JP2000356889A - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

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JP2000356889A
JP2000356889A JP11168000A JP16800099A JP2000356889A JP 2000356889 A JP2000356889 A JP 2000356889A JP 11168000 A JP11168000 A JP 11168000A JP 16800099 A JP16800099 A JP 16800099A JP 2000356889 A JP2000356889 A JP 2000356889A
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charging device
planar electrode
thread
charged
electrode
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JP11168000A
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English (en)
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Noriyoshi Tarumi
紀慶 樽見
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 間隔形成手段によって被帯電体と面状電極と
の間に所望の間隔を形成することによって、被帯電体の
均一な帯電と寿命の向上を可能にして信頼性の優れた帯
電装置を提供する。 【解決手段】 表面に面状電極26を有する帯電ローラ
20と感光体ドラム1との間隔を所望の間隔に維持する
ための間隔形成手段として糸状部材Sを帯電ローラ表面
に設け、この糸状部材を介して帯電ローラ表面と感光体
ドラム表面とが対向してその径とほぼ等しい距離分、確
実に両者の間隔を維持できるようにする。これにより、
直流バイアス電圧のみの印加で感光体ドラムを均一に帯
電することができるようになる。その上、面状電極と感
光体ドラムとの接触による摩擦を生じさせないので、感
光体ドラムの劣化や損傷を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等で実施される画像形成装置に適用でき
る帯電装置に関するものであり、特に、電子写真方式の
画像形成装置の転写装置、除電装置などを含む帯電装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ
など電子写真方式の画像形成装置においては、感光体の
感度付与の目的で該感光体を全面帯電させるための帯電
装置、感光体上に形成されるトナー像を記録媒体へ転写
させるための転写装置、及び転写工程終了後の感光体に
残存するトナー及び電荷を除去し感光体を再使用可能に
初期化する除電装置として、コロナ放電装置が好都合に
使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】ところが、コロナ放電
装置は、以下に示すように種々の課題を有している。例
えば、高電圧印加をしなければならないこと。リーク防
止のために高絶縁被覆ケーブルを必要としたり、コロナ
ワイアやグリッドを設ける必要があるため、構成が複雑
で大型になりがちなこと。電流の多くがシールド電極へ
流れるため帯電効率が悪く、電流量が大きいため、コス
トが高くなること。オゾンを多く発生すること。又、高
電圧を印加したコロナワイアへは、塵埃が付着しやす
く、コロナワイアあるいはシールド電極は酸化されるな
ど化学変化を生じやすいため、耐久性に問題があるとと
もに、画像ムラの原因となり易いことなどがある。
【0004】近年、上記コロナ放電装置の課題を解決す
るために、バイアスローラ、あるいは板状電極を電子写
真感光体などの被帯電体に直接接触させて(以下接触方
式という)、バイアス電圧を印加する接触型帯電装置が
普及してきている。しかしながら、この接触型帯電装置
は、被帯電体である電子写真感光体における感光層に存
在するピンホールなど電気的に弱い部分に集中放電し、
帯電ムラを発生させたり、感光層を劣化あるいは破壊さ
せたりしてしまう恐れがあった。更に、上記接触型帯電
装置に用いられるバイアスローラあるいは板状電極は、
物理的、電気的均一性が得られにくく、このため、被帯
電体における帯電ムラが発生し易い。また、この帯電ム
ラを減少させるために、直流バイアス電圧に交流バイア
ス電圧を重畳させることも考えられる。しかしながら、
この構成によってある程度の効果が得られるものの、騒
音や熱発生の問題、及び、電流が多く必要となり電源コ
ストが高くなるという問題が生じてしまう。また、上記
接触帯電装置においては、被帯電体が電子写真感光体の
場合、クリーニング不良により感光体上にトナーが残留
したり、空気中の塵埃などの物質が感光体表面に付着し
易く、帯電ムラの原因となりやすいという不具合もあ
る。その上、上記接触帯電装置においては、帯電装置と
被帯電体との間に機械的な摩擦が発生する。このため、
被帯電体の摩耗、キズ等の発生が生じ易く、特に被帯電
体が前記電子写真感光体である場合には、形成画像上の
欠陥を生じてしまったり、感光体の耐久性を低下させて
しまったりする恐れもある。
【0005】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、例えば、被帯電体が電子写真感光体である場
合、感光体を帯電することにより感光性を付与する帯電
装置、画像露光により静電潜像を形成し、該静電潜像を
現像装置によりトナー現像することにより感光体上に形
成されたトナー像を普通紙のごとき転写材に転写する転
写装置、又は、転写終了後、感光体及び感光体上に残留
するトナーの電荷を除去し感光体を初期化する除電装置
を有する画像形成装置において、前記帯電装置、転写装
置、除電装置のうちの少なくとも一つで従来の帯電装置
における前記の問題を解決するためのものである。
【0006】従って、本発明の目的とするところは、上
記の様な種々の問題を解消し、信頼性の優れた帯電装置
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の帯電装置は、被帯電体表面に面状電極を
近接させ、該被帯電体電極と該面状電極との間にバイア
ス電圧を印加することにより、該被帯電体表面の帯電あ
るいは除電を行う該面状電極を有する帯電装置におい
て、上記面状電極と、該面状電極と上記被帯電体電極と
の間にバイアス電圧を形成するバイアス電圧印加手段
と、該バイアス電圧印加手段によるバイアス電圧印加に
より該被帯電体を所定の帯電量に均一に帯電あるいは除
電することを可能にすべく該被帯電体表面と該面状電極
表面との間隔を所望の間隔にする間隔形成手段とを設
け、上記間隔形成手段を、上記面状電極表面に設けた糸
状部材により構成したことを特徴とするものである。
【0008】請求項2の帯電装置は、請求項1の帯電装
置において、前記面状電極の表面比抵抗を1012Ωc
m以下としたことを特徴とするものである。
【0009】請求項3の帯電装置は、請求項1又は2の
帯電装置において、前記被帯電体表面に対向してバイン
ダーを設け、該バインダーに導電性微粉体を分散させる
ことにより該面状電極を形成したことを特徴とするもの
である。
【0010】請求項4の帯電装置は、請求項1又は2の
帯電装置において、前記面状電極を低抵抗の高分子化合
物により形成したことを特徴とするものである。
【0011】請求項5の帯電装置は、請求項4の帯電装
置において、前記面状電極を有機高分子化合物により形
成したことを特徴とするものである。
【0012】請求項6の帯電装置は、請求項1、2、
3、4又は5の帯電装置において、前記糸状部材によっ
て形成される間隔を、5〜100μmとしたことを特徴
とするものである。
【0013】請求項7の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5又は6の帯電装置において、前記面状電極
を、回転軸を有する回転可能なロール状部材の表面部に
設けたことを特徴とするものである。
【0014】請求項8の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6又は7の帯電装置において、前記被帯電
体を、回転可能なドラム形状としたことを特徴とするも
のである。
【0015】請求項9の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7又は8の帯電装置において、前記糸
状部材を、表面比抵抗が10Ωcm以上の高抵抗体、
又は絶縁体により構成したことを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項10の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8又は9の帯電装置において、前
記糸状部材の断面の形状を、各断面における前記面状電
極表面への付着部から頂部までの高さが該糸状部材の長
手方向全域に渡って等しくなるような形状としたことを
特徴とするものである。
【0017】請求項11の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、又は10の帯電装置にお
いて、前記糸状部材の前記面状電極表面における配設密
度を均一にしたことを特徴とするものである。
【0018】請求項12の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、又は11の帯電装
置において、前記間隔形成手段を、前記糸状部材として
の多数の糸状単位を前記面状電極表面に均一に散在させ
ることにより構成したことを特徴とするものである。
【0019】請求項13の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、又は11の帯電装
置において、前記間隔形成手段を、前記面状電極の任意
の一端から他端までの距離以上の長さの糸状を、少なく
とも1つ以上該面状電極表面に設けることにより構成し
たことを特徴とするものである。
【0020】請求項14の帯電装置は、請求項13の帯
電装置において、前記糸状部材を、前記面状電極表面に
傾斜状に設けたことを特徴とするものである。
【0021】請求項15の帯電装置は、請求項14の帯
電装置において、前記糸状部材を、前記面状電極表面に
螺旋状に巻き付けたことを特徴とするものである。
【0022】請求項16の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、1
3、14又は15の帯電装置において、前記糸状部材が
高分子化合物であることを特徴とするものである。
【0023】請求項17の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、1
3、14、15又は16の帯電装置において、前記面状
電極表面に、該面状電極表面に接着層を形成し、前記間
隔形成手段を、該接着層に前記糸状部材を接着させるこ
とにより構成したこと特徴とするものである。
【0024】請求項18の帯電装置は、請求項17の帯
電装置において、前記接着層の表面比抵抗を1012Ω
cm以下としたことを特徴とするものである。
【0025】請求項19の帯電装置は、請求項17又は
18の帯電装置において、前記接着層を熱可塑性の部材
により構成したことを特徴とするものである。
【0026】請求項20の帯電装置は、請求項17又は
18の帯電装置において、前記接着層を熱硬化性の部材
により構成したことを特徴とするものである。
【0027】請求項21の帯電装置は、請求項7の帯電
装置において、前記ロール状部材を、回転軸、該回転軸
に囲繞して設けられたソフト化層、該ソフト化層上に設
けた電極層により構成したことを特徴とするものであ
る。
【0028】請求項22の帯電装置は、請求項21の帯
電装置において、前記ソフト化層を、ゴム材、スポンジ
ゴム、又は樹脂発泡体により構成したことを特徴とする
ものである。
【0029】請求項23の帯電装置は、請求項21又は
22の帯電装置において、前記回転軸及びソフト化層を
導電性の部材により構成したことを特徴とするものであ
る。
【0030】請求項24の帯電装置は、請求項21、2
2、又は23の帯電装置において、前記電極層を、弾性
を有するシリンダにより構成したことを特徴とするもの
である。
【0031】請求項25の帯電装置は、請求項24の帯
電装置において、前記ロール状部材が、前記シリンダに
前記回転軸及び前記ソフト化層を挿入してなることを特
徴とするものである。
【0032】請求項26の帯電装置は、請求項24又は
25の帯電装置において、前記シリンダ外周面上に、前
記面状電極を設けたことを特徴とするものである。
【0033】請求項27の帯電装置は、請求項24、2
5、又は26の帯電装置において、前記面状電極を前記
シリンダと一体に形成したことを特徴とするものであ
る。
【0034】請求項28の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、1
3、14、15、16、17、18、19、20、2
1、22、23、24、25、26又は27の帯電装置
において、前記面状電極と前記被帯電体とにおける、前
記間隔形成手段により形成された間隔をもって対向して
いる部分が、所定のニップを有することを特徴とするも
のである。
【0035】請求項29の帯電装置は、請求項7、8、
9、10、11、12、13、14、15、16、1
7、18、19、20、21、22、23、24、2
5、26、27又は28の帯電装置において、前記回転
可能なロール状部材の表面線速と前記被帯電体の表面線
速とに線速差をつけたことを特徴とするものである。
【0036】請求項30の帯電装置は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、1
3、14、15、16、17、18、19、20、2
1、22、23、24、25、26、27、28又は2
9の帯電装置において、前記被帯電体が、電子写真方式
の装置に用いられる感光体であることを特徴とするもの
である。
【0037】請求項1乃至30の帯電装置においては、
面状電極表面と被帯電体表面との間隔を所望の間隔に維
持するための間隔形成手段として糸状部材を面状電極表
面に設け、この糸状部材を介して面状電極表面と被帯電
体表面とが対向してその径とほぼ等しい距離分、確実に
両者の間隔を維持できるようにする。これにより、面状
電極を被帯電体に接触させる接触方式のように直流バイ
アスに交流バイアスを重畳させなくても、直流バイアス
電圧のみの印加で被帯電体を均一に帯電することができ
るようになる。その上、従来の接触方式のように面状電
極と被帯電体との接触による摩擦を生じさせないので、
被帯電体の劣化や損傷を防止でき、該被帯電体の寿命を
増大させるのに有用となる。また、除電についても、同
様にして均一な除電を行うことができるようになるた
め、例えば電子写真感光体のような被帯電体の不均一な
残留電荷を除電する場合にも、均一に除電できるように
なる。
【0038】請求項2乃至30の帯電装置においては、
面状電極の表面比抵抗を1012Ωcm以下の低抵抗に
し、被帯電体をより均一に帯電できるようにする。
【0039】ここで、交流バイアス電圧の印加は、熱の
発生によるトナーの面状電極への融着や音などの発生と
いう不具合がある。請求項7乃至30の帯電装置におい
ては、従来被帯電体の均一な帯電が困難なために直流バ
イアス電圧に交流バイアス電圧を重畳して印加していた
ロール状帯電部材の表面部に面状電極を設け、糸状部材
によって面状電極と被帯電体との間隔を正確に維持でき
るようにし、交流バイアス電圧の印加が無くとも被帯電
体を均一に帯電できるようにする。
【0040】請求項19の帯電装置においては、糸状部
材を接着層に接着するとき、接着層を加熱して軟化させ
るか、又は、溶剤を含有して軟化させ、糸状部材を接着
するのに好都合な状態にする。
【0041】請求項20の帯電装置においては、糸状部
材を接着層に接着するとき、加熱による接着層の硬化が
不十分な硬化不十分状態、溶剤を含有して軟化した状
態、或いは溶剤を含有しない未硬化状態にして、糸状部
材を接着するのに好都合な状態にする。
【0042】請求項21乃至30の帯電装置において
は、面状電極を、回転軸に囲繞して設けられたソフト化
層の上層に設け、面状電極と被帯電体との間に間隔形成
手段としての糸状部材を挾むような場合でも、糸状部材
の接触による衝撃をソフト化層が吸収する。これによ
り、被帯電体が受ける衝撃を、従来の接触帯電装置にお
ける摩擦接触による衝撃より小さくできる。これによ
り、被帯電体の劣化や損傷を防止し、該被帯電体の寿命
を増大させる。また、面状電極が表面部に設けられてい
るロール状部材にはソフト化層が設けられているので、
被帯電体にロール状部材を当接させて面状電極を撓ま
せ、面状電極と被帯電体との対向領域の幅を広くするこ
とが可能となる。これにより、対向領域を、対向領域が
幅を有しないで点又は線で対向するのに比して充分広く
することができる。
【0043】請求項24乃至30の帯電装置において
は、電極層にシリンダを使用して継ぎ目をなくし、面状
電極の精度を向上させる。
【0044】また、請求項28の帯電装置においては、
間隔形成手段により形成された間隔をもって対向してい
る面状電極と被帯電体との対向領域が所定の幅を有する
ようにし、この対向領域が幅を有しないで点又は線で対
向するのに比して、対向領域を充分広くする。
【0045】請求項29の帯電装置においては、回転可
能なロール状部材の表面線速と被帯電体の表面線速とに
線速差をつけ、面状電極表面に設けられた間隔形成手段
としての間隔形成部材が被帯電体表面に当接しても、被
帯電体表面の当接位置が常に移動し、糸状部材の当接痕
が被帯電体表面に形成されないようにする。
【0046】請求項30の帯電装置においては、本発明
の帯電装置を電子写真方式の装置に用いる感光体を被帯
電体とし、例えば、電子写真方式の画像形成装置の感光
体上に形成された画像の転写装置、感光体上の残留電荷
を除電する除電装置に用いれば、転写ムラ、除電ムラが
安定して防止できるようにする。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の帯電装置を電子写
真複写機に適用した実施形態について説明する。図1
は、本発明にかかる帯電装置を使用した電子写真複写機
としての画像形成装置の概略構成図である。この画像形
成装置は、被帯電体としての感光体ドラム1の周囲に、
帯電装置2、露光光学系3、現像装置4、転写装置5、
クリーニング装置6等が配設されている。
【0048】上記構成において、感光体ドラム1は帯電
装置2により全面帯電され、露光光学系3により画像光
3aが感光体ドラム1に照射されて、感光体ドラム1に
画像光3aに対応した静電潜像が形成される。該静電潜
像は、現像装置4により可視化され、感光体ドラム1表
面にトナー像が形成される。感光体ドラム1上に形成さ
れたトナー像は、転写位置Tにおいて、転写装置5によ
り転写材P上へ転写される。該トナー像を担持する転写
材Pは、図示されていない定着装置、例えば熱ローラ定
着装置へ搬送され、定着され、永久トナー像が転写材P
上に形成される。転写終了後の感光体ドラム1は、除電
装置7により、感光体ドラム1及び感光体ドラム1上に
残留するトナーの除電が行われ、その後、クリーニング
装置6において感光体ドラム1上に残留するトナーが除
去される。更に、感光体ドラム1は必要に応じて、イレ
ースランプ8により、履歴現象を防止すべく、特に感光
体ドラム1内部にトラップされている電荷が解放され
る。かくして、感光体ドラム1は初期化され、再使用可
能状態となり、再び画像形成が行われる。
【0049】上記帯電装置2には、表面に面状電極26
を有する帯電ローラ20が使用されている。そして、図
示されていないバイアス電源により、直流バイアス電圧
あるいは、交流バイアス電圧が重畳された直流バイアス
電圧が、感光体ドラム1を画像形成に好都合な全面帯電
を行うべく該帯電ローラ20に与えられる。又、帯電ロ
ーラ20には、必要に応じて、帯電ローラ20に付着し
がちなトナーなどの付着物を除去するクリーニング部材
2bが設けられる。この帯電装置2は、本発明にかかる
ものであるので、後に詳述する。上記露光光学系3は図
示されていない原稿を走査して得られるスリット状の画
像光、又は画像信号を処理変換したレーザー光などの画
像光3aをミラー3bを介して感光体ドラム1へ照射
し、静電潜像を形成するものである。上記現像装置4
は、現像ローラ4aを有し、該現像ローラ4aにより、
現像容器4c内のトナー4bを現像位置Dに搬送して、
感光体ドラム1上の静電潜像を現像して可視像化し、ト
ナー像を形成するものである。上記転写装置5は、バイ
アス電圧が印加された転写ローラ5aを有し、前記現像
装置4により、感光体ドラム1上に形成されたトナー像
を転写材Pに転写するものである。この転写ローラ5a
は、必要に応じて、転写ローラクリーニング装置5bに
より表面がクリーニングされる。そして、転写装置5に
よるトナー像の転写終了後、前記のごとく、除電装置
7、感光体クリーニング装置6、イレースランプ8によ
り感光体ドラム1は初期化され、再び画像形成工程を遂
行する。
【0050】次に、本発明を適用した帯電装置2の構成
について説明する。図2は、本実施形態の帯電装置2に
用いられる帯電ローラ20の断面図である。この帯電ロ
ーラ20は、回転可能なロール状部材表面に面状電極2
6を設け、かつ、感光体ドラム1との間隔を所望の間隔
にする間隔形成手段としての糸状部材を有している。
【0051】先ず、面状電極26を設けることができる
回転可能なロール状部材(以下、ロール状部材という)
について説明する。図2において、このロール状部材
は、回転軸としての軸部21の外周に、両面接着テー
プ、ホットメルト接着剤などの好都合な第一接着剤22
により、前記軸部の周りに設けられるソフト化層として
の弾性体層23が固定されている。この弾性体層23の
外面には第二接着剤24により電極層25が固定されて
いる。
【0052】上記弾性体層23は、被帯電体としての感
光体ドラム1への機械的負荷低減と均一帯電と帯電の速
度向上のために帯電ローラ20と感光体ドラム1との接
触幅を多く取れるようにするためのものである。このた
め、弾性体層23として、スポンジゴム、ウレタンフォ
ームのごとき樹脂発泡体を使用することができる。これ
らのうち、特に樹脂発砲体は、弾性体層23をソフト化
するものとして好都合な材料の1つである。このように
弾性体層23を設けることによって、帯電ローラ20の
ソフト化を促進し感光体ドラム1との接触圧を大幅に低
減し、感光体ドラム1の損傷、磨耗を防止し、感光体ド
ラム1の耐久性を向上させることができる。
【0053】上記第二接着層24は、必要に応じて設け
られるものである。特に、電極層25にシリンダ(円筒
体)が使用される場合は、このシリンダを弾性体層23
に固定するために、シリンダ内壁と弾性体層23とを接
着する目的で設けられる。但し、シリンダ内壁と弾性体
層23表面部との摩擦力が大きく、互いにずれる恐れの
ない場合には、必ずしも設けなくてよい。
【0054】上記電極層25には、好都合な材として、
弾性を有するシリンダを使用している。この円筒シリン
ダは、導電性を有することが好ましい。弾性シリンダに
より形成される電極層25は、前記弾性体層23が該弾
性シリンダへ挿入されることにより、前記弾性体層23
上へ設けられている。この場合、上述のように必ずしも
第二接着剤24は必要でないが、前記シリンダが軸方向
へ移動することを防止するため、弾性体層23上には、
あらかじめ、シリコンゴムなどのゴム系、エポキシやウ
レタンなど樹脂系接着剤が設けられることが望ましい。
特に、シリコンRTVやエポキシ系など無溶剤の接着剤
は望ましい。
【0055】この電極層25には、帯電、除電を達成す
べく、バイアス電圧が印加されている。ここで、バイア
ス電源(図示せず)より供給される該バイアス電圧は、
帯電ローラ20の電極層25へ直接印加することもでき
るが、この帯電ローラ20は軸周りに回転運動をしてい
るため、電圧印加不良の発生を防止するためには、軸部
21へ印加することが望ましい。従って、帯電ローラ2
0を形成する軸部21、第一接着層22、弾性体層2
3、第二接着層24は、導電性を有することが望まし
い。
【0056】上記弾性体層23の導電化の方法について
触れておく。この弾性体層23は、スポンジゴム、発泡
樹脂のごとき多孔質弾性体より構成されている。このこ
とを踏まえて、次の様な方法を行うことができる。 カーボンブラック、銀、銅、アルミニュームなどより
なる金属微粉体などの導電性微粉体を、材料の発泡前に
あらかじめ含有させた後、発泡させる方法。 金属の真空蒸着、カーボンブラックなど微粉体の物理
的被着による方法。 前記導電性微粉体を樹脂、シリコンRTVなどのゴム
材へ、例えばトルエンなどの溶剤の分散媒に分散させた
分散液へ前記弾性体層23を浸積する事により、該弾性
体層23へ該分散液をコートし、乾燥硬化させる方法。 ここで、上記の方法においては、導電性微粉体のバイ
ンダーとして、弾性体層23のソフト性を保持するため
にはゴム材が望ましい。このゴム材としては、特に無溶
剤型のシリコンRTVゴムが望ましいバインダーであ
る。
【0057】上記第二接着層24を導電化する方法とし
ては、帯電ローラ20のソフト性を損なわないようにす
るため、弾性ある導電材を使用することが望ましい。例
えば、弾性体層23を導電化する上記の方法で使用さ
れる導電性微粉体を、弾性の有る樹脂やゴム材などをバ
インダーとして、該バインダーに分散させた材を用いる
ことが望ましい。
【0058】次に、電極層25について説明する。電極
層25に用いる弾性シリンダとしては、容易に弾性変形
するものが好ましい。以下に、使用するのに好ましい弾
性シリンダの例をいくつか挙げておく。 電鋳(エレクトロフォーミング)により形成されたN
iシリンダ。 カーボンブラックなどの導電材を含有する導電化樹脂
の押し出し法により形成される樹脂シリンダ。 導電化熱収縮チューブを、型材へ収縮させ、この後、
型材より引き抜いて形成したチューブ材。この導電化熱
収縮チューブとしては、カーボンブラック、金属あるい
は、ITOなど無機化合物などの導電性微粉体を、熱収
縮チューブ製造前に分散させたポリエチレン、塩化ビニ
ル、シリコンゴムなどの樹脂、或いは、天然ゴム、ウレ
タンゴム、シリコンゴムなどのゴム材が好都合に使用で
きる。 円柱状型材へカーボンブラックなど導電材を含有させ
樹脂、あるいはゴム材を塗設した後、乾燥、必要に応じ
て硬化する。この後、前記円柱状型材より塗設された樹
脂を剥離して、得られた樹脂チューブあるいはゴムチュ
ーブも好都合に使用できる。
【0059】上記構成のロール状部材において、その電
極層25としてのシリンダ表面上に面状電極26が設け
られている。以下に、面状電極26について説明する。
本実施形態においては、面状電極26の表面比抵抗を1
12Ωcm以下にしている。これにより、感光体ドラ
ム1の全面帯電はもちろん、感光体ドラム1上に形成さ
れるトナー像の転写材Pへの転写のためのバイアス電圧
印加や感光体ドラム1の初期化を達成する除電を良好に
行うことが可能である。
【0060】面状電極26に使用するのに好都合な材料
としては、金属、樹脂バインダー中に導電性微粉体を分
散させた材料、又は、低抵抗有機高分子化合物などを使
用することができる。具体的には、金属としてはニッケ
ル、ステンレス、銅などが考えられる。また樹脂バイン
ダー中に導電性微粉体を分散させたものとしては、樹脂
バインダーとして、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリイミド、ポリアミド等を使用し、導電
性微粉体として、カーボンブラック、金属微粉体を使用
することが考えられる。更に、低抵抗有機高分子化合物
としては、ナイロン、カゼイン、セルロースなどが考え
られる。
【0061】尚、上記電極層25を導電性にしているた
め、電極層25が面状電極26を兼ねることが出来る。
この場合は、電極層25上へ面状電極26を設ける必要
がなくなるため、帯電ローラ20の構造を簡素化するこ
とができ、帯電ローラ20を低コストで形成することが
できる。また、上記面状電極26上に、ナイロン、カゼ
イン、セルロースなどの低抵抗高分子化合物の均一薄層
を設けることは、感光体ドラム1の均一帯電を達成する
ために好ましいことである。また、電極層25にシリン
ダを使用しているので、、面状電極26の精度を向上さ
せることができ、感光体ドラム1を精度の良く均一に帯
電させることができる。
【0062】次に、本実施形態の特徴部である間隔形成
手段について説明する。本実施形態の帯電装置において
は、被帯電体である感光体ドラム1表面と上記面状電極
26表面とが対向する位置において、感光体ドラム1表
面と面状電極26表面との間隔を所望の間隔にするため
の間隔形成手段を設けている。
【0063】ここで、上記間隔形成手段としては、帯電
ローラ両端部にスペイサー部材を設ける方法が知られて
いるが、本発明の帯電装置の帯電ローラ20と感光体ド
ラム1の間の間隔Gpのように間隔が極めて狭くなる
と、面状電極26の面の平坦精度を考慮すると、均一な
間隔を安定して得ることは困難である。又、面状電極2
6の下層に弾性体層23があるため、面状電極26の変
形が生じ易いため、上記間隔Gpの保持はさらに難しく
なる。
【0064】本実施形態の帯電装置においては、感光体
1表面と前記面状電極26とが実質的に接触することが
ないように、感光体1の帯電すべきすべての面積に渡っ
て均一な間隔Gpが確実に形成できる間隔形成手段とし
て糸状部材Sを帯電ローラ20の表面に設けている。
【0065】感光体ドラム1表面と面状電極26との間
隔GPは、バイアス電圧印加を良好に行って上記現像部
Dにおける現像で高画質の画像を形成できるようにする
ために、好都合な均一帯電ができるような距離に設定す
る。更に、感光体ドラム1表面と面状電極26との間隔
GPは、空気中のパッシェンの放電開始条件が満たされ
る距離以上となることが望ましい。感光体ドラム1表面
と面状電極26との実質的に好ましい間隔GPは、5〜
100μmである。
【0066】以下に本実施形態の特徴部である間隔形成
手段の構成について実施例1、2に説明する。
【0067】(実施例1)図3(a)は、本実施形態に
かかる間隔形成手段としての糸状部材S1〜Snが設け
られた帯電ローラ20の正面図である。この図におい
て、面状電極26表面には、多数の短い糸状部材S1〜
Snを、その長さ方向にあたる側面が面状電極表面に接
触するよう被着させている。そして、この糸状部材S1
〜Snの断面の形状を、各断面における面状電極26表
面への付着部から頂部までの高さが長手方向全域に渡っ
て等しくなるよう、糸状部材S1〜Snの断面の直径l
を全て等しくしている。更に、実施例においては、これ
らの糸状部材S1〜Snを互いに離間させて、面状電極
表面への配設密度が均一になるようにしている。多数の
糸状部材S1〜Snを面状電極26上へ均一被着させる
方法としては、例えば該面状電極26上へあらかじめ接
着層27を設けておき、前記糸状部材S1〜Snを水、
アルコールなどの揮発性液体へ分散させた分散体をこの
接着層上へ吹き付けることによって、揮発性液体を揮発
させて糸状部材S1〜Snを付着させる吹き付け方法が
ある。この吹き付け方法によると、面状電極表面に被着
する糸状部材S1〜Snは、長さ方向にあたる側面が該
面状電極表面にほぼ均一に分散して被着した状態となる
ことが得られている。これによって、帯電ローラ20と
感光体ドラム1とを接触させたときの上記間隔Gpが、
面状電極表面に被着した糸状部材S1〜Snの直径lと
ほぼ等しくなり、両者の間隔を常に等しい間隔に維持す
ることができる。
【0068】ここで、上記糸状部材S1〜Snを面状電
極26へ被着させる接着層26を形成するための好まし
い材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂などがあり、広く選択することが
できる。尚、面状電極26は導電性であるため、接着層
27は、例えば、カーボンブラック、金属微粉末などの
導電性微粉末を含有するなどして導電化するのが望まし
い。
【0069】また、上記接着層27としてはエポキシ樹
脂など熱硬化性樹脂を使用することができる。この場
合、糸状部材S1〜Snの面状電極26への被着時は、
接着層27が接着可能な状態、即ち硬化前の低粘度状
態、トルエンや酢酸ブチルなどの溶剤が使用される場合
は、接着層27が溶剤を被着した糸状部材S1〜Snが
流動しない程度の粘度に含んだ状態であることが望まし
い。このほか、上記接着層27としてポリエチレンなど
の熱可塑性樹脂を使用することもできる。この場合は、
接着層27を糸状部材S1〜Snが接着可能な粘度にな
るよう加熱状態にすることが望ましい。接着層に熱可塑
性樹脂を使用する場合、前記糸状部材S1〜Snが接着
層27上に被着し、分散液が揮発した後、熱可塑性接着
層を加熱することが望ましい。
【0070】(実施例2)図3(b)は、間隔形成手段
としての糸状部材Sを面状電極26上に設けた他の実施
例にかかる帯電ローラ20の正面図である。この帯電ロ
ーラ20は、実施例1とは異なり長い糸状部材Sを1本
だけ用いて、面状電極表面に螺旋状に巻き付けたもので
ある。ここで、糸状部材Sに用いる材質としては、例え
ばプラスチックなどが考えられ、巻き付けた糸状部材S
の間隔は、帯電ローラ20と感光体ドラム1とを接触さ
せたときの上記間隔Gpが帯電ローラ表面全域に渡って
等しく所望の間隔に維持するために好都合な間隔にして
いる。また、この場合、面状電極26は、例えば、回転
自在であるロール状部材やベルト状部材上にシームレス
に設けられている構造であることが望ましい。本実施例
2においては、ロール状面状電極26上に糸状部材Sを
螺旋状に巻き付けることにより、糸状部材Sを1本だけ
用いて間隔形成手段を形成することができ、間隔形成手
段の形成が容易となる。尚、本実施例2における長い糸
状部材Sを面状電極表面に固着させる方法としては、例
えば、実施例1で用いた接着層26を本実施例において
も設けることにより容易に固着させることができる。
【0071】また、糸状部材Sを用いて感光体ドラム1
と帯電ローラ20との間隔を形成する本実施例2の方法
によれば、糸状部材Sを帯電ローラ20に巻き付けると
いう容易な操作で糸状部材Sを面状電極表面に強く固定
することができる。また、これによって帯電ローラ20
の寿命を長くすることが可能となる。
【0072】上記実施例1及び2以外にも、糸状部材S
1〜Snを面状電極表面に設ける方法は種々ある。例え
ば、以下の変形例1、2の様な方法もある。
【0073】(変形例1)図3(c)は、糸状部材S1
〜Snを面状電極26上に設けた変形例1にかかる帯電
ローラ20の正面図である。この面状電極表面に設けて
いる複数の糸状部材S1〜Snは、長さが面状電極表面
の帯電ローラ20軸方向一端から他端までの長さで、ロ
ーラ軸方向に直線的になるよう互いに等間隔にしてい
る。
【0074】(変形例2)図3(d)は、糸状部材S1
〜Snを面状電極26上に設けた変形例2にかかる帯電
ローラ20の正面図である。この面状電極表面に設けて
いる複数の糸状部材S1〜Snは、帯電ローラ20の周
方向に渡るリング状の糸状部材S1〜Snを帯電ローラ
20の軸線方向で一定間隔となるよう互いに離間させて
面状電極26上に設けている。
【0075】以上、糸状部材S1〜Snを1本又は複数
本用いて、感光体1表面と前記面状電極26とを均一な
間隔Gpに保つ種々の方法を説明した。ここで、間隔形
成手段として用いる糸状部材S1〜Snとしては、この
糸状部材S1〜Snを通して感光体ドラム1へ集中放電
が発生しない様にするため、面状電極26よりも高抵抗
であること、あるいは絶縁性であることが望ましく、具
体的には表面比抵抗で10Ωcm以上の大きさである
ことが望ましい。
【0076】図4は、以上の構成の帯電ローラ20を有
する帯電装置2を画像形成装置に設けた場合の、帯電ロ
ーラ20と感光体ドラム1の状態を表した図である。帯
電ローラ20は、軸部21に弾性体層23、面状電極2
6、そして糸状部材Sが設けられている。そして、感光
体ドラム1は、ハードなドラム状の感光体ドラム1であ
り、これに帯電ローラ20が付勢状態でセットされてい
る。この状態において、図4に示すように、帯電ローラ
20に弾性体層23が設けられているため、感光体ドラ
ム1に対して糸状部材Sを介して帯電ローラ20が弾性
変形する。これによって、帯電ローラ20表面が、現像
位置Cにおいて、感光体ドラム1表面に対して間隔GP
をもって対向し、かつ、間隔GPをもって対向する領域
が所定の幅Wを有するようになる。
【0077】更に、本実施形態の帯電ローラの軸部21
には、電源Pによりバイアス電圧が印加され、帯電ロー
ラの面状電極26から感光体ドラム1にバイアスが印加
されるようになっている。感光体の均一帯電を得るに
は、バイアス電圧は、直流電圧に交流電圧が重畳される
ことが望ましいが、本発明においては、面状電極26と
感光体ドラム1との間の間隔を均一に形成できるため、
直流バイアス電圧のみの印加でも、感光体ドラム1の均
一な帯電を得ることができる。
【0078】以上のように、図3の帯電ローラ20を用
いることにより、面状電極26と感光体ドラム1とが直
接接触しないので、集中放電の発生が抑制され、感光体
ドラム1の均一な帯電を安定して達成することができる
とともに、感光体ドラム1の寿命を大幅に向上すること
ができる。また、帯電ローラ20の面状電極26と感光
体ドラム1との対向領域に幅Wを持たせることにより、
感光体ドラム1の帯電の均一性を向上させることができ
るとともに、帯電の速度を上げることができる。
【0079】ここで、本実施形態の画像形成装置におい
ては、帯電ローラ20と感光体ドラム1との表面の線速
に差を付けている。このように、帯電ローラ20と感光
体ドラム1との表面の線速に差を付けることによって、
面状電極26表面に設けた糸状部材Sの感光体ドラム1
表面への当接位置が常に移動し、糸状部材S又はS1〜
Snの当接痕が感光体ドラム1表面に付くことを防止す
ることができる。これにより、感光体ドラム1の帯電を
不均一にする恐れのある糸状部材Sの当接痕が感光体ド
ラム1表面に付かないので、感光体ドラム1の均一な帯
電をより確実に実現させることができる。
【0080】また、感光体ドラム1と帯電ローラ20と
の間隔を形成する間隔形成手段として糸状部材S又はS
1〜Snを用いることによって、その均一な糸径を両者
の均一な間隔形成に活用でき、間隔形成のための構成が
容易である。
【0081】以上、本実施形態においては、感光体ドラ
ム1を全面帯電する帯電装置2に、本発明の帯電装置を
適用したものであるが、本実施形態の画像形成装置にお
いては、帯電装置2のみでなく、転写装置5、必要に応
じて設けられる除電装置7、あるいは、前記イレースラ
ンプに換わって設ける除電装置等にも、表面部に面状電
極26を有する帯電ローラ20を一つ又は複数個使用す
ることができる。
【0082】
【発明の効果】請求項1乃至30の帯電装置によれば、
面状電極表面と被帯電体表面との間隔を所望の間隔に確
実に維持できるので、ピンホールのような電気的に弱い
部分が存在する場合でも集中放電の発生が抑制され、被
帯電体の均一な帯電を安定して達成することができると
ともに、被帯電体の寿命を大幅に向上することができ
る。また、被帯電体に近接して設けた面状電極により、
該被帯電体の帯電を行うため、従来のコロナワイアを使
用するコロナ帯電装置に比して、印加電圧を低くするこ
とができ安全性を向上することができる。また、コロナ
帯電装置に比して人体に有害とされるオゾンの発生を大
幅に抑制できると共に、電流量がを小さくできるため省
エネルギー化に貢献できる。これらにより、信頼性の優
れた帯電装置を提供することができるという優れた効果
がある。
【0083】特に、請求項2乃至30の帯電装置によれ
ば、被帯電体をより均一に帯電できるので、より信頼性
の優れた帯電装置を提供することができるという優れた
効果がある。
【0084】特に、請求項7乃至30の帯電装置におい
ては、ロール状帯電部材の表面部に面状電極を設けたも
のにおいて、交流バイアス電圧の印加が無くとも被帯電
体を均一に帯電できるので、交流バイアス電圧の印加に
起因するトナーの面状電極への融着や音などの発生を未
然に防ぐことができるという優れた効果もある。
【0085】特に、請求項19の帯電装置によれば、軟
化した接着層に糸状部材を接着するので、硬化した接着
層に糸状部材を接着するのに比して接着が容易となると
いう優れた効果がある。
【0086】特に、請求項20の帯電装置によれば、硬
化不十分状態、軟化状態、或いは未硬化状態の接着層に
糸状部材を接着するので、硬化した接着層に糸状部材を
接着するのに比して接着が容易となるという優れた効果
がある。
【0087】特に、請求項21乃至30の帯電装置によ
れば、被帯電体に機械的負荷を与えることが小さく、被
帯電体の劣化や損傷を防止して被帯電体の耐久性を向上
させることができるので、より信頼性の優れた帯電装置
を提供することができるという優れた効果がある。ま
た、面状電極と被帯電体との対向領域を充分広くするこ
とができるので、被帯電体の帯電あるいは除電の均一性
を向上させることができ、より信頼性の優れた帯電装置
を提供することができるという優れた効果がある。更
に、上記対向領域を充分広くすることにより、帯電、除
電の速度を上げることができ、上記電子写真方式の画像
形成装置にこの帯電装置を用いた場合の画像形成速度を
向上させることができるという優れた効果もある。
【0088】請求項24乃至30の帯電装置によれば、
面状電極の精度を向上させることができるので、被帯電
体を精度の良く均一に帯電させることができ、より信頼
性の優れた帯電装置を提供することができるという優れ
た効果がある。
【0089】請求項29及び30の帯電装置によれば、
面状電極表面に設けられた糸状部材の当接痕が被帯電体
表面に形成されることを防止して被帯電体の均一な帯電
除電を確実に達成できるようにするので、より信頼性の
優れた帯電装置を提供することができるという優れた効
果がある。
【0090】特に、請求項30の帯電装置によれば、電
子写真方式の各種装置に用いる帯電装置として、安定し
た性能を発揮することができるという優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる帯電装置を使用した画像形成装
置の概略構成図。
【図2】本実施形態の帯電装置に用いられる帯電ローラ
の断面図。
【図3】(a)は、実施例1にかかる帯電ローラの正面
図。(b)は、実施例2にかかる帯電ローラの正面図。
(c)は、変形例1にかかる帯電ローラの正面図。
(d)は、変形例2にかかる帯電ローラの正面図。
【図4】本発明にかかる、帯電ローラと感光体ドラムの
対向状態の説明図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電装置 3 露光光学系 4 現像装置 4a 現像ローラ 5 転写装置 5a 転写ローラ 6 感光体クリーニング装置 7 除電装置 8 イレースランプ 20 帯電ローラ 21 軸部 22 第一接着剤 23 弾性体層 24 第二接着剤 25 電極層 26 面状電極 S、S1〜Sn 糸状部材 V 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H003 BB11 BB14 CC00 CC05 EE12 EE19 2H032 AA05 BA30 3J103 AA02 AA15 AA23 AA62 AA64 AA65 AA72 FA09 FA12 FA30 GA02 GA03 GA52 GA57 GA58 GA60 HA04 HA12 HA20 HA41 5G067 AA65 DA01 DA18

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被帯電体表面に面状電極を近接させ、該被
    帯電体電極と該面状電極との間にバイアス電圧を印加す
    ることにより、該被帯電体表面の帯電あるいは除電を行
    う該面状電極を有する帯電装置において、 上記面状電極と、該面状電極と上記被帯電体電極との間
    にバイアス電圧を形成するバイアス電圧印加手段と、該
    バイアス電圧印加手段によるバイアス電圧印加により該
    被帯電体を所定の帯電量に均一に帯電あるいは除電する
    ことを可能にすべく該被帯電体表面と該面状電極表面と
    の間隔を所望の間隔にする間隔形成手段とを設け、 上記間隔形成手段を、上記面状電極表面に設けた糸状部
    材により構成したことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】請求項1の帯電装置において、 前記面状電極の表面比抵抗を1012Ωcm以下とした
    ことを特徴とする帯電装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の帯電装置において、 前記被帯電体表面に対向してバインダーを設け、該バイ
    ンダーに導電性微粉体を分散させることにより該面状電
    極を形成したことを特徴とする帯電装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2の帯電装置において、 前記面状電極を低抵抗の高分子化合物により形成したこ
    とを特徴とする帯電装置。
  5. 【請求項5】請求項4の帯電装置において、 前記面状電極を有機高分子化合物により形成したことを
    特徴とする帯電装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5の帯電装置に
    おいて、 前記糸状部材によって形成される間隔を、5〜100μ
    mとしたことを特徴とする帯電装置。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5又は6の帯電装
    置において、 前記面状電極を、回転軸を有する回転可能なロール状部
    材の表面部に設けたことを特徴とする帯電装置。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5、6又は7の帯
    電装置において、前記被帯電体を、回転可能なドラム形
    状としたことを特徴とする帯電装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6、7又は8
    の帯電装置において、 前記糸状部材を、表面比抵抗が10Ωcm以上の高抵
    抗体、又は絶縁体により構成したことを特徴とする帯電
    装置。
  10. 【請求項10】請求項1、2、3、4、5、6、7、8
    又は9の帯電装置において、 前記糸状部材の断面の形状を、各断面における前記面状
    電極表面への付着部から頂部までの高さが該糸状部材の
    長手方向全域に渡って等しくなるような形状としたこと
    を特徴とする帯電装置。
  11. 【請求項11】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、又は10の帯電装置において、 前記糸状部材の前記面状電極表面における配設密度を均
    一にしたことを特徴とする帯電装置。
  12. 【請求項12】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、又は11の帯電装置において、 前記間隔形成手段を、前記糸状部材としての多数の糸状
    単位を前記面状電極表面に均一に散在させることにより
    構成したことを特徴とする帯電装置。
  13. 【請求項13】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、又は11の帯電装置において、 前記間隔形成手段を、前記面状電極の任意の一端から他
    端までの距離以上の長さの糸状を、少なくとも1つ以上
    該面状電極表面に設けることにより構成したことを特徴
    とする帯電装置。
  14. 【請求項14】請求項13の帯電装置において、 前記糸状部材を、前記面状電極表面に傾斜状に設けたこ
    とを特徴とする帯電装置。
  15. 【請求項15】請求項14の帯電装置において、 前記糸状部材を、前記面状電極表面に螺旋状に巻き付け
    たことを特徴とする帯電装置。
  16. 【請求項16】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14又は15の帯電
    装置において、 前記糸状部材が高分子化合物であることを特徴とする帯
    電装置。
  17. 【請求項17】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15又は16
    の帯電装置において、 前記面状電極表面に、該面状電極表面に接着層を形成
    し、前記間隔形成手段を、該接着層に前記糸状部材を接
    着させることにより構成したこと特徴とする帯電装置。
  18. 【請求項18】請求項17の帯電装置において、 前記接着層の表面比抵抗を1012Ωcm以下としたこ
    とを特徴とする帯電装置。
  19. 【請求項19】請求項17又は18の帯電装置におい
    て、 前記接着層を熱可塑性の部材により構成したことを特徴
    とする帯電装置。
  20. 【請求項20】請求項17又は18の帯電装置におい
    て、 前記接着層を熱硬化性の部材により構成したことを特徴
    とする帯電装置。
  21. 【請求項21】請求項7の帯電装置において、 前記ロール状部材を、回転軸、該回転軸に囲繞して設け
    られたソフト化層、該ソフト化層上に設けた電極層によ
    り構成したことを特徴とする帯電装置。
  22. 【請求項22】請求項21の帯電装置において、 前記ソフト化層を、ゴム材、スポンジゴム、又は樹脂発
    泡体により構成したことを特徴とする帯電装置。
  23. 【請求項23】請求項21又は22の帯電装置におい
    て、 前記回転軸及びソフト化層を導電性の部材により構成し
    たことを特徴とする帯電装置。
  24. 【請求項24】請求項21、22、又は23の帯電装置
    において、 前記電極層を、弾性を有するシリンダにより構成したこ
    とを特徴とする帯電装置。
  25. 【請求項25】請求項24の帯電装置において、 前記ロール状部材が、前記シリンダに前記回転軸及び前
    記ソフト化層を挿入してなることを特徴とする帯電装
    置。
  26. 【請求項26】請求項24又は25の帯電装置におい
    て、 前記シリンダ外周面上に、前記面状電極を設けたことを
    特徴とする帯電装置。
  27. 【請求項27】請求項24、25、又は26の帯電装置
    において、 前記面状電極を前記シリンダと一体に形成したことを特
    徴とする帯電装置。
  28. 【請求項28】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15、16、
    17、18、19、20、21、22、23、24、2
    5、26又は27の帯電装置において、 前記面状電極と前記被帯電体とにおける、前記間隔形成
    手段により形成された間隔をもって対向している部分
    が、所定のニップを有することを特徴とする帯電装置。
  29. 【請求項29】請求項7、8、9、10、11、12、
    13、14、15、16、17、18、19、20、2
    1、22、23、24、25、26、27又は28の帯
    電装置において、 前記回転可能なロール状部材の表面線速と前記被帯電体
    の表面線速とに線速差をつけたことを特徴とする帯電装
    置。
  30. 【請求項30】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12、13、14、15、16、
    17、18、19、20、21、22、23、24、2
    5、26、27、28又は29の帯電装置において、 前記被帯電体が、電子写真方式の装置に用いられる感光
    体であることを特徴とする帯電装置。
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