JP6425056B2 - アルカリ乾電池 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ乾電池の負極の改良に関する。
アルカリ乾電池(アルカリマンガン乾電池)は、容量が大きく、大きな電流を取り出すことができるため、広く利用されている。アルカリ乾電池では、一般に、負極活物質として亜鉛や亜鉛合金の粉末を含むゲル状の負極が利用されている。アルカリ電解液による負極活物質の腐食を抑制する観点から、特許文献1および特許文献2では、アルカリ乾電池の負極活物質の防食剤として、テレフタル酸やサリチル酸などのアリールカルボン酸を用いることが提案されている。
一方、ポータブルオーディオ機器、電子ゲーム、ライト、おもちゃなどの用途では、アルカリ乾電池に中程度の電流領域(例えば、50mA〜500mA)における高い放電特性(中レート放電特性)が求められる。高レート放電特性や低レート放電特性に優れる場合であっても、必ずしも優れた中レート放電特性が得られるわけではない。
特開昭61−208753号公報 特開平2−194103号公報
一般にアルカリ乾電池では、放電時に、負極活物質である亜鉛又は亜鉛合金から亜鉛イオンが放出され、一部の亜鉛イオンが錯体化する。放電末期には、更に酸化亜鉛が生成し、負極活物質粒子表面に酸化亜鉛が析出する。これらの反応は、低レート放電時と比較して中レート放電時には促進され易い。特に、放電末期には酸化亜鉛の生成および析出が促進されることで負極活物質粒子表面に酸化亜鉛が厚く堆積する。これにより、負極活物質粒子の放電反応サイトが閉塞するため、負極活物質粒子内部の未反応の亜鉛を放電することができなくなる。すなわち、負極活物質粒子が、未反応亜鉛を多く残したまま不働態化することで放電停止が早まる。従って、負極活物質粒子表面の放電反応サイトの閉塞とこれに伴う負極活物質粒子の不働態化を抑制できれば、中レート放電時のアルカリ乾電池を長寿命化できると考えられる。
特許文献1や特許文献2のように、テレフタル酸やサリチル酸を負極に用いると、アルカリ電解液による亜鉛の腐食はある程度抑制できると期待される。しかし、これらを用いても、中レート放電時の電池寿命を向上する効果はほとんど得られない。
本開示の目的は、中レート放電時のアルカリ乾電池を長寿命化することである。
本開示の一局面は、正極と、負極と、アルカリ電解液とを含み、
負極は、亜鉛を含む負極活物質と、テレフタル酸化合物とを含み、
テレフタル酸化合物は、電子求引性置換基を有するテレフタル酸またはその塩である、アルカリ乾電池に関する。
本開示によれば、アルカリ乾電池を中レートで放電した際の寿命を向上することができる。
図1は、本発明の一実施形態におけるアルカリ乾電池の一部を断面とする正面図である。
本発明の一実施形態に係るアルカリ乾電池は、正極と、負極と、アルカリ電解液とを含む。負極は、亜鉛を含む負極活物質と、テレフタル酸化合物とを含む。テレフタル酸化合物は、電子求引性置換基を有するテレフタル酸またはその塩である。
従来、アルカリ乾電池において、アルカリ電解液により負極活物質が溶解することを抑制する観点から、負極に防食剤を添加する試みがなされている。テレフタル酸やサリチル酸は、このような防食剤として機能し、負極活物質表面での電解液の分解を抑制すると考えられている。
一方、アルカリ乾電池を中レート放電する際には、放電が進行するにつれて負極活物質粒子の表面に酸化亜鉛が厚く堆積し、反応サイトが閉塞することで、負極活物質粒子が不働態化される。これにより、負極活物質が放電反応に利用されなくなるため、電池寿命が短くなる。酸化亜鉛による負極活物質の不働態化を抑制できれば、中レート放電時の電池寿命を向上できると考えられる。しかし、テレフタル酸やサリチル酸などの防食剤を負極に添加しても、中レート放電時の電池寿命を向上することは難しい。なお、高レート放電時や低レート放電時の電池寿命が長くても、必ずしも、中レート放電時の電池寿命を長くできるとは限らない。
本実施形態では、電子求引性置換基を有するテレフタル酸またはその塩といった特定のテレフタル酸化合物を負極に使用することで、中レート放電時の電池寿命を向上できる。その理由は定かではないが、上記テレフタル酸化合物が亜鉛と何らかの相互作用を起こして、反応サイトの閉塞や酸化亜鉛の析出を抑制し、その結果、負極活物質の不動態化による放電停止を遅延させるものと考えられる。
アルカリ乾電池の負極は、負極活物質を含むゲル状負極である。テレフタル酸は、負極のゲルに溶解し難いため、亜鉛と相互作用し難く、酸化亜鉛の析出抑制効果が低いと考えられる。それに対し、上記のテレフタル酸化合物は、電子求引性置換基を有することで、ゲルに溶解し易くなり、亜鉛と相互作用し易くなると考えられる。そのため、ゲルに対するテレフタル酸化合物の溶解性が、酸化亜鉛の析出抑制効果に何らかの影響を与えていると考えられる。しかし、フタル酸やイソフタル酸は、負極のゲルに溶解するものの、中レート放電時の電池寿命の向上効果はほとんど得られない。そのため、ゲルに対する溶解性だけが、酸化亜鉛の析出抑制効果に影響しているのではなく、溶解性とは別に、亜鉛との相互作用に何らかの影響を与える因子が存在するものと推測される。
上記テレフタル酸化合物は、ゲル電解質中で溶解・電離し、イオン状態となり効果を生じていると考えられる。従って、上記テレフタル酸化合物イオン、あるいはハロゲン化物イオンとハロゲンなどを遊離したテレフタル酸イオンとをゲル電解質中に含むことが好ましい。
なお、例えば、テレフタル酸と共にハロゲン化物イオンを含ませる方法として、ハロゲン化物カリウムとテレフタル酸とを共に添加する方法も考えられる。しかしながら、この方法だと、テレフタル酸の難溶性により、テレフタル酸イオンを生じにくい為、好ましくない。
以下、本実施形態に係るアルカリ乾電池を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
図1は、本発明の一実施形態におけるアルカリ乾電池の横半分を断面とする正面図である。図1に示すように、アルカリ乾電池は、中空円筒形の正極2と、正極2の中空部内に配された負極3と、これらの間に配されたセパレータ4と、アルカリ電解液(図示せず)とを含み、これらが、正極端子を兼ねた有底円筒形の電池ケース1内に収容されている。正極2は、電池ケース1の内壁に接して配され、正極2の中空部内には、セパレータ4を介して、ゲル状の負極3が充填されている。セパレータ4は、有底円筒形であり、正極2の中空部の内面に配され、正極2と負極3とを隔離するとともに、負極3と電池ケース1とを隔離している。正極2は、二酸化マンガンとアルカリ電解液とを含有し、負極3は、亜鉛を含む負極活物質とテレフタル酸化合物に加え、通常、アルカリ電解液とゲル化剤とを含む。
電池ケース1の開口部は、封口ユニット9により封口されている。封口ユニット9は、ガスケット5、負極端子を兼ねる負極端子板7、および負極集電体6からなる。負極集電体6は負極3内に挿入されている。負極集電体6は、頭部と胴部とを有する釘状の形態を有しており、胴部はガスケット5の中央筒部に設けられた貫通孔に挿入され、負極集電体6の頭部は負極端子板7の中央部の平坦部に溶接されている。電池ケース1の開口端部は、ガスケット5の外周端部を介して負極端子板7の周縁部の鍔部にかしめつけられている。電池ケース1の外表面には外装ラベル8が被覆されている。
以下、アルカリ乾電池の詳細について説明する。
(負極)
負極活物質としては、亜鉛、亜鉛合金などが挙げられる。亜鉛合金は、耐食性の観点から、インジウム、ビスマスおよびアルミニウムからなる群より選択される少なくとも一種を含んでもよい。亜鉛合金中のインジウム含有量は、例えば、0.01〜0.1質量%であり、ビスマス含有量は、例えば、0.003〜0.02質量%である。亜鉛合金中のアルミニウム含有量は、例えば、0.001〜0.03質量%である。亜鉛合金中において亜鉛以外の元素が占める割合は、耐食性の観点から、0.025〜0.08質量%であるのが好ましい。
負極活物質は、通常、粉末状の形態で使用される。負極の充填性および負極内でのアルカリ電解液の拡散性の観点から、負極活物質粉末の平均粒径(D50)は、例えば、100〜200μm、好ましくは110〜160μmである。
テレフタル酸化合物としては、電子求引性置換基を有するテレフタル酸またはその塩が使用される。テレフタル酸化合物は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
電子求引性置換基としては、誘起効果(I-効果)を有するものであればよく、ニトロ基、シアノ基、トシル基、メシル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アシル基などが例示される。ハロゲン原子およびハロゲン化アルキル基に含まれるハロゲン原子としては、Br、F、Cl、Iが挙げられる。テレフタル酸化合物は、これらの電子求引性置換基を一種以上含んでもよく、二種以上含んでもよい。
ゲルに対する溶解性や中レート放電時の寿命の観点から、電子求引性置換基としては、Br、FおよびClなどのハロゲン原子が好ましく、中でもBrが好ましい。
テレフタル酸化合物は、電子求引性置換基を有する限り、アルキル基、ヒドロキシ基などの電子供与性置換基を有していてもよいが、できるだけ有さない方が好ましい。
テレフタル酸の塩としては、例えば、テレフタル酸と無機塩基との塩、テレフタル酸と有機塩基との塩などが挙げられる。無機塩基との塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などが例示される。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などが例示される。アルカリ土類金属塩としては、マグネシウム塩、カルシウム塩などが例示される。有機塩基との塩としては、アミン塩などが例示される。
テレフタル酸化合物において、電子求引性置換基の個数は、1〜4個であり、1または2個であることが好ましい。中レート放電時の電池寿命をさらに長くする観点からは、特に、テレフタル酸化合物は、電子求引性置換基を1つだけ有することが好ましい。中でも、2−ブロモテレフタル酸またはその塩を用いると、中レート放電時の寿命向上効果が高い。
テレフタル酸化合物は、その添加量に応じて本発明の効果を得ることができ、テレフタル酸化合物の量は、所望する効果の程度を考慮して適宜設定すればよい。仮に、テレフタル酸化合物の添加量が少量であっても、同量のテレフタル酸やサリチル酸を用いた場合に比べて中レート放電時の寿命を長くすることができる。テレフタル酸化合物の量は、負極活物質の質量に対して、例えば、1000ppm〜15000ppmであり、1000ppm〜10000ppmであることが好ましく、さらに好ましくは3000ppm〜10000ppmである。テレフタル酸化合物は、アルカリ電解液を介して正極やセパレータにも移動し得る。よって、上記の量は、電池内に含まれるテレフタル酸化合物の総量である。
負極は、例えば、亜鉛を含む負極活物質粒子、テレフタル酸化合物、ゲル化剤およびアルカリ電解液を混合することにより得られる。
ゲル化剤としては、アルカリ乾電池の分野で使用される公知のゲル化剤が特に制限なく使用され、例えば、増粘剤および/または吸水性ポリマーなどが使用できる。このようなゲル化剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。
ゲル化剤の添加量は、負極活物質100質量部あたり、例えば、0.5〜2質量部である。
負極には、粘度の調整等のために、ポリオキシアルキレン基含有化合物やリン酸エステル等の界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤のうち、リン酸エステルまたはそのアルカリ金属塩等が好ましい。負極中に界面活性剤をより均一に分散させる観点から、界面活性剤は、負極作製時に用いられるアルカリ電解液に予め添加しておくことが好ましい。
負極には、耐食性を向上させるために、インジウムやビスマス等の水素過電圧の高い金属を含む化合物を適宜添加してもよい。亜鉛等のデンドライトの成長を抑制するために、負極に、微量のケイ酸やそのカリウム塩などのケイ酸化合物を適宜添加してもよい。
(負極集電体)
ゲル状負極に挿入される負極集電体の材質としては、例えば、金属、合金などが挙げられる。負極集電体は、好ましくは、銅を含み、例えば、真鍮などの銅および亜鉛を含む合金製であってもよい。負極集電体は、必要により、スズメッキなどのメッキ処理がされていてもよい。
(正極)
正極は、通常、正極活物質である二酸化マンガンに加え、導電剤およびアルカリ電解液を含む。また、正極は、必要に応じて、さらに結着剤を含有してもよい。
二酸化マンガンとしては、電解二酸化マンガンが好ましい。二酸化マンガンの結晶構造としては、α型、β型、γ型、δ型、ε型、η型、λ型、ラムスデライト型が挙げられる。
二酸化マンガンは粉末の形態で用いられる。正極の充填性および正極内での電解液の拡散性などを確保し易い観点からは、二酸化マンガンの平均粒径(D50)は、例えば、25〜60μmである。
成形性や正極の膨張抑制の観点から、二酸化マンガンのBET比表面積は、例えば、35〜50m2/gの範囲であってもよい。なお、BET比表面積とは、多分子層吸着の理論式であるBET式を用いて、表面積を測定および計算したものである。BET比表面積は、例えば、窒素吸着法による比表面積測定装置を用いることにより測定できる。
導電剤としては、例えば、アセチレンブラックなどのカーボンブラックの他、黒鉛などの導電性炭素材料が挙げられる。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛などが使用できる。導電剤は、繊維状などであってもよいが、粉末状であることが好ましい。導電剤の平均粒径(D50)は、例えば、3〜20μmである。
なお、本明細書中、平均粒径(D50)とは、体積基準の粒度分布におけるメジアン径である。平均粒径は、例えば、レーザ回折/散乱式粒子分布測定装置を用いて求められる。
正極中の導電剤の含有量は、二酸化マンガン100質量部に対して、例えば、3〜10質量部、好ましくは5〜9質量部である。
正極は、例えば、正極活物質、導電剤、アルカリ電解液、必要に応じて結着剤を含む正極合剤をペレット状に加圧成形することにより得られる。正極合剤を、一旦、フレーク状や顆粒状にし、必要により分級した後、ペレット状に加圧成形してもよい。
ペレットは、電池ケース内に収容された後、所定の器具を用いて、電池ケース内壁に密着するように二次加圧される。
(セパレータ)
セパレータの材質としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコールなどが例示できる。セパレータは、上記材料の繊維を主体として用いた不織布であってもよく、セロファンなどの微多孔膜であってもよい。
図1では、有底円筒形のセパレータを示したが、これに限らず、アルカリ乾電池の分野で使用される公知の形状のセパレータが使用できる。例えば、円筒型のセパレータと、底紙(または底部セパレータ)とを併用してもよい。
セパレータの厚みは、例えば、200〜300μmである。セパレータは、全体として上記の厚みを有しているのが好ましく、セパレータを構成するシートが薄ければ、複数のシートを重ねて、上記の厚みとなるようにしてもよい。
(アルカリ電解液)
アルカリ電解液は、正極、負極およびセパレータ中に含まれる。アルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウムを含むアルカリ水溶液が用いられる。アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度は、30〜50質量%が好ましい。アルカリ水溶液に、さらに酸化亜鉛を含ませてもよい。アルカリ電解液中の酸化亜鉛の濃度は、例えば、1〜5質量%である。
(電池ケース)
電池ケースには、例えば、有底円筒形の金属ケースが用いられる。金属ケースには、例えば、ニッケルめっき鋼板が用いられる。正極と電池ケースとの間の密着性を良くするためには、金属ケースの内面を炭素被膜で被覆した電池ケースを用いるのが好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜4
下記の(1)〜(3)の手順に従って、図1に示す単3形のアルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(1)正極の作製
正極活物質である電解二酸化マンガン粉末(平均粒径(D50)35μm)に、導電剤である黒鉛粉末(平均粒径(D50)8μm)を加え、混合物を得た。電解二酸化マンガン粉末および黒鉛粉末の質量比は92.4:7.6とした。なお、電解二酸化マンガン粉末は、比表面積が41m2/gであるものを用いた。混合物に電解液を加え、充分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形して、正極合剤を得た。混合物および電解液の質量比は100:1.5とした。電解液には、水酸化カリウム(濃度35質量%)および酸化亜鉛(濃度2質量%)を含むアルカリ水溶液を用いた。
フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状とし、これを篩によって分級した。10〜100メッシュの顆粒11gを、外径13.65mmの所定の中空円筒形に加圧成形して、正極ペレットを2個作製した。
(2)負極の作製
負極活物質である亜鉛合金粉末(平均粒径(D50)130μm)と、2−ブロモテレフタル酸と、上記の電解液と、ゲル化剤とを混合し、ゲル状の負極3を得た。亜鉛合金としては、0.02質量%のインジウムと、0.01質量%のビスマスと、0.005質量%のアルミニウムとを含む亜鉛合金を用いた。ゲル化剤には、架橋分岐型ポリアクリル酸および高架橋鎖状型ポリアクリル酸ナトリウムの混合物を用いた。負極活物質と、電解液と、ゲル化剤との質量比は、100:50:1とした。2−ブロモテレフタル酸は、負極活物質の質量に対して、表1に示す量で用いた。
(3)アルカリ電池の組立て
ニッケルめっき鋼板製の有底円筒形の電池ケース(外径13.80mm、円筒部の肉厚0.15mm、高さ50.3mm)の内面に、日本黒鉛(株)製のバニーハイトを塗布して厚み約10μmの炭素被膜を形成し、電池ケース1を得た。電池ケース1内に正極ペレットを縦に2個挿入した後、加圧して、電池ケース1の内壁に密着した状態の正極2を形成した。有底円筒形のセパレータ4(厚み0.27mm)を正極2の内側に配置した後、上記の電解液を注入し、セパレータ4に含浸させた。この状態で所定時間放置し、電解液をセパレータ4から正極2へ浸透させた。その後、6gのゲル状負極3を、セパレータ4の内側に充填した。
なお、セパレータ4には、質量比が1:1である溶剤紡糸セルロース繊維およびポリビニルアルコール系繊維を主体として混抄した不織布シート1枚(坪量28g/m2、厚み0.09mm)を三重に巻いたものを用いた。
負極集電体6は、一般的な真鍮(Cu含有量:約65質量%、Zn含有量:約35質量%)を、釘型にプレス加工した後、表面にスズめっきを施すことにより得た。負極集電体6の胴部の径は1.15mmとした。ニッケルめっき鋼板製の負極端子板7に負極集電体6の頭部を電気溶接した。その後、負極集電体6の胴部を、ポリアミド6,12を主成分とするガスケット5の中心の貫通孔に圧入した。このようにして、ガスケット5、負極端子板7、および負極集電体6からなる封口ユニット9を作製した。
次に、封口ユニット9を電池ケース1の開口部に設置した。このとき、負極集電体6の胴部を、負極3内に挿入した。電池ケース1の開口端部を、ガスケット5を介して、負極端子板7の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を封口した。外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆した。このようにして、アルカリ乾電池(A1〜A4)を作製した。
(4)評価
得られたアルカリ乾電池を用いて、下記の評価を行った。
(中レート放電時の電池寿命)
アルカリ乾電池を、20±1℃の温度にて、3.9Ωの抵抗で電池電圧が0.9Vに到達するまで放電させた。このときの放電時間(分)を電池寿命として評価した。
比較例1
負極の作製において、2−ブロモテレフタル酸を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にしてアルカリ乾電池B1を作製し、評価を行った。
実施例5〜7および比較例2
負極の作製において、2−ブロモテレフタル酸に代えて、表1に示す化合物を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてアルカリ乾電池A5〜A7およびB2を作製し、評価を行った。
比較例3〜5
負極の作製において、2−ブロモテレフタル酸に代えて、表1に示す化合物を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてアルカリ乾電池B3〜B5を作製し、評価を行った。
負極の作製に使用した化合物の種類および量とともに、評価結果を表1に示す。なお、実施例1〜7はA1〜A7であり、比較例1〜5はB1〜B5である。化合物とは、テレフタル酸化合物やその他のアリールカルボン酸である。化合物の量は、負極活物質に対する量である。
Figure 0006425056
表1に示すように、化合物を添加しなかった比較例1の電池B1に比べて、実施例では、中レート放電時の寿命が向上した。また、実施例3の電池A3と比較例2の電池B2とを比較すると、テレフタル酸を用いたB2よりも、同量の2−ブロモテレフタル酸を用いたA3の方が、中レート放電時の寿命が大きく向上した。同様の効果の相違は、実施例2の電池A2と比較例3〜5の電池B3〜B5との比較でも確認された。
本発明の一実施形態によれば、乾電池を電源とするあらゆる機器に使用できる。特に、中レート放電時の寿命を向上できるため、中レート放電を行う機器、例えば、ポータブルオーディオ機器、電子ゲーム、ライト、おもちゃなどに好適である。
1 電池ケース
2 正極
3 負極
4 セパレータ
5 ガスケット
6 負極集電体
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 封口ユニット

Claims (6)

  1. 正極と、負極と、アルカリ電解液とを含み、
    前記負極は、亜鉛を含む負極活物質と、テレフタル酸化合物とを含み、
    前記テレフタル酸化合物は、電子求引性置換基を有するテレフタル酸またはその塩である、アルカリ乾電池。
  2. 前記電子求引性置換基が、Br、F、およびClからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1に記載のアルカリ乾電池。
  3. 前記テレフタル酸化合物は、1つの前記電子求引性置換基を有するテレフタル酸またはその塩を含む、請求項1または2に記載のアルカリ乾電池。
  4. 前記テレフタル酸化合物は、2−ブロモテレフタル酸またはその塩を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルカリ乾電池。
  5. 前記テレフタル酸化合物の量は、前記負極活物質の質量に対して、1000ppm〜10000ppmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルカリ乾電池。
  6. 前記負極に、ハロゲン化物イオンと、テレフタル酸イオンを含有することを特徴とする請求項1に記載のアルカリ乾電池。
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