JP2016078156A - 処理モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】処理対象物と接触するバフパッドの圧力集中に起因する処理速度の処理対象物面内での均一性の悪化を抑制し、かつ、パッドの処理対象物との接触面を均一にコンディショニングする。
【解決手段】バフ処理モジュールは、バフパッド502を取り付けられるようになっているバフヘッド500と、バフヘッド500を保持するためのバフアーム600と、バフパッド502のウェハWと接触する接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900と、を備える。面取り構造900は、バフパッド502のコンディショニングを行うためのドレッサ820、及び、ドレッサ820を保持するためのドレステーブル810、を有するコンディショニング部800を備え、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面502aをコンディショニングしながら接触面502aの周縁部502bを面取りする。
【選択図】図7
【解決手段】バフ処理モジュールは、バフパッド502を取り付けられるようになっているバフヘッド500と、バフヘッド500を保持するためのバフアーム600と、バフパッド502のウェハWと接触する接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900と、を備える。面取り構造900は、バフパッド502のコンディショニングを行うためのドレッサ820、及び、ドレッサ820を保持するためのドレステーブル810、を有するコンディショニング部800を備え、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面502aをコンディショニングしながら接触面502aの周縁部502bを面取りする。
【選択図】図7
Description
本発明は、処理モジュールに関するものである。
近年、処理対象物(例えば半導体ウェハなどの基板、又は基板の表面に形成された各種の膜)に対して各種処理を行うために処理装置が用いられている。処理装置の一例としては、処理対象物の研磨処理等を行うためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が挙げられる。
CMP装置は、処理対象物の研磨処理を行うための研磨ユニット、処理対象物の洗浄処理及び乾燥処理を行うための洗浄ユニット、及び、研磨ユニットへ処理対象物を受け渡すとともに洗浄ユニットによって洗浄処理及び乾燥処理された処理対象物を受け取るロード/アンロードユニット、などを備える。また、CMP装置は、研磨ユニット、洗浄ユニット、及びロード/アンロードユニット内で処理対象物の搬送を行う搬送機構を備えている。CMP装置は、搬送機構によって処理対象物を搬送しながら研磨、洗浄、及び乾燥の各種処理を順次行う。
また、CMP装置は、研磨処理後の処理対象物表面の研磨液や研磨残渣等の除去を目的として、処理対象物を設置するテーブルと、処理対象物よりも小径のパッドが取り付けられたヘッドと、ヘッドを保持し、処理対象物面内において水平運動するアームと、を備える処理ユニットが設けられる場合がある。処理ユニットは、パッドを処理対象物に接触させて相対運動させることによって、処理対象物に対して所定の処理を行う。
下記特許文献1に記載されているように、処理ユニットは、パッドの面取り加工を行うための砥石を備える場合がある。砥石は、パッドの角と接触する部分が所定の曲率の曲面に形成されている。処理ユニットは、パッドを回転させながらパッドの角を砥石の曲面に押し付けることによって、パッドの角の面取り加工を行う。
従来技術は、処理対象物とパッドとの接触圧力集中に起因する処理速度の均一性の悪化を抑制し、かつ、パッドの処理対象物との接触面を均一にコンディショニングすることは考慮されていない。
すなわち、バフパッドを処理対象物に接触させて相対運動させると、処理対象物と接触するパッドの接触面の周縁部には、他の部分と比べて高い圧力が生じる。言い換えると、処理対象物と接触するパッドの接触面の周縁部には圧力集中が生じる。その結果、処理対象物は、パッドの接触面の周縁部に接触する部分が他の部分と比べて過剰に処理されることにより、バフ処理速度の均一性が損なわれるおそれがある。
また、従来技術は、砥石側は固定で、パッド側の回転や角度調整で面取りを実施する。本方式にてパッド全面のコンディショニングを実施する場合、砥石側が固定のため、仮に砥石が大きくなってパッドの接触面の全面にあたるようにしたとしても、パッドの回転だ
けではパッド面内における相対速度分布を一定にすることは難しい。このため、面取り部以外のパッドの研磨面を均一にコンディショニングすることは難しい。ここで、パッドの研磨面のコンディショニングの不均一性は、その後の研磨における研磨速度や平坦化性能といった研磨性能の不均一性に影響する。また、従来技術は、パッドの面取り時の粉塵を真空吸引するが、完全に吸引できる保証はなく、一部はパッド面に流れ込むおそれがある。また、粉塵のパッド面への流れ込みを防止するための具体的な処理の記載がない。よって、従来技術は、パッドの面取り部以外の清浄度の維持に問題が生じるおそれがある。
けではパッド面内における相対速度分布を一定にすることは難しい。このため、面取り部以外のパッドの研磨面を均一にコンディショニングすることは難しい。ここで、パッドの研磨面のコンディショニングの不均一性は、その後の研磨における研磨速度や平坦化性能といった研磨性能の不均一性に影響する。また、従来技術は、パッドの面取り時の粉塵を真空吸引するが、完全に吸引できる保証はなく、一部はパッド面に流れ込むおそれがある。また、粉塵のパッド面への流れ込みを防止するための具体的な処理の記載がない。よって、従来技術は、パッドの面取り部以外の清浄度の維持に問題が生じるおそれがある。
そこで、本願発明は、処理対象物と接触するバフパッドの圧力集中に起因する処理速度の処理対象物面内での均一性の悪化を抑制し、かつ、パッドの処理対象物との接触面を均一にコンディショニングすることを課題とする。
本願発明の処理モジュールの一形態は、上記課題に鑑みなされたもので、処理対象物と前記処理対象物よりも小径のバフパッドとを接触させて相対運動させることによって前記処理対象物に対して所定の処理を行うための処理モジュールであって、前記処理対象物を保持するバフテーブルと、前記バフパッドを取り付け、前記バフパッドを前記処理対象物に押圧するヘッドと、前記ヘッドを保持し、前記処理対象物との間で相対運動するためのアームと、前記バフパッドの前記処理対象物と接触する接触面の周縁部を面取りするための面取り構造と、を備え、前記面取り構造は、前記バフパッドのコンディショニングを行うためのドレッサ、及び、前記ドレッサを保持するためのドレステーブル、を有するコンディショニング部を備え、前記コンディショニング部によって前記バフパッドの接触面をコンディショニングしながら前記接触面の周縁部を面取りすることを特徴とする。
また、処理モジュールの一形態において、前記面取り構造は、前記コンディショニング部によって前記バフパッドの接触面をコンディショニングしながら、前記接触面の周縁部を該周縁部以外の部分よりも強くコンディショニングすることによって、前記接触面の周縁部を面取りする、ことができる。
また、処理モジュールの一形態において、前記面取り構造は、前記ドレッサの前記バフパッドと接触する接触面の、前記バフパッドの前記周縁部が接触する部分に形成された突起を備える、ことができる。
また、処理モジュールの一形態において、前記面取り構造は、前記ドレッサが、前記バフパッドのコンディショニングを行う際に、前記バフパッドの前記周縁部と前記ドレッサの前記バフパッドと接触する接触面の周縁部とが接触するように配置されることにより実現されてもよい。
また、処理モジュールの一形態において、前記面取り構造は、前記ヘッドと前記バフパッドとの間に配置される袋体と、前記袋体へ流体を供給することによって前記袋体の圧力を調整可能な押圧機構と、を備え、前記袋体は、前記流体が相互に連通しないように配置された複数の空間を含み、前記押圧機構は、前記複数の空間のうち、最外周の空間の圧力が他の空間の圧力よりも高くなるよう、前記複数の空間の圧力を調整可能であってもよい。
また、処理モジュールの一形態において、前記処理対象物に処理液を供給し、前記テーブル及び前記ヘッドを回転させ、前記バフパッドを前記処理対象物に接触させ、前記アームのバフパッドと前記処理対象物とを相対運動することによって、前記処理対象物を処理するようになっていてもよい。
かかる本願発明によれば、処理対象物と接触するバフパッドの圧力集中に起因する処理速度の処理対象物面内での均一性の悪化を抑制することができる。
以下、本願発明の一実施形態に係る処理モジュールが図面に基づいて説明される。なお、以下の実施形態は、処理モジュールの一例としてバフ処理モジュールを挙げて説明する。しかしながら、本願発明はこれに限定されず、処理対象物とパッドとを接触させて相対運動させることによって処理対象物に対して所定の処理を行う処理モジュールに適用可能である。
<処理装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、処理対象物に処理を行うための処理装置(CMP装置)1000は、略矩形状のハウジング1を備える。ハウジング1の内部は、隔壁1a,1bによって、ロード/アンロードユニット2と、研磨ユニット3と、洗浄ユニット4と、に区画される。ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3、及び洗浄ユニット4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、洗浄ユニット4は、処理装置に電源を供給する電源供給部と、処理動作を制御する制御装置5と、を備える。
図1は、本発明の一実施形態に係る処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、処理対象物に処理を行うための処理装置(CMP装置)1000は、略矩形状のハウジング1を備える。ハウジング1の内部は、隔壁1a,1bによって、ロード/アンロードユニット2と、研磨ユニット3と、洗浄ユニット4と、に区画される。ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3、及び洗浄ユニット4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、洗浄ユニット4は、処理装置に電源を供給する電源供給部と、処理動作を制御する制御装置5と、を備える。
<ロード/アンロードユニット>
ロード/アンロードユニット2は、多数の処理対象物(例えば、ウェハ(基板))をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備える。これらのフロントロード部20は、ハウジング1に隣接して配置され、処理装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列される。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができるようになっている。ここで、SMIF及びFOUPは、内部にウェハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
ロード/アンロードユニット2は、多数の処理対象物(例えば、ウェハ(基板))をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備える。これらのフロントロード部20は、ハウジング1に隣接して配置され、処理装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列される。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができるようになっている。ここで、SMIF及びFOUPは、内部にウェハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
また、ロード/アンロードユニット2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設される。走行機構21上には、ウェハカセットの配列方向に沿って移動可能な2台の搬送ロボット(ローダー、搬送機構)22が設置される。搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによって、フロントロード部20に搭載されたウェハカセットにアクセスできるようになっている。各搬送ロボット22は、上下に2つのハンドを備えている。上側のハンドは、処理されたウェハをウェハカセットに戻すときに使用される。下側のハンドは、処理前のウェハをウェハカセットから取り出すときに使用される。このように、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。さらに、搬送
ロボット22の下側のハンドは、ウェハを反転させることができるように構成されている。
ロボット22の下側のハンドは、ウェハを反転させることができるように構成されている。
ロード/アンロードユニット2は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロードユニット2の内部は、処理装置外部、研磨ユニット3、及び、洗浄ユニット4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。研磨ユニット3は、研磨液としてスラリを用いるため最もダーティな領域である。したがって、研磨ユニット3の内部には負圧が形成され、その圧力は洗浄ユニット4の内部圧力よりも低く維持される。ロード/アンロードユニット2には、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、又は、ケミカルフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられている。フィルタファンユニットからは、パーティクル、有毒蒸気、又は有毒ガスが除去されたクリーンエアが常時吹き出している。
<研磨ユニット>
研磨ユニット3は、ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域である。研磨ユニット3は、第1研磨モジュール3A、第2研磨モジュール3B、第3研磨モジュール3C、及び、第4研磨モジュール3Dを備えている。第1研磨モジュール3A、第2研磨モジュール3B、第3研磨モジュール3C、及び第4研磨モジュール3Dは、図1に示すように、処理装置の長手方向に沿って配列される。
研磨ユニット3は、ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域である。研磨ユニット3は、第1研磨モジュール3A、第2研磨モジュール3B、第3研磨モジュール3C、及び、第4研磨モジュール3Dを備えている。第1研磨モジュール3A、第2研磨モジュール3B、第3研磨モジュール3C、及び第4研磨モジュール3Dは、図1に示すように、処理装置の長手方向に沿って配列される。
図1に示すように、第1研磨モジュール3Aは、研磨面を有する研磨パッド(研磨具)10が取り付けられた研磨テーブル30Aと、ウェハを保持して研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するためのトップリング31Aと、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うためのドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体又は液体(例えば純水)を噴射して研磨面上のスラリや研磨生成物、及びドレッシングによるバフパッド残渣を除去するアトマイザ34Aと、を備えている。
同様に、第2研磨モジュール3Bは、研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bと、を備えている。第3研磨モジュール3Cは、研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cと、を備えている。第4研磨モジュール3Dは、研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dと、を備えている。
第1研磨モジュール3A、第2研磨モジュール3B、第3研磨モジュール3C、及び第4研磨モジュール3Dは、互いに同一の構成を有しているので、以下、第1研磨モジュール3Aについてのみ説明する。
図2は、第1研磨モジュール3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36に支持される。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付される。研磨パッド10の上面は、ウェハWを研磨する研磨面を形成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31A及び研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成される。ウェハWは、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給された状態で、研磨対象であるウェハWがトップリング31Aにより研磨パッド10の研磨面に押圧されて研磨される。
<搬送機構>
次に、ウェハを搬送するための搬送機構について説明する。図1に示すように、第1研磨モジュール3A及び第2研磨モジュール3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。第1リニアトランスポータ6は、研磨モジュール3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間でウェハを搬送する機構である。
次に、ウェハを搬送するための搬送機構について説明する。図1に示すように、第1研磨モジュール3A及び第2研磨モジュール3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。第1リニアトランスポータ6は、研磨モジュール3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間でウェハを搬送する機構である。
また、第3研磨モジュール3C及び第4研磨モジュール3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置される。第2リニアトランスポータ7は、研磨モジュール3C,3Dが配列する方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間でウェハを搬送する機構である。
ウェハは、第1リニアトランスポータ6によって研磨モジュール3A,3Bに搬送される。第1研磨モジュール3Aのトップリング31Aは、トップリングヘッドのスイング動作により研磨位置と第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、トップリング31Aへのウェハの受け渡しは第2搬送位置TP2で行われる。同様に、第2研磨モジュール3Bのトップリング31Bは研磨位置と第3搬送位置TP3との間を移動し、トップリング31Bへのウェハの受け渡しは第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨モジュール3Cのトップリング31Cは研磨位置と第6搬送位置TP6との間を移動し、トップリング31Cへのウェハの受け渡しは第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨モジュール3Dのトップリング31Dは研磨位置と第7搬送位置TP7との間を移動し、トップリング31Dへのウェハの受け渡しは第7搬送位置TP7で行われる。
第1搬送位置TP1には、搬送ロボット22からウェハを受け取るためのリフタ11が配置されている。ウェハは、リフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。リフタ11と搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ(図示せず)が隔壁1aに設けられており、ウェハの搬送時にはシャッタが開かれて搬送ロボット22からリフタ11にウェハが渡されるようになっている。また、第1リニアトランスポータ6と、第2リニアトランスポータ7と、洗浄ユニット4と、の間にはスイングトランスポータ12が配置されている。スイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4と第5搬送位置TP5との間を移動可能なハンドを有している。第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7へのウェハの受け渡しは、スイングトランスポータ12によって行われる。ウェハは、第2リニアトランスポータ7によって第3研磨モジュール3C及び/又は第4研磨モジュール3Dに搬送される。また、研磨ユニット3で研磨されたウェハはスイングトランスポータ12を経由して洗浄ユニット4に搬送される。なお、スイングトランスポータ12の側方には、図示しないフレームに設置されたウェハWの仮置き台180が配置されている。仮置き台180は、第1リニアトランスポータ6に隣接して配置されており、第1リニアトランスポータ6と洗浄ユニット4との間に位置している。
第1リニアトランスポータ6、第2リニアトランスポータ7は、特開2010−50436号公報に記載されているように、それぞれ複数の搬送ステージ(図示せず)を有する。これにより、例えば未研磨のウェハを各搬送位置に搬送する搬送ステージと、研磨後のウェハを各搬送位置から搬送する搬送ステージと、を使い分けることができる。これによりウェハを速やかに搬送位置に搬送して研磨を開始し、研磨後のウェハを速やかに洗浄ユニットに送ることができる。
<洗浄ユニット>
図3(a)は洗浄ユニット4を示す平面図であり、図3(b)は洗浄ユニット4を示す側面図である。図3(a)及び図3(b)に示すように、洗浄ユニット4は、ここではロール洗浄室190と、第1搬送室191と、ペン洗浄室192と、第2搬送室193と、乾燥室194と、バフ処理室300と、第3搬送室195と、に区画されている。なお、研磨ユニット3、ロール洗浄室190、ペン洗浄室192、乾燥室194、及びバフ処理室300の各室間の圧力バランスは、乾燥室194>ロール洗浄室190及びペン洗浄室192>バフ処理室300≧研磨ユニット3とすることができる。研磨ユニットでは研磨液を使用しており、バフ処理室についてもバフ処理液として研磨液を使用することがある。よって、上記のような圧力バランスにすることで、特に研磨液中の砥粒と言ったパーティクル成分の洗浄及び乾燥室への流入を防止することが可能であり、よって洗浄及び乾燥室の清浄度維持が可能となる。
図3(a)は洗浄ユニット4を示す平面図であり、図3(b)は洗浄ユニット4を示す側面図である。図3(a)及び図3(b)に示すように、洗浄ユニット4は、ここではロール洗浄室190と、第1搬送室191と、ペン洗浄室192と、第2搬送室193と、乾燥室194と、バフ処理室300と、第3搬送室195と、に区画されている。なお、研磨ユニット3、ロール洗浄室190、ペン洗浄室192、乾燥室194、及びバフ処理室300の各室間の圧力バランスは、乾燥室194>ロール洗浄室190及びペン洗浄室192>バフ処理室300≧研磨ユニット3とすることができる。研磨ユニットでは研磨液を使用しており、バフ処理室についてもバフ処理液として研磨液を使用することがある。よって、上記のような圧力バランスにすることで、特に研磨液中の砥粒と言ったパーティクル成分の洗浄及び乾燥室への流入を防止することが可能であり、よって洗浄及び乾燥室の清浄度維持が可能となる。
ロール洗浄室190内には、縦方向に沿って配列された上側ロール洗浄モジュール201A及び下側ロール洗浄モジュール201Bが配置されている。上側ロール洗浄モジュール201Aは、下側ロール洗浄モジュール201Bの上方に配置されている。上側ロール洗浄モジュール201A及び下側ロール洗浄モジュール201Bは、洗浄液をウェハの表裏面に供給しながら、回転する2つのロールスポンジ(第1洗浄具)をウェハの表裏面にそれぞれ押し付けることによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ロール洗浄モジュール201Aと下側ロール洗浄モジュール201Bとの間には、ウェハの仮置き台204が設けられている。
ペン洗浄室192内には、縦方向に沿って配列された上側ペン洗浄モジュール202A及び下側ペン洗浄モジュール202Bが配置されている。上側ペン洗浄モジュール202Aは、下側ペン洗浄モジュール202Bの上方に配置されている。上側ペン洗浄モジュール202A及び下側ペン洗浄モジュール202Bは、洗浄液をウェハの表面に供給しながら、回転するペンシルスポンジ(第2洗浄具)をウェハの表面に押し付けてウェハの径方向に揺動することによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ペン洗浄モジュール202Aと下側ペン洗浄モジュール202Bとの間には、ウェハの仮置き台203が設けられている。
乾燥室194内には、縦方向に沿って配列された上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bが配置されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bは、互いに隔離されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bの上部には、清浄な空気を乾燥モジュール205A,205B内にそれぞれ供給するフィルタファンユニット207A,207Bが設けられている。
上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び下側乾燥モジュール205Bは、図示しないフレームにボルトなどを介して固定される。
第1搬送室191には、上下動可能な第1搬送ロボット(搬送機構)209が配置される。第2搬送室193には、上下動可能な第2搬送ロボット210が配置される。第3搬送室195には、上下動可能な第3搬送ロボット(搬送機構)213が配置される。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、及び、第3搬送ロボット213は、縦方向に延びる支持軸211,212,214にそれぞれ移動自在に支持されている。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、及び、第3搬送ロボット213は、内部にモータなどの駆動機構を有しており、支持軸211,212,214に沿って上下に移動自在となっている。第1搬送ロボット209は、搬送ロボット22と同様に、上下二段のハンドを有している。第1搬送ロボット209は、図3(a)の点線で示すように、その
下側のハンドが上述した仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。第1搬送ロボット209の下側のハンドが仮置き台180にアクセスするときには、隔壁1bに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
下側のハンドが上述した仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。第1搬送ロボット209の下側のハンドが仮置き台180にアクセスするときには、隔壁1bに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
第1搬送ロボット209は、仮置き台180、上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、仮置き台203、上側ペン洗浄モジュール202A、及び、下側ペン洗浄モジュール202B、の間でウェハWを搬送するように動作する。洗浄前のウェハ(スラリが付着しているウェハ)を搬送するときは、第1搬送ロボット209は、下側のハンドを用い、洗浄後のウェハを搬送するときは上側のハンドを用いる。
第2搬送ロボット210は、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び、下側乾燥モジュール205B、の間でウェハWを搬送するように動作する。第2搬送ロボット210は、洗浄されたウェハのみを搬送するので、1つのハンドのみを備えている。図1に示す搬送ロボット22は、上側のハンドを用いて上側乾燥モジュール205A又は下側乾燥モジュール205Bからウェハを取り出し、そのウェハをウェハカセットに戻す。搬送ロボット22の上側ハンドが乾燥モジュール205A,205Bにアクセスするときには、隔壁1aに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
バフ処理室300には、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bが備えられる。第3搬送ロボット213は、上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300B、の間でウェハWを搬送するように動作する。第3搬送ロボット213は、上下二段のハンドを有している。
なお、本実施形態では、洗浄ユニット4内において、バフ処理室300、ロール洗浄室190、及び、ペン洗浄室192、を、ロード/アンロードユニット2から遠い方から順番に並べて配置する例を示したが、これには限られない。バフ処理室300、ロール洗浄室190、及び、ペン洗浄室192の配置態様は、ウェハの品質及びスループットなどに応じて適宜選択し得る。また、本実施形態では、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bを備える例を示すが、これに限らず一方のバフ処理モジュールのみを備えていてもよい。また、本実施形態では、バフ処理室300の他に、ウェハWを洗浄するモジュールとしてロール洗浄モジュール、及び、ペン洗浄モジュールを挙げて説明したが、これに限らず、2流体ジェット洗浄(2FJ洗浄)又はメガソニック洗浄を行うこともできる。2流体ジェット洗浄は、高速気体に乗せた微小液滴(ミスト)を2流体ノズルからウェハWに向けて噴出させて衝突させ、微小液滴のウェハW表面への衝突で発生した衝撃波を利用してウェハW表面のパーティクル等を除去(洗浄)するものである。メガソニック洗浄は、洗浄液に超音波を加え、洗浄液分子の振動加速度による作用力をパーティクル等の付着粒子に作用させて除去するものである。以下、上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bについて説明する。上側バフ処理モジュール300A、及び、下側バフ処理モジュール300Bは、同様の構成であるため、上側バフ処理モジュール300Aのみ説明する。
<バフ処理モジュール>
図4は、上側バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。図4に示すように、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWが設置されるバフテーブル400と、ウェハWの処理面にバフ処理を行うためのバフパッド502が取り付けられたバフヘッド500と、バフヘッド500のバフパッド502が取り付けられていない面に接続された連結部630を介してバフヘッド500を保持するバフアーム600と、バフ処理液を供給するた
めの液供給系統700と、バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行うためのコンディショニング部800と、を備える。また、バフ処理モジュール300Aは、バフパッド502のウェハWと接触する接触面の周縁部を面取りするための面取り構造を備えるが、面取り構造の詳細は後述する。図4に示すように、バフパッド(第3洗浄具)502は、ウェハWよりも小径である。例えばウェハWがΦ300mmである場合、バフパッド502は好ましくはΦ100mm以下、より好ましくはΦ60〜100mmであることが望ましい。これはバフパッドの径が大きいほどウェハとの面積比が小さくなるため、ウェハのバフ処理速度は増加する。一方で、ウェハ処理速度の面内均一性については、逆にバフパッドの径が小さくなるほど、面内均一性が向上する。これは、単位処理面積が小さくなるためであり、図4に示すような、バフパッド502をバフアーム600によりウェハWの面内で揺動等の相対運動をさせることでウェハ全面処理を行う方式において有利となる。
図4は、上側バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。図4に示すように、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWが設置されるバフテーブル400と、ウェハWの処理面にバフ処理を行うためのバフパッド502が取り付けられたバフヘッド500と、バフヘッド500のバフパッド502が取り付けられていない面に接続された連結部630を介してバフヘッド500を保持するバフアーム600と、バフ処理液を供給するた
めの液供給系統700と、バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行うためのコンディショニング部800と、を備える。また、バフ処理モジュール300Aは、バフパッド502のウェハWと接触する接触面の周縁部を面取りするための面取り構造を備えるが、面取り構造の詳細は後述する。図4に示すように、バフパッド(第3洗浄具)502は、ウェハWよりも小径である。例えばウェハWがΦ300mmである場合、バフパッド502は好ましくはΦ100mm以下、より好ましくはΦ60〜100mmであることが望ましい。これはバフパッドの径が大きいほどウェハとの面積比が小さくなるため、ウェハのバフ処理速度は増加する。一方で、ウェハ処理速度の面内均一性については、逆にバフパッドの径が小さくなるほど、面内均一性が向上する。これは、単位処理面積が小さくなるためであり、図4に示すような、バフパッド502をバフアーム600によりウェハWの面内で揺動等の相対運動をさせることでウェハ全面処理を行う方式において有利となる。
なお、バフ処理液は、DIW(純水)、洗浄薬液、及び、スラリのような研磨液、の少なくとも1つを含む。バフ処理の方式としては主に2種類ある。1つは処理対象であるウェハ上に残留するスラリや研磨生成物の残渣といった汚染物をバフパッドとの接触時に除去する方式である。もう1つは上記汚染物が付着した処理対象を研磨等により一定量除去する方式である。前者においては、バフ処理液は洗浄薬液やDIW、後者においては研磨液が好ましい。但し、後者においては、上記処理での除去量は例えば10nm未満、好ましくは5nm以下であることが、CMP後の被処理面の状態(平坦性や残膜量)の維持にとっては望ましい。この場合、通常のCMPほどの除去速度が必要ない場合がある。そのような場合、適宜研磨液に対して希釈等の処理を行うことで処理速度の調整を行っても良い。また、バフパッド502は、例えば発泡ポリウレタン系のハードパッド、スウェード系のソフトパッド、又は、スポンジなどで形成される。
バフパッドの種類は処理対象物の材質や除去すべき汚染物の状態に対して適宜選択すれば良い。例えば汚染物が処理対象物表面に埋まっている場合は、より汚染物に物理力を作用させやすいハードパッド、すなわち硬度や剛性の高いパッドをバフパッドとして使用しても良い。一方で処理対象物が例えばLow−k膜等の機械的強度の小さな材料である場合、被処理面のダメージ低減のために、ソフトパッドを使用しても良い。また、バフ処理液がスラリのような研磨液の場合、処理対象物の除去速度や汚染物の除去効率、ダメージ発生の有無は単にバフパッドの硬度や剛性だけでは決まらないため、適宜選択しても良い。また、これらのバフパッドの表面には、例えば同心円状溝やXY溝、渦巻き溝、放射状溝といった溝形状が施されていても良い。更に、バフパッドを貫通する穴を少なくとも1つ以上バフパッド内に設け、本穴を通してバフ処理液を供給しても良い。また、バフパッドを例えばPVAスポンジのような、バフ処理液が浸透可能なスポンジ状の材料を使用しても良い。これらにより、バフパッド面内でのバフ処理液の流れ分布の均一化やバフ処理で除去された汚染物の速やかな排出が可能となる。
バフテーブル400は、ウェハWを吸着する機構を有する。また、バフテーブル400は、図示していない駆動機構によって回転軸A周りに回転できるようになっている。また、バフテーブル400は、図示していない駆動機構によって、ウェハWに角度回転運動(角度が360°に満たない円弧運動)、又は、スクロール運動(オービタル運動、円軌跡運動とも呼ばれる)をさせるようになっていてもよい。バフパッド502は、バフヘッド500のウェハWに対向する面に取り付けられる。バフヘッド500は、図示していない駆動機構によって回転軸B周りに回転できるようになっている。また、バフヘッド500は、図示していない駆動機構によってバフパッド502をウェハWの処理面に押圧できるようになっている。バフアーム600は、バフヘッド500を矢印Cに示すようにウェハWの半径もしくは直径の範囲内で移動可能である。また、バフアーム600は、バフパッド502がコンディショニング部800に対向する位置までバフヘッド500を揺動でき
るようになっている。
るようになっている。
コンディショニング部800は、バフパッド502の表面をコンディショニングするための部材である。コンディショニング部800は、ドレステーブル810と、ドレステーブル810に設置されたドレッサ820と、を備える。ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によって回転軸D周りに回転できるようになっている。また、ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によってドレッサ820にスクロール運動をさせるようになっていてもよい。ドレッサ820は、表面にダイヤモンドの粒子が電着固定された、又は、ダイヤモンド砥粒がバフパッドとの接触面の全面もしくは一部に配置されたダイヤドレッサ、樹脂製のブラシ毛がバフパッドとの接触面の全面もしくは一部に配置されたブラシドレッサ、又はこれらの組み合わせで形成される。
上側バフ処理モジュール300Aは、バフパッド502のコンディショニングを行う際には、バフパッド502がドレッサ820に対向する位置になるまでバフアーム600を旋回させる。上側バフ処理モジュール300Aは、ドレステーブル810を回転軸D周りに回転させるとともにバフヘッド500を回転させ、バフパッド502をドレッサ820に押し付けることによって、バフパッド502のコンディショニングを行う。コンディショニング条件としては、コンディショニング荷重は80N以下であればよく、40N以下であることがバフパッド502の寿命の観点からなお良い。また、バフパッド502及びドレッサ820の回転数は500rpm以下での使用が望ましい。また、コンディショニング時にはバフパッド502とドレッサ820間には流体を供給する。ここで、流体としては、DIWやウェハ洗浄で用いられる洗浄液等の薬液が挙げられる。これによりバフパッド502のコンディショニングにおいて発生したパッド残渣やバフ処理においてバフパッド502表面に付着した生成物を速やかに系外に排出することが可能である。更にコンディショニング処理後のバフパッド502表面に対して、更に前記のDIWや薬液によるリンス処理を実施することで、バフパッド502表面の清浄度が維持される。なお、本実施形態は、ウェハWの処理面及びドレッサ820のドレス面が水平方向に沿って設置される例を示すが、これに限定されない。例えば、上側バフ処理モジュール300Aは、ウェハWの処理面及びドレッサ820のドレス面が鉛直方向に沿って設置されるように、バフテーブル400及びドレステーブル810を配置することができる。この場合、バフアーム600及びバフヘッド500は、鉛直方向に配置されたウェハWの処理面に対してバフパッド502を接触させてバフ処理を行い、鉛直方向に配置されたドレッサ820のドレス面に対してバフパッド502を接触させてコンディショニング処理を行うことができるように配置される。また、バフテーブル400もしくはドレステーブル810のいずれか一方が鉛直方向に配置され、バフアーム600に配置されたバフパッド502が各テーブル面に対して対向するようバフアーム600の全部もしくは一部が回転しても良い。
液供給系統700は、ウェハWの処理面に純水(DIW)を供給するための純水ノズル710を備える。純水ノズル710は、純水配管712を介して純水供給源714に接続される。純水配管712には、純水配管712を開閉することができる開閉弁716が設けられる。制御装置5は、開閉弁716の開閉を制御することにより、任意のタイミングでウェハWの処理面に純水を供給することができる。
また、液供給系統700は、ウェハWの処理面に薬液(Chemi)を供給するための薬液ノズル720を備える。薬液ノズル720は、薬液配管722を介して薬液供給源724に接続される。薬液配管722には、薬液配管722を開閉することができる開閉弁726が設けられる。制御装置5は、開閉弁726の開閉を制御することにより、任意のタイミングでウェハWの処理面に薬液を供給することができる。
上側バフ処理モジュール300Aは、バフアーム600、連結部630、バフヘッド5
00、及び、バフパッド502を介して、ウェハWの処理面に、純水、薬液、又はスラリ等の研磨液を選択的に供給できるようになっている。バフパッド502には、少なくとも1つ以上の貫通穴が設けられ、本穴を通してバフ処理液を供給することができる。
00、及び、バフパッド502を介して、ウェハWの処理面に、純水、薬液、又はスラリ等の研磨液を選択的に供給できるようになっている。バフパッド502には、少なくとも1つ以上の貫通穴が設けられ、本穴を通してバフ処理液を供給することができる。
すなわち、純水配管712における純水供給源714と開閉弁716との間からは分岐純水配管712aが分岐する。また、薬液配管722における薬液供給源724と開閉弁726との間からは分岐薬液配管722aが分岐する。分岐純水配管712a、分岐薬液配管722a、及び、研磨液供給源734に接続された研磨液配管732、は、液供給配管740に合流する。分岐純水配管712aには、分岐純水配管712aを開閉することができる開閉弁718が設けられる。分岐薬液配管722aには、分岐薬液配管722aを開閉することができる開閉弁728が設けられる。研磨液配管732には、研磨液配管732を開閉することができる開閉弁736が設けられる。
液供給配管740の第1端部は、分岐純水配管712a、分岐薬液配管722a、及び、研磨液配管732、の3系統の配管に接続される。液供給配管740は、バフアーム600の内部、連結部630の内部、バフヘッド500の中央、及び、バフパッド502の中央を通って延伸する。液供給配管740の第2端部は、ウェハWの処理面に向けて開口する。制御装置5は、開閉弁718、開閉弁728、及び、開閉弁736、の開閉を制御することにより、任意のタイミングで、ウェハWの処理面に純水、薬液、スラリ等の研磨液のいずれか1つ、又はこれらの任意の組み合わせの混合液を供給することができる。
上側バフ処理モジュール300Aは、液供給配管740を介してウェハWに処理液を供給するとともにバフテーブル400を回転軸A周りに回転させ、バフパッド502をウェハWの処理面に押圧し、バフヘッド500を回転軸B周りに回転させながら矢印C方向に揺動することによって、ウェハWにバフ処理を行うことができる。なお、バフ処理における条件であるが、基本的には本処理はメカニカル作用によるディフェクト除去であるものの、一方でウェハWへのダメージの低減を考慮して、圧力は3psi以下、好ましくは2psi以下が望ましい。また、ウェハW及びバフヘッド500の回転数は、バフ処理液の面内分布を考慮して1000rpm以下であることが望ましい。また、バフヘッド500の移動速度は、300mm/sec以下である。しかしながら、ウェハW及びバフヘッド500の回転数及びバフヘッド500の移動距離により、最適な移動速度の分布は異なるため、ウェハW面内でバフヘッド500の移動速度は可変であることが望ましい。この場合の移動速度の変化方式としては、例えばウェハW面内での揺動距離を複数の区間に分割し、それぞれの区間に対して移動速度を設定できる方式が望ましい。また、バフ処理液流量としては、ウェハW及びバフヘッド500が高速回転時も十分な処理液のウェハ面内分布を保つためには大流量が良い。しかしその一方で、処理液流量増加は処理コストの増加を招くため、流量としては1000ml/min以下、好ましくは500ml/min以下であることが望ましい。
ここで、バフ処理とは、バフ研磨処理とバフ洗浄処理の少なくとも一方を含むものである。
バフ研磨処理とは、ウェハWに対してバフパッド502を接触させながら、ウェハWとバフパッド502を相対運動させ、ウェハWとバフパッド502との間にスラリ等の研磨液を介在させることによりウェハWの処理面を研磨除去する処理である。バフ研磨処理は、ロール洗浄室190においてロールスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、及び、ペン洗浄室192においてペンスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、よりも強い物理的作用力をウェハWに対して加えることができる処理である。バフ研磨処理によって、汚染物が付着した表層部の除去、研磨ユニット3における主研磨で除去できなかった箇所の追加除去、又は主研磨後のモフォロジー改善、を実現することができる。
バフ洗浄処理とは、ウェハWに対してバフパッド502を接触させながら、ウェハWとバフパッド502を相対運動させ、ウェハWとバフパッド502との間に洗浄処理液(薬液、又は、薬液と純水)を介在させることによりウェハW表面の汚染物を除去したり、処理面を改質したりする処理である。バフ洗浄処理は、ロール洗浄室190においてロールスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、及び、ペン洗浄室192においてペンスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、よりも強い物理的作用力をウェハWに対して加えることができる処理である。バフ洗浄処理によって、PVAスポンジなどの軟質素材では除去できないような粘着性のパーティクルや、基板表面に埋まりこんだ汚染物を除去することができる。
図5は、本実施形態のバフ処理モジュールの概略構成を示す図である。なお、以下の説明は、バフ処理モジュール(上側バフ処理モジュール)300Aを例に説明するが、これには限定されない。
図5に示すように、本実施形態のバフ処理モジュール300Aは、バフアーム600を備える。バフアーム600は、バフテーブル400のウェハW設置面に沿って延伸するとともに、バフテーブル400の外部の軸610を支点にバフテーブル400のウェハW設置面に沿って回動可能なアームである。
バフ処理モジュール300Aは、ウェハWよりも小径のバフパッド502が取り付けられるバフヘッド500を備える。バフヘッド500は、バフアーム600の、軸610とは反対側の端部620に保持される。
バフアーム600は、ウェハWの処理面に沿って水平運動可能になっている。例えば、バフアーム600は、バフ処理を行う際には、バフパッド502をウェハWに接触させた状態で、ウェハWの中央部と周縁部との間で揺動可能になっている。
また、図5に示すように、バフアーム600は、バフパッド502をコンディショニングするために、ドレッサ820とウェハWとの間で水平運動可能になっている。
なお、水平運動の種類としては、直線動、円弧運動がある。また、運動方向としては、例えばウェハWの中心側から周縁部、もしくはその逆方向への一方向運動や、ウェハW中心側もしくは周縁部側を始点としたウェハ半径もしくは直径の範囲内での往復運動が挙げられる。また、水平運動時に各バフアームの運動速度は運動範囲内で変更可能であっても良い。これはバフパッドの滞在時間の分布がウェハWの処理速度の分布に影響するからである。この場合の移動速度の変化方式としては、例えばウェハW面内での揺動距離を複数の区間に分割し、それぞれの区間に対して移動速度を設定できる方式が望ましい。
<本実施形態のバフパッド>
次に、本実施形態のバフパッド502について詳細に説明する。図6は、本実施形態のバフパッドを模式的に示す図である。
次に、本実施形態のバフパッド502について詳細に説明する。図6は、本実施形態のバフパッドを模式的に示す図である。
図6に示すように、バフヘッド500には、ウェハWよりも小径であり、かつ、ウェハWと接触する接触面502aの周縁部502b(角部)が面取りされているバフパッド502が取り付けられる。言い換えると、本実施形態のバフパッド502は、ウェハWよりも小径であり、かつ、ウェハWと接触する接触面502aの周縁部502b(角部)が面取りされている。
本実施形態のようにバフパッド502の周縁部502bが面取りされることにより、ウ
ェハWとバフパッド502とが接触する際に、周縁部での圧力集中が抑制されることで、バフパッド502内の圧力分布が均一化され、これによりウェハW面内におけるバフ処理速度の均一性が向上する。すなわち、周縁部が面取りされていないバフパッドをウェハWに接触させて相対運動させると、バフパッドの接触面の周縁部には、他の部分と比べて高い圧力が生じる。言い換えると、バフパッドの接触面の周縁部には圧力集中が生じる。その結果、ウェハWは、バフパッドの接触面の周縁部に接触する部分が他の部分と比べて過剰にバフ処理(例えば、バフ研磨処理)されるので、バフ処理の均一性が損なわれるおそれがある。
ェハWとバフパッド502とが接触する際に、周縁部での圧力集中が抑制されることで、バフパッド502内の圧力分布が均一化され、これによりウェハW面内におけるバフ処理速度の均一性が向上する。すなわち、周縁部が面取りされていないバフパッドをウェハWに接触させて相対運動させると、バフパッドの接触面の周縁部には、他の部分と比べて高い圧力が生じる。言い換えると、バフパッドの接触面の周縁部には圧力集中が生じる。その結果、ウェハWは、バフパッドの接触面の周縁部に接触する部分が他の部分と比べて過剰にバフ処理(例えば、バフ研磨処理)されるので、バフ処理の均一性が損なわれるおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、バフパッド502の周縁部502b(角部)が面取りされているので、バフパッドをウェハWに接触させて相対運動させても、周縁部502bに圧力集中が生じ難い。その結果、ウェハWとバフパッド502との接触において、周縁部での圧力集中が抑制され、本圧力集中に起因するバフ処理速度のウェハW面内での均一性の悪化を抑制することができる。
なお、周縁部502bの面取りは、周縁部502bを、C面、R面、又は、テーパ面、などに加工することによって実現される。以下、周縁部502bの面取り加工の態様について説明する。
<第1実施形態>
次に、第1実施形態の処理モジュールについて説明する。図7は、バフ処理モジュールの第1実施形態を模式的に示す図である。図7Aは、バフ処理モジュールの第1実施形態を側面から模式的に描いた図であり、図7Bは、バフ処理モジュールの第1実施形態を上面から模式的に描いた図である。第1実施形態のバフ処理モジュール300Aは、図4に示したバフ処理モジュール300Aに、さらに、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える実施形態である。
次に、第1実施形態の処理モジュールについて説明する。図7は、バフ処理モジュールの第1実施形態を模式的に示す図である。図7Aは、バフ処理モジュールの第1実施形態を側面から模式的に描いた図であり、図7Bは、バフ処理モジュールの第1実施形態を上面から模式的に描いた図である。第1実施形態のバフ処理モジュール300Aは、図4に示したバフ処理モジュール300Aに、さらに、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える実施形態である。
図7に示すように、バフ処理モジュール(上側バフ処理モジュール)300Aは、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える。面取り構造900は、ドレッサ820と、ドレッサ820を保持するためのドレステーブル810と、を有するコンディショニング部800を備える。なお、ドレッサ820は、バフパッド502と接触させて相対運動させることによってバフパッド502のコンディショニングを行うためのものである。面取り構造900は、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面をコンディショニングしながら接触面502aの周縁部502bを面取りする。また、面取り構造900は、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面502aをコンディショニングしながら、接触面502aの周縁部502bを該周縁部以外の部分よりも強くコンディショニングすることによって、接触面502aの周縁部502bを面取りする。
具体的には、面取り構造900は、ドレッサ820のバフパッド502と接触する接触面820cの、バフパッド502の周縁部502bが接触する部分に形成された突起820a、を備える。言い換えると、ドレッサ820は、バフパッド502の周縁部502bが接触する部分に突起820aが形成されている。具体的には、突起820aは、ドレッサ820のバフパッド502と接触する接触面820cの周縁部820dにリング状に形成されている。また、突起820aは、接触面820cから径方向外側へ向けて斜めに立ち上がる斜面820bを有する。斜面820bは、ドレステーブル810の回転軸Dに対して傾斜している。
バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行う際に、ドレステーブル810は、回転軸D周りに回転する。一方、バフアーム600は、バフパッド502のコンディ
ショニング(目立て)を行う際に、バフヘッド500(連結部630)を回転軸Bの周りに回転させながら、バフヘッド500をドレッサ820に近づく方向へ移動させる。これにより、バフパッド502の周縁部502bは、ドレッサ820の突起820a(斜面820b)に接触する。したがって、バフパッド502の周縁部502bには、突起820aの斜面820bに対応する形状の面が形成される。その結果、バフパッド502の周縁部502bは、図6で示したように面取りされる。
ショニング(目立て)を行う際に、バフヘッド500(連結部630)を回転軸Bの周りに回転させながら、バフヘッド500をドレッサ820に近づく方向へ移動させる。これにより、バフパッド502の周縁部502bは、ドレッサ820の突起820a(斜面820b)に接触する。したがって、バフパッド502の周縁部502bには、突起820aの斜面820bに対応する形状の面が形成される。その結果、バフパッド502の周縁部502bは、図6で示したように面取りされる。
したがって、本実施形態によれば、バフパッド502をウェハWに接触させて相対運動させても、周縁部502bに圧力集中が抑制される。その結果、ウェハWとバフパッド502との接触において周縁部での圧力集中が抑制され、本圧力集中に起因するバフ処理速度のウェハW面内での均一性の悪化を抑制することができる。また、本実施形態では、バフパッド502全面のコンディショニングをする中で、特にエッジ部のコンディショニングを強くすることで面取りを行う方式であり、ドレッサ820自身も回転運動を行う方式である。これにより、コンディショニング時においてバフパッド502面内における相対運動速度の均一化が可能となるため、バフパッド502面内でのコンディショニングの均一性の維持が可能であり、かつ、同時にバフパッド502のエッジ部の面取りが可能となる。さらに、本実施形態では、上述のとおり、バフパッド502のコンディショニングにおいて、DIWや薬液の供給を実施し、かつコンディショニング後にはリンス処理も行うため、バフパッド502表面の清浄度維持が可能である。
なお、図7では、ドレッサ820の接触面820cの周縁部820dにリング状の突起820aを形成する例を示した。しかしながら、これに限らず、突起820aは、バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行う際に、バフパッド502の周縁部502bが接触する部分に形成されていればよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の処理モジュールについて説明する。図8は、バフ処理モジュールの第2実施形態を模式的に示す図である。図8Aは、バフ処理モジュールの第2実施形態を側面から模式的に描いた図であり、図8Bは、バフ処理モジュールの第2実施形態を上面から模式的に描いた図である。第2実施形態のバフ処理モジュール300Aは、図4に示したバフ処理モジュール300Aに、さらに、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える実施形態である。
次に、第2実施形態の処理モジュールについて説明する。図8は、バフ処理モジュールの第2実施形態を模式的に示す図である。図8Aは、バフ処理モジュールの第2実施形態を側面から模式的に描いた図であり、図8Bは、バフ処理モジュールの第2実施形態を上面から模式的に描いた図である。第2実施形態のバフ処理モジュール300Aは、図4に示したバフ処理モジュール300Aに、さらに、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える実施形態である。
図8に示すように、バフ処理モジュール(上側バフ処理モジュール)300Aは、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える。面取り構造900は、第1実施形態と同様に、ドレッサ820と、ドレッサ820を保持するためのドレステーブル810と、を有するコンディショニング部800を備える。また、第1実施形態と同様に、面取り構造900は、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面をコンディショニングしながら接触面502aの周縁部502bを面取りする。また、面取り構造900は、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面502aをコンディショニングしながら、接触面502aの周縁部502bを該周縁部以外の部分よりも強くコンディショニングすることによって、接触面502aの周縁部502bを面取りする。
ここで、ドレッサ820は、バフパッド502のコンディショニングを行う際に、バフパッド502の周縁部502bと、ドレッサ820のバフパッド502と接触する接触面820cの周縁部820dと、が交差して接触するように、配置可能になっている。言い換えると、ドレッサ820は、バフパッド502の一部がドレッサ802からはみ出すように(オーバーハングするように)配置されている。
本実施形態によれば、バフパッド502の周縁部502bは、図6で示したように面取りされる。すなわち、周縁部が面取りされていないバフパッドをウェハWに接触させて相対運動させると、バフパッドの周縁部に圧力集中が生じるのと同じく、バフパッド502とドレッサ820とを接触させて相対運動させる場合にも、両者の周縁部には圧力集中が生じる。本実施形態によれば、図8Bに示すように、バフパッド502の周縁部502bとドレッサ820の周縁部820dは、2箇所の接触点830a,830bで接触する。したがって、バフパッド502は、2箇所の接触点830a,830bにおいて圧力集中が特に大きく、ドレッサ820におけるコンディショニング(目立て)量が大きくなる。その結果、バフパッド502の周縁部502bは、図6で示したように面取りされる。
したがって、本実施形態によれば、バフパッド502をウェハWに接触させて相対運動させても、周縁部502bが面取りされているために圧力集中が生じ難い。その結果、ウェハWとバフパッド502との接触圧力集中に起因するバフ処理速度のウェハW面内での均一性の悪化を抑制することができる。また、本実施形態では、バフパッド502全面のコンディショニングをする中で、特にエッジ部のコンディショニングを強くすることで面取りを行う方式であり、ドレッサ820自身も回転運動を行う方式である。これにより、コンディショニング時においてバフパッド502面内における相対運動速度の均一化が可能となるため、バフパッド502面内でのコンディショニングの均一性の維持が可能であり、かつ、同時にバフパッド502のエッジ部の面取りが可能となる。さらに、本実施形態では、上述のとおり、バフパッド502のコンディショニングにおいて、DIWや薬液の供給を実施し、かつコンディショニング後にはリンス処理も行うため、バフパッド502表面の清浄度維持が可能である。
なお、図8では、バフパッド502の周縁部502bと、ドレッサ820の周縁部820dとが、2箇所の接触点830a,830bで接触する例を示した。しかしながら、これに限らず、例えば、バフヘッド500の回転軸Bをドレステーブル810の回転軸Dの方向に移動させることによって、バフパッド502の周縁部502bと、ドレッサ820の周縁部820dとが、1箇所の接触点で接触するようにしてもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の処理モジュールについて説明する。図9は、バフ処理モジュールの第3実施形態を模式的に示す図である。図9Aは、バフ処理モジュールの第3実施形態を側面から模式的に描いた図であり、図9Bは、バフ処理モジュールの第3実施形態を上面から模式的に描いた図である。第3実施形態のバフ処理モジュール300Aは、図4に示したバフ処理モジュール300Aに、さらに、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える実施形態である。
次に、第3実施形態の処理モジュールについて説明する。図9は、バフ処理モジュールの第3実施形態を模式的に示す図である。図9Aは、バフ処理モジュールの第3実施形態を側面から模式的に描いた図であり、図9Bは、バフ処理モジュールの第3実施形態を上面から模式的に描いた図である。第3実施形態のバフ処理モジュール300Aは、図4に示したバフ処理モジュール300Aに、さらに、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える実施形態である。
図8に示すように、バフ処理モジュール(上側バフ処理モジュール)300Aは、バフパッド502の接触面502aの周縁部502bを面取りするための面取り構造900を備える。面取り構造900は、第1実施形態と同様に、ドレッサ820と、ドレッサ820を保持するためのドレステーブル810と、を有するコンディショニング部800を備える。また、第1実施形態と同様に、面取り構造900は、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面をコンディショニングしながら接触面502aの周縁部502bを面取りする。また、面取り構造900は、コンディショニング部800によってバフパッド502の接触面502aをコンディショニングしながら、接触面502aの周縁部502bを該周縁部以外の部分よりも強くコンディショニングすることによって、接触面502aの周縁部502bを面取りする。
具体的には、面取り構造900は、バフヘッド500とバフパッド502との間に配置される袋体520と、袋体520へ流体を供給することによって袋体520の圧力を調整
可能な押圧機構530と、を備える。
可能な押圧機構530と、を備える。
袋体520は、例えば、エアバッグのように、押圧機構530による流体の供給圧力に応じて圧力が変わるものである。押圧機構530は、袋体520と連通しており、袋体520へ流体(例えば、空気、N2など)を供給することによってバフパッド502のウェハWへの接触力の分布を調整可能な部材である。
図9に示すように、袋体520は、流体が相互に連通しないように同心円状に配置された複数の空間520−1,520−2,520−3を含む。なお、空間520−0は、ここでは液供給配管740と連通し、ウェハWの処理面に純水、薬液、スラリ等の研磨液のいずれか1つ、又はこれらの任意の組み合わせの混合液を供給するための開口であるが、これらの液体をバフヘッド500側より供給しない場合は、他の空間同様、流体供給により圧力調整を行う空間として使用しても良い。
押圧機構530は、複数の空間520−1,520−2,520−3へ流体を独立して供給可能になっている。具体的には、押圧機構530は、複数の空間520−1,520−2,520−3のうち、最外周の空間520−3の圧力が他の空間520−1,520−2の圧力よりも高くなるよう、複数の空間の容積を調整可能である。押圧機構530は、例えば、複数の空間520−1,520−2,520−3への流体の供給量を独立して制御することによって、最外周の空間520−3の圧力を他の空間520−1,520−2の圧力よりも高くすることができる。
本実施形態によれば、バフパッド502の周縁部502bは、図6で示したように面取りされる。すなわち、最外周の空間520−3の圧力が他の空間520−1,520−2の圧力よりも高くなると、最外周の空間520−3に対応するバフパッド502の周縁部502bが他の部分に比べて特にドレッサ820によってコンディショニング(目立て)量が大きくなる。その結果、バフパッド502の周縁部502bは、図6で示したように面取りされる。
したがって、本実施形態によれば、バフパッドをウェハWに接触させて相対運動させても、周縁部502bが面取りされているために圧力集中が生じ難い。その結果、ウェハWとバフパッド502との接触圧力集中に起因するバフ処理速度のウェハW面内での均一性の悪化を抑制することができる。また、本実施形態では、バフパッド502全面のコンディショニングをする中で、特にエッジ部のコンディショニングを強くすることで面取りを行う方式であり、ドレッサ820自身も回転運動を行う方式である。これにより、コンディショニング時においてバフパッド502面内における相対運動速度の均一化が可能となるため、バフパッド502面内でのコンディショニングの均一性の維持が可能であり、かつ、同時にバフパッド502のエッジ部の面取りが可能となる。さらに、本実施形態では、上述のとおり、バフパッド502のコンディショニングにおいて、DIWや薬液の供給を実施し、かつコンディショニング後にはリンス処理も行うため、バフパッド502表面の清浄度維持が可能である。
なお、図9では、袋体520を3つの複数の空間520−1,520−2,520−3に仕切る例を示したが、袋体520を仕切る空間の数はこれには限定されない。また、第3実施形態のバフ処理モジュール300Aは、単独で実施することもできるし、第1実施形態又は第2実施形態と組み合わせて実施することもできる。
300 バフ処理室
300A 上側バフ処理モジュール
300B 下側バフ処理モジュール
400 バフテーブル
500 バフヘッド
502 バフパッド
502a 接触面
502b 周縁部
520 袋体
520−1,500−2,500−3 空間
530 押圧機構
600 バフアーム
630 連結部
800 コンディショニング部
810 ドレステーブル
820 ドレッサ
820a 突起
820b 斜面
820c 接触面
820d 周縁部
830a,830b 接触点
W ウェハ
300A 上側バフ処理モジュール
300B 下側バフ処理モジュール
400 バフテーブル
500 バフヘッド
502 バフパッド
502a 接触面
502b 周縁部
520 袋体
520−1,500−2,500−3 空間
530 押圧機構
600 バフアーム
630 連結部
800 コンディショニング部
810 ドレステーブル
820 ドレッサ
820a 突起
820b 斜面
820c 接触面
820d 周縁部
830a,830b 接触点
W ウェハ
Claims (6)
- 処理対象物と前記処理対象物よりも小径のバフパッドとを接触させて相対運動させることによって前記処理対象物に対して所定の処理を行うための処理モジュールであって、
前記処理対象物を保持するバフテーブルと、
前記バフパッドを取り付け、前記バフパッドを前記処理対象物に押圧するヘッドと、
前記ヘッドを保持し、前記処理対象物との間で相対運動するためのアームと、
前記バフパッドの前記処理対象物と接触する接触面の周縁部を面取りするための面取り構造と、を備え、
前記面取り構造は、
前記バフパッドのコンディショニングを行うためのドレッサ、及び、前記ドレッサを保持するためのドレステーブル、を有するコンディショニング部を備え、
前記コンディショニング部によって前記バフパッドの接触面をコンディショニングしながら前記接触面の周縁部を面取りする、
処理モジュール。 - 請求項1の処理モジュールにおいて、
前記面取り構造は、前記コンディショニング部によって前記バフパッドの接触面をコンディショニングしながら、前記接触面の周縁部を該周縁部以外の部分よりも強くコンディショニングすることによって、前記接触面の周縁部を面取りする、
処理モジュール。 - 請求項1又は2の処理モジュールにおいて、
前記面取り構造は、
前記ドレッサの前記バフパッドと接触する接触面の、前記バフパッドの前記周縁部が接触する部分に形成された突起を備える、
処理モジュール。 - 請求項1又は2の処理モジュールにおいて、
前記面取り構造は、前記ドレッサが、前記バフパッドのコンディショニングを行う際に、前記バフパッドの前記周縁部と前記ドレッサの前記バフパッドと接触する接触面の周縁部とが接触するように配置されることにより実現される、
処理モジュール。 - 請求項1〜4のいずれか1項の処理モジュールにおいて、
前記面取り構造は、
前記ヘッドと前記バフパッドとの間に配置される袋体と、
前記袋体へ流体を供給することによって前記袋体の圧力を調整可能な押圧機構と、を備え、
前記袋体は、前記流体が相互に連通しないように配置された複数の空間を含み、
前記押圧機構は、前記複数の空間のうち、最外周の空間の圧力が他の空間の圧力よりも高くなるよう、前記複数の空間の圧力を調整可能である、
処理モジュール。 - 請求項1〜5のいずれか1項の処理モジュールにおいて、
前記処理対象物に処理液を供給し、前記テーブル及び前記ヘッドを回転させ、前記バフパッドを前記処理対象物に接触させ、前記アームのバフパッドと前記処理対象物とを相対運動することによって、前記処理対象物を処理する、
処理モジュール。
Priority Applications (6)
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US14/834,195 US10183374B2 (en) | 2014-08-26 | 2015-08-24 | Buffing apparatus, and substrate processing apparatus |
SG10201506731PA SG10201506731PA (en) | 2014-08-26 | 2015-08-25 | Buffing apparatus, and substrate processing apparatus |
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JP2014210949A JP2016078156A (ja) | 2014-10-15 | 2014-10-15 | 処理モジュール |
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JP (1) | JP2016078156A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220135181A (ko) | 2021-03-29 | 2022-10-06 | 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 | 기판 연마 장치 및 기판 연마 방법 |
-
2014
- 2014-10-15 JP JP2014210949A patent/JP2016078156A/ja active Pending
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KR20220135181A (ko) | 2021-03-29 | 2022-10-06 | 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 | 기판 연마 장치 및 기판 연마 방법 |
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