JP6423704B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットルボディを制御するエンジン制御装置に関する。
エンジンの吸気系に設けられるスロットルボディは、吸気通路を開閉するスロットルバルブを備えている。スロットルバルブを用いて吸気通路の開口面積を制御することにより、エンジンの吸入空気量を調整することができ、エンジンの出力トルクを制御することができる。車両走行時には、アクセルペダルの踏み込み量等に基づきエンジンの目標トルクが設定され、目標トルクの出力に必要なエンジンの吸入空気量が決定される。そして、スロットルボディのコントローラは、目標となるエンジンの吸入空気量を得るため、吸気通路の開口面積つまりスロットルバルブの開度(以下、スロットル開度と記載する。)を制御する。
このように、エンジンを制御する際には、エンジンの目標トルク(要求トルク)に向けて、エンジンの出力トルクを制御する所謂トルクデマンド制御が用いられる。このトルクデマンド制御において、スロットルバルブ前後の圧力差が低下した場合に、要求トルクに対して所謂なまし処理を実施するようにした制御装置が提案されている(特許文献1参照)。これにより、スロットルバルブによる吸入空気量の制御精度が低下する場合に、要求トルクを緩やかに変化させることができ、要求トルクに対する出力トルクの追従精度を向上させることができる。
特開2013−130081号公報
前述したように、エンジンの出力トルクを制御する際には、吸気通路の開口面積つまりスロットル開度を制御することにより、エンジンの吸入空気量を調整している。しかしながら、走行環境等によっては、スロットル開度の変化に吸入空気量が追従しない場合も想定される。例えば、空気密度が低下する高地走行等においては、エンジンの運転領域として、スロットル開度を変化させたとしても、吸入空気量がほぼ一定に推移する領域が存在していた。このエンジンの運転領域においては、スロットル開度に吸入空気量が追従しないことから、スロットルバルブを過度に動作させてしまうことが想定される。このように、スロットルバルブを過度に動作させることは、スロットルボディの負荷を増大させる要因であった。
本発明の目的は、スロットルバルブの過度な動作を抑制することにある。
本発明のエンジン制御装置は、エンジンの吸気通路に設けられるスロットルボディを制御するエンジン制御装置であって、前記スロットルボディに設けられ、前記吸気通路の開口面積を変化させるスロットルバルブと、前記エンジンの目標トルクに基づいて、前記吸気通路の目標開口面積を設定する目標設定部と、前記エンジンの出力トルクと目標トルクとのトルク差に基づいて、前記目標開口面積を補正して補正開口面積を設定するバルブ速度制御部と、前記補正開口面積に基づいて、前記スロットルバルブの作動位置を制御するバルブ位置制御部と、を有し、前記バルブ速度制御部は、前記トルク差が拡大するほどに、前記補正開口面積を前記目標開口面積に近づけて設定する一方、前記トルク差が縮小するほどに、前記補正開口面積を直近の前記補正開口面積に近づけて設定し、前記補正開口面積を直近の前記補正開口面積に近づけて設定した場合には、前記補正開口面積を前記目標開口面積に近づけて設定した場合に比べて、前記スロットルバルブの作動速度が抑制される。
本発明によれば、出力トルクと目標トルクとのトルク差に基づきスロットルバルブの作動速度を抑制したので、スロットルバルブの過度な動作を抑制することができる。
本発明の一実施の形態であるエンジン制御装置を示す概略図である。 制御ユニットが備える各種機能の一部を示すブロック図である。 要求トルクと出力トルクとの関係を示す説明図である。 要求トルクと出力トルクとの関係を示す説明図である。 (a)および(b)は、目標開口面積の補正に用いられる補正係数を示す説明図である。 高地走行時におけるアクセル開度およびスロットル開度等の推移を示すイメージ図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるエンジン制御装置10を示す概略図である。図1に示すように、エンジン制御装置10は、エンジン11、吸気系12および制御系13によって構成されている。エンジン11は、クランク軸14を収容するクランクケース15と、ピストン16を収容するシリンダ17とを有している。また、クランク軸14とピストン16とは、コネクティングロッド18を介して連結されている。さらに、エンジン11のシリンダヘッド19には、燃焼室20に開口する吸気ポート21および排気ポート22が形成されている。シリンダヘッド19の吸気ポート21には吸気管(吸気通路)23が接続されており、シリンダヘッド19の排気ポート22には排気管24が接続されている。
吸気管23には、吸入空気量を調整するスロットルボディ30が設けられている。スロットルボディ30は、吸気管23の開口面積を変化させるスロットルバルブ31を有している。スロットルバルブ31は、吸気管23の開口面積を最小にする全閉位置から、吸気管23の開口面積を最大にする全開位置まで、回動自在にスロットルボディ30に組み付けられている。スロットルバルブ31の作動位置を制御することにより、吸気管23の開口面積を自在に変化させることができ、吸気ポート21に流入する吸入空気量を制御することができる。また、スロットルボディ30は、スロットルバルブ31を回動させるアクチュエータとしてスロットルモータ32を備えている。なお、吸気管23には、エアクリーナ33が取り付けられている。
エンジン制御装置10には、目標設定部、バルブ位置制御部およびバルブ速度制御部として機能する制御ユニット40が設けられている。この制御ユニット40には、各種センサから、車両や吸気系12等の作動状態を示す信号が入力されている。制御ユニット40は、各種センサからの入力信号に基づいてエンジン11の運転状態を判断し、後述する要求トルクにエンジン11の出力トルクを追従させるため、スロットルバルブ31を動作させて吸入空気量を制御する。制御ユニット40に接続される各種センサとして、スロットルバルブ31の作動位置つまりスロットル開度を検出するスロットルセンサ41、吸気管23を通過する吸入空気量を検出するエアフローセンサ42、吸気管23内の圧力を検出する吸気管圧力センサ43がある。また、各種センサとして、アクセルペダル44の踏み込み量(以下、アクセル開度と記載する。)を検出するアクセルセンサ45、クランク軸14の回転速度つまりエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ46がある。さらに、各種センサとして、車両の走行速度つまり車速を検出する車速センサ47、大気圧を検出する大気圧センサ48等がある。なお、制御ユニット40には、CPU、ROM、RAM等によって構成されるマイクロコンピュータが組み込まれている。
図2は制御ユニット40が備える各種機能の一部を示すブロック図である。図2に示すように、制御ユニット40は、要求トルク設定部50、目標空気量設定部51、フィードバック係数算出部52、および目標開口面積算出部(目標設定部)53を有している。要求トルク設定部50は、アクセルセンサ45から入力されるアクセル開度Accに基づいて、エンジン11に要求される要求トルク(目標トルク)Tteを設定する。要求トルク設定部50は、アクセル開度が増加する程に、設定する要求トルクTteを増加させる一方、アクセル開度が減少する程に、設定する要求トルクTteを減少させる。また、目標空気量設定部51は、要求トルク設定部50から入力される要求トルクTteに基づいて、吸入空気量の目標値である目標吸入空気量Tgnを設定する。目標空気量設定部51は、要求トルクTteが増加する程に、設定する目標吸入空気量Tgnを増加させる一方、要求トルクTteが減少する程に、設定する目標吸入空気量Tgnを減少させる。
フィードバック係数算出部52には、エアフローセンサ42から実際の吸入空気量GNが入力され、目標空気量設定部51から目標吸入空気量Tgnが入力される。このフィードバック係数算出部52は、目標吸入空気量Tgnを吸入空気量GNで除算し、フィードバック係数αを算出する(α=Tgn/GN)。また、目標開口面積算出部53には、スロットルセンサ41から現在のスロットル開度TOが入力され、フィードバック係数算出部52からフィードバック係数αが入力される。目標開口面積算出部53は、スロットル開度TOから現在の吸気管23の開口面積OAを算出し、この開口面積OAにフィードバック係数αを乗算する。これにより、目標開口面積算出部53は、吸気管23の開口面積の目標値である目標開口面積Toa1を算出する(Toa1=OA×α)。
また、制御ユニット40は、目標開口面積Toa1を補正するため、出力トルク推定部54、トルク差算出部55、補正係数設定部56、および目標開口面積補正部(バルブ速度制御部)57を有している。出力トルク推定部54は、エアフローセンサ42から入力される吸入空気量GNに基づいて、エンジン11の出力トルクTEを推定する。出力トルク推定部54は、吸入空気量GNが増加する程に、推定する出力トルクTEを増加させる一方、吸入空気量GNが減少する程に、推定する出力トルクTEを減少させる。また、トルク差算出部55には、要求トルク設定部50から要求トルクTteが入力され、出力トルク推定部54から出力トルクTEが入力される。トルク差算出部55は、出力トルクTEから要求トルクTteを減算し、出力トルクTEと要求トルクTteとのトルク差ΔTを算出する(ΔT=TE−Tte)。
続いて、補正係数設定部56は、トルク差算出部55から入力されるトルク差ΔTと、アクセルセンサ45から入力されるアクセル開度Accとに基づいて、補正係数βを設定する。目標開口面積補正部57には、目標開口面積補正部57から目標開口面積Toa1が入力され、補正係数設定部56から補正係数βが入力される。目標開口面積補正部57は、以下の式(1)に基づいて、目標開口面積Toa1の補正値である補正開口面積Toa2を算出する。なお、式(1)において、Toa2(n−1)とは、目標開口面積補正部57が直近の処理で算出した補正開口面積Toa2である。
Toa2=(Toa1−Toa2(n−1))×β+Toa2(n−1) ・・(1)
また、制御ユニット40は、スロットルバルブ31の作動位置を制御するため、スロットル制御部(バルブ位置制御部)58を有している。スロットル制御部58は、補正開口面積Toa2に基づき目標スロットル開度Ttoを設定し、目標スロットル開度Ttoをスロットルモータ32に送信する。そして、スロットルモータ32は、目標スロットル開度Ttoに基づきスロットルバルブ31を回動させ、吸気管23を通過する吸入空気量を増減させる。このように、スロットルボディ30を制御して吸入空気量を増減させることにより、要求トルクTteに向けてエンジン11の出力トルクTEを制御することができる。なお、制御ユニット40は、所定期間毎にアクセル開度Accに基づいて要求トルクTteを算出し、この要求トルクTteに基づいて目標スロットル開度Ttoを更新する。
これまで説明したように、制御ユニット40は、アクセル開度Accに基づいて要求トルクTteを設定し、要求トルクTteに基づいて目標吸入空気量Tgnを設定する。また、制御ユニット40は、目標吸入空気量Tgnに実際の吸入空気量GNを追従させるため、現在の開口面積OAにフィードバック係数αを乗算し、目標開口面積Toa1を算出する(Toa1=OA×α)。そして、制御ユニット40は、目標開口面積Toa1に基づいてスロットルバルブ31を制御する。これにより、アクセル開度Accに応じて増減する要求トルクTteに向けて、エンジン11の出力トルクTEを増減させることができる。
続いて、要求トルクTteと出力トルクTEとの関係について説明する。図3および図4は要求トルクTteと出力トルクTEとの関係を示す説明図である。なお、図3および図4において、「WOT」とはスロットルバルブ31の全開位置を意味している。
図3に示すように、エンジン11の目標トルクである要求トルクは、アクセル開度に応じて設定される。また、エンジン11から実際に出力される出力トルクは、吸気管23の開口面積つまりスロットル開度によって制御される。ところで、出力トルクの大きさは、スロットル開度に応じて増減する吸入空気量によって決定される。このため、図3に符号Xaで示すように、大気圧が低く空気密度が低下する高地においては、エンジン11の運転領域として、スロットル開度の変化に出力トルク(吸入空気量)が追従し難い領域が存在していた。このようなエンジン11の運転領域において、アクセルペダル44の開閉操作が繰り返されて要求トルクTteが増減すると、スロットルバルブ31に過度なハンチング動作を発生させる虞がある。
すなわち、図4に矢印X1で示すように、アクセル開度をA1,A2,A1の順に変化させた場合には、要求トルクがB1,B2,B1の順に設定される。このようなアクセル操作が低地走行時に実行された場合には、エンジン11の吸入空気量を十分に確保することができるため、要求トルクTteに出力トルクTEを追従させることが可能である。この場合には、矢印X2で示すように、スロットル開度はC1,C2,C1の順に推移し、スロットルバルブ31は小さなストロークで往復する。一方、前述のアクセル操作が高地走行時に実行された場合には、エンジン11の吸入空気量を十分に確保することができないため、要求トルクTteに出力トルクTEを追従させることが不可能である。この場合には、矢印X3で示すように、スロットル開度はZ3,Z4,Z3の順に推移するため、アクセル開度の変化量が小さいにも拘わらず、スロットルバルブ31は大きなストロークで往復することになる。このように、高地走行時においては、要求トルクTteに出力トルクTEを追従させようとして、スロットルバルブ31が過度に動作してしまう虞がある。
そこで、制御ユニット40は、前述したように、単に目標開口面積Toa1に基づいてスロットル開度を制御するのではなく、トルク差ΔTに基づき目標開口面積Toa1を補正し、この補正された補正開口面積Toa2に基づいてスロットル開度を制御している。このように、目標開口面積Toa1に対して所謂なまし処理を施すことにより、スロットルバルブ31の作動速度を抑制することができ、スロットルバルブ31の過度な動作を抑制することができる。以下、目標開口面積Toa1の補正について詳細に説明する。
図5(a)および(b)は目標開口面積Toa1の補正に用いられる補正係数βを示す説明図である。図5(a)に示すように、補正係数βは、トルク差ΔTおよびアクセル開度Accに基づき設定されている。すなわち、アクセル開度Accが50%未満つまり所定開度未満であり、かつトルク差ΔTが3.0[Nm]以上である場合には、補正係数βとして「1.0000」が設定され、トルク差ΔTが2.0[Nm]以上3.0[Nm]未満の所定範囲内である場合には、補正係数βとして「0.5000」が設定される。また、アクセル開度Accが50%未満であり、かつトルク差ΔTが1.0[Nm]以上2.0[Nm]未満の所定範囲内である場合には、補正係数βとして「0.0200」が設定され、トルク差ΔTが0.0[Nm]以上1.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「0.0020」が設定される。さらに、アクセル開度Accが50%未満であり、かつトルク差ΔTが−1.0[Nm]以上0.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「0.0250」が設定され、トルク差ΔTが−2.0[Nm]以上−1.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「0.2500」が設定される。そして、アクセル開度Accが50%未満であり、かつトルク差ΔTが−2.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「1.0000」が設定される。
また、アクセル開度Accが50%以上つまり所定開度以上であり、かつトルク差ΔTが3.0[Nm]以上である場合には、補正係数βとして「1.0000」が設定され、トルク差ΔTが2.0[Nm]以上3.0[Nm]未満の所定範囲内である場合には、補正係数βとして「0.7500」が設定される。また、アクセル開度Accが50%以上であり、かつトルク差ΔTが1.0[Nm]以上2.0[Nm]未満の所定範囲内である場合には、補正係数βとして「0.1000」が設定され、トルク差ΔTが0.0[Nm]以上1.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「0.0005」が設定される。さらに、アクセル開度Accが50%以上であり、かつトルク差ΔTが−1.0[Nm]以上0.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「0.0050」が設定され、トルク差ΔTが−2.0[Nm]以上−1.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「0.0500」が設定される。そして、アクセル開度Accが50%以上であり、かつトルク差ΔTが−2.0[Nm]未満である場合には、補正係数βとして「1.0000」が設定される。
図5(a)に示すように、トルク差ΔTに基づき設定される補正係数βは、トルク差ΔTが拡大すると「1」に設定され、トルク差ΔTが縮小すると「1」よりも小さな値に設定される。つまり、図5(b)に示すように、トルク差ΔTが−2.0[Nm]未満である場合や、トルク差ΔTが3.0[Nm]以上である場合、つまり要求トルクTteから出力トルクTEが離れる場合には、補正係数設定部56によって補正係数βは「1」に設定される。一方、トルク差ΔTが−2.0[Nm]以上2.0[Nm]未満である場合、つまり要求トルクTteに出力トルクTEが近づく場合には、補正係数設定部56によって補正係数βは「1」よりも小さな値に設定される。
ところで、前述の式(1)に示すように、補正係数βが「1」に設定された場合には、要求トルクTteに連動する目標開口面積Toa1が、そのまま補正開口面積Toa2として算出される。つまり、エンジン11の出力トルクTEが要求トルクTteから離れている場合には、出力トルクTEを大きく増減させる必要があるため、要求トルクTteに連動する目標開口面積Toa1に基づきスロットル開度が制御される。一方、前述の式(1)に示すように、補正係数βが「1」よりも小さな値に設定された場合には、直近の補正開口面積Toa2(n−1)に近い値が、補正開口面積Toa2として算出される。つまり、エンジン11の出力トルクTEが要求トルクTteに接近している場合には、出力トルクTEを大きく増減させる必要がないため、直近の補正開口面積Toa2(n−1)に近い値に基づきスロットル開度が制御される。
このように、直近の補正開口面積Toa2(n−1)に近い値でスロットル開度を制御することにより、補正開口面積Toa2つまり目標スロットル開度Ttoの変化量を抑えることができ、スロットルバルブ31の作動速度を抑制することができる。すなわち、トルク差ΔTが縮小する状況においては、補正開口面積Toa2に基づきスロットル開度を制御することにより、目標開口面積Toa1に基づきスロットル開度を制御した場合に比べて、スロットルバルブ31の作動速度を抑制することができる。
続いて、図6は高地走行時におけるアクセル開度Accおよびスロットル開度TO等の推移を示すイメージ図である。なお、図6の縦軸に示す符号A1,A2,B1,B2,C1およびC2は、図4の縦軸や横軸に付した符号A1,A2,B1,B2,C1およびC2と同一である。
図6に示すように、アクセル開度Accに連動して要求トルクTteが引き上げられると、要求トルクTteに向けて出力トルクTEを増加させるため、スロットル開度TOが開放側に制御される。ここで、空気密度の低下する高地を走行していた場合には、吸入空気量を十分に確保することが困難であることから、スロットル開度TOを拡大しても出力トルクTEの増加は制限される(符号Za1)。すなわち、スロットル開度TOを拡大させても出力トルクTEが要求トルクTteに達しないことから、吸入空気量を更に増加させようとスロットル開度TOは全開位置まで拡大される(符号Zb1)。
このような状況のもとで、アクセル開度Accに連動して要求トルクTteが増減すると、符号Zc1,Zc2で示すように、スロットル開度TOを大きくハンチングさせてしまう虞がある。すなわち、アクセル開度Accに連動して要求トルクTteが減少し、要求トルクTteが出力トルクTEを下回ると(符号Za2)、要求トルクTteに向けて出力トルクTEを減少させるべく、スロットル開度TOが閉塞側に制御される(符号Zc1)。その後、アクセル開度Accに連動して要求トルクTteが増加し、要求トルクTteが出力トルクTEを上回ると(符号Za3)、要求トルクTteに向けて出力トルクTEを増加させるべく、スロットル開度TOが開放側に制御される(符号Zc2)。このように、高地走行時には、アクセルペダル44を小さく操作した場合であっても、スロットルバルブ31にハンチング動作を発生させてしまう虞がある。
このスロットルバルブ31のハンチング動作を抑制するため、エンジン制御装置10は、前述したように、要求トルクTteと出力トルクTEとのトルク差ΔTに基づいて、スロットルバルブ31の作動速度を抑制している。すなわち、符号Xbで示すように、エンジン制御装置10は、トルク差ΔTが所定の閾値(+T1)を下回り、かつトルク差ΔTが所定の閾値(−T2)を上回る場合に、補正開口面積Toa2つまり目標スロットル開度Ttoの変化量を抑制し、スロットルバルブ31の作動速度を抑制する。換言すれば、エンジン制御装置10は、トルク差ΔTの絶対値が所定の閾値T1,T2を下回る場合、つまりトルク差ΔTが0を含む所定範囲内に収束する場合に、スロットルバルブ31の作動速度を抑制している。このように、トルク差ΔTの絶対値が閾値T1,T2を下回る状況、つまり要求トルクTteと出力トルクTEとの上下が入れ替わり易い状況において、スロットルバルブ31の作動速度を抑制したので、符号Zb2で示すように、スロットルバルブ31のハンチング動作を抑制することができる。また、スロットルバルブ31のハンチング動作を抑制することにより、スロットルボディ30の耐久性を向上させることができる。なお、閾値T2(閾値−T2の絶対値)は、閾値T1と同じ値であっても良く、閾値T1と異なる値であっても良い。
また、トルク差ΔTに基づいて作動速度を抑制したので、吸入空気量が十分に確保される低地走行等においても、スロットルバルブ31の応答性を良好に保つことが可能である。すなわち、スロットルバルブ31の作動速度が制限される状況とは、要求トルクTteと出力トルクTEとが接近する状況であり、出力トルクTEを大きく変化させる必要のない状況である。このように、出力トルクTEがほぼ一定に制御される状況、つまりスロットルバルブ31の作動位置がほぼ一定に制御される状況下で、スロットルバルブ31の作動速度が抑制されることから、スロットルバルブ31の応答性を良好に保つことが可能である。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。前述の説明では、補正開口面積Toa2を用いてスロットルバルブ31を制御することにより、スロットルバルブ31の作動速度を抑制しているが、これに限られることはない。例えば、スロットルバルブ31の作動速度に所定の上限値を設定し、トルク差ΔTが所定の閾値を下回る場合に、スロットルバルブ31の作動速度を上限値によって制限しても良い。このように、スロットルバルブ31の作動速度を上限値で制限することにより、スロットルバルブ31の作動速度を抑制することが可能である。
前述の説明では、大気圧等を判定することなく低地走行においても、トルク差ΔTに基づきスロットルバルブ31の作動速度を抑制しているが、これに限られることはない。例えば、大気圧等に基づき高地走行であるか否かを判定し、高地走行であると判定された場合に、トルク差ΔTに基づいてスロットルバルブ31の作動速度を抑制しても良い。
前述の説明では、アクセル開度Accに基づいて要求トルクTteを設定しているが、これに限られることはなく、アクセル開度Accおよび車速に基づいて要求トルクTteを設定しても良い。また、所謂クルーズコントロール機能を備えた車両においては、アクセル開度Accを用いることなく、設定車速や車間距離等に基づいて要求トルクTteを設定しても良い。
前述の説明では、トルク差ΔTとアクセル開度Accとに基づいて補正係数βを設定しているが、これに限られることはなく、アクセル開度Accを用いることなくトルク差ΔTに基づいて補正係数βを設定しても良い。また、前述の説明では、吸入空気量GNに基づいて出力トルクTEを推定しているが、これに限られることはなく、エンジン回転数や燃料噴射量等に基づいて出力トルクTEを推定しても良い。
10 エンジン制御装置
11 エンジン
23 吸気管(吸気通路)
30 スロットルボディ
31 スロットルバルブ
40 制御ユニット(目標設定部,バルブ位置制御部,バルブ速度制御部)
53 目標開口面積算出部(目標設定部)
57 目標開口面積補正部(バルブ速度制御部)
58 スロットル制御部(バルブ位置制御部)
OA 開口面積
Toa1 目標開口面積
TO スロットル開度(作動位置)
Tte 要求トルク(目標トルク)
TE 出力トルク
ΔT トルク差

Claims (4)

  1. エンジンの吸気通路に設けられるスロットルボディを制御するエンジン制御装置であって、
    前記スロットルボディに設けられ、前記吸気通路の開口面積を変化させるスロットルバルブと、
    前記エンジンの目標トルクに基づいて、前記吸気通路の目標開口面積を設定する目標設定部と
    記エンジンの出力トルクと目標トルクとのトルク差に基づいて、前記目標開口面積を補正して補正開口面積を設定するバルブ速度制御部と、
    前記補正開口面積に基づいて、前記スロットルバルブの作動位置を制御するバルブ位置制御部と、
    を有し、
    前記バルブ速度制御部は、
    前記トルク差が拡大するほどに、前記補正開口面積を前記目標開口面積に近づけて設定する一方、
    前記トルク差が縮小するほどに、前記補正開口面積を直近の前記補正開口面積に近づけて設定し、
    前記補正開口面積を直近の前記補正開口面積に近づけて設定した場合には、前記補正開口面積を前記目標開口面積に近づけて設定した場合に比べて、前記スロットルバルブの作動速度が抑制される、
    エンジン制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン制御装置において、
    前記バルブ速度制御部は、
    前記補正開口面積を前記トルク差およびアクセル開度に基づいて設定する、
    エンジン制御装置。
  3. 請求項2に記載のエンジン制御装置において、
    前記バルブ速度制御部は、
    前記出力トルクが前記目標トルクよりも大きく、かつ前記トルク差が所定範囲内である状態のもとで、
    前記アクセル開度が所定開度以上である場合には、前記アクセル開度が前記所定開度未満である場合よりも、前記補正開口面積を前記目標開口面積に近づけて設定する、
    エンジン制御装置。
  4. 請求項1に記載のエンジン制御装置において、
    前記バルブ速度制御部は、
    大気圧に基づき高地走行であると判定された場合に、前記トルク差に基づいて前記補正開口面積を設定する、
    エンジン制御装置。
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