JP6415266B2 - 照明光学系、光学装置および画像投射装置 - Google Patents

照明光学系、光学装置および画像投射装置 Download PDF

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Description

本発明は、ロッドインテグレータを用いて被照明面を照明する照明光学系に関し、さらにこれを用いた画像投射装置に関する。
画像投射装置(プロジェクタ)では、光源から発せられた光束を照明光学系で整形および均一化して液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等の光変調素子に導き、該光変調素子により変調された光束を投射することで、画像を表示する。このようなプロジェクタに用いられる照明光学系には、ランプ(光源)からの光をリフレクタ(集光素子)で集光してロッドインテグレータに入射させ、該ロッドインテグレータから出射した光をDMDに導くものがある。この照明光学系では、ロッドインテグレータの入射面または出射面の近傍にカラーホイールが配置される。カラーホイールは、光源から発せられた白色光を赤光、緑光および青光等の複数の色光を選択的に透過させるカラーフィルタがその円周方向に配置された部材である。カラーホイールが回転することで、DMDには複数の色光が順次入射する。DMDは、各色光の入射と同期して、その微小なミラー群がプロジェクタへの入力映像信号に応じてON位置とOFF位置に向きを変えられる。これにより、DMDに順次入射する複数の色光のそれぞれにおいてON位置の微小ミラーで反射した光が順次投射され、カラー画像が表示される。
このようなプロジェクタにおいて、より高輝度の画像を投射でき、かつ光源ランプの長寿命化を図れるように、複数の光源を用いることが要望されている。
特許文献1には、2つの光源ランプの光軸を交差させるように配置することで、それぞれのランプからの光束をロッドインテグレータの入射面に集光させる照明光学系が開示されている。この構成では、2つのランプにより形成される放電アークの像、すなわち光源像を空間的に完全に重ねてロッドインテグレータの入射面に入射させることができるので、ロッドインテグレータへの光の取り込み効率を向上させることが可能である。また、照明光学系では、ロッドインテグレータにおける互いに対向する二対の側面のうち、2つのランプの光軸を含む面内にて対向する一対の側面の間隔をロッドインテグレータの入射面から出射面に向けて広げている。これにより、2つのランプの光軸を交差させることで発生するロッドインテグレータの出射面での光線の広がりを抑制して、リレー光学系を介してDMDに到達値する光の利用効率を向上させている。さらに、特許文献1には、ロッドインテグレータの出射面に対向するように(すなわち出射面側に)カラーホイールを配置した構成も開示されている。
また、特許文献2には、2つの光源ランプを互いに向かい合う向きで配置して、合成プリズムの2つの斜面上にそれぞれのランプの光源像を形成し、さらにリレーレンズ系を介してロッドインテグレータの入射面に2次光源像を形成する照明光学系が開示されている。この照明光学系では、リレーレンズ系を介して光束をロッドインテグレータの入射面に入射させることで、カラーホイールをロッドインテグレータの入射面側に配置するための合成プリズムとロッドインテグレータの入射面との間の間隔を確保している。しかも、ロッドインテグレータへの光の取り込み効率の低下を抑制している。
特開2005−115094号公報 特開2007−1403447号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された照明光学系では、ロッドインテグレータの入射面側にカラーホイールを配置することが難しい。カラーホイールに設けられたる各色のカラーフィルタは誘電体多層膜により形成されているため、入射角の大きな光線に対してはカット率が50%となるカットオフ波長がシフトする。このため、特許文献1のように2つのランプの光軸を交差させた配置の上カラーホイールを採ると、カラーフィルタへの光線の入射角が大きくなり、この結果、カットオフ波長がシフトして投射画像の色純度が低下する。
また、ロッドインテグレータの出射面側にカラーホイールを配置した場合も別の問題が生ずる。ロッドインテグレータの出射面と光変調素子の変調面はリレー光学系を介して共役な関係を有する。このため、カラーホイールに含まれるカラーフィルタ間の境界線がロッドインテグレータの出射面を横切る際にカラーフィルタの境界線が光変調素子に投影され、投射画像上にも該境界線が表示される。その結果、同時に投射される画像の一部と他の部分とが互いに異なる色光によって投射される、つまりは投射色光の混在が発生することになる。
一方、特許文献2にて開示された照明光学系では、カラーホイールをロッドインテグレータの入射面側に配置している。しかながら、リレーレンズ系を介して光束をロッドインテグレータの入射面に入射させることで、ロッドインテグレータに入射する前においてリレーレンズ系を構成するレンズの表面反射による光量損失が発生する。また、このリレーレンズ系の諸収差によってロッドインテグレータの入射面における2次光源像にぼけが発生すると光の利用効率が低下する。さらに、このリレーレンズ系を設けたことによる照明光学系が大型化する。
本発明は、複数の光源からの光束をロッドインテグレータを介して被照明面に導く際の光量損失を低減して、より高輝度の照明を行えるようにした照明光学系およびこれを用いた画像投射装置を提供する。
本発明の一側面としての照明光学系は、第1の光源および第2の光源からそれぞれ発せられて集光素子により集光された第1の光束および第2の光束が入射する入射面と該入射面から入射した第1および第2の光束からなる出射光束が出射する出射面とを有するロッドインテグレータと、該ロッドインテグレータの出射面からの出射光束を、長方形の被照明面に導く導光光学系とを有する。ロッドインテグレータが入射面と出射面との間で延びる方向をロッド長手方向とし、該ロッド長手方向および被照明面の長辺に平行な断面を第1の断面とし、ロッド長手方向および被照明面の短辺に対して平行で第1の断面に直交する断面を第2の断面とし、第1の断面においてロッド長手方向に直交する方向を第1の方向とし、第2の断面においてロッド長手方向に直交する方向を第2の方向とする。ロッドインテグレータの出射面は、第1の方向に長辺が延び、第2の方向に短辺が延びる長方形であり、ロッドインテグレータは、それぞれ入射面と出射面との間に設けられ、第1の方向において向かい合う第1対の側面および第2の方向において向かい合う第2対の側面とを有し、第2対の側面は、出射面から入射面に向かって第2の方向での間隔が広がるように形成されている。ロッドインテグレータの入射面は、正方形または出射面よりも正方形に近い長方形である。また、第1および第2の光束は、ロッドインテグレータの入射面に対して、ロッド長手方向に対して第1の方向での互いに反対側に斜いた方向から、該入射面において互いに角度をなして交差するように入射することを特徴とする。
なお、上記照明光学系と被照明面に配置された光変調素子とを有する光学装置および該光学装置を有して光変調素子からの光を投射光学系により投射して画像を表示する画像投射装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、第1および第2の光源からの光束をロッドインテグレータを介して被照明面に導く際の光量損失を低減することができ、より高輝度の照明を行える照明光学系を実現することができる。そして、この照明光学系を用いた画像投射装置によれば、より明るい投射画像を表示することができる。
本発明の実施例1であるプロジェクタ光学ユニットの構成を示す図。 実施例1と従来技術との比較図。 実施例1における光線入射角度に対する誘電体多層膜の膜厚の変化を示す図。 本発明の実施例2であるプロジェクタ光学ユニットの構成を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である照明光学系を含むプロジェクタ光学ユニット(光学装置)の構成を示している。このプロジェクタ光学ユニットは、第1の光源部101、第2の光源部102および投射光学系PLとともに、プロジェクタ(画像投射装置)に対して光学エンジン部として組み込まれる。なお、投射光学系PLは光学ユニットの一部であってもよいし、光学ユニットに対して着脱(交換)が可能なものであってもよい。
第1の光源11としての超高圧水銀ランプから発せられた第1の光束は、楕円リフレクタ(集光素子)21によって反射され、集光レンズ31によってロッドインテグレータaの入射面4aの近傍に集光される。一方、第2の光源12としての超高圧水銀ランプから発せられた第2の光束は、楕円リフレクタ(集光素子)22によって反射され、集光レンズ32によってロッドインテグレータ4の入射面4aの近傍に集光される。なお、第1および第2の光源11,12としてキセノンランプを用いてもよいし、LED、レーザ、蛍光体等を用いてもよい。
第1の光源11、リフレクタ21および集光レンズ31により第1の光源部101が構成され、第2の光源12、リフレクタ22および集光レンズ32により第2の光源部102が構成される。Lはリフレクタ21と集光レンズ31の曲率中心を通る第1の光源部101の光軸(以下、第1の光源光軸という)であり、Lはリフレクタ22と集光レンズ32の曲率中心を通る第2の光源部102の光軸(以下、第2の光源光軸という)である。なお、各光源部において集光レンズを用いずに、楕円リフレクタのみを用いてもよい。
第1の光源光軸Lと第2の光源光軸Lは、ロッドインテグレータ4の入射面4a上で互いに角度θをなして交差するように配置されている。これにより、第1および第2の光源部101,102からの第1および第2の光束は、ロッドインテグレータ4の入射面4aにおいて互いに角度をなして交差する。これにより、入射面4aの近傍において第1の光束と第2の光束がそれぞれ形成する光源像が空間的に重なり合う。各光源部におけるリフレクタおよび集光レンズのパワーや間隔は、ロッドインテグレータ4の入射面4aの近傍にて各光源部からの光束が最も集光されるように設定されている。
ロッドインテグレータ4に入射した第1および第2の光束は、その内部で全反射を繰り返し、出射面4bにて均一な照度分布を形成する。ロッドインテグレータ4の出射面4bから出射した出射光束は、導光光学系としてのリレーレンズ系(リレー光学系)5と全反射プリズム7を介して、被照明面に配置されたミラー型光変調素子であるDMD6の変調面に照射される。
DMDは、その変調面としての平面上にそれぞれが画素に相当する向きが可変である複数の微小なミラーがマトリクス状に配置されている。個々の微小ミラーは、プロジェクタへの入力映像信号に応じて、そのミラー駆動部に対する電圧の印加と不印加によってON位置とOFF位置の2つの傾き位置に向きが変えられる。ON位置の微小ミラーに入射した光は該ミラーで反射されて後述する投射光学系に導かれ、OFF位置の微小ミラーに入射した光は後述する投射光学系には導かれない。
本実施例で用いているDMD6の光変調面は、16(長辺):9(短辺)のアスペクト比の長方形である。DMD6の光変調面とロッドインテグレータ4の出射面4bとは、リレーレンズ系5を介して共役関係にある。したがって、ロッドインテグレータ4の出射面4bも、DMD6の光変調面のアスペクト比に対応したアスペクト比(16:9またはこれに近い比)を有する長方形に形成されている。
ここで、本実施例では、ロッドインテグレータ4が入射面4aと出射面4bとの間で延びる方向をロッド長手方向とし、該ロッド長手方向に延びてロッドインテグレータ4の入射面4aの重心(中心)と出射面4bの重心(中心)を通る軸をロッド中心軸Cという。また、ロッド長手方向、つまりはロッド中心軸Cに直交し、かつ互いに直交する2方向をx方向(第1の方向)とy方向(第2の方向)とする。そして、ロッド中心軸CおよびDMD6の光変調面の長辺(さらには光変調面の法線)に平行な第1の断面をxz断面とし、このxz断面に平行でロッド中心軸Cに直交する第1の方向をx方向とする。また、ロッド中心軸Cおよび光変調面の短辺に平行でxz断面に直交する第2の断面をyz断面とし、このyz断面に平行でロッド中心軸Cに直交する第2の方向をy方向とする。
ロッドインテグレータ4の出射面4bは、x方向に長辺が延び、y方向に短辺が延びる長方形に形成されている。また、前述した第1および第2の光源部101,102は、ロッド中心軸Cを挟んでx方向における互いに反対側に、かつロッド中心軸Cに関して対称になるように配置されている。
ロッドインテグレータ4は、入射面4aと出射面4bとの間に設けられ、x方向にて向かい合う第1対の側面と、y方向にて向かい合う第2対の側面の計4つの側面を有する。これら第1対および第2対の側面のうち、第2対の側面は、出射面4aから入射面4bに向かってy方向での間隔が広がるようにロッド中心軸Cに対してテーパ角度を有するテーパ面として形成されている。なお、本実施例では、第2対の側面を平面として形成しているが、曲面として形成してもよい。
一方、第1対の側面は、入射面4aと出射面4bとの間で互いに平行な(x方向の間隔が一定の)平面として形成されている。
そして、ロッドインテグレータ4の入射面4aは、そのアスペクト比が1:1の正方形に形成されている。ただし、入射面4aは、出射面4bよりも正方形に近い(アスペクト比が1:1に近い)長方形であってもよい。なお、本実施例では、正方形への近さを、長方形の長辺の長さを短辺の長さで割った値が1に近いほど正方形に近いと定義する。
第1および第2の光源部101,102がロッドインテグレータ4の入射面4aの近傍に形成する光源像は、それぞれ第1および第2の光源11,12の放電アークに360°全方位から対向するリフレクタ21,22が形成するため、円形(中心対称形状)になる。したがって、ロッドインテグレータ4の入射面4aの形状がアスペクト比1対1の正方形またはこれに近い長方形であることは、光利用効率の観点で都合がよい。第2対の側面のテーパの角度が小さく、入射面4aの形状が正方形から遠い長方形になると、光源像の一部にケラレが生じ、ロッドインテグレータ4における光の取り込み効率が低下する。また、光源像のケラレが生じないように正方形をy方向に長くした長方形の入射面4aとすると、出射面4bから入射面4aに向かって広がる第2対の側面のテーパ角がさらに大きくなる。これにより、第2対の側面での全反射によって、出射面4aからの出射光束の発散角が大きくなり、リレーレンズ系5以降の光利用効率が低下する。
つまり、光利用効率を最適にするためには、本実施例のように入射面4aの形状が正方形または出射面4bよりも正方形に近い長方形であることが好ましい。
第1の光源部101と第2の光源部102は、前述したようにロッド中心軸Cに関してx方向にて対称に配置されている。これにより、第1および第2光源部101,102からの第1および第2の光束は、ロッドインテグレータ4の入射面4aに、ロッド中心軸Cに対してx方向にて互いに反対側に斜いた方向から、入射面4aにおいて互いに角度θをなして交差するように入射する。
第1の光源光軸Lと第2の光源光軸Lとをロッドインテグレータ4の入射面4a上で交差させることによって、第1および第2の光源部101,102が形成する光源像は空間的に完全に重なり合う。これにより、ロッドインテグレータ4の入射面4aにおける光の取り込み効率を向上させることができる。
しかも、本実施例では、ロッドインテグレータ4に、第2対の側面の間隔が出射面4bから入射面4aに向かって広がるテーパ形状を持たせることで、光を取り込む入射面4aの面積を出射面4bの面積に比べて大きくしている。つまり、入射面4aに形成される光源像の通常の大きさに対して入射面4aの光取り込み面積にマージンが確保されている。
ここで、光源像の大きさLは、各光源部からの集光角θと以下のような関係がある。
式(1)より、集光角θが小さくなると、光源像の大きさLは反比例して大きくなる。本実施例では、ロッドインテグレータ4の入射面4aに向かって広がるテーパ形状によって生じる入射面4aでの光取り込み面積のマージンを利用することで、第1および第2の光源部101,102からの第1および第2の光束の集光角θを小さくしている。また、各光源部からの光束の集光角が小さくなることで、第1および第2の光源光軸L,Lがなす角度θも小さくすることができ、ロッドインテグレータ4の入射面4aに入射する光束の全角2θをより小さくすることができる。
図2には、本実施例の効果を具体的に説明するため、特許文献1にて開示された構成を用いた比較例としての照明光学系(a)と、本実施例の照明光学系(b)との比較を示す。各光源の放電アーク長、DMDおよびFナンバー等のパラメータは両照明光学系で統一しているが、ロッドインテグレータの形状と各光源部からの集光角(光源光軸がなす角度)θが異なっている。
図2(a)に示す比較例において、ロッドインテグレータ40は、x方向において向かい合う一対の側面の間隔が出射面に向かって広がるテーパ形状を有する。出射面の大きさ6.4×3.6mmに対して、入射面の大きさは3.6×3.6mmである。一方、図2(b)に示した本実施例の照明光学系において、ロッドインテグレータ4は、y方向において向かい合う第2対の側面の間隔が入射面に向かって広がるテーパ形状を有する。出射面の大きさ6.4×3.6mmに対して入射面の大きさは6.4×6.4mmである。すなわち、比較例に比べて、本実施例では、ロッドインテグレータ4の入射面の1辺の長さが約1.8倍大きくなっている。これにより、原理的には、光源像を同じだけ大きくしても、ロッドインテグレータ4の入射面への光取り込み効率を同等に維持できる。
次に、光源像の大きさを約1.8倍まで拡大した場合の光源部からの集光角θの変化に注目する。比較例においてθ=40°とした場合、式(1)より、θ=22°程度まで各光源部からの集光角を小さくすることができる。したがって、x方向におけるロッドインテグレータの入射面に入射する光束の全角2θは、比較例における80°に対して、本実施例では44°まで小さくなる。一方、y方向においても比較例では光源部からの集光角は22°となり、本実施例の40°よりも小さくなる。
これにより、図1中に一点鎖線CWで示すように、ロッド中心軸Cに交差(直交)する方向に移動(回転)して出射光束の色を変更する色変更部材としてのカラーホイールをロッドインテグレータ4の入射面側に配置することが可能となる。すなわち、カラーホイールに設けられる誘電体多層膜からなるカラーフィルタの入射角度依存性による色純度の低下を効果的に抑制することができ、高品質の画像を投射することできる。また、カラーホイールをロッドインテグレータの出射面側に配置する構成と比較すると、カラーフィルタの境界線がロッドインテグレータの出射面を横切る間は画像を表示しない等の対策をとる必要がない。このため、輝度を改善することができ、光源を2灯化する効果を最大限発揮することができる。
また、カラーホイールをロッドインテグレータ4の入射面側に配置することによって、ロッドインテグレータ4の前段でカラー表示のために不要となる光を反射することができるので、ロッドインテグレータ4への熱的な負荷を低減することができる。
次に、ロッドインテグレータ4の出射面4bにおける出射光束の発散角について考察する。入射面4への集光角をθとし、ロッドインテグレータ4の材料の屈折率をnとすると、ロッドインテグレータ4内の光線角度θ′はスネルの法則より、
となる。
また、ロッド中心軸Cに対して角度θのテーパ面でm回反射した場合の光線角度θ′は、
と表わすことができる。したがって、出射面4bにおける出射光束の発散角φは、
となる。
図2(a)の比較例において、ロッドインテグレータ40の長さを70mmとし、屈折率は1.474としており、ロッド中心軸に対してテーパ面のなす角度θは約1.15°としている。このとき、ロッドインテグレータ40の入射面に対してθ=40°の角度で光線が入射すると、ロッドインテグレータ40内での反射回数は5回となる。このとき、式(3),(4)より出射面からの発散角は約21.5°となり、入射面ではθ=40°であった集光角が抑制されている。したがって、x方向におけるロッドインテグレータ40の出射面から出射する光束の全角はφ=43°となる。また、y方向ではテーパ形状を有さないので、集光角は40°となる。
一方、図2(b)の本実施例において、第1および第2の光源部101,102をx方向に離間させて配置し、ロッドインテグレータ4をy方向にて入射面4aに向かって広がるテーパ形状に形成している。ロッドインテグレータ4の長さと屈折率は比較例と同じである。各光源部からの集光角θは22°であり、第1および第2の光源光軸L,Lは22°の角度で交差しているのに対して、ロッドインテグレータ4はx方向ではテーパ形状有さないので、出射面4bでは集光角θと同じ22°で出射光束が発散する。したがって、x方向におけるロッドインテグレータ4の出射面4bからの出射光束の全角はφ=44°となる。一方、y方向では、ロッド中心軸Cに対するテーパ面のなす角度θは約−1.15°となっている。このとき、式(3),(4)より、入射面4aではθ=22°であった集光角が出射面4bでは発散角φ=43.4となっている。
このため、本実施例では、ロッドインテグレータ4の形状が出射面4bから入射面4aに向かってy方向に広がるテーパ形状であるが、各光源部からの集光角を小さくしているので、出射面4bにおける発散角は、比較例とほぼ同等となっている。このため、本実施例でも、リレーレンズ系5以降の光利用効率を維持することができる。
さらに、本実施例では、特許文献2にて開示された照明光学系のようにカラーホイールの配置のためにリレーレンズ系を追加する必要が無い。このため、リレーレンズ系におけるレンズの表面反射や収差による損失が発生するおそれかがなく、しかも照明光学系の小型化を図ることができる。
したがって、本実施例によれば、カラーホイールをロッドインテグレータ4の入射面側に配置することが可能であり、かつ各光源部とロッドインテグレータ4との間にリレーレンズ系を追加する必要がない。このため、より高輝度の画像投射を実現可能な照明光学系を提供することができる。
なお、カラーホイールの誘電体多層膜の特性の入射角度依存性は、光線が透過する膜厚の変化に起因する。図3には、誘電体多層膜の光線入射角度に対する膜厚の変化子を示す。誘電体多層膜への入射角度(横軸)が30°程度までなら光線が透過する膜厚(縦軸)の変化は30%程度まで抑えられるが、30°を超えると膜厚の変化が大きくなり、これに伴って誘電体多層膜の波長特性のシフトも急激に大きくなる。したがって、各光源部からの集光角θは30°以下(θ≦30)になるようにすることが好ましい。
図4には、本発明の実施例2を示している。本実施例では、第1および第2の光源部101,102とロッドインテグレータ4との間に2つの反射部材9を配置することで、第1および第2の光源部101,102をそれらの開口が向き合うように配置している。
超高圧水銀ランプを光源として用いる場合には、ランプと重力方向の位置関係によってランプの発光管内の温度条件が変化し、ランプの寿命に影響を与えることがある。このため、図4に示す構成にすることで、x方向を軸として照明光学系(つまりはプロジェクタ)を回転させても重力方向に対する第1および第2の光源部101,102の位置関係が変わらないので、設置自由度を確保しつつランプ寿命の短縮を回避できる。反射部材9としては、ミラーやプリズムを用いることができる。
なお、上記各実施例では2つの光源を用いる場合について説明したが、3つ以上の光源を用いてもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
11 第1の光源
12 第2の光源
21,22 リフレクタ
31,32 集光レンズ
4 ロッドインテグレータ
6 DMD

Claims (9)

  1. 第1の光源および第2の光源からそれぞれ発せられて集光素子により集光された第1の光束および第2の光束が入射する入射面と該入射面から入射した前記第1および第2の光束からなる出射光束が出射する出射面とを有するロッドインテグレータと、
    該ロッドインテグレータの前記出射面からの前記出射光束を、長方形の被照明面に導く導光光学系とを有し、
    前記ロッドインテグレータが前記入射面と前記出射面との間で延びる方向をロッド長手方向とし、該ロッド長手方向および前記被照明面の長辺に平行な断面を第1の断面とし、前記ロッド長手方向および前記被照明面の短辺に対して平行で前記第1の断面に直交する断面を第2の断面とし、前記第1の断面において前記ロッド長手方向に直交する方向を第1の方向と、前記第2の断面において前記ロッド長手方向に直交する方向を第2の方向とするとき、
    前記ロッドインテグレータの前記出射面は、前記第1の方向に長辺が延び、第2の方向に短辺が延びる長方形であり、
    前記ロッドインテグレータは、それぞれ前記入射面と前記出射面との間に設けられ、前記第1の方向において向かい合う第1対の側面および前記第2の方向において向かい合う第2対の側面とを有し、
    前記第2対の側面は、前記出射面から前記入射面に向かって前記第2の方向での間隔が広がるように形成され、
    前記ロッドインテグレータの前記入射面は、正方形または前記出射面よりも正方形に近い長方形であり、
    前記第1および第2の光束は、前記ロッドインテグレータの前記入射面に対して、前記ロッド長手方向に対して前記第1の方向での互いに反対側に斜いた方向から、該入射面において互いに角度をなして交差するように入射することを特徴とする照明光学系。
  2. 前記ロッドインテグレータの前記入射面の面積が、前記出射面の面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記第1対の側面は、前記入射面と前記出射面との間で前記第1の方向での間隔が一定であるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明光学系。
  4. 前記ロッドインテグレータの前記入射面に向かって集光する前記第1および第2の光束のそれぞれの集光角をθとするとき、
    θ≦30°
    であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の照明光学系。
  5. 前記第1および第2の光束は、反射部材を介して前記ロッドインテグレータの前記入射面に入射することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の照明光学系。
  6. 前記第1および第2の光源と前記ロッドインテグレータの前記入射面との間に、前記ロッド長手方向に対して直交する方向に移動して前記出射光束の色を変化させる色変更部材が配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の照明光学系。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の照明光学系と、
    前記被照明面に配置された光変調素子とを有する光学装置。
  8. 前記光変調素子は、複数のミラーの向きを可変としたミラー型光変調素子であることを特徴とする請求項7に記載の光学装置。
  9. 請求項7または8に記載の光学装置を有し、
    前記光変調素子からの光を投射光学系により投射して画像を表示することを特徴とする画像投射装置。
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