JP6422375B2 - 識別用シート - Google Patents

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Description

本発明は、長手方向を具備するアンテナがベース基材上に形成され、このアンテナの共振周波数によって識別可能に構成された識別用シートに関し、特に、ベース基材が湾曲した場合でも共振周波数が大きく変化してしまうことを回避する技術に関する。
昨今、情報化社会の進展に伴って、商品等に貼付されるラベルやタグに情報を記録し、このラベルやタグを用いて商品等の管理が行われている。このようなラベルやタグを用いた情報管理においては、ラベルやタグに対して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しを行うことが可能なICチップが搭載された非接触型ICラベルや非接触型ICタグ等のRFID技術を利用した識別体がその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。
このようなRFID技術を利用した識別体としては、上述したようにICチップが搭載されたものに限らず、共振周波数が互いに異なる複数のアンテナを有し、ICチップを用いずに複数のアンテナの組み合わせでIDを識別可能とするものも考えられている。例えば、複数のアンテナを構成する誘電子要素とコンデンサ要素の形状を異ならせたり、複数のアンテナの形状や向きを異ならせたりして共振周波数を複数のアンテナ毎に異ならせ、そのアンテナの組み合わせでIDを表現可能とする技術が、特許文献1に開示されている。
上記のような識別体に用いられるアンテナとしては、ポール状のアンテナのように長手方向を有するアンテナも用いることができる。そのようなアンテナにおいては、太さや形状、材質の他に、主に長手方向の長さを変えることによって共振周波数を任意に設定することができる。
ところで、従来、配送物を配送する場合、配送物の配送元及び配送先の住所や氏名あるいは名称等の配送情報が印字または記入された配送伝票が用いられている。配送伝票は一般的に、配送物が配送先に配送された後に配送業者が持ち帰る配達票が分離可能に構成されたものが用いられている。例えば、裏面の全面に粘着剤が塗布されたベースシートの表面に、配送物が配送先に配送された後でも配送物に貼付されたままの状態とする貼付票を剥離困難に貼着するとともに、上述した配達票を剥離可能に貼着したものが用いられている。この配送伝票は、ベースシートの裏面に塗布された粘着剤によって配送物に貼付され、配送物が配送先に配送されると、配達票に受領印が押下され、配達票がベースシートから剥離されることで配達票が配送伝票から分離されて配送業者によって持ち帰られることにより、配送物が配送先に配送されたことが管理される。
そこで、このような配送伝票においても、上述したようなアンテナを、その共振周波数を配送伝票の管理番号に対応づけたものに設定して配達票に設けておけば、アンテナの共振周波数を用いて配送物を管理することができるようになる。
特公平7−80386号公報
ところで、上述したような配送伝票においては、配達票を、ベースシートから不用意に剥離しないようにある程度の貼着力でベースシートに貼着しておく必要がある。ところが、配達票をベースシートから剥離するためには、配達票のベースシートへの貼着力を超えた力が必要となるため、配達票とベースシートとの貼着力を大きくした場合、配達票の剥離領域に大きな応力が集中し、それにより、ベースシートから剥離した配達票に大きなカールが生じ、配達票が湾曲することとなる。
すると、長手方向を有するアンテナを配達票に設けた構成においては、アンテナも配達票とともに湾曲することになるが、アンテナが長手方向に湾曲すると、その共振周波数や反射強度が変化してしまうこととなる。共振周波数や反射強度が変化した場合、配達票から検出された共振周波数が、その配達票の管理番号に対応づけられたものなのか、管理番号に対応づけられた共振周波数から変化したものなのかを判別することができず、配送物を正確に管理することができなくなってしまうという問題点がある。
また、商品等に貼付されるラベルにおいても、上述したようなアンテナの共振周波数を、商品等の管理番号に対応づけたものとすることで商品等を管理することが考えられるが、商品等の貼付面が曲面である等、湾曲している場合、ラベル本体とともにアンテナも湾曲することとなる。
その場合、貼付される商品等が予め決められていることで貼付面の曲率半径が一定の場合は、それに応じて共振周波数と管理番号との対応づけを設定することができるが、様々な商品等に汎用的に貼付する場合、貼付面の曲率半径が一定のものではないため、貼付面の曲率半径に応じて共振周波数や反射強度が変化し、上記同様に、ラベルから検出された共振周波数が、そのラベルが貼付された商品等の管理番号に対応づけられたものなのか、管理番号に対応づけられた共振周波数から変化したものなのかを判別することができず、商品等を正確に管理することができなくなってしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、ベース基材上に長手方向を具備して形成されたアンテナの共振周波数によって識別可能に構成されたものにおいて、ベース基材が湾曲した状態でも共振周波数によって正確に識別することができる識別用シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
湾曲状態になるベース基材上に、長手方向を具備するアンテナが形成され、該アンテナの長手方向の長さにより設定された当該アンテナの共振周波数によって識別可能に構成され、前記アンテナの長手方向が、前記ベース基材の湾曲に追従しない方向に向いている識別用シートにおいて、
前記アンテナが、前記長手方向に直交する方向に並行して複数形成され、
前記複数のアンテナの長手方向の長さが互いに異なることを特徴とする。
上記のように構成された本発明においては、アンテナの長手方向が、ベース基材がしたい際にその湾曲に追従しない方向に向いていることにより、ベース基材が湾曲した状態で共振周波数が検出される場合であっても、その際アンテナはその長手方向には大きく湾曲しない。ここで、アンテナの共振周波数は、アンテナの長手方向の長さにより設定されているため、アンテナがその長手方向に大きく湾曲しなければ、アンテナの共振周波数が大きく変化することがなく、それにより、共振周波数が検出される際にベース基材が湾曲した状態においても、共振周波数によって正確に識別されることとなる。
また、アンテナが、長手方向に直交する方向に並行して複数形成され、複数のアンテナの長手方向の長さが互いに異なるように構成されていることで、複数のアンテナの共振周波数の組み合わせで、識別可能となる識別用シートの数を増やすことができる。
また、上記のような識別用シートとしては、ベース基材が剥離シートに剥離可能に貼着され、ベース基材が湾曲する方向が、ベース基材を剥離シートから剥離する際の剥離開始端側から該剥離開始端に対向する剥離終了端側に向かう方向であるものが考えられる。
このような構成においては、ベース基材を剥離シートから剥離することによりベース基材が湾曲した状態においても、アンテナはその長手方向には大きく湾曲せず、それにより、その後、共振周波数を検出することで識別用シートを正確に識別することができる。
本発明によれば、アンテナの長手方向が、ベース基材の湾曲に追従しない方向に向いていることにより、ベース基材が湾曲した状態で共振周波数が検出される場合であっても、その際アンテナはその長手方向には大きく湾曲せず、それにより、アンテナの共振周波数が大きく変化することがなくなり、共振周波数が検出される際にベース基材が湾曲した状態においても、識別用シートを共振周波数によって正確に識別することができる。
また、アンテナが、長手方向に直交する方向に並行して複数形成され、複数のアンテナの長手方向の長さが互いに異なるように構成されていることにより、複数のアンテナの共振周波数の組み合わせで、識別可能となる識別用シートの数を増やすことができる。
また、ベース基材が剥離シートに剥離可能に貼着され、ベース基材が湾曲する方向が、ベース基材を剥離シートから剥離する際の剥離開始端側から該剥離開始端に対向する剥離終了端側に向かう方向であるものにおいては、ベース基材を剥離シートから剥離することによりベース基材が湾曲した状態においても、その後、共振周波数を検出することで識別用シートを正確に識別することができる。
本発明の識別用シートを利用した配送伝票の実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は配達票の裏面の構成を示す図、(d)は下基材の配達票に対向する領域の構成を示す図である。 図1に示した配送伝票の使用時の状態を説明するための図である。 ポール状アンテナの長手方向が、ポール状アンテナが形成されたベース基材の湾曲方向に直交していることによる効果を説明するための図である。 複数のポール状アンテナの長手方向が、ポール状アンテナが形成されたベース基材の湾曲方向に直交していることによる効果を説明するための図である。 本発明の識別用シートを利用した管理用ラベルの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)はラベル基材の裏面の構成を示す図である。 図5に示した管理用ラベルを用いた物品管理方法を示す図であり、(a)は管理用ラベルが物品に貼付された状態の一例を示す外観図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は管理用ラベルが物品に貼付された状態の他の例を示す外観図、(d)は(c)に示したB−B’断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の識別用シートを利用した配送伝票の実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は配達票11の裏面の構成を示す図、(d)は下基材20の配達票11に対向する領域の構成を示す図である。
本形態における配送伝票は図1に示すように、互いに同一形状を有する上基材10と下基材20とが重ね合わされて貼着され、これらが剥離台紙30に剥離可能に貼着されて構成されたラベル形態のものである。
上基材10は、感熱紙やインクジェット紙等からなり、配達票11と貼付票12とを有し、これら配達票11と貼付票12との境界にスリット13が形成され、配達票11と貼付票12とはこのスリット13を介して接している。これら配達票11及び貼付票12にはそれぞれ、この配送伝票1が貼着される配送物の配送元及び配送先の住所や氏名あるいは名称等の配送情報が印字または記入される配送情報表示領域14a,14bが設けられており、配達票11にはさらに、配送物が配送先に配送された際に受領印を押下するための押印領域15が設けられている。また、配達票11及び下基材20の配達票11に対向する領域においては、配達票11を下基材20から剥離する際に剥離を開始する辺の隅部が剥離開始端17aとなっており、また、剥離開始端17aに対して配達票11の対角線上にて対向する位置の隅部が、剥離をし終える剥離終了端17bとなっている。
上基材10のうち配達票11となる領域は、本願発明のベース基材となるものである。上基材10のうち配達票11となる領域には、下基材20との貼着面に、長手方向を具備する3本のポール状アンテナ19a〜19cが形成されている。そして、上基材10のうち配達票11となる領域にポール状アンテナ19a〜19cが形成されて構成される配達票11が、本願発明の識別用シートとなる。3本のポール状アンテナ19a〜19cは、その長手方向が、剥離開始端17a側から剥離終了端17b側に向かう方向に対して直交して形成されており、剥離開始端17a側から剥離終了端17b側に向かう方向に並行して形成されている。また、3本のポール状アンテナ19a〜19cは、互いに長さが異なるものであり、それにより、共振周波数が互いに異なるものとなっている。配達票11の下基材20との貼着面には、ポール状アンテナ19a〜19cを覆ってその全面に、紫外線硬化型等の一般的な剥離ニスが塗布されることによって剥離層50が積層されている。
下基材20は、本願発明の剥離シートとなるものである。下基材20は、上質紙35kg等からなり、下基材20の上基材10との貼着面の全面には、接着層40が積層されている。接着層40は、貼付票12となる領域においては下基材20上の全面に積層されているが、配達票11に対向する領域においては、所定の形状に積層されている。下基材20の配達票11に対向する領域においては、接着層40は、下基材20の周縁部に一定の幅で設けられているとともに、剥離開始端17a側から剥離終了端17b側に向かって並行する複数本の直線状となって設けられている。また、下基材20の上基材10との重ね合わせ面とは反対側の面には、その全面に粘着剤が塗布されることによって粘着層60が積層されており、この粘着層60によって下基材20が剥離台紙30に剥離可能に貼着されている。
上記のように構成された上基材10と下基材20とが、上基材10の剥離層50が積層された面と、下基材20の接着層40が積層された面とが対向するように重ね合わされ、これらが接着層40によって貼着されている。そして、上基材10の配達票11となる領域と下基材20とが擬似接着構造によって剥離可能に貼着されている。この擬似接着構造は、接着層40と剥離層50とからなり、接着層40によって上基材10と下基材20とを貼着し、その後、剥離層50の作用によって上基材10と下基材20とを人手で剥離可能とするものである。それにより、上基材10と下基材20とを擬似接着する擬似接着構造が、配達票11となる領域においては、その周縁部に設けられているとともに、その内側においては、上基材10の配達票11となる領域を下基材20から剥離する際に剥離し始める剥離開始端17a側から、この剥離開始端17aに対向して剥離をし終える剥離終了端17b側に向かって並行する複数本の直線状となった接着層40によって構成されている。また、貼付票12となる領域においては、その全面が接着層40によって上基材10と下基材20とが貼着されている。
以下に、上記のように構成された配送伝票1の使用時の状態について説明する。
図2は、図1に示した配送伝票1の使用時の状態を説明するための図である。
上記のように構成された配送伝票1においては、まず、上基材10の配達票11及び貼付票12にそれぞれ設けられた配送情報表示領域14a,14bに配送情報が印字または記入され、図2(a)に示すように、剥離台紙30から剥離されて粘着層60によって配送物2に貼付される。
配送伝票1が貼付された配送物2は、情報表示領域14a,14bに印字または記入された配送情報18a,18に従って配送物2の配送先に配送される。
そして、配送物2が配送先に配送されると、配達票11の押印領域15に受領印が押下され、その後、配達票11が配送伝票1から分離される。
上基材10の配達票11となる領域は、接着層40によって下基材20に貼着されているものの、その貼着面には剥離層50が積層されているため、下基材20から剥離することで配送伝票1から分離することができる。上基材10の配達票11となる領域は、図2(a)に示すように、上基材10の配達票11となる領域が、剥離開始端17aから剥離されていく。
上基材10の配達票11となる領域が剥離開始端17aから剥離されていき、剥離した領域が剥離終了端17bに達すると、図2(b)に示すように、配達票11が下基材20から完全に剥離され、配送業者によって持ち帰られることになる。
配達票11には、上述したように共振周波数が互いに異なる3本のポール状アンテナ19a〜19cが設けられているため、これら3本のポール状アンテナ19a〜19cの共振周波数を用いて配送物2の配送状況を管理することができる。具体的には、識別番号“0”〜“9”に対して共振周波数をそれぞれ設定し、配送伝票1毎に、共振周波数が配送伝票1に付与された管理番号を構成する識別版後の組み合わせに対応するものとなるような長手方向の長さを有するポール状アンテナを配達票11に形成しておく。例えば、配送伝票1に付与された管理番号が、“123”である場合は、ポール状アンテナ19aの長手方向の長さを、ポール状アンテナ19aの共振周波数が識別番号“1”に対応してものとなるように設定し、また、ポール状アンテナ19bの長手方向の長さを、ポール状アンテナ19bの共振周波数が識別番号“2”に対応してものとなるように設定し、また、ポール状アンテナ19cの長手方向の長さを、ポール状アンテナ19cの共振周波数が識別番号“3”に対応してものとなるように設定する。それにより、配達票11に形成されたポール状アンテナの共振周波数を検出することで、配送伝票1に付与された管理番号を認識することができ、配送伝票1を識別することができる。なお、ポール状アンテナ19a〜19cの共振周波数は、ポール状アンテナ19a〜19cの長手方向の長さのみでなく、ポール状アンテナ19a〜19cの太さや形状、材質等によって変化するが、長手方向の長さを主な要素として共振周波数が任意に設定されることになる。
ここで、下基材20から剥離されて配送伝票1から分離された配達票11は、下基材20から剥離される際に剥離力が加わることにより、図2(b)に示すように剥離方向となる剥離開始端17a側から剥離終了端17bに向かう方向において上基材10側に湾曲した湾曲状態になる。その際、3本のポール状アンテナ19a〜19cにおいては、その長手方向が、剥離開始端17a側から剥離終了端17b側に向かう方向に対して直交して形成されていることにより、図2(c)に示すように、長手方向は、配達票11の湾曲に追従せずに湾曲していない状態となる。すなわち、3本のポール状アンテナ19a〜19cは、その長手方向が、配達票11の湾曲に追従しない方向に向いて配達票11に形成されていることとなる。
以下に、上述したポール状アンテナ19a〜19cの長手方向が、配達票11が湾曲する方向に直交していることによる効果について説明する。
図3は、アンテナの長手方向が、アンテナが形成されたベース基材の湾曲方向に直交していることによる効果を説明するための図である。
長手方向を有するアンテナの長手方向が、アンテナが形成されたベース基材の湾曲方向に直交していることによる効果を実証するために、ベース基材をアンテナの長手方向に湾曲させた場合と、アンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合とにおける、レーダ反射断面積(RCS:Rader cross section)を測定した。
ベース基材をアンテナの長手方向に湾曲させた場合においては、ベース基材を湾曲させていない状態におけるRCSが図3(a)の実線で示すような特性であるのに対して、ベース基材をアンテナの長手方向に45度湾曲させた状態におけるRCSは図3(a)の破線で示すような特性となり、また、ベース基材をアンテナの長手方向に90度湾曲させた状態におけるRCSは図3(a)の一点鎖線で示すような特性となり、また、ベース基材をアンテナの長手方向に120度湾曲させた状態におけるRCSは図3(a)の二点鎖線で示すような特性となった。
図3(a)に示すように、ベース基材をアンテナの長手方向に湾曲させた場合は、ベース基材を湾曲させていない状態に対してRCSの特性が大きく異なり、アンテナの共振周波数及び反射強度が大きく異なってしまう。
一方、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合においては、ベース基材を湾曲させていない状態におけるRCSが図3(b)の実線で示すような特性であるのに対して、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に5度湾曲させた状態におけるRCSは図3(b)の破線で示すような特性となり、また、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に15度湾曲させた状態におけるRCSは図3(b)の一点鎖線で示すような特性となった。
図3(b)に示すように、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合は、ベース基材を湾曲させていない状態に対してRCSの特性がほとんど変わらず、アンテナの共振周波数や反射強度も大きく変化しない。
このように、ベース基材をアンテナの長手方向に湾曲させた場合は、ベース基材を湾曲させていない状態に対してアンテナの共振周波数や反射強度が大きく変化してしまうが、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合においては、ベース基材を湾曲させていない状態に対してアンテナの共振周波数や反射強度がほとんど変化しない。
上述したような効果は、図1に示した配達票11のように複数のポール状アンテナを有する構成についても同様に生じる。
図4は、複数のアンテナの長手方向が、アンテナが形成されたベース基材の湾曲方向に直交していることによる効果を説明するための図である。
ベース基材に長手方向を有する3本のアンテナが形成された構成において、アンテナの長手方向が、アンテナが形成されたベース基材の湾曲方向に直交していることによる効果を実証するために、上記同様に、アンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合における、RCSを測定した。
ベース基材を3本のアンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合においては、ベース基材を湾曲させていない状態におけるRCSが図4の実線で示すような特性であるのに対して、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に15度湾曲させた状態におけるRCSは図4の破線で示すような特性となった。
図4に示すように、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合は、ベース基材を湾曲させていない状態に対してRCSの特性がほとんど変わらず、アンテナの共振周波数や反射強度も大きく変化しない。
このように、ベース基材に長手方向を有する3本のアンテナが形成された構成においても、ベース基材をアンテナの長手方向に直交する方向に湾曲させた場合に、ベース基材を湾曲させていない状態に対してアンテナの共振周波数や反射強度がほとんど変化しない。
図1に示した配達票11においては、上述したように、ポール状アンテナ19a〜19cが、その長手方向が、剥離開始端17a側から剥離終了端17b側に向かう方向に対して直交して形成されていることにより、配達票11が下基材20から剥離されることで剥離開始端17a側から剥離終了端17bに向かう方向に湾曲したとしても、ポール状アンテナ19a〜19cはその長手方向には湾曲していない状態となる。
そのため、配達票11が下基材20から剥離されることで剥離開始端17a側から剥離終了端17bに向かう方向に湾曲したとしても、ポール状アンテナ19a〜19cによる共振周波数及び反射強度は大きく変化することがなく、配達票11が下基材20から剥離された後において、ポール状アンテナ19a〜19cによる共振周波数を検出することにより、配送伝票1に付与された管理番号を認識することができ、配送伝票1を正確に識別することができる。
なお、上述した湾曲には、ベース基材を折り曲げた場合も含む。その場合、アンテナの長手方向がベース基材の湾曲方向となっていても、アンテナがベース基材の折り曲げ部分にかからずに平坦部分のみに存在するのであれば、共振周波数や反射強度が変化しない。しかし、アンテナの一部がベース基材の折り曲げ部分にかかってしまうと、共振周波数や反射強度が変化してしまう。これは、アンテナの長手方向の長さやベース基材の大きさによるものであるが、本形態のように、アンテナの長手方向がベース基材の湾曲方向となっていれば、アンテナの長手方向の長さやベース基材の大きさによらずに、アンテナが長手方向に湾曲せず、共振周波数や反射強度が変化してしまうことが回避されることとなる。
また、本形態においては、3本のポール状アンテナ19a〜19cが、その長手方向が、剥離開始端17a側から剥離終了端17b側に向かう方向に対して直交して形成されており、下基材20から剥離されて配送伝票1から分離された配達票11が、剥離開始端17a側から剥離終了端17bに向かう方向において上基材10側に湾曲した湾曲状態になることにより、ポール状アンテナ19a〜19cの長手方向が、配達票11が湾曲する方向に直交しているが、ポール状アンテナ19a〜19cの長手方向の長さや、配達票11の湾曲の程度、あるいはポール状アンテナ19a〜19cと配達票11との相対的な大きさの関係によっては、配達票11が湾曲した場合に、ポール状アンテナ19a〜19cの長手方向がその湾曲に追従しない程度であれば、ポール状アンテナ19a〜19cの長手方向が、配達票11が湾曲する方向に直交する方向に対して若干傾いていてもよい。これらを含めて、ポール状アンテナ19a〜19cの長手方向と、配達票11が湾曲する方向とが略直交していると定義する。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の識別用シートを利用した管理用ラベルの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)はラベル基材110の裏面の構成を示す図である。
本形態における管理用ラベルは図5に示すように、互いに同一の長方形形状を有するラベル基材110と剥離台紙120とが重ね合わされて剥離可能に貼着されて構成されている。
ラベル基材110は、本願発明におけるベース基材となるものである。ラベル基材110の剥離台紙120との貼着面には、長手方向を具備する4本のC型アレイアンテナ112a〜112dが形成されている。そして、ラベル基材110にC型アレイアンテナ112a〜112dが形成されてなるものが、本願発明の識別用シートとなる。4本のC型アレイアンテナ112a〜112dは、その長手方向が、ラベル基材110の長手方向に対して直交して形成されており、ラベル基材110の長手方向に並行して形成されている。また、4本のC型アレイアンテナ112a〜112dは、互いに長さが異なるものであり、それにより、共振周波数が互いに異なるものとなっている。また、ラベル基材110の剥離台紙120との貼着面には、C型アレイアンテナ112a〜112dを覆ってその全面に粘着剤が塗布されることによって粘着層130が積層されており、この粘着層130によってラベル台紙110が剥離台紙120に剥離可能に貼着されている。
上記のように構成された管理用ラベル101は、第1の実施の形態に示した配送伝票1と同様に、C型アレイアンテナ112a〜112dの共振周波数によって識別可能とすることができる。それにより、管理用ラベル101を商品等の物品に貼付することで、物品を管理することができる。
図6は、図5に示した管理用ラベル101を用いた物品管理方法を示す図であり、(a)は管理用ラベル101が物品に貼付された状態の一例を示す外観図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は管理用ラベル101が物品に貼付された状態の他の例を示す外観図、(d)は(c)に示したB−B’断面図である。
図5に示した管理用ラベル101は、図6に示すように、曲面を有する物品102a,102bを管理するために、物品102a,102bの曲面に、その長手方向が湾曲方向となるように貼付されることが考えられる。その場合、管理用ラベル101が物品102a,102bの曲面に貼付されることで、C型アレイアンテナ112a〜112dがその長手方向に湾曲した場合、上記同様に、C型アレイアンテナ112a〜112dにおける共振周波数が変化してしまうことになる。
そこで、管理用ラベル101が貼付される物品の貼付面の曲率半径に応じて共振周波数を予め設定しておけば、物品に貼付された管理用ラベルを用いて物品を管理することができる。ところが、管理用ラベル101に汎用性を持たせ、貼付対象となる物品が特定されていない場合、図6に示すように、貼付面の曲率半径が互いに異なる物品102a,102bに管理用ラベル101が貼付される場合が生じることとなる。その場合、管理用ラベル101が物品102a,102bの曲面に貼付されることで、C型アレイアンテナ112a〜112dがその長手方向に湾曲した場合、図6(a),(b)に示したものと、図6(c),(d)に示したものとで、C型アレイアンテナ112a〜112dにおける共振周波数が異なるものとなってしまう。
本形態の管理用ラベル101においては、C型アレイアンテナ112a〜112dが、その長手方向が、ラベル基材110の長手方向に対して直交して形成されているため、ラベル基材110の長手方向が湾曲方向となるように物品102a,102bに貼付された場合、図6(b),(d)に示すように、管理用ラベル101が貼付される物品の貼付面における曲率半径がいかなる場合であっても、C型アレイアンテナ112a〜112dは、長手方向が管理用ラベル101の湾曲に追従せずに湾曲していない状態となる。すなわち、C型アレイアンテナ112a〜112dは、その長手方向が、管理用ラベル101の湾曲に追従しない方向に向いてラベル基材110に形成されていることとなる。
そのため、管理用ラベル101が、管理用ラベル101の貼付面の曲率半径が互いに異なる物品102a,102bに貼付され、長手方向にいかなる度合で湾曲したとしても、C型アレイアンテナ112a〜112dによる共振周波数や反射強度は大きく変化することがなく、管理用ラベル101が物品102a,102bに貼付された状態において、C型アレイアンテナ112a〜112dによる共振周波数を検出することにより、共振周波数に対応する識別情報を認識することができ、物品102a,102bを正確に識別することができる。
なお、本形態においては、C型アレイアンテナ112a〜112dが、その長手方向が、管理用ラベル101が物品に貼付された場合に湾曲する方向に直交しているが、C型アレイアンテナ112a〜112dの長手方向の長さや、管理用ラベル101の湾曲の程度、あるいはC型アレイアンテナ112a〜112dとラベル基材110との相対的な大きさの関係によっては、管理用ラベル110が湾曲した場合に、C型アレイアンテナ112a〜112dの長手方向がその湾曲に追従しない程度であれば、C型アレイアンテナ112a〜112dの長手方向が、管理用ラベル110が湾曲する方向に直交する方向に対して若干傾いていてもよい。これらを含めて、C型アレイアンテナ112a〜112dの長手方向と、管理用ラベル101が湾曲する方向とが略直交していると定義する。
また、長手方向を有するアンテナであれば、ポール状アンテナあるいはC型アレイアンテナに限らずに採用することができる。なお、長手方向を有するアンテナとしては、ベース基材の大きさや湾曲の程度にもよるが、長手方向の長さがそれに直交する方向に対する長さの3倍以上であるものについて、本発明のような構成とすることが好ましい。
1 配送伝票
2 配送物
10 上基材
11 配達票
12 貼付票
13 スリット
14a,14b 配送情報表示領域
15 押印領域
17a 剥離開始端
17b 剥離終了端
18a,18b 配送情報
19a〜19c ポール状アンテナ
20 下基材
30,120 剥離台紙
40 接着層
50 剥離層
60,130 粘着層
102a,102b 物品
101 管理用ラベル
110 ラベル基材
111 管理番号
112a〜112d C型アレイアンテナ

Claims (2)

  1. 湾曲状態になるベース基材上に、長手方向を具備するアンテナが形成され、該アンテナの長手方向の長さにより設定された当該アンテナの共振周波数によって識別可能に構成され、前記アンテナの長手方向が、前記ベース基材の湾曲に追従しない方向に向いている識別用シートにおいて、
    前記アンテナが、前記長手方向に直交する方向に並行して複数形成され、
    前記複数のアンテナの長手方向の長さが互いに異なることを特徴とする識別用シート。
  2. 請求項に記載の識別用シートにおいて、
    前記ベース基材が、剥離シートに剥離可能に貼着され、
    前記ベース基材が湾曲する長手方向が、前記ベース基材を前記剥離シートから剥離する際の剥離開始端側から該剥離開始端に対向する剥離終了端側に向かう方向である識別用シート。
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