JP2016119333A - バフ処理装置、および、基板処理装置 - Google Patents

バフ処理装置、および、基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バフ処理において、基板と、基板に接触される接触部材と、の界面において処理液を充分に供給する。【解決手段】基板をバフ処理するためのバフ処理装置は、基板を支持し、回転可能に構成されたバフテーブルと、第1のバフパッドを取り付け可能な第1のバフヘッドであって、回転可能に構成されるとともに、バフテーブルに近づく方向およびバフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成され、バフ処理用の処理液を基板に供給するための内部供給ラインが第1のバフヘッドの内部に形成された第1のバフヘッドと、第2のバフパッドを取り付け可能な環状の第2のバフヘッドであって、第1のバフヘッドの外側において第1のバフヘッドを取り囲むように配置され、回転可能に構成されるとともに、バフテーブルに近づく方向およびバフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成された第2のバフヘッドと、を備える。【選択図】図9

Description

本発明は、基板のバフ処理技術に関する。
半導体デバイスの製造において、基板の表面を研磨する化学機械研磨(CMP,Chemical Mechanical Polishing)装置が知られている。CMP装置を備える基板処理システムは、基板の研磨処理を行うための研磨ユニット(CMPユニット)、基板の洗浄処理および乾燥処理を行うための洗浄ユニット、および、研磨ユニットへ基板を受け渡すとともに洗浄ユニットによって洗浄処理および乾燥処理された基板を受け取るロード/アンロードユニット、などを備える。研磨ユニットでは、研磨テーブルの上面に研磨パッドが貼り付けられて、研磨面が形成される。この研磨ユニットは、トップリングによって保持される基板の被研磨面を研磨面に押しつけ、研磨面に研磨液としてのスラリーを供給しながら、研磨テーブルとトップリングとを回転させる。これによって、研磨面と被研磨面とが摺動的に相対移動され、被研磨面が研磨される。さらに出願人は、基板を研磨後の基板に対して基板よりも小径の接触部材を基板に押し付けて相対運動させる仕上げ処理ユニットを、メインの研磨部とは別にCMP装置内に設けて、基板をわずかに追加研磨したり、洗浄したりすることを出願している(下記の特許文献2)。
特開2010−50436号公報 特開平8−71511号公報
従来の仕上げ処理ユニットでは、基板と、基板に接触される接触部材と、の界面において処理液が充分に供給されず、例えば研磨速度を十分に上げられず、また、洗浄の効果にも改善の余地があった。また、基板処理装置は、状況に応じて柔軟な処理を行えることが望ましい。さらに、基板処理装置において、処理レートを向上することが望ましい。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態によれば、基板をバフ処理するためのバフ処理装置が提供される。このバフ処理装置は、基板を支持するためのバフテーブルであって、回転可能に構成されたバフテーブルと、基板をバフ処理するための第1のバフパッドを取り付け可能な第1のバフヘッドであって、回転可能に構成されるとともに、バフテーブルに近づく方向およびバフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成され、バフ処理用の処理液を基板に供給するための内部供給ラインが第1のバフヘッドの内部に形成された第1のバフヘッドと、基板をバフ処理するための第2のバフパッドを取り付け可能な環状の第2のバフヘッドであって、第1のバフヘッドの外側において第1のバフヘッドを取り囲むように配置され、回転可能に構成されるとともに、バフテーブルに近づく方向およびバフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成された第2のバフヘッドと、を備える。
かかるバフ処理装置によれば、化学機械研磨装置で処理された基板の後処理を行うことができる。バフ処理装置によれば、基板のダメージ(ディフェクト)を抑制しつつ仕上げ
研磨を行うことができ、あるいは、化学機械研磨装置で生じたダメージを除去することができる。あるいは、従来のロール洗浄やペン洗浄と比べて、粘着性の大きな異物などを効率的に洗浄除去することができる。しかも、このバフ処理装置は、第1のバフヘッドの外側に第2のバフヘッドを備えているので、第2のバフヘッドに取り付けられる第2のバフパッドが基板と接触することによって、第1のバフヘッドの内部に形成された内部供給ラインから供給される処理液が第2のバフパッドの外部に流出することが抑制される。換言すれば、第2のバフパッドの内側領域にある程度の量の処理液を保持することができる。したがって、第1のバフパッドと基板との間に十分な量の処理液を満遍なく供給することができる。したがって、基板のダメージをいっそう抑制することができる。あるいは、洗浄効率を高めることができる。なお、本願において、基板をバフ処理するという表現には、基板全体をバフ処理することのほか、基板上の特定部位のみをバフ処理することが含まれる。
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、第2のバフヘッドは、第1のバフヘッドから独立してバフテーブルに近づく方向およびバフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成される。かかる形態によれば、第1のバフヘッドおよび第2のバフヘッドの一方または両方を選択的に使用して、状況(例えば、工程、達成すべき品質など)に応じて柔軟な処理を行うことができる。
本発明の第3の形態によれば、第1または第2の形態において、バフ処理装置の動作を制御するように構成された制御部を備える。制御部は、バフ処理装置専用に設けられてもよいし、化学機械研磨装置と兼用で設けられてもよい。
本発明の第4の形態によれば、第3の形態において、制御部は、バフ処理を行う際に、第1のバフヘッドを、第1のバフパッドを基板に接触させるための位置に配置し、第2のバフパッドを、第2のバフパッドを基板に接触させるための位置に配置し、少なくとも第1のバフパッドを回転させるようにバフ処理装置を制御するように構成される。かかる形態によれば、バフ処理中に、第2のバフパッドの内側領域にある程度の量の処理液を保持することができる。したがって、第1のバフパッドと基板との間に十分な量の処理液を満遍なく供給することができる。したがって、基板のダメージをいっそう抑制することができる。
本発明の第5の形態によれば、第3または第4の形態において、制御部は、バフ処理後の洗浄を行う際に、第1のバフヘッドを、第1のバフパッドを基板に接触させるための位置に配置し、第2のバフパッドを、第2のバフパッドを基板に接触させないための位置に配置し、少なくとも第1のバフパッドを回転させるようにバフ処理装置を制御するように構成される。かかる形態によれば、洗浄に使用された洗浄液を、速やかに第2のバフパッドの外側に排出することができる。このため、バフ処理によって生じた生成物(研磨除去物、または、洗浄除去物)の基板上からの排出を促進することができる。
本発明の第6の形態によれば、第3ないし第5のいずれかの形態において、制御部は、バフ処理の開始前において、第2のバフパッドを基板に接触させるための位置に配置し、内部供給ラインを介して処理液を供給するように構成される。かかる形態によれば、バフ処理の開始前に、第2のバフパッドの内側領域にある程度の量の処理液を保持することができる。したがって、十分な量の処理液を基板上にプレロード(事前供給)して、基板のダメージを抑制でき、あるいは、洗浄効率を向上できる。
本発明の第7の形態によれば、第3ないし第6のいずれかの形態において、制御部は、第1のバフパッドが、第1のバフパッドを基板に接触させるための位置に配置されるとともに、第2のバフパッドが、第2のバフパッドを基板に接触させるための位置に配置され
た状態で、バフ処理を行う際に、第2のバフヘッドが第2のバフパッドを介して基板を押圧する第2の圧力が、第1のバフヘッドが第1のバフパッドを介して基板を押圧する第1の圧力と異なるように、バフ処理装置を制御するように構成される。かかる形態によれば、第1のバフヘッドをバフ処理の目的で使用し、第2のバフヘッドを主に処理液保持の目的で使用することができる。例えば、第1のバフヘッドの圧力をバフ処理のために最適化しつつ、第2のバフヘッドの圧力を、処理液を保持するために必要な最低限の圧力に制御することができる。
本発明の第8の形態によれば、第1ないし第7のいずれかの形態において、第2のバフヘッドは、第1のバフヘッドから独立して回転可能に構成される。かかる形態によれば、いっそう柔軟なバフ処理を行うことができる。例えば、第1のバフヘッドの回転数をバフ処理のために最適化しつつ、第2のバフヘッドの回転数を、処理液の飛散抑制のために最適化することができる。
本発明の第9の形態によれば、第1ないし第8のいずれかの形態において、バフ処理装置は、さらに、第1のバフヘッドに取り付けられた第1のバフパッドと、第2のバフヘッドに取り付けられた第2のバフパッドと、を備える。第1のバフパッドと第2のバフパッドとは、特性が異なる。かかる形態によれば、いっそう柔軟なバフ処理を行うことができる。例えば、第1のバフパッドが、求められるバフ処理性能に基づいて決定され、第2のパッドとして、処理液の保持性能を高めるために、密着性の高い、すなわち、柔軟なバフパッドが使用されてもよい。あるいは、第2の形態と組み合わせることによって、基板の領域ごとに異なる特性のバフパッドを使用してバフ処理を行うことができる。
本発明の第10の形態によれば、基板処理装置が提供される。この基板処理装置は、化学機械研磨装置と、化学機械研磨装置で処理された基板の後処理を行うための第1ないし第9のいずれかの形態のバフ処理装置と、を備える。かかる基板処理装置によれば、第1ないし第9のいずれかの形態と同様の効果を奏する。
本発明の第11の形態によれば、バフ処理装置によって基板をバフ処理するためのバフ処理方法が提供される。この方法は、基板を支持するためのバフテーブルに基板を配置する工程と、バフ処理用の処理液を基板に供給するための内部供給ラインが形成された第1のバフヘッドに取り付けられた第1のバフパッドを基板に接触させるとともに、第1のバフヘッドの外側において第1のバフヘッドを取り囲むように配置された第2のバフヘッドに取り付けられた第2のバフパッドを基板に接触させた状態で、内部供給ラインから処理液を供給しつつバフ処理を行う工程と、を備える。かかる方法によれば、第1の形態と同様の効果を奏する。
本発明の第12の形態によれば、バフ処理装置によって基板をバフ処理するためのバフ処理方法が提供される。この方法は、基板を支持するためのバフテーブルに基板を配置する工程と、バフ処理用の処理液を基板に供給するための内部供給ラインが形成された第1のバフヘッドの外側において第1のバフヘッドを取り囲むように配置された第2のバフヘッドに取り付けられた第2のバフパッドを基板に接触させた状態で、内部供給ラインから処理液を供給する工程と、処理液を供給する工程の後に、第1のバフヘッドに取り付けられた第1のバフパッドを基板に接触させつつバフ処理を行う工程と、を備える。かかる方法によれば、第6の形態と同様の効果を奏する。
本発明の第13の形態によれば、第11または12に記載のバフ処理方法は、さらに、バフ処理の工程の後に、第1のバフパットを基板に接触させるとともに、第2のバフパッドを基板に接触させない状態で、内部供給ラインから洗浄液を供給しつつ洗浄を行う工程を備える。かかる形態によれば、第5の形態と同様の効果を奏する。
本発明の一実施例としての基板処理装置の全体構成を示す概略平面図である。 研磨ユニットを模式的に示す斜視図である。 洗浄ユニットの概略平面図である。 洗浄ユニットの概略側面図である。 バフ処理モジュールの概略構成を示す図である。 ミスト供給部の概略構成を示す図である。 バフヘッドの内部構造を示す概略図である。 バフヘッドの内部構造の代替例を示す概略図である。 液供給系統の一例を示す概略図である。 液供給系統の他の例を示す概略図である。 バフヘッドおよびバフパッドの詳細を示す断面図である。 バフパッドを下方から見た図である バフ処理の各工程におけるバフヘッドの制御例を示す図表である。 図10に示す各工程におけるバフヘッドの状態を示す説明図である。 図10に示す各工程におけるバフヘッドの状態を示す説明図である。 図10に示す各工程におけるバフヘッドの状態を示す説明図である。 排液系統の一例を示す概略図である。
A.実施例:
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、基板処理装置1000は、略矩形状のハウジング1を備える。ハウジング1の内部は、隔壁1a,1bによって、ロード/アンロードユニット2と、研磨ユニット3と、洗浄ユニット4と、に区画される。ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3および洗浄ユニット4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、洗浄ユニット4は、基板処理装置に電源を供給する電源供給部(図示省略)と、基板処理動作を制御する制御装置5と、を備える。
ロード/アンロードユニット2は、多数のウェハ(基板)をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備える。これらのフロントロード部20は、ハウジング1に隣接して配置され、基板処理装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列される。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッドまたはFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができるように構成されている。
また、ロード/アンロードユニット2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が配置される。走行機構21上には、ウェハカセットの配列方向に沿って移動可能な2台の搬送ロボット22が設置される。搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによって、フロントロード部20に搭載されたウェハカセットにアクセスできるように構成されている。各搬送ロボット22は、処理前のウェハをウェハカセットから取り出すとともに、処理されたウェハをウェハカセットに戻す。
研磨ユニット3は、ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域である。研磨ユニット3は、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および、第4研磨ユニット3Dを備えている。これらの研磨ユニット3A〜3Dは、図1に示すように、基板処理装置の長手方向に沿って配列される。
図1に示すように、第1研磨ユニット3Aは、研磨面を有する研磨パッド10が取り付
けられた研磨テーブル30Aと、ウェハを保持して研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するためのトップリング31Aと、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うためのドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体または液体(例えば純水)を霧状にして研磨面に噴射するアトマイザ34Aと、を備えている。
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bと、を備えている。第3研磨ユニット3Cは、研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cと、を備えている。第4研磨ユニット3Dは、研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dと、を備えている。
第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および第4研磨ユニット3Dは、互いに同一の構成を有しているので、以下、第1研磨ユニット3Aについてのみ説明する。
図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36に支持される。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付される。研磨パッド10の上面は、ウェハWを研磨する研磨面を形成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31Aおよび研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成される。ウェハWは、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給され、研磨対象であるウェハWがトップリング31Aにより研磨面に押圧されて研磨される。
次に、ウェハを搬送するための搬送機構について説明する。図1に示すように、第1研磨ユニット3Aおよび第2研磨ユニット3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。第1リニアトランスポータ6は、研磨ユニット3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間でウェハを搬送する機構である。
また、第3研磨ユニット3Cおよび第4研磨ユニット3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置される。第2リニアトランスポータ7は、研磨ユニット3C,3Dが配列する方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間でウェハを搬送する機構である。
ウェハは、第1リニアトランスポータ6によって研磨ユニット3A,3Bに搬送される。第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、トップリングヘッドのスイング動作により研磨位置と第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、トップリング31Aへのウェハの受け渡しは第2搬送位置TP2で行われる。同様に、第2研磨ユニット3Bのトップリング31Bは研磨位置と第3搬送位置TP3との間を移動し、トップリング31Bへのウェハの受け渡しは第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨ユニット3Cのトップリング31Cは研磨位置と第6搬送位置TP6との間を移動し、トップリング31Cへのウェハの受け渡しは第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨ユニット3Dのトップリング31Dは研磨位置と第7搬送位置TP7との間を移動し、トップリング31Dへのウェハの受け渡しは第7搬送位置TP7で行われる。
第1搬送位置TP1には、搬送ロボット22からウェハを受け取るためのリフタ11が配置されている。ウェハは、リフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。第1リニアトランスポータ6と、第2リニアトランスポータ7と、洗浄ユニット4と、の間にはスイングトランスポータ12が配置されている。スイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4と第5搬送位置TP5との間を移動可能なハンドを有している。第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7へのウェハの受け渡しは、スイングトランスポータ12によって行われる。ウェハは、第2リニアトランスポータ7によって第3研磨ユニット3Cおよび/または第4研磨ユニット3Dに搬送される。また、研磨ユニット3で研磨されたウェハはスイングトランスポータ12によって仮置き台180に搬送される。仮置き台180に載置されたウェハは、洗浄ユニット4に搬送される。洗浄ユニット4に搬送される。
図3Aは洗浄ユニット4を示す平面図であり、図3Bは洗浄ユニット4を示す側面図である。図3Aおよび図3Bに示すように、洗浄ユニット4は、ロール洗浄室190と、第1搬送室191と、ペン洗浄室192と、第2搬送室193と、乾燥室194と、バフ処理室300と、第3搬送室195と、に区画されている。
ロール洗浄室190内には、縦方向に沿って配列された上側ロール洗浄モジュール201Aおよび下側ロール洗浄モジュール201Bが配置されている。上側ロール洗浄モジュール201Aは、下側ロール洗浄モジュール201Bの上方に配置されている。上側ロール洗浄モジュール201Aおよび下側ロール洗浄モジュール201Bは、洗浄液をウェハの表裏面に供給しながら、回転する2つのロールスポンジをウェハの表裏面にそれぞれ押し付けることによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ロール洗浄モジュール201Aと下側ロール洗浄モジュール201Bとの間には、ウェハの仮置き台204が設けられている。
ペン洗浄室192内には、縦方向に沿って配列された上側ペン洗浄モジュール202Aおよび下側ペン洗浄モジュール202Bが配置されている。上側ペン洗浄モジュール202Aは、下側ペン洗浄モジュール202Bの上方に配置されている。上側ペン洗浄モジュール202Aおよび下側ペン洗浄モジュール202Bは、洗浄液をウェハの表面に供給しながら、回転するペンシルスポンジをウェハの表面に押し付けてウェハの径方向に揺動することによってウェハを洗浄する洗浄機である。上側ペン洗浄モジュール202Aと下側ペン洗浄モジュール202Bとの間には、ウェハの仮置き台203が設けられている。
乾燥室194内には、縦方向に沿って配列された上側乾燥モジュール205Aおよび下側乾燥モジュール205Bが配置されている。上側乾燥モジュール205Aおよび下側乾燥モジュール205Bは、互いに隔離されている。上側乾燥モジュール205Aおよび下側乾燥モジュール205Bの上部には、清浄な空気を乾燥モジュール205A,205B内にそれぞれ供給するフィルタファンユニット207,207が設けられている。
第1搬送室191には、上下動可能な第1搬送ロボット(搬送機構)209が配置される。第2搬送室193には、上下動可能な第2搬送ロボット210が配置される。第3搬送室195には、上下動可能な第3搬送ロボット(搬送機構)213が配置される。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、および、第3搬送ロボット213は、縦方向に延びる支持軸211,212,214にそれぞれ移動自在に支持されている。第1搬送ロボット209、第2搬送ロボット210、および、第3搬送ロボット213は、内部にモータなどの駆動機構を有しており、支持軸211,212,214に沿って上下に移動可能に構成されている。第1搬送ロボット209は、上下二段のハンドを有している。第1搬送ロボット209は、図3Aに点線で示すように、その下側のハンドが上述した
仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。
第1搬送ロボット209は、仮置き台180、上側ロール洗浄モジュール201A、下側ロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、仮置き台203、上側ペン洗浄モジュール202A、および、下側ペン洗浄モジュール202B、の間でウェハWを搬送するように動作する。洗浄前のウェハ(スラリーが付着しているウェハ)を搬送するときは、第1搬送ロボット209は、下側のハンドを用い、洗浄後のウェハを搬送するときは上側のハンドを用いる。
第2搬送ロボット210は、上側ペン洗浄モジュール202A、下側ペン洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、および、下側乾燥モジュール205B、の間でウェハWを搬送するように動作する。第2搬送ロボット210は、洗浄されたウェハのみを搬送するので、1つのハンドのみを備えている。図1に示す搬送ロボット22は、上側のハンドを用いて上側乾燥モジュール205Aまたは下側乾燥モジュール205Bからウェハを取り出し、そのウェハをウェハカセットに戻す。
バフ処理室300には、上側のバフ処理モジュール300A、および、下側のバフ処理モジュール300Bが備えられる。第3搬送ロボット213は、上側のロール洗浄モジュール201A、下側のロール洗浄モジュール201B、仮置き台204、上側のバフ処理モジュール300A、および、下側のバフ処理モジュール300B、の間でウェハWを搬送するように動作する。
本実施形態では、洗浄ユニット4内において、バフ処理室300、ロール洗浄室190、および、ペン洗浄室192、を、ロード/アンロードユニット2から遠い方から順番に並べて配置する例を示したが、これには限られない。バフ処理室300、ロール洗浄室190、および、ペン洗浄室192の配置態様は、ウェハの品質およびスループットなどに応じて適宜選択し得る。上側のバフ処理モジュール300Aおよび下側のバフ処理モジュール300Bは、同様の構成であるため、以下では、上側のバフ処理モジュール300Aについてのみ説明する。
図4は、上側のバフ処理モジュールの概略構成を示す図である。図4に示すように、バフ処理モジュール300Aは、基板の一種としてのウェハWを支持するためのバフテーブル400と、ウェハWの処理面にバフ処理を行うためのバフパッド502が取り付けられたバフヘッド500と、バフヘッド500を保持するためのバフアーム600と、バフパッド502のコンディショニング(目立て)を行うためのコンディショニング部800と、を備える。
バフテーブル400は、ウェハWを保持する機構を有している。ウェハ保持機構は、本実施例では、真空吸着方式であるが、任意の方式とすることができる。例えば、ウェハ保持機構は、ウェハWの周縁部の少なくとも1ヶ所においてウェハWの表面および裏面をクランプするクランプ方式であってもよいし、ウェハWの周縁部の少なくとも1ヶ所においてウェハWの側面を保持するローラチャック方式であってもよい。本実施例においては、バフテーブル400は、ウェハWの処理面が上方を向くようにウェハWを保持する。
また、バフテーブル400は、図示していない駆動機構によって回転軸A周りに回転するように構成されている。バフアーム600には、回転可能に構成されたシャフト504を介してバフヘッド500が取り付けられている。バフヘッド500の、ウェハW(または、バフテーブル400)に対向する面には、ウェハWをバフ処理するためのバフパッド502が取り付けられる。バフヘッド500の詳細については後述する。バフアーム600は、バフヘッド500を回転軸B周りに回転させるように構成されている。また、バフ
パッド502の面積は、ウェハW(または、バフテーブル400)の面積よりも小さいので、ウェハWを満遍なくバフ処理できるように、バフアーム600は、バフヘッド500を矢印Cに示すようにウェハWの径方向に揺動できるように構成されている。また、バフアーム600は、バフパッド502がコンディショニング部800に対向する位置までバフヘッド500を揺動できるように構成されている。バフヘッド500は、アクチュエータ(図示省略)によってバフテーブル400に近づく方向およびバフテーブル400から遠ざかる方向に(本実施例では、上下に)移動可能に構成されている。これにより、ウェハWに対してバフパッド502を所定の圧力で押圧することができる。かかる構成は、シャフト504の伸縮によって実現されてもよいし、バフアーム600の上下運動によって実現されてもよい。
バフ処理モジュール300Aは、後述する液供給系統700からウェハWに処理液を供給するとともにバフテーブル400を回転軸A周りに回転させ、バフパッド502をウェハWの処理面に押圧し、バフヘッド500を回転軸B周りに回転させながら矢印C方向に揺動することによって、ウェハWにバフ処理を行うことができる。なお、バフ処理の際のバフテーブル400とバフヘッド500との相対運動は、上述の例に限らず、回転運動、並進運動、円弧運動、往復運動、スクロール運動、角度回転運動(360度未満の所定の角度だけ回転する運動)のうちの少なくとも1つによって実現されてもよい。
本願において、バフ処理には、バフ研磨処理およびバフ洗浄処理の少なくとも一方が含まれる。バフ研磨処理とは、ウェハWに対してバフパッド502を接触させながら、ウェハWとバフパッド502を相対運動させ、ウェハWとバフパッド502との間にスラリーを介在させることによりウェハWの処理面を研磨除去する処理である。バフ研磨処理は、通常、ウェハの表面の凹凸を平坦化したり、トレンチやビア内部以外の表面に形成された余分な膜を除去したりといった目的で行う主研磨の後に、いわゆる仕上げ研磨を行うものである。バフ研磨の除去加工量は、例えば数nm〜10数nm程度である。パフパッド502としては、例えば、発砲ポリウレタンと不織布とを積層したパッド(具体的には、例えば、市場で入手できるIC1000(登録商標)/SUBA(登録商標)系)や、スウェード状の多孔性ポリウレタン非繊維質パッド(具体的には、例えば、市場で入手できるPOLITEX(登録商標))などを用いることができる。バフ研磨処理は、ロール洗浄室190においてPVAからなるロールスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、および、ペン洗浄室192においてPVAからなるペンスポンジによってウェハWに加える物理的作用力よりも強い物理的作用力をウェハWに対して加えることができる処理である。バフ研磨処理によって、スクラッチ等のダメージを有する表層部または異物が付着した表層部の除去、研磨ユニット3における主研磨で除去できなかった箇所の追加除去、または、主研磨後の、微小領域の凹凸や基板全体に渡る膜厚分布といったモフォロジーの改善を実現することができる。
バフ洗浄処理とは、ウェハWに対してバフパッド502を接触させながら、ウェハWとバフパッド502を相対運動させ、ウェハWとバフパッド502との間に洗浄処理液(薬液、純水、または、これらの混合物)を介在させることによりウェハW表面の異物を除去したり、処理面を改質したりする仕上げ処理である。バフパッド502としては、上述のIC1000(登録商標)/SUBA(登録商標)系やPOLITEX(登録商標)などが用いられる。バフ洗浄処理は、ロール洗浄室190においてPVAからなるロールスポンジによってウェハWに加える物理的作用力、および、ペン洗浄室192においてPVAからなるペンスポンジによってウェハWに加える物理的作用力よりも強い物理的作用力をウェハWに対して加えることができる処理である。バフ洗浄処理によれば、PVAからなるスポンジ材料を接触させるだけでは除去できないような、粘着性の大きな異物などを効率的に洗浄除去することができる。また、本発明におけるバフ洗浄処理のために、バフパッドとしてPVAスポンジを用いることも可能である。
コンディショニング部800は、バフパッド502の表面をコンディショニング(ドレッシング)するための部材である。本実施例では、コンディショニング部800は、バフテーブル400の外部に配置されている。代替態様として、コンディショニング部800は、バフテーブル400の上方かつバフヘッド500の下方に移動して、バフパッド502のコンディショニングを行ってもよい。この場合、コンディショニングは、処理済みのウェハWを搬出した後に行われることが望ましい。コンディショニング部800は、ドレステーブル810と、ドレステーブル810に設置されたドレッサ820と、を備える。ドレステーブル810は、図示していない駆動機構によって回転軸D周りに回転できるように構成されている。ドレッサ820は、例えば、ダイヤモンドドレッサ、ブラシドレッサ、またはこれらの組み合わせで形成される。
バフ処理モジュール300Aは、バフパッド502のコンディショニングを行う際には、バフパッド502がドレッサ820に対向する位置になるまでバフアーム600を旋回させる。バフ処理モジュール300Aは、ドレステーブル810を回転軸D周りに回転させるとともにバフヘッド500を回転させ、バフパッド502をドレッサ820に押し付けることによって、バフパッド502のコンディショニングを行う。かかるコンディショニング動作は、例えば、バフ処理されたウェハWを、次にバフ処理すべきウェハWと置き換える間に行うことができる。
バフ処理モジュール300Aは、図4に図示するように、バフ処理室300の、バフ処理モジュール300Aが設けられる区画A1内にミストMTを噴射するミスト供給部900を有する。ミストMTは、常時供給されてもよく、または完結的に供給されても良い。ミストMTは、後述する液供給系統700からウェハW上に供給された処理液が周囲に飛散して固着することを防ぐために、バフテーブル400およびその周囲、バフヘッド500、バフアーム600、およびコンディショニング部800のそれぞれの表面を湿らせることができるように構成されている。さらに、ミストMTがバフ処理モジュール300Aの外部に漏れることを防ぐために、モジュール300A内のミストMTを含んだ空気をウェハWの搬送前に排気させる排気システムが設けられることが望ましい。
ミスト供給部900は、バフ処理中のウェハWの表面をも湿らせることができるように、バフ処理中もウェハWの表面に向けてミストMTを噴射することができる。これにより、バフテーブル400の回転によりウェハW上の処理液が外へ振り切られてウェハWの表面が乾燥することを防ぐことができる。ミストMTの供給量は、ウェハW上の処理液が過度に薄められてバフ処理に悪影響がでることがないように調整されている。ただし、バフ処理モジュール300A内のウェハW以外の構造物の表面における処理液の固着を防ぐために洗浄を行う場合には、ミストMTに替えて純水のシャワーを供給するようにしても良い。
図5は、ミスト供給部900が設けられる具体的な例を示す。バフ処理モジュール300Aは、主に、カバー910の内部の湿度を調節するために、バフテーブル400の外側に設けられたカバー910を備えている。カバーの縁に沿ってミスト供給部900が設けられる。さらに、ミストMTを含んだ空気を排出するための排気システム920が設けられている。この排気システム920は、水分と気体を分離するフィルタ921と、排気ライン922と、ドレインライン923と、を備えている。また、カバー910の内部に湿度センサ930が設けられており、これによって、ミストMTの噴出量および噴出タイミングが自動調整される。
以上説明したバフ処理モジュール300Aによれば、化学機械研磨処理されたウェハWの後処理としてバフ処理を行うことによって、ウェハWのダメージ(ディフェクト)を抑
制しつつ仕上げ研磨を行うことができ、あるいは、化学機械研磨処理で生じたダメージを除去することができる。あるいは、従来のロール洗浄やペン洗浄と比べて、粘着性の大きな異物などを効率的に洗浄除去することができる。以下、本実施例におけるバフ処理モジュール300Aの構成およびバフ処理の詳細について説明する。
図6Aは、バフヘッド500の内部構造を示す概略図である。図6Aにおいて、バフヘッド500、シャフト504およびバフパッド502の構造は簡略化して図示されている。これらの詳細については、後述する。バフ処理モジュール300Aは、バフアーム600、シャフト504、バフパッド502およびバフパッド502の内部を通ってバフ処理のための処理液を供給する経路を有している。具体的には、図6Aに示すように、バフアーム600、バフヘッド500およびバフヘッド500の内部には、内部供給ライン506が形成されている。内部供給ライン506は、バフテーブル400の上面(ウェハWの処理面)に向けて開口している。かかる構成によれば、バフ処理中において、処理液は、内部供給ライン506を介してバフパッド502の中央部から供給され、バフヘッド500の回転による遠心力と処理液の供給圧力とによって、バフパッド502とウェハWとの間で万遍なく広がることができる。
バフヘッド500の外部に設けられたノズルからウェハWに処理液を供給する場合には、バフテーブル400の高速回転時に処理液がバフパッド502の中央部まで十分に行き渡らないおそれがある。これは、高速回転によって遠心力が大きくなることに起因する。また、比較的大口径(例えば、300mm)のウェハWに対してバフ処理を行う場合、効率的にバフ処理を行うために、バフヘッド500の径も比較的大きくなる(例えば、100mm)。このため。バフパッド502の外部で処理液を供給すると、処理液がバフパッド502の中央部まで十分に行き渡らないおそれがある。これらの事象が生じると、バフ処理レート(研磨レートまたは洗浄レート)が低下することになる。しかしながら、本実施例の内部供給ライン506から処理液を供給する構成によれば、上述したようにバフパッド502とウェハWとの間で処理液が万遍なく広がるので、処理液不足に起因するバフ処理レートの低下を抑制できる。しかも、処理液不足が生じてウェハWがダメージを受けることを抑制できる。
図6Bは、バフヘッド500の内部構造の代替例を示す概略図である。この例では、図示するように、内部供給ライン506は、バフヘッド500内に形成されたウォータープール・ジャケット構造507から、バフパッド502の処理面に分散配置された複数の開口508に向けて分岐している。かかる構成によっても、内部供給ライン506から供給される処理液がバフパッド502とウェハWとの間で万遍なく広がることができる。図示する例では、複数の開口508は、径方向に分散配置されている。ただし、複数の開口508は、任意の分散形態を有していてもよい。例えば、複数の開口508は、バフパッド502の中央付近に周方向に分散配置されていてもよい。かかる構成によれば、遠心力を利用して、処理液をバフパッド502の処理面の全体に亘って広げることができる。
かかる内部供給ライン506からは、1つ以上の処理液を供給することができる。例えば、処理液は、スラリー、薬液、純水などとすることができる。
図7は、液供給系統700の一例を示している。この例では、図示するように、液供給系統700は、処理液供給源710,730と、洗浄液供給源720,740と、を備えている。処理液供給源710,730は、相互に種類が異なる処理液の供給源であり、例えば、処理液供給源710は、スラリー供給源であり、処理液供給源730は、薬液供給源である。処理液供給源710は、処理液配管711に接続されている。処理液配管711には、処理液供給源710から見て、流量コントローラ712、開閉弁713、逆止弁714が、この順に設けられている。洗浄液供給源720には、洗浄液配管721が接続
されている。洗浄液配管721には、開閉弁723が設けられており、開閉弁723よりも下流側(洗浄液供給源720と反対側)は、開閉弁713と逆止弁714との間で処理液配管711に接続されている。同様に、処理液供給源730は、処理液配管731に接続されている。処理液配管731には、処理液供給源730から見て、流量コントローラ732、開閉弁733、逆止弁734が、この順に設けられている。洗浄液供給源740には、洗浄液配管741が接続されている。洗浄液配管741には、開閉弁743が設けられており、開閉弁743よりも下流側は、開閉弁733と逆止弁734との間で処理液配管731に接続されている。
処理液配管711と処理液配管731とは、逆止弁714,734よりも下流側の地点716で1つのラインに統合された後、バフアーム600の内部に形成された内部供給ライン506に接続されている。バフアーム600の内部において、内部供給ライン506の途中には、ロータリージョイント750が設けられている。このロータリージョイント750によって、可動部(回転部)と静止部とが接続される。本実施例のように、ロータリージョイント750よりも上流側で、処理液配管711と洗浄液配管741とが統合されることにより、ロータリージョイント750を小型化することができる。また、バフアーム600の外部で処理液配管711と洗浄液配管741とが統合されることにより、バフアーム600を小型化することができる。
処理液L1,L2には、スラリーなど粘性の高い液が使用されるので、各配管およびロータリージョイント750に液が固着することを防止するために、洗浄液供給源720,740からこれらに洗浄液(例えば、純水、薬液)が流通される。かかる洗浄動作は、バフ処理モジュール300Aの運転状況に応じて、所定のタイミングで自動的に実施される。所定のタイミングは、例えば、アイドリング時、所定の時間間隔ごと、などとすることができる。供給された洗浄液は、バフヘッド500を介して排出される。
かかる液供給系統700では、開閉弁713,723,733,743を選択的に開閉することによって、処理液L1,L2および洗浄液のうちのいずれかが内部供給ライン506に供給される。1つの使用形態では、開閉弁713,723,733,743は、2つ以上が同時に開くことが禁止される。このように制御することによって、また、逆止弁714,734が設けられていることによって、配管711,721,731,741間でのクロスコンタミネーション、すなわち、1つの配管に他の配管で扱う液が混入することを防止することができる。かかる動作は、ソフトウェアを使用して、制御装置5によってインターロック制御されてもよい。他の使用形態では、配管711,721,731,741の2つ以上が同時に開くことが許容される。このように制御することによって、混合液を供給することができる。流量コントローラ712,732を制御することにより、混合液の混合比を調節することができる。
図8は、液供給系統700の他の例を示している。この例では、処理液の1つとして純水が使用される。純水は、洗浄液として使用できるので、純水ラインと洗浄液ラインとが兼用されている。具体的には、処理液供給源710には、処理液配管711が接続されている。処理液配管711には、処理液供給源710から見て、流量コントローラ712、開閉弁713、フィルタ715、逆止弁714が設けられている。同様に、処理液供給源730には、処理液配管731が接続されている。処理液配管731には、処理液供給源730から見て、流量コントローラ732、開閉弁733、フィルタ735、逆止弁734が設けられている。また、洗浄液供給源(純水供給源)720には、洗浄液配管721が接続されている。洗浄液配管721には、洗浄液供給源720から見て、流量コントローラ722、開閉弁723、フィルタ725、逆止弁724が設けられている。処理液配管711,731および洗浄液配管721は、逆止弁714,734,724よりも下流側、かつ、バフアーム600の外部において、1つのラインに統合された後、バフアーム
600の内部に形成された内部供給ライン506に接続されている。
これらの液供給系統700には、圧力または流量を検出センサが設けられていてもよい。制御装置5は、このセンサの結果に基づいて、各ラインの以上を監視して、必要に応じて警報による報知やインターロックを行うことができる。
図9は、図6Aにおいて簡略表示したバフヘッド500およびバフアーム600の詳細を示している。図示するように、バフヘッド500は、第1のバフヘッド500aと第2のバフヘッド500bとを備えている。第1のバフヘッド500aは、中央に内部供給ライン506の開口が形成されたディスク形状を有している。第2のバフヘッド500bは、環状の形状を有しており、第1のバフヘッド500aの径方向外側において第1のバフヘッド500aを取り囲むように配置されている。このため、第1のバフヘッド500aをインナーヘッド500aとも呼び、第2のバフヘッド500bをアウターヘッド500bとも呼ぶ。インナーヘッド500aとアウターヘッド500bとは、間隔を隔てて配置されている。
インナーヘッド500aは、その上方に延在するシャフト504aに連結されている。同様に、アウターヘッド500bは、その上方に延在するシャフト504bに連結されている。シャフト504bは、中空円柱状の形状を有しており、軸受509,510を介してシャフト504aの周りを取り囲んでいる。このシャフト504bは、軸受511を介して、バフアーム600の静止部位に取り付けられている。
第1のバフヘッド500aの下面(シャフト504aと反対の面)には、第1のバフパッド502a(インナーパッド502aとも呼ぶ)が取り付けられている。第2のバフヘッド500bの下面には、第2のバフパッド502b(アウターパッド502bとも呼ぶ)が取り付けられている。図10は、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bを下方から見た図である。図示するように、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bは、それぞれ、インナーヘッド500aとアウターヘッド500bの下面に追従した形状を有している。本実施例では、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bは、同一の特性を有している。つまり、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bは、形状のみが異なっている。
シャフト504aは、アクチュエータ512に接続されている。このアクチュエータ512によって、シャフト504aおよびインナーヘッド500aは、回転可能、かつ、バフテーブル400に近づく方向およびバフテーブル400から遠ざかる方向(本実施例では、鉛直方向)に移動可能に構成されている。シャフト504bは、アクチュエータ514に接続されている。このアクチュエータ514によって、シャフト504bおよびアウターヘッド500bは、回転可能、かつ、バフテーブル400に近づく方向およびバフテーブル400から遠ざかる方向(本実施例では、鉛直方向)に移動可能に構成されている。本実施例では、インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bは、互いに独立して鉛直方向に移動可能に構成されている。さらに、本実施例では、インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bは、互いに独立して回転可能に構成されている。すなわち、インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bは、互いに異なる動作を行うことができる。
図11は、上述したバフ処理モジュール300Aによるバフ処理の各工程におけるバフヘッド500の制御例を示している。図12A〜12Cは、図11に示す各工程におけるバフヘッド500の状態を示している。図11に示すように、この例では、バフ処理が開始されると、まず、プリロード処理が行われる(ステップS10)。プリロード処理とは、処理液をウェハW上に事前供給する処理である。プリロード処理では、図11および図
12Aに示すように、インナーヘッド500aは、インナーパッド502aがウェハWに接触しないように上方に上昇した位置(以下、上昇位置とも呼ぶ)に位置している。つまり、インナーヘッド500aおよびインナーパッド502aは、上方に退避した状態にある。一方、アウターヘッド500bは、アウターパッド502bをウェハWに接触させるための位置(以下、接触位置とも呼ぶ)に位置している。つまり、アウターヘッド500bおよびアウターパッド502bは、下降した位置にある。この状態で、内部供給ライン506から処理液L3(図7に示す処理液L1、L2のいずれか、ここではスラリー)が供給される。アウターパッド502bは、ウェハWに接触しているので、処理液L3が第2のバフパッド502bの外部に流出することが抑制される。つまり、処理液L3の大半は、第2のバフパッド502bの内側に保持される。かかる構成によれば、バフ処理の開始時には、既に、インナーパッド502aとウェハWとの間には、十分な量の処理液L3が満遍なく行き渡る。その結果、ウェハWにスクラッチが生じてウェハWにダメージを与えることを抑制することができる。
本実施例では、ステップS10において、インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bの回転は、停止されている。さらにバフテーブル400すなわちウェハWの回転も、停止されている。アウターパッド502bの内側に十分な量の処理液L3が蓄えられた後で、バフテーブル400が回転される。バフテーブル400の回転と同時にインナーヘッド500aも回転を開始し、さらにインナーヘッド500aが下降を開始して、次のステップに移行する。このように、バフテーブル400の回転が停止した状態でプリロード処理を行うことで、供給した処理液L3が遠心力により飛散することなく、インナーパッド502aとウェハWとの間に十分な量の処理液L3を満遍なく行き渡らせることができる。また、プリロード処理を、バフテーブル400を回転させた状態で行っても良い。その場合は、アウターパッド502bがウェハWに接触する前に内部供給ライン506からの処理液L3の供給を開始することが望ましい。それによってアウターパッド502bとウェハWが接触する際に処理液が不足してウェハWにダメージが生じることを防ぐことができる。ステップS10のプリロード処理において、アウターヘッド500bは、回転してもよく、しなくても良い。アウターヘッド500bを回転させ、本研磨時(下記ステップS20)よりも低い圧力でウェハWと接触させることで、アウターパッド502bとウェハWとの摩擦を軽減することができる。
プリロードが完了すると、次に、ライトポリッシュ、すなわち、バフ研磨処理が実施される(ステップS20)。バフ研磨処理に代えて、バフ洗浄処理が行われてもよい。ステップS20では、図11および図12Bに示すように、インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bは、いずれも接触位置に位置している。すなわち、処理液L3がアウターパッド502bの外部に流出することを抑制しながら、バフ処理が実施される。かかる構成によれば、バフ処理中に、インナーパッド502aとウェハWとの間に十分な量の処理液L3が満遍なく行き渡る。したがって、スクラッチの発生を抑制することができる。また、バフテーブル400が比較的高速で回転する場合においても、インナーパッド502aとウェハWとの間に十分な量の処理液L3を保持できるので、バフ処理レートを向上することができる。
ステップS20では、バフ処理は、インナーパッド502aによって実現され、アウターパッド502bは、バフ処理性能に大きく寄与しない。つまり、アウターパッド502bは、主に、その内側領域に処理液L3を保持するために使用される。このため、制御装置5は、インナーヘッド500aがインナーパッド502aを介してウェハWに作用させる圧力を、求められるバフ処理性能に応じて最適化する。一方、制御装置5は、アウターヘッド500bがアウターパッド502bを介してウェハWに作用させる圧力を、処理液L3を保持するために必要な最低限の圧力に制御する。例えば、アウターヘッド500bによる圧力は、インナーヘッド500aによる圧力よりも小さくなるように制御される。
同様に、制御装置5は、求められるバフ処理性能に応じて、インナーヘッド500aの回転数を最適化する。一方、制御装置5は、アウターヘッド500bの回転数を、処理液L3の飛散防止のために最適化する。例えば、アウターヘッド500bは、停止状態、または、インナーヘッド500aよりも小さい回転数で制御される。アウターヘッド500bは、回転されなくてもよい。
ステップS20において、内部供給ライン506からの処理液L3の供給は、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。処理液L3の供給量および供給タイミングは、アウターパッド502bからの処理液L3の流出量を考慮して、アウターパッド502bの内側領域に十分な量の処理液L3が保持されるように設定されればよい。
代替態様として、アウターヘッド500bは、バフ処理の後期において、上昇位置に移動されてもよい。かかる構成とすれば、バフ処理によって生じた生成物の外部への流出を促すことができる。その結果、生成物によってウェハWがダメージを受けることを抑制できる。この場合、バフ処理の前期よりも多くの量の処理液L3が供給されてもよい。
バフ処理が完了すると、次に、内部供給ライン506から洗浄液(ここでは、純水)が供給されて液置換が行われる(ステップS30)。液置換によって、バフ研磨処理で用いるスラリーと、ケミカル洗浄(ステップS40)で用いる薬液と、が混合されて反応生成物が生成され、当該反応生成物が洗浄に悪影響を与えること(例えば、基板にダメージを与えること)を抑制できる。ステップS30では、図11および図12Cに示すように、インナーヘッド500aは接触位置に位置しており、アウターヘッド500bは上昇されて上昇位置に位置している。かかる構成によれば、バフ研磨処理で用いるスラリーおよび液置換に使用された洗浄液の外部への排出が促進される。このため、バフ処理によって生じた生成物のウェハW上からの排出を促進することができる。
液置換が完了すると、次に、内部供給ライン506から薬液が供給されて、ケミカル洗浄が行われる(ステップS40)。インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bの位置は、図11に示すように、ステップS30と同じである。ただし、求められる処理性能によっては、アウターヘッド500bは、接触位置にあってもよい。そして、ケミカル洗浄が完了すると、内部供給ライン506から純水が供給されて、純水洗浄(水ポリッシュ)が行われる(ステップS50)。インナーヘッド500aおよびアウターヘッド500bの位置は、図11に示すように、ステップS30と同じである。ステップS50の水ポリッシュの替わりに、あるいは水ポリッシュの後に、インナーヘッド500aを上昇させるとともに、アウターヘッド500bを下降させて、さらにバフテーブル400を回転させることで、アウターパッド502bの内部に純水を溜めながらウェハWを洗浄しても良い。
以上説明したように、バフ処理モジュール300Aによれば、各処理工程ごとに各種液の保持または排出を好適に制御して、柔軟な処理を行うことができる。
上述のステップS30(液置換工程)においては、ウェハW上にバフパッド502が存在する状況下で、液置換が実施された。ただし、代替態様として、バフアーム600を旋回させてバフヘッド500をコンディショニング部800に配置してもよい。この場合、バフヘッド500は、コンディショニング部800で洗浄される。この間、ウェハW上には、液置換または乾燥防止のために、洗浄液(代表的には純水)が供給されてもよい。また、コンディショニング部800においてバフパッド502に向けて洗浄液を供給し、バフパッドを洗浄することが望ましい。バフヘッド500をコンディショニング部800に位置させた状態で内部供給ライン506から洗浄液を供給することで、内部供給ライン506の配管内を速やかに液置換することができる。また、処理液L3としてスラリーを使
用する場合に、バフパッド502がウェハWと接触した状態で液置換工程を行うと、pHの急激な変化によりスラリーが凝集し、基板がダメージを受ける可能性があるが、本代替態様ではその可能性を排除することができる。
上述したバフ処理の各工程では、種々の液が排出される。排出液には、例えば、酸性液やアルカリ性液が含まれる。例えば、上記ステップS20では、供給液としてスラリーが供給され、酸性液が排出される。上記ステップS30では、純水が供給されて、酸性液(ステップS20で残留した酸性液と純水との混合物)が排出される。上記ステップS40では、薬液が供給され、アルカリ性液が排出される。上記ステップS50では、純水が供給され、初期段階では、アルカリ性液(ステップ40で残留したアルカリ性液と純水との混合物)が排出され、残留したアルカリ性液が全て流された段階で、一般液(中性液)が排出される。このような各種排出液は、分別回収することが望ましい。
図13は、このような排出液を分別回収するための排液系統の一例を示す概略図である。図示するように、排液系統760は、配管761と、配管761から分岐する分岐配管762,763,764と、分岐配管762,763,764にそれぞれ設けられた開閉弁767,768,769と、pHセンサ770と、を備えている。分岐配管762,763,764は、それぞれ、アルカリ性排液、酸性排液、一般排液を回収するラインである。床面751に排出された排出液は、配管761に流入し、開閉弁767,768,769の開閉状態に応じて、選択的に、分岐配管762,763,764のいずれか1つを介して回収される。
開閉弁767,768,769の開閉状態は、制御装置5によって制御される。制御装置5は、ユーザから入力された動作指示に基づいて、開閉弁767,768,769、すいわち、回収先を制御してもよい。あるいは、制御装置5は、バフ処理の各工程に応じて、すなわち、内部供給ライン506から供給される液の種類および供給タイミングに応じて、開閉弁767,768,769を自動的に制御してもよい。あるいは、制御装置5は、pHセンサ770による検出結果に応じて、開閉弁767,768,769を制御してもよい。さらに、制御装置5は、バフ処理の各工程に応じて、すなわち、内部供給ライン506から供給される液の種類および供給タイミングから想定される排液の種類と、pHセンサ770による検出結果と、の整合性を判定してもよい。制御装置5は、これらが不整合であると判定した場合には、警報による報知やインターロックを行ってもよい。バフ処理モジュール300Aからの排出液の分別回収は、上記の分別に替えて、スラリー、薬液、一般液(多くは純水)を別々に回収するようにしても良い。
B.変形例:
B−1.変形例1:
バフ処理モジュール300Aは、処理液供給手段として、内部供給ライン506に加えて、バフヘッド500の外部に設けられた外部ノズルを備えていてもよい。この場合、外部ノズルは、状況に応じて、補完的に使用されてもよいし、内部供給ライン506の代わりに使用されてもよい。
B−2.変形例2:
インナーパッド502aとアウターパッド502bとは、異なる特性を有していてもよい。例えば、アウターパッド502bとウェハWとの間での供給液の流通のしやすさが、インナーパッド502aとウェハWとの間での供給液の流通のしやすさよりも小さくなるように、インナーパッド502aとアウターパッド502bとが選定されてもよい。かかる両者の違いは、例えば、種々の物理特性の違いによって提供される。こうした物理特性には、例えば、材質、硬度(例えばシェア硬度D)、密度、単層・積層(下層/上層の組み合わせ)、厚さ、溝形状、圧縮率、ポア密度(ポア数)、ポアサイズ、発泡構造(連続気
泡または独立気泡)、撥水性、親水性などが含まれる。あるいは、インナーパッド502aとアウターパッド502bとは、バフ処理性能(研磨または洗浄の能力、効率)が異なるように選定されてもよい。かかる構成によれば、いっそう柔軟な態様でバフ処理を行うことができる。例えば、インナーパッド502aが、求められるバフ処理性能に基づいて決定され、アウターパッド502bとして、処理液の保持性能を高めるために、密着性の高い、すなわち、柔軟なバフパッドが使用されてもよい。あるいは、インナーパッド502aとして、バフ研磨処理およびバフ洗浄処理のうちの一方に適した特性を有するパッドが採用され、アウターパッド502bとして、他方に適した特性を有するパッドが採用されてもよい。かかる構成によれば、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bの一方を選択的に使用することによって、バフパッドの付け替えを行うことなく、求められる品質に応じたバフ処理を行うことができる。あるいは、ウェハWの領域ごとに異なる処理を行い、高精度のバフ処理を実現することができる。例えば、インナーパッド502aとして硬質の発砲ポリウレタンを表層に配置したパッドを用いて、アウターパッド502bとしてスウェード状の多孔性ポリウレタン非繊維質パッドを用いることができる。あるいは、同じスウェード状のパッドであって、ポアサイズあるいはポア密度の異なるものをインナーパッド502aおよびアウターパッド502bにそれぞれ用いても良い。
B−3.変形例3:
インナーパッド502aおよびアウターパッド502bは、必ずしも、互いに独立制御可能に構成されていなくてもよい。つまり、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bは、独立昇降制御可能に構成されていなくてもよいし、独立回転制御の制御可能に構成されていなくてもよい。例えば、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bが独立昇降制御可能に構成されていない場合であっても、処理液をアウターパッド502bの内側領域に保持する効果が得られる。この場合、処理液の排出を促進したい場合には、一時的に、インナーパッド502aおよびアウターパッド502bを上昇させてもよい。
B−4.変形例4:
上述の実施形態では、ウェハWの処理面を上向きに保持してバフ処理を行う構成を例示したが、ウェハWは、任意の向きに保持されてもよい。例えば、ウェハWは、その処理面が下向きとなるように保持されてもよい。この場合、バフテーブル400は、上述の実施形態とは逆向きに配置され、バフヘッド500は、バフテーブル400よりも下方に配置される。あるいは、ウェハWは、その処理面が水平方向を向くように保持されてもよい。この場合、バフテーブル400は、ウェハWの保持面が水平方向を向くように配置され、バフヘッド500は、水平方向に移動可能に構成される。これらの構成であっても、アウターパッド502bをウェハWと接触させることによって、アウターパッド502bの内側領域に処理液を保持することができる。
B−5.変形例5:
バフ処理モジュール300A,300Bは、洗浄ユニット4に含まれる構成に限らず、研磨ユニット3に含まれてもよい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
1…ハウジング
1a…隔壁
2…ロード/アンロードユニット
3,3A,3B,3C,3D…研磨ユニット
4…洗浄ユニット
5…制御装置
6,7…リニアトランスポータ
10…研磨パッド
11…リフタ
12…スイングトランスポータ
20…フロントロード部
21…走行機構
22…搬送ロボット
30A,30B,30C,30D…研磨テーブル
31A,31B,31C,31D…トップリング
32A,32B,32C,32D…研磨液供給ノズル
33A,33B,33C,33D…ドレッサ
34A,34B,34C,34D…アトマイザ
36…トップリングシャフト
180…仮置き台
190…ロール洗浄室
191…第1搬送室
192…ペン洗浄室
193…第2搬送室
194…乾燥室
195…第3搬送室
201A,201B…ロール洗浄モジュール
202A,202B…ペン洗浄モジュール
203,204…仮置き台
205A,205B…乾燥モジュール
207…フィルタファンユニット
209,210,213…搬送ロボット
211…支持軸
300…バフ処理室
300A,300B…バフ処理モジュール
400…バフテーブル
500…バフヘッド
500a…インナーヘッド(第1のバフヘッド)
500b…アウターヘッド(第2のバフヘッド)
502…バフパッド
502a…インナーパッド(第1のバフパッド)
502b…アウターパッド(第2のバフパッド)
504,504a,504b…シャフト
506…内部供給ライン
507…ジャケット構造
508…開口
509,510,511…軸受
512,514…アクチュエータ
600…バフアーム
700…液供給系統
710…処理液供給源
711…処理液配管
712…流量コントローラ
713…開閉弁
714…逆止弁
715…フィルタ
720…洗浄液供給源
721…洗浄液配管
722…流量コントローラ
723…開閉弁
724…逆止弁
725…フィルタ
730…処理液供給源
731…処理液配管
732…流量コントローラ
733…開閉弁
734…逆止弁
735…フィルタ
740…洗浄液供給源
741…洗浄液配管
743…開閉弁
750…ロータリージョイント
751…床面
760…排液系統
761…配管
762…分岐配管
767…開閉弁
800…コンディショニング部
810…ドレステーブル
820…ドレッサ
900…ミスト供給部
910…カバー
920…排気システム
921…フィルタ
922…排気ライン
923…ドレインライン
930…湿度センサ
1000…基板処理装置
W…ウェハ
MT…ミスト

Claims (13)

  1. 基板をバフ処理するためのバフ処理装置であって、
    前記基板を支持するためのバフテーブルであって、回転可能に構成されたバフテーブルと、
    前記基板をバフ処理するための第1のバフパッドを取り付け可能な第1のバフヘッドであって、回転可能に構成されるとともに、前記バフテーブルに近づく方向および該バフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成され、前記バフ処理用の処理液を前記基板に供給するための内部供給ラインが前記第1のバフヘッドの内部に形成された第1のバフヘッドと、
    前記基板をバフ処理するための第2のバフパッドを取り付け可能な環状の第2のバフヘッドであって、前記第1のバフヘッドの外側において前記第1のバフヘッドを取り囲むように配置され、回転可能に構成されるとともに、前記バフテーブルに近づく方向および該バフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成された第2のバフヘッドと
    を備えたバフ処理装置。
  2. 請求項1に記載のバフ処理装置であって、
    前記第2のバフヘッドは、前記第1のバフヘッドから独立して前記バフテーブルに近づく方向および前記バフテーブルから遠ざかる方向に移動可能に構成された
    バフ処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のバフ処理装置であって、
    バフ処理装置の動作を制御するように構成された制御部を備えた
    バフ処理装置。
  4. 請求項3に記載のバフ処理装置であって、
    前記制御部は、前記バフ処理を行う際に、
    前記第1のバフヘッドを、該第1のバフパッドを前記基板に接触させるための位置に配置し、
    前記第2のバフパッドを、該第2のバフパッドを前記基板に接触させるための位置に配置し、
    少なくとも前記第1のバフパッドを回転させる
    ように前記バフ処理装置を制御するように構成された
    バフ処理装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載のバフ処理装置であって、
    前記制御部は、前記バフ処理後の洗浄を行う際に、
    前記第1のバフヘッドを、該第1のバフパッドを前記基板に接触させるための位置に配置し、
    前記第2のバフパッドを、該第2のバフパッドを前記基板に接触させないための位置に配置し、
    少なくとも前記第1のバフパッドを回転させる
    ように前記バフ処理装置を制御するように構成された
    バフ処理装置。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載のバフ処理装置であって、
    前記制御部は、前記バフ処理の開始前において、前記第2のバフパッドを該第2のバフパッドを前記基板に接触させるための位置に配置し、前記内部供給ラインを介して前記処理液を供給するように構成された
    バフ処理装置。
  7. 請求項3ないし請求項6のいずれか一項に記載のバフ処理装置であって、
    前記制御部は、前記第1のバフパッドが、該第1のバフパッドを前記基板に接触させるための位置に配置されるとともに、前記第2のバフパッドが、該第2のバフパッドを前記基板に接触させるための位置に配置された状態で、バフ処理を行う際に、前記第2のバフヘッドが前記第2のバフパッドを介して前記基板を押圧する第2の圧力が、前記第1のバフヘッドが前記第1のバフパッドを介して前記基板を押圧する第1の圧力と異なるように、前記バフ処理装置を制御するように構成された
    バフ処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のバフ処理装置であって、
    前記第2のバフヘッドは、前記第1のバフヘッドから独立して回転可能に構成された
    バフ処理装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のバフ処理装置であって、
    前記第1のバフヘッドに取り付けられた前記第1のバフパッドと、
    前記第2のバフヘッドに取り付けられた前記第2のバフパッドと
    をさらに備え、
    前記第1のバフパッドと前記第2のバフパッドとは、特性が異なる
    バフ処理装置。
  10. 基板処理装置であって、
    化学機械研磨装置と、
    前記化学機械研磨装置で処理された基板の後処理を行うための請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載のバフ処理装置と
    を備えた基板処理装置。
  11. バフ処理装置によって基板をバフ処理するためのバフ処理方法であって、
    基板を支持するためのバフテーブルに前記基板を配置する工程と、
    バフ処理用の処理液を前記基板に供給するための内部供給ラインが形成された第1のバフヘッドに取り付けられた第1のバフパッドを前記基板に接触させるとともに、前記第1のバフヘッドの外側において該第1のバフヘッドを取り囲むように配置された第2のバフヘッドに取り付けられた第2のバフパッドを前記基板に接触させた状態で、前記内部供給ラインから前記処理液を供給しつつバフ処理を行う工程と
    を備えるバフ処理方法。
  12. バフ処理装置によって基板をバフ処理するためのバフ処理方法であって、
    基板を支持するためのバフテーブルに前記基板を配置する工程と、
    バフ処理用の処理液を前記基板に供給するための内部供給ラインが形成された第1のバフヘッドの外側において該第1のバフヘッドを取り囲むように配置された第2のバフヘッドに取り付けられた第2のバフパッドを前記基板に接触させた状態で、前記内部供給ラインから前記処理液を供給する工程と、
    前記処理液を供給する工程の後に、前記第1のバフヘッドに取り付けられた第1のバフパッドを前記基板に接触させつつバフ処理を行う工程と
    を備えるバフ処理方法。
  13. 請求項11または請求項12に記載のバフ処理方法であって、
    さらに、前記バフ処理の工程の後に、前記第1のバフパットを前記基板に接触させるとともに、前記第2のバフパッドを前記基板に接触させない状態で、前記内部供給ラインから洗浄液を供給しつつ洗浄を行う工程を備える
    バフ処理方法。
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