211,212,214に沿って上下に移動自在となっている。第1搬送ロボット209は、搬送ロボット22と同様に、上下二段のハンドを有している。第1搬送ロボット209は、図3(A)の点線で示すように、その下側のハンドが上述した仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。第1搬送ロボット209の下側のハンドが仮置き台180にアクセスするときには、隔壁1bに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
第1搬送ロボット209は、仮置き台180、上側ロール洗浄モジュール201A、下
側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、仮置き台203、上側ペン洗浄モジュール202A、及び、下側ペン洗浄モジュール202B、の間でウェハWを搬送するように動作する。洗浄前のウェハ(スラリが付着しているウェハ)を搬送するときは、第1搬送ロボット209は、下側のハンドを用い、洗浄後のウェハを搬送するときは上側のハンドを用いる。
第2搬送ロボット210は、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び、下側乾燥モジュール205B、の間でウェハWを搬送するように動作する。第2搬送ロボット210は、洗浄されたウェハのみを搬送するので、1つのハンドのみを備えている。図1に示す搬送ロボット22は、上側のハンドを用いて上側乾燥モジュール205A又は下側乾燥モジュール205Bからウェハを取り出し、そのウェハをウェハカセットに戻す。搬送ロボット22の上側ハンドが乾燥モジュール205A,205Bにアクセスするときには、隔壁1aに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
バフ処理室300には、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bが備えられる。第3搬送ロボット213は、上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300B、の間でウェハWを搬送するように動作する。
なお、本実施形態では、洗浄ユニット4内において、バフ処理室300、ロール洗浄室190、及び、ペン洗浄室192、を、ロード/アンロードユニット2から遠い方から順番に並べて配置する例を示したが、これには限られない。バフ処理室300、ロール洗浄室190、及び、ペン洗浄室192の配置態様は、ウェハの品質及びスループットなどに応じて適宜選択し得る。また、本実施形態では、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bを備える例を示すが、これに限らず一方のバフ処理モジュールのみを備えていてもよい。また、本実施形態では、バフ処理室300の他に、ウェハWを洗浄するモジュールとしてロール洗浄モジュール、及び、ペン洗浄モジュールを挙げて説明したが、これに限らず、2流体ジェット洗浄(2FJ洗浄)又はメガソニック洗浄を行うこともできる。2流体ジェット洗浄は、高速気体に乗せた微小液滴(ミスト)を2流体ノズルからウェハWに向けて噴出させて衝突させ、微小液滴のウェハW表面への衝突で発生した衝撃波を利用してウェハW表面のパーティクル等を除去(洗浄)するものである。メガソニック洗浄は、洗浄液に超音波を加え、洗浄液分子の振動加速度による作用力をパーティクル等の付着粒子に作用させて除去するものである。
<バフ処理モジュール>
次に、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bについて説明する。上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bは、ウェハWに対してバフ処理を施すことができるように構成されている。バフ処理の方式としては主に2種類あり、1つは処理対象であるウェハ上に残留するスラリや研磨生成物の残渣といった汚染物をバフパッドとの接触時に除去する方式(「バフ洗浄処理」ともいう)、もう1つは上記汚染物が付着した処理対象を研磨等により一定量除去する方式(「バフ研磨処理」ともいう)である。上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bでは、バフ洗浄処理とバフ研磨処理との少なくとも一方が行われる。上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bは、同様の構成であるため、以下、上側バフ処理モジュール300Aのみ説明する。
図4は、上側バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。図4に示すように、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWが設置されるバフテーブル400と、ウェハW
に接触して相対運動することによってウェハWに対してバフ処理を行うためのバフパッドバフパッド502が取り付けられたバフヘッド500と、バフヘッド500を保持するバフアーム600と、バフ処理液を供給するための液供給系統700と、バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行うためのコンディショニング部800と、を備える。
バフテーブル400は、支持面401上にウェハWが載置され、載置されたウェハWを保持する。バフテーブル400は、駆動機構410によって回転軸A周りに回転できるようになっている。また、バフテーブル400は、駆動機構410によって、ウェハWに角度回転運動、又は、スクロール運動をさせるようになっていてもよい。
バフヘッド500には、ウェハWに対向する面にバフパッド502が取り付けられる。図4に示すように、バフパッド502は、ウェハWよりも小径である。例えばウェハWがΦ300mmである場合、バフパッド502は好ましくはΦ100mm以下、より好ましくはΦ60〜100mmであることが望ましい。これはバフパッドの径が大きいほどウェハとの面積比が小さくなるため、ウェハのバフ処理速度は増加する。一方で、ウェハ処理速度の面内均一性については、逆にバフパッドの径が小さくなるほど、面内均一性が向上する。これは、単位処理面積が小さくなるためであり、図4に示すような、バフパッド502をバフアーム600によりウェハWの面内で揺動等の相対運動をさせることでウェハ全面処理を行う方式において有利となる。また、バフパッド502は、例えば発泡ポリウレタン系のハードパッド、スウェード系のソフトパッド、又は、スポンジなどで形成される。バフパッドの種類は処理対象物の材質や除去すべき汚染物の状態に対して適宜選択すればよい。例えば汚染物が処理対象物表面に埋まっている場合は、より汚染物に物理力を作用させやすいハードパッド、すなわち硬度や剛性の高いパッドをバフパッドとして使用してもよい。一方で処理対象物が例えばLow−k膜等の機械的強度の小さな材料である場合、被処理面のダメージ低減のために、ソフトパッドを使用してもよい。また、バフ処理液がスラリのような研磨液の場合、処理対象物の除去速度や汚染物の除去効率、ダメージ発生の有無は単にバフパッドの硬度や剛性だけでは決まらないため、適宜選択してもよい。また、これらのバフパッドの表面には、例えば同心円状溝やXY溝、渦巻き溝、放射状溝といった溝形状が施されていてもよい。更に、バフパッドを貫通する穴を少なくとも1つ以上バフパッド内に設け、本穴を通してバフ処理液を供給してもよい。また、バフパッドとして、例えばPVAスポンジのような、バフ処理液が浸透可能なスポンジ状の材料を使用してもよい。これらにより、バフパッド面内でのバフ処理液の流れ分布の均一化やバフ処理で除去された汚染物の速やかな排出が可能となる。
図4に示すように、バフヘッド500は、図示していない駆動機構によって回転軸B周りに回転できるようになっている。バフヘッド500は、図示していない駆動機構によってバフパッド502を上下移動させ、バフパッド502をウェハWの処理面に接触させるようになっている。本実施形態では、バフパッド502は、バフ処理を施す際に、予め定められた上下方向位置に移動され、ウェハWと接触している間、その上下方向位置が固定される。なお、バフヘッド500には、ウェハWとバフパッド502とが接触している間にバフパッド502をウェハWに向けて付勢するバネなどの付勢部材が設けられていてもよい。
バフアーム600は、バフヘッド500を矢印Cに示すようにウェハWの半径もしくは直径の範囲内で移動可能である。また、バフアーム600は、バフパッド502がコンディショニング部800に対向する位置までバフヘッド500を揺動できるようになっている。
コンディショニング部800は、バフパッド502の表面をコンディショニングするた
めの部材である。コンディショニング部800は、ドレステーブル810と、ドレステーブル810に設置されたドレッサ820と、を備える。ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によって回転軸D周りに回転できるようになっている。また、ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によってドレッサ820にスクロール運動をさせるようになっていてもよい。ドレッサ820は、表面にダイヤモンドの粒子が電着固定された、又は、ダイヤモンド砥粒がバフパッドとの接触面の全面もしくは一部に配置された、ダイヤドレッサ、樹脂製のブラシ毛がバフパッドとの接触面の全面もしくは一部に配置されたブラシドレッサ、又はこれらの組み合わせで形成される。
上側バフ処理モジュール300Aは、バフパッド502のコンディショニングを行う際には、バフパッド502がドレッサ820に対向する位置になるまでバフアーム600を旋回させる。上側バフ処理モジュール300Aは、ドレステーブル810を回転軸D周りに回転させるとともにバフヘッド500を回転させ、バフパッド502をドレッサ820に押し付けることによって、バフパッド502のコンディショニングを行う。なお、コンディショニング条件は、コンディショニング荷重を80N以下とすることが好ましい。また、コンディショニング荷重は、パッド502の寿命の観点を考慮すると、40N以下であることがより好ましい。また、パッド502及びドレッサ820の回転数は、500rpm以下での使用が望ましい。
なお、本実施形態は、ウェハWの処理面(バフテーブル400の支持面401)及びドレッサ820のドレス面が水平方向に沿って設置される例を示すが、これに限定されない。例えば、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWの処理面及びドレッサ820のドレス面が鉛直方向に沿って設置されるように、バフテーブル400及びドレステーブル810を配置することができる。この場合、バフアーム600及びバフヘッド500は、鉛直方向に配置されたウェハWの処理面に対してバフパッド502を接触させてバフ処理を行い、鉛直方向に配置されたドレッサ820のドレス面に対してバフパッド502を接触させてコンディショニング処理を行うことができるように配置される。また、バフテーブル400もしくはドレステーブル810のいずれか一方が鉛直方向に配置され、バフアーム600に配置されたバフパッド502が各テーブル面に対して垂直になるようバフアーム600の全部もしくは一部が回転してもよい。
液供給系統700は、ウェハWの処理面に純水(図4では、DIWと表示)を供給するための純水ノズル710を備える。純水ノズル710は、純水配管712を介して純水供給源714に接続される。純水配管712には、純水配管712を開閉することができる開閉弁716が設
けられる。制御装置5は、開閉弁716の開閉を制御することにより、任意のタイミングでウェハWの処理面に純水を供給することができる。
また、液供給系統700は、ウェハWの処理面に薬液(図4では、Chemiと表示)を供給するための薬液ノズル720を備える。薬液ノズル720は、薬液配管722を介して薬液供給源724に接続される。薬液配管722には、薬液配管722を開閉することができる開閉弁726が設けられる。制御装置5は、開閉弁726の開閉を制御することにより、任意のタイミングでウェハWの処理面に薬液を供給することができる。
上側バフ処理モジュール300Aは、バフアーム600、バフヘッド500、及び、バフパッド502を介して、ウェハWの処理面に、純水、薬液、又はスラリ等の研磨液(図4では、Slurryと表示)を選択的に供給できるようになっている。
すなわち、純水配管712における純水供給源714と開閉弁716との間からは分岐純水配管712aが分岐する。また、薬液配管722における薬液供給源724と開閉弁
726との間からは分岐薬液配管722aが分岐する。分岐純水配管712a、分岐薬液配管722a、及び、研磨液供給源734に接続された研磨液配管732、は、液供給配管740に合流する。分岐純水配管712aには、分岐純水配管712aを開閉することができる開閉弁718が設けられる。分岐薬液配管722aには、分岐薬液配管722aを開閉することができる開閉弁728が設けられる。研磨液配管732には、研磨液配管732を開閉することができる開閉弁736が設けられる。
液供給配管740の第1端部は、分岐純水配管712a、分岐薬液配管722a、及び、研磨液配管732、の3系統の配管に接続される。液供給配管740は、バフアーム600の内部、バフヘッド500の中央、及び、バフパッド502の中央を通って延伸する。液供給配管740の第2端部は、ウェハWの処理面に向けて開口する。制御装置5は、開閉弁718、開閉弁728、及び、開閉弁736、の開閉を制御することにより、任意のタイミングで、ウェハWの処理面に純水、薬液、スラリ等の研磨液のいずれか1つ、又はこれらの任意の組み合わせの混合液を供給することができる。
上側バフ処理モジュール300Aは、液供給配管740を介してウェハWに処理液を供給するとともにバフテーブル400を回転軸A周りに回転させ、バフパッド502をウェハWの処理面と接触する予め定めた上下方向位置に移動させ、バフヘッド500を回転軸B周りに回転させながら矢印C方向に揺動することによって、ウェハWにバフ処理を行うことができる。なお、バフ処理における条件であるが、基本的には本処理はメカニカル作用によるディフェクト除去であるものの、一方でウェハWへのダメージの低減を考慮して、圧力は3psi以下、好ましくは2psi以下が望ましい。また、ウェハW及びヘッド500の回転数は、バフ処理液の面内分布を考慮して1000rpm以下であることが望ましい。また、バフヘッド500の移動速度は、300mm/sec以下である。しかしながら、ウェハW及びバフヘッド500の回転数及びバフヘッド500の移動距離により、最適な移動速度の分布は異なるため、ウェハW面内でバフヘッド500の移動速度は可変であることが望ましい。この場合の移動速度の変化方式としては、例えばウェハW面内での移動距離を複数の区間に分割し、それぞれの区間に対して移動速度を設定できる方式が望ましい。また、バフ処理液流量としては、ウェハW及びバフヘッド500が高速回転時も十分な処理液のウェハ面内分布を保つためには大流量が良い。しかしその一方で、処理液流量増加は処理コストの増加を招くため、流量としては1000ml/min以下、好ましくは500ml/min以下であることが望ましい。
<バフテーブルの第1実施形態>
次に、バフテーブル400の詳細について説明する。図5は、第1実施形態のバフテーブル400の構成を示す図である。図5は、バフテーブル400の縦断面を模式的に示している。なお、図5では、バフヘッド500及びバフパッド502についても併せて模式的に示している。図5に示すように、バフテーブル400は、ベース部材408、袋体420、流体供給機構450、及び、変形制限機構480、を備える。
袋体420は、ベース部材408のバフヘッド500側の面に取り付けられる。袋体420は、内部に圧力室424を画定する。なお、本実施形態では、袋体420は、ベース部材408側の端部が開口端となっており、この開口端がベース部材408に取り付けられてベース部材408と共に内部に圧力室424を画定するものとした。しかし、こうした例に限定されず、袋体420は、供給口425に通じる開口を有する袋状に構成されて単独で内部に圧力室424を画定しもよい。袋体420は、一例として、ポリウレタンなどの樹脂、又はゴムなどの材料で形成することができる。また、本実施形態では、袋体420は、薄いフィルム状の部材で形成されるものとしたが、比較的肉厚な弾性部材などとされてもよい。
袋体420のバフヘッド500側の面は、支持面401を画定し、ウェハWが取り付けられる。ただし、袋体420は、支持面401を通じてウェハWに圧力を作用させることができるものであればよく、袋体420に直接にウェハWが取り付けられることに限定されず、袋体420とウェハWとの間には、既知の保護フィルムまたはその他別部材が介在してもよい。また、本実施形態では、袋体420にはウェハWの側面を取り囲むガイド体418が設けられている。ガイド体418は、支持面401からバフヘッド500側に突出してウェハWの側面を取り囲む。ガイド体418は、ウェハWの側面全体を取り囲むリング状部材であってもよいし、リング状の一部が切り欠かれた形状の部材、または、ウェハWの側面に沿って配置される複数の突起状部材であってもよい。ガイド体418の支持面401からの高さは、ウェハWの厚さよりも小さいことが好ましい。なお、図5に示す例では、ガイド体418は、袋体420と同一部材で形成されているが、ガイド体418は袋体420と別部材で形成されて袋体420に取り付けられることにより形成されてもよい。このようにウェハWの側面を覆うガイド体418が設けられることにより、バフ処理中にウェハWがバフテーブル400から落ちることを防止できる。なお、本実施形態では、袋体420にガイド体418が設けられるものとしたが、こうした例に限定されず、ガイド体418に代えて、袋体420の側面を覆う側面ガイド430がウェハWの側面を取り囲むように構成されてもよい。また、ベーステーブル400は、こうしたガイド体418を備えなくてもよい。
流体供給機構450は、袋体420内の圧力室424に形成された供給口425を通じて、圧力室424へ流体(例えば、空気、窒素、超純水など)を供給することができる。なお、図5では、圧力室424には、流体供給機構450から1つの供給口を通じて流体が供給されているが、圧力室424には複数の供給口を通じて流体が供給されてもよい。また、圧力室424は、例えば同心円状など複数の領域に区画されてもよく、流体供給機構450はそれぞれの領域に対して個別に流体を供給可能に構成されてもよい。流体供給機構450は、制御装置5と通信して制御される。本実施形態では、圧力室424内の圧力を検出する圧力センサ460が設けられており、制御装置5は、圧力センサ460により検出される圧力が所定圧力となるように流体供給機構450を制御する。ここで、所定圧力としては、ウェハWとバフパッド502とが接触するのに適した圧力など、ウェハWやバフパッド502などに基づいて予め決められた圧力とすることができる。なお、圧力室424が複数の領域に区画されている場合、制御装置5は、それぞれの領域の圧力を検出して、各領域がそれぞれの目標圧力となるように流体供給機構450を制御してもよい。
変形制限機構480は、袋体420が所定の変形量を超えて変形することを制限するように構成されている。具体的には、本実施形態では、変形制限機構480として、袋体420における支持面401側の内面とベース部材408とを接続する複数の紐状部材が設けられている。複数の紐状部材のそれぞれは、所定長さであり、袋体420がベース部材408から所定距離(最大変化量)より離れることを防止する。なお、こうした紐状部材に代えて、または加えて、袋体420における支持面401側の内面とベース部材408とを接続する複数の弾性部材が設けられてもよい。複数の弾性部材は、袋体420への外部からの不要な荷重を逃がすとともに、袋体420の一部が過度に広がることを防止する。こうした変形制限機構480により、ベーステーブル400に支持されたウェハWとバフパッド502とが接触するときに、袋体420の一部が過度に変形することを防止でき、支持面401が過度に傾斜することなどを防止できる。
また、本実施形態では、バフテーブル400は、袋体420の側面全体を取り囲む側面ガイド430を備えている。具体的には、側面ガイド430は、袋体420へ流体を供給した状態で袋体420の側面の全体を取り囲むリング状の部材である。なお、側面ガイド430は、リング状の形状には限られない。側面ガイド430は、例えば、袋体420へ
流体を供給した状態で袋体420の側面の全体を適当な間隔を空けて取り囲む複数の部材で形成されていてもよい。側面ガイド430は、例えば樹脂材料(PPSやPEEK、フッ素系樹脂等)で形成することができる。こうした側面ガイド430によって、袋体420の膨張および収縮をガイドすることができると共に、袋体420のねじれによる損傷などを防止できる。
以上説明したバフテーブル400によれば、流体供給機構450から袋体420の圧力室424内に流体が供給され、袋体420から支持面401を通じてウェハWの板面に圧力が作用する。こうした構成により、ウェハWとバフパッド502とが接触するときに、ウェハWとバフパッド502との接触圧力を圧力室424内の圧力とすることができ、ウェハWとバフパッド502との接触圧力を一定にしてバフ処理の均一性を向上させることができる。例えば、ウェハWの縁部をバフ処理するためにバフパッド502の一部をウェハWの縁部から外側に突出させてバフパッド502とウェハWとを接触させるときを考える。この場合、バフパッド502をウェハWに向けて一定の押し付け力で押し付けると、バフパッド502とウェハWとの接触面積が小さいため、バフパッド502とウェハWとの接触圧力はバフパッド502の全面がウェハWと接触しているときと比較して大きくなる。これに対して、本実施形態のバフテーブル400によれば、ウェハWは、袋体420内の圧力によってバフパッド502と接触するため、ウェハWとバフパッド502との接触圧力を一定にしてバフ処理の均一性を向上させることができる。そして、本実施形態のバフテーブル400によれば、袋体420が所定の変形量を超えて変形することを制限する変形制限機構480が設けられているので、バフ処理中に袋体420が過度に変形することを防止することができ、ウェハWがバフテーブル400から落ちることなどを防止することができる。
しかも、本実施形態のバフ処理モジュールでは、バフヘッド500ではなくバフテーブル400に袋体420を設けている。これにより、上下移動機構、揺動機構、回転機構、およびバフ処理液供給機構など、多くの機構を備えるバフヘッド500に袋体を設ける場合に比して、装置が複雑となることを回避することができる。
<バフテーブルの第2実施形態>
次に、バフテーブル400の他の実施形態について説明する。図6および図7は、第2実施形態のバフテーブル400Aの構成を示す図である。図6および図7は、バフテーブル400Aの縦断面を模式的に示しており、図6は、圧力室424Aへの流体供給流路を示しており、図7は、吸着孔492への負圧導入流路を示している。第2実施形態のバフテーブル400Aにおいて、第1実施形態のバフテーブル400と同様の点は説明を省略する。
本実施形態では、袋体420Aは、第1実施形態の袋体420と同様に、内部に圧力室424Aを画定する。図6に示すように、圧力室424Aには、流体供給機構450からの流体が供給されるように構成されている。本実施形態では、圧力室424Aには、複数の供給口425が形成されており、複数の供給口425を通じて流体が圧力室424A内に供給される。なお、第1実施形態で説明したのと同様に、圧力室424Aは、例えば同心円状など複数の領域に区画されてもよい。
袋体420Aには、支持面401に貫通する複数の吸着孔492が形成されている。なお、図6および図7では、4つの吸着孔492が示されているが、吸着孔492は、1つ〜3つ、または5つ以上設けられてもよい。袋体420Aの支持面401裏側(内側)には、袋体420Aの変形に伴って変位する変位部材482が取り付けられている。特に図7に示すように、第2実施形態では、変位部材482は、袋体420Aにおける吸着孔492が設けられた部分に取り付けられており、変位部材482は、吸着孔492に連通す
る連通孔482aを画定する。また、変位部材482は、外側に突出するフランジ部482bを有する。
特に図7に示すように、ベース部材408には、変位部材482と接触して変位部材482と共に負圧導入流路を画定する流路区画部材483が設けられている。図6および図7に示すように、本実施形態では、変位部材482および流路区画部材483は、袋体420A内を、流体供給機構450からの流体が満たされる圧力室424Aと、負圧が導入される負圧導入流路とに区画する。流路区画部材483と変位部材482との隙間は、Oリングなどの封止部材488によって封止されるとよい。
流路区画部材483は、ベース部材408に対して固定されており、袋体420Aが変形すると、流路区画部材483に対して変位部材482は摺動する。本実施形態では、流路区画部材483は、変位部材482のベース部材408から離れる向きの移動を最大変位量で制限する第1突起484を有している。変位部材482は、フランジ部482bが第1突起484と干渉するため、第1突起484を超えて図6および図7中上方に移動することはできず、袋体420Aは、最大変形量よりも広がって変形することが制限される。また、本実施形態では、流路区画部材483は、変位部材482のベース部材408に近づく向きの移動を最小変位量で制限する第2突起486を有している。変位部材482は、フランジ部482bが第2突起486と干渉するため、第2突起486を超えて図6および図7中下方に移動することはできず、袋体420Aは、最小変形量よりも縮んで変形することが制限される。このように本実施形態では、流路区画部材483における第1突起484および第2突起486が、変位部材482の変位を制限する変位制限機構として機能する。第2実施形態では、変位部材482、および流路区画部材483における第1突起484および第2突起486が、第1実施形態における変形制限機構480に相当する。
図7に示すように、ベース部材408には、負圧導入機構490に接続された負圧導入流路が形成されている。負圧導入流路は、流路区画部材483によって画定される領域内に連通する。これにより、負圧導入機構490は、ベース部材408の負圧導入経路、変位部材482と流路区画部材483とによって区画される負圧領域、および、変位部材482の連通孔482aを通じて、吸着孔492に負圧を導入することができる。このように吸着孔492に負圧を導入することにより、ウェハWを支持面401に吸着保持することができる。
図8は、圧力室424Aへの流体の供給口425と、支持面401の吸着孔492との一例を示す図である。図8は、バフテーブル400を支持面401に対して垂直な方向から示している。なお、図6に示すように流体の供給口425は袋体420Aの下方に位置するものであり、図8における流体の供給口425(黒丸)は、支持面401に垂直な方向から見た場所を示すものである。また、図8は、図6および図7に示す例と、供給口425と吸着孔492の数が異なっている。図8に示すように、圧力室424Aへの流体の供給口425(図中、黒丸)は、互いに異なる位置に設けられるとよい。これにより、複数の供給口425から圧力室424A内に流体を供給することができ、圧力室424A内の圧力をより均一にすることができる。また、複数の供給口425は、支持面401の吸着孔492と異なる位置に配置されるとよい。例えば、供給口425は、所定数の吸着孔492の中央に対応する位置に配置されるとよい。こうすることにより、袋体420A内の圧力室424Aへの流体導入流路と、吸着孔492への負圧導入流路との設計を容易にすることができる。
以上説明した第2実施形態のバフテーブル400によれば、支持面401に形成された吸着孔492を通じてウェハWに負圧を作用させて吸着保持することができる。また、第
1実施形態のバフテーブル400と同様に、流体供給機構450から袋体420Aの圧力室424A内に流体を供給して、ウェハWの板面に圧力を作用させることができる。これにより、ウェハWとバフパッド502との接触圧力を一定にしてバフ処理の均一性を向上させることができる。そして、袋体420Aが変形に伴って変位する変位部材482が流路区画部材483の第1突起484と第2突起486とによって変位が制限され、袋体420Aの過度な変形を制限することができ、ウェハWがバフテーブル400から落ちることなどを防止することができる。
<変形例>
第2実施形態では、変位部材482は、吸着孔492が形成されている部分に取り付けられて、吸着孔492に連通する連通孔482aを画定するものとした。しかしながら、こうした例に限定されず、変位部材482は、吸着孔492が形成されていない部分に取り付けられてもよい。こうした場合にも、変位部材482の変位を制限するように、流路区画部材483の第1突起484または第2突起486のような変位制限部材を設けることで、袋体420Aの過度な変形を制限することができる。
また、第2実施形態では、流路区画部材483は、袋体420Aが広がる方向の変位部材482の変位を制限する第1突起484と、袋体420Aが縮む方向の変位部材482の変位を制限する第2突起486とを有するものとした。しかし、流路区画部材483が第1突起484を有さず、変位部材482が流路画定部材483の上面(天面)と接触することにより、袋体420Aが広がる方向の変位部材482の変位が制限されるものとしてもよい。また、流路画定部材483が第2突起486を有さず、変位部材482がベース部材408の表面と接触することにより、変位部材482の変位が制限されるものとしてもよい。
本発明は、以下の形態としても記載することができる。
[形態1]形態1によれば、バフ処理モジュールが提案され、前記バフ処理モジュールは、基板を支持するための支持面を有するバフテーブルと、前記基板に接触して相対運動することによって前記基板をバフ処理するためのバフパッドを取り付け可能なバフヘッドと、を備え、前記バフテーブルは、内部に圧力室を有し、前記支持面を通じて前記基板に圧力を作用させるための袋体と、前記圧力室内に流体を供給可能な流体供給機構と、前記袋体が所定の変形量を超えて変形することを制限する変形制限機構と、を有する。
形態1によれば、基板に対するバフ処理の均一性を向上させることができる。
[形態2]形態2によれば、形態1において、前記圧力室内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサにより検出される圧力が所定圧力となるように前記流体供給機構を制御する制御部と、を更に備える。
形態2によれば、圧力室内の圧力を所定圧力にして基板とバフパッドとを接触させることができる。
[形態3]形態3によれば、形態1または2において、前記変形制限機構は、前記袋体の内側に取り付けられて当該袋体の変形に伴って変位する変位部材と、前記変位部材の変位を制限する変位制限部材と、を有する。
形態3によれば、袋体の内側に取り付けられた変位部材の変位が変位制限部材によって制限されることにより、袋体の変形が制限される。
[形態4]形態4によれば、形態3において、前記支持面には吸着孔が形成されており、前記バフテーブルは、前記吸着孔に負圧を導入可能な負圧導入機構を備え、前記変位部材は、前記吸着孔に連通する連通孔を画定する。
形態4によれば、支持面の吸着孔に導入される負圧の流路を画定する部材を、変位部材
とすることができる。
[形態5]形態5によれば、形態4において、前記変位部材と前記変位制限部材との隙間を封止する封止部材を更に備える。
形態5によれば、変位部材と変位制限部材との隙間から負圧または流体が漏れることを防止できる。
[形態6]形態6によれば、形態1から5において、前記変形制限機構は、前記袋体が最大変化量よりも広がることを制限すると共に、前記袋体が最小変化量よりも狭まることを制限する。
形態6によれば、袋体が過度に広がること、及び過度に収縮することを防止することができる。
[形態7]形態7によれば、形態1から6において、前記袋体には、前記流体供給機構が流体を供給するための複数の供給口が前記支持面に垂直な方向から見て互いに異なる位置に設けられている。
形態7によれば、複数の供給口から流体を袋体の圧力室内に供給することができ、圧力室内の圧力の均一化を図ることができる。
[形態8]形態8によれば、形態7において、前記支持面には吸着孔が形成されており、前記バフテーブルは、前記吸着孔に負圧を導入可能な負圧導入機構を備え、前記複数の供給口は、前記支持面に垂直な方向から見て前記吸着孔と異なる位置に設けられている。
[形態9]形態9によれば、形態1から8において、前記バフテーブルは、前記基板の側面を取り囲むためのガイド体を更に備える。
形態9によれば、基板がバフテーブルから落ちることを防止できる。
[形態10]形態10によれば、基板処理装置が提案され、前記基板処理装置は、前記基板に対して研磨処理を行う研磨モジュールと、前記基板に対してバフ処理を行う形態1から9の何れかに記載のバフ処理モジュールと、前記基板に対して洗浄処理を行う洗浄モジュールと、前記基板に対して乾燥処理を行う乾燥モジュールと、を備える。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
3 研磨ユニット
4 洗浄ユニット
5 制御装置
10 研磨パッド
190 ロール洗浄室
192 ペン洗浄室
201A 上側ロール洗浄モジュール
201B 下側ロール洗浄モジュール
202A 上側ペン洗浄モジュール
202B 下側ペン洗浄モジュール
300 バフ処理室
300A 上側バフ処理モジュール
300B 下側バフ処理モジュール
400、400A バフテーブル
401 支持面
410 駆動機構
418 ガイド体
420、420A 袋体
424、424A 圧力室
425 供給口
430 側面ガイド
450 流体供給機構
460 圧力センサ
480、480A 変形制限機構
482 変位部材
482a 連通孔
482b フランジ部
483 変位制限部材
484 第1突起
486 第2突起
488 封止部材
492 吸着孔
500 バフヘッド
502 バフパッド
W ウェハ
1000 基板処理装置

Claims (10)

  1. 基板を支持するための支持面を有するバフテーブルと、
    前記基板に接触して相対運動することによって前記基板をバフ処理するためのバフパッドを取り付け可能なバフヘッドと、
    を備え、
    前記バフテーブルは、
    内部に圧力室を有し、前記支持面を通じて前記基板の板面に圧力を作用させるための袋体と、
    前記圧力室内に流体を供給可能な流体供給機構と、
    前記袋体が所定の変形量を超えて変形することを制限する変形制限機構と、
    を有する、
    バフ処理モジュール。
  2. 前記圧力室内の圧力を検出する圧力センサと、
    前記圧力センサにより検出される圧力が所定圧力となるように前記流体供給機構を制御する制御部と、
    を更に備える、請求項1に記載のバフ処理モジュール。
  3. 前記変形制限機構は、前記袋体の内側に取り付けられて当該袋体の変形に伴って変位する変位部材と、前記変位部材の変位を制限する変位制限部材と、を有する、請求項1または2に記載のバフ処理モジュール。
  4. 前記支持面には吸着孔が形成されており、
    前記バフテーブルは、前記吸着孔に負圧を導入可能な負圧導入機構を備え、
    前記変位部材は、前記吸着孔に連通する連通孔を画定する、
    請求項3に記載のバフ処理モジュール。
  5. 前記変位部材と前記変位制限部材との隙間を封止する封止部材を更に備える、請求項4に記載のバフ処理モジュール。
  6. 前記変形制限機構は、前記袋体が最大変化量よりも広がることを制限すると共に、前記袋体が最小変化量よりも狭まることを制限する、請求項1から5の何れか1項に記載のバフ処理モジュール。
  7. 前記袋体には、前記流体供給機構が流体を供給するための複数の供給口が前記支持面に垂直な方向から見て互いに異なる位置に設けられている、
    請求項1から6の何れか1項に記載のバフ処理モジュール。
  8. 前記支持面には吸着孔が形成されており、
    前記バフテーブルは、前記吸着孔に負圧を導入可能な負圧導入機構を備え、
    前記複数の供給口は、前記支持面に垂直な方向から見て前記吸着孔と異なる位置に設けられている、
    請求項7に記載のバフ処理モジュール。
  9. 前記バフテーブルは、前記基板の側面を取り囲むためのガイド体を更に備える、請求項1から8の何れか1項に記載のバフ処理モジュール。
  10. 前記基板に対して研磨処理を行う研磨モジュールと、
    前記基板に対してバフ処理を行う請求項1から9の何れか1項に記載のバフ処理モジュ
    ールと、
    前記基板に対して洗浄処理を行う洗浄モジュールと、
    前記基板に対して乾燥処理を行う乾燥モジュールと、
    を備える、基板処理装置。
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