JP6418238B2 - 生体内留置部材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内留置部材およびその製造方法に関し、例えば、二次コイルを用いた生体内留置部材およびその製造方法に関する。
血管に生じた動脈瘤等の治療では、金属で形成されたコイルを動脈瘤に埋めることで、その動脈瘤を血栓化させて破裂を防止する手技が採用される。このような生体内留置部材である金属コイルとしては、白金等のワイヤーをコイル状にして線状に延びるように形付けした一次コイルを、さらに、コイル状にして線状に延びるように形付けした二次コイルが用いられる。そして、金属コイルは、線状に伸ばした一次コイルの状態で、搬送用のカテーテルの内腔に挿入されて目的部位に搬送され、カテーテルから排出されると、二次コイルの状態に復元する。
動脈瘤を血栓化させる場合、動脈瘤の内部にて、金属コイルは1カ所にかたまらず、様々な方向に広がると、治療に有利とされる。そのため、金属コイルに付与される二次形状(二次コイルの形状)は、上記のようなコイル状で線状に延びる二次元的な形状ではなく、複雑に拡がりやすい三次元形状であると望ましい。そのため、このような三次元形状を有する二次コイルが提案されている。
例えば、特許文献1には、実質的に球形あるいは楕円球形状の二次コイルおよびその作製方法が開示されている。この二次コイルは、実質的に球形あるいは楕円球形のコア上に一次コイルを巻き付け加熱成形することで成形される。
また、特許文献2には、球形状の二次コイルの作製方法が開示されている。この二次コイルは、球形状のコアの表面上に1つ以上の金属ロッドを半径方向に立てたマンドレルにコイルを巻き付け、成形される。また、「キャンディー鋳型」タイプの用具を用いて二次形状を付与する方法も開示されている。この方法では、球形状の内腔内でコイルを成形することで球形状の二次コイルを得ている。
また、特許文献3には、球形状の二次コイルの作製方法が開示されている。この二次コイルは、表面に一次コイルをはめ込むための溝が掘られた球形状の心棒の溝部分に一次コイルをはめ込むことで、成形される。
また、特許文献4では、三次元直行形状をもつ二次コイルおよびその作製方法が開示されている。この二次コイルは、三次元直行形状のマンドレルに巻き付けて加熱することで、成形される。
特許第3665133号公報 特許第3024071号公報 特許第4065665号公報 特表2004−500929号公報
しかしながら、特許文献1に記載のある実施形態のように、一次コイルを巻き付けるコアの表面が平滑な曲面の場合は、巻き付ける際に一次コイルが外表面上を滑ってしまうため、成形が困難である。また、特許文献1に記載の他の実施形態や特許文献3に記載の実施形態のように、球形状のコアの表面に複雑な溝を設けた場合は、球形状の表面の複雑な溝に沿って一次コイルを嵌め込むことは必ずしも容易ではない。また、動脈瘤等と同じ大きさ、すなわち直径1mmから30mm程度のコアに溝を設けることは必ずしも容易ではない。特に直径1〜10mm程度のコアの場合は、極めて困難であると考えられる。
特許文献2に記載のある実施形態のように、球形状のコアの表面上に1つ以上の金属ロッドを半径方向に立てたマンドレルを作製可能な場合は、一次コイルをコアの曲面上に巻き付けて固定することは、上記のコアの溝に嵌め込む場合に比べれば比較的容易であると考えられるが、動脈瘤等と同じ大きさ、すなわち直径1mmから30mm程度の球形状のコアに金属ロッドを配置することは必ずしも容易ではない。特に直径1〜10mm程度のコアの場合は、極めて困難であると考えられる。
特許文献2に記載の「キャンディー鋳型」タイプの用具を用いる製造方法では、鋳型内腔内での一次コイルの配置が常にランダムとなり、同一形状のコイルを製造することは極めて困難であり、品質管理も困難であると考えられる。
特許文献4に記載の製造方法では、単一の三次元直交形状のマンドレルを用いるため、このマンドレルに一次コイルを巻き付けて固定することは、特許文献1〜3に記載の方法よりも容易であり、同一形状を付与することは可能ではある。しかし、この製造方法で得られる形状は単純な立方体形状で、複雑に広がる三次元形状の二次コイルを作製することができない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。そして、その目的は、複雑に拡がる三次元形状の二次コイルを有する生体内留置部材、及び、このような生体内留置部材を簡便に製造できる製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、下記の構成により上記目的を達成可能であることを見出した。本発明の要旨は以下のとおりである。
本発明の第一は、線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材の製造方法にあって、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、
上記第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する内側配置工程と、
を含む生体内留置部材の製造方法に関する。
また、本発明の第二は、線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材の製造方法にあって、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一および第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した追加立体を形成する追加立体形成工程と、
上記第一立体、第二立体および追加立体のうち、何れか一の立体を、残りの二の立体のうちの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する第一内側配置工程と、
第一内側配置工程において内側に配置されている立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、残りの一の立体を配置する、又は、残りの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、第一内側配置工程後の二つの立体を配置する第二内側立体配置工程と、を含む生体内留置部材の製造方法に関する。
また、本発明に係る製造方法では、上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さいことが望ましい。
また、本発明に係る製造方法では、前記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にあるのが望ましい。
また、本発明に係る製造方法では、上記の多角形の筒状に形成された立体同士を、隣接する立体の中心軸同士が交差又はねじれの位置の関係になるように配置してもよい。
また、本発明に係る製造方法では、上記の多角形の筒状に形成された立体同士を、その中心軸が同軸または平行になるように配置し、かつ、隣接する立体同士において、上記多角形の各辺が平行ではないように配置してもよい。
また、本発明に係る製造方法では、上記セグメントの形状が多角形、折れ線、円弧、円形、楕円弧、楕円形および螺旋形状から選択される少なくとも一種であることが望ましい。
また、本発明に係る製造方法では、上記セグメントを構成する一次コイルが、二次元的又は三次元的に配置されるのが好ましい。
また、本発明に係る製造方法では、上記セグメントは、マンドレルに対する少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるのが好ましい。また、この場合、マンドレルは、一次コイルを巻き回し可能な棒状部が環状に配置されている部分が少なくとも2つ連設された構造を有するのが好ましい。
本発明の第三は、線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材にあって、
上記一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置された第一立体と、
上記第一立体が形成された一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された第二立体とを含み、
上記第一および第二立体のうち、一方の立体が他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置されている生体内留置部材に関する。
また、本発明に係る生体内留置部材では、上記第一及び第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された追加立体をさらに含み、
上記第一、第二および追加立体のうち、いずれかの立体における複数のセグメントを並べて形成された環状部分の内側に残りの一方の立体が配置され、かつ、残りの他方の立体が当該残りの一方の立体の環状部分の内側に配置されていても構わない。
また、本発明に係る生体内留置部材では、上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さいことが好ましい。
また、本発明に係る生体内留置部材では、上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にあるのが好ましい。
また、本発明に係る生体内留置部材では、隣接する上記の立体の中心軸同士が交差又はねじれの位置の関係にあってもよい。
また、本発明に係る生体内留置部材では、上記の多角形の筒状に形成された立体同士が、その中心軸が同軸または平行に配置されており、かつ、隣接する立体同士において、上記多角形の各辺が平行ではないように配置されていてもよい。
また、本発明に係る生体内留置部材では、上記セグメントの形状が多角形、折れ線、円弧、円形、楕円弧、楕円形および螺旋形状から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
上記セグメントを構成する一次コイルが、二次元的又は三次元的に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、複雑に拡がる三次元形状の二次コイルを有する生体内留置部材、及び、このような生体内留置部材を簡便に製造できる製造方法を提供することができる。
ワイヤーの平面図である。 一次形状付与用のマンドレルを示す平面図である。 一次コイルの一形態を示す平面図である。 別の形態の一次コイルを示す平面図である。 4つの円形セグメントが環状に並べられて立体的に配置された立体をモデルとして模式的に示す斜視図である。 図2Aに示す立体の各セグメントの立体配置を立方体の仮想モデルとして模式的に示す斜視図である。 図2Aの立体又は図2Bの立方体を中心軸方向から正面視した時の正面図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法で使用可能なマンドレルの一例を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における第一立体形成工程の初期の状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における第一立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における第二立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における内側配置工程において、第一立体と第二立体の初期の配置状態を示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における内側配置工程において、第一立体の環状部分の内側に第二立体を配置している途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における内側配置工程において、図7Bに示す状態の後の、第一立体の環状部分の内側に第二立体を配置している途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における内側配置工程において、第一立体の環状部分の内側に第二立体を配置した時の状態、又は、最終的に得られる二次コイルの形状、構造を模式的に示す斜視図である。 図7Dにおける第一立体と第二立体の位置関係を説明するための説明図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造工程の一例における内側配置工程において、第一立体の環状部分の内側に第二立体を配置した時の他の状態を示す斜視図である。 図8Aにおける第一立体と第二立体の位置関係を説明するための説明図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例において、マンドレルの他の例を用いて行った第二立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。 図9に示すマンドレルの他の例を用いて行った第二立体形成工程を経た後に行う内側配置工程において、第一立体と第二立体の初期の配置状態を示す斜視図である。 図9に示すマンドレルの他の例を用いて行った第二立体形成工程を経た後に行う内側配置工程において、第一立体の環状部分の内側に第二立体を配置した時の状態、又は、最終的に得られる二次コイルの形状、構造を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例で使用可能なマンドレルのさらに他の例を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における追加立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における第一内側配置工程において、第一立体、第二立体及び追加立体の初期の配置状態を示す斜視図である。 本発明に係る生体内留置部材の製造方法の一例における第二内側配置工程を経た後の第一立体、第二立体及び追加立体の配置状態、又は、最終的に得られる二次コイルの形状、構造を模式的に示す斜視図である。 動脈瘤に生体内留置部材を挿入している途中の状態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、便宜上、図面において符号を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、便宜上、見やすいように調整されていることもある。
本発明において、一次形状とは、線材に最初に付与された形状を意味する。例えば、図1Aに示されるような単線の線材であるワイヤー10が図1Bに示されるような直線状の棒状部材であるマンドレル14等に巻き付けられることで最初に付与される、例えば、図1Cや図1Dに示すような螺旋形状を意味する。なお、例えば、図1C、1Dに示す螺旋形状の一次形状が付与されたワイヤー10は、一次コイル11、11aと称される。
後述する途中形状とは、一次コイルが、第一立体形成工程と第二立体形成工程を経ることで付与される形状、及び、必要に応じて行われる追加立体形成工程を経て付与される形状を意味する。例えば、図7Aに示す第一立体51と第二立体52、あるいは、図14に示す第一立体51と第二立体52と追加立体53を有するように一次コイル11、11aが形状付けされており、各々の立体がいずれも他の立体の外部に配置されている形状を意味する。なお、例えば、図7A及び図14に示す途中形状を付与された一次コイル11、11aは、途中形状コイル(12、120)と称される。
本発明において、二次形状とは、第一立体形成工程及び第二立体形成工程、又は、これらに必要に応じて行われる追加立体形成工程を経て付与される形状を有する一次コイルが、それぞれ内側配置工程、又は、第一及び第二内側配置工程を経て付与される形状を意味する。例えば、上述の図7A又は図14に示す途中形状コイル(12、120)が、それぞれ図7D又は図15に示すようにさらに形状付けされた最終的な形状を意味する。なお、例えば、途中形状コイル(12、120)に図7D、図8A又は図15に示す二次形状が固定され、付与された一次コイル(11、11a)は、二次コイル(13、130、131)と称される。
第一立体、第二立体及び追加立体の形成において、セグメントを複数環状に並べて一次コイルを立体的に配置するとは、コイル状で線状に延びる形状(例えば一次コイルを巻き回した図1C、Dのようなコイル形状)以外の立体的な形状に一次コイルを配置することを意味する。
また、セグメントを構成する一次コイルが二次元的に配置されるとは、1つのセグメントにおける一次コイルが同一平面上に存在することを意味する。ここで、同一平面上には、完全に一平面上に存在する場合だけでなく、実質的に同一平面とみなし得る場合を含む。
セグメントを構成する一次コイルが三次元的に配置されるとは、1つのセグメントにおける一次コイルが、同一平面上ではなく、1つのセグメント全体として三次元構造を形成するように配置されることを意味する。1つのセグメントの構造としては、コイル状で線状に延びる形状も、三次元的な配置に含まれる。
筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状とは、一次コイルの断面だけを意味するのではなく、一次コイルの巻き回しによりにより形成されるセグメントから把握される形状を意味する。
ある立体が他の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置されているとは、ある立体が他の立体の環状部分の内側に配置された結果生じた状態を意味し、内側に配置された立体を構成する一次コイルが、環状部分の外側に全く飛び出していないことを意味するものではなく、生体内留置部材の機能を妨げない範囲で飛び出していてもよい。
[実施の形態1]
本発明で使用する、線材に一次形状が付与された線状の一次コイルについて説明する。
まず、本発明で使用する一次コイルは、例えば、図1Aに示されるような、線材であるワイヤー10に一次形状を付与して形成される。このワイヤー10は線状部材(線材)である。線材の構造としては、螺旋状に巻き回してコイル形状を形成することが可能であれば特に限定はなく、単線でも良いし、複数の単線を撚って一本の線材にした撚り線であってもよい。また、線材の形状としては、全体として直線状に形成されていればよく、また、長さ方向に直交する断面形状は、円形、楕円、長方形等の多角形等適宜選択することができる。撚り線の場合も、撚り線全体がこのような形状を有しておればよい。図1Aに示すワイヤー10は、図示しないが、断面が円形で直線状に延び得る単線である。
線材を構成する材料としては特に限定はなく、例えば、プラチナ、タングステン、金、ステンレス鋼、または、タングステンとプラチナとの合金が挙げられる。なお、これら材料は、放射線不透過性材料である。また、線材の幅あるいは直径は、用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、好ましくは0.010mm以上0.200mm以下、より好ましくは、0.030mm以上0.100mm以下である。
上述したワイヤー10等の線材に一次形状を付与して一次コイルが得られる。このような一次コイルは、例えば図1Bに示されるマンドレル14に対して、上述のワイヤー10を巻き付けることで形成される。マンドレルの形状、構造は、線材を巻き付けることが可能で、所望の一次コイルの形状に応じて適宜選択可能である。例えば、図1Bに示す例では、円柱又は円筒状で、実質的に外径が長さ方向で一定の直線状の棒状部材である。これ以外にも、外径を長さ方向で変化させたもの、角柱状のもの、断面形状が多角形の角筒状のもの等が挙げられる。マンドレルの形状や、マンドレルに対する線材の巻き付け方を適宜選択することで、例えば、図1Cや図1Dに示すように、ワイヤー10が螺旋状に巻き回されて外径が一定のコイル形状の一次形状が付与された一次コイル11、11aが得られる。一次コイルの形状は、線状であるとよい。ここで、線状とは、線材が螺旋状に形成された部分が、連続して線状に延びた構造を有していることを意味する。例えば、図1Cや図1Dに示すような全体として線状の構造が挙げられる。図1Cや図1Dに示されるような一次コイル11、11aの外径あるいは幅は、用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、0.100mm以上0.500mm以下が好ましい。また、一次コイル11の全長も、同様に、用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、10mm以上1000mm以下が好ましい。
一次コイルのピッチ間隔は特に限定はない。たとえば、図1Cに示すように、隣接するワイヤー10同士が密着していてもよいし、図1Dに示すように、隣接するワイヤー10同士の間に間隔があいていてもよい。また、一次コイル11の長さ方向の全長にわたって、ワイヤー同士が密着していてもよいし、ワイヤー同士の間に間隔があいていてもよいし、一次コイルの長さ方向において、一次コイルのピッチ間隔が密着している部分と、一次コイルのピッチ間隔があいている部分が、それぞれ1つ以上存在していてもよい。
本発明の生体内留置部材は、一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置された第一立体、及び、上記第一立体が形成された一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された第二立体、を有する。
第一立体及び第二立体は、一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置されている点で構造的な共通点を有する。そこで、この構造的特徴をまとめて説明することとする。
複数のセグメントが環状に並べられて立体的に配置された立体の実施形態について、図2A〜2Cに示したモデルに基づき説明する。図2Aは、4つの円形のセグメント(21a、21b、21c、21d)が環状に並べられて立体的に配置された立体20をモデルとして示す斜視図である。図2Bは、図2Aに示す立体20の各セグメントの三次元の立体配置を立方体のモデルとして説明するための図である。図2A〜2Cでは、各セグメントをモデルとして説明するために線で示したが、上述した一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで形成されたものに対応する。
図2Aに示す立体20の4つの各セグメント(21a、21b、21c、21d)は、図2Bに示すように、モデルとしての立方体22の4つの各側面(23a、23b、23c、23d)を構成するように環状に配置されている。
図2A、図2Bに示す例では、各セグメント(21a、21b、21c、21d)は立方体22の4つの側面を構成するように配置されて環状部分21を構成する。環状部分21は線状(ひとつなぎ状)に並ぶ各セグメントによる一回巻きの環状になっている。一方、立方体22の上面24及び下面25はモデルとして存在するが、立体20の立方体22の上面24及び下面25に対応する部分には、セグメントが配置されていない。本発明では、このセグメントが配置されていない部分を開口部と称する。この開口部は、例えば図2Aのセグメント21aにおける円形の一次コイルで囲まれた部分の空間部分とは異なるものである。
環状部分は、各セグメントが環状に並べられる方向(環状に並べられることで生じる面)に対して直交する方向に中心軸を有する。図2A、図2Bに示す例では、各セグメント(21a、21b、21c、21d)が並べられる方向、即ち、立方体22の各側面(23a、23b、23c、23d)が並べられる方向に対して直交する方向に環状部分21の中心軸27が形成される。ここで、各セグメントが環状に並べられる方向に直交する方向とは、厳密に直交する場合に限らない。
このように、図2Aに示す立体20は、各セグメントが環状に並べられた筒状の環状部分21を有し、環状部分21の内側には、環状部分21の中心軸27方向の両端で開口する中空部26が形成される。そして、後述するように、この開口する開口部から中空部26に他の立体が配置され得る。
立体20の中心軸27の方向、即ち、立方体22の上面24または下面25の側から、図2A又は図2Bに示す立体20又は立方体22を正面視した場合、図2C(上面24側からの正面視)に示すように、4つのセグメント(21a、21b、21c、21d)又は4つの側面(23a、23b、23c、23d)から形成される環状の正四角形が把握される。即ち、立体20は、各セグメント(21a、21b、21c、21d)により形成された環状部分21が正四角形の筒状に形成されている。この時、環状部分21は、中心軸27に対して直交する断面方向で把握される形状も同様に正四角形となる。ここで、中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状とは、各セグメントを構成する一次コイルのみから把握される断面形状ではなく、一次コイルを含む環状部分21の全体から把握される形状を仮定した時に把握される形状を意味する。例えば、図2Bに示す立方体22の側面(23a、23b、23c、23d)の全体の形状を意味する。
尚、以下では、図2Aに示すように、立体20の2つの開口部に、図2Bの上面24及び下面25に対応する上開口面24a及び下開口面25aを仮想して説明する場合がある。開口面24a、25aは、中心軸27に直交する。
図2Aに示す例では、各セグメント(21a、21b、21c、21d)の形状は、全て円で示されているが、これに限定されるものではなく、例えば、円形、円弧、楕円形、楕円弧、多角形、折れ線、螺旋形状等が挙げられる。このうち、動脈瘤の内壁面形状に近い形状である円形、円弧、楕円形、楕円弧、渦巻き形状および螺旋形状から選択される少なくとも一種が好ましい。各セグメントの形状は、同一でも異なっていてもよい。セグメントが例えば円弧等のように一次コイルで閉じた面を形成しない場合でも、円弧等が存在する平面を仮想して同様に考えることとする。また、図2Aの各セグメント(21a、21b、21c、21d)の大きさは、全て同じであるが、これに限らず、異なっていてもよい。また、図2Aのセグメントの数は4つであるが、セグメントを環状に並べることができれば、特に限定はない。ただし、後述のマンドレル30の製造の容易性の観点からは、セグメントの数は3以上6以下が好ましい。環状部分の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状は、セグメントの数に応じた多角形とすることができる。例えばセグメントの数が3つである場合、環状部分の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状は、三角形となる。なお、多角形は正多角形であってもよいし、正多角形でなくてもよい。
図2Aに示す例では、各セグメントを構成する一次コイルは二次元的に、即ち、同一平面上に配置されているが、三次元的に配置されていてもよい。三次元的に配置された形状としては、螺旋形状等が挙げられる。また、螺旋形状としては、一次コイルが、一巻き未満でもよいし、一巻きでも良いし一巻きを超えてもよい。また、二次元面における巻き回す径や幅、または、三次元の方向の一次コイルの間隔(ピッチ)は、一定でも良いし、変化してもよい。この場合の各セグメントも、上述の形状、即ち、円形、円弧、楕円形、楕円弧、多角形、折れ線、渦巻き形状、螺旋形状等の形状の一次コイルを連続させて三次元的に配置して形成されるのが好ましい。
また、各セグメントは全て二次元的な一次コイルの配置でも良いし、全て三次元的な一次コイルの配置でも良いし、二次元的な配置と三次元的な配置を組み合わせてもよい。
尚、図2A〜Cでは、各セグメントが、いずれも、一次コイルが二次元的に配置されている場合を例にして説明したが、三次元的な配置の場合についても、概ね、同様に考えることができる。例えば、環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に面する部分にモデルとしての仮想面を想定し、その仮想面を基準にして、図2A〜Cと同様に考えることとする。
図2Aに示す例では、立体20を構成する各セグメント(21a、21b、21c、21d)の配置、換言すれば、環状部分21の全体構造は、図2Bに示す立方体22の側面により形成される正四角形の筒状体であるが、本発明ではこれに限定することなく、例えば、多面体の筒状体、円筒体、楕円筒体などが挙げられる。より具体的には、多面体の筒状体としては、中心軸方向に大きさが一定の又は変化する断面多角形の筒状体、その断面多角形が正多角形である筒状体、正八面体以上の面数の正多面体の筒状体等が挙げられる。円筒体としては、直管状の筒状体、円錐台状の筒状体、俵状の筒状体等が挙げられる。
本発明では、各セグメントにより構成される環状部分は、上述した一次コイルを1本用い、一次コイルの長さ方向の重なりが抑制された一筆書きで形成されるのが好ましい。これにより、後述するように、第一および第二立体のうち、一方の立体が他方の立体の環状部分の内側に容易に挿入することができる。また、瘤内に挿入された時に、一次コイルの偏りなく複雑に広がる三次元形状の立体を形成することができる。また、従来のような複雑な溝構造を有するマンドレルを使用する必要がない。
本発明における第一立体及び第二立体は、上述したように、一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置されている。そして、上述したように、例えば図2A〜図2Cに示す例のような立体構造を有する第一立体及び第二立体のうち、一方の立体が他方の立体の環状部分21の内側の中空部26に配置されている。この詳細については後述する。
図3から図11に基づき、本発明に係る生体内留置部材及びその製造方法の一実施形態を説明する。尚、図3から図8Bでは、線材を用いてコイル状に形成された線状の一次コイルを簡略化のため線材によるコイル形状を省略し、平滑面で示している。
本発明では、上述したような一次コイルを使用して、まず、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する(第一立体形成工程)。そして、この第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する(第二立体形成工程)。
本発明では、これらの工程は、例えばマンドレルに対する一次コイルの巻き回しにより行われるのが好ましい。また、マンドレルに対する少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより各セグメントが形成されるのがより好ましい。
図3は、本例で使用可能なマンドレルの一例を模式的に示した斜視図である。図3に示すマンドレル30は、第一立体51(図6参照)を形成する第一立体形成部31と第二立体52(図6参照)を形成する第二立体形成部32とを有し、これらが連設されている。第一立体形成部31は、4つの第一棒状部(31a、31b、31c、31d)を有し、各第一棒状部(31a、31b、31c、31d)は、各第一棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。第二立体形成部32は、4つの第二棒状部(32a、32b、32c、32d)を有し、各第二棒状部(32a、32b、32c、32d)は、各第二棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。そして、本例では、第一立体形成部31の4つの第一棒状部のうちの一つの第一棒状部31bと、第二立体形成部32の4つの第二棒状部のうちの一つの第二棒状部32dとで連結されている。また、両者は、第一棒状部31b、31dと第二棒状部32b、32dの軸方向の中心軸が一致するように連設されている。第一立体形成部31及び第二立体形成部32は、上述したように図2Aに示す立体20の構造を形成する場合の例であり、第一棒状部(31a、31b、31c、31d)及び第二棒状部(32a、32b、32c、32d)は十字状に直交するように配置され、いずれも断面円形である。
第一立体形成部及び第二立体形成部の構造は、所望の第一及び第二立体の形状に応じて適宜選択することができる。これらの立体の形状は、上述したとおりである。第一棒状部(31a、31b、31c、31d)及び第二棒状部(32a、32b、32c、32d)の軸方向に直交する方向の幅又は外径は、生体内留置部材の用途、第一立体及び第二立体の形状、構造に応じて適宜選択可能であり、例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合、1mm以上30mm以下が好ましい。なぜなら、マンドレル30の棒状部の径は、そのまま二次コイルにおける1つのセグメントのループのサイズを決定付けるため、このループ径が動脈瘤径(1〜30mm)と同程度であると好ましいためである。
第一立体形成部と第二立体形成部の大きさ、即ち、棒状部の幅ないし外径及び棒状部の交差部分の大きさは、後述するように、第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の環状部分の内側に配置し易くする観点からは、異なることが好ましい。
また、第一立体形成部と第二立体形成部とは、そこに形成されるそれぞれ第一立体と第二立体が多角形の筒状に形成される場合、後述する内側配置工程後に安定して構造を維持できる観点から、第一立体と第二立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される多角形の形状が相似関係になるような構造であるのが好ましい。
図3に示すマンドレル30の例では、第一立体形成部31の4つの第一棒状部(31a、31b、31c、31d)はいずれも同じ外径で、第二立体形成部32の4つの第二棒状部(32a、32b、32c、32d)はいずれも同じ外径であるが、第一棒状部(31a、31b、31c、31d)の外径は、第二棒状部(32a、32b、32c、32d)の外径よりも大きくなっている。このため、第一立体形成部31は第二立体形成部32より大きく、したがって、そこに形成される第一立体51及び第二立体52の大きさに関しては、第一立体51のほうが第二立体52より大きくなる。また、第一立体形成部31と第二立体形成部32の一次コイル11が巻き回される部分の形状は、第一及び第二棒状部の中心軸を含む平面において把握される多角形は、正四角形で相似関係になっており、そこに形成される第一立体51及び第二立体52は相似関係になる。
図3に示すマンドレル30に、例えば図1Cに示す一次コイル11を巻き回す場合を例にして、第一立体形成工程及び第二立体形成工程の例を説明する。
第一立体形成工程では、作業性の観点から、まず、一次コイル11の内腔に、一次コイル11の全長よりも長い芯線38を挿通するのが好ましい。そこで、芯線を用いる場合について説明する。芯線を挿通した後、作業性の観点から、芯線38の一方端をマンドレル30の所望の位置に固定するのが好ましい。図4に示す例では、マンドレル30の第一棒状部31aの周面上の符号39に示す芯線固定位置(第一棒状部31aの図4の配置における最上部)に固定している。固定の仕方は、一次コイル11の巻き回しに支障を来さない限り、特に限定はなく、例えば、テープによる貼り付けによる固定、第一棒状部31a表面に予め設けられたクリップやネジなどの固定具を用いた固定などが挙げられる。次に、第一立体形成部31の所望の位置に一次コイル11の一方端40が位置するように、マンドレル30の第一立体形成部31に芯材38を巻き付ける。図4に示す例では、一次コイル11の一方端40は、第一棒状部31a、31bの周面上の符号35に示す巻き始め位置(符号39で示す芯線固定位置から90度程度、第二立体形成部32側に移動した位置。)に配置されている。
そして、第一立体形成部31の巻き始め位置35に最も近接する第一棒状部(31a又は31b)に一次コイル11を巻き付ける。本例では、第一棒状部31bの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。一次コイル11をマンドレル30に巻き付ける際の操作は、一次コイル11の図示しない他方端から外側に延びる芯線38に、例えば錘をつり下げ張力をかけた状態にて、マンドレル30を移動させることで行える。
第一棒状部31bの図4下側において、巻き始め位置35から第一棒状部31bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第一棒状部31cの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部31cの図4上側において、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分から第一棒状部31cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31cと第一棒状部31dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31dの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第一棒状部31dの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第一棒状部31dに対しては、第一棒状部31dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第一棒状部31dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31cと第一棒状部31dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31cの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部31cの図4下側において、第一棒状部31cと第一棒状部31dとの連続部分から第一棒状部31cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31bの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部31bの図4上側において、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分から第一棒状部31bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、巻き始め位置35に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31aの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第一棒状部31aの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第一棒状部31aに対しては、第一棒状部31aの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。このように、第一棒状部31aに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、巻き始め位置35に戻る。このようにして、第一立体形成部31に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、第一立体51が形成される。図5は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、第一立体形成工程が終了する。
このように、符号31a及び31dで示す第一棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号31b及び31cで示す第一棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第一棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する第一立体の各セグメントが形成されることになる。
以上のようにして、本例では、一次コイル11は、一筆書きになるように第一立体形成部31に巻き回されている。また、第一立体形成部31における最後の巻き回しは、4つの第一棒状部のうち、第二立体形成部32に近接し、かつ、第一立体形成部31と第二立体形成部32が並ぶ方向に直交する軸方向を有する第一棒状部31aにおいて行われる。これにより、第一立体形成部31により形成されることになる第一立体と、第二立体形成部32により形成されることになる第二立体との切り替わり部分及びその近傍部分での一次コイル11の位置ずれが抑制され、第一立体と第二立体の形状を所望の形状に保持したマンドレル30への一次コイル11の巻き回しが容易になる。
以上のように、一次コイル11が、巻き始め位置35の近接する第一棒状部に巻き回された後、さらに複数の第一棒状部に巻き回される時に、現在巻き付けられている第一棒状部と隣接する第一棒状部の連続部分に到達した時に、(i)隣接する第一棒状部に巻き回す方向を変え、隣接する第一棒状部に一次コイルを巻き付ける、(ii)現在巻いている第一棒状部にそのまま巻き付ける、のいずれかの選択を行い、隣接する第一棒状部又は現在巻いている第一棒状部に一次コイルを巻き付ける。そして、現在巻いている第一棒状部と隣接する第一棒状部の連続部分に一次コイルが到達する度に、上記選択を行い、マンドレル30の第一立体形成部31に一次コイル11を巻き付ける。
第一立体形成工程が終了した後、第一立体51を形成した一次コイル11の残部を第二立体形成部32の第二棒状部(32a、32b、32c、32d)に巻き回し、この残部に第二立体を形成する第二立体形成工程を行う。図6は、第二立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。
第二立体形成工程では、まず、第一立体形成部31の第一棒状部31aの軸方向と平行な軸方向を有し、第一立体形成部31の巻き始め位置35に近接する、第二立体形成部32の第二棒状部32aに一次コイル11を巻き付ける。一次コイル11を巻き付ける際の操作は、第一立体形成工程と同様に、一次コイル11の図示しない他方端から外側に延びる芯線に張力をかけた状態で行うとよい。図6に示す例では、第一立体形成部31の第一棒状部31aの図4、6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後の一次コイル11が、第二立体形成部32の第二棒状部32aの図6下側の周面に沿って巻き回される。そして、第二棒状部32aの図6下側において、第二棒状部32aの軸方向に直交する方向に一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32aと第二棒状部32bとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第二棒状部32bの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32bの図6上側において、第二棒状部32aと第二棒状部32bとの連続部分から第二棒状部32bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第二棒状部32cの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32cの図6下側において、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分から第二棒状部32cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32cと第二棒状部32dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第二棒状部32dの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部32dの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部32dに対しては、第二棒状部32dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第二棒状部32dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32cと第二棒状部32dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部32cの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32cの図6上側において、第二棒状部32cと第二棒状部32dとの連続部分から第二棒状部32cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部32bの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32bの図6下側において、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分から第二棒状部32bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32aと第二棒状部32bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部32aの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部32aの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部32aに対しては、第二棒状部32aの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このようにして、第二立体形成部32に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、第二立体52が形成される。図6は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、第二立体形成工程が終了する。
このように、符号32a及び32dで示す第二棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号32b及び32cで示す第二棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第二棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する第二立体の各セグメントが形成されることになる。また、一次コイル11は、一筆書きになるように第二立体形成部32に巻き回されている。
以上のように、第一立体形成部31に一次コイル11を巻き回して第一立体51を形成した一次コイル11の残部が、その近接する第二棒状部に最初に巻き回された後、さらに複数の第二棒状部に巻き回される時に、現在巻き付けられている第二棒状部と隣接する第二棒状部の連続部分に到達した時に、(i)隣接する第二棒状部に巻き回す方向を変え、隣接する第二棒状部に一次コイルを巻き付ける、(ii)現在巻いている第二棒状部にそのまま巻き付ける、のいずれかの選択を行い、隣接する第二棒状部又は現在巻いている第二棒状部に一次コイルを巻き付ける。そして、現在巻いている第二棒状部と隣接する第二棒状部の連続部分に一次コイルが到達する度に、上記選択を行い、一次コイル11の第二立体終了端43までマンドレル30の第二立体形成部32に一次コイル11を巻き付ける。
一次コイル11の第一立体51と第二立体52の間には、連結要素部54を設けてもよい。これにより、内側配置工程において、第一立体51の内側の中空部に第二立体52を配置する場合に、第一立体51と第二立体52の変形を防止し易くなる。また、第一立体51の内側の中空部へ第二立体52を配置し易くなる。
また、連結要素部54の長さは、図3に示すマンドレル30の例では、第一立体形成部31の符号31bの第一棒状部、第二立体形成部32の符号32dの第二棒状部の軸方向長さを調整したり、第一立体形成部31に形成された第一立体51と第二立体形成部32に形成された第二立体52との間の一次コイル11に適当な弛みを設けたりすることで、適宜調整できる。
第二立体形成工程終了後、必要に応じて芯材38の終端をマンドレル30の第二立体形成部32に固定し(図示せず)、芯材38を含む一次コイル11をマンドレル30とともに加熱することで、マンドレル30に巻き回されている一次コイル11に、第一立体51と第二立体52の形状を固定することができる。加熱条件は、一次コイル11の材質により適宜決定することができる。例えば、加熱温度は、400℃以上が好ましく、加熱時間は、15分以上が好ましい。その後、マンドレル30から芯材38を含む一次コイル11を取り外すと、図7Aに示すような形状が付与された途中形状コイル12が得られる。
この途中形状コイル12は、以上の工程から分かるように、連続する1つの一次コイル11で形成されており、第一立体51と第二立体52とを有する。また、第一立体51と第二立体52は連結要素部54を介して連接されている。また、第一立体51及び第二立体52の各々については、概ね、図2Aで示した立体20と同様のモデル構造が想定され得ることから、図2Bで示した立方体22と同様の仮想立体モデルが想定され得る。
第一立体51は、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント51a、51d、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント51b、51cが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。4つのセグメント(51a、51b、51c、51d)は、筒状になるように並べられて第一立体51の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(51a、51b、51c、51d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸57を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸57方向の両側で開口する中空部261が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図7Aの上側の開口部には、上開口面55が仮想される。
第二立体52は、第一立体51が形成された一次コイル11の残部に対して形成されており、一回の一次コイル11の円形状の巻き回し及び一回の一次コイル11の約3/8円形状(約3/8円弧)の巻き回しにより円形状に形成される1のセグメント52a、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント52d、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント52b、52cが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。4つのセグメント(52a、52b、52c、52d)は、筒状になるように並べられて第二立体52の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(52a、52b、52c、52d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸58を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸58方向の両側で開口する中空部262が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図7Aの上側の開口部には、上開口面56が仮想される。
後述する内側配置工程において途中形状コイル12にその形状を維持させる観点からは、途中形状コイル12から芯材38を抜去しないほうが好ましい。尚、図7Aでは、便宜上、芯材を省略している。
本発明では、第二立体形成工程が終了した後、第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する内側配置工程を行う。本例では、図7Aに示した相似関係にある第一立体51と第二立体52のうち、第一立体51の内側の中空部261に、第一立体51よりも大きさの小さい第二立体52を配置する場合の例について説明する。
まず、図7Aに示すように途中形状コイル12の第一立体51の上開口面55と第二立体52の上開口面56が図7A上側を向くように途中形状コイル12を配置する。次に、図7Bに示すように、第二立体52の中心軸58が第一立体51の中心軸57と同一直線上になるように第二立体52を第一立体51の上側に移動させる。この時、第一立体51の中心軸57に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行になるように配置される。即ち、第一立体51及び第二立体52の、符号51aと52a、51bと52b、51cと52c、51dと52dで示されるセグメントにより形成される各辺同士が平行になるように配置される。
そして、図7Cに示すように、第二立体52の中心軸58を中心に所望の角度だけ第二立体52を第一立体51に対して軸回転をさせる。この時、第一立体51の中心軸57に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行ではないように軸回転させるのが好ましい。
このように第一立体51に対して第二立体52を相対的に軸回転させた状態で、図7Dに示すように、第二立体52を第一立体51の内側の中空部261に配置する。
以上により、内側配置工程が終了する。
図7Dにおける第一立体51と第二立体52の位置関係を、図7Eに基づき説明する。
図7Eは、内側配置工程が終了した時の両立体(51、52)の開口面(55、56)と平行な、即ち、中心軸57、58に直交する面59(図7Dも参照。)に、第一立体51と第二立体52を投影した時に形成される、それぞれ第一正四角形61と第二正四角形62を示した投影図であり、同時に、両立体の中心軸に直交する方向で把握される形状の断面図でもある。第一立体51に対応する正四角形60は、第一立体51の各セグメント(51a、51b、51c、51d)にそれぞれ対応する、辺(60a、60b、60c、60d)を有し、各辺により環状部分が形成されている。第二立体52に対応する正四角形61は、第一立体52の各セグメント(52a、52b、52c、52d)にそれぞれ対応する、辺(61a、61b、61c、61d)を有し、各辺により環状部分が形成されている。そして、正四角形61は、正四角形60より小さく、相似関係にある。両正四角形(60、61)の各辺が平行でないように、両立体(51、52)は配置されている。これにより、平行にした場合より第一立体51に対して第二立体52をより安定して固定しやすくなる傾向にある。平行ではない程度は特に限定はなく、例えば、正四角形60の符号62で示すある頂点と、これに対応する正四角形61の符号63で示す頂点とにおいて、各頂点(62、63)から中心軸57、58に向かって伸ばした2つの線分(62a、63a)のなす角度αは、0度より大きく90度より小さく、90度より大きく180度より小さく、180度より大きく270度より小さく、270度より大きく360度より小さければよいが、第一立体51と第二立体52の連続部分の位置ずれによる両立体の変形を抑制する観点、配置の作業性の観点から、15度より大きく75度より小さいことが好ましい。
内側配置工程での第一立体51に対する第二立体52の配置の仕方は、図7A〜Dに示すように中心軸57、58中心に回転するものに限定されず、中心軸57、58同士が交差又はねじれの位置の関係になるように配置するものであってもよい。図8Aは、内側配置工程終了後において、第一立体51の中心軸57と第二立体52の中心軸58とが交差する位置関係になるように、第一立体51と第二立体52とが配置された場合の例を示したものである。
図8Aは、図7Bで示す第一立体51と第二立体52の位置関係にした後に、第一立体51の中心軸57を含み、第一立体51の符号51d、51bで示されるセグメントが形成する面に平行な面に沿って、第二立体52の中心軸58を回転させて第一立体51の中心軸57と第二立体52の中心軸58とが交差するようにし、かつ、第二立体52の符号52d、52bで示されるセグメントが形成する面が、第一立体51の中心軸57を含み、1の符号51d、51bで示されるセグメントが形成する面と平行になるようにして、第一立体51の内側の中空部261に第二立体52を配置した時の状態を示したものである。
図8Bは、第一立体51の符号51d、51bで示されるセグメントが形成する面及び第二立体52の符号52d、52bで示されるセグメントが形成する面に平行な面68(図8Aも参照。)に、第一立体51と第二立体52を投影した時に形成される、それぞれ第一正四角形と第二正四角形を示した投影図である。図8Bでは、便宜上、符号は、図8Aと共通したものを用いる。したがって、第一立体51に対応する第一正四角形は符号51、第二立体52に対応する第二正四角形は符号52で示す。図8Bに示す第一正四角形51は、第一立体51のセグメント51a、51c、上開口面55、下開口面55aに対応する4辺を有し、4辺で囲まれた面が第一立体51のセグメント51b又は51dに対応する。また、第一立体51の中心軸に対応する中心軸57を有する。図8Bに示す第二正四角形52は、第一立体52のセグメント52a、52c、上開口面56、下開口面56aに対応する4辺を有し、4辺で囲まれた面が第二立体52のセグメント52b又は52dに対応する。また、第二立体52の中心軸に対応する中心軸58を有する。
図8Bに示すように、第一正四角形51の中心軸57と第二正四角形52の中心軸58は、両正四角形の中心点271で交差する関係にあり、かつ、第一立体51と第二立体52の中心点(図示せず)で交差する関係にある。図8Bに示す関係において、中心軸57に対する中心軸58の交差角度βは、両中心軸が一致又は平行関係にならない限り、特に限定はなく、0度より大きく180度より小さく、180度より大きく360度より小さければよいが、第一立体51と第二立体52の連続部分の位置ずれによる両立体の変形を抑制する観点、配置の作業性の観点から、15度より大きく75度より小さいことが好ましい。尚、図8Bに示す場合の交差角度βは、中心軸57(中心点271から図8B上側の部分)を基準とし、これに対して中心点271を中心として中心軸58(中心点271から図8B上側の部分)を時計回りに回転させた時の角度を意味する。
第一立体と第二立体の各セグメントは、図7Aに示すように、全て、一次コイルが二次元的に配置されたものでも良いが、三次元的に配置されたセグメントを含んでもよい。図9〜11は、立体が三次元的に配置された一次コイルで形成されたセグメントを含む場合の例を示したものである。
図9は、第一立体を構成する4つのセグメントのうちの1つを三次元的に配置されたセグメントにすることが可能なマンドレルの一例を用いて行った第二立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。
図9に示すマンドレル301は、第一立体351(図10参照)を形成する第一立体形成部331と第二立体352(図10参照)を形成する第二立体形成部332とを有し、これらが連設されている。第一立体形成部331は、4つの第一棒状部(331a、331b、331c、331d)を有し、各第一棒状部(331a、331b、331c、331d)は、各第一棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。第二立体形成部332は、4つの第二棒状部(332a、332b、332c、332d)を有し、各第二棒状部(332a、332b、332c、332d)は、各第二棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。そして、本例では、第一立体形成部331の4つの第一棒状部のうちの一つの第一棒状部331dと、第二立体形成部332の4つの第二棒状部のうちの一つの第二棒状部332bとで連結されている。また、両者は、第一棒状部331b、331dと第二棒状部332b、332dの軸方向の中心軸が一致するように連設されている。第一棒状部(331a、331b、331c、331d)及び第二棒状部(332a、332b、332c、332d)は十字状に直交するように配置され、いずれも断面円形である。
本例では、4つの第一棒状部(331a、331b、331c、331d)のうちの1つの第一棒状部331bが三次元的に配置されたセグメントを形成する部分である。この第一棒状部331bは、第一棒状部の交差部分に近い方から順に、大径部335、テーパー部334、小径部333を有する。大径部335は、他の第一棒状部331a、331c、331dと同じ外径を有し、小径部333は、大径部335より小さい外径を有し、テーパー部334は、大径部335から漸次縮径して小径部333に連続する。このように棒状部の外径を変化させることで、径が変化するように三次元的に一次コイルが配置されたセグメントが形成され得る。
第一立体形成部及び第二立体形成部の構造は、所望の第一及び第二立体の形状に応じて適宜選択することができる。これらの立体の形状は、上述したとおりである。三次元的に一次コイルが配置されたセグメントを形成するための棒状部の位置も同様であるが、第一立体の一次コイルを最初に巻き始める位置又は第二立体の一次コイルを巻き終わる位置に設けるのが好ましい。一次コイルの一方の端部に三次元的に配置されるセグメントを設けることで、生体管腔の瘤内に生体内留置部材を挿入する時に、三次元的に一次コイルが配置されたセグメントを最初に瘤内に挿入することができ、瘤内に挿入された一次コイルの先端が二次形状に復元した時に瘤内でアンカーの役目を果たし瘤壁に固定されやすくなり、その後の瘤内への一次コイルの挿入がより容易になるためである。
第一棒状部(331a、331b、331c、331d)及び第二棒状部(332a、332b、332c、332d)の軸方向に直交する方向の幅又は外径は、生体内留置部材の用途、第一立体及び第二立体の形状、構造に応じて適宜選択可能である。
第一立体形成部と第二立体形成部の大きさ、即ち、棒状部の幅ないし外径及び棒状部の交差部分の大きさは、上述のように、第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の環状部分の内側に配置し易くする観点からは、異なることが好ましい。
また、第一立体形成部と第二立体形成部とは、そこに形成されるそれぞれ第一立体と第二立体が多角形の筒状に形成される場合、第一立体と第二立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される多角形の形状が相似関係になるような構造であるのが好ましい。但し、本例では、第一立体については、その三次元的に配置されたセグメントについては、環状部分の内側に面する部分に想定した仮想面にのみ着目し、多角形の形状を把握するものとする。尚、特段の説明がない場合は、以下の本例の説明でも同様に仮想面のみ着目して説明する。
図9に示すマンドレル301の例では、第一立体形成部331の3つの第一棒状部(331a、331c、331d)と1つの第一棒状部331bの大径部335はいずれも同じ外径で、第二立体形成部332の4つの第二棒状部(332a、332b、332c、332d)はいずれも同じ外径であるが、第一棒状部(331a、331c、331d)及び第一棒状部331bの大径部335の外径は、第二棒状部(332a、332b、332c、332d)の外径よりも小さくなっている。このため、第一立体形成部31は第二立体形成部32より大きく、したがって、そこに形成される第一立体351及び第二立体352の大きさに関しては、第一立体351のほうが第二立体352より小さくなる。また、第一立体形成部331と第二立体形成部332の一次コイル11が巻き回される部分の形状は、第一及び第二棒状部の中心軸を含む平面において把握される多角形は、正四角形で相似関係になっており、そこに形成される第一立体351及び第二立体352は相似関係になる。
図9に示すマンドレル301に、例えば図1Cに示す一次コイル11を巻き回す場合を例にして、第一立体形成工程、第二立体形成工程及び内側配置工程の例を説明する。
第一立体形成工程では、まず、一次コイル11の内腔に、一次コイル11の全長よりも長い芯線(図示せず。)を挿通するのが好ましい。そして、上述のように、芯線の一方端をマンドレル301の所望の位置に固定し、例えば張力をかけながら、一次コイル11をマンドレル301の第一棒状部331bに巻き回す。図9に示す例では、一次コイル11の一方端(符号340、図10参照。)を、第一棒状部331bの小径部333の周面上で、第一棒状部331bと第一棒状部331cとの連続部分に対応する位置(図示せず。)に配置し、第一棒状部331bの軸方向に直交する方向に小径部333の周面に沿って1周(360度)程度巻き回す。そして、続けてテーパー部334から大径部335にかけて図9下側の周面上を螺旋状に半周程度巻き回すと、第一棒状部331bと第一棒状部331aとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第一棒状部331aの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331aの図9上側において、第一棒状部331bと第一棒状部331aとの連続部分から第一棒状部331aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331aと第一棒状部331dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331dの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第一棒状部331dの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第一棒状部331dに対しては、第一棒状部331dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第一棒状部331dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331aと第一棒状部331dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331aの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331aの図9下側において、第一棒状部331aと第一棒状部331dとの連続部分から第一棒状部331aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331aと第一棒状部31bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331bの大径部335の図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331bの大径部335の図9上側において、第一棒状部331aと第一棒状部31bとの連続部分から第一棒状部331bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331bと第一棒状部331cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331cの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331cの図9下側において、第一棒状部331bと第一棒状部331cとの連続部分から第一棒状部331cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331cと第一棒状部331dとの連続部分近傍部に到達する。以上で第一立体形成工程が終了する。
このように、符号331c、331dで示す第一棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号331a及び331bで示す第一棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第一棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する立体の各セグメントが形成されることになる。本例では、符号331bで示す第一棒状部では、一次コイル11を同一平面上で巻き回す2つの部分の間に螺旋状に巻き回す部分を設けることで、一次コイル11が三次元的に配置されたセグメント351bを形成し得る(図10参照。)。
以上のようにして、本例でも、一次コイル11は、一筆書きになるように第一立体形成部331に巻き回されている。
第一立体形成工程が終了した後、第一立体351を形成した一次コイル11の残部を第二立体形成部332の第二棒状部(332a、332b、332c、332d)に巻き回し、この残部に第二立体を形成する第二立体形成工程を行う。
第二立体形成工程では、まず、第一立体形成部331の第一棒状部331cの軸方向と平行な軸方向を有し、第二立体形成部332に近接する第二棒状部332cに一次コイル11を巻き付ける。一次コイル11を巻き付ける際の操作は、第一立体形成工程と同様に、一次コイル11の図示しない他方端から外側に延びる芯線に張力をかけた状態で行うとよい。
図9に示す例では、第一立体形成部331の第一棒状部331cの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後の一次コイル11を、第二棒状部332bと第二棒状部332cの連続部分の近傍部から第二立体形成部332の第二棒状部331cの図9上側の周面に沿って巻き回す。そして、第二棒状部332cの図9上側において、第二棒状部332cの軸方向に直交する方向に一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部332cの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部332cに対しては、第二棒状部332cの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第二棒状部332cに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332cと第二棒状部332bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332bの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332cの図9上側において、第二棒状部332cと第二棒状部332bとの連続部分から第二棒状部332bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332bと第二棒状部332aとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332aの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332aの図9下側において、第二棒状部332bと第二棒状部332aとの連続部分から第二棒状部332aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332aと第二棒状部332dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332dの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部332dの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部332dに対しては、第二棒状部332dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第二棒状部332dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332dと第二棒状部332aとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332aの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332aの図9上側において、第二棒状部332dと第二棒状部332aとの連続部分から第二棒状部332aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332aと第二棒状部332bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332bの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332bの図9下側において、第二棒状部332aと第二棒状部332bとの連続部分から第二棒状部332bの軸方向に直交する方向に90度程度一次コイル11を巻き回す。
このようにして、第二立体形成部332に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、第二立体352が形成される。図9は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、第二立体形成工程が終了する。
このように、符号332c及び332dで示す第二棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号332a及び332bで示す第一棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第二棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する第二立体の各セグメントが形成されることになる。また、一次コイル11は、一筆書きになるように第二立体形成部332に巻き回されている。
図9に示す例でも、一次コイル11の第一立体351と第二立体352の間には、連結要素354を設けてもよい。また、前述のようにして連結要素部354の長さを調整することができる。
また、第二立体形成工程終了後、前述のようにして、芯材を含む一次コイル11をマンドレル301とともに加熱することで、マンドレル301に巻き回されている一次コイル11に、第一立体351と第二立体352の形状を固定することができる。その後、マンドレル301から芯材を含む一次コイル11を取り外すと、図10に示すような形状が付与された途中形状コイル121が得られる。
この途中形状コイル121は、以上の工程から分かるように、連続する1つの一次コイル11で形成されており、第一立体351と第二立体352とを有する。また、第一立体351と第二立体352は連結要素部354を介して連接されている。また、第二立体352については、概ね、図2Aで示した立体20と同様のモデル構造が想定され得ることから、図2Bで示した立方体22と同様の仮想立体モデルが想定され得る。また、第一立体351については、第一棒状部331bで形成された三次元的に一次コイル11が配置されたセグメント351bについては、第一棒状部331bの大径部335に巻き回されて形成された部分が含まれる平面を上述した仮想面と想定し、この仮想面にのみ着目し、上述の図2Aで示した立体20と同様のモデル構造を想定するものとする。
第一立体351は、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント351a、一回の一次コイル11の円弧とそれに連続する半回転の螺旋形状の巻き回し及び一回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより三次元的な形状に形成される1つのセグメント351b、一回の一次コイル11の約3/8円形状(約3/8円弧)の巻き回しにより約3/8円形状(約3/8円弧)に形成される1つのセグメント351c、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント351dが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。セグメント351a、351c、351dは、一次コイルが二次元的に配置されており、セグメント351bは、一次コイルが三次元的に配置されている。4つのセグメント(351a、351b、351c、351d)は、筒状になるように並べられて第一立体351の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(351a、351b、351c、351d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸357を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸357方向の両側で開口する中空部326が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図10の上側の開口部には、上開口面355が仮想される。
第二立体352は、第一立体351が形成された一次コイル11の残部に対して形成されており、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント352a、一回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回し及び一回の一次コイル11の約1/4円形状(約1/4円弧)の巻き回しにより円弧形状に形成される1のセグメント352b、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント352c、352dが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。4つのセグメント(352a、352b、352c、352d)は、筒状になるように並べられて第二立体352の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(352a、352b、352c、352d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸358を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸358方向の両側で開口する中空部327が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図10の上側の開口部には、上開口面356が仮想される。
第二立体形成工程が終了した後、第一立体351および第二立体352のうち、一方の立体を他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する内側配置工程を行う。上述のように、図示しない芯材は途中形状コイル12から抜去しないほうが好ましい。尚、図9、10では便宜上、芯材を省略している。
本例では、図7A〜7Eの場合と同様にして、第二立体352に対して第一立体351を相対的に軸回転させた状態で、図10に示した相似関係にある第一立体351と第二立体352のうち、第二立体352の内側の中空部327に、第二立体352よりも大きさの小さい第一立体351を配置する。図11は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。尚、第一立体351と第二立体352との相似関係は、第一立体351のセグメント351bについては、三次元的に配置された一次コイル全体の構造ではなく、上述した仮想面にのみ着目した場合の関係である。
内側配置工程終了後、図7D、図8A、図11に示すような、第一立体51の内側に第二立体52を配置した状態の途中形状コイル12、121を加熱することで、一次コイル11に、第一立体51の内側に第二立体52が配置された形状を二次形状として固定することができる。加熱条件は、一次コイル11の材質により適宜決定することができる。例えば、加熱温度は、400℃以上が好ましく、上述したように、一次コイル11に途中形状を付与する際の加熱温度より高いことが望ましい。加熱時間は、15分以上が好ましい。
その後、芯材38を除去することで、図7D、図8A、図11に示すような、一次コイル11に立体的な三次元形状の二次形状が付与され二次コイル13、130、133が得られる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、実施の形態1で説明したような第一立体形成工程及び第二立体形成工程を行って第一立体及び第二立体を形成することに加え、同様にして追加立体形成工程を行って追加立体を形成した後に、例えば、ある立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、他の立体を配置し、この他の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、さらに他の立体を配置して、第一立体、第二立体および追加立体を任意の順に3重に配置する第一及び第二内側配置工程を行う。以下では、図12〜15に基づき、実施の形態2の例について説明するが、実施の形態2に特有の事項について説明し、実施の形態1と共通する事項については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施の形態2でも、実施の形態1で説明したのと同じ一次コイルを使用することができ、図2A〜Cと同じモデルを適用して説明する。
実施の形態2でも、実施の形態1の場合と同様に上述したような一次コイルを使用して、まず、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する(第一立体形成工程)。そして、この第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する(第二立体形成工程)。本実施形態では、さらに、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一および第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した追加立体を形成する(追加立体形成工程)。
図12は、本例で使用可能なマンドレルの一例を模式的に示した斜視図である。図12に示すマンドレル300は、第一立体形成部31と第二立体形成部32と追加立体形成部33とを有し、これらが連設されている。追加立体形成部33は、4つの追加棒状部(33a、33b、33c、33d)を有し、各追加棒状部(33a、33b、33c、33d)は、各追加棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。そして、本例では、第二立体形成部32の4つの第二棒状部(32a、32b、32c、32d)のうちの一つの第二棒状部32bと、追加立体形成部33の4つの追加棒状部(33a、33b、33c、33d)のうちの一つの追加棒状部33dとで連結されている。また、両者は、第二棒状部32bと追加棒状部33dの軸方向の中心軸が一致するように連設されている。追加立体形成部33は、上述したように図2Aに示す立体20の構造を形成する場合の例であり、追加棒状部(33a、33b、33c、33d)は十字状に直交するように配置され、いずれも断面円形である。
追加立体形成部の構造は、所望の追加立体の形状に応じて適宜選択することができる。この立体の形状は、実施の形態1の第一及び第二立体の説明で述べたとおりである。追加棒状部(33a、33b、33c、33d)の軸方向に直交する方向の幅又は外径は、生体内留置部材の用途、追加立体の形状、構造に応じて適宜選択可能である。例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、1mm以上30mm以下が好ましい。
第一立体形成部、第二立体形成部及び追加立体形成部の大きさ、即ち、棒状部の幅ないし外径及び棒状部の交差部分の大きさは、後述するように、第一立体、第二立体及び追加立体を、任意に、何れか一の立体を他の一の立体の環状部分の内側に配置し易くする観点からは、相互に異なることが好ましく、より内側に配置される立体ほど、大きさが小さいのが好ましい。
また、第一立体形成部31、第二立体形成部32及び追加立体形成部33の構造は、第一立体、第二立体及び追加立体が例えば図15に示すように配置される場合は、各立体が安定して構造を維持できる観点から、相似関係にあるのが好ましい。
図12に示すマンドレル300の例では、第一立体形成部31及び第二立体形成部32の構成は実施の形態1において述べたとおりであり、追加立体形成部33では、4つの追加棒状部(33a、33b、33c、33d)はいずれも同じ外径であるが、第二棒状部(32a、32b、32c、32d)の外径よりも小さくなっている。このため、第一立体形成部31は第二立体形成部32より大きく、第二立体形成部32は追加立体形成部33より大きく、したがって、そこに形成される第一立体51、第二立体52及び追加立体53の大きさに関しては、第一立体51、第二立体52、追加立体53の順に小さくなる。また、第一立体形成部31、第二立体形成部32及び追加立体形成部33の一次コイル11が巻き回される部分の形状は、第一棒状部、第二棒状部及び追加棒状部の中心軸を含む平面において把握される多角形は、いずれも正四角形で相似関係になっており、そこに形成される第一立体51、第二立体52及び追加立体53は、相互に相似関係になる。
図12に示すマンドレル300に、例えば図1Cに示す一次コイル11を巻き回す場合を例にして、第一立体形成工程、第二立体形成工程及び追加立体形成行程の例を説明する。
第一立体形成行程及び第二立体形成行程は、実施の形態1で述べたのと同様にして行う。但し、本実施形態では、第二立体形成行程では、図6に示す場合と異なり、一次コイル11は第二立体終了端43が一次コイル11の他方端ではなく連続する。
第二立体形成行程が終了した後、第一立体51及び第二立体52を形成した一次コイル11の残部を追加立体形成部33の追加棒状部(33a、33b、33c、33d)に巻き回し、この残部に追加立体を形成する追加立体形成工程を行う。図13は、追加立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。
追加立体形成工程では、まず、第二立体形成部32の第二棒状部32aの軸方向と平行な軸方向を有し、第二立体形成工程を経た直後の一次コイル11の残部に近接する、追加立体形成部33の追加棒状部33aに一次コイル11を巻き付ける。一次コイル11を巻き付ける際の操作は、第一立体形成工程と同様に、一次コイル11の図示しない他方端から外側に延びる芯線に張力をかけた状態で行うとよい。図13に示す例では、第二立体形成部32の第二棒状部32aの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後の一次コイル11が、追加立体形成部33の第二棒状部33aの図13上側の周面に沿って巻き回される。そして、追加棒状部33aの図13上側において、追加棒状部33aの軸方向に直交する方向に一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、追加棒状部33bの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33bの図13下側において、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分から追加棒状部33bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、追加棒状部33cの図13上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33cの図13上側において、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分から第二棒状部33cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33cと追加棒状部33dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、追加棒状部33dの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、追加棒状部33dの図13上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、追加棒状部33dに対しては、追加棒状部33dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、追加棒状部33dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33cと追加棒状部33dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、追加棒状部33cの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33cの図13下側において、追加棒状部33cと追加棒状部33dとの連続部分から追加棒状部33cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、追加棒状部33bの図13上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33bの図13上側において、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分から追加棒状部33bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、追加棒状部33aの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33aの図13下側において、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分から追加棒状部33aの軸方向に直交する方向に90度程度一次コイル11を巻き回す。
このようにして、追加立体形成部33に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、追加立体53が形成される。図13は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、追加立体形成工程が終了する。
このように、符号33dで示す追加棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号33a、33b及び33cで示す追加棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各追加棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する追加立体の各セグメントが形成されることになる。また、一次コイル11は、一筆書きになるように追加立体形成部33に巻き回されている。
以上のように、第一立体形成部31及び第二立体形成部32に一次コイル11を巻き回して第一立体51及び第二立体を形成した一次コイル11の残部が、その近接する追加棒状部に最初に巻き回された後、さらに複数の追加棒状部に巻き回される時に、現在巻き付けられている第二棒状部と隣接する追加棒状部の連続部分に到達した時に、(i)隣接する追加棒状部に巻き回す方向を変え、隣接する追加棒状部に一次コイルを巻き付ける、(ii)現在巻いている追加棒状部にそのまま巻き付ける、のいずれかの選択を行い、隣接する追加棒状部又は現在巻いている追加棒状部に一次コイルを巻き付ける。そして、現在巻いている追加棒状部と隣接する追加棒状部の連続部分に一次コイルが到達する度に、上記選択を行い、一次コイル11の追加立体終了端45(図14参照)までマンドレル30の追加立体形成部33に一次コイル11を巻き付ける。
一次コイル11の第二立体52と追加立体53の間には、連結要素部540を設けてもよい。これにより、追加立体配置工程において、第二立体52の内側の中空部に追加立体53を配置する場合に、第二立体52と追加立体53の変形を防止し易くなる。また、第二立体52の内側の中空部へ追加立体53を配置し易くなる。
また、連結要素部540の長さは、図12に示すマンドレル300の例では、第二立体形成部32の符号32bの第一棒状部、追加立体形成部33の符号33dの追加棒状部の軸方向長さを調整したり、第二立体形成部32に形成された第二立体52と追加立体形成部33に形成された追加立体53との間の一次コイル11に適当な弛みを設けたりすることで、適宜調整できる。
第二立体形成工程終了後、必要に応じて芯材の終端をマンドレル300の追加立体形成部33に固定し(図示せず)、芯材を含む一次コイル11をマンドレル300とともに加熱することで、マンドレル300に巻き回されている一次コイル11に、第一立体51、第二立体52及び追加立体53の形状を固定することができる。加熱条件は、実施の形態1の場合と同様に決定することができる。その後、マンドレル300から芯材を含む一次コイル11を取り外すと、図14に示すような形状が付与された途中形状コイル120が得られる。
この途中形状コイル120は、以上の工程から分かるように、連続する1つの一次コイル11で形成されており、第一立体51、第二立体52、追加立体53を有する。また、第一立体51と第二立体52は連結要素部54を介して連接され、第二立体52と追加立体53は連結要素部540を介して連接されている。また、第一立体51、第二立体52及び追加立体53については、概ね、図2Aで示した立体20と同様のモデル構造が想定され得ることから、図2Bで示した立方体22と同様の仮想立体モデルが想定され得る。
第一立体51及び第二立体52は、実施の形態1において述べたとおりの構成である。追加立体53は、第一立体51及び第二立体52が形成された一次コイル11の残部に対して形成されており、一回の一次コイル11の約8分の3円形状(約8分の3円弧)の巻き回し及び一回の一次コイル11の約4分の1円形状(約4分の1円弧)の巻き回しにより約8分の5円形状(約8分の5円弧)に形成される1のセグメント53a、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント53b、53c、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント53dが環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸272を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸272方向の両側で開口する中空部263が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図14上側の開口部には、上開口面241が仮想される。
実施の形態1の場合と同様に、後述する第一及び第二内側配置工程において、途中形状コイル120から芯材を抜去しないほうが好ましい。尚、図14では、便宜上、芯材を省略している。
実施の形態2では、上記第一立体、第二立体および追加立体のうち、何れか一の立体を、残りの二の立体のうちの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する第一内側配置工程と、第一内側配置工程において内側に配置されている立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、残りの一の立体を配置する、又は、残りの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、第一内側配置工程後の二つの立体を配置する第二内側配置工程とを行う。
本例では、第一内側配置工程において、図14に示した相似関係にある第二立体52と追加立体53のうち、第二立体52の内側の中空部262に、第二立体52よりも大きさの小さい追加立体53を配置し、第二内側配置工程において、第二立体52及び追加立体53と相似関係にあり、第二立体52よりも大きい第一立体51の内側の中空部261に、第一内側配置工程後の追加立体53を中空部262に配置させた第二立体52を配置する場合の例を説明する。
第一内側配置工程について説明する。まず、図7Aの場合と同様の位置関係になるように、途中形状コイル120の第二立体52の上開口面56と追加立体53の上開口面241が図14上側を向くように途中形状コイル120を配置する。次に、図7Bの場合と同様の位置関係になるように第二立体52の中心軸58が追加立体53の中心軸272と同一直線上になるように追加立体53を第二立体52の上側に移動させる。この時、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、追加立体53の中心軸272に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行になるように配置される。即ち、第二立体52及び追加立体53の、符号52aと53a、52bと53b、52cと53c、52dと53dで示されるセグメントにより形成される各辺同士が平行になるように配置される。
そして、図7Cの場合と同様の位置関係になるように、追加立体53の中心軸272を中心に所望の角度だけ追加立体53を第二立体52に対して軸回転をさせる。この時、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、追加立体53の中心軸272に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行ではないように軸回転させるのが好ましい。
このように第二立体52に対して追加立体53を相対的に軸回転させた状態で、図7Dの場合と同様の位置関係になるように、追加立体53を第二立体52の内側の中空部262に配置する。
以上により、第一内側配置工程が終了する。尚、第二立体52と追加立体53の位置関係は、図7Eで示した場合と同様である。また、図示しないが、追加立体53と第二立体52の配置は、図8A、図8Bで示した場合と同様の配置であってもよい。
次に、第二内側配置工程を行う。第二内側配置工程では、上述のように、第一立体51の内側の中空部261に、第一内側配置工程終了後の追加立体53を中空部262に配置させた第二立体52を配置する。配置の仕方は、図7A〜図7Eの場合と同様に、第一立体51と第二立体52の位置関係で決定することができる。図15は、第二内側配置工程終了後の状態を模式的に示した斜視図である。また、図示しないが、第一立体51と第二立体52の配置は、図8A、図8Bで示した場合と同様の配置であってもよい。
尚、図示しないが、第一内側配置工程と第二内側配置工程において、一方の工程で、図7A〜図7Eの配置とし、他方の工程において図8A、図8Bの配置としても良い。
図15に示す途中形状コイル120又は二次コイル131は、第一立体51の内側に第二立体52が配置され、第二立体52の内側に追加立体53が配置され、これらの立体の大きさは、各立体の内側、即ち、各立体の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さくなっている。また、各立体の中心軸57、58、272に直交する断面方向で把握される形状が正四角形であり、相互に相似関係にある。さらに、各立体の中心軸57、58、272は同一直線上にあり、各立体におけるその正四角形の各辺が平行ではないように配置されている。
尚、上記の例以外に、第一内側配置工程において、第一立体51の内側の中空部261に第二立体52を配置し、第二内側配置工程において、第二立体52の内側の中空部262に追加立体53を配置してもよい。
第二内側配置工程終了後、図15に示すような、第一立体51の内側に第二立体52を配置し、さらに、第二立体52の内側に追加立体53を配置した状態の途中形状コイル120を加熱することで、一次コイル11に、第一立体51の内側に第二立体52が配置され、第二立体52の内側に追加立体53が配置された形状を二次形状として固定することができる。加熱条件は、実施の形態1の場合と同様である。
その後、芯材を除去することで、図15に示すような、一次コイル11に立体的な三次元形状の二次形状が付与され二次コイル131が得られる。
[その他の実施の形態]
本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
たとえば図12に示すマンドレル300は、第一立体形成部31、第二立体形成部32、追加立体形成部33の順に一列に並んでいる、即ち、この順に各立体形成部の大きさが小さくなるように一列に並んでいるが、これに限定されることなく、例えば、最も大きいものを中央に配置してもよいし、最も小さいものを中央に配置してもよい。
たとえば、上述の例では、図12に示すマンドレル300において、第一立体形成部31、第二立体形成部32、追加立体形成部33の順に、各立体形成部を一列に並べて、この順に一次コイルを巻き回したが、これに限定されず、第一立体形成部を中央に設けて、この中央の部分から一次コイルを巻き回してもよい。この場合、第二立体形成部から追加立体形成部に移動する時に第一立体形成部を経由することになるが、この部分が連結要素として機能し得る。
たとえば、第一立体形成工程、第二立体形成工程、追加立体形成工程のいずれの工程においても、一次コイルをマンドレルに巻き回す手順は任意であり、図4から図6、図9および図13に挙げた手順に限定されない。1回の巻き回しで1つの棒状部に巻き回す態様は、図4から図6、図9および図13に挙げたように、8分の3円弧、半円弧、4分の3円弧、一周巻き回して形成される一重の円形に限定されず、他の長さの円弧、一周半巻き回して形成される一重半の円形、二周以上巻き回して形成される2重以上の円形等であってもよい。
たとえば、上述の例では、第一立体形成工程、第二立体形成工程、追加立体形成工程終了時に、第一立体形成部、第二立体形成部、追加立体形成部を構成する全ての棒状部に一次コイルが巻き回されているが、これに限定することなく、一次コイルが巻き回されていない棒状部が存在しても構わない。この場合、図3、9、12に示すようなマンドレル30、301、300を用いた場合に、ある立体形成部の4つの棒状部のうち1つは一次コイルが巻き回されていないときは、三角筒状の立体が形成されることになる。
たとえば、上述の例では、図3、図9、図12に示すような第一立体形成部、第二立体形成部、必要により形成される追加立体形成部を有する1つのマンドレルで、第一立体形成工程と第二立体形成工程、あるいは、第一立体形成工程と第二立体形成工程と追加立体形成工程を行うが、これに限定されず、各工程に対応する2つ以上のマンドレルを用いて各立体形成工程を行ってもよい。
上述の例では、実施の形態1の内側配置工程あるいは実施の形態2の第二内側配置工程終了後の途中形状コイルを加熱する加熱処理を行うことで、途中形状コイルに所望の二次形状を固定している。この時の加熱処理においては、二次形状を固定するための二次形状維持治具を用いてもよい。二次形状維持治具の形状、構造は、内側配置工程又は第二内側配置工程後の二次形状が付与された途中形状コイルの形状を、加熱処理時において維持可能であれば、特に限定はなく、例えば、途中形状コイルに付与された二次形状に対応した内腔部を形成可能な、鋳型が挙げられる。鋳型の内腔部の形状は、二次形状に応じて決定すればよく、例えば、角柱状や正多面体等の多面体、円柱状などが挙げられる。
[生体内留置部材の使用方法]
以上のようにして得られた二次形状が付与された二次コイルは、生体内留置部材として好適に使用することができる。以下に、二次コイルを有する生体内留置部材を、母血管に生じた瘤の内部に挿入する時のその使用方法の一例を簡単に説明する。
図16は、上述した二次コイル(13、130、131、133)を有する生体内留置部材132を搬送する搬送用カテーテル73を用いて、生体内留置部材132を母血管72に生じた動脈瘤71の内部に挿入している時の状態を模式的に示した断面図である。尚、図16では、簡略化のため、生体内留置部材132は、図1Cや図1Dに示すような一次コイル(11、11a)の線材によるコイル形状を省略し、平滑面で示している。
生体内留置部材132は、搬送用カテーテル73を通じて、生体内の母血管72に生じた動脈瘤71に留置されることで、その動脈瘤71を塞栓する。そのため、生体内留置部材132は、血管塞栓コイルとも称される。
図16に示すように、生体内留置部材132は、デリバリーワイヤー74の先端部分に分離可能なように連結される。デリバリーワイヤー74と生体内留置部材132との連結方法は、定法により行われる。デリバリーワイヤー74の先端部分に連結された生体内留置部材132は、搬送用カテーテル73の内腔部75に挿通される。この時、生体内留置部材132は、図1Cや図1Dに示すような直線状に伸ばした一次コイル(11、11a)の状態になっている。デリバリーワイヤー74の図示しない基端側を操作して生体内留置部材132が搬送用カテーテル73の先端開口部76から放出され、動脈瘤71の内部に挿入される。生体内留置部材132は、搬送用カテーテル73の先端開口部76から放出されると、動脈瘤71の内部で、放出された部分から順次、図7D、図8A、図11、図15に示すような立体的な三次元形状の二次形状(13、130、131、133)になる。すなわち、生体内留置部材132は、一次形状から二次形状に復元する。この時、例えば図11に示すような二次形状133を有し、第一立体351のうち一次コイルが三次元的に配置されたセグメントが一次コイルの端部に設置されていると、この三次元的に配置されている部分が最初に瘤内に挿入され、マンドレル301の小径部333からテーパー部334にかけて形成された部分に対応する円形から連続する螺旋形状部分が瘤内でアンカーの役目を果たし瘤壁に固定されやすくなり、その残りの一次コイルの瘤内への挿入が容易になる。
その後、定法によりデリバリーワイヤー74と生体内留置部材132の連結を解除することで、図7D、図8A、図11、図15に示すような立体的な三次元形状の二次形状(13、130、131、133)の生体内留置部材132が動脈瘤71の内部に留置される。
10 ワイヤー
11、11a 一次コイル
12、120、121 途中形状コイル
13、130、131、133 二次コイル
14 マンドレル
20 立体
21 環状部分
21a、21b、21c、21d セグメント
22 立方体
23a、23b、23c、23d 立方体の側面
24 上面
24a 上開口面
25 下面
25a 下開口面
26 中空部
27 中心軸
30、300、301 マンドレル
31、331 第一立体形成部
31a、31b、31c、31d 第一棒状部
32、332 第二立体形成部
32a、32b、32c、32d 第二棒状部
33 追加立体形成部
33a、33b、33c、32d 追加立体棒状部
35 第一立体形成部の巻き始め位置
38 芯線
39 芯線固定位置
40 一方端
45 追加立体終了端
51、351 第一立体
51a、51b、51c、51d セグメント
52、352 第二立体
52a、52b、52c、52d セグメント
53 追加立体
53a、53b、53c、53d セグメント
54、540、354 連結要素部
55、355 第一立体の上開口面
56、356 第二立体の上開口面
57、357 第一立体の開口面の中心軸
58、358 第二立体の開口面の中心軸
59 面
60 第一立体に対応する正四角形
61 第二立体に対応する正四角形
62 第一立体に対応する正四角形の頂点
63 第二立体に対応する正四角形の頂点
62a、63a 線分
68 面
71 動脈瘤
72 母血管
73 搬送用カテーテル
74 デリバリーワイヤー
75 内腔部
76 先端開口部
132 生体内留置部材
261、262、263、326、327 中空部
331a、331b、331c、331d 第一棒状部
332a、332b、332c、332d 第二棒状部
351a、351b、351c、351d セグメント
352a、352b、352c、352d セグメント
α、β 角度

Claims (14)

  1. 線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材の製造方法にあって、
    少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
    少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、
    上記第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する内側配置工程と、
    を含み、
    上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さく、
    上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にある生体内留置部材の製造方法。
  2. 線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材の製造方法にあって、
    少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
    少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、
    少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一および第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した追加立体を形成する追加立体形成工程と、
    上記第一立体、第二立体および追加立体のうち、何れか一の立体を、残りの二の立体のうちの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する第一内側配置工程と、
    第一内側配置工程において内側に配置されている立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、残りの一の立体を配置する、又は、残りの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、第一内側配置工程後の二つの立体を配置する第二内側配置工程と、
    を含み、
    上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さく、
    上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にある生体内留置部材の製造方法。
  3. 上記の多角形の筒状に形成された立体同士を、隣接する立体の中心軸同士が交差又はねじれの位置の関係になるように配置する請求項1または2に記載の生体内留置部材の製造方法。
  4. 上記の多角形の筒状に形成された立体同士を、その中心軸が同軸または平行になるように配置し、かつ、隣接する立体同士において、上記多角形の各辺が平行ではないように配置する請求項1または2に記載の生体内留置部材の製造方法。
  5. 上記セグメントを構成する一次コイルの形状が多角形、折れ線、円弧、円形、楕円弧、楕円形および螺旋形状から選択される少なくとも一種である請求項1〜のいずれか1項に記載の生体内留置部材の製造方法。
  6. 上記セグメントを構成する一次コイルが、二次元的又は三次元的に配置される請求項1〜のいずれか1項に記載の生体内留置部材の製造方法。
  7. 上記セグメントは、マンドレルに対する少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成される請求項1〜のいずれか1項に記載の生体内留置部材の製造方法。
  8. 上記マンドレルは、一次コイルを巻き回し可能な棒状部が環状に配置されている部分が少なくとも2つ連設された構造を有する請求項に記載の生体内留置部材の製造方法。
  9. 線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材にあって、
    上記一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置された第一立体と、
    上記第一立体が形成された一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された第二立体とを含み、
    上記第一および第二立体のうち、一方の立体が他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置されており、
    上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さく、
    上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にある生体内留置部材。
  10. 上記第一及び第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された追加立体をさらに含み、
    上記第一、第二および追加立体のうち、いずれかの立体における複数のセグメントを並べて形成された環状部分の内側に残りの一方の立体が配置され、かつ、残りの他方の立体が当該残りの一方の立体の環状部分の内側に配置されている請求項に記載の生体内留置部材。
  11. 隣接する上記立体の中心軸同士が交差又はねじれの位置の関係にある請求項9または10に記載の生体内留置部材。
  12. 上記の多角形の筒状に形成された立体同士が、その中心軸が同軸または平行に配置されており、かつ、隣接する立体同士において、上記多角形の各辺が平行ではないように配置されている請求項9または10に記載の生体内留置部材。
  13. 上記セグメントを構成する一次コイルの形状が多角形、折れ線、円弧、円形、楕円弧、楕円形および螺旋形状から選択される少なくとも一種である請求項12のいずれか1項に記載の生体内留置部材。
  14. 上記セグメントを構成する一次コイルが、二次元的又は三次元的に配置されている請求項13のいずれか1項に記載の生体内留置部材。
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