JP6428127B2 - 内視鏡検査用マウスピース - Google Patents
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Description
ただし、中下咽頭部は、形状が複雑であって観察の難しい部位が存在する。これに対し、患者に息堪えをさせるValsalva(バルサルバ)法を用い、喉頭を拳上させて口腔咽頭に空気を充満させた状態で視野展開を図り内視鏡観察する手法が着目されている。
上述のとおり、従来のマウスピースを使用する検査では、一般的には、体内より空気などの気体が漏れ出ることを防止するという要望自体がなかった。
ところが、バルサルバ法のごとき新手法を実施するにおいて、息堪えをして喉頭を拳上することが求められた場合に、従来のマウスピースでは充分な息堪えができなかった。マウスピースを咥えた状態で、喉頭を拳上することができず、中下咽頭部の充分な観察ができないという問題があった。
また本発明の脱気防止弁装置によれば、内視鏡用マウスピースに用いることにより、バルサルバ法において口腔咽頭に空気を充満させることによって下咽頭の視野を確保することができ、さらに内視鏡の破損および内視鏡の操作性低下を低減することができる。また、本発明の脱気防止弁装置は、内視鏡用マウスピースに対し着脱可能であるため、脱気防止弁装置による気密性確保は、必要時に選択して行なえることができる。そのため特定の内視鏡用マウスピースを、バルサルバ法だけでなく、種々の検査、治療等に適用させ得る。
なお、本明細書において説明する全ての実施形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する場合がある。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものであり、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
本発明の内視鏡検査用マウスピースおよび脱気防止弁装置の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本発明を説明する際に、適宜、内視鏡検査という用語を使用する。上記用語は、内視鏡を用いて患部の状態を観察するなどの狭義の内視鏡検査だけではなく、内視鏡を用いて患部を処置し、患部の組織を採取するなどの操作を行う場合の広義の内視鏡検査も適宜、含む。
本明細書において、マウスピースを咥えて内視鏡検査を受ける者を患者という場合がある。またマウスピースを用いて内視鏡を取り扱う者を操作者という場合がある。
以下、本発明の実施形態について内視鏡検査用マウスピース(以下、単に「マウスピース」という場合がある)の第一実施形態にかかるマウスピース100について、図1から図7を用いて、詳細に説明する。図1は、本発明の第一実施形態にかかるマウスピース100の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示すマウスピース100の正面図である。図3は、図1に示すマウスピース100のX−X断面図である。図4は、図1に示すマウスピース100の裏面図である。図5は、図1に示すマウスピース100の分解斜視図であり、脱気防止弁装置18、マウスピース本体11および被覆部28に分解した状態を示す。図6は、本発明の第一実施形態におけるマウスピース本体11の正面図である。図7は、本発明の第一実施形態におけるマウスピース本体11の側面図である。
尚、マウスピース100の正面図およびマウスピース本体11の正面図は、いずれも、歯受部26(図3、図4)の長軸の軸線方向から観察した図である。
上記内視鏡は、経口内視鏡または経鼻内視鏡を含み、体腔に挿入して患部を検査し、または処置するために用いられる医療用器具である。
本実施形態において、マウスピース100は、患者が口に咥えた状態で、遠位端が咽頭部より手前に位置する。即ち、マウスピース100は、所謂、オーバーチューブのように、当該オーバーチューブの遠位端が咽頭部に至り、また咽頭部を超えて伸長していない。
本実施形態において、挿通孔12は、マウスピース本体11に設けられた両端開口の内腔である。本実施形態において、挿通孔12は、上記開口の領域あるいは開口間の任意の箇所において、内視鏡とマウスピース本体11との間における気体の流通が、検査の支障にならない程度に、低減されるかまたは実質的に遮蔽可能である。
マウスピース本体11は、内部を貫通する挿通孔12を有する。挿通孔12は、マウスピース本体11の近位端および遠位端において開口している。
本実施形態における挿通孔12は、図3に示されるようにマウスピース本体11の近位端から遠位端へ向けて縮径部110と拡径部111とを有するくびれ形状をなしている。
縮径部110と拡径部111との境界は、境界部112である。
縮径部110とは、マウスピース本体11の内腔である挿通孔12の内径が連続的または段階的に小さくなる領域をいう。拡径部111は、マウスピース本体11の内腔である挿通孔12の内径が連続的または段階的に大きくなる領域をいう。縮径部110または拡径部111の径の段階的な変化は、一段のみの変化であってもよいし、二段以上の変化であってもよい。
本実施形態において、縮径部110は、マウスピース本体11の近位端部であって、近端寄りに設けられている。
このような内視鏡の操作において、縮径部110と拡径部111とを備える本実施形態によれば、平行操作の領域を境界部112で制限するとともに、回転操作の領域を充分に確保することが可能である。即ち、挿通孔12に挿通する内視鏡を平行操作または回転操作するとき、操作による内視鏡の移動が伸縮部16にひずみを発生させる。このとき、伸縮部16は上記ひずみを吸収可能である。しかし上記ひずみが大きすぎると、伸縮部16は、ひずみを吸収しきれず、この結果、内視鏡挿入部17が変形し、内視鏡挿入部17と内視鏡との間に隙間が発生する虞がある。そこで内視鏡の操作範囲(特に平行操作の範囲)を境界部112によって制限することにより、上記虞の発生を防止し、高い気密性によって内視鏡挿入部17と内視鏡との間を封止可能とすることができる。伸縮部16の詳細については後述する。
かかる構成は、内視鏡の挿入地点(即ち、患者の口)から比較的近い患部である咽頭あるいは食道を観察する場合に、詳細な観察の観点から望ましい。
本実施形態における拡径部111は、境界部112の付近で拡径するとともに、さらに遠位端部側では直筒形状となっている。上記長筒形状の領域は、挿通方向に対して垂直に切断した断面の外形および内形が略相似の長円をなす。
境界部112より遠位端側は、縮径部110の内径よりも大きい短軸と長軸を含む長円をなす。
即ち、歯受部26を長尺方向に対し垂直方向に切断したときの断面形状が、真円ではなく、一方方向に長い。たとえば、歯受部26の上記断面形状は、長円(楕円を含む)をなす。
かかる断面形状を有する歯受部26は、断面形状が真円である場合に比べて、患者がマウスピース100を咥えた状態で、唇と歯受部26とを密着させ易い。そのため、唇と歯受部26との間からの息漏れを良好に防止可能である。たとえば、上記断面が長円である歯受部26を、長軸方向を患者の口角と口角とを結ぶ方向と概略平行として患者に咥えさせ口を閉じさせることができる。かかる場合、当該口角と長円とがフィットして、口角部分から息が漏れにくい。
歯受部26は、歯受部26の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部30を有する。患者が、歯受部26に直接に歯を当ててマウスピース100を咥える場合、凸部30は、患者の歯の停止部として機能し、マウスピース100が口から落下することを防止することが可能である。
鍔部42は、図4から理解されるとおり、歯受部26の長軸36の伸長方向よりも短軸38の伸長方向に長く延在している。
たとえば、患者が、長軸36の伸長方向と、口角と口角とを結んだ線と、が略平行となるようマウスピース100を咥えたとき、鍔部42が上唇と下唇とに当接する。これによって、患者がマウスピース100を咥えた状態が安定するとともに、口からの息漏れがし難い。
鍔部42を上述のとおり湾曲させることにより、鍔部42の遠位端側の面が、歯受部26を咥えた患者の唇に沿いやすい。これにより、マウスピース100の装着性と気密性が向上しうる。
本実施形態において鍔部42は、円筒体の外面の一部をなす形状である円筒面となっている。上記円筒面を有する当該円筒体の中心軸は、短軸38の軸線方向と同一方向である。
即ち、鍔部42は、仮想の円筒体の外周面に沿う形状となっている。たとえば、当該円筒体の中心軸方向が上唇と下唇との方向となるようにマウスピース本体11を咥えたとき、左右の口角を結ぶ方向は当該円筒体の円周方向となる。これにより、マウスピース本体11を咥えた状態で、鍔部42が患者の口に良好に密着可能であり、マウスピース本体11の装着性が良い。
図3に示されるとおり、脱気防止弁装置18は、挿通孔12に周設されている。また脱気防止弁装置18は、挿通孔12に挿通される内視鏡(図示せず)に周着する。
脱気防止弁装置18が挿通孔12に周設されているとは、挿通孔12の少なくとも一方の端部または中間において挿通孔12の全周に脱気防止弁装置18が取り付けられていることを意味する。本実施形態では、具体的には、脱気防止弁装置18に設けられた伸縮部16が、挿通孔12に周設され、挿通孔12に挿通される内視鏡に周着する。
かかる構成によれば、挿通孔12に挿通される内視鏡が脱気防止弁装置18を通過するとき、当該内視鏡は、挿通孔12の内壁面に当接することなく、脱気防止弁装置18に気密に周着する。このため、内視鏡と挿通孔12との間に隙間部が発生し難く、口からの空気漏れを防止することができる。
本実施形態において、脱気防止弁装置18は、脱気防止弁装置18をマウスピース本体11の近位端側の開口端面に圧着させるための固定部材である固定リング59が設けられている(図3)。
本実施形態において、固定リング59は、伸縮部16をフレーム部14に固定するための伸縮部用固定部材をなしている(図3)。
固定リング59は、略リング状の部材であって、フレーム部14の内側において、下端部23と上端部25との中間領域に設けられている。
伸縮部16は、内視鏡に気密に密着可能な可撓性の部材で構成されている。
可撓性の伸縮部16は、たとえば膜形状あるいは円板形状であって面内方向において伸縮可能な部材より構成される。上記膜形状または上記円板形状の伸縮部16とは、面内が概略平滑な面である態様、および面内に凹凸部が設けられた態様をいずれも包含する。上記凹凸部には、蛇腹部120を含む。
より具体的には、伸縮部16は、平坦部からなる平板部材、蛇腹部120を有する蛇腹部材であってもよいが、気密性の観点から、蛇腹部材であることが好ましい。上記蛇腹部材は、伸縮部16の略全体において面内方向に蛇腹部120が設けられた態様、および平坦部と蛇腹部120の組み合わせよりなる態様のいずれも包含する。
伸縮部16の伸縮により、内視鏡が挿入された内視鏡挿入部17は、当該内視鏡の操作により内視鏡の動作に追随して移動可能である。内視鏡挿入部17は、径方向、内視鏡の進退方向、および回転方向(内視鏡の首ふり方向あるいは捻じれ方向)に移動可能である。
このため、内視鏡挿入部17に挿入された内視鏡が操作されたとき、内視鏡の操作性を損なわずに脱気防止弁装置18と内視鏡との気密性を維持することが可能である。
図3に示すとおり、伸縮部16の外縁には、マウスピース本体11の係合受部54に当接してマウスピース本体11の近位端側の開口を気密に封止する閉止栓部60が設けられている。係合受部54の詳細は後述する。閉止栓部60は、伸縮部16と一体的に形成されてもよいし、伸縮部16の外縁に別部材を接合することにより形成されてもよい。閉止栓部60は、たとえば、弾力性のある樹脂部材で形成することができる。具体的には、たとえば閉止栓部60は、伸縮部16と同様であって同質または異質の樹脂材料で形成することができる。
本実施形態において蛇腹部120の内縁は、最も内視鏡挿入部17に重複する谷部116である。本発明の伸縮部16において、蛇腹部120以外の部分を非蛇腹部という。非蛇腹部は、伸縮部16において、蛇腹部120以外の部分であり、非蛇腹部の面内方向における伸縮性は、蛇腹部120の面内方向の伸縮性より小さい。非蛇腹部には平坦部を含む。平坦部とは、伸縮部16を目視で観察したときに、面内において実質的に凹凸がない部分を意味する。
本実施形態は、伸縮部16を可撓性のある部材で形成し、かつ、蛇腹部120を設けている。本実施態様の変形例としては、伸縮部16を可撓性のない、あるいは可撓性の小さい部材で形成し、かつ、蛇腹部120を設けることもできる。
かかる構成により、脱気防止弁装置18がマウスピース本体11に着脱可能となっている。このため、例えば中下咽頭部の内視鏡検査を気密状態で行った後、脱気防止弁装置18を取り外し、続けて食道や胃などの他の内視鏡検査を行うことができる。
即ち、気密性が重要な中下咽頭部の検査に引き続いて、食道・胃の検査を実施しようとした場合、患者の呼吸が十分に行えるように、気密性確保は不必要である。これに対し、上記構成によれば、マウスピース本体11に対する脱気防止弁装置18の着脱により気密性の確保の有無を適宜コントロール可能である。
より具体的には、一般的に、食道や胃の検査では、上述のバルサルバ法による中下咽頭部の検査のように、気密性確保が必要とはされないため、脱気防止弁装置18は外し、患者が十分に呼吸できるようにすることが想定される。しかし、内視鏡で送気をしても胃の観察に必要な視野が得られない場合には、脱気防止弁装置18をあらためて装着すれば、口からの空気漏れを最低限に抑えて、視野確保ができる。このように、脱気防止弁装置18がマウスピース本体11に対して、着脱可能であることで、内視鏡検査の状況や患者の状況に応じて、脱気防止弁装置18は任意に装着、非装着を選択することができる。
フレーム部14の内面に伸縮部16が設けられている。フレーム部14と伸縮部16とは別部材により形成されており、伸縮部16を構成する部材よりもフレーム部14を構成する部材は硬質である。伸縮部16は、固定リング59によりフレーム部14に固定される態様のほか、フレーム部14に直接に固定される態様であってもよい。あるいはフレーム部14に設けられた異なる任意の部材に固定されて、フレーム部14に設けられる態様であってもよい。
即ち、フレーム部14は、フレーム部14をマウスピース本体11の近位端に係脱可能に係止する係止部24を備えている(図1から図3参照)。
本実施形態における係止部24は、フレーム部14の外縁の円周上に設けられている。係止部24は、フレーム部14の外縁に沿って、当該外縁の上端および下端を超えて延在する。係止部24のフレーム部14の下端を超えて延在する下端部23には、フレーム部14の内側に向かって突き出した係合突起部22が設けられている(図2および図3)。係合突起部22は、マウスピース本体11の近位端部であって外側面に係合する。マウスピース本体11は、縮径部110の近位端から連続し径方向の外側に向かって延在する環状の係合受部54が設けられている(図6および図7)。係合突起部22が、係合受部54に係合することによって、脱気防止弁装置18がマウスピース100に装着される。
なお、ここでいう上下方向は、マウスピース100の近位端側を上方向、遠位端側を下方向としている。
係止部24のフレーム部14の上端を超えて延在する上端部25には、つまみ部20が設けられている。つまみ部20は、係止部24の上端であって外側側面に設けられており、係止部24の上端に指を当てて着脱の操作をする際に指滑りが防止され操作性がよい。係止部24の上端部25を径方向の内向きに押すことによって下端部23が径方向の外向きに開く。これによって、係合突起部22を係合受部54に対して係合させ、または係合を解除させることができる。
またマウスピース本体11は、比較的硬質の材料を用いるという観点からは、上述するフレーム部14と同様の材料で形成してもよい。このとき、マウスピース本体11とフレーム部14とは、互いに、同種の材料で形成してもよいし異種の材料であって同等な硬度の材料で形成してもよい。
本実施形態における係止部24は、マウスピース本体11の外側面に位置する。そのため、脱気防止弁装置18をマウスピース本体11に装着したとき、マウスピース本体11の内腔における内視鏡の可動域を狭めることがなく、内視鏡の操作性を損なうことがない。
また、本発明における脱気防止弁装置18の着脱は、係止手段に限定されるものではない。たとえば、フレーム部14に設けられた所定の摩擦係数を有するシリコーンゴムなどの摩擦要素と、この摩擦要素をマウスピース本体11の外周面または内周面に付勢するバネなどの付勢部材とを組み合わせてもよい。
上述のとおりマウスピース本体11は、遠位端部に筒状の歯受部26を有する。
マウスピース本体11は、歯受部26の外周を被覆する被覆部28をさらに備えてもよい。被覆部28の硬度は、歯受部26の硬度よりも低い。そのため、患者が、被覆部28の上から歯受部26を咥えたとき、患者に対し好ましい体感を与えるとともに、歯受部26の強度を維持することが可能である。
また、被覆部28をシリコーンゴムなどの柔軟な樹脂部材で構成することにより、被覆部28の表面に歯をあてて、歯受部26を咥えたとき、当該歯がわずかに被覆部28に食い込み、噛み位置のずれが抑制される。したがって内視鏡検査の際に、マウスピースが口から落下することが防止される。
ただし、本発明は、マウスピース本体11に繰り返しの着脱ができない(つまり歯受部26に対して固定されている)被覆部28を除外するものではない。
被覆部28は、所定の形状から容易に変形し、かつ所定の形状に復元可能な弾性部材で構成することができる。かかる弾性部材で構成される被覆部28であれば、たとえば断面略真円の円筒形状をなすとともに、断面が長円の円筒部である歯受部26に対し、密着して被覆することが可能である。
ただし、被覆部28の形状はOリング形状に限定されず、例えば、長尺方向に対し垂直に切断したときの断面形状がC字形状である被覆部28であってもよい。
即ち、図3に示されるように、歯受部26は、歯受部26の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部30を有している。被覆部28は、内周面側において、小径部34および大径部32を有している。加えて、被覆部28は、内周面側において、小径部34および大径部32の段差により形成され径が不連続に変化する段差部37を有している。
凸部30と段差部37とは係合し、これによって被覆部28が、マウスピース本体11の近位端から遠位端方向へずれることが防止される。本実施形態では、凸部30と段差部37とは当接しており、係合した状態で両者の位置ずれが防止されている。
また図3に示されるとおり、被覆部28の遠位端の端面51と、歯受部26の遠位端(即ち、凸部30の遠位端)の端面52とが略同一平面上にある。
本実施形態にかかるマウスピース100は、鍔部42の裏面210の基端部からマウスピース本体11の遠位端までの最短距離Aと、被覆部28の長尺方向の長さとが略同等である。尚、鍔部42の裏面210とは、マウスピース100を近位端側からみたときの鍔部42の裏側の面のことを意味する。
かかる構成によれば、歯受部26において実質的に患者が歯を当てる部分の概略全体が、被覆部28で覆われる。そのため、患者は、歯受部26のいずれの箇所に歯を当てても同様に被覆部28の弾力性を体感することができる。
マウスピース本体11の近位端を上側、遠位端を下側としたときに、本実施形態の鍔部42の基端部は、上述する境界部112と略同等の高さ位置に設けられている。
図4から理解されるとおり、蛇腹部120は、縮径部110と拡径部111との境界である境界部112で囲まれる内円112Aと同軸で配置されている。蛇腹部120の外縁120Aの径は、内円112Aの径よりも大きい。
蛇腹部120の外縁120Aとは、蛇腹部120を構成する山部114または谷部116のうち、中心より最も離れた位置にある山部114または谷部116を指す。本実施形態では、蛇腹部120の外縁120Aは、同心に二重に設けられた山部114のうちの外側の山部114の頂点を結んだ円である。
本発明における蛇腹部120は、径方向における内視鏡の移動により、伸縮部16に発生するひずみを吸収可能である。蛇腹部120は、伸縮部16の延在方向とは異なる方向に凸の山部または凹の谷部である。山または谷の頂点は、鋭角である場合と鈍角である場合のいずれも含む。
蛇腹部120は、例えば、伸縮部16に設けられた、少なくとも一つの山部114、または少なくとも一つの谷部116により構成可能である。あるいは、蛇腹部120は、2以上の隣り合う山部114と谷部116とから構成されてもよい。あるいは、蛇腹部120は、山部114と谷部116との間に、図示省略する平坦部を有していてもよい。上記平坦部は、挿通孔12の挿通方向に対し略垂直な方向における面内に含まれる。
本実施形態におけるマウスピース100は、内視鏡挿入部17の周囲に非蛇腹部を有さず内視鏡挿入部17に接して蛇腹部120が配置されている。
特に、蛇腹部120の内縁120Bの径が、内円112Aの径よりも小さく、かつ、内視鏡挿入部17と内縁120Bとの間に、上述する非蛇腹部を有しない態様、あるいは非蛇腹部を有するがわずかである態様であることが好ましい。
かかる構成では、内視鏡挿入部17に挿通する内視鏡を操作したとき、内視鏡の移動による上記ひずみが速やかに蛇腹部120において吸収される。そのため、内視鏡挿入部17よりも先に蛇腹部120を変形させることができ、内視鏡挿入部17と内視鏡との気密性を高く維持することができる。
あるいは、マウスピース本体11、脱気防止弁装置18および被覆部28は、互いに分離した状態で、内視鏡検査用マウスピースキットを構成してもよい。
上記内視鏡検査用マウスピースキットは、使用時において組み合わされて本発明のマウスピースを構成する。
次に、本発明の第二実施形態について図8から図10を用いて説明する。図8は、本発明の第二実施形態にかかるマウスピース200の一例を示す斜視図である。図9は、図8に示すマウスピース200の分解斜視図である。図10は、図8に示すマウスピース200のY−Y断面図である。
脱気防止弁装置418は、フレーム部414と、伸縮部16および内視鏡挿入部17を有している。
マウスピース200は、上記係止部の構成がマウスピース100と異なること以外は、マウスピース100と同様の構成が採用される。そのため、マウスピース200に関し、係止部以外のその他の構成は、説明を省略する。
具体的には、係合受部420は、鍔部42の近位端部側の面から起立する筒部421であって、筒部421の側面に、上記嵌合部として嵌合凹部425と嵌合留部426を備えている。
嵌合凹部425は、筒部421の内壁面において、上端から下端に向けて形成された溝状の凹部である。嵌合凹部425の幅寸法は、嵌合凸部422の幅寸法以上である。嵌合凹部425の上端から、嵌合凸部422を嵌合させて、嵌合凹部425の下端方向に嵌合凸部422をガイドすることにより、マウスピース本体61と脱気防止弁装置418とを係合させることができる。
当該係合により、フレーム部414の外側面が筒部421の内側面に対向し、係合受部420にフレーム部414が内装された状態となる。
嵌合留部426は、嵌合凹部425の下端と連続しており、嵌合凹部425の伸長方向とは略垂直な方向に伸長する。嵌合凹部425の下端まで嵌合凸部422が嵌合した状態で、フレーム部414とマウスピース本体61とを紙面左右方向に捻ることにより、嵌合凸部422を嵌合留部426に嵌合させることができる。これによって、嵌合凸部422が、上方に抜けづらくなり、脱気防止弁装置418とマウスピース本体61とが係脱可能に安定的に固定される。
次に本発明の第三実施形態について図11および図12を用いて説明する。
本実施形態に係る内視鏡検査用マウスピース300(以下、単にマウスピース300ともいう)は、以下に説明する点で、上記の第一実施形態にかかる内視鏡検査用マウスピース100と相違し、その他の点では内視鏡検査用マウスピース100と同様に構成することができるため、適宜説明を省略する。
図11は、本発明の第三実施形態にかかるマウスピース300の分解斜視図である。図12は、図11に示すマウスピース300のZ−Z断面図である。
本実施形態における被覆部29は、外径が長軸310と短軸320とを有する円筒形である。
本実施形態における第二凸部50は、長軸310上に第一長さ311で延在する第一延在部312と、短軸上に第二長さ321で延在する第二延在部322と、を有している。
被覆部29は、第一長さ311が、第二長さ321よりも大きくなるよう構成されている。
また第二延在部322は、第一延在部312よりも短いため、唇と歯との間に収まり易い。
かかる比率によれば、第一延在部312の長さ(第一長さ311)を、息漏れ防止効果が発揮される程度に充分に長く設けるとともに、唇の裏に配置される第二延在部322の長さ(第二長さ321)を、適度に短くすることが可能である。これにより、第一延在部312および第二延在部322を備える第二凸部50は、口腔内への挿入性が良好で、かつ、口腔内におけるバランスが図られ、患者への違和感を低減させ得る。
より具体的には、たとえば成人に使用されるマウスピース300において、第一長さ311を5mm以上10mm以下の範囲とし、第二長さ321を2mm以上5mm以下の範囲とすることが好適である。
またこのとき被覆部29の外径は、たとえば、長軸310方向における長径を30mm以上40mm以下の範囲、短軸320方向における短径を25mm以上35mm以下の範囲とすることができる。
被覆部29の上記短径に対する上記長径の比率よりも、第二長さ321に対する第一長さ311の比率の方を大きくすることにより、患者がマウスピース300を咥えやすく、かつ、息漏れを防止する効果が高い。
また図11に示すとおり、第二凸部50には、第一延在部312と直交する第二延在部322が設けられている。第二延在部322が上下の歯裏に当接するとともに、第一延在部312が頬裏に当接することによって、マウスピース300が口腔外に脱落することが良好に防止されている。
換言すると、第一延在部312の近位側面には、第二凸部50の外縁に向かって先細りに傾斜している。
このように、第一延在部312が肉薄に形成されることによって、第一延在部312に柔軟性が付与され、マウスピース300を咥えたときの口腔内における違和感を減少させることができる。
かかる趣旨からは、上記傾斜は、第一延在部312の遠位側面に設けられてもよい。ただし、頬裏に当たり得る第一延在部312の近位側面を外縁に向かって傾斜させることにより、頬裏への当たり方をより柔らかくし得るため好ましい。
遠位側を上方向としたとき、肉抜きされた領域(凹部314)の外周の高さは、挿通孔12の遠位側の開口よりも高い位置にあり、当該肉抜きされた領域は、当該開口に連通している。
上記面取りには、所謂、C面取りおよびR面取りのいずれも含む。
図11に示すとおり、歯受部26の内径は、被覆部29の外径と同方向に長軸と短軸とを有している。被覆部29の断面内形は、たとえば長円または楕円であり、歯受部26の外形形状と略等しい形状に構成されている。そのため、歯受部26に対する被覆部29の装着方向が、容易に理解可能である。
本実施形態において、被覆部29の内径における長軸および短軸それぞれは、歯受部26の外径における長軸および短軸よりも僅かに大きく形成されている。
当接部316が設けられたことにより、歯受部26の外周面と、被覆部29の内周面との間が当接部316において封止されるため、マウスピース300の気密性が高まる。
また、当接部316を設けずに歯受部26の外周面と被覆部29の内周面とを直接に接触させた場合に比べ、本実施形態は、両者の接触面積を著しく小さくすることができる。そのため、歯受部26に対し被覆部29を取り付けた際、取り付け位置がずれたときには、被覆部29を周方向に回転させて、取り付け位置の調整を行いやすい。
また図示する当接部316は、被覆部29の中心軸に直行する平面内で周方向に周回しているが、これに限定されない。
かかる気密性を発揮するマウスピース300は、バルサルバ法などの口腔内の気圧を高める検査や治療を実施するに好適である。
一例として、内視鏡挿入部17に内視鏡を密着させて挿入し歯受部26の軸方向の中間からマウスピース300の遠位側を覆うよう密封して挿通孔12の内部に気体を給気し内部圧力を3kPaとする。このとき、歯受部26と、当接部316との間から気体が漏れないことにより歯受部26と、当接部316との間の気密性が3kPaであることを確認することができる。
即ち、図13に示すとおり、歯受部26(図11参照)は、歯受部26の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部30を有するとともに、被覆部29Aは、外周面側において、被覆部29Aの遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部50を有している。凸部30の遠位端面に設けられた第一位置決め部323と、第二凸部50の遠位端面に設けられ第一位置決め部323に対向する第二位置決め部324と、が設けられている。第一位置決め部323と第二位置決め部324とを対向させるよう、マウスピース本体11に対し、被覆部29Aを装着することによりマウスピース本体11に対する被覆部29Aの位置決めが容易かつ確実である。
第一位置決め部323と第二位置決め部324は少なくとも一組設けられる。図13では、凸部30と第二凸部50とが互いに最接近する2か所のそれぞれにおいて、第一位置決め部323と、これに対向する第二位置決め部324とが設けられている。
第一位置決め部323および第二位置決め部324は、歯受部に設けられる上記凸部と、被覆部に設けられる上記第二凸部とを有する本発明のマウスピースの種々の態様において、適宜実施することができる。
第四実施形態に係る内視鏡検査用マウスピースは、以下に説明する点で、上記の第一実施形態にかかる内視鏡検査用マウスピース100と相違し、その他の点では内視鏡検査用マウスピース100と同様に構成することができるため、適宜説明を省略する。
第一実施形態からの変更点を説明するために、第四実施形態に用いられるマウスピース本体11および被覆部35の斜視図を図14に示す。
図14には、近位端面351が凸状であり、これに対応する形状である遠位側面352が凹状の形状であり、これらが互いに嵌合して凹凸部353が形成されている。もちろん、図示省略する近位端面351が凹状であり、これに対応する形状である遠位側面352が凸状の形状であってもよい。
凹凸部353が非周回であることにより、互いに対応する形状の近位端面351と遠位側面352とが正しい方向で嵌合した場合には、被覆部35は、周方向に回転し難い。そのため、歯受部26に対し被覆部35を適切に位置合わせすることができる。
以下、内視鏡用マウスピースに用いられる本発明の脱気防止弁装置を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
マウスピース504の基端部543に装着されるフレーム部503と、フレーム部503に設けられて基端部543に係脱可能に係止する係止部502と、フレーム部503の内側に設けられた弁体部505と、を有している。
そして、本実施形態の弁体部505は、弁体部505の略中央部に設けられて内視鏡に周着する環状の内視鏡挿入部506と、内視鏡挿入部506に周設された可撓性の伸縮手段508と、を有している。
図15(a)および図15(b)、図16に示すように、本実施形態の脱気防止弁装置501は、口腔内に挿入されるマウスピース504に装着されるもので、より詳しくは、マウスピース504の体外部544の基端側に設けられた基端部543に装着されている。
そして、脱気防止弁装置501の係止部502は、フレーム部503の内側に向かって突き出した係止手段521によってマウスピース504の基端部543に係脱可能に係止する。
鍔部545は口唇表面に当接して、マウスピースの過挿入を防止する役割を果たし、鍔部545を境に、近位端側を体外部544、遠位端側を口腔内部546となっている。
口腔内部546は、口腔内に挿入され、マウスピース504を介して内視鏡が挿入抜去可能な内腔542を有し、内視鏡挿入側の第一開口部547と口腔内側出口の第二開口部548を有している。
体外部544は、内視鏡が挿入抜去可能な内腔542を有すれば良く、体外部544の基端部543の形状は種々を採りうるが、内視鏡の挿通性の観点から、典型的には円形の漏斗状をなしている。
すなわち、図16に示すように、本実施形態の脱気防止弁装置501が装着されるマウスピース504の体外部544は、径が基端側に徐々に拡大するテーパー状の拡径部541を介して、基端側に基端部543が設けられている。
なお、本実施形態においてマウスピース504の基端部543は所定の長さをもつ近位端側の領域であり、基端部543はテーパー状の拡径部541を含んでいる。
フレーム部503は、マウスピース504の基端部543の形状に応じて種々の形状をとることができるが、本実施形態では略円筒状をなしている。また、フレーム部503には、内向きフランジ状の固定部531が所定幅で一体に形成されている。
弁体部505の外周縁部には、マウスピース504の内腔542の近位端側の開口と嵌合して当該開口を気密に封止する閉止栓部554(図17、図20を参照)が伸縮手段508と一体に形成されている。
係止部502は、フレーム部503の外縁の円周上に設けられている。
本実施形態の係止手段521は、円筒状のフレーム部503より軸方向であって遠位側に突出した係止部502の先端部に形成されている。
ただし、本発明はこれに限られるものではなく、図示省略するが、係止手段521は、たとえば円筒状のフレーム部503の内周面上に形成されてもよく、外周面上に軸方向より突出しないように係止部502が形成されていてもよい。
本実施形態の脱気防止弁装置501においては、図15に示すように、係止部502は、フレーム部503の周囲に互いに離間して二箇所以上に設けられている。
このほか、フレーム部503の中心軸に対して互いに120度の角度間隔で3つの係止部502を形成してもよく、または中心軸に対して互いに90度の角度間隔で4つの係止部502を形成してもよい。さらに、係止部502はフレーム部503の周上の一箇所のみに設けられてもよい。すなわち、一つの係止部502とフレーム部503とでマウスピース504の基端部543に脱気防止弁装置501を固定し、当該係止部502の開放により脱気防止弁装置501をマウスピース504から脱離可能としてもよい。
固定リング507は、円筒状のフレーム部503の内部に収容可能な外形を有するリング状をなし、固定リング507と固定部531とで弁体部505の外周縁を圧接して挟持する。
フレーム部503の円筒の内側には、図20に示すように爪532が突出して形成されている。爪532は、固定リング507がフレーム部503から抜け落ちることを防止するストッパーである。たとえば、固定リング507の遠位側面と爪532の近位側面とを当接させることにより固定リング507の抜け落ちを防止することができる。
補強部材509は、内視鏡挿入部506の弾性率を伸縮手段508よりも高め、内視鏡との密着性を向上するための部材である。
本実施形態の補強部材509は環状の内視鏡挿入部506と共通の材料にて一体成形されている。たとえば補強部材509は、図19に示すとおり、Oリングである補強部材509の断面直径が伸縮手段508の厚み寸法よりも大きい。かかるOリングである補強部材509を用いることにより伸縮手段508の内周縁部の強度を補強し、かつ内視鏡と脱気防止弁装置501との密着性を良好にし得る。
次に本発明の第五実施形態の第一変形例について図21を用いて説明する。
以下では、第一変形例について、第五実施形態との相違点を中心に説明し、第五実施形態と同様の事項についてはその説明を適宜省略する。
より具体的には、内視鏡挿入部506の内径は、これに挿通される内視鏡の外径より0mm以上、5mm以下の範囲で小さいことが好ましく、2mm以上、4mm以下の範囲で小さいことが更に好ましい。上記範囲で内視鏡挿入部506の内径を内視鏡の外径より小さくすることで、内視鏡の挿入時および抜去時の抵抗の抑制と、内視鏡に対する内視鏡挿入部506の密着性を両立することができる。これによって、内視鏡と内視鏡挿入部506との間に適度な摩擦力が得られるため、内視鏡を動かした場合の内腔542からの空気漏れを防止しつつ、内視鏡の操作時に脱気防止弁装置501が内視鏡と共にマウスピース504から抜けてしまうことを防止できる。
次に第五実施形態の他の変形例である第二変形例について図22を用いて説明する。
以下では、第二変形例について第五実施形態との相違点を中心に説明し、第五実施形態と同様の事項についてはその説明を適宜省略する。
本変形例の脱気防止弁装置501は、内視鏡の外周面に対して内視鏡挿入部506が所定の延在長さに亘って密着する点で上記実施形態(図19を参照)と相違している。
Oリング状の補強部材509は直管部565の外周側に形成され、直管部565の内周面は円筒面状をなしている。
次に本発明の第六実施形態について図23を用いて説明する。
以下では、第六実施形態について説明するが、第五実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第二の実施形態においては、脱気防止弁装置600がマウスピース640の基端部630に内装される。
詳しくは、マウスピース640における基端部630の溝部631の近位端側から、脱気防止弁装置600の突起状の係止部620の遠位端側が挿入される。係止部620は、鍔部650に当接して挿入方向において位置決めされた後に、周方向に回転することで、係止部620が穴部423に嵌り、上下方向(遠位側と近位側との方向)に固定される。さらに、突起部633があることで、係止部620は、周方向に固定される。
よって、第六実施形態においては、脱気防止弁装置600の外表面の任意の箇所を指などで把持して、マウスピース640に脱気防止弁装置600を着脱することができる。
また本発明の内視鏡用マウスピースは、内視鏡用マウスピースと本発明の脱気防止弁装置からなる内視鏡用マウスピースを包含する。
以上に説明する本発明の内視鏡検査用マウスピースにおける脱気防止弁装置の各構成および、本発明における脱気防止弁装置の各構成は、互いに適宜転用してもよい。
脱気防止弁装置とマウスピース本体との間の気密性が3kPaとは、マウスピース本体に脱気防止弁装置を装着し、マウスピース本体と脱気防止弁装置との接合面の内側と外側との間に3kPaの気圧を付加したときに、マウスピース本体と、脱気防止弁装置との間を気体が漏れないことをいう。
上述する望ましい気密性は、たとえば、固定リング507および固定部531とで外周縁を圧接して挟持された弁体部505(図17参照)と基端部543とが当接した状態で脱気防止弁装置501がマウスピース504に取り付けられることにより実現可能である。
本発明の内視鏡検査用マウスピースは、上述するバルサルバ法を用いた中下咽頭検査に限定されず、種々の経口内視鏡検査に利用可能である。
もちろん本発明の内視鏡検査用マウスピースは、内視鏡検査以外の目的で、例えば内視鏡を用いた治療の際に使用されることを除外するものではなく、内視鏡用のマウスピースとして広く使用することができる。
また本発明の脱気防止弁装置は、内視鏡用マウスピースに着設することにより内視鏡の操作時に口腔内からの息漏れを防止するとともに、内視鏡用マウスピースから脱離することにより当該マウスピースを気密性確保が重視されない内視鏡操作に適用可能である。
(1)内視鏡を挿入抜去自在に挿通する挿通孔を有するマウスピース本体と、
前記挿通孔に挿通された前記内視鏡と前記マウスピース本体との間を気密に封止する脱気防止弁装置と、
を有する内視鏡検査用マウスピース。
(2)前記脱気防止弁装置は、前記挿通孔に周設されているとともに、前記挿通孔に挿通される前記内視鏡に周着する上記(1)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(3)前記脱気防止弁装置は、前記挿通孔に周設された可撓性の伸縮部を有し、
前記伸縮部が、当該伸縮部の略中央部に設けられ前記内視鏡に周着する内視鏡挿入部を有する上記(1)または(2)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(4)前記脱気防止弁装置は、前記マウスピース本体に着脱可能に装着されるフレーム部を有する上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(5)前記フレーム部が、当該フレーム部を前記マウスピース本体の近位端に係脱可能に係止する係止部を備える上記(4)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(6)前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部と、
前記歯受部の外周を被覆する被覆部と、を有し、
前記被覆部の硬度が、前記歯受部の硬度よりも低い上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(7)前記被覆部が、前記マウスピース本体に対して脱着可能である上記(6)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(8)前記歯受部が、当該歯受部の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部を有するとともに、
前記被覆部が、内周面側において、小径部および大径部と前記小径部および前記大径部の段差により形成され径が不連続に変化する段差部とを有しており、
前記凸部と前記段差部とが係合する上記(6)または(7)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(9)前記被覆部は、外周面側において、当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有する上記(6)から(8)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(10)前記歯受部が、当該歯受部の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部を有するとともに、
前記被覆部は、外周面側において、当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有し、
前記凸部の遠位端面に設けられた第一位置決め部と、前記第二凸部の遠位端面に設けられ前記第一位置決め部に対向する第二位置決め部と、を有する上記(6)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(11)前記被覆部が、外径が長軸と短軸とを有する円筒形であって、
前記第二凸部は、前記長軸上に第一長さで延在する第一延在部と、前記短軸上に第二長さで延在する第二延在部と、を有し、
前記第一長さは、前記第二長さよりも大きい上記(9)または(10)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(12)前記第一長さは、前記第二長さの2倍以上である上記(11)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(13)前記第一延在部は、外縁に向かって肉薄に形成されている上記(11)または(12)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(14)前記第一延在部の遠位側面は、前記マウスピース本体に設けられた前記挿通孔に連通させ、かつ外周を残して肉抜きされている上記(11)から(13)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(15)前記第一延在部の近位側面の外縁が面取りされている上記(11)から(14)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(16)前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部を有し、
前記歯受部の外径が、長軸および短軸を有する上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(17)前記被覆部の内周面に、前記歯受部の外周面に当接する周方向に周回状に連続した凸状の当接部を備える上記(6)から(14)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(18)前記歯受部と、前記当接部との間の気密性が3kPa以上である上記(17)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(19)前記マウスピース本体の遠位端部と近位端部との間には、外周面から外方向に延在する鍔部を有し、
前記鍔部は、前記歯受部の前記長軸の伸長方向よりも前記短軸の伸長方向に長く延在している上記(16)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(20)前記鍔部の長軸方向と、前記第一延在部の延在方向とが直交している上記(19)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(21)前記鍔部は、前記マウスピース本体の遠位端から近位端に向けて凸状に湾曲している上記(19)または(20)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(22)前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部と、
前記歯受部の外周を被覆する被覆部と、
前記マウスピース本体の遠位端部と近位端部との間には、外周面から外方向に延在する鍔部と、を有し、
前記鍔部の裏面の基端部から前記マウスピース本体の遠位端までの最短距離と、前記被覆部の長尺方向の長さと、が略同等である上記(1)から(21)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(23)前記歯受部の外周を被覆する被覆部を有し、
前記被覆部の近位端面と、前記鍔部の遠位側面とが、互いに対応する形状である上記(19)から(22)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(24)前記鍔部の遠位側面と前記被覆部の近位端面とが互いに嵌合し非周回に設けられた凹凸部を有する上記(23)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(25)前記挿通孔が、前記マウスピース本体の近位端から遠位端に向けて、縮径部と拡径部とを有するくびれ形状である上記(1)から(24)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(26)前記脱気防止弁装置は、前記挿通孔に周設された可撓性の伸縮部を有するとともに、前記伸縮部が、当該伸縮部の略中央部に設けられ前記内視鏡に周着する内視鏡挿入部を有し、
前記伸縮部は、環状の前記内視鏡挿入部と同心であって、径方向に山部と谷部とが設けられてなる環状の蛇腹部を有し、
前記蛇腹部が、前記縮径部と前記拡径部との境界である境界部で囲まれる内円と同軸で配置され、かつ、前記蛇腹部の外縁の径は、前記内円の径よりも大きい上記(1)から(25)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(27)前記蛇腹部の内縁の径が、前記内円の径よりも小さい上記(26)に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(28)前記脱気防止弁装置と、前記マウスピース本体との間の気密性が3kPa以上である上記(1)から(27)のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
(29)内視鏡を挿入抜去自在に挿通する内腔を有する口腔内に挿入されるマウスピースの基端部に対して着脱自在に装着される、内視鏡用マウスピースに用いられる脱気防止弁装置であって、
前記マウスピースの前記基端部の外周面に装着されるフレーム部と、
前記フレーム部に設けられて前記基端部の前記外周面に係脱可能に係止する係止部と、
前記フレーム部の内側に設けられた弁体部と、
を有し、
前記弁体部は、
前記弁体部の略中央部に設けられて前記内視鏡に周着する環状の内視鏡挿入部と、
前記内視鏡挿入部に周設された可撓性の伸縮手段と、
を有していることを特徴とする脱気防止弁装置。
(30)前記係止部は、前記フレーム部の内側に向かって突き出した係止手段によって前記基端部の前記外周面に係脱可能に係止するものである上記(29)に記載の脱気防止弁装置。
(31)内視鏡を挿入抜去自在に挿通する内腔を有する口腔内に挿入されるマウスピースの基端部に対して着脱自在に装着される、内視鏡用マウスピースに用いられる脱気防止弁装置であって、
前記マウスピースの前記基端部の内周面に装着されるフレーム部と、
前記フレーム部に設けられて前記基端部の前記内周面に係脱可能に係止する係止部と、
前記フレーム部の内側に設けられた弁体部と、
を有し、
前記弁体部は、
前記弁体部の略中央部に設けられて前記内視鏡に周着する環状の内視鏡挿入部と、
前記内視鏡挿入部に周設された可撓性の伸縮手段と、
を有していることを特徴とする脱気防止弁装置。
(32)前記係止部は、前記フレーム部の外側に向かって突き出した係止手段によって前記基端部の前記内周面に係脱可能に係止するものである上記(31)に記載の脱気防止弁装置。
(33)前記係止部は、前記フレーム部の周囲に互いに離間して二箇所以上に設けられている上記(29)から(32)のいずれか一項に記載の脱気防止弁装置。
(34)前記係止部は、前記係止手段と一体に形成されて、前記係止手段を前記基端部に対して係止可能な閉状態または前記基端部から脱離可能な開状態に開閉操作する指掛け部をさらに有する上記(29)または(30)に記載の脱気防止弁装置。
(35)前記内視鏡挿入部は、前記弁体部の厚み方向に延在する直管部を有していることを特徴とする上記(29)から(34)のいずれか一項に記載の脱気防止弁装置。
(36)前記弁体部を前記フレーム部に固定する略リング状の固定部材を有している上記(29)から(35)のいずれか一項に記載の脱気防止弁装置。
(37)前記伸縮手段は、蛇腹部を含むものである上記(29)から(36)のいずれか一項に記載の脱気防止弁装置。
(38)前記蛇腹部は、平坦な傾斜部および隣接する傾斜部同士の間の折り返し部で構成され、前記折り返し部が前記傾斜部に比べて肉薄である上記(37)に記載の脱気防止弁装置。
(39)前記内視鏡挿入部の外周縁部と、前記伸縮手段の内周縁部との間に補強部材を有している上記(29)から(38)のいずれか一項に記載の脱気防止弁装置。
(40)前記補強部材がOリング状に形成されている上記(39)に記載の脱気防止弁装置。
(41)前記内視鏡挿入部の内径は、これに挿通される前記内視鏡の外径以下である上記(29)から(40)のいずれか一項に記載の脱気防止弁装置。
12・・・挿通孔
14・・・フレーム部
16・・・伸縮部
17・・・内視鏡挿入部
18・・・脱気防止弁装置
20・・・つまみ部
21・・・係止手段
22・・・係合突起部
23・・・下端部
24・・・係止部
25・・・上端部
26・・・歯受部
28、29、29A・・・被覆部
30・・・凸部
32・・・大径部
34・・・小径部
35・・・被覆部
36・・・長軸
37・・・段差部
38・・・短軸
40・・・外周面
42・・・鍔部
50・・・第二凸部
51、52・・・端面
54・・・係合受部
59・・・固定リング
60・・・閉止栓部
61・・・マウスピース本体
100・・・内視鏡検査用マウスピース
110・・・縮径部
111・・・拡径部
112・・・境界部
112A・・・内円
114・・・山部
116・・・谷部
120・・・蛇腹部
120A・・・外縁
120B・・・内縁
200・・・マウスピース
210・・・裏面
300・・・内視鏡検査用マウスピース
310・・・長軸
311・・・第一長さ
312・・・第一延在部
313・・・外周
314・・・凹部
315・・・外縁
316・・・当接部
320・・・短軸
321・・・第二長さ
322・・・第二延在部
323・・・第一位置決め部
324・・・第二位置決め部
351・・・近位端面
352・・・遠位側面
353・・・凹凸部
414・・・フレーム部
418・・・脱気防止弁装置
420・・・係合受部
421・・・筒部
422・・・嵌合凸部
423・・・穴部
425・・・嵌合凹部
426・・・嵌合留部
501・・・脱気防止弁装置
502・・・係止部
503・・・フレーム部
504・・・マウスピース
505・・・弁体部
506・・・内視鏡挿入部
507・・・固定リング
508・・・伸縮手段
509・・・補強部材
513・・・伸縮部
521・・・係止手段
522・・・指掛け部
523・・・接合部
531・・・固定部
532・・・爪
541・・・拡径部
542・・・内腔
543・・・基端部
544・・・体外部
545・・・鍔部
546・・・口腔内部
547・・・第一開口部
548・・・第二開口部
549・・・カバー
554・・・閉止栓部
562・・・挿通孔
565・・・直管部
582・・・折り返し部
583・・・傾斜部
600・・・脱気防止弁装置
620・・・係止部
630・・・基端部
631・・・溝部
632・・・穴部
633・・・突起部
640・・・マウスピース
650・・・鍔部
A・・・最短距離
Claims (26)
- 内視鏡を挿入抜去自在に挿通する挿通孔を有するマウスピース本体と、
前記挿通孔に挿通された前記内視鏡と前記マウスピース本体との間を気密に封止する脱気防止弁装置と、
前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部と、
前記歯受部の外周を被覆する被覆部と、を有し、
前記被覆部の硬度が、前記歯受部の硬度よりも低く、
前記歯受部が、当該歯受部の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部を有するとともに、
前記被覆部は、前記凸部よりも大径であり且つ当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有し、
前記凸部の遠位端面に設けられた第一位置決め部と、前記第二凸部の遠位端面に設けられ前記第一位置決め部に対向する第二位置決め部と、を有する内視鏡検査用マウスピース。 - 内視鏡を挿入抜去自在に挿通する挿通孔を有するマウスピース本体と、
前記挿通孔に挿通された前記内視鏡と前記マウスピース本体との間を気密に封止する脱気防止弁装置と、
前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部と、
前記歯受部の外周を被覆する被覆部と、を有し、
前記被覆部の硬度が、前記歯受部の硬度よりも低く、
前記被覆部は、外径が長軸と短軸とを有する円筒形であって、外周面側において、当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有し、
前記第二凸部は、前記長軸上に第一長さで延在する第一延在部と、前記短軸上に第二長さで延在する第二延在部と、を有し、
前記第一長さは、前記第二長さよりも大きく、
前記第一延在部の遠位側面は、前記マウスピース本体に設けられた前記挿通孔に連通させ、かつ外周を残して肉抜きされている内視鏡検査用マウスピース。 - 内視鏡を挿入抜去自在に挿通する挿通孔を有するマウスピース本体と、
前記挿通孔に挿通された前記内視鏡と前記マウスピース本体との間を気密に封止する脱気防止弁装置と、
前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部と、
前記歯受部の外周を被覆する被覆部と、を有し、
前記被覆部の硬度が、前記歯受部の硬度よりも低く、
前記被覆部の内周面に、前記歯受部の外周面に当接する周方向に周回状に連続した凸状の当接部を備える内視鏡検査用マウスピース。 - 内視鏡を挿入抜去自在に挿通する挿通孔を有するマウスピース本体と、
前記挿通孔に挿通された前記内視鏡と前記マウスピース本体との間を気密に封止する脱気防止弁装置と、
前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部と、
前記歯受部の外周を被覆する被覆部と、を有し、
前記被覆部の硬度が、前記歯受部の硬度よりも低く、
前記被覆部は、外径が長軸と短軸とを有する円筒形であって、外周面側において、当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有し、
前記第二凸部は、前記長軸上に第一長さで延在する第一延在部と、前記短軸上に第二長さで延在する第二延在部と、を有し、
前記第一長さは、前記第二長さよりも大きく
前記第一延在部は、延在先にある外縁に向かうにつれて肉薄に形成されている内視鏡検査用マウスピース。 - 前記脱気防止弁装置は、前記挿通孔に周設されているとともに、前記挿通孔に挿通される前記内視鏡に周着する請求項1から4のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記脱気防止弁装置は、前記挿通孔に周設された可撓性の伸縮部を有し、
前記伸縮部が、当該伸縮部の略中央部に設けられ前記内視鏡に周着する内視鏡挿入部を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記脱気防止弁装置は、前記マウスピース本体に着脱可能に装着されるフレーム部を有する請求項1から6のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記フレーム部が、当該フレーム部を前記マウスピース本体の近位端に係脱可能に係止する係止部を備える請求項7に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記被覆部が、前記マウスピース本体に対して脱着可能である請求項1から8のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記歯受部が、当該歯受部の遠位端部において径方向の外側に突出する凸部を有するとともに、
前記被覆部が、内周面側において、小径部および大径部と前記小径部および前記大径部の段差により形成され径が不連続に変化する段差部とを有しており、
前記凸部と前記段差部とが係合する請求項1から9のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記被覆部は、外周面側において、当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有する請求項3、5から10のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記被覆部が、外径が長軸と短軸とを有する円筒形であって、
前記第二凸部は、前記長軸上に第一長さで延在する第一延在部と、前記短軸上に第二長さで延在する第二延在部と、を有し、
前記第一長さは、前記第二長さよりも大きい請求項1または11に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記第一長さは、前記第二長さの2倍以上である請求項2、4または12に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記第一延在部の近位側面の外縁が面取りされている請求項2、4、12または13に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記マウスピース本体の遠位端部に設けられた筒状の歯受部を有し、
前記歯受部の外径が、長軸および短軸を有する請求項1から11のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記歯受部と、前記当接部との間の気密性が3kPa以上である請求項3に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記マウスピース本体の遠位端部と近位端部との間には、外周面から外方向に延在する鍔部を有し、
前記鍔部は、前記歯受部の前記長軸の伸長方向よりも前記短軸の伸長方向に長く延在している請求項15に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記被覆部は、外径が長軸と短軸とを有する円筒形であって、外周面側において、当該被覆部の遠位端部において径方向の外側に突出する第二凸部を有し、
前記第二凸部は、前記長軸上に第一長さで延在する第一延在部と、前記短軸上に第二長さで延在する第二延在部と、を有し、
前記鍔部の長軸方向と、前記第一延在部の延在方向とが直交している請求項17に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記鍔部は、前記マウスピース本体の遠位端から近位端に向けて凸状に湾曲している請求項17または18に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記マウスピース本体の遠位端部と近位端部との間には、外周面から外方向に延在する鍔部を有し、
前記鍔部の裏面の基端部から前記マウスピース本体の遠位端までの最短距離と、前記被覆部の長尺方向の長さと、が略同等である請求項1から19のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記被覆部の近位端面と、前記鍔部の遠位側面とが、互いに対応する形状である請求項17から20のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記鍔部の遠位側面と前記被覆部の近位端面とが互いに嵌合し非周回に設けられた凹凸部を有する請求項21に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記挿通孔が、前記マウスピース本体の近位端から遠位端に向けて、縮径部と拡径部とを有するくびれ形状である請求項1から22のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記脱気防止弁装置は、前記挿通孔に周設された可撓性の伸縮部を有するとともに、前記伸縮部が、当該伸縮部の略中央部に設けられ前記内視鏡に周着する内視鏡挿入部を有し、
前記伸縮部は、環状の前記内視鏡挿入部と同心であって、径方向に山部と谷部とが設けられてなる環状の蛇腹部を有し、
前記蛇腹部が、前記縮径部と前記拡径部との境界である円形の境界部の内縁と同軸で配置され、かつ、前記蛇腹部の外縁の径は、前記内縁の径よりも大きい請求項23に記載の内視鏡検査用マウスピース。 - 前記蛇腹部の内縁の径が、前記境界部の前記内縁の径よりも小さい請求項24に記載の内視鏡検査用マウスピース。
- 前記脱気防止弁装置と、前記マウスピース本体との間の気密性が3kPa以上である請求項1から25のいずれか一項に記載の内視鏡検査用マウスピース。
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