JP6421115B2 - 複数の宿主−共生生物アソシエーションをスクリーニングすることによる共生体の選択 - Google Patents
複数の宿主−共生生物アソシエーションをスクリーニングすることによる共生体の選択 Download PDFInfo
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Description
(i)生物の遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)遺伝資源ライブラリーに、共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、接種された遺伝資源または共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を引き続いて同定、培養、または他の方法で使用して、改善された生物を産生する工程と
を含む、方法が提供される。
(i)植物遺伝資源のライブラリー、ならびに
エンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームのライブラリーを準備する工程と、
(ii)植物遺伝資源ライブラリーに、ライブラリーから選択される1種または複数のエンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームを接種して共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された植物を産生する工程と
を含む、上述した方法が提供される。
(i)前記生物または前記生物-共生生物アソシエーションから核酸試料のライブラリーを準備する工程と、
(ii)メタゲノミクスを使用して前記試料を分析することによって、各試料の遺伝子プロファイルを得る工程と、
(iii)所望の遺伝子プロファイルおよび/または代謝プロファイルを有する生物または生物-共生生物アソシエーションを選択する工程と
を含む方法が提供される。
(i)生物-共生生物アソシエーションを準備する事前工程と、
(ii)1つまたは複数の環境条件に前記生物-共生生物アソシエーションを曝す事前工程と、
(iii)環境的に処理された生物-共生生物アソシエーションのそれぞれから核酸試料のライプラリーを調製する事前工程と
を含みうる。
植物種子の源を準備する工程と、
種子を表面滅菌工程に付す工程と、
表面滅菌した種子から種子胚を単離する工程と、
胚を被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
を含む、方法が提供される。
種子胚の源を準備する工程と、
胚に真菌エンドファイトなどの1種または複数の共生生物を接種する工程と、
接種された胚を被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
を含みうる。
種子胚の源を準備する工程と、
胚を真菌エンドファイトなどの共生生物を含有する被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
とを含みうる。
人工種子を成長させて小植物または実生を形成する工程と、
真菌エンドファイトの存在などの共生生物の存在について小植物または実生をスクリーニングする工程と
をさらに含みうる。
NaOH、好ましくは弱NaOH溶液などのアルカリを使用して共生体からタンパク質を抽出する工程と、
ブラッドフォードアッセイなどの比色アッセイを使用してタンパク質を定量化する工程と
を含む方法によって定量化されうる。
真菌エンドファイト接種植物胚などの共生生物を含む種子の源を準備する工程と、
植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性について種子および/またはこれらの子孫を、これらに加速エージングを施すことによってスクリーニングする工程と
を含む方法を提供する。
共生生物、例えば、真菌エンドファイト接種植物胚を含む種子の源を準備する工程と、
植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性について種子および/またはこれらの子孫を、これらに加速エージングを施すことによってスクリーニングする工程と
選択された共生体集団を迅速な真菌エンドファイトなどの共生生物生存能アッセイに付す工程と
を含む、工程をさらに含みうる。
種子を培養して小植物、実生、または発芽種子を生成する工程と、
小植物、実生、または発芽種子からDNAおよび/またはRNAを抽出する工程と、
抽出したDNAおよび/またはRNAを、真菌エンドファイト特異的遺伝子などの植物体内で発現される共生生物特異的遺伝子についてのアッセイに付す工程と
を含みうる。
(i)動物遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)動物遺伝資源ライブラリーに共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された動物を産生する工程と
を含む、上述した方法が提供される。
(i)宿主ゲノムの多型のライブラリーを準備する工程と、
(ii)アソシエーション試験を実施することによって多型の第1胃マイクロバイオームプロファイルに対する効果を同定する工程と、
(iii)生物中の第1胃微生物プロファイルに影響する宿主ゲノムの1つまたは複数の領域を同定する工程と
を含む、方法が提供される。
非極性: Ala、Val、Leu、Ile、Pro、Met、Phe、Trp
無荷電極性: Gly、Ser、Thr、Cys、Tyr、Asn、Gln
酸性: Asp、Glu
塩基性: Lys、Arg、His
芳香族: Phe、Tyr、His
プロトン供与体: Asn、Gln、Lys、Arg、His、Trp
プロトン受容体: Glu、Asp、Thr、Ser、Tyr、Asn、Gln
古いパラダイム:
草の育種および選択後に単一のエンドファイト接種および共生体評価のみが続き、単一の選択されていないエンドファイトを展開させる合成草品種に至る。
草-エンドファイト共生体の非経験的育種および選択後に共生体評価が続き、複数のエンドファイトを展開させる合成共生体品種に至る。
共生体、すなわち、草宿主およびエンドファイトの両パートナーに合成品種の概念を拡張する
最適な共生体の適合性およびパフォーマンスについて選択された集団内に複数のエンドファイトおよび草遺伝子型を展開させる
非経験的に共生体の育種および選択を行う[工程4〜8]
エンドファイト遺伝資源
工程1:新規エンドファイトの全体的な多様性の発見
工程2:新規エンドファイト多様性の新規生成
工程3:草-エンドファイト共生体の大規模生成
工程4:共生体安定性のための選択ツール
工程5:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程6:共生体の複数年の表現型判定(分子を含む)
工程7:包括的な評価用の実験合成品種を生成するための多交雑のためのSyn0共生体親の選択
工程8:エンドファイトIDアッセイ
工程9:公知のエンドファイト素性および発生率の選択された共生体親(Syn0)の多交雑ならびにSyn1種子の回収
工程10:共生体安定性のための選択ツール
工程11:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程12:共生体の分子表現型判定*
工程13:エンドファイトIDアッセイ*
工程14:農業パフォーマンスについての共生体(Syn1)実験合成品種の評価
*Syn1生成時のプールした試料に対するアルカロイドプロファイルならびにエンドファイトの素性および発生率の評価
工程15:公知のエンドファイト素性および発生率の共生体(Syn1)の多交雑の進行ならびにSyn2種子の回収
工程16:共生体安定性の選択ツール
工程17:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程18:共生体の分子表現型判定*
工程19:エンドファイトIDアッセイ*
工程20:農業パフォーマンスおよび動物パフォーマンスについての共生体(Syn2)実験合成品種の評価
*Syn2生成時のプールした試料に対するアルカロイドプロファイルならびにエンドファイトの素性および発生率の評価
トールフェスク(ヒロハノウシノケグサ)中のエンドファイトの発見および特徴付けについての本研究の目的は、
1.遺伝資源内の評価のための新規トールフェスクエンドファイトの同定および特徴付け、
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
であった。
・ トールフェスク栽培品種の成長点培養を同質遺伝子宿主パネルについて確立した
・ 内因性代謝プロファイルを48試料について判定した
・ 38エンドファイトの単離を行った
・ 同質遺伝子宿主パネルへの15〜20エンドファイトの接種を行った
・ 同質遺伝子宿主-エンドファイトアソシエーションを特徴付けた
最初に、30カ国からの472アクセションをエンドファイト発生率について試験し、1アクセション当たり各バルク中6〜10の種子の2つの複製物を分析で使用し、エンドファイト発生率を6種のSSRで評価した。
内因性宿主バックグラウンド内でアルカロイド産生を検出するためにトールフェスク-エンドファイトアソシエーションを半定量的代謝プロファイル分析するのに使用される実験設計を以下に記載する。
内因性宿主バックグラウンド内の、ロリン、ロリンホルメート、ペラミン、エルゴバリン、およびロリトレムBを含めたアルカロイド産生を検出するためのトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝分析を図9に示す。異なるエンドファイト種に属する一連のエンドファイト株についての内因性宿主バックグラウンド内のトールフェスク-エンドファイトアソシエーションのアルカロイドプロファイル(すなわち、ロリン、ペラミン、エルゴバリン、およびロリトレムB)をTable 2(表4)に示す。
内因性宿主バックグラウンド内のエンドファイトによって付与されるアルカロイド産生を検出するための標準条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝分析に加えて(図7〜図10)、高温および水分ストレス条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝プロファイルの半定量分析を行った。対応するトールフェスク-エンドファイトアソシエーションを、16時間の明期および30℃;18時間の暗期および20℃の下で成長させ、次いで、以下に記載するように、アルカロイドプロファイル分析のためにサンプリングした:
・ 収穫(対照) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 回復および水分ストレス
・ 第2の収穫(ストレス) → 凍結乾燥 → SSRにより植物材料のすべてを再び確認。
要約:
Table 3(表5)に記載したように、合計36種のウシノケグサエンドファイトを異なる地理的起源に由来する一連のウシノケグサアクセションから単離し、以下の異なる分類群に属することが判明した:これらのうちの19種は、N.コエノフィアルムであり、これらのうちの5種は、FaTG-2であり、これらのうちの3種は、外群であり、これらのうちの3種は、FaTG-3であり、これらのうちの3種は、FaTG-3様であり、これらのうちの3種はN.ウンシナツムである。
Table 4(表6)は、ウシノケグサエンドファイトの植物体での接種のための多様な宿主パネルに含まれる代表的な植物遺伝型を同定するのに使用した選択されたトールフェスクおよびペレニアルライグラス栽培品種を示す。すべての選択された植物遺伝子型は、80%超の高い再生頻度を有する。
ウシノケグサアクセションに由来する一連の選択された単離エンドファイトを植物体に同質遺伝子接種した後、異なるトールフェスクおよび多年生の宿主遺伝子型(すなわち、BRO08、BARI27、DOV24)中のこれらのエンドファイトのエンドファイト栄養安定性を評価し、
・ いくつかのトールフェスクエンドファイト(例えば、NEA17、NEA18、NEA19)は、ペレニアルライグラス(BRO08)において安定であった
・ BARI27はmNEA15を除くすべてのエンドファイトと安定なアソシエーションを形成した
・ NEA15は、試験した宿主遺伝子型のいずれとも安定なアソシエーションを形成することに失敗した
・ DOV24は、少数の安定なアソシエーションを形成した
ことを示した。
1.ほとんどまたはまったくエルゴバリンを産生しない、
2.ロリトレムBをまったく産生しない
3.ロリンおよび/またはペラミンを産生する
に基づいて多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型(すなわち、BARI27、JESS01、およびQUAN17)における植物体での同質遺伝子接種のために選択された追加の新規トールフェスクエンドファイト(例えば、NEA20、NEA21、NEA22など)を示す。
多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着したエンドファイト-トールフェスクアソシエーションの代謝プロファイリングを図16、図18、および図19に示す。これらの図は、
・ 異なる同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較し、
・ 同質遺伝子宿主中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較し、
・ ペレニアルライグラス遺伝子型Bro08中のトールフェスクおよびペレニアルライグラスエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較する。
・ 植物を剪定し、植え替えする
・ 16時間の明期、30℃;18時間の暗期、20℃
・ 収穫(対照) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 回復および水分ストレス
・ 第2の収穫(ストレスをかけた) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
一連の真菌疾患を引き起こし、一連の様々な植物宿主に感染する3種の真菌病原体(すなわち、コレトトリクム・グラミニコラ、ドレクスレラ・ブリザエ、およびリゾクトニア・セレアリス)を、単離されたウシノケグサエンドファイトの潜在的な抗真菌活性を分析するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた。図20は、単離されたウシノケグサエンドファイトの抗真菌バイオアッセイからの結果を示す。抗真菌バイオアッセイの結果をTable 10(表12)にも示す。一連のエンドファイトは、高度(H)および中程度の(M)抗真菌活性を有することが判明した[Table 10(表12)]。
一連の新規トールフェスクエンドファイトをゲノム調査配列決定(GSS)に付した。
目的は、
1.遺伝資源において評価するための新規ペレニアルライグラスエンドファイトの同定および特徴付け
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
であった。
1.独自の遺伝資源において評価するための新規ペレニアルライグラスエンドファイトの同定および特徴付け
活動:新規エンドファイト株の独自の「ライブラリー」の確立
・ 遺伝資源コレクションの標的化
・ 遺伝資源試料の遺伝子型分析
・ 遺伝資源試料のメタボロミクス分析
・ 真菌培養物の単離および接種
・ 接種された植物のメタボロミクス分析
・ エンドファイト安定性の評価
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
活動:遺伝資源改善プロセスへの新規エンドファイトの送達
・ 選択されたエンドファイトの大規模接種
・ 選択された宿主-エンドファイトアソシエーションの遺伝子分析
・ 選択された宿主-エンドファイトアソシエーションの表現型分析
世代間の安定性
・ 1世代当たり最大5%未満の損失
・ 理想的には1世代当たり2〜3%の損失
種子の貯蔵安定性
・ 種子中で3年
図40は、標的化ライグラス遺伝資源コレクションからのアクセション中のエンドファイト内容物の遺伝子型分析を示す。
・ 確立された候補エンドファイトおよび確認された遺伝子型のin vitro培養
・ 定着したエンドファイト培養物の長期間凍結保存
・ BronsynおよびTolosa(96個体)を、58種のペレニアルライグラスSSRマーカーを使用して遺伝的多様性について評価した。
・ BronsynおよびTolosa栽培品種は、容易に区別された。
・ 5種のペレニアルライグラスSSRマーカーのパネルを同定して異なる宿主-パネル遺伝子型を区別した
・ 同質遺伝子宿主植物およびエンドファイトの完全なQC能力
・ 定量的スコアを使用してエンドファイト接種頻度を評価する
・ 3種の診断SSRマーカーを使用してエンドファイトの存在および素性を判定し、試料に0〜3のスケールでスコアを付ける
・ 定量的スコアは、種子の純度試験ならびにエンドファイトの存在および素性試験にも使用する
・ 植物を、最初に接種して6〜12か月後(トップライン)に再サンプリングし、最初に接種して2年後および3年後(ボトムライン)に再び再サンプリングした
・ NEA11エンドファイトは、すべての宿主植物にわたって高度に安定である
・ NEA12は、様々な程度の安定性を呈する
エンドファイトNEA10およびNEA12は、接種に不応性であり、順調な接種の頻度が低い。
NEA10は、ImpactおよびBronsynにのみ適合性である
NEA12は、Impact、Barsandra、およびTolosaにのみ適合性である。
不安定なアソシエーション
エンドファイトNEA3、NEA2、およびE34は、順調に接種されなかった
E1は広く適合性である
・ 宿主およびエンドファイト特異的効果が観察された。
- 新規エンドファイトの安定な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定し、デザイナーアソシエーションを確立した
・ 例えば、Impact - NEA10; Tolosa - NEA12; Barsandra - E1
・ 有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果は共生体の育種の重要性を強調する
- BronsynおよびImpactは、より高い接種成功率 - より良好な範囲の適合性を呈した
- E1は、高い割合の順調な接種を呈し、中程度の適合性を有する
- NEA11、NEA10、およびSTエンドファイトは、経時的に高度に安定である
- NEA12に関する栄養安定性の問題
・ 高度に有益なアソシエーションを維持し、特徴付けることに対する強調
図47は、既知の既知およびこれらの前駆体の詳細な特徴付けを示す。
1.公知のアルカロイド(LEPJ)を半定量分析するための方法を確立する
2.E+対E-宿主植物の半定量的アルカロイド(LEPJ)プロファイルを比較する
3.同質遺伝子宿主中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較する
4.様々な同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトのアルカロイド(LEPJ)プロファイルの安定性を評価する
・ 4複製物に分割した2種の確認されたエンドファイト陽性植物
・ 分げつを促進するために一様に剪定された植物
・ 2年後(Table 29(表31)の第1列) - 植物を植え替えして10の複製物にした
・ 2カ月後(Table 29(表31)の第2列) - エンドファイト陽性植物を植え替えして15の複製物にした
・ SSRマーカーを使用してエンドファイト状態を試験した
・ 1宿主-エンドファイトアソシエーション当たり10の複製物(20*10=200試料)。
・ 完全無作為化ブロックデザイン
・ コントロールされた条件下で6週間成長させた後、2つの器官(偽茎および葉)を収穫した
・ 6週間再成長させた後、第2の収穫をした
・ 給水: 50ml/日
・ 14時間の明期(620mmolm-2s-1の光強度)/21℃
・ 10時間の暗期/16℃
エンドファイト、宿主植物、および器官のタイプ間での代謝変動のパターンを判定するため。
試料調製 → LC/MS分析 → LEPJアルカロイドプロファイル
QQQ分析 アルカロイド経路分析
アルカロイド単離および定量的特徴付け
凍結乾燥させた偽茎材料
凍結乾燥粉末50mg
メタノール:水(80:20、v:v)1ml中に2回抽出した
・ 有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果は共生体の育種の重要性を強調する
・ 特定のLEPJアルカロイド産生は、同じ同質遺伝子宿主内に接種された異なるエンドファイト間で変動する
・ 例えば、Impact(Imp04)内に接種されたNEA11は、同じ宿主遺伝子型内に接種されたNEA10より多くのペラミンおよび少ないエルゴバリンを産生する
・ LEPJアルカロイド産生は、同じエンドファイトを保有する異なる宿主植物間で変動し、宿主遺伝子型効果を示す
・ 例えば、エルゴバリンは、STおよびNEA11を接種されたBealey(Bea02)およびBarsandra(San02)中で検出されず、同じエンドファイトを接種されたBronsyn(Bro08)中で相対的に高い量で検出された
・ NEA12は、いくつかの遺伝資源バックグラウンドと安定なアソシエーションを形成し、評価した宿主にわたってJを産生し、LEPを産生せず、広範囲の抗真菌活性を呈する
・ NEA11は、一連の宿主バックグラウンドにわたってSTより相対的に少ないPおよびより多いEを産生するが、LJをまったく産生しない、高度に適合性のエンドファイトである
・ E1は、Imp04おいてLEPJを産生せず、Bro08においてJを産生しない、高度に適合性のエンドファイトである
・ NEA10は、限定された宿主バックグラウンド内で安定なアソシエーションを形成し、NEA11(および推定によりST)より多くのEおよび少ないPを産生する
・ ロリトレムBおよびエルゴバリン生合成経路は、N.ロリイにおいて公知である
・ 遺伝子欠失が既知の既知(LPEJ)の前駆体の産生を変化させ、他の公知の毒素の合成に流れを向けるか否かを判定するために経路分析を実施する
同質遺伝子宿主バックグラウンドにおける共生体パフォーマンスに対するエンドファイト効果の評価を、
・ 分げつ数
・ シュート質量
・ 根質量
・ 根の長さ
・ 根:シュート比
の測定によって行う。
・ すべての測定した形質に対する有意なエンドファイト効果
・ 有意なエンドファイト/硝酸塩の組合せの効果無し
・ エンドファイト栄養安定性に対する硝酸塩の効果無し
植物を砂の鉢内で4週間成長させて定着させた
乾燥および浸水の処置を4週目に施した。
8週間で収穫1
12週間で収穫2
・ 宿主植物間で有意な変動
・ パフォーマンスに対するエンドファイトの有意な効果
異なる配列決定プラットフォームのパフォーマンスの進展
Roche454
・ 400〜500bpのリード
・ 1実行当たり100万のリード
・ 12倍のカバー率
Illumina GAIIx
・ 150bpのペアエンドリード
・ 1フローセル当たり8レーン
・ 1レーン当たり2000万のペアエンドリード
・ 1レーン当たり12試料
・ 1試料当たり10倍のカバー率
Illumina HiSeq2000
・ 100bpのペアエンドリード
・ 1フローセル当たり8レーン
・ 1実行当たり2フローセル
・ 1レーン当たり2億5000万のペアエンドリード
・ 1レーン当たり24試料
・ 1試料当たり20〜30倍のカバー率
454配列決定プラットフォームを使用する配列分析
10種のN.ロリイおよび非N.ロリイゲノムを配列決定した
N.ロリイの参照ゲノムを生成した
遺伝子含量を含めた核構造を特徴付けた
種内多型を同定し、異なるN.ロリイゲノムを配列決定することの重要性を強調した
いくつかの毒素の代謝多様性と遺伝子損失-利得との関係を同定した
関連性的形態との比較により、表現型多様性の源としての両リネージからの遺伝子損失が明らかになった
バッカクキン科(Clavicipitaceae)の別のメンバーとのミトコンドリアゲノム配列の比較により、これが遺伝子間領域およびイントロン領域内のインデルに起因するゲノムサイズの差異を伴って高度に保存されていることが明らかになった
23種のペレニアルライグラスエンドファイト株を配列決定した:
・ 16種のN.ロリイ
・ 3種のLpTG-2
・ 4種の非N.ロリイ
参照ゲノム構築 - ST
パン-ゲノム分析のための多様なペレニアルライグラスエンドファイトの代表
現在の市販のエンドファイト
NEA2、NEA3、NEA4、AR1
将来の(潜在的に)市販のエンドファイト
NEA10、NEA11、NEA12、E1
遺伝的多様性のクラスター分析内
異なる地理的起源に由来するエンドファイト
・ ST(Grasslands Samson) - NA6(モロッコ)およびC9(スペイン)
いくつかの地理的起源に由来するエンドファイト
・ NEA12(フランス) - 15310および15311
・ 様々なエンドファイト株および遺伝子をアセンブルおよびマッピングするためのGAIIおよびHiSeqデータの組込み
・ STエンドファイトの参照ゲノム配列アセンブリーの完了
・ 「同一の」株の高分解能ゲノム配列分析
・ 多様なペレニアルライグラスエンドファイトを代表するエンドファイト株のパン-ゲノム配列分析
・ 最近まで、すべてのエンドファイトゲノム配列決定は、Roche454プラットフォームを使用して実施された
・ 現在では多数のエンドファイト株および種のための独立したプラットフォーム(Illumina GAII & HiSeq2000)から利用可能な追加の配列データがある
・ 2つの方法は、基本的に異なる配列決定化学を使用し、したがって一方を、他方を補完するのに使用することができるので、このことは有用である
・ N.ロリイ標準的毒性(ST)は、本発明者らがほとんどの454配列データを有する参照株である。
・ このエンドファイトのデータの両セットを使用することから何の利得があるか?
図79は、454FLX対454Titanium対Illumina GAIIのカバー率の表示を示す
方法
・ Newbler(Rocheアセンブリーソフトウェア)を使用してアセンブリーを生成し、Illumina配列データ(メイト対、リード深度など)およびNewblerアセンブリーデータ(コンティグ間のリンク、高度に同様のコンティグ)からの情報を使用して洗練する
・ いくつかの定義:
⇒コンティグ 連続的な明白なアセンブルされた配列
⇒足場 互いに対してその接続および配向が分かっているが、曖昧な配列によって接続されている1つを超えるコンティグを含有する配列
⇒N50 合計のアセンブルされた長さの50%がその長さより長いコンティグ内に含有されているコンティグの長さ
⇒合計33,804,495bpになる2,494コンティグ
⇒449の足場、最大395,697bp、合計25,953,091bpにおけるこれらのコンティグの1,496
⇒7,851,404bpを含有する998の単一の足場が組まれていないコンティグ
⇒Augustus遺伝子予測プログラムは、10,821のタンパク質コード遺伝子を予測する
⇒ST参照ゲノムは、他のN.ロリイおよび関連真菌のパンゲノムを生成するための基盤をもたらす
以前の候補評価プロセス:
- E+アクセション(77)の同定
- 新規の遺伝的に多様なエンドファイト遺伝子型の同定
- 内因性宿主バックグラウンド内で代謝プロファイリングに付された42の一次エンドファイト候補の同定
- ロリトレムB産生エンドファイト候補(29)の排除
- 重複したエンドファイト遺伝子型(5)の排除
- 前進のための8の一次エンドファイト候補の同定
本研究の目的は、望ましい性質、例えば、増強した生物活性(例えば、抗真菌活性)、ならびに/または草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションの変更された植物コロニー形成能力および安定性(例えば、変更されたin vitro成長)、ならびに/または対応する草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションの変更された成長パフォーマンス(例えば、増強した植物成長力、増強した乾燥寛容性、増強した水利用効率)などを伴って、倍数体化および突然変異誘発の誘導によってペレニアルライグラスエンドファイト、ネオティホディウム・ロリイ(Neotyphodium lolii)の新規バリアントを創製することであった。これらの草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションは、新規の「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションと呼ばれる。
したがって、実験活動は、
1.新規の「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションの表現型スクリーニングの確立、例えば、
・ 増強した生物的ストレス寛容性
・ 増強した乾燥寛容性および増強した水利用効率
・ 増強した植物成長力
など
2.新規「デザイナー」エンドファイトの標的化生成(すなわち、倍数体化およびX線突然変異誘発)ならびに特徴付け(すなわち、抗真菌バイオアッセイ、in vitro増殖速度、ゲノム調査配列決定[GSS])
3.「デザイナー」草エンドファイトアソシエーションの育種
・ 草(例えば、ペレニアルライグラス)遺伝資源開発プロセスへのデザイナーエンドファイトの送達
を含んでいた。
NEA12を使用する生物的ストレス寛容性の増強の評価を図92および図93に示す。図92は、ネオティホディウムエンドファイトの抗菌活性を評価するためのin vitroバイオアッセイを示す。図93は、冠さび病(プッシニア・コロナタ病菌ロリイ)に対する耐性を評価するための脱離葉アッセイを示す。
これにより、トランスジェニック技術を使用しないでネオティホディウムエンドファイトの新規バリエーションを創製した。コルヒチンは、植物、例えば、ペレニアルライグラスにおける染色体倍加に広くかつ順調に使用されている。これは、有糸分裂中の染色体の分離を阻害し、自己倍数体化を誘導する(染色体倍加;図95を参照)。これは、染色体倍加の誘導による新規エンドファイトの生成を可能にし、人工倍数体エンドファイトの産生に適用可能でありうる。
1. STは、高度に安定、広く適合性である。2. NEA12は、ジャンチトレムのみを産生する。3. AR1は、ペラミンのみを産生する。
8週間後のin vitro培養におけるNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株の増殖速度の分析を図99に示す。最初のスクリーニングでは、分散分析により2種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(NEA12dh17およびNEA12dh4)が同定され、対照NEA12エンドファイトと有意に異なるin vitro増殖速度を示した:
NEA12dh17は、有意に速く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh4は、有意に遅く増殖する(p<0.05*)
NEA12dh17は、有意に速く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh15は、有意に遅く増殖する(p<0.01**)
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を分析して抗真菌活性のこれらのスペクトルを評価するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた真菌病原体(一連の真菌疾患を引き起こし、一連の異なる植物宿主に感染する)のリストをTable 43(表45)に示す。
より速いin vitro増殖速度およびより高いDNA含量を示す抗真菌活性が増強したNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株をゲノム調査配列決定(GSS)に付した。配列データを、10種のNEA12dh株および対照NEA12株[Table 44(表46)で青色で強調]について生成した。
・ NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を分析するための参照ゲノム配列として作用するNEA12対照株からのGSSデータの新規アセンブリー
・ NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株からのGSSデータ配列リードをNEA12参照ゲノム配列にマッピング
・ 潜在的に重複した領域、すなわち、配列カバー率が予期されるより高い領域を同定
・ 重複した場合のある遺伝子配列を同定
配列リード深度変化を対照NEA12株と比較してNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株において分析した。大きい部分的なゲノム配列重複イベントは検出されなかったが、NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株における全ゲノム重複イベントの存在は、GSS配列分析に基づいて除外することができない。
・ バイオ保護的性質(すなわち、抗真菌生物活性)が増強した4種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh6、dh13、およびdh14);
・ 対照NEA12株よりin vitro増殖速度が高い(すなわち、潜在的に安定性/宿主コロニー形成能力が増強した)1種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh17);
・ ゲノム調査配列決定に付した10種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh6、dh13、dh14、およびdh17を含む)および対照NEA12株;ならびに
・ 選択し、植物体での同質遺伝子接種に付した5種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh13、およびdh17を含む)。
以下のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株および対照NEA12株を、ペレニアルライグラスにおける植物体での同質遺伝子接種に使用した:
NEA12
NEA12dh5 高抗真菌活性
NEA12dh13 高抗真菌活性
NEA12dh4 遅い増殖
NEA12dh15 遅い増殖
NEA12dh17 速い増殖
X線突然変異誘発によってデザイナーネオティホディウムエンドファイト遺伝子型を生成すると、例えば、高度に安定で広く適合性のSTエンドファイトにおける有害なアルカロイドロリトレムBの産生を排除した後、増強した性質、例えば、草宿主内での増強した安定性、より広い宿主適合性、および改善された毒素プロファイルなどを有する新規エンドファイトバリアント株を創製する機会がもたらされる。
事前の一次スクリーニングでは、X線突然変異誘発によって誘導され、突然変異誘発したN.ロリイエンドファイト株コレクションを代表するN.ロリイエンドファイトの新規バリエーションの最初の資源として確立したX線照射N.ロリイの5,000超のコロニーを、標的としたLtm遺伝子の存在についてマルチプレックスPCR分析によってスクリーニングし、約140の推定上のロリトレムB遺伝子クラスターPCR陰性コロニーを事前同定した(スクリーニングした5,000コロニーの約2.5%)。二次スクリーニングでは、高品質DNAを抽出し(140の液体培養物)、PCR分析を行った。これにより、ロリトレムB遺伝子の1つ(ltm J)について2種の推定上の欠失突然変異体が同定された。
8種のX線照射N.ロリイバリアント株(すなわち、X線突然変異誘発由来バリアント株1-35、4-7、7-22、7-47、123-20、124-6、139-6、144-16、および145-15)、ならびに1種の対照N.ロリイ株(すなわち、STエンドファイト株)があった。
・ ビポラリス・ポルツラカエ
・ コレトトリクム・グラミニコラ
・ ドレクスレラ・ブリザエ
・ ホーマ・ソルギナ
・ リゾクトニア・セレアリス
・
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株のin vitro増殖速度の分析からの結果を図107に示す。in vitro増殖の統計分析は、対照ST株と比較してX線照射N.ロリイバリアント株について5週目に行い、以下の通り、in vitro増殖速度の有意な差異が明らかになった:
p<0.05*(X線照射N.ロリイバリアント株139-6について)
p<0.01**(すべての他の突然変異体について)
8種のX線照射N.ロリイSTバリアント株および対応する対照ST株を、ゲノム調査配列決定(GSS)に付し、Table 48(表50)に示したように、異なる株について46倍〜79倍のゲノム配列カバー率をもたらした。
X線照射N.ロリイバリアント株におけるゲノム配列バリエーションを検出する分析からの結果を図109に示す。一塩基多型(SNP)の検出に対する対応する結果を図110に示し、小さい挿入/欠失(INDEL)の検出に対する結果を図111に示す。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の配列リード深度および対インサートサイズの差異を図112に示す。
図113は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内で検出されたSNPの数を示す。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株内で、および対照ST株と比較して、検出されるSNPの数の大きな差異がある。すべてのX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、対照ST株と比較して遺伝子領域にわたって1Mb当たり2倍超の数のSNPを有する。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、1Mb当たり平均6つのSNPを有し、対照ST株は、1Mb当たり2つのSNPを有する。
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株1_35:
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株1_35について、約4,400〜8,000bpの長さを有するST454Contig00831コンティグ中に以下の欠失配列が検出され、このゲノム配列領域は、以下の2種の予測された遺伝子を含有した:
ST454contig00831_AUGUSTUS_gene_3318:6018(847文字)
1)ref |XP_386347.1|仮想タンパク質FG06171.1[Gibberella 660×0.0]、gb|EAW12630.1| DUF500ドメインタンパク質[Aspergillus NRRL 1]; 253×9e-66、およびST454contig00831_AUGUSTUS_gene_3958:4728(183文字);ならびに
2)gb|EAW13545.1|2,3-環式ヌクレオチド2-ホスホジエステラーゼ[Aspergillus 32×2.4]
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株7_47について、ST454Contig01082、ST454Contig01131、およびST454Contig02985内に以下の欠失配列が検出され、これらのゲノム配列領域は、予測された遺伝子をまったく含有していなかった:
Query= ST454contig01082 長さ=9120 リード数=287
gb|AAA21442.1| 推定上のpolポリタンパク質 [Magnaporthe grisea] 145 1e-32
Query= ST454contig02985 長さ=2414 リード数=99
gb|AAA21442.1| 推定上のpolポリタンパク質 [Magnaporthe grisea] 92 2e-17
図116は、様々な照射レベルでN.ロリイをX線照射して得たX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内の1Mb当たりのSNPおよびインデルを示す。株1_35は、3.6kbの欠失を有し、株7_47は、3つの欠失(長さが4.2kb、1kb、0.6kb)を有する。株124_6は、部分的な重複を有する。株139_6および145_15は、部分的な重複を有する。
X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株を、多くのタイプのゲノム配列バリエーション、すなわち、欠失、SNP、INDEL、反転、およびトランスロケーションについて分析した。SNP、INDEL、欠失、および重複は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株のゲノム調査配列中で同定した。N.ロリイSTエンドファイトに10Gy*2のX線照射処理を施して回収したX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株中のSNPおよびINDELの数の明らかなピークがあった。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株7_47は、3つの大きい欠失を有していた。X線照射に基づくこの突然変異誘発法を、新規デザイナーネオティホディウムエンドファイト株を創製するのに使用することができることが実証された:
・ ST N.ロリイエンドファイトをX線照射して得た5,000のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト株をスクリーニングし;
・ 140の推定上のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を同定し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を抗真菌バイオアッセイに付し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株をin vitro増殖アッセイに付し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株をゲノム調査配列決定に付し;
・ 遺伝子欠失を有する2種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株(1_35および7_47)を同定し;
・ 遺伝子重複を有する3種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株(124_6、139_6、および145_15)を同定する
ことを可能にした。
コルヒチン処理由来NEA12dhエンドファイトバリアント株の代謝プロファイリングからの結果を図117に示す。
・ 対照N.ロリイSTエンドファイト株
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株4-7
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株139-6
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株144-16
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株145-15
をPDBで3週間成長させ、対応する
1.液体濾液
2.菌糸体抽出物
に対してLCMSを使用する代謝プロファイリングに付した。
本研究の目的は、草エンドファイト共生体を大規模産生するための効率的、ロバストで低コストの方法を開発することであった。本方法は、
a)数百〜数千の草遺伝子型において数十〜数百のエンドファイトの接種に適用可能であり;
b)ペレニアルライグラス、トールフェスク、およびブラキアリアに適用可能であり;
c)新規に生成される遺伝的変異[すなわち、突然変異誘発の誘導(イオン化放射線、コルヒチン)、標的突然変異生成、トランスジェネシス、シスジェネシス、イントラジェネシスなど]を用いて新規エンドファイトおよびデザイナーエンドファイトの接種に適用可能である
べきである。
1.大規模なペレニアルライグラス種子由来胚単離および人工種子産生
A.効率的な、低コストの、大規模な種子表面滅菌法の開発;
B.効率的な、低コストの、大規模な種子由来胚単離法の開発;
C.効率的な、低コストの、大規模な人工種子産生法の開発;
D.人工種子の発芽頻度および発芽段階の試験;
E.エンドファイトプラス種子から単離された胚で産生された人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在の評価;
2.ペレニアルライグラス人工種子への大規模エンドファイト接種
F.人工種子のための効率的な、低コストの、大規模なエンドファイト接種法の開発[エンドファイト菌糸体と用いた種子由来胚接種、その後の人工種子の二重/多重被覆(内層とエンドファイト、「疑似澱粉/胚乳」としての外層)を含む人工種子産生に基づく];ならびに
E.新規エンドファイトを接種されたエンドファイトマイナス種子から単離された胚で産生される人工種子に由来する実生中に存在するエンドファイトの評価
を含む。
種子表面滅菌方法
実施した種子表面滅菌方法は、以下の工程を含む:
1日目:種子を10%の硫酸O/N中に浸漬した
2日目:10%のDomestosで20分間処理し、蒸留滅菌水で洗浄した後、24℃で貯蔵した
3日目:10%のDomestosで20分間処理し、蒸留滅菌水で洗浄した後、24℃で貯蔵し、その後胚単離を行った[以下のB)を参照]。
順調な種子滅菌方法に基づいて[上記A)を参照]、1,000個のライグラス種子由来胚を、4時間以内に一人によって単離することができる。
人工種子にするペレニアルライグラス胚のCa-アルギネート被覆
i)栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆
栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、3%のアルギン酸ナトリウム溶液と混合した
・ アルギネート液滴を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。各液滴は、1個の胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、人工種子を収集し、十分な蒸留滅菌水で洗浄した
栄養分が添加されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる改変MS培地中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した
・ アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。
・ 各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。
・ 人工種子を、発芽用MS培地プレート上に配置した。
栄養分が添加された着色されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
胚を新たに単離し、MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる改変MS培地中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した
複数のCa-アルギネートマトリックス層を用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、人工種子を作製するための第1の被覆層(層A)として改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる]中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した。
・ アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、層Aで被覆された人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。層Aで新たに被覆された人工種子の平均直径は、4mmである。層Aで被覆された人工種子をペトリ皿に配置し、層流キャビネット内で1〜2時間空気乾燥させた。層Aで被覆された空気乾燥された人工種子の直径は、2mmである。
・ 層Aで被覆された空気乾燥された人工種子を、同じ手順に従って、二重被覆された人工種子を作製するための第2の被覆層(層B)として食物色素[すなわち、10μL/mlのQueen Green(90610)]で着色された改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる]中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した。
人工種子の発芽頻度を評価するために、以下の工程を行った:
種子発芽頻度を、
a)元の種子:濾紙上で1%の発芽頻度
b)表面滅菌種子:濾紙上で10%の発芽頻度
c)単離胚:発芽培地上で48%の発芽頻度
d)人工種子(発芽培地とともに):MS培地上で40%の発芽頻度
について比較的に評価した(図123)。
種子発芽頻度を、
a)元の種子:濾紙上で10%の発芽頻度
b)表面滅菌種子:濾紙上で30%の発芽頻度
c)単離胚:発芽培地上で90%の発芽頻度
d)人工種子(発芽培地とともに):MS培地上で81%の発芽頻度
について比較的に評価した(図124)。
人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
濾紙上で発芽したBronsyn E+(2667)種子の20の実生を土壌に移した。
ペレニアルライグラス人工種子におけるエンドファイトの大規模接種のための異なる方法を開発し、方法1〜3の例を以下に記載した:
ペレニアルライグラスの新鮮単離種子由来胚をa)96ウェルのウェル中に個々に配置し、c)Ca-アルギネート層で被覆した人工種子を産生する前に、b)個々のウェルにエンドファイト菌糸体懸濁液を添加し、層流下で部分的に空気乾燥させた(図126)。
方法1、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、Ca-アルギネート被覆前のエンドファイト懸濁液を用いた単離胚の直接接種に基づく:
方法2、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト含有Ca-アルギネート層を用いた単離胚の直接被覆に基づく:
ペレニアルライグラスの胚を、96ウェルプレートの個々のウェルのエンドファイト懸濁液(1/16希釈)中に新たに単離した。
人工種子をエンドファイト層被覆胚で産生する(図129)。
96ウェルプレートの個々のウェル中で、ペレニアルライグラスの胚を新たに単離し、Ca-アルギネートを含むエンドファイト懸濁液(1/8または1/16希釈)で被覆し、次いで、添加して胚を被覆するエンドファイト含有アルギネート層を生成する。
方法3、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト接種単離胚から生成される人工種子の二重被覆に基づく:
方法1を使用して新規エンドファイト(例えば、NEA11)を接種した種子由来胚を有する人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
人工種子に由来する実生を6週間成長させた後、エンドファイトの存在を、エンドファイト特異的SSR試験に基づいて評価した。
ペレニアルライグラス人工種子におけるコルヒチン処理による突然変異誘発の誘導(例えば、NEA12dh17)またはX線突然変異誘発(例えば、IRM1-35)に由来するデザイナーエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1〜3を使用して実施する。
ペレニアルライグラス人工種子中でDsRed蛍光マーカー遺伝子(例えば、NEA12-DsRed)を発現させるために、キメラ遺伝子を含有するプラスミドを用いたNEA12エンドファイトの遺伝子形質転換に由来するトランスジェニックエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
トールフェスク人工種子におけるトールフェスクに由来する新規エンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)の大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
ペレニアルライグラスエンドファイトの世代の安定性および生存能
飼料遺伝子供給産業(技術指向の牧草植物種子育種営利会社)内の経験により、保証種子バッチから成長した草農作物中のエンドファイトの存在の安定性に対する一連の要件が作られた。世代間安定性(すなわち、品種増殖の一世代に由来する、その子孫世代と比較した種子バッチ内のエンドファイトの存在)に関して、生じ得る損失の最大レベルは、5%であるが、理想的には1世代当たり2〜3%以下の損失である。さらに、大規模種子バッチの倉庫貯蔵の要件に起因して、エンドファイトは、収穫後少なくとも3年間、種子中で安定で生存可能でなければならない(発芽播種の再コロニー形成を可能にする)。
・ 診断PCR試験(生成されるPCR産物の存在対非存在、および特徴的なサイズ)に基づいて、エンドファイトの存在または非存在を識別するためのエンドファイト特異的単純配列反復(SSR)アッセイなどの分子遺伝子マーカー技術の使用。この試験は、植物集団の安定性の変化を連続的な集団から追跡するのに適切である。しかし、これにより、種子内の生存能は確認されない。
・ 定量的PCR(qPCR)は、エンドファイト特異的遺伝子発現を検出するための方法であり、したがって、実生の発芽を考慮して、種子内のエンドファイト生存能の回顧的確認に適切である。
・ 以下の処理:
・ 1処理当たり400種子(1複製当たり100)を貯蔵することなく発芽させた
・ 1処理当たり400種子(1複製当たり100)を貯蔵庫内に置いた
・ 発芽して14日後、実生を計数し、発芽率を記録した
・ エンドファイトの存在を評価する前に、実生を8週間成長させた
・ 共生体の種子の生存能に対するエンドファイトの存在の効果はまったくなかった[対照処理、AA無しを参照]
・ 高湿度[すなわち、80%のHR] での加速エージング、および高温[すなわち、40℃]での貯蔵は、発芽に対する最高のインパクト[すなわち、貯蔵庫内で24カ月の時点で発芽の喪失]がある
ことを示した。
・ AA[すなわち、7日間の80%のRH]は、貯蔵された種子のエンドファイト生存能の予測に高度に有益である
・ エンドファイト生存能は、室温で中期貯蔵[すなわち、14カ月]中にわずかに低下する
・ 高温[すなわち、40℃]で種子を貯蔵すると、エンドファイト生存能が急速に低下する
・ 新規エンドファイトNEA3、NEA2、およびNEA6の生存能は、ST、AR1、およびAR37より低い
ことを示した。
・ AA処理は、エンドファイト生存能に対して高いインパクトがある。
・ 4〜7日間の100%のRHでのAA処理は、種子中のエンドファイト生存能の予測に高度に有益である。
・ AAは、一連の宿主の別個の遺伝的バックグラウンドにわたる生存能に基づくエンドファイトのランキングを可能にする。
・ 新規エンドファイト中の生存能ランキングのランク順序は、E1<NEA10<NEA11およびNEA12である。
・ AA処理は、共生体の安定性の選択ツールとして適用される機会をもたらす
・ AA処理[すなわち、4〜7日間の100%のRH]は、エンドファイト生存能を低減し、したがって、商業的実施において問題となることを証明する不安定なアソシエーションに対する高度に有効な対抗選択に使用することができる。
・ AA処理は、共生体をこれらの安定性に基づいてランク付けすることを可能にする
・ 安定な共生体の同定または選択は、以下の組合せ:Alto中のNEA10、Bealey中のNEA11、Trojan中およびAlto中のNEA12について実証された。
・ AA処理[すなわち、4〜7日間の80%〜100%のRH]のための方法を確立した。
・ 本方法は、貯蔵した種子のエンドファイト生存能の予測を可能にした(単一の異なる宿主遺伝的バックグラウンドで評価した一連のエンドファイトに基づいて)。
・ 本方法は、貯蔵した種子の予測された生存能によって新規エンドファイトのメリットランキングを可能にした(単一の宿主遺伝的バックグラウンドで評価した一連のエンドファイトに基づいて)。
・ 本方法は、安定性による共生体の選択およびランキングを可能にした。
目的:
本研究の目的は、ペレニアルライグラス種子のエンドファイト生存能を判定するための高速で信頼できる抵コスト法を開発することであった。対応するアッセイ要件を以下の通り定義した。
1.迅速な判定 - 3〜5日齢の実生
2.ロバストかつ信頼できる
3.単一種子から種子バッチまで使用するのに十分感度がよい
4.ネオティホディウムエンドファイトに特異的(すなわち、他の真菌を検出しない)
5.生きたエンドファイトのみを検出する
a)Bronsyn+/-ST(6週齢の分げつ)植物に利用可能なトランスクリプトーム配列データを使用して、エンドファイト、他の真菌、ブラキポディウム(Brachypodium)の遺伝子配列を含有するデータベースに対するデータのBLAST配列分析によって、植物体内に発現される候補エンドファイト特異的遺伝子を同定し;
b)植物体(Bronsynに由来するペレニアルライグラスの6週齢の分げつ)内で発現される、5種のエンドファイト特異的遺伝子、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、2232)を同定し;
c)以下の通り、TaqManアッセイのためのプライマーを設計した:
- 死んだおよび生きたエンドファイト試料の両方が増幅するDNAプライマーおよびプローブ
- 生きた生存可能なエンドファイト試料のみが増幅するRNAプライマーおよびプローブ
- 種子生存能評価のためのBronsyn GAPDH植物遺伝子のプライマー
- 生存可能および生存不能な種子の両方が増幅するDNAプライマーおよびプローブ
- 生存可能な種子のみが増幅するRNAプライマーおよびプローブ。
TaqManプライマー機能性を、
- Bronsyn+STの6週齢の分げつ
- 陰性対照としてのBronsynエンドファイトフリーの6週齢の分げつ
- 陽性対照としてのin vitroエンドファイト培養からのST菌糸体
に由来する試料に対して、以下の実験仮定:
a)エンドファイト特異的転写物[すなわち、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、および2232)]を、STエンドファイト菌糸体の別個に抽出されたDNAおよびRNA中で検出することができるか?
b)植物特異的遺伝子[すなわち、GAPDH]転写物を、ペレニアルライグラス葉材料の別個に抽出されたRNAおよびDNAの試料中で検出することができるか?
c)エンドファイト特異的転写物[すなわち、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、2232)]を、エンドファイト感染ペレニアルライグラス[Bronsyn+ST]葉材料に由来する別個に抽出されたRNAおよびDNAの試料中で検出することができるか?
に対処することを可能にするために試験した。
・ 予期されたように、ST培養物中にRNAはまったく無く、
・ 植物体内のみに発現された。
・ LtmJプライマーは、十分に働き、Ltm遺伝子は植物体でのみ発現されるので、予期されたようにエンドファイト(ST)in vitro培養で転写されず、
・ 特徴付けられていないタンパク質をコードし、定着した草-エンドファイト共生体の分げつ中で発現される他の4種のエンドファイト特異的遺伝子に関して設計されたプライマーは、すべて機能する(エンドファイト生存能評価)
さらに、
・ 単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn+STエンドファイトの6週齢の分げつ
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsynエンドファイトフリーの6週齢の分げつ
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn+STエンドファイトに由来する7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プール試料)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
・ 同時抽出されたDNA/RNAに対するTaqManプライマーの試験
- 植物体に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490および0005のプライマーを試験する。
・ 同時抽出されたDNA/RNA試料は、プライマー/プローブが働くのに十分な質のものであるか?
・ 草-エンドファイト共生体に由来する7日齢の上胚軸で発現されるエンドファイト特異的試験遺伝子は、早期の植物体内エンドファイト生存能評価を可能にするか?
さらに、
- 10日齢の単離発芽種子由来上胚軸(個々の種子)
- 7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした種子)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
これらの試料を、以下の疑問に答えるために、同時抽出されたDNA/RNAに対して設計したTaqManプライマーを試験するのに、具体的には、植物体内に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490、0005、および2232について設計したプライマーを試験するのに使用した:
・ エンドファイト特異的試験遺伝子発現を、個々の10日齢の単離発芽種子由来上胚軸からのRNA/DNA同時抽出試料中で検出することができるか?
さらに、エンドファイト特異的遺伝子発現がより早い発生段階で検出可能であるか否かを評価するために:
- 7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
- 5日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
- 3日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
これらの試料を、以下の疑問に答えるために、同時抽出されたDNA/RNAに対して設計したTaqManプライマーを試験するのに、具体的には、植物体内に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490、0005、および2232について設計したプライマーを試験するのに使用した:
・ エンドファイト特異的遺伝子は、7日より早く発現されるか?
さらに、エンドファイト特異的遺伝子発現が、単一全発芽種子に由来する試料においてより早い(3日未満)発生段階で検出可能であるか否かを評価するため、および単一全発芽種子から十分なシグナルがあり、100個の単一全発芽種子に対して、%レベルでエンドファイト生存能の定量的評価を個々に可能にするようにアッセイを行うことができることを確認するために、
- 3日齢の単離発芽種子由来上胚軸(対照)
- 3日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
- 2日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
- 1日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
に由来する単一種子試料からDNAおよびRNAを同時抽出することによって生成した試料を使用して実験を行った。
アッセイ検証を、
a) 新規エンドファイト、すなわち、ST以外のエンドファイト、例えば、AR1、AR37、NEA2、NEA6、NEA10、NEA11、NEA12、およびE1との共生体内で検出されるエンドファイト特異的遺伝子発現;
b)異なる宿主遺伝的バックグラウンド、すなわち、例えば、遺伝子型BronsynおよびAltoに由来するペレニアルライグラスとの共生体内で検出されるエンドファイト特異的遺伝子発現
を評価することによって行った。
有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果が、新規エンドファイトの安定な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定するプロセスにおいて観察された。
・ Impact - NEA10
・ Tolosa - NEA12
・ Bealey - E1
・ 複数の宿主草集団のメンバーにわたる複数のエンドファイトの展開
・ 妥当なアルカロイド含量の代謝プロファイリング
・ 個々の共生体パフォーマンスに基づく選択
に基づいて、共生体の非経験的育種および選択におけるツールとしての分子表現型判定を開発することであった。
1.ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の非経験的分子育種のためのツールとしてのアルカロイド(P/E/L)産生のための分子表現型判定法の開発
2.1つの草宿主集団内の2種のエンドファイトからなるペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の概念実証非経験的選択における分子表現型判定法の展開
3.最適なアルカロイド(P/E/L) 産生のための2種のエンドファイトおよび複数の草宿主遺伝型からなるペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の亜集団の有効な選択
を実証した。
現在の飼料草育種は、コスト制限に大部分は起因して広範囲の化合物または分子を検査しない。牧草の質を改善するために共生体の分子表現型判定を適用することによって改善された飼料を育種すると、優良反芻動物栄養分プロファイルを有する飼料栽培品種をもたらすことができる。
・ 水溶性炭水化物(WSC):タンパク質比によって測定される牧草の質の定量化
- WSC:タンパク質比を改善すると、生産性が改善され、営農体系の環境インパクトが低減されることが予期される
・ 個々の共生体パフォーマンスに基づく選択。
図160は、非経験的育種および選択を可能にするための共生体の集団の分子表現型判定の結果を示す。
植物試料中のWSCを定量化するためのいくつかの方法が存在するが、スループットおよびコストにおける様々な限定事項に起因して、いずれも飼料育種に広く採用されていない。
・ 高速および半自動
・ グルコース、スクロース、フルクトース、およびフルクタンの個々の濃度の提供
・ 正確であり、ペレニアルライグラスにおける適用が実証されている
・ 酵素法のHPLC結果との相関の実証。
・ 3回の技術的複製を伴った約1000のペレニアルライグラス遺伝型×4クローンの複製のコレクションを、確立した実地試験から3つの葉段階でサンプリングした。
・ 試料を加熱処理し、次いで凍結可能させた後、炭水化物抽出ならびにグルコース、フルクトース、スクロース、およびフルクタン含量の酵素判定の半自動パイプラインによって処理した。
・ 1日約400の植物を、このプロトコールを使用して処理した。
・ 高い、および低い炭水化物レベルを有する植物を同定し、引き続いて実験的な概念実証育種工程に進めた。
・ 真の植物性タンパク質の測定
・ 比色定量化法
・ 異なる抽出緩衝液の広範な試験および比色法により、現在の方法、すなわち、弱NaOHを用いた抽出、およびブラッドフォードアッセイを使用する定量化、プレートリーダーを使用する検出が最も最適であると識別された。
要約すると、以下のことが実現された:
1.水溶性炭水化物および総タンパク質の自動分子表現型判定法を、ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の非経験的分子育種のツールとして開発し;
2.これらの分子表現型判定法を、大きなペレニアルライグラス集団にわたる概念実証スクリーニングにおいて展開し;
3.より高い水溶性炭水化物レベルを有するペレニアルライグラス植物の亜集団を、「概念実証」育種工程において選択した。
エンドファイトの存在、素性、および発生率の種子バルク対個々の植物の試験
8つのペレニアルライグラス系統を、NEA2/NEA6エンドファイトの存在、素性、および割合についてSSRマーカーを使用して試験した。
1系統当たり85の植物
1系統当たり23×10の種子バルク
・ NEA2がBealey NEA2/NEA6中の支配的なエンドファイトとして同定された。
・ Bealey中のNEA2/NEA6の比率は、2002〜2011年の期間にわたって変化しなかった。
・ おおよそ等しい比率のNEA2/NEA6がTrojan中で観察された。
・ 分げつ試験は、エンドファイトの存在、素性、および発生率を明確に評価するためのロバストな方法である。
・ 各系統中の特定のエンドファイト株発生率の正確なパーセンテージを決定する。
・ エンドファイトフリー植物を同定する。
・ バルク種子試験は、エンドファイト発生率を評価するための表示方法である。
・ 特定の系統内の各エンドファイトの相対的比率を決定する。
・ エンドファイトフリー個体を同定させない。
・ 5つの系統に由来する種子試料
- Lp513、Lp539、Lp613、Lp660、Lp667としてコード化
・ 複数の種子バルク(1系統当たり23)を3種のマーカーを用いて分析
- ST、NEA2、NEA6を区別する診断能力
・ Lp513、Lp613 - NEA2より多くNEA6を含有
・ Lp660 - NEA2、ST、微量のNEA6を含有
・ Lp667 - ST、NEA6を含有
・ Lp539 - STのみを含有
NEA2、NEA6発生率の以前の評価との関係?
STエンドファイト侵入の起源?
1.個々の分げつ試料中のエンドファイトの存在、素性、および発生率を判定するための方法の確立
2.バルク種子試料中のエンドファイトの存在、素性、および発生率を判定するための方法の確立。
宿主遺伝子型中の対立遺伝子内容を特徴付けるための方法
SNPベースマーカーツールをペレニアルライグラスにおいて開発し、イタリアンライグラスに移し、トールフェスクにおいて開発した。
・プロトコール:
- 種子2.5gを粉砕する
- DNAを抽出する
- DNAに対して384 PCRを実施する
- PCR産物をプールする
- illuminaアダプターでライゲーションする
- 試料を増幅する
- illumina HiSeq200で配列決定する - 単一レーンで1〜2%のスパイク
- LINUX(登録商標)で創製した2つの工程パイプラインを使用してデータを処理する
- 一対の受託開発のRスクリプトを使用してデータを分析する
開発中のプロトコール-:
・ ゲノムを分子のマーカーで飽和させる
・ 1試料当たりの低コスト
・ ハイスループットが可能
・ ゲノム配列データが開発を支援することになる
・ トウモロコシおよびオオムギにおける最初の試験
・ オオムギ遺伝子マップにマッピングされた24,186マーカー
・ トウモロコシにおいて開発した約200,000マーカー
・ 公開プロトコール - Elshireら、2011年5月、PlosOne
・ 社内で開発した96の初期受託開発バーコード
に対する配列決定のコストの低減の適用。
育種プログラムに利用可能なデータセットを拡張して、植物の選択は、利得を最大にするために洗練された計算ツールを必要とすることになる。
すべての対立遺伝子バリアントを保存する表現的に優良な個体のサブセットの選択。
ユーザーが、選択するサブセットのサイズを定義する。
・ クローンの苗床内で代表される栽培品種から、PG one50およびLP443を、副選択のために選択した。
・ 全体的な集団の対立遺伝子頻度を維持しながら、フェノミクスパフォーマンスおよび/または関連マーカーに基づいて栽培品種内で選択する。
・ 約6%の優良植物が同定され、一方、約20〜30の個体が、集団多様性を保持するのに必要であることが予期された。
・ 初期の試みでの標的形質は、質 - 消化率およびWSCであった。
・ 多交雑される苗床から植物のコホートを同定した。
・ 交雑を実施し - 種子を収穫および計数し - 発芽を後に続けた。
・ PG one50対PG one50副選択およびLP443対LP443副選択のトライアルを後に続けた。
・ 多くの形質に適用できるアプリケーション、より高い遺伝率を伴う可能性が高いより大きい成功。
1.葉組織試料から共生体を遺伝子型判定するための方法の確立。
2.種子バルク試料から共生体を遺伝子型判定するための方法の確立。
3.集団内の遺伝的多様性を保存しながら優良個体を選択するための計算育種ツールの確立。
要旨
ゲノム選択(GS)は、ゲノムワイドに分布したすべてのマーカーに基づく育種価の予測によって、家庭動物および作物の改善におけるDNA配列多型を活用するための強力な新しい方法である。全畜産産業の広い範囲を支える飼料草およびマメ科植物は、GS実施の重要な標的であり、その理由は、改善のための多くの重要な標的形質は、測定するのが困難または高価であり、選択候補のライフサイクルの後期に測定されるためである。候補種の範囲にわたって変動するいくつかの生物学的因子、例えば、生殖モードおよび倍数体ゲノムアーキテクチャなどは、GSの課題および機会の両方を提示する。飼料育種プログラムの一般的な特質を、代表的な種群(ライグラス)のゲノム資源の状態とともに記載する。単一ラウンドに以前は必要であった時間内に重要な農学的形質の2ラウンドの選択を可能にし、このような特徴についての遺伝獲得率を潜在的に倍加する、GSを組み込むライグラスの育種スキームを記載する。ライグラス育種でGSを実施するのに主要な課題である極めて限られた程度の連鎖不均衡に対処する。このストラテジーは、コストを最小限にするDNA配列決定技術の最近の進歩も組み込む。
・ 飼料中の牧草の質または穀類中の穀物の質などの、測定するのが高価または困難であり、
・ 穀類の線虫感染抵抗性など、個体の著しい損傷または破壊によってのみ測定可能であり、したがって、その個体から引き続いて育種することを妨げ、
・ 農作穀物収量など、寿命の後期に、または生存期間もしくは栄養持続性など、個体が育種のために選択された後に発現される
のいずれかである形質について最高になる。
GSの原理を飼料種に適用するための展望の考慮において、生物学の関連した側面、例えば、生殖モード、倍数体状態、および共生の相互作用などを考慮しなければならない。これらの要因は、手法が開拓された異系交雑、二倍体動物種の性質と著しく異なる場合がある。オーストラリアの畜産農業で現在および将来使用するための主要な牧草種は、Table 63(表66)でこれらの複数の生物学的要因に関して分類され、後続のセクションでのGS適用に関する各要因の暗示について解説が行われている。
いくつかの植物種は、世界的な畜産農業にとって重要であり、大部分は、草[イネ科(Poaceae)]またはマメ科植物[マメ科(Fabaceae)]ファミリーに属する。草およびマメ科植物は、別個に、または混合草地でコンパニオン種として組み合わせて栽培される。最も重要な温帯牧草種は、寒地型草イチゴツナギ亜科(Pooideae)のイチゴツナギ連(Poeae)内に存在する2つの密接に関連する属であるロリウム-ウシノケグサ種複合体(ライグラスおよびウシノケグサ)のメンバーであり、対照的に、暖地型牧草の様々な種[(ブラキアリア属、スズメノヒエ(Paspalum)属、スズメガヤ(Eragrostis)属、およびペニセタム(Pennisetum)属のメンバー]は、キビ亜科(Panicoideae)内のいくつかの連に属する。
温帯飼料種の大部分[サブタレニアンクローバー、T.サブテラネウム.L(T. subterraneum L.)を例外として]は、他家受粉に応じて絶対異系交配(obligate outbreeding)(他家生殖)を呈する。例としては、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、トールフェスク、メドウフェスク[フェスツカ・プラテシス Hud. syn. L.プラテンス(Festuca pratensis Huds. syn. L. pratense)]、シロツメクサ、およびアルファルファがある。近親交配の阻害は、遺伝的にコントロールされた自家不和合性(SI)システムに起因し、このシステムでは、不適合の花粉-柱頭相互作用が雄および雌の生殖組織内でSI遺伝子座対立遺伝子の特定のマッチングから生じる。
別個の分類群間のハイブリダイゼーションイベントに由来する異質倍数体について、GSの実現可能性に対する最も重要な効果は、2つの要素、すなわち、SNP発見および検証のプロセスに提示される重要な課題、ならびにこのような突然変異が単一サブゲノムから分離するだけである場合、原因となる多型と関連したSNPを確実にアッセイするための要件からなる(Kaurら、2012)。前者は、真性SNP(サブゲノム内の対立遺伝子間の相同バリアント)、同祖配列バリアント(HSV)(各サブゲノム中の対応する遺伝子座の中で生じる)、およびパラロガスな配列バリアント(PSV)(サブゲノム内およびサブゲノム間の両方で重複した遺伝子の中で生じる)を区別する要件に起因して生じる(Handら、2008;Lawlessら、2009)。この問題の部分的な解決策は、配列決定の深度(Marguliesら、2005)、およびサブゲノム構造を予測するための二倍体(2×)前駆細胞との比較に基づいて、異質四倍体(2n=4×=32)シロツメクサ(Handら、2008)および異質六倍体トールフェスク(2n=6×=42)(Handら、2010)について確立されている。
牧草およびマメ科植物はともに、無性微生物種と相互に有益な共生アソシエーションを形成する。したがってGS実施のためのスキームは、アソシエーションの適合性および安定性を最適にするために、適応される共生体の同時選択を標的にするように設計することができる。草エンドファイトの最良に特徴付けられているものは、子嚢菌目およびバッカクキン科の真菌種である。温帯草では、有性状態の存在および非存在に起因する無性世代-有性世代関係が、ネオティホディウム属およびエピクロエ属のメンバー間で観察される。ネオティホディウムエンドファイトは、物理的な保護および栄養と引き換えに、無脊椎動物植食性の阻止および非生物的ストレス寛容性の寛解によって宿主草に有益な効果を付与する。
牧草の収量および質は、飼料種の一次生産形質である。後者は、消化率の変化(細胞壁内のセルロースおよびリグニンポリマー含量に関連した)および草食動物にエネルギーを供給するためのオリゴサッカライド炭水化物の利用可能性によって主にコントロールされる(Coganら、2005)。質の他の側面には、タンパク質に富むマメ科食餌に関連し、縮合型タンニンの存在によって改善される反芻動物における膨満の低減が含まれる。生物ストレス耐性特徴には、ウイルス、細菌、および真菌病原体、ならびに無脊椎動物害虫に対する応答が含まれる。例としては、ルーサンおよびシロツメクサの両方のアルファルファモザイクウイルス(AMV)、ならびにライグラス(プッシニア・コロナタ病菌ロリイ)のクラウン病原体がある(Dracatosら、2010)。非生物的ストレス関連形質には、飼料草における浸水(Pearsonら、2010)および乾燥、ならびにクローバーにおけるアルミニウム毒性、リン欠乏、および生理食塩水ストレスに対する寛容性が含まれる。生存可能な種子を十分な量で生成する能力は、草および牧草マメ科植物品種の両方にとって重要である。これらの形質のすべては、労力を要する、高価な、破壊的な、または後期ライフサイクルの測定の要件に起因して、GSの良好な標的である。
育種プログラムの多くの異なる形態が、牧草植物種について実施されている。このような育種プログラムの関連した機能のほとんどを記述する一般的なスキームを、図168に表す。商業活動の大部分は、最大10,000個体のベース集団(population)の確立から始まり、ファミリー内の種子増殖が続き、集団(mass)選択のために最大100,000個体を生成するストラテジーに基づいてきた。放牧圧下での持続の評価、および視覚的評価(フィールドで間隔を置いた植物として)が、評価される遺伝子型の数が10分の1低減した副選択に使用される。最大1,000の潜在的な親クローンの生き残った群が、収量および持続性などの重要なパフォーマンス特性についてさらなる評価を受ける。親の育種価の判定は、いくつかの実験的方法を使用することによって得ることができる(VogelおよびPedersen、1993)。半同胞後代検定(HSPT)では、選択された遺伝子型からの母系由来の子孫が、環境変化を混乱させるのを最小限にするために複製表現型試行で評価され、親の一般組合せ能力(GCA)についての情報を得る。完全同胞後代検定(FSPT)では、優れたペアクロス由来ファミリーの同定によって親遺伝子型の特定組合せ能力(SCA)が測定される。ファミリー内およびファミリー間選択(WBFS)では、複数の多交雑(選択された個体間のランダムな相互交配)を確立し、各母植物からの等しい種子数の収穫およびバルキング、ならびに重要な生成特徴についての複製された間隔を置いた植物の半同胞子孫苗床を確立および評価する。
主要な飼料種のうちで、ライグラスおよびアルファルファは現在、最良に開発されたひと揃いの遺伝子およびゲノムの資源を有する。しかし、ライグラスの遺伝系は、家庭動物のものとほぼ間違いなくより同様である(異系交配、二倍体分類群として)ので、これらの種は、飼料におけるGSストラテジーの開発の潜在的なテストケースをもたらす。この目的を実現するために、いくつかの重要な限定事項を克服しなければならない。
GSは、妥当なコストで多数の個体にわたって遺伝子型アッセイをすることができるゲノムワイドに分布した配列多型のパネルを必要とする。SNPは、ゲノム中の高い存在量、および正確で安価な検出技術の利用可能性を前提として、ほとんどの種においてGSを適用するのに最適なマーカーとして確立された。しかし、他のタイプの分子のマーカーも理論的に、上述した基準を満たすGS対象に使用することができる。
任意のGS実験の設計に対する2つの重要な疑問は、要求されるSNPの数、および有用な精度での選択候補のGEBVを予測するために参照集団内で遺伝子型判定および表現型判定されなければならない個体の数である。両場合の答えは、標的種におけるLDの程度に決定的に依存する。LDは一般に、r2統計によって測定され、これは、QTLとのアソシエーションを有するSNPによって説明される分散の比率として解釈することもできる。ゲノムワイドなLDの程度は、特に、大きいNeを有する異系交配種において、過去の有効な集団サイズによって大部分は判定される。r2の期待値は、
上述したように、実験的な証拠は、ペレニアルライグラスのLDは限られており、GSを有効に実施するためにこの効果を軽減するストラテジーが必要とされることを示唆する。一ストラテジーは、ファミリー内に存在するLDを考慮することであり(ファミリー内でNeは非常に小さい)、それは、GEBVを予測するのにリンケージ情報を使用することと等価である。LDおよびリンケージを同時に使用してGEBVを予測するアルゴリズムは、既に利用可能である(MeuwissenおよびGoddard、2004)。さらに、決定的な実証を必要とするが、育種プログラム内の特定の遺伝資源プールを使用することに重点を置いていることに起因して、Ne値の最近の低下が飼料種について期待される。これは、GSにとって利点であり、その理由は、より少ない染色体セグメントの評価が参照集団内で必要とされるためである(しかし近親交配効果は、慎重に管理されなければならない)。Neの低下が実用的なサイズの参照集団の使用を可能にするのに十分大きいか否かは、実験データの解釈によってのみ答えることができ、これは、ゲノムワイドなSNPデータが利用可能となる場合に対処されることになる最初の疑問の1つである。成果に関係なく、ここに提示したスキームは、Neのさらなる低減から始まる。
1.本スキームは、利用可能な優良遺伝資源の評価から始まる。これは、約4,000のラミートを得るための、中等度のレベルのクローン複製(例えば、4倍)で、複数の優良遺伝資源ソースに由来する個々の遺伝子型(約1,000)を組み込んでいる間隔を置いた植物のフィールド内苗床の確立によって実現される。苗床における遺伝子型の直接的な表現型の評価は、収量、牧草の質、およびこの段階で測定されうる他の形質について実施される(図170、ボックスA)。ペレニアルライグラスの多くの現在の優良品種は、少数の親(4〜6)に由来する制限されたベースを有するので、市販の遺伝資源を含めると、最初からNeを低減しやすくなる。
2.150のベストパフォーミング植物の選択を、Neを低減するために、優良遺伝子型のパフォーマンスの履歴データによって増強され、ペアクロッシングに関する多様性指数が最大化された苗床データに基づいて実施する。これらの選択された優れた個体間の一連の対になった「トップクロス」を行う。子孫セット間の育種価のより正確な予測を可能にし、Neをさらに低減するために、50の遺伝子型を、それぞれが2種の別個に選択された「モノガモウス」親と交配される「バイガモウス」親として設計する。この手順により、それぞれが共通のバイガモウス親に基づく半同胞である50対のF1ファミリーが得られる(図170、ボックスB)。
3.150の親のGBSを、複雑性低減配列決定法(例えば、Bairdら、2008; Elshireら、2011)に基づいて実施して、親の群内のゲノムワイドなSNP変化を同定する(図3、ボックスB)。
4.各完全同胞ファミリーに由来する種子を、草地環境での持続性、耐病性、およびパフォーマンスを評価する1ための(競合効果の見積もりを可能にするために)ミニ草地を確立するために収穫する。合計で10,000植物遺伝子型に対応する、1m2の面積中10cm間隔で、各ファミリーに由来する100のF1遺伝子型を含有する間隔を置いた植物のミニ草地を確立する2。ロジスティックな制約に応じて、各F1ファミリー特定のミニ草地を追加の評価のために複製してもよい。例えば、3倍複製は、ミニ草地内に30,000の別個の植物遺伝子型の確立を必要とするはずである。表現型の評価を、標的形質(例えば、収量、質、耐病性、および持続性)に関するミニ草地設定でのF1ファミリーについて実施する(図3、ボックスC)。ミニ草地内の多数の植物は、低密度SNPアッセイ[例えば、384プレックスIllumina GoldenGate(商標)アッセイ]を使用する遺伝子型分析を必要とするだけである場合があり、その理由は、帰属計算を使用して、工程3で同定されるSNPでこれらの遺伝子型を推測することができるためである。Habierら(2009)は、このプロセスが、この例(親がGBSによって非常に多数の遺伝子型について遺伝子型判定されている)の場合と同様に、親が高密度に間隔を置かれたマーカーについて遺伝子型判定される場合、非常に正確に実現されうることを実証した。
1 ミニ草地を確立するのに十分な種子を得る能力は、以下の推定に基づく:単一の生殖分げつによって産生される種子の数=50であり、1植物当たりの生殖分げつの数は、50もの高さ(大きい鉢で成長した植物)または4という低さでありうるが、クローンが交雑のために調製される場合の妥当な最低予想として約10が採用され、したがって、1植物あたりに産生される種子の数=約500であり、したがって、一般的なペアクロスによって産生される種子の数=1,000であり、最低発芽率=75%であり、したがって、500〜750の可能な発芽するものが入手可能である。
2 顕著なエッジ効果の可能性に起因して、一般的な品種からの植物の防護は、それぞれ10×10アレイあたりで確立されるはずである。
5.ミニ草地からの帰属されたデータおよび個々の植物パフォーマンスデータを使用して、持続性、競合効果、および他の形質についてのSNP予測方程式をアップデートする(図170、ボックスC)。
6.150の遺伝子型を有する新しい親集団を、第1のラウンドから(0.5%の選択頻度で30,000から)選択し(すべての形質についてのGEBVを使用して)、植物の損失を軽減するために最小限の複製でこれを維持する(図170、ボックスD)。これらの個体を工程3に記載のGBSに付す。
7.4,000ラミートの完全置換苗床集団を生成するために、これらの選択された個体の交雑を選択サイクルの次のラウンドで実施する(図170、ボックスB)。これらの個体を、低密度マーカーパネルを使用して遺伝子型判定し、遺伝子型を帰属させ、GEBVを持続性および耐病性について計算する。これらのデータを、収量および牧草の質についてのGEBV(個体自体の記録からの情報を含む)と組み合わせ、150個体を選択してミニ草地工程のための子孫を生成する。
飼料種は、他の主要な作物と比較して分子育種の観点から相対的に未開発であったが、GS実施は、単一ラウンド内で慣例的に使用される時間内で複数の選択ラウンドを完了する能力に主によって、大きな進歩をもたらす潜在性を有する。この成果は、持続性および耐病性などの形質について正確なGEBVが予測されうる場合、可能である。これらの形質の情報は、現在、潜在的な選択候補が最大5年の年齢である後にのみ得られる。しかし、GSが飼料種で実施されることになる場合、いくつかの課題が克服されなければならない。DNAマーカー資源の相対的な欠乏、およびくつかの種についての倍数体ゲノム構造の影響が、第1の課題を構成する。マーカー利用可能性に対する障壁は、GBSがより安価となるにつれて急速に消失することになる一方、倍数体ゲノムのゲノム分析の増強した方法も開発された(Gidskehaugら、2011)。
人為淘汰法は、2つの工程プロセス、すなわち、第一に、遺伝子エレメントの新しい配置を生成するための組換え、および第二に、優れた表現型の選択に基づいた新しく生成された遺伝子型の差次的サンプリングに依存する。無性の共生生物(例えば、エンドファイト、細菌)は、宿主植物の有性生殖の間、組換えイベントに参加しない。したがって宿主-共生生物対の変動性の生成は、性質上コンビナトリアルであり、共生アソシエーションの好都合な発現に関するゲノム選択の全出力は、可能な限り宿主遺伝子型と共生生物遺伝子型との間で広い一連のペアワイズ組合せを生成する能力に依存することになる。共生生物との同時選択のための潜在的な多様性空間は、[標的遺伝資源プールの数]×[別個の共生生物遺伝子型の数]として推定することができる。この数は非常に大きいので、遺伝子のアルゴリズムを使用する最大共生生物多様性のための選択的サンプリングが望ましい。
真菌エンドファイト標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。炭素供給源はまったく存在せず、その結果、エンドファイトは、植物に由来する炭素で増殖しなければならない。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。これらを、メタゲノミクスによって葉および根のマイクロバイオーム中の豊富な細菌を検査するのに使用した。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
これらの実施例は、草共生生物のメタゲノミクスは、草マイクロバイオームにおける複雑なエンドファイト/着生マイクロバイオームおよび種多様性を明らかにすることを実証する。草種間、根とシュートとの間、および環境条件にわたるマイクロバイオームの変動もある。マイクロバイオームプロファイルは、共生生物パフォーマンス増強、遺伝子型および環境にわたるマイクロバイオームプロファイリング、マイクロバイオーム監視、ならびにマイクロバイオーム接種の種多様性を明らかにする。
反芻動物は、低品質飼料を肉、乳、および繊維に変化させるこれらの能力においてユニークである。このユニークな能力は、莫大な数の細菌および他の微生物の宿主である消化管の一器官である第1胃の結果としてである。第1胃微生物のプロファイルは、第1胃体液の試料を採取し、または代わりに糞便をプロファイリングし、例えば、メタゲノム配列決定によって種の存在量をカウントすることによって得ることができる。このプロファイルは、反芻動物種間および個体間で異なる。第1胃プロファイルの差異は、飼料転換効率、乳組成、および健康転帰の差異に関連しうる。したがって、反芻動物の表現型パフォーマンスを最大にするための選択は、第1胃プロファイルによる最適な個々の反芻動物ゲノムのゲノム選択によって実現することができる。第1胃中の微生物の数は非常に大きく、反芻動物のゲノム中の遺伝子の数は、およそ20,000であることを考慮すると、多様性に基づいて試料の組合せに優先順位をつけるのに遺伝的アルゴリズムが必要とされる。
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有Ca-アルギネート層での被覆)を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラスの単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有Ca-アルギネート層での被覆) を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラス(ホソムギ)およびトールフェスク(オニウシノケグサ)の単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
方法2:エンドファイト含有Ca-アルギネート層での単離胚の直接被覆
ここでは、本発明者らは、第1胃微生物プロファイルに影響する宿主ゲノムの領域をマッピングする方法を記載し、これを、例を用いて例示する。
本方法は、宿主の多数のDNA多型を、第1胃マイクロバイオームプロファイルに対するこれらの効果について効率的に試験することからなる。
y = mu + Xb + e
式中、各コンティグ/種/部分的な種アセンブリーについて、yは、m頭のウシについてのカウントのベクトルであり、muは平均であり、Xは、記録に宿主の遺伝子型を割り当てるm×1設計のベクトルであり、eは、ランダムな残留効果のベクトルである。
データは、DPI Ellinbank調査基地で放牧している15頭のホルスタイン乳牛からのものであった。各ウシは、Illumina Bovine HDアレイから624,930SNPについての遺伝子型を有していた。
Claims (14)
- 改善された生物を産生するための方法であって、
(i)最初に、生物の遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)次に、遺伝資源ライブラリーに、共生生物ライブラリーから選択される複数の共生生物を接種して、大規模共生体集団を生成する工程と、
(iii)続いて、所望の共生体特性について、接種された遺伝資源ライブラリーまたは大規模共生体集団を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を引き続いて同定、培養、または他の方法で使用して、改善された生物を産生する工程と
を含み、
前記生物が植物であり、
前記共生生物が、エンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームであり、
前記遺伝資源のライブラリーが数百〜数千の遺伝子型を含み、
前記共生生物のライブラリーが数十〜数百の遺伝子型を含み、
前記工程(iii)が、遺伝学的解析および/または代謝解析の工程を含む、方法。 - 共生生物が、真菌、ウイルス、細菌、および他の微生物のうちの1種または複数から選択される、請求項1に記載の方法。
- 共生生物が、共生生物形質移入を増強するために選択された遺伝的変異を含む、請求項2に記載の方法。
- 遺伝的変異が、ランダム突然変異誘発、2倍数化/多倍数化、標的突然変異生成、シスジェネシス、トランスジェネシス、イントラジェネシスのうちの1つまたは複数を介して導入される、請求項3に記載の方法。
- 共生生物が、エンドファイトである、請求項1に記載の方法。
- 植物遺伝資源が胚として存在する、請求項5に記載の方法。
- 胚を共生生物含有被覆層で被覆して、人工種子を形成する、請求項6に記載の方法。
- 胚を処理して、共生生物の1つまたは複数の侵入点を創製する、請求項7に記載の方法。
- スクリーニング工程(iii)が、高温および/または水分含量の増加による加速エージングによって適合性および/または安定性について人工種子および/またはこれらの子孫をスクリーニングする工程、ならびに所望の特性を呈する共生体を選択する工程を含む、請求項1に記載の方法。
- 選択された共生体を迅速なエンドファイト生存能アッセイに付す工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
- 植物が草またはマメ科植物である、請求項1に記載の方法。
- 生物-共生生物アソシエーションのゲノム選択のための方法であって、
(i)最初に、前記生物-共生生物アソシエーションから核酸試料の大規模ライブラリーを準備する工程と、
(ii)次に、メタゲノミクスを使用して前記試料を分析して、各試料の遺伝子プロファイルを得る工程と、
(iii)その後、所望の遺伝子プロファイルおよび代謝プロファイルを有する生物-共生生物アソシエーションを選択する工程と
を含み、
前記生物が植物であり、
前記共生生物が、エンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームであり、
前記生物-共生生物アソシエーションが数百〜数千の植物遺伝子型において数十〜数百のエンドファイト遺伝子型を含む、方法。 - (i)生物-共生生物アソシエーションを準備する事前工程と、
(ii)1つまたは複数の環境条件に前記生物-共生生物アソシエーションを曝す事前工程と、
(iii)環境的に処理された生物-共生生物アソシエーションのそれぞれから核酸試料の大規模ライブラリーを調製する事前工程と
をさらに含む、請求項12に記載の方法。 - 前記共生生物が細菌マイクロバイオームである、請求項12または13に記載の方法。
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