JP6419482B2 - 電気的駆動弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電動弁や電磁弁等の電気的駆動弁に係り、特には、冷媒が循環する冷凍サイクルにおいて使用するのに好適な電気的駆動弁に関する。
冷媒が循環する冷凍サイクルで使用される電気的駆動弁の一つである電動弁として、例えば特許文献1、2に所載のように、ロータの回転を利用して弁体を弁座に接離させるためのねじ送り機構と、弁体の可動範囲を定める合成樹脂製のストッパ機構(可動ストッパ、固定ストッパ)とを備えるものがある。
この第1形式の電動弁では、弁本体に固定されたガイドブッシュの外周に形成された固定ねじ部(雄ねじ部)と、ロータと一体の弁軸ホルダの内周に形成された移動ねじ部(雌ねじ部)とでねじ送り機構が構成され、このねじ送り機構により、ロータを一方向に回転させると、該ロータ及びそれと一体の弁軸ホルダが例えば回転しながら下降し、これに伴って弁軸及びその下端に設けられた弁体も下降するようなっており、弁体の弁座に対するリフト量(=弁開度)を変化させることにより、冷媒の通過流量を調整するようになっている。
また、上記電動弁は、弁軸ホルダと弁軸との間に、常時弁軸を下方(閉弁方向)に付勢する圧縮コイルばねが縮装されている。この圧縮コイルばねは、弁座(弁口)に対する弁体の対接面圧を高めてそれらの間の締切性(密封性)を向上させるため及び緩衝用のために設けられている。
上記第1形式の電動弁では、ロータ及び弁軸ホルダを継続的に回転下降させると、弁体が弁座に押し付けられて弁口が閉じられる。この時点では、弁軸ホルダに設けられた可動ストッパは未だ弁本体側(ガイドブッシュ)に設けられた固定ストッパに衝突せず、弁体が弁口を閉じたまま、弁軸ホルダはさらに回転下降せしめられる。このときは、弁軸に対して弁軸ホルダが下降するため、上記コイルばねが圧縮することにより弁軸ホルダの下降力(勢い)が吸収(減衰)される。その後、さらに弁軸ホルダが下降すると、可動ストッパが固定ストッパに衝突し、ステータに対する通電(パルス供給)が続行されても弁軸ホルダの下降は強制的に停止され、このときの弁軸ホルダの位置が最下降位置となる。
このように、弁体が弁座に押し付けられて弁口が閉じられた後も弁軸ホルダが下降せしめられてコイルばねが圧縮される。
一方、従来より、冷凍機・空調機で使用される電気的駆動弁では、全閉状態において、全く冷媒が流れないと、冷媒中に混入されているオイル(潤滑油)が圧縮機の摺動部分等に供給されなくなり、圧縮機が焼き付く等の不具合を生じるおそれがある。このため、これを防ぐべく、例えば特許文献3に見られるように、弁座に切込溝等を形成して、弁体が弁座に着座している状態(閉弁状態)でも小量の冷媒が流れるようにした第2形式の電動弁がある。
また、近年では、省エネ性向上のため、微少流量でも精度の高い制御が可能である電動弁が求められており、このような微少流量での精密制御を必要とする場合に、弁体を弁座に着座させない、つまり、閉弁しないようにした第3形式の電動弁を使用することがある。この第3形式の電動弁では、弁体が着座する前の、僅かに開いた微小開度状態で、可動ストッパを固定ストッパに衝突させて、全閉状態にならないようにし、その僅かに開いた弁体と弁座との間の隙間から冷媒を流すようにしている。
なお、この第3形式の電動弁においても、弁軸ホルダと弁軸との間には、常時弁軸を下方(閉弁方向)に付勢する圧縮コイルばねが縮装されているが、このコイルばねは、第1形式の電動弁におけるコイルばねとは異なり、弁軸ホルダと弁軸とが離れない程度に軽く付勢しているだけである。
特許第3701385号公報 特開2013−122281号公報 特開平11−51514号公報
従来の電気的駆動弁、特に閉弁しない第3形式の電動弁においては、以下のような問題があった。
すなわち、従来の第1形式の電動弁においては、可動ストッパが固定ストッパに衝突して、弁軸ホルダの回転下降が強制的に停止されるときには、コイルばねが圧縮され、それによるダンパ効果が得られるが、第3形式の電動弁においては、弁体が弁座に着座しないため、弁軸ホルダと弁軸との間に縮装されたコイルばねはそれ以上圧縮されることはなく、上記のようなダンパ効果が得られず、可動ストッパと固定ストッパとの衝突エネルギーが前者に比べて大きくなり、樹脂製の両ストッパが摩耗することがある。
ストッパが摩耗すると、可動ストッパと固定ストッパとの衝突位置がずれてしまい、基点のずれ等が生じて小開度での流量調整が適正に行えず、また、摩耗粉に起因して、当該電動弁のみならず、冷媒循環回路に配在されている圧縮機等の機器類を含めて、摺動部分が摩耗したり詰まりが生じたりして、構成部品がロックする等の作動不良や故障が生じやすくなるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ストッパ等の衝突・衝撃が繰り返される部品の耐摩耗性を可及的に向上し得て、摩耗粉に起因する作動不良等を生じ難くし、もって、耐久性、信頼性を高めることのできる電気的駆動弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本願の発明者等は鋭意研究を重ねた結果、摩耗のメカニズムとして、初期摩耗によって発生した摩耗粉がストッパ衝突面に付着し、摩耗粉に含まれる高硬度のガラス粉が研磨材のように作用してストッパ衝突時の摩耗を加速的に促進させるという知見を得た。
そこで、本願の発明者等は、ストッパ等の母材樹脂に混入する強化材の鉱物硬度に着目した。表1に関連物質の鉱物硬度を示す。
Figure 0006419482
PPS樹脂の硬度はその成分である硫黄と同等の1.5〜2.5であり、ガラス粉はそれよりも高硬度の4.5〜6.5であるため、強化材による摩耗促進作用が発生することがわかる。
そして、ストッパの材料として、母材の樹脂材より硬度の低い物質で強化した樹脂材料を使用することにより、耐摩耗性が向上することを見い出した。
本発明は、上記知見並びにそれに基づく考察及び試作・実験等に立脚してなされたもので、本発明に係る電気的駆動弁は、基本的には、冷媒に直に晒されかつ衝突・衝撃が繰り返される樹脂製の特定部品の材料として、高硬度で耐薬品性に優れる樹脂を母材とし、該母材に、それよりも低硬度で固体潤滑性のある強化材を混入してなる材料を使用することを特徴としている。
前記特定部品の母材としては、好ましくは、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂のいずれかが使用される。
これらの樹脂は、高硬度で耐薬品性に優れ、かつ、対応可能な温度範囲が広いという特徴を持つ。冷凍サイクルにおける冷媒温度は、電動弁(膨張弁)のところで、低温領域で約−40℃に、高温領域で約120℃にも達するが、上記樹脂はこの温度範囲を超える広い温度領域で安定している。
前記特定部品の強化材としては、好ましくは、カーボン、黒鉛、カーボンファイバー等の炭素系物質が使用される。
上記炭素系強化材は、上記母材よりも低硬度であることに加えて、それ自体で固体潤滑性を有しているので、衝突・衝撃が繰り返されるうちに、当該強化材が微小粉末として弾き出されたとしても、該微小粉末は非常に軽く、付着性があることもあって近傍に付着したままとなり、仮に冷媒と一緒に流動しても潤滑性に富む故に電気的駆動弁としての機械的作動の障害となることが少ないという利点がある。
また、本発明に係る電気的駆動弁は、具体的な好ましい態様では、ロータの回転を利用して弁体を弁座に接離させるためのねじ送り機構と、前記ロータ側に設けられた可動ストッパ及び前記弁座側に設けられた固定ストッパとを備え、前記弁体が前記弁座に着座する前の、僅かに開いた微小開度状態で、前記可動ストッパを前記固定ストッパに衝突させて閉弁状態にはならないようにされている電動弁において、前記可動ストッパ及び固定ストッパは、いずれも平面視が同心円上に位置する扇形状とされ、かつ、面接触するように接触面が平面であり、前記可動ストッパ及び固定ストッパの材料として、PPS樹脂、PEEK樹脂、及びPTFE樹脂のいずれかを母材とし、該母材にカーボン、黒鉛、カーボンファイバー等の炭素系物質を強化材として混入して耐摩耗性を強化した材料が使用されることを特徴としている。
本発明に係る電気的駆動弁では、ストッパ等の冷媒に直に晒されかつ衝突・衝撃が繰り返される樹脂製の特定部品の材料として、高硬度で耐薬品性に優れる樹脂、具体的には、PPS樹脂、PEEK樹脂、及びPTFE樹脂のうちのいずれかを母材とし、該母材に、それよりも低硬度で固体潤滑性のある強化材、具体的にはカーボン、黒鉛、カーボンファイバー等の炭素系物質を混入してなる材料が使用されるので、従来のガラス繊維強化グレードPPSのように、摩耗粉(ガラス粉)が研磨材のように働いて摩耗が加速的に促進されてしまうような事態を確実に回避することができ、その結果、耐摩耗性が格段に向上する。
この場合、上記炭素系強化材が微小粉末として生成されたとしても、そのほとんどが近傍に付着したままとなり、仮に冷媒と一緒に流動しても潤滑性に富む故に、当該電気的駆動弁や冷媒循環回路に配在されている圧縮機等の機器類に障害を与えることはない。
このように、本発明によれば、ストッパ等の衝突・衝撃が繰り返される部品の耐摩耗性を飛躍的に向上でき、摩耗粉に起因する作動不良等を確実に防止でき、電気的駆動弁の耐久性、信頼性を高めることができるという優れた効果を奏する。
本発明に係る電気的駆動弁(電動弁)の一実施例を示す部分切欠縦断面図。 図1に示される電動弁のストッパ機構を示し、(A)は部分切欠平面図、(B)は(A)のu−u矢視断面図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本発明に係る電気的駆動弁としての電動弁の一実施例を図1に示す。
図示例の電動弁10は、ロータ30の回転を利用して弁体25を弁座23に接離させるためのねじ送り機構18と、ロータ30側に設けられた可動ストッパ47及び弁座23側(弁本体20側)に設けられた固定ストッパ46とからなるストッパ機構45を備え、弁体25が弁座23に着座する前の、僅かに開いた微小開度状態で、可動ストッパ47を固定ストッパ46に衝突させて閉弁状態にはならないようにしている。
詳細には、電動弁10は、下端部に逆円錐台状部を持つ弁体25が一体に設けられた弁軸24と、弁室21及び弁口22付き弁座23を有する弁本体20と、この弁本体20にその下端部が密封接合されたキャン40と、このキャン40の内周に所定の間隙αをあけて配在されたロータ30及びこのロータ30を回転駆動すべくキャン40に外嵌されたステータ50を有するステッピングモータ60と、ロータ30の回転を利用して弁体25を弁口22に接離させるねじ送り機構18と、を備え、弁体25のリフト量(=開度)を変化させることにより冷媒の通過流量を調整する。
弁本体20の弁室21の一側部には、導管継手からなる第1入出口11が設けられ、下部には、弁口(オリフィス)22付き弁座23が形成されるとともに、弁口22に連なって導管継手からなる第2入出口12が設けられている。弁軸24、弁体25、弁口22付き弁座23、及び第2入出口12は、実質的にロータ30の回転軸線O上に配在されている。
ステータ50は、2相のステータコイル50A、50Bを有し、各ステータコイル50A、50Bは、上下一対のヨーク51、このヨーク51に外嵌されたボビン52、このボビンに巻装されたコイル53等からなり、各ステータコイル50A、50Bは上下に積み重ねられ、それらの外周及び内部の空隙部分には、モールド成形により樹脂56が被覆・充填されている。各ステータコイル50A、50Bは、通電ケーブル58、コネクタ部57等を介して通電励磁される。なお、ステータ50の下面部には、ステータ50とキャン40及び弁本体20との相対回転、相対移動を阻止するための回り止め部材42が取付固定されている(係止部等は図示省略)。
弁本体20に設けられた嵌合穴27には、筒状のガイドブッシュ26の下部大径部26aの下半部が圧入固定されている。ガイドブッシュ26における上部小径部26bの下半部の外周には、ねじ送り機構18の一方を構成する固定おねじ部28が形成されている。ガイドブッシュ26には、弁軸24の大径部24aがその下部(弁体25)を下方に突出させた状態で摺動自在に嵌挿されている。
ロータ30の上部には、支持リング36が一体的に結合されるとともに、この支持リング36に、下面が開口した天井部32a付き円筒状の弁軸ホルダ32の上部突部がかしめ固定されている。
弁軸ホルダ32の下部内周には、ガイドブッシュ26に形成された固定おねじ部28に螺合するねじ送り機構18の他方を構成する可動めねじ部38が形成されている。
弁軸ホルダ32の上部には、ガイドブッシュ26の上部小径部26bが内挿されるとともに、弁軸ホルダ32の天井部32a中央(に形成された通し穴)に弁軸24の上部小径部24bが通されている。弁軸24の上部小径部24bの上端部にはプッシュナット33が圧入固定されている。
また、弁軸24は、該弁軸24の上部小径部24bに外挿され、かつ、弁軸ホルダ32の天井部32aと弁軸24における下部大径部24aの上端段丘面との間に縮装された圧縮コイルばね34によって、常時下方(閉弁方向)に付勢されている。
したがって、弁軸24は、上端部に圧入固定されたプッシュナット33を弁軸ホルダ32の天井部32aに押し付けた状態で弁軸ホルダ32に伴って昇降せしめられる。弁軸ホルダ32の天井部32a上におけるプッシュナット33の外周側には、ねじ送り機構18を構成する固定おねじ部28と可動めねじ部38との螺合が外れたとき、再螺合し易くするための復帰用コイルばね35が配置されている。
一方、弁軸ホルダ32とガイドブッシュ26には、ロータ30がねじ送り機構18により所定位置まで回転しながら下降せしめられた際、それ以上の回転下降を阻止するためのストッパ機構45が設けられている。詳細には、弁軸ホルダ32の下部外周には、凸状の可動ストッパ47が下向きに突設された、後述する強化樹脂製の厚肉短円筒状の可動基体44が一体的に回転移動できるように成形固定されている。また、ガイドブッシュ26の下部大径部26aの上部外周には、前記可動ストッパ47が衝突して停止せしめられる凸状の固定ストッパ46が上向きに突設された、後述する強化樹脂製の固定受け台43が成形固定されている。
前記可動ストッパ47及び固定ストッパ46は、図2に示される如くに、強度及び耐久性を充分に確保し、かつ、成形上の便宜を図るため、側面視が比較的細長くされる。また、平面視は、ストッパ同士の接触面積を増大して単位面積当たりの衝突荷重を低減すべく、前後端面が面接触するように且つ両側面がロータ30の回転軸線Oを中心として回転しながら昇降(螺旋運動)せしめられる可動ストッパ47が描く軌跡に沿うように回転半径rの同心円上に位置する扇形状とされており、その幅(径方向の厚み)は一定となっている。
また、可動ストッパ47の下降時の回転方向で見て該可動ストッパ47の後部及び固定ストッパ46の前部に、それぞれ相手のストッパを通過する際に接触するのを避けるための逃げ用傾斜面47t、46tが形成されている。
このような構成とされた電動弁10にあっては、各ステータコイル50A,50Bに第1態様で通電(パルス供給)することにより、弁本体20に固定されたガイドブッシュ26に対し、ロータ30及び弁軸ホルダ32が例えば時計回りに回転せしめられ、ガイドブッシュ26の固定おねじ部28と弁軸ホルダ32の可動めねじ部38とのねじ送りにより、例えば弁軸ホルダ32が回転しながら下降し、これに伴って弁軸24及び弁体25が下降し、弁座23からの弁体25のリフト量(開度)が徐々に小さくなり、通過流量が少なくなっていく。
ロータ30と共に弁軸ホルダ32が回転しながら下降することにより、やがて、可動ストッパ47が固定ストッパ46に衝突し、その後、各ステータコイル50A,50Bに対するパルス供給が続行されても弁軸ホルダ32の回転下降は強制的に停止される。この可動ストッパ47が固定ストッパ46に衝突したときの弁開度が本実施例の電動弁10の最小開度であり、前述したように、この電動弁では、全閉状態はとらず、この最小開度での僅かに開いた弁体25と弁座23との間の隙間から冷媒を流すようにしている。
一方、各ステータコイル50A,50Bに第2態様で通電(パルス供給)すると、弁本体20に固定されたガイドブッシュ26に対し、ロータ30及び弁軸ホルダ32が逆方向(反時計回り)に回転せしめられ、ガイドブッシュ26の固定おねじ部28と弁軸ホルダ32の可動めねじ部38とのねじ送りにより、可動ストッパ47が固定ストッパ46から離れ、今度は弁軸ホルダ32が回転しながら上昇し、これに伴って弁軸24及び弁体25が上昇し、弁座23からの弁体25のリフト量(開度)が次第に大きくなり、通過流量が多くなっていく。
この場合、ロータ30の回転量により弁体25のリフト量(=弁開度)を任意に細かく調整することができ、ロータ30の回転量は供給パルス数により制御されるため、冷媒流量を高精度に制御することができる。
そして、本実施例では、凸状の可動ストッパ47が下向きに突設された可動基体44と、凸状の固定ストッパ46が上向きに突設された固定受け台43の材料として、高硬度で耐薬品性に優れる樹脂(具体的にはPPS樹脂)を母材とし、該母材に、それよりも低硬度で固体潤滑性のある強化材(具体的にはカーボン、黒鉛、カーボンファイバー)を混入してなる材料が使用される。
このため、従来のガラス繊維強化グレードPPSのように、摩耗粉(ガラス粉)が研磨材のように働いて摩耗が加速的に促進されてしまうような不具合を確実に回避することができ、その結果、耐摩耗性が格段に向上する。
なお、母材の材料としては、上記PPS樹脂の他、PEEK樹脂やPTFE樹脂等を用いてもよい。
強化材として炭素系物質を用いた場合、該炭素系強化材が微小粉末として生成されたとしても、そのほとんどが近傍に付着したままとなり、仮に冷媒と一緒に流動しても潤滑性に富む故に当該電動弁10や冷媒循環回路に配在されている圧縮機等の機器類に障害を与えることはない。
このように、本発明実施例の電動弁10では、衝突・衝撃が繰り返される可動ストッパ47及び固定ストッパ46の材料を改善したので、摩耗粉に起因する作動不良等を確実に防止でき、電動弁の耐久性、信頼性を高めることができるという優れた効果を奏する。
なお、上記実施例では、本発明を電動弁10のストッパ46、47に適用した例を説明したが、本発明はこれに限られることはなく、電磁弁等の他の電気的駆動弁にも適用でき、また、適用部品もストッパに限られることはなく、頻繁に衝突・衝撃を受ける部品に本発明を適用した場合でも、同様な効果を得ることができる。
10 電動弁
18 ねじ送り機構
20 弁本体
21 弁室
22 弁口
23 弁座
24 弁軸
25 弁体
26 ガイドブッシュ
28 固定おねじ部
30 ロータ
32 弁軸ホルダ
38 可動めねじ部
40 キャン
45 ストッパ機構
46 固定ストッパ
47 可動ストッパ
50 ステータ

Claims (4)

  1. 冷媒に直に晒されかつ衝突したり衝撃を受けたりすることが繰り返される樹脂製の第1及び第2特定部品を有し、前記第1及び第2特定部品はそれぞれ、相互に接触して弁体の可動範囲を定める可動ストッパ及び固定ストッパを備え、
    前記可動ストッパ及び固定ストッパは、いずれも平面視が同心円上に位置する扇形状とされ、かつ、面接触するように接触面が平面であり、
    前記第1及び第2特定部品の材料として、高硬度で耐薬品性に優れる樹脂を母材とし、該母材に、それよりも低硬度で固体潤滑性のある強化材を混入して耐摩耗性を強化した材料が使用されることを特徴とする電気的駆動弁。
  2. 前記第1及び第2特定部品の母材として、PPS樹脂、PEEK樹脂、及びPTFE樹脂のいずれかが使用されることを特徴とする請求項1に記載の電気的駆動弁。
  3. 前記第1及び第2特定部品の強化材として、カーボン、黒鉛、カーボンファイバー等の炭素系物質が使用されることを特徴とする請求項1に記載の電気的駆動弁。
  4. ロータの回転を利用して弁体を弁座に接離させるためのねじ送り機構と、前記ロータ側に設けられた可動ストッパ及び前記弁座側に設けられた固定ストッパとを備え、前記弁体が前記弁座に着座する前の、僅かに開いた微小開度状態で、前記可動ストッパを前記固定ストッパに衝突させて閉弁状態にはならないようにしている電気的駆動弁であって、
    前記可動ストッパ及び固定ストッパは、いずれも平面視が同心円上に位置する扇形状とされ、かつ、面接触するように接触面が平面であり、
    前記可動ストッパ及び固定ストッパの材料として、PPS樹脂、PEEK樹脂、及びPTFE樹脂のいずれかを母材とし、該母材にカーボン、黒鉛、カーボンファイバー等の炭素系強化材を混入して耐摩耗性を強化した材料が使用されることを特徴とする電気的駆動弁。
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