JP6013638B1 - 導電性ナノファイバー - Google Patents

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Abstract

【課題】強度の低下や特性の変化を抑制しつつ、導電性を向上させることができる導電性ナノファイバーを提供する。【解決手段】本発明の導電性ナノファイバー1は、高分子の複数の繊維21で構成されたシート状のナノファイバー2と、断面積が繊維21の断面積よりも小さく且つ繊維21中に配置された複数の線状の導電性ナノ材料3と、を備え、繊維21の表面には、導電性ナノ材料3の一端部が前記表面から突出したものである突出部が形成されている、導電性を有する導電性ナノファイバーである。【選択図】図2

Description

本発明は、導電性を有する導電性ナノファイバーに関する。
昨今、様々な用途で用いられる導電性ナノファイバーの研究が為されている。例えば特開2007−273190号公報(特許文献1)には、炭化焼成により基材上に炭化ナノファイバー層が形成された複合材等が記載されている。また、例えば特開2009−138305号公報(特許文献2)には、ナノファイバーにイオンを照射して導電性を発現させた導電性ナノファイバーが記載されている。また、例えば特開2015−35291号公報(特許文献3)には、表面に金属メッキが施された導電性ナノファイバーが記載されている。
特開2007−273190号公報 特開2009−138305号公報 特開2015−35291号公報
しかしながら、特許文献1に係るナノファイバーは、炭化焼成を用いているため強度が低い上、表面に炭化ナノファイバー層が形成されているため、酸化や浸水により特性が変化しやすい。また、特許文献2に係るナノファイバーは、発現する導電性が低く、実用性(例えば電池材料への適用)の面で課題がある。また、特許文献3に係るナノファイバーは、金属メッキの剥離が発生しやすく、強度の面で課題がある。例えば、黒鉛は、もともと撥水性素材であるが、表面は活性が高く、容易に親水性に変質する。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、強度の低下や特性の変化を抑制しつつ、導電性を向上させることができる導電性ナノファイバーを提供することを目的とする。
本発明の導電性ナノファイバーは、高分子の複数の繊維で構成されたシート状のナノファイバーと、断面積が前記繊維の断面積よりも小さく且つ前記繊維中に配置された複数の線状の導電性ナノ材料と、を備え、前記繊維の表面には、前記導電性ナノ材料の一端部が前記表面から突出して構成された突出部が形成されている、導電性を有する導電性ナノファイバーである。
本発明によれば、繊維中に配置された導電性ナノ材料により、繊維の長手方向の導電性が確保され、さらに繊維の表面から突出した導電性ナノ材料の一端部(突出部)により、繊維の長手方向に交差する方向(厚み方向、積層方向)の導電性も確保される。つまり、突出した部位を有することにより、厚み方向に隣り合う繊維間で突出部同士が接触する蓋然性が高くなる。これにより、導電性の向上が可能となる。また、全体における導電性ナノ材料の割合を減らしても導電性を確保することができるため、強度の低下を抑制することができる。また、導電性ナノ材料の多くの部位がナノファイバーの内部に配置されることで、剥離(分離)、浸水の影響、又は酸化の影響も抑制され、強度低下抑制及び特性変化抑制の面でも有利である。また、この構成では炭化焼成も不要である。つまり、本発明によれば、強度の低下や特性の変化を抑制しつつ、導電性を向上させることができる。
本実施形態の導電性ナノファイバーを説明するための概念図である。 本実施形態の導電性ナノファイバーの詳細構成を説明するための概念図である。 本実施形態の導電性ナノファイバーの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本実施形態の導電性ナノファイバーのSEM写真(100000倍)である。 本実施形態の導電性ナノファイバーのSEM写真(50000倍)である。 本実施形態の導電性ナノファイバーのSEM写真(50000倍)である。 実施例1のSEM写真(30000倍)である。 実施例2のSEM写真(30000倍)である。 本実施形態の導電性ナノファイバーを説明するための概念図(長手方向に直交する方向から見た説明図)である。 本実施形態の導電性ナノファイバーを説明するための概念図(長手方向に直交する方向から見た説明図)である。 実施例及び比較例を説明するための説明図である。 実施例及び比較例を説明するための説明図である。 表面抵抗率の測定方法を説明するための概念図である。 貫通抵抗率の測定方法を説明するための概念図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、一部の図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。図1及び図2に示すように、本実施形態の導電性ナノファイバー1は、ナノファイバー2と、導電性ナノ材料3と、を備えている。
ナノファイバー2は、高分子(高分子化合物)の複数の繊維21で構成されている。換言すると、ナノファイバー2は、ナノファイバー化された高分子材料で構成されている。ナノファイバー2は、複数の繊維21によりシート状に形成されている。ナノファイバー2の原料は、高分子材料であれば良いが、一般的な用途(例えば各種電池材料)を想定すると、例えば、ポリフッ化ビリニデン(PVDF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアミド、又はポリイミド等が好適である。ナノファイバーは、繊維径がナノオーダーの複数の繊維で構成された不織布(シート)である。厚みは、必要に応じて、適用する部材に要求される厚みに調整すれば良いが、一般的には0.1〜1000μm程度である。ただし、厚みはこれに限られない。
導電性ナノ材料3は、断面積が繊維21の断面積よりも小さく、且つ繊維21中に配置されている線状で導電性を有するナノ材料である。線状とは、球状や粒子状ではない(非球状であり且つ非粒子状である)ことを表しており、長手方向を有する形状を意味し、例えば糸状、管状、又はクリンプ形状等である。また、断面積とは、ナノ材料又は繊維21をその長手方向(延伸方向)に直交する方向に切断した断面(以下、「直交断面」とも称する)の面積である。導電性ナノ材料3の断面積が繊維21の断面積よりも小さいとは、導電性ナノ材料3の直径(換算直径)が繊維21の繊維径(換算直径)より小さいと同様の意味である。換算直径とは、対象物の直交断面を円形に換算した際の直径である。繊維21や導電性ナノ材料3の直交断面は、概略円形状といえる。繊維21内には複数の導電性ナノ材料3が配置されている。
導電性ナノ材料3の一端部31は、繊維21の表面から繊維21の外部に突出している。換言すると、導電性ナノ材料3は、繊維21中に配置された本体部30と、本体部30に接続され繊維21外に配置された突出部(一端部)31と、を備えている。つまり、繊維21の表面には、導電性ナノ材料3の一端部が当該表面から突出して構成された突出部31が形成されている。突出部31は、導電性ナノ材料3の一端部が繊維21の表面から突出したものである。導電性ナノファイバー1には、一部が繊維21中に配置され、その他の部位が繊維21外に配置されている導電性ナノ材料3が存在するといえる。
導電性ナノ材料3は、製造コストや酸化抑制の観点から、炭素系の導電性ナノ材料であることが好ましい。炭素系の導電性ナノ材料としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラフェン、フラーレン、カーボンナノホーン、及びカーボンナノコイル等が挙げられる。このなかで線状のものが本実施形態の導電性ナノ材料3に相当する。また、これら材料の名称は、1つのものに対して2つ以上の名称が当てはまることがあり、意味として互いにオーバーラップする場合がある(例えばカーボンナノホーンはカーボンナノチューブの一種ともいえる)。
炭素系の導電性ナノ材料は、触媒として機能し難いため、意図しない反応が抑制され、化学反応が頻繁に発生する電池内部においても好適である。そして、上記の炭素系の導電性ナノ材料中でも、線状(長手方向を有する形状)であることが通常状態であるもの(例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、及びカーボンナノコイル等)は、導電性発現の観点から好適である。
導電性ナノ材料3として、特に好ましいのは、カーボンナノチューブである。カーボンナノチューブは、直径が100nm以下であり且つアスペクト比(長さ/直径)が比較的大きいため、導電性の向上において好適である。さらにカーボンナノチューブは、クリンプ形状を有するものが多いため、突出部31の形成の観点及び導電性発現の観点においてより好適である。導電性ナノ材料3としては、直径100nm以下でクリンプ形状を有する炭素系の導電性ナノ材料が好ましいといえる。さらに具体的には、導電性ナノ材料3として、金属型の単層カーボンナノチューブ(SWCNT)や金属型の多層カーボンナノチューブ(MWCNT)が好適である。導電性及びコストの面から、多層カーボンナノチューブのほうがより好ましい。カーボンナノチューブの長さ(全長)は、1μm以上が好適であり、この場合、少ない配合比で導電性を発現させることができる。つまり、導電性ナノ材料3のアスペクト比(長さ/直径)は、10以上であることがより好ましい。
また、導電性ナノファイバー1において、図7Aに示すように、隣り合う繊維21同士の間には、突出部31同士が接触した状態の通電部Zが形成されているといえる。例えば、ナノファイバー2の厚み方向に隣り合う繊維21同士の間には、突出部31同士が接触した状態の通電部Zが形成されているともいえる。通電部Zは、突出部31同士が接触して構成されている。通電部Zは、突出部31同士が接触している部分といえる。さらに換言すると、図7Bに示すように、通電部Zは、第一の繊維21aに形成された第一の突出部31aと、第二の繊維21bに形成され且つ第一の突出部31aと接触した第二の突出部31bと、で構成されている。通電部Zは、第一の繊維21aと、第一の繊維21aと隣り合う第二の繊維21bとの間に形成されている。これにより、導電性ナノファイバー1の厚み方向の導電性が発現する。厚み方向に導電性が発現した場合、厚み方向に隣り合う繊維21間に、通電部Zが形成されていると推定できる。導電性ナノファイバー1は、複数の通電部Zを有している。
本実施形態では、各繊維21(1本1本に)に複数の突出部31が形成されている。1本の繊維21に複数の突出部31が形成されている場合、その突出部31のうちの少なくとも1つと他の繊維21の突出部31とが接触しやすく、当該1つと1つの接触によっても、繊維21間に通電部Zが形成される。
(製造方法)
本実施形態では、エレクトロスピニング法を用いて導電性ナノファイバー1を製造する。エレクトロスピニング法は、公知の方法であって、例えば原料溶液をノズルに充填し、ナノファイバーを堆積・捕集させる部位(捕集部位)とノズルとの間に電圧(例えば20kV)を印加し、原料溶液をノズルから引き出してナノファイバー化し、捕集部位上にナノファイバーを生成する方法である。本実施形態の導電性ナノファイバー1の製造方法は、図3に示すように、原料溶液を作成する原料溶液作成工程S1と、原料溶液作成工程S1で作成された原料溶液を用いて、エレクトロスピニング法によりナノファイバー(導電性ナノファイバー1)を作成するナノファイバー作成工程S2と、を含んでいる。
原料溶液作成工程S1は、第1溶液作成工程S11と、第2溶液作成工程S12と、を含んでいる。第1溶液作成工程S11は、例えば作業者が、高分子材料を溶媒に溶かした第1溶液を作成する工程である。溶媒としては、ナノファイバー化する高分子材料を溶解可能であり、且つエレクトロスピニング法によって紡糸可能な乾燥性を有することが求められる。溶媒は、単独溶媒でも、複数の溶媒を混合したものでも良い。ナノファイバーの主原料となる高分子材料がポリフッ化ビリニデン(PVDF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアミド、又はポリイミドである場合、溶媒は例えばNNジメチルホルムアミド(DMF)、NNジメチルアセトアミド(DMAc)、又はNメチルピロリドン(NMP)等であることが好適である。
第2溶液作成工程S12は、例えば作業者が、第1溶液の作成時又は作成後に、第1溶液に導電性ナノ材料3(例としてここではカーボンナノチューブ)と分散剤が配合された第2溶液を作成する工程である。第2溶液は、カーボンナノチューブの分散液であって、原料溶液である。第2溶液作成工程S12では、目的に応じて、公知の装置、例えばボールミル、ビーズミル、ジェットミル、又は超音波分散機などを用いて、第2溶液が作成されれば良い。分散剤としては、導電性ナノ材料3(カーボンナノチューブ)の表面に配位でき且つ溶媒に溶解するものが好ましい。分散剤の一例としては、アニオン系界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム(SDBS)、コール酸ナトリウム(SC)、又はデオキシコール酸ナトリウム(DOC)等が挙げられる。また、分散剤として、例えばカチオン系界面活性剤(各種アミンや4級アンモニウム塩等)等も利用可能である。昨今の文献では、弱酸の塩(例えばアンモニウム、カリウム等の酢酸塩、炭酸塩、又はリン酸塩等)が分散剤として使用できるとの記載も見られる。適宜分散剤を加えて第2溶液を作成することで、導電性ナノ材料3の凝集が抑えられる。
ナノファイバー作成工程S2は、例えば作業者が、一般のエレクトロスピニング装置(ノズル及び捕集部位を備える装置)を用いて、エレクトロスピニング法により原料溶液(第2溶液)からナノファイバー(導電性ナノファイバー1)を作成する工程である。エレクトロスピニング装置は、ナノファイバーの直径が900nm以下(例えば400〜500nm)となるように設定・稼働される。
ここで、本実施形態のナノファイバー作成工程S2では、導電性ナノファイバー1を作成するために、以下の条件でエレクトロスピニング法が実施される。すなわち、ノズルと捕集部位との間(以下、「ノズル−捕集部位間」とも称する)に印加する印加電圧は、30kV以上であり、より好ましくは35kV以上である。原料溶液がカーボンナノチューブを含んでいるためノズル−捕集部位間に電流が流れやすく、印加電圧は、カーボンナノチューブを配合していない場合よりも10kV程高く設定されている。
ナノファイバー製造時の雰囲気温度は、25℃以上であり、より好ましくは30℃以上である。これにより、樹脂の乾燥性を向上させることができる。この温度は、低いと溶液の乾燥性が悪くなり、ノズル−捕集部位間の距離を大きくしないと繊維として捕集することが難しくなる。一方で、ノズル−捕集部位間の距離が大きくなると、ノズルから溶液を飛ばすためにより大きな電圧が必要となる。印加電圧が大きすぎると、ノズル−捕集部位間の電気的な絶縁が破壊され、紡出が困難になり、スパークによるシートの破損等が発生するおそれがある為、均一なシートの作成の面で不利となる。したがって、カーボンナノチューブを含む原料溶液を用いる場合、紡出温度を高めて紡出性を向上させることが好ましい。
原料溶液に用いる溶媒(第1溶液の溶媒)は有機溶媒であり、これにより溶液が非導電性となるためノズルと捕集部位との間に電位差が生じやすく紡糸しやすい。なお、溶媒が水である場合、印加電圧が20kV以上となると電流が流れるため、紡出性が悪化し、単位時間当たりの繊維生成量が低下するおそれもある。
相対湿度は35%以下であり、これにより樹脂の偏析が抑制される。一般的に相対湿度が50%以下で紡出可能となる。ここで相対湿度が35%より高いと、繊維の捕集性が悪化する。つまり、この場合、繊維が捕集部位から立ち上がってノズル側に伸びる傾向があり、ノズル−捕集部位間が導電性材料(導電性ナノファイバー)で接続され、ノズル−捕集部位間に過電流が流れて短絡し、紡出の継続が難しくなるおそれがある。樹脂溶液中に水を添加すると樹脂が析出する現象が見られることから、ノズルから飛び出した溶液が引き延ばされつつ溶媒が蒸発してナノファイバー化する過程で水(湿分)が存在すると、溶媒が蒸発する前に樹脂が析出してしまう。このため、生成物に部分的に剛直な部分ができ、捕集部位で捕集される際、立ち上がってしまうものと考えられる。溶液にカーボンナノチューブが配合されると、この傾向が顕著になることから、相対湿度を35%以下に設定することが好ましい。このような条件の下で、エレクトロスピニング法が実施され、本実施形態の導電性ナノファイバー1が製造される。
通常、繊維中に導電材料を配した繊維は、繊維1本1本の長手方向(延伸方向)は導電材料により導電性が確保され得るが、繊維の集合状態(例えば不織布等)になると、全体の導電性が悪化する傾向にある。これは構成上、繊維の最表面が樹脂で覆われているため、繊維同士の接触部が非導電性の樹脂となるためである。ナノファイバーについても同様に、捕集部位にて不織布状に堆積したシートとなるため、通常であれば導電性が悪い傾向がある。これに対して、本実施形態によれば、導電性が良好な導電性ナノファイバー1が得られる。
カーボンナノチューブは、図4に示すように、一般的に直線状ではなく屈曲したクリンプ形状を有している。このため、カーボンナノチューブを分散した状態でナノファイバー中に配し、且つ生成されるナノファイバー2の繊維21の繊維径を小さく(500nm以下に)コントロールすることにより、図5A及び図5Bに示すように、繊維21がカーボンナノチューブのクリンプ形状の影響を受けて細かく屈曲するとともに、繊維21の表面(例えば繊維21の角部の表面)からカーボンナノチューブの一端部が飛び出す構造が形成される。これにより、繊維21が重なり合っても、図7に示すように、導電性ナノ材料3であるカーボンナノチューブの飛び出した一端部(突出部)31同士が互いに接触し、そこに通電部Zが形成され、良好な導電性を発現させることが可能となる。なお、図5Bは、導電性ナノファイバー1を引き伸ばして撮影したものである。導電性ナノファイバー1の引き伸ばしていない状態(例えば一般の使用状態)では、例えば他の写真のように、複数の繊維21が入り組んだ状態となる。
このように、本実施形態の導電性ナノファイバー1によれば、突出部31により繊維21同士の間に通電部Zが形成されるため、厚み方向を含むシート全体の導電性の向上が可能となる。換言すると、複数の繊維21の表面に突出部31が形成された導電性ナノファイバー1を形成することで、各所で通電部Zが形成され、導電性ナノファイバー1の導電性を向上させることができる。
なお、図4は、導電性ナノファイバー1中の一部に形成された不良部位であるカーボンナノチューブの凝集塊の100,000倍のSEM写真である。図4のカーボンナノチューブの直径は30nm以下(およそ10nm以上30nm以下)であり、曲がりくねったクリンプ形状となっている。また、図5A及び図5Bは、図4の導電性ナノファイバー1の50,000倍のSEM写真であり、図中の丸印は突出部31の位置を示している。これらのSEM写真は、後述する実施例2のSEM写真である。
(実施例)
本実施形態の例である実施例1〜3について説明する。実施例1〜3では、ナノファイバーの主原料である高分子材料としてSolef21216(ソルベイ社製)を用い、導電性ナノ材料3として、カーボンナノチューブであるNC7000(ナノシル社製)を用い、分散剤としてアジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を用い、溶媒としてDMFとアセトンを1:1で混合したものを用いた。また、比較例では、上記条件において、導電性ナノ材料3としてカーボンブラックであるトーカブラック#4500(東海カーボン社製)を用いた。
原料溶液の作成には、湿式ジェットミルJN20(常光社製)を用いた。図8に示すように、実施例1では、原料溶液における高分子材料濃度が5.4wt%であり、原料溶液における導電材(カーボンナノチューブ)濃度が0.39wt%であり、樹脂に対する導電材の割合が7.2%であった。実施例2では、原料溶液における高分子材料濃度が5.4wt%であり、原料溶液における導電材(カーボンナノチューブ)濃度が0.73wt%であり、樹脂に対する導電材の割合が13.5%であった。実施例3では、原料溶液における高分子材料濃度が7wt%であり、原料溶液における導電材(カーボンナノチューブ)濃度が0.14wt%であり、樹脂に対する導電材の割合(導電材濃度/高分子材料濃度)が2%であった。
「樹脂に対する導電材の割合」は、導電材濃度を高分子材料濃度で割った値(導電材濃度/高分子材料濃度)である。図6A(実施例1の30,000倍のSEM写真)及び図6B(実施例2の30,000倍のSEM写真)に示すように、実施例1、2のナノファイバーには、突出部31が形成されていた。図中の丸印は、突出部31を表す。
比較例では、原料溶液における高分子材料濃度が5.4wt%であり、原料溶液における導電材(カーボンブラック)濃度が3.24wt%であり、樹脂に対する導電材の割合が60%であった。なお、導電材がカーボンブラックの場合、樹脂に対する導電材の割合を60%より大きくすると、ナノファイバー化が困難となる。
上記原料溶液を用いて、それぞれ同様の条件下のエレクトロスピニング法により、シート状のナノファイバーを作成した。エレクトロスピニング装置としては、エレクトロスピニング装置NF−103(メック社製)を用いた。作成条件としては、印加電圧35kVであり、雰囲気温度が36℃であり、相対湿度が30%であった。
これにより作成されたナノファイバーの表面抵抗率は、図9に示すように、実施例1が9022Ω/□(Ω□、Ω/sq、オームパースクエア)であり、実施例2が55.8Ω/□であり、実施例3が3682000Ω/□であり、比較例が測定不能(計測上限値より大きい値)であった。また、シートの厚み方向の抵抗率である貫通抵抗率(体積抵抗率)は、実施例1が1503Ω・cmであり、実施例2が6.1Ω・cmであり、実施例3が490900Ω・cmであり、比較例が測定不能(無限大)であった。実施例1〜3では導電性が発現したが、比較例では発現しなかった。貫通抵抗率は、導電性の産業利用の観点から5kΩ・cm以下(0<貫通抵抗率≦5kΩ・cm)であることがより好ましく、さらに実施例1、2のように2kΩ・cm以下であることが好ましい。特に実施例2は、貫通抵抗率が100Ω・cm以下となり、産業利用に極めて有効である。
粒子状であるカーボンブラックを用いた比較例では、高い導電材配合比(導電材の割合)でも、導電性が発現しなかった。これに対して実施例1〜3では、低い導電材配合比で導電性が発現した。実施例1〜3は、導電材配合比が低いため、十分な強度を維持でき、強度の面でも有利である。さらに実施例1、2では、表面抵抗率が10kΩ/□以下(0<表面抵抗率≦10kΩ/□)となり、優れた導電性が発現し、例えば各種電池の材料としても好適である。特に実施例2では、表面抵抗率が100Ω/□以下となり、極めて優れた導電性が発現する。このように、実施例1、2は、高い導電性と高い強度とを兼ね備えたものとなった。
樹脂に対する導電材の割合は、導電性の観点から2%以上が好ましく、強度の観点から50%以下であることが好ましい。さらに、当該割合は、実施例1、2を含む5%以上30%以下(さらには20%以下)であることがより好ましい。また、当該割合は7%以上であっても良い。当該割合は、ナノファイバー化が可能な割合を上限として所望の強度と抵抗率の関係で設定することができる。当該割合の上限については、要求される強度に基づき(用途に応じて)設定することができる。例えば、使用環境が厳しい装置(例えば燃料電池)で用いる等、より高い強度が必要な場合、本実施形態によれば当該割合を15%以下に設定することもでき、この割合(2〜15%)でも導電性を発現させることができる。本実施形態によれば、導電性を発現させる上で、高分子に対する導電性ナノ材料の割合を例えば実施例1〜3のように2%以上20%以下とすることができ、導電性発現と強度維持の両立が可能である。
また、突出部31の数は、導電性ナノファイバー1の10000μmあたり1つ以上あることが好ましい。さらに、突出部31の数は、例えば、導電性ナノファイバー1の10000μmあたり5つ以上あることが好ましい。
なお、表面抵抗率の測定方法は、KTEC法(JEFテクノリサーチ法)を用いた。詳細には、図10に示すように、2枚の電極(15mm×5mm×厚さ1mmの銅板)を測定対象シートの表面に配置し、電極間距離を15mmとして電極間の電気抵抗をテスター(横河メーター&インスツルメンツ株式会社製TY720デジタルマルチメーター)で測定する。そして、抵抗R=表面抵抗率ρ×距離L÷電極幅Dの式に基づいて表面抵抗率ρを算出する(5点測定の平均値)。
貫通抵抗率は、抵抗の測定値と接触抵抗とを分離するために、図11に示すように、集電体Y1、Y2を用いて測定した。集電体Y1、Y2は、板状電極を樹脂部材で覆って板状に形成されており、露出した端子を介して板状電極に通電可能となっている。集電体Y1の表面は平面状であり、集電体Y2の表面には凹凸が形成されている。まず、第1の測定として、2つの集電体Y1で導電性ナノファイバー1をその厚み方向に挟み込み、厚み方向に所定の面圧を印加し、一方の集電体Y1の端子に電圧を印加して、貫通抵抗率の第1の測定値を得た。また、第2の測定として、集電体Y1と集電体Y2とで導電性ナノファイバー1をその厚み方向に挟み込み、厚み方向に所定の面圧を印加し、一方の集電体Y2(又は集電体Y1)の端子に電圧を印加して、貫通抵抗率の第2の測定値を得た。第2の測定では、集電体Y2の凹凸により、集電体Y2と導電性ナノファイバー1との接触面積が第1の測定と比較して半分になる。
第1の測定値(抵抗)の内訳は、R=r/S+r/S+Rsであり、第2の測定値(抵抗)の内訳は、R=r/S+2r/S+Rsである。R及びRはそれぞれ測定値であり、rは接触抵抗であり、Sは接触面積であり、Rsはサンプル抵抗(すなわち導電性ナノファイバー1の貫通抵抗率)である。上記2式の差分から接触抵抗rが算出でき、それによりサンプル抵抗Rsが求まる。
本明細書における「導電性を有する」又は「導電性が発現している」とは、上記方法にて表面抵抗率及び貫通抵抗率が数値で測定可能であること(すなわち各抵抗が無限大ではないこと)に相当する。本実施例は、各抵抗が測定可能(各抵抗の測定結果が数値)であって、表面抵抗率が4000kΩ/□以下であり、貫通抵抗率が500kΩ・cm以下であった。
導電性ナノファイバー1は、上記のように導電性、強度、及び特性変化抑制構成を有するため、例えば、燃料電池(例えば撥水層など)、リチウムイオン二次電池、又はその他の電池等の部材として用いても有効である。このような特性を有する導電性ナノファイバー1は、様々な分野で活用することができる。
上記のように、本実施形態では、製造において炭化焼成の必要がないため、コスト及び歩留りの面でも有利である。また、本実施形態では、導電性ナノ材料3として金や白金でなく炭素系の導電性ナノ材料を用いているため、コストの面でも有利である。また、金属メッキを施す方法では、電池の強酸雰囲気中で耐え得るメッキを生成しなければならず、複雑な工程(処理)が必要である上、皺が入りやすく歩留りも悪いところ、本実施形態ではそれらが生じない。また、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、ナノファイバーの生成は、エレクトロスピニング法以外の方法でも良い。また、各繊維21及び各カーボンナノチューブは、毛状体ともいえる。
1:導電性ナノファイバー、 2:ナノファイバー、 21:繊維、
3:導電性ナノ材料、 30:本体部、 31:突出部(一端部)、
Z:通電部

Claims (10)

  1. 高分子の複数の繊維で構成されたシート状のナノファイバーと、
    断面積が前記繊維の断面積よりも小さく且つ前記繊維中に配置された複数の線状の導電性ナノ材料と、
    を備え、
    前記繊維の表面には、前記導電性ナノ材料の一端部が前記表面から突出して構成された突出部が形成されている、導電性を有する導電性ナノファイバー。
  2. 高分子の複数の繊維で構成されたシート状のナノファイバーと、
    断面積が前記繊維の断面積よりも小さく且つ前記繊維中に配置された複数の線状の導電性ナノ材料と、
    を備え、
    前記導電性ナノ材料の一端部は、前記繊維の表面から突出して突出部を構成し、
    第一の前記繊維と前記第一の繊維と隣り合う第二の前記繊維との間には、前記第一の繊維に形成された第一の前記突出部と、前記第二の繊維に形成され且つ前記第一の突出部と接触した第二の前記突出部と、で構成された通電部が形成されている導電性ナノファイバー。
  3. 前記導電性ナノ材料は、カーボンナノチューブである請求項1又は2に記載の導電性ナノファイバー。
  4. 表面抵抗率が10kΩ/□以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の導電性ナノファイバー。
  5. 前記表面抵抗率が100Ω/□以下である請求項4に記載の導電性ナノファイバー。
  6. 厚み方向の抵抗率である貫通抵抗率が5kΩ・cm以下である請求項1〜5の何れか一項に記載の導電性ナノファイバー。
  7. 前記貫通抵抗率が2kΩ・cm以下である請求項6に記載の導電性ナノファイバー。
  8. 前記貫通抵抗率が100Ω・cm以下である請求項6に記載の導電性ナノファイバー。
  9. 前記高分子に対する前記導電性ナノ材料の割合は、2%以上20%以下である請求項1〜8の何れか一項に記載の導電性ナノファイバー。
  10. 前記突出部は、各前記繊維に複数形成されている請求項1〜9の何れか一項に記載の導電性ナノファイバー。

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