JP6419473B2 - 電気接続箱 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等に設置される電気接続箱に関する。
従来、自動車等に設置される電気接続箱は、ケース内に種々の電子部品やバスバーが取り付けられている(例えば、特許文献1参照。)。このような電気接続箱が室内搭載され、寒冷地で車内に雪などが入ることにより高湿度になった場合、ケース内の発熱部品周辺において結露が生じやすくなる。また、特に発熱部品の直上のケース内面部分に結露が生じやすく、この水滴が落下して前記発熱部品に付着したり、前記発熱部品に接続された異電位のバスバー同士を繋ぐように落下して、意図しないリークが生じたりするおそれがあるという問題があった。
特開2012−244859公報
従って、本発明は、上記のような問題点に着目し、複数のバスバーが接続された電子部品の直上で結露が発生しても、落下した水滴が前記電子部品に付着したり、落下した水滴によって複数のバスバーの間でリークが発生したりすることを防止できる電気接続箱を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、複数のバスバーと、該複数のバスバーが接続された電子部品と、前記バスバー及び前記電子部品とが取り付けられる箱本体と、該箱本体を覆うカバー体と、を備え、前記電子部品と前記バスバーとの接続箇所は、発熱し易い部分であり、前記カバー体は、前記箱本体と対向する天面壁部と、前記天面壁部から前記箱本体に近づく方向に傾斜した傾斜面部と、を有し、前記箱本体は、前記複数のバスバー同士を絶縁する絶縁壁を有し、前記傾斜面部が、前記電子部品と前記バスバーとの接続箇所及び前記絶縁壁の直上に配置されていることを特徴とする電気接続箱である。
本発明によれば、傾斜面部が電子部品とバスバーとの接続箇所及び絶縁壁の直上に配置されているので、前記接続箇所の直上すなわち傾斜面部の内面で結露が発生しても、水滴が傾斜面部の下方に流れ、該傾斜面部の最下部から前記接続箇所を避けて箱本体に落下する。また、水滴が箱本体に落下しても、箱本体が複数のバスバー同士を絶縁する絶縁壁を有しているので、箱本体に落下した水滴により複数のバスバーの間でリークが生じることを防止できる。
本発明の一実施形態にかかる電気接続箱の斜視図である。 図1に示された電気接続箱の平面図である。 図1に示された電気接続箱のカバー体を取り外した状態を示す斜視図である。 図1に示された電気接続箱において、箱本体にバスバーが取り付けられた状態を示す斜視図である。 図4に示された電気接続箱を他の角度から見た斜視図である。 図4に示された箱本体に電子部品が載置された状態を示す斜視図である。 図3に示された電子部品とバスバーとの位置関係を示す説明図である。 図1に示された電気接続箱のA−A線断面における断面図である。
本発明の一実施形態にかかる「電気接続箱」を図1〜図8を参照して説明する。
電気接続箱10は、電気自動車に搭載されて電源から負荷へ電源分配を行うものであり、車内の床下に取り付けられて用いられる。なお、本発明の電気接続箱は、電気自動車以外の車両に用いられてもよく、また、電気接続箱の取り付け位置は床下に限らず、エンジンルーム等に取り付けられてもよい。
電気接続箱10は、後述するリレー2やヒューズなどの複数の電子部品と、これら電子部品同士を電気接続する複数のバスバーと、複数の電子部品及びバスバーが取り付けられる箱本体3と、箱本体3を覆うカバー体4と、を備えている。また、本実施形態において、図中の矢印X方向を電気接続箱10の長手方向、矢印Y方向を電気接続箱10の幅方向、矢印Z方向を電気接続箱10の高さ方向とする。また、矢印Z方向における上下は、図1における上下に対応する。また、リレー2は、請求項における「電子部品」に相当する。
複数のバスバーは、金属板にプレス加工等が施されて得られるものである。これら複数のバスバーのうち、後述するリレー2に直接接続されるバスバーに符号11,12,13を付して説明する。バスバー11,12,13は、図4〜図7に示すように、後述する箱本体3の底面部31に沿って配索される配索部11a,12a,13aと、該配索部11a,12a,13aから上方に曲げ起こされ、上端部にスリットが形成された接続受部11b,12b,13bと、を有している。
リレー2は、高電圧が印加されるリレーであり、リレー本体21と、入力側の接続部22aと、出力側の接続部22bと、を有している。接続部22a,22bは金属板により平板状に形成され、ボルト51が挿通される孔を有している。図7等に示すように、接続部22aは、バスバー11の接続受部11b及びバスバー12の接続受部12bと重ねられることによりこれらと電気的に接続される。さらに、接続部22aに設けられた孔及び接続受部11b,12bのスリットに挿通されたボルト51がナット52と締結されることにより、接続部22aと接続受部11b,12bとの接続が維持される。また、接続部22bは、バスバー13の接続受部13bと重ねられることによりバスバー13と電気的に接続される。さらに、接続部22bに設けられた孔及び接続受部13bのスリットに挿通されたボルト51がナット52と締結されることにより、接続部22bと接続受部13bとの接続が維持される。
本実施形態においては、上述したように、重ね合わされた2枚の接続受部11b,12bが、接続部22aと接続されている。この接続部22aに接続されるバスバー11,12は、技術的には一枚の板金から打ち抜いて一体形成することが可能であるが、材料歩留り向上のために2枚に分割されて形成された後にジョイントされている。また、2枚のバスバーをジョイントする場合、2枚のバスバー同士を溶接してジョイントする方法やボルト及びナット等の接続用部材を用いてジョイントする方法などがあるが、本実施形態においては、リレー2の接続部22aとの接続箇所において接続受部11b,12b同士をジョイントさせている。すなわち、2枚のバスバー11,12同士のジョイントと、これらバスバー11,12とリレー2との接続と、を一箇所で同時に行っている。このことにより、前述した溶接によるジョイントや専用の接続用部材が不要となる。
また、バスバー11の配索部11aは、接続部22aの直下からリレー本体21と離れる方向に延びて配索されている。バスバー12,13の配索部12a,13aは、接続部22a,22bの直下からリレー本体21の下側を通って配索されている。
箱本体3は、合成樹脂が用いられて、全体として平面視略矩形状に形成され、バスバーやリレー2などの部品が取り付けられる底面部31と、底面部31の外縁から立設した側面部32と、底面部31から立設して、バスバー11,12とバスバー13とを絶縁する絶縁壁33と、を有している。絶縁壁33は、バスバー11,12とバスバー13とを絶縁するために、図3,図4に示すように、バスバー13の外縁に沿って設けられている。
カバー体4は、合成樹脂が用いられて、全体として平面視略矩形状に形成されている。カバー体4は、箱本体3と対向してリレー2の上面を覆う天面壁部41と、天面壁部41から箱本体3に近づく方向(下方)に傾斜した傾斜面部42と、を有している。
傾斜面部42は、リレー2及び絶縁壁33の直上に配置されている。さらに詳細には、傾斜面部42は、接続部22a,22bと接続受部11b,12b,13bとの接続箇所の直上に配置されている。また、傾斜面部42は、リレー2のリレー本体21側から接続部22a,22b側に向かうに従って下方に傾斜し、かつ、接続部22a,22bと接続受部11b,12b,13bとの接続箇所をまたいでリレー2よりも外方まで延びている。
本実施形態の電気接続箱10において、上記リレー2は、特にバスバー11,12,13との接続箇所において発熱しやすいことから、電気接続箱10内の湿度が高くなると、前記接続箇所の直上において結露が発生しやすい。また、前記接続箇所においては、接続部22a,22bと接続受部11b,12b,13bとの接続にボルト51及びナット52が用いられることから、当該接続箇所に水滴が落ちると滞留しやすい。また、バスバー11,12とバスバー13とが異電位であることから、バスバー11,12とバスバー13とを繋ぐように水滴が落下すると、意図しないリークが生じてしまう。よって、本実施形態の電気接続箱10においては、上記傾斜面部42により前記接続箇所への水滴の落下を防止し、上記絶縁壁33により落下した水滴によるバスバー11,12とバスバー13とのリークを防止している。
すなわち、リレー2とバスバー11,12,13との接続箇所が発熱して結露が発生すると、図8に示すように、水滴Dはカバー体4の傾斜面部42に付着する。傾斜面部42に付着した水滴Dは、図8に示す矢印Bのように、傾斜面部42を傾斜方向に伝って、傾斜面部42の最下部から重力により箱本体3に落下する。また、傾斜面部42がリレー2とバスバー11,12,13との接続箇所をまたいで設けられていることから、前記接続箇所に水滴Dが落下することを防止できる。また、バスバー11,12とバスバー13とが絶縁壁33により絶縁されていることから、落下した水滴Dによりバスバー11,12とバスバー13との間でリークが発生することを防止できる。従って、バスバー11,12,13が接続されたリレー2の直上で結露が発生しても、落下した水滴Dがリレー2に付着したり、落下した水滴Dによりバスバー11,12とバスバー13との間でリークしたりすることを防止することができる。
また、天面壁部41には、図2における左上に取り付けられたリレー2を覆う部分(すなわち温度が高くなる部分)において、ワイヤハーネス(不図示)を固定するためのクランプ穴41aが形成されており、このクランプ穴41aから電気接続箱10の外に水蒸気を逃がすことができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前述した実施形態においては、電子部品としてリレー2が電気接続箱10に取り付けられていたが、本発明の電気接続箱の構成は、発熱しやすい他の電子部品を取り付ける場合にも適用することができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
2 リレー(電子部品)
3 箱本体
4 カバー体
10 電気接続箱
11,12,13 バスバー
33 絶縁壁
41 天面壁部
42 傾斜面部

Claims (1)

  1. 複数のバスバーと、該複数のバスバーが接続された電子部品と、前記バスバー及び前記電子部品とが取り付けられる箱本体と、該箱本体を覆うカバー体と、を備え、
    前記電子部品と前記バスバーとの接続箇所は、発熱し易い部分であり、
    前記カバー体は、前記箱本体と対向する天面壁部と、前記天面壁部から前記箱本体に近づく方向に傾斜した傾斜面部と、を有し、
    前記箱本体は、前記複数のバスバー同士を絶縁する絶縁壁を有し、
    前記傾斜面部が、前記電子部品と前記バスバーとの接続箇所及び前記絶縁壁の直上に配置されている
    ことを特徴とする電気接続箱。
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