JP6425177B2 - コンクリート表面処理方法 - Google Patents

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本発明は、コンクリートの少なくとも外表面を着色する際に用いて好適なコンクリート表面処理方法に関する。
一般に、擁壁,河川護岸,堰堤等のコンクリート建造物における表面の明度は7〜9程度の高い値になっており、人工物として目立つなど、周辺の風景に馴染まない存在になっている。このため、近時、コンクリートの外表面の明度を6以下に抑制することにより目立たなくし、より自然環境に溶け込ませることができるコンクリート建造物も要請されており、この要請に応えるコンクリートの着色方法も提案されている。
従来、コンクリートの外表面に着色する方法としては、コンクリートの成分となるセメント等の材料と一緒に顔料を混入させる着色方法や完成したコンクリートの表面に顔料を塗布する着色方法が知られている。
材料と一緒に顔料を混入させる着色方法としては、特許文献1に開示される「生物共生式護岸用護岸パネル及びその製作方法」で使用される方法が知られている。この生物共生式護岸の護岸パネルは、その表面側の水面付近で小生物が棲息するのに適した形にするとともに、貫通孔からの裏込め材の流出を防止することを目的としたものであり、具体的には、コンクリート製の護岸パネルの表面側に多数の石積み模様を形成し、石積み模様間に形成される凹溝の内周側の高さ、もしくは幅を護岸パネルの表面側から背面側へかけて小さくすると共に、凹溝の、石積み模様の表面からの深さを凹溝の表面側の高さ、もしくは幅より大きくするなどし、特に、コンクリート中に、暗色の顔料を混入させて製作したものである。
また、表面に顔料を塗布する着色方法としては、特許文献2に開示される「コンクリートブロック及びコンクリートブロックの印刷方法」が知られている。この方法は、表面に気泡があり色がグレーなどであるコンクリートブロックの表面にインクジェット印刷した場合であっても、陰影のある鮮明な印刷画像を得れるようにすることを目的としたものであり、具体的には、コンクリートブロックのフェイスシェル面に印刷画像をインクジェット印刷するためのコンクリートブロックの印刷方法であって、複数の撮影画像の明度及び彩度のうちの少なくともいずれかが互いに異なるようにしたものである。
特開2000−355921号公報 特開2012−196606号公報
しかし、上述した従来におけるコンクリートの外表面の着色方法は、次のような問題点があった。
第一に、特許文献1で開示される顔料を混入させる着色方法は、全体の色ムラが発生しやすく、かつ色彩は単調になりやすい。結局、明度は抑制できたとしても、自然味を出しにくい。しかも、コンクリート全体を着色することになるため、多量の顔料及びこの顔料をミキサーに投入する投入機などが必要になるとともに、使用後の、ミキサー,投入機,型枠等の洗浄も必要になるなど、大幅なコストアップ要因になる。加えて、多量の顔料は、本来、必要なコンクリート組成に悪影響を及ぼす虞れもあるなど、信頼性の低下要因としても無視できない。
第二に、特許文献2で開示される表面に顔料を塗布する着色方法は、コンクリートの養生後、塗布工程(塗装工程,印刷工程)が必要になり、これを実現する大掛かりな設備が必要になる。しかも、完成したコンクリートの表面に対する後発的な塗布処理となるため、長期的な耐久性に劣るとともに、定期的なメンテナンスや再塗布処理等も要求され、顔料を混入させる着色方法と同様、大幅なコストアップを招く。しかも、作業が天候に左右されやすいため、工期が安定しなかったり長期化する要因にもなる。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したコンクリート表面処理方法の提供を目的とするものである。
本発明に係るコンクリート表面処理方法は、上述した課題を解決するため、コンクリートCの表に現れる外表面Cpの全部又は一部を着色するに際し、予め、少なくともコンクリートCの外表面Cpの明度及び/又は彩度を低減させる色を有する墨汁を用いた顔料と水溶性離型剤を混合させて生成した混合剤2と、コンクリートCを打設する型枠体3における外表面Cpの全部又は一部に対面する型枠面Fpに、ランダム形状の凹凸部Pによる凹凸面を形成し、かつ当該凹凸部Pを構成する凹部Pdの長手方向に対する直角方向の幅寸法Ldを、0.1〜5〔mm〕の範囲に選定して形成した特定型枠メンバ3cとを用意し、コンクリートCの打設施工時に、特定型枠メンバ3cを含む型枠体3を組立てるとともに、少なくとも特定型枠メンバ3cにおける型枠面Fpに混合剤2を均等に塗布し、この後、顔料及び離型剤を含まない未固化コンクリートCoを型枠体3に打設することにより、擁壁,河川護岸又は堰堤に用いるコンクリートCに対する表面処理を行うことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、必要に応じて、型枠体3に未固化コンクリートCoを打設した後、当該型枠体3に対して振動を付与することが望ましい。
このような手法による本発明に係るコンクリート表面処理方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) コンクリートC全体の着色を伴わないため、多量の顔料やこの顔料をミキサーに投入する投入機などが不要になり、また、使用後の洗浄工程も大幅に縮小されるとともに、塗布工程(塗装工程,印刷工程)に伴う大掛かりな設備も不要になる。特に、実施に際しては、特定型枠メンバ3c、及び顔料と離型剤を含む混合剤2を追加すれば足りるため、容易に実施できるとともに、大幅なコストダウンを実現できる。
(2) 特定型枠メンバ3cの凹凸部Pに塗布した、顔料と離型剤を含む混合剤2を、未固化コンクリートCoの表面に対して転写するようにしたため、混合剤2中の顔料の一部が未固化コンクリートCo中に浸透し、長期間の放置にも劣化しにくいなど、耐久性に優れた着色処理を実現できる。
(3) 所定密度の凹凸部Pによる凹凸面を形成した特定型枠メンバ3cを用いるため、明度や彩度等を有効に低下させることができることと併せ、外観的な自然味を効果的に醸し出すことができる。これにより、従来のような、彩度や明度等が単調になることにより外観が人工物として目立ちやすい不具合を解消できる。
(4) 特定型枠メンバ3cにおける凹凸部Pをランダム形状に形成するとともに、凹凸部Pを構成する凹部Pdの長手方向に対する直角方向の幅寸法Ldを、0.1〜5〔mm〕の範囲に選定したため、未固化コンクリートCoの流動性と凹凸部Pの粗面性を好適な状態にマッチングでき、より確実かつ良好な転写を実現できるとともに、自然味に優れた外観性を確保できる。
(5) 顔料として、少なくともコンクリートCの外表面Cpの明度及び/又は彩度を低減させる色を有する顔料、特に、墨汁を用いたため、必要な明度及び/又は彩度を容易に調整でき、自然味に優れ、周辺の風景に馴染ませる観点から最適な外表面Cpを実現できるとともに、自然環境に適合する観点からも最適な顔料として利用できる。
(6) 離型剤として、水溶性離型剤を用いたため、特に、墨汁と混合した際におけるマッチング性に優れた離型剤として利用でき、油性離型剤等と異なり良好な転写効果を得ることができる。
(7) 好適な態様により、型枠体3に未固化コンクリートCoを打設した後、当該型枠体3に対して所定時間にわたって振動を付与するようにすれば、混合剤2が塗布された凹凸部Pの凹部Pdに、未固化コンクリートCoを確実に侵入させることができるため、より安定した転写処理を実現できるとともに、外表面Cpにおける、より良質な外観性を確保できる。
本発明の好適実施形態に係るコンクリート表面処理方法を説明するためのフローチャート、 同コンクリート表面処理方法に使用する特定型枠メンバの一部拡大図及び一部断面図を含む正面図、 同コンクリート表面処理方法を説明するための模式的型枠体の断面を示す工程説明図、 同コンクリート表面処理方法を説明するための模式的型枠体の断面を示す他の工程説明図、 同コンクリート表面処理方法により処理したコンクリートの一部拡大図及び一部断面図を含む正面図、 同コンクリート表面処理方法により処理したコンクリートの外表面の一部を撮影した写真、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るコンクリート表面処理方法に使用する特定型枠メンバ3cを含む型枠体3について、図2〜図4を参照して説明する。
図3及び図4は、コンクリートブロック(コンクリート製品)Cxを製造する型枠体3を示す。例示の型枠体3は、理解を容易にするため、最もシンプルな構造を模式的に示している。型枠体3は、六つの主要メンバを備えており、具体的には、前側の型枠メンバ3c(図3中、右側)、後側の型枠メンバ3s(図3中、左側)、上側の型枠メンバ3u、下側の型枠メンバ3d、右側の型枠メンバ3p(図3中、奥側)、左側の型枠メンバ(図3中、図に現れない手間側)の六つの型枠メンバを備える。各型枠メンバ3c,3s,3u,3d,3p…は鉄板により一体形成する。
この場合、前側の型枠メンバ3cは、特定型枠メンバ3cとなる。この特定型枠メンバ3cは、図2(a)に示すように、全体を矩形状に形成した型枠面Fpを有するとともに、この型枠面Fpの周縁には、図3に示すように、直角方向に折曲形成したフレーム状(リブ状)のフランジ部3cfを一体に有する。また、型枠面Fpには、所定密度の凹凸部Pにより形成した凹凸面を有する。この場合、凹凸部Pは、図2(b)及び(c)に示すように、ランダム形状に形成するとともに、凹凸部Pを構成する凹部Pdの長手方向に対する直角方向の幅寸法Ldは、0.1〜5〔mm〕の範囲に選定することが望ましい。この場合の長手方向とは、必ずしも直線のみではなく、凹部Pdの全体形状に沿った曲線も含まれる。この凹凸部Pは、特定型枠メンバ3cに対してプレス成形等により容易に形成できる。
このように、特定型枠メンバ3cにおける凹凸部Pをランダム形状に形成するとともに、凹凸部Pを構成する凹部Pdの長手方向に対する直角方向の幅寸法Ldを、0.1〜5〔mm〕の範囲に選定すれば、未固化コンクリートCoの流動性と凹凸部Pの粗面性を好適な状態にマッチングできるため、より確実かつ良好な転写を実現できるとともに、自然味に優れた外観性を確保できる利点がある。
一方、特定型枠メンバ3c以外の他の型枠メンバ3s,3u,3d,3p…は、内面を構成する型枠面を平坦面となる通常の型枠メンバとして構成できる。この場合、型枠メンバ3sの全体形状は、凹凸部Pを形成しない点を除いて、特定型枠メンバ3cと同一の大きさ及び同一形状に形成できる。また、他の型枠メンバ3u,3d,3p…は矩形の鉄板により形成でき、これら六つの型枠メンバ3c,3s,3u,3d,3p…を組み付けることにより、図3及び図4に示す型枠体3を構成できる。
次に、本実施形態に係るコンクリート表面処理方法について、図2〜図6を参照しつつ図1に示すフローチャートに従って説明する。
実施形態で例示するコンクリートCは、図4に示すコンクリートブロック(コンクリート製品)Cxである。コンクリートブロックCxの製造に際しては、予め、混合剤2を準備する。この混合剤2の生成には、混合成分材料として、顔料と離型剤を使用する(ステップS1)。
顔料としては、特定の顔料に限定するものではないが、少なくともコンクリートCの外表面Cpの明度及び/又は彩度を一定値以下に低減させる色を有する顔料を選定する。顔料としては、所定の濃度に調整した墨汁を用いる。このように、顔料として、コンクリートCの少なくとも外表面Cpの明度及び/又は彩度を一定値以下に低減させる色を有する顔料を選定、特に、所定の濃度に調整した墨汁を用いれば、必要な明度及び/又は彩度を容易に調整できるため、自然味に優れ、周辺の風景に馴染ませる観点から最適な外表面Cpを実現できるとともに、自然環境に適合する観点からも最適な顔料として利用できる。即ち、墨汁は、通常、ニカワ等により周りが覆われた細かい粒子状の炭素が水中に分散するコロイド状になっているため、後述する水溶性離型剤に対して良好に混合させることができるとともに、主に自然素材からなるため、自然環境に悪影響を及ぼさない利点を有している。なお、墨汁は、外表面Cpの目的とする明度及び/又は彩度が得られるように、予め濃度を調整する。
一方、離型剤には、水溶性離型剤を用いる。水溶性離型剤は、通常、動植物油,鉱物油等を基油として使用し、この基油に添加剤と乳化剤を混合したものであり、水で希釈することができる。離型剤として、このような水溶性離型剤を用いれば、特に、上述した墨汁と混合した際におけるマッチング性に優れた離型剤として利用できるため、油性離型剤等と異なり良好な転写効果を得ることができる利点がある。
次いで、準備した墨汁と離型剤を混合する混合処理を行う(ステップS2)。この場合、配合する墨汁と離型剤の割合は、予め実験等により求めることができるが、本実施形態では、水溶性離型剤100〔重量%〕に対して墨汁7〜8〔重量%〕程度配合することにより、完成時の明度として、4.5(日照:94,000〔lx〕)の良好な結果を得た。なお、混合処理では、必要に応じて、希釈水や他の添加剤などを配合することができる。以上により、墨汁と離型剤を混合させた目的の混合剤2を生成することができる(ステップS3)。
次に、具体的な製造手順について説明する。まず、別途の製作工程で製作される前述した前側の特定型枠メンバ3cを準備するとともに、残りの型枠メンバ、即ち、後側の型枠メンバ3s、上側の型枠メンバ3u、下側の型枠メンバ3d、右側の型枠メンバ3p、及び左側の型枠メンバをそれぞれ準備する(ステップS4,S5)。そして、図3に示すように、上側の型枠メンバ3uを除き、他の型枠メンバ3c,3s,3d,3p…をそれぞれ対応する位置に配して型枠体3を組立てる(ステップS6)。
次いで、型枠体3の内面(キャビティ面)に、前述した混合剤2を均等に塗布する(ステップS7)。この場合、混合剤2は、少なくとも特定型枠メンバ3cにおける凹凸部Pを有する型枠面Fpに塗布する。なお、特定型枠メンバ3c以外の他の型枠メンバ3s…の内面には、混合剤2を同様に塗布してもよいし、墨汁が混合しない離型剤のみを標準手法により塗布してもよい。この場合、混合剤2(及び/又は離型剤)の塗布は、型枠体3として組付けた後で塗布してもよいし、或いは型枠体3を組付ける前の型枠メンバ3c,3s,3u,3d,3p…にそれぞれ個別に塗布し、この後、塗布の終了した型枠メンバ3c,3s,3d,3p…を型枠体3として組付けてもよい。
混合剤2(及び/又は離型剤)の塗布処理が終了したなら、型枠体3の上端開口から当該型枠体3の内部に未固化コンクリートCoを打設する(ステップS8)。型枠体3の内部に未固化コンクリートCoを完全に充填したなら打設を終了させ、上側の型枠メンバ3uにより型枠体3の上端開口を閉塞する。この状態を図4に示す。
また、未固化コンクリートCoの打設終了後、型枠体3に対しては振動を付与することが望ましい(ステップS9)。なお、振動の付与は必須の工程となるものではないが、振動を付与することにより、混合剤2が塗布された凹凸部Pの凹部Pdに、未固化コンクリートCoを確実に侵入させることができるとともに、未固化コンクリートCoに対して墨汁の一部を浸透(混合)させ、コンクリートCに対して、より確実かつ安定に墨汁を付着(転写)させることができる。加えて、未固化コンクリートCoの流動性等により品質にバラツキを生じる不具合を回避することができるとともに、外表面Cpにおける、より良質な外観性を確保できる。振動を付与する方法としては、例えば、振動発生機材を用意し、この振動発生機材を特定型枠メンバ3cの外面に当接させるなどにより振動を付与することができる。振動発生機材としては、振動を発生する各種機材を適用可能である。
そして、停止条件となる設定時間が経過したなら振動付与を停止する(ステップS10,S11)。この後、コンクリートCに対する養生処理を行う(ステップS12)。具体的には、所定期間にわたって放置することによりコンクリートCを自然固化させる。そして、養生処理が終了したなら、各型枠メンバ3c,3s,3u…を、順次、固化したコンクリートCから離脱させる離型作業を行う(ステップS13)。これにより、図5(a)に示すコンクリートブロックCxを得ることができる(ステップS14)。また、同時に本実施形態に係るコンクリート表面処理方法による外表面Cpに対する表面処理を行うことができる。
図5(a)には、コンクリートブロックCxの外表面Cp(正面図)の全体形状を示すとともに、図5(b)にはこの外表面Cpの部分拡大図を示し、さらに、図5(c)はこの外表面Cpの一部の断面図を示す。一方、図6には、実際に得られた外表面Cpの一部の拡大写真を示す。
このように表面処理されるコンクリートブロックCxの外表面Cpには、図5(c)に示すように、特定型枠メンバ3cの型枠面Fpにおける凹凸部Pの凹部Pdに対応する凸部Cdが形成されるとともに、凹凸部Pの凸部Pmに対応する凹部Cmが形成される。また、同時に、特定型枠メンバ3cにおける型枠面Fpの凹凸部Pに塗布した混合剤2における墨汁は、コンクリートブロックCxの外表面Cpに転写される。この場合、転写された墨汁による転写着色部2aは、図5(b)及び(c)、更には図6に示すように、主に、凸部Cdと凹部Cm間における段差部分及びその周辺に集中することが認められ、段差部分及びその周辺が比較的濃く着色されるとともに、凸部Cdの平坦部分と凹部Cmの平坦部分は、比較的薄く着色される。
よって、このような本実施形態に係るコンクリート表面処理方法によれば、基本的な方法として、予め、顔料と離型剤を混合させて生成した混合剤2と、コンクリートCを打設する型枠体3における外表面Cpの全部又は一部に対面する型枠面Fpに所定密度の凹凸部Pによる凹凸面を形成した特定型枠メンバ3cとを用意し、コンクリートCの打設施工時に、特定型枠メンバ3cを含む型枠体3を組立てるとともに、少なくとも特定型枠メンバ3cにおける型枠面Fpに混合剤2を均等に塗布し、この後、未固化コンクリートCoを型枠体3に打設するようにしたため、コンクリートC全体の着色を伴わない。したがって、多量の顔料やこの顔料をミキサーに投入する投入機などが不要になり、また、使用後の洗浄工程も大幅に縮小されるとともに、塗布工程(塗装工程,印刷工程)に伴う大掛かりな設備も不要になる。特に、実施に際しては、特定型枠メンバ3c、及び顔料と離型剤を含む混合剤2を追加すれば足りるため、容易に実施できるとともに、大幅なコストダウンを実現できる。
しかも、特定型枠メンバ3cの凹凸部Pに塗布した、顔料と離型剤を含む混合剤2を、未固化コンクリートCoの表面に対して転写するようにしたため、混合剤2中の顔料の一部が未固化コンクリートCo中に浸透し、長期間の放置にも劣化しにくいなど、耐久性に優れた着色処理を実現できる。加えて、所定密度の凹凸部Pによる凹凸面を形成した特定型枠メンバ3cを用いるため、明度や彩度等を有効に低下させることができることと併せ、外観的な自然味を効果的に醸し出すことができる。これにより、従来のような、彩度や明度等が単調になることにより外観が人工物として目立ちやすい不具合を解消できる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、例示の実施形態では、コンクリートブロックCxの前側の面(正面)のみを外表面Cpとしたが、同様に、左右側の面や上側の面を外表面Cpとしてもよい。したがって、例示の場合、特定型枠メンバとして型枠メンバ3cにのみ適用して凹凸部Pを形成した場合を示したが、その他、上側の型枠メンバ3u,右側の型枠メンバ3p,左側の型枠メンバを、それぞれ特定型枠メンバとして凹凸部Pを形成してもよい。さらに、コンクリートCは、コンクリート製品として構成されるコンクリートブロックCxを例示したが、現場で直接施工するコンクリートC、即ち、現場で直接型枠を施工し、擁壁等を建造する際におけるコンクリートCであってもよい。
本発明に係るコンクリート表面処理方法は、擁壁,河川護岸,堰堤等の各種コンクリート建造物等におけるコンクリートの外表面を着色する際に用いることができる。
2:混合剤,3:型枠体,3c:特定型枠メンバ,C:コンクリート,Cp:コンクリートの外表面,Co:未固化コンクリート,P:凹凸部,Pd:凹凸部を構成する凹部,Fp:凹凸面,Ld:凹部の長手方向以外の幅寸法

Claims (2)

  1. コンクリートの表に現れる外表面の全部又は一部を着色するコンクリート表面処理方法であって、予め、少なくとも前記コンクリートの外表面の明度及び/又は彩度を低減させる色を有する墨汁を用いた顔料と水溶性離型剤を混合させて生成した混合剤と、コンクリートを打設する型枠体における前記外表面の全部又は一部に対面する型枠面に、ランダム形状の凹凸部による凹凸面を形成し、かつ当該凹凸部を構成する凹部の長手方向に対する直角方向の幅寸法を、0.1〜5〔mm〕の範囲に選定して形成した特定型枠メンバとを用意し、コンクリートの打設施工時に、前記特定型枠メンバを含む型枠体を組立てるとともに、少なくとも前記特定型枠メンバにおける前記型枠面に前記混合剤を均等に塗布し、この後、顔料及び離型剤を含まない未固化コンクリートを前記型枠体に打設することにより、擁壁,河川護岸又は堰堤に用いるコンクリートに対する表面処理を行うことを特徴とするコンクリート表面処理方法。
  2. 前記型枠体に前記未固化コンクリートを打設した後、当該型枠体に対して振動を付与することを特徴とする請求項1記載のコンクリート表面処理方法。
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