JP6422340B2 - 建物の通気構造 - Google Patents

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本発明は、建物の通気構造に関する。
下記特許文献1には、建物の通気構造に関する発明が開示されている。この建物の通気構造では、外壁の上端部の屋外側に通気胴縁が取り付けられており、この通気胴縁には、屋外側と屋根裏側とを連通する通気溝が形成されている。このため、通気胴縁の通気溝によって屋外側と屋根裏側とを連通する通気経路が形成され、屋根裏の換気を行うことができる。また、通気胴縁は、防水テープを介して外壁の表面部に取り付けられており、通気胴縁と外壁との間からの水の浸入が抑制されている。
特開2013−057213号公報(図3)
しかしながら、上記特許文献1に開示された建物の通気構造では、外壁の表面部に凹凸があると防水テープと外壁の表面部との間に隙間が生じ、通気胴縁と外壁との間から屋根裏側への水の浸入を抑制することが困難となることが考えられる。
本発明は上記事実を考慮し、外壁の表面部における凹凸の有無にかかわらず、通気胴縁と外壁の表面部との間から屋根裏側への水の浸入を抑制することができる建物の通気構造を得ることが目的である。
第1の態様に係る建物の通気構造は、建物の外壁の上端部における屋外側の表面部に配置され、当該建物の屋根裏側と屋外側とを連通する連通部が形成された通気胴縁と、前記表面部と前記通気胴縁との間に介在され、当該表面部の凹凸に追従して弾性変形可能な弾性シール部材と、を有している。
第1の態様に係る建物の通気構造では、建物の外壁の上端部における屋外側の表面部に通気胴縁が配置されている。この通気胴縁には、連通部が形成されており、当該連通部によって建物の屋根裏側と屋外側とが連通されている。このため、建物の屋根裏側と屋外側とを通気し、屋根裏の空間を換気することができる。
ところで、建物の外壁の表面部に凹凸があると当該表面部と通気胴縁との間に隙間が生じ、当該隙間から屋根裏側へと水が浸入することが考えられる。
ここで、本態様では、建物の外壁の上端部における屋外側の表面部と通気胴縁との間に弾性シール部材が介在されており、当該弾性シール部材は、当該表面部の凹凸に追従して弾性変形可能とされている。このため、弾性シール部材が建物の外壁の表面部の凹凸に追従して弾性変形することで当該隙間が当該弾性シール部材によって塞がれる。その結果、建物の外壁の表面部と通気胴縁とは、弾性シール部材を介して密着した状態となり、外壁の表面部と通気胴縁との間に吹き付ける水を遮ることができる。
第2の態様に係る建物の通気構造は、第1の態様に係る建物の通気構造おいて、前記通気胴縁は、前記上端部に沿って複数配置されており、当該通気胴縁の隣接する端部同士の間に弾性変形可能な隙詰め部材が介在されている。
第2の態様に係る建物の通気構造では、建物の外壁の上端部に沿って複数配置された通気胴縁における隣接する端部同士の間に弾性変形可能な隙詰め部材が介在されている。このため、隙詰め部材が圧縮変形された状態で通気胴縁を外壁に取り付けることにより、当該通気胴縁における隣接する端部同士が当該隙詰め部材を介して密着した状態となる。
第3の態様に係る建物の通気構造は、第1の態様又は第2の態様に係る建物の通気構造において、前記弾性シール部材と前記表面部との間には、粘着体が介在しており、前記通気胴縁は当該通気胴縁の屋外側から前記上端部にネジ部材が螺入されることで当該上端部に取り付けられている。
第3の態様に係る建物の通気構造では、弾性シール部材と建物の外壁の上端部との間に粘着体が介在しており、ネジ部材で通気胴縁を弾性シール部材と共に当該上端部に取り付けるときに、当該ネジ部材のネジ山に当該粘着体が巻き込まれる。このため、ネジ部材によって外壁の上端部に形成されたネジ孔を、粘着体によって塞ぐことができる。
第4の態様に係る建物の通気構造は、第1の態様〜第3の態様の何れか1態様に係る建物の通気構造において、前記建物の屋根部を構成すると共に屋根裏を覆う屋根部材と前記上端部とを含んで屋根裏側への通気が可能な通気部が構成され、当該通気部の建物上方側に前記通気胴縁が配置されると共に、当該通気部よりも建物上方側に水切り部が設けられている。
第4の態様に係る建物の通気構造では、建物の屋根部を構成すると共に屋根裏を覆う屋根板部材と当該建物の外壁の上端部とを含んで屋根裏側への通気が可能な通気部が構成されており、当該通気部の建物上方側に通気胴縁が配置されている。そして、通気部よりも建物上方側に水切り部が設けられている。このため、屋根部の上方側から通気部に向かって流れる水が水切り部を伝って流れ、当該水切り部の建物下方側に設けられた通気部から水が浸入するのを抑制することができる。
第5の態様に係る建物の通気構造は、第4の態様に係る建物の通気構造おいて、前記連通部は、前記通気胴縁の屋外側の面に形成されると共に、当該連通部の建物下方側を覆う覆い部によって前記通気部の一部が構成されている。
第5の態様に係る建物の通気構造では、通気胴縁の連通部の建物下方側を覆う覆い部によって通気部の一部が構成されることで、通気部を確保しつつ通気胴縁の連通部に水が吹き付けられることを抑制することができる。
第6の態様に係る建物の通気構造は、第4の態様又は第5の態様に係る建物の通気構造において、前記屋根部は、陸屋根とされると共に、前記屋根板部材を構成しかつ前記上端部に沿って延在する側壁部の長手方向に沿って軒樋が設けられている。
第6の態様に係る建物の通気構造では、陸屋根を構成する屋根板部材における側壁部の長手方向に沿って軒樋が設けられており、建物の意匠性を損なうことなく、屋根部の上方側から水切り部を伝って流れる水を排水することができる。
以上説明したように、第1の態様に係る建物の通気構造では、外壁の表面部における凹凸の有無にかかわらず、通気胴縁と外壁の表面部との間から屋根裏側への水の浸入を抑制することができるという優れた効果を有する。
第2の態様に係る建物の通気構造では、複数配置された通気胴縁における隣接する端部同士の間から屋根裏側への水の浸入を抑制することができるという優れた効果を有する。
第3の態様に係る建物の通気構造では、通気胴縁及び弾性シール部材に形成されたネジ孔から屋根裏側への水の浸入を抑制することができるという優れた効果を有する。
第4の態様に係る建物の通気構造では、建物上方側から流れてくる水の屋根裏側への浸入を抑制することができるという優れた効果を有する。
第5の態様に係る建物の通気構造では、通気部によって屋根裏側への通気性を確保しつつ当該通気部から通気胴縁の連通部への水の浸入を抑制することができるという優れた効果を有する。
第6の態様に係る建物の通気構造では、建物の意匠性の確保と建物上方側から流れてくる水の屋根裏側への浸入の抑制との両立を図ることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る建物の通気構造を示す拡大断面図(図5の破線Xで囲まれた部分の拡大図)である。 本実施形態に係り、通気胴縁と外壁材との納まりを示す拡大断面図(図1の2−2線に沿って切断した状態を示す断面図)である。 本実施形態に係り、通気胴縁の納まりを示す斜視図である。 本実施形態に係り、隣り合う外壁パネル間の納まりを示す断面図(図6の4−4線に沿って切断した状態を示す断面図)である。 本実施形態に係る建物の通気構造を示す断面図(図6の5−5線に沿って切断した状態を示す断面図)である。 本実施形態に係る建物の通気構造が適用された建物を示す斜視図である。
以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る建物の通気構造が適用された建物の一例について説明する。
まず、本実施形態に係る建物10の全体構造について説明する。図6に示されるように、建物10は、基礎12上に建物ユニット14、16を含む複数個の建物ユニットが据え付けられて、その下階側が構成されている。そして、これらの下階側の建物ユニット上に建物ユニット18、20を含む複数個の建物ユニットが据え付けられることにより、建物10の上階側が構成されている。
建物ユニット18を例にとって、図4にその一部が示される建物ユニット躯体19の構成について説明する。この建物ユニット躯体19は、四隅に立設された柱21と、柱21の上端部同士を連結する図示しない天井フレームと、柱21の下端部同士を連結する図示しない床フレームと、によって略箱状に構成されている。天井フレームは、各々溝形鋼によって構成された長短二種類の天井大梁によって梯子状に構成されている。一方、床フレームも天井フレームと同様の構成とされており、長短二種類の溝形鋼が梯子状に配置されて構成されている。そして、図5にも示されるように、床フレーム及び天井フレームには、外壁パネル24が建物10の外周面に沿って並べて取り付けられており、建物10の外壁22の一部を構成している。
外壁パネル24は、矩形平板状の外壁材26が、外壁フレーム30に図示しないビス等によって取り付けられて構成されている。また、外壁材26の上端部26Aは、外壁材26の一般部26Bに対して薄肉化されており、見方を変えれば、外壁材26の上端部26Aには当該外壁材26の一般部26Bにおける意匠面26B1に対して屋内側へ凹んだ段差が形成されている。なお、以下では、この段差が形成された部分を「凹部28」と称する。なお、凹部28の建物上下方向に沿う屋外側の面は、後述する通気胴縁56が取り付けられる表面部としての取付面28Aとなっている。
一方、外壁フレーム30は、溝型鋼によって形成された横桟32及び縦桟34を含んで矩形枠状又は梯子状に構成されている。また、図4に示されるように、隣接する建物ユニット18同士の連結部において隣接する外壁パネル24の縦桟34同士の間には、当該縦桟34の長手方向に沿って止水部材74が配置されている。一方、隣接する外壁材26における当該外壁材26の幅方向の端部26C同士の間には、当該端部26Cに沿って止水部材76が配置されている。さらに、隣接する建物ユニット躯体19の柱21における建物上方側の端部21A(木口)の一部及び上述した縦桟34の建物上方側の端部34A(木口)が、木口止水テープ(ブチルテープ)78によって塞がれている。この木口止水テープ78は、平面視でホームベース状のブチルゴム系ゴムシートで構成されている。
そして、外壁フレーム30は、その建物上方側が図示しない天井大梁に、その建物下方側が図示しない床大梁にそれぞれ図示しないボルト等によって固定されている。また、外壁フレーム30の建物上方側が固定された天井大梁には、図示しない屋根フレームが取り付けられており、当該屋根フレームによって建物10の屋根部36が支持されている。
図5に戻り、屋根部36は、屋根板部材としての鋼板役物38と野地板40及び断熱材42とを含んで構成されている。この屋根部36は、屋根面44が傾斜の無い平面状とされた所謂陸屋根として構成されている。なお、ここでいう傾斜の無い平面状には、水勾配が確保できる程度に傾斜した平面状も含まれる。
野地板40は、屋根フレームの建物上方側に配置されると共に、合板やALC(軽量コンクリート)等により形成されている。また、断熱材42は、野地板40の建物上方側に面する上面部40Aに配置されると共に、ポリスチレンフォーム等の発泡性の樹脂により形成されており、建物10の屋内側の結露を抑制する機能を備えている。
そして、鋼板役物38は、建物10の屋根面44を構成する上壁部38Aと、当該上壁部38Aの周縁部に当該上壁部38Aと一体に設けられた側壁部38Bとを含んで、DN鋼板によって構成されている。より詳しくは、鋼板役物38の上壁部38Aは、建物桁方向及び建物妻方向に延在しており、断熱材42の建物上方側に面する上面部42Aに配置されている。なお、屋根面44の中央部は、図示しないDNシートで構成されている。つまり、屋根面44全体として見ると、鋼板役物38の上壁部38Aは、屋根面44の外周部を構成している。
一方、側壁部38Bは、上壁部38Aの周縁部から建物下方側に屈曲されると共に、外壁材26の上端部26A(外壁22の上端部22A)に沿ってかつ当該上端部26Aを屋外側から覆うように延在し、当該上端部26Aと間隔をあけて配置されている。また、側壁部38Bの下端部38B1は、屋外側から見て、側壁部38Bで外壁材26の凹部28を覆うのに十分な位置まで達すると共に、側壁部38Bは下端部38B1において外壁22側に重なるように折り返されている。なお、以下では、側壁部38Bにおける外壁22側に折り返された部分を「ヘミング部38B2」と称する。また、鋼板役物38及び屋根面44を構成するDNシートで覆われた空間のうち、外壁22よりも屋内側の部分を「屋根裏46」と称する。そして、鋼板役物38の側壁部38Bの屋外側には、軒樋48が配置されている。
軒樋48は、外壁パネル24の幅方向から見て建物上方側が開放されたU字形状に形成されると共に当該幅方向に延在しており、後述する水切り54の水切り部54Aから流れてくる水を受けるようになっている。また、軒樋48の底部48Aには、図示しない貫通部が形成されており、当該貫通部には、縦樋50が接続されている(図6参照)。これにより、軒樋48に流れこんだ水は、縦樋50に流入して建物下方側に流れていくようになっている。なお、軒樋48は、軒樋48の長手方向の複数箇所に配置されると共に、図示しないビス等によって外壁パネル24に固定された吊具52によって保持されている。
ここで、本実施形態では、一例として、水切り54、通気胴縁56、防水シート60、弾性シール部材としてのシール部材62及び粘着体としてブチルテープ68を含んで、建物の通気構造が構成されている。以下、本発明の要部である建物の通気構造の構成の一例について詳細に説明する。
まず、引き続き図5を用いて水切り54の構成について説明する。水切り54は、水切り部54A、側板部54B及び覆い部54Cを含んで、アルミニウム等の板材により形成されている。この水切り54は、鋼板役物38の側壁部38Bの屋外側に軒樋48よりも建物上方側に配置されるように取り付けられている。詳しくは、側板部54Bは、建物上下方向に沿う平板状に形成されており、鋼板役物38の側壁部38B及び通気胴縁56等と共に屋外側から螺入されたネジ部材としてのタッピンネジ64によって外壁パネル24に取り付けられている。そして、側板部54Bの上端部54B1には、水切り部54Aが設けられている。
水切り部54Aは、側板部54Bの上端部54B1から屋外側へ向かうに従い建物下方側に傾斜するように形成されると共に、その先端部が建物下方側に向かって延出している。これにより、屋根部36から流れてきた水が、水切り部54Aに沿って流れ、上述した軒樋48に流下するようになっている。
一方、図1に示されるように、側板部54Bの下端部54B2は、側壁部38Bの下端部38B1まで達しており、側壁部38Bは、その建物上方側の一部を除いて、屋外側から側板部54Bによって覆われている。また、側板部54Bの下端部54B2には、屋内側、より具体的には、外壁材26の取付面28Aの下端部に向かって延出された平板状の覆い部54Cが形成されている。さらに、覆い部54Cの先端部と凹部28の取付面28Aとの間には、所定の隙間があけられるように設定されており、当該隙間が屋外側から屋根裏46側に通じる通気部としての通気口66とされている。なお、覆い部54Cの先端部は、建物上方側に重なるように折り返されて形成されている。
通気胴縁56は、角柱状の樹脂材で構成されると共に、鋼板役物38の側壁部38Bと外壁材26の取付面28Aとの間に配置されている。詳しくは、通気胴縁56の屋内側に面する内面部56Aは、外壁材26の取付面28Aに後述するようにシール部材62及びブチルテープ68を介して接着されている。一方、通気胴縁56の屋外側に面する外面部56Bには、後述するように防水シート60が接着されており、当該防水シート60の屋外側には、鋼板役物38の側壁部38Bが配置されている。
また、通気胴縁56の外面部56Bには、連通部としての通気溝58が建物上下方向に沿って設けられており、当該通気溝58の断面形状は、建物上下方向に見て、鋼板役物38の側壁部38B側が開放された半円形状とされている。そして、通気胴縁56の通気溝58によって通気胴縁56の建物上方側(屋根裏46側)の空間と通気胴縁56の建物下方側(屋外側)の空間とが連通されている。さらに、通気溝58の建物下方側には、上述した水切り54の覆い部54Cが配置されており、建物下方側から見て覆い部54Cによって通気溝58が覆われるようになっている。
さらに、通気胴縁56は、一例として、その建物上下方向の長さLが30mmに設定されると共に、その建物上方側に面する上面部56Cと外壁材26の上端部26Aの先端との距離Sが10mmに設定されている。つまり、通気胴縁56の建物上下方向の長さLと上面部56Cと上端部26Aの先端との距離Sの比が、L:S=3:1に設定されている。上記構成によれば、通気胴縁56及び外壁材26の上端部26Aの寸法の拡大を抑制しつつ、通気胴縁56の通気溝58から屋根裏46側への水の浸入を抑制することが可能となっている。具体的には、通気胴縁56の建物下方側から水が吹き付けても、この水は通気胴縁56の通気溝58内に付着し、水の屋根裏46側への浸入が抑制されるようになっている。また、水が通気溝58を通過しても、外壁材26の上端部26Aによって水の屋根裏46側への浸入が抑制されるようになっている。
一方、上述した鋼板役物38のヘミング部38B2は、通気胴縁56の上面部56Cよりも建物上方側に延びており、鋼板役物38の加工精度に関わらず、ヘミング部38B2が通気胴縁56の通気溝58の建物下方側に配置されないようになっている。つまり、鋼板役物38は、ヘミング部38B2で通気胴縁56の通気溝58を塞ぐことがないように構成されている。
次に、防水シート60の構成について説明する。防水シート60は、CRシート等から成るゴム材又はゴム様発泡弾性シール部材によって、平面視で矩形の帯状に形成されると共に、弾性変形可能に構成されている。この防水シート60は、断熱材42の周縁部に沿って配置されており、当該防水シート60によって断熱材42の上面部42Aから通気胴縁56にかけてが屋外側から覆われている。また、防水シート60は、図示しない両面テープやシール部材等によってその建物上方側の一端部60Aが鋼板役物38の上壁部38Aの屋内側の面に対して固定されている。一方、防水シート60の建物下方側の他端部60Bは、図示しないブチルテープ等を介して通気胴縁56の外面部56Bに固定されている。
一方、図2に示されるように、シール部材62は、EPDMすなわち合成ゴム発泡体で矩形のシート状に構成されると共に、通気胴縁56の内面部56Aに沿って貼り付けられて、外壁材26の取付面28Aと通気胴縁56との間に介在された状態となっている。換言すれば、シール部材62は、外壁材26の取付面28Aと通気胴縁56との間に配置されている。なお、EPDMは、種々の凹凸形状に追従して弾性変形することが可能となっている。そして、シール部材62の屋内側の取付面部62Aには、ブチルテープ68が貼り付けられている。
ブチルテープ68は、上述したシール部材62よりも薄い矩形のシート状に構成されると共に、シール部材62の取付面部62Aに沿って貼り付けられて、シール部材62と外壁材26の取付面28Aとの間に介在された状態となっている。このブチルテープ68は、粘着性を有しており、当該ブチルテープ68にネジ部材が螺入されると、当該ネジ部材のネジ山に当該ブチルテープ68が巻き込まれて付着するようになっている。
そして、上述したように、通気胴縁56は、鋼板役物38の側壁部38B及び水切り54等と共にタッピンネジ64によって外壁パネル24に取り付けられている。従って、通気胴縁56等を取り付けるときに、タッピンネジ64のネジ山にブチルテープ68が巻き込まれて外壁材26の上端部26Aに形成されたネジ孔80(図1参照)が塞がれるようになっている。なお、通気胴縁56は、鋼板役物38の側壁部38Bの屋外側からタッピンネジ64が螺入されることで、防水シート60を介して当該側壁部38Bと当接した状態となっている。
また、図3に示されるように、通気胴縁56の隣接する端部同士の間には、シール部材62と同様にEPDMで構成された四角柱状の隙詰め部材としてのシール部材84が介在している。通気胴縁56は、予めシール部材84が取り付けられた状態で、外壁材26に取り付けられるが、このときシール部材84は、その通気胴縁56の長手方向の幅が半分程度となるまで圧縮された状態となっている。このため、通気胴縁56の隣接する端部同士は、シール部材84を介して密着した状態となっている。
<本実施形態の作用及び効果>
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、建物10の外壁22の上端部22Aにおける屋外側の取付面28Aに通気胴縁56が配置されている。この通気胴縁56には、通気溝58が形成されており、当通気溝58によって建物10の屋根裏46側と屋外側とが連通されている。このため、建物10の屋根裏46側と屋外側とを通気し、屋根裏46を換気することができる。
ところで、建物10の外壁22の取付面28Aに凹凸があると当該取付面28Aと通気胴縁56との間に隙間が生じ、当該隙間から屋根裏46側へと水が浸入することが考えられる。
ここで、本実施形態では、建物10の外壁22の上端部22Aにおける屋外側の取付面28Aと通気胴縁56との間にシール部材62が介在されており、当該シール部材62は、当該取付面28Aの凹凸に追従して弾性変形可能とされている。このため、シール部材62が建物の外壁22の取付面28Aの凹凸に追従して弾性変形することで当該隙間が当該シール部材62によって塞がれる。その結果、建物10の外壁22の取付面28Aと通気胴縁56とは、シール部材62を介して密着した状態となり、外壁22の取付面28Aと通気胴縁56との間に吹き付ける水を遮ることができる。このように、本実施形態では、外壁22の取付面28Aにおける凹凸の有無にかかわらず、通気胴縁56と外壁22の取付面28Aとの間から屋根裏46側への水の浸入を抑制することができる。しかも、シーリング材で外壁22の取付面28Aの凹凸を埋める場合と比し、作業品質のばらつきが抑制される。
また、本実施形態では、建物10の外壁22の上端部22Aに沿って複数配置された通気胴縁56における隣接する端部同士の間に弾性変形可能なシール部材84が介在されている。このため、シール部材84が圧縮変形された状態で通気胴縁56を外壁22に取り付けることにより、当該通気胴縁56における隣接する端部同士が当該シール部材84を介して密着した状態となる。その結果、本実施形態では、複数配置された通気胴縁56における隣接する端部同士の間から屋根裏46側への水の浸入を抑制することができる。しかも、外気の温度差等によって通気胴縁56が熱変形しても、当該熱変形による通気胴縁56の寸法の変化量がシール部材84によって吸収される。さらに、通気胴縁56に予めシール部材84が取り付けてサブアッセンブリとした状態で作業することで作業性が向上する。加えて、通気胴縁56における隣接する端部同士の間をシーリング材で埋める場合と比し、作業品質のばらつきが抑制される。
また、本実施形態では、シール部材62と建物10の外壁22の上端部22Aとの間にブチルテープ68が介在している。そして、タッピンネジ64で通気胴縁56をシール部材62と共に外壁22の上端部22Aに取り付けるときに、タッピンネジ64のネジ山にブチルテープ68が巻き込まれる。このため、タッピンネジ64によって外壁22の上端部22Aに形成されたネジ孔80を、ブチルテープ68によって塞ぐことができ、その結果、通気胴縁56及びシール部材62に形成されたネジ孔から屋根裏46側への水の浸入を抑制することができる。しかも、通気胴縁56の取付時において、当該通気胴縁56をブチルテープ68で外壁22に仮固定することができ、作業性が向上する。
また、本実施形態では、建物10の屋根部36を構成すると共に屋根裏46を覆う鋼板役物38と建物10の外壁22の上端部22Aとを含んで屋根裏46側への通気が可能な通気口66が構成されている。そして、通気口66の建物上方側に通気胴縁56が配置されており、通気口66よりも建物上方側に水切り部54Aが設けられている。このため、屋根部36の上方側から通気口66に向かって流れる水が水切り部54Aを伝って流れ、当該水切り部54Aの建物下方側に設けられた通気口66から水が浸入するのを抑制することができる。その結果、本実施形態では、建物上方側から流れてくる水の屋根裏46側への浸入を抑制することができる。
また、本実施形態では、通気胴縁56の通気溝58の建物下方側を覆う覆い部54Cによって通気口66の一部が構成されることで、通気口66を確保しつつ通気胴縁56の通気溝58に水が吹き付けられることを抑制することができる。その結果、本実施形態では、通気口66によって屋根裏46側への通気性を確保しつつ当該通気口66から通気胴縁56の通気溝58への水の浸入を抑制することができる。
加えて、本実施形態では、陸屋根を構成する鋼板役物38の側壁部38Bの長手方向に沿って軒樋48が設けられており、建物10の意匠性を損なうことなく、屋根部36の上方側から水切り部54Aを伝って流れる水を排水することができる。その結果、本実施形態では、建物10の意匠性の確保と建物上方側から流れてくる水の屋根裏46側への浸入の抑制との両立を図ることができる。
<上記実施形態の補足説明>
(1) 上述した実施形態では、シール部材62と外壁22との間にブチルテープ68が介在していたが、これに限らない。例えば、POSシール(登録商標)等を用いても良い。また、シール部材62と外壁22との間に何も介在しない構成も取り得る。このような構成であっても、シール部材62は、外壁22の取付面28Aの凹凸に追従して弾性変形するので、通気胴縁56と当該取付面28Aとの間から屋根裏46側への水の浸入を抑制することができる。
(2) また、上述した実施形態では、シール部材62及びシール部材84の材質をEPDMに設定したが、種々の凹凸形状に追従して弾性変形することが可能であれば、適宜その他の材質に変更してもよい。
10 建物
22 外壁
22A 上端部
28A 取付面(表面部)
36 屋根部(屋根)
38 鋼板役物(屋根板部材)
38B 側壁部
46 屋根裏
48 軒樋
54A 水切り部
56 通気胴縁
56B 外面部(通気胴縁の屋外側の面)
58 通気溝(連通部)
62 シール部材(弾性シール部材)
64 タッピンネジ(ネジ部材)
66 通気口(通気部)
68 ブチルテープ(粘着体)
84 シール部材(隙詰め部材)

Claims (6)

  1. 建物の外壁の上端部における屋外側の表面部に配置されると共に当該上端部にネジ部材で取り付けられ、当該建物の屋根裏側と屋外側とを連通する連通部が形成された通気胴縁と、
    前記表面部と前記通気胴縁との間に介在され、当該表面部の凹凸に追従して弾性変形可能な弾性シール部材と、
    前記上端部に沿ってかつ当該上端部を屋外側から覆うように延在し、当該上端部と間隔をあけて配置された側壁部を備えた屋根板部材と、
    を有し、
    前記側壁部は、当該側壁部の下端部側が前記外壁側に折り返されて構成されたヘミング部を備えており、当該ヘミング部の上端部は、前記通気胴縁の上面よりも建物上方側に位置している、
    建物の通気構造。
  2. 前記通気胴縁は、前記上端部に沿って複数配置されており、当該通気胴縁の隣接する端部同士の間に弾性変形可能な隙詰め部材が介在されている、
    請求項1に記載の建物の通気構造。
  3. 前記弾性シール部材と前記表面部との間には、粘着体が介在しており、前記通気胴縁は当該通気胴縁の屋外側から前記上端部に前記ネジ部材が螺入されることで当該上端部に取り付けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の建物の通気構造。
  4. 前記屋根板部材は、前記建物の屋根部を構成すると共に屋根裏を覆っており、当該屋根板部材と前記上端部とを含んで屋根裏側への通気が可能な通気部が構成され、当該通気部の建物上方側に前記通気胴縁が配置されると共に、当該通気部よりも建物上方側に水切り部が設けられている、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の建物の通気構造。
  5. 前記連通部は、前記通気胴縁の屋外側の面に形成されると共に、当該連通部の建物下方側を覆う覆い部によって前記通気部の一部が構成されている、
    請求項4に記載の建物の通気構造。
  6. 前記屋根は、陸屋根とされると共に、前記側壁部の長手方向に沿って軒樋が設けられている、
    請求項4又は請求項5に記載の建物の通気構造。
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