JP6429238B2 - 中柱装置、及び、それを備える防水装置 - Google Patents

中柱装置、及び、それを備える防水装置 Download PDF

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Description

本発明は、建物の出入口や、地下施設への地上出入口などに設置され、豪雨時の雨水などの浸入を堰き止めるための防水装置に関し、より詳しくは、出入口の開口幅方向の中途部に設けられる中柱装置に関する。
従来、豪雨発生時などにおいて雨水などが出入口内に浸入することを防止するための防水板(止水板とも称される)を備える防水装置が知られており、例えば、特許文献1、2に開示される技術が知られている。
特許文献1には、未使用時に地面の一部を構成するように防水板(板状部材)が収容され、使用時に防水板全体を回動させて立ち上げることで、雨水等の侵入を堰き止める防水壁を構成する技術が開示されている。
特許文献2には、出入口の横幅一杯に亘って延び、内部に中柱(補助支柱)を収納可能な収納ボックスを設置し、使用時には収納ボックスから中柱を取り出して立設するとともに、収納ボックスの底面に設けたスタッドボルトに中柱をナットにて固定する構成が開示されている。また、側柱(主支柱)と中柱(補助支柱)の間に防水板を差し込むことで防水壁を構成する技術が開示されている。
特開2010−90590号公報 特開2004−162260号公報
特許文献1に開示される構成では、未使用時において、地面に対して窪んだ窪み部に大型の防水板を収納しておく必要があるため、窪み部を形成するための大掛かりな工事が必要となる。
また、窪み部全体を防水板にて蓋をして覆う構造であることから、常に、防水板の表面を人や車両の往来がなされることが想定される。このため、防水板には相当の剛性が必要とされ、その重量が嵩み、さらには、防水板を起立させるための油圧シリンダーについても比較的大型のものが必要とされることになる。
以上のことから、特許文献1に開示されるような構成では、地面の工事費用や、装置コストが高いものとなり、全体としての施工コストが高いものとなってしまう。また、装置構成が大掛かりなものとなるため、点検・保守・修理費用も嵩むことが懸念される。
他方、特許文献2に開示される構成では、防水板及び中柱をそれぞれ床面に収容する簡易な装置構成とすることができるが、出入口の横幅一杯に亘って延びる収納ボックスを設置する必要があり、出入口の横幅が広い場合には、工事費用が嵩んでしまうことになる。
さらに、使用時に中柱を立設する際には、収納ボックスの床面に設けたスタッドボルトに対し中柱の孔の位置を合わせる必要がある。ここで、防水装置は、豪雨発生時などの必要が生じた時にのみ利用することが想定されるものであり、設置作業に慣れていないと中柱の設置の際に戸惑ってしまうことが考えられる。このような観点から、防水装置の使用が必要となった際には、誰もが容易に設置できるような構成とすることが好ましいといえる。
加えて、近年、いわゆるゲリラ豪雨と呼ばれている局地的な集中豪雨の発生回数が増加しており、極めて短時間で道路が冠水する被害や、市街地に溢れた水の水位が上昇して浸水する被害が多発しており、以前にもましてより短時間で容易に防水板を設置できることが求められている。
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑み、従来よりも簡易に施工ができ、設置作業も容易な新規な防水装置を実現するための技術を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
着脱可能な防水板を固定ガイドレールとの間でガイドする中柱であって、横倒し状態から起立状態に設定して使用される中柱と、
前記中柱を横倒し状態で地中に収容するための収容空間と、
前記中柱を回動させて横倒し状態又は起立状態とするための回動連結機構と、
を有する防水装置の中柱装置とする。
また、請求項2に記載のごとく、
前記収容空間は、前記防水板で形成する防水ラインと直交する方向に形成され、
前記防水ラインと直交する方向に、前記中柱を前記横倒し状態にて収容する、こととする。
また、請求項3に記載のごとく、
前記中柱を前記起立状態に維持するための起立状態維持機構を備える、こととする。
また、請求項4に記載のごとく、
前記起立状態維持機構は、
起立状態の前記中柱と前記収容空間の間で突っ張るアーム部材を有して構成される、
及び/又は、
起立状態の前記中柱に対し挿脱可能な固定ピンを有して構成される、こととする。
また、請求項5に記載のごとく、
前記中柱には、前記横倒し状態において前記収容空間の開口部分の少なくとも一部を閉鎖する蓋板部が設けられる、こととする。
また、請求項6に記載のごとく、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の中柱装置と、
前記中柱の両側方に配置される固定ガイドレールと、
前記中柱と前記各固定ガイドレールとの間に着脱可能に設けられる防水板と、
を有してなる防水装置とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、中柱を回動させて起立状態とすることができ、設置作業性に優れた構成が実現できる。
また、請求項2に記載の発明においては、収容空間の長手方向寸法は、少なくとも中柱を収容するために必要な長さだけ確保すれればよく、収容空間を形成するための地面の工事が小規模で済むことから、施工コストを低く抑えることができる。例えば、防水ラインと平行な収容空間を防水板の幅方向の全範囲に亘って地面に形成する場合と比較すると、収容空間が少なく済むのである。
また、請求項3に記載の発明においては、起立状態維持機構を中柱装置の実施の形態に応じた最適な構成にて実現することができる。
また、請求項4に記載の発明においては、水嵩が増し防水板に大きな水圧がかかる際に、中柱の起立状態を確実に維持することができる。
また、請求項5に記載の発明においては、中柱を使用する際、或いは、収容する際の蓋の取り外しの手間を削減でき、より短時間で容易に防水板を設置することが可能となる。
また、請求項6に記載の発明においては、簡易に施工ができ、設置作業も容易な防水装置を実現することができる。
(A)は防水板をセットする状態について示す図、(B)は防水装置の設置が完了した状態について示す図。 設置完了状態における防水装置の平面図。 実施例1の中柱装置の構成について示す側面図。 (A)は実施例1の中柱装置の構成について示す平面図、(B)は中柱の詳細構造について示す平面図、(C)はハンドルの部位について示す平面図。 実施例1の中柱装置の構成について示す正面図。 (A)〜(D)は実施例1の構成の中柱の起立状態と横倒し状態の間の過程について説明する図。 実施例2の中柱装置の構成について示す側面図。 (A)は実施例2の中柱装置の構成について示す平面図、(B)は中柱の詳細構造について示す平面図。 実施例2の中柱装置の構成について示す正面図。 実施例3の中柱装置の構成について示す側面図。 (A)は未使用時の中柱装置の状態について示す平面図、(B)は使用時の中柱装置の状態について示す平面図、(C)は中柱の詳細構造について示す平面図。 実施例3の中柱装置の構成について示す正面図。 実施例4の中柱装置の構成について示す側面図。 実施例4の中柱装置の構成について示す平面図。 実施例4の中柱装置の構成について示す正面図。 (A)は実施例5の中柱の起立状態について示す側面図、(B)は実施例5の中柱の横倒し状態について示す側面図。 (A)は壁の外側に固定ガイドレールと収容空間を配置する例について示す平面図、(B)は壁の内側に固定ガイドレールを外側に収容空間を配置する例について示す平面図、(C)は壁の外側に固定ガイドレールを内側に収容空間を配置する例について示す平面図、(D)は壁の内側に固定ガイドレールと収容空間を配置する例について示す平面図。 (A)は他の実施例において防水板をセットする状態について示す図、(B)は他の実施例において防水装置の設置が完了した状態について示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(A)は防水板1A,1B,1Cをそれぞれ順序よく重ねてセットする状態について示す図、図1(B)は床面に収納した中柱7を起立させて防水装置2の設置が完了した状態について示す図、図2は設置完了状態における防水装置2の平面図である。
なお、以下の説明では、便宜のため、図1(A)における矢印X方向を横方向、或いは、防水板1A,1B,1Cの「横幅方向」とし、図2における矢印D方向であって防水ラインLと直交する方向を「内外方向」とする。また、防水板によって出入口20を区切る防水ラインLが形成され、防水ラインLを基準として道路側などの水嵩が増していく側を「外側」とし、屋内側などの水の浸入を防ぐべき側を「内側」として位置関係を説明するものとする。また、図1(A)(B)は、図2において内側から望む正面図とする。
図1(A)(B)及び図2に示すように、本実施例の防水装置2は、出入口20に対向して立設される一対のガイドレール50R,50Lと、ガイドレール50R,50Lの間に立設される中柱7と、ガイドレール50R,50Lと中柱7の間に、それぞれ、順次上から差し込まれる複数の防水板1A,1B,1Cと、を有して構成される。ガイドレール50R,50Lは、出入口20の両側方に配置される壁60R,60Lの見込み面に付設されるほか、壁60R,60Lに埋め込まれるものであってもよく、また、壁60R,60Lそのものに溝を形成して構成されるものであってもよい。
図1(A)に示すように、各防水板1A,1B,1Cは互いに嵌合/分離可能であり、コンパクトに倉庫内などに保管することができ、また、使用時及び撤去時における運搬作業も容易にできる。なお、本実施例の防水板1A,1B,1Cは互いに嵌合/分離可能であるが、一枚の板体にて構成されることとしてもよい。
図1(A)(B)に示すように、防水板1A,1B,1Cの横幅方向(図1(A)紙面左右方向(矢印X方向))の両側端部は、固定ガイドレール50R,50Lの縦ガイド溝52a,52a、或いは、中柱7の縦ガイド溝72a,72aに飲み込まれ、防水板1A,1B,1Cが上下移動する際にはこれら縦ガイド溝52a,72aによって各防水板がガイドされる。
図1(A)に示すように、防水板1A,1B,1Cにおいて、縦ガイド溝52a,72aに飲み込まれる部位には、図示せぬ帯状のパッキン材が上下方向に設けられており、このパッキン材により固定ガイドレール50R,50Lや中柱7と防水板1A,1B,1Cの間の隙間が埋められて、防水板1A,1B,1Cの左右端部における止水性が確保される。
図1(A)に示すように、中柱7は、防水装置2が使用されない未使用時では地面に埋設されており、使用時に起立されて用いられる。以下、この中柱7を有する中柱装置70の実施例について説明する。各実施例の各部の構成は単独で適用することのほか、各部の構成を抽出して組み合わせて実施することもできる。
図3は実施例1の中柱装置70の構成について示す側面図、図4(A)は同じく平面図、図4(B)は中柱7の詳細構造について示す平面図、図4(C)はハンドルの部位について示す平面図、図5は中柱装置70の正面図、図6(A)〜(D)は中柱7の横倒し状態から起立状態の間の過程について説明する図である。
図3乃至図5に示すように、本実施例1の中柱装置70は、地面3に形成される収容空間30に横倒しで収容され、使用時に回動支点C1(図3)を中心に回動して起立する中柱7を有する構成としている。
地面3には上側が開放される長箱形状の収容ボックス32が埋設される。収容ボックス32は、底板部32aと、長手方向側板部32b,32cと、短手方向側板部32d,32eを有して構成され、これら各板部で囲まれた収容空間30が構成される。底板部32aには、排水管32sが設けられ、収容ボックス32に浸入した水を排水することができる。
未使用時では、収容空間30内に中柱7が横倒しで収容されるとともに、蓋板34(縞鋼板などで構成できる)にて収容ボックス32の上開口部32kが塞がれ、収容空間30内に中柱7が保管される。
蓋板34は収容ボックス32に対して着脱可能に設けられる着脱式とすることや、収容ボックス32に回動可能に設けられる回動式とすることができる。また、収容ボックス32の上開口部32kの一部を閉鎖する蓋板を中柱7と一体的に設けて中柱7とともに回動させるとともに、蓋板にて塞ぎきれない上開口部32kの部位を別の蓋板で塞ぐ構成とすることなども考えられる。
図3に示すように、中柱7は、長さ寸法W7を有する長尺部材にて構成され、中柱7の長手方向の一側端部は回動支点C1を構成する回動連結機構71と連結されており、回動連結機構71を回動支点として中柱7を回動させることで、中柱7を横倒し状態から起立状態へ、或いは、起立状態から横倒し状態へと設定することができる。
本実施例1では、起立状態において中柱7(回動アーム76)の下端部77aが、回動連結機構71と接続されている。回動連結機構71は、例えば、中柱7側に挿入される回動ピンを収容ボックス32の底板部32aに設けたブラケットで支持する構成などにより実現することができる。
本実施例1では、図3に示すように、中柱7の下面部77dの一部を収容ボックス32の地上板部32fや地面3に載置させる構成とする。このことを可能にするために、起立状態の中柱7の内側に回動アーム76が固定され、この回動アーム76の下端部を収容空間30の回動連結機構71に連結させる構成とし、回動アーム76と中柱7が一体となって回動するように構成される。図3に示すように、収容空間30の深さ寸法H30は、起立状態における中柱7の奥行寸法D7(図3の矢印D方向の寸法)と略同一に構成される。
図3に示すように、中柱7が起立状態となった際には、中柱7の下面部77dは地面3よりも上に配置されるとともに、縦ガイド溝72aも地面3よりも上に配置される。これにより、図4(A)に示すように、平面視において防水ラインLが収容ボックス32よりも外側に配置される構成が実現される。
また、図3に示すように、中柱7の底面(下面部77b)にはパッキン材73Aが挟装され、地上板部32fや地面3の間の隙間がパッキン材73Aにより密閉され、中柱7の下端部における止水性が確保される。
図4(B)に示すように、中柱7は、一対のガイドレール77,77を有し、各ガイドレール77,77の縦ガイド溝72a,72aが、矢印X方向において中柱7の外側に向かって開放されるように配置される。
各ガイドレール77は、回動アーム76側に固定される固定柱部77bと、固定柱部77bにおいて回動アーム76と反外側に形設される断面略コ字のガイド部77cとを有して構成され、ガイド部77cに防水板の端部を差し込むための縦ガイド溝72aが構成される。なお、このガイドレール77の構成は、壁側に設置される固定ガイドレール50R(図4(A))と同一の構成とすることができ、部品の共通化を図ることができる。
また、中柱7には、一対のガイドレール77,77の表面を跨ぐように表面板7mが設けられており、この表面板7mにて中柱7の外観において連続した縦表面が構成されるとともに、ガイドレール77,77の間の隙間が埋められるようになっている。
図4(B)及び図5に示すように、回動アーム76は、一対のガイドレール77,77を固定するための縦板部76aと、縦板部76aの両側端から立設される一対の側壁76b,76bとから、略コ字状断面を有する部材にて構成される。側壁76b,76bの下端部は、収容ボックス32の底板部32aに設けた回動連結機構71に枢結される。回動連結機構71は、底板部32aに立設される回動部71a,71aと、回動ピン71bにて構成することができる。
図4(C)に示すように、回動アーム76の枢結箇所と反対側の端部となる上端側には、中柱7を起立させる際に手で掴まれるハンドル76dが設けられている。本実施例では、回動アーム76の縦板部76aに略U字状のハンドル76dを設ける構成とし、中柱7を回動させる際に良好な操作性が確保される。
使用時においては、ハンドル76dを掴んで持ち上げることで、図6(A)〜(D)に示すように段階的に回動アーム76(中柱7)を回動させて、中柱7を起立状態とすることができる。逆に、使用後は、ハンドル76dを掴んでゆっくりと回動アーム76(中柱7)を倒すように回動させて、横倒し状態の状態とすることができる。
また、図3に示すように、本実施例1では、中柱7の起立状態を維持する起立状態維持機構90を備える構成としている。起立状態維持機構90は、第一アーム91と第二アーム92を有して構成される。
第一アーム91の一端側は、収容ボックス32に設けた回動支持部32mの回動支点C2に枢結される。第一アーム91の他端側は、第二アーム92の一端側に対し回動支点C3(回動ピン)にて枢結される。第二アーム92は、回動支点C3と反対側において、回動アーム76の上端部に設けた連結ブラケット76eとの回動支点C4に対して枢結される。
また、図5のE−E拡大部分に示すように、第一アーム91は、縦板部91aと、縦板部91aの両側端から立設される一対の側壁91b,91bとから、略コ字状断面を有する部材にて構成される。同様に、第二アーム92も、縦板部92aと、縦板部92aの両側端から立設される一対の側壁92b,92bとから、略コ字状断面を有する部材にて構成される。
また、図5に示すように、第一アーム91の横幅(矢印X方向の幅)は、第二アーム92の横幅よりも狭く構成され、第一アーム91の端部が第二アーム92の端部の内側に挿入して配置されとともに、両者が回動支点C3にて枢結される。
そして、第一アーム91と第二アーム92を一直線にした状態では、図5のE−E拡大部分に示すように、各アームの側壁91b,92bに形設された貫通孔91c,92cの位置が一致して連通し、この連通した貫通孔91c,92cにロックピン93を挿通させることで、第一アーム91と第二アーム92を一直線にした状態に保持する、つまり、ロックすることができる。なお、ロックピン93を用いる構成とするほか、例えば、バネによる弾性力によりピンを進退させて係脱させるワンタッチ式の構造などを採用することもできる。
他方、中柱7を横倒し状態として収容する際には、ロックピン93を取り外すとともに、第一アーム91と第二アーム92を折り畳むようにして横倒しにし、中柱7とともに収容ボックス32内に収容することができる。
以上の構成とし、使用時においては、図6(A)の状態から、ハンドル76dを掴んで中柱7の上端側を持ち上げるようにして、図6(B)(C)のように徐々に中柱7の下端部を回動支点として起立させる。そして、図6(D)のように中柱7を起立させた後、ロックピン93を用いて第一アーム91と第二アーム92を一直線となるように固定させる。これにより、中柱7と収容ボックス32の間で第一アーム91、第二アーム92を突っ張るように配置され、中柱7を内側から支える、つまりは、中柱7が防水ラインLの内側に向けて倒れないように支えることができる。
ここで、図5に示すように、第一アーム91と第二アーム92は、ともに断面コ字状の部材で構成されるため、高い剛性を発揮することができる。また、第一アーム91の一端を第二アーム92に挿入させて重なり代Hを確保し、第一アーム91の外周面が第二アーム92の内周面に当接し得る構成とすることで、両アームを面接触させることが可能となり、両アームの連結部94の剛性を高めることができる。そして、連結部94に作用する荷重を効果的に分散することができ、撓みや座屈の発生を抑制することができる。
以上のようにして、第一アーム91と第二アーム92そのものの剛性や連結部94の剛性を高めることで、中柱7の起立状態を維持する起立状態維持機構90の全体としての剛性が高められる。
なお、第一アーム91と第二アーム92については、図5のE−E拡大部分に示すように、断面コ字状の開放部を同一側に配置して、連結部94における断面において全体として断面コ字状に構成することとするほか、断面コ字状の開放部を逆側に配置して、連結部94における断面において全体として断面ロ字状に構成させることとしてもよい。
豪雨時の際に防水装置を使用する際には、中柱7に作用する荷重(水圧)は、矢印D方向(内外方向)のいわゆる正面荷重のみならず、防水板の撓みなどによる矢印X方向(横方向)のいわゆる横荷重も作用することになる。このため、本実施例のように、起立状態維持機構90において高い剛性を確保することによれば、大きな水圧が防水板、そして、中柱7に作用する場合であっても、中柱7の起立状態を確実に維持することができ、防水装置の機能を確実に発揮し続けることができる。また、防水装置全体の耐久性も高まることになり、耐用年数の長期化を図ることができる。
図7は実施例2の中柱装置70の構成について示す側面図、図8(A)は同じく平面図、図8(B)は中柱7の詳細構造について示す平面図、図9は中柱装置70の正面図である。
図7乃至図9に示すように、本実施例2の中柱装置70は、地面3に形成される収容空間30に横倒しで収容され、使用時に回動支点C1(図7)を中心に回動して起立する中柱7を有する構成としている。
地面3には上側が開放される長箱形状の収容ボックス32が埋設される。収容ボックス32は、底板部32aと、長手方向側板部32b,32cと、短手方向側板部32d,32eを有して構成され、これら各板部で囲まれた収容空間30が構成される。底板部32aには、排水管32sが設けられ、収容ボックス32に浸入した水を排水することができる。
未使用時では、収容空間30内に中柱7が横倒しで収容されるとともに、蓋板34(縞鋼板などで構成できる)にて収容ボックス32の上開口部32kが塞がれ、収容空間30内に中柱7が保管される。
蓋板34は収容ボックス32に対して着脱可能に設けられる着脱式とすることや、収容ボックス32に回動可能に設けられる回動式とすることができる。また、収容ボックス32の上開口部32kの一部を閉鎖する蓋板を中柱7と一体的に設けて中柱7とともに回動させるとともに、蓋板にて塞ぎきれない上開口部32kの部位を別の蓋板で塞ぐ構成とすることなども考えられる。
図7に示すように、中柱7は、長さ寸法W7を有する長尺部材にて構成され、中柱7の長手方向の一側端部は回動支点C1を構成する回動連結機構71と連結されており、回動連結機構71を回動支点として中柱7を回動させることで、中柱7を横倒し状態から起立状態へ、或いは、起立状態から横倒し状態へと設定することができる。
本実施例2では、起立状態において下側となる中柱7(回動アーム76)の下端部77aが、回動連結機構71と接続されている。回動連結機構71は、例えば、中柱7側に挿入される回動ピンを収容ボックス32の底板部32aに設けたブラケットで支持する構成などにより実現することができる。
本実施例2では、図7に示すように、中柱7の下面部77dの一部を収容ボックス32の地上板部32fや地面3に載置させる構成とする。このことを可能にするために、起立状態の中柱7の内側に回動アーム76が固定され、この回動アーム76の下端部を収容空間30の回動連結機構71に連結させる構成とし、回動アーム76と中柱7が一体となって回動するように構成される。図7に示すように、収容空間30の深さ寸法H30は、起立状態における中柱7の奥行寸法D7(図7の矢印D方向の寸法)と略同一に構成される。
図7に示すように、中柱7が起立状態となった際には、中柱7の下面部77dは地面3よりも上に配置されるとともに、縦ガイド溝72aも地面3よりも上に配置される。これにより、図8(A)に示すように、平面視において防水ラインLが収容ボックス32よりも外側に配置される構成が実現される。
また、図7に示すように、中柱7の底面にはパッキン材73Aが挟装され、地上板部32fや地面3の間の隙間がパッキン材73Aにより密閉され、中柱7の下端部における止水性が確保される。
図8(B)に示すように、中柱7は、一対のガイドレール77,77を有し、各ガイドレール77,77の縦ガイド溝72a,72aが、矢印X方向において中柱7の外側に向かって開放されるように配置される。
各ガイドレール77は、回動アーム76側に固定される固定柱部77bと、固定柱部77bにおいて回動アーム76と反外側に形設される断面略コ字のガイド部77cとを有して構成され、ガイド部77cに防水板の端部を差し込むための縦ガイド溝72aが構成される。なお、このガイドレール77の構成は、壁側に設置される固定ガイドレール50R(図8(A))と同一の構成とすることができ、部品の共通化を図ることができる。
図8(B)に示すように、回動アーム76は、一対のガイドレール77を固定するための縦板部76aと、縦板部76aの側端から立設される一対の側壁76b,76bとから、略コ字状断面を有する部材にて構成される。側壁76b,76bの下端部は、収容ボックス32の底板部32aに設けた回動連結機構71に枢結される。回動連結機構71は、底板部32aに立設される回動部71a,71aと、回動ピン71bにて構成することができる。
また、図7に示すように、本実施例2では、中柱7の起立状態を維持する起立状態維持機構82を備える構成としている。この起立状態維持機構82は、一端側が収容ボックス32の回動支持部32mに枢結される第一アーム82aと、第一アーム82aの他端側に一端側が枢結される第二アーム82bと、を有し、中柱7の使用時には、第一アーム82aと第二アーム82bを一直線状にセットするとともに、第二アーム82bの他端側を中柱7の上部に連結し、第一アーム82a、第二アーム82bを突っ張らせるようにして中柱7を内側から支える、つまりは、中柱7が防水ラインLの内側に向けて倒れないように支えるものである。
図7に示す構成では、第一アーム82aと第二アーム82bを一直線状に伸ばした状態で、ピンなどの固定機構にて第一アーム82aと第二アーム82bの連結箇所がロックされ、一直線状の状態が保持される。また、このロックを解除することで、第一アーム82a、第二アーム82bを折り畳むことで、中柱7とともに収容空間30内に収容することができる。両アームを一直線状に伸ばして固定するための固定機構は、例えば、バネによる弾性力によりピンを進退させて係脱させるワンタッチ式の構造などを採用することができる。
また、図8に示すように、以上の実施例2では、中柱装置70の未使用時においては、蓋板34によって収容空間30を閉じて中柱7を収容空間30内に収容し、使用時においては、蓋板34を取り外して中柱7を起立状態とする構成とすることができる。このほか、蓋板34を中柱7と一体的に設け、中柱7とともに蓋板34が起立する構成としてもよい。
図10は実施例3の中柱装置70の構成について示す側面図、図11(A)は未使用時の中柱装置70の状態について示す平面図、図11(B)は使用時の中柱装置70の状態について示す平面図、図11(C)は中柱7の詳細構造について示す平面図、図12は中柱装置70の正面図である。
図10乃至図12に示すように、本実施例3の中柱装置70は、地面3に形成される収容空間30に横倒しで収容され、使用時に回動支点C1(図10)を中心に回動して起立する中柱7を有する構成としている。
図10に示すように、本実施例3の中柱7において、回動支点C1を形成する回動連結機構71は、中柱7の下端部の位置にて中柱7と連結されている。中柱7を回動可能に枢支する回動連結機構71は、収容空間30の上開口部32k近傍となる位置であって、収容空間30の長手方向の中途部に設けられるものであり、中柱7を起立状態とした場合に、中柱7の下端部に配設される底板76cが地面3の位置と略一致するようになっている。
このように、回動連結機構71が収容空間30の長手方向の中途部に設けられることで、図11(B)に示すように、平面視において防水ラインLが収容ボックス32の収容空間30と重なる位置に配置される構成が実現される。
中柱7は、図11(C)に示されるように、一対のガイドレール77,77を有し、各ガイドレール77,77の縦ガイド溝72a,72aが、矢印X方向において中柱7の外側に向かって開放されるように配置される。
ガイドレール77は、回動アーム76側に固定される固定柱部77bと、固定柱部77bにおいて回動アーム76と反外側に形設される断面略コ字のガイド部77cとを有して構成され、ガイド部77cに防水板の端部を差し込むための縦ガイド溝72aが構成される。なお、このガイドレール77の構成は、壁側に設置される固定ガイドレール50R(図11(B))と同一の構成とすることができ、部品の共通化を図ることができる。
図11(C)に示すように、回動アーム76は、一対のガイドレール77を固定するための縦板部76aと、縦板部76aの側端から立設される一対の側壁76b,76bとから、略コ字状断面を有する部材にて構成される。側壁76b,76bの下端部は、図示せぬ回動連結機構に枢結される。回動連結機構は、矢印X軸方向に伸びる回動ピンで側壁76b,76bが枢支される構成などにより実現できる。
また、図10及び図11(C)に示すように、中柱7の下端部には底板76cが設けられており、この底板76cによって縦ガイド溝72aの下端部が閉じられる。これにより、底板76cによって、縦ガイド溝72aに挿入される防水板の下端部を下から支えることができる。
さらに、図11(A)(B)(C)に示すように、中柱7には、蓋板34が一体的に設けられ、蓋板34が中柱7とともに回動する構成となっている。本実施例3では、図11(A)に示すように、中柱7を横倒しにした状態で、蓋板34によって収容空間30の上開口部32kの全ての範囲が蓋板34によって閉じられる。
また、図10に示すように、中柱7を起立させた状態では、蓋板34の下側の一部が収容空間30内へと入り込みつつ、地面3の上方に蓋板34が立ち上げられることで縦壁面34nが構成される。
また、図10及び図11(A)に示すように、蓋板34において収容空間30に入り込む部位の周縁部にはパッキン材34mが設けられており、このパッキン材34mによって収容ボックス32の底板部32a及び長手方向側板部32b,32cと、蓋板34の間の隙間が密閉され、当該隙間を通じた水の浸入を防ぐことができる。
また、図10に示すように、実施例2と同様の起立状態維持機構82が設けられることで、中柱7を起立させた状態を維持できるようになっている。
以上の本実施例3の中柱装置70の構成によれば、図11(A)に示すように、一枚の蓋板34にて未使用時における収容空間30を塞ぐことができるとともに、中柱7と一体として起立して縦壁面34nを構成することができるため、中柱7を使用する際、或いは、収容する際の蓋の取り外しが不要な構成を実現できる。
換言すれば、蓋板34を開くことによって、同時に中柱7が起立し、それだけで中柱7の設置を完了することができるのである。さらに、使用後は、蓋板34を閉じるだけで中柱7の収納も完了できることになる。以上のようしにて、極めて容易に設置が可能な中柱装置70を実現することができる。
図13は実施例4の中柱装置70の構成について示す側面図、図14は同じく平面図、図15は同じく正面図である。
図13乃至図15に示すように、中柱装置70は、地面3に形成される収容空間30に横倒しで収容され、使用時に回動支点C1(図7)を中心に回動して起立する中柱7を有する構成としている。
地面3には上側が開放される長箱形状の収容ボックス32が埋設される。収容ボックス32は、底板部32aと、長手方向側板部32b,32cと、短手方向側板部32d,32eを有して構成され、これら各板部で囲まれた収容空間30が構成される。底板部32aには、排水管32sが設けられ、収容ボックス32に浸入した水を排水することができる。
未使用時では、収容空間30内に中柱7が横倒しで収容されるとともに、蓋板34(縞鋼板などで構成できる)にて収容ボックス32の上開口部32kが塞がれ、収容空間30内に中柱7が保管される。
蓋板34は収容ボックス32に対して着脱可能に設けられる着脱式とすることや、収容ボックス32に回動可能に設けられる回動式とすることができる。また、収容ボックス32の上開口部32kの一部を閉鎖する蓋板を中柱7と一体的に設けて中柱7とともに回動させるとともに、蓋板にて塞ぎきれない上開口部32kの部位を別の蓋板で塞ぐ構成とすることなども考えられる。
図13に示すように、中柱7は、長さ寸法W7を有する長尺部材にて構成され、中柱7の長手方向の一側端部は回動支点C1を構成する回動連結機構71と連結されており、回動連結機構71を回動支点として中柱7を回動させることで、中柱7を横倒し状態から起立状態へ、或いは、起立状態から横倒し状態へと設定することができる。
本実施例4では、起立状態において下側となる中柱7の下端部77aが、回動連結機構71と接続されている。回動連結機構71は、例えば、中柱7側に挿入される回動ピンを収容ボックス32の底板部32aに設けたブラケットで支持する構成などにより実現することができる。
図13に示すように、収容空間30の深さ寸法H30は、起立状態における中柱7の奥行寸法D7(図13の矢印D方向の寸法)と略同一に構成される。また、回動連結機構71は、収容空間30の長手方向の一端の端部から、中柱7の奥行寸法D7と略同一となる位置に配置される。これにより、収容空間30の長手方向寸法W30を最小限に抑えながら、中柱7の回動による横倒し状態と起立状態の切替が可能な構成が実現できる。
図14に示すように、中柱7には、横方向Xの両側に防水板1Aを差し込むための縦ガイド溝72a,72aが形成されている。本実施例4の中柱7は、一対の断面略コ字形状の柱材74A,74Bを連結板材75,75で連結し、柱材74A,74Bの間に二つの縦ガイド溝72a,72aが形成されている。
図14に示すように、中柱7を構成する各柱材74A,74Bは、一対の互いに対向する側板部74a,74bと、両側板部74a,74bの一側端部同士を繋ぐ縦板部74cとを有して構成される。各柱材74A,74Bの縦板部74cは、側板部74a,74bと反対側の面が向き合うように対向配置され、縦板部74c同士が連結板材75,75によって連結される。連結板材75,75は縦板部74cと直交しつつ互いに離間して配置される。二枚の縦板部74cと連結板材75により、矢印X方向において中柱7の外側に向かって開放される断面略コ字状の縦ガイド溝72aが中柱7の両側に形成される。
図14及び図15に示すように、中柱7の縦ガイド溝72aは、中柱7が起立状態において上側が開放されており、その上端部からの防水板の差し込みや、抜き出しが行える。
図13に示すように、縦ガイド溝72aの下部は、収容空間30の深さ寸法H30と略同一の長さを有するパッキン材73により埋められており、このパッキン材73によって防水板の下端部が支えられる。
また、図14に示すように、パッキン材73により、収容空間30内の縦ガイド溝72aと、収容ボックス32の長手方向側板部32b,32cの間の隙間が埋められ、当該隙間を通じた水の浸入が防がれる。
なお、パッキン材73を用いるほか、地面3と略同一位置となる位置に支持板材を設け、支持板材にて防水板の下端部を支えることとしてもよい。また、この実施例4では、平面視(図14)において縦ガイド溝72aが収容空間30と重なる位置に配置されるため、防水ラインLも平面視(図14)において収容空間30と重なる位置となる。
また、図14に示すように、縦ガイド溝72aに防水板1Aが差し込まれた状態では、防水板1Aの外側の面と、中柱7の柱材74A(防水ラインLの外側の柱材)の縦板部74cによって、一連の防水ラインLが形成され、防水ラインLよりも内側への水の浸入が防止される。
また、図14に示すように、防水板1Aの内側面は、中柱7の内側の柱材74Bの縦板部74cの外側面に圧着することで、防水板1Aと中柱7の間の止水性が確保される。また、図13に示すように、パッキン材73の下端部が、収容ボックス32の底板部32aに圧着することで、中柱7の下端面と底板部32aの間の止水性が確保される。
また、図13乃至図15に示すように、中柱装置70には、中柱7の起立状態を維持するための第二の起立状態維持機構84が設けられている。具体的には、収容ボックス32には、長手方向側板部32b,32cに対し回動可能に起立する起立片部32g,32gが設けられる。起立片部32g,32gは、その間に中柱7が位置するように収容空間30の横方向Xの両側に配置され、固定ピン81を挿通させるための貫通孔32h,32hが形成されている。なお、起立片部32g,32gは、収容ボックス32の上開口部32kを取り囲むように設けられる地上板部32fに設けられることとしてもよい。地上板部32fは、中柱7の未使用時には、蓋板34とともに一連の床面を構成するものである。
また、図15に示すように、中柱7の各側板部74a,74aには、起立させた各起立片部32gの貫通孔32hに対応する位置に、固定ピン81を挿通させるための貫通孔74hがそれぞれ形成されている。
以上の構成により、図15に示すように、中柱7を起立させた状態で、各起立片部32gを起立させるとともに、貫通孔32h,74hに固定ピン81を挿通させることで、中柱7の回動が固定ピン81によって規制され、中柱7を起立させた状態が維持される。
なお、第二の起立状態維持機構84については、本実施例4のように固定ピン81を用いる形態に限定されるものではなく、中柱7が起立した際に自動で中柱7の回動をロックする機構であれば、他の形態を採用してもよい。また、図13乃至図15に示す本実施例4の第二の起立状態維持機構84に加え、或いは、第二の起立状態維持機構84に代えて、実施例2の起立状態維持機構82を設けてもよい。
図16(A)は実施例5の中柱装置70の起立状態について示す側面図、図16(B)は実施例5の中柱装置70の横倒し状態について示す側面図である。
この実施例5の構成では、収容ボックス32と中柱7を回動可能に連結する回動連結機構71において、側面視略L字状のリンク78を用いる構成とするものである。
リンク78は、互いに略直交する第一アーム部78aと第二アーム部78bとを有し、各アーム部78a,78bには、その長手方向に長い長孔部79a,79bが形成されている。
中柱7の下部には、第一アーム部78aの長孔部79aに挿入されるガイド部7pが突設され、収容ボックス32に設けたブラケット32xには、第二アーム部78bの長孔部79bに挿入されるガイド部32pが挿入される。
中柱7が起立状態の際には、第一アーム部78aが垂直方向に伸びた状態となる一方で、第二アーム部78bは横方向に伸びた状態とされる。ここで、中柱7は、収容ボックス32の地上板部32fに載置された状態となる。
一方で、中柱7が横倒し状態の際には、第一アーム部78aが横方向に伸びた状態となる一方で、第二アーム部78bは垂直方向に伸びた状態とされる。ここで、中柱7は、収容空間30内に収められるとともに、中柱7に付設された蓋板34によって収容ボックス32の上開口部32kが塞がれる状態となる。
以上のように、側面視略L字状のリンク78を用いて回動連結機構71を構成することで、他の実施例と同様に、中柱7を横倒し状態から容易に起立状態とすることができる。また、実施例3と同様に、中柱7と一体とされた蓋板34にて未使用時における収容空間30を塞ぐことができるとともに、中柱7と一体として起立して縦壁面を構成することができ、中柱7を使用する際、或いは、収容する際の蓋の取り外しが不要な構成を実現できる。
以上の各実施例に示したような構成により、本発明を実施することができる。
即ち、図1(A)(B)及び図2に示すように、
着脱可能な水板1A,1B,1Cを固定ガイドレール50R,50Lとの間でガイドする中柱7であって、横倒し状態から起立状態に設定して使用される中柱7と、
中柱7を横倒し状態で地中に収容するための収容空間30と、
中柱7を回動させて横倒し状態又は起立状態とするための回動連結機構71と、
を有する防水装置2の中柱装置70とするものである。
これにより、中柱7を回動させて起立状態とすることができ、設置作業性に優れた構成が実現できる。
また、図2に示すように、収容空間30は、防水板1Aで形成する防水ラインL(矢印X方向)と直交する方向(矢印D方向)に形成され、
防水ラインLと直交する方向に、中柱7を横倒し状態にて収容する、構成とするものである。
これにより、収容空間30の長手方向寸法W30は、少なくとも中柱7を収容するために必要な長さだけ確保すれればよく、収容空間30を形成するための地面3の工事が小規模で済むことから、施工コストを低く抑えることができる。例えば、防水ラインLと平行な収容空間を防水板の幅方向の全範囲に亘って地面に形成する場合と比較すると、収容空間が少なく済むのである。
また、図3、図7、図10、又は図13に示すように、
中柱7を起立状態に維持するための起立状態維持機構90,82,84を備える、こととする。
これにより、水嵩が増し防水板に大きな水圧がかかる際に、中柱7の起立状態を確実に維持することができる。
また、図3、図7及び図10に示すように、
起立状態維持機構90,82は、
起立状態の中柱7と収容空間30の間で突っ張るアーム部材(第一アーム91,82a、第二アーム92,82b)を有して構成される、
及び/又は、
図13及び図15に示すように、
起立状態維持機構84は、
起立状態の中柱7に対し挿脱可能な固定ピン81を有して構成される、
こととする。
これにより、起立状態維持機構を中柱装置70の実施の形態に応じた最適な構成にて実現することができる。
また、図10、及び、図11(A)(B)の実施例4の構成のように、中柱7には、横倒し状態において収容空間30の開口部分の少なくとも一部を閉鎖する蓋板部(蓋板34)が設けられる、構成とする。
これにより、中柱7を使用する際、或いは、収容する際の蓋の取り外しの手間を削減でき、より短時間で容易に防水板を設置することが可能となる。
また、図1(A)(B)、図2に示すように、以上に述べた中柱装置70と、中柱7の両側方に配置される固定ガイドレール50R,50Lと、中柱7と各固定ガイドレール50R,50Lとの間に着脱可能に設けられる防水板1A,1B,1Cと、を有してなる防水装置2とするものである。
これにより、簡易に施工ができ、設置作業も容易な防水装置を実現することができる。
なお、以上の各実施例1乃至5で説明した構成の固定ガイドレール50R,50Lや収容空間30の配置においては、次の構成も採用することができる。即ち、図17(A)に示す防水装置2Aの構成のように、専用敷地の内外を仕切る壁60R,60Lの外側に固定ガイドレール50R,50Lが配置されるとともに、収容空間30の一部又は全部防水装置2の外側に配置される構成とすることや、図17(B)に示す防水装置2Bの構成のように、専用敷地の内外を仕切る壁60R,60Lの内側に固定ガイドレール50R,50Lが配置されるとともに、収容空間30の一部又は全部が防水装置2の外側に配置される構成も可能である。
さらに、図17(C)に示す防水装置2Cの構成のように、専用敷地の内外を仕切る壁60R,60Lの外側に固定ガイドレール50R,50Lが配置されるとともに、収容空間30の一部又は全部が防水装置2の内側に配置される構成とすることや、図17(D)に示す防水装置2Dの構成のように、専用敷地の内外を仕切る壁60R,60Lの内側に固定ガイドレール50R,50Lが配置されるとともに、収容空間30の一部又は全部が防水装置2の内側に配置される構成も可能である。
加えて、図18(A)(B)に示す防水装置2Eのように、中柱7Eが地面3に横方向(矢印X方向)に長く形成された収容空間30Eに横倒し状態で収容されるとともに、中柱7Eを回動させて起立状態とする構成も考えられる。このような構成の場合でも、地面3に形成する収容空間30Eの長手方向寸法W30は、少なくとも中柱7Eを収容するために必要な長さだけ確保すれればよく、収容空間30Eを形成するための地面3の工事が小規模で済むことから、施工コストを低く抑えることができる。
本発明は、建物の出入口や、地下施設への地上出入口などに設置され、豪雨時に雨水などが出入口内に浸入するのを堰き止めるための防水装置について、幅広く適用できる。
1A 防水板
7 中柱
30 収容空間
32 収容ボックス
34 蓋板
50R 固定ガイドレール
70 中柱装置
71 回動連結機構
90 起立状態維持機構
L 防水ライン


Claims (6)

  1. 着脱可能な防水板を固定ガイドレールとの間でガイドする中柱であって、横倒し状態から起立状態に設定して使用される中柱と、
    前記中柱を横倒し状態で地中に収容するための収容空間と、
    前記中柱を回動させて横倒し状態又は起立状態とするための回動連結機構と、
    を有する防水装置の中柱装置。
  2. 前記収容空間は、前記防水板で形成する防水ラインと直交する方向に形成され、
    前記防水ラインと直交する方向に、前記中柱を前記横倒し状態にて収容する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の防水装置の中柱装置。
  3. 前記中柱を前記起立状態に維持するための起立状態維持機構を備える、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防水装置の中柱装置。
  4. 前記起立状態維持機構は、
    起立状態の前記中柱と前記収容空間の間で突っ張るアーム部材を有して構成される、
    及び/又は、
    起立状態の前記中柱に対し挿脱可能な固定ピンを有して構成される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の防水装置の中柱装置。
  5. 前記中柱には、前記横倒し状態において前記収容空間の開口部分の少なくとも一部を閉鎖する蓋板部が設けられる、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の防水装置の中柱装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の中柱装置と、
    前記中柱の両側方に配置される固定ガイドレールと、
    前記中柱と前記各固定ガイドレールとの間に着脱可能に設けられる防水板と、
    を有してなる防水装置。

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