JP2019022516A - 複数の宿主−共生生物アソシエーションをスクリーニングすることによる共生体の選択 - Google Patents
複数の宿主−共生生物アソシエーションをスクリーニングすることによる共生体の選択 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明は、生物、特に、共生生物との共生挙動を呈する生物を選択および育種する新しい方法、ならびに植物または草とエンドファイトの共生体などの、それによって開発される新しい生物および共生体に関する。
【解決手段】複数の共生生物が複数の生物内に展開され、育種プロセスの早期に改善された共生適合性およびパフォーマンスについて選択される。方法は、宿主生物遺伝資源ライブラリーに共生生物ライブラリーから選択される共生生物を接種し、所望の共生体特性を呈する改善された宿主生物を選択することによって、遺伝資源から改善された生物を産生する工程、ならびに生物または生物-共生生物アソシエーションに由来する核酸ライブラリーのメタゲノム分析による、所望の遺伝子プロファイルおよび代謝プロファイルを有する生物-共生生物アソシエーションの選択を含む。
【選択図】なし
【解決手段】複数の共生生物が複数の生物内に展開され、育種プロセスの早期に改善された共生適合性およびパフォーマンスについて選択される。方法は、宿主生物遺伝資源ライブラリーに共生生物ライブラリーから選択される共生生物を接種し、所望の共生体特性を呈する改善された宿主生物を選択することによって、遺伝資源から改善された生物を産生する工程、ならびに生物または生物-共生生物アソシエーションに由来する核酸ライブラリーのメタゲノム分析による、所望の遺伝子プロファイルおよび代謝プロファイルを有する生物-共生生物アソシエーションの選択を含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、生物、特に、真菌エンドファイト、または植物着生生物、または植物中の細菌マイクロバイオームなど、および反芻家畜中の第1胃マイクロバイオームなどの共生生物との共生挙動を呈する生物を選択および育種する新しい方法、ならびにそれによって開発される新しい生物および共生体に関する。
家畜、農作物、および牧草の多くの種の表現型は、個体の遺伝子型と共生生物の遺伝子型との間の相互作用に依存する。飼料草、マメ科植物、樹木、低木、およびつる植物を含めた重要な植物は、真菌、細菌、ウイルス、および微生物を含めたエンドファイトとのアソシエーション(association)で一般に見つかる。同様に、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギなどを含めた重要な動物は、それらの腸および第1胃内に存在するマイクロバイオームを有する。
水および栄養素ストレスに対する寛容性の改善、ならびに害虫に対する耐性を含めた、有益および有害の両方の園芸的、農学的、および獣医学的性質は、このようなアソシエーションから生じる。
例えば、ライグラス植物は、正しい遺伝型の真菌エンドファイトが植物にコロニー形成する場合、改善された乾燥寛容性および持続性を示すことができる。同様に、草において、虫害抵抗性が、エンドファイトによって産生される特定の代謝産物、特に、ロリンアルカロイドおよびペラミンによってもたらされうる。真菌エンドファイトによって産生される他の代謝産物、例えば、ロリトレムおよび麦角アルカロイドは、草食動物(grazing animal)に有害であり得、草食動物(herbivore)の摂食を低減しうる。
共生生物の代謝産物プロファイルにおいて相当なバリエーションが存在することが知られている。例えば、動物毒素のいずれか、または両方を欠く真菌エンドファイト株が、市販のライグラスの品種中に導入された。
細菌マイクロバイオームも、植物のパフォーマンス(例えば、ライグラス、コムギにおける)に影響する。
動物では、腸内に存在する微生物が動物の餌の消化に関与する。反芻動物は、自己の第1胃において極めて大きくて複雑な多数の微生物を宿し、反芻動物が低品質の飼料を肉および乳の形態でヒトが消費するための高品質のタンパク質および脂質に転換するのを可能にするのはこの微生物群である。このプロセスの間に、強力な温室ガスであるメタンが産生される。第1胃微生物-ウシ共生体は、例えば、餌転換効率を改善し、メタン産生を低減することにおいて重要となりうる。反芻動物では、芳しくない質の餌の順調な消化は、特定の第1胃マイクロバイオームプロファイルを有することに依存しうる。宿主ゲノムの領域が、第1胃微生物プロファイルにおける差異と関連することを実証することができれば、それを、メタン放出がより少なく、餌転換効率が改善されたウシを繁殖させるのに活用することができる。
単純配列反復(SSR)マーカーなどの分子遺伝子マーカーが、共生生物分類群間で区別し、分類群内の遺伝的変異を検出するための診断検査として開発された。例えば、マーカーを、異なる毒素プロファイルを有する共生生物株を識別するのに使用することができる。
しかし、共生生物との共生挙動を呈する生物を同定、単離し、かつ/または特徴付ける方法の必要性が残っている。これらの共生体を人工的に育種することが困難であるため、その有用性が制限される。例えば、牧草ベース農業に有益であることが知られている新規エンドファイトの多くは、低接種頻度を呈し、優良遺伝資源においてより不安定である。
さらに、伝統的な育種技法において、例えば、ペレニアルライグラスおよびトールフェスクなどの飼料草では、草の品種は、古典的な交雑育種技法を使用して育種され、草遺伝子型は、複数年の期間にわたるこれらのパフォーマンスを監視した後、これらの優れた特性について選択される。次いで、実験的な品種を形成する選択された草遺伝子型に、単一エンドファイトが接種され、得られる草-エンドファイトアソシエーションが、虫害抵抗性などの任意の好都合な特性について評価される。次いで、自己の中に単一エンドファイトを展開させた個々の実験的な合成品種は、数年の期間にわたって農業パフォーマンスおよび草食動物による得られる動物パフォーマンスについて評価される。この評価プロセスは、異なる実験的な合成品種中に展開されている単一エンドファイトが、これらの品種のいくつかにおいて栄養安定性および/もしくは世代間の安定性を示すことができず、または単一エンドファイトによって付与される所望のアルカロイドプロファイルが、異なる合成品種間で変動し、適切なレベルの虫害抵抗性を付与することに失敗し、動物の中毒を引き起こしうることを露呈する場合がある。この時間のかかるプロセスを加速し、または他の方法で改善することができれば、当技術分野において著しい発展となるはずである。
Elshireら、2011年5月、PlosOne
したがって本発明の目的は、先行技術に関連する困難または欠陥の1つまたは複数を克服し、または少なくとも軽減することである。
したがって、本発明の第1の態様では、改善された生物を産生するための方法であって、
(i)生物の遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)遺伝資源ライブラリーに、共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、接種された遺伝資源または共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を引き続いて同定、培養、または他の方法で使用して、改善された生物を産生する工程と
を含む、方法が提供される。
(i)生物の遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)遺伝資源ライブラリーに、共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、接種された遺伝資源または共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を引き続いて同定、培養、または他の方法で使用して、改善された生物を産生する工程と
を含む、方法が提供される。
「共生体(symbiotum)」[または複数形の共生体(symbiota)]とは、生物の共生生物とのアソシエーションを表す超生物(supra-organism)を意味する。例えば、共生体は、接種された植物遺伝資源でありうる。
「ライブラリー」とは、共生生物のコレクションなどの資源を意味する。
出願人らは、複数の生物内に複数の共生生物を展開させ、育種プロセスの早期に改善された共生適合性およびパフォーマンスの改善について選択することが可能であることを立証した。すなわち、共生生物-生物の遺伝子型の組合せが、非経験的に、共生体の適合性およびパフォーマンスの改善を含めた所望の特性について育種およびスクリーニングされる。これは、生物宿主、例えば、草の品種が、ある時間にわたって育種および選択され、その後共生生物接種が品種開発の後期に単一共生生物を用いて行われる先行技術の技法と対比することができる。
本願において、用語「生物」は、限定することなく動物および植物を含めた真核多細胞生物を指す。特定の実施形態では、動物は、哺乳動物またはトリでありうる。特に重要なのは、腸または第1胃内にマイクロバイオームを持つ農業的に意義のある哺乳動物、例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギなどである。特定の実施形態では、生物は、限定することなく単子葉植物および双子葉植物を含めた植物である。植物の具体的なタイプとしては、限定することなく、多年生草、マメ科植物、装飾樹または結実木、つる植物、低木および灌木、ハーブ、ならびに装飾花または食用の花がある。
本発明のこの態様の好適な実施形態では、生物は、植物であっても動物であってもよく、共生生物は、その植物または動物と共生的アソシエーションを形成することができる。好ましくは、生物は、エンドファイトと共生的アソシエーションを確立する植物である。
「共生生物」とは、多細胞生物とアソシエートした微生物を意味する。
「とアソシエートした」とは、共生生物が生物上、生物内、または生物にごく接近して生きることを意味する。例えば、共生生物は、別の生物の体内もしくは細胞内、または生物の表面、例えば、植物と密接に付随している生物膜上もしくはそれと密接にアソシエートして生きる微生物でありうる。植物の場合では、共生生物は、例えば、植物の内部組織内で生きる内部寄生性であり得、またはこれは、例えば、植物上で外部に成長する着生性でありうる。
共生生物は、真菌、ウイルス、細菌、および他の微生物の1種または複数から選択することができる。例えば、これは、真菌もしくは細菌エンドファイトなどのエンドファイト、真菌もしくは細菌植物着生生物などの植物着生生物、細菌マイクロバイオーム、またはアーバスキュラー菌根などの菌根でありうる。
したがって、本発明の好適な実施形態では、生物が植物であり、方法が、
(i)植物遺伝資源のライブラリー、ならびに
エンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームのライブラリーを準備する工程と、
(ii)植物遺伝資源ライブラリーに、ライブラリーから選択される1種または複数のエンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームを接種して共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された植物を産生する工程と
を含む、上述した方法が提供される。
(i)植物遺伝資源のライブラリー、ならびに
エンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームのライブラリーを準備する工程と、
(ii)植物遺伝資源ライブラリーに、ライブラリーから選択される1種または複数のエンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームを接種して共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された植物を産生する工程と
を含む、上述した方法が提供される。
好適な実施形態では、本方法は、所望の特性を呈する改善された共生体品種を開発するのに使用することができる。
本発明のさらなる態様では、生物-共生生物アソシエーションのゲノム選択の方法であって、
(i)前記生物または前記生物-共生生物アソシエーションから核酸試料のライブラリーを準備する工程と、
(ii)メタゲノミクスを使用して前記試料を分析することによって、各試料の遺伝子プロファイルを得る工程と、
(iii)所望の遺伝子プロファイルおよび/または代謝プロファイルを有する生物または生物-共生生物アソシエーションを選択する工程と
を含む方法が提供される。
(i)前記生物または前記生物-共生生物アソシエーションから核酸試料のライブラリーを準備する工程と、
(ii)メタゲノミクスを使用して前記試料を分析することによって、各試料の遺伝子プロファイルを得る工程と、
(iii)所望の遺伝子プロファイルおよび/または代謝プロファイルを有する生物または生物-共生生物アソシエーションを選択する工程と
を含む方法が提供される。
好適な実施形態では、本方法は、
(i)生物-共生生物アソシエーションを準備する事前工程と、
(ii)1つまたは複数の環境条件に前記生物-共生生物アソシエーションを曝す事前工程と、
(iii)環境的に処理された生物-共生生物アソシエーションのそれぞれから核酸試料のライプラリーを調製する事前工程と
を含みうる。
(i)生物-共生生物アソシエーションを準備する事前工程と、
(ii)1つまたは複数の環境条件に前記生物-共生生物アソシエーションを曝す事前工程と、
(iii)環境的に処理された生物-共生生物アソシエーションのそれぞれから核酸試料のライプラリーを調製する事前工程と
を含みうる。
本発明のこの態様の好適な実施形態では、生物は、植物であっても動物であってもよく、共生生物は、細菌マイクロバイオームでありうる。
好適な実施形態では、本方法は、所望の特性を呈する改善された共生体品種を開発するのに使用することができる。
植物は、草、好ましくは多年草、マメ科植物、つる植物、低木、樹木、ハーブ、花、低木、または灌木でありうる。本発明のこの態様による方法は、草およびマメ科植物に特に適用可能である。
エンドファイトは、真菌または細菌エンドファイトでありうる。植物着生生物は、真菌または細菌植物着生生物でありうる。好適な実施形態では、ライブラリーは、細菌マイクロバイオームでありうる。
好適な実施形態では、共生生物は、真菌もしくは細菌エンドファイト、真菌もしくは細菌植物着生生物、または細菌マイクロバイオームでありうる。
「メタゲノミクスによって前記試料を分析すること」とは、サンプリングされたアソシエーションのメンバーのかなりの割合、好ましくは実質的にすべてに由来するかなりの割合、好ましくは実質的にすべての遺伝子の概ね無作為の試料が分析されるように、生物、または生物-共生生物アソシエーションから、好ましくは生物、または生物-共生生物アソシエーションから直接回収される遺伝物質を分析することを意味する。
この分析は、単純配列反復(SSR)または交配型遺伝子マーカーなどの多型マーカーの存在または非存在を検出することができる。
代替としてまたは追加的に、この分析は、ゲノムおよび/またはミトコンドリアのDNAおよび/またはリボソームRNAを配列決定し、公知の核酸配列、例えば、細菌遺伝子を示す16S rRNA配列のデータベースと配列比較を実施することができる。
前記生物-共生生物アソシエーションが曝されうる1つまたは複数の環境条件としては、それだけに限らないが、栄養素ストレスなどの異なる栄養条件、例えば、低窒素または低リン、および異なる光、温度、または水の条件、例えば、それぞれ、低光、低温ストレス、または水分ストレスなどがある。
本発明の好適な実施形態では、共生生物は、共生体の安定性、共生体の非生物的ストレス寛容性(例えば、水分ストレス)、共生体の生物的ストレス寛容性(例えば、耐病性)、共生体の養分利用効率(例えば、リン利用効率、窒素利用効率)を増強するため、および例えば、反芻家畜種などの動物における共生生物形質移入について、共生体(すなわち、自己の第1胃マイクロバイオームを有する反芻家畜生物)の飼料転換効率を増強するため、または共生体からのメタン生成を軽減するための遺伝的変異を含みうる。
遺伝的変異は、任意の標準的な技法を利用して、例えば、ランダム突然変異誘発、2倍数化/多倍数化、標的突然変異生成、シスジェネシス、トランスジェネシス、イントラジェネシスのうちの1つまたは複数を介して導入することができる。
遺伝子分析は、上述したように行うことができる。実生は、例えば、細菌16S rRNA配列についてスクリーニングすることができる。
共生体は、接種された胚、植物種子、発芽種子、実生、小植物、植物などを含めた任意の適当な形態のものでありうる。
好適な形態では、核酸試料は、実生の葉、より好ましくは、実生の上胚軸、胚軸、または同様の胚性シュートから抽出されうる。草では、DNA/RNAは、分げつから抽出されうる。別の好適な形態では、核酸試料は、根試料から抽出されうる。代わりに、核酸試料は、全発芽種子または実生から抽出されうる。
好ましくは、核酸試料は、RNA試料であり、次いでこれらを、cDNAライブラリーを構築するのに使用することができる。
本発明のこの態様による方法は、共生体パフォーマンスを評価し、かつ/または所望の特性を維持するために選択された共生体集団を表現型判定に付す工程、および例えば多交雑によって合成共生体品種を生成するために共生体を選択する工程をさらに含みうる。
例えば、選択された共生体品種を、共生生物同定アッセイ、その後、次世代の種子を生成するための多交雑に付すことができる。任意選択で、上記工程を繰り返して、次世代、例えば、次の種子世代における共生体の安定性、所望の特性、共生生物の素性、および/または共生生物の発生率を確認することができる。
したがって、本発明のさらなる態様では、上述した方法を利用して産生される1種または複数の共生生物を含有する1種または複数の生物を含む改善された共生体が提供される。
したがって、本発明のさらなる態様では、共生生物を含み、上述した方法を利用して産生される共生体を呈する改善された生物が提供される。
改善された生物は、植物であっても動物であってもよい。
生物が植物である場合、植物は、草、樹木、花、ハーブ、低木もしくは灌木、つる植物もしくはマメ科植物、またはこれらの産物でありうる。
植物材料は、種子、実生、胚などの形態でありうる。
上述した方法工程は、共生体の種子、植物、または動物の後の世代を発生させるのに繰り返すことができる。
さらなる態様では、本発明は、本発明の種子または植物に由来し、共生生物に安定に感染した植物、植物種子、または他の植物部分を提供する。
好ましくは、植物細胞、植物、植物種子、または他の植物部分は、草、より好ましくは飼料、芝生、またはバイオエネルギー草、例えば、ホソムギ(L. perenne)およびヒロハノウシノケグサ(L. arundinaceum)を含めたロリウム(Lolium)属およびウシノケグサ(Festuca)属のもの、ならびに熱帯牧草ブリザンタ(B. brizantha)、シグナルグラス(B. decumbens)、B.フミジコラ(B. humidicola)、およびU.モサンビセンシス(U. mosambicensis)を含めたブラキアリア(Brachiaria)属およびウロクロア(Urochloa)属のものなどである。
「植物細胞」とは、半透膜によって囲まれた、プラスチドを含有する任意の自己増殖細胞を意味する。このような細胞は、さらなる増殖が望まれる場合、細胞壁も必要とした。植物細胞としては、本明細書において、限定することなく、種子懸濁培養物、胚、成長点領域、カルス組織、葉、根、シュート、配偶体、胞子体、花粉、および小胞子がある。
真菌エンドファイト株のライブラリーを確立するために、大規模エンドファイト発見プログラムが行われた。ペレニアルライグラスおよびトールフェスクアクセションのコレクションが確立された。
植物遺伝資源に接種するのに選択されるエンドファイトは、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Novel Endophytes」という表題の2012年6月1日に出願されたオーストラリア仮特許出願に記載の技法を利用して選択することができる。該出願に記載の新規エンドファイトが特に好適である。
これらのアクセション中のエンドファイトを遺伝子分析すると、いくつかの新規エンドファイト株が同定された。これらの新規エンドファイト株は、公知のエンドファイト株と遺伝的に異なる。これらの株の毒素プロファイルを判定するのに、代謝プロファイリングを行うことができる。
SSRマーカーを用いた植物中のエンドファイトの特異的検出を使用して、例えば、草本、品種、および栽培品種中に人工的に接種されたエンドファイト株の存在および素性を確認することができる。
本発明のこの態様の方法によるスクリーニング工程(iii)において、接種された遺伝資源を、遺伝子分析および/または代謝プロファイリングによってスクリーニングすることができる。例えば、「Novel Endophytes」という表題のオーストラリア仮特許出願に記載の遺伝子分析の技法を使用することができる。
代替としてまたは追加的に、接種された遺伝資源を遺伝子分析に付す(遺伝的に特徴付ける)ことによって、公知の共生生物-遺伝子型共生体からの遺伝的な区別を実証し、例えば、草本、品種、栽培品種中に人工的に接種された共生生物株の素性を確認することができる。
「遺伝子分析」とは、共生生物の核および/またはミトコンドリアのDNAを分析することを意味する。
この分析は、単純配列反復(SSR)または交配型マーカーなどの多型マーカーの存在または非存在を検出することができる。SSRは、マイクロサテライトとも呼ばれ、縦列反復した1〜7のヌクレオチドコアエレメント、より一般的には、1〜4のヌクレオチドコアエレメントに基づく。SSRアレイは、複雑なフランキングDNA配列内に埋め込まれている。マイクロサテライトは、複製スリップの性質に起因して生じると考えられており、複製スリップでは、DNAポリメラーゼ酵素が一時停止し、その鋳型に関して短い間スリップし、その結果、短い隣接配列が繰り返される。いくつかの配列モチーフは、他のものよりスリップを起こしやすく、異なるモチーフタイプに基づいてSSR遺伝子座の相対数におけるバリエーションを生じる。重複した後、SSRアレイは、さらなるスリップおよび/または不等姉妹染色分体交換に起因してさらに拡張(または収縮)しうる。SSR部位の総数は高く、その結果原理上は、このような遺伝子座は、任意の連鎖遺伝子のタグをもたらすことができる。
SSRは、繰り返し数のバリエーションに起因して高度に多型であり、共優性的に遺伝する。SSRの検出は、ほんの少量のDNAを必要とし、自動化に適したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく。これらは、真菌および植物のゲノムを含めた真核生物内で遍在しており、植物ゲノム内で21〜65kbごとに存在することが判明している。したがって、SSRは、広い範囲の用途、例えば、遺伝的多様性解析、遺伝子型同定、ゲノムマッピング、形質マッピング、およびマーカー支援選択などの理想的なマーカーである。
ペレニアルライグラス中のエンドファイト多様性を調査するのに使用することができる公知のSSRマーカーは、van Zijll de Jongら(2003)に記載されている。
代替としてまたは追加的に、遺伝子分析では、共生生物間の遺伝的変異を評価するために、ゲノムおよび/またはミトコンドリアのDNAを配列決定し、配列比較を実施することができる。
接種された遺伝資源または生物-共生生物アソシエーションは、所望の代謝形質の存在を同定するために代謝分析に付すことができる。
「代謝分析」とは、共生生物によって産生される代謝産物、特に毒素を分析することを意味する。好ましくは、これは、共生生物のそれぞれについての接種された植物の生成、ならびに例えば、植物体中の毒素レベル、害虫および/もしくは疾患に対する耐性、または水および/もしくは栄養素ストレスに対する寛容性の測定によって行われる。より好ましくは、これは、エンドファイトのそれぞれについての同質遺伝子的に接種された植物の生成、および植物体中の毒素レベルの測定によって行われる。
「所望の遺伝子および代謝プロファイル」とは、共生生物が、共生生物を保有し、または別の方法でそれとアソシエートした生物において有益な表現型をもたらす遺伝子特性および/または代謝特性を有することを意味する。
このような有益な性質としては、例えば、共生生物を欠いている、または標準的毒性(ST)エンドファイトなどの対照共生生物を含有する対照植物と比べて、共生生物がアソシエートした植物における、水分および/または栄養素ストレスに対する改善された寛容性、害虫および/または疾患に対する改善された耐性、増強した生物的ストレス寛容性、増強した乾燥寛容性、増強した水利用効率、両極端の温度に対する増強した寛容性、低減した毒性、増強した養分利用性、ならびに増強した成長力がある。
このような有益な性質には、草食動物に対するアソシエートした植物の低減した毒性も含まれる。
例えば、水分および/または栄養素ストレスに対する寛容性は、STエンドファイトなどの対照共生生物または無共生生物対照植物と比べて、少なくともおよそ5%、より好ましくは少なくともおよそ10%、より好ましくは少なくともおよそ25%、より好ましくは少なくともおよそ50%、より好ましくは少なくともおよそ100%増大されうる。好ましくは、水分および/または栄養素ストレスに対する寛容性は、STエンドファイトなどの対照共生生物または無共生生物対照植物と比べて、およそ5%からおよそ50%の間、より好ましくは、およそ10%からおよそ25%の間で増大されうる。
例えば、害虫および/または疾患に対する植物の耐性は、対照植物と比べて、少なくともおよそ5%、より好ましくは少なくともおよそ10%、より好ましくは少なくともおよそ25%、より好ましくは少なくともおよそ50%、より好ましくは少なくともおよそ100%増大されうる。好ましくは、疾患および/または害虫に対する植物の耐性は、対照植物と比べて、およそ5%からおよそ50%の間、より好ましくは、およそ10%からおよそ25%の間で増大されうる。
例えば、水利用効率および/または植物の成長力は、STエンドファイトなどの対照共生生物または無共生生物対照植物と比べて、少なくともおよそ5%、より好ましくは少なくともおよそ10%、より好ましくは少なくともおよそ25%、より好ましくは少なくともおよそ50%、より好ましくは少なくともおよそ100%増大されうる。好ましくは、水分および/または栄養素ストレスに対する寛容性は、STエンドファイトなどの対照共生生物または無共生生物対照植物と比べておよそ5%からおよそ50%の間、より好ましくは、およそ10%からおよそ25%の間で増大されうる。
例えば、毒性は、STエンドファイトなどの対照共生生物または無共生生物対照植物と比べて、少なくともおよそ5%、より好ましくは少なくともおよそ10%、より好ましくは少なくともおよそ25%、より好ましくは少なくともおよそ50%、より好ましくは少なくともおよそ100%低減されうる。好ましくは、毒性は、STエンドファイトなどの対照共生生物または無共生生物対照植物と比べて、およそ5%からおよそ100%の間、より好ましくは、およそ50%からおよそ100%の間で低減されうる。
好適な実施形態では、毒性は、無視できる量または実質的にゼロの毒性まで低減されうる。
好適な実施形態では、エンドファイトは、所望の毒素プロファイルを呈することができる。
好ましくは、エンドファイトは、ウシノケグサ種、好ましくは、トールフェスクから単離される。
好ましくは、エンドファイトは、ネオティホディウム(Neotyphodium)属のものであり、より好ましくは、これは、N ウンシナツム(N uncinatum)、N コエノフィアルム(N coenophialum)、およびN ロリイ(N lolii)からなる群から選択される種、最も好ましくは N コエノフィアルムに由来する。エンドファイトは、E ティフィナ(E typhina)、E バコニイ(E baconii)、およびE.フェスツカエ(E festucae)を含めたエピクロエ(Epichloe)属にも由来しうる。エンドファイトは、非エピクロエ外群のものであってもよい。エンドファイトは、FaTG-3およびFaTG-3様、ならびにFaTG-2およびFaTG-2様からなる群から選択される種に由来してもよい。
エンドファイトは、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、本出願人の「Fungi and associated methods」という表題のオーストラリア特許出願第2011902393号に記載されているように、A.インプリカツム(A. implicatum)を含めたアクレモニウム(Acremonium)属、およびブラキアリア(Brachiaria)-ウロクロア(Urochloa)草に由来するエンドファイトにも由来しうる。
「所望の毒素プロファイル」とは、共生生物が、対照生物よりかなり毒性が低い化合物および/または著しくより有益な化合物を産生することを意味する。例えば、植物の場合では、エンドファイトは、標準的毒性(ST)エンドファイトなどの対照エンドファイトを接種された植物と比較して、エルゴバリンなどのかなり毒性が低いアルカロイド、ならびに/またはやはりSTなどの対照エンドファイトを接種された植物もしくは無エンドファイト対照植物と比較した場合、エンドファイトがアソシエートした植物において、有益な性質、例えば、水分および/もしくは栄養素ストレスに対する改善された寛容性ならびに害虫および/もしくは疾患に対する改善された耐性などを付与する著しくより多くのアルカロイド、例えば、ペラミン、N-ホルミルロリン、N-アセチルロリン、およびノルロリンなどを産生することができる。
特に好適な実施形態では、エンドファイトは、それぞれ受託番号V10/000001、V10/000002、V10/000003、およびV10/000004で2010年1月5日に国立計測研究所に寄託され、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、国際特許出願第PCT/AU2011/000020号に記載されている、E1、NEA10、NEA11、およびNEA12からなる群から選択することができる。
特に好適な実施形態では、エンドファイトは、それぞれ受託番号V12/001413、V12/001414、V12/001415、V12/001416、V12/001417、V12/001418、およびV12/001419で2012年4月3日に国立計測研究所に寄託され、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Novel endophytes」という表題で2012年6月1日に出願されたオーストラリア特許出願に記載されている、NEA16、NEA17、NEA18、NEA19、NEA20、NEA21、およびNEA23からなる群から選択することができる。
特に好適な実施形態では、エンドファイトは、それぞれ受託番号V11/011370、V11/011371、V11/011372、V11/011373、およびV11/011374で2011年6月15日に国立計測研究所に寄託され、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Fungi and associated methods」という表題のオーストラリア特許出願第2011902393号に記載されている、アクレモニウム1.1.A(1.1A)、3.3.A(3.3A)、5.1.B(5.1B)、9.2.A(9.2A)、および12.1.A(12.1A)からなる群から選択することができる。
このようなエンドファイトは、前述した所望の毒素プロファイルを有しうる。
本発明の好適な実施形態では、共生生物は、例えば、草などの植物におけるエンドファイト形質移入について、共生体の栄養安定性、共生体の世代間安定性、共生体の非生物的ストレス寛容性(例えば、水分ストレス)、共生体の生物的ストレス寛容性(例えば、耐病性)、共生体の養分利用効率(例えば、リン利用効率、窒素利用効率)を増強するため、および例えば、反芻家畜種などの動物における共生生物形質移入について、共生体(すなわち、自己の第1胃マイクロバイオームを有する反芻家畜生物)の飼料転換効率を増強するため、または共生体からのメタン生成を軽減するための遺伝的変異を含みうる。
遺伝的変異は、任意の標準的な技法を利用して、例えば、ランダム突然変異誘発、2倍数化/多倍数化、標的突然変異生成、シスジェネシス、トランスジェネシス、イントラジェネシスのうちの1つまたは複数を介して導入することができる。
好適な実施形態では、エンドファイトは、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Designer Endophytes」という表題で2012年6月1日に出願されたオーストラリア特許出願に記載のエンドファイトバリアントでありうる。
特に好適な実施形態では、エンドファイトは、それぞれ受託番号V12/001408、V12/001409、V12/001410、V12/001411、およびV12/001412で2012年4月3日に国立計測研究所に寄託されたNEA12dh5、NEA12dh6、NEA12dh13、NEA12dh14、およびNEA12dh17からなる群から選択されるエンドファイトバリアントからなるから選択することができる。
このようなエンドファイトは、前述した所望の毒素プロファイルを有しうる。
好ましくは、生物は、感染、育種、交雑、ハイブリダイゼーション、およびこれらの組合せからなる群から選択される方法によって共生生物を接種されている。
一実施形態では、植物は、同質遺伝子接種によって接種されうる。これは、エンドファイトの表現型効果を、宿主特異的遺伝作用の非存在下で評価することができるという利点を有する。より具体的には、エンドファイトの複数の接種を、植物遺伝資源、および培養液中で再生された小植物中に、土壌または他の成長培地に移す前に行うことができる。
別の実施形態では、植物遺伝資源のライブラリーに複数のエンドファイトを接種することができる。これは、好都合な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定することを可能にするという利点を有する。
植物体において高度に適合性で安定である反対の交配型のエンドファイトを同定すると、ペレニアルライグラスのエンドファイトを分子育種するための手段がもたらされる。好ましくは、植物は、ハイパー接種(hyper-inoculation)によって感染させることができる。
反対の交配型のエンドファイト株間で菌糸融合すると、好ましくはハイパー接種を介して宿主植物中に好都合な形質を送達する手段がもたらされる。このような株は、好ましくは、高接種頻度、および広範囲の遺伝資源、好ましくは優良ペレニアルライグラスおよび/またはトールフェスク宿主遺伝資源との高適合性という好都合な特性を呈するエンドファイト株、ならびに低接種頻度および低適合性を呈するが、高度に好都合なアルカロイド毒素プロファイルを有するエンドファイトを含む群から選択される。
エンドファイト感染植物は、公知の技法によって培養することができる。当業者は、培養される植物に応じた適切な培養条件を容易に決定することができる。
スクリーニング工程(iii)は、植物代謝産物を分析する工程を含みうる。代謝産物は、公知の技法、例えば、クロマトグラフィー技法または質量分析法、例えば、LCMSまたはHPLCなどによって分析することができる。特に好適な実施形態では、エンドファイト感染植物は、逆相液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)によって分析されうる。この逆相法は、単一のエンドファイト感染植物抽出物から1回のLCMSクロマトグラフィーの実行で特定の代謝産物(ロリン、ペラミン、エルゴバリン、ロリトレム、ならびにジャンチトレム、例えば、ジャンチトレムI、ジャンチトレムG、およびジャンチトレムFなどを含む)の分析を可能にしうる。
特に好適な実施形態では、エンドファイトは、NEA2、NEA3、NEA6、NEA10、NEA11、NEA12、E1、NEA17、NEA21、NEA23、NEA18、NEA19、NEA16、NEA20、NEA12dh5、NEA12dh6、NEA12dh13、NEA12dh14、NEA12dh17、NEA12-DsRed、およびIRM1-35からなる群から選択することができる。
別の特に好適な実施形態では、EIC(抽出イオンクロマトグラム)分析を含むLCMSは、少量のエンドファイト感染植物材料からのアルカロイド代謝産物の検出を可能にしうる。代謝産物の素性は、純粋な毒素、もしくは実質的に同じ条件下で分析された公知の毒素プロファイルを有するエンドファイト感染植物の抽出物の保持時間と保持時間を比較し、かつ/または、例えば、生成された、質量断片化パターンを比較することによって確認することができる。
上述したように、本発明のこの態様による方法では、選択される生物は、植物であっても、動物であってもよく、好ましくは植物である。生物が植物である場合、植物遺伝資源は、胚として存在することができ、胚は、人工種子を形成するように処理することができる。
したがって、好適な実施形態では、人工種子を調製するための方法であって、
植物種子の源を準備する工程と、
種子を表面滅菌工程に付す工程と、
表面滅菌した種子から種子胚を単離する工程と、
胚を被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
を含む、方法が提供される。
植物種子の源を準備する工程と、
種子を表面滅菌工程に付す工程と、
表面滅菌した種子から種子胚を単離する工程と、
胚を被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
を含む、方法が提供される。
人工種子は、「Method for large scale generation of symbiota」という表題で2012年6月1日および2012年9月7日に出願されたオーストラリア仮特許出願に記載の技法を利用して調製することができる。これらの出願の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
種子は、任意の適当な植物に由来しうる。植物は、草、好ましくは多年草、マメ科植物、つる植物、低木、樹木、ハーブ、花、低木、または灌木でありうる。本発明のこの態様による方法は、草およびマメ科植物に特に適用可能である。
種子は、任意の適当な技法によって表面滅菌することができる。好ましくは、種子は、塩酸などの酸および次亜塩素酸ナトリウムなどの漂白剤でこれらを処理することによって滅菌される。好ましくは、酸および漂白剤の処理は、順次実施される。酸処理は、1時間〜24時間の期間、好ましくは一晩とすることができる。漂白剤処理は、5分〜1時間の期間、好ましくはおよそ20分とすることができる。漂白剤処理は、連日に2回実施される場合があり、種子は、例えば、滅菌蒸留水を使用して各処理後に洗浄され、およそ4〜30℃、好ましくはおよそ24℃で貯蔵される。
胚は、当業者に公知の技法によって処理済み種子から単離することができる。
好適な実施形態では、胚を処理して、共生生物、例えば、エンドファイトの1つまたは複数の侵入点を創製することができる。例えば、スクラッチングまたはエッチングによって、例えば、胚を穿刺し、またはその表面を他の方法で損傷させて、共生生物の侵入を促進することができる。特に好適な実施形態では、皮下針または同様のものを使用して、胚の表面に単独で、または複数の穿刺孔を創製することができる。
被覆剤は、アルギネート、寒天、polyco2133、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、ゲルライト、グアーガム、ペクチン酸ナトリウム、トラガカントガムなどを含めた胚を被包する任意の適当なタイプのものとすることができる。好適な実施形態では、被覆剤は、アルギネート、より具体的には、アルギン酸カルシウムである。
好適な実施形態では、胚を被覆剤と混合し、個々の胚を含有する被覆剤の液滴を、好ましくは撹拌しながら塩化カルシウム溶液などの重合溶液中に入れて人工種子を形成することができる。人工種子は、およそ1〜60分撹拌した後、好ましくは、およそ15分撹拌した後に収集することができる。
好適な実施形態では、被覆する前に真菌エンドファイトなどの共生生物を胚に接種することができる。好適な形態では、胚にエンドファイト菌糸体を直接接種することができる。
代わりに、特に好適な実施形態では、単離胚を、真菌エンドファイト含有被覆層などの共生生物含有被覆層で被覆することができる。
この実施形態では、接種工程は、
種子胚の源を準備する工程と、
胚に真菌エンドファイトなどの1種または複数の共生生物を接種する工程と、
接種された胚を被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
を含みうる。
種子胚の源を準備する工程と、
胚に真菌エンドファイトなどの1種または複数の共生生物を接種する工程と、
接種された胚を被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
を含みうる。
代わりに、接種工程は、
種子胚の源を準備する工程と、
胚を真菌エンドファイトなどの共生生物を含有する被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
とを含みうる。
種子胚の源を準備する工程と、
胚を真菌エンドファイトなどの共生生物を含有する被覆剤で被覆して人工種子を形成する工程と
とを含みうる。
好適な実施形態では、種子は二重被覆されうる。好ましくは、第2の被覆層は、アルギネート、より好ましくはアルギン酸カルシウム、さらにより好ましくは着色されたアルギン酸カルシウムである。好適な実施形態では、第1の被覆層を有する人工種子は、第2の層で被覆される前に空気乾燥されうる。
好適な実施形態では、本方法は、人工種子を第2の被覆層で被覆する工程をさらに含むことができ、前記第2の被覆層は、胚および/または共生生物を維持するのに適した添加された栄養分を好ましくは含有する。
代わりに、第2の被覆層は、添加された栄養分を含有しない場合があり、この栄養分欠乏層は、例えば、発芽中のエンドファイトアウトグロースを低減し、胚にごく接近してエンドファイトが増殖するのを制限するように設計されている。
好適な実施形態では、本方法は、
人工種子を成長させて小植物または実生を形成する工程と、
真菌エンドファイトの存在などの共生生物の存在について小植物または実生をスクリーニングする工程と
をさらに含みうる。
人工種子を成長させて小植物または実生を形成する工程と、
真菌エンドファイトの存在などの共生生物の存在について小植物または実生をスクリーニングする工程と
をさらに含みうる。
人工種子を成長させる工程は、任意の適当な成長培地を使用して行うことができる。発芽培地、例えば、MS(Murashige and Skoog、ムラシゲ&スクーグ)、改変MS、またはMS+BAP(6-ベンジルアミノプリン)などが特に好適である。
遺伝子分析は、上述したように行うことができる。実生は、例えば、共生生物特異的、例えば、エンドファイト特異的単純配列反復(SSR)についてスクリーニングすることができる。
代替としてまたは追加的に、実生を、分子表現型判定を介して好都合な共生体の存在についてスクリーニングすることができる。分子表現型判定は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Molecular phenotyping method」という表題で2012年6月1日に出願されたオーストラリア仮特許出願に記載の方法を利用して実施することができる。
この方法では、実生を、分子表現型判定を介して好都合な共生体の存在についてスクリーニングすることができる。実生は、例えば、アルカロイド産生の改善および/または水溶性炭水化物:タンパク質比の改善について評価することができる。このような技法は、酵素アッセイ、比色アッセイ、SSRマーカー、および/またはメタボロミクス分析を利用することができる。このような分析は、半自動化または実質的に完全に自動化されうる。
したがって、本方法は、望ましい特性の存在について共生体をスクリーニングする工程を含み得、前記方法は、共生体の集団を分子表現型判定する工程を含む。
好適な実施形態では、本方法は、アルカロイド産生および/または水溶性炭水化物(WSC):タンパク質比について共生体の集団を評価する工程を含みうる。好ましくは、この評価は、酵素アッセイ、比色アッセイ、SSRマーカー、およびメタボロミクス分析からなる群から選択される1つまたは複数の方法を使用して行われる。
好適な実施形態では、アルカロイド産生の評価は、集団中のアルカロイドプロファイルおよび/または含量の測定を含む。好適なアルカロイドとしては、ペラミン、ロリトレムB、およびエルゴバリンがある。好適な実施形態では、アルカロイドは、SSRマーカーによって推測し、メタボロミクス分析によって検出することができ、より好ましくはSSRマーカーとメタボロミクス分析の組合せが使用される。
別の好適な実施形態では、WSC:タンパク質比を評価することができる。WSCは、酵素アッセイを使用して定量化されうる。好適な実施形態では、スクロース、グルコース、フルクトース、およびフルクタンの個々の濃度を判定することができる。タンパク質は、比色アッセイを使用して定量化されうる。
特に好適な実施形態では、タンパク質は、
NaOH、好ましくは弱NaOH溶液などのアルカリを使用して共生体からタンパク質を抽出する工程と、
ブラッドフォードアッセイなどの比色アッセイを使用してタンパク質を定量化する工程と
を含む方法によって定量化されうる。
NaOH、好ましくは弱NaOH溶液などのアルカリを使用して共生体からタンパク質を抽出する工程と、
ブラッドフォードアッセイなどの比色アッセイを使用してタンパク質を定量化する工程と
を含む方法によって定量化されうる。
検出は、例えば、プレートリーダーを使用して実施することができる。
共生体は、接種された胚、植物種子、発芽種子、実生、小植物、植物などを含めた任意の適当な形態のものとすることができる。
好ましくは、種子は、エンドファイト感染植物、すなわち、植物/エンドファイト共生体に由来する。
本発明のこの態様による方法では、スクリーニング工程(iii)は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Method for selection of stable symbiota」という表題で2012年6月1日に出願されたオーストラリア特許出願に記載されている加速エージングによって人工種子をスクリーニングする工程を含みうる。
したがって、本発明は、植物/エンドファイト共生体の適合性および/または安定性を評価する方法であって、
真菌エンドファイト接種植物胚などの共生生物を含む種子の源を準備する工程と、
植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性について種子および/またはこれらの子孫を、これらに加速エージングを施すことによってスクリーニングする工程と
を含む方法を提供する。
真菌エンドファイト接種植物胚などの共生生物を含む種子の源を準備する工程と、
植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性について種子および/またはこれらの子孫を、これらに加速エージングを施すことによってスクリーニングする工程と
を含む方法を提供する。
加速エージング手順では、種子またはこれらの子孫を、好ましくは高温および/または水分含量の増加によって劣化的条件に曝すことができる。特に好適な実施形態では、種子を高相対湿度の環境に曝露することができる。例えば、種子を、およそ-20〜50℃、好ましくは10〜45℃、より好ましくは15〜40℃、さらにより好ましくは25〜40℃の温度に、かつ/またはおよそ60%〜100%、好ましくは80%〜100%の湿度レベルに、例えば、およそ1〜30日、好ましくは2〜10日、より好ましくは4〜7日間曝露することができる。
加速エージングにより、エンドファイト生存能が低減し、すなわち、これにより、不安定なアソシエーションの対抗選択が可能になり、共生体の安定性に基づいてこれらのランキングが可能になる。
好ましくは、本方法は、選択された共生体集団を、迅速な真菌エンドファイトなどの共生生物生存能アッセイに付すさらなる工程を含む。
したがって、本発明の方法は、植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性を評価する工程であって、
共生生物、例えば、真菌エンドファイト接種植物胚を含む種子の源を準備する工程と、
植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性について種子および/またはこれらの子孫を、これらに加速エージングを施すことによってスクリーニングする工程と
選択された共生体集団を迅速な真菌エンドファイトなどの共生生物生存能アッセイに付す工程と
を含む、工程をさらに含みうる。
共生生物、例えば、真菌エンドファイト接種植物胚を含む種子の源を準備する工程と、
植物-真菌エンドファイト共生体などの植物/共生生物アソシエーション(すなわち、共生体)の適合性および/または安定性について種子および/またはこれらの子孫を、これらに加速エージングを施すことによってスクリーニングする工程と
選択された共生体集団を迅速な真菌エンドファイトなどの共生生物生存能アッセイに付す工程と
を含む、工程をさらに含みうる。
本発明のこの態様による生存能アッセイ工程は、
種子を培養して小植物、実生、または発芽種子を生成する工程と、
小植物、実生、または発芽種子からDNAおよび/またはRNAを抽出する工程と、
抽出したDNAおよび/またはRNAを、真菌エンドファイト特異的遺伝子などの植物体内で発現される共生生物特異的遺伝子についてのアッセイに付す工程と
を含みうる。
種子を培養して小植物、実生、または発芽種子を生成する工程と、
小植物、実生、または発芽種子からDNAおよび/またはRNAを抽出する工程と、
抽出したDNAおよび/またはRNAを、真菌エンドファイト特異的遺伝子などの植物体内で発現される共生生物特異的遺伝子についてのアッセイに付す工程と
を含みうる。
好ましくは、種子は、真菌エンドファイト接種植物などの共生生物接種植物に由来する。
好ましくは、種子は、前述した人工種子である。
迅速なエンドファイト生存能アッセイは、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、「Method for rapid endophyte viability assessment」という表題で2012年6月1日に出願されたオーストラリア特許出願に記載されている。
好ましくは、種子は、真菌エンドファイト生存能などの共生生物生存能の迅速な評価を得ることができるように、相対的に短時間培養される。好ましくは、種子は、およそ1〜10日、より好ましくは3〜10日、より好ましくは3〜7日、より好ましくは3〜5日間培養される。
出願人らは、エンドファイト特異的遺伝子がこの時間枠内で発現され、早期植物体内エンドファイト生存能評価を可能にすることを見出した。
好適な形態では、DNA/RNAは、実生の葉から、より好ましくは実生の上胚軸、胚軸、または同様の胚性シュートから抽出されうる。草では、DNA/RNAは、分げつから抽出されうる。別の好適な形態では、DNA/RNAは、発芽種子全体から抽出されうる。
好ましくは、RNAおよびDNAは、好ましくは単一工程で同時抽出されうる。好ましくは、DNA/RNAは、プロセスを加速するために、1〜10日齢、好ましくは3〜10日齢、より好ましくは3〜7日齢、より好ましくは3〜5日齢の、実生の上胚軸、胚軸、または同様の胚性シュートから抽出されうる。
アッセイは、抽出されたDNA/RNA中の標的DNA/RNA分子を増幅し、同時に定量化するのに使用されるアッセイでありうる。好ましくは、アッセイは、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(Q-PCR/qRT-PCR)アッセイ、または動的ポリメラーゼ連鎖反応(KPCR)アッセイである。特に好適な形態では、アッセイは、TaqManまたは同様のアッセイとすることができる。
エンドファイト特異的遺伝子は、任意の適当なタイプのものでありうる。好ましくは、これは、植物体内で唯一、主にまたは高度に発現される。タンパク質7490、8263、0005、および2232をコードする遺伝子が特に好適である。
プライマーは、当業者に公知の方法によって標的遺伝子を増幅するために設計される。
種子は、任意の適当な植物に由来しうる。植物は、草、好ましくは多年草、マメ科植物、つる植物、低木、樹木、ハーブ、花、低木、または灌木でありうる。本発明のこの態様による方法は、草およびマメ科植物に特に適用可能である。
好ましくは、種子は、共生生物、例えば、エンドファイト感染植物、例えば、植物/エンドファイト共生体に由来する。
好ましくは、種子は人工種子である。
本発明のこの態様による方法は、選択された共生体集団を共生体パフォーマンスおよび/または所望の特性の維持を評価するための表現型判定に付す工程と、例えば、多交雑によって合成共生体品種を生成するために共生体を選択する工程とをさらに含みうる。
例えば、選択された共生体品種を、共生生物同定アッセイ、その後、次世代の種子を生成するための多交雑に付すことができる。任意選択で、上記工程を繰り返して、次世代、例えば、次の種子世代における共生体の安定性、所望の特性、共生生物、例えば真菌エンドファイトの素性、および/または共生生物、例えば真菌エンドファイトの発生率を確認することができる。
したがって、本発明のさらなる態様では、上述した方法を利用して産生される1種または複数の共生生物を含有する1種または複数の生物を含む改善された共生体が提供される。
したがって、本発明のさらなる態様では、共生生物を含み、上述した方法を利用して産生される共生体を呈する改善された生物が提供される。
改善された生物は、植物であっても動物であってもよい。
生物が植物である場合、植物は、草、樹木、花、ハーブ、低木もしくは灌木、つる植物もしくはマメ科植物、またはこれらの産物でありうる。
植物材料は、種子、実生、胚などの形態でありうる。
上述した方法工程は、共生体の種子、植物、または動物の後の世代を発生させるのに繰り返すことができる。
さらなる態様では、本発明は、本発明の種子または植物に由来し、共生生物、例えば、エンドファイトに安定に感染した植物、植物種子、または他の植物部分を提供する。
好ましくは、植物細胞、植物、植物種子、または他の植物部分は、草、より好ましくは飼料、芝生、またはバイオエネルギー草、例えば、ホソムギおよびL.アルンジナセウムを含めたロリウム属およびウシノケグサ属のもの、ならびに熱帯牧草ブリザンタ、シグナルグラス、B.フミジコラ、およびU.モサンビセンシスを含めたブラキアリア属およびウロクロア属のものなどである。
「植物細胞」とは、半透膜によって囲まれた、プラスチドを含有する任意の自己増殖細胞を意味する。このような細胞は、さらなる増殖が望まれる場合、細胞壁も必要とした。植物細胞としては、本明細書において、限定することなく、種子懸濁培養物、胚、成長点領域、カルス組織、葉、根、シュート、配偶体、胞子体、花粉、および小胞子がある。
本発明の代替の実施形態では、生物は、好ましくはウシ、ヒツジ、ヤギ、シカなどから選択される動物でありうる。
したがって、本発明の好適な実施形態では、生物が動物であり、方法が、
(i)動物遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)動物遺伝資源ライブラリーに共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された動物を産生する工程と
を含む、上述した方法が提供される。
(i)動物遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)動物遺伝資源ライブラリーに共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された動物を産生する工程と
を含む、上述した方法が提供される。
本発明のさらなる態様では、生物中の第1胃微生物プロファイルに影響する宿主生物のゲノムの領域をマッピングする方法であって、
(i)宿主ゲノムの多型のライブラリーを準備する工程と、
(ii)アソシエーション試験を実施することによって多型の第1胃マイクロバイオームプロファイルに対する効果を同定する工程と、
(iii)生物中の第1胃微生物プロファイルに影響する宿主ゲノムの1つまたは複数の領域を同定する工程と
を含む、方法が提供される。
(i)宿主ゲノムの多型のライブラリーを準備する工程と、
(ii)アソシエーション試験を実施することによって多型の第1胃マイクロバイオームプロファイルに対する効果を同定する工程と、
(iii)生物中の第1胃微生物プロファイルに影響する宿主ゲノムの1つまたは複数の領域を同定する工程と
を含む、方法が提供される。
好適な実施形態では、生物はウシでありうる。
さらなる態様では、本発明は、共生生物のゲノムに由来するポリペプチドまたは転写因子をコードする遺伝子を含む核酸を同定および/またはクローニングする工程を含む。
このような遺伝子をコードする核酸を同定および/またはクローニングするための方法は、当業者に公知であり、cDNAもしくはゲノムライブラリーなどの核酸ライブラリーを創製する工程、および例えば、所望のタイプの遺伝子のプローブを使用してこのようなライブラリーをスクリーニングする工程、または例えば、化学的もしくはトランスポゾン突然変異誘発を使用して本発明の共生生物のゲノムを突然変異させる工程、対象とするポリペプチドまたは転写因子の生成の変化を同定し、したがってこのようなポリペプチドまたは転写因子をコードする遺伝子を同定する工程を含む。
したがって、本発明のさらなる態様では、本発明の共生生物のゲノムに由来するポリペプチドまたは転写因子をコードする実質的に精製または単離された核酸が提供される。
「核酸」とは、遺伝情報を担持することができるヌクレオチドの鎖を意味する。この用語は一般に、遺伝子またはこれらの機能的に活性な断片もしくはバリアント、および/あるいは自己の表現型に影響及ぼす生物のゲノム内の他の配列を指す。用語「核酸」は、合成、非天然の、または変更されたヌクレオチド塩基を任意選択で含有する一本鎖または二本鎖であるDNA(cDNAまたはゲノムDNAなど)およびRNA(mRNAまたはマイクロRNAなど) 、合成核酸、ならびにこれらの組合せを含む。
「ポリペプチドまたは転写因子をコードする核酸」とは、本発明の共生生物内に通常存在する酵素または転写因子をコードする核酸を意味する。
本発明は、本発明の核酸の機能的に活性な断片およびバリアントを包含する。核酸に関して「機能的に活性な」とは、断片またはバリアント(類似体、誘導体、または突然変異体など)が、例えば、共生生物中の該当する経路に関与するステップを触媒もしくは制御し、または経路を別段に制御することができる酵素または転写因子に翻訳されることによって、コードされるポリペプチドの機能を操作することができることを意味する。このようなバリアントには、天然に存在する対立遺伝子バリアントおよび天然に存在しないバリアントが含まれる。ヌクレオチドの1つまたは複数の付加、欠失、置換、および誘導体化は、その修飾が断片またはバリアントの機能活性を喪失させない限り企図されている。好ましくは、機能的に活性な断片またはバリアントは、その断片またはバリアントが対応する上述した配列の該当する部分と少なくともおよそ80%の同一性、より好ましくは少なくともおよそ90%の同一性、さらにより好ましくは少なくともおよそ95%の同一性、最も好ましくは少なくともおよそ98%の同一性を有する。このような機能的に活性なバリアントおよび断片には、例えば、保存的な核酸変化を有するものが含まれる。
好ましくは、断片は、少なくとも20ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも50ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも100ヌクレオチドのサイズを有する。
好ましくは、前記断片は、発現される場合、元の遺伝子と同じ活性を生じることができる。好ましくは、前記断片は、コンセンサス配列内に保存領域を維持する。
好ましくは、前記バリアントは、保存された置換、または例えば、およそ5%以下、より好ましくは1%以下のレベルまでのコンセンサス配列中の制限された修飾をもたらす指定された配列のバリアントである。
例えば、Xをコードする配列の断片およびバリアントとして、Xをコードする種Zに由来する野生型配列、Xをコードし、種Zに由来するコンセンサス配列中に保存領域を保持する野生型配列の断片、X活性をコードし、保存的な置換のみを有する野生型配列のバリアントもしくは断片、およびX活性をコードし、配列が、コンセンサス配列を組み立てるのに使用される1つまたは複数の寄与配列(contributing sequence)中に見つかる置換によってのみ異なるバリアントX'、またはX活性をコードし、バリアントが、野生型配列または断片からおよそ95%以下のアミノ酸バリエーション、より好ましくはおよそ99%以下のアミノ酸バリエーションを有するバリアントX''を挙げることができる。
「保存的な核酸変化」または「保存された置換」とは、遺伝子コードの縮退に起因してコードされるタンパク質中のアミノ酸が保存される核酸置換を意味する。このような機能的に活性なバリアントおよび断片には、例えば、対応するアミノ酸配列中の1つまたは複数の残基の保存的アミノ酸置換をもたらす核酸変化を有するものも含まれる。
「保存的アミノ酸置換」とは、同じクラスの別のものによるアミノ酸の置換を意味し、諸クラスは、以下の通りである:
非極性: Ala、Val、Leu、Ile、Pro、Met、Phe、Trp
無荷電極性: Gly、Ser、Thr、Cys、Tyr、Asn、Gln
酸性: Asp、Glu
塩基性: Lys、Arg、His
非極性: Ala、Val、Leu、Ile、Pro、Met、Phe、Trp
無荷電極性: Gly、Ser、Thr、Cys、Tyr、Asn、Gln
酸性: Asp、Glu
塩基性: Lys、Arg、His
他の保存的アミノ酸置換も以下の通り行うことができる:
芳香族: Phe、Tyr、His
プロトン供与体: Asn、Gln、Lys、Arg、His、Trp
プロトン受容体: Glu、Asp、Thr、Ser、Tyr、Asn、Gln
芳香族: Phe、Tyr、His
プロトン供与体: Asn、Gln、Lys、Arg、His、Trp
プロトン受容体: Glu、Asp、Thr、Ser、Tyr、Asn、Gln
本発明のさらなる態様では、本発明による核酸を含む遺伝子コンストラクトが提供される。
「遺伝子コンストラクト」とは、組換え核酸分子を意味する。
好適な実施形態では、本発明による遺伝子コンストラクトは、ベクターでありうる。
「ベクター」とは、遺伝物質を標的細胞に移すのに使用される遺伝子コンストラクトを意味する。
ベクターは、任意の適当なタイプのものとすることができ、ウイルスであっても、非ウイルスであってもよい。ベクターは、発現ベクターでありうる。このようなベクターとしては、染色体、非染色体、および合成核酸配列、例えば、植物ウイルスの誘導体;細菌プラスミド;アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のTiプラスミドの誘導体;アグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)由来のRiプラスミドの誘導体;ファージDNA;酵母人工染色体;細菌人工染色体;バイナリー細菌人工染色体;プラスミドとファージDNAの組合せに由来するベクターがある。しかし、任意の他のベクターも、それが標的細胞内に複製可能または組込み可能または生存可能である限り使用することができる。
本発明のこの態様の好適な実施形態では、遺伝子コンストラクトは、プロモーターおよびターミネーターをさらに含むことができ、前記プロモーター、遺伝子、およびターミネーターは、作動可能に連結されている。
「プロモーター」とは、作動可能に連結した核酸配列を直接転写するのに十分な核酸配列を意味する。
「作動可能に連結した」とは、核酸、およびプロモーターなどの制御配列が、適切な条件下で、例えば、転写活性化因子タンパク質などの適切な分子が制御配列に結合しているとき、前記核酸の発現を可能にするように連結されていることを意味する。好ましくは、作動可能に連結したプロモーターは、付随する核酸の上流である。
「上流」とは、核酸に沿って3'→5'方向を意味する。
プロモーターおよびターミネーターは、任意の適当なタイプのものとすることができ、標的細胞に対して内因性であってもよく、またはこれらが標的細胞内で機能的であるという条件で外因性であってもよい。
本発明の遺伝子コンストラクト中に使用されうる様々なターミネーターも当業者に周知である。ターミネーターは、プロモーター配列と同じ遺伝子に由来しても、異なる遺伝子に由来してもよい。特に適当なターミネーターは、(CaMV)35S polyAなどのポリアデニル化シグナル、ならびにノパリン合成酵素(nos)およびオクトピン合成酵素(ocs)の遺伝子に由来する他のターミネーターである。
遺伝子コンストラクトは、プロモーター、遺伝子、およびターミネーターに加えて、様々な組合せで核酸の発現に必要なさらなるエレメント、例えば、ベクター骨格、複製起点(ori)、複数のクローニング部位、スペーサー配列、エンハンサー、イントロン、抗生物質耐性遺伝子、ならびに他の選択可能マーカー遺伝子[ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(nptII)遺伝子、ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(hph)遺伝子、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(barまたはpat)遺伝子など]、ならびにレポーター遺伝子[ベータ-グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子(gusA)および緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子(gfp)など]を含みうる。遺伝子コンストラクトは、翻訳開始のためのリボソーム結合部位も含有しうる。遺伝子コンストラクトは、発現を増幅するための適切な配列も含みうる。
当業者は、前記核酸の発現をもたらすように、遺伝子コンストラクトの様々なコンポーネントが作動可能に連結していることを理解するであろう。本発明の遺伝子コンストラクトのコンポーネントを作動可能に連結するための技法は、当業者に周知である。このような技法には、例えば、1つまたは複数の制限酵素部位を含む、合成リンカーなどのリンカーの使用が含まれる。
好ましくは、遺伝子コンストラクトは、実質的に精製または単離されている。
「実質的に精製された」とは、遺伝子コンストラクトが、本発明の核酸またはプロモーターが由来する生物の天然に存在するゲノム内で、核酸またはプロモーターに隣接する遺伝子を含まないことを意味する。したがってこの用語は、例えば、ベクター;自律複製プラスミドもしくはウイルス;または原核生物もしくは真核生物のゲノムDNA中に組み込まれた、あるいは他の配列と独立した別個の分子(例えば、PCRまたは制限エンドヌクレアーゼ消化によって産生されるcDNAまたはゲノムもしくはcDNA断片)として存在する遺伝子コンストラクトを含む。この用語は、追加のポリペプチド配列をコードするハイブリッド遺伝子の一部である遺伝子コンストラクトも含む。
好ましくは、実質的に精製された遺伝子コンストラクトは、少なくともおよそ90%純粋、より好ましくは少なくともおよそ95%純粋、さらにより好ましくは少なくともおよそ98%純粋である。
用語「単離された」とは、材料が、その元の環境(例えば、これが天然に存在する場合、自然環境)から離されていることを意味する。例えば、生きた植物中に存在する天然に存在する核酸は、単離されていないが、自然系内で同時に存在する材料のいくつか、またはすべてから分離された同じ核酸は、単離されている。このような核酸は、ベクターの一部であり得、かつ/または組成物の一部であり得るが、このようなベクターまたは組成物は、その自然環境の一部でないという点で依然として単離されている。
形質転換宿主細胞を選択するのに表現型形質を提供するために選択可能マーカー遺伝子を使用することの代替案として、形質転換細胞内の遺伝子コンストラクトの存在を、他の当技術分野で周知の技法、例えば、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、サザンブロットハイブリダイゼーション分析、組織化学的アッセイ(例えば、GUSアッセイ)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ノーザンおよびウエスタンブロットハイブリダイゼーション分析などによって判定することができる。
本発明の遺伝子コンストラクトは、任意の適当な技法によって生物、例えば、植物、動物、微生物、または真菌中に導入することができる。植物細胞または真菌細胞内に本発明の遺伝子コンストラクトを組み込む(例えば、トランスダクション、トランスフェクション、形質転換、または遺伝子ターゲッティングによって)ための技法は、当業者に周知である。このような技法としては、アグロバクテリウム媒介導入、根粒菌媒介導入、組織、細胞、およびプロトプラストへの電気穿孔、プロトプラスト融合、生殖器への注射、未成熟胚への注射、ならびに細胞、組織、カルス、未成熟および成熟胚への高速発射体導入法、微粒子銃形質転換、Whiskers形質転換、ならびにこれらの組合せがある。技法の選択は、形質転換される植物または真菌のタイプに概ね依存することになり、適切な当業者によって容易に決定することができる。プロトプラストの形質転換については、PEG媒介形質転換が特に好適である。真菌の形質転換については、PEG媒介形質転換、およびプロトプラストの電気穿孔、および菌糸外植片のアグロバクテリウム媒介形質転換が特に好適である。
本発明の遺伝子コンストラクトを組み込む細胞は、以下に記載するように選択し、次いで当技術分野で周知の技法を使用して適切な培地中で培養することによって形質転換植物または真菌を再生することができる。温度、pHなどの培養条件は、当業者に明らかとなるであろう。得られる植物または真菌を、当技術分野で周知の方法を使用して有性的に、または無性生殖的に再生して、代々の形質転換植物または真菌を産生することができる。
本明細書において、脈絡により別段に要求される場合を除いて、用語「含む(comprise)」ならびにこの用語の変形、例えば、「含む(comprising)」「含む(comprises)」、および「含んだ」などは、さらなる付加物、コンポーネント、整数、または工程を除外するように意図されていない。
明細書中の任意の先行技術への言及は、この先行技術がオーストラリアもしくは任意の他の管轄区域における共通の一般的な知識の一部を形成する、またはこの先行技術が当業者によって妥当であると確認され、理解され、見なされるように合理的に予期されうることの承認または任意の形態の示唆ではなく、そのように解釈されるべきでない。
次に本発明を以下の非限定例を参照して説明する。
飼料草育種における新しいパラダイム
古いパラダイム:
草の育種および選択後に単一のエンドファイト接種および共生体評価のみが続き、単一の選択されていないエンドファイトを展開させる合成草品種に至る。
古いパラダイム:
草の育種および選択後に単一のエンドファイト接種および共生体評価のみが続き、単一の選択されていないエンドファイトを展開させる合成草品種に至る。
新しいパラダイム:
草-エンドファイト共生体の非経験的育種および選択後に共生体評価が続き、複数のエンドファイトを展開させる合成共生体品種に至る。
草-エンドファイト共生体の非経験的育種および選択後に共生体評価が続き、複数のエンドファイトを展開させる合成共生体品種に至る。
ロリウム/ウシノケグサおよびブラキアリア/ウロクロアにおける適用のため。
草-エンドファイト共生体の次世代の非経験的分子育種。
新しい原理および手法
共生体、すなわち、草宿主およびエンドファイトの両パートナーに合成品種の概念を拡張する
最適な共生体の適合性およびパフォーマンスについて選択された集団内に複数のエンドファイトおよび草遺伝子型を展開させる
共生体、すなわち、草宿主およびエンドファイトの両パートナーに合成品種の概念を拡張する
最適な共生体の適合性およびパフォーマンスについて選択された集団内に複数のエンドファイトおよび草遺伝子型を展開させる
非経験的に植物遺伝子型Xエンドファイト遺伝子型効果を捕捉する
草宿主を育種および選択した後、エンドファイト接種および共生体評価のみが続くのではなく、最適な共生体の適合性およびパフォーマンスについて非経験的に共生体を育種及び選択する
共生体パフォーマンスに対するより広いエンドファイト遺伝子型効果を捕捉し、活用する
害虫耐性(および低減した動物中毒)よりはるかに優れた共生体パフォーマンスに対する著しいエンドファイト遺伝子型効果を活用する
全体的な新規エンドファイト遺伝的多様性を捕捉および活用する[工程1]
品種開発プロセスにおける後期に単一ブランドのエンドファイトではなく、非経験的に複数の新規エンドファイトを展開させ、したがって広い範囲のエンドファイト遺伝子型多様性[すなわち、「エンドファイト遺伝資源コレクション」]を活用する
新規エンドファイト遺伝的多様性を生成および活用する[工程2]
新規遺伝的変異[すなわち、ランダム突然変異誘発(例えば、イオン化放射線);2倍数化/多倍数化(例えば、コルヒチン処理);標的突然変異生成(例えば、ExZact-DeleteおよびExZact-Edit);シスジェネシス;トランスジェネシス;イントラジェネシス;草-エンドファイト共生体を大規模に定着させるのにエンドファイト形質移入を増強するための新規エンドファイトにおける統合的ゲノム編集(例えば、ExZact-Add)]を生成する[すなわち、「デザイナーエンドファイトの育種」]
非経験的に共生体を育種するために共生体集団内で広い遺伝子型の草およびエンドファイトの多様性を捕捉する[工程3]
共生体を非経験的に育種および選択するために、数百〜数千の草遺伝子型内に数十〜数百のエンドファイト遺伝子型を伴う大規模共生体集団を確立する
異なるエンドファイトを直接接種され、その後アルギネート層で被覆された、またはエンドファイト含有アルギネート層で被覆された単離された草胚から生成される人工種子[すなわち、「共生体人工種子」]に基づく大規模エンドファイト接種のための方法を活用する
ブラキアリア/ウロクロア草遺伝子型について、(特に、アポミクシスの)草宿主遺伝子型において、単一のエンドファイトを接種し、また複数のエンドファイトを同時接種する
非経験的に共生体の育種および選択を行う[工程4〜8]
非経験的に共生体の育種および選択を行う[工程4〜8]
選択ツールとしての共生体人工種子および/またはこれらの子孫に加速エージングを適用することによって適合性および安定性について、数百〜数千の草遺伝子型内に数十〜数百のエンドファイト遺伝子型を伴う大規模共生体集団を選択する[工程4]
迅速なエンドファイト生存能アッセイを適用することによって生存能について工程4からの共生体集団を選択する[工程5]
共生体パフォーマンスおよびアルカロイド産生について工程5からの共生体集団を包括的な複数年の表現型判定に付す[工程6]
合成共生体実験品種を生成するための多交雑のために工程6からのSyn0共生体を選択し[工程7]、その後エンドファイト発生率および同一性を判定する[工程8]
次世代の非経験的草-エンドファイト共生体の分子育種 - エンドファイトワークフロー
エンドファイト遺伝資源
工程1:新規エンドファイトの全体的な多様性の発見
工程2:新規エンドファイト多様性の新規生成
エンドファイト遺伝資源
工程1:新規エンドファイトの全体的な多様性の発見
工程2:新規エンドファイト多様性の新規生成
共生体の確立
工程3:草-エンドファイト共生体の大規模生成
工程3:草-エンドファイト共生体の大規模生成
安定性、所望のアルカロイドプロファイル、およびパフォーマンスについての共生体の選択
工程4:共生体安定性のための選択ツール
工程5:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程6:共生体の複数年の表現型判定(分子を含む)
工程7:包括的な評価用の実験合成品種を生成するための多交雑のためのSyn0共生体親の選択
工程8:エンドファイトIDアッセイ
工程4:共生体安定性のための選択ツール
工程5:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程6:共生体の複数年の表現型判定(分子を含む)
工程7:包括的な評価用の実験合成品種を生成するための多交雑のためのSyn0共生体親の選択
工程8:エンドファイトIDアッセイ
Syn0共生体親の多交雑
工程9:公知のエンドファイト素性および発生率の選択された共生体親(Syn0)の多交雑ならびにSyn1種子の回収
工程9:公知のエンドファイト素性および発生率の選択された共生体親(Syn0)の多交雑ならびにSyn1種子の回収
共生体の安定性、アルカロイドプロファイル、ならびにエンドファイトの素性および発生率の確認
工程10:共生体安定性のための選択ツール
工程11:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程12:共生体の分子表現型判定*
工程13:エンドファイトIDアッセイ*
工程10:共生体安定性のための選択ツール
工程11:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程12:共生体の分子表現型判定*
工程13:エンドファイトIDアッセイ*
Syn1共生体の評価
工程14:農業パフォーマンスについての共生体(Syn1)実験合成品種の評価
*Syn1生成時のプールした試料に対するアルカロイドプロファイルならびにエンドファイトの素性および発生率の評価
工程14:農業パフォーマンスについての共生体(Syn1)実験合成品種の評価
*Syn1生成時のプールした試料に対するアルカロイドプロファイルならびにエンドファイトの素性および発生率の評価
Syn1共生体植物の多交雑
工程15:公知のエンドファイト素性および発生率の共生体(Syn1)の多交雑の進行ならびにSyn2種子の回収
工程16:共生体安定性の選択ツール
工程17:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程18:共生体の分子表現型判定*
工程19:エンドファイトIDアッセイ*
工程15:公知のエンドファイト素性および発生率の共生体(Syn1)の多交雑の進行ならびにSyn2種子の回収
工程16:共生体安定性の選択ツール
工程17:迅速なエンドファイト生存能アッセイ
工程18:共生体の分子表現型判定*
工程19:エンドファイトIDアッセイ*
Syn2共生体の評価
工程20:農業パフォーマンスおよび動物パフォーマンスについての共生体(Syn2)実験合成品種の評価
*Syn2生成時のプールした試料に対するアルカロイドプロファイルならびにエンドファイトの素性および発生率の評価
工程20:農業パフォーマンスおよび動物パフォーマンスについての共生体(Syn2)実験合成品種の評価
*Syn2生成時のプールした試料に対するアルカロイドプロファイルならびにエンドファイトの素性および発生率の評価
トールフェスクエンドファイトの発見
トールフェスク(ヒロハノウシノケグサ)中のエンドファイトの発見および特徴付けについての本研究の目的は、
1.遺伝資源内の評価のための新規トールフェスクエンドファイトの同定および特徴付け、
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
であった。
トールフェスク(ヒロハノウシノケグサ)中のエンドファイトの発見および特徴付けについての本研究の目的は、
1.遺伝資源内の評価のための新規トールフェスクエンドファイトの同定および特徴付け、
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
であった。
エンドファイト発見は、エンドファイト陽性植物を同定するための568のアクセションのスクリーニング、その後のトールフェスク中の新規エンドファイトを同定するための210のエンドファイトの遺伝子型判定に基づいた。
トールフェスクに由来する新規エンドファイトの植物体の特徴付けは、以下の工程に基づいた:
・ トールフェスク栽培品種の成長点培養を同質遺伝子宿主パネルについて確立した
・ 内因性代謝プロファイルを48試料について判定した
・ 38エンドファイトの単離を行った
・ 同質遺伝子宿主パネルへの15〜20エンドファイトの接種を行った
・ 同質遺伝子宿主-エンドファイトアソシエーションを特徴付けた
・ トールフェスク栽培品種の成長点培養を同質遺伝子宿主パネルについて確立した
・ 内因性代謝プロファイルを48試料について判定した
・ 38エンドファイトの単離を行った
・ 同質遺伝子宿主パネルへの15〜20エンドファイトの接種を行った
・ 同質遺伝子宿主-エンドファイトアソシエーションを特徴付けた
標的化ウシノケグサ遺伝資源コレクションに由来するアクセション中のエンドファイト内容物の遺伝子型分析
最初に、30カ国からの472アクセションをエンドファイト発生率について試験し、1アクセション当たり各バルク中6〜10の種子の2つの複製物を分析で使用し、エンドファイト発生率を6種のSSRで評価した。
最初に、30カ国からの472アクセションをエンドファイト発生率について試験し、1アクセション当たり各バルク中6〜10の種子の2つの複製物を分析で使用し、エンドファイト発生率を6種のSSRで評価した。
過小評価地理的起源(under-represented geographic origin)からの新しいアクセションを分析に含め、40カ国からの合計568アクセションをエンドファイト発生率について試験した。
標的化ウシノケグサ遺伝資源コレクションに由来するアクション中のエンドファイト内容物の遺伝子型分析を、Table 1(表2)に示す。233のエンドファイト陽性アクセション(41%)が検出された。地理的起源は、エンドファイト発生率評価において表されている。
トールフェスクエンドファイトの遺伝的多様性解析を図2に示す。210アクセションの選択されたセットを、トールフェスクエンドファイトの遺伝的多様性を評価するのに使用した。遺伝的多様性は、38種のSSRマーカーで評価した。6つの異なる分類群が検出された。大部分は、N.コエノフィアルムであった。20は、FaTG-2であった。6つは、推定上のFaTG-3であった。13は、FaTG-3様であった。
宿主およびエンドファイトの多様性を図3に示す。
代謝プロファイリング、エンドファイト単離、および同質遺伝子接種のためのウシノケグサ-エンドファイトの組合せの選択を図4に示す。52アクセションを、代謝プロファイリングおよびエンドファイト単離のために最初に選択した。エンドファイトの存在は、25アクセション中に一貫して検出された(赤色)。過小評価クラスターに由来する追加の48アクセションをガラス温室内で定着させ、エンドファイトの存在についてスクリーニングした。20アクセションがエンドファイト陽性であり(青色)、さらなる分析のために選択した。
代謝プロファイリング、エンドファイト単離、および同質遺伝子接種のためのウシノケグサ-エンドファイトの組合せの選択を図5に示す。初期の選択を赤色で示す。追加の選択を青色で示す。
トールフェスクエンドファイトの所望の毒素プロファイルを図6に示す。
代謝プロファイリング
内因性宿主バックグラウンド内でアルカロイド産生を検出するためにトールフェスク-エンドファイトアソシエーションを半定量的代謝プロファイル分析するのに使用される実験設計を以下に記載する。
内因性宿主バックグラウンド内でアルカロイド産生を検出するためにトールフェスク-エンドファイトアソシエーションを半定量的代謝プロファイル分析するのに使用される実験設計を以下に記載する。
代謝産物の半定量分析の実験設計
エルゴバリンおよびペラミンを検出するための代謝プロファイル分析を図7に示す。
代謝産物を半定量分析するために選択したエンドファイトを図8に示す。
異なるウシノケグサエンドファイトのアルカロイド産生を検出するための代謝プロファイル分析
内因性宿主バックグラウンド内の、ロリン、ロリンホルメート、ペラミン、エルゴバリン、およびロリトレムBを含めたアルカロイド産生を検出するためのトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝分析を図9に示す。異なるエンドファイト種に属する一連のエンドファイト株についての内因性宿主バックグラウンド内のトールフェスク-エンドファイトアソシエーションのアルカロイドプロファイル(すなわち、ロリン、ペラミン、エルゴバリン、およびロリトレムB)をTable 2(表4)に示す。
内因性宿主バックグラウンド内の、ロリン、ロリンホルメート、ペラミン、エルゴバリン、およびロリトレムBを含めたアルカロイド産生を検出するためのトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝分析を図9に示す。異なるエンドファイト種に属する一連のエンドファイト株についての内因性宿主バックグラウンド内のトールフェスク-エンドファイトアソシエーションのアルカロイドプロファイル(すなわち、ロリン、ペラミン、エルゴバリン、およびロリトレムB)をTable 2(表4)に示す。
ウシノケグサエンドファイトのさらなる代謝分析を図10に示す。
温度/水分ストレス下の代謝プロファイルの半定量分析
内因性宿主バックグラウンド内のエンドファイトによって付与されるアルカロイド産生を検出するための標準条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝分析に加えて(図7〜図10)、高温および水分ストレス条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝プロファイルの半定量分析を行った。対応するトールフェスク-エンドファイトアソシエーションを、16時間の明期および30℃;18時間の暗期および20℃の下で成長させ、次いで、以下に記載するように、アルカロイドプロファイル分析のためにサンプリングした:
・ 収穫(対照) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 回復および水分ストレス
・ 第2の収穫(ストレス) → 凍結乾燥 → SSRにより植物材料のすべてを再び確認。
内因性宿主バックグラウンド内のエンドファイトによって付与されるアルカロイド産生を検出するための標準条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝分析に加えて(図7〜図10)、高温および水分ストレス条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝プロファイルの半定量分析を行った。対応するトールフェスク-エンドファイトアソシエーションを、16時間の明期および30℃;18時間の暗期および20℃の下で成長させ、次いで、以下に記載するように、アルカロイドプロファイル分析のためにサンプリングした:
・ 収穫(対照) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 回復および水分ストレス
・ 第2の収穫(ストレス) → 凍結乾燥 → SSRにより植物材料のすべてを再び確認。
これは、必要に応じて軽く散水しながら夏条件をシミュレートするコントロールされた(成長チャンバー)環境内で実施した。1アクセション当たり9コピーを一般的なポッティングミックス内に植えた。サブサンプリングとともに無作為化完全ブロックを使用した。
図11は、高温および水分ストレス条件下で成長させたトールフェスク-エンドファイトアソシエーションの代謝プロファイルの半定量分析を示す。
新規エンドファイトを有するトールフェスク内の植物体での同質遺伝子的接種
要約:
Table 3(表5)に記載したように、合計36種のウシノケグサエンドファイトを異なる地理的起源に由来する一連のウシノケグサアクセションから単離し、以下の異なる分類群に属することが判明した:これらのうちの19種は、N.コエノフィアルムであり、これらのうちの5種は、FaTG-2であり、これらのうちの3種は、外群であり、これらのうちの3種は、FaTG-3であり、これらのうちの3種は、FaTG-3様であり、これらのうちの3種はN.ウンシナツムである。
要約:
Table 3(表5)に記載したように、合計36種のウシノケグサエンドファイトを異なる地理的起源に由来する一連のウシノケグサアクセションから単離し、以下の異なる分類群に属することが判明した:これらのうちの19種は、N.コエノフィアルムであり、これらのうちの5種は、FaTG-2であり、これらのうちの3種は、外群であり、これらのうちの3種は、FaTG-3であり、これらのうちの3種は、FaTG-3様であり、これらのうちの3種はN.ウンシナツムである。
ウシノケグサエンドファイトの植物体での接種のための多様なウシノケグサ宿主パネルの成長点培養の確立
Table 4(表6)は、ウシノケグサエンドファイトの植物体での接種のための多様な宿主パネルに含まれる代表的な植物遺伝型を同定するのに使用した選択されたトールフェスクおよびペレニアルライグラス栽培品種を示す。すべての選択された植物遺伝子型は、80%超の高い再生頻度を有する。
Table 4(表6)は、ウシノケグサエンドファイトの植物体での接種のための多様な宿主パネルに含まれる代表的な植物遺伝型を同定するのに使用した選択されたトールフェスクおよびペレニアルライグラス栽培品種を示す。すべての選択された植物遺伝子型は、80%超の高い再生頻度を有する。
多様な宿主パネル中への植物体での同質遺伝子接種のために選択されるエンドファイト含有ウシノケグサアクセションから単離された真菌エンドファイトを図12に示す。図13は、単離されたエンドファイト培養物の、これらの素性を確認するための植物体での同質遺伝子接種の前のSSRベース遺伝子型判定を示す。
異なるウシノケグサエンドファイト株の異なるSSRマーカーの対立遺伝子数およびサイズを示すSSR遺伝子型判定からの結果をTable 5(表7)に示す。
エンドファイト含有ウシノケグサアクセションに由来する選択された単離真菌エンドファイトの多様な宿主パネル中への植物体での同質遺伝子接種からの結果をTable 6(表8)に示す。試験した接種の数、順調な接種の数、および順調な接種の%についてのデータを、トールフェスクおよびペレニアルライグラス宿主内へのトールフェスクエンドファイトの接種能力を例示するためにTable 6(表8)に提供する。
トールフェスクおよびペレニアルライグラス宿主遺伝子型におけるエンドファイト栄養安定性
ウシノケグサアクセションに由来する一連の選択された単離エンドファイトを植物体に同質遺伝子接種した後、異なるトールフェスクおよび多年生の宿主遺伝子型(すなわち、BRO08、BARI27、DOV24)中のこれらのエンドファイトのエンドファイト栄養安定性を評価し、
・ いくつかのトールフェスクエンドファイト(例えば、NEA17、NEA18、NEA19)は、ペレニアルライグラス(BRO08)において安定であった
・ BARI27はmNEA15を除くすべてのエンドファイトと安定なアソシエーションを形成した
・ NEA15は、試験した宿主遺伝子型のいずれとも安定なアソシエーションを形成することに失敗した
・ DOV24は、少数の安定なアソシエーションを形成した
ことを示した。
ウシノケグサアクセションに由来する一連の選択された単離エンドファイトを植物体に同質遺伝子接種した後、異なるトールフェスクおよび多年生の宿主遺伝子型(すなわち、BRO08、BARI27、DOV24)中のこれらのエンドファイトのエンドファイト栄養安定性を評価し、
・ いくつかのトールフェスクエンドファイト(例えば、NEA17、NEA18、NEA19)は、ペレニアルライグラス(BRO08)において安定であった
・ BARI27はmNEA15を除くすべてのエンドファイトと安定なアソシエーションを形成した
・ NEA15は、試験した宿主遺伝子型のいずれとも安定なアソシエーションを形成することに失敗した
・ DOV24は、少数の安定なアソシエーションを形成した
ことを示した。
多様な宿主パネルに由来する異なるトールフェスクおよびペレニアルライグラス遺伝子型における接種された新規トールフェスクエンドファイトのこれらのアソシエーションの安定性を、接種して12カ月後に評価した。対応する結果をTable 7(表9)に示す。
図14は、多様な宿主パネルに由来するトールフェスクおよびペレニアルライグラス宿主遺伝子型における選択されたエンドファイトの接種後12カ月での安定性を示す。
植物体での同質遺伝子接種のために選択された新規ウシノケグサエンドファイトの範囲を図15に示す。
表8は、以下の選択基準:
1.ほとんどまたはまったくエルゴバリンを産生しない、
2.ロリトレムBをまったく産生しない
3.ロリンおよび/またはペラミンを産生する
に基づいて多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型(すなわち、BARI27、JESS01、およびQUAN17)における植物体での同質遺伝子接種のために選択された追加の新規トールフェスクエンドファイト(例えば、NEA20、NEA21、NEA22など)を示す。
1.ほとんどまたはまったくエルゴバリンを産生しない、
2.ロリトレムBをまったく産生しない
3.ロリンおよび/またはペラミンを産生する
に基づいて多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型(すなわち、BARI27、JESS01、およびQUAN17)における植物体での同質遺伝子接種のために選択された追加の新規トールフェスクエンドファイト(例えば、NEA20、NEA21、NEA22など)を示す。
多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着したエンドファイト-トールフェスクアソシエーションの代謝プロファイリング
多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着したエンドファイト-トールフェスクアソシエーションの代謝プロファイリングを図16、図18、および図19に示す。これらの図は、
・ 異なる同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較し、
・ 同質遺伝子宿主中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較し、
・ ペレニアルライグラス遺伝子型Bro08中のトールフェスクおよびペレニアルライグラスエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較する。
多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着したエンドファイト-トールフェスクアソシエーションの代謝プロファイリングを図16、図18、および図19に示す。これらの図は、
・ 異なる同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較し、
・ 同質遺伝子宿主中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較し、
・ ペレニアルライグラス遺伝子型Bro08中のトールフェスクおよびペレニアルライグラスエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較する。
図17は、多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着したエンドファイト-トールフェスクアソシエーション中のペラミンおよびエルゴバリンの存在を示す。
Table 9(表11)は、多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着したエンドファイト-トールフェスクアソシエーションの代謝プロファイリングを示す。確認されたエンドファイト陽性(E+)植物を5つの複製物に分割し、一様に剪定して分げつを促進した。4カ月後、E+植物を12の複製物で植え替えした。1カ月後、9未満の陽性コピーがその時利用可能であった場合、E+植物を植え替えした。エンドファイト状態を、各植え替え後にSSRマーカーを使用して試験した。
多様な宿主パネルに由来するトールフェスク遺伝子型における新規トールフェスクエンドファイトの植物体での同質遺伝子接種後に定着した一連のエンドファイト-トールフェスクアソシエーションを代謝プロファイリングのために選択した[Table 9(表11)]。合計で29の同質遺伝子宿主-エンドファイトアソシエーションを、以下に記載の実験設計に従ってLCMS分析に付した。
実験設計
・ 植物を剪定し、植え替えする
・ 16時間の明期、30℃;18時間の暗期、20℃
・ 収穫(対照) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 回復および水分ストレス
・ 第2の収穫(ストレスをかけた) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 植物を剪定し、植え替えする
・ 16時間の明期、30℃;18時間の暗期、20℃
・ 収穫(対照) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
・ 回復および水分ストレス
・ 第2の収穫(ストレスをかけた) → 凍結乾燥 → 偽茎材料50mg → 80%のメタノール抽出 → LCMS分析
これは、必要に応じて軽く散水しながら夏条件をシミュレートするコントロールされた(成長チャンバー)環境内で実施した。1アクセション当たり9コピーを一般的なポッティングミックス内に植えた。サブサンプリングとともに無作為化完全ブロックを使用した。
ウシノケグサエンドファイトのバイオ保護的性質
一連の真菌疾患を引き起こし、一連の様々な植物宿主に感染する3種の真菌病原体(すなわち、コレトトリクム・グラミニコラ、ドレクスレラ・ブリザエ、およびリゾクトニア・セレアリス)を、単離されたウシノケグサエンドファイトの潜在的な抗真菌活性を分析するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた。図20は、単離されたウシノケグサエンドファイトの抗真菌バイオアッセイからの結果を示す。抗真菌バイオアッセイの結果をTable 10(表12)にも示す。一連のエンドファイトは、高度(H)および中程度の(M)抗真菌活性を有することが判明した[Table 10(表12)]。
一連の真菌疾患を引き起こし、一連の様々な植物宿主に感染する3種の真菌病原体(すなわち、コレトトリクム・グラミニコラ、ドレクスレラ・ブリザエ、およびリゾクトニア・セレアリス)を、単離されたウシノケグサエンドファイトの潜在的な抗真菌活性を分析するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた。図20は、単離されたウシノケグサエンドファイトの抗真菌バイオアッセイからの結果を示す。抗真菌バイオアッセイの結果をTable 10(表12)にも示す。一連のエンドファイトは、高度(H)および中程度の(M)抗真菌活性を有することが判明した[Table 10(表12)]。
新規トールフェスクエンドファイトのゲノム調査配列決定
一連の新規トールフェスクエンドファイトをゲノム調査配列決定(GSS)に付した。
一連の新規トールフェスクエンドファイトをゲノム調査配列決定(GSS)に付した。
図21は、選択された新規ウシノケグサエンドファイトのGSSのストラテジーを示す。GSS分析に付した新規ウシノケグサエンドファイトのアルカロイドプロファイルをTable 11(表13)に示す。
図22は、ペラミン生合成経路を示す。PerAは、すべての生合成ステップを触媒する単一多機能酵素をコードする。GenBank受託番号: AB205145。非エピクロエ外群エンドファイト中のperA遺伝子の存在を図23に示す。
図24は、エルゴバリン生合成経路を示す。エルゴバリン生合成に関与するeas遺伝子クラスター内の遺伝子を図25およびTable 12(表14)に示す。dmaW遺伝子は、エルゴバリン生合成における第1の関与段階を触媒するDMATシンターゼ酵素をコードする。新規ウシノケグサエンドファイト中のdmaW遺伝子の存在を図26に示し、新規ウシノケグサエンドファイト中のeas遺伝子クラスターの存在を図27に示す。
図28は、ロリトレムB生合成経路を示す。ロリトレムB生合成に関与する遺伝子クラスター内の遺伝子を図29およびTable 13(表15)に示す。エンドファイト中の遺伝子クラスター1(ltmG、ltmM、およびltmK)の存在を図30に示し、遺伝子クラスター2(ltmB、ltmQ、ltmP、ltmF、およびltmC)の存在を図31に示し。遺伝子クラスター3(ltmEおよびltmJ)の存在を図32に示す。
図33は、ロリン生合成経路を示す。ロリン生合成に関与する遺伝子クラスター内の遺伝子を図34およびTable 14(表16)に示す。新規ウシノケグサエンドファイト中のロリン生合成遺伝子クラスターの存在を図35に示す。
図36は、エンドファイト株NEA23のアルカロイド生合成遺伝子分析を示す。Table 15(表17)およびTable 16(表18)は、様々なエンドファイト株のアルカロイド生合成遺伝子分析を示す。Table 15(表17)は、異なるアルカロイド生合成遺伝子/遺伝子クラスターに対応するゲノム調査配列リードをマッピングすることによる、異なるエンドファイトのアルカロイド生合成遺伝子の存在/非存在の評価からの結果を示す。
Table 16(表18)は、対応するトールフェスク-エンドファイトアソシエーションについて観察された異なるアルカロイド生合成遺伝子/遺伝子クラスターおよび対応するアルカロイドプロファイルに対応するゲノム調査配列リードをマッピングすることによる異なるエンドファイトのアルカロイド生合成遺伝子の存在/非存在の評価からの結果を示す。
Table 17(表19)は、好都合な毒素プロファイルを有する新規ウシノケグサエンドファイト(NEA16、NEA18、NEA19、NEA20、NEA21、およびNEA23)を示す。
新規ウシノケグサエンドファイトNEA23およびNEA21の遺伝子型分析を図37に示す。
ペレニアルライグラスエンドファイトの発見および特徴付け
目的は、
1.遺伝資源において評価するための新規ペレニアルライグラスエンドファイトの同定および特徴付け
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
であった。
目的は、
1.遺伝資源において評価するための新規ペレニアルライグラスエンドファイトの同定および特徴付け
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
であった。
実験ストラテジー
1.独自の遺伝資源において評価するための新規ペレニアルライグラスエンドファイトの同定および特徴付け
活動:新規エンドファイト株の独自の「ライブラリー」の確立
・ 遺伝資源コレクションの標的化
・ 遺伝資源試料の遺伝子型分析
・ 遺伝資源試料のメタボロミクス分析
・ 真菌培養物の単離および接種
・ 接種された植物のメタボロミクス分析
・ エンドファイト安定性の評価
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
活動:遺伝資源改善プロセスへの新規エンドファイトの送達
・ 選択されたエンドファイトの大規模接種
・ 選択された宿主-エンドファイトアソシエーションの遺伝子分析
・ 選択された宿主-エンドファイトアソシエーションの表現型分析
1.独自の遺伝資源において評価するための新規ペレニアルライグラスエンドファイトの同定および特徴付け
活動:新規エンドファイト株の独自の「ライブラリー」の確立
・ 遺伝資源コレクションの標的化
・ 遺伝資源試料の遺伝子型分析
・ 遺伝資源試料のメタボロミクス分析
・ 真菌培養物の単離および接種
・ 接種された植物のメタボロミクス分析
・ エンドファイト安定性の評価
2.新規エンドファイトと優良遺伝資源との間の最適化されたアソシエーションの開発および評価
活動:遺伝資源改善プロセスへの新規エンドファイトの送達
・ 選択されたエンドファイトの大規模接種
・ 選択された宿主-エンドファイトアソシエーションの遺伝子分析
・ 選択された宿主-エンドファイトアソシエーションの表現型分析
ペレニアルライグラスエンドファイトの所望の毒素プロファイルを図6に示す。
エンドファイト安定性の成果の要件は、以下の通りである:
世代間の安定性
・ 1世代当たり最大5%未満の損失
・ 理想的には1世代当たり2〜3%の損失
種子の貯蔵安定性
・ 種子中で3年
世代間の安定性
・ 1世代当たり最大5%未満の損失
・ 理想的には1世代当たり2〜3%の損失
種子の貯蔵安定性
・ 種子中で3年
エンドファイト発見のためのライグラス遺伝資源コレクションの確立 - 244アクセションの同定および確立
図40は、標的化ライグラス遺伝資源コレクションからのアクセション中のエンドファイト内容物の遺伝子型分析を示す。
図40は、標的化ライグラス遺伝資源コレクションからのアクセション中のエンドファイト内容物の遺伝子型分析を示す。
図41は、標的化ライグラス遺伝資源コレクションからのアクセション中のエンドファイト内容物の分析を示す。遺伝的にユニーク;遺伝子型予測に基づく要求される制限内の毒素産生。
選択されたライグラス-エンドファイトアソシエーションからの真菌培養物の単離
・ 確立された候補エンドファイトおよび確認された遺伝子型のin vitro培養
・ 定着したエンドファイト培養物の長期間凍結保存
・ 確立された候補エンドファイトおよび確認された遺伝子型のin vitro培養
・ 定着したエンドファイト培養物の長期間凍結保存
ペレニアルライグラスエンドファイトの同質遺伝子接種
図42は、同質遺伝子宿主植物遺伝子型栽培品種の「ライクネス」判定を示す。
・ BronsynおよびTolosa(96個体)を、58種のペレニアルライグラスSSRマーカーを使用して遺伝的多様性について評価した。
・ BronsynおよびTolosa栽培品種は、容易に区別された。
・ BronsynおよびTolosa(96個体)を、58種のペレニアルライグラスSSRマーカーを使用して遺伝的多様性について評価した。
・ BronsynおよびTolosa栽培品種は、容易に区別された。
図43は、同質遺伝子宿主植物遺伝子型栽培品種の「ライクネス」判定を示す。
96のImpact、Bealey、およびBarsandra遺伝子型を、56種のペレニアルライグラス由来SSRマーカーを使用して遺伝的多様性について評価した。
図44は、宿主-エンドファイトアソシエーションのQCについての宿主-パネル分子遺伝子検査の展開を示す。
・ 5種のペレニアルライグラスSSRマーカーのパネルを同定して異なる宿主-パネル遺伝子型を区別した
・ 同質遺伝子宿主植物およびエンドファイトの完全なQC能力
・ 5種のペレニアルライグラスSSRマーカーのパネルを同定して異なる宿主-パネル遺伝子型を区別した
・ 同質遺伝子宿主植物およびエンドファイトの完全なQC能力
図45は、多様なライグラス宿主パネルの成長点培養物への候補エンドファイトの接種を示す。
成熟した同質遺伝子ライグラス-エンドファイトアソシエーションの再生
・ 定量的スコアを使用してエンドファイト接種頻度を評価する
・ 3種の診断SSRマーカーを使用してエンドファイトの存在および素性を判定し、試料に0〜3のスケールでスコアを付ける
・ 定量的スコアは、種子の純度試験ならびにエンドファイトの存在および素性試験にも使用する
・ 定量的スコアを使用してエンドファイト接種頻度を評価する
・ 3種の診断SSRマーカーを使用してエンドファイトの存在および素性を判定し、試料に0〜3のスケールでスコアを付ける
・ 定量的スコアは、種子の純度試験ならびにエンドファイトの存在および素性試験にも使用する
・ すべてのエンドファイト-宿主組合せにわたって15%の平均接種頻度
接種成功率
図46は、選択されたエンドファイトを示す。
優先ライグラス宿主パネル遺伝子型におけるエンドファイト栄養安定性
・ 植物を、最初に接種して6〜12か月後(トップライン)に再サンプリングし、最初に接種して2年後および3年後(ボトムライン)に再び再サンプリングした
・ NEA11エンドファイトは、すべての宿主植物にわたって高度に安定である
・ NEA12は、様々な程度の安定性を呈する
・ 植物を、最初に接種して6〜12か月後(トップライン)に再サンプリングし、最初に接種して2年後および3年後(ボトムライン)に再び再サンプリングした
・ NEA11エンドファイトは、すべての宿主植物にわたって高度に安定である
・ NEA12は、様々な程度の安定性を呈する
ペレニアルライグラスの同質遺伝子接種
エンドファイトNEA10およびNEA12は、接種に不応性であり、順調な接種の頻度が低い。
NEA10は、ImpactおよびBronsynにのみ適合性である
NEA12は、Impact、Barsandra、およびTolosaにのみ適合性である。
エンドファイトNEA10およびNEA12は、接種に不応性であり、順調な接種の頻度が低い。
NEA10は、ImpactおよびBronsynにのみ適合性である
NEA12は、Impact、Barsandra、およびTolosaにのみ適合性である。
以前に形成された安定なアソシエーション
不安定なアソシエーション
エンドファイトNEA3、NEA2、およびE34は、順調に接種されなかった
E1は広く適合性である
不安定なアソシエーション
エンドファイトNEA3、NEA2、およびE34は、順調に接種されなかった
E1は広く適合性である
優先ライグラス宿主パネル遺伝子型中のE1エンドファイトの栄養安定性
同質遺伝子宿主アソシエーション中のエンドファイト安定性の要約
・ 宿主およびエンドファイト特異的効果が観察された。
- 新規エンドファイトの安定な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定し、デザイナーアソシエーションを確立した
・ 例えば、Impact - NEA10; Tolosa - NEA12; Barsandra - E1
・ 有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果は共生体の育種の重要性を強調する
- BronsynおよびImpactは、より高い接種成功率 - より良好な範囲の適合性を呈した
- E1は、高い割合の順調な接種を呈し、中程度の適合性を有する
- NEA11、NEA10、およびSTエンドファイトは、経時的に高度に安定である
- NEA12に関する栄養安定性の問題
・ 高度に有益なアソシエーションを維持し、特徴付けることに対する強調
・ 宿主およびエンドファイト特異的効果が観察された。
- 新規エンドファイトの安定な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定し、デザイナーアソシエーションを確立した
・ 例えば、Impact - NEA10; Tolosa - NEA12; Barsandra - E1
・ 有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果は共生体の育種の重要性を強調する
- BronsynおよびImpactは、より高い接種成功率 - より良好な範囲の適合性を呈した
- E1は、高い割合の順調な接種を呈し、中程度の適合性を有する
- NEA11、NEA10、およびSTエンドファイトは、経時的に高度に安定である
- NEA12に関する栄養安定性の問題
・ 高度に有益なアソシエーションを維持し、特徴付けることに対する強調
同質遺伝子宿主 - エンドファイトアソシエーションの代謝プロファイリング
新規同質遺伝子宿主-エンドファイトアソシエーションの綿密な代謝プロファイリング
図47は、既知の既知およびこれらの前駆体の詳細な特徴付けを示す。
図47は、既知の既知およびこれらの前駆体の詳細な特徴付けを示す。
手順:
1.公知のアルカロイド(LEPJ)を半定量分析するための方法を確立する
2.E+対E-宿主植物の半定量的アルカロイド(LEPJ)プロファイルを比較する
3.同質遺伝子宿主中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較する
4.様々な同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトのアルカロイド(LEPJ)プロファイルの安定性を評価する
1.公知のアルカロイド(LEPJ)を半定量分析するための方法を確立する
2.E+対E-宿主植物の半定量的アルカロイド(LEPJ)プロファイルを比較する
3.同質遺伝子宿主中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルを比較する
4.様々な同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトのアルカロイド(LEPJ)プロファイルの安定性を評価する
宿主遺伝子型を、宿主-パネル同定試験を使用して確認した(図48)。
各宿主-エンドファイトアソシエーションの10の複製物を試験した。
・ 4複製物に分割した2種の確認されたエンドファイト陽性植物
・ 分げつを促進するために一様に剪定された植物
・ 2年後(Table 29(表31)の第1列) - 植物を植え替えして10の複製物にした
・ 2カ月後(Table 29(表31)の第2列) - エンドファイト陽性植物を植え替えして15の複製物にした
・ SSRマーカーを使用してエンドファイト状態を試験した
・ 4複製物に分割した2種の確認されたエンドファイト陽性植物
・ 分げつを促進するために一様に剪定された植物
・ 2年後(Table 29(表31)の第1列) - 植物を植え替えして10の複製物にした
・ 2カ月後(Table 29(表31)の第2列) - エンドファイト陽性植物を植え替えして15の複製物にした
・ SSRマーカーを使用してエンドファイト状態を試験した
図49および図50は、新規同質遺伝子宿主-エンドファイトアソシエーションの綿密な代謝プロファイリングを示す
・ 1宿主-エンドファイトアソシエーション当たり10の複製物(20*10=200試料)。
・ 完全無作為化ブロックデザイン
・ コントロールされた条件下で6週間成長させた後、2つの器官(偽茎および葉)を収穫した
・ 6週間再成長させた後、第2の収穫をした
・ 給水: 50ml/日
・ 14時間の明期(620mmolm-2s-1の光強度)/21℃
・ 10時間の暗期/16℃
・ 1宿主-エンドファイトアソシエーション当たり10の複製物(20*10=200試料)。
・ 完全無作為化ブロックデザイン
・ コントロールされた条件下で6週間成長させた後、2つの器官(偽茎および葉)を収穫した
・ 6週間再成長させた後、第2の収穫をした
・ 給水: 50ml/日
・ 14時間の明期(620mmolm-2s-1の光強度)/21℃
・ 10時間の暗期/16℃
成果:
エンドファイト、宿主植物、および器官のタイプ間での代謝変動のパターンを判定するため。
試料調製 → LC/MS分析 → LEPJアルカロイドプロファイル
QQQ分析 アルカロイド経路分析
アルカロイド単離および定量的特徴付け
エンドファイト、宿主植物、および器官のタイプ間での代謝変動のパターンを判定するため。
試料調製 → LC/MS分析 → LEPJアルカロイドプロファイル
QQQ分析 アルカロイド経路分析
アルカロイド単離および定量的特徴付け
現在の研究:
凍結乾燥させた偽茎材料
凍結乾燥粉末50mg
メタノール:水(80:20、v:v)1ml中に2回抽出した
凍結乾燥させた偽茎材料
凍結乾燥粉末50mg
メタノール:水(80:20、v:v)1ml中に2回抽出した
図51は、LEPJ:既知の既知を示す。
図52は、LEPJの正確な質量を示す。
図53および図54は、LEPJの同定を示す。
図55は、LEPJの定量化を示す。
図56は、E+対E-宿主植物の半定量的アルカロイド(LEPJ)プロファイルの比較を示す。
図57は、同質遺伝子宿主(Imp04)中の多様なエンドファイトの半定量的アルカロイドプロファイルの比較を示す。
図58は、様々な同質遺伝子宿主にわたって選択されたエンドファイトのアルカロイド(LEPJ)プロファイルの安定性の評価を示す。
・ 有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果は共生体の育種の重要性を強調する
・ 特定のLEPJアルカロイド産生は、同じ同質遺伝子宿主内に接種された異なるエンドファイト間で変動する
・ 例えば、Impact(Imp04)内に接種されたNEA11は、同じ宿主遺伝子型内に接種されたNEA10より多くのペラミンおよび少ないエルゴバリンを産生する
・ LEPJアルカロイド産生は、同じエンドファイトを保有する異なる宿主植物間で変動し、宿主遺伝子型効果を示す
・ 例えば、エルゴバリンは、STおよびNEA11を接種されたBealey(Bea02)およびBarsandra(San02)中で検出されず、同じエンドファイトを接種されたBronsyn(Bro08)中で相対的に高い量で検出された
・ 有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果は共生体の育種の重要性を強調する
・ 特定のLEPJアルカロイド産生は、同じ同質遺伝子宿主内に接種された異なるエンドファイト間で変動する
・ 例えば、Impact(Imp04)内に接種されたNEA11は、同じ宿主遺伝子型内に接種されたNEA10より多くのペラミンおよび少ないエルゴバリンを産生する
・ LEPJアルカロイド産生は、同じエンドファイトを保有する異なる宿主植物間で変動し、宿主遺伝子型効果を示す
・ 例えば、エルゴバリンは、STおよびNEA11を接種されたBealey(Bea02)およびBarsandra(San02)中で検出されず、同じエンドファイトを接種されたBronsyn(Bro08)中で相対的に高い量で検出された
仕様と一致し、遺伝資源プールにわたって安定であるエンドファイトの評価。
遺伝子含量を使用してロリトレムBの存在/非存在を予測することができる
半定量的LC-MSを使用して遺伝資源プールにわたるLEPJの相対量を評価することができる。
・ NEA12は、いくつかの遺伝資源バックグラウンドと安定なアソシエーションを形成し、評価した宿主にわたってJを産生し、LEPを産生せず、広範囲の抗真菌活性を呈する
・ NEA11は、一連の宿主バックグラウンドにわたってSTより相対的に少ないPおよびより多いEを産生するが、LJをまったく産生しない、高度に適合性のエンドファイトである
・ E1は、Imp04おいてLEPJを産生せず、Bro08においてJを産生しない、高度に適合性のエンドファイトである
・ NEA10は、限定された宿主バックグラウンド内で安定なアソシエーションを形成し、NEA11(および推定によりST)より多くのEおよび少ないPを産生する
・ NEA12は、いくつかの遺伝資源バックグラウンドと安定なアソシエーションを形成し、評価した宿主にわたってJを産生し、LEPを産生せず、広範囲の抗真菌活性を呈する
・ NEA11は、一連の宿主バックグラウンドにわたってSTより相対的に少ないPおよびより多いEを産生するが、LJをまったく産生しない、高度に適合性のエンドファイトである
・ E1は、Imp04おいてLEPJを産生せず、Bro08においてJを産生しない、高度に適合性のエンドファイトである
・ NEA10は、限定された宿主バックグラウンド内で安定なアソシエーションを形成し、NEA11(および推定によりST)より多くのEおよび少ないPを産生する
経路分析
・ ロリトレムBおよびエルゴバリン生合成経路は、N.ロリイにおいて公知である
・ 遺伝子欠失が既知の既知(LPEJ)の前駆体の産生を変化させ、他の公知の毒素の合成に流れを向けるか否かを判定するために経路分析を実施する
・ ロリトレムBおよびエルゴバリン生合成経路は、N.ロリイにおいて公知である
・ 遺伝子欠失が既知の既知(LPEJ)の前駆体の産生を変化させ、他の公知の毒素の合成に流れを向けるか否かを判定するために経路分析を実施する
図59は、ロリトレムB生合成を示す。
図61は、ロリトレムB生合成経路の分析を示す。
図62は、パスパリニン-Aトレモルゲン経路を示す。
図63は、経路分析:パスパリニン-Aトレモルゲンを示す。
図64は、共生体中のロリトレムおよびパスパリニンの存在を示す。
図65は、ペラミンが、ペラミン産生エンドファイトの非存在下で微量で植物体に存在することを示す。
共生体パフォーマンスに対するエンドファイト効果
同質遺伝子宿主バックグラウンドにおける共生体パフォーマンスに対するエンドファイト効果の評価を、
・ 分げつ数
・ シュート質量
・ 根質量
・ 根の長さ
・ 根:シュート比
の測定によって行う。
同質遺伝子宿主バックグラウンドにおける共生体パフォーマンスに対するエンドファイト効果の評価を、
・ 分げつ数
・ シュート質量
・ 根質量
・ 根の長さ
・ 根:シュート比
の測定によって行う。
図66は、エンドファイトによって媒介される宿主表現型の変化を評価するのに使用した手順を示す。
図67は、共生体パフォーマンスに対するエンドファイト効果を示す。
ANOVA
・ すべての測定した形質に対する有意なエンドファイト効果
・ 有意なエンドファイト/硝酸塩の組合せの効果無し
・ エンドファイト栄養安定性に対する硝酸塩の効果無し
・ すべての測定した形質に対する有意なエンドファイト効果
・ 有意なエンドファイト/硝酸塩の組合せの効果無し
・ エンドファイト栄養安定性に対する硝酸塩の効果無し
1同質遺伝子アソシエーション当たり8つの複製物を表現型パフォーマンスについて評価した
植物を砂の鉢内で4週間成長させて定着させた
乾燥および浸水の処置を4週目に施した。
8週間で収穫1
12週間で収穫2
植物を砂の鉢内で4週間成長させて定着させた
乾燥および浸水の処置を4週目に施した。
8週間で収穫1
12週間で収穫2
図68は、T1収穫の前の植物を示す。
図69は、分げつ数によって測定したパフォーマンスを示す。
有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果があった
・ 宿主植物間で有意な変動
・ パフォーマンスに対するエンドファイトの有意な効果
・ 宿主植物間で有意な変動
・ パフォーマンスに対するエンドファイトの有意な効果
これは、共生体を非経験的に育種および選択することの重要性を強調する。
エンドファイトのゲノム調査配列決定
異なる配列決定プラットフォームのパフォーマンスの進展
Roche454
・ 400〜500bpのリード
・ 1実行当たり100万のリード
・ 12倍のカバー率
Illumina GAIIx
・ 150bpのペアエンドリード
・ 1フローセル当たり8レーン
・ 1レーン当たり2000万のペアエンドリード
・ 1レーン当たり12試料
・ 1試料当たり10倍のカバー率
Illumina HiSeq2000
・ 100bpのペアエンドリード
・ 1フローセル当たり8レーン
・ 1実行当たり2フローセル
・ 1レーン当たり2億5000万のペアエンドリード
・ 1レーン当たり24試料
・ 1試料当たり20〜30倍のカバー率
異なる配列決定プラットフォームのパフォーマンスの進展
Roche454
・ 400〜500bpのリード
・ 1実行当たり100万のリード
・ 12倍のカバー率
Illumina GAIIx
・ 150bpのペアエンドリード
・ 1フローセル当たり8レーン
・ 1レーン当たり2000万のペアエンドリード
・ 1レーン当たり12試料
・ 1試料当たり10倍のカバー率
Illumina HiSeq2000
・ 100bpのペアエンドリード
・ 1フローセル当たり8レーン
・ 1実行当たり2フローセル
・ 1レーン当たり2億5000万のペアエンドリード
・ 1レーン当たり24試料
・ 1試料当たり20〜30倍のカバー率
ネオティホディウムエンドファイトのパンゲノム分析
454配列決定プラットフォームを使用する配列分析
10種のN.ロリイおよび非N.ロリイゲノムを配列決定した
N.ロリイの参照ゲノムを生成した
遺伝子含量を含めた核構造を特徴付けた
種内多型を同定し、異なるN.ロリイゲノムを配列決定することの重要性を強調した
いくつかの毒素の代謝多様性と遺伝子損失-利得との関係を同定した
関連性的形態との比較により、表現型多様性の源としての両リネージからの遺伝子損失が明らかになった
バッカクキン科(Clavicipitaceae)の別のメンバーとのミトコンドリアゲノム配列の比較により、これが遺伝子間領域およびイントロン領域内のインデルに起因するゲノムサイズの差異を伴って高度に保存されていることが明らかになった
454配列決定プラットフォームを使用する配列分析
10種のN.ロリイおよび非N.ロリイゲノムを配列決定した
N.ロリイの参照ゲノムを生成した
遺伝子含量を含めた核構造を特徴付けた
種内多型を同定し、異なるN.ロリイゲノムを配列決定することの重要性を強調した
いくつかの毒素の代謝多様性と遺伝子損失-利得との関係を同定した
関連性的形態との比較により、表現型多様性の源としての両リネージからの遺伝子損失が明らかになった
バッカクキン科(Clavicipitaceae)の別のメンバーとのミトコンドリアゲノム配列の比較により、これが遺伝子間領域およびイントロン領域内のインデルに起因するゲノムサイズの差異を伴って高度に保存されていることが明らかになった
図70は、454配列決定プラットフォームを使用する配列分析を示す。
Illumina配列決定プラットフォームを使用する配列分析
23種のペレニアルライグラスエンドファイト株を配列決定した:
・ 16種のN.ロリイ
・ 3種のLpTG-2
・ 4種の非N.ロリイ
参照ゲノム構築 - ST
パン-ゲノム分析のための多様なペレニアルライグラスエンドファイトの代表
現在の市販のエンドファイト
NEA2、NEA3、NEA4、AR1
将来の(潜在的に)市販のエンドファイト
NEA10、NEA11、NEA12、E1
遺伝的多様性のクラスター分析内
異なる地理的起源に由来するエンドファイト
・ ST(Grasslands Samson) - NA6(モロッコ)およびC9(スペイン)
いくつかの地理的起源に由来するエンドファイト
・ NEA12(フランス) - 15310および15311
23種のペレニアルライグラスエンドファイト株を配列決定した:
・ 16種のN.ロリイ
・ 3種のLpTG-2
・ 4種の非N.ロリイ
参照ゲノム構築 - ST
パン-ゲノム分析のための多様なペレニアルライグラスエンドファイトの代表
現在の市販のエンドファイト
NEA2、NEA3、NEA4、AR1
将来の(潜在的に)市販のエンドファイト
NEA10、NEA11、NEA12、E1
遺伝的多様性のクラスター分析内
異なる地理的起源に由来するエンドファイト
・ ST(Grasslands Samson) - NA6(モロッコ)およびC9(スペイン)
いくつかの地理的起源に由来するエンドファイト
・ NEA12(フランス) - 15310および15311
図71は、Illumina配列決定プラットフォームを使用する配列分析を示す。
図72は、配列決定されたペレニアルライグラスエンドファイトゲノムの要約を示す。
図73は、配列決定されたペレニアルライグラスエンドファイトゲノムの要約を示す。
重要な研究活動
・ 様々なエンドファイト株および遺伝子をアセンブルおよびマッピングするためのGAIIおよびHiSeqデータの組込み
・ STエンドファイトの参照ゲノム配列アセンブリーの完了
・ 「同一の」株の高分解能ゲノム配列分析
・ 多様なペレニアルライグラスエンドファイトを代表するエンドファイト株のパン-ゲノム配列分析
・ 様々なエンドファイト株および遺伝子をアセンブルおよびマッピングするためのGAIIおよびHiSeqデータの組込み
・ STエンドファイトの参照ゲノム配列アセンブリーの完了
・ 「同一の」株の高分解能ゲノム配列分析
・ 多様なペレニアルライグラスエンドファイトを代表するエンドファイト株のパン-ゲノム配列分析
N.ロリイ標準的毒性参照ゲノム洗練およびパンゲノム分析
・ 最近まで、すべてのエンドファイトゲノム配列決定は、Roche454プラットフォームを使用して実施された
・ 現在では多数のエンドファイト株および種のための独立したプラットフォーム(Illumina GAII & HiSeq2000)から利用可能な追加の配列データがある
・ 2つの方法は、基本的に異なる配列決定化学を使用し、したがって一方を、他方を補完するのに使用することができるので、このことは有用である
・ N.ロリイ標準的毒性(ST)は、本発明者らがほとんどの454配列データを有する参照株である。
・ このエンドファイトのデータの両セットを使用することから何の利得があるか?
・ 最近まで、すべてのエンドファイトゲノム配列決定は、Roche454プラットフォームを使用して実施された
・ 現在では多数のエンドファイト株および種のための独立したプラットフォーム(Illumina GAII & HiSeq2000)から利用可能な追加の配列データがある
・ 2つの方法は、基本的に異なる配列決定化学を使用し、したがって一方を、他方を補完するのに使用することができるので、このことは有用である
・ N.ロリイ標準的毒性(ST)は、本発明者らがほとんどの454配列データを有する参照株である。
・ このエンドファイトのデータの両セットを使用することから何の利得があるか?
図74〜図78は、Illuminaのリード対454のコンティグを示す。図74は、一般にIlluminaデータにより454データが確認されることを示す。図75は、Illuminaデータが454のホモポリマーエラーを補正することができることを示す。図76は、他の株からのIlluminaデータにより株特異的SNPが同定されることを示す。図77は、他の種からのIlluminaデータにより、二重/三重遺伝子、例えば、FEtc7-58のハロタイプが同定されることを示す。図78は、「三重」遺伝子、例えば、FEtc7-58を示す。
グラフによる相互作用的な閲覧および分析:リードレベル
図79は、454FLX対454Titanium対Illumina GAIIのカバー率の表示を示す
図79は、454FLX対454Titanium対Illumina GAIIのカバー率の表示を示す
図80は、454FLX対454Titanium対Illumina GAII対Hi Seqのカバー率の表示を示す。
図81は、ホモポリマー補正:グラフィカルビューを示す。
図82は、ホモポリマー補正:ベースビューを示す。
図83は、パン-ゲノムSNPコーリング:グラフィカルビュー、リードレベルを示す。
図84は、類似性によって順序付けられた77の独立した配列決定実行を示す。これらは、共通のSNPを表示することができる。
図85は、独立した配列決定を実行すると、株特異的な欠失も表示することができることを示す。
図86は、独立した配列決定を実行すると、SNPデータからアミノ酸変化を予測することができることを示す。
454配列アセンブリーを洗練するためのIlluminaデータの使用
方法
・ Newbler(Rocheアセンブリーソフトウェア)を使用してアセンブリーを生成し、Illumina配列データ(メイト対、リード深度など)およびNewblerアセンブリーデータ(コンティグ間のリンク、高度に同様のコンティグ)からの情報を使用して洗練する
・ いくつかの定義:
⇒コンティグ 連続的な明白なアセンブルされた配列
⇒足場 互いに対してその接続および配向が分かっているが、曖昧な配列によって接続されている1つを超えるコンティグを含有する配列
⇒N50 合計のアセンブルされた長さの50%がその長さより長いコンティグ内に含有されているコンティグの長さ
方法
・ Newbler(Rocheアセンブリーソフトウェア)を使用してアセンブリーを生成し、Illumina配列データ(メイト対、リード深度など)およびNewblerアセンブリーデータ(コンティグ間のリンク、高度に同様のコンティグ)からの情報を使用して洗練する
・ いくつかの定義:
⇒コンティグ 連続的な明白なアセンブルされた配列
⇒足場 互いに対してその接続および配向が分かっているが、曖昧な配列によって接続されている1つを超えるコンティグを含有する配列
⇒N50 合計のアセンブルされた長さの50%がその長さより長いコンティグ内に含有されているコンティグの長さ
図87は、コンティグ数がアセンブリー洗練のラウンドとともに減少することを示す。
図88は、N50がアセンブリー洗練のラウンドとともに増大することを示す。
図89は、アセンブリー洗練により足場の数、および単一の「足場が組まれていない」コンティグが減少することを示す。
図90は、1コンティグ当たりの塩基の平均数がアセンブリー洗練とともに増加することを示す。
STエンドファイトの参照ゲノム配列アセンブリーの現在の状態
⇒合計33,804,495bpになる2,494コンティグ
⇒449の足場、最大395,697bp、合計25,953,091bpにおけるこれらのコンティグの1,496
⇒7,851,404bpを含有する998の単一の足場が組まれていないコンティグ
⇒Augustus遺伝子予測プログラムは、10,821のタンパク質コード遺伝子を予測する
⇒ST参照ゲノムは、他のN.ロリイおよび関連真菌のパンゲノムを生成するための基盤をもたらす
⇒合計33,804,495bpになる2,494コンティグ
⇒449の足場、最大395,697bp、合計25,953,091bpにおけるこれらのコンティグの1,496
⇒7,851,404bpを含有する998の単一の足場が組まれていないコンティグ
⇒Augustus遺伝子予測プログラムは、10,821のタンパク質コード遺伝子を予測する
⇒ST参照ゲノムは、他のN.ロリイおよび関連真菌のパンゲノムを生成するための基盤をもたらす
候補エンドファイト状態の点検
以前の候補評価プロセス:
- E+アクセション(77)の同定
- 新規の遺伝的に多様なエンドファイト遺伝子型の同定
- 内因性宿主バックグラウンド内で代謝プロファイリングに付された42の一次エンドファイト候補の同定
- ロリトレムB産生エンドファイト候補(29)の排除
- 重複したエンドファイト遺伝子型(5)の排除
- 前進のための8の一次エンドファイト候補の同定
以前の候補評価プロセス:
- E+アクセション(77)の同定
- 新規の遺伝的に多様なエンドファイト遺伝子型の同定
- 内因性宿主バックグラウンド内で代謝プロファイリングに付された42の一次エンドファイト候補の同定
- ロリトレムB産生エンドファイト候補(29)の排除
- 重複したエンドファイト遺伝子型(5)の排除
- 前進のための8の一次エンドファイト候補の同定
非経験的に選択するための草-エンドファイト共生体の大規模な確立の新しいパラダイムにおける15931およびF2エンドファイトを考慮する潜在性
突然変異誘発による新規デザイナーネオティホディウムエンドファイトバリアント株の生成の概要
本研究の目的は、望ましい性質、例えば、増強した生物活性(例えば、抗真菌活性)、ならびに/または草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションの変更された植物コロニー形成能力および安定性(例えば、変更されたin vitro成長)、ならびに/または対応する草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションの変更された成長パフォーマンス(例えば、増強した植物成長力、増強した乾燥寛容性、増強した水利用効率)などを伴って、倍数体化および突然変異誘発の誘導によってペレニアルライグラスエンドファイト、ネオティホディウム・ロリイ(Neotyphodium lolii)の新規バリアントを創製することであった。これらの草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションは、新規の「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションと呼ばれる。
本研究の目的は、望ましい性質、例えば、増強した生物活性(例えば、抗真菌活性)、ならびに/または草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションの変更された植物コロニー形成能力および安定性(例えば、変更されたin vitro成長)、ならびに/または対応する草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションの変更された成長パフォーマンス(例えば、増強した植物成長力、増強した乾燥寛容性、増強した水利用効率)などを伴って、倍数体化および突然変異誘発の誘導によってペレニアルライグラスエンドファイト、ネオティホディウム・ロリイ(Neotyphodium lolii)の新規バリアントを創製することであった。これらの草宿主-エンドファイトバリアントアソシエーションは、新規の「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションと呼ばれる。
突然変異誘発による新規デザイナーネオティホディウムエンドファイトバリアント株の生成および特徴付けのための実験ストラテジー
したがって、実験活動は、
1.新規の「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションの表現型スクリーニングの確立、例えば、
・ 増強した生物的ストレス寛容性
・ 増強した乾燥寛容性および増強した水利用効率
・ 増強した植物成長力
など
2.新規「デザイナー」エンドファイトの標的化生成(すなわち、倍数体化およびX線突然変異誘発)ならびに特徴付け(すなわち、抗真菌バイオアッセイ、in vitro増殖速度、ゲノム調査配列決定[GSS])
3.「デザイナー」草エンドファイトアソシエーションの育種
・ 草(例えば、ペレニアルライグラス)遺伝資源開発プロセスへのデザイナーエンドファイトの送達
を含んでいた。
したがって、実験活動は、
1.新規の「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションの表現型スクリーニングの確立、例えば、
・ 増強した生物的ストレス寛容性
・ 増強した乾燥寛容性および増強した水利用効率
・ 増強した植物成長力
など
2.新規「デザイナー」エンドファイトの標的化生成(すなわち、倍数体化およびX線突然変異誘発)ならびに特徴付け(すなわち、抗真菌バイオアッセイ、in vitro増殖速度、ゲノム調査配列決定[GSS])
3.「デザイナー」草エンドファイトアソシエーションの育種
・ 草(例えば、ペレニアルライグラス)遺伝資源開発プロセスへのデザイナーエンドファイトの送達
を含んでいた。
新規「デザイナー」草-エンドファイトアソシエーションの表現型スクリーニングの確立
NEA12を使用する生物的ストレス寛容性の増強の評価を図92および図93に示す。図92は、ネオティホディウムエンドファイトの抗菌活性を評価するためのin vitroバイオアッセイを示す。図93は、冠さび病(プッシニア・コロナタ病菌ロリイ)に対する耐性を評価するための脱離葉アッセイを示す。
NEA12を使用する生物的ストレス寛容性の増強の評価を図92および図93に示す。図92は、ネオティホディウムエンドファイトの抗菌活性を評価するためのin vitroバイオアッセイを示す。図93は、冠さび病(プッシニア・コロナタ病菌ロリイ)に対する耐性を評価するための脱離葉アッセイを示す。
乾燥寛容性の増強および水利用効率の増強の評価を図94に示す。これは、乾燥寛容性、生存期間および回復についてのガラス温室および実地試験スクリーニング、乾燥後の再成長、代謝プロファイリング、ならびに複数の形質解体(植物モルフォロジー、植物生理機能、植物生化学に関連した評価および測定に基づく)を伴った。
倍数体化によるデザイナーNロリイ遺伝子型の生成
これにより、トランスジェニック技術を使用しないでネオティホディウムエンドファイトの新規バリエーションを創製した。コルヒチンは、植物、例えば、ペレニアルライグラスにおける染色体倍加に広くかつ順調に使用されている。これは、有糸分裂中の染色体の分離を阻害し、自己倍数体化を誘導する(染色体倍加;図95を参照)。これは、染色体倍加の誘導による新規エンドファイトの生成を可能にし、人工倍数体エンドファイトの産生に適用可能でありうる。
これにより、トランスジェニック技術を使用しないでネオティホディウムエンドファイトの新規バリエーションを創製した。コルヒチンは、植物、例えば、ペレニアルライグラスにおける染色体倍加に広くかつ順調に使用されている。これは、有糸分裂中の染色体の分離を阻害し、自己倍数体化を誘導する(染色体倍加;図95を参照)。これは、染色体倍加の誘導による新規エンドファイトの生成を可能にし、人工倍数体エンドファイトの産生に適用可能でありうる。
染色体倍加の実験ワークフローを図96に示す。
ネオティホディウムエンドファイト中のDNA含量を評価するためのフローサイトメトリー較正を図97に示す。ピークは、相対的な核DNA含量を示す。
NEA12dh株のフローサイトメトリー分析を図98およびTable 42(表44)に示す。
1. STは、高度に安定、広く適合性である。2. NEA12は、ジャンチトレムのみを産生する。3. AR1は、ペラミンのみを産生する。
1. STは、高度に安定、広く適合性である。2. NEA12は、ジャンチトレムのみを産生する。3. AR1は、ペラミンのみを産生する。
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株のin vitro増殖の分析
8週間後のin vitro培養におけるNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株の増殖速度の分析を図99に示す。最初のスクリーニングでは、分散分析により2種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(NEA12dh17およびNEA12dh4)が同定され、対照NEA12エンドファイトと有意に異なるin vitro増殖速度を示した:
NEA12dh17は、有意に速く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh4は、有意に遅く増殖する(p<0.05*)
8週間後のin vitro培養におけるNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株の増殖速度の分析を図99に示す。最初のスクリーニングでは、分散分析により2種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(NEA12dh17およびNEA12dh4)が同定され、対照NEA12エンドファイトと有意に異なるin vitro増殖速度を示した:
NEA12dh17は、有意に速く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh4は、有意に遅く増殖する(p<0.05*)
5週間にわたるin vitro培養におけるNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株の増殖速度の分析を図100に示す。検証スクリーニングでは、スチューデントt-検定により2種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(NEA12dh17およびNEA12dh15)が同定され、対照NEA12エンドファイトと有意に異なるin vitro増殖速度を示した:
NEA12dh17は、有意に速く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh15は、有意に遅く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh17は、有意に速く増殖する(p<0.01**)
NEA12dh15は、有意に遅く増殖する(p<0.01**)
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株の抗真菌バイオアッセイ
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を分析して抗真菌活性のこれらのスペクトルを評価するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた真菌病原体(一連の真菌疾患を引き起こし、一連の異なる植物宿主に感染する)のリストをTable 43(表45)に示す。
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を分析して抗真菌活性のこれらのスペクトルを評価するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた真菌病原体(一連の真菌疾患を引き起こし、一連の異なる植物宿主に感染する)のリストをTable 43(表45)に示す。
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株の抗真菌バイオアッセイを図101および図102に示す。20種のNEA12dh株を、抗真菌活性の変化についてスクリーニングした。4種のNEA12dh株(すなわち、dh5、dh6、dh13、およびdh14)がNEA12と比較してより大きい抗真菌活性を有すると同定された。
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株のゲノム調査配列決定および配列分析
より速いin vitro増殖速度およびより高いDNA含量を示す抗真菌活性が増強したNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株をゲノム調査配列決定(GSS)に付した。配列データを、10種のNEA12dh株および対照NEA12株[Table 44(表46)で青色で強調]について生成した。
より速いin vitro増殖速度およびより高いDNA含量を示す抗真菌活性が増強したNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株をゲノム調査配列決定(GSS)に付した。配列データを、10種のNEA12dh株および対照NEA12株[Table 44(表46)で青色で強調]について生成した。
コルヒチン処理NEA12対照株[Table 44(表46)で青色で強調]に由来するNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株について得たゲノム調査配列決定(GSS)データを以下の通り分析した:
・ NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を分析するための参照ゲノム配列として作用するNEA12対照株からのGSSデータの新規アセンブリー
・ NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株からのGSSデータ配列リードをNEA12参照ゲノム配列にマッピング
・ 潜在的に重複した領域、すなわち、配列カバー率が予期されるより高い領域を同定
・ 重複した場合のある遺伝子配列を同定
・ NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を分析するための参照ゲノム配列として作用するNEA12対照株からのGSSデータの新規アセンブリー
・ NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株からのGSSデータ配列リードをNEA12参照ゲノム配列にマッピング
・ 潜在的に重複した領域、すなわち、配列カバー率が予期されるより高い領域を同定
・ 重複した場合のある遺伝子配列を同定
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株のGSSリード深度の分析を図103に示す。予期されるより高いリード深度を有すると思われた配列コンティグを分析すると、主要な重複イベントがまったく起こらなかったことが示される(全ゲノムイベントを除く)。これらのコンティグにわたるリード深度のパターンは、株間で同一でない。これは、NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株と対照NEA12株との間に差異があることを示唆する。
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株および対照NEA12株についてのGSS配列アセンブリーの分析をTable 45(表47)に示す。
独立した新規配列アセンブリーを、対照NEA12エンドファイト株のゲノム配列をアセンブルするのに使用したものと同一のパラメータを使用して実施した。配列アセンブリー統計の差異は、株間のゲノムの差異を示しうる。NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株について得た、かつ配列アセンブリーで使用したGSSデータは、より少ない塩基が配列アセンブリー内に組み込まれていることを明らかにし、より多くの配列コンティグを作製する。より小さい配列コンティグの数の増加は、トランスポゾン移動/複製によって引き起こされうる。
NEA12ゲノム配列アセンブリーへの配列リードマッピングの分析を図104に示す。本発明者らは、理論によって束縛されることを望まないが、ゲノムが同じである場合、参照ゲノム配列への配列リードマッピングの数の差異はまったく予期されないはずである。NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株は、サイズが5kb超のNEA12配列コンティグにマッピングする配列リードの35〜70%の範囲である。NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株のゲノム配列と対照NEA12株のゲノム配列との間に差異がある。
コルヒチン処理ベース突然変異誘発による新規デザイナーネオティホディウムバリアントエンドファイト株の生成および特徴付けの結果の要約
配列リード深度変化を対照NEA12株と比較してNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株において分析した。大きい部分的なゲノム配列重複イベントは検出されなかったが、NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株における全ゲノム重複イベントの存在は、GSS配列分析に基づいて除外することができない。
配列リード深度変化を対照NEA12株と比較してNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株において分析した。大きい部分的なゲノム配列重複イベントは検出されなかったが、NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株における全ゲノム重複イベントの存在は、GSS配列分析に基づいて除外することができない。
新規配列アセンブリーを、NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株から得たGSSデータに対して独立に実施した。配列アセンブリー統計の差異は、ゲノム変化がNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株においてコルヒチン処理によって引き起こされたことを示す。NEA12参照ゲノム配列にマッピングするNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株からの配列リードの数は、株間で変動する。NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株に対して実施したすべてのGSSデータ分析は、ゲノムの差異を示す。
要約すると、以下の新規デザイナーエンドファイトをNEA12エンドファイトのコルヒチン処理によって生成した:
・ バイオ保護的性質(すなわち、抗真菌生物活性)が増強した4種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh6、dh13、およびdh14);
・ 対照NEA12株よりin vitro増殖速度が高い(すなわち、潜在的に安定性/宿主コロニー形成能力が増強した)1種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh17);
・ ゲノム調査配列決定に付した10種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh6、dh13、dh14、およびdh17を含む)および対照NEA12株;ならびに
・ 選択し、植物体での同質遺伝子接種に付した5種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh13、およびdh17を含む)。
・ バイオ保護的性質(すなわち、抗真菌生物活性)が増強した4種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh6、dh13、およびdh14);
・ 対照NEA12株よりin vitro増殖速度が高い(すなわち、潜在的に安定性/宿主コロニー形成能力が増強した)1種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh17);
・ ゲノム調査配列決定に付した10種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh6、dh13、dh14、およびdh17を含む)および対照NEA12株;ならびに
・ 選択し、植物体での同質遺伝子接種に付した5種のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株(dh5、dh13、およびdh17を含む)。
NEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株を用いたペレニアルライグラスにおける植物体での同質遺伝子接種
以下のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株および対照NEA12株を、ペレニアルライグラスにおける植物体での同質遺伝子接種に使用した:
NEA12
NEA12dh5 高抗真菌活性
NEA12dh13 高抗真菌活性
NEA12dh4 遅い増殖
NEA12dh15 遅い増殖
NEA12dh17 速い増殖
以下のNEA12dhネオティホディウムバリアントエンドファイト株および対照NEA12株を、ペレニアルライグラスにおける植物体での同質遺伝子接種に使用した:
NEA12
NEA12dh5 高抗真菌活性
NEA12dh13 高抗真菌活性
NEA12dh4 遅い増殖
NEA12dh15 遅い増殖
NEA12dh17 速い増殖
X線突然変異誘発によるデザイナーNロリイ遺伝子型の生成
X線突然変異誘発によってデザイナーネオティホディウムエンドファイト遺伝子型を生成すると、例えば、高度に安定で広く適合性のSTエンドファイトにおける有害なアルカロイドロリトレムBの産生を排除した後、増強した性質、例えば、草宿主内での増強した安定性、より広い宿主適合性、および改善された毒素プロファイルなどを有する新規エンドファイトバリアント株を創製する機会がもたらされる。
X線突然変異誘発によってデザイナーネオティホディウムエンドファイト遺伝子型を生成すると、例えば、高度に安定で広く適合性のSTエンドファイトにおける有害なアルカロイドロリトレムBの産生を排除した後、増強した性質、例えば、草宿主内での増強した安定性、より広い宿主適合性、および改善された毒素プロファイルなどを有する新規エンドファイトバリアント株を創製する機会がもたらされる。
このような新規デザイナーエンドファイトは、高度に安定で広く適合性であり、最適な毒素プロファイルを伴うので、AR1およびAR37などの既存の市販のエンドファイトに対して有利であるはずである。
図105は、エンドファイト株のX線突然変異誘発のための実験ワークフローを示す。
図106は、インドール-ジテルペン生合成経路を示す。ロリトレムBは、草食動物の疾患であるライグラススタッガーを引き起こす主要な毒素である。3種の遺伝子クラスター内の10種の遺伝子がロリトレム生合成を必要とする。本発明者らは、各遺伝子クラスターから1つの3種のLtm遺伝子に最初の分析を集中させた。最適化されたマルチプレックスPCR分析を設計し、実施した。
X線照射N.ロリイ株のスクリーニング
事前の一次スクリーニングでは、X線突然変異誘発によって誘導され、突然変異誘発したN.ロリイエンドファイト株コレクションを代表するN.ロリイエンドファイトの新規バリエーションの最初の資源として確立したX線照射N.ロリイの5,000超のコロニーを、標的としたLtm遺伝子の存在についてマルチプレックスPCR分析によってスクリーニングし、約140の推定上のロリトレムB遺伝子クラスターPCR陰性コロニーを事前同定した(スクリーニングした5,000コロニーの約2.5%)。二次スクリーニングでは、高品質DNAを抽出し(140の液体培養物)、PCR分析を行った。これにより、ロリトレムB遺伝子の1つ(ltm J)について2種の推定上の欠失突然変異体が同定された。
事前の一次スクリーニングでは、X線突然変異誘発によって誘導され、突然変異誘発したN.ロリイエンドファイト株コレクションを代表するN.ロリイエンドファイトの新規バリエーションの最初の資源として確立したX線照射N.ロリイの5,000超のコロニーを、標的としたLtm遺伝子の存在についてマルチプレックスPCR分析によってスクリーニングし、約140の推定上のロリトレムB遺伝子クラスターPCR陰性コロニーを事前同定した(スクリーニングした5,000コロニーの約2.5%)。二次スクリーニングでは、高品質DNAを抽出し(140の液体培養物)、PCR分析を行った。これにより、ロリトレムB遺伝子の1つ(ltm J)について2種の推定上の欠失突然変異体が同定された。
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株の抗真菌バイオアッセイ
8種のX線照射N.ロリイバリアント株(すなわち、X線突然変異誘発由来バリアント株1-35、4-7、7-22、7-47、123-20、124-6、139-6、144-16、および145-15)、ならびに1種の対照N.ロリイ株(すなわち、STエンドファイト株)があった。
8種のX線照射N.ロリイバリアント株(すなわち、X線突然変異誘発由来バリアント株1-35、4-7、7-22、7-47、123-20、124-6、139-6、144-16、および145-15)、ならびに1種の対照N.ロリイ株(すなわち、STエンドファイト株)があった。
以下の通り、5種の真菌病原体(一連の真菌疾患を引き起こし、一連の異なる植物宿主に感染する)を、X線照射N.ロリイバリアント株を分析するのに使用した抗真菌バイオアッセイに含めた:
・ ビポラリス・ポルツラカエ
・ コレトトリクム・グラミニコラ
・ ドレクスレラ・ブリザエ
・ ホーマ・ソルギナ
・ リゾクトニア・セレアリス
・
・ ビポラリス・ポルツラカエ
・ コレトトリクム・グラミニコラ
・ ドレクスレラ・ブリザエ
・ ホーマ・ソルギナ
・ リゾクトニア・セレアリス
・
対照STエンドファイト株で観察された抗真菌活性のスペクトルと比較して、試験したX線照射N.ロリイバリアント株の抗真菌活性の有意な差異はまったく観察されなかった。
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株のin vitro増殖
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株のin vitro増殖速度の分析からの結果を図107に示す。in vitro増殖の統計分析は、対照ST株と比較してX線照射N.ロリイバリアント株について5週目に行い、以下の通り、in vitro増殖速度の有意な差異が明らかになった:
p<0.05*(X線照射N.ロリイバリアント株139-6について)
p<0.01**(すべての他の突然変異体について)
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株のin vitro増殖速度の分析からの結果を図107に示す。in vitro増殖の統計分析は、対照ST株と比較してX線照射N.ロリイバリアント株について5週目に行い、以下の通り、in vitro増殖速度の有意な差異が明らかになった:
p<0.05*(X線照射N.ロリイバリアント株139-6について)
p<0.01**(すべての他の突然変異体について)
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株のゲノム調査配列決定
8種のX線照射N.ロリイSTバリアント株および対応する対照ST株を、ゲノム調査配列決定(GSS)に付し、Table 48(表50)に示したように、異なる株について46倍〜79倍のゲノム配列カバー率をもたらした。
8種のX線照射N.ロリイSTバリアント株および対応する対照ST株を、ゲノム調査配列決定(GSS)に付し、Table 48(表50)に示したように、異なる株について46倍〜79倍のゲノム配列カバー率をもたらした。
デザイナーX線照射N.ロリイバリアント株におけるゲノム配列バリエーションの検出
X線照射N.ロリイバリアント株におけるゲノム配列バリエーションを検出する分析からの結果を図109に示す。一塩基多型(SNP)の検出に対する対応する結果を図110に示し、小さい挿入/欠失(INDEL)の検出に対する結果を図111に示す。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の配列リード深度および対インサートサイズの差異を図112に示す。
X線照射N.ロリイバリアント株におけるゲノム配列バリエーションを検出する分析からの結果を図109に示す。一塩基多型(SNP)の検出に対する対応する結果を図110に示し、小さい挿入/欠失(INDEL)の検出に対する結果を図111に示す。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の配列リード深度および対インサートサイズの差異を図112に示す。
Ltm遺伝子クラスターの配列分析に対する結果を図108に示す。大きいまたは小さい欠失は、ltm遺伝子クラスターのコード配列または制御配列中にまったく見つからなかった。SNP、挿入、またはトランスロケーションは、ltm遺伝子クラスターのコード配列または制御配列中にまったく見つからなかった。
X線照射N.ロリイバリアント株内で検出されたゲノム配列変化のスペクトル
図113は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内で検出されたSNPの数を示す。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株内で、および対照ST株と比較して、検出されるSNPの数の大きな差異がある。すべてのX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、対照ST株と比較して遺伝子領域にわたって1Mb当たり2倍超の数のSNPを有する。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、1Mb当たり平均6つのSNPを有し、対照ST株は、1Mb当たり2つのSNPを有する。
図113は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内で検出されたSNPの数を示す。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株内で、および対照ST株と比較して、検出されるSNPの数の大きな差異がある。すべてのX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、対照ST株と比較して遺伝子領域にわたって1Mb当たり2倍超の数のSNPを有する。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、1Mb当たり平均6つのSNPを有し、対照ST株は、1Mb当たり2つのSNPを有する。
図114は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内のINDELの数を示す。すべてのX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株は、対照ST株より遺伝子領域内に多くのインデルを含有する。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株と対照ST株との間のインデル数の差異は、平均で1Mb当たり134インデルである。照射処理(すなわち、印加した照射線量および繰り返し照射の数)でグループ分けしたとき、10Gy*2の処理でインデルの数のピークがあると思われ、SNP検出分析で得た結果と一致した。
図115は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株中で検出される欠失の形態のゲノム配列変化のスペクトルを示す。
Table 49(表51)は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株中で検出されるこれらのゲノム配列欠失のいくつかの例を示す。
N.ロリイSTエンドファイトを10Gyの線量で2回X線照射処理した後(10Gy*2)に生成されたX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株#7_47は、最大数の大きい欠失を有していた。
X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株のゲノム内の欠失配列のアノテーション
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株1_35:
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株1_35について、約4,400〜8,000bpの長さを有するST454Contig00831コンティグ中に以下の欠失配列が検出され、このゲノム配列領域は、以下の2種の予測された遺伝子を含有した:
ST454contig00831_AUGUSTUS_gene_3318:6018(847文字)
1)ref |XP_386347.1|仮想タンパク質FG06171.1[Gibberella 660×0.0]、gb|EAW12630.1| DUF500ドメインタンパク質[Aspergillus NRRL 1]; 253×9e-66、およびST454contig00831_AUGUSTUS_gene_3958:4728(183文字);ならびに
2)gb|EAW13545.1|2,3-環式ヌクレオチド2-ホスホジエステラーゼ[Aspergillus 32×2.4]
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株1_35:
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株1_35について、約4,400〜8,000bpの長さを有するST454Contig00831コンティグ中に以下の欠失配列が検出され、このゲノム配列領域は、以下の2種の予測された遺伝子を含有した:
ST454contig00831_AUGUSTUS_gene_3318:6018(847文字)
1)ref |XP_386347.1|仮想タンパク質FG06171.1[Gibberella 660×0.0]、gb|EAW12630.1| DUF500ドメインタンパク質[Aspergillus NRRL 1]; 253×9e-66、およびST454contig00831_AUGUSTUS_gene_3958:4728(183文字);ならびに
2)gb|EAW13545.1|2,3-環式ヌクレオチド2-ホスホジエステラーゼ[Aspergillus 32×2.4]
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株7_47:
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株7_47について、ST454Contig01082、ST454Contig01131、およびST454Contig02985内に以下の欠失配列が検出され、これらのゲノム配列領域は、予測された遺伝子をまったく含有していなかった:
Query= ST454contig01082 長さ=9120 リード数=287
gb|AAA21442.1| 推定上のpolポリタンパク質 [Magnaporthe grisea] 145 1e-32
Query= ST454contig02985 長さ=2414 リード数=99
gb|AAA21442.1| 推定上のpolポリタンパク質 [Magnaporthe grisea] 92 2e-17
X線照射N.ロリイバリアント突然変異株7_47について、ST454Contig01082、ST454Contig01131、およびST454Contig02985内に以下の欠失配列が検出され、これらのゲノム配列領域は、予測された遺伝子をまったく含有していなかった:
Query= ST454contig01082 長さ=9120 リード数=287
gb|AAA21442.1| 推定上のpolポリタンパク質 [Magnaporthe grisea] 145 1e-32
Query= ST454contig02985 長さ=2414 リード数=99
gb|AAA21442.1| 推定上のpolポリタンパク質 [Magnaporthe grisea] 92 2e-17
X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の突然変異誘発指数
図116は、様々な照射レベルでN.ロリイをX線照射して得たX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内の1Mb当たりのSNPおよびインデルを示す。株1_35は、3.6kbの欠失を有し、株7_47は、3つの欠失(長さが4.2kb、1kb、0.6kb)を有する。株124_6は、部分的な重複を有する。株139_6および145_15は、部分的な重複を有する。
図116は、様々な照射レベルでN.ロリイをX線照射して得たX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株の遺伝子領域内の1Mb当たりのSNPおよびインデルを示す。株1_35は、3.6kbの欠失を有し、株7_47は、3つの欠失(長さが4.2kb、1kb、0.6kb)を有する。株124_6は、部分的な重複を有する。株139_6および145_15は、部分的な重複を有する。
STエンドファイトが1Mb当たりおよそ443.5遺伝子を有することを考慮すると、10Gy*2の処理を使用して、SNP/INDEL存在の予期される割合は、ゲノム内の1遺伝子当たり0.33である。
要約
X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株を、多くのタイプのゲノム配列バリエーション、すなわち、欠失、SNP、INDEL、反転、およびトランスロケーションについて分析した。SNP、INDEL、欠失、および重複は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株のゲノム調査配列中で同定した。N.ロリイSTエンドファイトに10Gy*2のX線照射処理を施して回収したX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株中のSNPおよびINDELの数の明らかなピークがあった。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株7_47は、3つの大きい欠失を有していた。X線照射に基づくこの突然変異誘発法を、新規デザイナーネオティホディウムエンドファイト株を創製するのに使用することができることが実証された:
・ ST N.ロリイエンドファイトをX線照射して得た5,000のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト株をスクリーニングし;
・ 140の推定上のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を同定し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を抗真菌バイオアッセイに付し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株をin vitro増殖アッセイに付し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株をゲノム調査配列決定に付し;
・ 遺伝子欠失を有する2種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株(1_35および7_47)を同定し;
・ 遺伝子重複を有する3種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株(124_6、139_6、および145_15)を同定する
ことを可能にした。
X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株を、多くのタイプのゲノム配列バリエーション、すなわち、欠失、SNP、INDEL、反転、およびトランスロケーションについて分析した。SNP、INDEL、欠失、および重複は、X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株のゲノム調査配列中で同定した。N.ロリイSTエンドファイトに10Gy*2のX線照射処理を施して回収したX線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株中のSNPおよびINDELの数の明らかなピークがあった。X線照射N.ロリイバリアント欠失突然変異株7_47は、3つの大きい欠失を有していた。X線照射に基づくこの突然変異誘発法を、新規デザイナーネオティホディウムエンドファイト株を創製するのに使用することができることが実証された:
・ ST N.ロリイエンドファイトをX線照射して得た5,000のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト株をスクリーニングし;
・ 140の推定上のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を同定し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を抗真菌バイオアッセイに付し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株をin vitro増殖アッセイに付し;
・ 9種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株をゲノム調査配列決定に付し;
・ 遺伝子欠失を有する2種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株(1_35および7_47)を同定し;
・ 遺伝子重複を有する3種のX線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株(124_6、139_6、および145_15)を同定する
ことを可能にした。
X線照射N.ロリイバリアントエンドファイト突然変異株を用いたペレニアルライグラスにおける植物体での同質遺伝子接種
コルヒチン処理由来NEA12dhおよびX線照射由来ネオティホディウムバリアントエンドファイト株の代謝プロファイリング
コルヒチン処理由来NEA12dhエンドファイトバリアント株の代謝プロファイリングからの結果を図117に示す。
コルヒチン処理由来NEA12dhエンドファイトバリアント株の代謝プロファイリングからの結果を図117に示す。
X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株の代謝プロファイリングの結果を図118に示す。
以下のエンドファイト、すなわち、
・ 対照N.ロリイSTエンドファイト株
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株4-7
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株139-6
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株144-16
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株145-15
をPDBで3週間成長させ、対応する
1.液体濾液
2.菌糸体抽出物
に対してLCMSを使用する代謝プロファイリングに付した。
・ 対照N.ロリイSTエンドファイト株
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株4-7
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株139-6
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株144-16
・ X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株145-15
をPDBで3週間成長させ、対応する
1.液体濾液
2.菌糸体抽出物
に対してLCMSを使用する代謝プロファイリングに付した。
X線照射処理由来N.ロリイSTエンドファイトバリアント株は、菌糸体抽出物または濾液単独を使用して、対照N.ロリイST株から容易に区別することができた。
草-エンドファイト共生体(人工種子)を大規模生成するための方法
本研究の目的は、草エンドファイト共生体を大規模産生するための効率的、ロバストで低コストの方法を開発することであった。本方法は、
a)数百〜数千の草遺伝子型において数十〜数百のエンドファイトの接種に適用可能であり;
b)ペレニアルライグラス、トールフェスク、およびブラキアリアに適用可能であり;
c)新規に生成される遺伝的変異[すなわち、突然変異誘発の誘導(イオン化放射線、コルヒチン)、標的突然変異生成、トランスジェネシス、シスジェネシス、イントラジェネシスなど]を用いて新規エンドファイトおよびデザイナーエンドファイトの接種に適用可能である
べきである。
本研究の目的は、草エンドファイト共生体を大規模産生するための効率的、ロバストで低コストの方法を開発することであった。本方法は、
a)数百〜数千の草遺伝子型において数十〜数百のエンドファイトの接種に適用可能であり;
b)ペレニアルライグラス、トールフェスク、およびブラキアリアに適用可能であり;
c)新規に生成される遺伝的変異[すなわち、突然変異誘発の誘導(イオン化放射線、コルヒチン)、標的突然変異生成、トランスジェネシス、シスジェネシス、イントラジェネシスなど]を用いて新規エンドファイトおよびデザイナーエンドファイトの接種に適用可能である
べきである。
本方法はさらに、草-エンドファイト共生体の次世代の非経験的分子育種、選択、および評価を可能にするべきである[草宿主の育種および選択、その後のエンドファイト接種および共生体評価のみではなく]。
実施される実験ストラテジーおよび対応する実験工程は、
1.大規模なペレニアルライグラス種子由来胚単離および人工種子産生
A.効率的な、低コストの、大規模な種子表面滅菌法の開発;
B.効率的な、低コストの、大規模な種子由来胚単離法の開発;
C.効率的な、低コストの、大規模な人工種子産生法の開発;
D.人工種子の発芽頻度および発芽段階の試験;
E.エンドファイトプラス種子から単離された胚で産生された人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在の評価;
2.ペレニアルライグラス人工種子への大規模エンドファイト接種
F.人工種子のための効率的な、低コストの、大規模なエンドファイト接種法の開発[エンドファイト菌糸体と用いた種子由来胚接種、その後の人工種子の二重/多重被覆(内層とエンドファイト、「疑似澱粉/胚乳」としての外層)を含む人工種子産生に基づく];ならびに
E.新規エンドファイトを接種されたエンドファイトマイナス種子から単離された胚で産生される人工種子に由来する実生中に存在するエンドファイトの評価
を含む。
1.大規模なペレニアルライグラス種子由来胚単離および人工種子産生
A.効率的な、低コストの、大規模な種子表面滅菌法の開発;
B.効率的な、低コストの、大規模な種子由来胚単離法の開発;
C.効率的な、低コストの、大規模な人工種子産生法の開発;
D.人工種子の発芽頻度および発芽段階の試験;
E.エンドファイトプラス種子から単離された胚で産生された人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在の評価;
2.ペレニアルライグラス人工種子への大規模エンドファイト接種
F.人工種子のための効率的な、低コストの、大規模なエンドファイト接種法の開発[エンドファイト菌糸体と用いた種子由来胚接種、その後の人工種子の二重/多重被覆(内層とエンドファイト、「疑似澱粉/胚乳」としての外層)を含む人工種子産生に基づく];ならびに
E.新規エンドファイトを接種されたエンドファイトマイナス種子から単離された胚で産生される人工種子に由来する実生中に存在するエンドファイトの評価
を含む。
大規模なペレニアルライグラス種子由来胚単離および人工種子産生
種子表面滅菌方法
実施した種子表面滅菌方法は、以下の工程を含む:
1日目:種子を10%の硫酸O/N中に浸漬した
2日目:10%のDomestosで20分間処理し、蒸留滅菌水で洗浄した後、24℃で貯蔵した
3日目:10%のDomestosで20分間処理し、蒸留滅菌水で洗浄した後、24℃で貯蔵し、その後胚単離を行った[以下のB)を参照]。
種子表面滅菌方法
実施した種子表面滅菌方法は、以下の工程を含む:
1日目:種子を10%の硫酸O/N中に浸漬した
2日目:10%のDomestosで20分間処理し、蒸留滅菌水で洗浄した後、24℃で貯蔵した
3日目:10%のDomestosで20分間処理し、蒸留滅菌水で洗浄した後、24℃で貯蔵し、その後胚単離を行った[以下のB)を参照]。
それぞれ200個の種子を用いて4つの独立した実験を行った。
細菌または真菌の汚染物質は、まったく観察されなかった。
胚単離方法
順調な種子滅菌方法に基づいて[上記A)を参照]、1,000個のライグラス種子由来胚を、4時間以内に一人によって単離することができる。
順調な種子滅菌方法に基づいて[上記A)を参照]、1,000個のライグラス種子由来胚を、4時間以内に一人によって単離することができる。
人工種子産生方法
人工種子にするペレニアルライグラス胚のCa-アルギネート被覆
i)栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆
栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、3%のアルギン酸ナトリウム溶液と混合した
・ アルギネート液滴を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。各液滴は、1個の胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、人工種子を収集し、十分な蒸留滅菌水で洗浄した
人工種子にするペレニアルライグラス胚のCa-アルギネート被覆
i)栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆
栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、3%のアルギン酸ナトリウム溶液と混合した
・ アルギネート液滴を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。各液滴は、1個の胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、人工種子を収集し、十分な蒸留滅菌水で洗浄した
人工種子を発芽培地MSまたはMS+1mg/LのBAP上に配置した。
図119は、栄養分が添加されていないCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆することによって生成した人工種子を示す。
ii)栄養分を添加したCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆
栄養分が添加されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる改変MS培地中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した
・ アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。
・ 各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。
・ 人工種子を、発芽用MS培地プレート上に配置した。
栄養分が添加されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる改変MS培地中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した
・ アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。
・ 各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。
・ 人工種子を、発芽用MS培地プレート上に配置した。
iii)着色されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆
栄養分が添加された着色されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
胚を新たに単離し、MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる改変MS培地中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した
栄養分が添加された着色されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
胚を新たに単離し、MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる改変MS培地中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した
異なる食物色素[すなわち、10μL/mlのQueen Green(90610)またはQueen Pink(92330)]をアルギン酸ナトリウム被覆溶液に添加して被覆マトリックスを着色し、こうして、多層被覆の潜在性を実証する基盤を確立した。
アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。
各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
15分撹拌した後、人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。
人工種子を、発芽用MS培地プレート上に配置した。
図120は、着色されたCa-アルギネートマトリックスを用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることを示す。
iv)複数のCa-アルギネートマトリックス層を用いた被覆
複数のCa-アルギネートマトリックス層を用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、人工種子を作製するための第1の被覆層(層A)として改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる]中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した。
・ アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、層Aで被覆された人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。層Aで新たに被覆された人工種子の平均直径は、4mmである。層Aで被覆された人工種子をペトリ皿に配置し、層流キャビネット内で1〜2時間空気乾燥させた。層Aで被覆された空気乾燥された人工種子の直径は、2mmである。
・ 層Aで被覆された空気乾燥された人工種子を、同じ手順に従って、二重被覆された人工種子を作製するための第2の被覆層(層B)として食物色素[すなわち、10μL/mlのQueen Green(90610)]で着色された改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる]中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した。
複数のCa-アルギネートマトリックス層を用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることについて、以下の工程を行った:
・ 胚を新たに単離し、人工種子を作製するための第1の被覆層(層A)として改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる]中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した。
・ アルギネート液滴(個々の胚を含有する)を、60rpmで撹拌しながら50mMの塩化カルシウム溶液中に入れた。各液滴は、単一の種子由来単離胚を含有する。
・ 15分撹拌した後、層Aで被覆された人工種子を収集し、蒸留滅菌水培地で完全に洗浄した。層Aで新たに被覆された人工種子の平均直径は、4mmである。層Aで被覆された人工種子をペトリ皿に配置し、層流キャビネット内で1〜2時間空気乾燥させた。層Aで被覆された空気乾燥された人工種子の直径は、2mmである。
・ 層Aで被覆された空気乾燥された人工種子を、同じ手順に従って、二重被覆された人工種子を作製するための第2の被覆層(層B)として食物色素[すなわち、10μL/mlのQueen Green(90610)]で着色された改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95g/LのMESからなる]中で3%のアルギン酸ナトリウムと混合した。
図121は、複数のCa-アルギネートマトリックス層を用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることを示す。
図122は、複数のCa-アルギネートマトリックス層を用いた被覆を使用してペレニアルライグラス胚をCa-アルギネート被覆して人工種子にすることを示す。ペレニアルライグラスの新たに単離された種子由来胚を、a)96ウェルまたはb)384ウェルプレートのウェルに個々に配置する。使い捨てのシリンジを活用して、アルギン酸ナトリウム溶液を個々のウェルに添加し、アルギネート溶液中の単一の胚をシリンジ内に装填する。シリンジを活用して、アルギネート溶液で被覆された個々の胚を、掻き混ぜながら重合CaCl2溶液中に滴下し、人工種子を産生する。ペレニアルライグラスの人工種子を産生するのに、96ウェルプレートを使用することが384ウェルプレートより好適である。
人工種子の発芽頻度の評価
人工種子の発芽頻度を評価するために、以下の工程を行った:
人工種子の発芽頻度を評価するために、以下の工程を行った:
ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn E-(エンドファイトフリー、2668種子バッチ)の種子、胚、および人工種子の発芽
種子発芽頻度を、
a)元の種子:濾紙上で1%の発芽頻度
b)表面滅菌種子:濾紙上で10%の発芽頻度
c)単離胚:発芽培地上で48%の発芽頻度
d)人工種子(発芽培地とともに):MS培地上で40%の発芽頻度
について比較的に評価した(図123)。
種子発芽頻度を、
a)元の種子:濾紙上で1%の発芽頻度
b)表面滅菌種子:濾紙上で10%の発芽頻度
c)単離胚:発芽培地上で48%の発芽頻度
d)人工種子(発芽培地とともに):MS培地上で40%の発芽頻度
について比較的に評価した(図123)。
ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn E+(エンドファイトプラス、2667種子バッチ)の種子、胚、および人工種子の発芽
種子発芽頻度を、
a)元の種子:濾紙上で10%の発芽頻度
b)表面滅菌種子:濾紙上で30%の発芽頻度
c)単離胚:発芽培地上で90%の発芽頻度
d)人工種子(発芽培地とともに):MS培地上で81%の発芽頻度
について比較的に評価した(図124)。
種子発芽頻度を、
a)元の種子:濾紙上で10%の発芽頻度
b)表面滅菌種子:濾紙上で30%の発芽頻度
c)単離胚:発芽培地上で90%の発芽頻度
d)人工種子(発芽培地とともに):MS培地上で81%の発芽頻度
について比較的に評価した(図124)。
図125は、ペレニアルライグラスにおける人工種子の発芽および人工種子由来実生の発達を示す。
人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在の評価
人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
ペレニアルライグラス種子栽培品種Bronsyn E+(エンドファイトプラス、2667種子バッチ)の種子および人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在
濾紙上で発芽したBronsyn E+(2667)種子の20の実生を土壌に移した。
濾紙上で発芽したBronsyn E+(2667)種子の20の実生を土壌に移した。
Bronsyn Eプラス(2667)種子由来胚で生成された、発芽した人工種子に由来する25の実生を土壌に移した。人工種子中の胚は、10%のH2SO4の一晩処理を使用して滅菌した。
種子および人工種子に由来する実生を6週間成長させた後、エンドファイトの存在をエンドファイト特異的SSR試験に基づいて評価した。
濾紙上で発芽したBronsyn Eプラス(2667;STエンドファイトを含有)種子の20の実生を土壌に移し、エンドファイト特異的SSR試験においてSTエンドファイトの存在について19の実生のうち13(68%)が試験陽性となった。
Bronsyn Eプラス(2667)種子由来胚で生成された、発芽した人工種子に由来する25の実生を土壌に移した。人工種子中の胚は、10%のH2SO4の一晩処理を使用して滅菌し、エンドファイト特異的SSR試験においてSTエンドファイトについて23の実生のうち19(83%)が試験陽性となり、種子表面滅菌、大規模胚単離、およびCa-アルギネート被覆を用いた人工種子産生の方法は、常在エンドファイト生存能に悪影響しないことを明らかに示した。
ペレニアルライグラス人工種子におけるエンドファイトの大規模接種
ペレニアルライグラス人工種子におけるエンドファイトの大規模接種のための異なる方法を開発し、方法1〜3の例を以下に記載した:
ペレニアルライグラス人工種子におけるエンドファイトの大規模接種のための異なる方法を開発し、方法1〜3の例を以下に記載した:
ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生
ペレニアルライグラスの新鮮単離種子由来胚をa)96ウェルのウェル中に個々に配置し、c)Ca-アルギネート層で被覆した人工種子を産生する前に、b)個々のウェルにエンドファイト菌糸体懸濁液を添加し、層流下で部分的に空気乾燥させた(図126)。
ペレニアルライグラスの新鮮単離種子由来胚をa)96ウェルのウェル中に個々に配置し、c)Ca-アルギネート層で被覆した人工種子を産生する前に、b)個々のウェルにエンドファイト菌糸体懸濁液を添加し、層流下で部分的に空気乾燥させた(図126)。
方法1:Ca-アルギネート被覆前のエンドファイト懸濁液を用いた単離胚の直接接種
方法1、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、Ca-アルギネート被覆前のエンドファイト懸濁液を用いた単離胚の直接接種に基づく:
方法1、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、Ca-アルギネート被覆前のエンドファイト懸濁液を用いた単離胚の直接接種に基づく:
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間エンドファイト懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、エンドファイト接種胚で産生する(図127)。
人工種子を発芽用MS培地上で発芽させる。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、エンドファイト懸濁液(1/8希釈) で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでCa-アルギネートで被覆する。
エンドファイトを直接接種され、次いでCa-アルギネート層で被覆されたペレニアルライグラスに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができる(図128)。
方法2:エンドファイト含有Ca-アルギネート層を用いた単離胚の直接被覆
方法2、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト含有Ca-アルギネート層を用いた単離胚の直接被覆に基づく:
ペレニアルライグラスの胚を、96ウェルプレートの個々のウェルのエンドファイト懸濁液(1/16希釈)中に新たに単離した。
方法2、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト含有Ca-アルギネート層を用いた単離胚の直接被覆に基づく:
ペレニアルライグラスの胚を、96ウェルプレートの個々のウェルのエンドファイト懸濁液(1/16希釈)中に新たに単離した。
2倍の濃度のアルギン酸ナトリウム(6%)改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]を個々のウェルに添加してエンドファイト含有アルギネート層で胚を被覆する。
人工種子をエンドファイト層被覆胚で産生する(図129)。
人工種子をエンドファイト層被覆胚で産生する(図129)。
人工種子を発芽用MS培地上で発芽させる。
96ウェルプレートの個々のウェル中で、ペレニアルライグラスの胚を新たに単離し、Ca-アルギネートを含むエンドファイト懸濁液(1/8または1/16希釈)で被覆し、次いで、添加して胚を被覆するエンドファイト含有アルギネート層を生成する。
96ウェルプレートの個々のウェル中で、ペレニアルライグラスの胚を新たに単離し、Ca-アルギネートを含むエンドファイト懸濁液(1/8または1/16希釈)で被覆し、次いで、添加して胚を被覆するエンドファイト含有アルギネート層を生成する。
培養後、エンドファイトアウトグロースが、ペレニアルライグラスの単離胚を被覆するのに使用したエンドファイト含有アルギネート層から観察され(使用したエンドファイト懸濁液の希釈率に関係なく;図130)、Ca-アルギネート被覆層に含まれるエンドファイト生存能を実証する。
方法3:エンドファイト接種単離胚から生成される人工種子の二重被覆
方法3、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト接種単離胚から生成される人工種子の二重被覆に基づく:
方法3、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト接種単離胚から生成される人工種子の二重被覆に基づく:
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、アルギネート[改変MS培地(CaCl2無し)中の6%のCa-アルギネート+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]と混合したエンドファイト懸濁液(1/16希釈)で被覆して、エンドファイトを含有する第1の被覆層を生成する。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を被覆する第1のエンドファイト含有アルギネート層を有する人工種子を、層状空気流中30分間、濾紙上でブロット乾燥させ、次いで、いずれの栄養分も含まない3%のCa-アルギネートの第2のアルギネート層で被覆する。
次いで、ペレニアルライグラスのエンドファイト含有層で被覆された胚を有する二重被覆人工種子をMS培地上で発芽させる。
エンドファイト接種人工種子の栄養分欠乏培地を用いた第2の被覆は、発芽中のエンドファイトアウトグロースを低減し、単離されたペレニアルライグラス胚にごく接近してエンドファイトが増殖するのを制限することを目的とする(図131)。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を被覆する第1のエンドファイト含有アルギネート層を有する人工種子を、層状空気流中30分間、濾紙上でブロット乾燥させ、次いで、いずれの栄養分も含まない3%のCa-アルギネートの第2のアルギネート層で被覆する。
エンドファイト増殖は、最大3週間の期間にわたって内側のアルギネート被覆層に主に制限される(図132)。
ペレニアルライグラスの胚を、エンドファイト懸濁液(1/8希釈)中で直接新たに単離し、次いで部分的に空気乾燥させ、第1のアルギネート層[改変MS培地(CaCl2無し)中の3%のCa-アルギネート+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]で被覆する。
ペレニアルライグラスの直接エンドファイト接種胚を有する人工種子を、4℃で一晩貯蔵し、次いで、いずれの栄養分も含まない3%のCa-アルギネートの第2のアルギネート層で被覆する。
次いで、ペレニアルライグラスの直接エンドファイト接種胚を有する二重被覆人工種子をMS培地上で発芽させる。
MS培地上で発芽したペレニアルライグラスの直接エンドファイト接種胚を有する二重被覆人工種子は、胚単離に使用した元の種子バッチと同等の発芽率を示す(図133)。
新規エンドファイトを接種した種子由来胚を有する人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在の評価
方法1を使用して新規エンドファイト(例えば、NEA11)を接種した種子由来胚を有する人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
方法1を使用して新規エンドファイト(例えば、NEA11)を接種した種子由来胚を有する人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
新規エンドファイトNEA11を接種したペレニアルライグラス種子栽培品種Bronsyn E-(エンドファイトマイナス、2668種子バッチ)に由来する胚で産生された人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在
人工種子に由来する実生を6週間成長させた後、エンドファイトの存在を、エンドファイト特異的SSR試験に基づいて評価した。
人工種子に由来する実生を6週間成長させた後、エンドファイトの存在を、エンドファイト特異的SSR試験に基づいて評価した。
方法1を使用してNEA11を接種したBronsyn Eマイナス(2668)種子由来胚で生成された、発芽した人工種子に由来する23の実生を土壌に移した。23の実生のうち6つ(すなわち、26%)が、エンドファイト特異的SSR試験において、NEA11エンドファイトの存在について陽性と試験され、共生体の定着を実証した[Table 51(表53)]。方法1を使用して新規エンドファイトNEA11を接種したペレニアルライグラス種子由来胚で生成された、発芽した人工種子から定着した共生体中のエンドファイトの存在を、土壌に移して3か月後に確認した。
ペレニアルライグラス人工種子におけるデザイナーエンドファイトの大規模接種
ペレニアルライグラス人工種子におけるコルヒチン処理による突然変異誘発の誘導(例えば、NEA12dh17)またはX線突然変異誘発(例えば、IRM1-35)に由来するデザイナーエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1〜3を使用して実施する。
ペレニアルライグラス人工種子におけるコルヒチン処理による突然変異誘発の誘導(例えば、NEA12dh17)またはX線突然変異誘発(例えば、IRM1-35)に由来するデザイナーエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1〜3を使用して実施する。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間デザイナーエンドファイト(例えば、NEA12dh17、IRM1-35)懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、デザイナーエンドファイト接種胚で産生する。
人工種子を、発芽用MS培地上で発芽させる。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、デザイナーエンドファイト(例えば、NEA12dh17、IRM1-35)懸濁液(1/8希釈)で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでCa-アルギネートで被覆する。
デザイナーエンドファイト(例えば、NEA12dh17、IRM1-35)を直接接種され、次いでCa-アルギネート層で被覆されたペレニアルライグラスに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができ、共生体の定着をもたらす。ペレニアルライグラス人工種子におけるコルヒチン処理による突然変異誘発の誘導(例えば、NEA12dh17)またはX線突然変異誘発(例えば、IRM1-35)に由来するデザイナーエンドファイトの大規模接種後に生成される共生体中のデザイナーエンドファイトの存在および素性を、エンドファイト特異的SSR試験を使用して実証する。
ペレニアルライグラス人工種子におけるトランスジェニックエンドファイトの大規模接種
ペレニアルライグラス人工種子中でDsRed蛍光マーカー遺伝子(例えば、NEA12-DsRed)を発現させるために、キメラ遺伝子を含有するプラスミドを用いたNEA12エンドファイトの遺伝子形質転換に由来するトランスジェニックエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
ペレニアルライグラス人工種子中でDsRed蛍光マーカー遺伝子(例えば、NEA12-DsRed)を発現させるために、キメラ遺伝子を含有するプラスミドを用いたNEA12エンドファイトの遺伝子形質転換に由来するトランスジェニックエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間トランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、トランスジェニックエンドファイト接種胚で産生する。
人工種子を、発芽用MS培地上で発芽させる。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、トランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)懸濁液(1/8希釈)で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでCa-アルギネートで被覆する。
トランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)を直接接種され、次いでCa-アルギネート層で被覆されたペレニアルライグラスに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができ、トランスジェニックエンドファイトとの共生体の定着をもたらす。ペレニアルライグラス人工種子におけるトランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)の大規模接種後に生成される共生体中のトランスジェニックエンドファイトの存在および素性を、エンドファイト特異的SSRおよび導入遺伝子特異的PCR試験を使用して実証する。
トールフェスク人工種子における新規エンドファイトの大規模接種
トールフェスク人工種子におけるトールフェスクに由来する新規エンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)の大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
トールフェスク人工種子におけるトールフェスクに由来する新規エンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)の大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
トールフェスクの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間、新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、新規エンドファイト接種胚で産生する。
人工種子を、発芽用MS培地上で発芽させる。
トールフェスクの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)懸濁液(1/8希釈)で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでCa-アルギネートで被覆する。
新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)を直接接種され、次いでCa-アルギネート層で被覆されたトールフェスクに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができ、共生体の定着をもたらす。トールフェスク人工種子における新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)の大規模接種後に生成される共生体中の新規エンドファイトの存在および素性を、エンドファイト特異的SSR試験を使用して実証する。
安定な共生体を選択するための方法
ペレニアルライグラスエンドファイトの世代の安定性および生存能
飼料遺伝子供給産業(技術指向の牧草植物種子育種営利会社)内の経験により、保証種子バッチから成長した草農作物中のエンドファイトの存在の安定性に対する一連の要件が作られた。世代間安定性(すなわち、品種増殖の一世代に由来する、その子孫世代と比較した種子バッチ内のエンドファイトの存在)に関して、生じ得る損失の最大レベルは、5%であるが、理想的には1世代当たり2〜3%以下の損失である。さらに、大規模種子バッチの倉庫貯蔵の要件に起因して、エンドファイトは、収穫後少なくとも3年間、種子中で安定で生存可能でなければならない(発芽播種の再コロニー形成を可能にする)。
ペレニアルライグラスエンドファイトの世代の安定性および生存能
飼料遺伝子供給産業(技術指向の牧草植物種子育種営利会社)内の経験により、保証種子バッチから成長した草農作物中のエンドファイトの存在の安定性に対する一連の要件が作られた。世代間安定性(すなわち、品種増殖の一世代に由来する、その子孫世代と比較した種子バッチ内のエンドファイトの存在)に関して、生じ得る損失の最大レベルは、5%であるが、理想的には1世代当たり2〜3%以下の損失である。さらに、大規模種子バッチの倉庫貯蔵の要件に起因して、エンドファイトは、収穫後少なくとも3年間、種子中で安定で生存可能でなければならない(発芽播種の再コロニー形成を可能にする)。
世代間の安定性および生存能を同定および予測するのに適用されうる実験ストラテジーは、以下を含む:
・ 診断PCR試験(生成されるPCR産物の存在対非存在、および特徴的なサイズ)に基づいて、エンドファイトの存在または非存在を識別するためのエンドファイト特異的単純配列反復(SSR)アッセイなどの分子遺伝子マーカー技術の使用。この試験は、植物集団の安定性の変化を連続的な集団から追跡するのに適切である。しかし、これにより、種子内の生存能は確認されない。
・ 定量的PCR(qPCR)は、エンドファイト特異的遺伝子発現を検出するための方法であり、したがって、実生の発芽を考慮して、種子内のエンドファイト生存能の回顧的確認に適切である。
・ 診断PCR試験(生成されるPCR産物の存在対非存在、および特徴的なサイズ)に基づいて、エンドファイトの存在または非存在を識別するためのエンドファイト特異的単純配列反復(SSR)アッセイなどの分子遺伝子マーカー技術の使用。この試験は、植物集団の安定性の変化を連続的な集団から追跡するのに適切である。しかし、これにより、種子内の生存能は確認されない。
・ 定量的PCR(qPCR)は、エンドファイト特異的遺伝子発現を検出するための方法であり、したがって、実生の発芽を考慮して、種子内のエンドファイト生存能の回顧的確認に適切である。
加速エージング(AA)は、特定の温度および相対湿度(RH)条件の適用に基づく人工方法であり(Gundelら、2009)、これは、短時間でエンドファイト生存能に対するより長い期間の貯蔵の効果を模倣することができる(Happら、1993)。したがってAA試験は、商業的な決定に適した時間枠内で予測的なアッセイをもたらすために、商業的に受け入れられるペレニアルライグラスの種子ロット(Wangら、2004)間で種子の品質を区別するのに適している。
したがって対象の研究の目的は、エンドファイトの、貯蔵された種子中のこれらの予測された生存能に基づくメリットランキングに適用することができる、草-エンドファイト共生体の種子のためのAA法を開発することであった。本方法は、草-エンドファイト共生体の次世代の非経験的分子育種、選択、および評価[草宿主の育種および選択、その後のエンドファイト接種および共生体評価のみではなく]におけるツールとして展開するための長期間生存可能なエンドファイトとの安定な共生体の選択にも適用可能である。本方法は、ペレニアルライグラスおよびトールフェスクの両方[異なる宿主遺伝的バックグラウンド;異なるエンドファイト]の共生体に適用可能である。
AA法を、単一の遺伝的バックグラウンド(すなわち、栽培品種Bronsyn)におけるいくつかの新規エンドファイト-草アソシエーション(異なるエンドファイト、すなわち、ST、AR1、NEA3、NEA2、NEA6、およびAR37;Table 52(表54))に適用される、一連の湿度レベルおよび処理時間の加速エージング、その後の異なる貯蔵時間および条件を使用して開発した(Table 52(表54)に要約した)。
図134は、AAプロセスの概略を示す。要約すると、
・ 以下の処理:
・ 1処理当たり400種子(1複製当たり100)を貯蔵することなく発芽させた
・ 1処理当たり400種子(1複製当たり100)を貯蔵庫内に置いた
・ 発芽して14日後、実生を計数し、発芽率を記録した
・ エンドファイトの存在を評価する前に、実生を8週間成長させた
・ 以下の処理:
・ 1処理当たり400種子(1複製当たり100)を貯蔵することなく発芽させた
・ 1処理当たり400種子(1複製当たり100)を貯蔵庫内に置いた
・ 発芽して14日後、実生を計数し、発芽率を記録した
・ エンドファイトの存在を評価する前に、実生を8週間成長させた
図135は、種子をAA処理し、その後種子を貯蔵した後の異なるエンドファイトを含有するペレニアルライグラス栽培品種Bronsynの種子発芽率の結果を示す。
これらの結果は、
・ 共生体の種子の生存能に対するエンドファイトの存在の効果はまったくなかった[対照処理、AA無しを参照]
・ 高湿度[すなわち、80%のHR] での加速エージング、および高温[すなわち、40℃]での貯蔵は、発芽に対する最高のインパクト[すなわち、貯蔵庫内で24カ月の時点で発芽の喪失]がある
ことを示した。
・ 共生体の種子の生存能に対するエンドファイトの存在の効果はまったくなかった[対照処理、AA無しを参照]
・ 高湿度[すなわち、80%のHR] での加速エージング、および高温[すなわち、40℃]での貯蔵は、発芽に対する最高のインパクト[すなわち、貯蔵庫内で24カ月の時点で発芽の喪失]がある
ことを示した。
図136は、種子をAA処理し、その後種子を貯蔵した後の異なるエンドファイトを有するペレニアルライグラス栽培品種Bronsynに由来する種子のエンドファイト生存能に対する対応するデータを示す。
これらの結果は、
・ AA[すなわち、7日間の80%のRH]は、貯蔵された種子のエンドファイト生存能の予測に高度に有益である
・ エンドファイト生存能は、室温で中期貯蔵[すなわち、14カ月]中にわずかに低下する
・ 高温[すなわち、40℃]で種子を貯蔵すると、エンドファイト生存能が急速に低下する
・ 新規エンドファイトNEA3、NEA2、およびNEA6の生存能は、ST、AR1、およびAR37より低い
ことを示した。
・ AA[すなわち、7日間の80%のRH]は、貯蔵された種子のエンドファイト生存能の予測に高度に有益である
・ エンドファイト生存能は、室温で中期貯蔵[すなわち、14カ月]中にわずかに低下する
・ 高温[すなわち、40℃]で種子を貯蔵すると、エンドファイト生存能が急速に低下する
・ 新規エンドファイトNEA3、NEA2、およびNEA6の生存能は、ST、AR1、およびAR37より低い
ことを示した。
次いで本試験を、異なる宿主遺伝的バックグラウンド(すなわち、栽培品種Bronsyn、Alto、Trojan、およびBealey)における異なるエンドファイト(すなわち、ST、NEA10、NEA11、NEA12、E1、およびAR1)について、貯蔵された種子のエンドファイト生存能を予測するためにAA法の適用性を評価することに拡張した[Table 54(表56)、Table 55(表57)]。
図137は、種子を加速エージング処理した後の異なる宿主遺伝的バックグラウンド中の異なるエンドファイトを代表する共生体の種子発芽率を示す。
図138は、種子を加速エージング処理した後の異なる宿主遺伝的バックグラウンド中の異なるエンドファイトのエンドファイト生存能値を示す。
これらの結果は、以下のことを示す:
・ AA処理は、エンドファイト生存能に対して高いインパクトがある。
・ 4〜7日間の100%のRHでのAA処理は、種子中のエンドファイト生存能の予測に高度に有益である。
・ AAは、一連の宿主の別個の遺伝的バックグラウンドにわたる生存能に基づくエンドファイトのランキングを可能にする。
・ 新規エンドファイト中の生存能ランキングのランク順序は、E1<NEA10<NEA11およびNEA12である。
・ AA処理は、エンドファイト生存能に対して高いインパクトがある。
・ 4〜7日間の100%のRHでのAA処理は、種子中のエンドファイト生存能の予測に高度に有益である。
・ AAは、一連の宿主の別個の遺伝的バックグラウンドにわたる生存能に基づくエンドファイトのランキングを可能にする。
・ 新規エンドファイト中の生存能ランキングのランク順序は、E1<NEA10<NEA11およびNEA12である。
図139は、種子を加速エージング処理した後の異なる宿主遺伝的バックグラウンド中の異なるエンドファイトのエンドファイト生存能値を示す。
したがって、AA処理[すなわち、4日または7日間の100%のRH]は、エンドファイト生存能を低減し、したがって安定なアソシエーションの選択ツールとしてのその潜在的な使用を可能にすることを実証した。
これらの結果は、AA処理を人工接種によって生成される安定な共生体の選択に使用することができることを実証する。
・ AA処理は、共生体の安定性の選択ツールとして適用される機会をもたらす
・ AA処理[すなわち、4〜7日間の100%のRH]は、エンドファイト生存能を低減し、したがって、商業的実施において問題となることを証明する不安定なアソシエーションに対する高度に有効な対抗選択に使用することができる。
・ AA処理は、共生体をこれらの安定性に基づいてランク付けすることを可能にする
・ 安定な共生体の同定または選択は、以下の組合せ:Alto中のNEA10、Bealey中のNEA11、Trojan中およびAlto中のNEA12について実証された。
・ AA処理は、共生体の安定性の選択ツールとして適用される機会をもたらす
・ AA処理[すなわち、4〜7日間の100%のRH]は、エンドファイト生存能を低減し、したがって、商業的実施において問題となることを証明する不安定なアソシエーションに対する高度に有効な対抗選択に使用することができる。
・ AA処理は、共生体をこれらの安定性に基づいてランク付けすることを可能にする
・ 安定な共生体の同定または選択は、以下の組合せ:Alto中のNEA10、Bealey中のNEA11、Trojan中およびAlto中のNEA12について実証された。
1つまたは複数のトールフェスクバックグラウンドにおいて、複数のウシノケグサエンドファイト{AR542[MaxP(商標)/MaxQ(商標)/ArkPlus(商標)]; E34; KY31}の試験を含めて、AAプロトコールを、ペレニアルライグラス種子のために開発した宿主-エンドファイトアソシエーション生存能を予測するためのプロトコールを拡張することによって、トールフェスク-エンドファイトアソシエーションの種子に拡張する。AAの条件をTable 56(表58)に記載し、および評価したトールフェスク-エンドファイト共生体を、Table 57(表59)に記載する。
結論として、
・ AA処理[すなわち、4〜7日間の80%〜100%のRH]のための方法を確立した。
・ 本方法は、貯蔵した種子のエンドファイト生存能の予測を可能にした(単一の異なる宿主遺伝的バックグラウンドで評価した一連のエンドファイトに基づいて)。
・ 本方法は、貯蔵した種子の予測された生存能によって新規エンドファイトのメリットランキングを可能にした(単一の宿主遺伝的バックグラウンドで評価した一連のエンドファイトに基づいて)。
・ 本方法は、安定性による共生体の選択およびランキングを可能にした。
・ AA処理[すなわち、4〜7日間の80%〜100%のRH]のための方法を確立した。
・ 本方法は、貯蔵した種子のエンドファイト生存能の予測を可能にした(単一の異なる宿主遺伝的バックグラウンドで評価した一連のエンドファイトに基づいて)。
・ 本方法は、貯蔵した種子の予測された生存能によって新規エンドファイトのメリットランキングを可能にした(単一の宿主遺伝的バックグラウンドで評価した一連のエンドファイトに基づいて)。
・ 本方法は、安定性による共生体の選択およびランキングを可能にした。
迅速なエンドファイト生存能評価のための方法
目的:
本研究の目的は、ペレニアルライグラス種子のエンドファイト生存能を判定するための高速で信頼できる抵コスト法を開発することであった。対応するアッセイ要件を以下の通り定義した。
目的:
本研究の目的は、ペレニアルライグラス種子のエンドファイト生存能を判定するための高速で信頼できる抵コスト法を開発することであった。対応するアッセイ要件を以下の通り定義した。
アッセイ要件:
1.迅速な判定 - 3〜5日齢の実生
2.ロバストかつ信頼できる
3.単一種子から種子バッチまで使用するのに十分感度がよい
4.ネオティホディウムエンドファイトに特異的(すなわち、他の真菌を検出しない)
5.生きたエンドファイトのみを検出する
1.迅速な判定 - 3〜5日齢の実生
2.ロバストかつ信頼できる
3.単一種子から種子バッチまで使用するのに十分感度がよい
4.ネオティホディウムエンドファイトに特異的(すなわち、他の真菌を検出しない)
5.生きたエンドファイトのみを検出する
アッセイ設計における工程は、以下の通りであった:
a)Bronsyn+/-ST(6週齢の分げつ)植物に利用可能なトランスクリプトーム配列データを使用して、エンドファイト、他の真菌、ブラキポディウム(Brachypodium)の遺伝子配列を含有するデータベースに対するデータのBLAST配列分析によって、植物体内に発現される候補エンドファイト特異的遺伝子を同定し;
b)植物体(Bronsynに由来するペレニアルライグラスの6週齢の分げつ)内で発現される、5種のエンドファイト特異的遺伝子、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、2232)を同定し;
c)以下の通り、TaqManアッセイのためのプライマーを設計した:
- 死んだおよび生きたエンドファイト試料の両方が増幅するDNAプライマーおよびプローブ
- 生きた生存可能なエンドファイト試料のみが増幅するRNAプライマーおよびプローブ
- 種子生存能評価のためのBronsyn GAPDH植物遺伝子のプライマー
- 生存可能および生存不能な種子の両方が増幅するDNAプライマーおよびプローブ
- 生存可能な種子のみが増幅するRNAプライマーおよびプローブ。
a)Bronsyn+/-ST(6週齢の分げつ)植物に利用可能なトランスクリプトーム配列データを使用して、エンドファイト、他の真菌、ブラキポディウム(Brachypodium)の遺伝子配列を含有するデータベースに対するデータのBLAST配列分析によって、植物体内に発現される候補エンドファイト特異的遺伝子を同定し;
b)植物体(Bronsynに由来するペレニアルライグラスの6週齢の分げつ)内で発現される、5種のエンドファイト特異的遺伝子、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、2232)を同定し;
c)以下の通り、TaqManアッセイのためのプライマーを設計した:
- 死んだおよび生きたエンドファイト試料の両方が増幅するDNAプライマーおよびプローブ
- 生きた生存可能なエンドファイト試料のみが増幅するRNAプライマーおよびプローブ
- 種子生存能評価のためのBronsyn GAPDH植物遺伝子のプライマー
- 生存可能および生存不能な種子の両方が増幅するDNAプライマーおよびプローブ
- 生存可能な種子のみが増幅するRNAプライマーおよびプローブ。
図140は、TaqManアッセイのために設計したプライマーを示す。
TaqManプライマー機能性
TaqManプライマー機能性を、
- Bronsyn+STの6週齢の分げつ
- 陰性対照としてのBronsynエンドファイトフリーの6週齢の分げつ
- 陽性対照としてのin vitroエンドファイト培養からのST菌糸体
に由来する試料に対して、以下の実験仮定:
a)エンドファイト特異的転写物[すなわち、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、および2232)]を、STエンドファイト菌糸体の別個に抽出されたDNAおよびRNA中で検出することができるか?
b)植物特異的遺伝子[すなわち、GAPDH]転写物を、ペレニアルライグラス葉材料の別個に抽出されたRNAおよびDNAの試料中で検出することができるか?
c)エンドファイト特異的転写物[すなわち、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、2232)]を、エンドファイト感染ペレニアルライグラス[Bronsyn+ST]葉材料に由来する別個に抽出されたRNAおよびDNAの試料中で検出することができるか?
に対処することを可能にするために試験した。
TaqManプライマー機能性を、
- Bronsyn+STの6週齢の分げつ
- 陰性対照としてのBronsynエンドファイトフリーの6週齢の分げつ
- 陽性対照としてのin vitroエンドファイト培養からのST菌糸体
に由来する試料に対して、以下の実験仮定:
a)エンドファイト特異的転写物[すなわち、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、および2232)]を、STエンドファイト菌糸体の別個に抽出されたDNAおよびRNA中で検出することができるか?
b)植物特異的遺伝子[すなわち、GAPDH]転写物を、ペレニアルライグラス葉材料の別個に抽出されたRNAおよびDNAの試料中で検出することができるか?
c)エンドファイト特異的転写物[すなわち、LtmJおよび4種の特徴付けられていないタンパク質(7490、8263、0005、2232)]を、エンドファイト感染ペレニアルライグラス[Bronsyn+ST]葉材料に由来する別個に抽出されたRNAおよびDNAの試料中で検出することができるか?
に対処することを可能にするために試験した。
図141は、エンドファイト特異的遺伝子LtmJのTaqManプライマー機能性試験を示す。
・ 予期されたように、ST培養物中にRNAはまったく無く、
・ 植物体内のみに発現された。
・ 予期されたように、ST培養物中にRNAはまったく無く、
・ 植物体内のみに発現された。
図142は、エンドファイト特異的遺伝子7490のTaqManプライマー機能性試験を示す。
図143は、エンドファイト-特異遺伝子8263のTaqManプライマー機能性試験を示す。
図144は、エンドファイト特異的遺伝子0005のTaqManプライマー機能性試験を示す。
図145は、エンドファイト特異的遺伝子2232のTaqManプライマー機能性試験を示す。
図146は、TaqManアッセイ対照 - 鋳型無しを示す。
図147は、TaqManアッセイ対照 - 植物GAPDHを示す。
得られた結果は、以下の通り要約することができる:
・ LtmJプライマーは、十分に働き、Ltm遺伝子は植物体でのみ発現されるので、予期されたようにエンドファイト(ST)in vitro培養で転写されず、
・ 特徴付けられていないタンパク質をコードし、定着した草-エンドファイト共生体の分げつ中で発現される他の4種のエンドファイト特異的遺伝子に関して設計されたプライマーは、すべて機能する(エンドファイト生存能評価)
・ LtmJプライマーは、十分に働き、Ltm遺伝子は植物体でのみ発現されるので、予期されたようにエンドファイト(ST)in vitro培養で転写されず、
・ 特徴付けられていないタンパク質をコードし、定着した草-エンドファイト共生体の分げつ中で発現される他の4種のエンドファイト特異的遺伝子に関して設計されたプライマーは、すべて機能する(エンドファイト生存能評価)
エンドファイト感染ペレニアルライグラス植物のプール試料からのRNA/DNA同時抽出
さらに、
・ 単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn+STエンドファイトの6週齢の分げつ
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsynエンドファイトフリーの6週齢の分げつ
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn+STエンドファイトに由来する7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プール試料)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
・ 同時抽出されたDNA/RNAに対するTaqManプライマーの試験
- 植物体に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490および0005のプライマーを試験する。
・ 同時抽出されたDNA/RNA試料は、プライマー/プローブが働くのに十分な質のものであるか?
・ 草-エンドファイト共生体に由来する7日齢の上胚軸で発現されるエンドファイト特異的試験遺伝子は、早期の植物体内エンドファイト生存能評価を可能にするか?
さらに、
・ 単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn+STエンドファイトの6週齢の分げつ
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsynエンドファイトフリーの6週齢の分げつ
- ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn+STエンドファイトに由来する7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プール試料)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
・ 同時抽出されたDNA/RNAに対するTaqManプライマーの試験
- 植物体に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490および0005のプライマーを試験する。
・ 同時抽出されたDNA/RNA試料は、プライマー/プローブが働くのに十分な質のものであるか?
・ 草-エンドファイト共生体に由来する7日齢の上胚軸で発現されるエンドファイト特異的試験遺伝子は、早期の植物体内エンドファイト生存能評価を可能にするか?
図148は、エンドファイト特異的遺伝子7490の同時抽出されたDNA/RNAプール試料中の検出を示す。
図149は、エンドファイト特異的遺伝子0005の同時抽出されたDNA/RNAプール試料中の検出を示す。
図150は、同時抽出されたDNA/RNAプール試料中の検出のための対照(鋳型無し)を示す。
個々の10日齢の発芽種子由来上胚軸からのRNA/DNA同時抽出
さらに、
- 10日齢の単離発芽種子由来上胚軸(個々の種子)
- 7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした種子)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
これらの試料を、以下の疑問に答えるために、同時抽出されたDNA/RNAに対して設計したTaqManプライマーを試験するのに、具体的には、植物体内に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490、0005、および2232について設計したプライマーを試験するのに使用した:
・ エンドファイト特異的試験遺伝子発現を、個々の10日齢の単離発芽種子由来上胚軸からのRNA/DNA同時抽出試料中で検出することができるか?
さらに、
- 10日齢の単離発芽種子由来上胚軸(個々の種子)
- 7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした種子)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
これらの試料を、以下の疑問に答えるために、同時抽出されたDNA/RNAに対して設計したTaqManプライマーを試験するのに、具体的には、植物体内に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490、0005、および2232について設計したプライマーを試験するのに使用した:
・ エンドファイト特異的試験遺伝子発現を、個々の10日齢の単離発芽種子由来上胚軸からのRNA/DNA同時抽出試料中で検出することができるか?
図151は、エンドファイト特異的遺伝子2232の個々の10日齢の上胚軸から同時抽出されたDNA/RNA試料中の検出を示す。
図152は、エンドファイト特異的遺伝子7490の個々の10日齢の上胚軸から同時抽出されたDNA/RNA試料中の検出を示す。
図153は、エンドファイト特異的遺伝子0005の個々の10日齢の上胚軸から同時抽出されたDNA/RNA試料中の検出を示す。
図154は、個々の10日齢の上胚軸からの同時抽出DNA/RNA試料中の検出のための対照(鋳型無し)を示す。
エンドファイト特異的遺伝子発現は、より早い発生段階で検出可能であるか?
さらに、エンドファイト特異的遺伝子発現がより早い発生段階で検出可能であるか否かを評価するために:
- 7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
- 5日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
- 3日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
これらの試料を、以下の疑問に答えるために、同時抽出されたDNA/RNAに対して設計したTaqManプライマーを試験するのに、具体的には、植物体内に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490、0005、および2232について設計したプライマーを試験するのに使用した:
・ エンドファイト特異的遺伝子は、7日より早く発現されるか?
さらに、エンドファイト特異的遺伝子発現がより早い発生段階で検出可能であるか否かを評価するために:
- 7日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
- 5日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
- 3日齢の単離発芽種子由来上胚軸(プールした)
から単一工程でのDNAおよびRNAの両方の同時抽出によって生成した試料を使用して実験を行った。
これらの試料を、以下の疑問に答えるために、同時抽出されたDNA/RNAに対して設計したTaqManプライマーを試験するのに、具体的には、植物体内に発現されるエンドファイト特異的遺伝子7490、0005、および2232について設計したプライマーを試験するのに使用した:
・ エンドファイト特異的遺伝子は、7日より早く発現されるか?
図155は、エンドファイト特異的遺伝子2232の3、5、および7日齢のプールした上胚軸から同時抽出されたDNA/RNA中の検出を示す。
図156は、エンドファイト特異的遺伝子7490の3、5、および7日齢のプールした上胚軸から同時抽出されたDNA/RNA中の検出を示す。
図157は、エンドファイト特異的遺伝子0005の3、5、および7日齢のプールした上胚軸から同時抽出されたDNA/RNA中の検出を示す。
エンドファイト特異的遺伝子発現は、単一全発芽種子においてより早い発生段階で検出可能であるか?
さらに、エンドファイト特異的遺伝子発現が、単一全発芽種子に由来する試料においてより早い(3日未満)発生段階で検出可能であるか否かを評価するため、および単一全発芽種子から十分なシグナルがあり、100個の単一全発芽種子に対して、%レベルでエンドファイト生存能の定量的評価を個々に可能にするようにアッセイを行うことができることを確認するために、
- 3日齢の単離発芽種子由来上胚軸(対照)
- 3日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
- 2日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
- 1日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
に由来する単一種子試料からDNAおよびRNAを同時抽出することによって生成した試料を使用して実験を行った。
さらに、エンドファイト特異的遺伝子発現が、単一全発芽種子に由来する試料においてより早い(3日未満)発生段階で検出可能であるか否かを評価するため、および単一全発芽種子から十分なシグナルがあり、100個の単一全発芽種子に対して、%レベルでエンドファイト生存能の定量的評価を個々に可能にするようにアッセイを行うことができることを確認するために、
- 3日齢の単離発芽種子由来上胚軸(対照)
- 3日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
- 2日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
- 1日齢の単一全発芽種子(すなわち、上胚軸を含む個々の全種子)
に由来する単一種子試料からDNAおよびRNAを同時抽出することによって生成した試料を使用して実験を行った。
アッセイ検証
アッセイ検証を、
a) 新規エンドファイト、すなわち、ST以外のエンドファイト、例えば、AR1、AR37、NEA2、NEA6、NEA10、NEA11、NEA12、およびE1との共生体内で検出されるエンドファイト特異的遺伝子発現;
b)異なる宿主遺伝的バックグラウンド、すなわち、例えば、遺伝子型BronsynおよびAltoに由来するペレニアルライグラスとの共生体内で検出されるエンドファイト特異的遺伝子発現
を評価することによって行った。
アッセイ検証を、
a) 新規エンドファイト、すなわち、ST以外のエンドファイト、例えば、AR1、AR37、NEA2、NEA6、NEA10、NEA11、NEA12、およびE1との共生体内で検出されるエンドファイト特異的遺伝子発現;
b)異なる宿主遺伝的バックグラウンド、すなわち、例えば、遺伝子型BronsynおよびAltoに由来するペレニアルライグラスとの共生体内で検出されるエンドファイト特異的遺伝子発現
を評価することによって行った。
さらに、アッセイ検証のために、定量的迅速アッセイ(すなわち、単一全発芽種子レベルでのエンドファイト特異的遺伝子発現ベースアッセイ;3〜10日)からの結果を、宿主のエンドファイトコロニー形成および共生体定着を検出するアッセイ(すなわち、6週齢の植物レベルでの現在のエンドファイトDNA検出ベースアッセイ)と比較する。
さらに、ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体のために開発したアッセイを、トールフェスク-エンドファイト共生体、すなわち、異なるトールフェスク遺伝的バックグラウンド(例えば、BarOptima、BarSelect、およびBarElite)における異なるエンドファイト(例えば、E34、E77、E79、およびE80)からの種子、ならびにブラキアリアおよびウロクロア草中のアクレモニウムエンドファイトの草-エンドファイトアソシエーション内のエンドファイト特異的遺伝子発現を検出するのに設計したプライマーとのこのアッセイの適用性を評価する。
非経験的育種におけるツールとしての分子表現型判定I
有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果が、新規エンドファイトの安定な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定するプロセスにおいて観察された。
有意な遺伝子型×遺伝子型(G×G)効果が、新規エンドファイトの安定な宿主-エンドファイトアソシエーションを同定するプロセスにおいて観察された。
デザイナーアソシエーションは、適合性、安定であり、追加の表現型(パフォーマンス、アルカロイド産生など)について集団レベルで選択することができる。例えば、特に安定なアソシエーションが、以下の組合せ(ライグラス品種-新規エンドファイト)で観察された:
・ Impact - NEA10
・ Tolosa - NEA12
・ Bealey - E1
・ Impact - NEA10
・ Tolosa - NEA12
・ Bealey - E1
したがって本試験の目的は、以下の工程:
・ 複数の宿主草集団のメンバーにわたる複数のエンドファイトの展開
・ 妥当なアルカロイド含量の代謝プロファイリング
・ 個々の共生体パフォーマンスに基づく選択
に基づいて、共生体の非経験的育種および選択におけるツールとしての分子表現型判定を開発することであった。
・ 複数の宿主草集団のメンバーにわたる複数のエンドファイトの展開
・ 妥当なアルカロイド含量の代謝プロファイリング
・ 個々の共生体パフォーマンスに基づく選択
に基づいて、共生体の非経験的育種および選択におけるツールとしての分子表現型判定を開発することであった。
最適なアルカロイド産生を伴う集団内の個々の植物を同定するために、2種の別個のエンドファイト株(NEA2およびNEA6)の混合物を含有するペレニアルライグラス品種Bealeyの単一集団に由来する80の植物を半定量的代謝プロファイリングに付した。アルカロイドプロファイルおよび含量の変動が植物の集団にわたって観察された(図158)。2種のエンドファイト株は、異なる特徴的なアルカロイドプロファイルを呈することが観察された。NEA2は、ロリトレムBを産生し、エルゴバリンをまったく産生せず、中等度のレベルのペラミンを産生すると以前に記載されており(van Zijll de Jongら、2008)、一方、NEA6は、低レベルのロリトレムB、中等度のエルゴバリン、および中等度のペラミンを産生する。集団内のロリトレムB産生植物を同定すると、NEA6ではなく、NEA2の存在(植物の大部分において)が確認された。
図158は、ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の集団の代謝プロファイリングを示す。
次いで本試験を、好都合な(高ペラミン、低エルゴバリン、無/低ロリトレムB)毒素プロファイルを有する集団内で個々の植物を同定することに拡張した。SSR分析に基づく遺伝的同一性試験は、エンドファイトの存在および素性を同定し、正確な選択を可能にするのに極めて重要である。植物宿主内の遺伝的差異は、ペラミン産生植物の群にわたる定量的変動によって示されるように、単一エンドファイト遺伝子型(例えば、NEA6)によって特徴付けられるサブグループ内の好都合な毒素プロファイルに影響すると思われた[図159、Table 58(表61)]。データを育種選択プロセスに使用することができる。
要約すると、本試験は、
1.ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の非経験的分子育種のためのツールとしてのアルカロイド(P/E/L)産生のための分子表現型判定法の開発
2.1つの草宿主集団内の2種のエンドファイトからなるペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の概念実証非経験的選択における分子表現型判定法の展開
3.最適なアルカロイド(P/E/L) 産生のための2種のエンドファイトおよび複数の草宿主遺伝型からなるペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の亜集団の有効な選択
を実証した。
1.ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の非経験的分子育種のためのツールとしてのアルカロイド(P/E/L)産生のための分子表現型判定法の開発
2.1つの草宿主集団内の2種のエンドファイトからなるペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の概念実証非経験的選択における分子表現型判定法の展開
3.最適なアルカロイド(P/E/L) 産生のための2種のエンドファイトおよび複数の草宿主遺伝型からなるペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の亜集団の有効な選択
を実証した。
非経験的育種におけるツールとしての分子表現型判定II
現在の飼料草育種は、コスト制限に大部分は起因して広範囲の化合物または分子を検査しない。牧草の質を改善するために共生体の分子表現型判定を適用することによって改善された飼料を育種すると、優良反芻動物栄養分プロファイルを有する飼料栽培品種をもたらすことができる。
現在の飼料草育種は、コスト制限に大部分は起因して広範囲の化合物または分子を検査しない。牧草の質を改善するために共生体の分子表現型判定を適用することによって改善された飼料を育種すると、優良反芻動物栄養分プロファイルを有する飼料栽培品種をもたらすことができる。
本研究の目的は、共生体の育種におけるツールとして使用されうるハイスループット費用効果的分子表現型判定プロトコールを開発することであった。これは、以下の工程によって実現された:
・ 水溶性炭水化物(WSC):タンパク質比によって測定される牧草の質の定量化
- WSC:タンパク質比を改善すると、生産性が改善され、営農体系の環境インパクトが低減されることが予期される
・ 個々の共生体パフォーマンスに基づく選択。
・ 水溶性炭水化物(WSC):タンパク質比によって測定される牧草の質の定量化
- WSC:タンパク質比を改善すると、生産性が改善され、営農体系の環境インパクトが低減されることが予期される
・ 個々の共生体パフォーマンスに基づく選択。
最適なWSC:タンパク質比を有する集団内の個々の植物の同定
図160は、非経験的育種および選択を可能にするための共生体の集団の分子表現型判定の結果を示す。
図160は、非経験的育種および選択を可能にするための共生体の集団の分子表現型判定の結果を示す。
水溶性炭水化物定量化
植物試料中のWSCを定量化するためのいくつかの方法が存在するが、スループットおよびコストにおける様々な限定事項に起因して、いずれも飼料育種に広く採用されていない。
植物試料中のWSCを定量化するためのいくつかの方法が存在するが、スループットおよびコストにおける様々な限定事項に起因して、いずれも飼料育種に広く採用されていない。
開発したプロトコールは、酵素アッセイに基づき、重要な改善は、以下のシステムをもたらす試料処理へのロボットオートメーションの適用である:
・ 高速および半自動
・ グルコース、スクロース、フルクトース、およびフルクタンの個々の濃度の提供
・ 正確であり、ペレニアルライグラスにおける適用が実証されている
・ 酵素法のHPLC結果との相関の実証。
・ 高速および半自動
・ グルコース、スクロース、フルクトース、およびフルクタンの個々の濃度の提供
・ 正確であり、ペレニアルライグラスにおける適用が実証されている
・ 酵素法のHPLC結果との相関の実証。
図161は、グルコースからのグルコース-6-ホスフェートの産生を示す。
図162は、共生体の集団における水溶性炭水化物の存在を示す。
開発したプロトコールは、以下の実験によって例証されている:
・ 3回の技術的複製を伴った約1000のペレニアルライグラス遺伝型×4クローンの複製のコレクションを、確立した実地試験から3つの葉段階でサンプリングした。
・ 試料を加熱処理し、次いで凍結可能させた後、炭水化物抽出ならびにグルコース、フルクトース、スクロース、およびフルクタン含量の酵素判定の半自動パイプラインによって処理した。
・ 1日約400の植物を、このプロトコールを使用して処理した。
・ 高い、および低い炭水化物レベルを有する植物を同定し、引き続いて実験的な概念実証育種工程に進めた。
・ 3回の技術的複製を伴った約1000のペレニアルライグラス遺伝型×4クローンの複製のコレクションを、確立した実地試験から3つの葉段階でサンプリングした。
・ 試料を加熱処理し、次いで凍結可能させた後、炭水化物抽出ならびにグルコース、フルクトース、スクロース、およびフルクタン含量の酵素判定の半自動パイプラインによって処理した。
・ 1日約400の植物を、このプロトコールを使用して処理した。
・ 高い、および低い炭水化物レベルを有する植物を同定し、引き続いて実験的な概念実証育種工程に進めた。
図163は、タンパク質の定量化を示す。
タンパク質の測定は、現在、いくつかの方法を使用して実現されうるが、スループットおよびコストにおける様々な限定事項に起因して、いずれも飼料育種に広く採用されていない。
開発したプロトコールは、確立された比色アッセイに基づき、重要な改善は、以下のシステムをもたらす試料処理へのロボットオートメーションの適用である:
・ 真の植物性タンパク質の測定
・ 比色定量化法
・ 異なる抽出緩衝液の広範な試験および比色法により、現在の方法、すなわち、弱NaOHを用いた抽出、およびブラッドフォードアッセイを使用する定量化、プレートリーダーを使用する検出が最も最適であると識別された。
・ 真の植物性タンパク質の測定
・ 比色定量化法
・ 異なる抽出緩衝液の広範な試験および比色法により、現在の方法、すなわち、弱NaOHを用いた抽出、およびブラッドフォードアッセイを使用する定量化、プレートリーダーを使用する検出が最も最適であると識別された。
実現したこと
要約すると、以下のことが実現された:
1.水溶性炭水化物および総タンパク質の自動分子表現型判定法を、ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の非経験的分子育種のツールとして開発し;
2.これらの分子表現型判定法を、大きなペレニアルライグラス集団にわたる概念実証スクリーニングにおいて展開し;
3.より高い水溶性炭水化物レベルを有するペレニアルライグラス植物の亜集団を、「概念実証」育種工程において選択した。
要約すると、以下のことが実現された:
1.水溶性炭水化物および総タンパク質の自動分子表現型判定法を、ペレニアルライグラス-エンドファイト共生体の非経験的分子育種のツールとして開発し;
2.これらの分子表現型判定法を、大きなペレニアルライグラス集団にわたる概念実証スクリーニングにおいて展開し;
3.より高い水溶性炭水化物レベルを有するペレニアルライグラス植物の亜集団を、「概念実証」育種工程において選択した。
共生体中のエンドファイトを同定するための方法
エンドファイトの存在、素性、および発生率の種子バルク対個々の植物の試験
8つのペレニアルライグラス系統を、NEA2/NEA6エンドファイトの存在、素性、および割合についてSSRマーカーを使用して試験した。
1系統当たり85の植物
1系統当たり23×10の種子バルク
エンドファイトの存在、素性、および発生率の種子バルク対個々の植物の試験
8つのペレニアルライグラス系統を、NEA2/NEA6エンドファイトの存在、素性、および割合についてSSRマーカーを使用して試験した。
1系統当たり85の植物
1系統当たり23×10の種子バルク
要約
・ NEA2がBealey NEA2/NEA6中の支配的なエンドファイトとして同定された。
・ Bealey中のNEA2/NEA6の比率は、2002〜2011年の期間にわたって変化しなかった。
・ おおよそ等しい比率のNEA2/NEA6がTrojan中で観察された。
・ 分げつ試験は、エンドファイトの存在、素性、および発生率を明確に評価するためのロバストな方法である。
・ 各系統中の特定のエンドファイト株発生率の正確なパーセンテージを決定する。
・ エンドファイトフリー植物を同定する。
・ バルク種子試験は、エンドファイト発生率を評価するための表示方法である。
・ 特定の系統内の各エンドファイトの相対的比率を決定する。
・ エンドファイトフリー個体を同定させない。
・ NEA2がBealey NEA2/NEA6中の支配的なエンドファイトとして同定された。
・ Bealey中のNEA2/NEA6の比率は、2002〜2011年の期間にわたって変化しなかった。
・ おおよそ等しい比率のNEA2/NEA6がTrojan中で観察された。
・ 分げつ試験は、エンドファイトの存在、素性、および発生率を明確に評価するためのロバストな方法である。
・ 各系統中の特定のエンドファイト株発生率の正確なパーセンテージを決定する。
・ エンドファイトフリー植物を同定する。
・ バルク種子試験は、エンドファイト発生率を評価するための表示方法である。
・ 特定の系統内の各エンドファイトの相対的比率を決定する。
・ エンドファイトフリー個体を同定させない。
エンドファイト接種ペレニアルライグラス系統の遺伝的純度
・ 5つの系統に由来する種子試料
- Lp513、Lp539、Lp613、Lp660、Lp667としてコード化
・ 複数の種子バルク(1系統当たり23)を3種のマーカーを用いて分析
- ST、NEA2、NEA6を区別する診断能力
・ Lp513、Lp613 - NEA2より多くNEA6を含有
・ Lp660 - NEA2、ST、微量のNEA6を含有
・ Lp667 - ST、NEA6を含有
・ Lp539 - STのみを含有
NEA2、NEA6発生率の以前の評価との関係?
STエンドファイト侵入の起源?
・ 5つの系統に由来する種子試料
- Lp513、Lp539、Lp613、Lp660、Lp667としてコード化
・ 複数の種子バルク(1系統当たり23)を3種のマーカーを用いて分析
- ST、NEA2、NEA6を区別する診断能力
・ Lp513、Lp613 - NEA2より多くNEA6を含有
・ Lp660 - NEA2、ST、微量のNEA6を含有
・ Lp667 - ST、NEA6を含有
・ Lp539 - STのみを含有
NEA2、NEA6発生率の以前の評価との関係?
STエンドファイト侵入の起源?
実現したこと
1.個々の分げつ試料中のエンドファイトの存在、素性、および発生率を判定するための方法の確立
2.バルク種子試料中のエンドファイトの存在、素性、および発生率を判定するための方法の確立。
1.個々の分げつ試料中のエンドファイトの存在、素性、および発生率を判定するための方法の確立
2.バルク種子試料中のエンドファイトの存在、素性、および発生率を判定するための方法の確立。
共生体遺伝子型中の対立遺伝子内容を特徴付けるための方法
宿主遺伝子型中の対立遺伝子内容を特徴付けるための方法
SNPベースマーカーツールをペレニアルライグラスにおいて開発し、イタリアンライグラスに移し、トールフェスクにおいて開発した。
宿主遺伝子型中の対立遺伝子内容を特徴付けるための方法
SNPベースマーカーツールをペレニアルライグラスにおいて開発し、イタリアンライグラスに移し、トールフェスクにおいて開発した。
利用可能な遺伝資源間の遺伝的多様性および関連性の包括的な栽培品種カタログを開発した。
クローン育種苗床を設け、育種決定を補助するために遺伝子型判定をした。
SNPベースマーカーツールを開発して、宿主植物およびエンドファイトを同時に遺伝子型判定した。
SNPツールを、配列ベースアッセイシステムにおいて約1,000個の種子に対して種子バッチの純度およびエンドファイト含量を評価するために開発した。
共生体の同時遺伝子型判定を展開し、例証した。
・プロトコール:
- 種子2.5gを粉砕する
- DNAを抽出する
- DNAに対して384 PCRを実施する
- PCR産物をプールする
- illuminaアダプターでライゲーションする
- 試料を増幅する
- illumina HiSeq200で配列決定する - 単一レーンで1〜2%のスパイク
- LINUXで創製した2つの工程パイプラインを使用してデータを処理する
- 一対の受託開発のRスクリプトを使用してデータを分析する
・プロトコール:
- 種子2.5gを粉砕する
- DNAを抽出する
- DNAに対して384 PCRを実施する
- PCR産物をプールする
- illuminaアダプターでライゲーションする
- 試料を増幅する
- illumina HiSeq200で配列決定する - 単一レーンで1〜2%のスパイク
- LINUXで創製した2つの工程パイプラインを使用してデータを処理する
- 一対の受託開発のRスクリプトを使用してデータを分析する
図164および図165は、遺伝資源間の遺伝的多様性および関連性を示す。
配列決定による遺伝子型判定
開発中のプロトコール-:
・ ゲノムを分子のマーカーで飽和させる
・ 1試料当たりの低コスト
・ ハイスループットが可能
・ ゲノム配列データが開発を支援することになる
・ トウモロコシおよびオオムギにおける最初の試験
・ オオムギ遺伝子マップにマッピングされた24,186マーカー
・ トウモロコシにおいて開発した約200,000マーカー
・ 公開プロトコール - Elshireら、2011年5月、PlosOne
・ 社内で開発した96の初期受託開発バーコード
に対する配列決定のコストの低減の適用。
開発中のプロトコール-:
・ ゲノムを分子のマーカーで飽和させる
・ 1試料当たりの低コスト
・ ハイスループットが可能
・ ゲノム配列データが開発を支援することになる
・ トウモロコシおよびオオムギにおける最初の試験
・ オオムギ遺伝子マップにマッピングされた24,186マーカー
・ トウモロコシにおいて開発した約200,000マーカー
・ 公開プロトコール - Elshireら、2011年5月、PlosOne
・ 社内で開発した96の初期受託開発バーコード
に対する配列決定のコストの低減の適用。
図166は、配列決定による遺伝子型判定を示す。
図167は、配列決定による遺伝子型判定の手順を示す。
育種選択プログラム
育種プログラムに利用可能なデータセットを拡張して、植物の選択は、利得を最大にするために洗練された計算ツールを必要とすることになる。
育種プログラムに利用可能なデータセットを拡張して、植物の選択は、利得を最大にするために洗練された計算ツールを必要とすることになる。
プログラム方法:
すべての対立遺伝子バリアントを保存する表現的に優良な個体のサブセットの選択。
すべての対立遺伝子バリアントを保存する表現的に優良な個体のサブセットの選択。
プログラム設計:
ユーザーが、選択するサブセットのサイズを定義する。
ユーザーが、選択するサブセットのサイズを定義する。
プログラムが、集団内で見られるすべての対立遺伝子変異を保つ個体のサブセットを選択する。
プログラムが、ユーザーが定義したサブセットのサイズに対して優良な個体を選択する。
植物の素性、平均表現型値、および欠損した対立遺伝子の数を出力する。
表現型値は1桁であるが、複合値も生成されうる。
例:1,000の植物から150の植物の選択- 処理時間 約1時間。
栽培品種副選択の潜在的な図式
・ クローンの苗床内で代表される栽培品種から、PG one50およびLP443を、副選択のために選択した。
・ 全体的な集団の対立遺伝子頻度を維持しながら、フェノミクスパフォーマンスおよび/または関連マーカーに基づいて栽培品種内で選択する。
・ 約6%の優良植物が同定され、一方、約20〜30の個体が、集団多様性を保持するのに必要であることが予期された。
・ 初期の試みでの標的形質は、質 - 消化率およびWSCであった。
・ 多交雑される苗床から植物のコホートを同定した。
・ 交雑を実施し - 種子を収穫および計数し - 発芽を後に続けた。
・ PG one50対PG one50副選択およびLP443対LP443副選択のトライアルを後に続けた。
・ 多くの形質に適用できるアプリケーション、より高い遺伝率を伴う可能性が高いより大きい成功。
・ クローンの苗床内で代表される栽培品種から、PG one50およびLP443を、副選択のために選択した。
・ 全体的な集団の対立遺伝子頻度を維持しながら、フェノミクスパフォーマンスおよび/または関連マーカーに基づいて栽培品種内で選択する。
・ 約6%の優良植物が同定され、一方、約20〜30の個体が、集団多様性を保持するのに必要であることが予期された。
・ 初期の試みでの標的形質は、質 - 消化率およびWSCであった。
・ 多交雑される苗床から植物のコホートを同定した。
・ 交雑を実施し - 種子を収穫および計数し - 発芽を後に続けた。
・ PG one50対PG one50副選択およびLP443対LP443副選択のトライアルを後に続けた。
・ 多くの形質に適用できるアプリケーション、より高い遺伝率を伴う可能性が高いより大きい成功。
実現したこと
1.葉組織試料から共生体を遺伝子型判定するための方法の確立。
2.種子バルク試料から共生体を遺伝子型判定するための方法の確立。
3.集団内の遺伝的多様性を保存しながら優良個体を選択するための計算育種ツールの確立。
1.葉組織試料から共生体を遺伝子型判定するための方法の確立。
2.種子バルク試料から共生体を遺伝子型判定するための方法の確立。
3.集団内の遺伝的多様性を保存しながら優良個体を選択するための計算育種ツールの確立。
飼料植物種におけるゲノム選択
要旨
ゲノム選択(GS)は、ゲノムワイドに分布したすべてのマーカーに基づく育種価の予測によって、家庭動物および作物の改善におけるDNA配列多型を活用するための強力な新しい方法である。全畜産産業の広い範囲を支える飼料草およびマメ科植物は、GS実施の重要な標的であり、その理由は、改善のための多くの重要な標的形質は、測定するのが困難または高価であり、選択候補のライフサイクルの後期に測定されるためである。候補種の範囲にわたって変動するいくつかの生物学的因子、例えば、生殖モードおよび倍数体ゲノムアーキテクチャなどは、GSの課題および機会の両方を提示する。飼料育種プログラムの一般的な特質を、代表的な種群(ライグラス)のゲノム資源の状態とともに記載する。単一ラウンドに以前は必要であった時間内に重要な農学的形質の2ラウンドの選択を可能にし、このような特徴についての遺伝獲得率を潜在的に倍加する、GSを組み込むライグラスの育種スキームを記載する。ライグラス育種でGSを実施するのに主要な課題である極めて限られた程度の連鎖不均衡に対処する。このストラテジーは、コストを最小限にするDNA配列決定技術の最近の進歩も組み込む。
要旨
ゲノム選択(GS)は、ゲノムワイドに分布したすべてのマーカーに基づく育種価の予測によって、家庭動物および作物の改善におけるDNA配列多型を活用するための強力な新しい方法である。全畜産産業の広い範囲を支える飼料草およびマメ科植物は、GS実施の重要な標的であり、その理由は、改善のための多くの重要な標的形質は、測定するのが困難または高価であり、選択候補のライフサイクルの後期に測定されるためである。候補種の範囲にわたって変動するいくつかの生物学的因子、例えば、生殖モードおよび倍数体ゲノムアーキテクチャなどは、GSの課題および機会の両方を提示する。飼料育種プログラムの一般的な特質を、代表的な種群(ライグラス)のゲノム資源の状態とともに記載する。単一ラウンドに以前は必要であった時間内に重要な農学的形質の2ラウンドの選択を可能にし、このような特徴についての遺伝獲得率を潜在的に倍加する、GSを組み込むライグラスの育種スキームを記載する。ライグラス育種でGSを実施するのに主要な課題である極めて限られた程度の連鎖不均衡に対処する。このストラテジーは、コストを最小限にするDNA配列決定技術の最近の進歩も組み込む。
代替手法は、ゲノム選択(GS)として公知の手法において、育種価を予測するのにすべてのゲノムワイドに分布したマーカーを同時に使用することである(Meuwissenら、2001)。GSは、すべてのQTLが少なくとも1つのマーカー遺伝子座を有するLD内にあることが予期されるような十分な密度であるマーカーのパネルを使用する。MASに対してGSの2つの利点がある。第一に、マーカー効果は、育種価を予測するのに使用されるために有意性閾値を越える必要がないので、遺伝分散のすべては、マーカーによって潜在的に捕捉されうる。第二に、マーカー効果は、複数の試験によって上向きにバイアスされない。このことは、GWASから得られるマーカー効果と対照的であり、多数が試験されることに起因して、有意性閾値を越えるのは、好都合な誤差項を有するマーカーである可能性が高い(Beavis、1994)。
GSを実施するために、既知の遺伝子型および表現型の両方を有する個体の参照集団を、マーカー遺伝子型からゲノム推定育種価(GEBV)を予測する予測方程式を導出するのに使用する。次いでこの予測方程式を使用して、遺伝子型が得られたが、潜在的に表現型はまったく得られていない選択候補のための育種価を推定することができる。シミュレーション試験では、選択候補のためのGEBVの精度(遺伝獲得量の割合を決定するGEBVの真の育種価との相関)は、0.85もの高さとなりうる(Meuwissenら、2001)。実際には、これほど大きい精度値はまだ報告されていないが、最大0.71のGEBVの精度がホルスタイン乳牛で報告された(Van Radenら、2009)。
改善プログラムのためのGEBVの利用可能性の暗示は、重大でありうる。GSは、マーカーパネルを用いた遺伝子型判定のみの価格で、正確な選択決定を標的生物のライフサイクルの早期に行うことを可能にする。遺伝獲得量の割合に対するGSのインパクトは、
・ 飼料中の牧草の質または穀類中の穀物の質などの、測定するのが高価または困難であり、
・ 穀類の線虫感染抵抗性など、個体の著しい損傷または破壊によってのみ測定可能であり、したがって、その個体から引き続いて育種することを妨げ、
・ 農作穀物収量など、寿命の後期に、または生存期間もしくは栄養持続性など、個体が育種のために選択された後に発現される
のいずれかである形質について最高になる。
・ 飼料中の牧草の質または穀類中の穀物の質などの、測定するのが高価または困難であり、
・ 穀類の線虫感染抵抗性など、個体の著しい損傷または破壊によってのみ測定可能であり、したがって、その個体から引き続いて育種することを妨げ、
・ 農作穀物収量など、寿命の後期に、または生存期間もしくは栄養持続性など、個体が育種のために選択された後に発現される
のいずれかである形質について最高になる。
作物育種のためのGSの潜在的価値は、認識されている(Heffnerら、2009;Janninckら、2010)。飼料では、牧草の収量および質は、飼料改善のための重要な形質であり、単位量の肉または乳への飼料転換を支持する。これらの特徴は、高価および/または破壊的な晩年の測定を必要とするので、GSにとって良好な候補をもたらす。現場持続性などの形質も、明らかな対象である。この項目は、飼料におけるGSの展望に関連した現在の知識の点検をもたらし、実施のための可能なストラテジーを記述する。
標的種の生物学
GSの原理を飼料種に適用するための展望の考慮において、生物学の関連した側面、例えば、生殖モード、倍数体状態、および共生の相互作用などを考慮しなければならない。これらの要因は、手法が開拓された異系交雑、二倍体動物種の性質と著しく異なる場合がある。オーストラリアの畜産農業で現在および将来使用するための主要な牧草種は、Table 63(表66)でこれらの複数の生物学的要因に関して分類され、後続のセクションでのGS適用に関する各要因の暗示について解説が行われている。
GSの原理を飼料種に適用するための展望の考慮において、生物学の関連した側面、例えば、生殖モード、倍数体状態、および共生の相互作用などを考慮しなければならない。これらの要因は、手法が開拓された異系交雑、二倍体動物種の性質と著しく異なる場合がある。オーストラリアの畜産農業で現在および将来使用するための主要な牧草種は、Table 63(表66)でこれらの複数の生物学的要因に関して分類され、後続のセクションでのGS適用に関する各要因の暗示について解説が行われている。
1.1 分類学的分類
いくつかの植物種は、世界的な畜産農業にとって重要であり、大部分は、草[イネ科(Poaceae)]またはマメ科植物[マメ科(Fabaceae)]ファミリーに属する。草およびマメ科植物は、別個に、または混合草地でコンパニオン種として組み合わせて栽培される。最も重要な温帯牧草種は、寒地型草イチゴツナギ亜科(Pooideae)のイチゴツナギ連(Poeae)内に存在する2つの密接に関連する属であるロリウム-ウシノケグサ種複合体(ライグラスおよびウシノケグサ)のメンバーであり、対照的に、暖地型牧草の様々な種[(ブラキアリア属、スズメノヒエ(Paspalum)属、スズメガヤ(Eragrostis)属、およびペニセタム(Pennisetum)属のメンバー]は、キビ亜科(Panicoideae)内のいくつかの連に属する。
いくつかの植物種は、世界的な畜産農業にとって重要であり、大部分は、草[イネ科(Poaceae)]またはマメ科植物[マメ科(Fabaceae)]ファミリーに属する。草およびマメ科植物は、別個に、または混合草地でコンパニオン種として組み合わせて栽培される。最も重要な温帯牧草種は、寒地型草イチゴツナギ亜科(Pooideae)のイチゴツナギ連(Poeae)内に存在する2つの密接に関連する属であるロリウム-ウシノケグサ種複合体(ライグラスおよびウシノケグサ)のメンバーであり、対照的に、暖地型牧草の様々な種[(ブラキアリア属、スズメノヒエ(Paspalum)属、スズメガヤ(Eragrostis)属、およびペニセタム(Pennisetum)属のメンバー]は、キビ亜科(Panicoideae)内のいくつかの連に属する。
重要な寒地型種は主に、マメ科クレードのホロガレギナ(Hologalegina)のシャジクソウ連(Trifolieae)内のウマゴヤシ(Medicago)属{アルファルファ(alfalfa)[アルファルファ(Medicago sativa L.)を含めたウマゴヤシ(medic)]}ならびにジャジクソウ属(Trifolium){シロツメクサ(white clover)[シロツメクサ(Trifolium repens L.)]およびアカツメクサ(red clover)[アカツメクサ(Trifolium pratense L.)を含めたクローバー]}に属する。カワラケツメイ(Chamaecrista)属、ナンバンアカバナアズキ(Macroptilium)属、スティロサンテス(Stylosanthes)属、セントロセマ(Centrosema)属、およびヌスビトハギ(Desmodium)属のメンバーを含めて、いくつかの農学的に重要な暖地型牧草マメ科植物も存在する。
1.2 生殖モード
温帯飼料種の大部分[サブタレニアンクローバー、T.サブテラネウム.L(T. subterraneum L.)を例外として]は、他家受粉に応じて絶対異系交配(obligate outbreeding)(他家生殖)を呈する。例としては、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、トールフェスク、メドウフェスク[フェスツカ・プラテシス Hud. syn. L.プラテンス(Festuca pratensis Huds. syn. L. pratense)]、シロツメクサ、およびアルファルファがある。近親交配の阻害は、遺伝的にコントロールされた自家不和合性(SI)システムに起因し、このシステムでは、不適合の花粉-柱頭相互作用が雄および雌の生殖組織内でSI遺伝子座対立遺伝子の特定のマッチングから生じる。
温帯飼料種の大部分[サブタレニアンクローバー、T.サブテラネウム.L(T. subterraneum L.)を例外として]は、他家受粉に応じて絶対異系交配(obligate outbreeding)(他家生殖)を呈する。例としては、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、トールフェスク、メドウフェスク[フェスツカ・プラテシス Hud. syn. L.プラテンス(Festuca pratensis Huds. syn. L. pratense)]、シロツメクサ、およびアルファルファがある。近親交配の阻害は、遺伝的にコントロールされた自家不和合性(SI)システムに起因し、このシステムでは、不適合の花粉-柱頭相互作用が雄および雌の生殖組織内でSI遺伝子座対立遺伝子の特定のマッチングから生じる。
雄配偶子表現型がもっぱらその自己のハプロイド遺伝子型によって決定される配偶体SI(GSI)システムは、飼料草およびマメ科植物に特徴的である。ペレニアルライグラスなどの牧草種については、SIは、高レベルの異型接合性および異種性に寄与し、その結果、集団内多様性は一般に、集団間ばらつきを越える(Guthridgeら、2001: Wangら、2009)。このことは、以下に記載するように、これらの種における順調なGS適用の展望に重要である。特定の遺伝子型のSI対立遺伝子含量の知識が限られていることは、特に、少数の基礎クローンに基づく、制限されたベース栽培品種(Guthridgeら、2001)にとって、標的品種開発の潜在的な障害である。受精能および種子収量に対する効果、ならびに有益な遺伝的バリアントの順列に対する制約は、自家受精下で最も切実であり、または完全同胞などの閉鎖育種遺伝子型間で反駁する。GS実施との関連で、絶対異系交配は、高レベルの遺伝子型異型接合性、およびGSが順調に適用された家畜種(例えば、The Bovine HapMap Consortium 2009)におけるより高い可能性が高い多型の割合をもたらす。
アポミクシスは、胚発生が非還元卵細胞から父系の寄与の非存在下で進行する異なる生殖モードを表す。したがってアポミクシスの産物は、母系遺伝子型のクローンである。単為生殖繁殖システムは、優良遺伝子型を保ち、増倍させる能力に起因して植物育種家にとって高度に魅力的である(Spielmanら、2003)。アポミクシスは通常、雑種性および/または倍数性と関連し、形質の発現は、一般に不完全であり、その結果、有性および無性受精産物の混合物が単一植物から得られる。バリエーションも、単一集団内に完全に有性の二倍体遺伝子型および通性アポミクシス倍数体遺伝子型を伴って、種内で観察される。育種改善の標的であるアポミクシス性暖地型草としては、ブラキアリア(シグナルグラス)、スズメノヒエ(ダリスグラス)、およびペニセタム(栽培トウジンビエの類縁体)、ならびにシナダレスズメガヤ[Eragrostis curvula (Schrad.) Nees][シナダレスズメガヤ(weeping lovegrass)](Pessinoら、1999)のいくつかの種がある。GSに関して、最適な遺伝子型の他殖性有性二倍体レベルでの選択は、倍数体単為生殖レベルへの移行に基づいて大規模繁殖と非常に有効に結び付けることができる。
標的種も、一年生または多年生の生育習性の観点から変化し、大部分は、短寿命または長寿命の多年生のものである。この性質は、GSにとって潜在的に有利であり、その理由は、単一の完全に遺伝子型判定された個体に由来するクローンの複製を、いくつかの別個の環境にわたって複数の形質について評価することができ、GEBVの派生物の表現型評価の信頼度を増大させるためである。アポミクシスによる単一遺伝子型の単為生殖繁殖は、同様の質の情報を得ることを可能にしうる。
1.3 倍数性
別個の分類群間のハイブリダイゼーションイベントに由来する異質倍数体について、GSの実現可能性に対する最も重要な効果は、2つの要素、すなわち、SNP発見および検証のプロセスに提示される重要な課題、ならびにこのような突然変異が単一サブゲノムから分離するだけである場合、原因となる多型と関連したSNPを確実にアッセイするための要件からなる(Kaurら、2012)。前者は、真性SNP(サブゲノム内の対立遺伝子間の相同バリアント)、同祖配列バリアント(HSV)(各サブゲノム中の対応する遺伝子座の中で生じる)、およびパラロガスな配列バリアント(PSV)(サブゲノム内およびサブゲノム間の両方で重複した遺伝子の中で生じる)を区別する要件に起因して生じる(Handら、2008;Lawlessら、2009)。この問題の部分的な解決策は、配列決定の深度(Marguliesら、2005)、およびサブゲノム構造を予測するための二倍体(2×)前駆細胞との比較に基づいて、異質四倍体(2n=4×=32)シロツメクサ(Handら、2008)および異質六倍体トールフェスク(2n=6×=42)(Handら、2010)について確立されている。
別個の分類群間のハイブリダイゼーションイベントに由来する異質倍数体について、GSの実現可能性に対する最も重要な効果は、2つの要素、すなわち、SNP発見および検証のプロセスに提示される重要な課題、ならびにこのような突然変異が単一サブゲノムから分離するだけである場合、原因となる多型と関連したSNPを確実にアッセイするための要件からなる(Kaurら、2012)。前者は、真性SNP(サブゲノム内の対立遺伝子間の相同バリアント)、同祖配列バリアント(HSV)(各サブゲノム中の対応する遺伝子座の中で生じる)、およびパラロガスな配列バリアント(PSV)(サブゲノム内およびサブゲノム間の両方で重複した遺伝子の中で生じる)を区別する要件に起因して生じる(Handら、2008;Lawlessら、2009)。この問題の部分的な解決策は、配列決定の深度(Marguliesら、2005)、およびサブゲノム構造を予測するための二倍体(2×)前駆細胞との比較に基づいて、異質四倍体(2n=4×=32)シロツメクサ(Handら、2008)および異質六倍体トールフェスク(2n=6×=42)(Handら、2010)について確立されている。
単一分類群内の染色体倍加イベントから一般に生じる同質倍数体飼料種としては、アルファルファ、ならびにライグラスの人工的に生成された品種、ならびにカモガヤ[オーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)]、セイヨウミヤコグサ( bird's foot trefoil)[セイヨウミヤコグサ(Lotus corniculatus L.)]、およびスムーズブロムグラス[コスズメノチャヒキ(Bromus inermis L.)]などの種がある。同質倍数体中のSNP発見は、異質倍数体についてより複雑でない可能性が高いが、定量的な遺伝子型判定(対立遺伝子投与量の判定)、正確なハプロタイプ再構築、およびマーカー-形質遺伝子リンケージの検証の要件に起因して、GS試験の追加の課題が生じることが予期されうる。
1.4 共生植物-微生物アソシエーション
牧草およびマメ科植物はともに、無性微生物種と相互に有益な共生アソシエーションを形成する。したがってGS実施のためのスキームは、アソシエーションの適合性および安定性を最適にするために、適応される共生体の同時選択を標的にするように設計することができる。草エンドファイトの最良に特徴付けられているものは、子嚢菌目およびバッカクキン科の真菌種である。温帯草では、有性状態の存在および非存在に起因する無性世代-有性世代関係が、ネオティホディウム属およびエピクロエ属のメンバー間で観察される。ネオティホディウムエンドファイトは、物理的な保護および栄養と引き換えに、無脊椎動物植食性の阻止および非生物的ストレス寛容性の寛解によって宿主草に有益な効果を付与する。
牧草およびマメ科植物はともに、無性微生物種と相互に有益な共生アソシエーションを形成する。したがってGS実施のためのスキームは、アソシエーションの適合性および安定性を最適にするために、適応される共生体の同時選択を標的にするように設計することができる。草エンドファイトの最良に特徴付けられているものは、子嚢菌目およびバッカクキン科の真菌種である。温帯草では、有性状態の存在および非存在に起因する無性世代-有性世代関係が、ネオティホディウム属およびエピクロエ属のメンバー間で観察される。ネオティホディウムエンドファイトは、物理的な保護および栄養と引き換えに、無脊椎動物植食性の阻止および非生物的ストレス寛容性の寛解によって宿主草に有益な効果を付与する。
マメ科植物種は、ほとんどがリゾビウム目(Rhizobiales)に属する一連のプロテオバクテリア種と共生相互作用を形成する。根粒菌は、マメ科植物の根の特殊な小結節内に隔離されており、酸素制限環境において大気窒素(N2)のアンモニウム(NH4 +)への生物学的固定を実施する(Sessitschら、2001)。
1.5 標的形質
牧草の収量および質は、飼料種の一次生産形質である。後者は、消化率の変化(細胞壁内のセルロースおよびリグニンポリマー含量に関連した)および草食動物にエネルギーを供給するためのオリゴサッカライド炭水化物の利用可能性によって主にコントロールされる(Coganら、2005)。質の他の側面には、タンパク質に富むマメ科食餌に関連し、縮合型タンニンの存在によって改善される反芻動物における膨満の低減が含まれる。生物ストレス耐性特徴には、ウイルス、細菌、および真菌病原体、ならびに無脊椎動物害虫に対する応答が含まれる。例としては、ルーサンおよびシロツメクサの両方のアルファルファモザイクウイルス(AMV)、ならびにライグラス(プッシニア・コロナタ病菌ロリイ)のクラウン病原体がある(Dracatosら、2010)。非生物的ストレス関連形質には、飼料草における浸水(Pearsonら、2010)および乾燥、ならびにクローバーにおけるアルミニウム毒性、リン欠乏、および生理食塩水ストレスに対する寛容性が含まれる。生存可能な種子を十分な量で生成する能力は、草および牧草マメ科植物品種の両方にとって重要である。これらの形質のすべては、労力を要する、高価な、破壊的な、または後期ライフサイクルの測定の要件に起因して、GSの良好な標的である。
牧草の収量および質は、飼料種の一次生産形質である。後者は、消化率の変化(細胞壁内のセルロースおよびリグニンポリマー含量に関連した)および草食動物にエネルギーを供給するためのオリゴサッカライド炭水化物の利用可能性によって主にコントロールされる(Coganら、2005)。質の他の側面には、タンパク質に富むマメ科食餌に関連し、縮合型タンニンの存在によって改善される反芻動物における膨満の低減が含まれる。生物ストレス耐性特徴には、ウイルス、細菌、および真菌病原体、ならびに無脊椎動物害虫に対する応答が含まれる。例としては、ルーサンおよびシロツメクサの両方のアルファルファモザイクウイルス(AMV)、ならびにライグラス(プッシニア・コロナタ病菌ロリイ)のクラウン病原体がある(Dracatosら、2010)。非生物的ストレス関連形質には、飼料草における浸水(Pearsonら、2010)および乾燥、ならびにクローバーにおけるアルミニウム毒性、リン欠乏、および生理食塩水ストレスに対する寛容性が含まれる。生存可能な種子を十分な量で生成する能力は、草および牧草マメ科植物品種の両方にとって重要である。これらの形質のすべては、労力を要する、高価な、破壊的な、または後期ライフサイクルの測定の要件に起因して、GSの良好な標的である。
牧草植物育種プログラムの構造および目的
育種プログラムの多くの異なる形態が、牧草植物種について実施されている。このような育種プログラムの関連した機能のほとんどを記述する一般的なスキームを、図168に表す。商業活動の大部分は、最大10,000個体のベース集団(population)の確立から始まり、ファミリー内の種子増殖が続き、集団(mass)選択のために最大100,000個体を生成するストラテジーに基づいてきた。放牧圧下での持続の評価、および視覚的評価(フィールドで間隔を置いた植物として)が、評価される遺伝子型の数が10分の1低減した副選択に使用される。最大1,000の潜在的な親クローンの生き残った群が、収量および持続性などの重要なパフォーマンス特性についてさらなる評価を受ける。親の育種価の判定は、いくつかの実験的方法を使用することによって得ることができる(VogelおよびPedersen、1993)。半同胞後代検定(HSPT)では、選択された遺伝子型からの母系由来の子孫が、環境変化を混乱させるのを最小限にするために複製表現型試行で評価され、親の一般組合せ能力(GCA)についての情報を得る。完全同胞後代検定(FSPT)では、優れたペアクロス由来ファミリーの同定によって親遺伝子型の特定組合せ能力(SCA)が測定される。ファミリー内およびファミリー間選択(WBFS)では、複数の多交雑(選択された個体間のランダムな相互交配)を確立し、各母植物からの等しい種子数の収穫およびバルキング、ならびに重要な生成特徴についての複製された間隔を置いた植物の半同胞子孫苗床を確立および評価する。
育種プログラムの多くの異なる形態が、牧草植物種について実施されている。このような育種プログラムの関連した機能のほとんどを記述する一般的なスキームを、図168に表す。商業活動の大部分は、最大10,000個体のベース集団(population)の確立から始まり、ファミリー内の種子増殖が続き、集団(mass)選択のために最大100,000個体を生成するストラテジーに基づいてきた。放牧圧下での持続の評価、および視覚的評価(フィールドで間隔を置いた植物として)が、評価される遺伝子型の数が10分の1低減した副選択に使用される。最大1,000の潜在的な親クローンの生き残った群が、収量および持続性などの重要なパフォーマンス特性についてさらなる評価を受ける。親の育種価の判定は、いくつかの実験的方法を使用することによって得ることができる(VogelおよびPedersen、1993)。半同胞後代検定(HSPT)では、選択された遺伝子型からの母系由来の子孫が、環境変化を混乱させるのを最小限にするために複製表現型試行で評価され、親の一般組合せ能力(GCA)についての情報を得る。完全同胞後代検定(FSPT)では、優れたペアクロス由来ファミリーの同定によって親遺伝子型の特定組合せ能力(SCA)が測定される。ファミリー内およびファミリー間選択(WBFS)では、複数の多交雑(選択された個体間のランダムな相互交配)を確立し、各母植物からの等しい種子数の収穫およびバルキング、ならびに重要な生成特徴についての複製された間隔を置いた植物の半同胞子孫苗床を確立および評価する。
原種(Syn0)遺伝子型を選択した後、合成1(Syn1)集団を、通常多交雑によって、一般的ではないが、ダイアレル構造中の各親間の交雑に由来するF1種子の組合せによって生成する。原種個体の数は、ペレニアルライグラスについて4という低さ(しかしイタリアンライグラスについてはより高い)から、背高カモジグサおよびアルファルファなどの倍数体種について50〜100まで変化しうる(BrayおよびIrwin、1999)。次いで、合成2(Syn2)集団を、単一の共通の花粉雲内で受精された母系の親からの種子収穫を通じて、Syn1増殖によって得る。次いでSyn2集団を、重要な形質について複数の環境中で評価し、品種として商用リリースするために一集団を選択する。
この一般的なスキームの特定のバージョンを実施する商業的な育種プログラムは一般に、6〜9年の期間内での選択的遺伝的組み換えおよび後続の選択/評価の2サイクルを伴うことになる(図168)。これらの段階のための長い時間枠を考慮すると、GSストラテジーに基づいて遺伝獲得量を加速する主要な機会がある。しかし、商業的な飼料育種プログラムでGSを実施すると、ゲノム技術の開発の少なくとも既存の段階で、技術を完全に活用するのに主要な構造変化が要求される可能性が高い。現在のシステムでは、基礎クローンは、まれに保持され、リネージ構造の詳細は一般に記録されておらず、育種価の推定の家系ベース計算が妨げられる。このパラダイムにおける個々の遺伝子型の価値は、相対的に低く、高価な遺伝子型判定分析および/または表現型特徴付けに依存するストラテジーを適用する機会を限定する。したがって、特定の遺伝子型のクローン苗床評価による家系ベース育種(または少なくとも、家系構造を捕捉するためのマーカー情報の使用)への移行は、牧草植物育種におけるGSの実施に向けた重要な工程である。
ライグラスの育種にGSを適用するための要件
主要な飼料種のうちで、ライグラスおよびアルファルファは現在、最良に開発されたひと揃いの遺伝子およびゲノムの資源を有する。しかし、ライグラスの遺伝系は、家庭動物のものとほぼ間違いなくより同様である(異系交配、二倍体分類群として)ので、これらの種は、飼料におけるGSストラテジーの開発の潜在的なテストケースをもたらす。この目的を実現するために、いくつかの重要な限定事項を克服しなければならない。
主要な飼料種のうちで、ライグラスおよびアルファルファは現在、最良に開発されたひと揃いの遺伝子およびゲノムの資源を有する。しかし、ライグラスの遺伝系は、家庭動物のものとほぼ間違いなくより同様である(異系交配、二倍体分類群として)ので、これらの種は、飼料におけるGSストラテジーの開発の潜在的なテストケースをもたらす。この目的を実現するために、いくつかの重要な限定事項を克服しなければならない。
1.6 配列多型の利用可能性
GSは、妥当なコストで多数の個体にわたって遺伝子型アッセイをすることができるゲノムワイドに分布した配列多型のパネルを必要とする。SNPは、ゲノム中の高い存在量、および正確で安価な検出技術の利用可能性を前提として、ほとんどの種においてGSを適用するのに最適なマーカーとして確立された。しかし、他のタイプの分子のマーカーも理論的に、上述した基準を満たすGS対象に使用することができる。
GSは、妥当なコストで多数の個体にわたって遺伝子型アッセイをすることができるゲノムワイドに分布した配列多型のパネルを必要とする。SNPは、ゲノム中の高い存在量、および正確で安価な検出技術の利用可能性を前提として、ほとんどの種においてGSを適用するのに最適なマーカーとして確立された。しかし、他のタイプの分子のマーカーも理論的に、上述した基準を満たすGS対象に使用することができる。
ペレニアルライグラスのゲノム資源の開発は、最近まで、主要な穀類種、例えば、イネ、トウモロコシ、コムギ、およびオオムギなどと比較して相対的に遅かった。ペレニアルライグラスの最初の大規模SNP発見は、遺伝子配列の機能的選択、完全同胞マッピングファミリーの親からのアンプリコン生成、その後のメンデルの伝達試験の使用によるクローニング、配列決定、整列および検証によって実施された(Coganら、2006)。この方法は、複数の機能クラスに由来する遺伝子に適用され、限られた数のサンプリングされたハプロタイプから高レベルのヌクレオチド多様性が検出された。複数のSNP発見研究(Coganら、2006;Xingら、2007;Dracatosら、2008;Dracatosら、2009;Brazauskasら、2010;Fiilら、2011)からのコンセンサスは、SNP頻度は一般に、遺伝子の素性および遺伝子型の数に応じて20〜150bp当たり1の間で変化することである。複数(約500遺伝子型)からのプールした遺伝子特異的アンプリコンのDNA配列決定は、20〜25bp当たり1の間の高い「全体的な」平均値をさらに示唆する(Coganら、2010a)。
ゲノムワイドな分布を有するより大きい数のSNPを生成するために、いくつかの手法が実施された。1つの早期の手法では、候補遺伝子の群が選択され、これらの領域に由来するプールしたアンプリコンが、第2世代Roche GS FLXプラットフォームを使用して配列決定された。得られたSNPは、Illumina GoldenGate(商標)オリゴヌクレオチドライゲーション-増幅384プレックスアッセイを使用する遺伝子型判定のためにフォーマットされた(Coganら、2010c)。より広いゲノムカバー率を伴ったより大きい数のSNPの発見を可能にする手法は、プールされたシーケンシングについて、ライグラスゲノムにわたって一様に分布したエクソン領域を選択するための比較ゲノムに基づく。この活動の「概念実証」は、SI遺伝子座の細かいスケールの遺伝子および物理的マッピングに由来した(Shinozukaら、2010)。より一般的なストラテジーは、ペレニアルライグラスとの保存されたシンテニーが以前に明確化された(Jonesら、2002a)パン用コムギからの物理的マッピングデータを活用して、B.ジスタキオン(B. distachyon)のドラフトゲノムと整列させ、したがって、アンプリコン設計およびプールされたシーケンシングのために選択されたオルソロガスなライグラスESTに対して、一様に間隔を置かれたブラキポディウムの遺伝子鋳型を使用した(Coganら、2010d)。
複雑性低減方法も、C0t濾過および低メチル化などの方法を使用して、全遺伝子空間を調査するのに有用である(Forsterら、2010)。まとめると、上述した発見活動により、家畜GWASおよびGS研究に使用されたものと類似の集積高密度オリゴヌクレオチドベース遺伝子型判定チップの初期設計を支持するのに十分な約20,000の予測SNP遺伝子座がもたらされた。しかし、現在のシーケンス技術のパワーの劇的な増大は、全ゲノム配列決定自体は、対比される遺伝子型間の比較と一緒に、現在、ゲノムワイドなSNP発見へのより費用効果的な経路であることを示す。複雑なイネ科ゲノムの完全なアセンブリーは、第2世代プラットフォームにとって依然として高度に挑戦的である(Gupta、2008)。しかし、ユニジーンコンティグとしての遺伝子空間のアセンブリーは、ペレニアルライグラスゲノムの約60倍のカバー率をもたらしたIllumina Hi-Seqを用いた配列決定に基づいて現在実現可能である(Coganら、2011)。
近い将来に、ライグラスなどの種におけるSNP発見および後続の遺伝子型判定は、遺伝子型判定自体から「ジェノタイピング-バイ-シークエンシング」(GBS)法への移行によって収束する可能性が高い(Huangら、2009、Elshireら、2011)。例えば、制限部位関連DNA(RAD)法(Bairdら、2008)は、特定の遺伝子型からの低減した複雑性表現の第2世代配列決定によって本質的に無限のセットの配列多型へのアクセスをもたらす(Wangら、2011)。この手法は、ライグラスおよび他の飼料種の集団構造および現在の育種慣習を考慮して必要である多数のマーカーおよび低コストの遺伝子型判定を得るのに、これらの農作物にとって本質的である可能性が高い。
1.7 ライグラスにおける限られたLDの課題
任意のGS実験の設計に対する2つの重要な疑問は、要求されるSNPの数、および有用な精度での選択候補のGEBVを予測するために参照集団内で遺伝子型判定および表現型判定されなければならない個体の数である。両場合の答えは、標的種におけるLDの程度に決定的に依存する。LDは一般に、r2統計によって測定され、これは、QTLとのアソシエーションを有するSNPによって説明される分散の比率として解釈することもできる。ゲノムワイドなLDの程度は、特に、大きいNeを有する異系交配種において、過去の有効な集団サイズによって大部分は判定される。r2の期待値は、
任意のGS実験の設計に対する2つの重要な疑問は、要求されるSNPの数、および有用な精度での選択候補のGEBVを予測するために参照集団内で遺伝子型判定および表現型判定されなければならない個体の数である。両場合の答えは、標的種におけるLDの程度に決定的に依存する。LDは一般に、r2統計によって測定され、これは、QTLとのアソシエーションを有するSNPによって説明される分散の比率として解釈することもできる。ゲノムワイドなLDの程度は、特に、大きいNeを有する異系交配種において、過去の有効な集団サイズによって大部分は判定される。r2の期待値は、
であり、式中、Neは、有効な集団サイズであり、cは、Morgansにおける遺伝子座間のマップ距離である(Sved、1971)。Meuwissen(2009)は、非常に正確なゲノム推定育種価(GEBV)を実現するのに、10*Ne *Lのマーカーが必要であり、式中、Lは、Morgansにおけるゲノム長であることをシミュレーションによって実証した。Neの推定が利用不可であり、マーカー間のr2が推定されている場合、Calusら(2008)は、0.7超の精度を有するGEBVを予測することができ、ただし、隣接するマーカー間のr2は、平均で0.27超であることを実証した。この閾値を指針として考慮して、ペレニアルライグラスにおけるGSの展望は何か?
複数の連鎖不均衡(LD)試験(Pontingら、2007;Auzanneauら、2007;Xingら、2007、Fiilら、2011)からの結果により、1kb未満にわたる一般に急速な減衰パターンが明らかになった。例えば、Pontingら(2007)は、LDは、r2によって測定される場合、ほとんどの集団タイプ(生態型および栽培品種を含む)において1000bp以内で0.27未満に減衰することを実証した。Fiilら(2011)は、LDは、代表的な遺伝子の中で急速に減衰するが、いくつかの遺伝子は、はるかに遅い減衰速度を呈することも見出した。
多型の極めて高い頻度およびLDの急速な減衰はともに、ペレニアルライグラスの非常に大きい過去のNe値を示唆する。比較のために、ヒトでは、LDはおよそ25kbで0.27に減衰し、したがってライグラスのNeは、ヒト集団について推定される数万より大きい可能性が高い(例えば、Tenesaら、2007)。ウシでは、LDはおよそ50kbで0.27に減衰し、祖先の集団サイズは、2000〜3000の程度内である(Bovine Hap Map Consortium 2009)。これらの比較は、非常に高密度なマーカーが、ライグラスでGSを実施するのに必要となることを示唆する。この問題に対処するためのストラテジーを以下に記載する。
ライグラスのLDのパターンは、雑種強勢群内、さらには高度に多様な遺伝資源にわたるLDが広範であるトウモロコシのような農作物において観察されるものと非常に異なることに留意すべきである(Van Inghelandtら、2011;Yanら、2009)。この性質は、GEBVの正確な見積もりを可能にし、例えば、Riedelshiemerら(2012)は、一連の56,110SNPを使用して、トウモロコシのバイオマスについて0.72のGEBVの精度を報告し、一方、Albrechtら(2012)は、わずか1,152SNPを使用して、検定交雑子孫において、穀物収量について0.72〜0.74のGEBVの精度を報告した。
GS実験の設計についての第2の要素は、参照集団で必要とされる完全に表現型判定および遺伝子型判定された個体の数を決定することである。自己の表現型をまったく有さない個体におけるGEBVの精度は、確定的に導出することができ、参照集団において遺伝子型判定および表現型判定された個体の数、形質の遺伝率、ならびに形質に影響する遺伝子座の数に依存する(Goddard、2008;Daetwylerら、2008)。最も農学的に重要な形質に影響する遺伝子座の数に関してほとんど知識が利用可能でないことを考慮すると、集団内の遺伝子座の数と、独立した染色体セグメントの数との間の同等性は、保守的な仮定であり、これは、NeおよびLから計算することができる。この確定的な予測は、特に低遺伝率形質について、正確なGEBVを予測するのに大きな参照集団が必要とされることを示唆し(図169)、乳牛育種実験で実現された精度とよく一致する(Hayesら、2009)。重ねて、Neは、ライグラス集団において非常に大きい可能性が高いことを考慮すると、確定的な予測は、LDを低減するためのいずれのストラテジーも存在しない下では、ライグラスにGSを実施するのに極めて(かつ非現実的に)大きい参照集団が必要となるはずであることを示す。したがってこのようなストラテジーは、ライグラスに対するGSの実施の重要な構成要素となる。さらに、GSは、マーカー密度が示唆された値ほど高くなく、参照集団のサイズが望まれるものより低い場合でも利得をもたらすことができ、ただし、いくつかの構造が集団内に存在する(例えば、完全同胞または半同胞交配が共通である場合など)ことを認識することが重要である。SNPマーカーは、集団の家系、ならびに親および他の最近の祖先に由来する大きい染色体ブロックの遺伝を追跡するのに使用することもできる。Habierら(2008)は、相当な比率のGEBV精度が、特に、ほとんどの飼料育種プログラムで起こらなければならないように、Neが最近収縮したとき、これらの源から実際に得られることを実証した。以下で概説するストラテジーでは、Neの人工低減、したがってLDの程度の増大が特に活用される。
飼料育種プログラムにGSを適用するためのストラテジー
上述したように、実験的な証拠は、ペレニアルライグラスのLDは限られており、GSを有効に実施するためにこの効果を軽減するストラテジーが必要とされることを示唆する。一ストラテジーは、ファミリー内に存在するLDを考慮することであり(ファミリー内でNeは非常に小さい)、それは、GEBVを予測するのにリンケージ情報を使用することと等価である。LDおよびリンケージを同時に使用してGEBVを予測するアルゴリズムは、既に利用可能である(MeuwissenおよびGoddard、2004)。さらに、決定的な実証を必要とするが、育種プログラム内の特定の遺伝資源プールを使用することに重点を置いていることに起因して、Ne値の最近の低下が飼料種について期待される。これは、GSにとって利点であり、その理由は、より少ない染色体セグメントの評価が参照集団内で必要とされるためである(しかし近親交配効果は、慎重に管理されなければならない)。Neの低下が実用的なサイズの参照集団の使用を可能にするのに十分大きいか否かは、実験データの解釈によってのみ答えることができ、これは、ゲノムワイドなSNPデータが利用可能となる場合に対処されることになる最初の疑問の1つである。成果に関係なく、ここに提示したスキームは、Neのさらなる低減から始まる。
上述したように、実験的な証拠は、ペレニアルライグラスのLDは限られており、GSを有効に実施するためにこの効果を軽減するストラテジーが必要とされることを示唆する。一ストラテジーは、ファミリー内に存在するLDを考慮することであり(ファミリー内でNeは非常に小さい)、それは、GEBVを予測するのにリンケージ情報を使用することと等価である。LDおよびリンケージを同時に使用してGEBVを予測するアルゴリズムは、既に利用可能である(MeuwissenおよびGoddard、2004)。さらに、決定的な実証を必要とするが、育種プログラム内の特定の遺伝資源プールを使用することに重点を置いていることに起因して、Ne値の最近の低下が飼料種について期待される。これは、GSにとって利点であり、その理由は、より少ない染色体セグメントの評価が参照集団内で必要とされるためである(しかし近親交配効果は、慎重に管理されなければならない)。Neの低下が実用的なサイズの参照集団の使用を可能にするのに十分大きいか否かは、実験データの解釈によってのみ答えることができ、これは、ゲノムワイドなSNPデータが利用可能となる場合に対処されることになる最初の疑問の1つである。成果に関係なく、ここに提示したスキームは、Neのさらなる低減から始まる。
次に、ゲノム予測のファミリー内情報を大部分は活用するライグラスの潜在的なGSスキームを記載する(図170)。本発明者らのスキームの重要なフィーチャは、世代間隔の低減であり、それは、既存の育種プログラムでは通常非常に長く、その理由は、完成した品種または新しくアクセスされた遺伝資源プールのみが一般に、第1相の交雑の世代に使用されるためである(図168を参照)。世代間隔の短縮によってGSで遺伝獲得量を加速する機会は、第1のラウンドの選択からの優良遺伝子型を、第2および後続の選択に直接導入することによって実現することができる。この段階で含めるための優良遺伝子型の素性は、牧草の収量、質、および持続性などの形質についてのGEBVに基づくはずである。
スキームの別のフィーチャは、GBSの使用である。高度に多重化された遺伝子型判定のための現在公知のSNP遺伝子座のチップベースのフォーマットは、ロジスティックに実現可能であるが、設計のセットアップコスト(相対的に小サイズの国際的な研究開発コミュニティに起因して)および現在の処理コスト(1試料当たり数百米国ドルに対応する)は、飼料種にとって許容される見込みはない。対照的に、Illumina Hi-Seqプラットフォームのバーコード化された多重化された試料は、1桁低い近傍の価格ポイント(例えば、1試料当たり約20米国ドル)で高密度SNPデータを潜在的にもたらすことができ、近い将来にさらに低下する可能性が高い(Elshireら、2011)。このような「オープンな」遺伝子型判定システムからのデータの提供を考慮すると、GSを可能にするのに必要な多数の多型は、容易にアクセス可能となるはずである。
ベース集団の確立
1.本スキームは、利用可能な優良遺伝資源の評価から始まる。これは、約4,000のラミートを得るための、中等度のレベルのクローン複製(例えば、4倍)で、複数の優良遺伝資源ソースに由来する個々の遺伝子型(約1,000)を組み込んでいる間隔を置いた植物のフィールド内苗床の確立によって実現される。苗床における遺伝子型の直接的な表現型の評価は、収量、牧草の質、およびこの段階で測定されうる他の形質について実施される(図170、ボックスA)。ペレニアルライグラスの多くの現在の優良品種は、少数の親(4〜6)に由来する制限されたベースを有するので、市販の遺伝資源を含めると、最初からNeを低減しやすくなる。
2.150のベストパフォーミング植物の選択を、Neを低減するために、優良遺伝子型のパフォーマンスの履歴データによって増強され、ペアクロッシングに関する多様性指数が最大化された苗床データに基づいて実施する。これらの選択された優れた個体間の一連の対になった「トップクロス」を行う。子孫セット間の育種価のより正確な予測を可能にし、Neをさらに低減するために、50の遺伝子型を、それぞれが2種の別個に選択された「モノガモウス」親と交配される「バイガモウス」親として設計する。この手順により、それぞれが共通のバイガモウス親に基づく半同胞である50対のF1ファミリーが得られる(図170、ボックスB)。
3.150の親のGBSを、複雑性低減配列決定法(例えば、Bairdら、2008; Elshireら、2011)に基づいて実施して、親の群内のゲノムワイドなSNP変化を同定する(図3、ボックスB)。
1.本スキームは、利用可能な優良遺伝資源の評価から始まる。これは、約4,000のラミートを得るための、中等度のレベルのクローン複製(例えば、4倍)で、複数の優良遺伝資源ソースに由来する個々の遺伝子型(約1,000)を組み込んでいる間隔を置いた植物のフィールド内苗床の確立によって実現される。苗床における遺伝子型の直接的な表現型の評価は、収量、牧草の質、およびこの段階で測定されうる他の形質について実施される(図170、ボックスA)。ペレニアルライグラスの多くの現在の優良品種は、少数の親(4〜6)に由来する制限されたベースを有するので、市販の遺伝資源を含めると、最初からNeを低減しやすくなる。
2.150のベストパフォーミング植物の選択を、Neを低減するために、優良遺伝子型のパフォーマンスの履歴データによって増強され、ペアクロッシングに関する多様性指数が最大化された苗床データに基づいて実施する。これらの選択された優れた個体間の一連の対になった「トップクロス」を行う。子孫セット間の育種価のより正確な予測を可能にし、Neをさらに低減するために、50の遺伝子型を、それぞれが2種の別個に選択された「モノガモウス」親と交配される「バイガモウス」親として設計する。この手順により、それぞれが共通のバイガモウス親に基づく半同胞である50対のF1ファミリーが得られる(図170、ボックスB)。
3.150の親のGBSを、複雑性低減配列決定法(例えば、Bairdら、2008; Elshireら、2011)に基づいて実施して、親の群内のゲノムワイドなSNP変化を同定する(図3、ボックスB)。
ミニ草地評価および選択
4.各完全同胞ファミリーに由来する種子を、草地環境での持続性、耐病性、およびパフォーマンスを評価する1ための(競合効果の見積もりを可能にするために)ミニ草地を確立するために収穫する。合計で10,000植物遺伝子型に対応する、1m2の面積中10cm間隔で、各ファミリーに由来する100のF1遺伝子型を含有する間隔を置いた植物のミニ草地を確立する2。ロジスティックな制約に応じて、各F1ファミリー特定のミニ草地を追加の評価のために複製してもよい。例えば、3倍複製は、ミニ草地内に30,000の別個の植物遺伝子型の確立を必要とするはずである。表現型の評価を、標的形質(例えば、収量、質、耐病性、および持続性)に関するミニ草地設定でのF1ファミリーについて実施する(図3、ボックスC)。ミニ草地内の多数の植物は、低密度SNPアッセイ[例えば、384プレックスIllumina GoldenGate(商標)アッセイ]を使用する遺伝子型分析を必要とするだけである場合があり、その理由は、帰属計算を使用して、工程3で同定されるSNPでこれらの遺伝子型を推測することができるためである。Habierら(2009)は、このプロセスが、この例(親がGBSによって非常に多数の遺伝子型について遺伝子型判定されている)の場合と同様に、親が高密度に間隔を置かれたマーカーについて遺伝子型判定される場合、非常に正確に実現されうることを実証した。
1 ミニ草地を確立するのに十分な種子を得る能力は、以下の推定に基づく:単一の生殖分げつによって産生される種子の数=50であり、1植物当たりの生殖分げつの数は、50もの高さ(大きい鉢で成長した植物)または4という低さでありうるが、クローンが交雑のために調製される場合の妥当な最低予想として約10が採用され、したがって、1植物あたりに産生される種子の数=約500であり、したがって、一般的なペアクロスによって産生される種子の数=1,000であり、最低発芽率=75%であり、したがって、500〜750の可能な発芽するものが入手可能である。
2 顕著なエッジ効果の可能性に起因して、一般的な品種からの植物の防護は、それぞれ10×10アレイあたりで確立されるはずである。
5.ミニ草地からの帰属されたデータおよび個々の植物パフォーマンスデータを使用して、持続性、競合効果、および他の形質についてのSNP予測方程式をアップデートする(図170、ボックスC)。
6.150の遺伝子型を有する新しい親集団を、第1のラウンドから(0.5%の選択頻度で30,000から)選択し(すべての形質についてのGEBVを使用して)、植物の損失を軽減するために最小限の複製でこれを維持する(図170、ボックスD)。これらの個体を工程3に記載のGBSに付す。
4.各完全同胞ファミリーに由来する種子を、草地環境での持続性、耐病性、およびパフォーマンスを評価する1ための(競合効果の見積もりを可能にするために)ミニ草地を確立するために収穫する。合計で10,000植物遺伝子型に対応する、1m2の面積中10cm間隔で、各ファミリーに由来する100のF1遺伝子型を含有する間隔を置いた植物のミニ草地を確立する2。ロジスティックな制約に応じて、各F1ファミリー特定のミニ草地を追加の評価のために複製してもよい。例えば、3倍複製は、ミニ草地内に30,000の別個の植物遺伝子型の確立を必要とするはずである。表現型の評価を、標的形質(例えば、収量、質、耐病性、および持続性)に関するミニ草地設定でのF1ファミリーについて実施する(図3、ボックスC)。ミニ草地内の多数の植物は、低密度SNPアッセイ[例えば、384プレックスIllumina GoldenGate(商標)アッセイ]を使用する遺伝子型分析を必要とするだけである場合があり、その理由は、帰属計算を使用して、工程3で同定されるSNPでこれらの遺伝子型を推測することができるためである。Habierら(2009)は、このプロセスが、この例(親がGBSによって非常に多数の遺伝子型について遺伝子型判定されている)の場合と同様に、親が高密度に間隔を置かれたマーカーについて遺伝子型判定される場合、非常に正確に実現されうることを実証した。
1 ミニ草地を確立するのに十分な種子を得る能力は、以下の推定に基づく:単一の生殖分げつによって産生される種子の数=50であり、1植物当たりの生殖分げつの数は、50もの高さ(大きい鉢で成長した植物)または4という低さでありうるが、クローンが交雑のために調製される場合の妥当な最低予想として約10が採用され、したがって、1植物あたりに産生される種子の数=約500であり、したがって、一般的なペアクロスによって産生される種子の数=1,000であり、最低発芽率=75%であり、したがって、500〜750の可能な発芽するものが入手可能である。
2 顕著なエッジ効果の可能性に起因して、一般的な品種からの植物の防護は、それぞれ10×10アレイあたりで確立されるはずである。
5.ミニ草地からの帰属されたデータおよび個々の植物パフォーマンスデータを使用して、持続性、競合効果、および他の形質についてのSNP予測方程式をアップデートする(図170、ボックスC)。
6.150の遺伝子型を有する新しい親集団を、第1のラウンドから(0.5%の選択頻度で30,000から)選択し(すべての形質についてのGEBVを使用して)、植物の損失を軽減するために最小限の複製でこれを維持する(図170、ボックスD)。これらの個体を工程3に記載のGBSに付す。
苗床評価工程
7.4,000ラミートの完全置換苗床集団を生成するために、これらの選択された個体の交雑を選択サイクルの次のラウンドで実施する(図170、ボックスB)。これらの個体を、低密度マーカーパネルを使用して遺伝子型判定し、遺伝子型を帰属させ、GEBVを持続性および耐病性について計算する。これらのデータを、収量および牧草の質についてのGEBV(個体自体の記録からの情報を含む)と組み合わせ、150個体を選択してミニ草地工程のための子孫を生成する。
7.4,000ラミートの完全置換苗床集団を生成するために、これらの選択された個体の交雑を選択サイクルの次のラウンドで実施する(図170、ボックスB)。これらの個体を、低密度マーカーパネルを使用して遺伝子型判定し、遺伝子型を帰属させ、GEBVを持続性および耐病性について計算する。これらのデータを、収量および牧草の質についてのGEBV(個体自体の記録からの情報を含む)と組み合わせ、150個体を選択してミニ草地工程のための子孫を生成する。
上述した工程4〜7を遺伝獲得量の定期的な評価とともに繰り返すことができる。新しい「プレ品種」を明らかに区別するのに十分な遺伝獲得がなされたとき、150の選択された遺伝子型のサブセットを合成集団の開発に変換することができる。合計16遺伝子型(約10%の選択強度)を、予測されたパフォーマンスおよび遺伝学的な距離に基づいて選択してそれぞれ4つの親遺伝子型の4つの多交雑群を得ることによって、制限されたベースのプレ品種を産生することができる。これらの合成品の収量、質、および持続性などの表現型の特質を測定するのに、マルチサイト評価を使用する(図3、ボックスE)。
本スキームは、特に、持続性および耐病性についてのGS予測に基づく交雑活動の迅速なサイクリングによって最大遺伝獲得量をもたらすように意図されている。図1に提示したスキームとは対照的に、組換えおよび選択は、より長引く期間内で断続的ではなく、各サイクルの一部として行われる。ミニ草地を確立および評価するためである主要なロジスティックな要件は、より急進的なストラテジーによって低減することができ、このストラテジーでは、すべての最初のペアクロスに由来する種子が、単一の大規模な閉じた間隔の試行内でプールおよび播種される。次いで優良個体が、表現型の評価によって同定され、低密度SNPベース遺伝子型分析によって交雑の起源に割り当てられるはずである。
GEBVの導出により、選択の第1のラウンドの間は別として、フルスケール表現型判定の要件が低減されるが、親遺伝子型の保持および間隔を置いた植物苗床の維持により、追加の形質の評価、または以前に測定された形質の長期間監視によって予測の洗練が可能になることが予想される。間隔を置いた植物苗床システムの価値は、遺伝子型×環境(G×E)効果の評価によっても増強されるはずである。この目的は、異なる標的環境におけるクローンの複製の確立によって理想的には実現され、そのとき、GEBVを、各環境について生成することができる。
この提案したスキームの重要な目的の1つは、全体として集団と比較して伝統的に無視できるものであった育種実践中の個々の遺伝子型の重要性を増強することである。完全に記録された(SNP遺伝子型に基づいて)家系構造における保持、集中的な表現型の特徴付け、および使用は、この価値の少なくとも一部をもたらすであろう。
結論
飼料種は、他の主要な作物と比較して分子育種の観点から相対的に未開発であったが、GS実施は、単一ラウンド内で慣例的に使用される時間内で複数の選択ラウンドを完了する能力に主によって、大きな進歩をもたらす潜在性を有する。この成果は、持続性および耐病性などの形質について正確なGEBVが予測されうる場合、可能である。これらの形質の情報は、現在、潜在的な選択候補が最大5年の年齢である後にのみ得られる。しかし、GSが飼料種で実施されることになる場合、いくつかの課題が克服されなければならない。DNAマーカー資源の相対的な欠乏、およびくつかの種についての倍数体ゲノム構造の影響が、第1の課題を構成する。マーカー利用可能性に対する障壁は、GBSがより安価となるにつれて急速に消失することになる一方、倍数体ゲノムのゲノム分析の増強した方法も開発された(Gidskehaugら、2011)。
飼料種は、他の主要な作物と比較して分子育種の観点から相対的に未開発であったが、GS実施は、単一ラウンド内で慣例的に使用される時間内で複数の選択ラウンドを完了する能力に主によって、大きな進歩をもたらす潜在性を有する。この成果は、持続性および耐病性などの形質について正確なGEBVが予測されうる場合、可能である。これらの形質の情報は、現在、潜在的な選択候補が最大5年の年齢である後にのみ得られる。しかし、GSが飼料種で実施されることになる場合、いくつかの課題が克服されなければならない。DNAマーカー資源の相対的な欠乏、およびくつかの種についての倍数体ゲノム構造の影響が、第1の課題を構成する。マーカー利用可能性に対する障壁は、GBSがより安価となるにつれて急速に消失することになる一方、倍数体ゲノムのゲノム分析の増強した方法も開発された(Gidskehaugら、2011)。
2つの主要な残りの課題は、ライグラスなどの飼料種における非常に限られた程度のLD、および現在の育種プログラムにおいてGSを実施するための制限された機会である。本レビューでは、第1の要因は、GEBV予測の精度を増大させるためのファミリー内のリンケージ情報、およびより長い期間における、優良品種からの育種による集団のNeの低減の両方を使用することによって対処される。このようなスキーム下での近親交配抑制の望ましくない相関効果は、選択基準にゲノム多様性の尺度を組み込むことによって管理することができる(例えば、Pryceら、2012)。第2の要因に対処するために、GSが選択ラウンド継続時間の圧縮によって遺伝獲得量を加速することを可能にする育種スキームが提案された。しかし、このスキームの実施は、現在の育種スキームの著しい構造改革を必要とするはずである。
大体は視覚的評価基準を使用するフィールドおよびガラス温室ベースの評価システムは、これまで、品種改善を可能にするのに十分であったが、分子育種システムの有効な使用は、より正確で詳細な表現型値(Furbankら、2009; Houleら、2010)、例えば、自動化されたガラス温室および画像解析のフェノミクスプラットフォームから植物の成長およびパフォーマンスを「一生全体」で測定することによってもたらされるものへのアクセスにも依存する。次世代技術を使用する表現型の変化の正確な定量化は、飼料育種のための主要な課題および機会である(Walterら、2012)。
植物-共生生物アソシエーションのゲノム選択
人為淘汰法は、2つの工程プロセス、すなわち、第一に、遺伝子エレメントの新しい配置を生成するための組換え、および第二に、優れた表現型の選択に基づいた新しく生成された遺伝子型の差次的サンプリングに依存する。無性の共生生物(例えば、エンドファイト、細菌)は、宿主植物の有性生殖の間、組換えイベントに参加しない。したがって宿主-共生生物対の変動性の生成は、性質上コンビナトリアルであり、共生アソシエーションの好都合な発現に関するゲノム選択の全出力は、可能な限り宿主遺伝子型と共生生物遺伝子型との間で広い一連のペアワイズ組合せを生成する能力に依存することになる。共生生物との同時選択のための潜在的な多様性空間は、[標的遺伝資源プールの数]×[別個の共生生物遺伝子型の数]として推定することができる。この数は非常に大きいので、遺伝子のアルゴリズムを使用する最大共生生物多様性のための選択的サンプリングが望ましい。
人為淘汰法は、2つの工程プロセス、すなわち、第一に、遺伝子エレメントの新しい配置を生成するための組換え、および第二に、優れた表現型の選択に基づいた新しく生成された遺伝子型の差次的サンプリングに依存する。無性の共生生物(例えば、エンドファイト、細菌)は、宿主植物の有性生殖の間、組換えイベントに参加しない。したがって宿主-共生生物対の変動性の生成は、性質上コンビナトリアルであり、共生アソシエーションの好都合な発現に関するゲノム選択の全出力は、可能な限り宿主遺伝子型と共生生物遺伝子型との間で広い一連のペアワイズ組合せを生成する能力に依存することになる。共生生物との同時選択のための潜在的な多様性空間は、[標的遺伝資源プールの数]×[別個の共生生物遺伝子型の数]として推定することができる。この数は非常に大きいので、遺伝子のアルゴリズムを使用する最大共生生物多様性のための選択的サンプリングが望ましい。
有性的に再生する共生生物(例えば、いくつかの真菌)は、宿主植物に対する最も有益な効果について集団内で共生生物を選択する追加の機会をもたらす。ここでは、共生生物のゲノム特徴付けおよび後続のゲノム選択が必要とされる。コンビナトリアルな性質は、少なくとも複合体として残るはずであるが、これは、[標的遺伝資源プールの数]×[別個の共生生物遺伝子型の数]×[共生生物遺伝子型群内のバリアントの数]まで潜在的に増大しうる。
このような方法は、共生生物集団を引き付ける潜在性(量および多様性の両方)が異なる宿主の場合にも適用可能である。したがって、共生生物のスペクトル、多様性および量に対する宿主の親和性を判定するのに、ゲノム選択を使用することができる。
このような方法は、マメ科植物-根粒菌共生、菌根との共生、好都合な宿主-共生生物ゲノム相互作用、および宿主-共生生物-環境相互作用の同時選択にも適用可能である。
温帯草:ペレニアルライグラス(ホソムギ)における葉および根のマイクロバイオーム
真菌エンドファイト標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。炭素供給源はまったく存在せず、その結果、エンドファイトは、植物に由来する炭素で増殖しなければならない。
真菌エンドファイト標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。炭素供給源はまったく存在せず、その結果、エンドファイトは、植物に由来する炭素で増殖しなければならない。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、植物を洗浄して残留する培地を除去し、根および葉を液体N2中でスナップ凍結させた。1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した(120試料)。
このRNAをcDNA RNA seqライブラリーを構築するのに使用し、これらをRNAseq分析(Ilummina HiSeq配列決定)によって分析した。ライブラリーを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。照会されるデータベースは、植物の核遺伝子、代表的な植物の葉緑体、ならびにミトコンドリアゲノム、真菌エンドファイトの核およびミトコンドリアゲノム、ならびに他の真菌、細菌、藻類、昆虫、およびリザリアを代表する配列を含有していた。第2のデータベースは、およそ120,000の命名された16S配列を含有していた。ヒットは、80%の同一性および40bpのオーバーラップのカットオフを超えるものとして記録し、これらの起源にしたがってグループ化した。
リードの大部分は、植物データベース配列にマッピングした。しかし、かなりのリードが生物の他のクラスにマッピングした。図171は、完全水耕培地中のエンドファイトフリーおよびエンドファイト含有植物の葉および根において、藻類、細菌、真菌(エンドファイト以外)、昆虫、およびリザリアにマッピングされたトータルリードのパーセントを示す。これにより、葉と比較して根とアソシエートした微生物のレベルがより高いことが明らかになった。
ペレニアルライグラス(ホソムギ)におけるマイクロバイオームの16S分析
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをcDNA RNA seqライブラリーを構築するのに使用し、これらをIlummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。少なくとも10の異なるライブラリーで記録されたヒットがあった場合、データベース配列を抽出した。
これらのデータベース配列を、Ribiosomal Database Project分類器 http://rdp.cme.msu.edu/を使用して分類学的に分類し、グループ化してホソムギマイクロバイオーム中で代表される微生物の分類学的分布を示した。植物の葉緑体は、微生物起源のものであるので、植物葉緑体配列は、16S配列データベース中に存在する。これらの配列にマッピングするリードは、分類学的な要約に含めなかった。
図172は、カウントされたマッチを示す(16S blastnは、40bp超のオーバーラップに対する98%超の同一性、10試料超のマッピングをヒットする)。11,000〜164,000リードを1試料ごとに16Sに割り当てた。2774細菌門(非植物葉緑体)の分布。
ペレニアルライグラス(ホソムギ)における葉および根のマイクロバイオーム
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをcDNA RNA seqライブラリーを構築するのに使用し、これらをIlummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。10以上のライブラリーでヒットを有した16S配列の16Sカウントの行列を、植物器官による各データベース配列のカウントの合計に関して分析した。これらの合計を、細菌の分類学的クラスによってこれら自体で合計した。
図173は、それぞれ葉および根からのリード数の細菌クラスによる合計をプロットする。これは、細菌のいくつかのクラスは、葉(例えば、ラン藻類)または根(例えば、スフィンゴバクテリア)において主に見つかり、一方、他のクラスは、葉および根の両方(例えば、ガンマプロテオバクテリア)において見つかることを明らかにする。470の16S配列は、少なくとも10の葉および10の根のライブラリーでヒットを有した。
ペレニアルライグラス(ホソムギ)における葉および根のマイクロバイオーム。メタゲノミクスによりシュートおよび根のマイクロバイオームにおける細菌種の優位性の差異が明らかになる
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをcDNA RNA seqライブラリーを構築するのに使用し、これらをIlummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。この行列中のカウント値(少なくとも10試料中に存在)を基数2に対数変換し、この行列をMultiExperimentViewerソフトウェア(TM4ソフトウェアスイート www.tm4.orgの一部)にロードした。この対数変換された行列を、ピアソン相関を用いる平均連結法を使用する試料セットの階層的クラスタリングに使用し、試料の順序を最適化した。
これにより、図174に示したサンプルツリーが作成された。クラスタリングは、根に由来する細菌のカウント行列が、植物-マイクロバイオームアソシエーション(すなわち、共生体)の栄養状態を分類することができるシグネチャーを含有することを実証する。さらに、葉の細菌マイクロバイオームは、根を葉と明らかに区別する(すなわち、異なる細菌が異なる器官、例えば、葉対根で支配的である)。しかし、葉の細菌マイクロバイオームは、栄養状態を分類しない(細菌カウントの階層的クラスタリングは、根の処理を分類するが、葉の処理を分類しない)。
ペレニアルライグラス(ホソムギ)における葉および根のマイクロバイオーム。共生体の栄養状態に応じた細菌種の優位性の差異
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをcDNA RNA seqライブラリーを構築するのに使用し、これらをIlummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。この行列中のカウント値を基数2に対数変換し、この行列をMultiExperimentViewerソフトウェア(TM4ソフトウェアスイート www.tm4.orgの一部)にロードした。次いで16S配列を、ピアソン相関および0.75の閾値を使用するCluster Affinity Search Technique分析に使用した。次いで得られたクラスターを、ピアソン相関を用いる平均連結法を使用して個々に階層的にクラスター化し、16S配列の順序を最適化した。
これにより、1036のクラスターが作成された。これらのクラスターのうち、11が10超の遺伝子を含有し、行列中の遺伝子の47%を含有した。これらの11クラスターのうちの2つの例を、図175および図176に示す。これらは、存在量が低アンモニア水耕法処理に応答して増加する(クラスター5)細菌配列、および存在量が低アンモニアおよび低硝酸塩処理に応答して抑制される(クラスター2)細菌配列を表示する。
ペレニアルライグラス(ホソムギ)における葉および根のマイクロバイオーム。共生体内の細菌マイクロバイオームのメタゲノム分析により、草のNフィクサーおよび植物刺激物質(phytostimulator)であることが公知である細菌種の範囲が明らかになる
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
標準的毒性ネオティホディウム・ロリイを含む、および含まないの両方のクローンホソムギ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをcDNA RNA seqライブラリーを構築するのに使用し、これらをIlummina HiSeq配列決定によって分析した。これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。
この行列にフィルターをかけて、アゾスピリルム種としてアノテートされる配列にマッピングするリードを示した。1ライブラリー当たりのこれらの12配列にマッピングするカウントを、図177に示す。アゾスピリルム種は、単子葉植物とアソシエートし、また大気窒素を固定し、植物ホルモン(草の植物刺激物質)を産生することが公知である。12種のうちの少なくとも1種は、すべての低アンモニア試料を増加させるカウントを有することが分かり、この場合、大気窒素の固定は、窒素を固定する細菌とアソシエートした植物に有用であるはずである。したがって、アゾスピリルム種は、低N下の数値に誘導される。
ナンキョクコメススキ(Antarctic hairgrass)[ナンキョクコメススキ(Deschampsia Antarctica)]における葉および根のマイクロバイオーム。メタゲノミクスにより、多様な植物細菌マイクロバイオームが明らかになる
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。これらを、メタゲノミクスによって葉および根のマイクロバイオーム中の豊富な細菌を検査するのに使用した。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。これらを、メタゲノミクスによって葉および根のマイクロバイオーム中の豊富な細菌を検査するのに使用した。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをプールおよび使用してcDNA RNA seqライブラリーを構築し、これらを、Ilummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、異なる栄養レジーム下で成長させた植物中の細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。データベース配列は、分析した1ライブラリー当たりのヒットカウントが100カウント以上であった場合、抽出した。
これらのデータベース配列を、Ribiosomal Database Project分類器 http://rdp.cme.msu.edu/を使用して分類学的に分類し、グループ化して、細菌門にわたってナンキョクコメススキの葉および根のマイクロバイオーム中で代表される微生物の分類学的分布を示した(図178)。同定した7109配列のうち203の16S配列があった。
ナンキョクコメススキ(Antarctic hairgrass)[ナンキョクコメススキ(Deschampsia Antarctica)]における葉および根のマイクロバイオーム。メタゲノミクスにより、シュートおよび根のマイクロバイオームにおける細菌種の優位性の差異が明らかになる
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをプールおよび使用してcDNA RNA seqライブラリーを構築し、これらを、Ilummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。データベース配列は、分析した1ライブラリー当たりのヒットカウントが100カウント以上であった場合、抽出した。
このカウント行列を、各データベース配列によって、すべてのライブラリーにわたるその配列の平均カウント値で除されたライブラリーカウント値によって修正した。この修正された行列をMultiExperimentViewerソフトウェア(TM4ソフトウェアスイート www.tm4.orgの一部)にロードし、ピアソン相関を用いる平均連結法を使用する16S配列の階層的クラスタリングに使用した。
図179に示したヒートマップは、シュートおよび根における細菌種の優位性の差異を表示する。
ナンキョクコメススキ(Antarctic hairgrass)[ナンキョクコメススキ(Deschampsia Antarctica)]における葉および根のマイクロバイオーム。共生体の栄養状態に応じたシュートおよび根のマイクロバイオームにおける細菌種の優位性の差異
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをプールおよび使用してcDNA RNA seqライブラリーを構築し、これらを、Ilummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。データベース配列は、分析した1ライブラリー当たりのヒットカウントが100カウント以上であった場合、抽出した。
このカウント行列を、各データベース配列によって、すべてのライブラリーにわたるその配列の平均カウント値で除されたライブラリーカウント値によって修正した。この修正された行列をMultiExperimentViewerソフトウェア(TM4ソフトウェアスイート www.tm4.orgの一部)にロードし、ピアソン相関を用いる平均連結法を使用する16S配列の階層的クラスタリングに使用した。
図180は、根試料中の異なる栄養状態に応答した細菌種の優位性の差異を表示するヒートマップの拡大領域を示す。
ナンキョクコメススキ(Antarctic hairgrass)[ナンキョクコメススキ(Deschampsia Antarctica)]における葉および根のマイクロバイオーム。共生体の栄養状態に応じたシュートおよび根のマイクロバイオームにおける細菌種の優位性の差異
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをプールおよび使用してcDNA RNA seqライブラリーを構築し、これらを、Ilummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。データベース配列は、分析した1ライブラリー当たりのヒットカウントが100カウント以上であった場合、抽出した。
このカウント行列を、各データベース配列によって、すべてのライブラリーにわたるその配列の平均カウント値で除されたライブラリーカウント値によって修正した。この修正された行列をMultiExperimentViewerソフトウェア(TM4ソフトウェアスイート www.tm4.orgの一部)にロードし、ピアソン相関を用いる平均連結法を使用する16S配列の階層的クラスタリングに使用した。
図181は、葉試料中の異なる栄養状態に応答した細菌種の優位性の差異を表示するヒートマップの拡大領域を示す。葉のマイクロバイオーム中の支配的な細菌種は、主にラン藻類である。細菌種は、葉中のN(すなわち、低N)に応答して異なる。
ナンキョクコメススキ(Antarctic hairgrass)[ナンキョクコメススキ(Deschampsia Antarctica)]における葉および根のマイクロバイオーム。共生体内の細菌マイクロバイオームのメタゲノム分析により、草のNフィクサーおよび植物刺激物質であることが公知である細菌種の範囲が明らかになる
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
2つの異なるアクセション(Da2およびDa17)に由来するナンキョクコメススキ植物を、異なる栄養条件を代表する6種の異なる水耕溶液中で成長させた。
イオン濃度を維持するために培地を隔週に補給しながら処理をして3週間後に、1処理当たり5つの複製植物の葉および根からRNAを抽出した。このRNAをプールおよび使用してcDNA RNA seqライブラリーを構築し、これらを、Ilummina HiSeq配列決定によって分析した。
これらのライブラリーからのリードを、blastnを使用して分析し、単一のデータベースヒットを1配列リードごとに記録した。この場合、データベースは、117101の16S rRNA配列からなっていた。rRNA配列を、細菌を分類学的に同定するのに使用する。98%の同一性および40bpの閾値を超えるヒットをカウントした。ヒットを1ライブラリー当たり1データベース配列ごとにカウントし、分析した1ライブラリーごとに1データベース配列当たりのヒットのカウント行列を創製した。データベース配列は、分析した1ライブラリー当たりのヒットカウントが100カウント以上であった場合、抽出した。
このカウント行列を、各データベース配列によって、すべてのライブラリーにわたるその配列の平均カウント値で除されたライブラリーカウント値によって修正した。この修正された行列をMultiExperimentViewerソフトウェア(TM4ソフトウェアスイート www.tm4.orgの一部)にロードし、ピアソン相関を用いる平均連結法を使用する16S配列の階層的クラスタリングに使用した。
図182は、一緒にクラスター化されたアゾスピリルム種を表示するヒートマップの拡大領域を示す。これらの細菌は、単子葉植物とアソシエートし、また大気窒素を固定し、植物ホルモン(草の植物刺激物質)を産生することが公知である。これらの細菌は、根試料において低窒素栄養溶液中でより支配的であることが示される。したがって、アゾスピリルム種は、低N下の数値に誘導される。
要約
これらの実施例は、草共生生物のメタゲノミクスは、草マイクロバイオームにおける複雑なエンドファイト/着生マイクロバイオームおよび種多様性を明らかにすることを実証する。草種間、根とシュートとの間、および環境条件にわたるマイクロバイオームの変動もある。マイクロバイオームプロファイルは、共生生物パフォーマンス増強、遺伝子型および環境にわたるマイクロバイオームプロファイリング、マイクロバイオーム監視、ならびにマイクロバイオーム接種の種多様性を明らかにする。
これらの実施例は、草共生生物のメタゲノミクスは、草マイクロバイオームにおける複雑なエンドファイト/着生マイクロバイオームおよび種多様性を明らかにすることを実証する。草種間、根とシュートとの間、および環境条件にわたるマイクロバイオームの変動もある。マイクロバイオームプロファイルは、共生生物パフォーマンス増強、遺伝子型および環境にわたるマイクロバイオームプロファイリング、マイクロバイオーム監視、ならびにマイクロバイオーム接種の種多様性を明らかにする。
個々の反芻動物ゲノムおよび第1胃ミクロフローラプロファイルの最適な相互作用のためのゲノム選択による反芻動物のパフォーマンスの最大化
反芻動物は、低品質飼料を肉、乳、および繊維に変化させるこれらの能力においてユニークである。このユニークな能力は、莫大な数の細菌および他の微生物の宿主である消化管の一器官である第1胃の結果としてである。第1胃微生物のプロファイルは、第1胃体液の試料を採取し、または代わりに糞便をプロファイリングし、例えば、メタゲノム配列決定によって種の存在量をカウントすることによって得ることができる。このプロファイルは、反芻動物種間および個体間で異なる。第1胃プロファイルの差異は、飼料転換効率、乳組成、および健康転帰の差異に関連しうる。したがって、反芻動物の表現型パフォーマンスを最大にするための選択は、第1胃プロファイルによる最適な個々の反芻動物ゲノムのゲノム選択によって実現することができる。第1胃中の微生物の数は非常に大きく、反芻動物のゲノム中の遺伝子の数は、およそ20,000であることを考慮すると、多様性に基づいて試料の組合せに優先順位をつけるのに遺伝的アルゴリズムが必要とされる。
反芻動物は、低品質飼料を肉、乳、および繊維に変化させるこれらの能力においてユニークである。このユニークな能力は、莫大な数の細菌および他の微生物の宿主である消化管の一器官である第1胃の結果としてである。第1胃微生物のプロファイルは、第1胃体液の試料を採取し、または代わりに糞便をプロファイリングし、例えば、メタゲノム配列決定によって種の存在量をカウントすることによって得ることができる。このプロファイルは、反芻動物種間および個体間で異なる。第1胃プロファイルの差異は、飼料転換効率、乳組成、および健康転帰の差異に関連しうる。したがって、反芻動物の表現型パフォーマンスを最大にするための選択は、第1胃プロファイルによる最適な個々の反芻動物ゲノムのゲノム選択によって実現することができる。第1胃中の微生物の数は非常に大きく、反芻動物のゲノム中の遺伝子の数は、およそ20,000であることを考慮すると、多様性に基づいて試料の組合せに優先順位をつけるのに遺伝的アルゴリズムが必要とされる。
ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト接種方法
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有Ca-アルギネート層での被覆)を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラスの単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有Ca-アルギネート層での被覆)を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラスの単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
ペレニアルライグラス種子から単離した胚に、皮下針で胚に傷をつけて、および傷をつけないで、異なる希釈率(1/4、1/8、1/16;図183を参照)のエンドファイト懸濁液を用いて、方法1または方法2を使用してエンドファイトNEA11を接種した。接種前の胚の穿刺により、接種効率が大いに増強され、接種された胚に由来する人工種子から回収した6週齢の共生体におけるSSRベースエンドファイト検出によって実証された[Table 64(表67)を参照]。
ペレニアルライグラスおよびトールフェスクにおけるエンドファイト接種方法
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有Ca-アルギネート層での被覆) を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラス(ホソムギ)およびトールフェスク(オニウシノケグサ)の単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有Ca-アルギネート層での被覆) を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラス(ホソムギ)およびトールフェスク(オニウシノケグサ)の単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
方法1:Ca-アルギネート被覆前のエンドファイト懸濁液での単離胚の直接接種
方法2:エンドファイト含有Ca-アルギネート層での単離胚の直接被覆
方法2:エンドファイト含有Ca-アルギネート層での単離胚の直接被覆
異なる品種に由来する種子から単離した胚に、皮下針で胚に傷をつけて、および傷をつけないで、方法1または方法2を使用して異なるエンドファイト(NEA11およびNEA17)を接種した。接種前の胚の穿刺により、接種効率が大いに増強され、接種された胚に由来する人工種子から回収した6週齢の共生体におけるSSRベースエンドファイト検出によって実証された[Table 65(表68)を参照]。
乳牛においてマイクロバイオームプロファイル相互作用によって宿主遺伝子型を発見する方法
ここでは、本発明者らは、第1胃微生物プロファイルに影響する宿主ゲノムの領域をマッピングする方法を記載し、これを、例を用いて例示する。
ここでは、本発明者らは、第1胃微生物プロファイルに影響する宿主ゲノムの領域をマッピングする方法を記載し、これを、例を用いて例示する。
方法
本方法は、宿主の多数のDNA多型を、第1胃マイクロバイオームプロファイルに対するこれらの効果について効率的に試験することからなる。
本方法は、宿主の多数のDNA多型を、第1胃マイクロバイオームプロファイルに対するこれらの効果について効率的に試験することからなる。
第1胃マイクロバイオームプロファイルは、各ウシについて、種、または第1胃メタゲノムアセンブリーのコンティグ、または16S配列にマッピングする第1胃試料に由来する配列リードのカウントからなる(例えば、Brulcら、2009、Hessら、2011を参照)。
次いで、n個のコンティグ、または種、または種の部分的なアセンブリーのそれぞれにマッピングするウシ1頭当たりのカウントの行列を、宿主自体のゲノムのDNA多型を有するゲノムワイドなアソシエーション内の表現型として処理することができ、したがってモデルをデータにフィッティングすることができる:
y = mu + Xb + e
式中、各コンティグ/種/部分的な種アセンブリーについて、yは、m頭のウシについてのカウントのベクトルであり、muは平均であり、Xは、記録に宿主の遺伝子型を割り当てるm×1設計のベクトルであり、eは、ランダムな残留効果のベクトルである。
y = mu + Xb + e
式中、各コンティグ/種/部分的な種アセンブリーについて、yは、m頭のウシについてのカウントのベクトルであり、muは平均であり、Xは、記録に宿主の遺伝子型を割り当てるm×1設計のベクトルであり、eは、ランダムな残留効果のベクトルである。
コンティグ/種または部分的な種アセンブリーの数であるnは、大きい可能性が高いので、宿主ゲノム内でDNA多型を同定するパワーは、コンティグ/種/部分的なアセンブリーにわたるアソシエーションを考慮することによって増大させることができる。これは、各コンティグについてゲノムワイド関連研究を行い、次いでコンティグにわたる情報を蓄積することによって、各コンティグについて最も重要である領域を採用し、次いで、領域が最も重要であるすべてのコンティグにわたって回数の比率を評価することによって、効率的に行うことができる。これは、第1胃マイクロバイオームプロファイルのマスター宿主制御因子を同定することができる。これは、ウシ集団における高度に多様な連鎖不均衡の効果を考慮するために、100kbのスライドウィンドウで行うことができる。
例
データは、DPI Ellinbank調査基地で放牧している15頭のホルスタイン乳牛からのものであった。各ウシは、Illumina Bovine HDアレイから624,930SNPについての遺伝子型を有していた。
データは、DPI Ellinbank調査基地で放牧している15頭のホルスタイン乳牛からのものであった。各ウシは、Illumina Bovine HDアレイから624,930SNPについての遺伝子型を有していた。
第1胃試料は、メタン測定実験中にウシのそれぞれから採取した。各試料についてDNAを抽出し、300bpのランダムな断片のライブラリーを調製した。次いで、ペアエンド配列決定をIllumina HiSeqで実施した。配列リードを、Hessら、2011によって記載された第1胃メタゲノムアセンブリー(8092コンティグ)にマッピングした。
5つの例示的なゲノムワイドなアソシエーション試験(5つの異なるコンティグについての)を図184に示す。
第1胃マイクロバイオームプロファイルのマスター制御因子でありうる染色体21の領域を同定した。その理由は、これが5つのコンティグのうち3つで配列リード数と関連したためである。
参考文献
Claims (24)
- 改善された生物を産生するための方法であって、
(i)生物の遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)遺伝資源ライブラリーに、共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、接種された遺伝資源または共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を引き続いて同定、培養、または他の方法で使用して、改善された生物を産生する工程と
を含む、方法。 - 生物が植物または動物である、請求項1に記載の方法。
- 共生生物が、植物または動物と共生アソシエーションを形成することができる、請求項2に記載の方法。
- 共生生物が、真菌、ウイルス、細菌、および他の微生物のうちの1種または複数から選択される、請求項3に記載の方法。
- 共生生物が、共生生物形質移入を増強するために選択された遺伝的変異を含む、請求項4に記載の方法。
- 遺伝的変異が、ランダム突然変異誘発、2倍数化/多倍数化、標的突然変異生成、シスジェネシス、トランスジェネシス、イントラジェネシスのうちの1つまたは複数を介して導入される、請求項5に記載の方法。
- 生物が、エンドファイトとの共生適合性を有する植物である、請求項2に記載の方法。
- 植物遺伝資源が胚として存在する、請求項7に記載の方法。
- 胚を共生生物含有被覆層で被覆して、人工種子を形成する、請求項8に記載の方法。
- 胚を処理して、共生生物の1つまたは複数の侵入点を創製する、請求項9に記載の方法。
- 植物遺伝資源の集団に共生生物の集団を接種し、その結果、好都合な宿主-共生生物アソシエーションを同定することができる、請求項1に記載の方法。
- スクリーニング工程(iii)が、加速エージングによって適合性および/または安定性について人工種子および/またはこれらの子孫をスクリーニングする工程、ならびに所望の特性を呈する共生体を選択する工程を含む、請求項1に記載の方法。
- 選択された共生体を迅速なエンドファイト生存能アッセイに付す工程をさらに含む、請求項12に記載の方法。
- 生物が植物であり、方法が、
(i)植物遺伝資源のライブラリー、ならびに
エンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームのライブラリーを準備する工程と、
(ii)植物遺伝資源ライブラリーに、ライブラリーから選択される1種または複数のエンドファイト、および/または植物着生生物、および/または植物アソシエートマイクロバイオームを接種して共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された植物を産生する工程と
を含む、請求項2に記載の方法。 - 植物が草またはマメ科植物である、請求項14に記載の方法。
- 生物が動物であり、方法が、
(i)動物遺伝資源のライブラリー、および
共生生物のライブラリーを準備する工程と、
(ii)動物遺伝資源ライブラリーに共生生物ライブラリーから選択される1種または複数の共生生物を接種して、共生体を生成する工程と、
(iii)所望の共生体特性について、共生体を育種、選択、スクリーニング、および/または評価する工程と、
(iv)所望の特性を呈する共生体を同定、培養、または他の方法で使用して、改善された動物を産生する工程と
を含む、請求項2に記載の方法。 - 所望の特性を呈する動物共生体を、分子遺伝子型判定および/または表現型判定に付す工程を含む、請求項13に記載の方法。
- 請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を使用して産生される、共生生物を有する改善された生物。
- 生物が植物である、請求項18に記載の改善された生物。
- 請求項19に記載の植物に由来し、エンドファイトに安定に感染した植物、植物種子、または他の植物部分。
- 生物-共生生物アソシエーションのゲノム選択の方法であって、
(i)前記生物または前記生物-共生生物アソシエーションから核酸試料のライブラリーを準備する工程と、
(ii)メタゲノミクスを使用して前記試料を分析して、各試料の遺伝子プロファイルを得る工程と、
(iii)所望の遺伝子プロファイルおよび代謝プロファイルを有する生物-共生生物アソシエーションを選択する工程と
を含む、方法。 - (i)生物-共生生物アソシエーションを準備する事前工程と、
(ii)1つまたは複数の環境条件に前記生物-共生生物アソシエーションを曝す事前工程と、
(iii)環境的に処理された生物-共生生物アソシエーションのそれぞれから核酸試料のライプラリーを調製する事前工程と
を含む、請求項21に記載の方法。 - 前記生物が植物であり、前記共生生物が細菌マイクロバイオームである、請求項21または22に記載の方法。
- 図面または実施例のいずれか1つを参照して実質的に前述された、請求項1または21に記載の方法。
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