JP6499330B2 - 研磨装置および研磨方法 - Google Patents

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本発明は、ウェハなどの基板を研磨する研磨装置および研磨方法に関し、特に構造の異なる複数種の研磨ヘッドを用いて基板を研磨する研磨装置および研磨方法に関する。
CMP装置は、ウェハを化学機械的に研磨する研磨装置である。このCMP装置と呼ばれる研磨装置は、ウェハの多段研磨を行うために、複数の研磨テーブルおよび複数の研磨ヘッドを備える。ウェハは研磨テーブル上の研磨パッドに順次搬送され、研磨パッド上で各研磨ヘッドによって順次研磨される。例えば、1段目の研磨としてウェハの粗研磨が行われ、2段目の研磨としてウェハの仕上げ研磨が行われる。
研磨装置には、様々な研磨プロセスに応じた研磨レシピを実行することが求められる。このような要請に応えるため、上述した複数の研磨ヘッドとして、性能の高い研磨ヘッドが使用される。具体的には、研磨ヘッドは、ウェハの複数の領域を独立に押圧するためのメンブレン、ウェハの周囲で研磨パッドを押圧するリテーナリングなどを備える(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような高性能の研磨ヘッドは、構造が複雑であり、価格の高い消耗部品(メンブレン、リテーナリングなど)を有している。このため、メンテナンスコストおよびランニングコストが増える。また、メンテナンス頻度が増えると、装置の稼働率が低下してしまう。
上述した研磨ヘッドは、メンブレンから構成された複数の圧力室を有している。これらの圧力室内の圧力は適宜変更できるようになっており、研磨ヘッドはウェハの複数の領域に異なる研磨圧力を加えることができる。したがって、研磨ヘッドは、ウェハの領域ごとに研磨レートを制御しながらウェハを研磨することが可能である。
しかしながら、このタイプの研磨ヘッドは、圧力室よりも細かい領域で研磨レートを制御することができない。より多くの圧力室を設ければ、ウェハプロファイルのより細かい制御が可能ではあるが、研磨ヘッドに設けることができる圧力室の数には限界がある。また、上記研磨ヘッドは、圧力室間の境界ではウェハの研磨レートを積極的に制御することができず、このため圧力室間の境界では研磨レートが低くなることがあった。
特開2010−50436号公報
そこで、本発明は、ウェハなどの基板の多段研磨を実行することができる研磨装置を低コストで提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、ウェハなどの基板のプロファイルをより精密に制御することができる研磨装置および研磨方法を提供することを第2の目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドと、前記基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドとを備え、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されており、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されており、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置と異なることを特徴とする研磨装置である。
本発明の他の態様は、研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドと、前記基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドとを備え、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置と異なり、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室間の境界の位置に対応する位置に配置されていることを特徴とする研磨装置である
本発明の他の態様は、研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドと、前記基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドとを備え、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置と異なり、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室のうちの少なくとも2つは、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室のうちのいずれか1つに対応する位置に配置されていることを特徴とする研磨装置である
他の態様は、複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドで基板を研磨パッドに押し付けて前記基板を研磨し、その後、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室とは配置が異なる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドで前記基板を研磨パッドに押し付けて前記基板を研磨する工程を含み、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されており、前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されていることを特徴とする研磨方法である。
本発明の一参考例は、研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、基板を前記研磨パッドに押し付ける複数の研磨ヘッドと、前記基板を前記複数の研磨ヘッドのうちの少なくとも2つに搬送する搬送装置とを備え、前記複数の研磨ヘッドは互いに異なる構造を有することを特徴とする研磨装置である。
上記参考例の好ましい態様は、前記複数の研磨ヘッドは、前記基板に均一な圧力を加える少なくとも1つの等圧型研磨ヘッドと、前記基板に異なる圧力を加えることができる少なくとも1つの複室型研磨ヘッドとを含むことを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記少なくとも1つの等圧型研磨ヘッドは、剛体研磨ヘッドおよび単室研磨ヘッドのうちの少なくとも1つであり、前記剛体研磨ヘッドは、円形の平坦面を有する剛体と、前記平坦面に貼り付けられ、前記基板を前記研磨パッドに押し付ける円形の基板保持材と、前記研磨パッドに非接触で前記基板を保持するガイドリングとを備え、前記単室研磨ヘッドは、キャリヤと、前記キャリヤの下方に配置されたプレートと、前記プレートの下に単一の圧力室を形成する円形の弾性膜と、前記基板を囲むように前記キャリヤに固定され、前記研磨パッドを押し付けるリテーナリングとを備えたことを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記少なくとも1つの複室型研磨ヘッドは、第1複室研磨ヘッドおよび第2複室研磨ヘッドのうちの少なくとも1つであり、前記第1複室研磨ヘッドは、キャリヤと、前記キャリヤの下方に配置されたプレートと、前記プレートの下に複数の圧力室を形成する円形の弾性膜と、前記基板を囲むように前記キャリヤに固定され、前記研磨パッドを押し付けるリテーナリングとを備え、前記第2複室研磨ヘッドは、キャリヤと、前記キャリヤの下に複数の圧力室を形成する円形の弾性膜と、前記基板を囲むように配置され、前記研磨パッドを押し付けるリテーナリングと、前記リテーナリングと前記キャリヤとの間に設けられ、内部に環状の圧力室が形成された環状の弾性膜とを備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、配置の異なる圧力室を有する第1の研磨ヘッドと第2の研磨ヘッドが使用される。2つの研磨ヘッドは、基板の異なる複数の領域を研磨パッドに対して押し付けることができる。つまり、配置の異なる圧力室を備えた2つの研磨ヘッドを使用すると、1つの研磨ヘッド内での圧力室の数を実質的に増やした場合と同じ効果が得られる。したがって、基板のプロファイルをより精密に制御することができる。
本発明の一参考例によれば、構造の異なる複数の研磨ヘッド、すなわち初期コストおよびメンテナンス費の異なる研磨ヘッドが用いられる。構造の異なる複数の研磨ヘッドを使用すると、メンテナンス費の高い研磨ヘッドの使用頻度を下げることができる。したがって、研磨装置全体としてのメンテナンス費を下げることができる。
本発明の一実施形態に係る研磨装置を示す図である。 第1研磨ユニットを模式的に示す斜視図である。 第1研磨ユニットの研磨ヘッドを示す断面図である。 第2研磨ユニットの研磨ヘッドを示す断面図である。 第3研磨ユニットの研磨ヘッドを示す断面図である。 第4研磨ユニットの研磨ヘッドを示す断面図である。 4つの研磨ヘッドを用いて、ウェハの粗研磨、ウェハの第1プロファイル制御研磨、ウェハの第2プロファイル制御研磨、およびウェハの仕上げ研磨をこの順に実行する例を示す図である。 図8(a)は、第1複室研磨ヘッドの圧力室の一部と、対応するウェハのプロファイルの一部を示す模式図であり、図8(b)は、第2複室研磨ヘッドの圧力室の一部と、対応するウェハのプロファイルの一部を示す模式図である。 第1複室研磨ヘッドの圧力室の配置と、第2複室研磨ヘッドの圧力室の配置の例を示す模式図である。 ウェハの周縁部(またはエッジ部)のプロファイル調整を精密に行うことができる圧力室の配置を示す図である。 ウェハの中間部のプロファイル調整を精密に行うことができる圧力室の配置を示す図である。 ウェハの中心部のプロファイル調整を精密に行うことができる圧力室の配置を示す図である。 剛体研磨ヘッドを第1研磨ユニットおよび第4研磨ユニットに配置し、第2複室研磨ヘッドを第2研磨ユニットおよび第3研磨ユニットに配置した例を示す図である。 ウェハの研磨量、ウェハ表面の平坦化の要求、およびスクラッチなどの欠陥がないことの要求などの研磨目標に従って選択される研磨ヘッドの組み合わせの例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る研磨装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置を示す図である。図1に示すように、この研磨装置は、略矩形状のハウジング1を備えており、ハウジング1の内部は隔壁1a,1bによってロード/アンロード部2と研磨部3と洗浄部4とに区画されている。研磨装置は、ウェハ処理動作を制御する動作制御部5を有している。
ロード/アンロード部2は、多数のウェハ(基板)をストックする基板カセットが載置されるフロントロード部20を備えている。このロード/アンロード部2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設されており、この走行機構21上に基板カセットの配列方向に沿って移動可能な搬送ロボット(ローダー)22が設置されている。搬送ロボット22は走行機構21上を移動することによってフロントロード部20に搭載された基板カセットにアクセスできるようになっている。
研磨部3は、ウェハの研磨が行われる領域であり、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、第4研磨ユニット3Dを備えている。図1に示すように、第1研磨ユニット3Aは、研磨面を有する研磨パッド10が取り付けられた第1研磨テーブル30Aと、ウェハを保持しかつウェハを研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するための研磨ヘッド31Aと、研磨パッド10に研磨液(例えばスラリー)やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための第1研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うための第1ドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体を霧状にして研磨面に噴射する第1アトマイザ34Aとを備えている。
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨パッド10が取り付けられた第2研磨テーブル30Bと、研磨ヘッド31Bと、第2研磨液供給ノズル32Bと、第2ドレッサ33Bと、第2アトマイザ34Bとを備えており、第3研磨ユニット3Cは、研磨パッド10が取り付けられた第3研磨テーブル30Cと、研磨ヘッド31Cと、第3研磨液供給ノズル32Cと、第3ドレッサ33Cと、第3アトマイザ34Cとを備えており、第4研磨ユニット3Dは、研磨パッド10が取り付けられた第4研磨テーブル30Dと、研磨ヘッド31Dと、第4研磨液供給ノズル32Dと、第4ドレッサ33Dと、第4アトマイザ34Dとを備えている。
後述するように、4つの研磨ヘッド31A,31B,31C,31Dは、互いに異なる構成を有しているが、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および第4研磨ユニット3Dは、全体として基本的に同一の構成を有している。以下、第1研磨ユニット3Aについて図2を参照して説明する。図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。なお、図2において、ドレッサ33Aおよびアトマイザ34Aは省略されている。
研磨テーブル30Aは、テーブル軸30aを介してその下方に配置されるテーブルモータ19に連結されており、このテーブルモータ19により研磨テーブル30Aが矢印で示す方向に回転されるようになっている。この研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付されており、研磨パッド10の上面がウェハWを研磨する研磨面10aを構成している。研磨ヘッド31Aはヘッドシャフト16Aの下端に連結されている。研磨ヘッド31Aは、真空吸引によりその下面にウェハWを保持できるように構成されている。ヘッドシャフト16Aは、上下動機構(図2には図示せず)により上下動するようになっている。
ウェハWの研磨は次のようにして行われる。研磨ヘッド31Aおよび研磨テーブル30Aをそれぞれ矢印で示す方向に回転させ、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10上に研磨液(スラリー)を供給する。この状態で、研磨ヘッド31Aは、ウェハWを研磨パッド10の研磨面10aに押し付ける。ウェハWの表面は、研磨液に含まれる砥粒の機械的作用と研磨液の化学的作用により研磨される。研磨終了後は、ドレッサ33Aによる研磨面10aのドレッシング(コンディショニング)が行われ、さらにアトマイザ34Aから高圧の流体が研磨面10aに供給されて、研磨面10aに残留する研磨屑や砥粒などが除去される。
図1に戻り、第1研磨ユニット3Aおよび第2研磨ユニット3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。この第1リニアトランスポータ6は、4つの搬送位置(第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4)の間でウェハを搬送する機構である。また、第3研磨ユニット3Cおよび第4研磨ユニット3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置されている。この第2リニアトランスポータ7は、3つの搬送位置(第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7)の間でウェハを搬送する機構である。
ウェハは、第1リニアトランスポータ6によって研磨ユニット3A,3Bに搬送される。第1研磨ユニット3Aの研磨ヘッド31Aは、そのスイング動作により研磨テーブル30Aの上方位置と第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、研磨ヘッド31Aと第1リニアトランスポータ6との間でのウェハの受け渡しは第2搬送位置TP2で行われる。
同様に、第2研磨ユニット3Bの研磨ヘッド31Bは研磨テーブル30Bの上方位置と第3搬送位置TP3との間を移動し、研磨ヘッド31Bと第1リニアトランスポータ6との間でのウェハの受け渡しは第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨ユニット3Cの研磨ヘッド31Cは研磨テーブル30Cの上方位置と第6搬送位置TP6との間を移動し、研磨ヘッド31Cと第2リニアトランスポータ7との間でのウェハの受け渡しは第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨ユニット3Dの研磨ヘッド31Dは研磨テーブル30Dの上方位置と第7搬送位置TP7との間を移動し、研磨ヘッド31Dと第2リニアトランスポータ7との間でのウェハの受け渡しは第7搬送位置TP7で行われる。
第1搬送位置TP1に隣接して、搬送ロボット22からウェハを受け取るためのリフタ11が配置されている。ウェハはこのリフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。リフタ11と搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ(図示せず)が隔壁1aに設けられており、ウェハの搬送時にはシャッタが開かれて搬送ロボット22からリフタ11にウェハが渡されるようになっている。
第1リニアトランスポータ6と、第2リニアトランスポータ7と、洗浄部4との間にはスイングトランスポータ12が配置されている。第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7へのウェハの搬送は、スイングトランスポータ12によって行われる。ウェハは、第2リニアトランスポータ7によって第3研磨ユニット3Cおよび/または第4研磨ユニット3Dに搬送される。
スイングトランスポータ12の側方には、図示しないフレームに設置されたウェハの仮置き台72が配置されている。この仮置き台72は、図1に示すように、第1リニアトランスポータ6に隣接して配置されており、第1リニアトランスポータ6と洗浄部4との間に位置している。スイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4、第5搬送位置TP5、および仮置き台72の間を移動する。
仮置き台72に載置されたウェハは、洗浄部4の第1の搬送ロボット77によって洗浄部4に搬送される。図1に示すように、洗浄部4は、研磨されたウェハを洗浄液で洗浄する第1の洗浄ユニット73および第2の洗浄ユニット74と、洗浄されたウェハを乾燥する乾燥ユニット75とを備えている。第1の搬送ロボット77は、ウェハを仮置き台72から第1の洗浄ユニット73に搬送し、さらに第1の洗浄ユニット73から第2の洗浄ユニット74に搬送するように動作する。第2の洗浄ユニット74と乾燥ユニット75との間には、第2の搬送ロボット78が配置されている。この第2の搬送ロボット78は、ウェハを第2の洗浄ユニット74から乾燥ユニット75に搬送するように動作する。
次に、研磨装置の動作について説明する。搬送ロボット22は、基板カセットからウェハを取り出して、第1リニアトランスポータ6に渡し、さらにウェハは第1リニアトランスポータ6および/または第2リニアトランスポータ7を経由して研磨ユニット3A〜3Dのうちの少なくとも2つに搬送される。ウェハは、研磨ユニット3A〜3Dのうちの少なくとも2つで研磨される。
研磨されたウェハは、第1リニアトランスポータ6および/または第2リニアトランスポータ7、スイングトランスポータ12、搬送ロボット77を経由して第1の洗浄ユニット73および第2の洗浄ユニット74に搬送され、研磨されたウェハはこれら第1の洗浄ユニット73および第2の洗浄ユニット74によって順次洗浄される。さらに、洗浄されたウェハは搬送ロボット78によって乾燥ユニット75に搬送され、ここで洗浄されたウェハが乾燥される。
乾燥されたウェハは、搬送ロボット22によって乾燥ユニット75から取り出され、フロントロード部20上の基板カセットに戻される。このようにして、研磨、洗浄、および乾燥を含む一連の処理がウェハに対して行われる。
搬送ロボット22、第1リニアトランスポータ6、第2リニアトランスポータ7、スイングトランスポータ12、および搬送ロボット77,78は、ウェハを研磨ユニット3A〜3Dのうちの少なくとも2つに搬送する搬送装置を構成する。この搬送装置の動作は、動作制御部5によって制御される。搬送装置は、予め定められた搬送経路に従って、ウェハを4つの研磨ユニット3A,3B,3C,3Dのうちの少なくとも2つに搬送する。
4つの研磨ヘッド31A,31B,31C,31Dは、互いに異なる構成を有している。以下、研磨ヘッド31A,31B,31C,31Dについて説明する。図3は、研磨ヘッド31Aを示す断面図である。研磨ヘッド31Aは、円形の平坦面101aを有する剛体101と、平坦面101aに貼り付けられ、ウェハWを研磨パッド10に押し付ける円形のウェハ保持材(基板保持材)103と、研磨パッド10に非接触で基板を保持するガイドリング105とを備えている。ウェハ保持材(基板保持材)103は、バッキングフィルムとも呼ばれる。
剛体101は、自在継手110を介してヘッドシャフト16Aの下端に連結されている。したがって、研磨ヘッド31Aの全体は、ヘッドシャフト16Aに対して自在に傾動することが可能となっている。ヘッドシャフト16Aは、上下動機構120に連結されている。この上下動機構120は、ヘッドシャフト16Aおよび研磨ヘッド31Aを上昇および下降させ、さらに所定の下向きの荷重を発生させるように構成されている。上下動機構120としては、エアシリンダ、またはサーボモータとボールねじ機構の組み合わせなどが使用される。
円形のウェハ保持材103は、ウェハWの裏面(すなわち、被研磨面と反対側の面)に接触する。この状態で、上下動機構120が下向きの荷重をヘッドシャフト16Aを通じて研磨ヘッド31Aに伝えると、研磨ヘッド31Aは、ウェハWの被研磨面を研磨パッド10に押し付ける。研磨圧力は、ウェハ保持材103を介して剛体101の平坦面101a(下面)からウェハWに伝えられる。以下、研磨ヘッド31Aを剛体研磨ヘッドと呼ぶことがある。
図4は、研磨ヘッド31Bを示す断面図である。研磨ヘッド31Bは、円板状のキャリヤ201と、キャリヤ201の下方に配置されたプレート209と、プレート209の下に単一の圧力室P1を形成する円形の柔軟な弾性膜(メンブレン)203と、ウェハWを囲むようにキャリヤ201に固定され、研磨パッド10を押し付けるリテーナリング205とを備えている。弾性膜203はプレート209に取り付けられており、圧力室P1はプレート209と弾性膜203との間に形成されている。この圧力室P1は、流体ライン231に接続されており、圧力調整された加圧気体(例えば加圧空気)が流体ライン231を通じて圧力室P1内に供給されるようになっている。流体ライン231には真空ライン232が接続されており、真空ライン232によって圧力室P1に負圧が形成されるようになっている。
リテーナリング205はキャリヤ201の下面に固定されている。キャリヤ201は、自在継手210を介してヘッドシャフト16Bの下端に連結されている。したがって、キャリヤ201およびリテーナリング205は、ヘッドシャフト16Bに対して自在に傾動することが可能となっている。ヘッドシャフト16Bは、上下動機構235に連結されている。この上下動機構235は、ヘッドシャフト16Bおよび研磨ヘッド31Bを上昇および下降させ、さらに所定の下向きの荷重を発生させるように構成されている。この上下動機構235としては、エアシリンダ、またはサーボモータとボールねじ機構の組み合わせなどが使用される。上下動機構235が下向きの荷重をヘッドシャフト16Bを通じて研磨ヘッド31Bに伝えると、リテーナリング205は研磨パッド10を押し付ける。
キャリヤ201とプレート209とは、環状のダイヤフラム220で接続されており、キャリヤ201とプレート209との間には圧力室P2が形成されている。この圧力室P2は、流体ライン238に接続されており、圧力調整された加圧気体(例えば加圧空気)が流体ライン238を通じて圧力室P2内に供給されるようになっている。また、流体ライン238には真空ライン239が接続されており、真空ライン239によって圧力室P2に負圧が形成されるようになっている。圧力室P2内の圧力変化に伴い、プレート209および弾性膜203の全体が上下方向に動くことができる。
図4から分かるように、プレート209はキャリヤ201にダイヤフラム220を介して接続されているので、プレート209、弾性膜203、およびウェハWは、キャリヤ201およびリテーナリング205に対して柔軟に傾動することが可能となっている。弾性膜(メンブレン)203の下面は、ウェハWの裏面(すなわち、被研磨面と反対側の面)に接触し、弾性膜203はウェハWの被研磨面を研磨パッド10に押し付ける。研磨圧力は、圧力室P1内の圧力によって発生され、この研磨圧力は弾性膜203からウェハWに伝えられる。以下、研磨ヘッド31Bを単室研磨ヘッドと呼ぶことがある。
上述した剛体研磨ヘッド31Aおよび単室研磨ヘッド31Bは、ウェハWの全面に均等な研磨圧力を加える等圧型研磨ヘッドである。これら等圧型研磨ヘッド31A,31Bは、比較的簡単な構造を有しており、メンテナンス費も少なくてすむ。例えば、剛体研磨ヘッド31Aでは、ガイドリング105は研磨パッド10に接触しないので、摩耗しない。また、研磨ヘッド31Aはウェハ保持材103を用いた簡単な構成を有しているので、コストが安い。研磨ヘッド31Bにおいては圧力室が少ないため、初期費用およびメンテナンス費用が低減される。
図5は、研磨ヘッド31Cを示す断面図である。研磨ヘッド31Cは、円板状のキャリヤ301と、キャリヤ301の下方に配置されたプレート309と、プレート309の下に複数の圧力室C1,C2,C3,C4を形成する円形の柔軟な弾性膜(メンブレン)303と、ウェハWを囲むようにキャリヤ301に固定され、研磨パッド10を押し付けるリテーナリング305とを備えている。弾性膜303はプレート309に取り付けられており、圧力室C1,C2,C3,C4は弾性膜303とプレート309との間に形成されている。
弾性膜303は、複数の環状の仕切り壁303aを有しており、圧力室C1,C2,C3,C4はこれら仕切り壁303aによって互いに仕切られている。中央の圧力室C1は円形であり、他の圧力室C2,C3,C4は環状である。これらの圧力室C1,C2,C3,C4は、同心円状に配列されている。研磨ヘッド31Cは少なくとも2つの圧力室を備えていればよく、その圧力室の数は特に限定されない。
圧力室C1,C2,C3,C4は、流体ラインF1,F2,F3,F4に接続されており、圧力調整された加圧気体(例えば加圧空気)が流体ラインF1,F2,F3,F4を通じて圧力室C1,C2,C3,C4内に供給されるようになっている。流体ラインF1,F2,F3,F4には真空ラインV1,V2,V3,V4が接続されており、真空ラインV1,V2,V3,V4によって圧力室C1,C2,C3,C4に負圧が形成されるようになっている。圧力室C1,C2,C3,C4の内部圧力は互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、ウェハWの対応する4つの領域、すなわち、中央部、内側中間部、外側中間部、および周縁部に対する研磨圧力を独立に調整することができる。
キャリヤ301とプレート309とは、環状のダイヤフラム320で接続されており、キャリヤ301とプレート309との間には圧力室C5が形成されている。この圧力室C5は、流体ラインF5に接続されており、圧力調整された加圧気体(例えば加圧空気)が流体ラインF5を通じて圧力室C5内に供給されるようになっている。また、流体ラインF5には真空ラインV5が接続されており、真空ラインV5によって圧力室C5に負圧が形成されるようになっている。圧力室C5内の圧力変化に伴い、プレート309および弾性膜303の全体が上下方向に動くことができる。
リテーナリング305はキャリヤ301の下面に固定されている。キャリヤ301は、自在継手310を介してヘッドシャフト16Cの下端に連結されている。したがって、キャリヤ301およびリテーナリング305は、ヘッドシャフト16Cに対して自在に傾動することが可能となっている。図5から分かるように、プレート309はキャリヤ301にダイヤフラム320を介して接続されているので、プレート309、弾性膜303、およびウェハWは、キャリヤ301およびリテーナリング305に対して柔軟に傾動することが可能となっている。
ヘッドシャフト16Cは、上下動機構325に連結されている。この上下動機構325は、ヘッドシャフト16Cおよび研磨ヘッド31Cを上昇および下降させ、さらに所定の下向きの荷重を発生させるように構成されている。この上下動機構325としては、エアシリンダ、またはサーボモータとボールねじ機構の組み合わせなどが使用される。上下動機構325が下向きの荷重をヘッドシャフト16Cを通じて研磨ヘッド31Cに伝えると、リテーナリング305は研磨パッド10を押し付ける。ウェハWの研磨中、リテーナリング305はウェハWの周囲で研磨パッド10を押し付けながら、弾性膜303がウェハWを研磨パッド10に対して押し付ける。以下、研磨ヘッド31Cを第1複室研磨ヘッドと呼ぶことがある。
図6は、研磨ヘッド31Dを示す断面図である。研磨ヘッド31Dは、円板状のキャリヤ401と、キャリヤ401の下に複数の圧力室D1,D2,D3,D4を形成する円形の柔軟な弾性膜(メンブレン)403と、ウェハWを囲むように配置され、研磨パッド10を押し付けるリテーナリング405とを備えている。圧力室D1,D2,D3,D4は弾性膜403とキャリヤ401の下面との間に形成されている。
弾性膜403は、複数の環状の仕切り壁403aを有しており、圧力室D1,D2,D3,D4はこれら仕切り壁403aによって互いに仕切られている。中央の圧力室D1は円形であり、他の圧力室D2,D3,D4は環状である。これらの圧力室D1,D2,D3,D4は、同心円状に配列されている。研磨ヘッド31Dは少なくとも2つの圧力室を備えていればよく、その圧力室の数は特に限定されない。
圧力室D1,D2,D3,D4は、流体ラインG1,G2,G3,G4に接続されており、圧力調整された加圧気体(例えば加圧空気)が流体ラインG1,G2,G3,G4を通じて圧力室D1,D2,D3,D4内に供給されるようになっている。流体ラインG1,G2,G3,G4には真空ラインU1,U2,U3,U4が接続されており、真空ラインU1,U2,U3,U4によって圧力室D1,D2,D3,D4に負圧が形成されるようになっている。圧力室D1,D2,D3,D4の内部圧力は互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、ウェハWの対応する4つの領域、すなわち、中央部、内側中間部、外側中間部、および周縁部に対する研磨圧力を独立に調整することができる。
リテーナリング405とキャリヤ401との間には、環状の弾性膜406が配置されている。この弾性膜406の内部には環状の圧力室D5が形成されている。この圧力室D5は、流体ラインG5に接続されており、圧力調整された加圧気体(例えば加圧空気)が流体ラインG5を通じて圧力室D5内に供給されるようになっている。また、流体ラインG5には真空ラインU5が接続されており、真空ラインU5によって圧力室D5に負圧が形成されるようになっている。圧力室D5内の圧力変化に伴い、リテーナリング405の全体が上下方向に動くことができる。圧力室D5内の圧力はリテーナリング405に加わり、リテーナリング405は弾性膜(メンブレン)403とは独立して研磨パッド10を直接押圧することができるように構成されている。ウェハWの研磨中、リテーナリング405はウェハWの周囲で研磨パッド10を押し付けながら、弾性膜403がウェハWを研磨パッド10に対して押し付ける。
キャリヤ401は、ヘッドシャフト16Dの下端に固定されており、キャリヤ401およびリテーナリング405は、ヘッドシャフト16Dに対して傾くことができない。ヘッドシャフト16Dは、上下動機構410に連結されている。この上下動機構410は、ヘッドシャフト16Dおよび研磨ヘッド31Dを上昇および下降させ、さらに研磨ヘッド31Dを所定の高さに位置させるように構成されている。この研磨ヘッド位置決め機構として機能する上下動機構410としては、サーボモータとボールねじ機構の組み合わせが使用される。研磨ヘッド31Dの高さは、研磨パッド10の研磨面(上面)10aからの高さである。
上下動機構410は、研磨ヘッド31Dを所定の高さに位置させ、この状態で、圧力室D1〜D5に加圧気体が供給される。弾性膜403は、圧力室D1〜D4内の圧力を受けてウェハWを研磨パッド10に対して押し付け、リテーナリング405は、圧力室D5内の圧力を受けて研磨パッド10を押し付ける。この状態でウェハWが研磨される。以下、研磨ヘッド31Dを第2複室研磨ヘッドと呼ぶことがある。
上述した第1複室研磨ヘッド31Cおよび第2複室研磨ヘッド31Dは、複雑な構成を有しているが、ウェハWの研磨を精密に制御できる点で、上記等圧型研磨ヘッド31A,31Bよりも優れている。しかしながら、複室研磨ヘッド31C,31Dは、複数の圧力室を備えているため、弾性膜(メンブレン)303,403のコストが高い。さらに、構造が複雑であるために、メンテナンス費も高い。本実施形態の研磨装置は、高性能の複室研磨ヘッド31C,31Dのみならず、初期費用およびメンテナンス費が安い等圧型研磨ヘッド31A,31Bを含んで構成されているので、研磨装置全体のコストおよびウェハWの処理コストを低減させることができる。
さらに、ウェハWの処理タイプに従って使用すべき研磨ヘッドを選択することによって、研磨ヘッドの寿命を長くし、メンテナンス費を下げることが可能である。図3および図4に示す研磨ヘッド31A,31Bは、ウェハWの粗研磨および仕上げ研磨に使用されることが好ましい。ウェハWの粗研磨では、高い研磨レート(高除去レート)でウェハWが研磨される。このような粗研磨ではリテーナリングの摩耗も早い。研磨ヘッド31A,31Bを粗研磨に使用することで、研磨ヘッド31C,31Dの使用頻度を低くすることができる。結果として、メンテナンス費の高い研磨ヘッド31C,31Dのメンテナンス頻度を低下させることができ、メンテナンスの総費用を低くすることができる。図3に示す剛体研磨ヘッド31Aは、特にウェハWの仕上げ研磨に適している。これは、ガイドリング105が研磨パッド10に接触しないので、ウェハWの研磨中にガイドリング105の摩耗粉が発生しないからである。
仕上げ研磨では、通常、ウェハのプロファイル制御を行う必要はない。したがって、ウェハプロファイル制御が可能な複数の圧力室を備えた研磨ヘッド31C,31Dを使用する必要はない。そこで、研磨ヘッド31A,31Bを仕上げ研磨に使用することで、研磨ヘッド31C,31Dのメンテナンス頻度を低下させることができ、メンテナンスの総費用を低くすることができる。
以下、上記4つの異なるタイプの研磨ヘッド31A,31B,31C,31Dのうちの少なくとも2つを用いてウェハを研磨する例について図7を参照して説明する。図7は、4つの研磨ヘッド31A,31B,31C,31Dを用いて、ウェハの粗研磨、ウェハの第1プロファイル制御研磨、ウェハの第2プロファイル制御研磨、およびウェハの仕上げ研磨をこの順に実行する例を示す図である。この例では、ウェハは、第1研磨ユニット3A、第3研磨ユニット3C、第4研磨ユニット3D、および第2研磨ユニット3Bの順に搬送される。第1研磨ユニット3Aでは、研磨ヘッド31Aを用いてウェハの粗研磨が行われ、第3研磨ユニット3Cでは、研磨ヘッド31Cを用いてウェハの第1プロファイル制御研磨が行われ、第4研磨ユニット3Dでは、研磨ヘッド31Dを用いてウェハの第2プロファイル制御研磨が行われ、第2研磨ユニット3Bでは、研磨ヘッド31Bを用いてウェハの仕上げ研磨が行われる。
第2プロファイル制御研磨は、第1プロファイル制御研磨によって得られたウェハプロファイルの微修正のために行われる。第2プロファイル制御研磨の効果を確実とするために、第2複室研磨ヘッド31Dの圧力室の配置は、第1複室研磨ヘッド31Cの圧力室の配置と異なることが好ましい。これは、研磨ヘッド31Cの圧力室C1〜C4内の圧力があまり加わらないウェハの箇所を、研磨ヘッド31Dの圧力室D1〜D4で押し付けるためである。この点について、図8(a)および図8(b)を参照して説明する。
図8(a)は、第1複室研磨ヘッド31Cの圧力室C1〜C4の一部と、対応するウェハのプロファイルの一部を示す模式図である。図8(a)に示すように、圧力室C1,C2は、弾性膜303の仕切り壁303aによって仕切られている。この仕切り壁303aでは圧力室C1,C2内の圧力がウェハに加わりにくい。このため、仕切り壁303aに対応する位置(すなわち、圧力室C1,C2間の境界)では、ウェハの研磨レートが低下する。そこで、このような研磨レートの局所的な低下を改善するために、図8(b)に示すように、研磨ヘッド31Cの圧力室C1,C2間の境界の位置に対応する位置に、研磨ヘッド31Dの圧力室D2が配置される。このような配置によれば、研磨ヘッド31Dの圧力室D2の圧力は、研磨レートが低下したウェハの部分に加わり、研磨レートを上昇させることができる。
図9は、第1複室研磨ヘッド31Cの圧力室C1,C2,C3,C4の配置と、第2複室研磨ヘッド31Dの圧力室D1,D2,D3,D4の配置の例を示す模式図である。図9に示すように、第1複室研磨ヘッド31Cの圧力室の配置は、第2複室研磨ヘッド31Dの圧力室の配置とは異なっている。すなわち、第2複室研磨ヘッド31Dの圧力室D1,D2,D3,D4は、第1複室研磨ヘッド31Cの圧力室C1,C2,C3,C4間の境界に配置されている。このように圧力室の配置が異なるので、2つの研磨ヘッド31C,31Dのうちの一方はウェハプロファイルの修正または微調整用の研磨を行うことができる。
2つの研磨ヘッド31C,31Dは、ウェハの異なる複数の領域を研磨パッド10に対して押し付けることができる。つまり、配置の異なる圧力室を備えた2つの研磨ヘッド31C,31Dを使用すると、1つの研磨ヘッド内での圧力室の数を実質的に増やした場合と同じ効果が得られる。したがって、ウェハのプロファイルをより精密に制御することができる。
ウェハのある領域でプロファイルをより精密に調整するために、圧力室D1,D2,D3,D4はその領域に集中して配置されてもよい。図10は、ウェハの周縁部(またはエッジ部)のプロファイル調整を精密に行うことができる圧力室D1,D2,D3,D4の配置を示し、図11は、ウェハの中間部のプロファイル調整を精密に行うことができる圧力室D1,D2,D3,D4の配置を示し、図12は、ウェハの中心部のプロファイル調整を精密に行うことができる圧力室D1,D2,D3,D4の配置を示している。図10乃至図12から分かるように、複数の圧力室D1,D2,D3,D4のうちの少なくとも2つは、複数の圧力室C1,C2,C3,C4のうちのいずれか1つに対応する位置に配置されている。
上述した4つの異なる研磨ヘッド31A,31B,31C,31Dの組み合わせおよび配置は、適宜変更することができる。例えば、図13に示すように、剛体研磨ヘッド31Aを第1研磨ユニット3Aに配置し、第2複室研磨ヘッド31Dを第2研磨ユニット3Bに配置し、第2複室研磨ヘッド31Dを第3研磨ユニット3Cに配置し、そして剛体研磨ヘッド31Aを第4研磨ユニット3Dに配置してもよい。この例では、2台の剛体研磨ヘッド31Aおよび2台の第2複室研磨ヘッド31Dが使用され、単室研磨ヘッド31Bおよび第1複室研磨ヘッド31Cは使用されない。2台の第2複室研磨ヘッド31Dのうちの一方の圧力室の配置は、図9に示すように、他方の第2複室研磨ヘッド31Dの圧力室の配置と異なっている。したがって、2台の第2複室研磨ヘッド31Dは、それぞれウェハのプロファイルを積極的に制御する(または生成する)ための研磨と、ウェハのプロファイルの微調整のための研磨を行うことができる。
図13に使用される2台の剛体研磨ヘッド31Aのうちのいずれか一方または両方は、単室研磨ヘッド31Bに置き換えられてもよい。また、図13に使用される2台の第2複室研磨ヘッド31Dのうちのいずれか一方または両方は、第1複室研磨ヘッド31Cに置き換えられてもよい。
図13に示す研磨ヘッドの組み合わせを用いて、ウェハを研磨する例について説明する。図14は、ウェハの研磨量、ウェハ表面の平坦化の要求、およびスクラッチなどの欠陥がないことの要求などの研磨目標に従って選択される研磨ヘッドの組み合わせの例を示す図である。図14に示す例1は、ウェハの研磨量が多く、ウェハ表面の平坦化の要求が高く、欠陥がないことの要求が高い場合の、研磨ヘッドの選択例を示す。この例1では、4つの研磨ユニット3A,3B,3C,3Dの4つの研磨ヘッドがすべて使用されて、ウェハが研磨される。
例2は、ウェハの研磨量が少なく、ウェハ表面の平坦化の要求が高く、欠陥がないことの要求が高い場合の、研磨ヘッドの選択例を示す。この例2では、第1研磨ユニット3Aの剛体研磨ヘッドは使用されないが、第2研磨ユニット3Bの第2複室研磨ヘッド、第3研磨ユニット3Cの第2複室研磨ヘッド、および第4研磨ユニット3Dの剛体研磨ヘッドが使用される。例3は、ウェハの研磨量が少なく、ウェハ表面の平坦化の要求が低く、欠陥がないことの要求が高い場合の、研磨ヘッドの選択例を示す。この例3では、第1研磨ユニット3Aの剛体研磨ヘッドおよび第3研磨ユニット3Cの第2複室研磨ヘッドは使用されないが、第2研磨ユニット3Bの第2複室研磨ヘッドおよび第4研磨ユニット3Dの剛体研磨ヘッドが使用される。例4は、ウェハの研磨量が多く、ウェハ表面の平坦化の要求が低く、欠陥がないことの要求が低い場合の、研磨ヘッドの選択例を示す。この例4では、第3研磨ユニット3Cの第2複室研磨ヘッドおよび第4研磨ユニット3Dの剛体研磨ヘッドは使用されないが、第1研磨ユニット3Aの剛体研磨ヘッドおよび第2研磨ユニット3Bの第2複室研磨ヘッドが使用される。例5は、ウェハの研磨量が少なく、ウェハ表面の平坦化の要求が高く、欠陥がないことの要求が低い場合の、研磨ヘッドの選択例を示す。この例5では、第1研磨ユニット3Aおよび第4研磨ユニット3Dの剛体研磨ヘッドは使用されず、第2研磨ユニット3Bおよび第3研磨ユニット3Cの第2複室研磨ヘッドが使用される。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 ハウジング
2 ロード/アンロード部
3 研磨部
3A,3B,3C,3D 研磨ユニット
4 洗浄部
5 動作制御部
6 第1リニアトランスポータ
7 第2リニアトランスポータ
10 研磨パッド
11 リフタ
12 スイングトランスポータ
16 ヘッドシャフト
19 テーブルモータ
20 フロントロード部
21 走行機構
22 搬送ロボット
30A,30B,30C,30D 研磨テーブル
31A,31B,31C,31D 研磨ヘッド
32A,32B,32C,32D 研磨液供給ノズル
33A,33B,33C,33D ドレッサ
34A,34B,34C,34D アトマイザ
72 仮置き台
73 第1の洗浄ユニット
74 第2の洗浄ユニット
75 乾燥ユニット
77 第1搬送ロボット
78 第2搬送ロボット

Claims (4)

  1. 研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、
    基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドと、
    前記基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドとを備え、
    前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されており、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されており、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置と異なることを特徴とする研磨装置。
  2. 研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、
    基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドと、
    前記基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドとを備え、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置と異なり、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室間の境界の位置に対応する位置に配置されていることを特徴とする研磨装置。
  3. 研磨パッドをそれぞれ支持するための複数の研磨テーブルと、
    基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドと、
    前記基板を前記研磨パッドに押し付けるための圧力を発生させる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドとを備え、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置は、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室の配置と異なり、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室のうちの少なくとも2つは、前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室のうちのいずれか1つに対応する位置に配置されていることを特徴とする研磨装置。
  4. 複数の圧力室を有する第1の研磨ヘッドで基板を研磨パッドに押し付けて前記基板を研磨し、その後、
    前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室とは配置が異なる複数の圧力室を有する第2の研磨ヘッドで前記基板を研磨パッドに押し付けて前記基板を研磨する工程を含み、
    前記第1の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されており、
    前記第2の研磨ヘッドの前記複数の圧力室は、前記基板に接触可能な弾性膜によって形成されていることを特徴とする研磨方法。
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