JP4881289B2 - 大型重量危険物保管庫 - Google Patents

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Description

本発明は、大型重量危険物の保管庫に関し、工場等の受電設備から取り外された高圧トランス,高圧コンデンサのような大型、大重量のPCB含有電気機器などをその保管対象とする大型重量危険物保管庫に関するものである。
工場等の受電設備から取り外された高圧トランス,高圧コンデンサなどの大型、大重量のPCB含有電気機器は、PCB廃棄物として、PCB廃棄物処理施設にて無害化処理されるまでの間、その保有者において適正に保管することが義務付けられている。
ところで、移動式クレーン等を使用しなければ搬入、搬出できないような大型重量物を保管する倉庫施設として、従来より、膜構造の建築物である伸縮型テント倉庫がよく利用されている。膜構造の建築物(骨組膜構造物)は、鋼材製の骨組に膜材料を張り、これらの骨組及び膜材料を一体として膜面を構成することで、屋根(屋根版)及び壁を設けてなるものである。伸縮型テント倉庫は、膜面を設けるのに使用する骨組を構成する鉛直部材の脚部を桁行方向(建屋奥行き方向)のみに移動する滑節構造とし、屋根及び壁に用いる膜面を折りたたむことにより伸縮する構造の建築物である。
大型、大重量のPCB含有電気機器については、建屋への搬入、搬出に際し前記と同じく移動式クレーン等を必要とする大型重量物であることに加え、機器内にPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含有する絶縁油が存在するため、電路から外して保管する際には危険物の規制に関する規則に基づいて、消防法上で定められた屋内貯蔵所に保管する必要がある。屋内貯蔵所は、平屋建てであって、床面、骨組(柱、梁)、壁及び屋根の各材質を不燃材料とする必要がある。
このため、大型、大重量のPCB含有電気機器の保管庫として、伸縮型テント倉庫を適用しようとしても、折りたたまれる屋根版及び壁に用いる膜面の膜材料としてガラス繊維糸(不燃材料)を使用することが伸縮型テント倉庫では禁止されていることから(平成14年国土交通省告示第667号)、伸縮型テント倉庫をそのまま適用することができない。そのため、通常の鉄骨構造造りの建屋に比べて建設コストが安価で、建設工事期間が短くて済むという膜構造の建築物の利点を生かすことができていなかった。
なお、特開平10−338308号公報には、建物外部から直接物品の搬出入が可能であり、建物内に通路及び作業スペースを必要とせず、貯蔵スペースを最大限利用できることを目的として、建物の外周壁面の一部又は全部を開閉自在な単数又は複数の防火戸で形成し、その防火戸の内側を貯蔵スペースとして建物の外部から直接物品の搬出入を可能とした危険物貯蔵倉庫が提案されている。
しかしながら、この危険物貯蔵倉庫は、フォークリフトなどで建物の外部からパレットに積載した物品、例えば危険物第4類の引火性液体などを希望の棚の上に貯蔵することが容易にできるようにしたものであり、高圧トランス,高圧コンデンサなどのような大型、大重量の物品には適用できないものであった。
特開平10−338308号公報 特開昭53−25017号公報
そこで、本発明の課題は、高圧トランス,高圧コンデンサのような大型、大重量のPCB含有電気機器などの大型重量危険物を建屋内に保管するにあたり、規則に基づく危険物貯蔵所(屋内貯蔵所)としての条件を満たし、移動式クレーン等により建屋の床面全体にわたって直接大型重量危険物の搬入、搬出を行うことができるとともに、建設コストが安価で、建設工事期間が短くてすむようにした、大型重量危険物保管庫を提供することにある。
前記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
請求項1の発明は、平屋で膜構造の建屋内に大型重量危険物を保管する大型重量危険物保管庫であって、基礎に固定され、建屋の一方の妻側部を構成する一方の妻面固定構造体と、基礎に固定され、建屋の他方の妻側部を構成する他方の妻面固定構造体と、前記一方の妻面固定構造体から前記他方の妻面固定構造体にわたって建屋桁行方向に沿って単数又は複数並べて設けられ、鋼材製の骨組で支持される屋根及び側壁を構成し、建屋桁行方向に移動可能な開閉用移動構造体と、建屋床面に敷設されて前記開閉用移動構造体を該移動構造体の車輪を介して支持するとともに、建屋床面の上方を開放することで建屋床面全体にわたって、前記大型重量危険物を搬入、搬出できるように、前記開閉用移動構造体を建屋桁行方向に移動させるための走行用レールとを備え、前記他方の妻面固定構造体は、その大きさが前記開閉用移動構造体の内側に入り込む大きさで設けられており、前記両方の妻面固定構造体及び前記開閉用移動構造体における屋根及び壁として不燃材料よりなる膜体が用いられていることを特徴とする大型重量危険物保管庫である。
請求項2の発明は、請求項1記載の大型重量危険物保管庫において、建屋桁行方向に沿って前記開閉用移動構造体が複数並べて設けられており、前記走行用レールは、一対をなして建屋桁行方向に延び、前記複数の開閉用移動構造体を該移動構造体の車輪を介して支持し、前記他方の妻面固定構造体の位置よりさらに建屋外側へ延びる延長部分として、前記複数の開閉用移動構造体のうちの桁行方向長さが最大のものよりもわずかに長い長さを有して敷設されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の大型重量危険物保管庫において、前記複数の開閉用移動構造体は、それぞれ、建屋が閉じられた状態において開閉用移動構造体同士の建屋桁行方向における隙間を塞ぐ連棟用庇を有していることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の大型重量危険物保管庫において、前記大型重量危険物がPCB含有電気機器であることを特徴とするものである。
本発明の大型重量危険物保管庫は、平屋で膜構造の建屋内にPCB含有電気機器などの大型重量危険物を保管する保管庫であって、基礎に固定された膜構造の一方の妻面固定構造体から基礎に固定された膜構造の他方の妻面固定構造体にわたって、建屋桁行方向(建屋奥行方向)に沿って、屋根及び側壁を構成する膜構造の開閉用移動構造体を単数又は複数並べて設けるとともに、建屋床面の上方を開放することで建屋床面全体にわたって、移動式クレーンにより大型、大重量の危険物を搬入、搬出できるように、前記開閉用移動構造体を建屋桁行方向に走行用レール上を移動可能としている。
したがって、前記開閉用移動構造体を適宜移動させることにより、建屋床面全体にわたって、ラフテレーンクレーンなどの移動式クレーンにより大型重量危険物を搬入、搬出することができる。例えば、建屋桁行方向に沿って開閉用移動構造体が複数並べて設けられているものでは、建屋床面の上方を部分的に開放することで、移動式クレーンにより、建屋床面のいずれの箇所にも直接大型重量危険物を搬入、搬出することができる。また、建屋として膜構造の建築物を採用しているので、通常の鉄骨構造造りの建屋に比べて建設コストが安価で、建設工事期間が短くてすむ。さらに、妻面固定構造体及び開閉用移動構造体を不燃材料により構成しているので、危険物貯蔵所(屋内貯蔵所)としての条件をも満たすことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態によるPCB含有電気機器保管庫の基本構成を模式的に示す平面図である。
この実施形態による大型重量危険物保管庫としてのPCB含有電気機器保管庫は、平屋で膜構造の建築物からなる建屋内に、高圧トランス,高圧コンデンサなどの大型、大重量のPCB含有電気機器を保管する保管庫であり、図1に示すように、基礎に固定された背面側の妻面固定構造体10から基礎に固定された正面側の妻面固定構造体20にわたって、建屋桁行方向(建屋奥行方向)に沿って、屋根及び側壁を構成する膜構造の開閉用移動構造体31,32,33を本実施形態では3つ並べて設けるとともに、これらの第1〜第3の開閉用移動構造体31,32,33それぞれを建屋桁行方向に一対の走行用レールR,R上を移動可能としている。
膜構造をなす前記両方の妻面固定構造体10,20のうち、正面側の妻面固定構造体20は、その大きさが開閉用移動構造体31,32,33の内側に入り込む大きさで設けられている(カップリング構造)。
また、前記走行用レールR,Rは、正面側の妻面固定構造体20の位置よりさらに建屋外側へ延びる延長部分(図1における実線で示す部分)として、前記3つの開閉用移動構造体31,32,33のうちの桁行方向長さが最大のもの(本実施形態では第1の開閉用移動構造体31)よりもわずかに長い長さを有して敷設されている。これにより、各開閉用移動構造体31,32,33を適宜移動させることにより、建屋床面の上方を完全開放することなく部分的に開放することで、移動式クレーンなどにより、建屋床面のいずれの箇所にも直接PCB含有電気機器を搬入、搬出することができるようになっている。ここで、例えば、第1の開閉用移動構造体31の建屋桁行方向の長さが9m、第2の開閉用移動構造体32及び第3の開閉用移動構造体33の建屋桁行方向の長さが7.5mであり、走行用レールR,Rの全長は約34mで、そのうち前記延長部分の長さは10mである。
図2は図1図示のPCB含有電気機器保管庫のA矢視の妻側を示す背面図である。
図2において、10は前述した背面側の妻面固定構造体である。建屋の背面側の妻側部を構成するこの妻面固定構造体10は、基礎に固定されており、軽量の鋼材で骨組を構成し、この骨組を外側から覆うように該骨組に不燃材料よりなる膜体11を取り付けて、屋根、側壁及び妻面を設けてなる膜構造物である。膜体11は不燃性のロープにて骨組に接合されている。鋼材製の骨組は、建屋桁行方向に所定の間隔をおいて立設された2本のトラスフレーム12、建屋桁行方向において2本のトラスフレーム12同士を連結する横継材及びブレース、及び、妻面に取り付けられた間柱13及び胴縁(横架材)14などにより構成されている。この妻面固定構造体10の妻面には、ガラリ(吸気口)15と、アルミ製のマンドア16が取り付けられている。
図3は図1図示のPCB含有電気機器保管庫のB矢視の妻側を示す正面図である。
図3において、20は前述した正面側の妻面固定構造体である。建屋の正面側の妻側部を構成するこの妻面固定構造体20は、基礎に固定されており、軽量の鋼材で骨組を構成し、この骨組を外側から覆うように該骨組に不燃材料よりなる膜体21を取り付けて、屋根、側壁及び妻面を設けてなる膜構造物である。膜体21は不燃性のロープにて骨組に接合されている。鋼材製の骨組は、建屋桁行方向に所定間隔をおいて立設された2本のトラスフレーム22、建屋桁行方向において2本のトラスフレーム22同士を連結する横継材及びブレース、及び、妻面に取り付けられた間柱23及び胴縁24などにより構成されている。この妻面固定構造体20の妻面には、大形の鉄板製両引戸25が取り付けられている。また、この妻面固定構造体20と第3の開閉用移動構造体33との隙間は、不燃材料からなる不燃シートヒレパーツ26で塞ぐようになされている。
図4は図1図示のPCB含有電気機器保管庫のC矢視側面図であり、建屋が閉じられている状態を示す図である。
図4において、31は前述した第1の開閉用移動構造体、32は前述した第2の開閉用移動構造体、33は前述した第3の開閉用移動構造体である。これらの開閉用移動構造体31,32,33は、それぞれ、軽量の鋼材で骨組を構成し、この骨組を外側から覆うように該骨組に不燃材料よりなる膜体41を取り付けて、屋根及び側壁を設けてなる膜構造物であり、各開閉用移動構造体の車輪を介して走行用レールR,R上に支持されている。前記膜体41は、妻面固定構造体10,20で用いられている膜体11,21と同一材質のものであり、ガラス繊維の基布に塩ビ樹脂加工した不燃材料からなるものである。膜体41は不燃性のロープにて骨組に接合されている。
そして、鋼材製の前記骨組は、建屋桁行方向に所定間隔をおいて立設された複数(第1の開閉用移動構造体31:7本,第2及び第3の開閉用移動構造体32,33:6本)のトラスフレーム51、建屋桁行方向において隣り合うトラスフレーム51同士を連結する横継材、斜材及びブレースなどにより構成されている(なお、横継材、斜材及びブレースなどについては図示していない。)。ここで、開閉用移動構造体31,32,33は、例えば、建屋張間方向(建屋幅方向)の長さが19m、軒高さが約4.1m、屋根高さが約6.3mである。
図4に示すように建屋が完全に閉じられた状態においては、これらの開閉用移動構造体31,32,33は、建屋桁行方向において、互いに例えば100mm程度の隙間間隔をおいて位置されるとともに、背面側の妻面固定構造体10に対して第1の開閉用移動構造体31は、同じく100mm程度の隙間間隔をおいて位置されるようになっている。そのため、建屋が閉じられた状態において前記隙間を塞ぐために、図4に示すように、開閉用移動構造体31,32,33には、それぞれ、連棟用庇42が設けられている。連棟用庇42は、鋼材で梯子状をなす骨組を構成し、この骨組を外側から覆うように該骨組に不燃材料よりなる膜体43を取り付けてなるものである。この連棟用庇42は、各開閉用移動構造体31,32,33における最も建屋背面側に位置するトラスフレーム51に取り付けられており、該トラスフレーム51に沿ってその外側に位置させて取り付けられている。なお、連棟用庇42に用いられている膜体43は、前記膜体11,21,41と同一材質のものである。膜体43は不燃性のロープにて骨組に接合されている。
また、開閉用移動構造体31,32,33には、それぞれ、その一方の側壁に電気設備用のケーブルリール44(図2,図3では図示省略)が設けられ、屋根には自然換気扇45が設けられている。
図5は図1における第2の開閉用移動構造体の一断面を示す断面図である。
第2の開閉用移動構造体32の前記トラスフレーム51は、図5に示すように、天井部(梁部)52と柱部53とを有し、天井部52が山形形状をなす門型をなしており、外弦材54、内弦材55、束材及びラチス材(斜材)によって構成されている。そして、トラスフレーム51の柱部53の基端には、走行用レールR,R上を転動する後述する車輪61(図7参照)が取り付けられている。なお、他の2つの開閉用移動構造体32,33においても、同一の構成である。
図6は図1における第2の開閉用移動構造体の要部の構成を概略的に示す平面図である。
図6に示すように、第2の開閉用移動構造体32は、前述したように6本のトラスフレーム51を備えており、このうち最も建屋背面側に位置するトラスフレーム51とその隣のトラスフレーム51とは、その柱部基端が後述の走行用駆動サドル71(図8参照)に固定されている。また、残りの4本のトラスフレーム51の柱部基端には、前記の車輪61が取り付けられている。前述した連棟用庇42の骨組は、最も建屋背面側に位置するトラスフレーム51の外弦材54に固定されている。なお、他の2つの開閉用移動構造体32,33においても、同一の構成である。
図7は図1における各開閉用移動構造体の走行用の車輪部分を示す正面図である。
図7に示すように、各開閉用移動構造体31,32,33のトラスフレーム51の柱部53を構成する外弦材54及び内弦材55の基端には、ベースプレート62が固定されている。さらに、このベースプレート62に取り付けられたブラケット63に、基礎に敷設された走行用レールR上を転動する両ツバ型の前記車輪61が回転自在に支持されている。また、このブラケット63には、浮上がり防止用ボルト64と、車輪61への異物の噛み込みを防止するための図示しない噛み込み防止プレートとが取り付けられている。
図8は図1における各開閉用移動構造体の走行用駆動サドルを示す側面図である。
図8において、71は、各開閉用移動構造体31,32,33に備えられた前記の走行用駆動サドルであり、当該開閉用移動構造体を駆動して走行用レールR,R上を走行移動させる駆動機構である。72は走行用駆動サドル71のサドルハウジングである。このサドルハウジング72上に取り付けられた減速機付き電動機73の出力軸には、駆動スプロケット74が取り付けられている。また、減速機付き電動機73の下方には、駆動輪75及び2つのスプロケットを有する第1駆動軸76と、駆動輪75及び1つのスプロケットを有する第2駆動軸77とが回転自在にサドルハウジング72に支持されている。
そして、前記駆動スプロケット74と前記第1駆動軸76の前記一方のスプロケットとにわたって第1チェーン78が掛け回されている。また、前記第1駆動軸76の前記他方のスプロケットと前記第2駆動軸77の前記スプロケットとにわたって第2チェーン79が掛け回されている。
この走行用駆動サドル71のサドルハウジング72の一方端のブラケット80に、最も建屋背面側に位置するトラスフレーム51の柱部基端が固定されるとともに、サドルハウジング72の他方端のブラケット81に、前記トラスフレーム51の隣に位置するトラスフレーム51の柱部基端が固定されている(図6参照)。82はサドルハウジング72に取り付けられた浮上がり防止部材であり、83は同じくサドルハウジング72に取り付けられたハンドル式のレールクランプである。
このように構成される走行用駆動サドル71により、減速機付き電動機73の駆動力が第1駆動軸76に伝達されてその駆動輪75が回転するとともに、第2駆動軸77に伝達されてその駆動輪75が回転する。これにより、各開閉用移動構造体31,32,33を、適宜所定の順序にて、建屋桁行方向に走行用レールR,R上を移動させることができる。
なお、安全確保と破損事故防止のために、第1の開閉用移動構造体31及び第3の開閉用移動構造体33の各走行用駆動サドル71にはレールエンド用リミットスイッチが設置されるとともに、正面側の妻面固定構造体20の近くにおける走行用レールR,Rの近傍の床面にレールエンド用リミットスイッチストライカーが設置されている。さらに、各開閉用移動構造体31,32,33の肩部付近には、衝突防止用リミットスイッチ及びそのストライカーが設置されている。
また、万が一にPCB含有電気機器から絶縁油が漏れて建屋外部へ流れ出すことを防止するため、建屋床面の四周には防油堤が設けられている。さらに、建屋床面の所定位置には所定の消火設備が設置されている。
このように、本実施形態によるPCB含有電気機器保管庫は、基礎に固定された膜構造の一方の妻面固定構造体10から基礎に固定された膜構造の他方の妻面固定構造体20にわたって、建屋桁行方向に沿って、屋根及び側壁を構成する膜構造の3つの開閉用移動構造体31,32,33を並べて設けるとともに、建屋床面の上方を部分的に開放することで建屋床面全体にわたって、移動式クレーンにより大型、大重量のPCB含有電気機器を搬入、搬出できるように、前記各開閉用移動構造体31,32,33を建屋桁行方向に走行用レール上を移動可能としている。
したがって、各開閉用移動構造体31,32,33を適宜移動させることにより、建屋床面の上方を部分的に開放することで建屋床面全体にわたって、ラフテレーンクレーンなどの移動式クレーンにより、高圧トランス,高圧コンデンサなどの大型、大重量のPCB含有電気機器を搬入、搬出することができる。すなわち、建屋床面の上方を部分的に開放することで、移動式クレーンにより、建屋床面のいずれの箇所にも直接PCB含有電気機器を搬入、搬出することができる。また、建屋として膜構造の建築物を採用しているので、通常の鉄骨構造造りの建屋に比べて建設コストが安価で、建設工事期間が短くてすむ。さらに、妻面固定構造体10,20及び開閉用移動構造体31,32,33を不燃材料により構成しているので、危険物貯蔵所(屋内貯蔵所)としての条件をも満たすことができる。
なお、敷地を広げることなく増設を行う場合は、図1における走行用レールR,Rの内側に、さらに一対の走行用レールR’,R’を敷設し、この走行用レールR’,R’上を移動可能な開閉用移動構造体として、建屋桁行方向の長さとして図1におけるレール延長部分の長さを有し、かつ、その大きさが開閉用移動構造体31,32,33の内側に入り込む大きさの第4の開閉用移動構造体を設ける。また、正面側の妻面固定構造体として、この第4の開閉用移動構造体の内側に入り込む大きさを有する正面側の妻面固定構造体を設ける。このようなカップリング構造とすることにより、図1において敷地を広げることなく(図1においてレール延長部分を拡張することなく)建屋の増設を行うことが可能である。
前記図1に示すPCB含有電気機器保管庫では、建屋桁行方向に沿って3つの開閉用移動構造体31,32,33を設けるようにしたが、これらに代えて1つの開閉用移動構造体を設けるようにしてもよい。この場合、建屋床面全体にわたってPCB含有電気機器を搬入、搬出できるようにするには、建屋床面の上方を完全開放できるようにしておく必要があり、そのため、レール延長部分として該開閉用移動構造体の桁行方向長さ以上の長さを有するレールを敷設するための、前記図1に示すPCB含有電気機器保管庫に比べてより広いレール敷設用敷地が必要となる。
本発明の一実施形態によるPCB含有電気機器保管庫の基本構成を模式的に示す平面図である。 図1図示のPCB含有電気機器保管庫のA矢視の妻側を示す背面図である。 図1図示のPCB含有電気機器保管庫のB矢視の妻側を示す正面図である。 図1図示のPCB含有電気機器保管庫のC矢視側面図であり、建屋が閉じられている状態を示す図である。 図1における第2の開閉用移動構造体の一断面を示す断面図である。 図1における第2の開閉用移動構造体の要部の構成を概略的に示す平面図である。 図1における各開閉用移動構造体の走行用の車輪部分を示す正面図である。 図1における各開閉用移動構造体の走行用駆動サドルを示す側面図である。
符号の説明
10…背面側の妻面固定構造体
11…膜体
12…トラスフレーム
16…マンドア
20…正面側の妻面固定構造体
21…膜体
22…トラスフレーム
25…鉄板製両引戸
26…不燃シートヒレパーツ
31…第1の開閉用移動構造体
32…第2の開閉用移動構造体
33…第3の開閉用移動構造体
41…膜体
42…連棟用庇
43…膜体
51…トラスフレーム
52…天井部
53…柱部
54…外弦材
55…内弦材
61…車輪
71…走行用駆動サドル
72…サドルハウジング
73…減速機付き電動機
74…駆動スプロケット
75…駆動輪
76…第1駆動軸
77…第2駆動軸
78…第1チェーン
79…第2チェーン
R…走行用レール

Claims (4)

  1. 平屋で膜構造の建屋内に大型重量危険物を保管する大型重量危険物保管庫であって、基礎に固定され、建屋の一方の妻側部を構成する一方の妻面固定構造体と、基礎に固定され、建屋の他方の妻側部を構成する他方の妻面固定構造体と、前記一方の妻面固定構造体から前記他方の妻面固定構造体にわたって建屋桁行方向に沿って単数又は複数並べて設けられ、鋼材製の骨組で支持される屋根及び側壁を構成し、建屋桁行方向に移動可能な開閉用移動構造体と、建屋床面に敷設されて前記開閉用移動構造体を該移動構造体の車輪を介して支持するとともに、建屋床面の上方を開放することで建屋床面全体にわたって、前記大型重量危険物を搬入、搬出できるように、前記開閉用移動構造体を建屋桁行方向に移動させるための走行用レールとを備え、前記他方の妻面固定構造体は、その大きさが前記開閉用移動構造体の内側に入り込む大きさで設けられており、前記両方の妻面固定構造体及び前記開閉用移動構造体における屋根及び壁として不燃材料よりなる膜体が用いられていることを特徴とする大型重量危険物保管庫。
  2. 建屋桁行方向に沿って前記開閉用移動構造体が複数並べて設けられており、前記走行用レールは、一対をなして建屋桁行方向に延び、前記複数の開閉用移動構造体を該移動構造体の車輪を介して支持し、前記他方の妻面固定構造体の位置よりさらに建屋外側へ延びる延長部分として、前記複数の開閉用移動構造体のうちの桁行方向長さが最大のものよりもわずかに長い長さを有して敷設されていることを特徴とする請求項1記載の大型重量危険物保管庫。
  3. 前記複数の開閉用移動構造体は、それぞれ、建屋が閉じられた状態において開閉用移動構造体同士の建屋桁行方向における隙間を塞ぐ連棟用庇を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の大型重量危険物保管庫。
  4. 前記大型重量危険物がPCB含有電気機器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の大型重量危険物保管庫。
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