JP6418238B2 - 生体内留置部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、
上記第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する内側配置工程と、
を含む生体内留置部材の製造方法に関する。
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一および第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した追加立体を形成する追加立体形成工程と、
上記第一立体、第二立体および追加立体のうち、何れか一の立体を、残りの二の立体のうちの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する第一内側配置工程と、
第一内側配置工程において内側に配置されている立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、残りの一の立体を配置する、又は、残りの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、第一内側配置工程後の二つの立体を配置する第二内側立体配置工程と、を含む生体内留置部材の製造方法に関する。
上記一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置された第一立体と、
上記第一立体が形成された一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された第二立体とを含み、
上記第一および第二立体のうち、一方の立体が他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置されている生体内留置部材に関する。
上記第一、第二および追加立体のうち、いずれかの立体における複数のセグメントを並べて形成された環状部分の内側に残りの一方の立体が配置され、かつ、残りの他方の立体が当該残りの一方の立体の環状部分の内側に配置されていても構わない。
また、セグメントを構成する一次コイルが二次元的に配置されるとは、1つのセグメントにおける一次コイルが同一平面上に存在することを意味する。ここで、同一平面上には、完全に一平面上に存在する場合だけでなく、実質的に同一平面とみなし得る場合を含む。
セグメントを構成する一次コイルが三次元的に配置されるとは、1つのセグメントにおける一次コイルが、同一平面上ではなく、1つのセグメント全体として三次元構造を形成するように配置されることを意味する。1つのセグメントの構造としては、コイル状で線状に延びる形状も、三次元的な配置に含まれる。
本発明で使用する、線材に一次形状が付与された線状の一次コイルについて説明する。
まず、本発明で使用する一次コイルは、例えば、図1Aに示されるような、線材であるワイヤー10に一次形状を付与して形成される。このワイヤー10は線状部材(線材)である。線材の構造としては、螺旋状に巻き回してコイル形状を形成することが可能であれば特に限定はなく、単線でも良いし、複数の単線を撚って一本の線材にした撚り線であってもよい。また、線材の形状としては、全体として直線状に形成されていればよく、また、長さ方向に直交する断面形状は、円形、楕円、長方形等の多角形等適宜選択することができる。撚り線の場合も、撚り線全体がこのような形状を有しておればよい。図1Aに示すワイヤー10は、図示しないが、断面が円形で直線状に延び得る単線である。
線材を構成する材料としては特に限定はなく、例えば、プラチナ、タングステン、金、ステンレス鋼、または、タングステンとプラチナとの合金が挙げられる。なお、これら材料は、放射線不透過性材料である。また、線材の幅あるいは直径は、用途等に応じて適宜選択可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、好ましくは0.010mm以上0.200mm以下、より好ましくは、0.030mm以上0.100mm以下である。
第一立体及び第二立体は、一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置されている点で構造的な共通点を有する。そこで、この構造的特徴をまとめて説明することとする。
図2Aに示す立体20の4つの各セグメント(21a、21b、21c、21d)は、図2Bに示すように、モデルとしての立方体22の4つの各側面(23a、23b、23c、23d)を構成するように環状に配置されている。
図2A、図2Bに示す例では、各セグメント(21a、21b、21c、21d)は立方体22の4つの側面を構成するように配置されて環状部分21を構成する。環状部分21は線状(ひとつなぎ状)に並ぶ各セグメントによる一回巻きの環状になっている。一方、立方体22の上面24及び下面25はモデルとして存在するが、立体20の立方体22の上面24及び下面25に対応する部分には、セグメントが配置されていない。本発明では、このセグメントが配置されていない部分を開口部と称する。この開口部は、例えば図2Aのセグメント21aにおける円形の一次コイルで囲まれた部分の空間部分とは異なるものである。
環状部分は、各セグメントが環状に並べられる方向(環状に並べられることで生じる面)に対して直交する方向に中心軸を有する。図2A、図2Bに示す例では、各セグメント(21a、21b、21c、21d)が並べられる方向、即ち、立方体22の各側面(23a、23b、23c、23d)が並べられる方向に対して直交する方向に環状部分21の中心軸27が形成される。ここで、各セグメントが環状に並べられる方向に直交する方向とは、厳密に直交する場合に限らない。
このように、図2Aに示す立体20は、各セグメントが環状に並べられた筒状の環状部分21を有し、環状部分21の内側には、環状部分21の中心軸27方向の両端で開口する中空部26が形成される。そして、後述するように、この開口する開口部から中空部26に他の立体が配置され得る。
立体20の中心軸27の方向、即ち、立方体22の上面24または下面25の側から、図2A又は図2Bに示す立体20又は立方体22を正面視した場合、図2C(上面24側からの正面視)に示すように、4つのセグメント(21a、21b、21c、21d)又は4つの側面(23a、23b、23c、23d)から形成される環状の正四角形が把握される。即ち、立体20は、各セグメント(21a、21b、21c、21d)により形成された環状部分21が正四角形の筒状に形成されている。この時、環状部分21は、中心軸27に対して直交する断面方向で把握される形状も同様に正四角形となる。ここで、中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状とは、各セグメントを構成する一次コイルのみから把握される断面形状ではなく、一次コイルを含む環状部分21の全体から把握される形状を仮定した時に把握される形状を意味する。例えば、図2Bに示す立方体22の側面(23a、23b、23c、23d)の全体の形状を意味する。
尚、以下では、図2Aに示すように、立体20の2つの開口部に、図2Bの上面24及び下面25に対応する上開口面24a及び下開口面25aを仮想して説明する場合がある。開口面24a、25aは、中心軸27に直交する。
図2Aに示す例では、各セグメントを構成する一次コイルは二次元的に、即ち、同一平面上に配置されているが、三次元的に配置されていてもよい。三次元的に配置された形状としては、螺旋形状等が挙げられる。また、螺旋形状としては、一次コイルが、一巻き未満でもよいし、一巻きでも良いし一巻きを超えてもよい。また、二次元面における巻き回す径や幅、または、三次元の方向の一次コイルの間隔(ピッチ)は、一定でも良いし、変化してもよい。この場合の各セグメントも、上述の形状、即ち、円形、円弧、楕円形、楕円弧、多角形、折れ線、渦巻き形状、螺旋形状等の形状の一次コイルを連続させて三次元的に配置して形成されるのが好ましい。
また、各セグメントは全て二次元的な一次コイルの配置でも良いし、全て三次元的な一次コイルの配置でも良いし、二次元的な配置と三次元的な配置を組み合わせてもよい。
尚、図2A〜Cでは、各セグメントが、いずれも、一次コイルが二次元的に配置されている場合を例にして説明したが、三次元的な配置の場合についても、概ね、同様に考えることができる。例えば、環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に面する部分にモデルとしての仮想面を想定し、その仮想面を基準にして、図2A〜Cと同様に考えることとする。
本発明では、これらの工程は、例えばマンドレルに対する一次コイルの巻き回しにより行われるのが好ましい。また、マンドレルに対する少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより各セグメントが形成されるのがより好ましい。
図3は、本例で使用可能なマンドレルの一例を模式的に示した斜視図である。図3に示すマンドレル30は、第一立体51(図6参照)を形成する第一立体形成部31と第二立体52(図6参照)を形成する第二立体形成部32とを有し、これらが連設されている。第一立体形成部31は、4つの第一棒状部(31a、31b、31c、31d)を有し、各第一棒状部(31a、31b、31c、31d)は、各第一棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。第二立体形成部32は、4つの第二棒状部(32a、32b、32c、32d)を有し、各第二棒状部(32a、32b、32c、32d)は、各第二棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。そして、本例では、第一立体形成部31の4つの第一棒状部のうちの一つの第一棒状部31bと、第二立体形成部32の4つの第二棒状部のうちの一つの第二棒状部32dとで連結されている。また、両者は、第一棒状部31b、31dと第二棒状部32b、32dの軸方向の中心軸が一致するように連設されている。第一立体形成部31及び第二立体形成部32は、上述したように図2Aに示す立体20の構造を形成する場合の例であり、第一棒状部(31a、31b、31c、31d)及び第二棒状部(32a、32b、32c、32d)は十字状に直交するように配置され、いずれも断面円形である。
第一立体形成部及び第二立体形成部の構造は、所望の第一及び第二立体の形状に応じて適宜選択することができる。これらの立体の形状は、上述したとおりである。第一棒状部(31a、31b、31c、31d)及び第二棒状部(32a、32b、32c、32d)の軸方向に直交する方向の幅又は外径は、生体内留置部材の用途、第一立体及び第二立体の形状、構造に応じて適宜選択可能であり、例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合、1mm以上30mm以下が好ましい。なぜなら、マンドレル30の棒状部の径は、そのまま二次コイルにおける1つのセグメントのループのサイズを決定付けるため、このループ径が動脈瘤径(1〜30mm)と同程度であると好ましいためである。
また、第一立体形成部と第二立体形成部とは、そこに形成されるそれぞれ第一立体と第二立体が多角形の筒状に形成される場合、後述する内側配置工程後に安定して構造を維持できる観点から、第一立体と第二立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される多角形の形状が相似関係になるような構造であるのが好ましい。
図3に示すマンドレル30の例では、第一立体形成部31の4つの第一棒状部(31a、31b、31c、31d)はいずれも同じ外径で、第二立体形成部32の4つの第二棒状部(32a、32b、32c、32d)はいずれも同じ外径であるが、第一棒状部(31a、31b、31c、31d)の外径は、第二棒状部(32a、32b、32c、32d)の外径よりも大きくなっている。このため、第一立体形成部31は第二立体形成部32より大きく、したがって、そこに形成される第一立体51及び第二立体52の大きさに関しては、第一立体51のほうが第二立体52より大きくなる。また、第一立体形成部31と第二立体形成部32の一次コイル11が巻き回される部分の形状は、第一及び第二棒状部の中心軸を含む平面において把握される多角形は、正四角形で相似関係になっており、そこに形成される第一立体51及び第二立体52は相似関係になる。
第一立体形成工程では、作業性の観点から、まず、一次コイル11の内腔に、一次コイル11の全長よりも長い芯線38を挿通するのが好ましい。そこで、芯線を用いる場合について説明する。芯線を挿通した後、作業性の観点から、芯線38の一方端をマンドレル30の所望の位置に固定するのが好ましい。図4に示す例では、マンドレル30の第一棒状部31aの周面上の符号39に示す芯線固定位置(第一棒状部31aの図4の配置における最上部)に固定している。固定の仕方は、一次コイル11の巻き回しに支障を来さない限り、特に限定はなく、例えば、テープによる貼り付けによる固定、第一棒状部31a表面に予め設けられたクリップやネジなどの固定具を用いた固定などが挙げられる。次に、第一立体形成部31の所望の位置に一次コイル11の一方端40が位置するように、マンドレル30の第一立体形成部31に芯材38を巻き付ける。図4に示す例では、一次コイル11の一方端40は、第一棒状部31a、31bの周面上の符号35に示す巻き始め位置(符号39で示す芯線固定位置から90度程度、第二立体形成部32側に移動した位置。)に配置されている。
第一棒状部31bの図4下側において、巻き始め位置35から第一棒状部31bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第一棒状部31cの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部31cの図4上側において、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分から第一棒状部31cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31cと第一棒状部31dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31dの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第一棒状部31dの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第一棒状部31dに対しては、第一棒状部31dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第一棒状部31dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31cと第一棒状部31dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31cの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部31cの図4下側において、第一棒状部31cと第一棒状部31dとの連続部分から第一棒状部31cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31bの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部31bの図4上側において、第一棒状部31bと第一棒状部31cとの連続部分から第一棒状部31bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、巻き始め位置35に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部31aの図4下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第一棒状部31aの図4上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第一棒状部31aに対しては、第一棒状部31aの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。このように、第一棒状部31aに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、巻き始め位置35に戻る。このようにして、第一立体形成部31に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、第一立体51が形成される。図5は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、第一立体形成工程が終了する。
このように、符号31a及び31dで示す第一棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号31b及び31cで示す第一棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第一棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する第一立体の各セグメントが形成されることになる。
以上のようにして、本例では、一次コイル11は、一筆書きになるように第一立体形成部31に巻き回されている。また、第一立体形成部31における最後の巻き回しは、4つの第一棒状部のうち、第二立体形成部32に近接し、かつ、第一立体形成部31と第二立体形成部32が並ぶ方向に直交する軸方向を有する第一棒状部31aにおいて行われる。これにより、第一立体形成部31により形成されることになる第一立体と、第二立体形成部32により形成されることになる第二立体との切り替わり部分及びその近傍部分での一次コイル11の位置ずれが抑制され、第一立体と第二立体の形状を所望の形状に保持したマンドレル30への一次コイル11の巻き回しが容易になる。
第二棒状部32bの図6上側において、第二棒状部32aと第二棒状部32bとの連続部分から第二棒状部32bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第二棒状部32cの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32cの図6下側において、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分から第二棒状部32cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32cと第二棒状部32dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第二棒状部32dの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部32dの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部32dに対しては、第二棒状部32dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第二棒状部32dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32cと第二棒状部32dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部32cの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32cの図6上側において、第二棒状部32cと第二棒状部32dとの連続部分から第二棒状部32cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部32bの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部32bの図6下側において、第二棒状部32bと第二棒状部32cとの連続部分から第二棒状部32bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部32aと第二棒状部32bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部32aの図6上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部32aの図6下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部32aに対しては、第二棒状部32aの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このようにして、第二立体形成部32に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、第二立体52が形成される。図6は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、第二立体形成工程が終了する。
このように、符号32a及び32dで示す第二棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号32b及び32cで示す第二棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第二棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する第二立体の各セグメントが形成されることになる。また、一次コイル11は、一筆書きになるように第二立体形成部32に巻き回されている。
また、連結要素部54の長さは、図3に示すマンドレル30の例では、第一立体形成部31の符号31bの第一棒状部、第二立体形成部32の符号32dの第二棒状部の軸方向長さを調整したり、第一立体形成部31に形成された第一立体51と第二立体形成部32に形成された第二立体52との間の一次コイル11に適当な弛みを設けたりすることで、適宜調整できる。
第一立体51は、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント51a、51d、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント51b、51cが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。4つのセグメント(51a、51b、51c、51d)は、筒状になるように並べられて第一立体51の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(51a、51b、51c、51d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸57を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸57方向の両側で開口する中空部261が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図7Aの上側の開口部には、上開口面55が仮想される。
第二立体52は、第一立体51が形成された一次コイル11の残部に対して形成されており、一回の一次コイル11の円形状の巻き回し及び一回の一次コイル11の約3/8円形状(約3/8円弧)の巻き回しにより円形状に形成される1のセグメント52a、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント52d、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント52b、52cが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。4つのセグメント(52a、52b、52c、52d)は、筒状になるように並べられて第二立体52の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(52a、52b、52c、52d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸58を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸58方向の両側で開口する中空部262が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図7Aの上側の開口部には、上開口面56が仮想される。
まず、図7Aに示すように途中形状コイル12の第一立体51の上開口面55と第二立体52の上開口面56が図7A上側を向くように途中形状コイル12を配置する。次に、図7Bに示すように、第二立体52の中心軸58が第一立体51の中心軸57と同一直線上になるように第二立体52を第一立体51の上側に移動させる。この時、第一立体51の中心軸57に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行になるように配置される。即ち、第一立体51及び第二立体52の、符号51aと52a、51bと52b、51cと52c、51dと52dで示されるセグメントにより形成される各辺同士が平行になるように配置される。
そして、図7Cに示すように、第二立体52の中心軸58を中心に所望の角度だけ第二立体52を第一立体51に対して軸回転をさせる。この時、第一立体51の中心軸57に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行ではないように軸回転させるのが好ましい。
このように第一立体51に対して第二立体52を相対的に軸回転させた状態で、図7Dに示すように、第二立体52を第一立体51の内側の中空部261に配置する。
以上により、内側配置工程が終了する。
図7Eは、内側配置工程が終了した時の両立体(51、52)の開口面(55、56)と平行な、即ち、中心軸57、58に直交する面59(図7Dも参照。)に、第一立体51と第二立体52を投影した時に形成される、それぞれ第一正四角形61と第二正四角形62を示した投影図であり、同時に、両立体の中心軸に直交する方向で把握される形状の断面図でもある。第一立体51に対応する正四角形60は、第一立体51の各セグメント(51a、51b、51c、51d)にそれぞれ対応する、辺(60a、60b、60c、60d)を有し、各辺により環状部分が形成されている。第二立体52に対応する正四角形61は、第一立体52の各セグメント(52a、52b、52c、52d)にそれぞれ対応する、辺(61a、61b、61c、61d)を有し、各辺により環状部分が形成されている。そして、正四角形61は、正四角形60より小さく、相似関係にある。両正四角形(60、61)の各辺が平行でないように、両立体(51、52)は配置されている。これにより、平行にした場合より第一立体51に対して第二立体52をより安定して固定しやすくなる傾向にある。平行ではない程度は特に限定はなく、例えば、正四角形60の符号62で示すある頂点と、これに対応する正四角形61の符号63で示す頂点とにおいて、各頂点(62、63)から中心軸57、58に向かって伸ばした2つの線分(62a、63a)のなす角度αは、0度より大きく90度より小さく、90度より大きく180度より小さく、180度より大きく270度より小さく、270度より大きく360度より小さければよいが、第一立体51と第二立体52の連続部分の位置ずれによる両立体の変形を抑制する観点、配置の作業性の観点から、15度より大きく75度より小さいことが好ましい。
図8Bに示すように、第一正四角形51の中心軸57と第二正四角形52の中心軸58は、両正四角形の中心点271で交差する関係にあり、かつ、第一立体51と第二立体52の中心点(図示せず)で交差する関係にある。図8Bに示す関係において、中心軸57に対する中心軸58の交差角度βは、両中心軸が一致又は平行関係にならない限り、特に限定はなく、0度より大きく180度より小さく、180度より大きく360度より小さければよいが、第一立体51と第二立体52の連続部分の位置ずれによる両立体の変形を抑制する観点、配置の作業性の観点から、15度より大きく75度より小さいことが好ましい。尚、図8Bに示す場合の交差角度βは、中心軸57(中心点271から図8B上側の部分)を基準とし、これに対して中心点271を中心として中心軸58(中心点271から図8B上側の部分)を時計回りに回転させた時の角度を意味する。
図9に示すマンドレル301は、第一立体351(図10参照)を形成する第一立体形成部331と第二立体352(図10参照)を形成する第二立体形成部332とを有し、これらが連設されている。第一立体形成部331は、4つの第一棒状部(331a、331b、331c、331d)を有し、各第一棒状部(331a、331b、331c、331d)は、各第一棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。第二立体形成部332は、4つの第二棒状部(332a、332b、332c、332d)を有し、各第二棒状部(332a、332b、332c、332d)は、各第二棒状部の軸方向が放射方向を向くように環状に配置され、交差部分で一体化されている。そして、本例では、第一立体形成部331の4つの第一棒状部のうちの一つの第一棒状部331dと、第二立体形成部332の4つの第二棒状部のうちの一つの第二棒状部332bとで連結されている。また、両者は、第一棒状部331b、331dと第二棒状部332b、332dの軸方向の中心軸が一致するように連設されている。第一棒状部(331a、331b、331c、331d)及び第二棒状部(332a、332b、332c、332d)は十字状に直交するように配置され、いずれも断面円形である。
本例では、4つの第一棒状部(331a、331b、331c、331d)のうちの1つの第一棒状部331bが三次元的に配置されたセグメントを形成する部分である。この第一棒状部331bは、第一棒状部の交差部分に近い方から順に、大径部335、テーパー部334、小径部333を有する。大径部335は、他の第一棒状部331a、331c、331dと同じ外径を有し、小径部333は、大径部335より小さい外径を有し、テーパー部334は、大径部335から漸次縮径して小径部333に連続する。このように棒状部の外径を変化させることで、径が変化するように三次元的に一次コイルが配置されたセグメントが形成され得る。
第一棒状部(331a、331b、331c、331d)及び第二棒状部(332a、332b、332c、332d)の軸方向に直交する方向の幅又は外径は、生体内留置部材の用途、第一立体及び第二立体の形状、構造に応じて適宜選択可能である。
第一立体形成部と第二立体形成部の大きさ、即ち、棒状部の幅ないし外径及び棒状部の交差部分の大きさは、上述のように、第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の環状部分の内側に配置し易くする観点からは、異なることが好ましい。
また、第一立体形成部と第二立体形成部とは、そこに形成されるそれぞれ第一立体と第二立体が多角形の筒状に形成される場合、第一立体と第二立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される多角形の形状が相似関係になるような構造であるのが好ましい。但し、本例では、第一立体については、その三次元的に配置されたセグメントについては、環状部分の内側に面する部分に想定した仮想面にのみ着目し、多角形の形状を把握するものとする。尚、特段の説明がない場合は、以下の本例の説明でも同様に仮想面のみ着目して説明する。
図9に示すマンドレル301の例では、第一立体形成部331の3つの第一棒状部(331a、331c、331d)と1つの第一棒状部331bの大径部335はいずれも同じ外径で、第二立体形成部332の4つの第二棒状部(332a、332b、332c、332d)はいずれも同じ外径であるが、第一棒状部(331a、331c、331d)及び第一棒状部331bの大径部335の外径は、第二棒状部(332a、332b、332c、332d)の外径よりも小さくなっている。このため、第一立体形成部31は第二立体形成部32より大きく、したがって、そこに形成される第一立体351及び第二立体352の大きさに関しては、第一立体351のほうが第二立体352より小さくなる。また、第一立体形成部331と第二立体形成部332の一次コイル11が巻き回される部分の形状は、第一及び第二棒状部の中心軸を含む平面において把握される多角形は、正四角形で相似関係になっており、そこに形成される第一立体351及び第二立体352は相似関係になる。
第一立体形成工程では、まず、一次コイル11の内腔に、一次コイル11の全長よりも長い芯線(図示せず。)を挿通するのが好ましい。そして、上述のように、芯線の一方端をマンドレル301の所望の位置に固定し、例えば張力をかけながら、一次コイル11をマンドレル301の第一棒状部331bに巻き回す。図9に示す例では、一次コイル11の一方端(符号340、図10参照。)を、第一棒状部331bの小径部333の周面上で、第一棒状部331bと第一棒状部331cとの連続部分に対応する位置(図示せず。)に配置し、第一棒状部331bの軸方向に直交する方向に小径部333の周面に沿って1周(360度)程度巻き回す。そして、続けてテーパー部334から大径部335にかけて図9下側の周面上を螺旋状に半周程度巻き回すと、第一棒状部331bと第一棒状部331aとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、第一棒状部331aの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331aの図9上側において、第一棒状部331bと第一棒状部331aとの連続部分から第一棒状部331aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331aと第一棒状部331dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331dの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第一棒状部331dの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第一棒状部331dに対しては、第一棒状部331dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第一棒状部331dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331aと第一棒状部331dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331aの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331aの図9下側において、第一棒状部331aと第一棒状部331dとの連続部分から第一棒状部331aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331aと第一棒状部31bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331bの大径部335の図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331bの大径部335の図9上側において、第一棒状部331aと第一棒状部31bとの連続部分から第一棒状部331bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331bと第一棒状部331cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第一棒状部331cの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第一棒状部331cの図9下側において、第一棒状部331bと第一棒状部331cとの連続部分から第一棒状部331cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第一棒状部331cと第一棒状部331dとの連続部分近傍部に到達する。以上で第一立体形成工程が終了する。
このように、符号331c、331dで示す第一棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号331a及び331bで示す第一棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第一棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する立体の各セグメントが形成されることになる。本例では、符号331bで示す第一棒状部では、一次コイル11を同一平面上で巻き回す2つの部分の間に螺旋状に巻き回す部分を設けることで、一次コイル11が三次元的に配置されたセグメント351bを形成し得る(図10参照。)。
以上のようにして、本例でも、一次コイル11は、一筆書きになるように第一立体形成部331に巻き回されている。
図9に示す例では、第一立体形成部331の第一棒状部331cの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後の一次コイル11を、第二棒状部332bと第二棒状部332cの連続部分の近傍部から第二立体形成部332の第二棒状部331cの図9上側の周面に沿って巻き回す。そして、第二棒状部332cの図9上側において、第二棒状部332cの軸方向に直交する方向に一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部332cの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部332cに対しては、第二棒状部332cの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第二棒状部332cに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332cと第二棒状部332bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332bの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332cの図9上側において、第二棒状部332cと第二棒状部332bとの連続部分から第二棒状部332bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332bと第二棒状部332aとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332aの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332aの図9下側において、第二棒状部332bと第二棒状部332aとの連続部分から第二棒状部332aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332aと第二棒状部332dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332dの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、第二棒状部332dの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、第二棒状部332dに対しては、第二棒状部332dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、第二棒状部332dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332dと第二棒状部332aとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332aの図9上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332aの図9上側において、第二棒状部332dと第二棒状部332aとの連続部分から第二棒状部332aの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、第二棒状部332aと第二棒状部332bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、第二棒状部332bの図9下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
第二棒状部332bの図9下側において、第二棒状部332aと第二棒状部332bとの連続部分から第二棒状部332bの軸方向に直交する方向に90度程度一次コイル11を巻き回す。
このようにして、第二立体形成部332に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、第二立体352が形成される。図9は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、第二立体形成工程が終了する。
このように、符号332c及び332dで示す第二棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号332a及び332bで示す第一棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各第二棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する第二立体の各セグメントが形成されることになる。また、一次コイル11は、一筆書きになるように第二立体形成部332に巻き回されている。
また、第二立体形成工程終了後、前述のようにして、芯材を含む一次コイル11をマンドレル301とともに加熱することで、マンドレル301に巻き回されている一次コイル11に、第一立体351と第二立体352の形状を固定することができる。その後、マンドレル301から芯材を含む一次コイル11を取り外すと、図10に示すような形状が付与された途中形状コイル121が得られる。
第一立体351は、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント351a、一回の一次コイル11の円弧とそれに連続する半回転の螺旋形状の巻き回し及び一回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより三次元的な形状に形成される1つのセグメント351b、一回の一次コイル11の約3/8円形状(約3/8円弧)の巻き回しにより約3/8円形状(約3/8円弧)に形成される1つのセグメント351c、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント351dが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。セグメント351a、351c、351dは、一次コイルが二次元的に配置されており、セグメント351bは、一次コイルが三次元的に配置されている。4つのセグメント(351a、351b、351c、351d)は、筒状になるように並べられて第一立体351の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(351a、351b、351c、351d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸357を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸357方向の両側で開口する中空部326が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図10の上側の開口部には、上開口面355が仮想される。
第二立体352は、第一立体351が形成された一次コイル11の残部に対して形成されており、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント352a、一回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回し及び一回の一次コイル11の約1/4円形状(約1/4円弧)の巻き回しにより円弧形状に形成される1のセグメント352b、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント352c、352dが、環状に並べられ立方体状に立体的に配置されている。4つのセグメント(352a、352b、352c、352d)は、筒状になるように並べられて第二立体352の環状部分を形成し、この環状部分は、各セグメント(352a、352b、352c、352d)が環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸358を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸358方向の両側で開口する中空部327が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図10の上側の開口部には、上開口面356が仮想される。
本例では、図7A〜7Eの場合と同様にして、第二立体352に対して第一立体351を相対的に軸回転させた状態で、図10に示した相似関係にある第一立体351と第二立体352のうち、第二立体352の内側の中空部327に、第二立体352よりも大きさの小さい第一立体351を配置する。図11は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。尚、第一立体351と第二立体352との相似関係は、第一立体351のセグメント351bについては、三次元的に配置された一次コイル全体の構造ではなく、上述した仮想面にのみ着目した場合の関係である。
その後、芯材38を除去することで、図7D、図8A、図11に示すような、一次コイル11に立体的な三次元形状の二次形状が付与され二次コイル13、130、133が得られる。
実施の形態2では、実施の形態1で説明したような第一立体形成工程及び第二立体形成工程を行って第一立体及び第二立体を形成することに加え、同様にして追加立体形成工程を行って追加立体を形成した後に、例えば、ある立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、他の立体を配置し、この他の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、さらに他の立体を配置して、第一立体、第二立体および追加立体を任意の順に3重に配置する第一及び第二内側配置工程を行う。以下では、図12〜15に基づき、実施の形態2の例について説明するが、実施の形態2に特有の事項について説明し、実施の形態1と共通する事項については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施の形態2でも、実施の形態1の場合と同様に上述したような一次コイルを使用して、まず、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する(第一立体形成工程)。そして、この第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する(第二立体形成工程)。本実施形態では、さらに、少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一および第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した追加立体を形成する(追加立体形成工程)。
追加立体形成部の構造は、所望の追加立体の形状に応じて適宜選択することができる。この立体の形状は、実施の形態1の第一及び第二立体の説明で述べたとおりである。追加棒状部(33a、33b、33c、33d)の軸方向に直交する方向の幅又は外径は、生体内留置部材の用途、追加立体の形状、構造に応じて適宜選択可能である。例えば、動脈瘤閉塞の治療に用いる場合は、1mm以上30mm以下が好ましい。
また、第一立体形成部31、第二立体形成部32及び追加立体形成部33の構造は、第一立体、第二立体及び追加立体が例えば図15に示すように配置される場合は、各立体が安定して構造を維持できる観点から、相似関係にあるのが好ましい。
図12に示すマンドレル300の例では、第一立体形成部31及び第二立体形成部32の構成は実施の形態1において述べたとおりであり、追加立体形成部33では、4つの追加棒状部(33a、33b、33c、33d)はいずれも同じ外径であるが、第二棒状部(32a、32b、32c、32d)の外径よりも小さくなっている。このため、第一立体形成部31は第二立体形成部32より大きく、第二立体形成部32は追加立体形成部33より大きく、したがって、そこに形成される第一立体51、第二立体52及び追加立体53の大きさに関しては、第一立体51、第二立体52、追加立体53の順に小さくなる。また、第一立体形成部31、第二立体形成部32及び追加立体形成部33の一次コイル11が巻き回される部分の形状は、第一棒状部、第二棒状部及び追加棒状部の中心軸を含む平面において把握される多角形は、いずれも正四角形で相似関係になっており、そこに形成される第一立体51、第二立体52及び追加立体53は、相互に相似関係になる。
第一立体形成行程及び第二立体形成行程は、実施の形態1で述べたのと同様にして行う。但し、本実施形態では、第二立体形成行程では、図6に示す場合と異なり、一次コイル11は第二立体終了端43が一次コイル11の他方端ではなく連続する。
第二立体形成行程が終了した後、第一立体51及び第二立体52を形成した一次コイル11の残部を追加立体形成部33の追加棒状部(33a、33b、33c、33d)に巻き回し、この残部に追加立体を形成する追加立体形成工程を行う。図13は、追加立体形成工程を経た後の状態を模式的に示す斜視図である。
追加棒状部33bの図13下側において、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分から追加棒状部33bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、追加棒状部33cの図13上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33cの図13上側において、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分から第二棒状部33cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33cと追加棒状部33dとの連続部分に到達する。そこで、一次コイル11の巻き回す方向を変え、追加棒状部33dの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回した後、続けて、追加棒状部33dの図13上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。即ち、追加棒状部33dに対しては、追加棒状部33dの軸方向に直交する方向に連続して1回転一次コイル11を巻き回す。
このように、追加棒状部33dに対して連続して1回転一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33cと追加棒状部33dとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、追加棒状部33cの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33cの図13下側において、追加棒状部33cと追加棒状部33dとの連続部分から追加棒状部33cの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、追加棒状部33bの図13上側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33bの図13上側において、追加棒状部33bと追加棒状部33cとの連続部分から追加棒状部33bの軸方向に直交する方向に180度程度一次コイル11を巻き回すと、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分に戻る。そこで、一次コイル11の巻き付け方向を変え、追加棒状部33aの図13下側の周面に沿って一次コイル11を巻き回す。
追加棒状部33aの図13下側において、追加棒状部33aと追加棒状部33bとの連続部分から追加棒状部33aの軸方向に直交する方向に90度程度一次コイル11を巻き回す。
このようにして、追加立体形成部33に巻き回され、立体的(本例では立方体状)に配置された一次コイル11により、追加立体53が形成される。図13は、この時の状態を模式的に示した斜視図である。以上で、追加立体形成工程が終了する。
このように、符号33dで示す追加棒状部では、1回の一次コイルの巻き回し、符号33a、33b及び33cで示す追加棒状部では、2回の一次コイルの巻き回しが行われており、これらの各追加棒状部に配置されている一次コイル11により、対応する追加立体の各セグメントが形成されることになる。また、一次コイル11は、一筆書きになるように追加立体形成部33に巻き回されている。
また、連結要素部540の長さは、図12に示すマンドレル300の例では、第二立体形成部32の符号32bの第一棒状部、追加立体形成部33の符号33dの追加棒状部の軸方向長さを調整したり、第二立体形成部32に形成された第二立体52と追加立体形成部33に形成された追加立体53との間の一次コイル11に適当な弛みを設けたりすることで、適宜調整できる。
第一立体51及び第二立体52は、実施の形態1において述べたとおりの構成である。追加立体53は、第一立体51及び第二立体52が形成された一次コイル11の残部に対して形成されており、一回の一次コイル11の約8分の3円形状(約8分の3円弧)の巻き回し及び一回の一次コイル11の約4分の1円形状(約4分の1円弧)の巻き回しにより約8分の5円形状(約8分の5円弧)に形成される1のセグメント53a、二回の一次コイル11の半円形状(半円弧)の巻き回しにより円形状に形成される2つのセグメント53b、53c、一回の一次コイル11の円形状の巻き回しにより円形状に形成される1つのセグメント53dが環状に並べられる方向に対して直交する方向に中心軸272を有する。また、この環状部分は、その内側に、中心軸272方向の両側で開口する中空部263が形成されている。また、図2A、2Bで示したモデルと同様、環状部分の図14上側の開口部には、上開口面241が仮想される。
本例では、第一内側配置工程において、図14に示した相似関係にある第二立体52と追加立体53のうち、第二立体52の内側の中空部262に、第二立体52よりも大きさの小さい追加立体53を配置し、第二内側配置工程において、第二立体52及び追加立体53と相似関係にあり、第二立体52よりも大きい第一立体51の内側の中空部261に、第一内側配置工程後の追加立体53を中空部262に配置させた第二立体52を配置する場合の例を説明する。
そして、図7Cの場合と同様の位置関係になるように、追加立体53の中心軸272を中心に所望の角度だけ追加立体53を第二立体52に対して軸回転をさせる。この時、第二立体52の中心軸58に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形と、追加立体53の中心軸272に対して直交する断面方向で把握される形状である正四角形とにおいて、正四角形の各辺が平行ではないように軸回転させるのが好ましい。
このように第二立体52に対して追加立体53を相対的に軸回転させた状態で、図7Dの場合と同様の位置関係になるように、追加立体53を第二立体52の内側の中空部262に配置する。
以上により、第一内側配置工程が終了する。尚、第二立体52と追加立体53の位置関係は、図7Eで示した場合と同様である。また、図示しないが、追加立体53と第二立体52の配置は、図8A、図8Bで示した場合と同様の配置であってもよい。
その後、芯材を除去することで、図15に示すような、一次コイル11に立体的な三次元形状の二次形状が付与され二次コイル131が得られる。
本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
以上のようにして得られた二次形状が付与された二次コイルは、生体内留置部材として好適に使用することができる。以下に、二次コイルを有する生体内留置部材を、母血管に生じた瘤の内部に挿入する時のその使用方法の一例を簡単に説明する。
図16は、上述した二次コイル(13、130、131、133)を有する生体内留置部材132を搬送する搬送用カテーテル73を用いて、生体内留置部材132を母血管72に生じた動脈瘤71の内部に挿入している時の状態を模式的に示した断面図である。尚、図16では、簡略化のため、生体内留置部材132は、図1Cや図1Dに示すような一次コイル(11、11a)の線材によるコイル形状を省略し、平滑面で示している。
その後、定法によりデリバリーワイヤー74と生体内留置部材132の連結を解除することで、図7D、図8A、図11、図15に示すような立体的な三次元形状の二次形状(13、130、131、133)の生体内留置部材132が動脈瘤71の内部に留置される。
11、11a 一次コイル
12、120、121 途中形状コイル
13、130、131、133 二次コイル
14 マンドレル
20 立体
21 環状部分
21a、21b、21c、21d セグメント
22 立方体
23a、23b、23c、23d 立方体の側面
24 上面
24a 上開口面
25 下面
25a 下開口面
26 中空部
27 中心軸
30、300、301 マンドレル
31、331 第一立体形成部
31a、31b、31c、31d 第一棒状部
32、332 第二立体形成部
32a、32b、32c、32d 第二棒状部
33 追加立体形成部
33a、33b、33c、32d 追加立体棒状部
35 第一立体形成部の巻き始め位置
38 芯線
39 芯線固定位置
40 一方端
45 追加立体終了端
51、351 第一立体
51a、51b、51c、51d セグメント
52、352 第二立体
52a、52b、52c、52d セグメント
53 追加立体
53a、53b、53c、53d セグメント
54、540、354 連結要素部
55、355 第一立体の上開口面
56、356 第二立体の上開口面
57、357 第一立体の開口面の中心軸
58、358 第二立体の開口面の中心軸
59 面
60 第一立体に対応する正四角形
61 第二立体に対応する正四角形
62 第一立体に対応する正四角形の頂点
63 第二立体に対応する正四角形の頂点
62a、63a 線分
68 面
71 動脈瘤
72 母血管
73 搬送用カテーテル
74 デリバリーワイヤー
75 内腔部
76 先端開口部
132 生体内留置部材
261、262、263、326、327 中空部
331a、331b、331c、331d 第一棒状部
332a、332b、332c、332d 第二棒状部
351a、351b、351c、351d セグメント
352a、352b、352c、352d セグメント
α、β 角度
Claims (14)
- 線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材の製造方法にあって、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、
上記第一および第二立体のうち、一方の立体を他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する内側配置工程と、
を含み、
上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さく、
上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にある生体内留置部材の製造方法。 - 線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材の製造方法にあって、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記一次コイルの一部を立体的に配置した第一立体を形成する第一立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した第二立体を形成する第二立体形成工程と、
少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成されるセグメントを複数環状に並べて上記第一および第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部を立体的に配置した追加立体を形成する追加立体形成工程と、
上記第一立体、第二立体および追加立体のうち、何れか一の立体を、残りの二の立体のうちの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置する第一内側配置工程と、
第一内側配置工程において内側に配置されている立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、残りの一の立体を配置する、又は、残りの一の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に、第一内側配置工程後の二つの立体を配置する第二内側配置工程と、
を含み、
上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さく、
上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にある生体内留置部材の製造方法。 - 上記の多角形の筒状に形成された立体同士を、隣接する立体の中心軸同士が交差又はねじれの位置の関係になるように配置する請求項1または2に記載の生体内留置部材の製造方法。
- 上記の多角形の筒状に形成された立体同士を、その中心軸が同軸または平行になるように配置し、かつ、隣接する立体同士において、上記多角形の各辺が平行ではないように配置する請求項1または2に記載の生体内留置部材の製造方法。
- 上記セグメントを構成する一次コイルの形状が多角形、折れ線、円弧、円形、楕円弧、楕円形および螺旋形状から選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体内留置部材の製造方法。
- 上記セグメントを構成する一次コイルが、二次元的又は三次元的に配置される請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体内留置部材の製造方法。
- 上記セグメントは、マンドレルに対する少なくとも1回の一次コイルの巻き回しにより形成される請求項1〜6のいずれか1項に記載の生体内留置部材の製造方法。
- 上記マンドレルは、一次コイルを巻き回し可能な棒状部が環状に配置されている部分が少なくとも2つ連設された構造を有する請求項7に記載の生体内留置部材の製造方法。
- 線材に一次形状が付与された線状の一次コイルに、二次形状が付与された二次コイルを有する生体内留置部材にあって、
上記一次コイルの一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの一部が立体的に配置された第一立体と、
上記第一立体が形成された一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された第二立体とを含み、
上記第一および第二立体のうち、一方の立体が他方の立体の環状に並べられた複数のセグメントの環状部分の内側に配置されており、
上記の立体の大きさが上記の環状に並べられたセグメントの環状部分の内側に配置されるものほど小さく、
上記の立体が、複数のセグメントを環状に並べた多角形の筒状に形成されており、かつ、その多角形の形状が、筒状に形成された立体の中心軸に対して直交する断面方向で把握される形状において、立体同士で相似関係にある生体内留置部材。 - 上記第一及び第二立体を形成した一次コイルの残部の少なくとも一部に対する少なくとも1回の巻き回しで生じたセグメントが複数環状に並べられて、一次コイルの当該残部の少なくとも一部が立体的に配置された追加立体をさらに含み、
上記第一、第二および追加立体のうち、いずれかの立体における複数のセグメントを並べて形成された環状部分の内側に残りの一方の立体が配置され、かつ、残りの他方の立体が当該残りの一方の立体の環状部分の内側に配置されている請求項9に記載の生体内留置部材。 - 隣接する上記立体の中心軸同士が交差又はねじれの位置の関係にある請求項9または10に記載の生体内留置部材。
- 上記の多角形の筒状に形成された立体同士が、その中心軸が同軸または平行に配置されており、かつ、隣接する立体同士において、上記多角形の各辺が平行ではないように配置されている請求項9または10に記載の生体内留置部材。
- 上記セグメントを構成する一次コイルの形状が多角形、折れ線、円弧、円形、楕円弧、楕円形および螺旋形状から選択される少なくとも一種である請求項9〜12のいずれか1項に記載の生体内留置部材。
- 上記セグメントを構成する一次コイルが、二次元的又は三次元的に配置されている請求項9〜13のいずれか1項に記載の生体内留置部材。
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