JP6415221B2 - 帯電ローラ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧を印加して被帯電体である電子写真感光体の表面を所定の電位に帯電処理する帯電ローラ及びその製造方法に関する。
近年、電子写真画像形成装置(電子写真装置)においては、使用環境や印刷メディア品質が多様化しており、さらなる高性能化要求が高まっており、帯電装置における帯電ローラ等の導電性ローラの開発や改良が精力的に行われている。
特許文献1には帯電装置における帯電ローラが開示されている。図3に示すように、この帯電ローラ100は、電源装置に電極端子102を介して接続された導電性芯金101を有する導電性のローラ体104(またはブレード状体或いはパッド状体)を有する。ローラ体104の周面には、絶縁性材料からなる糸状の部材103が一定の間隔を以て巻き付けられており、凸形状が形成されている。さらに、直径が絶縁性糸状部材の直径より小さい、タングステン線、金線、銅線等の低抵抗な導電性のワイヤ状の電極部材を、1本ずつまたは複数本ずつ、絶縁性糸状部材103と交互になるように配列して電極体を形成している。
このような帯電ローラを像形成体(感光体)へ押圧接触させたときには、糸状の絶縁性部材がスペーサーとして働く。
特開平8−234538号公報
しかしながら、特許文献1に記載の帯電ローラには、電子写真装置に適用する際に実用面で下記の課題を生じる場合があった。
1)電気抵抗と電流に対する制動性とが低くなる傾向がある:
具体的には、帯電ローラの軸方向への異常放電や、ピンホールリーク等が起こる場合があり、その結果、電子写真装置の画質向上化に限界が生じることがある。
2)長期使用に不利な傾向がある:
具体的には、帯電ローラの外周面の凹部(例えば、電極体の表面)にトナーや外添剤等が堆積し、帯電ローラの電気特性が低下する場合があり、その結果、電子写真装置に適用する際に放電特性が低下することがある。
なお以下に、異常放電及びピンホールリークについて詳細に説明する。
電子写真方式の工程の一つに、感光性(光導電性)物質を利用した被帯電体(感光体)上に、帯電ローラによって電位を付与する帯電工程がある。被帯電体には、通常は画像不良にはならないミリメートル以下の微小な凹み(ピンホール)がある場合がある。この凹み部分に非常に大量の電流が流れると、その電荷が凹みの周囲まで流れ込み、凹みの大きさよりも何倍も大きい数mm単位の画像不良が発生することがある。また、ひどい場合には、電荷が被帯電体の軸方向の両端まで流れ込み画像上に横線が入るという画像不良が発生することもある。なお、導電性ローラの電気抵抗が低いほど大量の電流が流れやすいことから、この異常放電やピンホールリークは導電性ローラの電気抵抗が低いほど発生しやすいということが知られている。
そこで、本発明は、これらの課題を解決するためになされたものである。本発明は、ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークを抑制可能で、かつ、長期使用においても電気特性の低下が起こりにくい帯電ローラ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、導電性の軸体と、該軸体の外周面上の、導電性ポリマーファイバーで構成された電極層としての表面層と、を備えた帯電ローラであって、該導電性ポリマーファイバーは、該軸体の外周面に隙間なく巻き付けられ、該軸体の軸方向に対して交差する方向に配向しており、該導電性ポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率が、1.0×10 Ω/sq.以上9.9×10 10 Ω/sq.以下であり、該表面層の該軸体の軸方向の表面抵抗率が、該導電性ポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率の10倍以上であることを特徴とする帯電ローラが提供される。
また、本発明によれば、エレクトロスピニング法により、前記導電性ポリマーファイバーを、前記軸体の外周面に、該軸体の軸方向に対して交差する方向に配向するように巻き付ける工程を有することを特徴とする帯電ローラの製造方法が提供される。
本発明によれば、ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークを抑制可能で、かつ、長期使用においても電気特性の低下が起こりにくい帯電ローラ及びその製造方法を提供することができる。
(a)は本発明の導電性ローラの一例の概略斜視図である。(b)は導電性フィラーを含有する導電性を有するポリマーファイバー1本の一例の概略斜視図である。(c)は(a)に示す導電性ローラの一例の概略断面図である。(d)は本発明の導電性ローラの放電特性のイメージ図である。 本発明の導電性ローラの製造方法を説明するための概略図である。 特許文献1に開示された導電性ローラを示す概略斜視図である。
<導電性ローラ>
以下、帯電部材として用いられる本発明の導電性ローラについて説明する。
本発明の導電性ローラは、軸体の外周面上に、同一方向(同方向)に配向し、この外周面を隙間なく被覆する導電性を有するファイバーが配置されている。すなわち、軸体の外周面には導電性を有するファイバーからなる被覆層が形成されている。
なお、本発明において、「隙間なく」とは、本発明に係る導電性部材を帯電部材として用いた場合において、軸体の表面からの被帯電部材への直接の放電を許容するような間隙が生じないように、軸体の表面が、導電性を有するファイバーで被覆されている状態をいう。
この被覆層は軸体の外周面に同一方向(同方向)に巻き付けられ導電性のファイバーを含んで構成されるものでも、あるいは軸体の外周面に同一方向(同方向)に巻き付けられた導電性のファイバーから構成されるものでもよい。本発明では、この導電性を有するファイバーとして、導電性を有するポリマーファイバーを用いる。以降、この導電性を有するポリマーファイバーを、導電性ポリマーファイバーやポリマーファイバーと称することがある。この軸体の外周面に設けられた導電性ポリマーファイバーの被覆層は電極層を形成しており、この層は、導電性ローラの最外層(表面層)となることができる。なお、この導電性ポリマーファイバーの軸体の外周面における配向方向は、本発明の効果を得ることができる軸体の軸方向に対して交差する方向であればよく、好ましくは軸体の軸方向に対してほぼ垂直な方向、即ち軸体の周方向に配向させる。
この導電性ローラは、画像形成装置における現像、帯電、転写(トナー供給、クリーニング)等の各種用途に用いられるローラ部材など、様々な用途に使用することができる。この導電性ローラは、例えば、電子写真装置に用いる電子写真用導電性ローラとして使用することができ、特に、感光体を帯電させる帯電ローラとして使用することができる。
以下、本発明の導電性ローラについて、図1(a)〜図1(d)を用いて具体的に説明する。なお、図1(a)は、本発明の導電性ローラの一実施形態を示す概略斜視図であり、図1(b)は、導電性フィラーを含有する導電性ポリマーファイバー1本の一例の概略斜視図である。また、図1(c)は、図1(a)に示す導電性ローラをこの導電性ローラの軸方向に対して平行に切断した際の模式的断面図である。さらに、図1(d)は本発明の導電性ローラの放電特性のイメージ図である。
本発明の導電性ローラでは、軸体の外周面にポリマーファイバーの被覆層を配置することによって表面層を形成しているため、図1(c)や図1(d)に示すように、表面層の最外部に導電性の凸部がこのポリマーファイバーによって形成される。よって、本発明の導電性ローラを電子写真用帯電ローラとして利用した際に、ポリマーファイバー3で形成される最外部の凹部に、使用に伴い例えばトナーや外添剤等の絶縁物6が堆積した場合であっても、図1(d)に示すように、凸部の電気特性は維持される。このため、本発明の導電性ローラは、長期使用においても電気特性の低下が起こりにくく、長期に亘って使用が可能となる。また、この導電性ローラを帯電ローラとして使用した際には、長期に亘って安定的に放電することが可能となる。なお、図1(d)中の点線矢印は、放電を示す。
つまり、本発明の導電性ローラでは、ローラの軸方向への異常放電及びピンホールリークを抑制することができ、長期使用においても電気特性の低下が起こりにくい。よって、この導電性ローラを帯電ローラとして用いた場合には、画質ムラが抑制され、電子写真の画質向上化を行うことが可能となる。
(軸体)
本発明に用いる軸体(軸材)は、本発明の効果を得られるものであれば適宜用いることができ、特に限定されない。この軸体としては、例えば、電子写真装置の分野で公知の弾性ローラを挙げることができる。より具体的には、例えば、ステンレス鋼、銅、及び錫などの金属製の芯棒と、この芯棒上に形成された、導電性カーボンやその他の導電性材料を含有する樹脂層(導電層)とを有するローラなどを挙げることができる。この樹脂層は、芯棒の外周面に直接形成されていても良いし、この芯棒と樹脂層との間に他の層(例えば接着層)が形成されていても良い。また、軸体は、表面に導電性接着剤(粘着剤)からなる層を有していても良いし、軸体の表面がタック処理されていても良い。
図1(a)に示す導電性ローラ1では、中心部の芯棒2aと、この芯棒の外周面に形成された導電層2bとから構成される軸体2の外周面に、導電性を有するポリマーファイバー3が同一方向に隙間なく巻き付けられている。言い換えると、この導電性ローラ1では、軸体2の外周面がファイバー3からなる電極層によって被覆されている。
なお、軸体は導電性を有することが好ましく、これにより軸体の外周面に設けられた(軸体の外周面を被覆する)導電性を有するポリマーファイバーに簡便な構成で電圧を容易に印加することが可能となる。具体的には、軸体を電源に接続して使用した場合に、軸体の電気抵抗率が、1.0×10Ωcm以上9.9×1010Ωcm以下であることが好ましい。軸体の電気抵抗率が1.0×10Ωcm以上であれば、ポリマーファイバーによる軸体の外周面への被覆が薄い場合であっても、電流がリークすることを容易に抑制できる。また、軸体の電気抵抗率が、9.9×1010Ωcm以下であれば、軸体を被覆するポリマーファイバーに対して電圧を容易に印加することが出来る。
(導電性を有するポリマーファイバー)
本発明に用いる導電性を有するポリマーファイバーは、少なくとも1種類以上のポリマー(例えば、有機ポリマー)を含む導電性を有するファイバーであれば良い。このポリマーファイバーとしては、例えば電子写真装置の分野で従来公知の導電性のポリマーファイバーを適宜用いることが可能であり、特に限定されない。
この導電性ポリマーファイバーの具体的な例としては、繊維状の、導電性ポリマー(ポリマー自体に導電性を有するもの)や、導電材料とポリマーとの複合体(導電性を付与する材料(導電材料)を含有するもの)を挙げることができる。また、導電性ポリマーファイバーとして、この繊維状の導電性ポリマーや繊維状の複合体を適宜組み合わせて用いることもできる。例えば、図1(b)に示す1本の導電性ポリマーファイバー4は、導電材料として、導電性フィラー5を含有している。このように、導電性ポリマーファイバーとしては以下の各形態のものを挙げることができる。
・それ自体が導電性を有するポリマーからなるファイバー。
・導電性を持たないポリマーに導電性を付与するための導電材料を配合した材料からなるファイバー。
・導電性を有するポリマーに導電材料を更に追加して導電性を改善した材料からなるファイバー。
これらから目的とする性能を導電ローラに付与できる導電性などの性質を有するものを少なくとも1種選択して用いることができる。
また、ポリマーファイバーは、ポリマーおよび導電材料の他に、本発明の効果が得られる範囲で他の成分を含有していてもよい。さらに、ポリマーファイバーの表面伝導性を増すために,ポリマーファイバーの表面に金属やカーボン類(例えば、カーボンブラック)などの電気伝導性物質を付与してもよい。
・ポリマー
導電性ポリマーファイバーを構成するポリマーは、導電性高分子化合物のようにそれ自身が導電性を示すものや、導電材料と複合化可能なものであれば特に限定されるものではない。しかし、特に導電材料と複合化させるポリマーは、複合させる導電材料に対する親和性が高いことが、導電材料の均一分散性を高める観点から好ましい。
このポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ポリマー;ポリスチレン;ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド;ポリパラフェニレンオキサイド、ポリ(2、6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリパラフェニレンスルフィド等のポリアリーレン類(芳香族系ポリマー);ポリオレフィン系ポリマー、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアリーレン類(芳香族系ポリマー)に、スルホン酸基(−SOH)、カルボキシル基(−COOH)、リン酸基、スルホニウム基、アンモニウム基、または、ピリジニウム基を導入したもの;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系のポリマー;含フッ素系のポリマーの骨格にスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、スルホニウム基、アンモニウム基、または、ピリジニウム基を導入したもの、例えばパーフルオロスルホン酸ポリマー、パーフルオロカルボン酸ポリマー、パーフルオロリン酸ポリマー;ポリブダジエン系化合物;エラストマーやゲル等のポリウレタン系化合物;シリコーン系化合物;ポリ塩化ビニル;ポリエチレンテレフタレート;ナイロン;ポリアリレートを挙げることができる。
なおこれらは単独あるいは複数を組み合わせて用いてもよく、また官能基化してもよいし、他のポリマーとの共重合体としてもよい。
・導電材料
ポリマーファイバーに含有できる導電材料としては、例えば、電子写真装置の分野で従来公知の導電材料から目的とする導電性をポリマーファイバーに得ることができる材料を適宜用いることが可能である。この導電材料としては、例えば、導電性を有する微粒子、導電性を有するフィラー(例えば、繊維状のフィラー)を挙げることができる。これらの導電性を有する微粒子および導電性を有する繊維状のフィラーのいずれか一方または両方を用いることができる。
前記導電材料としては、具体的には、カーボン系導電性物質を使用することができる。このカーボン系導電性物質としては、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、活性炭素ファイバー、ナノカーボン材料などを挙げることができる。
これらの中で、入手の容易さからは、導電材料として、通常、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどが好適に用いられる。
なお、市販のカーボンブラックとしては、例えば、トーカブラック#4300、#4400、#4500、#5500等(いずれも商品名、東海カーボン社製、ファーネスブラック)、プリンテックスL等(商品名、デグサ社製、ファーネスブラック)、Raven7000、5750、5250、5000ULTRAIII、5000ULTRA等、Conductex SC ULTRA、Conductex 975 ULTRA等(いずれも商品名、コロンビヤン社製、ファーネスブラック)、#2350、#2400B、#30050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、#5400B等(いずれも商品名、三菱化学社製、ファーネスブラック)、MONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、BlackPearls2000等(いずれも商品名、キャボット社製、ファーネスブラック)、Ensaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、SuperP−Li(いずれも商品名、TIMCAL社製)、ケッチェンブラックEC−300J、EC−600JD(いずれも商品名、アクゾ社製)、デンカブラック、デンカブラックHS−100、FX−35(いずれも商品名、電気化学工業社製、アセチレンブラック)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記ナノカーボン材料としては、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)、炭素ナノ粒子、(ナノ)炭素ファイバー、グラフェン、カーボンウイスカー(気相成長炭素)を挙げることができる。ナノカーボン材料は、一般的に凝集力が強く、ポリマー中へ効率よく分散させるためには、凝集を解くための処理が通常必要となるが、導電性及び比表面積の観点からは好ましい。
上記CNTとは、グラフェン(グラフェンシート)が円筒状に丸まって構成された炭素系材料であり、その円筒径(直径)が1〜10nmのものである。このCNTは、その周壁の構成数から単層ナノチューブ(SWCNT)と多層ナノチューブ(MWCNT)とに大別され、様々なものが知られている。本発明においては、このような所謂カーボンナノチューブと称されるものであれば、いずれのタイプのカーボンナノチューブも用いることができる。
上記炭素ナノ粒子とは、上記カーボンナノチューブ以外の、カーボンナノホーン、アモルファス状炭素、フラーレン等の炭素を主成分(最も多く含まれる成分)とするナノスケール(10−6〜10−9m)の粒子を言う。またカーボンナノホーンとは、グラファイトシートを円錐状に丸めた形状を持ち、先端が円錐状に閉じている炭素ナノ粒子をいう。
上記ナノ炭素ファイバーとは、グラファイトのシートが円筒状に丸まって構成されたものであり、その円筒径が10〜1000nmのものであり、このナノ炭素ファイバーには、カーボンナノファイバも含まれる。なお、カーボンナノファイバとは、ファイバーの太さが75nm以上で中空構造を有し、分岐構造の多い炭素系ファイバーである。市販品では、昭和電工(株)の商品名:VGCFや、VGNFが挙げられる。
ナノカーボン材料の一つであるグラフェンとは、黒鉛構造の一部であって、平面構造を有する炭素六員環が二次元的に配列した炭素原子の集合体のこと、つまり1枚の炭素の層からなるもののことである。
・ポリマー及び導電材料の配合量
ポリマーファイバーでは、導電性の観点からは、ポリマー量に対して導電材料の割合が高ければ高いほど好ましい。しかし、ポリマーファイバー中のポリマーの含有量の上限は、95質量%、特には、88質量%であることが好ましい。ポリマー量が95質量%以下である場合には、上記導電性物質(導電材料)の含有量が相対的に少なくなることによって、導電性などの面から実用的な使用が困難となることを容易に抑制できる。
また、ポリマーファイバー中のポリマーの含有量の下限は、5質量%、特には、60質量%であることがより好ましい。ポリマー量が5質量%以上である場合には、ポリマーファイバーからなる電極層に自立性を容易に付与することができ、機械的に脆くなることを容易に抑制できる。
導電性ポリマーファイバー中の前記導電材料の添加量(含有量)は、導電性ポリマーファイバーの質量に対して1質量%以上が好ましい。前記ポリマーファイバーの質量に対して1質量%以上であれば、ポリマーファイバーに導電性部材として機能しうる電気伝導性を容易に付与することができるため好ましい。導電材料の含有量が1質量%未満の場合は、1質量%以上の場合と比べて、導電性部材としての導電性が十分に得られない傾向がある。
(ポリマーファイバーの配向度)
本発明に用いる導電性ポリマーファイバーを、軸体の外周面に同一方向に隙間なく配向させることで、この軸体の外周面をこのポリマーファイバーによって被覆することができる。即ち、このポリマーファイバーは、軸体上で同一方向(例えば、軸体の軸方向に交差する方向、好ましくは直交する方向)に配向していると言える。なお、本発明において「同一方向(同方向)」とは、ポリマーファイバーの目的とする配向方向において所望とする特性や効果が導電ローラに得られる範囲内における配向方向のずれを包含する略同一方向(略同方向)を含むものである。また、その好ましい配向方向としての軸体の軸方向に対して直行する方向(垂直方向)にも「ほぼ垂直な方向」が含まれる。
このポリマーファイバーの配置方法(被覆方法)、即ち配向方法に関しては、特に限定されるものではなく、公知の技術を適宜、また場合によっては組み合わせて用いることができる。例えば、図2に示すエレクトロスピニング法では、ファイバーを回転する外周面に受け取り可能な状態として軸体を回転治具にセットしてコレクター9(軸体)とし、このコレクター9を回転させながらポリマーファイバーの原料液のジェット8を噴射し、連続的に紡糸している。これにより、軸体の軸方向に対して交差(例えば直交)する方向に配向した導電性ポリマーファイバーによって、軸体の外周面を極めて容易に被覆することが可能である。また、その際、回転治具の回転速度をコントロールすることで、ポリマーファイバーの一軸配向の度合いや、ファイバーの太さを容易にコントロールすることもできる。例えば、回転治具の回転速度を上げると、ポリマーファイバーの配向方向を容易かつ効果的に一軸方向(同一方向)に揃えることができ、またそのファイバーの太さは細くなる。
導電性ローラにおいて、ポリマーファイバーが、軸体の外周面に同一方向に被覆されている(一軸配向している)割合は、以下の方法により簡便にポリマー配向度(%)として算出することができる。即ち、導電性ローラを走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、得られたポリマーファイバーからなる電極層の画像を画像処理ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング製)の解析コマンド「方向分布計測」で解析することでポリマー配向度を算出できる。より具体的には、まず、得られた画像中の目的とする方向に配向するポリマーファイバーの傾きを0°とする。次に、このポリマーファイバーに対する傾きを0〜180°まで10°刻みで18等分に区分けし各区分を度数で表記し、観察した各範囲(各区間)のファイバーの個数(度合)の度数分布図(ヒストグラム)を描き、下記式よりポリマー配向度を求めることができる。なお、ポリマー配向度(%)とは、ポリマーファイバーが、軸体の外周面に同方向に被覆されている(配向している)割合である。即ち、この配向度が高いほど、ポリマーファイバーが、前記軸体の外周面に同方向に被覆されている(配向している)割合が高くなり、高配向であると言える。
Figure 0006415221
本発明の導電性ローラにおいて、ポリマーファイバーの上記配向度は70%以上、更には80%以上であることが好ましく、さらに、この配向度は高ければ高いほど好ましい。ポリマーファイバーの配向度が70%以上である場合には、配向方向への電気伝導性が一層向上する。これによって、ポリマーファイバーからなる電極層において、導電性ローラの軸方向の表面抵抗率を、ポリマーファイバーの巻き付け方向の表面抵抗率よりも一桁以上高くすることができ、さらに、機械的強度を一層向上させることができる。その結果、機械強度の特性にも優れた、導電性ローラの作製が可能となる。
(ポリマーファイバーの電気抵抗率測定)
軸体を被覆するポリマーファイバーからなる層(電極層)の導電性ローラの軸方向の電気抵抗率は、以下の方法で測定することができる。つまり、導電性ローラの軸方向に沿って、この電極層表面の4点(A点、B点、C点、D点)間に、A〜Dの順に金属ペーストで直径50μmの金線を接合し、A−D間の金線に定電流源で一定電流を流し、B−C間に接続した接点間の電圧を測定することで測定できる。また同様に、この電極層のポリマーファイバーの配向方向の電気抵抗率は、以下の方法で測定することができる。つまり、この巻き付け方向に沿って、電極層表面の4点(E点、F点、G点、H点)間に、E〜Hの順に金属ペーストで直径50μmの金線を接合し、E−H間の金線に定電流源で一定電流を流し、F−G間に接続した接点間の電圧を測定することで測定できる。
この時の電極層の厚みをt、電極層の幅をWとすると、断面積SはS=tWで表される。流した電流をI、測定した電圧をV、電圧測定端子間距離をLとすると、表面抵抗率(Rs)は Rs=(V/I)×(W/L)で表され、また、体積抵抗率(ρ)は ρ=(V/I)×(S/L)で表される。
(ポリマーファイバーの物性等)
軸体の外周面に巻き付けられたポリマーファイバーが形成する被覆層(電極層)の厚さは、本発明の導電性ローラの帯電特性及び放電特性を阻害しない範囲で適宜設定することができ、特に限定されない。しかし、例えば図1(a)に示すように、中心部の芯棒2aと、この芯棒の外周面に形成された導電層2bとを有する既存の導電ゴムローラ(軸体2)に、ポリマーファイバー3を被覆して本発明の導電性ローラ1とする場合には、以下のようにすることが好ましい。即ち、電極層の積層厚を、0.1μm以上5mm以下とすることが好ましい。積層厚がこの範囲内であれば、ポリマーファイバーを軸体の外周面に容易に均一に被覆することができ、作業性に優れる。
ここで、導電性ローラの任意の断面(例えば導電性ローラの軸方向に平行な断面)における導電性ポリマーファイバーの数や、隣り合う2つの導電性ポリマーファイバーの間隔(隣接間隔)や、導電性ポリマーファイバーからなる電極層の積層数は、所望する導電性ローラの特性に合わせて適宜選択することが出来る。例えば、図1(c)に示す断面では、複数の導電性ポリマーファイバー3が隣接するポリマーファイバーが互いに接触して軸方向に均一に配置されており、軸体2の外周面に、導電性ポリマーファイバーからなる電極層が1層形成されている。
本発明に用いる導電性ポリマーファイバーは、上述したように、少なくともポリマー成分を含んでいるため、金属ワイヤや炭素繊維そのものを用いて形成した電極部材(通常、この電極部材の導電率は10S/cm以上となる)よりも必然的に抵抗が高くなる。その結果、本発明に用いる導電性ポリマーファイバーは、これらの電極部材と比較して電流に対する制動性が高くなる。また、本発明の導電性ローラでは、導電性ポリマーファイバーが軸体の外周面において同一方向に隙間なく配置されているため、隣り合うポリマーファイバー同士間の接触抵抗が発生する。このため、本発明の導電性ローラでは、ポリマーファイバーからなる電極層における導電性ローラの軸方向の電気抵抗率が、ポリマーファイバーの配向方向(例えば、導電性ローラの軸方向と直交する方向)の電気抵抗率よりも必然的に高くなる。なお、このような導電異方性は金属ワイヤのような低抵抗材料(導電率:10S/cm以上)を軸体に被覆するだけでは得られず、これらの低抵抗材料に比べて抵抗が高いポリマーファイバーを用いることで可能となる。
ポリマーファイバーの繊維軸方向に垂直な断面形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、四角形、多角形、半円形などであることができ、また歪んだ形状(いびつな形状)であっても良いし、ポリマーファイバー内の任意の断面で形状が異なっていても良い。
なお、ポリマーファイバーは、通常、太さ(平均ファイバー径)よりも長さ(繊維軸方向の長さ)の方が長い。本発明に用いるポリマーファイバーの太さは、0.01μm以上10μm未満であることが好ましく、1μm未満であることがより好ましい。また、ポリマーファイバーの長さは、太さの10倍以上であることが好ましい。
ここで、ポリマーファイバーの太さとは、ポリマーファイバーの断面が円形状のものでは、その断面の円の直径のことを指すが、それ以外では、その断面における重心を通る最長直線の長さのことである。
なお、ポリマーファイバーの存在は、走査型電子顕微鏡(SEM)測定による直接観察により確認できる。また、ポリマーファイバーの平均ファイバー径は、該当するポリマーファイバー(膜)の画像を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて採り、その画像を画像解析ソフト「商品名:Image J」に取り込んだ後、任意の50点のポリマーファイバーの太さ(ファイバー径)を計測し、その平均値を算出することで求めることができる。
本発明の導電性ローラを帯電ローラとして使用する際には、このポリマーファイバー部分が、帯電部または放電部として作用する。このため、ファイバー径が小さい、即ち直径(平均ファイバー径)が10μm未満の導電性ポリマーファイバーにより緻密に軸体の外周面を被覆することで、帯電特性及び放電特性を容易に安定化することができる。具体的には、例えば、1200dpiでハーフトーンをプリント出力した際に、画質ムラを容易に抑制することができる。
また特に、導電材料を含むポリマーファイバーは、ファイバーの太さが細ければ細い程、導電性を有する微粒子やファイバー状のフィラー等の導電材料はポリマーファイバー内の狭い領域内で、繊維軸方向(ファイバー長方向)に強く引き伸ばされた領域に全体にわたって分布することになる。このため、導電材料の凝集や絡まりが抑制されて、繊維軸方向に規則正しく配列される(均質分散される)効果が高まる。よって、ポリマーファイバーの太さが10μm未満(特に1μm未満)の場合には、ナノファイバー化に基づく超分子配列効果が大きく誘起され、ポリマーファイバー中の導電材料の均質分散割合が一層増し、得られる導電材料含有ポリマーファイバーの電気伝導性がさらに向上する。つまり、ポリマーナノファイバー中では、ファイバーの太さが細いために、導電材料は内部で著しく分子鎖が伸張した状態で規則正しく配列するため、凝集や絡まることが著しく抑制される。その結果として、導電性に優れたポリマーファイバーの作製が可能となる。
一方、ファイバー径が0.01μm以上の場合には、軸体の外周面に容易に上手く被覆することができ、被覆性に優れる。
ポリマーファイバーが形成する電極層のポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率は、1.0×10Ω/sq.以上9.9×1010Ω/sq.以下である。この表面抵抗率が上記の範囲内であれば、電流の制動性を容易に良好とすることができる。また、本発明の導電性ローラでは、電極層の導電性ローラの軸方向の表面抵抗率を、電極層のポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率よりも高くすることができ、導電異方性を有することができる。この導電性ローラを帯電ローラとして用いる場合には、導電性ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークの制御が容易に可能となり、画像ムラが容易に抑制される。
なお特に、電極層の導電性ローラの軸方向の表面抵抗率が、電極層におけるポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率の10倍以上、即ち、一桁以上高い場合には、導電異方性が極めて良好となる。このため、導電性ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークの制御の効果を一層高めることができる。なお、電極層の導電性ローラの軸方向の表面抵抗率の上限は、目的とする導電ローラの性能等に応じて選択することができる。例えば、導電性ローラの軸方向の表面抵抗率は、1.0×10Ω/sq.以上9.9×1015Ω/sq.以下の範囲であり、かつ、巻き付け方向(ポリマーファイバーの配向方向)の表面抵抗率の10倍以上であることが、導電異方性が極めて良好になるため好ましい。
<導電性ローラの製造方法>
本発明の導電性ローラは、軸体の外周面に導電性を有するポリマーファイバーを同一方向に隙間なく配置する工程(被覆工程)を有する製造方法によって製造することができる。なお、この製造方法は、この工程の前に軸体を作製する工程やポリマーファイバーを作製する工程を有することもできる。
(軸体作製工程)
本発明に用いる軸体は従来公知の方法で適宜作製できる。例えば、軸体が、ステンレス鋼等の金属製の芯棒の周囲(例えば、外周面)に、カーボンブラック等の導電性材料を含有する樹脂からなる導電層が形成された導電性ゴムローラである場合は、例えば、以下の方法でこの軸体を作製することができる。即ち、この芯棒の周囲に、射出成形、押出成形、トランスファー成形、プレス成形等の公知の成形方法によって上記樹脂からなる導電層を形成し、必要に応じてこの導電層を加熱及び研磨することで作製することができる。
(ポリマーファイバーの作製工程)
ポリマーファイバーの作製方法としては、例えば、エレクトロスピニング法(電界紡糸法・静電紡糸法)、複合紡糸法、ポリマーブレンド紡糸法、メルトブロー紡糸法、フラッシュ紡糸法等が挙げられ、特に限定されない。
しかし、これらの方法の中で、エレクトロスピニング法を用いることが好ましい。エレクトロスピニング法であれば、様々なポリマーを容易に繊維形状に紡糸でき、また繊維形状のコントロールが比較的簡便であり、太さが数マイクロメートルからナノメートルサイズのファイバーを容易に得ることができ、さらに作製プロセスが非常に簡便である。なお、エレクトロスピニング法とは、シリンジに入ったポリマーファイバーの原料溶液(ポリマー溶液)と、コレクター電極との間に高電圧を印加した状態で紡糸を行う方法である。この方法によれば、シリンジから押出された原料溶液が電荷を帯びて電界中に飛散して細線化し、ポリマーファイバーとなってコレクターに付着することでポリマーファイバーを製造することができる。
なお、エレクトロスピニング用の原料液を作製する手法としては特に限定されず、従来公知の方法を適宜用いることが出来る。例えば、ポリマーファイバーの原料の1つに、導電性を有する微粒子や繊維状のフィラー等の導電材料を用いる場合には、これらの導電材料を超音波やボールミルを用いて分散及び混合してもよい。
ここで、原料溶液に用いる溶媒の種類や溶液の濃度は、特に限定されるものではなく、エレクトロスピニングに最適な条件であればよい。
このエレクトロスピニング法について、図2を用いて詳しく説明する。なお、この図2のように、コレクター9として、導電性ローラを構成する軸体を用いた場合は、この方法のみで、ポリマーファイバーの作製工程と、被覆工程とを同時に行うことができる。即ち、エレクトロスピニング法により、軸体の外周面に、ポリマーファイバーを同一方向に隙間なく配向させることができる。また、本発明では、ポリマーファイバーの作製工程の後に、軸体への被覆工程を行っても良い。即ち、エレクトロスピニング法により、予め、ポリマーファイバーからなる膜を作製し、この膜を軸体に被覆させても良い。
エレクトロスピニング法は、図2に示すように、高圧電源11、原料溶液を含有する貯蔵タンク7、紡糸口12、および、アース10されたコレクター9を用いて行うことができる。
まず、ポリマー成分を少なくとも含む原料溶液がタンク7から紡糸口12まで一定の速度で押し出される。紡糸口12では、通常、1〜50kVの電圧が印加されており、電気引力が原料溶液の表面張力を越える時、原料溶液のジェット(噴出物)8がコレクター9(例えば軸体)に向けて噴射される。この時、ジェット中の溶媒は徐々に揮発し、コレクターに到達する際には、ジェットサイズがナノレベルまで減少する。そしてコレクター9において層(膜)を形成する。また、貯蔵タンクに充填する原料液は、原料を溶媒に溶解させたものだけでなく、原料をその原料の融点以上に加熱した溶融状態の原料(溶融ポリマー)を利用してもよい。
(被覆工程)
軸体の外周面へのポリマーファイバーの被覆方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の技術を適宜、また場合によっては組み合わせて用いることができる。例えば、上述したように、一旦ポリマーファイバーを一軸方向に配向した膜を作製した後に、この膜で軸体を被覆する方法を用いることができる。しかし、図2に示すように、ファイバーの巻き取りを可能とするための回転治具に、本発明の導電性ローラの軸体をセットしてコレクター9とするエレクトロスピニング法を用いることによって、軸体の外周面に導電性ポリマーファイバーが同一方向に隙間なく配向した導電性ローラを直接作製でき、作業性に優れる。
また、ポリマーファイバーは、軸体に直接積層させてもよいし、導電性接着剤(粘着剤)層を表面に有する軸体の外周面にこの接着剤層を介して積層接合されてもよく、従来公知の手法を適宜使用可能である。また、軸体として、中心部の芯棒と、この芯棒の外周面上に形成された表面層となる導電層とを有する軸体を用いる場合には、この導電層の表面をタック処理した後に、ポリマーファイバーを積層させてもよい。こうすることで、軸体とポリマーファイバーとの密着性を容易に向上させることができ、より耐久性の優れた導電性ローラを作製することができる。また、表面に導電層を有する軸体を用いる場合は、ポリマーファイバーに用いられるポリマーが、導電層と密着性の高いポリマーであることが好ましい。導電層と密着性の高いポリマーを用いることで導電性接着剤(粘着剤)等を用いることなく積層接合された導電性ローラを容易に得ることができる。このためには、ポリマーファイバー用のポリマーとして、例えば、極性官能基を分子構造の一部に有するポリマーを用いることができる。
軸体の外周面に設けられる電極層を構成するポリマーファイバーは、同一の材料からなるものを用いてもよいし、異なる材料から成る2種以上のポリマーファイバーを組み合わせて用いてもよい。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1>
実施例1では、表面をタック処理した、キヤノン社製の金属芯棒の外周が導電ゴム層で覆われた、市販の導電ゴムローラ(φ(直径)12mm、幅(軸方向の長さ)250mm、体積抵抗率(10Ωcm)をポリマーファイバーで被覆した導電性ローラを作製した。
具体的には、まずデンカブラック(50mg、導電材料、デンカ社製のカーボンブラック)と、ジメチルホルムアミド(dimethyfolmamide、DMF)1mLとを60分間ボールミル処理した。続いて、この処理液に、ポリマー材料として、DMFに溶解させたポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP、カイナー社製、367mg)を添加後、さらに2時間ボールミル処理することで導電材料が分散した黒色のペースト希釈液を得た。
次に、エレクトロスピニング法により、この黒色ペースト希釈液を噴射し、得られるポリマーファイバーを、回転ドラムコレクターとして取り付けた上記市販の導電ゴムローラに直接巻き取った。具体的には、まず、エレクトロスピニング装置(メック社製)のドラム式回転コレクターとして、上記市販の導電ゴムローラを備え付け、この黒色ペースト希釈液を、エレクトロスピニング装置のタンクに充填した。そして紡糸口に20kVの電圧を印加しながら、左右に50mm/sで移動させることで、黒色ペースト希釈液を周方向に600m/sの回転速度で回転する上記市販の導電ゴムローラに向けて3分間噴射した。これにより、軸体(上記市販の導電ゴムローラ)の外周面に、導電材料を含有するポリマーファイバーが軸方向に概ね直交する方向に10μmの厚みで被覆された導電性ローラを容易に得ることができた。
なお、このようにして得られたポリマーファイバーの太さ(平均ポリマーファイバー径)は9μmであり、軸体上のポリマーファイバーのいずれの任意点を測定してもその配向度は83%であった。また、得られたポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率は、ポリマーファイバーの巻き付け方向(配向方向)では8.00×10Ω/sq.であり、導電性ローラの軸方向では8.10×10Ω/sq.であった。
<実施例2>
導電材料として、デンカブラックと三菱化学社製のカーボンブラックとの質量比が7:6の混合物を使用し、ポリマー材料として、ARKEMA社製のポリアミド(PA12、商品名:Rilsan A)と、ダイセル・エボニック社製のポリアミド(PA610、商品名:VESTAMID Terra HS16)との質量比40:47の混合物を使用した。また、これらの配合比(質量部)を表1に示す配合割合に設定した。それら以外は、実施例1と同様にして、ポリマーファイバーが同一方向に10μmの厚みで被覆された導電性ローラを作製した。
なお、このようにして得られたポリマーファイバーの太さ(平均ポリマーファイバー径)は80nmであり、軸体上のポリマーファイバーのいずれの任意点を測定してもその配向度は70%であった。また、得られたポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率は、ポリマーファイバーの巻き付け方向(配向方向)では2.00×10Ω/sq.であり、導電性ローラの軸方向では4.00×10Ω/sq.であった。
<実施例3>
導電材料として、東海カーボン社製のトーカブラックを使用し、ポリマー材料として、ARKEMA社製のポリアミド(PA12、商品名:Rilsan A)と、ダイセル・エボニック社製のポリアミド(PA610、商品名:VESTAMID Terra HS16)との質量比50:13の混合物を使用した。また、これらの配合比(質量部)を表1に示す配合割合に設定した。それら以外は実施例1と同様にして、ポリマーファイバーが同一方向に10μmの厚みで被覆された導電性ローラを作製した。
なお、このようにして得られたポリマーファイバーの太さ(平均ポリマーファイバー径)は100nmであり、ポリマーファイバーのいずれの任意点を測定してもその配向度は80%であった。また、得られたポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率は、ポリマーファイバーの巻き付け方向(配向方向)では5.00×1010Ω/sq.であり、軸方向では6.00×1011Ω/sq.であった。
<実施例4>
導電材料として、デンカブラックとライオン社製のケッチェンブラックとの質量比が2:1の混合物を使用し、その配合比(質量部)を表1に示す配合割合に設定した。それ以外は実施例1と同様にして、ポリマーファイバーが同一方向に10μmの厚みで被覆された導電性ローラを作製した。
このようにして得られたポリマーファイバーの太さ(平均ポリマーファイバー径)は13μmであり、ポリマーファイバーのいずれの任意点を測定してもその配向度は80%であった。また、得られたポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率は、ポリマーファイバーの巻き付け方向(配向方向)では2.00×10Ω/sq.であり、導電性ローラの軸方向では2.00×1010Ω/sq.であった。
参考例
導電材料として、デンカブラックとライオン社製のケッチェンブラックとの質量比が28:5の混合物を使用し、各材料の配合比(質量部)を表1に示す配合割合とした。それ以外は実施例1と同様にして、ポリマーファイバーが同一方向に10μmの厚みで被覆された導電性ローラを作製した。
なお、このようにして得られたポリマーファイバーの太さ(平均ポリマーファイバー径)は2μmであり、ポリマーファイバーのいずれの任意点を測定してもその配向度は83%であった。また、得られたポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率は、ポリマーファイバーの巻き付け方向(配向方向)では8.00×10Ω/sq.であり、導電性ローラの軸方向では1.00×10Ω/sq.であった。
<比較例1>
導電材料として、デンカブラックとライオン社製のケッチェンブラックとの質量比が7:6の混合物を使用し、ポリマー材料として、ARKEMA社製のポリアミド(PA12、商品名:Rilsan A)と、ダイセル・エボニック社製のポリアミド(PA610、商品名:VESTAMID Terra HS16)との質量比が40:47の混合物を使用した。また、これらの配合比(質量部)を表1に示す配合割合に設定した。さらに、エレクトロスピニング装置における、ドラム式回転コレクターとして用いた上記市販の導電ゴムローラの周方向の回転速度を5m/sに変更した。それら以外は実施例1と同様にして、ポリマーファイバーが10μmの厚みで被覆された導電性ローラを作製した。
なお、このようにして得られたポリマーファイバーの太さ(平均ポリマーファイバー径)は1.3μmであり、ポリマーファイバーのいずれの任意点を測定してもその配向度は0%(ランダム)であった。また、得られたポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率は、ポリマーファイバーの巻き付け方向(配向方向)及び、導電性ローラの軸方向のいずれにおいても、8.50×10Ω/sq.であり、導電異方性がなかった。
(画像ムラ評価)
上記実施例1〜4、参考例、及び比較例1より得られる各導電性ローラを、帯電ローラとして電子写真装置(レーザープリンター、商品名:LBP5400、キヤノン株式会社製)に組み込んだ。そして、この電子写真装置のプロセススピードを70mm/sに設定し、1枚画像を出力して帯電ローラの回転を停止させた後、また画像形成動作を再開するという動作を繰り返し行う間欠印刷を、印字率1%で、5000枚行う耐久試験(画像評価及び性能評価試験)を行った。
上記の試験は、15℃/10%RH(相対湿度)の低温低湿環境(LL環境)下で行った。この耐久試験では、5000枚目の時点でそれぞれハーフトーン画像を出力し、その画像から帯電ローラ(導電性ローラ)の軸方向への異常放電、及びピンホールリークに起因した画像ムラ(帯電横スジ画像など)の発生状態を評価した。この発生状態の評価は、以下に示す評価基準を用いて行った。
A:ローラの軸方向への異常放電及びピンホールリークに起因した画像ムラが発生しない。
B:ローラの軸方向への異常放電及びピンホールリークに起因した画像ムラの発生が極めて軽微で、実用上に問題が無い。
C:ローラの軸方向への異常放電及びピンホールリークに起因した画像ムラが画像の一部あるいは画像全体に発生し、画像の品質が低下している。
以下の表1に、実施例及び参考例、ならびに比較例における、材料配合比と、ポリマーファイバーの太さ及び配向度と、ポリマーファイバーからなる電極層の表面抵抗率と、画像ムラの評価結果とを示す。
Figure 0006415221
表1から明らかなように、実施例1〜4及び参考例の導電性ローラを用いた場合には、これらの画像ムラの評価結果はいずれも良好であり、導電性ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークに起因した画像ムラがほぼ見受けられなかった。特に、実施例1〜3では、この画像ムラは未発生であり、良好な画像を維持することができた。
なお、実施例4では、ポリマーファイバーの配向度や電極層の表面抵抗率は、実施例3とほぼ同等であるが、実施例3に比べて、ポリマーファイバーの径が太く、また実施例1や2の場合に比べても太い。つまり、現時点では詳細なメカニズムは明らかとなってはいないが、実施例1〜3のようなファイバー径が10μm未満のポリマーファイバーでは緻密な被覆が極めて良好に行えることで、導電性ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークがより良好に制御できたものと考えられる。
また、実施例1〜3の導電性ローラでは、電極層の表面抵抗率は、参考例のものに比べて高く、また特に、導電性ローラの軸方向と、ポリマーファイバーの巻き付け方向とにおける電極層の表面抵抗率の差が一桁以上ある。つまり、ポリマーファイバーの電気抵抗が高くなると、隣接するファイバー同士間での接触抵抗が大きくなるために、導電性ローラの軸方向と、ポリマーファイバーの巻き付け方向とにおける電極層の表面抵抗率差が大きくなる。その結果、良好な導電異方性が生じ、特に、この表面抵抗率差が一桁以上ある場合には、導電性ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークの抑制に極めて効果的であることも確認できる。
(導電性ローラの耐久性評価)
(1)評価の準備;
(汚れ付着促進工程)
実施例1〜3より得られる各導電性ローラを、HP社製のレーザープリンター(商品名:カラーレーザージェット3800)用のプロセスカートリッジに帯電ローラとして装着し、当該プロセスカートリッジを上記レーザープリンターに装填した。次いで、このレーザープリンターを用いて、常温常湿環境下(25℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力し、その後、ベタ白画像を1枚通紙した。この操作を6回繰り返して、合計で300枚の単色ベタ画像を出力した。その後、上記レーザープリンターからプロセスカートリッジを取り外し、該プロセスカートリッジから、各実施例に係る導電性ローラを取り出した。なお、この工程は、各実施例に係る導電性ローラ表面に、強制的にトナーや外添剤を付着させるためのものである。
(2)画像出力工程
(2−1)画像出力の準備;
上記(1)で得た各実施例に係る導電性ローラを、レーザープリンター(商品名:カラーレーザージェット3800:HP社製)を元に改造されたレーザープリンター用のプロセスカートリッジに帯電ローラとして装着し、このプロセスカートリッジを上記改造されたレーザープリンターに装填した。
なお、上記改造されたレーザープリンターは、A4縦出力用であり、記録メディアのプロセススピードは、200mm/secondと100mm/secondの2種類、画像の解像度は600dpiとなるように改造した。また、一次帯電は、帯電ローラと電子写真感光体との間に、直流電圧−1100Vを印加することによって行われるように改造した。この改造されたレーザープリンターを用いて以下に示す画像出力を行った。
(2−2)画像形成工程;
まず、評価用のハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)を1枚出力した。このハーフトーン画像を、「評価画像1」とする。
「評価画像1」を出力後、感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描く、印字濃度が4%の画像を出力画像とし、画像形成は、1枚の画像を出力する毎に、電子写真感光体の回転を停止させる、いわゆる、間欠モードにて3000枚出力した。3000枚目の画像を形成した後、評価用のハーフトーン画像を1枚出力した。このハーフトーン画像を、「評価画像2」とする。
「評価画像2」を出力後、レーザープリンターの電源を切り、12時間後に電源を入れ、再度、評価用のハーフトーン画像を1枚出力した。このハーフトーン画像を、「評価画像3」とする。
「評価画像3」を出力後、再び間欠モードにて3000枚出力した。3000枚目の画像を形成した後、評価用のハーフトーン画像を1枚出力した。このハーフトーン画像を、「評価画像4」とする。
「評価画像4」を出力後、レーザープリンターの電源を切り、12時間後に電源を入れ、再度、評価用のハーフトーン画像を1枚出力した。このハーフトーン画像を、「評価画像5」とする。
「評価画像1」、「評価画像2」、「評価画像3」、「評価画像4」及び「評価画像5」について、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)の有無を目視で確認した。
上記(2−2)に記載の画像形成工程を、下記表2に記載したように、画像出力の環境およびプロセススピードを変化させて行った。
Figure 0006415221
その結果、本発明に係る実施例1〜3で作製した導電性ローラを用いた場合には、上記評価パターンI〜VIのいずれの場合においても、スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像は全く見受けられなかった。よって、本発明における導電性ローラは耐久性が高いことが分かった。
以上の各実施形態で示したように、本発明により、ローラの軸方向への異常放電、及びピンホールリークを抑制可能でかつ電気特性の低下が起こりにくい導電性ローラを提供することができた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1・・・導電性ローラ
2・・・軸体
2a・・芯棒
2b・・導電層
3・・・導電性を有するポリマーファイバー(導電性ポリマーファイバー)
4・・・1本の導電性を有するポリマーファイバー
5・・・導電性フィラー
6・・・絶縁物

Claims (6)

  1. 導電性の軸体と、
    軸体の外周面上の、導電性ポリマーファイバーで構成された電極層としての表面層と、を備えた帯電ローラであって、
    導電性ポリマーファイバーは、該軸体の外周面に隙間なく巻き付けられ、該軸体の軸方向に対して交差する方向に配向しており、
    該導電性ポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率が、1.0×10 Ω/sq.以上9.9×10 10 Ω/sq.以下であり、
    該表面層の該軸体の軸方向の表面抵抗率が、該導電性ポリマーファイバーの配向方向の表面抵抗率の10倍以上である
    ことを特徴とする帯電ローラ。
  2. 前記導電性ポリマーファイバーの平均径が、0.01μm以上、10μm未満である請求項1に記載の帯電ローラ。
  3. 前記導電性ポリマーファイバーが、導電性ポリマーまたは導電材料とポリマーとの複合体からなる請求項1または2に記載の帯電ローラ。
  4. 前記導電材料が、導電性を有する微粒子、および導電性を有する繊維状のフィラーのいずれか一方または両方である請求項に記載の帯電ローラ。
  5. 前記導電性ポリマーファイバーが、電界紡糸糸である請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電ローラ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の帯電ローラの製造方法であって、
    エレクトロスピニング法により、前記導電性ポリマーファイバーを、前記軸体の外周面に、該軸体の軸方向に対して交差する方向に配向するように巻き付ける工程を有することを特徴とする帯電ローラの製造方法。
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