JP6418911B2 - Glp−1分泌促進剤 - Google Patents

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本発明はGLP-1分泌促進剤及びその用途に関する。
日本人は元来、インスリン分泌能が低く、食事・生活様式の欧米化による僅かな肥満が加わると容易に糖尿病を発症する。2型糖尿病は、インスリン抵抗性に加えてインスリンの分泌障害を改善することが重要となる。2型糖尿病の新たな治療戦略として「インクレチン」関連薬は大きな恩恵をもたらすものとして期待されている。「インクレチン」とは、食事摂取に伴い消化管から分泌され、膵β細胞に作用してインスリン分泌を促進するペプチドホルモンの総称である。現在、Glucose-dependent insulinotropic polypeptide (GIP)とGlucagon-like peptide-1(GLP-1)が知られている。2型糖尿病患者においては、膵β細胞におけるGLP-1の感受性は低下していないことから、GLP-1が2型糖尿病の予防・治療に有効と考えられている。
GLP-1は小腸下部〜大腸に存在する腸管内分泌L細胞から分泌される。GLP-1は、血中グルコース濃度に依存してインスリン分泌を促す。そのため従来のインスリン分泌促進剤による膵β細胞の疲弊や低血糖誘導、体重増加のリスクが少ない。さらに膵β細胞の保護・増殖促進、膵臓以外の組織でも、糖尿病抑制に関わる多彩な作用が報告されている。この背景から最近GLP-1関連薬が開発され、実際に臨床現場で使用されている(例えば非特許文献1を参照)。GLP-1は、血中に存在する分解酵素(Dipeptidyl peptidase-4; DPP-4)により分解されて不活性化される。その血中での半減期は短く(約2分程度)、DPP-4活性を阻害することで血中の活性型GLP-1濃度を上昇させるDPP-4阻害薬が開発されている。一方GLP-1誘導体薬は分解抵抗性の構造を持つものであるが、皮下注射による投与を必要とする。
GLP-1はペプチドホルモンのため経口摂取に適さない。また、GLP-1は非常に分解され易く、生体内での半減期は数分程度である。従って、外からの投与よりも内因性GLP-1の分泌を促進することが望ましい。尚、GLP-1の分泌を促進する物質として、k-カゼイン(特許文献1)、大豆タンパク質分解物(特許文献2)、キラヤ抽出物(特許文献3)、リゾホスファチジルイノシトール(特許文献4)が報告されている。また、カレーに使用される香辛料ターメリックの黄色色素である「クルクミン」のGLP-1分泌促進作用とその機序が明らかになっている(特許文献5)。
国際公開第2007/037413号パンフレット 特開2010−138−143号公報 特開2012−131742号公報 特開2012−144518号公報 特開2014−148474号公報
J. Clin. Endocrinol. Metab.2006,91:4612-9,JAMA 2007,50:194-256
以上の背景の下、本発明は、新規なGLP-1分泌促進剤及びその用途を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み、本発明者はGLP-1分泌促進物質の発見を目指し、特に糖類に注目して検討を重ねた。具体的には、様々な構造のシクロデキストリン/シクロデキストリン誘導体、各種オリゴ糖等、膨大な種類の供試化合物についてGLP-1分泌促進作用の有無及び程度を検討した。その結果、グルコースがα-1,4結合で7個繋がった構造からなるβ−シクロデキストリンがGLP-1分泌促進作用を示すことを見出すとともに、ヒドロキシブチル基が導入された誘導体になるとGLP-1分泌促進作用が高まることが判明した。これらの成果に基づき、以下の発明が提供される。
[1]β−シクロデキストリン又はその誘導体を有効成分とするGLP-1分泌促進剤。
[2]前記誘導体がヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンである、[1]に記載のGLP-1分泌促進剤。
[3]前記ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンの置換度が1〜9である、[2]に記載のGLP-1分泌促進剤。
[4]糖尿病、肥満、食後高血糖又は神経変性疾患の予防又は改善、糖尿病に伴う神経障害の改善、グルカゴン分泌抑制、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲や摂食の抑制、又は膵β細胞の増殖促進のために用いられる、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のGLP-1分泌促進剤。
[5][1]〜[3]のいずれか一項に記載のGLP-1分泌促進剤を含有する、糖尿病又は肥満の予防又は改善用組成物。
[6]医薬、医薬部外品又は食品である、[5]に記載の組成物。
マウス腸管由来細胞(Glutag)へ試料(各種シクロデキストリン)を最終濃度10mg/mLで投与し、2時間後の培養上清中のGLP-1濃度を測定した結果を示す。 マウス腸管由来細胞(Glutag)へ試料(各種シクロデキストリン誘導体)を最終濃度10mg/mLで投与し、2時間後の培養上清中のGLP-1濃度を測定した結果を示す。
本発明の第1の局面はGLP-1分泌促進剤(以下、説明の便宜上「本発明の薬剤」と呼ぶことがある)に関する。本明細書において「GLP-1分泌促進」とは、GLP-1産生細胞に直接又は間接的に作用し、GLP-1の分泌を促すことをいう。典型的には、GLP-1の分泌が促進されると生体内のGLP-1量が増大し、その結果、血中GLP-1濃度が上昇し、或いは血中GLP-1濃度の減少が抑制される。
本発明の薬剤では、有効成分としてβ−シクロデキストリン又はその誘導体が用いられる。
シクロデキストリンはデンプンにシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼを作用することにより得られる、6〜8個のグルコースがα−1,4−グルコシド結合で環状に繋がった分子である。一分子中のグルコースの個数が6個のものはα−シクロデキストリン、同7個のものはβ−シクロデキストリン、同8個のものはγ−シクロデキストリンと呼称される。シクロデキストリンは難水溶性化合物を可溶化、安定化、徐放化することが知られており、食品、化粧品、医薬品など広い分野で使用されている。
本発明では、グルコースが7個繋がった構造を有するβ−シクロデキストリン又はその誘導体が用いられる。β−シクロデキストリンとその誘導体を単独で使用しても良く、それらを併用してもよい。β−シクロデキストリンの誘導体としては、置換基として例えば炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を有するもの、炭素数1〜2のアルキル基を有するもの、1〜2残基からなる糖類を有するものが挙げられ、具体的には、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキストリン、などが挙げられるが、誘導体としてヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンが好ましい。ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンは、β−シクロデキストリンの7個のグルコースの2位、3位及び/又は6位にランダムにヒドロキシブチル基が導入されたものである。ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンは公知の化学合成(高塩基性条件下にてβ−シクロデキストリン水溶液に酸化ブチレンを添加することにより製造される)で調製することができる。ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンの置換度は例えば1〜9であり、好ましくは3〜7である。好ましい一態様では、平均して1分子中に約5個のヒドロキシブチル基が導入されたヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンが用いられる。
本発明の有効成分(即ち、β−シクロデキストリン及び/又はその誘導体)の形態は特に限定されず、例えば、結晶品、非結晶粉末品、シラップなどの形態のものを用いることができる。また、β−シクロデキストリン/β−シクロデキストリン誘導体以外に、その製造(調製)過程の副産物(例えばα−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、マルトオリゴ糖、グルコース等)を含有しているものを用いてもよい。
本発明の薬剤は、多彩な生理作用を示すGLP-1の分泌を促進する。本発明の薬剤を生体に投与すれば、内因性のGLP-1の分泌促進を介して、GLP-1の生理作用(インスリンの分泌促進、グルカゴン分泌抑制、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲や摂食の抑制、膵β細胞の増殖促進、学習・記憶能力の向上等(Gastroenterology 2007,132:2131-57))を増強ないし向上できる。従って、本発明の薬剤は糖尿病、肥満、食後高血糖又は認知症等の神経変性疾患等の予防又は改善、糖尿病に伴う神経障害の改善、グルカゴン分泌抑制、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲や摂食の抑制、膵β細胞の増殖促進等に有効である。ここで、「予防」とは、疾病(障害)又はその症状の発症/発現を防止又は遅延すること、或いは発症/発現の危険性を低下させることをいう。一方、「改善」とは、疾病(障害)又はその症状が緩和(軽症化)、好転、寛解又は治癒(部分的な治癒を含む)することをいう。
上記の通り、本発明の薬剤は様々な用途に利用され得るが、特に重要な用途は糖尿病と肥満の予防又は改善である。そこで、本発明の第2の局面は、本発明の薬剤を含有する、糖尿病又は肥満の予防又は改善用組成物を提供する。本発明の組成物の形態は特に限定されないが、好ましくは医薬、医薬部外品又は食品である。尚、2種類以上の有効成分を併用することにしてもよい。
「糖尿病」は、血糖の慢性的な上昇(即ち高血糖)により特徴付けられる疾患である。虚血性心臓病(狭心症、心筋梗塞)、動脈硬化、脳血管障害(脳梗塞など)の重要な危険因子の1つであり、いわゆる「生活習慣病」の代表的疾患として注目されている。一方、「肥満」とは一般的には体内に脂肪組織が過剰に蓄積した状態をいう。本明細書では用語「肥満」は広義に解釈されるものとし、その概念に肥満症を含む。「肥満症」とは肥満に起因ないし関連する健康障害(合併症)を有するか又は将来的に有することが予測される場合であって、医学的に減量が必要とされる病態をいう。肥満の判定法には、例えば、国際的に広く使用されているBMI(body mass index)を尺度としたものがある。BMIは、体重(kg)を身長(m)の二乗で除した数値(BMI=体重(kg)/身長(m))である。BMI<18.5は低体重(underweight)、18.5≦BMI<25は普通体重(normal range)、25≦BMI<30は肥満1度(preobese)、30≦BMI<35は肥満2度(obese class I)、35≦BMI<40は肥満3度(obese class II)、40≦BMIは肥満4度(obese class III)と判定される(WHO)。また、BMIを利用して、日本人の成人の標準体重(理想体重)を以下の式、標準体重(kg)=身長(m)×22から計算し、実測体重が標準体重(計算値)の120%を超える状態を肥満とする判定法もある。もっとも、標準体重(理想体重)は性別、年齢、又は生活習慣の差異などによって個人ごとに相違することから、肥満の判定をこの方法で一律に行うことは妥当でないと考えられている。
本発明の医薬組成物及び医薬部外品組成物の製剤化は常法に従って行うことができる。製剤化する場合には、製剤上許容される他の成分(例えば、担体、賦形剤、崩壊剤、緩衝剤、乳化剤、懸濁剤、無痛化剤、安定剤、保存剤、防腐剤、生理食塩水など)を含有させることができる。賦形剤としては乳糖、デンプン、ソルビトール、D-マンニトール、白糖等を用いることができる。崩壊剤としてはデンプン、カルボキシメチルセルロース、炭酸カルシウム等を用いることができる。緩衝剤としてはリン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等を用いることができる。乳化剤としてはアラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、トラガント等を用いることができる。懸濁剤としてはモノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸アルミニウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム等を用いることができる。無痛化剤としてはベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビトール等を用いることができる。安定剤としてはプロピレングリコール、アスコルビン酸等を用いることができる。保存剤としてはフェノール、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルパラベン等を用いることができる。防腐剤としては塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸、クロロブタノール等と用いることができる。
製剤化する場合の剤型も特に限定されず、例えば錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤、外用剤、及び座剤などとして本発明の医薬組成物又は医薬部外品組成物を提供できる。
本発明の医薬組成物には、期待される治療効果や予防効果を得るために必要な量(即ち治療上有効量)の有効成分が含有される。同様に本発明の医薬部外品組成物には、期待される改善効果や予防効果等を得るために必要な量の有効成分が含有される。本発明の医薬組成物又は医薬部外品組成物に含まれる有効成分量は一般に剤型や形態によって異なるが、所望の投与量を達成できるように有効成分量を例えば約0.1重量%〜約95重量%の範囲内で設定する。
本発明の医薬組成物及び医薬部外品組成物はその剤型・形態に応じて経口又は非経口(経腸、静脈内、動脈内、皮下、筋肉又は腹腔内注射、経皮、経鼻、経粘膜、塗布など)で対象に適用される。ここでの「対象」は特に限定されず、ヒト及びヒト以外の哺乳動物(ペット動物、家畜、家禽、実験動物を含む。具体的には例えばマウス、ラット、モルモット、ハムスター、サル、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ネコ、ニワトリ、ウズラ等である)を含む。好ましい一態様では、適用対象はヒトである。
本発明の医薬組成物及び医薬部外品組成物の投与量・使用量は、期待される効果が得られるように設定される。有効な投与量の設定においては一般に適用対象の症状、年齢、性別、体重などが考慮される。尚、当業者であればこれらの事項を考慮して適当な投与量を設定することが可能である。投与スケジュールとしては例えば一日一回〜数回、二日に一回、或いは三日に一回などを採用できる。投与スケジュールの作成においては、適用対象の症状や有効成分の効果持続時間などを考慮することができる。
上記の通り本発明の一態様は、本発明の薬剤を含有する食品組成物である。本発明での「食品組成物」の例として一般食品(穀類、野菜、食肉、各種加工食品、菓子類、牛乳、清涼飲料水、アルコール飲料等)、栄養補助食品(サプリメント、栄養ドリンク等)、食品添加物、愛玩動物用食品、愛玩動物用栄養補助食品を挙げることができる。栄養補助食品又は食品添加物の場合、粉末、顆粒末、タブレット、ペースト、ゼリー状、液体等の形状で提供することができる。食品組成物の形態で提供することによって、本発明の有効成分を日常的に摂取したり、継続的に摂取したりすることが容易となる。
本発明の食品組成物には、治療的又は予防的効果が期待できる量の有効成分が含有されることが好ましい。添加量は、それが使用される対象となる者の病状、健康状態、年齢、性別、体重などを考慮して定めることができる。
<培養細胞でのGLP-1分泌試験>
1.方法
マウス大腸由来のGLP-1産生細胞株GLUTag細胞を、10% FBS含有DMEM(Dulbecco’s modified eagle’s medium, high glucose、SIGMA)を用い、CO2インキュベーター内(37℃、CO2 濃度5%)で培養した。80%コンフルエントになったところで、各種供与試料を最終濃度として10mg/mLになるように培地を添加し2時間培養後、培養上清中に分泌されたGLP-1量をELISAキットにより測定した。キット添付のプロトコールに従い測定した。結果は非投与群(コントロール群)の値を1とした時の相対的な分泌量(Fold of Control)として表した。統計処理は、Dunnet’s testを用いた。コントロール群と試料投与群間においてP<0.05を有意差ありとした。検討した供与試料は以下の通りである。
(1)シクロデキストリン類
セルデックスA-100(製品名、日本食品化工株式会社。α−シクロデキストリンの含有量98.5%以上)、セルデックスB-100(製品名、日本食品化工株式会社。β−シクロデキストリンの含有量98.0%以上)、セルデックスG-100(製品名、日本食品化工株式会社。γ−シクロデキストリンの含有量98.5%以上)
(2)シクロデキストリン誘導体類
セルデックスHB-β-CD(製品名、日本食品化工株式会社。β−シクロデキストリンの水酸基をヒドロキシブチル基で修飾した誘導体。平均するとβ−シクロデキストリン1分子中に約5個のヒドロキシブチル基が導入されている。)
2.結果
実験結果を図1及び2に示す。コントロールと比較してβ−シクロデキストリン(B-100)は有意にGLP-1分泌を促進させた。ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリン(HB-β-CD)のGLP-1分泌促進効果は一層高く、β−シクロデキストリンの水酸基にヒドロキシブチル基が導入されるとGLP-1分泌促進作用が高まることがわかる。
本発明の薬剤は、GLP-1の分泌促進が奏効する各種疾患や症状などの予防や改善に有用である。具体的には、糖尿病、肥満、食後高血糖、認知症等の神経変性疾患等の予防又は改善、糖尿病に伴う神経障害の改善、グルカゴン分泌抑制、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲や摂食の抑制、膵β細胞の増殖促進等に有用であり、医薬品、医薬部外品、食品、サプリメント等として本発明は活用され得る。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。

Claims (5)

  1. ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンを有効成分とするGLP-1分泌促進剤。
  2. 前記ヒドロキシブチル−β−シクロデキストリンの置換度が1〜9である、請求項1に記載のGLP-1分泌促進剤。
  3. 糖尿病、肥満又は食後高血糖の予防又は改善、グルカゴン分泌抑制、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲や摂食の抑制、又は膵β細胞の増殖促進のために用いられる、請求項1又は2のいずれか一項に記載のGLP-1分泌促進剤。
  4. 請求項1又は2に記載のGLP-1分泌促進剤を含有する、糖尿病又は肥満の予防又は改善用組成物。
  5. 医薬、医薬部外品又は食品である、請求項4に記載の組成物。
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