JP6419481B2 - 駆動軸へのダイヤフラムの固定構造及び駆動軸へのダイヤフラムの固定方法、及び電磁式制御弁 - Google Patents

駆動軸へのダイヤフラムの固定構造及び駆動軸へのダイヤフラムの固定方法、及び電磁式制御弁 Download PDF

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Description

本発明は、例えば圧力バランス方式の電磁式制御弁において基布が埋設された可撓性のダイヤフラムを駆動軸の端部に固定する駆動軸へのダイヤフラムの固定構造及び固定方法及び電磁式制御弁に関する。
従来、電磁式制御弁として、例えば国際公開第2013/157292号(特許文献1)に開示されたものがある。この電磁式制御弁は、弁ハウジング内に弁体を有する弁棒を配設し、電磁コイルへの通電により発生する電磁力で弁棒を軸方向に変位させ、上記弁体により弁ポートの開度調節を行うものである。また、高圧側の一次室に連通された均圧室と低圧の二次室に連通された低圧室との差圧を、ダイヤフラムを介して弁棒に作用させることで一次室と二次室との差圧が弁棒の弁体に作用する力を相殺(キャンセル)するようにしたものである。これにより、この圧力バランス方式の電磁式制御弁では、一次室側圧力と二次室側圧力との差圧の影響を受けず、定電流時においては、一定の弁開度を維持した安定した流量制御を行うことが可能になる。
また、特許文献1のものでは、弁体の下端のダイヤフラムは求心作用を有し、このダイヤフラムに弁体を接続する事により、本体等にガイド部を設ける事なく、弁体を本体の中心軸上に位置させている。さらに、このダイヤフラムの接続方法は、ダイヤフラムの中央部に穴を開けずに弁体の一端の針状突起にダイヤフラムを貫通させた後、フラムガイドを挿入し、弁体の下端をかしめて、弁体とダイヤフラムが接続されている。
国際公開第2013/157292号
特許文献1のものでは、ダイヤフラムを接続する弁体の一端の針状突起が細いため、ダイヤフラムを容易に貫通させることができるが、このダイヤフラムを接続する駆動軸の径が太い場合、上述した固定構造では、以下のような問題が生じる。すなわち、このダイヤフラムを接続する駆動軸の径が太い場合、ダイヤフラムのゴムの中に埋設された基布を針状突起で太い駆動軸径まで押し広げるのが困難であり、広げる際に基布の糸が傷付き切れた形となる。また、押し広げられたゴム膜が駆動軸の弁との当接部にバリ状に残ると弁体のかしめ固定時に弁体が傾くという問題がある。
また、一般に基布入りのゴム製ダイヤフラム等ではゴム部で気密性を持たせ、基布部で耐圧性を持たせている。ダイヤフラムの耐圧強度は基布の強度に依存するので、基布が切られた状態で高圧で使用すると、加圧された事によりゴムが伸び、基布も引っ張られ、切られた部位のゴム層から基布が抜けると、ダイヤフラムの耐圧性が著しく低下しダイヤフラムが破損してしまう。ダイヤフラムが破損すると制御弁は制御不能となる。また、弁体のかしめ時に弁体が傾くと、弁漏れの原因ともなる。
本発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたものであり、駆動軸へのダイヤフラムの固定構造を改良し、例えばダイヤフラムを用いて差圧により弁体に作用する力をキャンセルするようにした電磁式制御弁において、ダイヤフラムの耐圧性、耐久性を向上させることを課題とする。
請求項1の駆動軸へのダイヤフラムの固定構造は、ゴム層に基布が埋設されたダイヤフラムを駆動軸に固定する駆動軸へのダイヤフラムの固定構造であって、前記ダイヤフラムとして、中心に前記ゴム層のみに前記駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されたダイヤフラムが用いられ、前記駆動軸に前記ダイヤフラムの前記開口部分の前記基布が刺されて該駆動軸が該ダイヤフラムに貫通され、該駆動軸に固定部材が固着されて、前記ダイヤフラムを前記駆動軸に固定されていることを特徴とする。
請求項2の駆動軸へのダイヤフラムの固定構造は、請求項1に記載の駆動軸へのダイヤフラムの固定構造であって、前記固定部材が、前記駆動軸に挿通する挿通穴が形成された弁体であり、該弁体の前記挿通穴が挿通された前記駆動軸の端部がかしめられて該駆動軸に弁体が固着されていることを特徴とする。
請求項3の駆動軸へのダイヤフラムの固定方法は、ゴム層に基布が埋設されたダイヤフラムを駆動軸に固定する駆動軸へのダイヤフラムの固定方法であって、前記ダイヤフラムとして、中心に前記ゴム層のみに前記駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されるとともに該開口に前記基布が露出されたダイヤフラムを用い、前記駆動軸の端部に針状キャップを取り外し可能に取り付け、前記針状キャップに前記ダイヤフラムの前記開口部分の前記基布を刺して該針状キャップと前記駆動軸を該ダイヤフラムに貫通させた後、前記針状キャップを取り外し、該針状キャップを取り外した前記駆動軸に固定部材を固着するようにしたことを特徴とする。
請求項4の駆動軸へのダイヤフラムの固定方法は、請求項3に記載の駆動軸へのダイヤフラムの固定方法であって、前記固定部材として、前記駆動軸に挿通する挿通穴が形成された弁体を用い、該弁体の前記挿通穴挿通された前記駆動軸の端部をかしめて該駆動軸に弁体を固着するようにしたことを特徴とする。
請求項の電磁式制御弁は、第1のポートと第2のポートとの間に弁室と弁ポートとが形成され、前記弁室内の弁体を電磁駆動部で駆動して前記弁ポートを開閉する電磁式制御弁であって、第1のポートと第2のポートとの差圧により弁体に作用する力を、感圧部に加わる弁室と均圧室との差圧により前記弁体に作用する力で相殺するとともに、前記電磁駆動部の電磁力と調整ばねのばね力とのつり合いにより、前記弁ポートの開度を比例的に変化させる電磁式制御弁において、前記電磁駆動部、前記調整ばね、前記均圧室及び前記感圧部が、前記弁ポートの軸線上で前記弁体に対して前記弁ポートとは反対側に設けられ、前記弁体が、前記電磁駆動部に連結される連結部の駆動軸に固定され、前記感圧部が、ゴム層に基布が埋設され前記弁室と前記均圧室との間に配設されたダイヤフラムであって、中心に前記ゴム層のみに前記駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されたダイヤフラムであり、前記駆動軸に前記ダイヤフラムの前記開口部分の前記基布が刺されて該駆動軸が該ダイヤフラムに貫通され、該駆動軸に前記弁体が固着されて、前記ダイヤフラムが前記駆動軸に固定されていることを特徴とする。
請求項の電磁式制御弁は、請求項に記載の電磁式制御弁であって、前記弁体及び前記連結部に前記弁ポートと前記均圧室とを導通する均圧路が形成されていることを特徴とする。
請求項1の駆動軸へのダイヤフラムの固定構造によれば、ダイヤフラムとして、中心に前記ゴム層のみに駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されたダイヤフラムを用いられている。そして、駆動軸にダイヤフラムの開口部分の基布が刺されて該駆動軸がダイヤフラムに貫通されている。したがって、駆動軸を基布に刺すときに開口部分にゴムが無いので基布の繊維が容易に伸びることができ、基布の繊維が切れていない状態となる。したがって、ダイヤフラムの耐圧性、耐久性を向上させるこることができる。
請求項2の駆動軸へのダイヤフラムの固定構造によれば、請求項1の効果に加えて、駆動軸に対してダイヤフラムとともに、弁体を堅牢に固定することができる。
請求項3の駆動軸へのダイヤフラムの固定方法によれば、請求項1と同様な効果が得られる。
請求項4の駆動軸へのダイヤフラムの固定方法によれば、請求項2と同様な効果が得られる。
請求項の電磁式制御弁によれば、ダイヤフラムの耐圧性、耐久性が高い電磁式制御弁が得られる。
請求項の電磁式制御弁によれば、請求項の効果に加えて、弁体及び連結部に均圧路が形成されているので、別部分に均圧路を設ける必要がなく、電磁式制御弁の小型化が図れるとともに、均圧路により連結部の駆動軸の径が大きな電磁式制御弁となっても、ダイヤフラムの耐圧性、耐久性を確保できる。
本発明を適用した実施形態の電磁式制御弁の弁閉状態の縦断面図である。 本発明を適用した実施形態におけるダイヤフラムの固定前の概略平面図及び断面図である。 本発明を適用した実施形態におけるダイヤフラムの成形金型の縦断面図である。 本発明を適用した実施形態の電磁式制御弁の要部の組立工程を説明する図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。図1は実施形態の電磁式制御弁の弁閉状態の縦断面図である。この実施形態の電磁式制御弁は下本体1Aと上本体1Bからなる弁ハウジング1を有している。下本体1Aは上本体1Bの下部の嵌合孔1B1に嵌合され、嵌合孔1B1の開口端部をかしめることにより、下本体1Aと上本体1Bとが一体に固着されている。
下本体1Aには、矢印のように流体が流入する高圧側の第1のポート11と、第1のポート11に連通する弁室12が形成されている。また、下本体1Aには弁室12の下部の弁座嵌合孔1A1が形成され、この弁座嵌合孔1A1内に弁座部材2が嵌合されている。そして、弁座嵌合孔1A1の開口端部をかしめることにより、下本体1Aと弁座部材2とが一体に固着されている。なお、弁座部材2と弁座嵌合孔1A1との間はOリング2aにより封止されている。また、上本体1Bには均圧室13が形成され、この均圧室13の上部に後述の電磁駆動部5のケースとしてのプランジャケース51及びカバー6が嵌合固着されている。
弁座部材2には、矢印のように流体が流出する低圧側の第2のポート21と、第2のポート21と弁室12とを連通する弁ポート22が形成されている。弁ポート22は軸線Lを中心とする水平断面形状が円形であり、その弁室12側の開口周囲にはリング状の弁座シート23が配設されている。
弁室12及び均圧室13内には軸線Lに沿った方向に変位可能な弁部材3が延在されている。弁部材3は、弁室12内に位置して弁座部材2の弁座シート23に対して離接が可能な円筒状の弁体31、弁体31の上方に延設された連結部32とで構成されている。連結部32は、下端部に弁体31を結合する結合軸321と、結合軸321より径が大きく均圧室13内に位置するボス部322と、ボス部322の上方に延設された連結ロッド323とを有している。
弁体31とボス部322との間にはゴム製のダイヤフラム4が配設されている。ダイヤフラム4はコンボリューション部41と、その内側の内ビード部42と、コンボリューション部41の外側の外ビード部43とを有している。また、弁体31は、中心に円筒形状とすり鉢形状とを連ねた開口孔31aと、開口孔31aに連なる連結孔31bとを有している。そして、連結部32の結合軸321が、ダイヤフラム4の内ビード部42の開口を貫通して弁体31の連結孔31b内に嵌合され、弁体31とボス部322とで内ビード部42を圧縮し、結合軸321の下端部をかしめることにより、弁体31とダイヤフラム4及び連結部32が一体に固定されている。なお、これらの弁体31、ダイヤフラム4及び結合軸321の組み付け方については後述する。
ダイヤフラム4の外ビード部43は、下本体1Aの上端と上本体1Bの均圧室13の下部開口端部との間に圧縮するようにして挟持されている。なお、弁体31の上端(弁部材3の下方寄り)は、圧力が加わることで発生するダイヤフラム4の復元力による自動求心作用により、通常は軸線L上に保持される。
連結部32において、ボス部322には、弁体31の開口孔31a側から軸線L方向に伸びる第1の均圧路32aが形成されるとともに、第1の均圧路32aと交差して均圧室13に開口する第2の均圧路32bが形成されている。この第1の均圧路32a、第2の均圧路32b及び弁体31の開口孔31aは均圧路を構成しており、弁ポート22と均圧室13は、開口孔31a、第1の均圧路32a及び第2の均圧路32bにより導通されている。
ダイヤフラム4は可撓性を有し、ダイヤフラム4の弁室12側に作用する第1のポート11の圧力(P1)と、均圧室13側に作用する第2のポート21の圧力(P2)との差圧により発生した力を弁部材3(弁体31)に伝達する感圧部を構成している。また、ダイヤフラム4は均圧室13と弁室12とを気密に区画している。
弁ハウジング1の上部には、電磁駆動部5が設けられている。電磁駆動部5は、円筒状のプランジャケース51と、プランジャケース51の上端に固定された磁性体からなる吸引子52と、プランジャケース51内に設けられた磁性体からなるプランジャ53と、プランジャケース51の外周に配置されボビン54aに巻線が巻回された電磁コイル54とを備えている。なお、プランジャケース51と吸引子52は溶接等により固定されている。吸引子52には軸線Lと同軸な挿通孔52aが形成されるとともに、挿通孔52aとは他方の側には、挿通孔52aより径の大きな調整部用孔52bが形成されている。
プランジャ53には、軸線Lと同軸な円筒状のプランジャばね室53aと挿通孔53bが形成されるとともに、挿通孔53bの横にプランジャ均圧路53cが形成されている。なお、吸引子52とプランジャ53は、プランジャ均圧路53c以外は、それぞれ軸線Lを軸にして回転対称な形状となっている。
プランジャケース51の下部には、均圧室13に対して電磁駆動部5側に位置するカバー6が配設されている。カバー6はプランジャケース51の下端と上本体1Bとに挟持されて固定されている。カバー6の中心には、軸線Lと同軸な挿通孔6aが形成されている。なお、カバー6は弁ハウジング1(本体)に対して動くことがなければ固定方法はどのような構成でもよい。このように、弁部材3に対してカバー6が軸線L方向に相対的に固定されているので、プランジャ53等の可動部品は流体の動圧の影響を受けることがない。
弁部材3の連結ロッド323は、カバー6の挿通孔6a、プランジャ53の挿通孔53bに挿通されている。また、吸引子52の挿通孔52a内で、連結ロッド323の端部に非磁性体からなるボール受け7が嵌め込まれている。ボール受け7と連結ロッド323の端部とは溶接により固着されている。ボール受け7はプランジャ53側の端部に鍔状部を有し、この鍔状部は、プランジャ53の吸引子52側の対向面53dに接触した状態で、この対向面53dと吸引子52のプランジャ53側の対向面52dとの間に位置する。
プランジャ53と連結ロッド323の段部323aとの間にはプランジャばね531が圧縮した状態で配設されている。これにより、プランジャ53は対向面53dをボール受け7に対して常時当接された状態となり、このプランジャ53が吸引子52方向に吸引されると、このプランジャ53と共に弁部材3が弁開方向に変位する。弁部材3は、この弁部材3の一部である連結ロッド323によりプランジャ53と連結されている。プランジャ53の挿通孔53bと弁部材3の連結ロッド323とのクリアランスは、プランジャ53とプランジャケース51とのクリアランスより大きく設定されており、プランジャ53が軸線Lと直交する方向に変位しても、弁部材3とプランジャ53は接触しない。
吸引子52の前記調整部用孔52c内には設定調整部8が配設されている。この設定調整部8は、調整ねじ81、ばね受け82、調整ばね83、ボール84を有している。調整ばね83は調整ねじ81とばね受け82との間に圧縮状態で配設されており、ボール84はばね受け82に当接した状態で軸線L上の吸引子52の挿通孔52a内に配設されている。そして、調整ばね83は、ばね受け82を介してボール84をボール受け7の上端に当接するように付勢している。また、調整ねじ81は、その外周の雄ねじ部811を吸引子52の上部内周面に形成された雌ねじ部52eに螺合することにより、吸引子52に取り付けられている。
ボール84と吸引子52の挿通孔52aとの間には僅かにクリアランスが設けられており、ボール84は軸線Lに沿って挿通孔52a内で変位可能となっている。また、ボール受け7はボール84に対して球面接触される。これにより、ボール受け7(及び弁部材3)の上端は、常に軸線L上に位置決めされる。
電磁駆動部5の電磁コイル54への通電により、磁気回路が形成されて吸引子52とプランジャ53との間に磁気による吸引力が発生する。この吸引力は電磁コイル54へ通電する電流に応じたものとなる。
以上の構成により、実施形態の電磁式制御弁は次のように作用する。設定調整部8は、調整ばね83によりばね受け82、ボール84及びボール受け7を介して弁部材3を弁座部材2の弁座シート23側に付勢している。電磁コイル54を励磁することにより、プランジャ53が吸引子52に吸引され、弁部材3は調整ばね83の付勢力に抗して弁座シート23から離れる方向に変位し、弁閉から弁開となるとともに弁体31と弁座シート23との軸線Lに沿った方向の位置関係により、弁ポート22の開度が制御される。なお、プランジャ53が最上端位置で弁開度が全開となるのは、ボール受け7の鍔状部が吸引子52の対向面52dに当接した位置である。このように、ボール受け7により、プランジャ53が吸引子52に吸着(密着)されるのを防止する。
また、電磁コイル54の励磁を無くすことにより弁体31が弁座シート23に着座し、弁閉となる。なお、調整ねじ81の追い込み量により、調整ばね83が弁部材3に加える付勢力が調整され、弁開に必要な電磁力(吸引力)を調節できる。このように、電磁コイル54が生じる電磁力と、調整ばね83のばね力との平衡関係によって弁部材3が軸線Lに沿った方向に変位し、弁体31で弁ポート22の開度を変化させる。
また、弁体31には前述のように弁室12の圧力と第2のポート21の圧力の差圧が作用して弁閉方向に力が加わる。一方、均圧室13は第1の均圧路32a、第2の均圧路32b及び開口孔31a(均圧路)によって弁ポート22及び第2のポート21と連通されているので、均圧室13に作用する第2のポート21の圧力と弁室12の圧力との差圧がダイヤフラム4に作用し、弁部材3には弁開方向の力が加わる。そして、弁体31の有効受圧径D1(この実施例の場合、弁座シート23の内径)と、ダイヤフラム4の有効受圧径D2とは等しいので、弁部材3に対しては、差圧による力は互いにキャンセル(相殺)され、弁体31の開閉に差圧の影響を受けない。
このように、電磁駆動部5の印加電流に応じた電磁力と調整ばね83のばね力とのつり合いをとるとともに、第1のポート11と第2のポート21との差圧により弁体31に作用する力を、ダイヤフラム4(感圧部)に加わる弁室12と均圧室13との差圧により弁体31に作用する力でキャンセル(相殺)することにより、差圧により弁体31に作用する力の影響を無くし、少ない通電量で弁ポート22の開度を比例的に変化させることができる。
なお、この実施形態では、弁ポート22の下部には第2のポート21を設けるだけの構造となっているので、弁ハウジング1の軸線L方向の長さを小さくすることができ、電磁式制御弁自体を小型化することができる。また、第2のポート21を弁ポート22に対して同軸で連通するようにしているので、第2のポート21での圧力損失も低減し、流体がスムーズに流れる。
図2はダイヤフラム4の弁部材3(連結部32)への固定前の概略平面図(図2(A))及び断面図(図2(B))である。ダイヤフラム4は、ゴム層4B内に基布4Aを埋設したものである。なお、図2(A)は基布4Aの糸を線で概念的に図示してあるが、基布4Aは、トリコット編みで編み込まれている。ゴム層4Bの中心には、開口4B1が形成されている。この開口4B1の径は、「駆動軸」としての結合軸321の基部321aの径に整合する径となっている。そして、この開口4B1の部分には基布4Aの露出部分4A1が露出されている。
図3はダイヤフラム4を成形するための成形金型の断面図であり、下金型10と上金型20とで構成されている。ダイヤフラム4の成形時には、図3のように下金型10と上金型20を合わせて形成されるキャビティ30内に生ゴムが充填される。また、生ゴムが充填されたキャビティ30内には基布4Aが配設される。そして、加圧したゴムを加熱して硫化し、ダイヤフラム4が成形される。ここで、下金型10の中央には結合軸321の基部321aと同径で薄型円柱状の台部10Aを有している。上金型20の中央には結合軸321の基部321aと同径で薄型円柱状の天井部20Aを有している。そして、下金型10の台部10Aと上金型20の天井部20Aとが基布4Aを介して当接する。これによって、ゴム層4Bの前記開口4B1と、この開口4B1に露出する基布4Aの前記露出部分4A1が形成される。このようにして、その中心に、ゴム層4Bのみに基部321a(駆動軸)の径に整合する径を有する開口4B1が形成されたダイヤフラム4が得られる。
図4は実施形態の電磁式制御弁の要部の組立工程を説明する図であり、「押え部材」としての弁体31、ダイヤフラム4及び「駆動軸」としての結合軸321の基部321aの固定は以下のように行う。図4(A)に示すように、結合軸321に針状キャップ40を嵌め込む。この針状キャップ40と結合軸321にダイヤフラム4の中心(開口4B1の基布4Aの露出部分4A1の中心)を刺し、図4(B)に示すように、針状キャップ40及び結合軸321をダイヤフラム4に貫通させる。そして、ダイヤフラム4の開口4B1を結合軸321の基部321aまで挿通する。
次に、図4(C)に示すように、針状キャップ40を取り外し、連結部32の結合軸321に弁体31の連結孔31bを嵌合させる。そして、図4(D)に示すように、結合軸321の下端部をかしめることにより、弁体31とダイヤフラム4及び連結部32を一体に固定する。
実施形態では基布4Aの織り方はトリコット織りであり、伸び性が高く針状キャップ40を基布4Aに刺し、押し広げやすい。基布4Aの織り方の種類は、伸び性が高い丸編みでもよい。また、ダイヤフラム成形時は、ゴム中での基布の位置の保持が困難な為、成形前に基布単体で「くせ付け(プレフォーム)」しておいてもよい。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。駆動軸は電磁制御弁の弁部材3(弁棒)のものに限らず、軸線方向に移動される駆動軸にダイヤフラムを固定するものであれば、他の装置、他の構造物にも適用でき、ダイヤフラムの高い耐圧性、耐久性が得られる。
1 弁ハウジング
1A 下本体
1B 上本体
11 第1のポート
12 弁室
13 均圧室
2 弁座部材
21 第2のポート
22 弁ポート
3 弁部材
31 弁体
32 連結部
321 結合軸(駆動軸)
321a 基部(駆動軸)
4 ダイヤフラム
4A 基布
4A1 露出部分
4B ゴム層
4B1 開口
41 コンボリューション部
42 内ビード部
43 外ビード部
5 電磁駆動部
L 軸線
10 下金型
20 上金型
30 キャビティ
40 針状キャップ

Claims (6)

  1. ゴム層に基布が埋設されたダイヤフラムを駆動軸に固定する駆動軸へのダイヤフラムの固定構造であって、
    前記ダイヤフラムとして、中心に前記ゴム層のみに前記駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されたダイヤフラムが用いられ、前記駆動軸に前記ダイヤフラムの前記開口部分の前記基布が刺されて該駆動軸が該ダイヤフラムに貫通され、該駆動軸に固定部材が固着されて、前記ダイヤフラムを前記駆動軸に固定されていることを特徴とする駆動軸へのダイヤフラムの固定構造。
  2. 前記固定部材が、前記駆動軸に挿通する挿通穴が形成された弁体であり、該弁体の前記挿通穴が挿通された前記駆動軸の端部がかしめられて該駆動軸に弁体が固着されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動軸へのダイヤフラムの固定構造。
  3. ゴム層に基布が埋設されたダイヤフラムを駆動軸に固定する駆動軸へのダイヤフラムの固定方法であって、
    前記ダイヤフラムとして、中心に前記ゴム層のみに前記駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されるとともに該開口に前記基布が露出されたダイヤフラムを用い、
    前記駆動軸の端部に針状キャップを取り外し可能に取り付け、
    前記針状キャップに前記ダイヤフラムの前記開口部分の前記基布を刺して該針状キャップと前記駆動軸を該ダイヤフラムに貫通させた後、前記針状キャップを取り外し、該針状キャップを取り外した前記駆動軸に固定部材を固着するようにしたことを特徴とする駆動軸へのダイヤフラムの固定方法。
  4. 前記固定部材として、前記駆動軸を挿通する挿通穴が形成された弁体を用い、
    該弁体の前記挿通穴挿通された前記駆動軸の端部をかしめて該駆動軸に弁体を固着するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の駆動軸へのダイヤフラムの固定方法。
  5. 第1のポートと第2のポートとの間に弁室と弁ポートとが形成され、前記弁室内の弁体を電磁駆動部で駆動して前記弁ポートを開閉する電磁式制御弁であって、第1のポートと第2のポートとの差圧により弁体に作用する力を、感圧部に加わる弁室と均圧室との差圧により前記弁体に作用する力で相殺するとともに、前記電磁駆動部の電磁力と調整ばねのばね力とのつり合いにより、前記弁ポートの開度を比例的に変化させる電磁式制御弁において、
    前記電磁駆動部、前記調整ばね、前記均圧室及び前記感圧部が、前記弁ポートの軸線上で前記弁体に対して前記弁ポートとは反対側に設けられ、
    前記弁体が、前記電磁駆動部に連結される連結部の駆動軸に固定され、
    前記感圧部が、ゴム層に基布が埋設され前記弁室と前記均圧室との間に配設されたダイヤフラムであって、中心に前記ゴム層のみに前記駆動軸の径に整合する径を有する開口が形成されたダイヤフラムであり、
    前記駆動軸に前記ダイヤフラムの前記開口部分の前記基布が刺されて該駆動軸が該ダイヤフラムに貫通され、該駆動軸に前記弁体が固着されて、前記ダイヤフラムが前記駆動軸に固定されていることを特徴とする電磁式制御弁。
  6. 前記弁体及び前記連結部に前記弁ポートと前記均圧室とを導通する均圧路が形成されていることを特徴とする請求項に記載の電磁式制御弁。
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