JP2003248373A - 液体現像電子写真装置 - Google Patents

液体現像電子写真装置

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JP2003248373A
JP2003248373A JP2002049242A JP2002049242A JP2003248373A JP 2003248373 A JP2003248373 A JP 2003248373A JP 2002049242 A JP2002049242 A JP 2002049242A JP 2002049242 A JP2002049242 A JP 2002049242A JP 2003248373 A JP2003248373 A JP 2003248373A
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roller
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JP2002049242A
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English (en)
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Tatsuo Nozaki
達夫 野崎
Isao Osada
勲 長田
Hironaga Motokawa
浩永 本川
Shigeji Okano
茂治 岡野
Eri Yamanishi
絵梨 山西
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PFU Ltd
Original Assignee
PFU Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体現像電子写真装置において、キャリア液
除去を効率良く行うことが可能な、中間転写体とキャリ
ア除去ローラとによって構成したキャリア除去プロセス
を持つ液体現像電子写真装置を提供する。 【解決手段】 色画像を保持する中間転写体と、中間転
写体に当接して中間転写体上に形成されたトナー層から
余剰なキャリアを除去するキャリア除去ローラとを備え
た液体現像電子写真装置において、中間転写体は耐圧層
を形成して高電圧バイアスを印加しても火花放電が発生
しないように構成する。一方、キャリア除去ローラは耐
圧を持たせなくても良いように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体現像剤を用
いた液体現像電子写真装置に関し、特に、キャリア液除
去を効率良く行うことが可能な、画像保持体(中間転写
体)とキャリア除去ローラとによって構成したキャリア
除去プロセスを持つ、液体現像電子写真装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図7は液体現像剤を用いた液体現像電子
写真装置の全体構成を示す図である。同図において、液
体現像電子写真装置は、現像ユニット54、55、5
6、57と、中間転写体51と、キャリア除去ユニット
61、62、63、64、65と、加圧ローラ52と、
定着ユニット53とを主な構成としている。現像ユニッ
ト54、55、56、57は、中間転写体51にイエロ
ー/マゼンタ/シアン/ブラックに対応付けて設けられ
ている。また、現像ユニット54、55、56、57に
は、それぞれ感光ドラムおよび現像ローラが設けられて
いる。
【0003】現像ローラは、所定の電圧にバイアスされ
て、感光ドラムとの間の電界に従って、感光ドラム上の
露光部分にトナーを付着させて、感光ドラム上の静電潜
像を現像し、画像を形成する。なお、現像ローラには、
トナー溜まりから液体トナーを供給する。これによっ
て、現像ローラ上に所定の層厚で液体トナーを塗布す
る。
【0004】中間転写体51は、各感光ドラムとの間の
電界に従って、感光ドラムに付着されたトナーを転写す
る。これによって、各感光ドラム上に現像された4色の
トナー画像は、中間転写体51を1回転させる間に、順
次中間転写体51上に重ね合わされて、カラー画像が形
成される。このようにして中間転写体51上に重ね合わ
された4色カラー画像は、キャリア除去ユニット61、
62、63、64、65により、キャリア液体が除去さ
れる。
【0005】キャリア除去ユニットは、中間転写体51
上に液体トナーで形成された画像にはキャリア液体が含
まれており、このキャリアオイル分を除去する。前記キ
ャリア除去ユニットは、各現像ユニットのプロセス下流
で、かつ次の現像ユニットの上流にキャリア除去ユニッ
トを配置して、各色毎にキャリア回収を行う。例えば、
現像ユニット54と現像ユニット55との間に第1キャ
リア除去ユニット61を配置し、現像ユニット55と現
像ユニット56との間に第2キャリア除去ユニット62
を配置し、現像ユニット56と現像ユニット57との間
に第3キャリア除去ユニット63を配置し、最後の現像
ユニット57の後に、仕上げとして第4キャリア除去ユ
ニット64および第5キャリア除去ユニット65を配置
している。
【0006】なお、前記複数のキャリア除去ユニット
は、装置停止時または待機時には中間転写体51に接触
させないようにする。また、キャリア除去ユニットを中
間転写体51に接触および退避させるタイミングと、キ
ャリア除去ユニットにバイアスを印加するタイミングお
よびバイアス印加を停止するタイミングは適宜に制御さ
れる。
【0007】図8はキャリア除去ユニットの説明図であ
る。同図において、液体トナーを用いた液体現像電子写
真装置に用いられるキャリア除去ユニットは、中間転写
体ローラのようなトナー画像を形成する画像保持体20
に、トナーを押付ける方向のバイアスが印加された導電
性または半導電性のキャリア除去ローラ10を、少なく
とも1つ当接させる。キャリア除去ローラ10の回転方
向は、画像保持体20との接触部で接触表面が逆方向も
しくは順方向に移動するように回転させる。また、キャ
リア除去ローラ10にはブレード25と、キャリア回収
部26などのキャリア回収機構が備えられる。
【0008】さらに、キャリア除去ローラ10は、第2
コントローラ22によって、キャリア除去ローラ10を
画像保持体20に接触および退避させるタイミングを制
御されるとともに、スイッチによって当該画像保持体2
0にトナーを押付ける方向のバイアスを印加するタイミ
ングと、バイアス印加を停止するタイミングとを制御さ
れる。
【0009】なお、画像保持体20は、トナーを構成す
るレジンの軟化温度近傍またはそれ以上までトナーを加
熱するためのヒータと、その温度を一定に保つ第1コン
トローラ21とが備えられる。第1コントローラ21
は、画像保持体20の表面で温度センサにより検出され
た温度に基き、ヒータと直列に挿入された抵抗Rを制御
するものとして例示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
技術では次のような問題点がある。
【0011】液体現像剤を用いた液体現像電子写真装置
において、余剰キャリアを回収するキャリア除去ローラ
は、トナーを画像保持体(中間転写体)に押付けるため
にバイアス電圧を印加する必要がある。キャリア除去ロ
ーラの材質には、ゴム、または表面剥離、表面粗さなど
の要求から、チューブ、ディッピング処理をしたものが
使用される。この時、ローラ全体として高圧にも耐えら
れる抵抗値に設定し、さらに、安定したトナー凝集力、
キャリア回収を実現しなければならない。
【0012】しかし、キャリア除去ローラの抵抗値を設
定する際は、カーボンを入れて抵抗値を調整することに
なるが、抵抗値を1E+6Ω以上に設定する場合は、カ
ーボン量と抵抗値との設定が難しくなる。この場合、製
造時の抵抗値のばらつき、連続バイアス電圧印加による
抵抗値の変化、温度や湿度などの環境変化による抵抗値
変化などが発生し、安定した凝集力をキープすることが
できなくなる。さらに、画像保持体(中間転写体)にピ
ンホールが発生した場合に、放電がおきてしまい、ロー
ラを痛めてしまうという問題がある。
【0013】中間転写体上に感光ドラムからトナーを転
写し、更に、中間転写体上の画像を印刷媒体に転写する
ように構成された、不揮発性キャリアを用いた液体現像
電子写真装置において、印刷媒体上に過剰の残存キャリ
ア液が付着すると、トナーの定着不良の一因になる。こ
のため、印刷媒体にトナーを転写する前に余剰キャリア
液を除去するキャリア除去プロセスは必須条件である。
【0014】キャリア除去プロセスを正常に機能させる
ためには、画像面に当接しながら強い電界の作用でトナ
ーを中間転写体上に押付け凝集させ、画像を崩すことな
くキャリア液のみを付着・分離する動作を連続的に行う
ことのできるキャリア除去ローラと、強い電界を発生す
るための高電圧が印加されても、部材が破壊するような
火花放電を発生せず、安定した強電界を維持できる中間
転写体の構築が重要となる。
【0015】従来の揮発性キャリアを用いた液体現像電
子写真装置では、残存キャリア液は気化させることを前
提にプロセスが構築されているので、余剰キャリア液除
去は感光体上で無電界あるいは弱電界の状態で行われて
いる。このため、キャリア液はその有害性ゆえに回収の
必要のある石油系揮発溶剤を用いるのがプロセスの前提
条件であった。
【0016】この発明の課題は、不揮発性キャリアを用
いた液体現像電子写真装置におけるキャリア除去機構
は、キャリア除去ローラと中間転写体とが当接するた
め、画像部では間にトナーを挟み、非画像部ではローラ
と中間転写体とが直接接触する場合がある。この非画像
部において、キャリア除去ローラと中間転写体とが直接
接触するため、ここでは電位差はゼロとなり強電界の空
間も存在しない。しかし、この近傍では、強電界を必要
とする画像部が存在するので、中間転写体表面もしくは
キャリア除去ローラ表面は、電位差ゼロの非画像部の影
響を画像部にまで及ぼさないための適度な表面抵抗が確
保されている必要があり、また、強電界を発生させるた
めの高電圧印加時にも火花放電が発生しないための耐電
圧特性と電流制限とを行う抵抗値の選定が必須条件であ
る。
【0017】このため、上記の特性を満足する中間転写
体とキャリア除去ローラの構造および定数設定を具現化
した、不揮発性キャリアを用いた液体現像電子写真装置
を提供することにある。
【0018】すなわち、キャリア液除去を効率良く行う
ことが可能な画像保持体(中間転写体)とキャリア除去
ローラとによって構成したキャリア除去プロセスを持
つ、不揮発性キャリアを用いた液体現像電子写真装置を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、この発明では次に示す手段を取った。
【0020】中間転写体を構成する要素の一つに、高電
圧バイアスを印加しても火花放電が発生しない耐圧層を
構成する。また、キャリア除去ローラに耐圧を持たせな
くても良いように、キャリア除去ローラの抵抗値を1E
+4Ωレベルに設定して製造時の抵抗値のばらつきを無
くしてキャリア除去ローラを作りやすくする。
【0021】上記の手段をとることにより、キャリア除
去動作において、火花放電等の放電を発生することな
く、中間転写体上のトナー層に効果的に強電界を印加で
きるようにすることから、キャリア除去ローラがトナー
に触れた状態であっても効果的にキャリア液除去が可能
なキャリア除去機構を持つ液体現像電子写真装置を提供
する。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明は、次に示す実施の形態
を取った。
【0023】図1に示すように、複数色毎にそれぞれ設
けられた各現像手段により形成された各色画像を保持す
る中間転写体と、当該各色画像を中間転写体に押付ける
方向にバイアス電圧を印加するバイアス印加手段とオイ
ルを回収する回収手段とを具備したローラを中間転写体
に当接して中間転写体上に形成されたトナー層から余剰
なキャリアを除去するキャリア除去ローラとを備えた液
体トナーを用いた液体現像電子写真装置において、中間
転写体1は複数の素材の積層構造から成り、積層構造を
構成する要素の一つに、単位面積当りの厚み方向の抵抗
値(以下、単に抵抗値と呼ぶ)が1E+6Ω〜1E+1
0Ωで、且つ厚み方向でDC500V〜DC3kVの耐
電圧特性を有する厚み0.1mm〜2.0mmの弾性層
からなる耐圧層1aを含み、高電圧バイアスを印加して
も火花放電が発生しない中間転写体1を構成し、当該中
間転写体1を使用することにより、高電圧による強電界
を印加しながらキャリア除去を行うように構成する。
【0024】上記の形態をとることにより、キャリア除
去動作において、火花放電等の放電を発生することな
く、中間転写体上のトナー層に強電界を印加できる。こ
れにより、キャリア除去ローラがトナーに触れた状態で
あってもキャリア液除去が可能なキャリア除去機構を持
つ液体現像電子写真装置が実現する。
【0025】さらに、図1に示すように、前記液体現像
電子写真装置は、キャリア除去ローラ10に金属材料か
らなる金属ローラ32を用いると共に、当該キャリア除
去ローラ10と、前記中間転写体1とでキャリア除去動
作を行うように構成する。
【0026】上記の形態をとることにより、金属ローラ
は、抵抗値の調整の必要がなく、抵抗値の経時変化もな
い。また、キャリア除去動作中にキャリア除去ローラで
の電圧降下がない。さらに、変形することもない。ま
た、キャリア除去ローラの構成において、ローラにゴム
等を巻かない構成になるために、キャリア除去ローラ自
体を小径化することができ、実装面積当りのローラの個
数を増やし、キャリア回収量を増やすことができる。こ
れにより、キャリア除去動作において、火花放電等の放
電を発生することなく、中間転写体上のトナー層に強電
界を印加でき、不揮発性キャリアであってもキャリア液
除去が可能なキャリア除去機構を持つ液体現像電子写真
装置が実現する。
【0027】また、図2に示すように、前記液体現像電
子写真装置は、金属材料からなる金属ローラ32の表面
に、抵抗値が1E+2Ω〜1E+5Ωで、厚み0.1m
m〜2.0mmである導電性チューブ33を被覆して接
着した構造を持つキャリア除去ローラ10と、当該キャ
リア除去ローラ10と、前記中間転写体1とでキャリア
除去動作を行うように構成する。
【0028】上記の形態をとることにより、金属ローラ
にチューブを被覆することによって、トナー剥離性が良
くなり、トナー固着によるキャリア除去ローラの表面状
態変化を防ぎ、また、中間転写体とキャリア除去ローラ
との摩擦力が減少するため、中間転写体とキャリア除去
ローラとでのスティックスリップ(stick slip)や振動
によって発生するキャリア除去ムラを防ぐことができる
ため、安定したキャリア除去を行うことができる。ま
た、金属ローラを用いるために前記と同様の作用を得
る。これらのことから、キャリア除去動作において、火
花放電等の放電を発生することなく、中間転写体上のト
ナー層に強電界を印加でき、不揮発性キャリアであって
もキャリア液除去が可能なキャリア除去機構を持つ液体
現像電子写真装置が実現する。
【0029】また、図3または図4に示すように、前記
液体現像電子写真装置は、ローラ芯金31に芯金から表
面までの抵抗値が1E+2Ω〜1E+5Ωで、肉厚が1
mm〜20mmのゴムまたは樹脂を巻いた導電性ゴムロ
ーラ34を形成するとともに、当該導電性ゴムローラ3
4の表面に厚み方向の抵抗値が、前記導電性ゴムローラ
34の抵抗値に対して1〜2桁小さい抵抗値で、厚み
0.05mm〜0.2mmの導電性チューブ33を被覆
して接着するか、または、厚み方向の抵抗値が、前記導
電性ゴムローラ34の抵抗値に対して1〜2桁小さい抵
抗値で、厚み0.01mm〜0.2mmの導電性樹脂3
5をディップコートまたはスプレーコートで被覆した構
造を持つキャリア除去ローラ10と、当該キャリア除去
ローラ10と、前記中間転写体1とでキャリア除去動作
を行うように構成する。
【0030】上記の形態をとることにより、抵抗値を1
E+2Ω〜1E+5Ωに設定することで、効率的にトナ
ー層に電界がかかるようにする。また、ローラ表面の厚
み方向の抵抗値をゴムまたは樹脂部の抵抗値に対して1
〜2桁小さい抵抗値に設定することで、ニップ近傍のト
ナー層に効果的に電界がかかるようにする。また、ゴム
または樹脂のキャリア除去ローラでは、弾性を有するた
め中間転写体に対してキャリア除去ローラの接触性を確
保しやすく、回収ムラなどを発生せずに、安定的にキャ
リア除去を行うことができる。さらに、ゴムまたは樹脂
ローラにチューブを被覆するか、または導電性樹脂をデ
ィップコートまたはスプレーコートで被覆することによ
り、トナー剥離性が良くなり、トナー固着によるキャリ
ア除去ローラの表面状態変化を防ぎ、また、中間転写体
とキャリア除去ローラとの摩擦力が減少するため、中間
転写体とキャリア除去ローラとでのスティックスリップ
(stick slip)や振動によって発生するキャリア除去ム
ラを防ぐことができるため、安定したキャリア除去を行
うことができる。これらのことから、キャリア除去動作
において、火花放電等の放電を発生することなく、中間
転写体上のトナー層に強電界を印加でき、不揮発性キャ
リアであってもキャリア液除去が可能なキャリア除去機
構を持つ液体現像電子写真装置が実現する。
【0031】さらに、前記液体現像電子写真装置は、中
間転写体1およびキャリア除去ローラ10の表面粗さを
JIS10点平均粗さ(Rz)10μm以下に調整され
たキャリア除去部材を用いることが好ましい。
【0032】上記の形態をとることにより、中間転写体
上の画像を劣化しないようにする。
【0033】さらに、前記液体現像電子写真装置は、キ
ャリア除去ローラ10のローラ硬度をJIS−A20度
〜JIS−A95度に調整したキャリア除去ローラを用
いることが好ましい。
【0034】上記の形態をとることにより、中間転写体
との接触性も良好で、掻き取り不良も発生しにくくす
る。
【0035】また、図5に示すように、前記液体現像電
子写真装置は、キャリア除去ローラのローラ硬度をJI
S−A20度〜JIS−A95度に各々調整された複数
本のキャリア除去ローラ11、12、13、14、15
を用い、複数回キャリア除去を行うように構成すると共
に、キャリア除去ローラはキャリア除去の回数が増える
と共にローラ硬度を高くすることでキャリア除去を行う
ように構成する。
【0036】上記の形態をとることにより、キャリアが
多い時は、トナーの凝集状態が弱くても画像が乱れない
ようにする。また、キャリア回数が増えるに従って圧力
をかけてやることによって回収効率を上げる。これによ
り、画像を乱さずにキャリアを回収することができる。
【0037】さらに、前記液体現像電子写真装置は、中
間転写体1とキャリア除去ローラ10との接触付圧力を
0.01MPa〜1MPa(0.1Kgf/cm2〜1
0Kgf/cm2)に保ち、中間転写体1とキャリア除
去ローラ10とで形成するニップ幅を0.5mm〜3m
mに調整された条件で当接しながらキャリア除去を行う
ように構成することが好ましい。
【0038】上記の形態をとることにより、中間転写体
とキャリア除去ローラとの接触性を確保しつつ良好にキ
ャリア除去をおこなえるようにする。
【0039】また、図6に示すように、前記液体現像電
子写真装置は、キャリア除去ローラ10の幅方向の長さ
が中間転写体1の幅方向の長さに対して2mm〜50m
m短くして、高電圧が印加されたキャリア除去ローラ端
部と中間転写体端部との沿面距離αを確保してキャリア
除去を行うように構成する。
【0040】上記の形態をとることにより、中間転写体
の構成として、内層に抵抗値の低い導電層があるが、沿
面距離を確保することによって、端部で放電が発生する
ことを防止することができる。
【0041】
【実施例】この発明による代表的な実施例を図1ないし
図6によって説明する。なお、以下において、同じ箇所
は同一の符号を付してあり、詳細な説明を省略すること
がある。
【0042】図1は本発明の実施例を示す。
【0043】同図において、液体トナーを用いた液体現
像電子写真装置に用いられるキャリア除去ユニットは、
前述の図8で示したキャリア除去ユニットの説明図と同
様に、トナー画像を形成する中間転写体1に、トナーを
押付ける方向のバイアスが印加されたキャリア除去ロー
ラ10を、少なくとも1つ当接させる。キャリア除去ロ
ーラ10の回転方向は、中間転写体1との接触部で接触
表面が逆方向に移動するように回転させる。また、キャ
リア除去ローラ10には図示しないブレードと、キャリ
ア回収部などのキャリア回収機構が備えられる。
【0044】さらに、キャリア除去ローラ10は、中間
転写体1に接触および退避させるタイミングを制御され
るとともに、当該中間転写体1にトナーを押付ける方向
のバイアスを印加するタイミングと、バイアス印加を停
止するタイミングとを制御される。
【0045】なお、中間転写体1は、トナーを構成する
レジンの軟化温度近傍またはそれ以上までトナーを加熱
するためのヒータと、その温度を一定に保つように構成
されている。
【0046】中間転写体1は、例えば耐圧層1aと、導
電性または半導電性の導電層1bとからなる複数の素材
の積層構造から成る。耐圧層1aは、抵抗値が1E+6
Ω〜1E+10Ωで、且つ厚み方向でDC500V〜D
C3kVの耐電圧特性を有する厚み0.1mm〜2.0
mmの弾性層からなる。これにより、中間転写体1は、
キャリア除去ローラ10から高電圧バイアスを印加して
も火花放電が発生しないように構成され、液体現像電子
写真装置は当該中間転写体1を使用することにより、高
電圧による強電界を印加しながらキャリア除去を行うよ
うに構成する。
【0047】なお、耐圧層1aの部材としては、シリコ
ンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリ
ンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、ウレタ
ンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロ
ピレンゴム等を用いることができる。
【0048】中間転写体1は、放電電流を所定の範囲内
に抑え、火花放電等で破損に至らしめる事のない動作を
得るため、耐圧層1aは抵抗値の下限値を1E+6Ωに
制限し、更にシート自体の耐電圧を維持するためにシー
ト厚みを0.1mm〜2.0mmに設定している。
【0049】実際のキャリア除去動作でのキャリア除去
ローラ10のニップ部では、キャリア除去ローラ10の
抵抗値と、トナー層の抵抗値と、中間転写体1の抵抗値
とが直列に接続された形となり、ここにバイアスを印加
してキャリア除去ローラ表面と中間転写体表面との電位
差をより大きくとって強電界を発現させる必要がある。
この場合、中間転写体の抵抗値が高すぎると、中間転写
体での電圧降下が大きくなり、効果的にトナー層に電界
がかからなくなる。従って、中間転写体の抵抗値を1E
+10Ω以下に設定している。
【0050】なお、前記キャリア除去ローラ10は、図
1(b)に示すように、ローラ芯金31に例えばアルミ
ニウムなどの金属材料からなる金属ローラ32を構成す
る。液体現像電子写真装置は、当該キャリア除去ローラ
10と、前記中間転写体1とでキャリア除去動作を行う
ように構成するものである。
【0051】キャリア除去ローラ10は金属ローラ32
で構成するため、抵抗値の調整の必要がなく、抵抗値の
経時変化もない。また、キャリア除去動作中にキャリア
除去ローラ10での電圧降下がないために、効果的、且
つ安定にトナー層に電界をかけることができる。また、
金属ローラ32で構成するため、変形することがなく、
回収したキャリアのブレードによる掻き取り性も良好で
あるため、キャリア除去動作時に接触不良や掻き取り不
良によるキャリア回収ムラを発生することなく、安定的
にキャリアを回収することができる。
【0052】また、キャリア除去ローラの構成におい
て、ローラにゴム等を巻かない構成になるために、キャ
リア除去ローラ自体を小径化することができ、実装面積
当りのローラの個数を増やし、キャリア回収量を増やす
ことができる。また、中間転写体損傷などによるイレギ
ュラーで金属ローラに火花放電が発生した場合において
も、ローラが損傷しにくく、ローラ損傷によるキャリア
回収不良を発生することがない。
【0053】図2は本発明の実施例を示す。
【0054】同図において、キャリア除去ローラ10
は、図2(a)および(b)に示すように、ローラ芯金
31に例えばアルミニウムなどの金属材料からなる金属
ローラ32を構成するとともに、金属ローラ32の表面
に、抵抗値が1E+2Ω〜1E+5Ωで、厚み0.1m
m〜2.0mmである導電性チューブ33を被覆して接
着した構造を持つ。液体現像電子写真装置は、当該キャ
リア除去ローラ10と、前記中間転写体1とでキャリア
除去動作を行うように構成するものである。
【0055】なお、導電性チューブ33の材質として
は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフ
ルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエ
チレンプロベンコーポリマー(PFEP)、エチレン−
テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリ
ビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリ
フルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロ
エチレン−パーフルオロジキソールコポリマー(TFE
/PDD)、ナイロン等を用いることができる。
【0056】導電性チューブ33の抵抗値が高すぎる
と、キャリア除去ローラ10での電圧降下が発生し、中
間転写体1のトナー層に効率的に電界がかからなくな
る。従って、キャリア除去ローラ10での電圧降下の影
響がないようにチューブ抵抗値を1E+2Ω〜1E+5
Ωに設定している。
【0057】金属ローラにチューブを被覆することによ
って、トナー剥離性が良くなり、トナー固着によるキャ
リア除去ローラの表面状態変化を防ぎ、また、中間転写
体とキャリア除去ローラとの摩擦力が減少するため、中
間転写体とキャリア除去ローラとでのスティックスリッ
プ(stick slip)や振動によって発生するキャリア除去
ムラを防ぐことができるため、安定したキャリア除去を
行うことができる。
【0058】また、金属ローラ32は、変形することが
なく、回収したキャリアのブレードによる掻き取り性も
良好であるため、キャリア除去動作時に接触不良や掻き
取り不良によるキャリア回収ムラを発生することなく、
安定的にキャリアを回収することができる。さらに、キ
ャリア除去ローラの構成において、ローラにゴム等を巻
かない構成になるために、キャリア除去ローラ自体を小
径化することができ、実装面積当りのローラの個数を増
やし、キャリア回収量を増やすことができる。
【0059】図3は本発明の実施例を示す。
【0060】同図において、キャリア除去ローラ10
は、図3(a)および(b)に示すように、ローラ芯金
31にローラ芯金31から表面までの抵抗値が1E+2
Ω〜1E+5Ωであり、肉厚が1mm〜20mmのゴム
または樹脂を巻いた導電性ゴムローラ34を形成すると
共に、導電性ゴムローラ34の表面に、抵抗値が前記導
電性ゴムローラ34の抵抗値に対して1〜2桁小さい抵
抗値で、厚み0.05mm〜0.2mmの導電性チュー
ブ33を被覆して接着した構造を持つ。液体現像電子写
真装置は、当該キャリア除去ローラ10と、前記中間転
写体1とでキャリア除去動作を行うように構成するもの
である。
【0061】なお、導電性ゴムローラ34のゴム部材と
しては、シリコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エ
ピクロルヒドリンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレ
ンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、エチレンプロプレンゴム等を用いることができる。
【0062】また、導電性チューブ33の材質として
は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフ
ルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエ
チレンプロベンコーポリマー(PFEP)、エチレン−
テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリ
ビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリ
フルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロ
エチレン−パーフルオロジキソールコポリマー(TFE
/PDD)、ナイロン等を用いることができる。
【0063】キャリア除去ローラの抵抗値が高すぎる
と、ローラでの電圧降下が発生し効率的にトナー層に電
界がかからなくなる。従って、抵抗値を1E+2Ω〜1
E+5Ωに設定している。
【0064】導電性ゴムローラ34のゴムまたは樹脂の
抵抗値に対して表面(導電性チューブ33)の抵抗値が
高いと、ニップ部での電界に対してニップ近傍のローラ
表面は電圧降下が発生しニップ近傍のトナー層に効果的
に電界がかからなくなる。従って、ローラ表面(導電性
チューブ33)の抵抗値を導電性ゴムローラ34の抵抗
値に対して1〜2桁小さい抵抗値に設定している。
【0065】また、ゴムまたは樹脂を巻いた導電性ゴム
ローラ34からなるキャリア除去ローラでは、弾性を有
するため中間転写体に対してキャリア除去ローラの接触
性を確保しやすく、回収ムラなどを発生せずに、安定的
にキャリア除去を行うことができる。
【0066】また、ゴムまたは樹脂を巻いた導電性ゴム
ローラ34に導電性チューブ33を被覆することによっ
て、トナー剥離性が良くなり、トナー固着によるキャリ
ア除去ローラの表面状態変化を防ぎ、また、中間転写体
とキャリア除去ローラとの摩擦力が減少するため、中間
転写体とキャリア除去ローラとでのスティックスリップ
(stick slip)や振動によって発生するキャリア除去ム
ラを防ぐことができるため、安定したキャリア除去を行
うことができる。
【0067】図4は本発明の実施例を示す。
【0068】同図において、キャリア除去ローラ10
は、図4(a)および(b)に示すように、ローラ芯金
31にローラ芯金31から表面までの抵抗値が1E+2
Ω〜1E+5Ωであり、肉厚が1mm〜20mmのゴム
または樹脂を巻いた導電性ゴムローラ34を形成すると
共に、導電性ゴムローラ34の表面に、抵抗値が前記導
電性ゴムローラ34の抵抗値に対して1〜2桁小さい抵
抗値で、厚み0.01mm〜0.2mmの導電性樹脂3
5をディップコートまたはスプレーコートで被覆した構
造を持つ。液体現像電子写真装置は、当該キャリア除去
ローラ10と、前記中間転写体1とでキャリア除去動作
を行うように構成するものである。
【0069】なお、導電性ゴムローラ34のゴム部材と
しては、シリコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エ
ピクロルヒドリンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレ
ンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、エチレンプロプレンゴム等を用いることができる。
【0070】また、導電性樹脂35の部材としては、シ
リコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エピクロルヒ
ドリンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、ウ
レタンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレン
プロプレンゴム等のゴム材を用いる。または、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコ
キシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレンプロベ
ンコーポリマー(PFEP)、エチレン−テトラフルオ
ロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリビニリデンフ
ルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチ
レン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロジキソールコポリマー(TFE/PDD)等
の樹脂材、または上記ゴム材と樹脂材との複合材等を用
いることができる。
【0071】キャリア除去ローラ10の抵抗値が高すぎ
ると、ローラでの電圧降下が発生し効率的にトナー層に
電界がかからなくなる。従って、抵抗値を1E+2Ω〜
1E+5Ωに設定している。
【0072】導電性ゴムローラ34のゴムまたは樹脂の
抵抗値に対してローラ表面(導電性樹脂35)の抵抗値
が高いと、ニップ部での電界に対してニップ近傍のロー
ラ表面は電圧降下が発生しニップ近傍のトナー層に効果
的に電界がかからなくなる。従って、ローラ表面(導電
性樹脂35)の抵抗値を導電性ゴムローラ34の抵抗値
に対して1〜2桁小さい抵抗値に設定している。
【0073】また、ゴムまたは樹脂を巻いた導電性ゴム
ローラ34からなるキャリア除去ローラでは、弾性を有
するため中間転写体に対してキャリア除去ローラの接触
性を確保しやすく、回収ムラなどを発生せずに、安定的
にキャリア除去を行うことができる。
【0074】ゴムまたは樹脂ローラに導電性樹脂をディ
ップコートまたはスプレーコートで被覆することによ
り、トナー剥離性が良くなり、トナー固着によるキャリ
ア除去ローラの表面状態変化を防ぎ、また、中間転写体
とキャリア除去ローラとの摩擦力が減少するため、中間
転写体とキャリア除去ローラとでのスティックスリップ
(stick slip)や振動によって発生するキャリア除去ム
ラを防ぐことができるため、安定したキャリア除去を行
うことができる。
【0075】なお、図1ないし図3で示した前述の中間
転写体およびキャリア除去ローラの表面粗さをJIS1
0点平均粗さ(Rz)10μm以下に調整されたキャリ
ア除去部材を用いる。
【0076】キャリア除去動作時には、トナー層とロー
ラとは接触しているためにキャリア除去ローラの表面粗
さが粗過ぎると、中間転写体上の画像を劣化してしま
う。従って、キャリア除去ローラの表面粗さをRz10
μm以下に設定することが望ましい。
【0077】また、図3ないし図4で示したキャリア除
去ローラにおいて、ローラ硬度をJIS−A20度〜J
IS−A95度に調整したキャリア除去ローラを用い
る。
【0078】ローラ硬度をJIS−A20度以下にする
と、ブレードとローラとの間に異物が挟まりやすく、掻
き取り不良が生じる。一方、ローラ硬度をJIS−A9
5度以上にすると、中間転写体との接触性が低下し、キ
ャリア回収ムラなどが生じやすくなる。従って、ローラ
硬度を中間転写体との接触性も良好で、掻き取り不良も
発生しにくい、JIS−A20度〜JIS−A95度に
設定することが望ましい。
【0079】図5は本発明の実施例を示す。
【0080】同図において、液体現像電子写真装置は、
前述の図7で示した液体現像剤を用いた液体現像電子写
真装置の全体構成と同様の構成を持つ。図7との違い
は、キャリア除去ローラのローラ硬度をJIS−A20
度〜JIS−A95度に各々調整された複数本のキャリ
ア除去ローラを用い、複数回キャリア除去を行うように
構成すると共に、キャリア除去ローラはキャリア除去の
回数が増えると共にローラ硬度を高くすることでキャリ
ア除去を行うように構成するものである。
【0081】すなわち、キャリア除去ユニットは、各現
像ユニットのプロセス下流で、かつ次の現像ユニットの
上流にキャリア除去ローラを配置して、各色毎にキャリ
ア回収を行う。現像ユニット4と現像ユニット5との間
に第1キャリア除去ローラ11を配置し、現像ユニット
5と現像ユニット6との間に第2キャリア除去ローラ1
2を配置し、現像ユニット6と現像ユニット7との間に
第3キャリア除去ローラ13を配置し、最後の現像ユニ
ット7の後に、仕上げとして第4キャリア除去ローラ1
4および第5キャリア除去ローラ15を配置している。
【0082】そして、各キャリア除去ローラのローラ硬
度は、第1キャリア除去ローラ硬度<第2キャリア除去
ローラ硬度<第3キャリア除去ローラ硬度<第4キャリ
ア除去ローラ硬度<第5キャリア除去ローラ硬度となる
ように配置する。
【0083】中間転写体とキャリア除去ローラとの接触
圧力は、キャリア除去ローラのローラ硬度に比例する関
係にあり、キャリアが多い時は、トナーの凝集状態が弱
くても、画像がみだれないよう接触圧力を低くする必要
があるために、硬度を低く設定する。また、キャリア回
数が増えるに従って凝集状態が進むと、弱い圧力では効
率よくキャリアが回収できなくなる。このため、硬度を
高くして、圧力をかけてやることによって回収効率を上
げることができる。これにより、画像を乱さずに効率よ
くキャリアを回収することができる。
【0084】前述の図1ないし図4に示した液体現像電
子写真装置において、中間転写体とキャリア除去ローラ
との接触付圧力を0.01MPa〜1MPa(0.1K
gf/cm2〜10Kgf/cm2)に保ち、中間転写体
1とキャリア除去ローラ10とで形成するニップ幅を
0.5mm〜3mmに調整された条件で当接しながらキ
ャリア除去を行うように構成する。
【0085】中間転写体とキャリア除去ローラとの接触
付圧力が0.01MPa以下の場合は、中間転写体とキ
ャリア除去ローラとの接触性を確保するのが困難であ
り、キャリア除去ムラなどが発生する。一方、中間転写
体とキャリア除去ローラとの接触付圧力が1MPa以上
の場合は、中間転写体とキャリア除去ローラとの間のキ
ャリア通過量が少なくなり、キャリアの溜まりが発生し
てしまう。従って、接触性を確保しつつ良好にキャリア
除去を行えるように中間転写体とキャリア除去ローラと
の接触付圧力を0.01MPa〜1MPaに設定するこ
とが望ましい。
【0086】図6は本発明の実施例を示す。同図は前述
の図1における矢視Bの要部断面を示すものである。
【0087】同図において、図1ないし図5で示した液
体現像電子写真装置において、キャリア除去ローラの幅
方向の長さが中間転写体の幅方向の長さに対して2mm
〜50mm短くして、高電圧が印加されたキャリア除去
ローラ端部と中間転写体端部との沿面距離αを確保して
キャリア除去を行うように構成する。
【0088】中間転写体1の構成として、内層に抵抗値
の低い導電層1bがあるために、キャリア除去ローラ1
0の端部と、中間転写体1の端部との沿面距離が1mm
以下の場合は、端部で放電が発生してしまう。従って、
沿面距離αを確保することによって、端部で放電が発生
することを防止することができる。
【0089】
【発明の効果】この発明により、以下に示すような効果
が期待できる。
【0090】中間転写体を構成する要素の一つに耐圧層
を含み、高電圧バイアスを印加しても火花放電が発生し
ない中間転写体を構成し、当該中間転写体を使用して、
高電圧による強電界を印加しながらキャリア除去を行う
ように構成することにより、キャリア除去動作におい
て、火花放電等の放電を発生することなく、中間転写体
上のトナー層に効果的に強電界を印加できる。これによ
り、キャリア除去ローラがトナーに触れた状態であって
も効果的にキャリア液除去が可能なキャリア除去機構を
持つ液体現像電子写真装置を実現することができる。
【0091】さらに、キャリア除去ローラに金属ローラ
を用いると共に、当該キャリア除去ローラと、前記中間
転写体とでキャリア除去動作を行うように構成すること
により、金属ローラは、抵抗値の調整の必要がなく、抵
抗値の経時変化もない。また、キャリア除去動作中にキ
ャリア除去ローラでの電圧降下がない。さらに、変形す
ることもない。また、キャリア除去ローラ自体を小径化
することができ、実装面積当りのローラの個数を増や
し、キャリア回収量を増やすことができる。これによ
り、キャリア除去動作において、火花放電等の放電を発
生することなく、中間転写体上のトナー層に効果的に強
電界を印加でき、不揮発性キャリアであっても効率的に
キャリア液除去が可能なキャリア除去機構を持つことが
できる。
【0092】また、金属ローラに、導電性チューブを被
覆して接着した構造を持つキャリア除去ローラと、当該
キャリア除去ローラと、前記中間転写体とでキャリア除
去動作を行うように構成することにより、トナー剥離性
が良くなり、トナー固着によるキャリア除去ローラの表
面状態変化を防ぎ、また、中間転写体とキャリア除去ロ
ーラとの摩擦力が減少するため、中間転写体とキャリア
除去ローラとでのスティックスリップ(stick slip)や
振動によって発生するキャリア除去ムラを防ぐことがで
きるため、安定したキャリア除去を行うことができる。
また、金属ローラを用いるために前記と同様の効果を得
る。これらのことから、キャリア除去動作において、火
花放電等の放電を発生することなく、中間転写体上のト
ナー層に効果的に強電界を印加でき、不揮発性キャリア
であっても効率的にキャリア液除去が可能なキャリア除
去機構を持つことができる。
【0093】また、芯金にゴムまたは樹脂を巻いた導電
性ゴムローラに、導電性材料からなる導電層を形成する
キャリア除去ローラと、当該キャリア除去ローラと、前
記中間転写体とでキャリア除去動作を行うように構成す
ることにより、効率的にトナー層に電界がかかるように
する。また、ニップ近傍のトナー層に効果的に電界がか
かるようにする。また、導電性ゴムローラは、弾性を有
するため中間転写体に対してキャリア除去ローラの接触
性を確保しやすく、回収ムラなどを発生せずに、安定的
にキャリア除去を行うことができる。さらに、導電性ゴ
ムローラに導電層を形成することによって、トナー剥離
性が良くなり、トナー固着によるキャリア除去ローラの
表面状態変化を防ぎ、また、中間転写体とキャリア除去
ローラとの摩擦力が減少するため、中間転写体とキャリ
ア除去ローラとでのスティックスリップ(stick slip)
や振動によって発生するキャリア除去ムラを防ぐことが
できるため、安定したキャリア除去を行うことができ
る。これらのことから、キャリア除去動作において、火
花放電等の放電を発生することなく、中間転写体上のト
ナー層に効果的に強電界を印加でき、不揮発性キャリア
であっても効率的にキャリア液除去が可能なキャリア除
去機構を持つことができる。
【0094】また、ローラ硬度をJIS−A20度〜J
IS−A95度に各々調整された複数本のキャリア除去
ローラを用い、複数回キャリア除去を行うように構成す
ると共に、キャリア除去の回数が増えると共にキャリア
除去ローラのローラ硬度を高くしてキャリア除去を行う
ように構成することにより、キャリアが多い時は、トナ
ーの凝集状態が弱くても、画像がみだれないようにす
る。また、キャリア回数が増えるに従って圧力をかけて
やることによって回収効率を上げる。これにより、画像
を乱さずに効率よくキャリアを回収することができる。
【0095】また、キャリア除去ローラの幅方向の長さ
を中間転写体の幅方向の長さに対して短くして、高電圧
が印加されたキャリア除去ローラ端部と中間転写体端部
との沿面距離を確保することによって、端部で放電が発
生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の図である。
【図2】本発明の実施例の図である。
【図3】本発明の実施例の図である。
【図4】本発明の実施例の図である。
【図5】本発明の実施例の図である。
【図6】本発明の実施例の図である。
【図7】液体現像電子写真装置の全体構成を示す図であ
る。
【図8】キャリア除去ユニットの説明図である。
【符号の説明】
1:中間転写体 1a:耐圧層 1b:導電層 10:キャリア除去ローラ 31:ローラ芯金 32:金属ローラ 33:導電性チューブ 34:導電性ゴムローラ 35:導電性樹脂
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 15/10 113 (72)発明者 本川 浩永 石川県河北郡宇ノ気町字宇野気ヌ98番地の 2 株式会社ピーエフユー内 (72)発明者 岡野 茂治 石川県河北郡宇ノ気町字宇野気ヌ98番地の 2 株式会社ピーエフユー内 (72)発明者 山西 絵梨 石川県河北郡宇ノ気町字宇野気ヌ98番地の 2 株式会社ピーエフユー内 Fターム(参考) 2H030 AA06 AB02 AD01 BB42 2H069 BA00 CA27 FA04 2H074 AA03 BB43 EE07 2H200 FA18 GA12 GA43 GA51 GA52 GB15 JC04 JC12 JC15 JC16 JC17 LB15 LB36 MA04 MB03 MB06 MC01 NA01 3J103 AA02 AA13 AA32 AA51 BA43 EA07 FA07 GA02 GA57 GA58 HA04 HA20 HA54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数色毎にそれぞれ設けられた各現像手段
    により形成された各色画像を保持する中間転写体と、当
    該各色画像を中間転写体に押付ける方向にバイアス電圧
    を印加するバイアス印加手段とオイルを回収する回収手
    段とを具備したローラを中間転写体に当接して中間転写
    体上に形成されたトナー層から余剰なキャリアを除去す
    るキャリア除去ローラとを備えた液体トナーを用いた液
    体現像電子写真装置において、 中間転写体は複数の素材の積層構造から成り、積層構造
    を構成する要素の一つに、単位面積当りの厚み方向の抵
    抗値が1E+6Ω〜1E+10Ωで、且つ厚み方向でD
    C500V〜DC3kVの耐電圧特性を有する厚み0.
    1mm〜2.0mmの弾性層からなる耐圧層を含み、高
    電圧バイアスを印加しても火花放電が発生しない中間転
    写体を構成し、 当該中間転写体を使用することにより、高電圧による強
    電界を印加しながらキャリア除去を行うように構成す
    る、 ことを特徴とする液体現像電子写真装置。
  2. 【請求項2】前記液体現像電子写真装置は、 キャリア除去ローラに金属材料からなる金属ローラを用
    いると共に、 当該キャリア除去ローラと、前記中間転写体とでキャリ
    ア除去動作を行うように構成する、 ことを特徴とする請求項1記載の液体現像電子写真装
    置。
  3. 【請求項3】前記液体現像電子写真装置は、 金属材料からなる金属ローラの表面に、単位面積当りの
    厚み方向の抵抗値が1E+2Ω〜1E+5Ωで、厚み
    0.1mm〜2.0mmである導電性チューブを被覆し
    て接着した構造を持つキャリア除去ローラと、 当該キャリア除去ローラと、前記中間転写体とでキャリ
    ア除去動作を行うように構成する、 ことを特徴とする請求項1記載の液体現像電子写真装
    置。
  4. 【請求項4】前記液体現像電子写真装置は、 芯金に芯金から表面までの単位面積当りの厚み方向の抵
    抗値が1E+2Ω〜1E+5Ωで、肉厚が1mm〜20
    mmのゴムまたは樹脂を巻いた導電性ゴムローラを形成
    するとともに、 当該導電性ゴムローラの表面に厚み方向の抵抗値が、前
    記導電性ゴムローラの抵抗値に対して1〜2桁小さい抵
    抗値で、厚み0.01mm〜0.2mmの導電性材料か
    らなる導電層を形成するキャリア除去ローラと、 当該キャリア除去ローラと、前記中間転写体とでキャリ
    ア除去動作を行うように構成する、 ことを特徴とする請求項1記載の液体現像電子写真装
    置。
  5. 【請求項5】前記液体現像電子写真装置は、 キャリア除去ローラのローラ硬度をJIS−A20度〜
    JIS−A95度に各々調整された複数本のキャリア除
    去ローラを用い、複数回キャリア除去を行うように構成
    すると共に、 キャリア除去ローラはキャリア除去の回数が増えると共
    にローラ硬度を高くすることでキャリア除去を行うよう
    に構成する、 ことを特徴とする請求項4記載の液体現像電子写真装
    置。
  6. 【請求項6】前記液体現像電子写真装置は、 キャリア除去ローラの幅方向の長さが中間転写体の幅方
    向の長さに対して2mm〜50mm短くして、高電圧が
    印加されたキャリア除去ローラ端部と中間転写体端部と
    の沿面距離を確保してキャリア除去を行うように構成す
    る、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1
    項記載の液体現像電子写真装置。
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