JP6422994B2 - 車両用巻鉄芯主変圧器 - Google Patents

Description

本発明は車両用巻鉄芯主変圧器に関し、変圧器技術分野である。

現在、車両用主変圧器は電気化鉄道で使われる電力設備で、無負荷運行時間が長いのが特徴であり、超負荷力要求も高くなって、短絡回数も多い。これまでの車両用主変圧器は畳み鉄芯構造を使って、内外コイルを順次に鉄芯に取り付ける。畳み鉄芯構造は珪素鋼板から構成され、珪素鋼板の接合個所に空隙があり、空隙の磁気抵抗が高いので、無負荷時の損失と無負荷電流が大幅に増え、騒音も大きい。珪素鋼板せん断の過程は磁区の配列に影響を与えるし、無負荷時の損耗も上昇する。セットコイルをセットする場合、セットの隙間を保留する必要があるため、そのギャップの存在はコイルの抗短絡能力を低下させる。

中国特許出願公開第103996507Ａ号 中国実用新案出願公開第203871160Ｕ号 中国実用新案出願公開第202067643Ｕ号 中国実用新案出願公開第202871487Ｕ号 中国特許出願公開第101170011Ａ号 中国実用新案出願公開第201072699Ｙ号

本発明は既存の技術欠陥を解決し、無負荷損失を減らし、無負荷電流を抑え、騒音を抑え、耐短絡が強くなっているばかりでなく、さらに車両用巻鉄芯主変圧器を提供することにより突然短絡が発生する時の電気動力を低下させ、変圧器の耐短絡能力を向上させることが出来る。

上のような問題を解決するために、本発明の技術は：車両用巻鉄芯主変圧器であって、アニール処理された二つの対称的な鉄芯閉口シングルフレームを接合して構成された鉄芯を含む、そしてそれぞれの鉄芯閉口シングルフレームは順次に巻きつけられた連続的な珪素鋼板から構成され、同鉄芯閉口シングルフレームは二つの鉄芯柱単体を接合して構成された断面が略円形の鉄芯柱を有し、鉄芯は二つの鉄芯柱単体を接合して構成された断面が略円形近似の鉄芯柱を有し、前記の各々の鉄芯柱には中から外まで順次に低圧T巻線、低圧F巻線と高圧巻線が設置され、各々の高圧巻線の両側に第一分接合区と第二分接合区が設置され、第一分接合区に低圧側高圧引き出し線が敷設され、第二分接合区に高圧側高圧引き出し線が敷設され、低圧両側高圧引き出し線は無負荷電圧調整スイッチを通じて接続して、高圧両側高圧引き出し線は別の無負荷電圧調整スイッチを通じて接続して、高圧の片側で高圧巻出し線が設置され、低圧T巻線は高圧巻出し線の反対側に低圧T巻出し線を設置し、低圧F巻線５は高圧巻出し線の反対側に低圧F巻出し線を設置したものである。

さらに、鉄芯温度上昇を抑え、過励磁能力を強くするために、二つの鉄芯閉口シングルフレームの間に放熱作用を有する分離槽を設置する。

さらに、二つの無負荷電圧調整スイッチが同期調圧できるようにするために、前記の二つの無負荷電圧調整スイッチはスイッチ連動構造により接続して同期調圧を実現する。

さらに、前記の低圧F巻線と高圧巻線の両側にそれぞれ静電板を設置する。

さらに、前記の静電板は二つの半円の銅のリングが溶接され、構成される。

さらに、前記低圧T巻線の内側にT巻線骨組を設置し、そしてT巻線骨組と鉄芯柱の間にリミット装置である支持棒を設置し、前記の低圧F巻線の内側にF巻線骨組を設置し、そしてF巻線骨組と低圧F巻線の間にもリミット装置である支持棒を設置し、前記の高圧巻線の内側に高圧巻線骨組を設置し、さらに高圧巻線骨組と低圧F巻線の間にもリミット装置である支持棒を設置する。

さらに、前記T巻線骨組及び/またはF巻線骨組及び/または高圧巻線骨組は厚紙製の筒でつくられる。

さらに、T巻線骨組の上に巻線機により駆動する駆動槽を設置する。

さらに、巻線を巻き付ける時、支持棒をT巻線骨組と鉄芯柱の間に先に置かずに、この位置に特殊無型巻線機の伝動機構を置いて、その上でT巻線骨組の成型操作を行う。完成後に低圧T巻線、低圧F巻線と高圧巻線の巻き付け作業を行う。

さらに、すべて巻線作業を完了後に、T巻線骨組と鉄芯柱の間に支持棒を入れ、コイルを固める。

上記技術案を採用すると、鉄芯閉口シングルフレームは丸ごと連続珪素鋼板が巻かれて構成されており、中間に空隙がないので局部磁束密度が高いことにより発生する過熱、騒音、励磁電流など不良現象が避けられる。そしてアニール処理後の鉄芯は加工過程で生じた応力を除去し、さらに無負荷損失を低下させる。巻線はツイン柱並列方式で、柱の高圧巻線にそれぞれ2つの分接区が設けられ、全部で4個の分接区の間では、分区で高低巻線間で発生する不均衡な電流が大幅に低下して、それによって突発短絡時に発生する電気動力を低下し、変圧器の耐短絡能力を向上させ、すべて巻線が一体となり、構造は緊密になり、機械的強度が強くなって、抗短絡能力が強い。

本発明の内容を容易明確に理解するために、詳しい実施例に基づいて添付図を参照しながら本発明について詳しく説明する。

第１〜４図は1種の車両用巻鉄芯主変圧器を示し、変圧器には鉄芯１を含んで、鉄芯１はアニール処理された二つの対称の鉄芯閉口シングルフレーム１−１を接合して構成され、そしてそれぞれの鉄芯閉口シングルフレーム１−１は順次に巻きつけられた連続的な珪素鋼板から構成され、同鉄芯閉口シングルフレーム１−１は断面が半円近似の二つの鉄芯柱単体１−１−１を有し、鉄芯１は二つの鉄芯柱単体１−１−１を接合して構成された断面が略円形の鉄芯柱１−２を有し、前記のそれぞれの鉄芯柱１−２には中から外まで順次に低圧T巻線６、低圧F巻線５と高圧巻線４が設置され、それぞれ高圧巻線４の両側に第一分接合区と第二分接合区が設置され、第一分接合区に低圧側高圧引き出し線１６が敷設され、第二分接合区に高圧側高圧引き出し線１８が敷設され、低圧両側高圧引き出し線１６は無負荷電圧調整スイッチ９を通じて接続して、高圧両側高圧引き出し線１８は別の無負荷電圧調整スイッチを通じて接続して、高圧４の片側で高圧巻出し線１７が設置され、低圧T巻線６は高圧巻出し線１７の反対側に低圧T巻出し線１５−１を設置し、低圧F巻線５は高圧巻出し線１７の反対側に低圧F巻出し線１５−２を設置する。鉄芯閉口シングルフレーム１−１は丸ごと連続珪素鋼板が巻かれて構成されているので、中間に空隙がないことで局部磁束密度が高いことによる過熱、騒音が大きい、励磁電流が大きい等不良現象が避けられる。そしてアニール処理された鉄芯は加工過程で生じた応力を除去し、さらに無負荷損失を低下し、巻線はツイン柱並列方式で、柱の高圧巻線４にそれぞれ2つ分接区が設けられ、共に4個の分接区の間では、高圧低圧巻線間の分接区により発生する不均衡な電流が大幅に低下して、それによって突発短絡時に発生する電気動力が低下し、変圧器の耐短絡能力を向上させる。

第５、６図に示す通り、鉄芯１は閉口巻鉄芯構造になっているため、全ての低圧T巻線６、低圧巻線５と高圧巻線４は必ず鉄芯１の鉄芯柱１−２を巻かれており、低圧T巻線６、低圧F巻線５と高圧巻線４は専用立て無型巻線機３にて鉄芯柱１−２を直接巻いて一体になって、立て無型巻線機３はコイルの成型骨組７を回転駆動し、導線は成型骨組７にて巻き、反転などの工程を通じてコイルを形成し、成型骨組７に伝動槽が設計され、無型巻線機３の伝動ピン８は同伝動槽差し入られて成型骨組７を鉄芯柱1 - 2をめぐって回転させ、それによって低圧T巻線６、低圧F巻線５と高圧巻線４を統制する。本立て無型巻線方法は現在唯一の鉄芯にて、大型のパイ式コイルを巻くことを実現出来る方法である。

第４図に示す通り、二つの鉄芯閉口シングルフレーム１−１の間に放熱作用を有する分離槽２を設置して、鉄芯温度上昇を抑え、過励磁能力を強くさせ、珪素鋼板の利用率も大幅に向上された。

第２、７図に示す通り、二つの無負荷電圧スイッチ9はスイッチ連動構造11を通じて接続し、同期調圧を実現する。

図1に示す通り、低圧F巻線5と高圧巻線4の両端壁にはそれぞれ静電板10が設置されている。静電板１０は二つの半円銅環10-1がはめこまれ、溶接されて構成される。静電板10はペアで置かれるため、高圧巻線4と隣接の低圧F巻線5にも静電気板10が置かれる。図８に示す通り、閉口鉄芯１に静電板１０を取り付けるため、静電板１０は二つ半円を合成する構造を採用し、周囲を面取りした円形の半円銅環10-1を鉄芯１にはめこみ、溶接し、ビードをなめらかに磨いて、高圧巻線４の静電板１０も上記方法の通りに製作する。

図２、８に示す通り、低圧T巻線６の内側にT巻線骨組１４を設置する、そしてT巻線骨組１４と鉄芯柱１−２の間にリミット装置である支持棒１９を設置し、前記の低圧F巻線５の内側にF巻線骨組１３を設置し、そしてF巻線骨組１３と低圧T巻線６の間にもリミット装置である支持棒１９を設置し、前記の高圧巻線４の内側に高圧巻線骨組１２を設置し、さらに高圧巻線骨組１２と低圧F巻線５の間にもリミット装置である支持棒１９を設置する。T巻線骨組１４及び/またはF巻線骨組１３及び/または高圧巻線骨組１２は厚紙製の筒でつくられる。T巻線骨組１４の上に線機により駆動する駆動槽を設置する。巻線を巻き付ける時、支持棒１９をT巻線骨組１４と鉄芯柱１−２の間に先置かず、コイルの巻き付け時に発生する支持棒のシフトを防ぐために巻線間のすべての支持棒がリミット装置を有す。この位置に特殊無型巻線機の伝動機構を置いて、そして上でT巻線骨組１４の成型操作を行う。完成後に低圧T巻線６、低圧F巻線５と高圧巻線４の巻き付け作業を行う。すべて巻線作業を完了後に、T巻線骨組１４と鉄芯柱１−２の間に支持棒１９を入れ、コイルを固める。

すべてのコイルは厚紙製の筒を骨組として使い、厚紙製の筒は直接器にはめ込み組み立てる技術を採用し、第９図に示す通り、低圧F巻線５の厚紙製の筒の接ぎ手に隣接する支持棒１９を内型の形にもなれるように設計し、低圧F巻線５の厚紙製の筒の接ぎ手斜面をつなぎ合わせた後更に外型２０を押さえつけて、固化成型し、固化成型後は低圧F巻線５の厚紙製の筒に巻いて低圧F巻線５になり、低圧T巻線６の厚紙製の筒、高圧巻線４の厚紙製の筒も前記の方法と同じく製作される。

以上の具体的な実施例は本発明が解決する技術問題、技術方案と有益な効果についてさらに詳しく説明した。理解するべきなのは、上記のは本発明の具体的な実施例だけで、本発明を限ることなく、一般に、本発明の精神と原則の内にどんな改正、置換え、改善など、いずれも本発明の保護範囲に含める。

は本発明の車両用巻鉄芯主変圧器の断面図であり； は第一図の俯瞰図であり； は本発明の鉄芯の構造図であり； は本発明の鉄芯の断面図であり； は本発明の巻線の巻線図であり； は第五図の俯瞰図であり； は本発明の高圧巻線の配線の原理図であり； は本発明の静電板の取り付け図であり； は本発明の骨組みの取り付け図である。

Claims (8)

1. アニール処理された二つの対称的な鉄芯閉口シングルフレーム１−１を接合して構成された鉄芯１を含む、そしてそれぞれの鉄芯閉口シングルフレーム１−１は順次に巻きつけられた連続的な珪素鋼板から構成され、同鉄芯閉口シングルフレーム１−１は二つの鉄芯柱単体１−１−１を接合して構成された断面が略円形の鉄芯柱を有し、鉄芯１は二つの鉄芯柱単体１−１−１を接合して構成された断面が略円形の鉄芯柱１−２を有し、前記のそれぞれの鉄芯柱１−２には中から外まで順次に低圧T巻線６、低圧F巻線５と高圧巻線４が設置され、それぞれ高圧巻線４の両側に第一分接合区と第二分接合区が設置され、第一分接合区に低圧側高圧引き出し線１６が敷設され、第二分接合区に高圧側高圧引き出し線１８が敷設され、低圧両側高圧引き出し線１６は無負荷電圧調整スイッチ９を通じて接続して、高圧両側高圧引き出し線１８は別の無負荷電圧調整スイッチを通じて接続して、高圧４の片側で高圧巻出し線１７が設置され、低圧T巻線６は高圧巻出し線１７の反対側に低圧T巻出し線１５−１を設置し、低圧F巻線５は高圧巻出し線１７の反対側に低圧F巻出し線１５−２を設置することを特徴とする車両用巻鉄芯主変圧器。
2. 前記二つの鉄芯閉口シングルフレーム１−１の間に放熱作用を有する分離槽を設置することを特徴とする請求項１に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。
3. 前記二つの無負荷電圧調整スイッチ９はスイッチ連動構造により接続して、同期調圧を実現することを特徴とする請求項１に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。
4. 前記の低圧F巻線５と高圧巻線４の両側にそれぞれ静電板１０を設置することを特徴とする請求項１に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。
5. 前記の静電板１０は二つの半円の銅のリングが溶接され、構成されることを特徴とする請求項４に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。
6. 前記低圧T巻線６の内側にT巻線骨組１４を設置し、そしてT巻線骨組１４と鉄芯柱１−２の間にリミット装置である支持棒１９を設置し、前記の低圧F巻線５の内側にF巻線骨組１３を設置し、そしてF巻線骨組１３と低圧T巻線６の間にもリミット装置である支持棒１９を設置し、前記の高圧巻線４の内側に高圧巻線骨組１２を設置し、さらに高圧巻線骨組１２と低圧F巻線５の間にもリミット装置である支持棒１９を設置することを特徴とする請求項１に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。
7. 前記T巻線骨組１４及び/またはF巻線骨組１３及び/または高圧巻線骨組１２は厚紙製の筒でつくられることを特徴とする請求項６に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。
8. 前記T巻線骨組１４の上に巻線機により駆動する駆動槽を設置することを特徴とする請求項６或は７に記載の車両用巻鉄芯主変圧器。

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